JP2007178471A - 円筒状部材及びその製造方法、並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリアミドイミド樹脂と、pH5以下でありかつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラックとを含有し、該酸化処理カーボンブラックの含有量が、前記ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して30質量部以上50質量部以下であり、10Nの荷重をかけて行うMIT試験法による耐折回数が100回以上であることを特徴とする円筒状部材である。
【選択図】なし
Description
例えば、上記トナー像を中間転写体を介して静電的に転写することにより所要の再生画像を得る場合の画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明の目的は、生産性が高くかつ抵抗均一性及び耐折れ性の良好な円筒状部材及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、高画質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
<1> ポリアミドイミド樹脂と、pH5以下でありかつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラックとを含有し、該酸化処理カーボンブラックの含有量が、前記ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して30質量部以上50質量部以下であり、10Nの荷重をかけて行うMIT試験法による耐折回数が100回以上であることを特徴とする円筒状部材である。
<2> 前記ポリアミドイミド樹脂が溶剤可溶型ポリアミドイミドである前記<1>に記載の円筒状部材である。
<3> 表面抵抗率常用対数値の面内バラツキ幅が0.3以下である前記<1>または<2>に記載の円筒状部材である。
<4> さらに弾性材料を含有する前記<1>または<2>に記載の円筒状部材である。
<5> 前記弾性材料が溶剤可溶型の熱可塑性エラストマーである前記<4>に記載の円筒状部材である。
<6> 前記<1>〜<5>のいずれかに記載の円筒状部材を備える画像形成装置である。
<7> 溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂とpH5以下でありかつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラックを混合する際に、150MPa以上の圧力でオリフィスを通過させるとともに、衝突させる工程を有することを特徴とする円筒状部材の製造方法である。
また、本発明によれば、高画質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することができる。
以下、まず本発明の円筒状部材及びその製造方法について説明する。
本発明の円筒状部材は、ポリアミドイミド樹脂を主体として構成されおり、pH5以下でかつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラックの含有量が、前記ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して30質量部以上50質量部以下であり、10Nの荷重をかけて行うMIT試験法による耐折回数が100回以上であることを特徴としている。本発明においては、pH5以下かつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラック使用するのは、表面の官能基により分散しやすいためであり、ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して30質量部以上50質量部以下と多量に添加し酸化処理カーボンブラックの偏在をなくすことで抵抗均一性が良くかつ生産性の良い円筒状部材が得られる。また、ポリアミドイミド樹脂は低コストであるだけでなく、アミド基があるためにカーボンの分散性がよく、ポリイミド製円筒状部材よりもカーボン充填量を増やすことができ、より一層抵抗バラツキの小さな円筒状部材を得ることができる。
ポリアミドイミド樹脂としては、種々の公知のものを用いることができるが、溶剤可溶型のポリアミドイミド樹脂であることが好ましい。当該ポリアミドイミドの溶剤としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド、等の非プロトン系極性溶剤が挙げられる。なお、ポリアミドイミド樹脂の溶液の濃度、粘度等は、適宜選択されるが、固形分濃度は10〜40質量%、粘度は1〜1000Pa・sであることが好ましい。
酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造することができる。この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低い温度下でオゾン酸化する方法などにより行うことができる。具体的には、酸化処理カーボンブラックは、コンタクト法により製造することができる。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸化処理カーボンブラックは、ガス又はオイルを原料とするファーネスブラック法により製造することもできる。必要に応じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、密閉式のファーネス法によって製造されたものに上述の液相酸処理を施してpHを調整することができる。このためファーネス法製造により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが5以下となるように調節されたカーボンブラックも、本発明に含まれるとみなす。
また、転写部材搬送用円筒部材として用いるときには転写材を電気的引力により搬送する必要があるため、1×109Ω/□〜1×1014Ω/□である必要がある。
本発明において、前記耐折回数は好ましくは200回以上であり、より好ましくは1000回以上である。
以上のような弾性材料を含有させることにより、耐折回数を大幅に向上させることができるが、3000回以上とすることも可能である。
本発明の円筒状部材は、静電複写方式の画像形成装置に用いる円筒状部材であれば、特に限定されるものではなく、被転写体を搬送する円筒状部材、トナーを第一の担持体から第2の担持体へ転写する中間転写用円筒状部材等に用いることができる。その1例として、中間転写体を用いたカラー画像形成装置の概要を以下に示す。
この静電潜像は現像装置5によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは感光体ドラム1の回転で導電性ロール25が配置された一次転写部に到り、導電性ロール25からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより上記トナー像Tを静電的に転写ベルト2に吸着されつつ転写ベルト2の矢印B方向の回転で一次転写される。
