JP2007072197A - 無端管状ベルト及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、中間転写ベルト、転写定着ベルト等として好適な物性を有し、しかも離型性と弾性との両面を併せ持った無端管状ベルト及びその製造方法を提供する。また、該無端管状ベルトの裏面に補強層を有する無端管状ベルト及びその製造方法をも提供する。
【解決手段】シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトであって、該無端管状ベルトの表面側がポリイミドの性質を有し、その裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、該無端管状ベルトがその表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料であることを特徴とする無端管状ベルト。
【選択図】なし。
【解決手段】シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトであって、該無端管状ベルトの表面側がポリイミドの性質を有し、その裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、該無端管状ベルトがその表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料であることを特徴とする無端管状ベルト。
【選択図】なし。
Description
本発明は、無端管状ベルトに関する。具体的には、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置の中間転写ベルト、転写定着ベルト等に関するものである。
複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置は、像担持体上に形成された静電潜像をトナーで現像し、現像されたトナー像を中間転写ベルト上に一次転写し、これを用紙等の記録媒体上に二次転写して、可視画像を形成するものである。
この中間転写ベルトの高品質化を目的として、例えば、特許文献1には、基材、弾性材料層及び表面層からなる3層構成の中間転写ベルトが提案されている。この特徴としては、基材にポリイミド等の剛性に優れた材料を使用し、その上にシリコーンやゴム素材といった弾性を有する素材からなる弾性材料層を設け、さらにその上にトナーとの離型性を高めるためフッ素コートやフッ素ゴムなどの自由エネルギーの小さな材料からなる表面層を有している。
しかし、このような構成の転写ベルトにおいては、高画質な画像が得られるものの、層構成が複雑なため、実際の製造が非常に困難であり、また、逐次的に各層を形成する工程が必要なため、コスト的に不利であった。
また、特許文献2には、表面がシリコーン変性ポリアミドイミドを含む材料から構成される中間転写ベルトが、遠心成形法で作成できることが記載されている。
特許第3248455号明細書
特開2004-170831号公報
本発明は、中間転写ベルト、転写定着ベルト等として好適な物性を有し、しかも離型性と弾性との両面を併せ持った無端管状ベルト及びその製造方法を提供することを目的とする。また、該無端管状ベルトの裏面に補強層を有する無端管状ベルト及びその製造方法をも提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、シロキサン変性ポリアミック酸を含む液状組成物を所定の条件で回転成形して製造される管状物が、その表面側から裏面側にかけての厚さ方向で物性が連続的に変化する傾斜材料となることを見出した。具体的には、得られた管状物は、表面側は離型性を、裏面側は弾性を有しており、特許文献1に記載された表面層と弾性材料層の両性質を単一層で達成できるものであった。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の無端管状フィルム及びその製造方法を提供する。
項1.シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトであって、該無端管状ベルトの表面側がポリイミドの性質を有し、その裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、その表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料であることを特徴とする無端管状ベルト。
項2.シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂のシロキサン変性率が50重量%以上である項1に記載の無端管状ベルト。
項3.表面側の静摩擦係数が0.4以下であり、表面側の静摩擦係数:Aと裏面側の静摩擦係数:Bとの比(A/B)が1未満である項1又は2に記載の無端管状ベルト。
項4.表面側における水滴との接触角が80°以上であり、表面側における水滴との接触角:Cと裏面側における水滴との接触角:Dとの比(C/D)が1未満である項1〜3のいずれかに記載の無端管状ベルト。
項5.ゴム硬度(JIS K 6253)が90度以下である項1〜4のいずれかに記載の無端管状ベルト。
項6.表面側の表面粗さ(Rz)が1μm以下である項1〜5のいずれかに記載の無端管状ベルト。
項7.導電剤を含み、表面層の表面抵抗率が、1×108Ω/□〜1×1013Ω/□の範囲にある項1〜6のいずれかに記載の無端管状ベルト
項8、項1〜7のいずれかに記載の無端管状ベルトの裏面側に補強層を有する無端管状ベルト。
項8、項1〜7のいずれかに記載の無端管状ベルトの裏面側に補強層を有する無端管状ベルト。
項9.項1〜8いずれかに記載の無端管状ベルトからなる中間転写ベルト。
項10.表面側がポリイミドの性質を有し、裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料からなる無端管状ベルトの製造方法であって、シロキサン変性率が50重量%以上であるシロキサン変性ポリアミック酸又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む液状組成物を、回転成形することを特徴とする無端管状ベルトの製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
