JP5128893B2 - 導電性ポリイミドベルト - Google Patents
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Description
(1)溶媒中にカーボンブラックが分散されたカーボンブラック分散液であって、カーボンブラックを溶媒に対して5〜25重量%、ポリビニルピロリドン(PVP)をカーボンブラックに対して20〜60重量%の割合で含み、かつ、式(1):300≦T2/D50≦550(式中、T2は当該分散液のスピン−スピン緩和時間(ms)、D50は当該分散液中のカーボンブラックのメディアン径(μm)を示す。)を満たすことを特徴とするカーボンブラック分散液。
(2)当該分散液のスピン−スピン緩和時間T2が60〜70msであり、カーボンブラックのメディアン径D50が0.12〜0.20μmである、上記(1)記載のカーボンブラック分散液。
(3)溶媒が有機極性溶媒である、上記(1)または(2)記載のカーボンブラック分散液。
(4)有機極性溶媒がN−メチルピロリドン(NMP)である、上記(3)記載のカーボンブラック分散液。
(5)上記(1)〜(4)いずれか記載のカーボンブラック分散液に、テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体とジアミンを溶解し、重合させて得られた、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液。
(6)上記(5)記載のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を用いて得られる、導電性ポリイミドベルト。
(7)表面抵抗率の常用対数値logρs(Ω/□)が5以下であり、引張伸び率が10%以上である、上記(6)記載の導電性ポリイミドベルト。
(8)上記(5)記載のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液の塗膜を加熱して、溶媒を除去し、イミド化反応を進行させることを特徴とする、導電性ポリイミドベルトの製造方法。
(9)カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液の塗膜を遠心成形して塗膜表面を均一化した後、該塗膜の加熱を行う、上記(8)記載の導電性ポリイミドベルトの製造方法。
本発明のカーボンブラック分散液は、導電性ポリイミドベルトの製造に使用するものであり、溶媒と、溶媒に対して5〜25重量%のカーボンブラックと、カーボンブラックに対して20〜60重量%のポリビニルピロリドン(PVP)とを含み、かつ、式(1):300≦T2/D50≦550(式中、T2は当該分散液のスピン−スピン緩和時間(ms)、D50は当該分散液中のカーボンブラックのメディアン径(μm)を示す。)を満たすことが主たる特徴である。
以下の実施例において得られたカーボンブラック分散液、導電性ポリイミドベルトは、次の方法により測定し、評価した。
パルス核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製 JNM−MU25)を用いた。測定核を水素核とし、測定温度35℃、周波数25MHz、90℃パルス幅2μsの測定条件で、CPMG法(Carr−Purcell Meiboom−Gill法)からスピン−スピン緩和時間(T2)を求めた。
分散液中のカーボンブラックについて、(株)堀場製作所製、動的光散乱式粒径分布測定装置LB-500を用い、測定温度23℃にて測定した。
抵抗率計ロレスタ−GP(MCP−T600型、三菱化学製)に接続した4探針プローブ(MCP−TP03P)をベルト表面に押し当て測定した。表面抵抗率をρs(Ω/□)で表し、その常用対数logρs(Ω/□)を求め、評価に用いた。
JIS K 6301の3号形ダンベルで打ち抜いたものを試験片として使用した。(株)オリエンテック製、万能試験機テンシロンUTM1000を用い、チャック間隔30mm、引張速度100mm/分で測定し、次式にて算出した。
引張伸び率=[(破断したときの長さ−初期長さ)/初期長さ]×100 (%)
レーザーテック(株)製、広視野コンフォーカル顕微鏡(HD100D)を用い、測定長さを50μmとして、JIS B 0601、JIS B 0610に準じて測定し、JIS B 0601に記載の次式より算出した。
φ80mmのシームレス状管状体のベルトをφ40mmの加熱ロールとφ30mmの加圧ロールで張架し、φ30mmの加圧ロールと対になるようにベルトを隔てて、φ30mmの下部加圧ロールを設置する。この下部加圧ロールとベルトの間に普通紙を50rpmの速度で通した。なお、加熱ロールの温度は200℃とした。
