JP4990232B2 - 半導電性ポリイミド系無端管状フイルムの製造方法 - Google Patents

半導電性ポリイミド系無端管状フイルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は半導電性ポリイミド系無端管状フイルムの製造方法に関する。該フイルムは極めて均一で、安定した電気抵抗特性と高い裏面(及び表面)精度を有していることで、例えばカラー複写機の中間転写用ベルトとして有効である。
ポリイミド系フイルムが、他のフイルムに比較して耐熱性、機械的強度、耐薬品性等の特性において卓越していることから、これに導電性カーボンブラック粉体を混合分散して成形して得た半導電性の無端管状フイルムが、例えばカラー複写機の中間転写用のベルトとして使用されていることについては良く知られている。そして該無端管状フイルムの形に製造する手段が、例えば遠心力を使う金属ドラムによる遠心成形法によることも知られている。
ところで前記無端管状フイルムが、特にカラー複写機の中間転写用のベルトとして使用される場合は、(前記特性は勿論であるが)特に画質が重要視され、最近では如何にして原稿画像に近い画質で、且つより長期間に渡って安定した状態で複写することができるかが、唯一の研究課題になっていると言っても過言ではない。
前記画質の改善要因が、付与されている電気抵抗と表面(顕像トナーが転写される面)性にあるものとして、これについての特許出願も多数なされている。この特許出願に見られる技術は、混合分散する導電性カーボンブラック粉体の特性を変えたもの、成形方法を変えたものが多い。しかし、いずれの技術も最近のより一層高い画質要求に対しては、満足されるレベルにはなっていないのが実状である。
本発明者も前記改善要因について詳細に検討した。その結果、特に前記無端管状フイルムを前記遠心成形法によって遠心成形して得る場合に、付与される電気抵抗性と裏面の状態に影響しているが判明した。つまり電気抵抗性に関しては、特に該フイルムの横(幅)方向(回転方向に対して)でバラツキが発生する傾向になり、常に全面均一な電気抵抗値をもって再現されないことであった。一方該フイルムの裏面状態に関しては、薄い鱗模様が着いていたり、丸味の痘痕模様が着いていたりし、(それが若干は解消されてはいるが)表面にまで達している。この模様に付いては、厚さのバラツキとなって現れるようなものではないが、特にロングランでの複写において後半画質が徐々に悪くなると言うものであった。本発明は、この電気抵抗性の横バラツキと裏面の異常模様を一挙に解決し、従来にない高画質を得るべき手段について鋭意検討した結果得られたものである。それは次の手段によるものである。
本発明は、以下の発明を提供するが、これらについて次の発明を実施するための最良の形態においてより詳細に説明する。
項1.以下の工程を含む半導電性ポリアミド系無端管状フイルムの製造方法:(1)ポリアミド酸と導電性カーボンブラックと、ポリアミド酸に対して0.5〜3.5重量%のpKb≧5の塩基性有機化合物とを主成分とする成形原液を、角速度4〜6rad/sの回転速度下にある金属製円筒体内に噴霧状で成形・供給する工程;及び(2)前記成形原液が供給された金属製円筒体を加熱する工程。
項2.前記(2)工程が、前記工程(1)の角速度4〜6rad/sの0.5〜3倍の回転速度下にて加熱する工程である、項1に記載の方法。
項3.塩基性有機化合物の配合割合が、ポリアミド酸に対して0.67〜2.1重量%である項1又は2に記載の方法。
項4.前記成形原液が、ポリアミド酸、導電性カーボンブラック、塩基性有機化合物及び有機極性溶媒からなり、
該成形原液中の、ポリアミド酸の固形分と導電性カーボンブラックの組成比が、ポリアミド酸80〜95重量%、導電性カーボンブラック20〜5重量%である、項1〜3のいずれかに記載の方法。
項5.前記ポリアミド酸が熱硬化性ポリイミドの前駆体である項1〜4のいずれかに記載の方法。
項6.前記ポリアミド酸が、芳香族トリカルボン酸無水物と芳香族ジアミン、または、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを溶媒中で重縮合反応させて得られるものである、項1〜5のいずれかに記載の方法。
項7.前記ポリアミド酸が、ビフエニルテトラカルボン酸二無水物とp−フエニレンジアミン、または、ビフエニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノジフエニルエーテルを溶媒中で重縮合反応させて得られるものである、項1〜6のいずれかに記載の方法。
