JP4821311B2 - 半導電性ベルト及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に用いられる半導電性ベルト及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機又は有機材料からなる光導電性感光体からなる像担持体表面に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、該トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写し、記録材に定着することにより所要の再生画像が得られる。
特に、前記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像を記録紙に二次転写する方式を採用した画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
前記中間転写体方式を採用した画像形成装置において、中間転写体に用いられる材料としては、PC(ポリカーボネート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリアルキレンフタレート、PC/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC,ETFE/PAT,PC/PATのブレンド材料等の熱可塑性樹脂の導電性の無端ベルトを用いる提案がなされている(例えば、特許文献2〜7参照。)。
また、中間転写ベルトや転写搬送ベルト等に用い得る半導電性ベルトとして、機械特性や耐熱性に優れたポリイミド系樹脂に導電性フィラーを分散してなる中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献8及び9参照。)。
しかしながら、上記のものは、硬度が高いためにトナー転写性に劣るとともに、近年は、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙も使用される傾向になり、このような紙への追従性が特に悪いためにトナーの転写性が著しく劣るという難点がある。
また、中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられるゴムベルト材料としては、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルトが提案されている。しかし、前記補強材入り弾性ベルトは、経時でベルト材料のクリープ変形等に起因する色ずれの問題が発生する場合がある(例えば、特許文献10及び11参照。)。
また、多層構成のベルト材料としては、例えばプラスチックからなる多層構造の無端ベルトや、ゴムベルト表面にポリオレフィン系ウレタン層が塗布されてなるベルトが提案されている(例えば、特許文献12及び13参照。)。
しかしながら、プラスチックからなる多層構造の無端ベルトは、上記した硬度が高いためにトナー転写性に劣るとともに、近年は、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙も使用される傾向になり、このような紙への追従性が特に悪いためにトナーの転写性が著しく劣るという難点がある。また、ストレスが大きいために、トナーが破壊されやすく、ベルトへのトナーフィルミングが起こり、耐久性に劣るという難点もある。
また、ゴムベルト表面に熱可塑性エラストマーであるポリオレフィン系ウレタン層が塗布されてなるベルトのものは、ゴムベルト上にポリオレフィン系ウレタンをスプレー塗布しているため、面方向に塗膜厚のばらつきが発生し、寸法精度が悪いという難点がある。また、ポリオレフィン系ウレタンは、へたり(経時での変形)が大きく、複写画像に悪影響を及ぼすという難点もある。
また、熱硬化性ウレタン樹脂を用いた2層構成ベルトにおいて、表面層の熱硬化ウレタン樹脂はJIS A硬度で30〜70度であり、基材の熱硬化性ウレタン樹脂JIS A硬度75度以上とすることで、表面の平滑性の低い用紙においても良好な転写画質が得られるとしている(例えば、特許文献14参照。)。
しかしながら、表面層に熱硬化性ウレタン樹脂の弾性部材の構成とした場合には、JIS A硬度で30〜70度であるため、対向する像担持体との間でのマイクロスリップの発生があり、カラーレジ(カラーレジストレーション:色ずれ)の悪化などの問題が発生する。更に、基材として 高硬度の熱硬化性ウレタン樹脂を用いたとしても 樹脂材料に比較してヤング率が低いのでベルトの厚みを厚くすることが必要となり、基材を厚くすることによって、ロール屈曲部での表面層の変形が大きくなり、長期の使用において表面層が劣化して、良好な転写画質が得られなくなるなどの問題が発生する。
特開昭62−206567号公報 特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開平11−24428号公報 特開平11−45015号公報 特開2001-282009号公報
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、従来では高い画質でのプリントが難しいとされていたエンボス紙等の凹凸の大きな紙に対してもトナー転写性が良好であり、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、転写画質のライン画像が中抜け(ホロキャラクター)、トナーの飛び散り(ブラー)の画質欠陥が著しく少なく、高品質の転写画質を安定して得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の本発明により達成される。
即ち、本発明は、
<1>基材上に弾性層を有する半導電性ベルトであって、該弾性層は、内側弾性層と、該内側弾性層よりもデュロメータ硬さの高い外側弾性層の2層からなり、前記外側弾性層の厚みが0.01〜0.05mmの範囲であり、かつ、前記内側弾性層の厚みは、外側弾性層の厚みに対して3〜10倍の範囲である半導電性ベルトである。
<2>前記外側弾性層と内側弾性層とのデュロメータ硬さの差が20度以上である<1>に記載の半導電性ベルトである。
<3>前記外側弾性層のデュロメータ硬さがA70/S〜A90/Sの範囲である<1>または<2>に記載の半導電性ベルトである。
<4>前記内側弾性層のデュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sの範囲である<1>から<3>のいずれか1つに記載の半導電性ベルトである。
<5>前記外側弾性層が潤滑成分を含有する<1>から<4>のいずれか1つに記載の半導電性ベルトである。
<6>前記基材のヤング率が1000〜8000MPaの範囲である<1>から<5>のいずれか1つに記載の半導電性ベルトである。
<7>前記基材がポイリイミド樹脂を含有する<6>に記載の半導電性ベルトである。
<8>潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像を現像する現像手段と、現像された顕像を記録媒体上へ転写する転写手段と、記録媒体上の顕像を定着する定着手段とを含む画像形成装置であり、前記転写手段もしくは定着手段の少なくとも一方に、<1>から<7>のいずれか1つに記載の半導電性ベルトが用いられる画像形成装置である。
<9>下記式(1)で規定される形状係数SFが、140〜100である球状トナーを用いることを特徴とする<8>に記載の画像形成装置である。
式(1)
SF=[(トナー粒子の最大長)]/[トナー粒子の投影面積]×π×1/4×100
本発明は、表面層の弾性層を2層構成とし、外側を高硬度の弾性層とし、内側を低硬度の弾性層とすることで、転写部でのニップ形状の形成に優れ、転写画質のライン画像の中抜け(ホロキャラクター)、トナーの飛び散り(ブラー)、色ずれなどの画質欠陥が著しく少なく、表面が高硬度であることで、マイクロスリップの発生が少なく、従来の弾性層を用いた場合のカラーレジの悪化を抑制することができる。また、本発明は、前記半導電性ベルトを備え、高品質の転写画質を安定して得ることができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
<半導電性ベルト>
本発明の半導電性ベルトを図1を用いて説明する。図1(a)に示す本発明の半導電性ベルト1は、電子写真画像形成装置に用いられ、図1(a)および図1(c)に示すように、少なくとも3層以上からなる半導電性ベルト1において、表面層が、2層構成の弾性層2からなり、外側の弾性層2aが潤滑性を発現させる潤滑性成分を付与してなる、厚み0.01mm〜0.05mm、デュロメータ硬さがA70/S〜A90/Sの熱硬化性のウレタン樹脂組成物であり、内側の弾性層2bが、デュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sでかつ厚み0.05mm〜0.5mmの熱硬化性のウレタン樹脂組成物であることを特徴とする半導電性ベルトである。
ここで、図1(a)は、本発明の半導電性ベルトの一例の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のI−I断面図であり、また図1(c)は、図1(b)のII−II断面図である。
上述のように、本発明の半導電性ベルトは、表面層を2層構成の弾性層として、外側に潤滑性成分を付与してなる高硬度の弾性層を設け、内側に低硬度の弾性層を設けることにより、表面層でのマイクロスリップの発生を抑制し、かつ内側に低硬度の弾性層を設けることで、エンボス紙などの凹凸のある用紙の転写性を改善することができ、更に基材からなる3層構造とすることで、単一の材料構成では得られない、可とう性と剛性とのバランスを満足することができる。
