JP2007011118A - 中間転写ベルト - Google Patents

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茂樹 竹内
Hideo Yoshizawa
英男 吉沢
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英明 森田
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Abstract

【課題】 大量のプリントに耐えることができる高耐久性を有し、べた画像部の白抜けや文字画像の中抜け等の画像欠陥を発生させない中間転写ベルトの提供。
【解決手段】 基材上に少なくとも表面層を有する中間転写ベルトであって、
該表面層と基材との間に中間層が設けられ、該中間層にビニル系樹脂を含有することを特徴とする中間転写ベルト。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトに関し、高耐久性を有し、画像欠陥のない良好なトナー画像を記録媒体上に形成することが可能な中間転写ベルトに関する。
電子写真方式の画像形成装置は、オフィス向けの複写機、プリンタに加えて、最近では、軽印刷と呼ばれる印刷分野にまで普及し、版をおこさずに数千枚レベルのプリントを短時間で行えるというメリットから注目されるようになってきた。
電子写真方式の画像形成方法の1つに、感光体上に形成されたトナー画像を中間転写体に一度転写(一次転写)し、中間転写体上のトナー画像を記録媒体上に転写(2次転写)する工程を経てトナー画像形成を行うものがある。そして、中間転写体の実施形態の1つに、樹脂製の無端ベルトを用いた中間転写ベルトがあり、良好な転写性能を発現させるために、中間転写ベルトの改良がこれまでも進められてきた。
例えば、高い撥水性を付与し、かつ、トナーと逆極性の摩擦帯電性を発現する材料を中間転写ベルトの表面に用いることにより、虫食い版画と呼ばれる局所的な転写不良の発生をなくして安定した転写を行える技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、導電性フィラーを含有する層とシリコーン樹脂を含有する表面層を設けることにより、長期間トナー離型性を維持するとともに、引張強度の向上を実現した技術がある(例えば、特許文献2参照。)。
また、最近では、デジタル化の進展に対応して高精細なトナー画像を精度よく転写できるように、中間転写ベルト表面領域の性能を向上させる技術が検討されている。具体的には、表面層に導電剤を含有させた中間転写ベルトや電子受容性或いは電子供与性の原子団を有するカップリング剤を表面層に含有する中間転写ベルトなどが挙げられる(例えば、特許文献3、4参照。)。
ところで、中間転写ベルト上のトナー画像を記録媒体に転写した後記録媒体を中間転写ベルトから剥離するときに、剥離放電と呼ばれる現象が発生する。これは、中間転写ベルト側tp記録媒体側のギャップ間に電位差が生じて両者間に電界が形成されて放電を起こすもので、トナー画像上に白抜けと呼ばれる大きさ数ミリレベルの画像欠陥を発生させる。
すなわち、中間転写ベルトより記録媒体を剥離するとき、残存電荷とトナー電荷が共存することにより、中間転写ベルトと記録媒体間の空隙に電界が形成される。一方、空隙における耐電圧値はPaschenの法則により規定されるが、空隙に耐電圧値以上の電界が形成されると、電荷がリークして耐電圧値以下になろうとする。この電荷のリークが放電となってあらわれる結果、トナー画像に乱れを発生させることになる。放電が発生した個所では適正なトナーの転写が行えず、白抜けの画像欠陥を発生させることになる。
この様な画像欠陥を防止する方法の1つとして、前述の特許文献3の様に、中間転写ベルト表面層にカーボンブラック等の導電性微粒子を添加して、転写電圧による抵抗低下をなくすことで画像欠陥の発生を抑制する方法が検討されていた。
しかしながら、大量のプリントを行う間に、中間転写ベルトを形成している基材と表面層が剥離し、大量プリントの使用に耐えられないという耐久性に問題があった。
また、前述した軽印刷分野のように、数千枚レベルのプリント作成を短時間で行うケースでは、2次転写を連続的に行うために剥離放電が顕著に発生することが懸念されている。また、中間転写ベルトと記録媒体との間に密着性が付与されることでトナー画像の転写性が向上するが、連続かつ高速でのプリント作成を円滑に行えるようにする密着性を付与することはなかなか難しく、画像欠陥の発生を十分に抑えることができなかった。
この様に、大量のプリントを行っても基材と表面層が剥離せず、連続プリントしても高品質の画像が得られる中間転写ベルトの開発が求められていた。
特開平9−230714号公報(段落0007等参照) 特開平9−269676号公報(段落0007等参照) 特開2001−242725号公報(段落0017等参照) 特開2002−328535号公報(段落0028等参照)
本発明は、高耐久性で、画像欠陥を発生させない中間転写ベルトの提供を目的とする。
特に、数万枚におよぶプリントを行っても、基材と表面層が剥離せず、連続プリントしてもべた画像部の白抜けや文字画像の中抜けや文字部のトナー散りの無い高品質のトナー画像が得られる中間転写ベルトを提供することを目的とする。
本発明の課題は、以下に記載の構成により達成されることを見出した。すなわち、