I.無端管状ベルト
本発明の無端管状ベルトは、シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトであって、該無端管状ベルトの表面側がポリイミドの性質を有し、その裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、その表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料であることを特徴とする。
I.無端管状ベルト
本発明の無端管状ベルトは、シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトであって、該無端管状ベルトの表面側がポリイミドの性質を有し、その裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、その表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料であることを特徴とする。
ここで、該無端管状ベルトの表面とは管状ベルトの外周の表面を意味し、裏面とは管状ベルトの内周の表面を意味する。また、傾斜材料とは、上記したように該無端管状ベルトの表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性(例えば、静摩擦係数、動摩擦係数、水滴との接触角など)が連続的に変化している材料を意味する。
本発明の無端管状ベルトは、シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含有する。このシロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は、芳香族イミド結合またはアミドイミド結合を繰り返し単位として有するハードセグメントと、シロキサン変性されたイミド結合またはアミドイミド結合を繰り返し単位として有するソフトセグメントから構成される。
本発明に用いられるシロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は、シロキサン変性率が50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは65〜80重量%程度を含有する。シロキサン変性率をこの範囲とすることにより、本発明の傾斜材料である無端管状ベルトが得られる。
ここで、シロキサン変性ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂のシロキサン変性率とは、全分子量中に含まれるシロキサン成分の分子量(後述の一般式(V)における(SiR2R3O)p−SiR4R5の分子量)の重量%として表すことが出来る。具体的には、原料化合物の全重量に対するシロキサンジアミンの含有量(重量%)と見積もることができる。或いは、シロキサン変性率は、例えば、シロキサン変性ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂の熱分解温度特性を計測することによって、定量的に解析することが出来る(例えば、技術情報協会発行、「次世代のエレクトロニクス・電子材料に向けた新しいポリイミドの開発と高機能付与技術」(2003年10月30日発行)、p64〜65)。
まず、シロキサン変性ポリイミド樹脂について説明する。シロキサン変性ポリイミド樹脂は、例えば、下記の一般式(I):
(式中、Ar1は芳香族テトラカルボン酸から4個のカルボキシル基を除いて得られる4価の基、Ar2は芳香族ジアミンから2個のアミノ基を除いて得られる2価の基を示す。)
で表される芳香族イミドからなるハードセグメントと、一般式(II):
で表される芳香族イミドからなるハードセグメントと、一般式(II):
(式中、Siloxane Aはシロキサンジアミンから2つのアミノ基を除いて得られる2価の基を示し、Ar1は前記に同じ。)
で表されるシロキサンイミドからなるソフトセグメントを有している。
で表されるシロキサンイミドからなるソフトセグメントを有している。
本発明の無端管状ベルトがシロキサン変性ポリイミド樹脂を含む場合、表面側に一般式(I)で表される芳香族イミドからなるハードセグメントが多く含まれ、一方、裏面側に一般式(II)で表されるシロキサンイミドからなるソフトセグメントが多く含まれている。これにより、表面側は高弾性、高強度、高耐熱性等のポリイミドの性質を有し、裏面側は低弾性、低誘電率、可とう性、柔軟性等のシリコーンの性質を有している。
このシロキサン変性ポリイミド樹脂のシロキサン変性率は50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは65〜80重量%程度である。
このシロキサン変性ポリイミド樹脂は、公知の方法により製造することが出来る。例えば、ジアミン法、ジイソシアネート法、溶融重縮合法等があるが何れの方法も用いることが出来る。
例えば、ジアミン法を用いた場合には、芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体、シロキサンジアミン及び芳香族ジアミンを原料として、シロキサン変性ポリイミド樹脂を合成することができる。
芳香族テトラカルボン酸とは、単環若しくは多環の芳香環(ベンゼン核、ナフタレン核、ビフェニル核、アントラセン核等)に4個のカルボキシル基が結合した化合物、或いは2個の単環芳香環(ベンゼン核等)が−CO−、−O−、−CH2−、−SO2−等の基又は単結合で架橋された化合物に4個のカルボキシル基が結合した化合物が挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸としては、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸等の対称性の芳香族テトラカルボン酸、或いは、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸、1,2,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸等の非対称性の芳香族テトラカルボン酸が挙げられる。これらのうちの1種或いは2種以上を用いても良い。ジアミン法においては、上記の芳香族テトラカルボン酸の二無水物が原料として好適に用いられる。
