JP2004295070A - 半導電性ベルト、及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

半導電性ベルト、及びそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度の平面度を有し、経時による形状の変形等の問題がなく、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、環境による電気抵抗の変化の少ない半導電性ベルトを提供する。更に、前記半導電性ベルトを備え、高品質の転写画質を安定して得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 電子写真画像形成装置に用いられ、何れも導電性物質を含有するポリイミド系樹脂を主体とする外層2と内層3とからなる無端状の半導電性ベルトであって、外層2と内層3との10〜80℃における線膨張係数の差が、35×10-6/℃以下であり、かつ外層2の線膨張係数が内層3の線膨張係数より大きいことを特徴とする半導電性ベルト、及びそれを中間転写ベルト、又は用紙搬送ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に用いられる半導電性ベルト、及び該半導電性ベルトを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機又は有機材料からなる光導電性感光体からなる像担持体表面に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、該トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写し、記録材に定着することにより所要の再生画像が得られる。
特に、前記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像を記録紙に二次転写する方式を採用した画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
前記中間転写体方式を採用した画像形成装置において、中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ポリアルキレンフタレート、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC,ETFE/PAT,PC/PATのブレンド材料等の熱可塑性樹脂の導電性の無端ベルトを用いる提案がなされている(例えば、特許文献2〜7参照。)。
しかし、前記ポリカーボネート樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の熱可塑性樹脂の導電性材料は機械特性が劣るために、駆動時の応力に対するベルト変形が大きく、高品質の転写画質が安定して得られない。また、駆動時にベルト端部よりクラックが発生するためにベルトライフが短いなどの問題がある。
また、中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられるベルト材料としては、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルトが提案されている。しかし、前記、補強材入り弾性ベルトは、経時でベルト材料のクリープ変形等に起因する色ずれの問題が発生する場合がある(例えば、特許文献8及び9参照。)。
更に、用紙搬送ベルトに用いられる材料としては、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)の樹脂材料、CR(クロロピレン)、EPDM(エチレンプロピレンジエンポリマー)などの弾性部材に導電性物質を分散してなる半導電性の無端ベルトを用いる提案がなされている。
一方、中間転写ベルトや転写搬送ベルト等に用い得る半導電性ベルトとして、機械特性や耐熱性に優れたポリイミド系樹脂に導電性フィラーを分散してなる中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献10及び11参照。)。
しかしながら、これまでに提案されているポリイミド系樹脂からなる半導電性ベルトは、可とう性と剛性のバランスが悪く、中間転写ベルトや転写搬送ベルトとしては、特性を満足しているとはいえなかった。更に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンと重合物であるポリアミド酸(Uワニス−S)をポリイミド系樹脂の原料とし、これに導電性フィラーを分散したベルトが開示されている。このタイプの中間転写ベルトは、機械特性に優れており、駆動時の応力に対するベルト変形がなく、色ずれのない高品質の転写画質が安定して得られる。一方、転写部においては、ポリイミド系樹脂材料の機械的特性が優れるために、バイアスローラを用いて記録媒体に記録紙を押圧し、電界を印加してトナー像を静電的に転写する1次転写部でのバイアスローラによる押圧力による変形が少ないので、バイアスローラによる押圧力が集中してしまう。このためトナーが凝集し、電荷密度が高くなることによってトナー層の内部で放電が発生し、トナー極性を変化させる等の原因によって、ライン画像が中抜けする(ホロキャラクター)等の画質欠陥が発生する問題が生じることがあった(例えば、特許文献12参照。)。
ポリイミド製の半導電性ベルトを複数の層で形成し、各層の電気特性を個別に調整することにより、電気特性や機械特性を向上させる方法が提案されている。例えば、内層と外層の樹脂成分を同一のポリイミド樹脂とし、表面電気抵抗値が異なる値を示すことを特徴として、外層への導電性物質の添加量を多くして、外層の導電性を高めることが開示されている(例えば、特許文献13参照。)。
また、50〜400℃の温度での外層より内層の熱膨張係数が大きい2層構成のポリイミド製の半導電性ベルトが提案されている(例えば、特許文献14参照。)。
しかし、いずれも、内層のポリイミド樹脂成分より外層のポリイミド樹脂成分の線膨張係数が小さい構成であるために、ベルトが外側にそる問題が発生して、ベルトの平面度が悪くなる問題があった。
一方、紙等の被転写紙に顕画像を転写する方式としては、転写ドラム上に紙等の被転写紙を巻き付け、感光体上の顕画像を各色毎に被転写紙に転写するね所謂転写ドラム方式等が知られている。前記転写ドラム方式は、既述の中間転写方式に比べ、感光体から中間転写体への顕画像の転写が、中間転写体が複数回回転する必要が有る。これに対し中間転写方式は中間転写体が1回転する事で複数の感光体から転写でき転写速度の向上が実現でき、また転写ドラム方式のように被転写体を選ばないというメリットから、今後の有望な転写方式として検討されている。
しかしながら、この転写方式における中間転写体は、従来の中間転写ベルトに比べその径が大きく、独立した4色の現像器と感光体を備えるため、各色毎の色ズレの精度等の高精度な装置設計が必要となる。つまり、このような画像形成装置に搭載される中間転写体としては、高い精度の平面度が要求される。
ベルトが外側に反ったり、ベルトの平面度が悪いと、ベルト駆動を行う駆動ロールと半導電性ベルトとの密着性が変化し、結果的にベルトの移動速度が変動し、各色現像器を具備した感光体に対し中間転写体の移動速度が各色で異なってしまい、高精度の画像合わせが不可能となり、色ずれ等の画像欠陥が発生する。
また、画像形成装置の小型化に伴い、近年の画像形成装置の内部は部品同士が近接しており、中間転写体の平面度が悪く、ベルトが外側にそり、浮き等があると他の部品に接近し放電を起こし画像が抜ける欠陥や、近傍の他の部材と接触して半導電性ベルトの端部にダメージを受けたり、最悪の場合引っ掛かり中間転写体が破断したりする等の不都合が生じてしまう。
更に、このような反りの有る複層ベルトを中間転写ベルトや転写搬送ベルトに使用すると、外側への反りによって、印刷シートが反りに追従してベルト上で反って転写ムラや画像不良を生じるといった問題や、ベルト端部のベルト位置検出用のマーク、フラグ等がうまく読み取れず装置自体が止まってしまうという問題が生じた。従って、中間転写ベルトや転写搬送ベルトにおいては、初期のみに限らず、長期間の使用においてベルトの反りの少ない状態を維持する必要がある。
特開昭62−206567号公報 特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開平10−63115号公報 特開平7−156287号公報 特開2002−156835号公報
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高精度の平面度を有し、経時による形状の変形等の問題がなく、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、環境による電気抵抗の変化の少ない半導電性ベルトを提供することを目的とする。更に、前記半導電性ベルトを備え、高品質の転写画質を安定して得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の本発明により達成される。
