JP2013195452A - 画像形成装置用複層ポリイミドフィルム、画像形成装置、及び画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents

画像形成装置用複層ポリイミドフィルム、画像形成装置、及び画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】積層されたポリイミド樹脂層間で剥離しにくい画像形成装置用複層ポリイミドフィルムを提供する。
【解決手段】ポリイミド樹脂層が2層以上積層された積層構造を有し、隣接する2層のポリイミド樹脂層は、ポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層11が形成された後、該第1ポリイミド樹脂層に接する第2ポリイミド樹脂層12が形成されて成り、前記第2ポリイミド樹脂層は前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む画像形成装置用複層ポリイミドフィルム1。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置用複層ポリイミドフィルム、画像形成装置、及び画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法に関する。
静電複写方式を用いた画像形成装置は、光導電性の感光体からなる像保持体の表面を帯電し、画像信号を変調したレーザー光等で静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像して可視化したトナー像とする。
例えば、上記トナー像を中間転写体を介して記録媒体に静電的に転写することにより画像を得る画像形成装置として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
中間転写体を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂(特許文献2参照)、ポリフッ化ビニリデン(特許文献3、4参照)、ポリアルキレンフタレート(特許文献5参照)などの熱可塑性樹脂の半導電性の無端ベルトやポリイミド樹脂や全芳香族ポリアミド樹脂(特許文献6参照)を用いることが提案されている。
なかでも、ポリイミド樹脂は強度が高いこと、電気的なストレスに強いことから一般的に用いられている。例えば、高機能化のためにポリイミド樹脂層を積層して表と裏の抵抗を変えることが提案されている(特許文献7参照)。
特開昭62−206567号公報 特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特許第2560727号 特開平7−156287号公報
本発明は、積層されたポリイミド樹脂層間で剥離しにくい画像形成装置用複層ポリイミドフィルムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1の発明は、ポリイミド樹脂層が2層以上積層された積層構造を有し、隣接する2層のポリイミド樹脂層は、第1ポリイミド樹脂層がポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して形成された後、該第1ポリイミド樹脂層に接する第2ポリイミド樹脂層が形成されて成り、前記第2ポリイミド樹脂層は前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む画像形成装置用複層ポリイミドフィルム。
請求項2の発明は、前記第2ポリイミド樹脂層は、前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂と同種の樹脂を含む請求項1に記載の画像形成装置用複層ポリイミドフィルム。
請求項3の発明は、前記第1ポリイミド樹脂層は、前記第2ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤に溶解する前記溶剤可溶性樹脂として、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、及び溶剤可溶型ポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用複層ポリイミドフィルム。
請求項4の発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤を収容し、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を前記トナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの環状体を含む中間転写ベルトと、前記像保持体上の前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写する一次転写手段と、前記中間転写ベルトに転写された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、を備える画像形成装置。
請求項5の発明は、ポリイミド前駆体、溶剤可溶性樹脂、導電剤、及び溶剤を含む第1ポリイミド樹脂層形成用溶液を芯材上に塗布して第1塗布膜を形成する工程と、前記第1塗布膜を乾燥する工程と、乾燥した前記第1塗布膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層を形成する工程と、ポリイミド前駆体、導電剤、及び前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む第2ポリイミド樹脂層形成用溶液を前記第1ポリイミド樹脂層上に塗布して第2塗布膜を形成する工程と、前記第2塗布膜を乾燥する工程と、乾燥した前記第2塗布膜を焼成して第2ポリイミド樹脂層を形成する工程と、前記第1ポリイミド樹脂層と前記第2ポリイミド樹脂層とが積層された複層ポリイミドフィルムを前記芯材から剥離する工程と、を有する画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法。
請求項1の発明によれば、ポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層が形成された後、第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含まずに第2ポリイミド樹脂層が形成された場合に比べ、積層されたポリイミド樹脂層間で剥離しにくい画像形成装置用複層ポリイミドフィルムが提供される。
請求項2の発明によれば、第2ポリイミド樹脂層が、第1ポリイミド樹脂層に含まれる溶剤可溶性樹脂と同種の樹脂を含まない場合に比べ、積層されたポリイミド樹脂層間で剥離しにくい画像形成装置用複層ポリイミドフィルムが提供される。