(請求項1)
基材上に少なくとも表面層を有する中間転写ベルトであって、
該表面層と基材との間に中間層が設けられ、該中間層にビニル系樹脂を含有することを特徴とする中間転写ベルト。
(請求項2)
前記表面層における表面エネルギーが、30mN/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
(請求項3)
前記基材における表面エネルギーが、40mN/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
本発明は、基材と表面層の間にビニル系樹脂を含有する中間層を設けることにより、大量のプリントに耐えることができる高耐久性の中間転写ベルトの提供を可能にした。
また、本発明では上記構成に加えて中間転写ベルトの表面物性の表面エネルギーを特定することにより高耐久性で、画像欠陥のない良好なトナー画像を継続して形成することが可能な中間転写ベルトの提供を可能にした。
本発明者等は、高耐久性の中間転写ベルトを得るために種々の検討を行った結果、多数枚プリントを行うと、中間転写ベルトの基材と表面層が剥離し、プリントを継続して行えなくなることを見出した。
本発明者等は、基材と表面層の剥離を発生させない検討を種々行った結果、基材と表面層の間に、ビニル系樹脂を主成分とする中間層を設けると効果が有ること見出した。
尚、表面層は、トナー画像を記録媒体へ良好に転写するため表面エネルギーが30mN/m以下が好ましいことも見出した。更に、基体は、駆動ローラやバックアップローラにより駆動されたときに無端ベルト状の中間転写ベルトを蛇行させずに精度良く回転させるために表面エネルギーが40mN/m以下が好ましいことも見出した。
一般に、固体物質の表面エネルギーは、既知の表面エネルギーを有する液体を用いて、この液体が表面エネルギーを知りたい固体上に形成する接触角を測定することによって、接着仕事の考え方に従って拡張Fowkesの理論に基づいて算出されることが知られている(例えば、協和界面化学社 表面自由エネルギー解析ソフトウェアEG−11 取り扱い説明書参照)。
固体と液体との接着仕事は、下記関係式で表される。
SL=γL(1+cosθSL
SL:固体試料/液体試料の接着仕事
γL:液体試料の表面自由エネルギー
θSL:固体試料/液体試料の接触角
この接着仕事は分散力成分、双極子力成分、水素結合成分の3成分に分解して考える。
SL=WSL d+WSL p+WSL h
SL d:接着仕事(分散力成分)
SL p:接着仕事(双極子力成分)
SL h:接着仕事(水素結合成分)
同様に固体試料の表面自由エネルギーも3成分に分解して考える。
γS=γS d+γS p+γS h
γS:固体試料の表面自由エネルギー
γS d:固体試料の表面自由エネルギー(分散力成分)
γS p:固体試料の表面自由エネルギー(双極子力成分)
γS h:固体試料の表面自由エネルギー(水素結合成分)
液体も同様。
γi=γi d+γi p+γi h (i=1、2、3)
γi:液体試料iの表面自由エネルギー
γi p:液体試料iの表面自由エネルギー(分散力成分)
γi h:液体試料iの表面自由エネルギー(双極子力成分)
例えば、i=1はα−ブロモナフタレン、i=2はヨウ化メチレン、i=3は水とすると、各液体試料の表面自由エネルギーの各成分は既知である。
Figure 2007011118
また、接着仕事については、下記の幾何平均の関係式が成立するものと考える。
Figure 2007011118
これらの式から下記拡張Fowkesの式が成り立つ。
Figure 2007011118
S1、WS2、WS3は接触角想定により算出され、行列の中の数値は既知の数値であるため、この関係式に基づいて逆行列計算で逆算すれば、(γS d1/2、(γS p1/2、(γS h1/2がわかれば、
γS=γS d+γS p+γS h
より固体試料の表面エネルギーγSが算出することができる。
最初に、本発明の中間転写ベルトについて説明する。
本発明の中間転写ベルトは、基材、中間層及び表面層を有するいわゆる多層構造のものである。
また、本発明では、中間転写ベルトを多層構造とすることにより、単一の材料構成では得られない、可撓性と剛性とをバランスよく発現することも可能である。尚、本発明では前述の基材のことを基材層ともいう。
図1は、本発明の中間転写ベルトの一例を示す模式図である。
図1において、2は中間転写ベルト、21は表面層、23は基材層、24、25は中間層を示す。
図1(a)は、基材層23上に中間層24を有し、中間層24上に表面層21を有する3層構造の中間転写ベルト2である。
また、図1(b)は基材層23の外側に2つの中間層24、25を有し、中間層25の外側に表面層21を有する4層構造の中間転写ベルト2である。
次に、表面層について説明する。
表面層の界面エネルギーは、30mN/m以下が好ましく、15〜25mN/mがより好ましい。
中間転写ベルト2の表面エネルギーを上記にすることにより中間転写ベルトからのトナー画像の離れを促進させている。その結果、2次転写時に中間転写ベルトから記録媒体へ画像欠陥の無いトナー画像を高転写率で記録媒体上に形成することができる。
表面層は、導電性物質と結着樹脂とが主成分として形成された層である。
表面層に用いられる導電性物質としては、電子伝導性を与するもの(以下、電子伝導性導電物質ともいう。)やイオン伝導性を付与するもの(以下、イオン伝導性導電物質ともいう。)が挙げられる。
