JP2003261768A - 半導電性管状ポリアミドイミドフィルムとその製造方法 - Google Patents

半導電性管状ポリアミドイミドフィルムとその製造方法

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JP2003261768A
JP2003261768A JP2002067022A JP2002067022A JP2003261768A JP 2003261768 A JP2003261768 A JP 2003261768A JP 2002067022 A JP2002067022 A JP 2002067022A JP 2002067022 A JP2002067022 A JP 2002067022A JP 2003261768 A JP2003261768 A JP 2003261768A
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JP2002067022A
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English (en)
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Toshiichi Okawara
敏一 大川原
Seiichi Yotsuya
聖一 四家
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 該フィルムの基本である物性面の
欠落(寸法安定性と耐屈曲性)及び導電性カーボンを含む
ポリアミドイミド成型原液の貯蔵安定性(特に混合分散
後の分離経時変化を言う)に優れた半導電性管状ポリア
ミドイミドフィルムとその製造方法を提供する。 【解決手段】 式(I) 【化1】 (式中、Yは式(II) 【化2】 又は式(III) 【化3】 であり、R、R、R及びRは各々独立に水素又
は一価の有機基を表す)で示される繰り返し単位を有す
るポリアミドイミドに導電性カーボンブラックが含有さ
れてなることを特徴とする半導電性管状ポリアミドイミ
ドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、より安定した電気
抵抗性と共に、特に寸法安定性及び耐屈曲性(ストレス
クラック性)のより改善された半導電性管状ポリアミド
イミドフィルムとその安定した製造方法並びにその材料
に関する。該フィルムは、例えばカラー複写機等の画像
形成装置の転写ベルト(中間転写又は紙搬送)として有
効に使用される。
【0002】
【従来の技術】一般に半導電性管状ポリイミドフィルム
については、その安定した半導電性と共に、その優れた
耐熱性、機械的特性(耐屈曲性,寸法安定性,ヤング率
等)、耐薬品性等を有する事から、多数の特許出願もな
され良く知られているものである。そしてこれが例えば
カラー複写機の転写ベルトとして有効なものであること
も知られ、既に実用もされている。
【0003】一方、ポリアミドイミドはポリイミド系の
樹脂として知られ、一般的なポリイミドに比べ製造が容
易であり、基本物性は近似しており低コストである等の
利点を有し、前記の半導電性管状ポリイミドフィルムの
特許出願にも記載されているが、従来は転写ベルト等の
用途に用いる半導電性管状フィルムとして十分な特性を
有するものがなく、残念な事に実用されていないのが実
状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記両樹脂の実用上の
差は、主として次の二点である。その一つは、該フィル
ムの基本である物性面の欠落である。それは、特に寸法
安定性と耐屈曲性である。ここで寸法安定性について
は、例えばカラー複写機の転写ベルトのような機能部材
として使用する場合に明白に現れる。つまり使用環境
(特に温度と湿度の変化)によって複写画像に乱れが発
生し易い事である。この原因が主として該フィルム自身
の伸縮によるが、電気抵抗に乱れが発生する事にもある
と考えられる。一方、耐屈曲性(折り曲げ反復使用に対
する亀裂の発生具合)であるが、これはベルト回転の経
時と共に、(徐々にではあるが)特に両端面に微細なク
ラックが発生し易いことである。
【0005】その二つは、製造に関する事で、特に導電
性カーボンを含むポリアミドイミド成型原液の貯蔵安定
性(特に混合分散後の分離経時変化を言う)である。貯
蔵安定性が悪いことは、調製後はそのまま長時間放置で
きなくなり、可能な限り早く成型に使用しなければなら
なくなる。これは特に量産的に製造する場合に大きな問
題(生産管理面、装置面)となる。本発明は、主として
以上の二つの問題点を解決する為に鋭意検討した結果、
見出されたものである。それは以下の手段により達成す
ることができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【化11】 (式中、Yは式(II)
【化12】 又は式(III)
【化13】 であり、R、R、R及びRは各々独立に水素又
は一価の有機基を表す)で示される繰り返し単位を有す
るポリアミドイミドに導電性カーボンブラックが含有さ