項8.前記pKb≧5の塩基性有機化合物が、pKbが6〜10のヘテロ窒素原子1個を含む6員環芳香族複素環化合物又はヘテロ窒素原子2個を含む5員環芳香族複素環化合物である項1〜7のいずれかに記載の方法。
項9.塩基性有機化合物が、2−フエニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール又はピリジンである項8に記載の方法。
項10.前記(2)工程における加熱が、130〜200℃にて行われる、項1〜9のいずれかに記載の方法。
本発明は前述の通り構成されているので、次のような効果を奏する。
従来の遠心成形により得られる半導電性ポリイミド系無端管状フイルムに関しては、その半導電性(電気抵抗)が特に横(幅)方向に対してバラツキが出やすかったことと、裏面(表面)の状態が良くなかったが(鱗模様、痘痕模様)、これが本発明により一挙に解決され、極めて品質・性能に優れた該フイルムが得られるようになった。
従って本発明による半導電性ポリイミド系無端管状フイルムは、既存の用途に対してはより優れたものとして置き換えられ、別途新たな用途への展開も容易になる。例えばカラー複写機の中間転写用ベルトとして使用することで、より一層高画質で、且つより長期間に渡って安定した画質でカラー複写ができるようになった。
まず成形原液を構成するPA酸は、これは一般に知られているように、芳香族基が2つのイミド基に結合されて、これが反復単位となって高分子(少なくともフイルムとして使用できる高分子量体)化している芳香族ポリイミド(PI樹脂)の前駆体、芳香族基が1つのイミド基とアミド基に結合されてこれが反復単位となって同様に高分子量化している芳香族ポリアミドイミド(PAI樹脂)の前駆体を言う。ここで特に前駆体であるのは、後記する有機極性溶媒に対してより一層高濃度で溶解し、より優れたCB粉体の混合分散の下で、より円滑に金属ドラムによる回転成形ができるからである。従って該前駆体が閉環してイミド化しているもでは、この作用効果に欠けるので対象外となるが、しかし完全PA酸でなくとも、この作用効果に実質的影響がでない範囲であれば、ある程度のイミド化PA酸であっても良い。
前記前駆体は、最終的には完全イミド化して各々PI樹脂又はPAI樹脂に変化するが、これを合成する出発原料の種類によって、熱的性質が熱硬化性と熱可塑性とに変わる。特にこれはPI樹脂に顕著に現れる。従って本発明に係わる半導電性PIフイルムの特性も異なっていて、その特性に適した使われ方がなされる。中でもより高い耐熱性、より高い機械的性質、より高い耐薬品性をもってなるものは熱硬化性PI樹脂であり、従って前駆体として好ましく選ばれるのは、該ポリイミドの前駆体である。これによる、半導電性熱硬化PIフイルムは、後述するカラー複写機の中間転写用ベルトとしての使用により有効である。尚、各々の該前駆体の合成は、一般に行われている有機極性溶媒中での常温以下での重縮合によって得られるが、その他特に制限条件はない。
そして、半導電性をPIフイルムに付与するために、本発明では特にCB粉体が選択される。一般に半導電性付与剤には、CB粉体以外に多数知られている。しかし、PA酸との親和性(混合分散性)、そして、特に回転成形法によって得られる半導電性PIフイル中でのより良好な分散状態(可能な限り均一であるのがよい)と、より少量の使用で所望する電気抵抗値が容易に得られることと、そしてその抵抗値も安定維持できる等の点から総合判断してCB粉体が最も優れている。これがCB粉体を選択した理由である。
CB粉体としては、その製造原料(天然ガス、アセチレンガス、コールタール等)と製造条件(燃焼条件)とによって種々の物性(電気抵抗、揮発分、比表面積、粒径、pH値、DBP吸油量等)を有したものがある。可能なかぎり少量の混合分散でもって、より所望する電気抵抗値(半導電性)が安定して得られるようなものを選ぶのがよい。例えばストラクチャーの発達した導電指標の高いものとか(これはアセチレンガスを原料として製造して得たCB粉体に多い)、或いは導電指標はあまり高くないが(pH値を低くするような)、揮発分を多く含有するもの等適当なパラメターでもって選択する。