表面層に用いられる電子伝導性導電物質としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金等の金属または合金、酸化錫、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化錫−酸化インジウムまたは酸化錫−酸化アンチモン複合酸化物等の金属酸化物等が挙げられる。この中でもファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックが代表的なものである。具体的には、電気化学社製粒状アセチレンブラック、旭カーボン社製HS−500、アサヒサーマルFT、アサヒサーマルMT、ライオンアグゾ社製ケッチェンブラック、キャボット社製バルカンXC−72等のカーボンブラックが挙げられる。これらのカーボンブラックは1種単独で使用する他に、2種以上を併用してもよい。
電子伝導性導電物質の含有量は、前記表面層中の結着樹脂100質量部に対して、4〜20質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。電子伝導性導電物質の含有量を上記範囲とすることにより、表面層に適度な電子伝導性が付与される。
表面層に用いられるイオン伝導性導電物質としては、例えば、カルボキシル基に4級アンモニウム塩基を結合する(メタ)アクリレートとの各種(例えばスチレン)共重合体、4級アンモニウム塩基と結合するマレイミドとメタアクリレートとの共重合体等の4級アンモニウム塩基を結合するポリマー、ポリスルホン酸ナトリウム等に見られるスルホン酸のアルカリ金属塩を結合するポリマー、分鎖中に少なくともアルキルオキシドの親水性ユニットを結合するポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール系−ポリアミド共重合体、ポリエチレン−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルをセグメントとするブロック型のポリマー等の各種の界面活性剤が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
また、イオン伝導性導電物質と前述の電子伝導性導電物質とを組み合わせてもよく、安定した電気抵抗値が得られる。
イオン伝導性導電物質の含有量は、表面層中の結着樹脂100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましい。
表面層に用いられる結着樹脂としては、表面層の表面エネルギーを30mN/m以下とすることができる低表面エネルギーの材料が好ましく用いられる。
低表面エネルギーの材料としては、例えば、フッ素系材料、シリコン系材料、或いはこれらを主成分とする材料、フッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂、シリコーンオイル成分を分散してなる材料等が挙げられる。
この中でも、シリコーン樹脂を用いて形成した表面層が好ましい。表面層の形成に使用されるシリコーン樹脂は、特に限定されるものではないが、通常、作業効率から液状のシリコーン樹脂が好ましく、n−ヘキサン等の有機溶剤を含有したものや有機溶媒を使用しない反応型のものが挙げられる。また、特にハードタイプの一液または二液の硬化型のシリコーン樹脂が好ましい。なかでも、加熱硬化型シリコーンレジン(メチル系)や室温硬化型シリコーンレジンが好適である。
次に、基材層について説明する。
基材層の界面エネルギーは、40mN/m以上が好ましく、41〜50mN/mがより好ましい。
基材層の表面エネルギーを上記にすることにより、エンドレスの中間転写ベルトを、蛇行やスリップすることなく安定して駆動させることができる。
基材層に用いられる結着樹脂としては、基材層の表面エネルギーを40mN/m以上とすることができる高表面エネルギーの材料が好ましく用いられる。
高表面エネルギーの材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフロロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)等の樹脂材料及びこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。更に、前述の樹脂材料と弾性材料とをブレンドした材料を使用することも可能である。前記弾性材料としては、例えば、ポリウレタン、塩素化ポリイソプレン、NBR、クロロピレンゴム、EPDM、水素添加ポリブタジエン、ブチルゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
この中でも、ポリイミド樹脂を含有することが好ましい。ポリイミド樹脂は、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸の加熱により形成される。また、ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物や、その誘導体とジアミンのほぼ等モル混合物を有機極性溶媒に溶解させ、溶液状態で反応させることにより得られる。
基材層の厚みは、70〜150μmが好ましい。この厚みとすることでベルト基材としての機械特性を満足させることができる。