(弾性層材料の構成)
本発明においては、少なくとも2層以上からなる弾性層であり、図1(b)および図1(c)に示す外側弾性層2aは、硬度が70/S〜90/Sであり、厚さが、0.01〜0.05mmであり、内側弾性層2bが、デュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sであり、厚み0.05mm〜0.5mmの熱硬化性のウレタン樹脂組成物であることにより、エンボス紙などの凹凸のある用紙の転写性を改善することができる。外側弾性層は潤滑性成分を付与してなることより、ベルトへのトナーフィルミングが起こりづらくなり、硬度が70/S〜90/Sであることより、像担持体、クリーニング部材とのマイクロスリップの発生を抑制することができる。
また、熱硬化性エラストマー組成物を用いることで、経時での変形が少なく、耐久性に優れる表面層を形成することができる。
−弾性層用の樹脂−
本発明においては、図1(b)および図1(c)に示す表面層の外側弾性層2aおよび内側弾性層2bに用いる熱硬化性ウレタン樹脂成分は、例えば、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が挙げられ、ポリエーテルポリウレタン樹脂とは、ポリエーテルポリオールをポリイソシアネート化合物で硬化させたものである。この場合、ポリエーテルポリオールとは、活性水素原子をもつ開始剤とアルキレンオキサイドとの反応で得ることができ、開始剤としては、水酸化カリウム、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ヘキサン、トリオール、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、メチルグルコジット、芳香族ジアミンなどをあげることができ、アルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド(PO)、とエチレンオキサイド(EO)などをあげることができる。
また、上記ポリイソシアネート化合物は、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものであり、具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、リジンエステルジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、ウンデカントリイソシアネート、ヘキサメチレントリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、及びこれらイソシアネート化合物の重合体、誘導体、変性体、水素添加体などが例示される。これらの中では、ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネート等の脂肪族及び脂環式イソシアネートが耐オゾン性や耐熱性等に優れる点で好ましく用いられる。また、目的によってはこれらにイソシアネートを混合して用いることもできる。
(潤滑性を発現させる成分)
潤滑性を発現させる成分としては、特に限定されるものではないが、フッ素を末端にグラフト処理してなるモノマーフッ化系化合物、樹脂粉体などの潤滑性フィラーをあげることができる。
−潤滑性付与モノマー−
潤滑性を発現させる成分としては、特に限定されるものではないが、フッ素を末端にグラフト処理してなるアクリルモノマー(綜研科学(株)ケミトリーLF−700)をあげることができる。
−潤滑性付与モノマーの添加量−
上記潤滑性付与モノマーの添加量は、樹脂材料100重量部に対して、10〜60質量部であり、好ましくは、20〜50質量部である。潤滑性付与モノマーの添加量の10質量部未満の場合には、潤滑性の効果が発現しない場合があり、60質量部以上添加した場合には、表面層を形成する熱硬化性エラストマーが、軟かくなり、前記したマイクロスリップの問題が発生する場合がある。
−潤滑性フィラー−
潤滑性フィラーとしては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)樹脂,ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂,テトラフルオロエチレン(TFE)樹脂,クロロトリフルオロエチレン(CTFE)樹脂,ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体),CTFE−エチレン共重合体,PFA(TFE−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体),FEP(TFE−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体),EPE(TFE−HFP−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ化系化合物の樹脂粉体の1種または2種以上が用いられる。
−潤滑性フィラーの材料の添加量−
上記フッ素樹脂は、その平均粒子径が1μm以下の微粉末が好ましくは用いられる。平均粒子径が1μmより大きくなると、中間転写ベルト表面が荒れてくるため転写性が悪化するようになる。また、潤滑性フィラーの添加量は、樹脂材料100重量部に対して、5〜80質量部であり、好ましくは、10〜60質量部である。潤滑性フィラーの添加量の5質量部未満の場合には、潤滑性フィラーの効果が発現しない場合があり、80質量部以上添加した場合には、表面層を形成する熱硬化性エラストマーが、硬くなり、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙へ追従性が得られなく場合がある。
(表層面の表面粗さ)
更に、表面層の表面粗さRzについては適宜選定して差し支えないが、1.5μm以上9.0μm以下であることが好ましい。1.5μm未満であると、接触する像担持体などの部材と密着する懸念があり、9.0μmを超えると、画像材料であるトナー等が付着し、ハーフトーンむらなどの画質劣化を生ずる懸念がある。表面粗さは、JIS B0601(2001)に従い、測定長0.8mm、カットオフ0.8mm、測定速度0.6mm/Secの条件で計測し、3箇所の計測値の平均値とした。
(外側弾性層の硬度)
本発明の表面層の外側の弾性材料の硬度は、JIS K6253(1997)に準拠したデュロメータ硬さが、A70/S〜A90/Sであり、好ましくはA75/S〜A85/Sである。弾性層の外側の材料のデュロメータ硬さがA70/S〜A90/Sであることで、対向する像担持体、クリーニング部材などとの接触においてマイクロスリップの発生を抑制することができる。
(内側弾性層の硬度)
本発明の表面層の外側弾性層の硬度は、JIS K6253(1997)に準拠したデュロメータ硬さは、A30/S〜A70/Sであり、好ましくはA40/S〜A60/Sである。表面層材料のデュロメータ硬さがA70/S〜A90/Sであることで、エンボス紙などの凹凸を付けた特殊な紙への追従性がよくなるので、トナーの転写性が改善することができる。
なお、表面層材料のデュロメータ硬さは、シート形状の表面層材料を積層して、6mmの厚みとして、JIS K6253(1997)に準拠してその標準硬さを計測した。
外側弾性層と内側弾性層との硬さの差は20度以上あれば、外側弾性層と内側弾性層のそれぞれの効果を損なう事無く発揮することができる。
(弾性層の厚み)
外側弾性層2aの厚みは0.01mm〜0.05mmであることが好ましく、0.02〜0.04mmであることがより好ましい。また、膜厚比(外側弾性層の厚みに対する内側の弾性層厚み)は、3〜10倍であることが好ましい。
外側弾性層2aの厚みが、0.01mm未満の場合は、対向する像担持体、クリーニング部材などとの接触においてマイクロスリップの発生を抑制できなくなる場合があり、0.05mmを超える場合には、エンボス紙などの凹凸を付けた特殊な紙への追従性が悪くなる場合がある。また、膜厚比が3倍未満の場合には、弾性層2自体の厚みが薄くなり、エンボス紙などの凹凸を付けた特殊な紙への追従性が悪くなり、その結果、カラーレジも悪化する。一方、膜厚比が10倍を超える場合には、マイクロスリップの発生を抑制できなくなる。
<基材>
図1に示すベルト基材3の材料は、ヤング率が1000MPa以上、好ましくは2000MPa以上の樹脂組成物を使用し、機械特性を満足させることが好適である。この構成により、ベルトは、より効果的に単一の材料構成では得られない、可とう性と剛性とのバランスを満足することができる。
また、上記基材に用いる樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、強度と屈曲疲労性の両面に優れている点で、ポリイミド樹脂が好適に用いられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば芳香族テトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とを有機極性溶媒中で反応させて得られるものである。
芳香族テトラカルボン酸成分としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−アゾベンゼンテトラカルボン酸ビス(2,3−ジカルポキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルポキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルポキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルポキシフェニル)ヘキサフオロプロパン等があり、これらのテトラカルボン酸類の混合物でもよい。