更に、本発明では、前記2成分に特にpKb≧5を選択して、これが組成される。これは次のような理由による。一般に、CB粉体を含有するPA酸溶液を遠心力下で回転成形して、無端の管状フイルムを製造することは、他の成形手段よりも有効である。しかしながら、次のような問題点があり、より高品質・高性能の要求には十分に満足されている方法ではない。その問題点は、前記課題として提起するように、該フイルムの有する電気抵抗値の、特に横(幅)方向のバラツキの出易さと、該フイルムの裏面(金属ドラム面に対して反対側の内側に相当)に薄い鱗模様とか、丸状の痘痕模様が着き易いことである。これも常に同じバラツキ、該模様でもって再現されなくて、実質的にこれ等問題のない場合もあれば、かなりはっきりした差で発生する場合もあると言うことである。これは生産管理上も極めて不都合なことでもある。この2つの問題点の解決が、特に該塩基性有機化合物の組成によって一挙になされたと言うものである。
前記の問題解決は、前記塩基性有機化合物のどの様な作用機構でもって行われるかは定かでない。しかし一般に知られているように、PA酸をイミド化する際に塩基性有機化合物が脱水剤(例えば無水酢酸)と共に添加され、その反応(分子内脱水)を促進すると言う触媒作用によるものではないことは推定される。それは次の理由による。つまり前記2つの問題現象は、イミド化の前工程である回転成形により成形・加熱して得る(自己支持性のある)半導電性のPA酸無端管状フイルムの段階から発生し、それがほぼそのままで終局の半導電性PIフイルムに持ち込まれている。ところが本発明の該塩基性有機化合物の存在下では、この前段階の半導電のPA酸無端管状フイルムの段階、つまりイミド化反応は実質的に行われずに得られる該フイルムの段階で、これらの問題現象は解消され、以後発生するようなことはないと言うことからである。又、仮に該脱水剤も併用されると、逆に前記2つの問題現象が余計に助長されて大きくなること。更に(後記の実施例からも判るように)、特にイミド化がより低い温度で行われるようなこともないこと。以上のことから考えて、本発明に使用する該塩基性有機化合物は、イミド化における化学的触媒作用とは異なることが考えられる。つまり異質の作用が働くことによる結果と考えられる(例えばPA酸とCB粉体と有機極性溶媒との間に生じている親和挙動を物理化学的に変える作用)。
又、本発明に係わる前記成形原液に関し、PA酸に変えて他の樹脂に置換するとか、CB粉体に変えて他の導電粉体に置換するとか、5よりも小さいpKbの塩基性有機化合物に変えるとかしても、前記問題現象そのものが発生しない系もあれば、発生してもこの問題は解決されない。つまり、これは本発明に係わる系でのみの唯一のもので、有機極性溶媒を含め3成分と回転成形法との不可避的結合によって達成されると言えるものである。
pKb≧5の塩基性有機化合物が選択された理由は前記の通りであるが、このものについて詳細に説明する。まずpKbなるものは、塩基性の有機化合物の電離的解離度を示す電離指数であり、これはその化合物の有する電離定数Kbの逆数の対数値として求められる。この数値は最大14までであり、大きい程塩基性としての作用は小さくなる。本発明では、まず塩基性の有機化合物に特定されるが、本発明に言う前記問題が同等に効率的に解決されるわけではなく、更に弱塩基性サイド、これをpKbで示せば5以上、好ましくは5.5以上、好ましくは6以上の該化合物群に限られるのである。ここで下限を5とするのは、これより小さい、つまりより塩基性の強い有機化合物では、前記2つの問題現象、中でも横方向の電気抵抗値のバラツキの方が強く発生する傾向に走るからである。上限については、少なくとも塩基性を示す必要があるので、14よりも小さいものと言うことになるが、しかし余りにも14に近いものでは、該問題現象中でも前記裏面の異常模様に対しての改善効果が小さくなる。このことから上限は12以下、好ましくは11以下、更には10以下のものであるのが良い。
前記塩基性有機化合物に属するものを具体的に例示すると、次の通りである。アニリン、N―メチルアニリン、N,N´―ジメチルアニリン、o,m,p位のいずれかのメチル置換アニリン、o,m,p位のいずれかのヒドロキシ置換アニリン等のアニリン系化合物に代表される1〜3級の芳香族アミン類。ピリジン、2,3,4位のいずれかのメチル置換ピリジン、ベンゾピリジン、iso−ベンゾピリジン等のピリジン系化合物に代表されるヘテロ窒素原子1個を含む6員環芳香族複素環化合物類。ピリダジン,ピリミジン,ピラジン又はこれらのメチル置換体等に代表されるヘテロ窒素原子2個を含む6員環芳香族複素環化合物類。ピロール,2〜3位置換メチルピロール,iso−ピロール等に代表されるヘテロ窒素原子1個を含む5員環芳香族複素環化合物類。2−イミダゾリン,3−イミダゾリン,4−イミダゾリン,ピラゾール,イミダゾール,2−メチルイミダゾール,1,2−ジメチルイミダゾール,2−メチル−4−メチルイミダゾール,2−エチル−4−エチルイミダゾール,2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール(イミダゾリンゾール)系化合物等に代表されるヘテロ窒素原子2個を含む5員環芳香族複素環化合物類が挙げられる。
