JP3116143B2 - シームレスベルト - Google Patents
シームレスベルトInfo
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- JP3116143B2 JP3116143B2 JP31556091A JP31556091A JP3116143B2 JP 3116143 B2 JP3116143 B2 JP 3116143B2 JP 31556091 A JP31556091 A JP 31556091A JP 31556091 A JP31556091 A JP 31556091A JP 3116143 B2 JP3116143 B2 JP 3116143B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seamless belt
- fine powder
- raw material
- belt
- electric resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は概ね均一な体積電気抵抗
値(以下、電気抵抗値という)を有するシームレスベル
トに関するものである。
値(以下、電気抵抗値という)を有するシームレスベル
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より導電性のシームレス状のベルト
は各種存在するが、これらはその電気抵抗値がバラツイ
ていたりまた、機械的特性等の不十分なものが多々散見
された。その原因は導電性微粉末と各種有機高分子材料
との混合が不十分でバラツイたりする他に、こうした導
電性微粉末の添加により機械的特性が低下するためであ
った。
は各種存在するが、これらはその電気抵抗値がバラツイ
ていたりまた、機械的特性等の不十分なものが多々散見
された。その原因は導電性微粉末と各種有機高分子材料
との混合が不十分でバラツイたりする他に、こうした導
電性微粉末の添加により機械的特性が低下するためであ
った。
【0003】 また従来よりこのようなシームレスベル
トは押出成形法、遠心成形法等により作成されるが、押
出成形法では概して厚み、電気抵抗値のバラツキ、機械
的特性等が悪化する傾向にあり、遠心成形法では混合材
料間の比重差による表面と内表面との電気抵抗値に差が
生じる傾向にあるため、上記のような問題点が生じてい
た。
トは押出成形法、遠心成形法等により作成されるが、押
出成形法では概して厚み、電気抵抗値のバラツキ、機械
的特性等が悪化する傾向にあり、遠心成形法では混合材
料間の比重差による表面と内表面との電気抵抗値に差が
生じる傾向にあるため、上記のような問題点が生じてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは以上のよ
うな問題点を解決するべく種々検討を繰り返し、少なく
とも各部における電気抵抗値のバラツキが少なくかつ機
械的物性等各種物性に優れたシームレスベルトの提供を
可能にした。
うな問題点を解決するべく種々検討を繰り返し、少なく
とも各部における電気抵抗値のバラツキが少なくかつ機
械的物性等各種物性に優れたシームレスベルトの提供を
可能にした。
【0005】 本発明の特徴とするところは、ポリイミ
ド系樹脂と導電性微粉末とを含有し、且つ遠心成形法に
より得られるシームレスベルトであって、ベルトの各部
における体積電気抵抗値が1〜1013Ω・cmの範囲
にあり、体積電気抵抗値の最大値が最小値の1〜10倍
の範囲にある点にある。
ド系樹脂と導電性微粉末とを含有し、且つ遠心成形法に
より得られるシームレスベルトであって、ベルトの各部
における体積電気抵抗値が1〜1013Ω・cmの範囲
にあり、体積電気抵抗値の最大値が最小値の1〜10倍
の範囲にある点にある。
【0006】そして、こうすることにより引張強度、熱
収縮率及び耐屈曲数の値が、導電性微粉末を含有しない
同一材料から構成された同一形状のシームレスベルトに
比して、好ましくは50%以上、より好ましくは75%
以上の値を確保することも可能となる。勿論この値は特
に制限を受けるものでない。
収縮率及び耐屈曲数の値が、導電性微粉末を含有しない
同一材料から構成された同一形状のシームレスベルトに
比して、好ましくは50%以上、より好ましくは75%
以上の値を確保することも可能となる。勿論この値は特