れてなることを特徴とする半導電性管状ポリアミドイミ
ドフィルムに関する。
【0007】また本発明は、ポリアミドイミドに、導電
性指標20〜150の導電性カーボン5〜20重量%を
有機溶媒と共に混合分散してなるポリアミドイミド溶液
を、回転する金属ドラム内に均一に流延しつつ、加熱乾
燥することを特徴とする半導電性管状ポリアミドイミド
フィルムの製造方法に関する。また本発明は、前記のい
ずれかに記載の半導電性管状ポリアミドイミドフィルム
からなる画像形成装置用転写ベルトに関する。
【0008】また本発明は式(I)
【化14】 (式中、Yは式(II)
【化15】 又は式(III)
【化16】 であり、R、R、R及びRは各々独立に水素又
は一価の有機基を表す)で示される繰り返し単位を有す
るポリアミドイミドを含有してなる画像形成装置の転写
ベルト用材料に関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】まず、本発明の管状フィ
ルムを形成するマトリックス樹脂としてのポリアミドイ
ミド(以下PAI樹脂と呼ぶ)から説明する。本発明の
PAI樹脂の製造には、一般に酸無水物基を有する3価
のカルボン酸成分と、イソシアネート又はジアミンを使
用することができる。本発明では、前記3価のカルボン
酸成分として、屈曲性、貯蔵安定性およびコストの点で
トリメリット酸無水物が好ましい。また、該トリメリッ
ト酸無水物と、その他のイソシアネート基又はアミノ基
と反応する酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導
体を併用することができる。このような誘導体として
は、例えば式(VI)で示す化合物を好ましいものとし
て使用することができる。
【化17】 (ただし、両式中Rは水素、炭素数1〜10のアルキル
基又はフェニル基を示し、Yは−CH2−、−CO−、
−SO2−、又は−O−を示す。)
【0010】また、これらのほかに必要に応じて、テト
ラカルボン酸二無水物(ピロメリット酸二無水物、3,
3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4'−スルホニルジフタル酸二無水
物、m−ターフェニル−3,3',4,4'−テトラカル
ボン酸二無水物、4,4'−オキシジフタル酸二無水
物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)
プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−又は3,4
−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−
ビス[4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]プロパン二無水物、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(2,3
−又は3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プ
ロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシク
ロ−[2,2,2]−オクト−7−エン−2.3.5.
6−テトラカルボン酸二無水物等)、脂肪族ジカルボン
酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、スベリン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二
酸、ダイマー酸等)、芳香族ジカルボン酸(イソフタル
酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、オキシジ安息香酸等)などを併用することができ
る。酸成分として、トリメリット酸無水物(前者)とそ
の他の化合物(後者)を併用する場合、前者/後者が1
00/0〜50/50(モル比)とすることが好まし
い。
【0011】本発明におけるイソシアネート又はアミン
としては、前記式(II)又は(III)で表される骨
格を有するイソシアネート又はアミンを必須成分として
用いる。これを必須成分とすることにより、寸法安定性
及び屈曲性を飛躍的に向上させる効果を奏する。なお、
式(II)及び(III)において、R、R、R
及びRで示される基のうち、一価の有機基としては、
炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、炭素原
子数1〜10のアルコキシ基などが挙げられるが、中で
もアルキル基が好ましい。
【0012】本発明における式(II)で表される骨格
を有するイソシアネートとしては、3,3'−ジメチル
ビフェニル−4,4'−ジイソシアネート、2,2'−ジ
メチルビフェニル−4,4'−ジイソシアネート、ビフ
ェニル−4,4'−ジイソシアネート、ビフェニル−
3,3'−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4'−ジ