前記例示する有機性化合物の中でも、pKbが6〜10の範囲にあるヘテロ窒素原子1個を含む6員環芳香族複素環化合物類又はヘテロ窒素原子2個を含む5員環芳香族複素環化合物類の中から適宜選択して使用するのが好ましい。更に好ましいのは、pKbが6〜9のヘテロ窒素原子2個を含む5員環芳香族複素環化合物類である。尚、該化合物は、一般にはいずれか一種類のみで組成されるが、複数であっても良い。
次に、前記PA酸とCB粉体とpKb≧5の塩基性有機化合物とを主成分とするPA酸溶液について説明する。該主成分の組成比は、まず半導電性を有し、且つ無端管状フイルムとしての基本機能(機械的性質)を保持することを前提で、PA酸とCB粉体との組成比が決められるが、それはPA酸の約75〜97重量%、好ましくは80〜95重量と約25〜3重量%、好ましくは20〜5重量によって達成される。これにより最終的に得られる半導電性PIフイルムは、体積抵抗値で10〜1014Ω・cm(表面抵抗値では10〜1014Ω/□)を発現し、基本機能にも実質的変化もないものとなる。そして前記2つの課題を解決するための該塩基性有機化合物は、マトリックス樹脂であるPA酸に対して添加することで良く、その量は0.4〜4.0重量%、好ましくは0.5〜3.5重量%、更には0.6〜3.0重量%である。これは0.4重量%未満では、実質的な改良効果が現れず、逆に4.0重量%を超えると(改良は行われるが)、該フイルムの強度の点で下降傾向になることによる。
そして、前記三成分は、有機極性溶媒の使用で溶液状で保たれるが、これは回転成形を行うために必要であるからである。該溶媒量は、主としてPA酸の完全な溶解とこの回転成形を円滑に行うのに必要な溶液粘度とから決まる。この量は実験的に決められるが、一般的には、PA酸に対して約300〜500重量%である。尚、該溶媒としては、一般にPA酸の溶媒として知られているものが使用される。例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMPと略す)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホン等の非プロトン性の極性化合物である。
そして、前記三主成分は有機極性溶媒により液状に調製され、回転成形に供せられるが、その調製の一般的手順は次の通りである。まずPA酸を合成するために、その出発原料(例えばPAI樹脂の場合は芳香族トリカルボン酸無水物と芳香族ジアミンとの当量、PI樹脂の場合は芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの当量)を、該溶媒中で常温以下(以上では溶解に困難をきたす、イミド化反応も起こる)の低温で重縮合反応する。重縮合したPA酸(固形分)は、所定の溶液粘度をもって溶液状で得られるが、該粘度の調整が必要であるに場合は、該溶媒を追加して溶解希釈すれば良い。
次に前記得られたPA酸溶液に、所定のCB粉体を添加して、まず羽根付きハイミキサーで予備的混合を行い、最後にボールミルで本格的に混合分散する。この混合分散の際に、例えば分散性を良くする添加剤(例えばフッ素系の界面活性剤)とか、ある種の特性を、更に付加するための添加剤を添加しても良い。次に、このCB粉体含有PA酸溶液に、所定の前記塩基性有機化合物を攪拌しながら添加して溶解混合する。以上で所望する回転成形用の成形原液(半導電性PA酸溶液)が調製される。尚、本調製手順において、CB粉体を添加する前に該塩基性有機化合物を添加しても良い。
次に、前記成形原液を回転成形してなる半導電性のPIフイルムについて説明する。まずここで回転成形における回転の意味は、金属ドラム内に液状で供給された成形原液が遠心力によって内面均一に流延される場合の高速回転と、他の手段を付加することで、実質的無遠心力下で成形原液を噴霧状で供給して成形する場合の低速回転である。一般に知られているのは、前者の遠心力の働く高速回転下での成形、つまり遠心注形法である。勿論本発明の場合も、この遠心注形法によっても前記効果をもって同様に2つの課題が解決される。しかし、一方では特に該PIフイルム中のCB粉体の分散状態に関し、どうしても該フイルム表面に多く偏在する分散傾向になる。この偏在分散傾向は、場合(用途)によっては好ましいこともあるが、電気抵抗の均一性を必要とする用途には好ましいことではない。ところが、この従来の遠心注形法に替えて、後者の実質的無遠心力の回転下での噴霧状成形を行うと、この偏在分散傾向は全くなく、全体分散状態をとることができる。尚、一般の該遠心注形法に関しては、一般的成形条件で行われるので、ここでは請求項2に記載する回転成形法を中心に以下に説明する。
