JP2006091497A - 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006091497A JP2006091497A JP2004277588A JP2004277588A JP2006091497A JP 2006091497 A JP2006091497 A JP 2006091497A JP 2004277588 A JP2004277588 A JP 2004277588A JP 2004277588 A JP2004277588 A JP 2004277588A JP 2006091497 A JP2006091497 A JP 2006091497A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- semiconductive belt
- semiconductive
- forming apparatus
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
【解決手段】 少なくとも該半導電性ベルトを構成する表面層が、熱可塑性樹脂をマトリクスとし、少なくとも一部が導電性を有するとともに少なくとも一部が架橋されたゴム粒子をドメインとする熱可塑性エラストマー組成物からなり、かつ、該熱可塑性エラストマー組成物の表面硬度がD硬度で30〜55の範囲であることを特徴とする半導電性ベルトである。
【選択図】 なし
Description
一般に、ベルト基材として、ゴム材料を用いる場合には、耐オゾン性、難燃性、劣化防止などの特性を満たすために、ゴム材料中に各種薬品が添加されるが、添加した各種薬品が搬送ベルト表面に析出する所謂ブリード現象が発生する懸念がある。そのため、柔軟なゴム材料を用いる場合には、ブリードを防止するために表面層を設けられている。
このような不具合を回避するには、非画像形成時に像担持体と用紙搬送ベルトとを接離機構を介して離間配置する手法が必要不可欠になるが、この方式では、両者間に接離機構を設けることが必要になり、その分、装置構成が複雑化するという技術的課題もある。
すなわち、本発明は、感光体と常時接触していてもブリード現象を起こすことがなく、従来では高い画質でのプリントが難しいとされていたリサイクルペーパー等の凹凸の大きな紙に対してもトナー転写性が良好であり、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、転写画質のライン画像が中抜け(ホロキャラクター)、トナーの飛び散り(ブラー)の画質欠陥が著しく少なく、更に経時での電気抵抗の変化の少ない半導電性ベルトを提供することを目的とする。また、本発明は、前記半導電性ベルトを備え、高品質の転写画質を安定して得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、
<1> 電子写真用画像形成装置に用いられる半導電性ベルトであって、
少なくとも該半導電性ベルトを構成する表面層が、熱可塑性樹脂をマトリクスとし、少なくとも一部が導電性を有するとともに少なくとも一部が架橋されたゴム粒子をドメインとする熱可塑性エラストマー組成物からなり、かつ、該熱可塑性エラストマー組成物の表面硬度がD硬度で30〜55の範囲であることを特徴とする半導電性ベルトである。
<半導電性ベルト>
本発明の半導電性ベルト(以下、単に「ベルト」という場合がある)は、少なくともベルトを構成する表面層が熱可塑性樹脂をマトリクスとし、少なくとも一部が導電性を有するとともに、少なくとも一部が架橋されたゴム粒子をドメインとする熱可塑性エラストマー組成物からなり、かつ該熱可塑性エラストマー組成物の表面硬度がD硬度で30〜55である半導電性ベルトである。
なお、本発明において表面層とは、半導電性ベルトが単層で構成される場合には、該単層を意味する。
前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4−ジフェニルエ−テルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム等が挙げられる。
前記脂肪族ポリエーテル構成セグメントとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。このような脂肪族ポリエーテル構成セグメントを含有することで、ポリエステル樹脂にゴム弾性を付与させることができ、機械的物性を損なうことなく、柔軟性を向上させることができる。
架橋の程度は、本熱可塑性エラストマー組成物を適当な溶剤(例えば、トリフルオロ酢酸など)に溶解し、ろ過後、残渣中のゴム成分が当初組成物中に含まれていたゴム成分の80%以上(ゲル化率80%以上)になることが好ましい。
さらに、本発明における熱可塑性エラストマー組成物には、必要に応じて後述する積層タイプの半導電性ベルトに使用する電子導電性を付与する導電剤やイオン導電性を付与する導電剤を用いることができる。
なお、前記D硬度は、シート形状の材料を積層して、6mmの厚みとして、JIS K7215に準拠して計測した。
なお、前記十点平均粗さRzは、JIS B0601に従い、測定長2.5mm、カットオフ値0.8mm、測定速度0.6mm/secの条件で計測した。
ρs=π×(D+d)/(D−d)×(V/I) ・・・ (1)
具体的には、図3における第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと第二電圧印加電極Bとの間に半導電性ベルトTを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cと第二電圧印加電極Bとの間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式(2)により、半導電性ベルトTの体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出することができる。ここで、下記式(2)中、tは中間転写体Tの厚さを示す。