また、芳香族ジアミン成分としては、特に制限はなく、m−フェニルジアミン、p−フェニルジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4’−ジアミノナフタレビフェニル、ベンジジン、3,3−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(オキシ−p,p’−ジアニリン;ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノフェニルスルホン、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミンフェニル)プロパン等が挙げられる。
また、有機極性溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド等をあげることができる。これらの有機極性溶媒には、必要に応じて、クレゾ−ル、フェノ−ル、キシレノ−ル等のフェノ−ル類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類を混合することができる、これらの溶剤も、単独で、又は2種類以上の混合物として用いられる。
(導電剤)
これらの表面層及び基材に用いる樹脂組成物には、必要に応じて、電子伝導性を付与する導電剤やイオン伝導性を付与する導電剤を1種類又は2種類以上を組み合わせて添加することが好適である。
電子伝導性系導電剤として、カーボンブラック、グラファイト、アルミニュウム、ニッケル、銅合金などの金属又は合金、酸化錫、酸化亜鉛、チタン酸カリム、酸化錫−酸化インジウム又は酸化錫−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物などをあげることができる。
イオン伝導性導電剤としては、スルホン酸塩やアンモニア塩など、また、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などの各種の界面活性剤がある。さらには、導電性ポリマーをブレンドする方法があり、導電性ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基に4級アンモニユム塩基を結合する(メタ)アクリレートとの各種(例えばスチレン)共重合体、4級アンモニウム塩基と結合するマレイミドとメタアクリレートとの共重合体等の4級アンモニウム塩基を結合するポリマー、ポリスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸のアルカリ金属塩を結合するポリマー、分子鎖中に少なくともアルキルオキシドの親水性ユニットを結合するポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール系ポリアミド共重合体、ポリエチレンオキド−エピクロルヒドリン共重合体ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルを主セグメントとするブロック型のポリマー、さらには、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレンなどをあげることができ、これらの導電性ポリマーを脱ドープ状態、又はドープ状態で用いることができる。上記、導電剤又は、導電性ポリマー又は、界面活性剤を1種又は2種以上を組み合わせて用いることによって、前記した電気抵抗を安定して得ることができる。
導電剤としては、樹脂組成物中への分散性がよいことから良好な分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、更に転写電圧による電界集中がおきずらくなることにより電気抵抗の経時での安定性が向上することから、pH5以下の酸化処理カーボンブラックが好ましい。
(pH5以下の酸化処理カーボンブラック)
pH5以下の酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、外にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造することができる。この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低い温度下でオゾン酸化する方法などにより行うことができる。具体的には、pH5以下の酸化処理カーボンブラックは、コンタクト法により製造することができる。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸化処理カーボンブラックは、ガス又はオイルを原料とするファーネスブラック法により製造することもできる。更に必要に応じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、コンタクト法で製造することができるが、密閉式のファーネス法によって製造するのが通常である。ファーネス法では通常高pH・低揮発分のカーボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸処理を施してpHを調整することができる。このため本発明においてはネス法製造により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが5以下となるように調節されたカーボンブラックも、pH5以下の酸化処理カーボンブラックに含まれるとみなす。
酸化処理カーボンブラックのpH値は、pH5.0以下であることが好ましく、pH4.5以下であることがより好ましく、pH4.0以下であることが更に好ましい。pH5.0以下の酸化処理カーボンは、カーボンブラックの表面にカルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基などの酸素含有官能基が、あるので、樹脂中への分散性がよいので、良好な分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中がおきずらくなる。また、酸化処理カーボンブラックは、一部に過剰な電流が流れ、繰返しの電圧印加による酸化の影響を受けにくくなるので電気抵抗の経時での安定性が向上させることができる。
酸化処理カーボンブラックのpHは、水性懸濁液を調整し、ガラス電極で測定することで求められる。また、前記カーボンブラックのpHは、酸化処理工程での処理温度、処理時間等の条件によって、調整することができる。
酸化処理カーボンブラックは、その揮発成分の含有量が1〜25質量%であることが好ましく、3〜20%であることがより好ましく、3.5〜15質量%含まれていることが更に好ましい。前記揮発成分の含有量が1質量%未満である場合には、外に付着する酸素含有官能基の効果がなくなり、結着樹脂への分散性が低下する場合がある。一方、前記揮発成分の含有量が25%より高い場合には、樹脂組成物に分散させる際に分解してしまう場合や、外の酸素含有官能基に吸着された水などが多くなるなどによって、表面層或いは基材の外観が悪くなる場合がある。
これに対し、揮発成分の含有量を1〜25質量%とすることで、前記樹脂組成物中への分散をより良好とすることができる。尚、前記揮発成分の含有は、カーボンブラックを950℃で7分間加熱したときに、出てくる有機揮発成分(カルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基等)の割合により求めることが出来る。
ここで、導電剤としてのカーボンブラックは2種類以上含有していてもよい。そのとき、これらのカーボンブラックは実質的に互いに導電性の異なるものであると好ましく、例えば、酸化処理の度合い、DBP吸油量、窒素吸着を利用したBET法による比表面積等の物性が異なるものを用いる。このように導電性の異なる2種類以上のカーボンブラックを添加する場合、例えば高い導電性を発現するカーボンブラックを優先的に添加した後、導電率の低いカーボンブラックを添加して表面抵抗率を調整すること等が可能である。このように2種類以上のカーボンブラックを含有させる場合も、少なくとも、そのうちの1種類にpH5.0以下の酸化処理カーボンブラックを使うことによって、両方のカーボンブラックの混合や分散を高めることができる。
酸化処理カーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0質量%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0質量%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0質量%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5質量%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0質量%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0質量%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0質量%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0質量%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5質量%)等が挙げられる。
酸化処理カーボンブラックは、一般的なカーボンブラックに比べ、前述したように表面に存在する酸素含有官能基の効果により、樹脂組成物中への分散性がよいため、導電性微粉末としての添加量を高くすることが好ましい。これにより、半導電性ベルト中のカーボンブラックの量が多くなるため、前記電気抵抗値の面内バラツキを押えることができる等の酸化処理カーボンブラックを用いることの効果を最大限発揮することができる。