まず回転成形は、従来の遠心注形法に比べて、次のよう点で有効である。
◎半導電性PIフイルム中に分散するCB粉体は、(表面に多く偏在するようなことは全くなく)均一分散状態をとる。
◎より高い濃度の成形原液が使えるので、製造時間がより短縮される。
◎より大口径の無端管状フイルムでも、高精度でもって容易に製造するができる等である。
そして前記方法に使用される製造装置としては、概略次のような機構によりなるものを例示することができる。
まず両端開口の金属ドラムが2本の回転ローラ上に(着脱自在に)載置される。該ドラムは、該ローラの回転によって間接回転する機構を採る。そして該ドラム内を加熱するための加熱源(例えば遠赤外線)が外側上部に設けられている。ここで該ローラ内にも加熱源が設けられ、該ドラムの補助的加熱を行う。そして、該ドラム内には左右動と挿脱自在機構を有してなる成形原液吐出用スリット状ノズルが設けられるが、このノズルにはこの吐出口を挟んで圧空供給ノズルも合体して設けられている。これは成形原液を噴霧化して金属ドラムに供給するためである。ここで該ノズルの出口幅(スリット幅)は、約0.2〜3mm、長さは約10〜100mmと言ったところである。そして、少なくとも該ドラムの全体は排気フアンを持った筐体で囲まれるようになっていて、回転成形中に加熱蒸発される有機溶媒を速やかに系外に除去するようにされている。勿論、成形原液は一回で全面均一に供給されて、且つ所望するフイルム厚さが自由に得られるように、成形原液の供給量と該ドラムの回転速度と該ノズルの左動又は右動の速度とが自動的に制御されるようにコンピューターが組み込まれてもいる。
次に、前記製造装置によって半導電性PIフイルムを製造する場合の手順について説明する。まず前記ノズルが、金属ドラムの内右端の上位置に30〜50mm程度離して配置される。そして該ドラムは、コンピューター制御された所定の回転速度(勿論遠心力の作用しない角速度、例えば4〜6rad/s程度の低速度で回転を始める。そして、(若干時差をおいて)所定量の成形原液の噴霧状供給と共に、該ノズルの右端から左端への移動がコンピューター制御下でスタートする。右端から左端への供給が終わったら直ちに噴射供給を停止し、該ノズルは一旦原位置に自動復帰させ、更に後退させて系外に出す。ここまでを(1)工程とする。
次に回転し続けている金属ドラムを筐体で囲み、前記加熱源による加熱をスタートし、該ドラム内を所定温度に保つ。この加熱の開始と共に、前記筐体の排気フアンの稼働もスタートする。この時の回転速度は、当初の速度と同じである場合と、更に若干速く又は遅く(勿論無遠心力下の速度で、一般には前記最初の速度の0.5〜3倍程度)する場合がある。ここでの加熱条件は基本的には、有機溶媒の蒸発温度よりも高いが、イミド化温度よりも低い温度(一般に130〜200℃)とする。これはここで有機極性溶媒の全てが除去され、且つイミド化も行われてしまうと、得られる半導電性PIフイルム中に気泡が内在したり、場合によってはフイルム強度の低下を招くようなこともあるからである。従って、ここでは該溶媒のある程度が蒸発除去され、少なくとも自己支持性を有する半導電性PA酸フイルムになる迄、加熱(時間は2時間前後)して一旦終わるのがよい。ここでの回転・加熱が終了したら、加熱を停止して常温にまで冷却し最後に回転を停止する。ここまでを(2)工程とする。
次に前記得られた半導電性PA酸フイルムは、残存する有機極性溶媒の実質的完全除去とイミド化のために更に加熱処理を行うが、これには次の二方法がある。この加熱方法で、ある程度の率で加熱収縮を起こすもの(例えば3〜8%程度)はA法で行うのが良い。
(A法)・・金属ドラム内周面に付着している該フイルムを剥離し、これを別設の中空管状金型(該ポリアミド酸無端管状フイルムの内径よりも若干小さ目の外径)に嵌挿して、これを熱風乾燥機の中で熱風加熱する。