また、本発明の中間転写体の基材に、例えば、宇部興産社製のユーピレックスS等のポリビフェニルテトラカルボン酸イミド系樹脂材料にカーボンブラックを分散した材料を用いると、ベルトの厚み70〜100μmで、ベルト基材としての機械特性を満足させることができる。
尚、本発明では、基材層にポリイミド系樹脂を使用する場合、基材層におけるポリイミド系樹脂の含有率が51%以上であることが好ましい。
次に、中間層について説明する。
中間層は、基材層と表面層との間に設けられる。
本発明では、中間層の主材料に、基材層と表面層との接着性の確保を目的に、ビニル系樹脂を用いることを特徴としている。
具体的には、−COOHと−OH基を有するビニル系樹脂が基体と表面層の接着性を良好に結合するのに好ましい。
ビニル系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン、アクリロニトリル−スチレン等を挙げることができる。
更に、電気的安定性の確保を目的にポリカーボネート樹脂を含有することにより、接着性と電気的安定性を確保できる。
電気的安定性の確保を目的に用いるられるポリカーボネート樹脂としては、市販のポリカーボネート樹脂を用いることができる。
また、図1(b)のベルトのように2つの中間層を設けることも可能で、第2の中間層25に使用可能な樹脂材料としては、基体の作製に用いた樹脂と類似のものを添加すると更に接着性が向上し好ましい。
第2の中間層25に添加する樹脂としては、ポリイミド樹脂やポリアミド樹脂の他に、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂が挙げられる。
本発明の中間転写ベルトは、各層に導電性フィラーと呼ばれる導電性もしくは半導電性の微粉末を含有させることも可能である。使用可能な導電性フィラーとしては、例えば、カーボンブラック等の導電性粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末、ステンレス粉末等の金属粉末、c−ZnO、c−TiO2、c−ZnO4、c−SnO2等の導電性金属酸化物、グラファイト、4級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸塩、脂肪族多価アルコール、脂肪族アルコールサルフェート塩等のイオン性導電材等が挙げられる。これら導電性フィラーのなかでも、良好な分散安定性が得られるケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラックやc−TiO2、c−SnO2が好ましい。尚、上記「c−」は、導電性を有するという意味である。これらの導電性フィラーは、単独でもしくは2種以上を併せて用いられる。
本発明では中間転写ベルトに導電性フィラーを含有させることにより、中間転写ベルトにおける抵抗率の調整や抵抗ばらつきの抑制、更には、表面層に含有させた導電性樹脂微粒子を補助して、転写電圧による電界集中の発生の抑制をより効果的に行えるようにすることが期待される。
本発明の中間転写ベルトの製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、各層の形成材料及びその溶剤をそれぞれ適宜に配合し、ボールミル等で混練、撹拌して各コーティング液を調製する。このようにして調製したコーティング液の濃度は、層の厚みに応じて適宜に設定される。ついで、各コーティング液をそれぞれ槽に収容し、その一方でアルミニウム、ステンレス等の金属製の軸体を準備して、この軸体を基材層用のコーティング液が収容されている槽中に垂直に立てた状態で入れて浸漬させる。この時、浸漬を数回繰り返して所定の厚さの塗膜を形成させた後、コーティング液中から軸体を引き上げる。ついで、各層のコーティング液を用いて同様の操作を繰り返し、多層構造を形成する。次に、乾燥し溶剤を除去した後、加熱処理(例えば60〜180℃×60分間)を行い、軸体を抜き取って図1に示す無端状の中間転写ベルトを作製する。
この浸漬法による製法以外にも、押出成形法、スプレーコーティング法、インフレーション法、ブロー成形法等の方法により、中間転写ベルトを作製することが可能である。
また、特に、基材層にポリイミド樹脂を使用する場合は、例えば、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とジアミン成分とを重合反応して得たポリアミド酸溶液を適宜な方式で展開し、その展開層を乾燥製膜してフィルム状に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化する方法により基材層が得られる。そして、基材層上に他層を構成するコーティング液を順次浸漬、或いは、スプレーコーティングして中間転写ベルトを作製する。
シームレスの中間転写ベルトを形成する場合、例えば、ポリアミド酸溶液を円筒状金型の外周面に浸漬する方式や、内周面に塗布する方式や更に遠心する方式、或いは注形型に充填する方式などの適宜な方式でリング状に展開し、その展開層を乾燥製膜してベル卜形に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化して型より回収する方法などの従来に準じた適宜な方法により行うことができる(特開昭61−95361号公報、特開昭64−22514号公報、特開平3−180309号公報等)。シームレスベルトの形成に際しては、型の離型処理や脱泡処理などの適宜な処理を施すことができる。