ρv=19.6×(V/I)×t ・・・ (2)
本発明の積層タイプの半導電性ベルトにおける基材は、ヤング率が1000〜3000MPaの範囲であることが好ましい。このような機械特性を満足させることにより、ベルトは、より効果的に単一の材料構成では得られない、可とう性と剛性とのバランスを満足することができる。
芳香族テトラカルボン酸成分としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−アゾベンゼンテトラカルボン酸ビス(2,3−ジカルポキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルポキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルポキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルポキシフェニル)ヘキサフオロプロパン等があり、これらのテトラカルボン酸類の混合物でもよい。
本発明においては、導電剤、導電性ポリマー及び界面活性剤を1種または2種以上を組み合わせ用いることができる。
本発明の画像形成装置は、中間転写体方式の画像形成装置であれば、特に限定されるものではない。例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラーの画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等のいずれでもよい。
図4に示す画像形成装置においては、像担持体16及びこれに対向する半導電性ベルト10を有し、像担持体16上に形成されたトナー像を半導電性ベルト(中間転写ベルト)10若しくは半導電性ベルト(用紙搬送ベルト)10上の記録材17に転写する画像形成装置において、前記半導電性ベルト(用紙搬送ベルトおよぶ中間転写ベルト)10として上述した半導電性ベルトを使用することを特徴とするものである。
一方、半導電性ベルト10を用紙搬送ベルト(記録材保持ベルト)として使用する態様にあっては、図4に示すように、用紙搬送ベルト(記録材保持ベルト)10上に記録材17を保持した後、像担持体16上のトナー像を転写装置18にて転写搬送ベルト(記録材保持ベルト)10上の記録材17に転写する。
本態様によれば、半導電性ベルト10をできるだけ像担持体16の形状に沿わせることで、転写の際のニップ域前後での無駄な空隙による放電をなくし、トナー像の飛び散りを防止することができる。
このような駆動構成にすることで、一方の駆動機構を省略することができ、その分、駆動コストを抑制できるほか、半導電性ベルト10と像担持体16との駆動干渉からくる半導電性ベルト10の厚み変動や、プロセス方向の送り変動などの変動要因を除外することができる。
中間転写ベルト22に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト2の回転でバイアスローラ23(第二転写手段)が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト22のトナー像が担持された表面側に設置されたバイアスローラ23と中間転写ベルト22の裏側からバイアスローラ23に対向するように配置されたバックアップローラ42及び該バックアップローラ42に圧接して回転する電極ローラ46から構成される。
上述の構成の画像形成装置により、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
上述の構成のタンデム式の画像形成装置においても、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ (2)
上記式(2)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
(半導電性ベルト(1)〜(5)の作製)
−ゴム組成物の作製−
まず、表1に示すゴム配合に従って、ゴム、カーボン、その他材料をバンバリーミキサーに投入し、各々初期温度50℃で2分間混練した後、架橋剤を投入し、さらに1分間混練後、放出してゴム組成物1〜2を作製した。作製したゴム組成物はゴム用ペレタイザーで100℃にてペレット化した。
なお、このゴム組成物1〜2について、熱プレスによりゴムシートを作製して体積抵抗率を測定したところ、各々1.5×102Ωcm、6.5×101Ωcmであった。
次いで、得られたゴム組成物と各熱可塑性樹脂成分(ポリエステル共重合体、変性ポリプロピレン)とを、表2の配合比で各々ドライブレンドし、これを200〜230℃、剪断速度1000sec-1に設定した2軸混練機の第1投入口より投入して混練、動的加硫の工程を経て熱可塑性エラストマー組成物(1)〜(5)を作製した。得られた各熱可塑性エラストマー組成物は、ペレット化し、次工程のベルト成形に供した。
得られた熱可塑性エラストマー組成物(1)〜(5)を各々単軸押出し機に投入し、押出し機の先端に付けられた円筒形のダイを通じて、内径140mm、厚さ0.2mmの筒状に連続的に成形し、その後300mm長さに切断して、内径140mm、幅300mmの半導電性ベルト(1)〜(5)を得た。
なお、半導電性ベルト表面層(1)〜(5)の薄片を顕微鏡にて観察したところ、0.2〜1μm程度の大きさのゴム粒子が熱可塑性樹脂中に均一に分散されていることが確認された。