に制限を受けるものでない。
【0007】 次に課題を解決するための手段を詳述す
ることにする。本発明の有機高分子材料としては、熱可
塑性ポリイミド系樹脂等の各種熱可塑性樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の熱硬化
性ポリイミド系樹脂をあげることができるし、熱硬化性
樹脂の前駆体も熱硬化性樹脂の範囲である。導電性微粉
末としては、導電性、半導電性等の微粉末ならば特に制
限はないが、ケッチェンブラック(コンタクティブファ
ーネス系カーボンブラック)、アセチレンブラック等の
カーボンブラック、酸化第2錫、酸化インジウム、チタ
ン酸カリウム等の導電性、半導電性のものを例示でき
る。その使用量は所定の電気抵抗値を得るだけ用いれば
よく、特に制限はないが通常では1〜30重量%程度を
例示できる。
ることにする。本発明の有機高分子材料としては、熱可
塑性ポリイミド系樹脂等の各種熱可塑性樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の熱硬化
性ポリイミド系樹脂をあげることができるし、熱硬化性
樹脂の前駆体も熱硬化性樹脂の範囲である。導電性微粉
末としては、導電性、半導電性等の微粉末ならば特に制
限はないが、ケッチェンブラック(コンタクティブファ
ーネス系カーボンブラック)、アセチレンブラック等の
カーボンブラック、酸化第2錫、酸化インジウム、チタ
ン酸カリウム等の導電性、半導電性のものを例示でき
る。その使用量は所定の電気抵抗値を得るだけ用いれば
よく、特に制限はないが通常では1〜30重量%程度を
例示できる。
【0008】 就中、アセチレンブラックが比重1.8
2程度で有機高分子材料(その前駆体を含む。以下同
じ)との相溶性に優れ、好適に用いられ、ケッチェンブ
ラックも比重が1.95程度で好んで用いられる傾向に
ある。要するに有機高分子材料の比重に近似した比重を
有する導電性微粉末を用いることが、電気抵抗値のバラ
ツキを少なくする上にも望ましい。例えば有機高分子材
料の比重の75〜125%程度の比重を有する導電性微
粉末を用いることが好ましい。
2程度で有機高分子材料(その前駆体を含む。以下同
じ)との相溶性に優れ、好適に用いられ、ケッチェンブ
ラックも比重が1.95程度で好んで用いられる傾向に
ある。要するに有機高分子材料の比重に近似した比重を
有する導電性微粉末を用いることが、電気抵抗値のバラ
ツキを少なくする上にも望ましい。例えば有機高分子材
料の比重の75〜125%程度の比重を有する導電性微
粉末を用いることが好ましい。
【0009】 こうした有機高分子材料中に導電性微粉
末を混合させた原材料は、例えば、溶媒等を加えて分散
させてなる液状原材料を用いて、遠心成形等を行うこと
により本発明は達せられる。この際、有機高分子材料に
導電性微粉末を溶媒を加えて分散させる方法は適宜でよ
いが、例えばボールミル、サンドミル、超音波分散等に
よる方法をあげることができる。
末を混合させた原材料は、例えば、溶媒等を加えて分散
させてなる液状原材料を用いて、遠心成形等を行うこと
により本発明は達せられる。この際、有機高分子材料に
導電性微粉末を溶媒を加えて分散させる方法は適宜でよ
いが、例えばボールミル、サンドミル、超音波分散等に
よる方法をあげることができる。
【0010】前述した溶媒としては有機高分子材料を溶
解するものならば何でもよく特に制限はないが、通常は
N−Nジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホシキド、N−メチル−2ピロリドン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ピリジン、ジメ
チルスルホン等の有機極性溶媒の他に、ジクロロメタ
ン、トリクロロメタン、ジオキサン、トルエン等の各種
有機溶剤を例示できる。
解するものならば何でもよく特に制限はないが、通常は
N−Nジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホシキド、N−メチル−2ピロリドン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ピリジン、ジメ
チルスルホン等の有機極性溶媒の他に、ジクロロメタ