イソシアネート、3,3'−ジエチルビフェニル−4,
4'−ジイソシアネート、2,2'−ジエチルビフェニル
−4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジメトキシビ
フェニル−4,4'−ジイソシアネート、2,2'−ジメ
トキシビフェニル−4,4'−ジイソシアネート等を使
用することができる。また、ジアミンとしては、前記イ
ソシアネートと同様の構造を有し、イソシアナト基の代
わりにアミノ基が置換した化合物を使用することができ
る。
【0013】また、式(III)で表される骨格を有す
るジイソシアネートとしてはナフタレン−1,5−ジイ
ソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート
等が好ましいものとして使用することができる。また、
ジアミンとしては、前記イソシアネートと同様の構造を
有し、イソシアナト基の代わりにアミノ基が置換した化
合物を使用することができる。なお、式(II)で示さ
れる骨格を有するイソシアネート又はジアミンの方が、
屈曲性及び貯蔵安定性の点で式(III)で示される骨
格を有するイソシアネート又はジアミンよりも好まし
い。
【0014】本発明においては、前記式(II)又は
(III)で示される骨格を有するイソシアネート又は
ジアミンと共に、前記式(V)で表される骨格を有する
イソシアネート又はジアミンを併用することが、寸法安
定性、耐屈曲性更にはカーボンブラック粉体(以下CB
粉体と略記することあり)の分散性及び貯蔵安定性の点
で好ましい。式(V)で示される骨格を有するイソシア
ネートとしては、例えば、4,4'−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイ
ソシアネート、4,4'−[2,2−ビス(4−フェノ
キシフェニル)プロパン]ジイソシアネートを使用する
ことができる。これらは単独でも、組み合わせて使用す
ることもできる。また、ジアミンとしては、前記イソシ
アネートと同様の構造を有し、イソシアナト基の代わり
にアミノ基が置換した化合物を使用することができる。
【0015】また、さらに必要に応じてイソシアネート
の一部としてキシリレンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキ
サン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレン
ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の脂肪
族又は脂環式イソシアネート及び3官能以上のポリイソ
シアネートを使用することもできる。また、アミンとし
ては、前記イソシアネートと同様の構造を有し、イソシ
アナト基の代わりにアミノ基が置換した化合物を使用す
ることができる。またイソシアネートとしては、ブロッ
ク剤でイソシアナト基を安定化したものを使用してもよ
い。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、オキ
シム等があるが、特に制限はない。
【0016】本発明におけるポリアミドイミドとして
は、式(I)の繰り返し単位(前者)と式(IV)の繰
り返し単位(後者)の割合(すなわち配合においては、
式(II)又は(III)で示される骨格を有するイソ
シアネート又はアミン(前者)と、式(V)で示される
骨格を有するイソシアネート又はアミン(後者)の割合
として)は、前者20%〜70%、後者80%〜30%
であることが好ましく、前者40%〜65%、後者60
%〜35%ことがより好ましく、前者55%〜65%、
後者45%〜35%ことが特に好ましい(いずれもモル
基準)。前者20%未満では寸法安定性及び耐屈曲性が
低下し、70%を超えると、耐屈曲性、CB粉体の分散
性及び貯蔵安定性が低下する傾向がある。特に、前者5
5%〜65%、後者45%〜35%であると、寸法安定
性、耐屈曲性、CB粉体の分散性及び貯蔵安定性がバラ
ンス良く優れる点で好ましい。
【0017】イソシアネート又はジアミンと、トリカル
ボン酸成分との配合割合は、該酸成分のカルボキシル基
及び酸無水物基の総数に対するイソシアネート基又はア
ミノ基の総数比が、0.6〜1.4となるようにするこ
とが好ましく、0.7〜1.3となるようにすることが
より好ましく、0.8〜1.2となるようにすることが
特に好ましい。0.6未満又は1.4を超えると、樹脂
の分子量を高くすることが困難となる傾向がある。
【0018】本発明に用いられるPAI樹脂は例えば次
の製造法で得ることができる。イソシアネートを用いる
場合、 (1)イソシアネート成分とトリカルボン酸成分とを一
度に使用し、反応させてPAI樹脂を得る方法。 (2)イソシアネート成分の過剰量と酸成分を反応させ
て末端にイソシアネート基を有するアミドイミドオリゴ
マーを合成した後、トリカルボン酸成分を追加し反応さ
せてPAI樹脂を得る方法。 (3)トリカルボン酸成分の過剰量とイソシアネート成
分を反応させて末端にカルボン酸又は酸無水物基を有す
るアミドイミドオリゴマー合成した後、該酸成分とイソ