請求項3の発明によれば、第1ポリイミド樹脂層が、第2ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤に溶解する前記溶剤可溶性樹脂として、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、及び溶剤可溶型ポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも一種を含まない場合に比べ、積層されたポリイミド樹脂層間で剥離しにくい画像形成装置用複層ポリイミドフィルムが提供される。
請求項4の発明によれば、第1ポリイミド樹脂層がポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して形成された後、第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含まない複層ポリイミドフィルムを適用した場合に比べ、長寿命の画像形成装置が提供される。
請求項5の発明によれば、ポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層を形成した後、第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含まない樹脂溶液を用いて第2ポリイミド樹脂層を形成した場合に比べ、積層されたポリイミド樹脂層間で剥離しにくい画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法が提供される。
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムを示す概略図である。 図1のA−A断面を示す概略図である。 本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
<画像形成装置用複層ポリイミドフィルム>
本実施形態に係る画像形成装置用複層ポリイミドフィルム(適宜「複層ポリイミドフィルム」と記す。)は、ポリイミド樹脂層が2層以上積層された積層構造を有し、隣接する2層のポリイミド樹脂層は、ポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層が形成された後、該第1ポリイミド樹脂層に接する第2ポリイミド樹脂層が形成されて成り、前記第2ポリイミド樹脂層は前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含んでいる。
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムが積層されたポリイミド樹脂層間の接着性に優れる理由としては以下のように推測される。
ポリイミド樹脂層を積層した複層ポリイミドフィルムを製造する際、積層方向で隣接する2層のポリイミド樹脂層(第1ポリイミド樹脂層及び第2ポリイミド樹脂層)のうち、先に形成する第1ポリイミド樹脂層となる塗布膜(第1塗布膜)のイミド化前の乾燥状態で第2ポリイミド樹脂層となる塗布膜(第2塗布膜)を塗り重ねる場合には、層間接着性は得られるものの、界面で乾燥状態の第1塗布膜の表面が第2塗布膜に含まれる溶剤に侵食されるために導電剤の凝集が発生して、抵抗が変化する、あるいは、抵抗のバラツキが大きくなり易い。また、イミド化が終了したポリイミドフィルム(第1ポリイミド樹脂層)に第2塗布膜を塗り重ねる場合には、抵抗の変化やバラツキが抑制されるが、十分な層間接着力が得られない。これは、第1ポリイミド樹脂層上に第2ポリイミド樹脂層を形成するときの界面での反応性の乏しさのためであると考えられる。
一方、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムは、第2ポリイミド樹脂層の溶剤で溶解する溶剤可溶性樹脂を第1ポリイミド樹脂層中に添加しておくことで、焼成により第1ポリイミド樹脂層を形成した後でも第2ポリイミド樹脂層の塗布膜を形成したときに前記第2ポリイミド樹脂層の塗布膜に含まれる溶剤によって第1ポリイミド樹脂層の溶剤可溶性樹脂の一部が溶解し、その後、焼成することで界面における層間接着力が向上すると考えられる。
以下、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムの構成について具体的に説明する。
図1は本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムの一例である環状の複層ポリイミドフィルムを概略的に示しており、図2は図1に示す複層ポリイミドフィルムの厚さ方向(積層方向)の断面を概略的に示している。図1及び図2に示す複層ポリイミドフィルム1は、2層のポリイミド樹脂層11,12が積層された積層構造を有し、ポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層11が形成された後、該第1ポリイミド樹脂層11上に第2ポリイミド樹脂層12が形成され、第2ポリイミド樹脂層12には、第1ポリイミド樹脂層11に含まれる溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤が含まれている。
なお、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムにおける「第1ポリイミド樹脂層」及び「第2ポリイミド樹脂層」とは、ポリイミド樹脂層が2層以上積層された積層構造において積層方向に隣接するポリイミド樹脂層のうち、先に形成されたポリイミド樹脂層が「第1ポリイミド樹脂層」であり、「第1ポリイミド樹脂層」の形成後に当該第1ポリイミド樹脂層上に形成されたポリイミド樹脂層が「第2ポリイミド樹脂層」であり、その上下関係は限定されない。例えば、円筒状の芯材の外周面に第1ポリイミド樹脂層を形成した後、第2ポリイミド樹脂層を形成した場合は、下層が第1ポリイミド樹脂層、上層が第2ポリイミド樹脂層である。一方、円筒状の芯材の内周面に第1ポリイミド樹脂層を形成した後、第2ポリイミド樹脂層を形成した場合は、上層が第1ポリイミド樹脂層、下層が第2ポリイミド樹脂層となる。
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムは、ポリイミド樹脂層が3層以上積層された構成を有していてもよいが、代表例として図1及び図2に示す2層のポリイミド樹脂層11,12が積層して構成された複層ポリイミドフィルム1について説明する。
(ポリイミド樹脂)