6インチ径のオープンロールを用いてクロロプレンゴム70部を2分間素練りし、これにエチレン・プロピレン・非共役ジエン三元共重合体(EPDM)30部を加えて13分間かけて混練りを行った。次いで、このクロロプレンゴムとEPDMとのポリマー混練り物に、酸化亜鉛5部、酸化マグネシウム4部、ステアリン酸1部、及びエチレン・チオ尿素(三新化学社製のサンセラー22C)0.35部を逐次添加し、更にジ−n−ブチル・ジチオカルバミン酸亜鉛(大内振興社製のノクサラーBZ)1.5部、ジベンゾチアジル・ジスルフィド(大内振興社製のノクセラーDM)1部、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィド(大内振興社製のノクセラーTRA)0.7部、及び硫黄1.5部を添加した後、オープンロールを用いて薄通しを10回行った。
表3の実施例1〜3及び比較例1〜3に示すように、得られた半導電性ベルト(1)〜(6)について、表面のD硬度、体積抵抗率、表面抵抗率、表面抵抗率の面内ばらつき、表面の十点平均粗さRz、寸法変化、傷つき性、ブリードの発生有り無し、葉書を3000枚連続コピー後の画質を評価した。
−表面のD硬度−
各半導電性ベルトを、厚さが6mm以上になるように重ねて、JIS K7215に準拠し、高分子計器社製、アスカゴム硬度計D型を用い、22℃、55%RHにおいてDタイプの表面硬度を測定した。
ベルト表面の十点平均粗さRzは、JIS B0601に従い、東京精密製、サーフコム3000Aを用い、22℃、55%RHにて、測定長2.5mm、カットオフ値0.8mm、測定速度0.6mm/secの条件で計測した。
各半導電性ベルトの長さ方向に5点、周方向に10点(合計50点)について、前記の方法により100V印加時の体積抵抗率、表面抵抗率を測定し、その平均値をベルトの体積抵抗率、表面抵抗率とした。また、各表面抵抗率値の常用対数をとり、その最大値と最小値の差を抵抗バラツキ(桁:logΩcm)とした。
なお、測定には、ダイヤインスツルメント社のハイレスタIPのHRプローブを用い、22℃、55%RHにて、電圧印加後30秒値を用いた。
22℃/55%RH環境下、各半導電性ベルトに1kg/300mm幅の垂直荷重を掛け、100時間放置後、寸法変化を測定した。この測定値をもとに、下記式(4)により寸法変化率を求めた。
〔(荷重印加後の寸法−荷重印加前の寸法)/荷重印加前の寸法〕×100(%) ・・・ (4)
ケイ砂 4号(体積平均粒径:約1mm)をベルト上に0.5g載せ、これを複写機(富士ゼロックス社製、DocuColor 1255CP)に装着し印刷を実施した。その後、ベルトをきれいにメチルアルコールで拭き取り、色むら試験に供して、ベルトに入った傷の印刷への影響を目視で確認し、以下の判断基準で評価した。
○:異常なし。
△:異常小さく、ベルトを続けて使用可。
×: 異常大きく、ベルトの交換必要。
作製したベルトを、像担持体(富士ゼロックス社製、DocuColor 1255CP用感光体)に巻きつけ、高温高湿度(45℃、95%RH)の環境下で1週間保管後、その感光体を用いて画質を評価して、ブリ−ド性を以下の基準により評価した。
○:画質上の問題なし。
×:ブリードの発生があり、画質上での問題あり。
評価機として、図4に示すような構成を有するように富士ゼロックス社製DocuColor1255CPを改造して、形状係数SF1が125、体積平均粒径が5.5μmのトナーを使用して、葉書を3000枚連続コピー後、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の白抜け発生状況について、以下の基準により評価した。
○:白抜けの発生なし
△:白抜けの発生はないが、葉書の走行において、位置ずれが発生した。
×:白抜けの発生があり、画質上での問題あり
評価結果をまとめて表3に示す。
(表面層(1)〜(7)の作製)
−熱可塑性エラストマー組成物の作製−
前記単層タイプの半導電性ベルトの作製で用いたゴム組成物1〜2(表1)と、各熱可塑性樹脂成分(ポリエステル共重合体、変性ポリプロピレン、PET)を、表4の配合比でドライブレンドし、200〜230℃、剪断速度1000sec-1に設定した2軸混練機の第1投入口より投入して混練、動的加硫の工程を経て熱可塑性エラストマー組成物(7)〜(14)を作製した。得られた熱可塑性エラストマー組成物は、ペレット化し、次工程のベルト成形に供した。
得られた熱可塑性エラストマー組成物(7)〜(14)を各々単軸押出し機に投入し、押出し機の先端に付けられた円筒形のダイを通じて、内径168mm、厚さ0.2mmの筒状に連続的に成形し、その後350mm長さに切断して、内径168mm、幅350mmの半導電性ベルトを構成する表面層(1)〜(7)を得た。なお、表面層(1)〜(7)の薄片を顕微鏡にて観察したところ、0.2〜1.0μm程度の大きさのゴム粒子が熱可塑性樹脂中に均一に分散されていることが確認された。
以上の各表面層の配合と、D硬度、体積抵抗率及び寸法変化率をまとめて表4に示す。
−基材(1)−
テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、ピロメリット酸2無水物(PMDA)とを2:1の比率で組み合わせ、ジアミン成分として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチル−2ピロリドン(NMP)溶液(固形分20%)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100部に対して24部になるよう添加した。これらを混合し、衝突型分散機(ジーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて混合して、基材用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A)を得た。
ポリフッ化ビニリデン樹脂(呉羽化学工業(株)製:商品名「#850」)100部に、導電剤として酸化カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH:4.5%)、デグサ・ジャパン社製)16部を添加して、二軸押出機で 分散・混練して樹脂組成物を得た。これを用い、更に1軸押出機を用いて、厚さ0.15mmの樹脂ベルトからなる基材(2)を作製した。