シアネート成分を追加し反応させてPAI樹脂を得る方
法。
【0019】アミンを用いる場合も上記に示したイソシ
アネートを用いた場合と同様の製造法で得ることができ
るが、その他にアミンと、酸成分として三塩基酸無水物
モノクロライドを低温で数時間反応させることにより得
ることもできる。
【0020】このようにして得られたPAI樹脂の数平
均分子量は10,000〜45,000とすることが好
ましい。数平均分子量が10,000未満であると、成
膜性が悪くなり耐屈曲性が低下する傾向がある。45,
000を超えると、CB粉体の分散性、管状フィルムと
しての成型性、厚み精度等において劣る傾向がある。な
お、PAI樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプ
リングして、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(G
PC)により、標準ポリエチレンの検量線を用いて測定
し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続すること
により上記範囲に管理される。
【0021】次に、前記PAI樹脂に半導電性を付与す
るための導電性CB粉体について説明する。一般に、樹
脂に半導電性を付与する手段には種々あるが、本発明で
は、CB粉体が選ばれる。それは前記PAI樹脂に対し
て、分散性に優れ、より安定した貯蔵安定性(例えば3
日以上の放置でも安定した分散状態を保つ)が得られ、
付与される電気抵抗にもムラがない等の理由からであ
る。
【0022】ここでCB粉体は、一般に知られているよ
うに、その製造原料(天然ガス、アセチレンガス、コ−
ルタール等)と製造条件(燃焼条件)とによって種々の
物性(導電指標,ストラクチャー,N(吸着)比表面
積,揮発分,pH値,DBP吸油量,嵩密度,粒径等)
を有したものがある。実際の選択に際しては、その有す
る特性を見極めて、最適なものを選択すると良いが、例
えば導電指標が高く、ストラクチャ−のより発達したも
の(一般にpH値は7に近く、揮発分の小さいものであ
る(例えばアセチレンブラックに見られる))では、よ
り少量の添加量で、より低電気抵抗のものが得られる。
しかしながら、電気抵抗にバラツキが出易い場合もあ
る。従って、このような場合には、逆に導電指標高く、
pH値低く、揮発分も多目のCB粉体を選ぶようにする
ことになる。このような場合もあるので、良く事前にチ
ェックして選ぶのが最善と言える。
【0023】前記により付与される半導電性の領域は、
体積抵抗率で言うならば、10〜1014Ω・cm
(表面抵抗率では10〜1013Ω/□)で、その桁
数のバラツキも0.5程度以内にあり、極めて安定した
ものである。尚、具体的にどの様な抵抗率にするかは、
使用目的により適宜設定される。例えば除電を主とする
ならば、より低抵抗率領域で設定するが、帯電を主とす
るならば、除電領域よりも高抵抗率領域で設定する。例
えば画像形成装置の1つのカラー複写機において、中間
転写ベルトであれば、体積抵抗率10〜1011Ω・
cm程度、紙搬送兼転写ベルトであれば10〜10
12Ω・cm程度と言ったところである。
【0024】そして、フィルム形状は単なるウェッブ状
ではなく、管状、それも無端管状であるのが好ましい。
管状にするのにも、ウェッブフィルムを使ってその両端
を接合して管状フィルムにすることもできるが、全く繋
ぎ目のない無端管状であることがあらゆる点で優れてい
る。本発明のPAI樹脂は、この無端管状フィルムを成
型することにも極めて優れている。この無端管状フィル
ムの成型法は、後述する(無)遠心成型法が好ましい。
【0025】前記管状フィルムの大きさは、厚さ50〜
300μm程度,内径800mm、幅1000mm程度
までである。この中で使用目的により適宜選ぶことにな
るが、これらの大きさの無端管状フィルムは、後述の遠
心成型法であれば、回転金属ドラムの大きさを変えるこ
とによって、精度良く容易に製造もできる。
【0026】次に、本発明の半導電性管状ポリアミドイ
ミドフィルム(以下半導電PAIフィルム呼ぶ)の製造
(成型)について、遠心成型法を例示して説明する。こ
の遠心成型法は、所定濃度のCB粉体を含有し所定溶液
粘度を有するPAI溶液の所定量を回転する金属ドラム
内に、注入→全面均一流延→加熱乾燥して無端の半導電
PAIフィルムに成型する方法であるが、その時の各条
件は次の通り例示できる。
【0027】まず、成型原液に関し、PAI樹脂溶液に
混合するCB粉体量は、固形分に対して約5〜20重量
%(例えば導電性指標50〜150,揮発分0.1〜
2,pH3〜8,N(吸着)比表面積75〜130程
度のCB粉体を使用した場合)で、その時の溶液粘度と
しては約0.5〜5.0Pa・sである。この混合量が
前記体積抵抗率10〜1014Ω・cmに相当し、自
由に得られるものである。尚、CB粉体の混合において
は、まず羽根突きの攪拌機にて予備的混合を行い、これ
を更にボ−ルミル機でもって回転混合を行う方法を採る
のが良い。より均一に分散混合ができ、成型原液のより
安定した貯蔵安定性を得る点でも好ましいからである。
