JP2006301258A - 半導電性ベルト及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来では高い画質でのプリントが難しいエンボス紙等の凹凸の大きな紙に対してもトナー転写性が良好であり、転写部でのニップ形状の形成に優れ、転写画質のライン画像が中抜け、トナーの飛び散りの画質欠陥が著しく少なく、マイクロスリップの発生が少ないため弾性層を用いた場合のカラーレジの悪化を抑制することができ、高品質の転写画質を安定して得ることができる半導電性ベルトおよびこれを具備する画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも基材3と表面層2を有する半導電性ベルトにおいて、前記基材3が、ヤング率1000〜8000MPaの樹脂からなり、前記表面層2が、潤滑性成分と繊維形状の充填材料を含有してなる弾性材料からなり、前記表面層2のデュロメータ硬さがA30/S〜A70度/Sである半導電性ベルトである。また、当該半導電性ベルトを具備する画像形成装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に用いられる半導電性ベルト及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機又は有機材料からなる光導電性感光体からなる像担持体表面に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、該トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写し、記録材に定着することにより所要の画像が得られる。
特に、前記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像を記録紙に二次転写する方式を採用した画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記中間転写体方式を採用した画像形成装置において、中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリアルキレンフタレート、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC,ETFE/PAT,PC/PATのブレンド材料等、熱可塑性樹脂の導電性の無端ベルトを用いる提案がなされている(例えば、特許文献2〜7参照)。
また、中間転写ベルトや転写搬送ベルト等に用い得る半導電性ベルトとして、機械特性や耐熱性に優れたポリイミド系樹脂に導電性フィラーを分散してなる中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献8及び9参照)。
しかしながら、上記の中間転写ベルトは硬度が高いためにトナー転写性に劣り、近年は、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙も使用される傾向になり、このような紙への追従性が特に悪いためにトナーの転写性が著しく劣るという難点がある。
また、中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられるゴムベルト材料としては、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルトが提案されている(例えば、特許文献10及び11参照)。しかし、前記、補強材入り弾性ベルトは、経時でベルト材料のクリープ変形等に起因する色ずれの問題が発生する場合がある。
多層構成のベルト材料としては、例えばプラスチックからなる多層構造の無端ベルトや、ゴムベルト表面にポリオレフィン系ウレタン層が塗布されてなるベルトが提案されている(例えば、特許文献12及び13参照)。
しかしながら、プラスチックからなる多層構造の無端ベルトは、前述の場合同様、硬度が高いためにトナー転写性に劣り、近年は、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙も使用される傾向になり、このような紙への追従性が特に悪いためにトナーの転写性が著しく劣るという難点がある。また、ベルトへのストレスが大きいために、トナーが破壊されやすく、ベルトへのトナーフィルミングが起こり、耐久性に劣るという難点もある。
また、ゴムベルト表面に熱可塑性エラストマーであるポリオレフィン系ウレタン層が塗布されてなるベルトのものは、ゴムベルト上にポリオレフィン系ウレタンをスプレー塗布しているため、面方向に塗膜厚のばらつきが発生し、寸法精度が悪いという難点がある。また、ポリオレフィン系ウレタンは、へたり(経時での変形)が大きく、複写画像に悪影響を及ぼすという難点もある。
また、表面層の熱硬化性ウレタン樹脂をJIS A硬度で30〜70度、基材の熱硬化性ウレタン樹脂をJIS A硬度75度以上とした熱硬化性ウレタン樹脂を用いた2層構成ベルトも提案されており(例えば、特許文献14参照。)、表面の平滑性の低い用紙においても良好な転写画質が得られるとしている。
しかしながら、表面層に熱硬化性ウレタン樹脂の弾性部材を有する構成とした場合には、対向する像担持体との間でのマイクロスリップの発生があり、カラーレジの悪化などの問題が発生する。更に、基材として高硬度の熱硬化性ウレタン樹脂を用いているが、樹脂材料に比較してヤング率が低いので、強度を得るためにはベルトの厚みを厚くすることが必要となる。基材を厚くする結果、ロール屈曲部での表面層の変形が大きくなり、長期の使用において表面層が劣化して、良好な転写画質が得られなくなるなどの問題が発生する。
特開昭62−206567号公報 特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開平11−24428号公報 特開平11−45015号公報 特開2001−282009号公報
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、従来では高い画質でのプリントが難しいとされていたエンボス紙等の凹凸の大きな紙に対してもトナー転写性が良好であり、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、転写画質のライン画像が中抜け(ホロキャラクター)、トナーの飛び散り(ブラー)の画質欠陥が著しく少なく、更に、マイクロスリップの発生が少ないため弾性層を用いた場合のカラーレジの悪化を抑制することができ、高品質の転写画質を安定して得ることができる半導電性ベルトおよびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
<1> 基材と表面層を有する半導電性ベルトにおいて、
前記基材が、ヤング率1000〜8000MPaの樹脂からなり、前記表面層が、潤滑性成分と繊維形状の充填材料を含有してなる弾性材料からなり、前記表面層のデュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sである半導電性ベルトである。
<2> 前記弾性材料が熱硬化性エラストマーである<1>に記載の半導電性ベルトである。
<3> 前記基材がポリイミド樹脂である<1>または<2>に記載の半導電性ベルトである。
<4> 前記表面層の厚みがベルト総厚みの60〜90%であり、前記基材の厚みがベルト総厚みの10〜40%である<1>乃至<3>のいずれか1に記載の半導電性ベルトである。
