JP2002256085A - 易滑性ポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

易滑性ポリイミドフィルムおよびその製造方法

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JP2002256085A JP2001391192A JP2001391192A JP2002256085A JP 2002256085 A JP2002256085 A JP 2002256085A JP 2001391192 A JP2001391192 A JP 2001391192A JP 2001391192 A JP2001391192 A JP 2001391192A JP 2002256085 A JP2002256085 A JP 2002256085A
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polyimide film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラー粒子の凝集による外観不良や沈降に
よる不均一性を解消すると共に、接着剤塗布時に気泡の
噛み込みや接着剤のハジキなどを起こすことがないフレ
キシブルプリント基板に適した易滑性ポリイミドフィル
ムおよびその製造方法の提供。 【解決手段】 フィラー粒子を含有するポリアミド酸溶
液を製膜し、イミド化してなるフィルムであって、フィ
ルム表面粗さRmaxが2μm未満、フィルム表面同志
の静摩擦係数が0.1〜1.2である易滑性ポリイミド
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィラー粒子を含
有する易滑性ポリイミドフィルムおよびその製造方法に
関し、さらに詳しくは、フィラー粒子の凝集による外観
不良や沈降による不均一性を解消すると共に、接着剤塗
布時に気泡の噛み込みや接着剤のハジキなどを起こすこ
とがなく、銅箔を代表とする金属箔または金属薄膜が積
層された電気配線板の支持体やフレキシブル印刷回路保
護用カバーレイフィルムとして有用な特性を有する易滑
性ポリイミドフィルムおよびその効率的な製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドフイルムは、耐熱性、耐薬品
性、機械的強度および電気的特性などに優れていること
から、金属箔または金属薄膜との積層板や、フレキシブ
ルプリント基板などの用途に広く使用されている。
【0003】そして、ポリイミドフィルムがこれらの用
途に用いられる際の重要な要求特性の一つとして、フィ
ルム表面の易滑性が挙げられる。すなわち、易滑処理さ
れていないフィルム表面が平滑なポリイミドフィルム
は、フィルム加工工程において、加工機械のフォルム支
持体(例えばロールなど)との摩擦係数が大きく、しわ
が入ったり、ロールに巻き付いたりするため、例えばフ
レキシブルプリント基板を生産する際に、銅箔とのラミ
ネートができないといったトラブルが生じることがあ
る。
【0004】従来、ポリイミドフイルム表面に易滑性を
付与する方法としては、サンドブラストなどの表面処理
をする方法が知らているが、この方法では、得られるポ
リイミドフィルムの表面にブラストの粒子やブラスト後
のフィルム破片などが付着するため、ポリイミドフィル
ムに銅張り前工程で接着剤を塗布した際に、気泡をかみ
込み噛んだり、粗大フィラー部で接着剤をはじいたりし
て、フレキシブルプリント基板の歩留まりが悪化すると
いう問題があった。
【0005】また、ポリイミドフイルムにフィラーとし
てリン酸カルシウムなどのフィラーを混合し、フイルム
表面に微細な突起を生じさせることにより易滑性を付与
する方法(特開昭62−68852号公報)も知られて
いる。具体的には、有機溶媒中に予めフィラー粒子を分
散させた後、このフィラー分散有機極性溶媒に芳香族テ
トラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを加えて反応
させることにより、ポリアミド酸溶液を調製し、このポ
リアミド酸溶液を製膜し、次いで加熱イミド化すること
により、易滑性ポリイミドフィルムを製造する方法が採
用されてきたが、この方法では、低粘度の有機溶媒中に
フィラーを混合する際に、フィラーが沈降凝集して粗大
粒子となり、この粗大粒子に起因してフィルム表面に粗
大突起が生じ、ポリイミドフィルムに銅張り前工程で接
着剤を塗布した時に、気泡を噛み込んだり、粗大突起部
で接着剤をはじいたりして、フレキシブルプリント基板
の歩留まりが悪化するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題とて検討した結果、
達成されたものである。
【0007】したがって、本発明の目的は、フィラー粒
子の凝集による外観不良や沈降による不均一性を解消す
ると共に、接着剤塗布時に気泡の噛み込みや接着剤のハ
ジキなどを起こすことがなく、銅箔を代表とする金属箔
または金属薄膜が積層された電気配線板の支持体やフレ
キシブル印刷回路保護用カバーレイフィルムとして有用
な特性を有する易滑性ポリイミドフィルムおよびその効
率的な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、上記ポリイミドフィ
ルムの問題点を根本的に解決し、従来のポリイミドフィ
ルムとは異なる易滑性ポリイミドフィルムを得るために
は、フィルムの表面粗さと摩擦係数を特定の範囲に制御
することが有効であること、およびそのためにはフィラ
ー粒子をポリアミド酸溶液に添加する際に特定の条件を
適用することが重要であることを見出し、本発明に到達
した。
【0009】すなわち、本発明の易滑性ポリイミドフィ
ルムは、フィラー粒子を含有するポリアミド酸溶液を製
膜し、イミド化してなるポリイミドフィルムであって、
JIS B−0601に準じて測定したフィルム表面粗
さRmaxが2μm未満、ASTM D−63に準じて
測定したフィルム表面同志の静摩擦係数が0.1〜1.