この時に気泡の混入を抑制し、より分散し易くする為
に、フッ素系の界面活性剤を微量添加するのも良い。
【0028】そして成型に関し、回転する金属ドラムで
あるが、これは内面鏡面仕上げされた金属ドラムを4個
(二個でも良い)の回転ロ−ラに載置し、該ローラの回
転により間接回転させる方式を採るのが良い。ここで該
金属ドラムの大きさ(幅,内径)は、所望する半導電P
AIフィルムの大きさと対応して決められるが、遠心成
型法で成型可能な大きさは、前記するように幅1000
mm,内径800mm程度であるので、これに対応する
と幅1100mm、内径800mmまでである。
【0029】又、回転速度であるが、金属ドラムを遠心
力が作用する速度で回転する場合と実質的に遠心力が作
用しない速度で回転する場合(無遠心成型法と呼ぶ)で
異なる。一般に遠心成型と言えば、前者の場合である
が、ここでは後者の無遠心成型法でも別の手段を付加す
ることにより成型することができる。特に後者の場合
は、溶液粘度が高いか、大サイズの半導電PAIフィル
ムを成型するのに有効である。尚、遠心成型か無遠心成
型かの回転速度の目安は、一般的には、角速度で10r
ad/sを境界とするが、他の条件もあるので、具体的
には予備テストにより事前に決めておくのが良い。
【0030】ところで、前記無遠心成型法での別の付加
手段と言うのは、成型原液を次のような方法にて噴霧供
給し加熱乾燥する方法である。つまり金属ドラム内に、
左右動と挿脱自在機構を有してなる横長の一本のスリッ
ト状ノズルが、金属ドラムの内面と(一定の間隔をもっ
て)対峙して配置されている。更に該ノズルには、成型
原液供給用と圧空供給用のフレキシブルパイプが繋が
れ、ノズル先端で両者が合流し該成型原液が噴霧状で吐
出されるようになっている。成型原液の所定量(所望す
る厚さ半導電PAIフィルムの厚が得られるのに相当す
る量)が、噴霧状で供給され、流延塗布の状態にあるの
で、遠心成型のように流延の為に金属ドラムの高速回転
は必要でないと言うことになる。該ノズルの水平左動又
は水平右動の速度に合わせて、金属ドラムを(ゆっくり
と)回転すれば、該原液は自ずと所定の厚さで全面均一
に塗布された状態になる。そのまま回転を続けて加熱す
れば良いことになる。尚、成型原液が該ノズルから圧空
でもって強制的に吐出されるので、その原液粘度は高く
ても良いし、高速回転をしないので、金属ドラムに回転
ブレの心配はないことから、より大サイズの金属ドラム
が使用でき、その結果より大サイズの半導電PAIフィ
ルムが成型できると言うものである。
【0031】そして、加熱乾燥であるが、基本的には有
機溶媒を蒸発除去する工程であり、成型原液が均一に流
延された後で、引き続き行われる。従って、その条件は
主として温度と時間であるが、温度は、少なくともその
有機溶媒が持つ沸点よりも高く設定されるが、必要以上
に高くするのは、電気抵抗のバラツキや物性の低下を招
くことがあり好ましくない為、一般には、その有機溶媒
が持つ沸点よりも30〜100℃程度を限界とするのが
良い。又、時間については、成型原液の有機溶媒濃度に
よるが、一般に無遠心成型の方が短くて良い。これは前
記するように、遠心成型よりもより高濃度の成型原液が
使えるからである。尚、加熱乾燥は、一般に、金属ドラ
ムを外部から加熱(例えば遠赤外線ヒータにより)する
ことで行うが、該ドラム内からも加熱する場合もある。
【0032】前記の通り成型が終了したら、回転を持続
しつつ常温に冷却されて、金属ドラム内面に付着してい
る半導電PAIフィルムが剥離される。電気抵抗特性、
機械的物性等がチェックされて製品となるが、この製品
とする前に、取り出した該フィルムを、別途後熱風乾燥
する場合もある。これは基本的には有機溶媒が完全に除
去されていない場合とか、イミド化が完全に終了してい
ない場合に行うが、その他に、より電気抵抗に安定性が
増すとか、機械的物性も安定し若干良化することもある
からである。尚、後熱風乾燥は、該フィルムをそのまま
熱風乾燥機に入れて加熱するよりも、円形の金属金型に
嵌着してこれを熱風乾燥機に入れるのが良い。これは形
状維持(特に縦方向−内径)の為に好ましいからであ
る。
【0033】尚、以上に説明する半導電性管状PAIフ
ィルムは、単層に限って説明したが、例えばこれに離型
性を付与する為にフッ素樹脂層を積層するとか、他のポ
リイミド層、PAI樹脂層を積層する等,多層とする事
を避けるものではない。
【0034】前記の通り製造された半導電PAIフィル
ムは、所定サイズにカットされ、そのまま一つの部材と
して有効に使用されるが、ベルト状で使用する場合に
は、円滑に回転させる為に、一般に蛇行防止手段が採ら
れる。具体的には、該フィルムの内面両端縁部に帯状の
弾性部材を使ったリブを密着固定するとか、両縁端面に
当接部材を設けるといった方法である。
【0035】
【実施例】以下比較例と共に、実施例によって更に詳述
する。尚、貯蔵安定性,体積抵抗率,耐屈曲性,寸法安
定性は次のようにして測定した。 ●貯蔵安定性 成型原液に付き、堀場製作所(株)製LA−910「レ
ーザ回折/散乱式粒度分布測定装置」を使って配合直
後、1日放置後、2日放置後、3日放置後のカーボン粒