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1を構成する各ポリイミド樹脂層11,12はポリイミド樹脂を含んでいる。ポリイミド樹脂としては、ポリアミド酸を脱水縮合させるタイプのポリイミド樹脂であればどのようなものでも用いられる。
例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミド酸のイミド化物が挙げられる。ポリイミド樹脂として具体的には、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との等モル量を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸の溶液として得て、そのポリアミド酸をイミド化して得られたものである。
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、下記の一般式(I)で示されるものが挙げられる。
(一般式(I)中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族を組み合わせたもの、又はそれらの置換された基である。)
テトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、ジアミン化合物の具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロボキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
なお、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1の各ポリイミド樹脂層11,12を構成するポリイミド樹脂は、強度の点から全芳香族系のポリイミド樹脂が望ましい。
(導電剤)
導電剤は、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1に導電性を付与する材料である。各ポリイミド樹脂層11,12に導電剤を添加することにより本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1の表面抵抗率を1013Ω/□以下に制御し得る。
各ポリイミド樹脂層11,12に含まれる導電剤としては、金属酸化物、カーボンブラック、導電性高分子等が挙げられる。価格、入手性などの観点からカーボンブラックが望ましい。なかでも、抵抗安定性の観点で一次粒子径が30nm以下のカーボンブラックが望ましい。
上記カーボンブラックとしては、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等の一般的なカーボンブラックが用いられる。より具体的には、三菱化学製の#3350B、#30、#3030B、東海カーボン社製の#5500、電気化学(株)製の粒状アセチレンブラック、旭カーボン(株)製のHS−500、アサヒサーマルFT、アサヒサーマルMT、ライオンアグゾ(株)製のケッチェンブラック、キャボット(株)製のバルカンXC−72、キャボット社の「REGAL 400R」、「MONARCH 1300」、Degussa社の「Color Black FW200」、「SPECIAL BLACK 4」、「PRINTEX150T」、「PRINTEX140T」、「PRINTEX U」等が挙げられる。
これらの中でも、チャンネルブラックや酸化処理したカーボンブラックを用いることが望ましい。カーボンブラックは、1種類でなく複数種類配合してもよい。
また、上記導電性高分子材料としては、例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等が挙げられる。尚、上記導電性材料は単独で用いても混合して用いてもよい。
本実施形態の複層ポリイミドフィルム1における導電剤の含有量は、複層ポリイミドフィルムの用途、導電剤の種類などにもよるが、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1を中間転写ベルトとして用い、導電剤としてカーボンブラックを用いる場合には、各ポリイミド樹脂層11,12における全固形分100質量部に対し、10質量部以上50質量部以下が望ましく、15質量部以上40質量部以下が更に望ましい。
(溶剤可溶性樹脂)
第1ポリイミド樹脂層11に含まれる溶剤可溶性樹脂は、第2ポリイミド樹脂層12を形成するためのポリアミド酸溶液に溶解する樹脂であればよい。なお、本実施形態で用いるポリイミド樹脂層形成用溶液に含まれるポリイミド前駆体は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の溶剤に溶解し、イミド化後に溶剤に溶解しないポリイミド樹脂となるが、樹脂の状態で第2ポリイミド樹脂層に含まれる溶剤に溶解しない樹脂は本実施形態における溶剤可溶性樹脂には該当しない。
第1ポリイミド樹脂層11に含まれる溶剤可溶性樹脂は、膜強度の点でイミド転化時の熱で分解や変質しない樹脂が望ましい。耐熱性、強度およびポリアミド酸を溶解できる溶媒であるN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のアミド系の溶媒に可溶という点で、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、及び溶剤可溶ポリイミドが望ましい。
第1ポリイミド樹脂層11における溶剤可溶性樹脂の含有量が多過ぎると、第1ポリイミド樹脂層11上に第2ポリイミド樹脂層形成用の樹脂溶液を塗布して溶解した界面におけるカーボンブラック等の導電剤の凝集が発生し、抵抗のバラツキが大きくなるとともに強度が低下する傾向がある。そのため、第1ポリイミド樹脂層11における溶剤可溶性樹脂の含有量は、第1ポリイミド樹脂層11の全固形分に対し、5質量%以上50質量%以下が望ましく、更に望ましくは10質量%以上40質量%以下である。
(添加剤)
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムは、ポリイミド樹脂の物性や表面性を阻害しないものであれば他の添加剤を含んでいてもよい。例えば、無機材料系の添加剤として、シリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムの微粒子、有機材料系の添加剤として、イミド化時の温度でも劣化しないポリアミド(PA)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、フッ素樹脂の粒子等が挙げられる。
(その他)
また、導電剤や添加剤を分散するための分散助剤、膜のレベリング性向上やベナードセルを防止する界面活性剤、焼成時の膜劣化を防止する酸化防止剤等は、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルムの特性を変化させない程度で添加してもよい。
