JP2005264047A - シート状フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シート状フィルムおよびその製造方法に関し、フィルム内に機能性粒子をフィルムの厚さ方向に一定の傾斜分散を維持しながら、表裏面で特性値差を有するシート状フィルムまたはその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 四方に端部を有するフィルムであって、機能性粒子がフィルムの厚さ方向に傾斜分散していることを特徴とする。また、前記機能性粒子が、導電性粒子、熱伝導性粒子、潤滑性粒子のいずれかまたはこれらの一部或いは全てを組合せた機能性粒子を含むことを特徴とする。前記フィルムが、ポリイミド系樹脂を主成分とし、前駆体溶液がポリアミド酸である樹脂を素材とすることが好適である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シート状フィルムおよびその製造方法に関するもので、例えば、シート状ポリイミドフィルムおよびその製造方法について特に有用である。
一般に、熱硬化性樹脂に機能性粒子を添加したシート状フィルムは、例えば、複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等の電子写真画像形成装置に用いられる耐熱性フィルムなどの用途に使用する目的で、主成分としてポリアミドイミドやポリカーボネートといった樹脂が多く用いられている。こうしたフィルムの内でシート状ポリイミドフィルムの成形法としては、
(1)その前駆体であるポリアミド酸溶液を円筒形金型に塗布し、
(2)溶剤を飛ばして成膜した後、
(3)熱的にイミド化する
方法などが採用されている。
ここで、熱硬化性樹脂に機能性粒子を添加したシートを製造するに当たり、従来は、ポリイミド樹脂溶液中に粒子を分散させた分散液を用いて、遠心成型することにより一体成型する方法が知られている(例えば特許文献1等)。
また、耐熱性のフィルムを介して被加熱部材に熱エネルギーを付与するフィルム加熱方式の加熱装置におけるフィルムについて、ベースレジンに、熱伝導性粒子や導電性粒子等を分散させること(例えば特許文献2等)や、フィルム管状体内周面と被接触体との間の摩擦係数をフィルム管状体外周面と別の被接触体の間の摩擦係数の0.9倍以下とすべくポリイミド樹脂製の定着装置用フィルム管状体に潤滑剤を添加すること(例えば特許文献3等)が提案されている。
特開昭61−202811号公報 特開平7−199699号公報 特開2001−56615号公報
しかしながら、電子写真画像形成装置に用いられる耐熱性フィルムなどの用途に使用する場合にあっては、以下のような課題が生じることがある。
つまり、こうした使用に際しては、フィルムの両面に上記の機能を有することは必要とされず、表裏面で特性値差を設けることが要求されることが多い。このとき、表裏面で所望の特性値差を作製することの困難性および、各面における特性の均一性を確保することの困難性が克服すべき課題となる。
例えば、特許文献1の製造方法にあっては、微粉末(機能性粒子)の比重が熱硬化性樹脂溶液の比重よりも大きい場合には、金型内面側の面に微粒子が局在し、逆の場合は反対面に微粒子が局在するため、各面における特性の均一性を確保しながら、表裏面で特性値差を設けることは困難であった。
また、特許文献2や特許文献3に記載された製造方法についても、これらを具体的に実施しようとする場合にあっては、同様の問題が生じる可能性があり、各面における特性の均一性を確保しながら、表裏面で特性値差を設けることは容易ではない。
さらに、フィルムの表裏面のみに特性値差を設けることは、例えば、両面に異なる特性の薄膜を貼り付けることでも実現可能であるが、上記熱伝導性や導電性はフィルムの表裏面のみの特性だけではなく、フィルムの内部での各々の特性と密接不可分の関係にあり、フィルムの実用化に際して表裏面での特性値差を制御する場合には、その内部特性を制御することが不可欠となる。従って、フィルム内での熱伝導性粒子や導電性粒子の分散を如何に制御するかが大きな課題となる。
以上のように、本発明の目的は、フィルム内に機能性粒子を表裏面で所望の特性値差を実現しながら、各面における特性の均一性を有するシート状フィルムまたはその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、ポリイミド樹脂を主としたシート状フィルムについて鋭意研究したところ、以下の性状のフィルムおよびその製造方法が好適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、四方に端部を有するフィルムであって、機能性粒子がフィルムの厚さ方向に傾斜分散していることを特徴とする。つまり、機能性粒子をいずれか一方の表面に局在することなく傾斜分散させることで、フィルムの表裏で特性値差を持つとともに、熱や電子の流れを円滑かつムラなくすることができ、また、傾斜を制御することで、両面での特性値差を要求される値に設定することが可能となる。