酸化処理カーボンブラックの含有量が10〜30質量%であると、半導電性ベルトの表面抵抗率の面内バラツキを抑制するなど、酸化処理カーボンブラックの効果が発揮でき好ましい。酸化処理カーボンブラックが10質量%未満であると電気抵抗の均一性が低下し、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性が大きくなる場合がある。一方、酸化処理カーボンブラックの含有量が30質量%を超えると所望の抵抗値が得られ難くなる場合がある。さらに、酸化処理カーボンブラックを18〜30質量%含有させることがより好ましい、酸化処理カーボンブラックを18〜30質量%含有させることにより、その効果を最大限発揮させることができ、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性を顕著に向上させることができる。
(体積抵抗率)
本発明の半導電性ベルトにおける表面層及び基材の体積抵抗率は、表面層及び基材は、いずれも体積抵抗率が1×10〜1×1013Ωcmであることが好ましく、より好ましくは1×10〜1×1012Ωcmである。この表面層及び基材の体積抵抗率が1×10〜1×1013Ωcmであれば、トナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまう(ブラー)問題が発生することが少なくなる。また、上記領域の範囲であれば、半導電性ベルト(特に、中間転写体に適用した場合)の体積抵抗率は、帯電電荷が適当に減衰する範囲に有るので、除電部材を使用せずに連続して画像形成を行うことができる。
なお、基材の体積抵抗率は、1×10〜1×1013Ωcmが好ましく、好ましくは1×10〜1×1012Ωcmである。この基材の体積抵抗率が1×10〜1×1013Ωcmであれば、トナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまう(ブラー)問題が発生することが少なくなる。
ここで、体積抵抗率は、円形電極(例えば、(株)ダイヤインスツルメント製ハイレスタUPMCP−450型URプローブを用い、JIS K 6911(1995)に従って測定することができる。前記体積抵抗率の測定方法を、図を用いて説明する。図2は、円形電極の一例を示す概略平面の図2(a)及び概略断面の図2(b)からなる。図2に示す円形電極は、第一電圧印加電極A’と第二電圧印加電極B’とを備える。第一電圧印加電極A’は、円柱状電極部C’と、該円柱状電極部C’の外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部C’を一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部D’とを備える。第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’及びリング状電極部D’と第二電圧印加電極B’との間に半導電性ベルト1を挟持し、第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’と第二電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印加したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により、半導電性ベルト1の体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出することができる。ここで、下記式中、tは、半導電性ベルト1の厚さを示す。
式:ρv=19.6×(V/I)×t
本発明の半導電性ベルトは、前記基材のヤング率が1000MPa以上であることが好ましく、1500MPa以上であることがより好ましく、更に2000MPa以上でありことが好ましい。1000MPa以上の樹脂材料を基材の材料として用いると、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの変位量が少なくなり、駆動時の応力に対するベルト変形が小さくなり、良好な画質を安定して得ることができる。但し、ベルトの厚みは、厚くなると、駆動系ロールなどのベルト屈曲部でのベルトの外側表面の変形量が大きくなり、良好な画質を得られない場合がある。また、ベルトの外側と内側との変形量が大きくなり、局部的な繰り返し応力のためにベルトが破断するなどの問題が生じる場合がある。なお、基材のヤング率は大きければ大きい程良いが、実用上は8000MPa以下であることが好ましく、6000MPa以下であることがより好ましい。基材のヤング率は、使用する樹脂材料の化学構造を選択することで上記範囲に制御することができ、芳香環構造を含むものほどヤング率を高くすることができる。
なお、ヤング率は、JIS K 7127(1999)に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求める。
本発明の半導電性ベルトの厚みは、総厚みで0.05〜0.5mmであることが好ましく、0.1〜0.4mmであることがより好ましく、0.15〜0.3mmであることが更に好ましい。0.05mm未満の場合には、ベルトテンションによって、ベルト周長さが変化するなどの問題が生じる場合がある。また、ベルトの厚みが0.5mmを超える場合には、ロール屈曲部でのベルト表面の変形が大きくなるために表面にクラックがはいるなどの問題が生じる場合がある。
また、前記表面層(2層の弾性層)の厚みは、ベルト総厚みの10〜90%であることが好ましく、30〜70%であることがより好ましい。上記範囲であると、前記基材の樹脂組成物に影響させずに、半導電性ベルト上のトナーに集中していた押圧力は分散される。このためトナーは凝集せず、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙への追従性がよくなるので、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙トナーの転写性が改善することができ、また、前記基材の樹脂組成物のヤング率が1000MPa以上8000MPa以下と高ヤング率である場合には、半導電性ベルトとしての機械特性も満足させることができる。
上記構成の本発明の半導電性ベルトは、転写電圧による抵抗の低下がなく、経時による形状の変形等の問題がなく、かつ、電界依存性がなく、環境による電気抵抗の変化が少ないという優れた性質を有する。上記本発明の半導電性ベルトは、電子写真複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置に用いる中間転写ベルト及び用紙搬送ベルトとして用いることができる。
本発明の半導電性ベルトは、前述の如き熱硬化性ウレタン樹脂を主成分となす表面層(2層の弾性層)とヤング率1000MPa以上8000MPa以下の樹脂材料からなる基材を有する。また、前記表面層及び基材とも記述の導電剤以外の添加剤を含有してもよい。また、表面層と基材に加えて、本発明の効果を損なわない範囲でさらに多層化することもできる。
半導電性ベルトの形成は、無端状であるので、フィルム端の接着剤等を介した接着方式などの適宜な接続方式にて形成することもできるし、シームレスベルトとすることもできる。シームレスベルトは、接合部の厚さ変化がなく任意な部分を回転の開始位置とすることができて、回転開始位置の制御機構を省略できる利点などを有している。
基材及び表面層の形成は、押出成型法によって、各層の材料をシート形状に成形してから、金属芯体に積層して加熱処理することで、2層構成のベルトを形成することもできるし、基材の材料をベルト形状に形成して、金属芯体に積層してその上に表面層を形成することもできる。また、表面層と基材の材料を積層しながら同時成型して、3層構成ベルトを形成することもできる。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、中間転写体方式の画像形成装置であれば、特に限定されるものではない。例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラーの画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等のいずれでもよい。
本発明の画像形成装置の第1の形態は、既述の本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用い、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置である。また、本発明の画像形成装置の第2の態様は、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置である。
一例として、本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いた、順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置の概略図を図3に示す。図3は本発明を適用する画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。該画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム21、中間転写体としての中間転写ベルト22、転写電極であるバイアスローラ23(第二転写手段)、転写媒体である記録紙を供給する用紙トレイ24、Bk(ブラック)トナーによる現像器25、Y(イエロー)トナーによる現像器26、M(マゼンタ)トナーによる現像器27、C(シアン)トナーによる現像器28、中間転写体クリーナー29、剥離爪33、ベルトローラ41、43及び44、バックアップローラ42、導電性ローラ45(第一転写手段)、電極ローラ46、クリーニングブレード51、記録紙61、ピックアップローラ62、並びにフィードローラ63を有してなる。