度分布を計測した。 ●体積抵抗率(Rv) サンプルに付き、三菱化学株式会社製の抵抗測定器“ハ
イレスタIP・HRブロ−ブ”を使って、その幅方向に
等ピッチで5ヶ所と縦(周)方向に8ヶ所の合計40ヶ
所を500V印加し、10秒後に測定した。
【0036】●(ストレスクラック) 長さ100mm×幅15mmの短冊サンプルに付き、株
式会社東洋精機製の屈曲疲労試験機MIT−D型を使っ
て、荷重250g、ベント角135°にて折り曲げ破断
する屈曲回数を測定した。 ●寸法安定性 ベルトサンプルに付き、これを10℃,RH40%及び
40℃,RH90%の環境下に24時間放置した時のベ
ルトの周長変化を測定した。
【0037】合成例1 攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リッ
トル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水
物192.1g(1.0モル)とイソシアネート成分と
してナフタレン−2,6−ジイソシアネート105.2
g(0.50モル)、4,4'−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート127.7g(0.51モル)、N−メチ
ル−2−ピロリドン903.1gを仕込み、120℃ま
で昇温し、約5時間反応させて数平均分子量27,00
0のPAI樹脂溶液を得た。得られたPAIの繰り返し
単位比は、式(I)/式(IV)=50/50であっ
た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドン
で希釈して粘度7.0Pa・s、不揮発分21.5%の
PAI樹脂溶液を得た。
【0038】合成例2 攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リッ
トル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水
物197.9g(1.03モル)、イソシアネート成分
として3,3'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジイソ
シアネート169.2g(0.64モル)、4,4'−
ジフェニルメタンジイソシアネート115.1g(0.
46モル)、N−メチル−2−ピロリドン895.5g
を仕込み、130℃まで昇温し、約4時間反応させて数
平均分子量31,000のPAI樹脂溶液を得た。得ら
れたPAIの繰り返し単位比は、式(I)/式(IV)
=58/42であった。このPAI樹脂溶液をN−メチ
ル−2−ピロリドンで希釈しての、粘度8.0Pa・
s、不揮発分22.1%のPAI樹脂溶液を得た。
【0039】合成例3 攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リッ
トル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水
物197.9g(1.03モル)とイソシアネート成分
として3,3'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジイソ
シアネート74.0g(0.28モル)、ナフタレン−
2,6−ジイソシアネート58.9g(0.28モ
ル)、4,4'−ジフェニルメタンイソシアネート13
5.2g(0.54モル)、N−メチル−2−ピロリド
ン946.1gを仕込み、140℃まで昇温し、約4時
間反応させて数平均分子量37,000のPAI樹脂溶
液を得た。得られたPAIの繰り返し単位比は、式
(I)/式(IV)=51/49であった。このPAI
樹脂溶液をN−メチル−2−ピロリドンで希釈して粘度
14.0Pa・s、不揮発分20.5%のPAI樹脂溶
液を得た。
【0040】合成例4 攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リッ
トル四つ口フラスコに酸成分としてトリメリット酸無水
物197.9g(1.03モル)、イソシアネート成分
として3,3'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジイソ
シアネート211.4g(80モル%)、4,4'−ジ
フェニルメタンジイソシアネート50.1g(20モル
%)、N−メチル−2−ピロリドン1071.9gを仕
込み、120℃まで昇温し、約3時間反応させて数平均
分子量24,000のPAI樹脂溶液を得た。得られた
PAIの繰り返し単位比は、式(I)/式(IV)=8
0/20であった。このPAI樹脂溶液をN−メチル−
2−ピロリドンで希釈して粘度5.5Pa・s、不揮発
分21.0%のPAI樹脂溶液を得た。
【0041】合成例5(比較合成例) 攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた2リッ
トル四つ口フラスコに酸成分としてのトリメリット酸無
水物192.0g(1.00モル)、イソシアネート成
分としての4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト252.8g(1.01モル)及びN−メチル−2−