また、機能性粒子が、導電性粒子、熱伝導性粒子、潤滑性粒子のいずれかもしくはこれらの一部或いは全てを組合せた機能性粒子を含むことを特徴とする。つまり、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムに要求される特性であって、耐熱性フィルムとしては本来有していない導電性・熱伝導性・潤滑性といった特性をこうした機能性粒子を含有することで確保できるとともに、フィルムの表裏で特性値差を持つことも可能となる。
本発明は、ポリイミド系樹脂を主成分とし、前駆体溶液がポリアミド酸とするシート状フィルムであるときに、特に有効である。つまり、ポリイミド系樹脂は、耐熱性等、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムに要求される種々の特性を有し、かつ、機能性粒子を任意の条件で含有することができる樹脂として非常に好適である。
また、本発明は、シート状フィルムの製造方法であって、機能性粒子を溶媒に均一に分散させ、前記分散溶媒に、1 または複数の樹脂の素材を溶解させて樹脂前駆体溶液を作製し、前記樹脂前駆体を金型内面に形成させ、遠心成型した後に、溶媒除去を行い、硬化させ、形成されたシームレスフィルムを切り開くことで作製することを特徴する。つまり、こうした製造方法によって、フィルムの表裏で特性値差を持つシート状フィルムを作製することができる。
以上のように、本発明は、四方に端部を有するフィルムであって、機能性粒子をフィルムの厚さ方向に傾斜分散させることで、熱や電子の流れを円滑かつムラなくすることができ、また、傾斜を制御することで、両面での特性値差を要求される値に設定することが可能となる。
また、本発明は、機能性粒子を選択・組み合わせることで、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムに要求される特性であって、耐熱性フィルムとしては本来有していない導電性・熱伝導性・潤滑性といった特性を確保することができるとともに、フィルムの表裏で特性値差を持つことも可能となる。
特に、本発明は、ポリイミド系樹脂を主成分とし、前駆体溶液がポリアミド酸とするシート状フィルムであるときに、有効であり、耐熱性や強度等、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムに要求される種々の特性を有し、かつ、機能性粒子を任意の条件で含有することができる樹脂として非常に好適である。
また、本発明は、熱硬化性樹脂に機能性粒子を添加したシート状フィルムについて、上記方法によって、フィルムの表裏面での特性値差を持ちながら、各面の特性が均一なシート状フィルムを、正確に、かつ、比較的簡便に作製することができる。
本発明は、四方に端部を有するフィルムであって、機能性粒子がフィルムの厚さ方向に傾斜分散していることを特徴とする。つまり、例えば、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムにあっては、片面での静電気の拡散速度を早くする一方、他面での拡散を抑える必要のある場合がある。こうした場合に、導電性粒子がフィルムの厚さ方向に傾斜分散し、かつ、フィルムの表裏で特性値差を持つ本発明に係るフィルムは、その機能が大いに活かされることとなる。具体的には、図1のような断面を有するフィルム1が挙げられる。フィルム1の厚さ方向に粒子2の密度の傾斜があり、1つの面Aの近傍では機能的粒子2の密度が高く、他の面Bでは粒子2の密度が低くなっている。例えば、フィルム1の片面AまたはA面に搭載したものを温度調整する場合、A面上での伝熱は素早くする必要がある一方、他の面Bでは一定の放熱が必要となるとともに所定の保温機能も必要とされる。つまり、A面での正確な温度制御のためには、A面に加えた熱を直にA面またはA面に搭載したものに伝える必要があるためA面での熱伝導度は高くなければならない。ただし、A面に加えた熱が直ちにB面から放出されるとA面での温度制御が困難となるためA面と比較してB面での熱伝導度は低くする必要がある。また、こうした特性はフィルムの部位によって異なることは、やはり正確な温度制御の妨げとなる。従って、本発明の如く、熱伝導性粒子がフィルム内において厚さ方向に傾斜分散していることが好ましく、さらには、一定の傾斜を有することが好ましいことが多い。