図3において、感光体ドラム1は矢印A方向に回転し、図示しない帯電装置でその表面が一様に帯電される。帯電された感光体ドラム21にレーザー書込み装置等の画像書き込み手段により第一色(例えば、Bk)の静電潜像が形成される。この静電潜像はブラック現像器25によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは、感光体ドラム21の回転で導電性ローラ45(第一転写手段)が配置された一次転写部に到り、導電性ローラ45からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより、前記トナー像Tは、静電的に中間転写ベルト22に吸着されつつ中間転写ベルト22の矢印B方向の回転で一次転写される。
以下、同様にして第2色のトナー像、第3色のトナー像、第4色のトナー像が順次形成され、中間転写ベルト22において重ね合わされ、多重トナー像が形成される。
中間転写ベルト22に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト2の回転でバイアスローラ23(第二転写手段)が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト22のトナー像が担持された表面側に設置されたバイアスローラ23と該中間転写ベルト22の裏側からバイアスローラ23に対向するように配置されたバックアップローラ42及びこのバックアップローラ42に圧接して回転する電極ローラ46から構成される。
記録紙61は、用紙トレイ24に収容された記録紙束からピックアップローラ62で一枚ずつ取り出され、フィードローラ63で二次転写部の中間転写ベルト22とバイアスローラ23との間に所定のタイミングで給送される。給送された記録紙61は、バイアスローラ23及びバックアップローラ42による圧接搬送と中間転写ベルト22の回転により、該中間転写ベルト22に担持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録紙61は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪33を作動せることにより中間転写ベルト22から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。尚、多重トナー像の記録紙61への転写の終了した中間転写ベルト22は、二次転写部の下流に設けた中間転写体クリーナー29で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、バイアスローラ23は、ポリウレタン等からなるクリーニングブレード51が常時当接するように取り付けられており、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
単色画像の転写の場合、一次転写されたトナー像Tを直ちに二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合、各色のトナー像が一次転写部で正確に一致するように中間転写ベルト22と感光体ドラム21との回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。前記二次転写部では、バイアスローラ23と中間転写ベルト22を介して対向配置したバックアップローラ42に圧接した電極ローラ46に、トナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで、該トナー像を記録紙61に静電反発で転写する。上述の構成の画像形成装置により、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
更に、本発明の画像形成装置の第2の態様は、前記本発明の半導電性ベルトである中間転写ベルトを備え、例えば、4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の現像器85を備えた各色毎の感光体79が中間転写体(中間転写ベルト)86に配置したタンデム式カラー画像形成装置に適用できる。図4は本発明を適用するタンデム式の画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。本発明の中間転写ベルトを備えることで、高画質の転写画像を得ることができる。具体的には、図4において感光体79表面を均一に帯電する帯電ロール83(帯電装置)、感光体79表面を露光し静電潜像を形成するレーザー発生装置78(露光装置)、感光体79表面に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像器85(現像装置)、感光体に付着したトナーやゴミ等を除去する感光体クリーナー84 (クリーニング装置)、被転写材上のトナー像を定着する定着する定着ロール72等必要に応じて公知の方法で任意に備えることができる。
上述の構成のタンデム式の画像形成装置においても、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
以上、本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いた態様の画像形成装置について説明したが、本発明の半導電性ベルトを用紙搬送ベルトとして用いた画像形成装置においても同様の効果が得られる。
更に、本発明の半導電性ベルトを、画像形成装置内の中間転写ベルトや転写搬送ベルトとして組み込んで利用する場合には、トナーとして球状トナーを用いることが好ましい。トナーとして球状トナーを用いることにより、転写面を構成する材料が、硬度が低く、かつ表面に沿って変形し難い構成であるので、画質欠陥(ホロキャラクター、ブラー、カラーレジ)のない高品質の転写画質を得ることができる。
ただし、当該球状トナーとは、その形状係数/SFが、140〜100であることを意味する。該形状係数としては、130〜100以下であることが好ましく、120〜100以下であることがより好ましい。この形状係数/SFが140より大きくなると転写効率が低下してしまい、プリントサンプルの画質の低下が目視で確認できてしまう。
ここで、前記形状係数 /SFは、下記の式で規定される係数である。
SF=(トナー粒子の最大長)/(トナー粒子の投影面積)×(π/4)×100
なお、トナー粒子の最大長、および、トナー粒子の投影面積の測定は、ルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いてスライドガラス上に散布したトナー100個についての光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、画像処理することにより実施した。
球状トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有してなる。この球状トナーは、好ましくは2〜12μmの粒子、より好ましくは3〜9μmの粒子を用いることができる。
結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレンーアクリル酸アルキル共重合体、スチレンーメタクリル酸アルキル共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も挙げられる。
着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメントレイッド48:1、C.I.ピグメントレイッド122、C.I.ピグメントレイッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして挙げられる。
球状トナーには、帯電制御剤、離型剤、他の無機微粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして挙げられる。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。
他の無機微粒子としては、粉体流動性、帯電制御等の目的で、平均1次粒径が40nm以下の小径無機微粒子を用い、更に必要に応じて、付着力低減の為、それより大径の無機あるいは有機微粒子を併用してもよい。これらの他の無機微粒子は公知のものを使用できる。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、メタチタン酸、酸化亜鉛、ジルコニア、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
球状トナーは、特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法により得ることができる。具体的には、例えば結着樹脂及び着色剤と、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、球状トナーを得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂及び着色剤と必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が挙げられる。また上記方法で得られた球状トナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加する場合、球状トナー及び外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、球状トナーを湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