ピロリドン826.1gを仕込み、130℃まで昇温
し、4時間反応させて数平均分子量27,000のPA
I樹脂溶液を得た。このPAI樹脂溶液をN−メチル−
2−ピロリドンで希釈して粘度3.6Pa・s、不揮発
分25.1%のPAI樹脂溶液を得た。
【0042】(実施例1)上記合成例1で得たPAI樹
脂溶液1kgを採取し、これにN−メチル−ピロリドン
317.0gと導電指標44.3(N比表面積240
/g,DBP吸油量400cm/100g,揮発
分16%)のCB粉体26.9g(固形分に対してほぼ
12.5重量%)と全量に対して分散助剤(フッ素系界
面活性剤)50ppmとを羽根付き攪拌機の容器中に添
加し、これによってまず予備混合をし、次にこれをボ−
ルミル混合機に移し換えて本格混合した。得られた成型
原液の固形分濃度は18.0重量%で溶液粘度は1.3
Pa・sであった。更に、この成型原液222.2gを
採取し、本文中で説明する成形装置により次の条件で成
形し無端管状フィルムを得た。金属ドラムとして内面鏡
面仕上げの内径171.5mmφ、幅550mmを使
い、まず常温で6rad/sの角速度でゆっくりと回転
し該原液を左右動する幅50mmの供給ノズル(スリッ
ト)から該ドラム内面に向かって液状での供給を開始し
た。該ノズルは回転に同調して右から左に移動し、所定
塗布厚になったら噴射を停止した。そして遠赤外線ヒー
タでの加熱を開始し昇温と共に回転速度を上げ100℃
(該ドラム内温度)に到達したら角速度を10rad/
sにして120分間加熱した。更に260℃まで昇温し
てその温度で30分間加熱した。この加熱の間は、吸排
ノズルを使って蒸発する溶媒を積極的に系外へ排出除去
した。加熱を停止し常温に冷却して、該ドラムから剥離
しPAI管状フィルムを得た。得られたフィルムの厚さ
は、100±3μm以内にあり、前記により測定した各
種特性値は表1、2に示した。
【0043】(実施例2)合成例2で得たPAI樹脂溶
液を用いる事以外は実施例1と同様条件で調整し、固形
分濃度が18.0重量%、溶液粘度が1.4Pa・sの
成型原液及びPAI管状フィルムを得た。得られたフィ
ルムの厚さは、100±3μm以内にあり、前記により
測定した各種特性値は表1、2に示した。
【0044】(実施例3)合成例3で得たPAI樹脂溶
液を用いる事以外は実施例1と同様条件で調整し、固形
分濃度が18.0重量%、溶液粘度が1.6Pa・sの
成型原液及びPAI管状フィルムを得た。得られたフィ
ルムの厚さは、100±3μm以内にあり、前記により
測定した各種特性値は表1、2に示した。
【0045】(実施例4)合成例4で得たPAI樹脂溶
液を用いる事以外は実施例1と同様条件で調整し、固形
分濃度が18.0重量%、溶液粘度が1.3Pa・sの
成型原液及びPAI管状フィルムを得た。得られたフィ
ルムの厚さは、100±3μm以内にあり、前記により
測定した各種特性値は表1、2に示した。
【0046】(比較例1)比較合成例5で得たPAI樹
脂溶液を用いる事以外は実施例1と同様条件で調整し、
固形分濃度が18.0重量%、溶液粘度が1.1Pa・
sの成型原液及びPAI管状フィルムを得た。得られた
フィルムの厚さは、100±3μm以内にあり、前記に
より測定した各種特性値は表1、2に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明は前記の通り構成されているので
次のような効果を奏する。特にPAI管状フィルムとし
て欠点とされていた寸法安定性とストレスクラック性が
大幅に改善されるようになった。
【0050】またCB粉体を含有するPAI成型原液と
しての貯蔵安定性(ポットライフ)も改善され、より生
産管理しやすく、製造(成型)時間もより短縮されるよ
うになった。前記改善ができたので、例えば画像形成装
置(例えばフルカラー複写機)の転写ベルト用部材とし
て実用できるレベルになってきた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/00 550 G03G 15/00 550 4J043 15/16 15/16 // B29K 7:00 B29K 7:00 79:00 79:00 B29L 23:00 B29L 23:00 Fターム(参考) 2H171 FA07 FA10 FA15 FA22 FA24 FA25 FA26 FA30 GA15 GA25 PA03 PA09 PA14 QA24 QA27 QA29 QC05 QC13 QC14 SA32 TA17 TB13 UA03 UA07 UA10 UA19 UA23 XA03 XA15 2H200 FA02 FA13 FA18 FA19 JB07 JB25 JB45 JB46 JC04 JC15 JC16 LC03 MA04 MA14 MA17 MA20 MB04 MC04 MC20 4F071 AA60 AA60X AB03 AE15 AE16 AF37 AF37Y AF54 AF54Y AH16 AH19 BA02 BB13 BC01 BC05 4F205 AA40 AB18 AE03 AG01 AG08 AG16 AH33 AR12 AR17 AR20 4J002 CM041 DA036 FD106 FD116 GQ00 HA03 4J043 PA01 PA02 PA04 QB15 QB26 QB31 QB32 QB33 QB58 RA05 RA34 SA06 SA11 SA43 SA61 SB01 SB02 SB03 TA12 TA13 TA14 TA21 TA22 TA31 TA47 TB01 TB02 TB03 UA041 UA122 UA131 UA132 UA662 UA672 UB011 UB021 UB121 UB322 UB352 VA021 VA022 VA062 XA03 XA16 XA19 ZA12 ZA44 ZB11 ZB47