次に、本発明の中間転写ベルトが使用可能な画像形成装置について説明する。
本発明の中間転写ベルトの使用が可能な画像形成装置としては、例えば、複写機やレーザプリンタ等が挙げられるが、特に、5000枚以上の連続プリントが可能な画像形成装置が好ましく用いられる。この様な装置では、短時間に大量のプリント作成を行う分、中間転写ベルトと記録媒体との間に電界が発生し易くなるが、本発明の中間転写ベルトにより電界の発生が抑制されて安定した2次転写が行える。
本発明に用いられる画像形成装置は、画像情報に応じた静電潜像を形成する像担持体、像担持体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段、中間転写ベルト上のトナー像を紙やOHPシートなどの記録媒体上に転写する2次転写手段等を有する。そして、中間転写ベルトとして本発明の中間転写ベルトを用いることにより、2次転写時に剥離放電を発生させずに安定したトナー画像形成を行える。
本発明に用いられる画像形成装置としては、単色のトナーで画像形成を行うモノクロ画像形成装置や、像担持体上のトナー像を中間転写ベルトに順次転写するカラー画像形成装置、各色毎の複数像担持体を中間転写ベルト上に直列配置させたタンデム型カラー画像形成装置等が挙げられる。
図2は、本発明の中間転写ベルトの使用が可能な画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部としての無端ベルト状中間転写ベルトユニット7と、記録部材Pを搬送する無端ベルト状の給紙搬送手段21及び定着手段としてのベルト式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写ベルトユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写ベルト70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写ベルト70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録媒体として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、2次転写手段としての2次転写ローラ5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、ベルト式定着装置24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ローラ5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写ベルト70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに圧接する。
2次転写ローラ5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写ベルト70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写ベルトユニット7とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写ベルトユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写ベルトユニット7は、ローラ71、72、73、74、76を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写ベルト70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5K及びクリーニング手段6Aとから成る。
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写ベルトユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
このように感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写ベルト70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、ベルト式定着装置24で加圧及び加熱により固定して定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の感光体1Y、1M、1C、1Kは、クリーニング装置6Aで転写時に感光体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
〈記録媒体〉
本発明に用いられる記録媒体としては、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、転写材或いは転写紙といわれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
中間転写ベルトの作製
中間転写ベルト1の作製
(1)基材層の作製
