JP2010139925A - ポリイミド樹脂製ベルト及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のポリイミド樹脂を主成分とするベルトは、前記ポリイミド樹脂が、沸点250℃〜300℃のイミド化触媒、及び沸点300℃〜450℃のイミド化触媒を含有するアミド酸溶液から得られることを特徴とする。このように、特定の異なった沸点を有する、2種以上のイミド化触媒をポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸溶液に含有させ、ポリアミド酸溶液を化学イミド化させることで、ポリアミド酸溶液を加熱イミド化させた場合に比べて、ベルトの外反り量を小さくすることができる。
【選択図】図1
Description
(1)ポリイミド樹脂を主成分とするベルトであって、前記ポリイミド樹脂が、沸点250℃〜300℃のイミド化触媒及び沸点300℃〜450℃のイミド化触媒を含有するポリアミド酸溶液から得られる樹脂である、ベルト。
(2)前記沸点250℃〜300℃のイミド化触媒の含有量が、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.03〜0.4モル当量である、前記(1)記載のベルト。
(3)前記沸点300℃〜450℃のイミド化触媒の含有量が、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.01〜0.2モル当量である、前記(1)又は(2)に記載のベルト。
(4)前記沸点250℃〜300℃のイミド化触媒が、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール及び2,4−ジメチルイミダゾールから選ばれる少なくとも1種である、(1)〜(3)のいずれかに記載のベルト。
(5)前記沸点300℃〜450℃のイミド化触媒が、2−フェニルイミダゾールである、前記(1)〜(4)のいずれかに記載のベルト。
(6)前記ベルトを2本の直径30mmのロール間にたるみなく架け渡したときに、当該ロール間の中間点におけるベルト端部の反り量が、−3〜+3mmである、前記(1)〜(5)のいずれかに記載のベルト。
(7)ポリアミド酸溶液が、さらに、無機充填剤を含有する、前記(1)〜(6)のいずれかに記載のベルト。
(8)無機充填剤が、カーボンブラックである、前記(7)記載のベルト。
(9)前記ベルトが、シームレスベルトである、前記(1)〜(8)のいずれかに記載のベルト。
(10)沸点250℃〜300℃のイミド化触媒を、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.03〜0.4モル当量含有し、沸点300℃〜450℃のイミド化触媒を、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.01〜0.2モル当量含有するポリアミド酸溶液を、金型の内周面又は外周面に展開し、該展開層を加熱乾燥して、ポリイミド樹脂層を製膜する工程を含む、ベルトの製造方法。
次に、本発明のポリイミド樹脂製ベルトの製造方法について説明する。
本発明のポリイミド樹脂製ベルトは、上記のポリアミド酸溶液を、金型の内周面又は外周面に展開し、該展開層を乾燥・加熱して、ポリイミド樹脂層を製膜する工程を含むことを特徴とする。
3000gのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に、乾燥したカーボンブラックPrintex V(デグサジャパン社製、揮発分:5%、BET比表面積:100m2/g、揮発分/BET比表面積×100:5%、pH4.5、酸化処理なし)140.2g(ポリイミドに対し23重量%)をボールミルで6時間(室温)混合した。
このカーボンブラック分散NMPに、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BPDA)489.8gとp−フェニレンジアミン(PDA)179.9gとを溶解し、窒素雰囲気中において、室温で6時間撹拌しながら反応させて、150Pa・s(B型粘度計使用、25℃で測定)のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を得た。このカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液に、触媒として、2−メチルイミダゾール(沸点267℃)27.4g(ポリアミド酸1モル当量に対して0.2モル当量)及び2−フェニルイミダゾール(沸点340℃)24.1g(ポリアミド酸1モル当量に対して0.1モル当量)を30分間混合し、触媒添加カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を得た。
内径300mm、長さ900mmの円筒状金型(SUS製)の内面に、前記溶液をディスペンサーで厚さ170μmに塗布後、1500rpmで10分間回転させ均一な塗布面を得た。
次に、20rpmで回転させながら、金型の外側より130℃の熱風を30分間あてた後、その後350℃まで4℃/分の昇温速度で昇温し、350℃で15分保持した後冷却し、金型内面からベルトを離型し、目的とするポリイミド樹脂製ベルトを得た。このベルトの厚さは、75μmであった。
触媒を添加しないこと以外は実施例1と同様に行ない、目的とするポリイミド樹脂製ベルトを得た。このベルトの厚さは、74μmであった。
触媒として、イソキノリン(沸点243℃、融点27℃)43.0g(ポリアミド酸1モル当量に対して0.2モル当量)を30分間混合する以外は、実施例1と同様に行ない、目的とするポリイミド樹脂製ベルトを得た。このベルトの厚さは、75μmであった。
(1)反り量
実施例および比較例1〜2で得られたベルトを、図1に示すように、2本の直径30mmのロール2にたるみなく架け渡し、当該ロール間の中間点でのベルト端部の距離aおよびbを測定し、ベルトが平坦であることを示す30mmと距離a及びbとの差をベルト端部の反り量とした。
実施例および比較例1〜2で得られたベルトを、市販の複写機に中間転写兼用の記録シート搬送ベルトとして組み込み、1万枚の印字テストを行った。1万枚の印字テストにわたり、全て良好な転写による鮮明で正確な画像が得られた場合を良好とし、転写不良や不鮮明または不正確な画像が得られた場合を不良とした。
2 ロール
a ロール間の中間点におけるベルトの一方の端部の距離
b ロール間の中間点におけるベルトの他方の端部の距離。
Claims (10)
- ポリイミド樹脂を主成分とするベルトであって、前記ポリイミド樹脂が、沸点250℃〜300℃のイミド化触媒及び沸点300℃〜450℃のイミド化触媒を含有するポリアミド酸溶液から得られる樹脂である、ベルト。
- 前記沸点250℃〜300℃のイミド化触媒の含有量が、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.03〜0.4モル当量である、請求項1記載のベルト。
- 前記沸点300℃〜450℃のイミド化触媒の含有量が、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.01〜0.2モル当量である、請求項1又は2に記載のベルト。
- 前記沸点250℃〜300℃のイミド化触媒が、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール及び2,4−ジメチルイミダゾールから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルト。
- 前記沸点300℃〜450℃のイミド化触媒が、2−フェニルイミダゾールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のベルト。
- 前記ベルトを2本の直径30mmのロール間にたるみなく架け渡したときに、当該ロール間の中間点におけるベルト端部の反り量が、−3〜+3mmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のベルト。
- ポリアミド酸溶液が、さらに、無機充填剤を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のベルト。
- 無機充填剤が、カーボンブラックである、請求項7記載のベルト。
- 前記ベルトが、シームレスベルトである、請求項1〜8のいずれか1項に記載のベルト。
- 沸点250℃〜300℃のイミド化触媒を、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.03〜0.4モル当量含有し、沸点300℃〜450℃のイミド化触媒を、ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸1モル当量に対して0.01〜0.2モル当量含有するポリアミド酸溶液を、金型の内周面又は外周面に展開し、該展開層を加熱乾燥して、ポリイミド樹脂層を製膜する工程を含む、ベルトの製造方法。
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