2であることを特徴とする。
【0010】また、上記の特性を備えた本発明の易滑性
ポリイミドフィルムの製造方法は、粘度が0.5〜4P
a・sであるポリアミド酸溶液中に、メジアン平均径が
0.8〜1.0μmで、かつ5μm以上の粒子径の割合
が2%以下の粒子径分布を有するフィラー粒子が、5〜
30重量%の濃度で均一に分散した低粘度フィラー含有
溶液を、フィラー粒子を含まないポリアミド酸溶液と混
合し、このポリアミド酸溶液を製膜した後イミド化する
ことを特徴とし、さらには、上記低粘度フィラー含有溶
液の調製を、粘度が0.5〜4Pa・sであるポリアミ
ド酸溶液に対し、5〜30重量%の濃度でフィラー粒子
を添加し、これを摩砕型ミルを用いて、平均滞留時間5
0秒から30時間処理することにより行うことを特徴と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明の易滑性ポリイミドフィルムは、フ
ィラー粒子含有ポリアミド酸溶液を製膜し、閉環処理し
てなるポリイミドフィルムであって、JIS B−06
01に準じて測定したフィルム表面粗さRmaxが2μ
m未満、好ましくは1.8未満、ASTM D−63に
準じて測定したフィルム表面同志の静摩擦係数が0.1
〜1.2、好ましくは0.2〜1.0である。
【0013】このように、表面粗さRmaxおよび静摩
擦係数の両者を満足することにより、フィラー粒子の凝
集による外観不良や沈降による不均一性を解消できると
共に、接着剤塗布時における気泡の噛み込みや接着剤の
ハジキなどの不具合を起こすことがなくなる。しかし、
表面粗さRmaxおよび静摩擦係数のいずれか一方を欠
く場合には、フィラー粒子の分散状態が不均一となっ
て、接着剤塗布時に気泡の噛み込みや接着剤のハジキお
よびコーターでのしわの発生などの不具合を生じる傾向
となる。
【0014】次に、本発明の易滑性ポリイミドフィルム
の構成成分について説明する。
【0015】本発明のポリイミドフィルムにおけるポリ
イミドの先駆体であるポリアミド酸とは、芳香族テトラ
カルボン酸類と芳香族ジアミン類とからなり、次式1に
示される繰り返し単位で構成されものである。
【0016】
【化1】 上記式1において、R1は少なくとも1個の芳香族環を
有する4価の有機基であり、その炭素数は25以下であ
るものとし、R1に結合する2つのカルボキシル基の夫
々はR1における芳香族環のアミド基が結合する炭素原
子とは相隣接する炭素原子に結合しているものであり、
またR2は少なくとも1個の芳香族環を有する2価の有
機基であり、その炭素数は25以下であるものとし、ア
ミノ基はR2における芳香族環の炭素原子に結合してい
るものである。
【0017】上記の芳香族テトラカルボン酸類の具体例
としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレン
ジカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル、ピリジンー2,3,5,6−テトラ
カルボン酸およびこれらのアミド形成性誘導体が挙げら
れる。ポリアミド酸の製造にあたっては、これらの芳香
族テトラカルボン酸類の酸無水物が好ましく使用され
る。
【0018】上記の芳香族ジアミン類の具体例として
は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミ
ン、ベンチジン、パラキシリレンジアミン、4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジ
メトキシベンチジン、1,4−ビス(3メチル−5アミ
ノフェニル)ベンゼンおよびこれらのアミド形成性誘導
体が挙げられる。
【0019】また、本発明において、ポリイミドフィル
ムの前駆体であるポリアミド酸溶液の形成に使用される
有機溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN−メチル
−2−ピロリドンなどの有機極性アミド系溶媒が挙げら
れ、これらの有機溶媒は単独で、または2種以上を組み
合わせて使用することができるが、さらにはベンゼン、
トルエン、キシレンのような非溶媒と組み合わせて使用
することもできる。
【0020】本発明で用いるポリアミド酸の有機溶媒溶
液(ポリアミド酸溶液)は、固形分を5〜40重量%、
好ましくは10〜30重量%を含有しており、またその
粘度はブルックフィールド粘度計による測定値で10〜
2000Pa・s、好ましくは、100〜1000Pa
・sのものが、安定した送液のために好ましく使用され
る。また、有機溶媒溶液中のポリアミド酸は部分的にイ
ミド化されていてもよい。
【0021】本発明においてポリアミド酸を構成する芳
香族テトラカルボン酸類と芳香族ジアミン類とは、それ
ぞれのモル数が大略等しくなる割合で重合されるが、そ
の一方が10モル%、好ましくは5モル%の範囲内で他
方に対して過剰に配合されてもよい。
【0022】重合反応は、有機溶媒中で撹拌そして/ま
たは混合しながら、0〜80度の温度の範囲で、10分
〜30時間連続して進められるが、必要により重合反応
を分割したり、温度を上下させてもかまわない。両反応
体の添加順序には特に制限はないが、芳香族ジアミン類
の溶液中に芳香族テトラカルボン酸類を添加することが
好ましい。重合反応中に真空脱泡することは、良質なポ
リアミド酸の有機溶媒溶液を製造するのにとって有効な
方法である。また、重合反応の前に芳香族ジアミン類に
少量の末端封止剤を添加することによって、重合反応の
制御を行ってもよい。
【0023】本発明で使用されるフィラー粒子は、化学
的に不活性であれば、有機フィラーであっても無機フィ
ラーであってもよく、特に限定されない。好ましくは、
酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウ
ム、リン酸水素カルシウムおよびポリイミドフィラーな
どが用いられる。
【0024】そして、ポリアミド酸溶液中に分散してい
るフィラー粒子は、メジアン平均径が0.8〜1.0μ
m、好ましくは0.85〜1.0μmであり、かつ5μ
m以上の粒子径の割合が2%以下、好ましくは1.5%
以下の粒子径分布を有していることが重要である。
【0025】ポリアミド酸溶液中に分散しているフィラ
ー粒子のメジアン平均径が、上記の範囲未満では、フィ
ルムの易滑性が十分に改良されず、上記の範囲を越える
と、粒子径の大きい粒子の存在確率が多くなり、接着剤
ハジキが多発する傾向となる。
【0026】逆に上記の範囲を超えると、接着剤ハジキ
が多発する傾向となる。
【0027】なお、フィラー粒子のポリイミドフィルム
への含有量によって、表面滑性効果が発生するため、本
発明においては、フィラー粒子のメジアン径A(μm)
とポリイミドフィルム中のフィラー粒子含有量B(重量
%)が、0.05≦A・B≦0.3の関係となるように