また、本発明は、機能性粒子が、導電性粒子、熱伝導性粒子、潤滑性粒子のいずれかもしくはこれらの一部或いは全てを組合せた機能性粒子を含むことを特徴とする。つまり、上記では、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムにおける静電気の拡散を目的として導電性粒子をフィルムの厚さ方向に傾斜分散し、かつ、フィルムの表裏で特性値差を持つ場合について述べたが、本発明に係るフィルムについては、熱伝導性・潤滑性といった特性などに対しても、同じような要求があり、上記同様の構成を有することで、本発明に係るフィルムの機能が活かされる。例えば、ポリイミド樹脂に分散させる導電性粒子としてはカーボンブラック等が、熱伝導性粒子としては窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ベリウム等が挙げられる。潤滑性粒子とは、フィルムの潤滑性を高めるために添加する粒子をいい、例えばフッ素樹脂粒子、具体的にはポリ四フッ化エチレン樹脂等が挙げられる。また、各粒子は、一般に5μm以下の粒径を有するものが利用されるが、添加量とともに樹脂の種類や樹脂前駆体溶液の粘度やフィルムの強度等によって設定される。例えば、ポリイミド樹脂フィルムの場合、2.0μm以下の粒径が好ましく、5〜30重量%が添加される。なお、本発明は、1 種類の粒子で1の特性を有する場合のみならず、1つの特性のみを確保するために複数の粒子を組み合せる場合、1 種類の粒子で複数の特性を有する場合、複数種の粒子で複数の特性を有する場合にも適用できる。
本発明は、ポリイミド系樹脂を主成分とし、前駆体溶液がポリアミド酸であるシート状フィルムであるときに、特に有効である。耐熱性や強度等、電子写真画像形成装置等に用いられるフィルムに要求される種々の特性を有し、かつ、機能性粒子を任意の条件で含有することができる樹脂として、ポリイミド系樹脂は、非常に優れた素材といえる。ポリイミド樹脂の形成については、後述する。
本発明は、シート状フィルムの製造方法であって、フィルムに機能性粒子を分散させるものであり、フィルムの表裏で特性値差を持つことを特徴とする。
具体的には、熱硬化性樹脂を主成分とするシート状フィルムを
(1)機能性粒子を溶媒に均一に分散させ、
(2)前記分散溶媒に、1 または複数の樹脂の素材を溶解させて樹脂前駆体溶液を作製し、
(3)前記樹脂前駆体溶液を金型内面に塗布し、
(4)樹脂前駆体を形成させ、遠心成型した後に、
(4)加熱をして溶媒除去を行い、硬化させ
(5)形成されたシームレスフィルムを切り開く
ことによって作製する。
以下、本発明の実施の形態について、主として、シート状ポリイミドフィルムについて説明する。なお、本発明はこれに限定されるものでないことはいうまでもない。
即ち、機能性粒子を均一分散させたポリアミド酸ワニスを金型内面に塗布し、金型を高速回転させて遠心成型すると同時に機能性粒子の傾斜分散の形成を行ない、その後に加熱して溶媒除去およびイミド閉環反応させたシームレスポリイミドフィルムを切り開いてシート状フィルムを作製することによって、フィルムの表裏で特性値差を持つシート状ポリイミドフィルムを作製することができる。
ここで、シート状ポリイミドフィルムは、ポリアミド酸ワニスを適宜展開してフィルムに成形することにより得ることができるが、フィルムの厚さは使用目的などに応じて適宜決定しうる。一般には強度や柔軟性等の機械特性などの点により、5〜500μm が好適であるが、就中柔軟性等の面を重視すれば10〜300μm 、さらに加工性等の面を重視すれば20〜200μmの厚さがより好適とされる。
また、シート状フィルムの形成は、例えばポリアミド酸ワニスを金型の内周面に浸債方式や塗布方式等にてコートする方式や、注形型に充填する方式などの適宜な方式でリング状に形成した後、金型を高速回転させることにより遠心成型し、その後加熱処理して溶剤除去およびイミド転化を行なうことでシームレスポリイミドベルトを形成し、シームレスベルトを切り開くことでシート状フィルムを得ることができる。
ポリイミド樹脂中への機能性粒子の配合は、例えば上記したポリアミド酸を調整する際にその溶液にプラネタリミキサ−やビーズミルや3本ロ−ル等の適宜な分散機にて機能性粒子を混合分散して混合させて配合し、それをフィルム成形に供する方式などの適宜な方式にて行なうことができる。なお、粒子径等の不均一分散によるフィルムの面内方向へのバラツキ防止などの点により、先ず溶媒にボールミルや超音波等の適宜な方式で機能性粒子を分散させた後、その分散液に樹脂前駆体溶液を構成する各要素を溶解させて重合処理に供する方式が好ましく適用することができる。つまり、上記製造方法において、樹脂前駆体溶液に機能性粒子を分散させた場合には、樹脂前駆体を構成する各要素と粒子との混合状態の関係から溶媒への均一な分散が難しい場合があり、最初に機能性粒子を溶媒に均一に分散させることで、溶媒との均質性が向上するという効果が期待できる。