この基材(2)は、印加電圧100Vでの体積抵抗率が1×1010Ωcmであり、ヤング率は、1900MPaであった。
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(呉羽化学工業(株)製:商品名「#2300」)100部に、導電剤として、酸化カーボンブラック(商品名:プリンテックス140U(pH:4.5%)、デグサ・ジャパン社製)15部を添加して、二軸押出機で 分散・混練して樹脂組成物を得た。これを用い、更に1軸押出機を用いて、厚さ0.15mmの樹脂ベルトからなる基材(3)を作製した。
この基材(3)は、印加電圧100Vでの体積抵抗率が5×1010Ωcmであり、ヤング率は、1500MPaであった。
ポリプロピレン(出光興産(株)製、RB110(商品名))100部にケッチエンブラック15部を添加して、二軸押出機で 分散・混練して樹脂組成物のペレットを得た。これを用い、更に1軸押出機を用いて、厚さ0.15mmの樹脂ベルトからなる基材(4)を作製した。
この基材(4)は、印加電圧100Vでの体積抵抗率が5×1010Ωcmであり、ヤング率は、950MPapaであった。
−半導電性ベルト(7)〜(11)−
表面層(2)〜(6)と基材(1)とを、表5に示す実施例4〜8のように組合せて、円筒形状の金型に基材/表面層とを圧接して、圧力5.5kg/cm2の加圧下に温度150℃、60分間加熱して、内径168mm、幅350mmの2層構成の半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの表面層の厚みは0.1mm、基材の厚みは0.08mmであった。
表面層(3)〜(4)と基材(2)とを、表5に示す実施例9〜10のように組合せて、表面層/基材からなる円筒を共押出し法によって作製した。作製条件は、単軸押出し機に投入し、押出し機の先端に付けられた円筒形のダイを通じて、内径150mm、厚さ0.2mmの筒状に連続的に成形し、その後350mm長さに切断して、内径168mm、幅350mmのベルトとした。表面層及び基材の厚みは、それぞれ0.1mmとした。
表面層(3)〜(4)と基材(3)とを、表5に示す実施例11〜12のように組合せて、表面層/基材からなる円筒を共押出し法によって作製した。作製条件は、単軸押出し機に投入し、押出し機の先端に付けられた円筒形のダイを通じて、内径150mm、厚さ0.2mmの筒状に連続的に成形し、その後350mm長さに切断して、内径168mm、幅350mmのベルトとした。表面層及び基材の厚みは、それぞれ0.1mmとした。
表面層(1)、(7)〜(8)と基材(3)〜(4)とを、表5に示す比較例4〜6のように組合せて、表面層/基材からなる円筒を共押出し法によって作製した。作製条件は、単軸押出し機に投入し、押出し機の先端に付けられた円筒形のダイを通じて、内径150mm、厚さ0.2mmの筒状に連続的に成形し、その後350mm長さに切断して、内径168mm、幅350mmのベルトとした。表面層及び基材の厚みは、それぞれ0.1mmとした。
表5の実施例4〜12及び比較例4〜6に示すように、得られた半導電性ベルト(7)〜(18)について、体積抵抗率、転写画質、葉書を3000枚連続コピー後の画質等を評価した。
得られた半導電性ベルトの表面層及び積層されたベルトについて、図3に示す円形電極(ダイヤインスツルメント社製ハイレスターIPのHRプローブ:円柱状電極部Cの外径16mm、リング状電極部Dの内径30mm、外径φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cと第二電圧印加電極Bとの間に電圧100(V)を印加し、10秒後の電流値より求めた。
得られた半導電性ベルトを富士ゼロックス(株)Docu Color1255CPを改造して、2次転写後の除電装置を装着して、以下のような転写画質を評価した。
◎:ブラーの発生なし。
○:ブラーの発生は、わずかであり、画質上での問題なし。
×:ブラーの発生があり、画質上での問題あり。
◎:画質上の問題なし
○:発生がわずかであり、画質上の問題は少ない
×:画質上の問題あり
◎:画質上の問題なし
○:発生がわずかであり、画質上での問題は少ない
×:画質上の問題あり
◎:連続1000枚走行テストで画質上問題
○:連続1000枚走行テストで画質上大きな問題なし
×:画質上の問題あり
葉書を3000枚連続コピー後、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の白抜け発生状況について、以下の基準により評価した。
○:白抜けの発生なし
×:白抜けの発生があり、画質上での問題あり
評価結果をまとめて表5に示す。
2 表面層
3 基材
4 ゴム粒子
5 熱可塑性樹脂
16、21 感光体ドラム(像担持体)
10、22 中間転写ベルト(中間転写体)
23 バイアスローラ(第二転写手段)
24 用紙トレー
25 ブラック現像器
26 イエロー現像器
27 マゼンタ現像器
28 シアン現像器
29 中間転写体クリーナ
33 剥離爪
41 ベルトローラ
42 バックアップローラ
43 ベルトローラ
44 ベルトローラ
45 導電性ローラ(第一転写手段)
46 電極ローラ
50 除電ロール
51 クリーニングブレード
61 記録紙
62 ピックアップローラ
63 フィードローラ
71 トナーカートリッジ
72 定着ロール
73 バックアップロール
74 テンションロール
75 2次転写ロール
76 用紙経路
77 用紙トレイ
78 レーザー発生装置
79 感光体
80 1次転写ロール
81 駆動ロール
82 転写クリナー
83 帯電ロール
84 感光体クリ−ナー
85 現像器
86 中間転写体