シロキサンジアミンとしては、例えば、一般式(V):
H2N−R1−(SiR2R3O)p−SiR4R5−R6−NH2 (V)
(式中、R1及びR6は同一又は異なってアルキレン基、R2〜R5は同一又は異なってアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、pは4〜50の整数を示す)
で表される化合物が挙げられる。
H2N−R1−(SiR2R3O)p−SiR4R5−R6−NH2 (V)
(式中、R1及びR6は同一又は異なってアルキレン基、R2〜R5は同一又は異なってアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、pは4〜50の整数を示す)
で表される化合物が挙げられる。
R1及びR6で示されるアルキレン基としては、式:−(CH2)q−(qは2〜10の整数)で示される基が挙げられ、好ましくはqが3である。
R2〜R5で示されるアルキル基としては、C1−3アルキル基が挙げられ、好ましくはメチル基である。R2〜R5で示される置換フェニル基としては、トルイル基、キシリル基等が挙げられる。
シロキサンジアミンの好適な例としては、上記一般式(V)において、R1及びR6がプロピレン基であり、R2〜R5がメチル基であり、pが4〜50の整数である化合物が挙げられる。好ましくはpが4〜10であり、特に好ましくはpが5〜8である。
一般式(V)で表される化合物は、市販されているか、或いは、当業者が公知の方法により容易に製造することができる。例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端基を有するジメチルシロキサン4量体、8量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサン等が例示される。
芳香族ジアミンとしては、例えば、(1)ビフェニル系ジアミン化合物、ジフェニルエーテル系ジアミン化合物、ベンゾフェノン系ジアミン化合物、ジフェニルスルホン系ジアミン化合物、ジフェニルメタン系ジアミン化合物、2,2−ビス(フェニル)プロパンなどのジフェニルアルカン系ジアミン化合物、2,2−ビス(フェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合物、ジフェニレンスルホン系ジアミン化合物、(2)ジ(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン化合物、(3)ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合物、ビス(フェノキシフェニル)プロパン系ジアミン系化合物物などの「芳香族環(ベンゼン環など)を2個以上、特に2〜5個有する芳香族ジアミン化合物」を主として含有する芳香族ジアミンを挙げることができ、それらを単独、あるいは、混合物として使用することができる。
或いは、芳香族ジアミンとしては、1つの芳香環(ベンゼン核等)上に2個のアミノ基を有する化合物、又は2つ以上の芳香環(ベンゼン核等)が−O−、−S−、−CO−、−CH2−、−SO−、−SO2−等の基若しくは単結合で架橋された2個のアミノ基を有する化合物が挙げられる。
芳香族ジアミンの具体例としては、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルカルボニル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等が挙げられる。中でも、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが特に好ましい。
ジアミン法を用いた場合の各成分の混合比は、芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体(特に、芳香族テトラカルボン酸二無水物)1モルに対し、シロキサンジアミンと芳香族ジアミンの合計量が1モルである。シロキサン変性ポリイミド樹脂のシロキサン変性率は、芳香族ジアミンとシロキサンジアミンの割合を変えたり、シロキサンジアミン中に含まれるシロキサン結合(−Si−O−)の繰り返し数を変えることによって、50重量%以上に容易に制御することができる。
次に、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂(以下、SPAIとも表記する)について説明する。SPAIは、例えば、下記の一般式(III):
(式中、Ar3は芳香族トリカルボン酸から3個のカルボキシル基を除いて得られる3価の基、Ar4は芳香族ジアミンから2個のアミノ基を除いて得られる2価の基を示す。)
で表される芳香族アミドイミドからなるハードセグメントと、一般式(IV):
で表される芳香族アミドイミドからなるハードセグメントと、一般式(IV):
(式中、Siloxane Bはシロキサンジアミンから2つのアミノ基を除いて得られる2価の基を示し、Ar3及びAr4は前記に同じ。)
で表されるシロキサンイミドからなるソフトセグメントを有している。
で表されるシロキサンイミドからなるソフトセグメントを有している。
本発明の無端管状ベルトがSPAIを含む場合、表面側に一般式(III)で表される芳香族アミドイミドからなるハードセグメントが多く含まれ、一方、裏面側に一般式(IV)で表されるシロキサンイミドからなるソフトセグメントが多く含まれている。これにより、表面側は高弾性、高強度、高耐熱性等のポリアミドイミドの性質を有し、裏面側は低弾性、低誘電率、可とう性、柔軟性等のシリコーンの性質を有している。
このシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂のシロキサン変性率は50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは65〜80重量%程度である。
このようなシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は、いずれも公知の方法により製造することが出来る。例えば、イソシアネート法(特公昭44−19274、特公昭45−2397等)、酸クロライド法(特公昭42−15637等)、直接重縮合法(特公昭49−1077等)、溶液重縮合法(特公昭40−8910等)等があるが何れの方法も用いることが出来る。