即ち、本発明は、
<1> 電子写真画像形成装置に用いられ、何れも導電性物質を含有するポリイミド系樹脂を主体とする外層と内層とからなる無端状の半導電性ベルトであって、前記外層と内層との10〜80℃における線膨張係数の差が、35×10-6/℃以下であり、かつ前記外層の線膨張係数が内層の線膨張係数より大きいことを特徴とする半導電性ベルトである。
<2> 前記外層の厚みの割合が、総厚みの10〜50%であることを特徴とする<1>に記載の半導電性ベルトである。
<3> 前記外層の表面微小硬度が、30以下であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の半導電性ベルトである。
<4> 前記外層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、4,4’−ジアミノフェニルエーテルを主成分とするジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を用い、かつ前記内層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンを主成分とするジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を用いることを特徴とする<1>〜<3>の何れか1つに記載の半導電性ベルトである。
<5> 前記外層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノフェニルエーテルとをイミド結合してなる重合体を用い、かつ前記内層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとをイミド結合してなる重合体を用いることを特徴とする<1>〜<4>の何れか1つに記載の半導電性ベルトである。
<6> 前記外層及び内層における全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする<4>又は<5>に記載の半導電性ベルトである。
<7> 2本の平行な軸で4kgの荷重をかけることによって張架したときの平面度が、4mm以下であることを特徴とする<1>〜<6>の何れか1つに記載の半導電性ベルトである。
<8> 前記外層及び内層における導電性物質を含有するポリイミド系樹脂の表面抵抗率が、それぞれ1×1010〜1×1014Ω/□の範囲内であることを特徴とする<1>〜<7>の何れか1つに記載の半導電性ベルトである。
<9> 前記導電性物質が、pH5以下の酸化処理カーボンブラックであることを特徴とする<1>〜<8>の何れか1つに記載の半導電性ベルトである。
<10> <1>〜<9>の何れか1つに記載の半導電性ベルトを、中間転写ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置である。
<11> <1>〜<9>の何れか1つに記載の半導電性ベルトを、用紙搬送ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置である。
下記式(1)で規定される形状係数(ML2/A)が、140以下である球形トナーを用いることを特徴とする<10>又は<11>に記載の画像形成装置である。
式(1)
(ML2/A)=[(トナー粒子の絶対最大長)×2]/[(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100]
本発明は、高精度の平面度を有し、経時による形状の変形等の問題がなく、かつ、転写部でのニップ形状の形成に優れ、環境による電気抵抗の変化の少ない半導電性ベルトを提供することができる。更に、前記半導電性ベルトを備え、高品質の転写画質を安定して得ることができる画像形成装置を提供することができる。
<半導電性ベルト>
本発明の半導電性ベルトを図1を用いて説明する。本発明の半導電性ベルト1は、電子写真画像形成装置に用いられ、外層2と内層3とからなる無端状のベルトであり、外層2と内層3とは、何れも導電性物質を含有するポリイミド系樹脂を主体とし、外層2と内層3との10〜80℃における線膨張係数の差が、35×10-6/℃以下であり、かつ外層2の線膨張係数が内層3の線膨張係数より大きいことを特徴とする。ここで図1は、本発明の半導電性ベルトの構成を示す断面図である。
尚、本発明において、導電性物質を含有するポリイミド系樹脂を主体とするとは、外層又は内層における導電性物質を含有するポリイミド系樹脂の含有率が51%以上であることをいう。
上述のように、本発明の半導電性ベルトを外層2と内層3とからなる2層構造とすることで、単一の材料構成では得られない、可とう性と剛性とのバランスを満足することができる。
(ポリイミド系樹脂)
本発明の半導電性ベルトは、何れも導電性物質を含有するポリイミド系樹脂を主体とする外層と内層とからなる。以下、本発明におけるポリイミド系樹脂を外層と内層とに分けて説明する。
[外層のポリイミド系樹脂]
本発明における外層のポリイミド系樹脂としては、テトラカルボン酸残基である全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン残基であるジフェニルエーテル骨格を有するジアミン成分、つまりジアミン残基にエーテル骨格を有するジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を用いることが好ましい。
前記ジフェニルエーテル骨格を有するジアミン成分としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル又はこれらの芳香環を低級アルキル基等で置換した化合物等を主成分とするジアミン成分が挙げられ、中でも4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを主成分とするジアミン成分が好ましく、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなるジアミン成分がより好ましい。
尚、本発明にかかるポリイミド系樹脂における主成分とは、51%以上であることをいう。
前記全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、又はこれらの芳香環を低級アルキル基等で置換した化合物等が挙げられる。中でも、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が特に好ましい。
また、本発明における外層のポリイミド系樹脂は、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、ジフェニルエーテル骨格を有するジアミン成分とがイミド結合してなる重合体の他にも、後述する内層のポリイミド系樹脂として好ましい全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレン骨格を有するジアミン成分とがイミド結合してなる重合体が含まれていることも好ましい。
前記全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、ジフェニルエーテル骨格を有するジアミン成分とがイミド結合してなるポリイミド系樹脂の具体例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とがイミド結合してなるポリイミド系樹脂が挙げられ、該ポリイミド系樹脂の10〜80℃での線膨張係数は、43×10-6/℃である。
[内層のポリイミド系樹脂]
本発明における内層のポリイミド系樹脂としては、テトラカルボン酸残基である全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン残基であるp−フェニレン骨格を有するジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を用いることが好ましい。全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレン骨格を有するジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を主成分とすることで、剛直となり、機械特性を満足することができる。
前記p−フェニレン骨格を有するジアミン成分としては、p−フェニレンジアミン又はその芳香環を低級アルキル基等で置換した化合物等を主成分とするジアミン成分が挙げられ、p−フェニレンジアミンを主成分とするジアミン成分が好ましく、p−フェニレンジアミンからなるジアミン成分がより好ましい。
また、内層における全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物は、外層における全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と同義であり、好ましい態様も同様である。