(複層ポリイミドフィルムの物性)
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1の物性は、その用途にもよるが、例えば、画像形成装置における中間転写ベルトとして用いる場合には、ベルト状であっても、該ベルト状の環状体を円筒状基体の表面に被覆したドラム状であってもよい。
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1のフィルム全体の厚さは、0.05mm以上0.2mm以下であることが望ましく、0.06mm以上0.12mm以下であることが更に望ましい。
なお、各ポリイミド樹脂層11,12のそれぞれの厚みは、積層数などにもよるが、0.01mm以上0.1mm以下であることが望ましく、0.02mm以上0.07mm以下であることが更に望ましい。
本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1の導電性は、半導電性、具体的には、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1×1013Ω/□以下であることが望ましく、1×10Ω/□以上1×1012Ω/□以下であることがより望ましい。
また、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1の体積抵抗率は、10Ω・cm以上1012Ω・cm以下が望ましく、10Ω・cm以上1011Ω・cm以下がより望ましい。
<画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法>
次に、本実施形態に係る画像形成装置用複層ポリイミドフィルム1の製造方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置用複層ポリイミドフィルムを製造する方法としては、例えば、ポリイミド前駆体、溶剤可溶性樹脂、導電剤、及び溶剤を含む第1ポリイミド樹脂層形成用溶液を芯材上に塗布して第1塗布膜を形成する工程(第1塗布工程)と、前記第1塗布膜を乾燥する工程(第1乾燥工程)と、乾燥した前記第1塗布膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層を形成する工程(第1焼成工程)と、ポリイミド前駆体、導電剤、及び前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む第2ポリイミド樹脂層形成用溶液を前記第1ポリイミド樹脂層上に塗布して第2塗布膜を形成する工程(第2塗布工程)と、前記第2塗布膜を乾燥する工程(第2乾燥工程)と、乾燥した前記第2塗布膜を焼成して第2ポリイミド樹脂層を形成する工程(第2焼成工程)と、前記第1ポリイミド樹脂層と前記第2ポリイミド樹脂層とが積層された複層ポリイミドフィルムを前記芯材から剥離する工程(剥離工程)と、を有する方法が好適である。
(第1塗布工程)
ポリイミド前駆体、溶剤可溶性樹脂、導電剤、及び溶剤を含む第1ポリイミド樹脂層形成用溶液を芯材上に塗布して第1塗布膜を形成する。
ポリイミド前駆体としては、例えば、前記したテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミド酸が挙げられる。市販されているものとして、例えば、ユーイミドKX(ユニチカ社製)、ユーワニスA(宇部興産製)が使用される。
第1ポリイミド樹脂層形成用溶液中の全固形分に対するポリイミド前駆体の含有量は、10質量%以上50質量%以下であることが望ましく、15質量%以上35質量%以下であることがさらに望ましい。
第1ポリイミド樹脂層形成用溶液中の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒(有機極性溶媒)が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が望ましく、具体的には、例えば、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数又は複数併用してもよい。
導電剤としては、前記したカーボンブラック等が用いられる。なお、カーボンブラック等の導電剤を樹脂溶液中に分散させる方法としては、セラミックビーズやボールといったメディアの衝突力を利用して粉砕するメディアミル、高圧で微小オリフィスを通過させ高せん断力をかけるとともに衝突させた際の衝撃力を利用する湿式ジェットミルやホモジナイザといった一般的に用いられる分散方法が用いられる。
芯材としては、アルミニウムやステンレスが望ましく用いられ、特にステンレスを用いることが望ましい。また、形成された環状体の芯材表面からの剥離を良好に行うため、芯材の表面には離型性が付与されていてもよい。離型性を付与するためには、芯材表面をクロムやニッケルでメッキしたり、フッ素系樹脂やシリコーン樹脂で表面を被覆したり、あるいは表面に離型剤を塗布することが有効である。
第1ポリイミド樹脂層形成用溶液を芯材上に塗布する方法は特に限定されず、例えば、樹脂溶液をノズルから吐出させながら、回転する芯材を回転軸方向に移動させることによって、芯材の外周面に樹脂組成物を塗布する方法や、芯材を樹脂溶液に浸漬して引き上げる浸漬塗布法、フローコート法等が挙げられる。
(第1乾燥工程)
次いで、芯材上に第1ポリイミド樹脂層形成用溶液を塗布して形成した第1塗布膜を乾燥させる。乾燥工程では、芯材表面に塗布された樹脂組成物の塗布膜の流動性を失わせることを目的として加熱が施される。乾燥工程における乾燥条件としては、80℃以上180℃以下の範囲の温度で10分間以上60分間以下とすることが望ましい。
(第1焼成工程)
次いで、乾燥した第1塗布膜(第1乾燥膜)を焼成して第1ポリイミド樹脂層を形成する。前記第1乾燥工程の後、第1乾燥膜を更に高い温度で加熱(焼成)を行う。第1乾燥工程よりも更に高い温度で加熱することにより、第1乾燥膜に含まれるポリイミド前駆体のイミド転化を生じさせ、ポリイミド樹脂、溶剤可溶性樹脂、及び導電剤を含んでなる第1ポリイミド樹脂層11が形成される。
第1焼成工程における加熱温度は、イミド転化を生じさせるとともに溶剤可溶性樹脂の変性を抑制する観点から、例えば、250℃以上400℃以下が望ましく、280℃以上350℃以下がより望ましい。
焼成工程での総加熱時間(最初の段階における昇温を開始する時から最後の段階での加熱を終了する時までの時間)は、20分間以上120分間以下とすることが望ましく、40分間以上90分間以下とすることがより望ましい。
なお、第1焼成工程は2段階以上に分けて段階的に昇温して加熱してもよい。
(第2塗布工程)