例えば、イソシアネート法を用いた場合には、芳香族トリカルボン酸又はその誘導体、シロキサンジアミン、芳香族ジイソシアネート(必要に応じ、芳香族ジアミンを含んでいても良い)を原料として、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を合成することができる。(例えば、特開2001−122964等)
芳香族トリカルボン酸又はその誘導体として具体的には、トリメリット酸無水物、トリメリット酸無水物モノクロライド、1,4−ジカルボキシ−3−N,N−ジメチルカルバモイルベンゼン、1,4−ジカルボメトキシ−3−カルボキシベンゼン、1,4−ジカルボキシ−3−カルボフェノキシベンゼン、2,6−ジカルボキシ−3−カルボメトキシピリジン、1,6−ジカルボキシ−5−カルバモイルナフタリン、上記芳香族トリカルボン酸類とアンモニア、ジメチルアミン、トリエチルアミンなどからなるアンモニウム塩類などが挙げられる。これらのうちではトリメリット酸無水物、トリメリット酸無水物モノクロライドが好ましい。
芳香族トリカルボン酸又はその誘導体として具体的には、トリメリット酸無水物、トリメリット酸無水物モノクロライド、1,4−ジカルボキシ−3−N,N−ジメチルカルバモイルベンゼン、1,4−ジカルボメトキシ−3−カルボキシベンゼン、1,4−ジカルボキシ−3−カルボフェノキシベンゼン、2,6−ジカルボキシ−3−カルボメトキシピリジン、1,6−ジカルボキシ−5−カルバモイルナフタリン、上記芳香族トリカルボン酸類とアンモニア、ジメチルアミン、トリエチルアミンなどからなるアンモニウム塩類などが挙げられる。これらのうちではトリメリット酸無水物、トリメリット酸無水物モノクロライドが好ましい。
なお、芳香族ジイソシアネートについては、前記のシロキサン変性ポリイミド樹脂の原料として挙げた芳香族ジアミンの2個のアミノ基が2個のイソシアネート基で置換された化合物等が例示される。芳香族ジイソシアネートとして具体的には、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略す)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、o−,m−キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示できる。なお、必要に応じ、芳香族ジアミンを含んでいても良い。
また、シロキサンジアミンについては、前記のシロキサン変性ポリイミド樹脂の原料として挙げたもの、例えば、上記の一般式(V)で表される化合物等を用いることができる。
イソシアネート法を用いた場合の各成分の混合比は、芳香族トリカルボン酸又はその誘導体1モルに対し、シロキサンジアミンと芳香族ジアミンの合計量が1モルである。シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂のシロキサン変性率は、シロキサンジアミンと芳香族ジイソシアネートの割合を変えたり、シロキサンジアミン中に含まれるシロキサン結合(−Si−O−)の繰り返し数を変えることによって、50重量%以上に容易に制御することができる。
本発明の無端管状ベルトに用いるシロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の製造で使用する溶媒としては、生成した樹脂の溶解性に優れる非プロトン性極性溶媒が好ましい。このような非プロトン性極性溶媒として、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と呼ぶ。)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、4−ブチロラクトン、スルホラン等が例示される。これらのうちの1種又は2種以上の混合溶媒であってもよい。特に、NMPが好ましい。
溶媒の使用量は、原料の芳香族カルボン酸成分とシロキサンジアミンと芳香族ジアミン成分(又は芳香族ジイソシアネート成分)との合計量100重量部に対し、20〜500重量部程度(好ましくは、25〜200重量部程度)になるように決めればよい。
本発明の無端管状ベルトは、導電剤を添加することにより、半導電性ベルトとすることができる。シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂に所定量の導電剤を添加して、ベルト表面の電気抵抗率を調節することができる。
導電剤を含む場合、導電剤としては公知のものを使用できる。具体的には、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、Niパウダー等の金属微粉末;酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物;異原子(例えばアンチモンなど)ドープ金属酸化物などが例示される。中でもカーボンブラック(CB)が好適に用いられる。カーボンブラックが用いられる理由は、他の一般に知られている金属や金属酸化物の導電材と比較して)調製されたモノマー混合溶液との混合分散性と安定性(混合分散後の経時変化)に優れ、且つ重縮合反応への悪影響がないことによる。CB粉体としては、例えば、チャンネルブラック、酸化処理したファーネスブラック等が挙げられる。具体的には、デグサ社製のスペシャルブラック4(pH3、揮発分14%、粒子径25nm)やスペシャルブラック5(pH3、揮発分15%、粒子径20nm)などが例示される。
この導電剤(特に、CB粉体)は、通常一次粒子径が15〜65nm程度であり、中間転写ベルト等に用いる場合、一次粒子径20〜40nm程度、二次粒子径200〜400nm程度のものが好適である。
添加される導電剤の量は、半導電性無端管状ベルトの重量に対し、5〜40重量%程度、好ましくは8〜20重量%程度になるよう調整すればよい。
ここで導電剤を上記の範囲で用いるのは、ベルトに半導電領域にある表面抵抗率(Ω/□)(SR)を付与するためである。なお、導電剤の量の下限が5重量%程度以上であるのは十分な導電性を得るためにはこの程度の量が必要であるためであり、上限が40重量%程度以下であるのは、より低い抵抗を発現するとともに、成形性を維持しフィルム自身の物性の低下を防ぐためである。