また、本発明の半導電性ベルトにおける内層のポリイミド系樹脂は、後述するようにヤング率を好ましい範囲である4000MPa以上に保持できる範囲内においては、前記全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレン骨格を有するジアミン成分とがイミド結合してなる重合体の他に、既述の前記全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、ジフェニルエーテル骨格を有するジアミン成分とがイミド結合してなる重合体が含まれていることも好ましい。
前記全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレン骨格を有するジアミン成分とがイミド結合してなるポリイミド系樹脂の具体例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、p−フェニレンジアミン(PDA)とがイミド結合してなるポリイミド系樹脂が挙げられる。該ポリイミド系樹脂の10〜80℃での線膨張係数は、23×10-6/℃である
本発明の半導電性ベルトは、前記外層のポリイミド系樹脂は、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノフェニルエーテルとをイミド結合してなる重合体であり、かつ前記内層のポリイミド系樹脂は、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとをイミド結合してなる重合体であることがより好ましく、中でも、前記外層のポリイミド系樹脂は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノフェニルエーテルとをイミド結合してなる重合体であり、かつ前記内層のポリイミド系樹脂は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとをイミド結合してなる重合体であることが更に好ましい。
(導電性物質)
本発明の半導電性ベルトにおけるポリイミド系樹脂を主体とする外層及び内層は、導電性物質を含有する。前記導電性物質としては、導電性もしくは半導電性の微粉末が使用でき、所望の電気抵抗を安定して得ることができれば、導特に制限はなく、ケッチエンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、アルミニウムやニッケル等の金属;酸化錫等の酸化金属化合物;チタン酸カリウム等を挙げることができる。前記導電性物質は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明における導電性物質としては、ポリイミド系樹脂中への分散性がよいことから良好な分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、更に転写電圧による電界集中がおきずらくなることにより電気抵抗の経時での安定性が向上することから、pH5以下の酸化処理カーボンブラックが好ましい。
(pH5以下の酸化処理カーボンブラック)
pH5以下の酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造することができる。この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低い温度下でオゾン酸化する方法などにより行うことができる。具体的には、pH5以下の酸化処理カーボンブラックは、コンタクト法により製造することができる。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸化処理カーボンブラックは、ガスまたはオイルを原料とするファーネスブラック法により製造することもできる。更に必要に応じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、コンタクト法で製造することができるが、密閉式のファーネス法によって製造するのが通常である。ファーネス法では通常高pH・低揮発分のカーボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸処理を施してpHを調整することができる。このため本発明においては、ファーネス法製造により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが5以下となるように調節されたカーボンブラックも、pH5以下の酸化処理カーボンブラックに含まれるとみなす。
本発明における酸化処理カーボンブラックのpH値は、pH5.0以下であることが好ましく、pH4.5以下であることがより好ましく、pH4.0以下であることが更に好ましい。pH5.0以下の酸化処理カーボンは、表面にカルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基などの酸素含有官能基があるので、樹脂中への分散性がよく、良好な分散安定性が得られ、半導電性ベルトの抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中がおきずらくなる
前記カーボンブラックのpHは、水性懸濁液を調整し、ガラス電極で測定することで求められる。また、前記カーボンブラックのpHは、酸化処理工程での処理温度、処理時間等の条件によって、調整することができる。
pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックは、その揮発成分の含有量が1〜25%であることが好ましく、3〜20%であることがより好ましく、3.5〜15%であることが更に好ましい。前記揮発成分の含有量が1%未満である場合には、表面に付着する酸素含有官能基の効果がなくなり、結着樹脂への分散性が低下する場合がある。一方、前記揮発成分の含有量が25%より高い場合には、前記ポリイミド系樹脂に分散させる際に分解してしまう場合や、表面の酸素含有官能基に吸着された水などが多くなるなどによって、本発明における外層或いは内層の外観が悪くなる場合がある。
これに対し前記揮発成分の含有量を1〜25%とすることで、前記ポリイミド系樹脂中への分散をより良好とすることができる。尚、前記揮発成分の含有は、カーボンブラックを950℃で7分間加熱したときに、出てくる有機揮発成分(カルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基等)の割合により求めることが出来る。
本発明の半導電性ベルトにおいて、カーボンブラックは2種類以上含有してもよい。そのとき、これらのカーボンブラックは実質的に互いに導電性の異なるものであることが好ましく、例えば酸化処理の度合い、DBP吸油量、窒素吸着を利用したBET法による比表面積等の物性が異なるものを用いる。このように導電性の異なる2種類以上のカーボンブラックを添加する場合、例えば高い導電性を発現するカーボンブラックを優先的に添加した後、導電率の低いカーボンブラックを添加して表面抵抗率を調整すること等が可能である。このように2種類以上のカーボンブラックを含有させる場合も、少なくとも、そのうちの1種類にpH5.0以下の酸化処理カーボンブラックを使うことによって、両方のカーボンブラックの混合や分散を高めることができる。
pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5%)等が挙げられる。
前記pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックは、一般的なカーボンブラックに比べ、前述したように表面に存在する酸素含有官能基の効果により、樹脂組成物中への分散性がよいため、導電性微粉末としての添加量を高くすることが好ましい。これにより、半導電性ベルト中のカーボンブラックの量が多くなるため、前記電気抵抗値の面内バラツキを押えることができる等の酸化処理カーボンブラックを用いることの効果を最大限発揮することができる。
本発明では、前記内層及び外層における前記pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックの含有量が10〜30質量%であると、半導電性ベルトの表面抵抗率の面内バラツキを抑制するなど、酸化処理カーボンブラックの効果が発揮でき好ましい。前記pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックの含有量が10質量%未満であると電気抵抗の均一性が低下し、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性が大きくなる場合がある。一方、前記pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックの含有量が30質量%を超えると所望の抵抗値が得られ難くなる場合がある。さらに、前記pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックを18〜30質量%含有させることがより好ましい、前記pH5.0以下の酸化処理カーボンブラックを18〜30質量%含有させることにより、その効果を最大限発揮させることができ、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性を顕著に向上させることができる。