88 除電ロール
Claims (11)
- 電子写真用画像形成装置に用いられる半導電性ベルトであって、
少なくとも該半導電性ベルトを構成する表面層が、熱可塑性樹脂をマトリクスとし、少なくとも一部が導電性を有するとともに少なくとも一部が架橋されたゴム粒子をドメインとする熱可塑性エラストマー組成物からなり、かつ、該熱可塑性エラストマー組成物の表面硬度がD硬度で30〜55の範囲であることを特徴とする半導電性ベルト。 - 前記熱可塑性樹脂が、ハードセグメントとソフトセグメントとの共重合体からなるポリエステル樹脂であり、前記ハードセグメントが芳香族ポリエステル構成セグメントであり、前記ソフトセグメントが脂肪族ポリエーテル構成セグメントまたは脂肪族ポリエステル構成セグメントであることを特徴とする請求項1に記載の半導電性ベルト。
- 表面の十点平均粗さRzが、1.5〜9.0μmの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導電性ベルト。
- 少なくとも前記表面層と基材とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導電性ベルト。
- 前記表面層が、体積抵抗率が1013Ωcmを超え1014Ωcm以下の熱可塑性エラストマー組成物からなり、前記基材が、体積抵抗率が1×108〜1×1013Ωcmの範囲の樹脂組成物からなることを特徴とする請求項4に記載の半導電性ベルト。
- 前記表面層が、体積抵抗率が1×108〜1×1013Ωcmの範囲の熱可塑性エラストマー組成物からなり、前記基材が、体積抵抗率が1×108〜1×1013Ωcmの範囲の樹脂組成物からなることを特徴とする請求項4に記載の半導電性ベルト。
- 基材のヤング率が、1000〜3000MPaの範囲であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導電性ベルト。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導電性ベルトを、中間転写ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導電性ベルトを、用紙搬送ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 形状係数SF1が、100〜140の範囲であるトナーを用いることを特徴とする請求項8または9に記載の画像形成装置。
- 除電手段を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004277588A JP2006091497A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004277588A JP2006091497A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006091497A true JP2006091497A (ja) | 2006-04-06 |
Family
ID=36232554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004277588A Pending JP2006091497A (ja) | 2004-09-24 | 2004-09-24 | 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006091497A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007322664A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Fuji Xerox Co Ltd | 半導電性ベルト及び画像形成装置 |
JP2010261991A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Nitto Denko Corp | シームレスベルト及びその製造方法 |
EP2708958A1 (en) | 2012-09-18 | 2014-03-19 | Ricoh Company, Ltd. | Intermediate transfer belt and producing method the same, and image forming apparatus |
JP2014159824A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Ricoh Co Ltd | 中間転写ベルト、画像形成装置及び中間転写ベルトの製造方法 |
Citations (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0934270A (ja) * | 1995-07-13 | 1997-02-07 | Toray Ind Inc | 中間転写体およびこれを用いた画像形成方法 |
JPH106411A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-01-13 | Mitsubishi Chem Corp | 導電性シームレスベルト |
JPH1039659A (ja) * | 1996-07-19 | 1998-02-13 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JPH11184211A (ja) * | 1997-12-25 | 1999-07-09 | Canon Inc | 帯電部材およびそれを用いた電子写真装置 |