さらに、分散の均一性をより高めた状態で樹脂前駆体を作製し、かつ、上記の金型を高速回転させることによって、機能性粒子をいずれか一方の表面に局在することなく傾斜分散させることで、熱や電子の流れを円滑かつムラなくすることができる。また、分散の傾斜を制御することで、両面での特性値差を要求される値に設定することが可能となる。分散の傾斜の制御は、例えば、溶液の粘度や回転速度および加熱温度をパラメータとする方法がある。
ポリイミド樹脂の形成は、例えばテトラカルボン酸二無水物やその誘導体とジアミンを溶媒中で重合反応させてなるポリアミド酸の溶液を適宜な方式で展開し、その展開層を乾燥製膜してフィルム状に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化する方法などにより行うことができる。
上記のポリアミド酸は、有機溶媒中でテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジアミンとをほぼ等モルで反応させることにより得られるもので、通常溶液状態で用いられる。
Figure 2005264047
式中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族とを組み合わせたもの、またはそれらの置換された基である。
前記したテトラカルボン酸二無水物の具体例としてはピロメリツト酸二無水物(PmDA)、3,3' ,4,4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3' ,4,4' −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,3,3' ,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2' −ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ベリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、ジアミンの例としては、4,4' −ジアミノジフェニルエーテル(DDE)、4,4' −ジアミノジフェニルメタン、3,3' −ジアミノジフェニルメタン、3,3' −ジクロロベンジン、4,4' −ジアミノジフェニルスルフィド−3,3' −ジアミノジフエニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン(PDA)、3,3' −ジメチル−4,4' −ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3' −ジメチルベンジジン、3,3' −ジメトキシベンジジン、4,4' −ジアミノフェニルスルホン、4,4' −ジアミノジフェニルスルフィド、4,4' −ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ−第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−6−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m −フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルへプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルへプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピベラジン
2 N(CH2 3 O(CH2 2 O(CH2 )NH2
2 N(CH2 3 S(CH2 3 NH2
2 N(CH2 3 N(CH3 2 (CH2 3 NH2
等が挙げられる。