(線膨張係数)
本発明の半導電性ベルトは、前記外層と内層との10〜80℃における線膨張係数の差が、35×10-6/℃以下であり、かつ前記外層の線膨張係数が内層の線膨張係数より大きいことを特徴とする。
10〜80℃において、外層の線膨張係数を内層の線膨張係数より大きくすることで、ベルトが外側にそる問題が発生せず、高精度の平面度を得ることができる。更に、10〜80℃において、外層と内層との線膨張係数の差を35×10-6/℃以下とすることで、初期でのベルトのそり量が小さく、かつ外側にそらず、しかも長期間にわたってのそり量を小さく維持することができる。
前記外層と内層との10〜80℃における線膨張係数の差は、5×10-6/℃〜30×10-6/℃であることが好ましく、10×10-6/℃〜25×10-6/℃であることがより好ましい。
更に詳しくは、前記外層と内層との10〜80℃における線膨張係数の差は、前記外層の厚みの割合が総厚みの10〜20%である場合には、20×10-6/℃〜30×10-6/℃であることが好ましく、外層の厚みの割合が総厚みの20〜30%である場合には、10×10-6/℃〜25×10-6/℃であることが好ましく、外層の厚みの割合が総厚みの30〜50%である場合には、5×10-6/℃〜15×10-6/℃であることが好ましい。
尚、本発明において、外層及び内層の10〜80℃における線膨張係数は、評価する半導電性ベルトの外層及び内層の幅3mm、長さ10mmの試験片を切り出して、島津製作所製熱分析装置TMA−50にて、昇温速度10℃/分、荷重2gの条件で、10〜80℃の温度範囲で測定した。その結果から、10〜80℃における線膨張係数(平均値)を求めた。
(平面度)
本発明の半導電性ベルトは、上述のように前記外層と内層との10〜80℃における線膨張係数の差を35×10-6/℃以下で、かつ前記外層の線膨張係数を内層の線膨張係数より大きくすることにより、2本の平行な軸で4kgの荷重をかけることによって張架したときの平面度を小さくすることが可能となる。
本発明の半導電性ベルトの平面度は、4mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましい。前記平面度が4mmを越えてしまうと、後述する画像形成装置に用いた場合、ベルト駆動を行う駆動ロールと半導電性ベルトとの密着性が変化する場合があり、ベルトの移動速度が変動し、各色現像器を具備した感光体に対し中間転写体の移動速度が各色で異なってしまう場合があり、高精度の画像合わせが不可能となり、色ずれ等の画像欠陥が発生する場合がある。
尚、本発明における平面度は、図2に示すように半導電性ベルト1を2本の平行な軸12(Φ28mm)で4kgの荷重をかけることにより張架し、その時の半導電性ベルト表面をレーザー変位計11(キーエンス社製LK−030)で張架している軸と対になっている軸の中心部を軸に平行に前記レーザー変位計11でベルト表面の変位量の最大値と最小値の差分を読み取ったものである。
本発明の半導電性ベルトの厚みは、総厚みで0.05〜0.5mmであることが好ましく、0.05〜0.2mmであることがより好ましく、0.06〜0.15mmであることが更に好ましい。
また、前記外層の厚みの割合は、総厚みの10〜50%であることが好ましく、15〜40%であることがより好ましく、20〜30%であることが更に好ましい。前記外層の厚みの割合が総厚みの10〜50%であると、前記内層のポリイミド系樹脂の後述するヤング率が4000MPa以上と高ヤング率である場合に、半導電性ベルトとしての機械特性も満足させることができる。
(表面微小硬度)
本発明の半導電性ベルトは、外層の表面微小硬度が30以下であることが好ましく、25以下であることがより好ましい。本発明者らは、外層の表面微小硬度と、ホロキャラクターの発生レベルには極めて正確な相関があることを発見した。即ち、本発明の半導電性ベルトは、外層の表面微小硬度が30以下、より好ましくは25以下の場合には、後述する画像形成装置に用いた場合、バイアスローラの押圧力によって転写面(外層)の変形が起こり、これにより半導電性上のトナーに集中していた押圧力は分散される。このためトナーは凝集せず、ライン画像が中抜けするホロキャラクター等の画質欠陥が発生しない。
前記表面微小硬度は、圧子が試料にどれだけ侵入したかを測定する方法によって求めることができる。表面微小硬度の測定方法について説明する。図3は、外層の表面微小硬度の測定原理を示す模式断面図であり、図3中、13は外層表面を、14は針状圧子を表し、矢印Lは、針状圧子14に加わる荷重を意味する。
表面微小硬度の測定に際しては、外層表面13の最表面部分に所定形状の針状圧子14の先端を、荷重L(mN)を荷重0から所定荷重Pとなるまで押圧する。このときの針状圧子14の表面層13中への垂直方向の食い込み深さをD(μm)とした場合、表面微小硬度DHは下式(1)で表される。
式(1) DH≡αP/D2
ここで、αは圧子形状による定数で、α=3.8584(使用圧子:三角錐圧子の場合)である。
この表面微小硬度は、圧子を押し込んで行く過程の過重と押し込み深さから得られる硬さで、試料の塑性変形だけでなく、弾性変形をも含んだ状態での材料の強度特性を表すものである。なおかつ、その計測面積は微小であり、トナー粒径に近い範囲でより正確な硬度の測定が可能になる。
尚、前記外層の表面微小硬度は、下記の方法によって求めた。転写面を構成する材料(表面層)のシートを5mm角程度に切り、その小片を瞬間接着剤で硝子版に固定する。この試料の表面の表面微小硬度を超微小硬度計DUH−201S(株式会社島津製作所製)を用いて測定する。測定条件は、以下の通りである。
測定環境:23℃、55%RH
使用圧子:三角錐圧子
試験モード:3(軟質材料試験)
試験荷重:6.9×10-3N(0.70gf)
負荷速度:0.142×10-3N(0.0145gf/sec)
保持時間:5sec
<表面抵抗率>
本発明の半導電性ベルトは、内層又は外層の少なくとも一方における表面抵抗率が、1×1010〜1×1014Ω/□であることが好ましく、1×1011〜1×1013Ω/□であることがより好ましい。また、内層及び外層の双方が、上述の好ましい表面抵抗率の範囲を満たしていることがより好ましい。前記表面抵抗率が1×1014Ω/□より高い場合には、後述する画像形成装置に用いた場合、一次転写部の像担持体と半導電性ベルトとが剥離するポストニップ部で剥離放電が発生し易くなり、放電が発性した部分は、白抜けする画質欠陥が発生することがある。一方、前記外層の表面抵抗率が1×1010Ω/□未満の場合には、プレニップ部での電界強度が強くなり、プレニップ部でのギャップ放電が発生し易くなるために画質の粒状性が悪化することがある。従って、前記外層の表面抵抗率を、1×1010〜1×1014Ω/□とすることで、表面抵抗率が高い場合に発生する放電による白抜け、表面抵抗率が低い場合に発生する画質の悪化を防止することができる。
本発明の半導電性ベルトにおいて、前記外層の表面抵抗率は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「HRプローブ」)を用い、JIS K6991に従って測定することができる。前記表面抵抗率の測定方法を図4を用いて説明する。図4は、円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。図4に示す円形電極は、第一電圧印加電極Aと板状絶縁体Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部Cを一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと板状絶縁体Bとの間に半導電性ベルト1を挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cとリング状電極部Dとの間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式(2)により、半導電性ベルト1の転写面の表面抵抗率ρs(Ω/□)を算出することができる。ここで、下記式(2)中、d(mm)は円柱状電極部Cの外径を示し、D(mm)はリング状電極部Dの内径を示す。
式(2) ρs=π×(D+d)/(D−d)×(V/I)
<体積抵抗率>