(B法)・・金属ドラム内周面に付着のままで、この全体を熱風乾燥機に投入して熱風加熱する。ここでの熱風加熱温度は、いずれの方法も常温から徐々に昇温して250〜450℃を上限とし、この温度で約40〜80分間加熱する。
前記回転成形してなる半導電性のPAIフイルム、熱可塑性又は熱硬化性のPIフイルムは、いずれもその裏面(従ってその表面にも)に鱗状及び/又は痘痕状模様は全くなく平滑面を有し、しかも体積抵抗値のバラツキは、どの位置をとって見てもほぼ0.8桁以内、更には0.6桁以内の高精度にある。これは新たに高品質・高機能を持った該フイルムが創出されたことになり、より一層有効活用されるようになるが、取り分け、カラー複写機の中間転写用ベルトとして使用は、より一層の高画質で長期安定して複写できるようになったと言うものである。尚、該フイルムがこの中間転写用ベルトとして使用される場合は、既に確立されている機構の中で単に置き換えられれば良いので、装置としての説明は割愛する。
次に比較例と共に実施例によって更に詳述する。尚、本例で言う体積抵抗値(Rv)、表面抵抗値(Rs)及び鱗模様及び/又は痘痕模様は、得られた半導電性PIフイルム(サンプル)につき次の測定器で測定したものである。
●Rv、Rs・・サンプルに付き、三菱化学株式会社製の抵抗測定器“ハイレスタIP・HRブローブ”を使って、その幅方向に等ピッチで5カ所と縦(周)方向に8カ所を全体に渡って測定し、各々平均して幅方向と縦(周)方向の測定値として示す。ここで各測定は100V印加の下、10秒経過後に行う。
●鱗模様及び/又は痘痕模様・・サンプルの裏・表面をビデオマイクロスコープで写し出し、50倍に拡大して肉眼観察にてその有無を判断した。
(実施例1)
まず成形原液の半導電性PA酸溶液を次のようにして調製した。ビフエニルテトラカルボン酸二無水物とp−フエニレンジアミンとの当モル量をNMP溶媒中、20℃で重縮合反応させて、固形分濃度15重量%の芳香族PA酸溶液4kgを得た(溶液粘度は2.0Pa・s)。そしてこの2kgを採取して、これに48gのCB粉体(10−1Ω・cm)(固形分の該PA酸との組成比13.8重量%)添加し、まず羽根付きの攪拌機で予備的混合し、次にボールミルに移し換えて更に混合した。次に,この混合液にpKb=6.3の2−フェニルイミダゾールを2.1g(該PA酸に対して0.67重量%)を添加し、羽根付きの攪拌機で攪拌しながら混合・溶解した。
次に前記得られた成形原液を用いて、次の条件で無遠心力下での回転成形を行った。ここで使用した製造装置と製造手順は、前記本文中の記載に基づくが、詳細は次の通りであった。
<製造装置>
◎金属ドラム・・内面鏡面仕上げ(クロムメッキ、Rz=0.6μm)、両端開口の幅500mm、内径320mmのステンレス製円筒体、
◎スリット状ノズル(ヘッド)・・吐出口幅1.0mm、長さ70mmのノズル。
<製造手順>まず、該スリット状ノズルを金属ドラム内右端に該ドラム面から40mm離してセットしたら、4rad/sの角速度でゆっくりと回転を始めた。この回転の10秒後に、左方向移動速度4.0mm/秒に制御された該ノズル(この速度は終始一定)から噴霧量140g/分で移動しつつ噴射を開始した。移動・噴射開始後106秒経過したら、該ノズルからの噴射は停止し、直ちに原位置に復帰させると共に、一旦系外に取り出した。
次に前記回転速度を維持しつつ、金属ドラムを筐体で囲い加熱を開始した。加熱条件は、まず60分を要して150℃(該ドラム内温度)まで昇温し、まずその温度で90分間加熱した。この加熱の間は、筐体に付設された排気フアンによって蒸発する有機溶媒は、積極的に系外に排出除去されている。該加熱が終了したら、加熱を停止し常温に冷却し回転を停止した。これにより含有する有機極性溶媒の80%は除去され、しっかりした自己支持性のある半導電性PA酸無端管状フイルムに成形された。ここで該フイルムの裏面を観察したが鱗模様とか、痘痕模様のようなものは全く観察されず、平滑面を有していた。
<イミド化>そして前記半導電性PA酸無端管状フイルムを金属ドラムから剥がして、これを別設の中空円筒金属金型(外径310mm、長さ400mm)に外嵌して、これを熱風乾燥機に投入し熱風加熱した。ここでの加熱は、まず100分間要して450℃まで昇温し、その温度で40分間加熱した。そして冷却して両端を均等に50mmずつトリミングして嵌脱した。