二次転写部は転写ベルト2のトナー像が担持された表面側に設置されたバイアスロール3と当該転写ベルト2の裏側からバイアスロールに対向するごとく配置されたバックアップロール22およびこのバックアップロール22に圧接して回転する電極ロール26から構成される。
給送された記録紙41はバイアスロール3バックアップロール22による圧接搬送と転写ベルト2の回転で当該転写ベルト2に担持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録紙41は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪13を作動せることにより転写ベルト2から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)に、カーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3 揮発分率14%)を30phr添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い150Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、150℃で30分回転乾燥後250℃のオーブンに1時間入れた後取り出し、フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は82μmで、表面抵抗率は1.4×1012Ω/□〜2.3×1012Ω/□であり、抵抗バラツキ幅0.22と非常に抵抗均一性の良いベルトであった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)へカーボンブラック(Printex V Degussa製 pH:4.5,揮発分5wt%)を32phr添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、150℃で30分回転乾燥後250℃のオーブンに1時間入れた後取り出し、フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は79μmで、表面抵抗率は0.95×1012Ω/□〜1.4×1012Ω/□であり、抵抗バラツキ幅0.16と非常に抵抗均一性の良いベルトであった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)にカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3,揮発分14質量%)を35phr添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることで分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、250℃で乾燥後フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は82μmで、表面抵抗率は1.4×1012Ω/□であった。このベルトより所定サイズのサンプルを切り出しMIT評価を行ったところ耐折れ回数は110回であった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)に、弾性材料として熱可塑性ポリウレタンエラストマー(BASF製エラストラン1154D)を10phr添加し十分に攪拌することで溶解したものへカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3,揮発分14質量%)を35phr(HR16NNと1154Dの固形分を100とする)添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることで分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、250℃で乾燥後フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は79μmで、表面抵抗率は0.95×1012Ω/□であった。このベルトより所定サイズのサンプルを切り出しMIT評価を行ったところ耐折れ回数は7200回であった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)に熱可塑性ポリアミド系エラストマー(ダイセルデグサ製ダイアミド12エラストマー E40)を10phr添加し十分に攪拌することで溶解したものへカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3,揮発分14質量%)を35phr(HR16NNと1154Dの固形分を100とする)添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることで分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、250℃で乾燥後フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は81μmで、表面抵抗率は2.95×1012Ω/□であった。このベルトより所定サイズのサンプルを切り出しMIT評価を行ったところ耐折れ回数は5400回であった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)に熱可塑性スチレン系エラストマー(JSR製DYNARON 6200P)を10phr添加し十分に攪拌することで溶解したものへカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH 3,揮発分14質量%)を35phr(HR16NNと1154Dの固形分を100とする)添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることで分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、250℃で乾燥後フィルムを抜き取ることでφ168mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は79μmで表面抵抗率は、1.56×1012Ω/□であった。このベルトより所定サイズのサンプルを切り出しMIT評価を行ったところ耐折れ回数は1540回であった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN)にカーボンブラック(Special Black 250 Degussa製 pH:3.1 揮発分2.2質量%)を39phr添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、250℃で乾燥後フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は81μmで、表面抵抗率は8.2×1012Ω/□〜3.4×1013Ω/□であり、抵抗バラツキ幅0.62と抵抗均一性の悪いベルトであった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)にカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3 揮発分14質量%)を20phr添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い100Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、150℃で30分乾燥後250℃のオーブンに1時間入れた後取り出し、フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は82μmで、表面抵抗率は5.4×1011Ω/□〜1.4×1011Ω/□であり、抵抗バラツキ幅0.43と非常に抵抗均一性の悪いベルトであった。また、このベルト表面にはカーボンブラックの凝集塊による凹凸があった。
溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂(東洋紡製バイロマックスHR16NN 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)にカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3 揮発分14質量%)を35phr添加し、横型サンドミル(Dyno製Dynomill KDL)にφ2mmのジルコニア製球を内容積の約60vol%充填し、φ90mmの攪拌羽を回転数1592rpmで回転させたところへ通すことで分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、150℃で30分乾燥後250℃のオーブンに1時間入れた後取り出し、フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は82μmで表面抵抗率は、7.8×106Ω/□〜5.4×105Ω/□であり、抵抗バラツキ幅0.84と非常に抵抗均一性の悪いベルトであった。
また、カーボンブラック凝集塊による表面の凹凸が激しいだけでなく、表1に示したように物性値も著しく劣るものであり、円筒状部材として使用できなかった。
ポリイミド樹脂(宇部興産製UワニスS 固形分率18質量% 溶剤はN−メチル−2−ピロリドン)にカーボンブラック(Special Black 4 Degussa製 pH:3 揮発分14質量%)を30phr添加し、高圧衝突型分散機(ジーナス製)を用い200Mpaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この分散液をディップコートにてφ168mmのアルミ製パイプ外面に塗布し、150℃で30分乾燥後340℃のオーブンに3時間入れた後取り出し、フィルムを抜き取ることでφ168mm、幅238mmの円筒状部材を得た。
得られた円筒状部材の膜厚は82μmであったが、表面抵抗率は7.8×103Ω/□となり静電複写用円筒状部材として使用できないベルトであった。
以上のようにして作製した実施例1〜6、及び比較例1〜4の円筒状部材に対し、以下の評価試験を行った。結果を表1に示す。
機械的強度試験としては、オートグラフ((株)東洋精機製作所製、V1−C)を用い、円筒状部材から5mm×50mmの大きさに切り出したサンプルをチャック間距離40mmになるように保持し、常温にて引張速度を20mm/minとして、ヤング率、引張強度、破断伸びを測定した。
ヤング率は、1%伸長時の伸び量とテンションより求めた。
内円筒φ16mm,外円筒φ30mm×φ40mmの二重円筒式プローブを用い、下面を絶縁体にした測定装置を用いた。この装置の内円筒に100Vをかけたときに外円筒に流れる電流量(電圧印加後10秒値)を測定し、フィルムの表面抵抗率を計算により求めた。
また、表面抵抗率のバラツキ幅は各円筒状部材の表面抵抗率の最大値を最小値で割った値の常用対数値とした。静電複写システムの高速化、高画質化ともないバラツキ幅の小さいベルトが望まれてくるが、0.3以下であれば実用上差し支えのないレベルと言える。
該MIT試験法による耐折回数測定は、図3に示すMIT試験機を用いて測定した。図3はMIT試験機を説明するための概略構成図である。図3に示すMIT試験機は折曲げ装置取り付け面64に取り付けられた、試験片62を挟み折曲げるための0.38mmの曲率半径をもつ折曲げ装置66、プランジャー68に取り付けられた荷重を掛けるためのつかみ具70からなる。
得られた円筒状部材を、図2に示す画像形成装置と同様な構成の画像形成装置に中間転写ベルト2として装着した。このような画像形成装置を用いて、1次転写及び2次転写による転写画質について下記のように評価した。なお、ここで用いた記録紙41は、富士ゼロックスオフィスサプライ(株)フルカラー複写機用紙J紙である。トナーとしては、形状係数(SF)125、体積平均粒子径5.5μmの球状トナーを用いた。
また、プリントサンプルは、画像パターンとしてマゼンタ、シアンの20%になるハーフトーン画像にて濃度の均一性を評価した。
−連続10000枚印刷後の転写画質−
転写画質の評価基準は以下の通りである。また、評価結果を下記表1に示す。
○:濃度むらなく、画質上での問題なし。
×:濃度むらがあり、画質上での問題あり。
また、比較例3の結果から、30phr以上の配合比を得る為には、150MPa以上の圧力で微小オリフィスを通過させ衝突させる高圧衝突型の分散装置の使用が必要であることが分かる。
さらに、ポリアミドイミド樹脂をポリイミド樹脂に変更したこと以外は実施例と同様にして円筒状部材を作製した比較例4では、表面抵抗率の数値上使用できないものであったことから、ポリアミドイミド樹脂がポリイミド樹脂と比較して、カーボンブラックに対する分散性が良く、カーボンブラックを十分に充填することができたからと推察される。
さらに、実施例4〜6は、弾性材料を含有させた例であるが、弾性材料を含有させた場合、3000回以上の耐折れ回数を達成することができることが分かる。
2 中間転写ベルト(中間転写体)
3 バイアスロール
4 用紙トレー
5 ブラック現像器
6 イエロー現像器
7 マゼンタ現像器
8 シアン現像器
9 中間転写体クリーニング装置
13 剥離爪
21 ベルトロール
22 バックアップロール
23 ベルトロール
24 ベルトロール
25 導電性ロール
26 電極ロール
31 クリーニングブレード
41 記録紙
42 ピックアップロール
43 フィードロール
Claims (3)
- ポリアミドイミド樹脂と、pH5以下でありかつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラックとを含有し、該酸化処理カーボンブラックの含有量が、前記ポリアミドイミド樹脂100質量部に対して30質量部以上50質量部以下であり、10Nの荷重をかけて行うMIT試験法による耐折回数が100回以上であることを特徴とする円筒状部材。
- 請求項1に記載の円筒状部材を備える画像形成装置。
- 溶剤可溶型ポリアミドイミド樹脂とpH5以下でありかつ揮発分率が5%以上15%以下の酸化処理カーボンブラックを混合する際に、150MPa以上の圧力でオリフィスを通過させるとともに、衝突させる工程を有することを特徴とする円筒状部材の製造方法。
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