(基材の材料の形成)
(ポリアミド酸溶液(A)の調製)
テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、ピロメリット酸2無水物(PMDA)とを2:1の比率で組み合わせ、ジアミン成分として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(固形分20質量%)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、24質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mmで2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、表面層用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A)を得た。
カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A)を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.4mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱し、室温に戻して、金型からはがして、金属芯体に被覆して、360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に360℃で30分加熱し、溶媒の除去、脱水閉環水の除去、及びイミド転化反応の完結を行った。その後室温に戻し、金型から剥離し、目的とするポリイミドフィルムを得た。フィルムの厚みは、0.08mmであった。この樹脂ベルトのヤング率は、2500MPaであり、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、5×1010Ωcm であった。
(外側の弾性層(A1)の調製):
表面層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、コロネート4362(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ニッポラン4038(日本ポリウレタン工業(株)製)5.4質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、および 潤滑性を付与する成分として、ケミトリーLF−700(綜研科学(株)製)50質量部、を混合して、表面層用材料(A1)を調整した。
外側の弾性層(A1)のデュロメータ硬さは、A78/Sであった。
(内側の弾性層(B1)の調製):
内側の弾性層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、TC−551(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ON−D56(日本ポリウレタン工業(株)製)93質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、を混合して、内側の弾性層用材料(B1)を調整した。
内側の弾性層用材料(B1)のデュロメータ硬さは、A45/Sであった。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に厚さ0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層(B1)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して,内側の弾性層熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A1)の塗液を塗布して、温度80℃,3時間加熱して、外側の弾性層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.33mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.05mm、内側の弾性層は、0.2mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、7×1011Ωcm であった。
<実施例2>
(基材の材料の形成)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様にして形成した。
(外側の弾性層(A2)の調製):
イソシアネートプレポリマーとして、コロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ニッポラン4378(日本ポリウレタン工業(株)製)80質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)40質量部、および 潤滑性を付与する成分として、ケミトリーLF−700(綜研科学(株)製)80質量部、を混合して、表面層用材料(A2)を調整した。表面層用材料(A2)のデュロメータ硬さは、A82/Sであった。
(内側の弾性層(B2)の調製):
内側の弾性層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、MC−C24(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ON−D57(日本ポリウレタン工業(株)製)63質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、を混合して、内側の弾性層用材料(B2)を調整した。
内側の弾性層用材料(B2)のデュロメータ硬さは、A58/Sであった。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層(B2)の塗液を塗布して、温度100℃,3時間加熱して,内側の弾性層熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A2)の塗液を塗布して、温度70℃,2時間加熱して、外側の弾性層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.28mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.03mm、内側の弾性層は、0.17mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、7×1011Ωcm であった。
<実施例3>
(基材の材料の形成)
(ポリアミド酸溶液(B)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスA(固形分20質量%)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、26質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mmで2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液(B)を得た。
カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(B)を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.4mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱し、室温に戻して、金型からはがして、金属芯体に被覆して、360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に400℃で30分加熱し、溶媒の除去、脱水閉環水の除去、及びイミド転化反応の完結を行った。その後室温に戻し、金型から剥離し、目的とするポリイミドフィルムを得た、フィルムの厚みは、0.08mmであった。この樹脂ベルトのヤング率は、3800MPaであり、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、5×1010Ωcm であった。
(外側の弾性層(A3)の調製):
表面層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、コロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ニッポラン4378(日本ポリウレタン工業(株)製)80質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、および 潤滑性フィラーとして、平均粒子径 0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)30質量部、を混合して、表面層用材料(A3)を調整した。表面層用材料(A3)のデュロメータ硬さは、A85/Sであった。
(内側の弾性層(B3)の調製):