<5> 前記ベルト総厚みが0.05〜0.6mmである<4>に記載の半導電性ベルトである。
<6> <1>乃至<5>のいずれか1に記載の半導電性ベルトを備えてなる画像形成装置である。
<7> 前記半導電性ベルトを中間転写ベルト及び/又は用紙搬送ベルトとして備えてなる<6>に記載の画像形成装置である。
<8> 下記式(1)で規定される形状係数SFが、140〜100である球状トナーを用いることを特徴とする<6>または<7>に記載の画像形成装置である。
式(1):
SF=[(トナー粒子の最大長)2]/[(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100]
本発明によれば、従来では高い画質でのプリントが難しいとされていたエンボス紙等の凹凸の大きな紙に対してもトナー転写性が良好であり、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、転写画質のライン画像の中抜け(ホロキャラクター)、トナーの飛び散り(ブラー)、色ずれなどの画質欠陥が著しく少なく、更に、マイクロスリップの発生が少なく、弾性層を用いた場合のカラーレジの悪化を抑制することができる半導電性ベルトを提供することができる。また、上記半導電性ベルトは、電子写真装置の中間転写ベルト、用紙搬送ベルトとして好適に使用でき、電子写真装置に搭載した場合高品質の転写画質を安定して得ることができるものである。
<半導電性ベルト>
本発明の半導電性ベルトを、図1を用いて説明する。図1は、本発明の半導電性ベルト 1例の構成を示す断面図であり、この場合の半導電性ベルト1は、表面層2と基材3とからなる2層構造の無端ベルトである。表面層2は潤滑性成分と繊維形状の充填材料を含有してなる弾性材料からなり、デュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sである。また、基材3はヤング率が1000〜8000MPaの樹脂からなるものである。このように、本発明の半導電性ベルトは、少なくとも表面層2と基材3を有する構造とすることで、単一の材料構成では得られない、可とう性と剛性とのバランスを満足することができる。従って、電子写真装置等の画像形成装置の中間転写ベルトや用紙搬送ベルトとして好適に使用することができる。なお、本発明の半導電性ベルトは、表面層2と基材3に加えて弾性層、表面保護層やその他の層を設け、本発明の効果を損なわない範囲でさらに多層化することもできる。以下、半導電性ベルトの各構成について説明する。
(表面層)
本発明の半導電性ベルトの表面層は、潤滑性成分と繊維形状の充填材料を含有してなる弾性材料からなり、デュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sである。さらに表面層に熱硬化性エラストマーを用いることで、経時での変形が少なく、耐久性に優れる表面層を形成することができる。
本発明の半導電性ベルトは、表面層に前記潤滑性成分を含有することにより、ベルトへのトナーフィルミングが起こりづらくなり、対向する像担持体とのタッキングの問題が生じなくなる。さらに繊維形状の充填材料を、その長軸がベルト表面に沿った方向(厚み方向に対して垂直な方向)に配向させることで、表面層の変形を抑制することができ、表面層として単純に弾性材料を用いた場合に発生してしまうマイクロスリップの問題が生じなくなる。
−弾性材料−
本発明の表面層に用いることができる弾性材料としては熱硬化性エラストマーが挙げられる。この熱硬化性エラストマーとしては、繰り返し単位中にウレタン結合やエステル結合を有する樹脂であればいかなるものも使用することができる。中でも、得られる半導電性ベルト表面層の柔軟性という観点から、ポリウレタン樹脂が好ましい。
−潤滑性成分−
潤滑性成分としては、潤滑性を付与できるものであれば特に限定されないが、フッ素化合物や、フッ素樹脂粉体などを好適に使用することができる。
前記フッ素化合物としては、分子構造の一部をフッ素原子またはフッ素原子団で置換したポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタンなどを挙げることができる。例えば、メチルメタクリレート−パーフルオロアルキルメタクリレート共重合体主鎖にポリメチルメタクリレート側鎖をグラフト処理してなる化合物は、綜研科学(株)製のケミトリーLF−700として入手可能である。フッ素化合物は1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
前記フッ素化合物の添加量は、前記弾性材料100質量部に対して、10〜60質量部の範囲であり、好ましくは20〜50質量部の範囲である。添加量が10質量部未満の場合には潤滑性が発現しない場合があり、60質量部を超える場合には、表面層を形成する熱硬化性エラストマーが軟化してしまい、上述したマイクロスリップの問題が発生する場合がある。
前記フッ素樹脂粉体としては、例えばポリフッ化ビニル、PVDF、テトラフルオロエチレン(TFE)樹脂、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)樹脂、ETFE、CTFE−エチレン共重合体,PFA(TFE−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(TFE−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体)、EPE(TFE−HFP−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂粉体が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
前記フッ素樹脂粉体としては、その体積平均粒子径が0.1〜1μmの微粉末が好ましくは用いられる。体積平均粒子径が0.1μmに満たないと、潤滑性が発現しない場合が有り、1μmより大きくなると、中間転写ベルト表面が荒れてしまうため転写性が悪化する場合がある。また、フッ素樹脂粉体の添加量は、前記弾性材料100質量部に対して、5〜80質量部の範囲であり、好ましくは10〜60質量部の範囲である。添加量が5質量部未満の場合には、潤滑性が発現しない場合があり、80質量部以上添加した場合には、表面層を形成する熱硬化性エラストマーが硬くなり、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙へ追従性が得られなく場合がある。
−繊維形状の充填材−
繊維形状の充填剤は、長さが0.1〜20mmの範囲であることが好ましく、0.5〜10mmの範囲であることがより好ましい。長さが0.1mm未満であると、ベルト表面に沿った方向(厚み方向に対して垂直な方向)に長軸を配向させることが困難となり、20mmを超えると、長軸がベルト厚み方向への屈曲を生じる場合があるため好ましくない。
繊維形状の充填剤は、繊度が10〜60tex(1tex=1×10-6kg/m)の範囲であることが好ましく、繊度が20〜50texの範囲であることがより好ましい。繊度が10tex未満であると、マイクロスリップを防止するためには表面層中に多量配合しなければならず、その結果機械的特性が低下してしまう場合があり、60tex以上であると、ベルト表面の平滑性が損なわれる場合があり、また、表面層の加工性が悪くなり成形できなくなる場合がある。