フィラー粒子を添加することが、フィルム表面滑性にと
って有効であり、このようにすることによって、ポリイ
ミドフィルムの諸特性に影響を与えることなく、かつフ
ィラー粒子がフィルム中に均一に分散された易滑性ポリ
イミドフィルムを得ることができる。
【0028】次いで、本発明の易滑性ポリイミドフィル
ムの製造方法について説明する。
【0029】本発明においては、まず低粘度フィラー含
有溶液を調製する。
【0030】すなわち、有機極性溶媒中に予め重合した
ポリアミド酸溶液を添加することで粘度を調整し、これ
にフィラー粒子を添加し分散させることにより、0.5
〜4Pa・sのポリアミド酸溶液中にフィラー粒子が5
〜30重量%の濃度で均一に分散した状態となす。
【0031】ここで使用するポリアミド酸溶液は、予め
重合したポリアミド酸溶液であっても、またフィラー粒
子を含有させる際に順次重合したものであってもよい。
【0032】そして、このように、フィラー粒子をポリ
アミド酸溶液中に均一に分散させる方法としては、芳香
族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを極性有
機溶媒中で反応させてポリアミド酸溶液を調製し、フィ
ラー粒子を添加する前に極性有機溶媒を添加することで
低粘度ポリアミド酸溶液を調製し、撹拌羽根を有する撹
拌機で調製槽内を高速撹拌したり、分散機を用いて均一
溶液を得た後に、フィラー粒子を添加して均一なフィラ
ー含有有機溶液を得る方法などが挙げられる。
【0033】ここで、フィラー粒子と極性有機溶媒を添
加する前のポリアミド酸溶液としては、300から40
0Pa・sの溶液を調製し、後で極性有機溶媒により希
釈して所望の低粘度有機溶媒溶液にする方法を採用する
ことができる。
【0034】このように、まず3000〜4000Pa
・sのポリアミド酸溶液を調製してから、次いで0.5
〜4Pa・sの低粘度フィラー含有溶液を調製する場合
には、少量の高濃度ポリアミド酸溶液を用い、これを極
性有機溶媒で希釈すればよいので、多量の低粘度フィラ
ー含有溶液を一度につくることができ、さらには目的と
するポリイミドフィルムの前駆体であるポリアミド酸溶
液をフィラー含有溶液の調製のために使用することもで
きて効率的である。
【0035】低粘度フィラー含有溶液を調製するために
使用する極性有機溶媒としては、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
−2−ピロリドンおよびジメチルスルホキシドなど、ま
たはこれらの混合物を使用することができる。
【0036】ここで、低粘度フィラー含有溶液の粘度は
0.5〜4Pa・s、好ましくは0.6〜3.5Pa・
sにすることが必要である。粘度が上記の範囲よりも高
くなると、フィラー粒子を均一に分散することが困難に
なり、目的とするポリイミドフィルム中にフィラー粒子
が均一に分散されないので、表面滑性を得ることができ
ない傾向となる。一方、粘度が上記の範囲よりも低い
と、添加したフィラー粒子を分散するための撹拌羽根な
どの撹拌回転条件や分散機の分散条件などによっては十
分に分散できずに沈降することがあり、この場合には沈
降したフィラー粒子のために目的とするポリイミドフィ
ルム中にフィラー粒子が均一に分散されないことになっ
て、フィルム表面があれて、接着剤ハジキを生じる傾向
となる。
【0037】さらに、本発明においては、上記低粘度フ
ィラー含有溶液を摩砕型ミルを用いて、平均滞留時間5
0秒から30時間、好ましくは5分から20時間処理す
ることが必要である。摩砕型ミルにおける平均滞留時間
が上記の範囲より短い場合は、ポリアミド酸溶液にフィ
ラー粒子を添加した際に発生する2次凝集の粗大粒子が
分散できず、フィルム表面に粗大突起が発生して、ハジ
キの問題が発生する傾向となる。また、摩砕型ミルにお
ける平均滞留時間が上記の範囲よりも長い場合は、フィ
ラー粒子の1次凝集体も分散して、微細粒子の数が増加
するため、十分な易滑性の付与ができなくなる。
【0038】本発明においては、フィラー粒子に低粘度
ポリアミド酸溶液を添加することにより低粘度フィラー
含有溶液を調製するが、このときのポリアミド酸溶液を
得るための反応手順としては、有機極性溶媒中に芳香族
ジアミンを添加し溶解したのち、芳香族テトラカルボン
酸二無水物を添加する方法、または有機極性溶媒中に芳
香族テトラカルボン酸二無水物を添加したのち、芳香族
ジアミンを添加する方法などいずれの方法でも可能であ
る。このとき芳香族テトラカルボン酸に無水物と芳香族
ジアミンの添加量は、実質的に等モルとすることができ
る。
【0039】低粘度フィラー含有溶液におけるフィラー
粒子の濃度は、5〜30重量%、好ましくは7〜25重
量%であり、上記の範囲未満では、フィラー粒子が十分
に分散できずに沈降することがあり、この沈降したフィ
ラー粒子のために目的とするポリイミドフィルム中にフ
ィラー粒子が均一に分散されないことになって、フィル
ム表面があれて、接着剤ハジキを生じる傾向となり、ま
た上記の範囲を越えると、フィラー粒子が均一に分散さ
れず、表面滑性を得ることができない傾向となるため好
ましくない。
【0040】このようにして得られた低粘度フィラー含
有溶液においては、フィラー粒子は均一に分散して、沈
降凝集も起こりにくく、かつ長期保存が可能である。
【0041】本発明においては、次いで、この低粘度フ
ィラー含有溶液を、フィラー粒子を含有しないポリアミ
ド酸溶液中へ添加混合して製膜原液を調製するが、この
場合には、重合前の有機溶媒中へ添加もしくは重合に使
用する有機溶媒全部に低粘度フィラー含有溶液を分散さ
せてもよく、またポリアミド酸溶液の調製工程中で低粘
度フィラー含有溶液を添加してもよい。さらには、製膜
時のキャスト直前で低粘度フィラー含有溶液をポリアミ
ド酸溶液に添加混合してもよい。ようするに、キャスト
時の製膜原液中にフィラー粒子が均一に分散されている
ことが重要である。
【0042】上記の製膜原液は、閉環触媒(イミド化触
媒)、脱水剤およびゲル化遅延剤などを含有することが
できる。
【0043】本発明で使用される閉環触媒の具体例とし
ては、トリメチルアミン、トリエチレンジアミンなどの
脂肪族第3級アミン、およびイソキノリン、ピリジン、
ベータピコリンなどの複素環第3級アミンなどが挙げら
れるが、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも
一種類のアミンを使用するのが好ましい。
【0044】本発明で使用される脱水剤の具体例として
は、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などの脂肪
族カルボン酸無水物、および無水安息香酸などの芳香族
カルボン酸無水物などが挙げられるが、無水酢酸および
/または無水安息香酸が好ましい。