前記得られた半導電性の熱硬化PIフイルムの幅は400mm、内径309mmであり、更にこの両端を25mmずつトリミングし、幅350mmに仕上げた。このフイルムの厚さは全幅、全周長に渡って(横15×縦50カ所の合計750カ所で測定)70±4μmであり、裏面は勿論表面にも鱗模様とか、痘痕模様は一切ない極めて平滑性の高いものであった。更に幅方向のRvは、(1.5±0.5)×1010Ω・cm(Rsで3.2±1×1011Ω/□)であり、縦(周)方向のRvは、(1.5±0.4)×1010Ω・cm(Rsで3.2±0.9×1011Ω/□)であった。裏表面とも極めて高い平滑面で、且つ全面に渡ってバラツキのない、極めて均一な電気抵抗値でもって半導電性が付与されていることが判る。
(実施例2)
ビフエニルテトラカルボン酸二無水物と4,4´−ジアミノジフエニルエーテルとの当モル量をNMP溶媒中、20℃で重縮合反応させて、固形分濃度15重量%の芳香族PA酸溶液4kgを得た(溶液粘度は2.0Pa・s)。そしてこの2kgを採取して、これに48gのCB粉体(10−1Ω・cm)(固形分の該PA酸との組成比13.8重量%)添加し、まず羽根付きの攪拌機で予備的混合し、次にボールミルに移し換えて更に混合した。次にこの混合液にpKb=8.3の2−エチル−4−メチルイミダゾールを4.3g(該PA酸に対して1.43重量%)、羽根付きの攪拌機で攪拌しながら添加し、成形原液の半導電性PA酸溶液を得た。
次に前記得られた成形原液を用いて、次の条件で無遠心力下での回転成形を行った。尚、ここで使用した製造装置と製造手順は、次の条件を除き実施例1と同じであった。
<製造装置>
◎金属ドラム・・内径310mm。
<製造手順>金属ドラムの角速度=5rad/s,噴霧量=180g/分,該角速度下での、金属ドラムの加熱条件=60分間を要して160℃まで昇温し、その温度で90分間加熱。これにより得られた半導電性PA酸無端管状フイルムは、金属ドラム面にしっかりした自己支持性をもって付着していた。
<イミド化>そして前記金属ドラムを回転ローラから外して、これをそのまま熱風乾燥機に投入して熱風加熱した。ここでの加熱は、まず60分間要して300℃まで昇温し、その温度で60分間加熱した。そして冷却して該ドラムから剥離し、両端を均等に75mmずつトリミングした。
前記得られた半導電性の熱硬化PIフイルム(内径309mm、幅350mm)の厚さは、全幅、全周長に渡って(横15×縦50カ所の合計750カ所で測定)90±5μmであり、また裏面には(勿論表面も)鱗模様とか、痘痕模様は一切ない極めて平滑性の高いものであった。更に横方向のRvは、(1.6±0.4)×1010Ω・cm(Rsで4.5±1×1011Ω/□)であり、縦(周)方向のRvは、(1.7±0.3)×1010Ω・cm(Rsで4.5±0.8×1011Ω/□)であった。
(実施例3)
実施例1において、2−フエニルイミダゾールの2.1gに替えて、pKb=8.9のピリジンを6.3g(PA酸に対して2.1重量%)を使用する以外は、同一条件にて成形原液の調製から回転成形及びイミド化を行った。
得られた半導電性の熱硬化PIフイルム(内径309.4mm、幅350mm)の厚さは全幅、全周長に渡って(横15×縦50カ所の合計750カ所で測定)71±5μmであり、また裏面には(勿論表面も)鱗模様とか、痘痕模様も一切なく、極めて平滑性の高いものであった。更に横方向のRvは、(1.6±0.5)×1010Ω・cm(Rsで3.3±0.8×1011Ω/□)であり、縦(周)方向のRvは、(1.7±0.5)×1010Ω・cm(Rsで3.5±0.7×1011Ω/□)であった。
(実施例4)
実施例1において、2−フエニルイミダゾールの2.1gに替えて、pKb=9.5のベンゾピリジンを8.4g(PA酸に対して2.8重量%)を使用する以外は、同一条件にて成形原液の調製から回転成形及びイミド化を行った。
得られた半導電性の熱硬化PIフイルム(内径308.8mm、幅350mm)の厚さは,全幅、全周長に渡って(横15×縦50カ所の合計750カ所で測定)74±3μmであり、裏面には(勿論表面も)鱗模様とか、痘痕模様も一切なく、極めて平滑性の高いものであった。更に幅方向のRvは、(1.5±0.9)×1010Ω・cm(Rsで3.1±0.6×1011Ω/□)であり、縦(周)方向のRvは、(1.6±0.3)×1010Ω・cm(Rsで3.2±0.5×1011Ω/□)であった。
(比較例1)(塩基性有機化合物を使用しない例)
実施例1において、2−フエニルイミダゾールを使用しない以外は同一条件にて成形原液の調製から回転成形及びイミド化を行った。