繊維形状の充填材としては、樹脂系の短繊維が好ましく用いられる。樹脂系の短繊維としては、例えば綿、麻、絹、レーヨン、アセテート、ナイロン、アクリル、ビニロン、ビニリデン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、アラミドなどの樹脂系繊維を挙げることができる。中でも、熱硬化性ウレタン樹脂の成形加工時の加熱温度80℃〜160℃の温度で繊維形状を維持できることから、アラミド繊維が好ましく用いられる。例えば、帝人化成(株)製コーネックスのような繊維長さ0.6〜6mmのチョプドファイバーなどが好ましく用いられる。
繊維形状の充填剤の添加量は、弾性材料100質量部に対して10〜40質量部の範囲が好ましく、20〜30質量部の範囲が更に好ましい。添加量が10質量部未満の場合、他の補強剤と組み合わせても十分な強度が得られず、40質量部を越えた場合、加工性が悪くなり成型できない。
繊維形状の充填材料を、前述のように、その長軸がベルト表面に沿った方向(厚み方向に対して垂直な方向)に配向させるには、繊維形状の充填材が成形方向に配向することを利用すれば良い。例えば、前記繊維形状の充填材料を含有する液を、円筒形状の金型の外側または内側に形成した層上に回転させながら塗布する方法(遠心成形法)、外側に層を形成した円筒形状の金型を上記繊維形状の充填材料を含有する液に浸漬し引き抜くことで、円筒形状の金型の最外面に塗布する方法(ディップ成形法)などを用いることで、その長軸を表面層の表面に沿った方向(厚み方向に対して垂直な方向)に配向させることができる。
このようにして繊維形状の充填材料を、その長軸がベルト表面に沿った方向(厚み方向に対して垂直な方向)に配向させることで、表面層の変形を抑制することができ、表面層として単純に弾性材料を用いた場合に発生してしまうマイクロスリップの問題が生じなくなる。
表面層のデュロメータ硬さは、JIS K 6253に準拠した硬さで、A30/S〜A70/Sの範囲であり、好ましくは、A40/S〜A60/Sの範囲である。表面層のデュロメータ硬さを上記範囲とすることで、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙への追従性も良くなるので、通常用いられる紙のみならず、これら特殊な紙へのトナー転写性をも改善することができ、高画質の転写画質を安定して得ることができる。表面層のデュロメータ硬さがA30/S未満の場合には、金属製のクリーニング部材、紙粉(用紙に含まれる炭酸カルシウム)などによって、表面層が傷ついてしまう場合があり、A70/Sを越える場合には、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙への追従性が低下するので、トナーの転写性が悪化する場合がある。尚、表面層のデュロメータ硬さは、JIS K 6253に準拠し、シート形状の表面層を積層して6mmの厚みとして、タイプAデュロメータを用いてその標準硬さを測定する。また、表面層のデュロメータ硬さを上記範囲に調整するには、弾性材料の種類を適宜選択し、潤滑性成分と繊維形状の充填剤を上記範囲内で適宜調整すればよい。
表面層の十点平均表面粗さRzについては適宜選定して差し支えないが、1.5μm以上9.0μm以下であることが好ましい。1.5μm未満であると、接触する像担持体などの部材と密着する場合があり、9.0μmを超えると、画像材料であるトナー等が付着し、ハーフトーンむらなどの画質劣化を生ずる場合がある。なお、当該十点平均表面粗さRzとは、JIS B0601に規定された表面粗さのことである。表面粗さRzは、潤滑性成分及び繊維形状の充填剤量の添加量によって制御することができる。
(基材)
ベルト基材のヤング率は1000MPa以上とし、1500MPa以上であることがより好ましく、更に2000MPa以上であることがより好ましい。1000MPa以上の樹脂材料を基材の材料として用いると、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの変位量が少なくなるので、駆動時の応力に対するベルト変形が小さくなり、良好な画質を安定して得ることができる。この構成により、ベルトはより効果的に、単一の材料構成では得られない可とう性と剛性とのバランスを満足することができる。なお、基材のヤング率は大きければ大きい程良いが、実用上は8000MPa以下であり、6000MPa以下であることが好ましい。基材のヤング率は、使用する樹脂材料の化学構造を選択することで上記範囲に制御することができ、芳香環構造を含むものほどヤング率を高くすることができる。
なお、ヤング率は、JIS K 7127に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求める。
基材に用いる樹脂材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらの中でも、強度と屈曲疲労性の両面に優れている点で、ポリイミド樹脂が好適に用いられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば芳香族テトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とを有機極性溶媒中で反応させて得られるものが挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸成分としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−アゾベンゼンテトラカルボン酸ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
また、芳香族ジアミン成分としては、m−フェニルジアミン、p−フェニルジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4’−ジアミノナフタレンビフェニル、ベンジジン、3,3−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(オキシ−p,p’−ジアニリン;ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノフェニルスルホン、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミンフェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
また、有機極性溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド等をあげることができる。これらの有機極性溶媒には、必要に応じて、クレゾ−ル、フェノ−ル、キシレノ−ル等のフェノ−ル類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類を混合することができる、これらの溶媒も、単独で、又は2種類以上の混合物として用いてもよい。
以上、表面層及び基材について説明したが、表面層及び基材には、必要に応じて、電子伝導性を付与する導電剤やイオン伝導性を付与する導電剤を1種類又は2種類以上を組み合わせて添加することが好適である。