【0045】ポリアミド酸に対する閉環触媒の添加量
は、閉環触媒の添加量(モル)/ポリアミド酸の含有量
(モル)=0.5〜8の関係を満たす範囲であることが
好ましく、またポリアミド酸に対する脱水剤の添加量
は、脱水剤の添加量(モル)/ポリアミド酸の含有量
(モル)=0.1〜4の関係を満たす範囲であることが
好ましい。
【0046】また、ゲル化遅延剤としては、アセチルア
セトンなどを使用することができる。
【0047】フィラー粒子含有ポリアミド酸溶液からポ
リイミドフィルムを製造する方法としては、閉環触媒お
よび脱水剤を含有しないフィラー粒子含有ポリアミド酸
溶液をスリット付き口金から支持体上に流延してフィル
ムに成形し、支持体上で加熱乾燥することにより自己支
持性を有するゲルフィルムとなした後、支持体より剥離
し、さらに高温下で乾燥熱処理することによりイミド化
する熱閉環法、および閉環触媒および脱水剤を含有せし
めたフィラー粒子含有ポリアミド酸溶液をスリット付き
口金から支持体上に流延してフィルム状に成形し、支持
体上でイミド化を一部進行させて自己支持性を有するゲ
ルフィルムとした後、支持体より剥離し、加熱乾燥/イ
ミド化し、熱処理を行う化学閉環法が代表的な方法であ
る。本発明では、どちらの閉環方法を採用してもよい
が、化学閉環法は閉環触媒および脱水剤の添加設備を必
要とするものの、自己支持性を有するゲルフィルムを短
時間で得られる点でより好ましい方法であるといえる。
【0048】フィラー粒子含有ポリアミド酸溶液に閉環
触媒及び脱水剤を含有せしめる方法としては、フィラー
粒子含有ポリアミド酸溶液、閉環触媒および脱水剤を回
転式混合機で混合する方法、フィラー粒子含有ポリアミ
ド酸溶液を静的混合機に送り込みながら、この静的混合
機の直前で閉環触媒および脱水剤を注入する方法、およ
びフィラー粒子含有ポリアミド酸溶液を支持体上に流延
した後閉環触媒および脱水剤に接触させる方法などがあ
げられるが、閉環触媒および脱水剤の含有量とその均一
性の面から、混合機で混合して閉環触媒と脱水剤とフィ
ラー粒子含有ポリアミド酸溶液との混合液をスリット状
口金に送り込む方法が好ましい。
【0049】なお、上記混合液(製膜原液)の粘度が1
00〜1000Pa・sとなるように、固形分濃度と温
度を調整する必要がある。上記混合液は、ポリアミド酸
が熱閉環反応し粘度が著しく高くなり口金から吐出でき
なくなる性質を持っているため、低温(例えば−10
℃)に保持する必要がある。
【0050】上記混合液はスリット状口金を通ってフィ
ルム状に成型され、加熱された支持体上に流延され、支
持体上で熱閉環反応をし、自己支持性を有するゲルフィ
ルムとなって支持体から剥離される。
【0051】上記支持体とは、金属製の回転ドラムやエ
ンドレスベルトであり、その温度は液体または気体の熱
媒により、および/または電気ヒーターなどの輻射熱に
より制御される。
【0052】上記ゲルフィルムは、支持体からの受熱お
よび/または熱風や電気ヒータなどの熱源からの受熱に
より30〜200℃、好ましくは40〜150℃に加熱
されて閉環反応し、遊離した有機溶媒などの揮発分を乾
燥させることにより自己支持性を有するようになり、支
持体から剥離される。
【0053】上記支持体から剥離されたゲルフィルム
は、回転ロールにより走行速度を規制しながら走行方向
に延伸される。延伸は、140℃以下の温度で1.05
〜1.9倍、好ましくは1.1〜1.6倍、さらに好ま
しくは1.1〜1.5倍の倍率で実施される。走行方向
に延伸されたゲルフィルムは、テンター装置に導入さ
れ、テンタークリップに幅方向両端部を把持されて、テ
ンタークリップと共に走行しながら、幅方法へ延伸され
る。上記の乾燥ゾーンで乾燥したフィルムは、熱風、赤
外ヒーターなどで15秒から10分加熱される。次い
で、熱風および/または電気ヒーターなどにより、25
0〜500の温度で15秒から20分熱処理を行う。こ
の場合に急激に加熱すると、平面性を失うため、加熱方
法を適宜選択必要がある。
【0054】かくして得られる本発明の易滑性ポリイミ
ドフィルムは、フィラー粒子の凝集による外観不良や沈
降による不均一性を解消して、接着剤塗布時における気
泡の噛み込みや接着剤のハジキなどを起こすことがな
く、銅箔を代表とする金属箔または金属薄膜が積層され
た電気配線板の支持体やフレキシブル印刷回路保護用カ
バーレイフィルムとして有用である。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されない。
【0056】なお、フィルムの特性評価は次の方法にし
たがって行った。 [フィルム表面粗さの測定]JIS B−0601「表
面あらさ」に基づき、触針式表面粗さ測定器で測定し
た。すなわち、小坂研究所製表面粗さ計SE−3FAを
使用して、カットオフ0.25mmで、最大表面粗さを
測定した。 [摩擦係数(静摩擦係数)]ASTM −63に基づき
測定した。 [フィラーの粒度分布]堀場製作所製CAPAー700
を使用して、面積径の値を用いた。 [実施例1]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液を得た。このポリアミド酸溶液は、20℃で350
Pa・sの粘度であった。
【0057】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド2.82Kgに、20Pa・sの粘度を有する
ポリアミド酸10.45kgとリン酸水素カルシュウム
1kgを混合して、ビーズミルで10時間分散後濾過し
た。
【0058】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は0.97μmであり、5
μm以上の粒子径の割合が0.22%の粒子径分を有し
ていることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の
粘度は3.5Pa・s、フィラー濃度は7.0重量%で
あり、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0059】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.2重量%に
なるように、先に調整したポリアミド酸溶液に添加し
た。このフィラー粒子含有ポリアミド酸溶液に、無水酢
酸をポリアミド酸単位に対して2.5mol、ピリジン
をポリアミド酸単位に対して2.0molを冷却しなが
ら混合し、製膜原液を得た。
【0060】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金のスリット幅1.3mm、長さ1800m
mのTダイから押し出し、90℃の金属エンドレスベル
ト上に流延することにより、自己支持性のあるゲルフィ
ルムを得た。ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから
剥離して、65℃の温度で、走行方向に延伸し、次いで
テンタに導入した。テンターで幅方向に延伸して、26
0℃の温度で40秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱
処理し、冷却ゾーンでリラックスさせながら30秒間冷
却し、フィルムをエッジカットし、幅2000mm、厚
さ25μmのポリイミドフィルムを得た。
【0061】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは1.5μmで、静摩擦係数は0.5であ
った。このポリイミドフィルムに、ポリエステル/エポ
キシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160℃でド
ライヤーで乾燥した。
【0062】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキはなく良好な表面状態であっ
た。 [実施例2]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液を得た。このポリアミド酸溶液は、20℃で350
Pa・sの粘度であった。
【0063】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド8.61Kgに、9Pa・sの粘度を有するポ
リアミド酸4.65kgとリン酸水素カルシュウム1k
gを混合して、ビーズミルで10時間分散後濾過した。
【0064】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は0.92μmであり、5
μm以上の粒子径の割合が0.1%の粒子径の割合が5
8%の粒子径分布を有していることがわかった。この低
粘度フィラー含有溶液の粘度は0.7Pa・s、フィラ
ー濃度は7.5重量%であり、フィラー粒子の沈降は発
生しなかった。
【0065】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.3重量%に
なるように、先に調整したポリアミド酸溶液に添加し
た。このフィラー粒子含有ポリアミド酸溶液に、無水酢
酸をポリアミド酸単位に対して2.5mol、ピリジン
をポリアミド酸単位に対して2.0molを冷却しなが
ら混合し、製膜原液を得た。
【0066】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金スリット幅1.3mm、長さ1800mm
のTダイから押し出して、90℃の金属エンドレスベル
ト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離して、6
5℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに導入し
た。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温度で4
0秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、冷却ゾ
ーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フィルム
をエッジカットし、幅2000mm、厚さ25μmのポ
リイミドフィルムを得た。
【0067】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは1.4μmで、静摩擦係数は0.45で
あった。このポリイミドフィルムに、ポリエステル/エ
ポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160℃で
ドライヤーで乾燥した。
【0068】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキはなく良好な表面状態であっ
た。 [実施例3]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液を得た。このポリアミド酸溶液は、20℃で350
Pa・sの粘度であった。
【0069】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド3.92Kgに、9Pa・sの粘度を有するポ
リアミド酸9.34kgとリン酸水素カルシュウム1k
gを混合して、ビーズミルで10時間分散後濾過した。
【0070】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は0.98μmであり、5
μm以上の粒子径の割合が0.5%の粒子径分布を有し
ていることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の
粘度は1.9Pa・s、フィラー濃度は7.0重量%で
あり、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0071】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.3重量%に
なるように先に調整したポリアミド酸溶液に添加した。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位
に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に
対して2.0molを冷却しながら混合し、製膜原液を
得た。
【0072】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金スリット幅1.3mm、長さ1800mm
のTダイから押し出して、90℃の金属エンドレスベル
ト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離して、6
5℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに導入し
た。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温度で4
0秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、冷却ゾ
ーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フィルム
をエッジカットし、幅2000mm、厚さ12.5μm
のポリイミドフィルムを得た。
【0073】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは1.0μmで、静摩擦係数は0.48で
あった。
【0074】このポリイミドフィルムに、ポリエステル
/エポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160
℃でドライヤーで乾燥した。
【0075】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキはなく良好な表面状態であっ
た。 [実施例4]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル14.002kg(0.07kmol)とパラフェ
ニレンジアミン3.236kg(0.03kmol)を
溶解し、20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロ
メリット酸二無水物21.812kg(0.1kmo
l)を少量ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポ
リアミド酸溶液を得た。この溶液は、20℃で350P
a・sの粘度であった。
【0076】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド3.92Kgに、9Pa・sの粘度を有するポ
リアミド酸9.34kgとリン酸水素カルシュウム1k
gを混合して、ビーズミルで20時間分散後濾過した。
【0077】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は0.81μmであり、5
μm以上の粒子径の割合が0.1%の粒子径分布を有し
ていることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の
粘度は1.9Pa・s、フィラー濃度は7.0重量%で
あり、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0078】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.3重量%に
なるように先に調整したポリアミド酸溶液に添加した。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位
に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に
対して2.0molを冷却しながら混合し、製膜原液を
得た。
【0079】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金スリット幅1.3mm、長さ1800mm
のTダイから押し出して、90℃の金属エンドレスベル
ト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離して、6
5℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに導入し
た。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温度で4
0秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、冷却ゾ
ーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フィルム
をエッジカットし、幅2000mm、厚さ12.5μm
のポリイミドフィルムを得た。
【0080】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは0.95μmで、静摩擦係数は0.62
であった。
【0081】このポリイミドフィルムに、ポリエステル
/エポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160
℃でドライヤーで乾燥した。
【0082】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキはなく良好な表面状態であっ
た。 [比較例1]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液を得た。この溶液は、20℃で350Pa・sの粘
度であった。
【0083】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド2.82Kgに、20Pa・sの粘度を有する
ポリアミド酸10.45kgとリン酸水素カルシュウム
1kgを混合した。この場合にはビーズミルによる分散
を省略し、混合機による混合のみとした。
【0084】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は2.5μmであり、5μ
m以上の粒子径の割合が5.0%の粒子径分布を有して
いることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の粘
度は3.5Pa・s、フィラー濃度は7.0重量%であ
り、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0085】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.2重量%に
なるように先に調整したポリアミド酸溶液に添加した。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位
に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に
対して2.0molを冷却しながら混合し、製膜原液を
得た。
【0086】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金のスリット幅1.3mm、長さ1800m
mのTダイから押し出して、90℃の金属エンドレスベ
ルト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを得
た。ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離し
て、65℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに
導入した。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温
度で40秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、
冷却ゾーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フ
ィルムをエッジカットし、幅2000mm、厚さ25μ
mのポリイミドフィルムを得た。
【0087】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは2.55μmで、静摩擦係数は0.30