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Yは式(II) 【化2】 又は式(III) 【化3】 であり、R、R、R及びRは各々独立に水素又
    は一価の有機基を表す)で示される繰り返し単位を有す
    るポリアミドイミドに導電性カーボンブラックが含有さ
    れてなることを特徴とする半導電性管状ポリアミドイミ
    ドフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリアミドイミドが、式(I)ととも
    に、式(IV) 【化4】 (式中、Yは式(V) 【化5】 であり、Xはアルキレン基、カルボニル基、エーテル基
    又はスルホニル基を示す)で表される繰り返し単位を有
    するコポリアミドイミドである請求項1記載の半導電性
    管状ポリアミドイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 式(I)の繰り返し単位と式(IV)の
    繰り返し単位の割合が、前者20〜70%であり、後者
    80〜30%である請求項2記載の半導電性管状ポリア
    ミドイミドフィルム。
  4. 【請求項4】 寸法変化率0.2%以下、ストレスクラ
    ック300回以上を有する請求項1〜3のいずれかに記
    載の半導電性管状ポリアミドイミドフィルム。
  5. 【請求項5】 体積抵抗率が10〜1014Ω・cm
    のいずれかの範囲であって、かつその桁数でのバラツキ
    が0.5桁以下である請求項1〜4のいずれかに記載の
    半導電性管状ポリアミドイミドフィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載されるポ
    リアミドイミドに、導電性指標20〜150の導電性カ
    ーボン5〜20重量%を有機溶媒と共に混合分散してな
    るポリアミドイミド溶液を、回転する金属ドラム内に均
    一に流延しつつ、加熱乾燥することを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載される半導電性管状ポリアミド
    イミドフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリアミドイミド溶液の粘度が、0.5
    〜5.0Pa・sである請求項6記載の半導電性管状ポ
    リアミドイミドフィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の半導電
    性管状ポリアミドイミドフィルムからなる画像形成装置
    用転写ベルト。
  9. 【請求項9】 式(I) 【化6】 (式中、Yは式(II) 【化7】 又は式(III) 【化8】 であり、R、R、R及びRは各々独立に水素又
    は一価の有機基を表す)で示される繰り返し単位を有す
    るポリアミドイミドを含有してなる画像形成装置の転写
    ベルト用材料。
  10. 【請求項10】 ポリアミドイミドが、式(I)ととも
    に、式(IV) 【化9】 (式中、Yは式(V) 【化10】 であり、Xはアルキレン基、カルボニル基、エーテル基
    又はスルホニル基を示す)で表される繰り返し単位を有
    するコポリアミドイミドである請求項9記載の画像形成
    装置の転写ベルト用材料。
  11. 【請求項11】 式(I)の繰り返し単位と式(IV)
    の繰り返し単位の割合が、前者20〜70%であり、後
    者80〜30%である請求項10記載の画像形成装置の
    転写ベルト用材料。
  12. 【請求項12】 トリメリット酸無水物と、全イソシア
    ネート成分中、式(II)又は式(III)で示される
    残基を与えるイソシアネート20〜70モル%及び式
    (V)で示される残基を与えるイソシアネート80〜3
    0モル%を含むイソシアネート成分とを反応させて得ら
    れるものである請求項10記載の画像形成装置の転写ベ
    ルト用材料。
  13. 【請求項13】 数平均分子量が10,000〜45,
    000である請求項9〜12のいずれかに記載の転写ベ
    ルト用材料。
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