電子伝導性を付与する導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金などの金属又は合金、酸化錫、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化錫−酸化インジウム又は酸化錫−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物などを挙げることができる。
イオン伝導性を付与する導電剤としては、スルホン酸塩やアンモニア塩など、また、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などの各種の界面活性剤などが挙げられる。さらには、導電性ポリマーをブレンドする方法があり、導電性ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基に4級アンモニウム塩基を結合する(メタ)アクリレートとの各種(例えばスチレン)共重合体、4級アンモニウム塩基と結合するマレイミドとメタアクリレートとの共重合体等の4級アンモニウム塩基を結合するポリマー、ポリスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸のアルカリ金属塩を結合するポリマー、分子鎖中に少なくともアルキルオキシドの親水性ユニットを結合するポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール系ポリアミド共重合体、ポリエチレンオキシド−エピクロルヒドリン共重合体ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルを主セグメントとするブロック型のポリマー、さらには、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレンなどを挙げることができ、これらの導電性ポリマーを脱ドープ状態、又はドープ状態で用いることができる。上記、導電剤、界面活性剤、又は導電性ポリマーを1種又は2種以上を組み合わせて用いることによって、電気抵抗を安定して得ることができる。
導電剤としては、樹脂組成物中への分散性がよいことから良好な分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、更に転写電圧による電界集中がおきずらくなることにより電気抵抗の経時での安定性が向上することから、pH5以下の酸化処理カーボンブラックを使用することが好ましい。
導電剤の添加量に関しては、表面層の弾性材料または基材の樹脂100質量部に対して、カーボンブラックであれば10〜40質量部、金属であれば1〜10質量部、金属酸化物であれば5〜20質量部、イオン導電性物質であれば5〜40質量部、導電性高分子材料であれば5〜30質量部含有させることが好ましい。この含有量が上記範囲未満であると電気抵抗の均一性が低下し、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性が大きくなる場合がある。一方、上記範囲を超えると所望の抵抗値が得られ難くなる場合がある。また、ベルトの強度が下がり、かつ靭性が劣るのでベルトとして使用できなくなる場合がある。
導電剤を分散させ、その凝集体を解砕する方法としては、ミキサーや攪拌子による攪拌、平行ロール、超音波分散などの物理的手法、さらには分散剤の導入などの化学的手法が例示されるが、これらに限定されるものではない。
本発明の半導電性ベルトにおける表面層及び基材の体積抵抗率は、いずれも体積抵抗率が1×108〜1×1013Ωcmであることが好ましく、より好ましくは1×109〜1×1012Ωcmである。この表面層及び基材の体積抵抗率が1×108〜1×1013Ωcmであれば、トナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまう(ブラー)問題が発生することが少なくなる。また、上記領域の範囲であれば、半導電性ベルト(特に、中間転写体に適用した場合)の体積抵抗率は、帯電電荷が適当に減衰する範囲に有るので、除電部材を使用せずに連続して画像形成を行うことができる。
ここで、体積抵抗率は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ)を用い、JIS K 6911に従って測定することができる。前記体積抵抗率の測定方法を、図を用いて説明する。図2は、円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。図2に示す円形電極は、第一電圧印加電極A’と第二電圧印加電極B’とを備える。第一電圧印加電極A’は、円柱状電極部C’と、該円柱状電極部C’の外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部C’を一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部D’とを備える。第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’及びリング状電極部D’と第二電圧印加電極B’との間に半導電性ベルト1を挟持し、第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’と第二電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印加したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により、半導電性ベルト1の体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出することができる。ここで、下記式中、tは、半導電性ベルト1の厚さを示す。
式:ρv=19.6×(V/I)×t
本発明の半導電性ベルトの厚みは、総厚みで0.05〜0.6mmであることが好ましく、0.1〜0.5mmであることがより好ましい。0.05mm未満の場合には、ベルトテンションによって、ベルト周長さが変化するなどの問題が生じる場合がある。また、ベルトの厚みが0.6mmを超える場合には、ロール屈曲部でのベルトの外側と内側の変形量差が大きくなるために表面にクラックが発生するなどの問題が生じる場合がある。
また、前記表面層の厚みは、ベルト総厚みの60〜90%であることが好ましく、70〜85%であることがより好ましい。また、前記基材の厚みは、ベルト総厚みの10〜40%であることが好ましく、15〜30%であることがより好ましい。上記範囲であると、半導電性ベルト上のトナーに集中していた押圧力は分散されるためトナーは凝集せず、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙への追従性が良くなるので、色紙やエンボス加工等の表面に凹凸を付けた特殊な紙へのトナー転写性を改善することができ、また、基材のヤング率が1000〜8000MPaである場合には、半導電性ベルトとしての機械特性をも同時に満足させることができる。
上記構成の本発明の半導電性ベルトは、転写電圧による抵抗の低下が無く、経時による形状の変形等の問題が無く、かつ、電界依存性が無く、環境による電気抵抗の変化が少ないという優れた性質を有する。上記本発明の半導電性ベルトは、電子写真複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置に用いる中間転写ベルト、用紙搬送ベルトとして好適に用いることができる。