であった。
【0088】このポリイミドフィルムに、ポリエステル
/エポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160
℃でドライヤーで乾燥した。
【0089】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキが多発した。
【0090】この結果から、低粘度フィラー含有溶液に
おけるフィラー粒子の平均径が大きく、1.0〜3.5
μm以下の粒子径の割合が多い場合には、Rmaxが大
きく、接着面での接着剤のハジキが多発する傾向となる
ことがわかる。 [比較例2]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液を得た。この溶液は、20℃で350Pa・sの粘
度であった。
【0091】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド2.82Kgに、20Pa・sの粘度を有する
ポリアミド酸10.45kgとリン酸水素カルシュウム
1kgを混合して、ビーズミルで50時間分散後濾過し
た。
【0092】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は0.6μmであり、5μ
m以上の粒子径の割合が0.0%の粒子径分布を有して
いることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の粘
度は3.8Pa・s、フィラー濃度は7.0重量%であ
り、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0093】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.2重量%に
なるように先に調整したポリアミド酸溶液に添加した。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位
に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に
対して2.0molを冷却しながら混合し、製膜原液を
得た。
【0094】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金のスリット幅1.3mm、長さ1800m
mのTダイから押し出して、90℃の金属エンドレスベ
ルト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを得
た。ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離し
て、65℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに
導入した。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温
度で40秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、
冷却ゾーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フ
ィルムをエッジカットし、幅2000mm、厚さ25μ
mのポリイミドフィルムを得た。
【0095】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは0.70μmで、静摩擦係数は1.30
であった。
【0096】このポリイミドフィルムに、ポリエステル
/エポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160
℃でドライヤーで乾燥したところ、コータで皺が入り加
工できなかった。
【0097】この結果から、ビーズミルでの処理時間が
50時間と長いため、低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子の平均径が小さい場合には、静摩擦係数が
大きく、接着工程の通過性が悪化する傾向となることが
わかる。 [比較例3]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液をえた。この溶液は、20℃で350Pa・sの粘
度であった。
【0098】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド4.42Kgに、50Pa・sの粘度を有する
ポリアミド酸8.84kgとリン酸水素カルシュウム1
kgを混合して、ビーズミルで3時間分散後濾過した。
【0099】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は1.3μmであり、5μ
m以上の粒子径の割合が2.1%の粒子径分布を有して
いることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の粘
度は5.0Pa・s、フィラー濃度は7.3重量%であ
り、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0100】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.2重量%に
なるように先に調整したポリアミド酸溶液に添加した。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位
に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に
対して2.0molを冷却しながら混合し、製膜原液を
得た。
【0101】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金スリット幅1.3mm、長さ1800mm
のTダイから押し出して、90℃の金属エンドレスベル
ト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを得た。
ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離して、6
5℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに導入し
た。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温度で4
0秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、冷却ゾ
ーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フィルム
をエッジカットし、幅2000mm、厚さ25μmのポ