ン、トリクロロメタン、ジオキサン、トルエン等の各種
有機溶剤を例示できる。
【0011】 更に、有機高分子材料中に導電性微粉末
を分散させてなる原材料を用い、遠心成形を行って本発
明は達成される。この際、有機高分子材料と導電性微粉
末を直接分散させる方法は適宜でよいが、物理的、機械
的に有機高分子材料と導電性微粉末とを混合する、例え
ばメカノフュージョン、ハイブリダイゼーション等の方
法を単独で、もしくは例えば、ボールミル、サンドミ
ル、超音波分散等の方法と併せて使用することもできる
(この際、必要ならば適宜の溶媒を混合してもよい)。
こうして混合された原材料を円筒状シリンダー内に塗布
し易くするために前記同様の溶媒に溶解せしめて用いて
もよくて、若干湿り気を与え飛散を防止してもよく、そ
このところは使用し易いようにすればよい。
を分散させてなる原材料を用い、遠心成形を行って本発
明は達成される。この際、有機高分子材料と導電性微粉
末を直接分散させる方法は適宜でよいが、物理的、機械
的に有機高分子材料と導電性微粉末とを混合する、例え
ばメカノフュージョン、ハイブリダイゼーション等の方
法を単独で、もしくは例えば、ボールミル、サンドミ
ル、超音波分散等の方法と併せて使用することもできる
(この際、必要ならば適宜の溶媒を混合してもよい)。
こうして混合された原材料を円筒状シリンダー内に塗布
し易くするために前記同様の溶媒に溶解せしめて用いて
もよくて、若干湿り気を与え飛散を防止してもよく、そ
このところは使用し易いようにすればよい。
【0012】より効果的な混合方法としては例えばアク
アマイザー(細川ミクロン社製)にて混合撹拌を行なう
方法を例示でき、上記アクアマイザーとはバッチ型の湿
式媒体撹拌粉砕機でタンク内に原料(有機高分子材料と
導電材微粉末を含む液状原材料)を直径数ミリ程度のボ
ールと共に充填し、撹拌ローターで強制的に撹拌、粉砕
を行なう方法で、原料スラリーはボール相互の衝突によ
る衝撃力、前断力、摩砕力によって、例えば、原料と導
電材微粉末が微粉化され均一分散される。
アマイザー(細川ミクロン社製)にて混合撹拌を行なう
方法を例示でき、上記アクアマイザーとはバッチ型の湿
式媒体撹拌粉砕機でタンク内に原料(有機高分子材料と
導電材微粉末を含む液状原材料)を直径数ミリ程度のボ
ールと共に充填し、撹拌ローターで強制的に撹拌、粉砕
を行なう方法で、原料スラリーはボール相互の衝突によ
る衝撃力、前断力、摩砕力によって、例えば、原料と導
電材微粉末が微粉化され均一分散される。
【0013】 この際、混合された液状原材料(原料ス
ラリー)の粘度は電気抵抗値のバラツキがより少ないベ
ルトを得るために重要であり、その値としては、50〜
4000cp、好ましくは100〜500cpの粘度を
例示でき、こうするためにアクアマイザーのボール径を
1〜10mm、好ましくは2〜7mm程度にするとよ
い。
ラリー)の粘度は電気抵抗値のバラツキがより少ないベ
ルトを得るために重要であり、その値としては、50〜
4000cp、好ましくは100〜500cpの粘度を
例示でき、こうするためにアクアマイザーのボール径を
1〜10mm、好ましくは2〜7mm程度にするとよ
い。
【0014】有機高分子材料と導電性微粉末とを混合す
るに際し、必要に応じ相容化剤を添加することはいっこ
うに差しつかえない。その添加量も特に制限はないが、
通常では0.1〜5重量%程度を例示できる。また相容
化剤としても特に制限はないが、チタネート系カップリ
ング剤、ノニオン系界面活性剤等を例示できる。
るに際し、必要に応じ相容化剤を添加することはいっこ
うに差しつかえない。その添加量も特に制限はないが、
通常では0.1〜5重量%程度を例示できる。また相容
化剤としても特に制限はないが、チタネート系カップリ
ング剤、ノニオン系界面活性剤等を例示できる。
【0015】以上に記した如く、本発明に係るシームレ
スベルトは、有機高分子材料と導電性微粉末とを混合し
てなる原材料のみから作成されていても、その原材料中
に必要ならば適宜の第三成分が添加されていてもよく、
このような態様も本発明に包含されることは勿論であ
る。
スベルトは、有機高分子材料と導電性微粉末とを混合し
てなる原材料のみから作成されていても、その原材料中
に必要ならば適宜の第三成分が添加されていてもよく、
このような態様も本発明に包含されることは勿論であ
る。
【0016】