第1焼成工程後、ポリイミド前駆体、導電剤、及び前記第1ポリイミド樹脂層11に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む第2ポリイミド樹脂層形成用溶液を前記第1ポリイミド樹脂層11上に塗布して第2塗布膜を形成する。
第2ポリイミド樹脂層形成用溶液に含まれる溶剤は、第1ポリイミド樹脂層に用いる溶剤可溶性樹脂に応じて選択すればよい。例えば、第1ポリイミド樹脂層に含まれる溶剤可溶性樹脂として、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、又は溶剤可溶ポリイミドを用いる場合は、第2ポリイミド樹脂層形成用溶液に含まれる溶剤としてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のアミド系の溶媒を用いればよい。
ポリイミド前駆体及び導電剤についてはそれぞれ第1ポリイミド樹脂層形成用溶液と同様の種類、配合量を採用してもよいし、表裏で導電性が異なる複層ポリイミドフィルムを製造する場合には、導電剤の配合量等を変更してもよい。
なお、複層ポリイミドフィルムを3層以上のポリイミド樹脂層で構成する場合は、第2ポリイミド樹脂層形成用溶液にも溶剤可溶性樹脂を含ませる。第2ポリイミド樹脂層を形成した後、第2ポリイミド樹脂層に含まれる溶剤可溶性樹脂を溶解させる溶剤を含むポリイミド樹脂層形成用溶液を用いて第2ポリイミド樹脂層上にポリイミド樹脂層を形成する。
一方、2層構成の複層ポリイミドフィルム1を製造する場合は、第2ポリイミド樹脂層形成用溶液は溶剤可溶性樹脂を含む必要はないが、第1ポリイミド樹脂層11に含まれる溶剤可溶性樹脂と同種の溶剤可溶性樹脂を含むことが望ましい。第1ポリイミド樹脂層11と第2ポリイミド樹脂層12で同種の溶剤可溶性樹脂を含むことで、界面における接着力がより向上することになる。
(第2乾燥工程)
次いで、第1ポリイミド樹脂層11上に形成された第2塗布膜を乾燥させる。第2乾燥工程では第1乾燥工程と同様の乾燥条件が採用される。
(第2焼成工程)
次いで、乾燥した第2塗布膜(第2乾燥膜)を焼成して第2ポリイミド樹脂層12を形成する。第2焼成工程では第1焼成工程と同様の焼成条件が採用される。焼成により、第2乾燥膜に含まれるポリイミド前駆体のイミド転化を生じさせ、ポリイミド樹脂及び導電剤を含んでなる第2ポリイミド樹脂層12が形成される。
(剥離工程)
次いで、第1ポリイミド樹脂層11と第2ポリイミド樹脂層12とが積層された複層ポリイミドフィルム1を芯材から剥離する。例えば、芯材と複層ポリイミドフィルムとの間隙に空気を吹き込む等の公知の方法によって複層ポリイミドフィルム1を芯材から剥離することによって、本実施形態に係る複層ポリイミドフィルム1が得られる。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤を収容し、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を前記トナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの環状体を含む中間転写ベルトと、前記像保持体上の前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写する一次転写手段と、前記中間転写ベルトに転写された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、を備える。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を概略的に示している。図3に示す画像形成装置100は、いわゆるタンデム方式であり、それぞれ電子写真感光体からなる4つの像保持体101a〜101dの周囲に、その回転方向に沿って順次、帯電装置102a〜102d、露光装置114a〜114d、現像装置103a〜103d、一次転写装置(一次転写ロール)105a〜105d、像保持体クリーニング装置104a〜104dが配置されている。尚、転写後の像保持体101a〜101dの表面に残留している残留電位を除去するために除電器を備えていてもよい。
また、中間転写ベルト107が、支持ロール106a〜106d、駆動ロール111および対向ロール108に支持され、ベルト支持装置107bを形成している。これらの支持ロール106a〜106d、駆動ロール111および対向ロール108により、中間転写ベルト107は、各像保持体101a〜101dの表面に接触しながら各像保持体101a〜101dと一次転写ロール105a〜105dとで挟まれる領域を矢印Aの方向に移動し得る。一次転写ロール105a〜105dが中間転写ベルト107を介して像保持体101a〜101dに接触する部位が一次転写部となり、像保持体101a〜101dと一次転写ロール105a〜105dとの接触部には一次転写電圧が印加される。
また、二次転写装置として、中間転写ベルト107および二次転写ベルト116を介して対向ロール108と二次転写ロール109が対向配置されている。紙等の記録媒体115が中間転写ベルト107の表面に接触しながら中間転写ベルト107と二次転写ロール109とで挟まれる領域を矢印Bの方向に移動し、その後、定着装置110を通過する。二次転写ロール109が中間転写ベルト107および二次転写ベルト116を介して対向ロール108に接触する部位が二次転写部となり、二次転写ロール109と対向ロール108との接触部には二次転写電圧が印加される。更に、転写後の中間転写ベルト107と接触するように、中間転写ベルトクリーニング装置112,113が配置されている。
(像保持体)
像保持体101a〜101dとしては、公知の電子写真感光体が広く適用される。電子写真感光体としては、感光層が無機材料で構成される無機感光体や、感光層が有機材料で構成される有機感光体などが用いられる。有機感光体においては、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層を積層する機能分離型有機感光体や、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を果たす単層型有機感光体が好適に用いられる。また、無機感光体においては、感光層がアモルファスシリコンにより構成されているものが、好適に用いられる。
像保持体101a〜101dの形状には特に限定はなく、例えば、円筒ドラム状、シート状またはプレート状等、公知の形状が採用される。
(帯電装置)