内側の弾性層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、TC−B86(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ON−D55(日本ポリウレタン工業(株)製)277質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)25質量部、を混合して、内側の弾性層用材料(B3)を調整した。内側の弾性層用材料(B3)のデュロメータ硬さは、A33/Sであった。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層用材料(B3)の塗液を塗布して、温度80℃,2時間加熱して、表面層の熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A3)の塗液を塗布して、温度70℃、3時間加熱して、内径Φ168mm、幅350mmm、厚さ0.30mmの3層構成のベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.02mm、内側の弾性層は、0.2mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、1×1011Ωcm であった。
<実施例4>
(基材の材料の形成)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様にして形成した。
(外側の弾性層(A4)の調製)
表面層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、コロネート4387(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ニッポラン4038(日本ポリウレタン工業(株)製)6.3質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、および 潤滑性フィラーとして、平均粒子径 0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)40質量部、を混合して、表面層用材料(A4)を調整した。表面層用材料(A4)のデュロメータ硬さは、A70/Sであった。
(内側の弾性層(B1)の調製)
内側の弾性層の材料は、実施例1の内側の弾性層(B1)を用いた。内側の弾性層用材料(B1)のデュロメータ硬さは、A45/Sであった。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層(B1)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して,内側の弾性層熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A4)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して、外側の弾性層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.33mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.05mm、内側の弾性層は、0.2mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、7×1011Ωcm であった。
<実施例5>
(基材の材料の形成)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様にして形成した。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層(B1)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して,内側の弾性層熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A1)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して、外側の弾性層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.28mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.05mm、内側の弾性層は、0.15mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、7×1011Ωcm であった。
<実施例6>
(基材の材料の形成)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用いた。
(外側の弾性層(A5)の調製)
表面層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、コロネート4387(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ニッポラン4038(日本ポリウレタン工業(株)製)6.3質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部および 潤滑性フィラーとして、平均粒子径 0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)40質量部、を混合して、表面層用材料(A5)を調整した。表面層用材料(A5)のデュロメータ硬さは、A73/Sであった。
(内側の弾性層(B2)の調製)
内側の弾性層の材料は、実施例2の内側の弾性層(B2)を用いた。内側の弾性層用材料(B2)のデュロメータ硬さは、A58/Sであった。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層(B2)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して,内側の弾性層熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A5)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して、外側の弾性層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.30mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.05mm、内側の弾性層は、0.17mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、9×1011Ωcm であった。
<比較例1>
(基材&表面層の材料)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用い、表面層の材料として、イソシアネートプレポリマーとして、コロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ニッポラン4379(日本ポリウレタン工業(株)製)80質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、および 潤滑性フィラーとして、平均粒子径 0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)20質量部、を混合して、表面層用材料(E)を調整した。表面層材料(E)のデュロメータ硬さは、A91/Sであった。
(2層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、表面層用材料(E)の塗液を塗布して、温度70℃,3時間加熱して、表面層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.28mmの2層構成のベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、表面層0.2mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、5×1010Ωcm であった。
<比較例2>
(基材&表面層の材料)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用い、
表面層の材料は、イソシアネートプレポリマーとして、TC−551(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部とポリオールとして、ON−D56(日本ポリウレタン工業(株)製)93質量部とを用い、樹脂成分100質量部に対して、導電剤として、カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、および 潤滑性フィラーとして、平均粒子径 0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)20質量部、を混合して、表面層用材料(F)を調整した。表面層材料(E)のデュロメータ硬さは、A48/Sであった。
(2層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、表面層用材料(F)の塗液を塗布して、温度80℃,120分間加熱して、表面層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.38mmの2層構成のベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、表面層0.30mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、1×1011Ωcm であった。
<比較例3>
(基材の材料の形成)
基材の材料は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様にして形成した。
(外側の弾性層(A5)の調製)