3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2−ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産社製ユーワニスS(固形分18質量%))に、乾燥した酸化処理カーボンブラック「SPECIAL BLACK4」(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、23質量部になるよう添加して、衝突型分散機「GeanusPY」(シーナス社製)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材層用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液を得た。
基材層用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.5mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱した。その後、360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に360℃で30分加熱して溶媒の除去、脱水閉環水の除去、及びイミド転化反応の完結を行った。その後室温に戻し、金型から剥離し、目的とする無端ベルト状の基材層を得た。この基材層の厚みは100μmであった。
尚、基材層の表面エネルギーは、41mN/mであった。
(2)中間層の形成
組成1
塩化ビニル80%、酢酸ビニル15%、マレイン酸5%共重合体樹脂 100質量部
シクロヘキサノン 400質量部
酸化処理カーボンブラック「SPECIAL BLACK4」(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%) 10質量部
上記組成1を混合後、衝突型分散機「GeanusPY」(シーナス社製)で、圧力200MPa、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、中間層用のカーボンブラック入り共重合体樹脂溶液を得た。
この溶液を前述の基材層上に厚さ10μmとなるようにスプレー塗布を行って「中間層1」を形成した。
(3)表面層の形成
導電性物質(カーボンブラック)10質量部にn−ヘキサン100質量部を添加し、混合・分散して導電性物質が分散した分散液を作製した。次に、シリコーン樹脂「X−40−2269」(信越化学社製)100質量部をn−ヘキサン400質量部に溶解させ、得られた液に前述の分散液を添加し、ボールミルで混練、撹拌を行って10cpsの「表面層形成用塗布液1」を作製した。
尚、使用した導電性物質のうち、カーボンブラックはSPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)を、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルはノニオンHS−240(日本油脂化学社製)を使用した。
作製した「表面層形成用塗布液1」を前述の中間層を形成した試料ベルト上に厚さ10μmとなるようにスプレー塗布を行った。その後、オーブンで170℃に加熱した後1時間乾燥させて、「中間転写ベルト1」を作製した。
尚、表面層の表面エネルギーは、27mN/mであった。
中間転写ベルト2の作製
「中間転写ベルト1」の作製で用いた「中間層1」の組成1を、下記の組成2に変更した以外は同様にして「中間転写ベルト2」を作製した。
組成2
塩化ビニル60%、酢酸ビニル35%、マレイン酸5%の共重合体樹脂 100質量部
シクロヘキサノン 400質量部
酸化処理カーボンブラック「SPECIAL BLACK4」(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%) 10質量部
中間転写ベルト3の作製
「中間転写ベルト1」の作製で用いた「中間層1」の組成1を、下記の組成3に変更した以外は同様にして「中間転写ベルト3」を作製した。
組成3
ビニル系「エスレックMF−10」(積水化学社製) 100質量部
ポリカーボネート「TS2050」(帝人社製) 30質量部
シクロヘキサノン 400質量部
酸化処理カーボンブラック「SPECIAL BLACK4」(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%) 10質量部
中間転写ベルト4の作製
「中間転写ベルト1」の作製で形成した「中間層1」の上に、更に下記組成4を塗布して「中間層2」を形成し、その上に、「中間転写ベルト1」と同じ表面層を形成した以外は同様にして「中間転写ベルト4」を作製した。
組成4
塩化ビニル80%、酢酸ビニル15%、マレイン酸5%の共重合体樹脂 100質量部
シクロヘキサノン 400質量部
シリコーン樹脂「X−40−2269」(信越化学社製) 20質量部
酸化処理カーボンブラック「SPECIAL BLACK4」(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%) 10質量部
中間転写ベルト5の作製
「中間転写ベルト1」の作製で用いた「中間層1」の結着樹脂を表面層の形成で用いた結着樹脂に変更した以外は同様にして「中間転写ベルト5」を作製した。
中間転写ベルト6の作製
「中間転写ベルト1」の中間層を形成せず、基体の上に直接表面層を設けた以外は同様にして「中間転写ベルト6」を作製した。
中間転写ベルト7の作製
「中間転写ベルト1」の作製で用いた「中間層1」の結着樹脂を基材層の形成で用いた結着樹脂に変更した以外は同様にして「中間転写ベルト7」を作製した。