帯電装置102a〜102dとしては、特に制限はなく、例えば、導電性(ここで、帯電装置における「導電性」とは例えば体積抵抗率が10Ω・cm未満を意味する。)または半導電性(ここで、帯電装置における「半導電性」とは例えば体積抵抗率が10乃至1013Ωcmを意味する。)のローラ、ブラシ、フィルム、またはゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器など、公知の帯電器が広く適用される。これらの中でも接触型帯電器が望ましい。
帯電装置102a〜102dは、像保持体101a〜101dに対し、通常、直流電流を印加するが、交流電流を更に重畳させて印加してもよい。
(露光装置)
露光装置114a〜114dとしては、特に制限はなく、例えば、像保持体101a〜101dの表面に、半導体レーザー光、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)光、または液晶シャッタ光等の光源、或いはこれらの光源からポリゴンミラーを介して定められた像様に露光し得る光学系機器など、公知の露光装置が広く適用される。
(現像装置)
現像装置103a〜103dとしては、目的に応じて選択され、例えば、一成分系現像剤または二成分系現像剤をブラシ、またはローラ等を用い接触或いは非接触させて現像する公知の現像器などが挙げられる。
本実施形態の画像形成装置100に用いるトナー(現像剤)は特に限定されず、例えば、結着樹脂と着色剤を含んで構成される。
結着樹脂としては、スチレン類、モノオレフィン類、ビニルエステル類、α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエーテル類、またはビニルケトン類等の単独重合体および共重合体が例示され、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、またはポリプロピレン等が挙げられる。更に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、またはパラフィンワックス等も挙げられる。
着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、またはC.I.ピグメント・ブルー15:3等が代表的なものとして挙げられる。
トナーには、帯電制御剤、離型剤、他の無機粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。
離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、またはキャンデリラワックス等が代表的なものとして挙げられる。
帯電制御剤としては、公知のものが使用されるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、または極性基を含有するレジンタイプ等の帯電制御剤が用いられる。
他の無機粒子としては、粉体流動性、帯電制御等の目的で、平均1次粒径が40nm以下の小径無機粒子を用い、更に、付着力低減の為、それより大径の無機或いは有機粒子を併用してもよい。これらの他の無機粒子は公知のものが使用される。
また、小径無機粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
トナーの製造方法としては、高い形状制御性を得られることから、乳化重合凝集法や溶解懸濁法等などの重合法が望ましく用いられる。また、これらの方法で得られたトナーをコアにして、更に凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
なお、外添剤を添加する場合、トナーおよび外添剤をヘンシェルミキサー或いはVブレンダー等で混合することによって製造し得る。また、トナーを湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
(一次転写ロール)
一次転写ロール105a〜105dは単層或いは多層のいずれでもよい。例えば、単層構造の場合は、発泡または無発泡のシリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。
(像保持体クリーニング装置)
像保持体クリーニング装置104a〜104dは、一次転写工程後の像保持体101a〜101dの表面に付着する残存トナーを除去するためのものであり、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、またはロールクリーニング等が用いられる。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、またはシリコーンゴム等が挙げられる。
(二次転写ロール)
二次転写ロール109の層構造は、特に限定されるものではないが、例えば、三層構造の場合、コア層と中間層とその表面を被覆するコーティング層により構成される。コア層は導電性粒子を分散したシリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等の発泡体で、中間層はこれらの無発泡体で構成される。コーティング層の材料としては、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、またはパーフルオロアルコキシ樹脂などが挙げられる。二次転写ロール109の体積抵抗率は10Ωcm以下であることが望ましい。また、中間層を除いた2層構造としてもよい。
(対向ロール)
対向ロール108は、二次転写ロール109の対向電極を形成する。対向ロール108の層構造は、単層或いは多層のいずれでもよい。例えば単層構造の場合は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。二層構造の場合は、上記のゴム材料で構成される弾性層の外周面を高抵抗層で被覆したロールから構成される。
また、対向ロール108と二次転写ロール109のシャフトとには、通常1kV以上6kV以下の電圧が印加される。対向ロール108のシャフトへの電圧印加に代えて、対向ロール108に接触させた電気良導性の電極部材と二次転写ロール109とに電圧を印加してもよい。上記電極部材としては、金属ロール、導電性ゴムロール、導電性ブラシ、金属プレート、または導電性樹脂プレート等が挙げられる。
(定着装置)
定着装置110としては、例えば、熱ローラ定着器、加圧ローラ定着器、またはフラッシュ定着器など公知の定着器が広く適用される。
(中間転写ベルトクリーニング装置)
中間転写ベルトクリーニング装置112,113としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、またはロールクリーニング等が用いられる、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、またはシリコーンゴム等が挙げられる。