本発明の半導電性ベルトは、内層又は外層の少なくとも一方における表面抵抗率が、体積抵抗率が1×108〜1×1013Ωcmであることが好ましく、1×109〜1×1012Ωcmであることがより好ましい。また、内層及び外層の双方が、上述の好ましい表面抵抗率の範囲を満たしていることがより好ましい。前記体積抵抗率が1×108ΩCm未満である場合には、像担持体から半導電性ベルトに転写された未定着トナー像の電荷を保持する静電的な力が働きにくくなるため、トナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまい(ブラー)、ノイズの大きい画像が形成されることがある。一方、前記体積抵抗率が1×1013Ωcmより高い場合には、電荷の保持力が大きいために、1次転写での転写電界で半導電性ベルトの表面が帯電するために除電機構が必要となることがある。従って、前記外層の体積抵抗率を、1×108〜1×1013Ωcmとすることで、トナーが飛散したり、除電機構を必要とする問題を解消することができる。
本発明の半導電性ベルトにおいて、体積抵抗率は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ)を用い、JIS K6991に従って測定することができる。前記体積抵抗率の測定方法を図を用いて説明する。図5は、円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。図5に示す円形電極は、第一電圧印加電極A’と第二電圧印加電極B’とを備える。第一電圧印加電極A’は、円柱状電極部C’と、該円柱状電極部C’の外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部C’を一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部D’とを備える。第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’及びリング状電極部D’と第二電圧印加電極B’との間に半導電性ベルト1を挟持し、第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’と第二電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式(3)により、半導電性ベルト1の体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出することができる。ここで、下記式(3)中、tは、半導電性ベルト1の厚さを示す。
式(3) ρv=19.6×(V/I)×t
本発明の半導電性ベルトは、前記内層のヤング率が4000MPa以上であることが好ましく、4500MPa以上であることがより好ましく、5000MPa以上であることが更に好ましい。前記内層のヤング率とベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの変位量との関係は、下記式(4)で表すことができる。
式(4) Δl=P・l・α/(t・w・E)
ここで、Δl:ベルトの変位量(μm)
P:負荷 (N)
l:2本のテンションロール間のベルトの長さ(mm)
α:係数
t:ベルト厚み(mm)
w:ベルト幅(mm)
E:ベルト材料のヤング率(N/mm2)を表す。
上述のように、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの伸び・縮み(変位量)は、ベルト材料のヤング率と厚みに逆比例する。高ヤング率(4000MPa以上)の内層を用いると、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの変位量が少なくなり、駆動時の応力に対するベルト変形が小さくなり、良好な画質を安定して得ることができる。但し、ベルトの厚みは、厚くなると、駆動系ロールなどのベルト屈曲部でのベルトの外側表面の変形量が大きくなり、良好な画質を得られない場合がある。また、ベルトの外側と内側との変形量が大きくなり、局部的な繰り返し応力のためにベルトが破断するなどの問題が生じる場合がある。
既述の構成の本発明の半導電性ベルトは、転写電圧による抵抗の低下がなく、経時による形状の変形等の問題がなく、かつ、電界依存性がなく、環境による電気抵抗の変化が少ないという優れた性質を有する。本発明の半導電性ベルトは、後述するように、電子写真複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置における中間転写ベルト及び用紙搬送ベルトとして用いることができる。
本発明の半導電性ベルトは、前述の如きポリイミド系樹脂を主体とする外層と内層とからなり、外層と内層とも導電性物質を含有するものであるが、導電性物質以外の添加剤を含有してもよい。また、外層と内層に加えて、本発明の効果を損なわない範囲でさらに多層化することもできる。
半導電性ベルトの形成は、無端状であるので、フィルム端の接着剤等を介した接着方式などの適宜な接続方式にて形成することもできるし、シームレスベルトとすることもできる。シームレスベルトは、接合部の厚さ変化がなく任意な部分を回転の開始位置とすることができて、回転開始位置の制御機構を省略できる利点などを有している。
内層及び外層の形成は、例えば、前述の全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とジアミン成分とを重合反応することにより得られた、ポリアミド酸溶液を適宜な方式で展開し、その展開層を乾燥製膜してフィルム状に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化する方法などにより行うことができる。外層と内層の積層は、これらの操作を繰り返すことで可能となるが、イミドに転化するまでの工程を繰り返した後、両層を同時にイミド転化させる方法が、各層の接着性の点から好ましい。
また、シームレスベルトを形成する場合、例えばポリアミド酸溶液を円筒状金型の外周面に浸漬する方式や、内周面に塗布する方式や更に遠心する方式、或いは注形型に充填する方式などの適宜な方式でリング状に展開し、その展開層を乾燥製膜してベル卜形に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化して型より回収する方法などの従来に準じた適宜な方法により行うことができる(特開昭61−95361号公報、特開昭64−22514号公報、特開平3−180309号公報等)。シームレスベルトの形成に際しては、型の離型処理や脱泡処理などの適宜な処理を施すことができる。
本発明の半導電性ベルトをシームレスベルトとして形成する場合、例えば、前記の如き成分を有する各層の原料液を用い、外層と内層を順次形成して筒状体とした後、イミド転化を行えばよい。筒状体の形成は、例えば一層目の原料液を円筒形状の金型の内周面や外周面に前記塗布方式にて筒状に展開して,その展開層を乾燥製膜し、さらに二層目の原料液を用いて同様に展開・乾燥等すればよい。
<画像形成装置>
また、本発明の画像形成装置は、中間転写体方式の画像形成装置であれば、特に限定されるものではない。例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラーの画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等のいずれでもよい。
また、本発明の画像形成装置に使用され得るトナーとしては、球形トナーが好ましい。ここで球形トナーとは、高転写効率が得られるトナーであり、下記式(1)で表される下記式(1)で規定される形状係数(ML2/A)が、140以下である球形トナーをいう。
式(1)
(ML2/A)=[(トナー粒子の絶対最大長)×2]/[(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100]
上述のように、球形トナーは平均形状係数(ML2/A)が140以下であるトナーをいい、前記平均形状係数が100〜140であることが好ましく、100〜130であることがより好ましく、100〜120であることが更に好ましい。前記平均形状係数(ML2/A)が140より大きくなると転写効率が低下してしまい、プリントサンプルの画質の低下が目視で確認できてしまう。
なお、トナー粒子の絶対最大長、および、トナー粒子の投影面積の測定は、ルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いてスライドガラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、画像処理することにより実施した。
前記球形トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有してなる。また、前記球形トナーの体積平均粒径は、2〜12μmが好ましく、3〜9μmがより好ましい。
前記結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレンーアクリル酸アルキル共重合体、スチレンーメタクリル酸アルキル共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も挙げられる。