JP2001254022A (ja) * | 2000-01-07 | 2001-09-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 半導電性部材、半導電性ベルト、半導電性ロール、および画像形成装置 |
JP2002156858A (ja) * | 2000-11-21 | 2002-05-31 | Konica Corp | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2002214928A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-07-31 | Yuka Denshi Co Ltd | エンドレスベルト、画像形成装置用ベルト及び画像形成装置 |
JP2002214926A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Canon Inc | エンドレスベルト部材及び画像形成装置 |
JP2003186268A (ja) * | 2001-12-20 | 2003-07-03 | Bridgestone Corp | 導電性エンドレスベルトおよび画像形成装置 |
JP2004037734A (ja) * | 2002-07-02 | 2004-02-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2004126137A (ja) * | 2002-10-01 | 2004-04-22 | Canon Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP2004157384A (ja) * | 2002-11-07 | 2004-06-03 | Canon Inc | 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP2004198943A (ja) * | 2002-12-20 | 2004-07-15 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2004252173A (ja) * | 2003-02-20 | 2004-09-09 | Seiko Epson Corp | 画像形成装置 |
-
2004
- 2004-09-24 JP JP2004277588A patent/JP2006091497A/ja active Pending
Patent Citations (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0934270A (ja) * | 1995-07-13 | 1997-02-07 | Toray Ind Inc | 中間転写体およびこれを用いた画像形成方法 |
JPH106411A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-01-13 | Mitsubishi Chem Corp | 導電性シームレスベルト |
JPH1039659A (ja) * | 1996-07-19 | 1998-02-13 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JPH11184211A (ja) * | 1997-12-25 | 1999-07-09 | Canon Inc | 帯電部材およびそれを用いた電子写真装置 |
JP2001254022A (ja) * | 2000-01-07 | 2001-09-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 半導電性部材、半導電性ベルト、半導電性ロール、および画像形成装置 |
JP2002156858A (ja) * | 2000-11-21 | 2002-05-31 | Konica Corp | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2002214926A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Canon Inc | エンドレスベルト部材及び画像形成装置 |
JP2002214928A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-07-31 | Yuka Denshi Co Ltd | エンドレスベルト、画像形成装置用ベルト及び画像形成装置 |
JP2003186268A (ja) * | 2001-12-20 | 2003-07-03 | Bridgestone Corp | 導電性エンドレスベルトおよび画像形成装置 |
JP2004037734A (ja) * | 2002-07-02 | 2004-02-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2004126137A (ja) * | 2002-10-01 | 2004-04-22 | Canon Inc | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP2004157384A (ja) * | 2002-11-07 | 2004-06-03 | Canon Inc | 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP2004198943A (ja) * | 2002-12-20 | 2004-07-15 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2004252173A (ja) * | 2003-02-20 | 2004-09-09 | Seiko Epson Corp | 画像形成装置 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007322664A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Fuji Xerox Co Ltd | 半導電性ベルト及び画像形成装置 |