外側の弾性層の材料は、実施例6の外側の弾性層(A5)を用いた。外側の弾性層用材料(A5)のデュロメータ硬さは、A73/Sであった。
(内側の弾性層(B1)の調製)
内側の弾性層の材料は、実施例1の内側の弾性層(B1)を用いた。内側の弾性層用材料(B1)のデュロメータ硬さは、A45/Sであった。
(3層構成ベルトの形成)
円筒形状の金型に0.08mmの基材を被覆して、内側の弾性層(B1)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して,内側の弾性層熱硬化性ウレタン層を硬化させた。次いで、外側の弾性層(A5)の塗液を塗布して、温度120℃,2時間加熱して、外側の弾性層の熱硬化性ウレタン層を硬化させて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.23mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.05mm、内側の弾性層は、0.1mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、9×1011Ωcm であった。
<比較例4>
比較例1と同じ基材の材料、外側の弾性層の材料、内側の弾性層の材料を用いて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.68mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.05mm、内側の弾性層は、0.55mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、9×1011Ωcm であった。
<比較例5>
比較例1と同じ基材の材料、外側の弾性層の材料、内側の弾性層の材料を用いて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.385mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.005mm、内側の弾性層は、0.3mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、9×1011Ωcm であった。
<比較例6>
比較例1と同じ基材の材料、外側の弾性層の材料、内側の弾性層の材料を用いて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.44mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.06mm、内側の弾性層は、0.3mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、9×1011Ωcm であった。
<比較例7>
比較例1と同じ基材の材料、外側の弾性層の材料、内側の弾性層の材料を用いて、内径Φ168mm、幅350mm、厚さ0.84mmの3層構成ベルトを得る。このベルトの各層の厚みは、外側の弾性層は、0.06mm、内側の弾性層は、0.7mm、基材0.08mmであった。このベルトの表面層を構成する材料は、印加電圧100Vでの体積抵抗率は、9×1011Ωcm であった。
<評価>
実施例1〜6及び比較例1〜7で得られた半導電性ベルトについて、転写画質(ホロキャラ、カラーレジ)、エンボス紙走行性、を評価した。これらの結果を表1に示す。
(転写画質の評価)
図3に示す富士ゼロックス(株)Docu Color1255CPの改造機を用い、得られた半導電性ベルトを交換しながら、転写画質を評価した。なお改造した点は速度を120mm/sにした点である。用紙は、富士ゼロックスオフィスサプライ社製の商品名「レザック66(151g/m)」を用いた。用紙サイズはA4であった。なお出力は200枚を1サイクルとして5サイクル、1000枚まで行った。
(ホロキャラクター評価)
ホロキャラクターの発生状況について、以下の基準により評価した。
◎:画像は良好
○:発生がわずかであるが、画質上の問題なし
△:発生がわずかであり、画質上の問題は少ない
×:画質上の問題あり
(カラーレジ評価)
レジずれの発生状況について、以下の基準により評価した。
◎:レジずれなく画像は良好
○:発生がわずかであるが、画質上の問題なし
△:発生がわずかであり、画質上での問題は少ない
×:画質上の問題あり
段差50μmのエンボス紙を走行して、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の画質評価を行い、以下の基準により評価した。
○:連続1000枚走行テストで画質上問題なし
△:連続1000枚走行テストで画質上大きな問題なし
×:画質上の問題あり
Figure 0004821311
表1の結果から、本発明の実施例1〜5の半導電性ベルトは、画質欠陥がなく、優れた画質を長期にわたり安定して得ることができた。また、実施例6の半導電性ベルトは、ややエンボス紙の走行性が実施例1〜5に比べ劣るものの、画質的にはあまり問題はなかった。一方、比較例1は、表面層材料の硬度がわずかに高いため、エンボス紙適性がなく、転写画質の欠陥(ホロキャラクター)の発生があり、マイクロスリップの発生がわずかにあり、カラーレジが悪化した。比較例2は、表面層の硬度は低いのでエンボス紙適性はあるが、マイクロスリップの発生により、カラーレジは悪化した。比較例3〜7は、外側の弾性層の厚みと内側の弾性層の厚みが、適切な範囲でないために、転写画質の欠陥(ホロキャラクター)の発生、カラーレジが悪化、エンボス紙適性がないなどの問題が発生した。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えばエンボス紙の用に凹凸の大きな紙に対するトナー像を定着する定着装置への適用がある。
本発明の半導電性ベルトの構成を示す斜視図および断面図である。 体積抵抗率の計測方法を説明する図である。 本発明を適用する画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。 本発明を適用するタンデム式の画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。
符号の説明
1 半導電性ベルト、2 弾性層、2a 外側の弾性層、2b 内側の弾性層、3 基材、21 感光体ドラム(像担持体)、22 中間転写ベルト(中間転写体)、23 バイアスローラ(第二転写手段)、24 用紙トレイ、25 ブラック現像器、26 イエロー現像器、27 マゼンタ現像器、28 シアン現像器、29 中間転写体クリーナ、33 剥離爪、41 ベルトローラ、42 バックアップローラ、43 ベルトローラ、44 ベルトローラ、45 導電性ローラ(第一転写手段)、46 電極ローラ、51 クリーニングブレード、61 記録紙、62 ピックアップローラ、63 フィードローラ、71 トナーカートリッジ、72 定着ロール、73 バックアップロール、74 テンションロール、75 2次転写ロール、76 用紙経路、77 用紙トレイ、78 レーザー発生装置、79 感光体、80 1次転写ロール、81 駆動ロール、82 転写クリーナ、83 帯電ロール、84 感光体クリーナ、85 現像器、86 中間転写体。

Claims (9)

  1. 基材上に弾性層を有する半導電性ベルトであって、
    該弾性層は、内側弾性層と、該内側弾性層よりもデュロメータ硬さの高い外側弾性層の2層からなり、
    前記外側弾性層の厚みが0.01〜0.05mmの範囲であり、
    かつ、前記内側弾性層の厚みは、外側弾性層の厚みに対して3〜10倍の範囲である半導電性ベルト。
  2. 前記外側弾性層と内側弾性層とのデュロメータ硬さの差が20度以上である請求項1に記載の半導電性ベルト。
  3. 前記外側弾性層のデュロメータ硬さがA70/S〜A90/Sの範囲である請求項1または請求項2に記載の半導電性ベルト。
  4. 前記内側弾性層のデュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sの範囲である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導電性ベルト。
  5. 前記外側弾性層が潤滑成分を含有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導電性ベルト。
  6. 前記基材のヤング率が1000〜8000MPaの範囲である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導電性ベルト。
  7. 前記基材がポイリイミド樹脂を含有する請求項6に記載の半導電性ベルト。
  8. 潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像担持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像を現像する現像手段と、現像された顕像を記録媒体上へ転写する転写手段と、記録媒体上の顕像を定着する定着手段とを含む画像形成装置であり、
    前記転写手段もしくは定着手段の少なくとも一方に、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の半導電性ベルトが用いられる画像形成装置。
  9. 下記式(1)で規定される形状係数SFが、140〜100である球状トナーを用いることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
    [(トナー粒子の最大長)]/[トナー粒子の投影面積]×π×1/4×100・・・(1)
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