前記着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして挙げられる。
前記球形トナーには、帯電制御剤、離型剤、他の無機微粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして挙げられる。
前記帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。
前記他の無機微粒子としては、粉体流動性、帯電制御等の目的で、平均1次粒径が40nm以下の小径無機微粒子を用い、更に必要に応じて、付着力低減の為、それより大径の無機あるいは有機微粒子を併用してもよい。これらの他の無機微粒子は公知のものを使用できる。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、メタチタン酸、酸化亜鉛、ジルコニア、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
前記球形トナーは、特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法により得ることができる。具体的には、例えば結着樹脂及び着色剤と、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、球形トナーを得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂及び着色剤と、必要に応じて離型剤及び帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が挙げられる。また上記方法で得られた球形トナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加する場合、球形トナー及び外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、球形トナーを湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
本発明の画像形成装置の第1の態様は、既述の本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いることを特徴とする。また、本発明の画像形成装置の第2の態様は、既述の本発明の半導電性ベルトを用紙搬送ベルトとして用いることを特徴とする。
一例として、本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いた、順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置の概略図を図6に示す。図6は本発明を適用する画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。該画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム21、中間転写体としての中間転写ベルト22、転写電極であるバイアスローラ23(第二転写手段)、転写媒体である記録紙を供給する用紙トレー24、Bk(ブラック)トナーによる現像器25、Y(イエロー)トナーによる現像器26、M(マゼンタ)トナーによる現像器27、C(シアン)トナーによる現像器28、中間転写体クリーナー29、剥離爪33、ベルトローラ41、43及び44、バックアップローラ42、導電性ローラ45(第一転写手段)、電極ローラ46、クリーニングブレード51、記録紙61、ピックアップローラ62、並びにフィードローラ63を有してなる。
図6において、感光体ドラム1は矢印A方向に回転し、図示しない帯電装置でその表面が一様に帯電される。帯電された感光体ドラム21にレーザー書込み装置等の画像書き込み手段により第一色(例えば、Bk)の静電潜像が形成される。この静電潜像はブラック現像器25によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは、感光体ドラム21の回転で導電性ローラ45(第一転写手段)が配置された一次転写部に到り、導電性ローラ45からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより、前記トナー像Tは、静電的に中間転写ベルト22に吸着されつつ中間転写ベルト22の矢印B方向の回転で一次転写される。
以下、同様にして第2色のトナー像、第3色のトナー像、第4色のトナー像が順次形成され、中間転写ベルト22において重ね合わされ、多重トナー像が形成される。
中間転写ベルト22に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト2の回転でバイアスローラ23(第二転写手段)が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト22のトナー像が担持された表面側に設置されたバイアスローラ23と該中間転写ベルト22の裏側からバイアスローラ23に対向するように配置されたバックアップローラ42及びこのバックアップローラ42に圧接して回転する電極ローラ46から構成される。
記録紙61は、用紙トレー24に収容された記録紙束からピックアップローラ62で一枚ずつ取り出され、フィードローラ63で二次転写部の中間転写ベルト22とバイアスローラ23との間に所定のタイミングで給送される。給送された記録紙61は、バイアスローラ23及びバックアップローラ42による圧接搬送と中間転写ベルト22の回転により、該中間転写ベルト22に担持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録紙61は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪33を作動せることにより中間転写ベルト22から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。尚、多重トナー像の記録紙61への転写の終了した中間転写ベルト22は、二次転写部の下流に設けた中間転写体クリーナ29で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、バイアスローラ23は、ポリウレタン等からなるクリーニングブレード51が常時当接するように取り付けられており、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
単色画像の転写の場合、一次転写されたトナー像Tを直ちに二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合、各色のトナー像が一次転写部で正確に一致するように中間転写ベルト22と感光体ドラム21との回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。前記二次転写部では、バイアスローラ23と中間転写ベルト22を介して対向配置したバックアップローラ42に圧接した電極ローラ46に、トナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで、該トナー像を記録紙61に静電反発で転写する。
上述の構成の画像形成装置により、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
以上、本発明の半導電性ベルトを中間転写ベルトとして用いた本発明の第1の態様の画像形成装置について説明したが、本発明の半導電性ベルトを用紙搬送ベルトとして用いた第2の態様の画像形成装置においても同様の効果が得られる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
(ポリアミド酸溶液(A)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスA(固形分18質量%)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、23質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、外層用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A)を得た。
(ポリアミド酸溶液(B)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスS(固形分18質量%)に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、23質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、内層用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液(B)を得た。
(半導電性ベルトの作製)
カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A)を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.5mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱し、次いで常温に冷却し外層とした。次にこの状態で得られたカーボンブラック分散ポリイミド前駆体の内面に、前記カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(B)を同様に塗布し内層とした。その後360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に360℃で30分加熱し、溶媒の除去、脱水閉環水の除去、及びイミド転化反応の完結を行った。その後室温に戻し、金型から剥離し、目的とする半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの総厚みは0.08mmであり、外層の厚みは0.02mmであった。
<実施例2>
実施例1において、「ポリアミド酸溶液(A)の調製」に用いた酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4)23質量部(ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して)を、プリンテックス150T(Degussa社製、pH4.5、揮発分10.0%)20質量部(ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して)に変更した以外は、実施例1と同じ方法にて、半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの総厚みは0.1mmであり、外層の厚みは0.01mmであった。
<実施例3>
実施例1において、「ポリアミド酸溶液(A)の調製」に用いた3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、ピロメリット酸2無水物(PMDA)とを1:1の比率で組み合わせたテトラカルボン酸二無水物に変更し、更に酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4)23質量部(ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して)を、プリンテックス150T(Degussa社製、pH4.5、揮発分:10.0%)20質量部(ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して)に変更した以外は、実施例1と同じ方法にて、半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの総厚みは0.1mmであり、外層の厚みは0.01mmであった。
<比較例1>
実施例1における「半導電性ベルトの作製」において、外層の形成に用いたポリアミド酸溶液(A)を、ポリアミド酸溶液(B)に変更して外層を形成し、内層の形成に用いたポリアミド酸溶液(B)を、下記のポリアミド酸溶液(B1)に変更し、内層を形成した以外は、実施例1と同じ方法にて、半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの総厚みは0.1mmであり、外層の厚みは0.02mmであった。
(ポリアミド酸溶液(B1))の調製
「ポリアミド酸溶液(B)の調製」において、p−フェニレンジアミン(PDA)を、p−フェニレンジアミン(PDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とのモル比率がPDA/DDE=8:2であるジアミン成分に変更し、酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4)の添加量を13質量部(ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して)に変更した以外、ポリアミド酸溶液(B)の調製と同様にして、ポリアミド酸溶液(B1)を調製した。
<比較例2>
(ポリアミド酸溶液(A2)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスS(固形分18質量%))に、乾燥したカーボンブラック(アセチレンブラック(電気化学工業社製pH5.7、揮発分0.89%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、13質量部となるように添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A2)を得た。
(ポリアミド酸溶液(B2)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスA(固形分18質量%)に、乾燥したカーボンブラック(アセチレンブラック(電気化学工業社製pH5.7、揮発分0.89%)を、ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、8質量部になるように添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(B2)を得た。
(半導電性ベルトの作製)
実施例1における「半導電性ベルトの作製」の作製において、ポリアミド酸溶液(A)及びポリアミド酸溶液(B)の代わりに、上述のポリアミド酸溶液(A2)及びポリアミド酸溶液(B2)を用いた以外、実施例1における「半導電性ベルトの作製」と同様にして半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの総厚みは0.1mmであり、外層の厚みは0.02mmであった。
<比較例3>
実施例1において、外層の形成に用いた「ポリアミド酸溶液(A)」に用いた3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、ピロメリット酸2無水物(PMDA)とを1:1の比率で組み合わせたテトラカルボン酸二無水物に変更し、酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4)23質量部(ポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して)を、乾燥したアセチレンブラック(電気化学工業社製,pH5.7、揮発分0.89%)8質量部(ポリイミド樹脂固形分100質量部に対して)に変更し、更に内層の形成に用いた「(ポリアミド酸溶液(B))」に用いた、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、28質量部になるように変更した以外は、実施例1と同じ方法にて、半導電性ベルトを得た。この半導電性ベルトの総厚みは0.1mmであり、外層の厚みは0.02mmであった。
<評価>
前記実施例1,2,3及び比較例1,2,3で得られた半導電性ベルトについて、10〜80℃の線膨張係数、表面抵抗率、体積抵抗率、平面度、転写画質の評価、葉書を3000枚連続コピー後、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の白抜け発生状況を評価した。これらの結果を表1に示す。
(線膨張係数)
内層及び外層の線膨張係数は、得られた半導電性ベルトの内層及び外層を幅3mm、長さ10mmの試験片を切り出し、島津製作所製熱分析装置TMA−50装置にて引張り測定、昇温速度10℃/分、荷重2g、10〜80℃の温度範囲で測定した。その結果から、10〜80℃における線膨張係数(平均値)を求めた。
(平面度の測定)
図2に示すように得られた半導電性ベルトを2本の平行な軸12(Φ28mm)で4kgの荷重をかけることにより張架し、その時の半導電性ベルト表面をレーザー変位計11(キーエンス社製LK−030)で張架している軸と対になっている軸の中心部を軸に平行に前記レーザー変位計11でベルト表面の変位量の最大値と最小値の差分を読み取った。判定は、以下の基準により評価した。
○:平面度4mm以下
×:平面度4mmを越える場合
(表面抵抗率)
得られた半導電性ベルトの外層について、図5に示す円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ:円柱状電極部Cの外径φ16mm、リング状電極部Dの内径φ30mm、外径φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧100V印加し、10秒後の電流値を求め算出した。なお、半導電性ベルトを周方向に8分割、幅方向に3分割して、ベルト面内24点計測し、その平均値を該用紙搬送ベルトの表面抵抗率とした。また、それらの最大値と最小値の対数値の差を、表面抵抗率の面内バラツキ(ΔR)とした。
(体積抵抗率)