表2に、中間転写ベルトの作製に用いた基体、中間層、表面層の組成、表面エネルギーの測定結果を示す。
Figure 2007011118
《耐久性評価》
作製した「中間転写ベルト1〜7」を、耐久性評価用に作製した単体駆動機に装着し、連続回転して耐久性の評価を行った。評価は単体駆動機を20℃、60%RHの環境で、連続回転し、5万回転毎にベルトを目視観察した。
評価基準
◎:20万回転まで、中間転写ベルトに膜剥がれが見られず
○:15万回転まで、中間転写ベルトに膜剥がれが見られず
△:15万回転で、中間転写ベルトに端部に膜剥がれが見られる
×:10万回転で、中間転写ベルト全体に膜剥がれが見られる。
《画像評価》
作製した「中間転写ベルト1〜7」を、図2の画像形成装置に搭載して、それぞれ連続1万枚のプリントを行った。尚、画像形成には個数基準によるメディアン粒径(D50)が6.0μmのトナーよりなる2成分現像剤を使用した。
プリント環境は、低温低湿(10℃、20%RH)と高温高湿(33℃、80%RH)で行った。
記録媒体は、A4版の上質紙(64g/m2)を用いた。
プリント原稿は、画素率が7%の文字画像(3ポイント、5ポイント)、カラー人物顔画像(ハーフトーンを含むドット画像)、べた白画像、べた画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像(A4版)を用いた。
連続プリント実施中の1000枚、5000枚、10000枚の時に下記評価用のサンプルを5枚ずつ作成した。
評価は、2次転写で発生する画像欠陥(べた画像部の白抜け、文字画像部の中抜け発生、文字部のトナー散り、転写率)で行った。尚、評価において、◎、○は合格、×は不合格とした。
〈べた画像部の白抜け〉
白抜けの評価は、高温高湿でプリントしたべた画像部で、長径が0.4mm以上の白抜けがA4版当たり何個あるかで判定した。尚、白抜け長径はビデオプリンタ付き顕微鏡で測定した。
評価基準
◎:0.4mm以上の白抜け頻度:全てのプリント画像が3個以下で良好
○:0.4mm以上の白抜け頻度:4個以上、19個以下が1枚以上発生
×:0.4mm以上の白抜け頻度:20個以上が1枚以上発生し実用上問題有り。
〈文字画像の中抜け〉
高温高湿でプリントした文字画像を、ルーペで拡大観察し、文字画像に中抜が発生しているかどうかを目視で評価した。
評価基準
◎:10000枚目のプリントまで、文字画像の中抜けの発生なし
○:5000枚目のプリント終了まで、文字画像の中抜けの発生なし
×:1000枚目のプリントで、顕著な文字画像の中抜け発生あり。
〈文字部のトナー散り〉
低温低湿でプリントした文字画像を、ルーペで拡大観察し、文字部周辺のトナー散りの状態を目視で評価した。
評価基準
◎:10000枚のプリント終了まで、トナー散りが少ない
○:5000万枚のプリント終了まで、トナー散りが少ない
×:1000枚未満のプリントでトナー散りが増加し、実用上問題となるレベル。
〈転写率〉
1万枚プリント終了後、低温低湿で、画素濃度が1.30のソリッド画像(20mm×50mm)を形成し、下記式により転写率を求めて、評価を行った。
転写率(%)=(転写材に転写されたトナーの質量/中間転写ベルト上に転写されずに残存したトナーの質量)×100
評価基準
◎:転写率が、90%以上で良好
○:転写率が、80%以上で実用上問題ないレベル
×:転写率が、80%未満で実用上問題となるレベル。
表3に、評価結果を示す。
Figure 2007011118
表3の結果から明らかなように、本発明の中間転写ベルトを用いた場合は、単体駆動機を用い15万回転を行っても膜剥がれが見られず良好な耐久性を有し、連続で5000枚以上のプリント作成を行ってもべた画像部の白抜けや文字画像の中抜け、文字部のトナー散りといった画像欠陥の発生が見られず、転写率も良好であった。一方、比較例では評価項目のいずれかに問題が有り、本発明の中間転写ベルトとは明らかに異なる結果となった。
本発明の中間転写ベルトの一例を示す模式図である。 本発明の中間転写ベルトの使用が可能な画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
符号の説明
2 中間転写ベルト
21 表面層
23 基材層
24、25 中間層

Claims (3)

  1. 基材上に少なくとも表面層を有する中間転写ベルトであって、
    該表面層と基材との間に中間層が設けられ、該中間層にビニル系樹脂を含有することを特徴とする中間転写ベルト。
  2. 前記表面層における表面エネルギーが、30mN/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
  3. 前記基材における表面エネルギーが、40mN/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013033250A (ja) * 2011-08-02 2013-02-14 Xerox Corp ビアリールポリカーボネート中間転写部材
JP2020134637A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 株式会社沖データ 転写ベルト、転写ユニット及び画像形成装置

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