JP2010261991A (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-18 | Nitto Denko Corp | シームレスベルト及びその製造方法 |
EP2708958A1 (en) | 2012-09-18 | 2014-03-19 | Ricoh Company, Ltd. | Intermediate transfer belt and producing method the same, and image forming apparatus |
US9223256B2 (en) | 2012-09-18 | 2015-12-29 | Ricoh Company, Ltd. | Intermediate transfer belt method for producing intermediate transfer belt, and image forming apparatus |
JP2014159824A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Ricoh Co Ltd | 中間転写ベルト、画像形成装置及び中間転写ベルトの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3248455B2 (ja) | 画像形成装置と同装置に用いられる中間転写ベルトの製造方法 | |
JP4806845B2 (ja) | 半導電性ベルト、半導電性ロール、および画像形成装置 | |
JP3972694B2 (ja) | 導電部材及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP4821311B2 (ja) | 半導電性ベルト及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置 | |
JP4654727B2 (ja) | 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2007033705A (ja) | 半導電性ベルトおよびその半導電性ベルトを用いた画像形成装置 | |
JP2005025052A (ja) | 半導電性ベルト、その製造方法、並びに、これを用いた中間転写ベルト及び画像形成装置 | |
JP2004287383A (ja) | 半導電性ベルト、及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2000330390A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010250251A (ja) | 環状体、環状体張架装置、画像形成装置および環状体の製造方法 | |
JP2006301258A (ja) | 半導電性ベルト及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置 | |
JP2005099181A (ja) | 中間転写体、及び該中間転写体を備えた画像形成装置 | |
JP2006091497A (ja) | 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2001242725A (ja) | 中間転写体及び画像形成装置 | |
JP2005099182A (ja) | 半導電性ベルト、及びそれを用いた電子写真画像形成装置 | |
JP2004271836A (ja) | 導電性ロールおよびこれを用いた画像形成装置 | |
JP4172147B2 (ja) | 中間体転写体及びそれを備えた画像形成装置 | |
JP6221741B2 (ja) | 中間転写体、管状体ユニット、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ | |
JP2004109923A (ja) | バイアスロール及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP4396167B2 (ja) | 半導電性ベルト、及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2001324879A (ja) | 中間転写体、及び画像形成装置 | |
JP2002014548A (ja) | 中間転写体、及びそれを備えた画像形成装置 | |
JP2008046360A (ja) | 半導電性部材およびその半導電性部材を用いた画像形成装置 | |
JP2006079016A (ja) | 半導電性ベルト、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP5428304B2 (ja) | 中間転写体、及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070829 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20070829 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20070829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110726 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111129 |