リイミドフィルムを得た。
【0102】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは2.10μmで、静摩擦係数は0.33
であった。
【0103】このポリイミドフィルムに、ポリエステル
/エポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160
℃でドライヤーで乾燥した。
【0104】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキが多発した。
【0105】この結果から、低粘度フィラー含有溶液に
おけるフィラー粒子の平均径が大きく、5μm以上の粒
子径の割合が多く、さらにその粘度が高い場合には、R
maxが大きく、接着面での接着剤のハジキが多発する
傾向となることがわかる。 [比較例4]乾燥したN,N−ジメチルアセトアミド1
90.6Kg中に4,4’−ジアミノジフェニールエー
テル20.0024kg(0.1kmol)を溶解し、
20℃で撹拌しながら、精製した粉末状のピロメリット
酸二無水物21.812kg(0.1kmol)を少量
ずつ添加し、1時間撹拌し続けて、透明なポリアミド酸
溶液を得た。この溶液は、20℃で350Pa・sの粘
度であった。
【0106】一方、別に蒸留したN,N−ジメチルアセ
トアミド4.05Kgに、3Pa・sの粘度を有するポ
リアミド酸9.21kgとリン酸水素カルシュウム1k
gを混合して、ビーズミルで10時間分散後濾過した。
【0107】得られた低粘度フィラー含有溶液における
フィラー粒子のメジアン平均径および粒子径分布を測定
したところ、メジアン平均径は0.85μmであり、5
μm以上の粒子径の割合が0.1%の粒子径分布を有し
ていることがわかった。この低粘度フィラー含有溶液の
粘度は0.4Pa・s、フィラー濃度は7.0重量%で
あり、フィラー粒子の沈降は発生しなかった。
【0108】次に、この低粘度フィラー含有溶液を、ポ
リマー固形分に対して、フィラー粒子が0.2重量%に
なるように先に調整したポリアミド酸溶液に添加した。
このポリアミド酸溶液に、無水酢酸をポリアミド酸単位
に対して2.5mol、ピリジンをポリアミド酸単位に
対して2.0molを冷却しながら混合し、製膜原液を
得た。
【0109】この製膜原液を−10℃に冷却し、定量供
給して、口金のスリット幅は、1.3mm、長さ180
0mmのTダイから押し出して、90℃の金属エンドレ
スベルト上に流延し、自己支持性のあるゲルフィルムを
得た。ゲルフィルムを金属エンドレスベルトから剥離し
て、65℃の温度で、走行方向に延伸しついでテンタに
導入した。テンターで幅方向に延伸して、260℃の温
度で40秒間乾燥し、ついで430℃で1分熱処理し、
冷却ゾーンでリラックスさせながら30秒間冷却し、フ
ィルムをエッジカットし、幅2000mm、厚さ25μ
mのポリイミドフィルムを得た。
【0110】このようにして得られたポリイミドフィル
ムのRmaxは2.20μmで、静摩擦係数は0.33
であった。
【0111】このポリイミドフィルムに、ポリエステル
/エポキシ系の接着剤をロールコータで塗布し、160
℃でドライヤーで乾燥した。
【0112】このポリイミドフィルムの接着面を観察し
たところ、接着剤のハジキが多発した。
【0113】この結果から、低粘度フィラー含有溶液の
粘度が低い場合には、Rmaxが大きく、接着面での接
着剤のハジキが多発する傾向となることがわかる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の易滑性ポ
リイミドフィルムは、フィラー粒子の凝集による外観不
良や沈降による不均一性を解消して、接着剤塗布時にお
ける気泡の噛み込みや接着剤のハジキなどを起こすこと
がなく、銅箔を代表とする金属箔または金属薄膜が積層
された電気配線板の支持体(フレキシブルプリント基
板)やフレキシブル印刷回路保護用カバーレイフィルム
として有用である。
【0115】また、本発明の易滑性ポリイミドフィルム
の製造方法によれば、フィラー粒子を沈降・凝集させる
ことなく長期間保存できる低粘度フィラー含有溶液を得
ることができ、さらにはフィラー粒子をポリイミドフィ
ルム中に均一に分散させることができるため、フィラー
粒子の凝集による接着剤ハジキなどのトラブルもなく、
フレキシブルプリント基板などに好適に使用される易滑
性ポリイミドフィルムを効率的に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 79:00 B29K 79:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F071 AA60 AA88 AE17 AF28Y AG05 AH12 AH16 BA02 BB02 BC01 BC10 BC16 4F205 AA40 AB11 AE08 AH36 AR13 AR17 GA07 GB02 GE24 GF02 4J002 CM041 DE136 DE236 DH046 DJ016 FD016 GG02 GQ05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラー粒子を含有するポリアミド酸溶
    液を製膜し、イミド化してなるポリイミドフィルムであ
    って、JIS B−0601に準じて測定したフィルム
    表面粗さRmaxが2μm未満、ASTM D−63に
    準じて測定したフィルム表面同志の静摩擦係数が0.1
    〜1.2であることを特徴とする易滑性ポリイミドフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 粘度が0.5〜4Pa・sであるポリア
    ミド酸溶液中に、メジアン平均径が0.8〜1.0μm
    で、かつ5μm以上の粒子径の割合が2%以下の粒子径
    分布を有するフィラー粒子が、5〜30重量%の濃度で
    均一に分散した低粘度フィラー含有溶液を、フィラー粒
    子を含まないポリアミド酸溶液と混合し、このポリアミ
    ド酸溶液を製膜した後イミド化することを特徴とする請
    求項1に記載の物性を有する易滑性ポリイミドフィルム
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記低粘度フィラー含有溶液の調製を、
    粘度が0.5〜4Pa・sであるポリアミド酸溶液に対
    し、5〜30重量%の濃度でフィラー粒子を添加し、こ
    れを摩砕型ミルを用いて、平均滞留時間50秒から30
    時間処理することにより行うことを特徴とする請求項2
    に記載の易滑性ポリイミドフィルムの製造方法。
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