また、前記表面層及び基材とも既述の導電剤以外に慣用の添加剤、例えば、着色剤、安定剤(熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、充填剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、レベリング剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤などを含んでもよい。これら添加剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の半導電性ベルトの形状は無端状であればよく、フィルム端に接着剤等を介した接着方式などの適宜な接続方式にて形成してシームレスベルトとすることもできる。シームレスベルトは、接合部の厚さ変化がなく任意な部分を回転の開始位置とすることができて、回転開始位置の制御機構を省略できる利点などを有している。
基材及び表面層の形成は、押出成型法によって、各層の材料をシート形状に成形してから、金属芯体に積層して加熱処理することで、2層構成のベルトを形成することもできるし、基材の材料をベルト形状に形成して、金属芯体に積層してその上に表面層を形成することもできる。また、基材と表面層の材料を積層しながら同時成型して、2層構成ベルトを形成することもできる。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、前述の本発明の半導電性ベルトを中間転写体、用紙搬送ベルトとして備えることが好ましく、特に限定されるものではない。例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラーの画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等のいずれでもよい。
本発明の画像形成装置の第1の態様は、既述の本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用い、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置である。また、本発明の画像形成装置の第2の態様は、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置である。
一例として、本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いた、順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置の概略図を図3に示す。図3は本発明を適用する画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。該画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム21、中間転写体としての中間転写ベルト22、転写電極であるバイアスローラ23(第二転写手段)、転写媒体である記録紙を供給する用紙トレー24、Bk(ブラック)トナーによる現像器25、Y(イエロー)トナーによる現像器26、M(マゼンタ)トナーによる現像器27、C(シアン)トナーによる現像器28、中間転写体クリーナー29、剥離爪33、ベルトローラ41、43及び44、バックアップローラ42、導電性ローラ45(第一転写手段)、電極ローラ46、クリーニングブレード51、記録紙61、ピックアップローラ62、除電ロール(任意)50、並びにフィードローラ63を有してなる。
図3において、感光体ドラム1は矢印A方向に回転し、図示しない帯電装置でその表面が一様に帯電される。帯電された感光体ドラム21にレーザー書込み装置等の画像書き込み手段により第一色(例えば、Bk)の静電潜像が形成される。この静電潜像はブラック現像器25によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは、感光体ドラム21の回転で導電性ローラ45(第一転写手段)が配置された一次転写部に到り、導電性ローラ45からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより、前記トナー像Tは、静電的に中間転写ベルト22に吸着されつつ中間転写ベルト22の矢印B方向の回転で一次転写される。
以下、同様にして第2色のトナー像、第3色のトナー像、第4色のトナー像が順次形成され、中間転写ベルト22において重ね合わされ、多重トナー像が形成される。
中間転写ベルト22に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト22の回転でバイアスローラ23(第二転写手段)が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト22のトナー像が担持された表面側に設置されたバイアスローラ23と該中間転写ベルト22の裏側からバイアスローラ23に対向するように配置されたバックアップローラ42及びこのバックアップローラ42に圧接して回転する電極ローラ46から構成される。
記録紙61は、用紙トレー24に収容された記録紙束からピックアップローラ62で一枚ずつ取り出され、フィードローラ63で二次転写部の中間転写ベルト22とバイアスローラ23との間に所定のタイミングで給送される。給送された記録紙61は、バイアスローラ23及びバックアップローラ42による圧接搬送と中間転写ベルト22の回転により、該中間転写ベルト22に担持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録紙61は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪33を作動せることにより中間転写ベルト22から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。尚、多重トナー像の記録紙61への転写の終了した中間転写ベルト22は、二次転写部の下流に設けた中間転写体クリーナー29で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、バイアスローラ23は、ポリウレタン等からなるクリーニングブレード51が常時当接するように取り付けられており、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
単色画像の転写の場合、一次転写されたトナー像Tを直ちに二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合、各色のトナー像が一次転写部で正確に一致するように中間転写ベルト22と感光体ドラム21との回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。前記二次転写部では、バイアスローラ23と中間転写ベルト22を介して対向配置したバックアップローラ42に圧接した電極ローラ46に、トナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで、該トナー像を記録紙61に静電反発で転写する。上述の構成の画像形成装置により、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