本発明の無端管状ベルトは、導電剤の他に、必要に応じて他の成分、各種の有機・無機材料を加えることが出来る。混合することの出来る他の有機樹脂材料としては、アルキド樹脂、塩素化ポリエーテル、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、メタクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらは溶剤に溶解して用いたり、どちらか一方を樹脂微粒子の状態で混合したりすることも可能である。
本発明の無端管状ベルトは、上記した厚さ方向に物性が連続的に変化している傾斜材料であることに起因して、その表面側と裏面側の物性が顕著に相違している。
本発明の無端管状ベルトは、その表面側の静摩擦係数が0.4以下であり、好ましくは、0.35 以下、特に0.15〜0.3である。そして、表面側の静摩擦係数:Aと裏面側の静摩擦係数:Bとの比(A/B)が1未満、好ましくは0.35〜0.75、特に好ましくは0.4〜0.65であるという特徴を有している。つまり、表面側は裏面側よりも静摩擦係数が小さくなっている。これにより、表面側において、トナーをクリーニングするクリーニングブレードが異音を発生する、いわゆるブレード鳴き現象の発生を抑制することができる。
また、本発明の無端管状ベルトは、表面側における水滴との接触角が80°以上、好ましくは90°以上、特に95〜110°である。これにより、ベルトの表面側でトナー汚染を抑制することが出来る。しかも、表面側における水滴との接触角:Cと裏面側における水滴との接触角:Dとの比(C/D)が1未満、好ましくは0.99〜0.90、特に好ましくは0.97〜0.93であるという特徴を有している。つまり、裏面側は表面側よりも表面エネルギーが低い状態となっており、シロキサンジアミン成分が偏在していることがわかる。これにより、シロキサンジアミンの持つ柔軟な物性がベルト裏面に集積し、弾性層を形成することができる。
また、本発明の無端管状ベルトは、ゴム硬度(JIS K 6253)が90度以下、好ましくは70度以下、特に45〜65度である。このように、無端管状ベルトが適度な弾性を有することによって、一次または二次転写における転写ロール等の応力集中を緩和することが出来、コピー画像の画質の向上を図ることができる。
また、本発明の無端管状ベルトは、表面側の表面粗さ(Rz)が1μm以下、好ましくは0.9μm以下、特に0.5〜0.8μmである。
後述する本発明の無端管状ベルトの製法においては、回転ドラムを用いた回転成形法を用いる。この回転ドラムは、その内面が所定の表面精度に研磨されており、この表面状態が本発明の多層無端管状フィルムの表面層に転写される。従って、回転ドラムの内面の表面精度を制御することにより、表面層の表面粗さを任意に調節することができる。例えば、回転ドラムの内面の平均表面粗さ(Rz)を、0.25〜1μmの範囲で設定すると、ほぼそれに対応した表面粗さ(Rz)0.25〜1μmを有する本発明の表面層を形成できる。
この様に、本発明の無端管状ベルトは、表面側と裏面側の物性に傾斜を有しており、表面側は離型性を裏面側は弾性を有しており、表面層と弾性材料層の両性質を単一層で達成できるという利点がある。
本発明の無端管状ベルトの厚みは特に限定はないが、通常30〜200μm程度、好ましくは60〜120μm程度である。電子写真方式の中間転写ベルトとして用いる場合は、特に、75〜100μm程度が好ましい。
導電剤を添加した半導電性無端管状ベルトの場合、その抵抗率の範囲は、基本的には該導電剤(特に、CB粉体)の混合量によって自由に変えられる。本発明のベルトにおける抵抗率の範囲としては、表面抵抗率(SR):1×108〜1×1013Ω/□であり、好ましい範囲としては、1×1010〜1×1012Ω/□である。これらの抵抗率の範囲は、上述の導電剤(特に、CB粉体)の配合量を採用することにより容易に達成することができる。なお、本発明のベルト中における導電剤(特に、CB粉体)の含有量は、5〜40重量%程度、好ましくは8〜20重量%程度である。
II.無端管状ベルトの製造方法
本発明の無端管状ベルトは、上記した各成分を原料に用いて、次のようにして製造することができる。即ち、本発明の無端管状ベルトは、シロキサン変性ポリアミック酸又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む液状組成物(以下、液状組成物とも呼ぶ)を、特定の条件で回転成形することにより製造される。
II.無端管状ベルトの製造方法
本発明の無端管状ベルトは、上記した各成分を原料に用いて、次のようにして製造することができる。即ち、本発明の無端管状ベルトは、シロキサン変性ポリアミック酸又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む液状組成物(以下、液状組成物とも呼ぶ)を、特定の条件で回転成形することにより製造される。
まず、シロキサン変性ポリイミド樹脂を含む無端管状ベルトの場合、例えば、上記のジアミン法に従い、芳香族テトラカルボン酸及びその誘導体、シロキサンジアミン、芳香族ジアミン、溶媒、必要に応じて導電剤及び他の成分を用いて、一旦、シロキサン変性ポリアミック酸の液状組成物を調製する。
また、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトの場合、例えば、イソシアネート法に従い、芳香族トリカルボン酸及びその誘導体、シロキサンジアミン(必要に応じ、芳香族ジアミン)芳香族ジイソシアネート、溶媒、必要に応じて導電剤及び他の成分を用いて、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂の液状組成物を調製する。
この液状組成物を成形する手段は、回転ドラムを使う回転成形方法が採用される。まず液状組成物を回転ドラムの内面に注入し、内面全体に均一に流延する。
注入・流延の方法は、例えば停止している回転ドラムに、最終フィルム厚さを得るに相当する量の液状組成物を注入した後、遠心力が働く速度にまで徐々に回転速度を上げて、遠心力でもって内面全体に均一に流延する。
或いは注入・流延は遠心力を使わなくてもできる。例えば、横長のスリット状のノズルを回転ドラム内面に配置し、該ドラムをゆっくりと回転しつつ、(その回転速度よりも速い速度で)該ノズルも回転する。そして、成形用の液状組成物を該ノズルから該ドラム内面に向って全体に均一に噴射する。該ドラムは、回転ローラー上に載置し、該ローラーの回転により間接的に回転が行われる。