【0017】 遠心成形法とは、周知のように、前記原
材料を筒状シリンダーの内面に塗布し、筒状シリンダー
を回転させてその遠心力により筒状の樹脂シート、即ち
シームレスベルトを得ようとするもので、この際、シリ
ンダーの回転回数は適宜でよく、特に制限はないが、好
ましくは500〜1500rpm、更に好ましくは80
0〜1000rpmを例示できる。以下にその具体例を
記載する。
材料を筒状シリンダーの内面に塗布し、筒状シリンダー
を回転させてその遠心力により筒状の樹脂シート、即ち
シームレスベルトを得ようとするもので、この際、シリ
ンダーの回転回数は適宜でよく、特に制限はないが、好
ましくは500〜1500rpm、更に好ましくは80
0〜1000rpmを例示できる。以下にその具体例を
記載する。
【0018】即ち、まず筒状シリンダー内面2に必要な
らばフッ素系、シリコン系等の離型剤を塗布した後、例
えば溶媒に溶かした原材料を塗布装置11より供給し、
随時シリンダー1の内面に塗布する。この時シリンダー
1をゆっくり回転させることにより均一な塗布状態とな
り易い。次いで、シリンダー1を高速回転すると共に加
熱器8により、所定温度に加熱し、溶媒を除去すると共
に樹脂をヒートセットせしめ、円筒状成形物、即ち筒状
体を得る。次いで冷却せしめ、筒状シリンダー1から筒
状体を取りだすことにより本発明に係るシームレスベル
トが作成されるのである。この際、塗布装置11は12
から液状原材料を供給し、スリット15より原材料をシ
リンダー内面に塗布すべく、塗布装置11は図3の如く
シリンダー内に挿入でき、かつシリンダー内で内面に接
近できるような構造となっている。以上は遠心成形装置
の一例であり、本発明は上記装置に制限を受けるもので
ないことは勿論である。
らばフッ素系、シリコン系等の離型剤を塗布した後、例
えば溶媒に溶かした原材料を塗布装置11より供給し、
随時シリンダー1の内面に塗布する。この時シリンダー
1をゆっくり回転させることにより均一な塗布状態とな
り易い。次いで、シリンダー1を高速回転すると共に加
熱器8により、所定温度に加熱し、溶媒を除去すると共
に樹脂をヒートセットせしめ、円筒状成形物、即ち筒状
体を得る。次いで冷却せしめ、筒状シリンダー1から筒
状体を取りだすことにより本発明に係るシームレスベル
トが作成されるのである。この際、塗布装置11は12
から液状原材料を供給し、スリット15より原材料をシ
リンダー内面に塗布すべく、塗布装置11は図3の如く
シリンダー内に挿入でき、かつシリンダー内で内面に接
近できるような構造となっている。以上は遠心成形装置
の一例であり、本発明は上記装置に制限を受けるもので
ないことは勿論である。
【0019】例えば図4、図5に示すような装置によっ
ても作成可能である。この装置では筒状シリンダー1は
駆動回転ロール対16、16上に配置されており、押え
ロール群17により安定回転できるようになっている。
8は加熱器であり、18は遠赤外線ヒーター等の補助ヒ
ーターである。筒状シリンダー1は回転ロール16、1
6上に乗っている構成で左右にぶれないように図示は略
するが適宜の構成を有している。筒状シリンダー1の内
面に原材料原液を塗布するには、例えば図2、図3の如
き方法によればよいが、スクレーバー等で塗布してもよ
く、塗布方法については特に制限はない。
ても作成可能である。この装置では筒状シリンダー1は
駆動回転ロール対16、16上に配置されており、押え
ロール群17により安定回転できるようになっている。
8は加熱器であり、18は遠赤外線ヒーター等の補助ヒ
ーターである。筒状シリンダー1は回転ロール16、1
6上に乗っている構成で左右にぶれないように図示は略
するが適宜の構成を有している。筒状シリンダー1の内
面に原材料原液を塗布するには、例えば図2、図3の如
き方法によればよいが、スクレーバー等で塗布してもよ
く、塗布方法については特に制限はない。
【0020】 こうして作製されたシームレスベルト
は、ベルトの各部における体積電気抵抗値が1〜10
13Ω・cm、好ましくは、103〜1010Ω・cm
であり、且つ体積電気抵抗値の最大値が最小値の1〜1
0倍の範囲にあることが重要である。この際、体積電気
抵抗値が上記範囲を越えると、好ましいシームレスベル
トが得られない。更に、表面粗さは2.0μ以下、好ま
しくは、1.0μが望ましく、2.0μを越えると好ま