NMP3kgに対し、バルカン(VULCAN)(登録商標)XC−72(Cabot社製カーボンブラック、粒子径0.03μm)を15重量%となるように、超音波をかけながら加え、続けてPVP(ISP社製、K−90、分子量37万)をバルカンに対し40重量%となるように加え仮分散を行った。その後、ビーズ径0.1mmのビーズを用いて、ビーズミル(寿工業(株)製、スーパーアペックスミルSAM−1)にて分散を行った。回転数2000rpmで4時間処理した後、800メッシュでろ過を行い分散液とした。この分散液のスピン−スピン緩和時間は64ms、カーボンブラックのメディアン径は0.14μmであった。
PVPをバルカンに対してそれぞれ10重量%、80重量%、50重量%、および30重量%となるように加えたこと以外はカーボンブラック分散液Aと同様に調製し、各分散液のスピン−スピン緩和時間とカーボンブラックのメディアン径(D50)を測定した。
実施例1で調製したカーボンブラック分散液A1kgに、攪拌しながらN−メチル−2−ピロリドン(NMP)0.27kgと、p−フェニレンジアミン0.2kgとこれと略等モルの3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物0.55kgを添加した。増粘後、2−フェニルイミダゾールを加え、攪拌しながら加温し、カーボン22重量部(ポリイミド固形分100重量部に対し)、固形分20重量%の導電性ポリイミドの前駆体を得た。次に、この前駆体を内径80mm、長さ850mmの円筒状金型の内面にディスペンサーで塗布後、1500rpmで10分間回転させ均一な塗膜面を得た。その後、40rpmで回転させながら130℃で20分、220℃で20分間、加熱し膜を形成した。金型から円筒状の膜を取り出し、パイプに差し替え、更に400℃で30分間加熱し、イミド転化を行い、導電性ポリイミドベルトを得た。ベルトの粗さ(Ra)、うねり(Wa)、表面抵抗率、引張伸び率を測定し、表1の結果を得た。また、本ベルトを用いて通紙試験を行ったところ、10万枚印刷した後も、ベルトの駆動は安定しており、端部破損、座屈は見られなかった(表1)。
カーボンブラック分散液として実施例2のカーボンブラック分散液Dを用いたこと以外は、実施例4と同様にして導電性ポリイミドベルトを作製し、ベルトの粗さ(Ra)、うねり(Wa)、表面抵抗率、引張伸び率を測定した(表1)。通紙試験では、10万枚印刷した後も、ベルトの駆動は安定しており、端部破損、座屈は見られなかった。
カーボンブラック分散液として実施例3のカーボンブラック分散液Eを用いたこと以外は実施例4と同様にして導電性ポリイミドベルトを作製し、ベルトの粗さ(Ra)、うねり(Wa)、表面抵抗率、引張伸び率を測定した(表1)。通紙試験では10万枚印刷した後も、ベルトの駆動は安定しており、端部破損、座屈は見られなかった。
カーボンブラック分散液として比較例1のカーボンブラック分散液Bを用いたこと以外は実施例4と同様にして導電性ポリイミドベルトを作製し、ベルトの粗さ(Ra)、うねり(Wa)、表面抵抗率、引張伸び率を測定した(表1)。通紙試験にて、1万枚印刷で端部破損を起こした。
カーボンブラック分散液として比較例2のカーボンブラック分散液Cを用いたこと以外は実施例4と同様にして導電性ポリイミドベルトを作製を試みた。しかし、重合度が上がらず、製膜後浮きが発生し、ベルト成形が出来なかった。
Claims (4)
- 有機極性溶媒中にカーボンブラックが分散されたカーボンブラック分散液であって、式(2):導電性指標=(比表面積×DBP吸油量)1/2/(1+揮発分)で表される、導電性指標が40〜500であり、比表面積が100m2/g以上、DPB吸油量が130cc/100g以上、揮発分が2%以下のカーボンブラックを溶媒に対して5〜25重量%、重量平均分子量が2万〜50万のポリビニルピロリドン(PVP)を前記カーボンブラックに対して20〜60重量%の割合で含み、かつ、式(1):300≦T2/D50≦550(式中、T2は当該分散液のスピン−スピン緩和時間(ms)、D50は当該分散液中のカーボンブラックのメディアン径(μm)を示す。)を満たし、当該分散液のスピン−スピン緩和時間T2が60〜70msであり、当該分散液中のカーボンブラックのメディアン径D50が0.12〜0.20μmである、カーボンブラック分散液に、テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体とジアミンを溶解し、重合させて得られた、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を用いて得られ、表面抵抗率の常用対数値logρs(Ω/□)が5以下であり、引張伸び率が10%以上であることを特徴とする導電性ポリイミドベルト。
- 有機極性溶媒がN−メチルピロリドン(NMP)である、請求項1記載の導電性ポリイミドベルト。
- 画像形成装置の定着ベルト用である、請求項1または2記載の導電性ポリイミドベルト。
- 表面の粗さ(Ra)が8μm以下で、うねり(Wa)が0.04μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項記載の導電性ポリイミドベルト。
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