この画像形成装置100で画像形成を行う際には、像保持体101aが矢印Cの方向に回転するとともに、その表面が帯電装置102aによって帯電された後、レーザー光等の露光装置114aにより第1色目の静電潜像が形成される。像保持体101aの表面に形成された静電潜像はその色に対応するトナーを含む現像剤を収容した現像装置103aにより、トナーで現像(顕像化)されてトナー像が形成される。なお、現像装置103a〜103dには、各色の静電潜像に対応するトナー(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)がそれぞれ収容されている。
像保持体101a上に形成されたトナー像は、一次転写部を通過する際に、一次転写ロール105aによって中間転写ベルト107上に静電的に転写(一次転写)される。以降、第1色目のトナー像を保持した中間転写ベルト107上に、一次転写ロール105b〜105dによって、第2色目、第3色目、第4色目のトナー像が順次重ね合わせられるよう一次転写され、最終的に多色の多重トナー像が得られる。
中間転写ベルト107上に形成された多重トナー像は、二次転写部を通過する際に、記録媒体115に静電的に一括転写される。トナー像が転写された記録媒体115は、定着装置110に搬送され、加熱や加圧等により定着処理された後、機外に排出される。
一次転写後の像保持体101a〜101dは、それぞれ像保持体クリーニング装置104a〜104dにより残留トナーが除去される。一方、二次転写後の中間転写ベルト107は、中間転写ベルトクリーニング装置112,113により残留トナーが除去され、次の画像形成プロセスに備える。
上述した実施形態においては、像保持体が複数個で構成される所謂タンデム方式の画像形成装置を説明したが、像保持体が1個で、色数分だけ中間転写ベルトが回転・作像プロセスを行う所謂複数サイクル方式(例えば4サイクル方式等)の画像形成装置であっても良い。
また、本実施形態に係る画像形成装置用複層ポリイミドフィルムを中間転写ベルトとして使用する場合について主に説明したが、本実施形態に係る画像形成装置用複層ポリイミドフィルムは中間転写ベルト以外にも適用してもよく、例えば、被転写体を搬送する転写搬送ベルトとして用いてもよい。
以下、実施例および比較例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下において「部」は、特に断りのない限り質量基準を表す。
まず、以下の溶液及び塗布液を調製した。
(溶剤可溶性樹脂溶液)
溶剤可溶性樹脂として、ポリサルフォン樹脂(ソルベイアドバンストポリマーズ社製 UdelP1700)、ポリエーテルサルフォン樹脂(ソルベイアドバンストポリマーズ社製 Veradel3300)、ポリエーテルイミド樹脂(SABICイノベーティブプラスチックス社製 Ultem1000)、ポリアリレート樹脂(ユニチカ社製 U100)、及びメタクリル樹脂(三菱レイヨン社製 アクリペットMF)を用い、各樹脂ごとにそれぞれ予め定めた量でN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解し、各溶剤可溶性樹脂の10質量%溶液を作製した。
また、ポリアミドイミド樹脂溶液については、ポリアミドイミド樹脂のNMP 14質量%溶解液(東洋紡社製 バイロマックスHR−16NN)を使用した。
(塗布液A1乃至A10)
全芳香族系ポリイミドワニス(ユニチカ社製 ユーイミドKX、固形分率:18質量%、溶剤:NMP)とNMPに溶解した溶剤可溶性樹脂を、それぞれ表1に示した配合量で混合し、樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液中に、導電剤としてカーボンブラック(Evonic Degussa社製 SB4 一次粒子径 25nm)を23phr添加した後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い、分散を行った。
(塗布液B)
全芳香族系ポリイミドワニス(ユニチカ社製 ユーイミドKX、固形分率:18質量%、溶剤:NMP)中に、導電剤としてカーボンブラック(Evonic Degussa社製 SB4 一次粒子径 25nm)を23phr添加した後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。
<実施例1>
塗布液A1をフローコート法にてφ366mmのアルミ製パイプの外面に膜厚が50μmになるように塗布し、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れて塗布膜を焼成した後、取り出すことでポリイミド樹脂と溶剤可溶性樹脂を含む樹脂膜が外面に形成されたアルミ製パイプを得た。
この樹脂膜の外面に、塗布液A1の塗布と同様にして塗布液Bを膜厚が50μmになるように塗布した後、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れて塗布膜を焼成した後、アルミ製パイプから抜くことで第1ポリアミド樹脂層(下層)及び第2ポリイミド樹脂層(上層)の2層構造の環状ベルトを得た。
<実施例2乃至10>
実施例1において塗布液A1の代わりに塗布液A2乃至A10をそれぞれ用いたこと以外は実施例1と同様にして2層構造の環状ベルトを得た。
<実施例11>
塗布液A2をフローコート法にてφ366mmのアルミ製パイプの外面に膜厚が50μmになるように塗布し、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れた後、取り出すことでポリイミド樹脂と溶剤可溶性樹脂を含む樹脂膜が外面に形成されたアルミ製パイプを得た。
この樹脂膜の外面に、1層目と同様に塗布液A2を膜厚が50μmになるように塗布した後、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れた後、アルミ製パイプから抜くことで2層構造の環状ベルトを得た。
<参考例1>
塗布液Bをフローコート法にてφ366mmのアルミ製パイプの外面に膜厚が50μmになるように塗布し、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを取り出すことでポリイミド樹脂層が外面にコートされたアルミ製パイプを得た。
この樹脂膜の外面に、1層目と同様に塗布液Bを膜厚が50μmになるように塗布した後、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れた後、アルミ製パイプから抜くことで2層構造の環状ベルトを得た。
<比較例1>
塗布液Bをフローコート法にてφ366mmのアルミ製パイプの外面に膜厚が50μmになるように塗布し、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れて焼成した後、取り出すことでポリイミド樹脂層が外面にコートされたアルミ製パイプを得た。