しい機能性ベルトが得られないこともあるが、かかる値
は特に制限を受けるものではない。
は、ベルトの各部における体積電気抵抗値が1〜10
13Ω・cm、好ましくは、103〜1010Ω・cm
であり、且つ体積電気抵抗値の最大値が最小値の1〜1
0倍の範囲にあることが重要である。この際、体積電気
抵抗値が上記範囲を越えると、好ましいシームレスベル
トが得られない。更に、表面粗さは2.0μ以下、好ま
しくは、1.0μが望ましく、2.0μを越えると好ま
しい機能性ベルトが得られないこともあるが、かかる値
は特に制限を受けるものではない。
【0021】 こうした電気抵抗値を得るためには、有
機高分子材料中に導電性粉末を分散させた原材料の作り
方、遠心成形法における円筒シリンダーの表面状態、シ
リンダー回転速度、その他の要素が密接にからんでいる
場合が多い。
機高分子材料中に導電性粉末を分散させた原材料の作り
方、遠心成形法における円筒シリンダーの表面状態、シ
リンダー回転速度、その他の要素が密接にからんでいる
場合が多い。
【0022】本発明に係るシームレスベルトの用途とし
ては特に制限はないが、好ましくは複写機等の感光性ベ
ルト(電子写真感光体)の基材、転写ベルト、定着ベル
トやOA機器等各種プリンターの記録体ベルトの基材
等、いわゆる機能性ベルトとして特に広範な利用が期待
されている。
ては特に制限はないが、好ましくは複写機等の感光性ベ
ルト(電子写真感光体)の基材、転写ベルト、定着ベル
トやOA機器等各種プリンターの記録体ベルトの基材
等、いわゆる機能性ベルトとして特に広範な利用が期待
されている。
【0023】このような機能性ベルトとして用いられる
際に、本発明のものは表面から電荷をかけて内表面にア
ースを取ることが可能で装置そのもののコンパクト化を
可能とするし、また内表面から電荷をかけることも可能
で多機能性をいかんなく発揮するものである。
際に、本発明のものは表面から電荷をかけて内表面にア
ースを取ることが可能で装置そのもののコンパクト化を
可能とするし、また内表面から電荷をかけることも可能
で多機能性をいかんなく発揮するものである。
【0024】以上は本発明の好ましい実施態様を系統的
に述べたままで、本発明はかかる記載に拘束されないこ
とは勿論である。
に述べたままで、本発明はかかる記載に拘束されないこ
とは勿論である。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例を述べることにする。 実施例1 ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸600g
にN−Nジメチルアセトアミド(以下「DMAC」と言
う)600gを加え、ポリアミック酸溶液の粘度を15
0cpに調整し、この溶液にアセチレンブラック7.2
gを加え、アクアマイザー(細川ミクロン社製)を用い
て混合撹拌し原料スラリーを得た。この時の混合条件は
アルミナボール直径5mmのものを全量4Kgになる数
だけ使用し、回転速度200rpm、処理時間30分、
スラリーの粘度は約200cpであった。
にN−Nジメチルアセトアミド(以下「DMAC」と言
う)600gを加え、ポリアミック酸溶液の粘度を15
0cpに調整し、この溶液にアセチレンブラック7.2
gを加え、アクアマイザー(細川ミクロン社製)を用い
て混合撹拌し原料スラリーを得た。この時の混合条件は
アルミナボール直径5mmのものを全量4Kgになる数
だけ使用し、回転速度200rpm、処理時間30分、
スラリーの粘度は約200cpであった。
【0026】かかる原液36gを取り、図4、図5に示
す遠心成形装置を用いてシームレス状のポリアミック酸
フイルムを得た。この際の条件は温度を徐々に上昇せし
め120℃×30分でシリンダー回転数は1000rp
mであった。こうして得られたポリアミック酸フイルム
を最終温度400℃×10分熱風乾燥機中に入れてイミ
ド化反応を完結させ径100mm、巾300mm、厚さ
50μの導電性シームレスベルトを得た。
す遠心成形装置を用いてシームレス状のポリアミック酸
フイルムを得た。この際の条件は温度を徐々に上昇せし
め120℃×30分でシリンダー回転数は1000rp
mであった。こうして得られたポリアミック酸フイルム
を最終温度400℃×10分熱風乾燥機中に入れてイミ
ド化反応を完結させ径100mm、巾300mm、厚さ
50μの導電性シームレスベルトを得た。