更に、本発明の画像形成装置の第2の態様は、図4に示すように前記本発明の半導電性ベルトである中間転写ベルト86、この現像ユニット毎に、現像器85に現像剤を補充するトナーカートリッジ71、中間転写体(中間転写ベルト)86の表面に付着したトナーやごみ等を除去する転写クリーナ82を備え、例えば、4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の現像器85を備えた各色毎の感光体79が中間転写体(中間転写ベルト)86に接するよう配置したタンデム式カラー画像形成装置に適用できる。図4は本発明を適用するタンデム式の画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。中間転写ベルト86は、その内周側に以下の順序で反時計回りに設けられた、バックアップロール73、テンションロール74、及び駆動ロール81により張架されている。
本発明の中間転写ベルトを備えることで、高画質の転写画像を得ることができる。具体的には、図4において感光体79表面を均一に帯電する帯電ロール83(帯電装置)、感光体79表面を露光し静電潜像を形成するレーザー発生装置78(露光装置)、感光体79表面に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像器85(現像装置)、感光体に付着したトナーやゴミ等を除去する感光体クリ−ナー84(クリーニング装置)、被転写材上のトナー像を定着する定着する定着ロール72等必要に応じて公知の方法で任意に備えることができる。また、中間転写体86の電荷は、図示しない除電ロール(除電手段)により除電される。
より具体的には、まず、トナー像の形成は各現像ユニット毎に行なわれ、帯電ロール83により反時計方向に回転する感光体79表面を一様に帯電した後に、レーザー発生装置78(露光装置)により帯電された感光体79表面に潜像を形成し、次に、この潜像を現像器85から供給される現像剤により現像してトナー像を形成し、1次転写ロール80と感光体79との圧接部に運ばれたトナー像を時計回りに回転する中間転写ベルト86の外周面に転写する。なお、トナー像を転写した後の感光体79は、その表面に付着したトナーやゴミ等が感光体クリーナー84によりクリーニングされ、次のトナー像の形成に備える。
各色の現像ユニット毎に現像されたトナー像は、画像情報に対応するように中間転写体86の外周面上に順次重ね合わされた状態で、2次転写部に運ばれ2次転写ロール75により、用紙トレー77から用紙経路76を経由して搬送されてきた記録用紙表面に転写される。トナー像が転写された記録用紙は、更に定着部を構成する1対の定着ロール72の圧接部を通過する際に加圧加熱されることにより定着され、記録媒体表面に画像が形成された後、画像形成装置外へと排出される。このような構成のタンデム式の画像形成装置においても、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
以上、本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いた態様の画像形成装置について説明したが、本発明の半導電性ベルトを用紙搬送ベルトとして用いた画像形成装置においても同様の効果が得られる。
更に、本発明の半導電性ベルトを、画像形成装置内の中間転写ベルトや転写搬送ベルトとして組み込んで利用する場合には、トナーとして球状トナーを用いることが好ましい。球状トナーを用いることにより、転写面を構成する材料が、デュロメータ硬さが低く、かつ表面に沿って変形し難い構成であるので、画質欠陥(ホロキャラクター、ブラー、カラーレジ)の無い高品質の転写画質を得ることができる。
ただし、当該球状トナーとは、その形状係数SFが、140〜100であることが好ましく、130〜100以下であることがより好ましく、120〜100以下であることがさらに好ましい。この形状係数SFが140より大きくなると転写効率が低下してしまい、プリントサンプルの画質の低下が目視で確認できてしまうことがある。
ここで、前記形状係数SFは、下記の式で規定される係数である。
SF=(トナー粒子の最大長)2/(トナー粒子の投影面積)×(π/4)×100
なお、トナー粒子の最大長、および、トナー粒子の投影面積の測定は、ルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いてスライドガラス上に散布したトナー100個についての光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、画像処理することにより実施した。
球状トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有してなる。この球状トナーの体積平均粒径は、好ましくは2〜12μm、より好ましくは3〜9μmの範囲の粒子を用いることができる。
結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレンー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も挙げられる。
着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして挙げられる。
球状トナーには、帯電制御剤、離型剤、他の無機微粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして挙げられる。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。
他の無機微粒子としては、粉体流動性、帯電制御等の目的で、数平均1次粒径が40nm以下の小径無機微粒子を用い、更に必要に応じて、付着力低減の為、それより大径の無機あるいは有機微粒子を併用してもよい。これらの他の無機微粒子は公知のものを使用できる。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、メタチタン酸、酸化亜鉛、ジルコニア、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
球状トナーは、特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法により得ることができる。具体的には、例えば結着樹脂及び着色剤と、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、球状トナーを得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂及び着色剤と必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が挙げられる。また上記方法で得られた球状トナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加する場合、球状トナー及び外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、球状トナーを湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
−ポリアミド酸溶液(A)の調製−
テトラカルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、ピロメリット酸二無水物(PMDA)との2:1の質量比率で混合した混合物100質量部と、ジアミン成分として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)を134.3質量部とを、10℃に保持したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液中で反応させ、固形分20質量%のNMP溶液を作製した。さらにこの溶液に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリアミド酸樹脂固形分100質量部に対して24質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力を200MPaに設定し、2分割後に1.4mm2の最小面積で衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて混合し、ポリアミド酸溶液(A)を調製した。
−ポリアミド酸溶液(B)の調製−
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスA(固形分20質量%)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリアミド酸樹脂固形分100質量部に対して26質量部になるよう添加して、ポリアミド酸溶液(A)の場合と同様に混合して、ポリアミド酸溶液(B)を調製した。
(基材(A)の作製)
前述のポリアミド酸溶液(A)を、内径168.2mm、長さ500mmの円筒状金型内面にディスペンサーを介して0.4mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みとした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間当て、次に150℃で60分間加熱して、溶媒の除去を行った。その後円筒状金型を室温に戻し、円筒状金型からポリアミド酸成形品を剥がして外径168mm、長さ500mmの金属芯体に被覆した。これを毎分2℃の昇温速度で360℃まで昇温し、更に360℃で30分加熱してイミド転化反応を完結させた。その後室温に戻し、金属芯体から樹脂を剥離し、目的とする基材(A)を作製した。
得られた基材(A)の厚みは、0.08mmであった。また、この基材のヤング率は2500MPaであり、体積抵抗率は5×1010Ωcmであった。
−ヤング率−
本発明における基材のヤング率は、JIS K 7127に準拠し、アイコーエンジニアリング社製FA1015Aを用いて測定した。測定は、基材を5mm×40mmに切断したものをサンプルとして用いて試験スピード50mm/minの条件により引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きより求めた。
−体積抵抗率−
体積抵抗率の計測は、前述のように、図2に示す円形電極(三菱油化社製、ハイレスターIPのHRプローブ)を用い、22℃/55%RH環境下にて、第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’と第二電圧印加電極B’との間に電圧100(V)を印加し、10秒後の電流値より求めた。
(基材(B)の作製)
前述のポリアミック酸溶液(A)に代えてポリアミド酸溶液(B)を用い、イミド転化反応温度を400℃とした以外は、基材(A)の作製と同様にして基材(B)を作製した。
得られた基材(B)の厚みは、0.08mmであった。また、この基材のヤング率は3800MPaであり、体積抵抗率は5×1010Ωcmであった。
−表面層材料(A)の調製−
イソシアネートプレポリマー(TC−551:日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部、ポリオール(ON−D56:日本ポリウレタン工業(株)製)93質量部、導電剤として、カーボンブラック(プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)20質量部、および 潤滑性成分(ケミトリーLF−700:綜研科学(株)製)50質量部、樹脂系の短繊維として、長さ0.6mmのアラミド繊維のチョップドストランド(繊度:39tex)20質量部(コーネックス繊維:帝人(株)製)を、ボールミルにより1時間混合して表面層材料(A)を調製した。
−表面層材料(B)の調製−
表面層材料(A)の調製において、イソシアネートプレポリマーTC−551に代えて、MC−B86(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部と、ポリオールON−D56に代えて、ON−D55(日本ポリウレタン工業(株)製)277質量部とを用い、導電剤を40質量部、及び潤滑性成分を35質量部と変更した以外は同様にして、表面層材料(B)を調製した。
−表面層材料(C)の調製−
表面層材料(A)の調製において、潤滑性成分を体積平均粒子径 0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)30質量部に変更した以外は同様にして、表面層材料(C)を調製した。
なお、潤滑性成分の体積平均粒径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所(株)製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して40mlにした。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定した。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
−表面層材料(D)の調製−
表面層材料(C)の調製において、ポリオールの添加量を88質量部と変更した以外は同様にして、表面層材料(D)を調製した。
−表面層材料(E)の調製−
イソシアネートプレポリマー(コロネート4370:日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部、ポリオール(ニッポラン4378:日本ポリウレタン工業(株)製)80質量部、導電剤として、カーボンブラック(プリンテックス140U(pH4.5%):デグサ・ジャパン社製)22質量部とをボールミルにより1時間混合して、表面層材料(E)を調製した。
−表面層材料(F)の調製−
表面層材料(A)の調製において、潤滑性成分と繊維形状の充填剤を添加しない以外は同様にして、表面層材料(F)を調製した。
<実施例1>
外径168mm、長さ500mmの円筒状金型に前述の基材(A)を被覆し、その外側表面に表面層材料(A)の塗液を均一に塗布した。次に金型を加熱炉中で回転させながら、温度80℃の条件で120分間加熱処理して表面層材料(A)を硬化させた。加熱処理を終えた後、炉内を常温常圧に戻し、金型を取り出した。金型から樹脂を取り外し、内径168mm、幅350mm、厚さ0.33mmの半導電性ベルトを得た。このベルトの各層の厚みは、表面層0.25mm、基材0.08mmであった。表面層の体積抵抗率は7×1011Ωcmであった。表面層のデュロメータ硬さはA45/Sであった。
−デュロメータ硬さ−