前記表面抵抗率と同様に、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ)を用い、第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’と第二電圧印加電極B’との間に電圧100(V)を印可し、30秒後の電流値より求めた。
(表面微小硬度)
得られた半導電性ベルトの外層について、図3に示す装置(超微小硬度計DUH−201S(株式会社島津製作所製))を用い、下記の条件で表面微小硬度を測定した。
測定環境:23℃、55%RH
使用圧子:三角錐圧子
試験モード:3(軟質材料試験)
試験荷重:6.9×10-3N(0.70gf)
負荷速度:0.142×10-3N(0.0145gf/sec)
保持時間:5sec
(転写画質(色ずれ)の評価)
得られた半導電性ベルトを中間転写ベルトとして富士ゼロックス(株)Docu Color1255CPに装着して、下記の基準で転写画質(色ずれ)を評価した。
尚、前記Docu Color1255CPでの評価には、形状係数が125のトナーを用いた。
○:色ずれの発生なし。
△:わずかに色ずれの発生が認められるが、画質上の問題なし。
×:色ずれの発生が認められ、画質上の問題がある。
(白抜けの評価)
更に、得られた半導電性ベルトを中間転写ベルトとして富士ゼロックス(株)Docu Color1255CPに装着して、葉書を3000枚連続コピー後、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の白抜け発生状況について、以下の基準により評価した。
○:白抜けの発生なし
×:白抜けの発生があり、画質上での問題あり
なお、図7は、葉書を3000枚連続コピー後、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーした時の白抜け発生状況を示す説明図である。10℃15%RHの低温低湿環境下において、用紙(葉書)を連続走行して、表面抵抗率が、周囲の表面抵抗率より、1.1桁(logΩ/□)以上低くなると、前記したハーフトーン(マゼンタ30%)において、白ぬけが発生する。
また、図8は、中間転写体の二次転写部の表面抵抗率の低下を説明する図である。二次転写直後において、中間転写ベルト22の表面はプラス側に帯電し、記録紙61のベルト側は、マイナス側に帯電しているため、中間転写ベルト22と記録紙61との間で剥離放電が発生し、中間転写ベルト22表面を劣化させ、表面抵抗が低下する。
Figure 2004295070
表1の結果から、本発明の実施例1〜3の半導電性ベルトは、表面抵抗率のばらつきがなく、優れた画質を長期にわたり安定して得ることができた。一方、比較例1、2は、外層を構成するポリイミド系樹脂の線膨張係数が内層を構成するポリイミド系樹脂の線膨張係数より小さいためにベルトの平面度が悪く、ベルト駆動を行う駆動ロールと半導電性ベルトとの密着性が変化し、結果的にベルトの移動速度が変動し、各色現像器を具備した感光体に対し中間転写体の移動速度が各色で異なってしまい、高精度の画像合わせが不可能となり、色ずれ等の画像欠陥が発生した。比較例3は、外層を構成するポリイミド系樹脂の線膨張係数が内層を構成するポリイミド系樹脂の線膨張係数より大きいために平面度が悪くなり転写部でのニップ形状が不安定になり、高精度の画像合わせが不可能となり、色ずれ等の画像欠陥が発生した。また、比較例2、3は、連続しては葉書を3000枚連続コピー後、葉書層後部の表面抵抗が低下して、白抜けが発生した。
本発明の半導電性ベルトの構成を示す断面図である。 平面度を計測する方法を示す模式図である。 外層の表面微小硬度の測定原理を示す模式断面図である。 表面抵抗率の計測するための円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。 体積抵抗率の計測するための円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。 本発明を適用する画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。 3000枚連続コピー後の用紙走行部の白抜け発生状況を示す説明図である。 中間転写体の二次転写部の表面抵抗率の低下を説明する説明図である。
符号の説明
1 半導電性ベルト
2 外層
3 内層
11 レーザー変位計
12 2本の平行な軸
13 外層表面
14 針状圧子
21 感光体ドラム(像担持体)
22 中間転写ベルト(中間転写体)
23 バイアスローラ(第二転写手段)
24 用紙トレー
25 ブラック現像器
26 イエロー現像器
27 マゼンタ現像器
28 シアン現像器
29 中間転写体クリーナ
33 剥離爪
36 感光体クリーナ
41 ベルトローラ
42 バックアップローラ
43 ベルトローラ
44 ベルトローラ
45 導電性ローラ(第一転写手段)
46 電極ローラ
61 記録紙
62 ピックアップローラ
63 フィードローラ
T トナー像

Claims (12)

  1. 電子写真画像形成装置に用いられ、何れも導電性物質を含有するポリイミド系樹脂を主体とする外層と内層とからなる無端状の半導電性ベルトであって、
    前記外層と内層との10〜80℃における線膨張係数の差が、35×10-6/℃以下であり、かつ前記外層の線膨張係数が内層の線膨張係数より大きいことを特徴とする半導電性ベルト。
  2. 前記外層の厚みの割合が、総厚みの10〜50%であることを特徴とする請求項1に記載の半導電性ベルト。
  3. 前記外層の表面微小硬度が、30以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導電性ベルト。
  4. 前記外層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と、4,4’−ジアミノフェニルエーテルを主成分とするジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を用い、かつ前記内層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンを主成分とするジアミン成分とをイミド結合してなる重合体を用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導電性ベルト。
  5. 前記外層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物と4,4’−ジアミノフェニルエーテルとをイミド結合してなる重合体を用い、かつ前記内層のポリイミド系樹脂として、全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンとをイミド結合してなる重合体を用いることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の半導電性ベルト。
  6. 前記外層及び内層における全芳香族骨格を有するテトラカルボン酸二無水物が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導電性ベルト。
  7. 2本の平行な軸で4kgの荷重をかけることによって張架したときの平面度が、4mm以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の半導電性ベルト。
  8. 前記外層及び内層における導電性物質を含有するポリイミド系樹脂の表面抵抗率が、それぞれ1×1010〜1×1014Ω/□の範囲内であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の半導電性ベルト。
  9. 前記導電性物質が、pH5以下の酸化処理カーボンブラックであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の半導電性ベルト。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の半導電性ベルトを、中間転写ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1〜9の何れか1項に記載の半導電性ベルトを、用紙搬送ベルトとして用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 下記式(1)で規定される形状係数(ML2/A)が、140以下である球形トナーを用いることを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成装置。
    式(1)
    (ML2/A)=[(トナー粒子の絶対最大長)×2]/[(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100]
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