また流延された液状組成物は、同時に加熱処理される。加熱は、該ドラムの周囲に例えば遠赤外線ヒータ等の熱源が配置され外側からの間接加熱が行われる。また該ドラムの大きさは、所望する無端管状ベルトの大きさにより決まる。
加熱は、ドラム内面を徐々に昇温し、まず100〜190℃程度、好ましくは110℃〜130℃程度に到達せしめる(第1加熱段階)。昇温速度は、例えば、1〜2℃/min程度であればよい。上記の温度で30〜120分維持し、およそ半分以上の溶剤を揮発させて自己支持性のある管状ベルトを成形する。イミド化を行うためには280℃以上の温度まで達する必要があるが、最初からこのような高温で加熱するとポリイミドが高い結晶化を発現し、導電剤の分散状態に影響を与えるだけでなく、強靭な被膜が形成されないなどの問題がある。そのため、第1加熱段階として、せいぜい上限温度を190℃程度に抑え、この温度で重縮合反応を終了させて強靭な無端管状ベルトを得る。
この段階が終了したら、次に第2加熱段階としてイミド化を完結するため加熱を行うが、その温度は280〜400℃程度(好ましくは300〜380℃程度)である。この場合も、第1加熱段階の温度から一挙にこの温度に到達するのではなく、徐々に昇温して、その温度に達するようにするのが良い。
なお、第2加熱段階は、無端管状ベルトを回転ドラムの内面に付着したまま行っても良いし、第1加熱段階を終わったら、回転ドラムから無端管状ベルトを剥離し、取り出して別途イミド化のための加熱手段に供して、280〜400℃に加熱してもよい。このイミド化の所用時間は、通常約2〜3時間程度である。従って、第1及び第2加熱段階の全工程の所要時間は、通常4〜7時間程度となる。
本発明においては、上記の液状組成物を回転成形によって傾斜材料とし、表層の離型性と中間層の弾性とが一括して得られる。すなわち、液状組成物を円筒状金型内面で回転成形すると、シロキサンが溶媒揮発側に集積しようとする性質を利用し、表層がポリイミド、内層がシロキサンの構成からなる、傾斜材料を得ることが出来る。
これは、液状組成物中の共重合体中に含まれるシロキサンセグメントの自由エネルギーが、ポリイミド或いはポリアミドイミドセグメントの自由エネルギーよりも低いため、溶媒の揮発面すなわち回転成形における内面側に集積した方がより安定化するためと考えられる。また、極性を比較しても、ポリイミドまたはポリアミドイミドセグメントが共重合体分子内部に拡散した方がエントロピー的に有利で、シロキサンセグメントの裏面側への集積を助長すると考えられる。このようにして得られた傾斜材料は、その表裏面で材料組成が異なることになり、ベルトの表層側にポリイミドあるいはポリアミドイミドの、そして裏面側にシリコーンの性質を保有することになる。
そのため、このような傾斜材料の性質を持ったベルトを、電子写真用の中間転写ベルトとして使用した場合、表層においてはそのポリイミドあるいはポリアミドイミド層がトナーとの離型性を確保し、裏面においては、シリコーンによる弾性を確保できるため、一次または二次転写における転写ロール等の応力集中を緩和することが出来、より高画質な画像を得ることが出来る。
例えば、特許文献1(特許3248455号明細書)の実施例にあるような、逐次的に積層方による成形方法では、工程数が多くコストが高くなる。また、異質な層同士を積層するため接着性が十分ではなく剥離が生じる可能性があり、耐久性が要求される中間転写ベルト等の用途には必ずしも適していない。これに対し、本発明の製造方法により得られる無端管状ベルトは、表面側の離型性と裏面側の弾性を併せ持つ単一層として製造できるため、特許文献1のような問題点は解消される。
本発明の無端管状ベルトを構成するシロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂は、シロキサン変性率が50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは65〜80重量%程度である。
また、該ベルト中に導電剤を含む場合、該導電剤(特に、CB粉体)の含有量は、5〜40重量%程度、好ましくは8〜20重量%程度である。
本発明の無端管状ベルトにさらにいっそうの機能を付加するため、無端管状ベルトの裏面に別の補強層を設けて、多層ベルトとして使用してもよい。この場合、補強層として別途回転成形で成膜したポリイミドベルトや、溶融押出し成形で成膜した各種樹脂ベルトを、上記したシロキサン変性ポリイミドあるいはポリアミドイミドから成形した無端管状ベルトの裏面に接着してもよい。
あるいは、回転成形用の金型内面にいったん、シロキサン変性ポリイミドあるいはポリアミドイミドを傾斜材料として成形し、その内面に引き続いてポリイミドあるいはポリアミドイミドベルトを成形してもよい。
本発明の半導電性無端管状ベルトは、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置の中間転写ベルト、転写定着ベルト等として好適に用いることができる。
本発明の無端管状ベルトは、中間転写ベルト、転写定着ベルト等として好適な物性を有し、しかも離型性と弾性との両面を併せ持つという利点がある。これは、その製造方法において、シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を回転成形することにより、ベルトの厚さ方向に物性の傾斜が生じたためである。
また、上記の無端管状ベルトの裏面に補強層を有する多層無端管状ベルトとすることも可能である。
以下、比較例と共に実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本明細書に記載の下記の評価は、次のようにして行った。
<不揮発分濃度>
試料を金属カップ等の耐熱性容器で精秤し、この時の試料の重量をAgとする。試料を入れた耐熱性容器を電気オーブンに入れて、120℃×12分、180℃×12分、260℃×30分、及び300℃×30分で順次昇温しながら加熱、乾燥し、得られる固形分の重量(不揮発分重量)をBgとする。同一試料について5個のサンプルのA及びBの値を測定し(n=5)、次式(I)にあてはめて不揮発分濃度を求めた。その5個のサンプルの平均値を、本発明における不揮発分濃度として採用した。
<不揮発分濃度>