この樹脂膜の外面に、1層目と同様に塗布液Bを膜厚が50μmになるように塗布した後、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れた後、アルミ製パイプから抜くことで2層構造の環状ベルトを得た。
<比較例2>
塗布液Bをフローコート法にてφ366mmのアルミ製パイプの外面に膜厚が50μmになるように塗布し、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れて焼成した後、取り出すことでポリイミド樹脂層が外面にコートされたアルミ製パイプを得た。
この樹脂膜の外面に、1層目と同様に塗布液Bを膜厚が50μmになるように塗布した後、180℃で30分回転させて乾燥させた。次いで、このアルミ製パイプを320℃のオーブンに1時間入れた後、アルミ製パイプから抜くことで2層構造の環状ベルトを得た。
[評価]
上記実施例、比較例及び参考例で作製した環状ベルトについて、以下の方法により表面抵抗率、層間接着力及び膜強度を測定して評価を行った。
(表面抵抗率)
表面抵抗率は内円筒φ16mm,外円筒φ30mm×φ40mmの二重円筒式プローブを用い、下面を絶縁体にした測定装置を用い、この装置の内円筒に500Vをかけたときに外円筒に流れる電流量(電圧印加後10秒値)を測定し、フィルムの表面抵抗率(Ω/□)を計算により求めた。
表面抵抗率のバラツキは、各サンプルを24点測定し、各点の常用対数値の最大値と最小値の差を抵抗バラツキ値とし、以下の基準により評価した。
◎:抵抗バラツキ値が0.4未満
○:抵抗バラツキ値が0.4以上0.6未満
△:抵抗バラツキ値が0.6以上
(層間接着力)
20mm×100mmの短冊状サンプルを作製し、各層をあらかじめ剥離しておく。剥離した両端部を10mm/minのスピードで引っ張ったときの最大応力を層間の接着力とした。
(膜強度)
膜強度は、JIS K7127に従い、次の方法で測定した引張り弾性率にて判断した。5mm×40mmの短冊状試験片を切り出し、チャック間距離が40mmになるように引っ張り試験機にチャックする。20mm/minで引張った時の力が5N乃至8Nになる部分の傾きと断面積、チャック間距離より求めた。
評価結果を表2及び表3に示す。
実施例1乃至11では、下層中に上層の溶剤で溶解する樹脂を添加することで層間接着力が高い複層ポリイミドフィルムが得られている。特に、実施例11では、下層の構成は実施例2と同じであるが、上層中にも下層と同じ溶剤で溶解する樹脂を添加することで更に層間接着力が向上していることがわかる。
なお、参考例1では、下層となる塗布液を乾燥後、焼成前に上層を塗布し、その後焼成しているため層間接着力は高かったが、導電剤の凝集により抵抗バラツキが大きくなったと考えられる。
1 複層ポリイミドフィルム
11 第1ポリイミド樹脂層
12 第2ポリイミド樹脂層
101a、101b、101c、101d 像保持体
102a、102b、102c、102d 帯電装置
103a、103b、103c、103d 現像装置
104a、104b、104c、104d 像保持体クリーニング装置
105a、105b、105c、105d 一次転写ロール
106a、106b、106c、106d 支持ロール
107 中間転写ベルト
107b 中間転写ベルト支持装置(ベルト支持装置)
108 対向ロール
109 二次転写ロール
110 定着装置
111 駆動ロール
112 中間転写ベルトクリーニングブレード
113 中間転写ベルトクリーニングブラシ
114a、114b、114c、114d 像露光装置
115 記録媒体
116 二次転写ベルト

Claims (5)

  1. ポリイミド樹脂層が2層以上積層された積層構造を有し、隣接する2層のポリイミド樹脂層は、ポリイミド前駆体、導電剤及び溶剤可溶性樹脂を含む膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層が形成された後、該第1ポリイミド樹脂層に接する第2ポリイミド樹脂層が形成されて成り、前記第2ポリイミド樹脂層は前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む画像形成装置用複層ポリイミドフィルム。
  2. 前記第2ポリイミド樹脂層は、前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂と同種の樹脂を含む請求項1に記載の画像形成装置用複層ポリイミドフィルム。
  3. 前記第1ポリイミド樹脂層は、前記第2ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤に溶解する前記溶剤可溶性樹脂として、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、及び溶剤可溶型ポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用複層ポリイミドフィルム。
  4. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤を収容し、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を前記トナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの環状体を含む中間転写ベルトと、
    前記像保持体上の前記トナー像を前記中間転写ベルトに転写する一次転写手段と、
    前記中間転写ベルトに転写された前記トナー像を記録媒体に転写する二次転写手段と、
    を備える画像形成装置。
  5. ポリイミド前駆体、溶剤可溶性樹脂、導電剤、及び溶剤を含む第1ポリイミド樹脂層形成用溶液を芯材上に塗布して第1塗布膜を形成する工程と、
    前記第1塗布膜を乾燥する工程と、
    乾燥した前記第1塗布膜を焼成して第1ポリイミド樹脂層を形成する工程と、
    ポリイミド前駆体、導電剤、及び前記第1ポリイミド樹脂層に含まれる前記溶剤可溶性樹脂を溶解する溶剤を含む第2ポリイミド樹脂層形成用溶液を前記第1ポリイミド樹脂層上に塗布して第2塗布膜を形成する工程と、
    前記第2塗布膜を乾燥する工程と、
    乾燥した前記第2塗布膜を焼成して第2ポリイミド樹脂層を形成する工程と、
    前記第1ポリイミド樹脂層と前記第2ポリイミド樹脂層とが積層された複層ポリイミドフィルムを前記芯材から剥離する工程と、
    を有する画像形成装置用複層ポリイミドフィルムの製造方法。
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