【0027】実施例2 実施例1と同様に調整したポリアミック酸溶液にケッチ
ェンブラックEC13.5gを加え、実施例1と同じ装
置、同じ条件で混合撹拌を行ない粘度約300cpの原
材料原液を得た。この原液22gを取り実施例1と同じ
条件で遠心成形、熱処理を行ない径72mm、巾300
mm、厚さ40μの導電性シームレスベルトを得た。
ェンブラックEC13.5gを加え、実施例1と同じ装
置、同じ条件で混合撹拌を行ない粘度約300cpの原
材料原液を得た。この原液22gを取り実施例1と同じ
条件で遠心成形、熱処理を行ない径72mm、巾300
mm、厚さ40μの導電性シームレスベルトを得た。
【0028】
【0029】比較例 アセチレンブラックを添加しない以外は全て実施例1と
同じ方法で、実施例1と同寸法のシームレスベルトを得
た。
同じ方法で、実施例1と同寸法のシームレスベルトを得
た。
【0030】以上の結果を表1に記す。ここで引張強度
はJIS−K7113に準拠、破断伸度はJIS−K7
113に準拠、耐屈曲回数はJIS−P8115(MI
T耐揉疲労試験機)に準拠して測定した。この結果から
も本発明のものは格別の効果がうかがえる。
はJIS−K7113に準拠、破断伸度はJIS−K7
113に準拠、耐屈曲回数はJIS−P8115(MI
T耐揉疲労試験機)に準拠して測定した。この結果から
も本発明のものは格別の効果がうかがえる。
【0031】 本発明は、以上の通りであり、本発明に
よるシームレスベルトは、電気抵抗値のバラツキが少な
い上に機械的特性が優れた好適なものであり、複写機の
機能性ベルトでは精密な画像が得られるのを始め、各種
の用途に幅広い需要が期待できるものである。
よるシームレスベルトは、電気抵抗値のバラツキが少な
い上に機械的特性が優れた好適なものであり、複写機の
機能性ベルトでは精密な画像が得られるのを始め、各種
の用途に幅広い需要が期待できるものである。
【図1】 遠心成形装置の要部の一例を示す正面断面図
である。
である。
【図2】その原液塗布装置の1例を示す断面図である。
【図3】 遠心成形装置の一例を示す斜視図である。
【図4】 遠心成形装置の要部の他の例を示す側面断面
図である。
図である。
【図5】その正面の断面図である。
1 筒状シリンダー 8 加熱器 11 塗布装置
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 5/02
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリイミド系樹脂と導電性微粉末とを含
有し、且つ遠心成形法により得られるシームレスベルト
であって、ベルトの各部における体積電気抵抗値が1〜
1013Ω・cmの範囲にあり、体積電気抵抗値の最大
値が最小値の1〜10倍の範囲にあることを特徴とする
シームレスベルト。 - 【請求項2】 前記シームレスベルトは、ポリイミド系
樹脂と該樹脂の比重に近似した比重を有する導電性微粉
末とからなり、遠心成形前の前記ポリイミド系樹脂と導
電性微粉末とからなる混合された液状原材料の粘度が5
0〜4000cpである請求項1に記載のシームレスベ
ルト。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31556091A JP3116143B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | シームレスベルト |
US08/424,622 US6139784A (en) | 1991-09-21 | 1992-09-18 | Process for a seamless belt containing a polyimide resin for use in a copying machine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31556091A JP3116143B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | シームレスベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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