試料を金属カップ等の耐熱性容器で精秤し、この時の試料の重量をAgとする。試料を入れた耐熱性容器を電気オーブンに入れて、120℃×12分、180℃×12分、260℃×30分、及び300℃×30分で順次昇温しながら加熱、乾燥し、得られる固形分の重量(不揮発分重量)をBgとする。同一試料について5個のサンプルのA及びBの値を測定し(n=5)、次式(I)にあてはめて不揮発分濃度を求めた。その5個のサンプルの平均値を、本発明における不揮発分濃度として採用した。
不揮発分濃度=B/A×100(%) (I)
<静摩擦係数>
得られた管状フィルムから、一辺の長さが100mmになるようにカットしたものをサンプルとして、HEIDONトライボギアミューズ(Type94i)を用いて、静摩擦係数を測定した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<水滴との接触角>
得られた管状フィルムから、長さ50mm、幅10mmにカットしたものをサンプルとして、ガラス板に貼り付けた。このガラス板を、協和界面科学株式会社製CA-2ミクロ2型接触角計の測定ステージ上に固定し、測定面に純水を滴下して、接触角を観察した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<ゴム硬度>
得られた管状フィルムから、一辺の長さが100mmになるようにカットしたものをサンプルとして、高分子計器株式会社製アスカーゴム硬度計(A型)を用いて、JIS K 6253に従いゴム硬度を測定した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<表面粗さ>
得られた管状フィルムから、長さ50mm、幅10mmにカットしたものをサンプルとして、管状フィルムの表面側が測定面となるように、ガラス板に貼り付けた。このガラス板を、表面粗さ形状測定器(株式会社東京精密製、サーフコム570A)の測定ステージ上に固定し、測定スピード0.3mm/s、カットオフ0.8mmで測定した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<表面抵抗率>
得られた管状フィルムを長さ300mmにカットしたものをサンプルとして、三菱化学株式会社製の抵抗測定器“ハイレスタIP・URプロ−ブ”を使って、幅方向に等ピッチで3カ所と縦(周)方向に4カ所の合計12ヶ所について各々測定し、全体の平均値で示した。
<静摩擦係数>
得られた管状フィルムから、一辺の長さが100mmになるようにカットしたものをサンプルとして、HEIDONトライボギアミューズ(Type94i)を用いて、静摩擦係数を測定した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<水滴との接触角>
得られた管状フィルムから、長さ50mm、幅10mmにカットしたものをサンプルとして、ガラス板に貼り付けた。このガラス板を、協和界面科学株式会社製CA-2ミクロ2型接触角計の測定ステージ上に固定し、測定面に純水を滴下して、接触角を観察した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<ゴム硬度>
得られた管状フィルムから、一辺の長さが100mmになるようにカットしたものをサンプルとして、高分子計器株式会社製アスカーゴム硬度計(A型)を用いて、JIS K 6253に従いゴム硬度を測定した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<表面粗さ>
得られた管状フィルムから、長さ50mm、幅10mmにカットしたものをサンプルとして、管状フィルムの表面側が測定面となるように、ガラス板に貼り付けた。このガラス板を、表面粗さ形状測定器(株式会社東京精密製、サーフコム570A)の測定ステージ上に固定し、測定スピード0.3mm/s、カットオフ0.8mmで測定した。サンプルは管状フィルムからランダムに5枚採取し、各々の測定結果を全体の平均値で示した。
<表面抵抗率>
得られた管状フィルムを長さ300mmにカットしたものをサンプルとして、三菱化学株式会社製の抵抗測定器“ハイレスタIP・URプロ−ブ”を使って、幅方向に等ピッチで3カ所と縦(周)方向に4カ所の合計12ヶ所について各々測定し、全体の平均値で示した。
実施例1
窒素流通下のN-メチル-2-ピロリドン600gに、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA)を86g投入し、50℃に保温、緩やかに攪拌しながら完全に溶解させた。この溶液に、1,9−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサン(分子量=470g)137.5gをブレンドした粉体を徐々に添加し、シロキサン変性ポリアミック酸溶液を得た。この溶液の不揮発分濃度は35.7重量%で、シロキサン変性率は53.3重量%であった。
窒素流通下のN-メチル-2-ピロリドン600gに、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA)を86g投入し、50℃に保温、緩やかに攪拌しながら完全に溶解させた。この溶液に、1,9−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサン(分子量=470g)137.5gをブレンドした粉体を徐々に添加し、シロキサン変性ポリアミック酸溶液を得た。この溶液の不揮発分濃度は35.7重量%で、シロキサン変性率は53.3重量%であった。
このシロキサン変性ポリアミック酸溶液50gを、回転速度100rpmに維持された、外形126mm、内径106mm、長さ350mmの円筒状金型内面に、溶液が均一に塗布されるよう、徐々に注入した。60分間で110℃に昇温し、その後110℃で120分間保持して溶媒揮発を行い、自己支持性のある管状物を作製した。
次に、この管状物を円筒状金型の内面に付着したまま高温加熱炉に投入し、120分間で250℃に昇温し、そのままの状態で60分間高温加熱することでポリイミド転化した。その後、常温まで冷却して金型よりシロキサン変性ポリイミド管状物を取り出した。
このようにして得られたシロキサン変性ポリイミド管状物の表面側の表面粗さは、10点平均粗さで、Rz=0.87μmであった。また、表面側の静摩擦係数は0.186であり、裏面側の静摩擦係数は0.338であった。また、表面側の純水との接触角は99.4°、裏面側で104.7°であった。