上記したテトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては、各種溶媒を適宜用いることができるが、溶解性などの点により極性溶媒が好適である。極性溶媒の例としては、N,N−ジアルキルアミド類が有用であり、例えば、このうちの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらは、蒸発、置換または拡散によりポリアミド酸およびポリアミド酸成形品から容易に除去することができる。また、上記以外の有機極性溶媒として、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、併せて用いても差し支えない。さらに、上記有機極性溶媒にクレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、ベンゾニトリル、ジオキサン、プチロラクトン、キシレン、シクロヘキサン、へキサン、ベンゼン、トルエン等を単独でもしくは併せて混合することもできるが、水の添加は好ましくない。すなわち、水の存在によってポリイミド酸が加水分解して低分子量化するため、ポリアミド酸の合成は実質上無水条件下で行う必要がある。
上記のテトラカルボン酸二無水物(a)とジアミン(b)とを有機極性溶媒中で反応させることによりポリアミド酸が得られる。その際のモノマー濃度「溶媒中における(a)+(b)の濃度」は、種々の条件に応じて設定される。しかし、通常、5〜30重量%である。また、反応温度は80℃以下に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜50℃であり、反応時間は約0.5〜10時間である。このようにして酸二無水物成分原料とジアミン成分原料とを有機極性溶媒中で反応させることによりポリアミド酸がその反応の進行に伴い溶液粘度が上昇する。この発明においては、機能性粒子(例えば、導電性フィラー)を含有するポリアミド酸ワニスの25℃の粘度をB型粘度計における値1〜30Pa・sに調整し、用いうる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例などについて説明する。
<実施例1>
800gのN−メチル−2−ピロリドン(NmP)中に乾燥したカーボンブラックPrintex V(デグサ・ヒュルス ジャパン社製)40g(ポリイミド固形分に対し20重量%)をボールミルで分散させNmP‐カーボンブラック分散液を得た。
このNmP‐カーボンブラック分散液に3,3' ,4,4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BPDA)128.5gとp−フェニレンジアミン(PDA)47.2gを溶解し、窒素雰囲気中において、室温で5時間以上攪拌しながら反応させて、20Pa・sのポリアミド酸ワニスを得た。内径330mm、長さ500mm、の内面に上記ポリアミド酸ワニスをディスペンサーで厚さ400μmに塗布後、1500rpmで10分間回転させ均一な塗布面を得る。次に、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間当てた後、150℃で60分間加熱、その後300℃まで2℃/分の昇温速度で昇温を行ない、更に300℃で30分間加熱し、溶媒の除去、脱水閉環水の除去、及びイミド転化を行った。その後室温に戻し、金型から剥離し、74〜76μmのシームレスの半導電性ポリイミドベルトを得た。この半導電性シームレスポリイミドベルトを切り開くことにより、フィルムの表裏で表面抵抗値の特性値に差を持つシート状ポリイミドフィルムを得た。
フィルムの表面抵抗率は三菱化学製ハイレスタ‐UPのURプローブを用い電圧10V印加し、10秒後の電流値より求めた。表1に表面抵抗値を示す。
Figure 2005264047
本発明の実施態様の一例を示す説明図
符号の説明
1 フィルム
2 機能性粒子

Claims (4)

  1. 四方に端部を有するフィルムであって、機能性粒子がフィルムの厚さ方向に傾斜分散していることを特徴とするシート状フィルム。
  2. 前記機能性粒子が、導電性粒子、熱伝導性粒子、潤滑性粒子のいずれかまたはこれらの一部或いは全てを組合せた機能性粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載のシート状フィルム。
  3. 前記フィルムが、ポリイミド系樹脂を主成分とし、前駆体溶液がポリアミド酸である樹脂を素材とすることを特徴とする請求項1または2に記載のシート状フィルム。
  4. シート状フィルムの製造方法であって、
    (1)機能性粒子を溶媒に均一に分散させ、
    (2)前記分散溶媒に、1 または複数の樹脂の素材を溶解させて樹脂前駆体溶液を作製し、
    (3)前記樹脂前駆体を金型内面に形成させ、遠心成型した後に、
    (4)溶媒除去を行い、硬化させ、
    (5)形成されたシームレスフィルムを切り開く
    ことで作製することを特徴するシート状フィルムの製造方法。
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