前記得られた半導電性の熱硬化PIフイルム(幅350mm、内径309.3mm)は、厚さは、全幅、全周長に渡って(横15×縦50カ所の合計750カ所で測定)71±7μmであった。又、裏面を入念に観察すると薄い痘痕模様が全面に見られ、その模様は更に薄いが表面にも見られた。更に幅方向のRvを測定すると、(3±2)×1010Ω・cmで、縦(周)方向のRvは(2.7±0.7)×1010Ω・cmであった。実施例1と比較して、特に裏表面の模様と幅方向の電気抵抗値に差が見られることが判る。
(比較例2)(pKb=5未満の塩基性有機化合物を使用した例)
実施例2において、2−エチル−4−メチルイミダゾールの変わりに、pKb=3.3のトリブチルアミンを使用する以外は、同一条件にて成形原液の調製から回転成形及びイミド化を行った。
前記得られた半導電性の熱硬化PIフイルム(幅350mm、内径310.2mm)の厚さは、全幅、全周長に渡って(横15カ所、縦50カ所で測定)89±9μmであった。又、該フイルムの裏面を観察すると、薄い模様ではあるが鱗模様を主体に所々に痘痕模様が観察され、これが表面にも見られ、更に若干表面が荒れ気味でもあった。更に、幅方向のRvを測定すると5.0×10〜2.5×1010Ω・cm(Rsは8.5×10〜1.5×1011Ω/□)であり、縦(周)方向のRvは、8.7×10〜1.1×1010Ω・cm(Rsでは5.5×1010〜1.5×1011Ω/□)であった。比較例1よりも、更に悪化しているが、これは前記実施例とは異質の作用をしたことによると考えられる。

Claims (10)

  1. 以下の工程を含む半導電性ポリアミド系無端管状フイルムの製造方法:
    (1)ポリアミド酸と導電性カーボンブラックと、ポリアミド酸に対して0.5〜3.5重量%のpKb≧5の塩基性有機化合物とを主成分とする成形原液を、角速度4〜6rad/sの回転速度下にある金属製円筒体内に噴霧状で成形・供給する工程;及び
    (2)前記成形原液が供給された金属製円筒体を加熱する工程。
  2. 前記(2)工程が、前記工程(1)の角速度4〜6rad/sの0.5〜3倍の回転速度下にて加熱する工程である、請求項1に記載の方法。
  3. 塩基性有機化合物の配合割合が、ポリアミド酸に対して0.67〜2.1重量%である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記成形原液が、ポリアミド酸、導電性カーボンブラック、塩基性有機化合物及び有機極性溶媒からなり、
    該成形原液中の、ポリアミド酸の固形分と導電性カーボンブラックの組成比が、ポリアミド酸80〜95重量%、導電性カーボンブラック20〜5重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記ポリアミド酸が熱硬化性ポリイミドの前駆体である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記ポリアミド酸が、芳香族トリカルボン酸無水物と芳香族ジアミン、または、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを溶媒中で重縮合反応させて得られるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記ポリアミド酸が、ビフエニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミン、または、ビフエニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノジフエニルエーテルを溶媒中で重縮合反応させて得られるものである、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記pKb≧5の塩基性有機化合物が、pKbが6〜10のヘテロ窒素原子1個を含む6員環芳香族複素環化合物又はヘテロ窒素原子2個を含む5員環芳香族複素環化合物である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 塩基性有機化合物が、2−フエニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール又はピリジンである請求項8に記載の方法。
  10. 前記(2)工程における加熱が、130〜200℃にて行われる、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
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