表面層のデュロメータ硬さは、JIS K 6253に準拠し、表面層のみを積層して6mmの厚みとして、デュロメータータイプA(高分子計器株式会社製:ASKER A型)を用いて標準硬さを測定した。
<実施例2>
表面層材料(A)に代えて表面層材料(B)を用いた以外は実施例1と同様にして、内径168mm、幅350mm、厚さ0.33mmの半導電性ベルトを作製した。このベルトの各層の厚みは、表面層0.25mm、基材0.08mmであった。表面層の体積抵抗率は9×1011Ωcm であった。表面層のデュロメータ硬さはA32/Sであった。
<実施例3>
基材(A)に代えて基材(B)、及び、表面層材料(A)に代えて表面層材料(C)を用いた以外は実施例1と同様にして、内径168mm、幅350mmm、厚さ0.48mmの半導電性ベルトを作製した。このベルトの各層の厚みは、表面層0.40mm、基材0.08mmであった。表面層の体積抵抗率は1×1013Ωcm であった。表面層のデュロメータ硬さはA55/Sであった。
<実施例4>
表面層材料(A)に代えて表面層材料(D)を用いた以外は実施例1と同様にして、内径168mm、幅350mm、厚さ0.43mmの半導電性ベルトを作製した。このベルトの各層の厚みは、表面層0.35mm、基材0.08mmであった。表面層の体積抵抗率は1×1012Ωcmであった。表面層のデュロメータ硬さはA70/Sであった。
<比較例1>
表面層材料(A)に代えて表面層材料(E)を用いた以外は実施例1と同様にして、内径168mm、幅350mm、厚さ0.48mmの半導電性ベルトを作製した。このベルトの各層の厚みは、表面層0.4mm、基材0.08mmであった。表面層の体積抵抗率は5×1010Ωcmであった。表面層のデュロメータ硬さはA82/Sであった。
<比較例2>
表面層材料(A)に代えて表面層材料(F)を用いた以外は実施例1と同様にして、内径168mm、幅350mm、厚さ0.38mmの半導電性ベルトを作製した。このベルトの各層の厚みは、表面層0.30mm、基材0.08mmであった。表面層の体積抵抗率は1×1011Ωcmであった。表面層のデュロメータ硬さはA45/Sであった。
<比較例3>
前述の基材(A)のみを比較例3の半導電性ベルトとした。
<評価>
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた半導電性ベルトについて、連続して10000枚出力した後の転写画質(ブラー、ホロキャラ、カラーレジ)、エンボス紙走行性について評価した。これらの結果を表1に示す。
(転写画質の評価)
得られた半導電性ベルトを、富士ゼロックス(株)製Docu Color1255CPを改造した画像形成装置に搭載し、連続して10000枚出力した後の転写画質を評価した。トナーとしては、形状係数(SF)132、体積平均粒子径5.5μmの球状トナーを用いた。
なお、トナーの体積平均粒径は、測定装置としてコールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
測定法としては分散剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を1.0mg加えた。これを前記電解液100ml中に添加して試料を懸濁した電解液を作製した。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均粒径を求めた。なお、測定した粒子数は50000である。
−ブラー評価−
ブラー(トナーの飛び散り)の発生状況について、以下の基準により評価した。
○:ブラーの発生は、わずかであり、画質上での問題なし
△:ブラーの発生があるが、画質上での問題は少ない
×:ブラーの発生があり、画質上での問題あり
−ホロキャラクター評価−
ホロキャラクター(転写画質のライン画像が中抜け)の発生状況について、以下の基準により評価した。
○:画質上の問題なし
△:発生がわずかであり、画質上の問題は少ない
×:画質上の問題あり
−カラーレジ評価−
レジずれの発生状況について、以下の基準により評価した。
○:画質上の問題なし
△:発生がわずかであり、画質上での問題は少ない
×:画質上の問題あり
(エンボス紙走行性の評価)
得られた半導電性ベルトを、富士ゼロックス(株)製Docu Color1255CPを改造した画像形成装置に搭載し、段差50μmのエンボス紙を走行して、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の画質評価を行い、以下の基準により評価した。トナーとしては、形状係数(SF1)125、体積平均粒子径5.5μmの球状トナーを用いた。
○:連続1000枚走行テストで画質上問題なし
△:連続1000枚走行テストで画質上大きな問題なし
×:画質上の問題あり
Figure 2006301258
表1の結果から、本発明の実施例1〜4の半導電性ベルトは、画質欠陥が無く、優れた画質を長期にわたり安定して得ることができたことがわかる。一方、比較例1の半導電性ベルトは、表面層のデュロメータ硬さがわずかに高いため、エンボス紙適性が無く、マイクロスリップがわずかに発生しており、カラーレジが悪化している。比較例2の半導電性ベルトは、表面層のデュロメータ硬さが低いのでエンボス紙適性はあるが、マイクロスリップの発生によりカラーレジは悪化している。比較例3の半導電性ベルトは、表面が硬い樹脂であるためカラーレジが良好であるが、エンボス紙適性は全く無かった。
本発明の半導電性ベルトの構成を示す断面図である。 体積抵抗率の計測方法を示す図である。 本発明を適用する画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。 本発明を適用するタンデム式の画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。
符号の説明
1 半導電性ベルト
2 表面層
3 基材
21 感光体ドラム(像担持体)
22 中間転写ベルト(中間転写体)
23 バイアスローラ(第二転写手段)
24 用紙トレー
25 ブラック現像器
26 イエロー現像器
27 マゼンタ現像器
28 シアン現像器
29 中間転写体クリーナー
33 剥離爪
41 ベルトローラ
42 バックアップローラ
43 ベルトローラ
44 ベルトローラ
45 導電性ローラ(第一転写手段)
46 電極ローラ
51 クリーニングブレード
61 記録紙
62 ピックアップローラ
63 フィードローラ
71 トナーカートリッジ
72 定着ロール
73 バックアップロール
74 テンションロール
75 2次転写ロール
76 用紙経路
77 用紙トレイ
78 レーザー発生装置
79 感光体
80 1次転写ロール
81 駆動ロール
82 転写クリーナー
83 帯電ロール
84 感光体クリ−ナー
85 現像器
86 中間転写体

Claims (2)

  1. 基材と表面層を有する半導電性ベルトにおいて、
    前記基材が、ヤング率1000〜8000MPaの樹脂からなり、前記表面層が、潤滑性成分と繊維形状の充填材料を含有してなる弾性材料からなり、前記表面層のデュロメータ硬さがA30/S〜A70/Sであることを特徴とする半導電性ベルト。
  2. 請求項1に記載の半導電性ベルトを備えてなることを特徴とする画像形成装置。
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