比較例1
実施例1で得られた、シロキサン変性ポリアミック酸溶液50gを、65φのアルミニウム素管の外表面にエアスプレーで塗布し、その後120分間で250℃に昇温し、そのままの状態で60分間高温加熱することでポリイミド化した。その後、常温まで冷却して金型から抜き去り、非回転成形法によるシロキサン変性ポリイミド管状物を得た。
実施例1で得られた、シロキサン変性ポリアミック酸溶液50gを、65φのアルミニウム素管の外表面にエアスプレーで塗布し、その後120分間で250℃に昇温し、そのままの状態で60分間高温加熱することでポリイミド化した。その後、常温まで冷却して金型から抜き去り、非回転成形法によるシロキサン変性ポリイミド管状物を得た。
得られた非回転成形法によるシロキサン変性ポリイミド管状物の静摩擦係数は、表面側の静摩擦係数が0.366であり、裏面側の静摩擦係数が0.192であった。また、表面粗さは、10点平均粗さでRz=1.81μmであった。
比較例2
実施例1において、1,9−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサンを1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンに代え、かつ、その添加量を72.5gに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法を用いてシロキサン変性ポリアミック酸溶液を得た。このシロキサン変性ポリアミック酸溶液の不揮発分濃度は22.4重量%、シロキサン変性率は29.9重量%であった。
実施例1において、1,9−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサンを1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンに代え、かつ、その添加量を72.5gに変更したこと以外は、実施例1と同じ方法を用いてシロキサン変性ポリアミック酸溶液を得た。このシロキサン変性ポリアミック酸溶液の不揮発分濃度は22.4重量%、シロキサン変性率は29.9重量%であった。
その後、実施例1と同様の方法で、シロキサン変性ポリイミド管状物を得た。このようにして得られた、シロキサン変性ポリイミド管状物の接触角は、表面側の純水との接触角は107.6°、裏面側で95.2°であった。
実施例2
実施例1で得られたシロキサン変性ポリアミック酸溶液150gに、酸性カーボンブラック(デグサ社製のスペシャルブラック4;pH3.0、揮発分14%、粒子径25nm)16.0gとN-メチル-2-ピロリドン100gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このカーボンブラック分散シロキサン変性ポリアミック酸溶液は不揮発分濃度33.1重量%であった。カーボンブラック(二次粒子)の平均粒径は0.261μm、最大粒径は0.669μmであった。
実施例1で得られたシロキサン変性ポリアミック酸溶液150gに、酸性カーボンブラック(デグサ社製のスペシャルブラック4;pH3.0、揮発分14%、粒子径25nm)16.0gとN-メチル-2-ピロリドン100gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このカーボンブラック分散シロキサン変性ポリアミック酸溶液は不揮発分濃度33.1重量%であった。カーボンブラック(二次粒子)の平均粒径は0.261μm、最大粒径は0.669μmであった。
得られたカーボンブラック分散シロキサン変性ポリアミック酸溶液と、実施例1で作成したシロキサン変性ポリアミック酸溶液とを、重量比で7:3の割合で混合した。さらにN-メチル-2-ピロリドンを加えて、溶液粘度を調整した後、得られた混合液で実施例1と同様の回転成形を行い、厚み85μmの半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物を得た。該ポリイミド管状物中におけるカーボンブラックの含有量は16重量%であった。
得られた半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物の表面抵抗率(SR)は、3.2x1011Ω/□であった。
比較例3
比較例2で得られたシロキサン変性ポリアミック酸溶液150gに、酸性カーボンブラック(デグサ社製のスペシャルブラック4;pH3.0、揮発分14%、粒子径25nm)10.0gとN-メチル-2-ピロリドン100gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このカーボンブラック分散シロキサン変性ポリアミック酸溶液は不揮発分濃度18.7重量%であった。カーボンブラック(二次粒子)の平均粒径は0.296μm、最大粒径は0.704μmであった。
比較例2で得られたシロキサン変性ポリアミック酸溶液150gに、酸性カーボンブラック(デグサ社製のスペシャルブラック4;pH3.0、揮発分14%、粒子径25nm)10.0gとN-メチル-2-ピロリドン100gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このカーボンブラック分散シロキサン変性ポリアミック酸溶液は不揮発分濃度18.7重量%であった。カーボンブラック(二次粒子)の平均粒径は0.296μm、最大粒径は0.704μmであった。
得られたカーボンブラック分散シロキサン変性ポリアミック酸溶液と、実施例1で作成したシロキサン変性ポリアミック酸溶液とを、重量比で8:2の割合で混合した。さらにN-メチル-2-ピロリドンを加えて、溶液粘度を調整した後、得られた混合液で実施例1と同様の回転成形を行い、厚み85μmの半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物を得た。該ポリイミド管状物中におけるカーボンブラックの含有量は15.5重量%であった。
このようにして得られた半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物の表面抵抗率(SR)は、1.4x1012Ω/□で、その接触角は、表面側の純水との接触角は105.1°、裏面側で92.1°であった。同様に、表面側の静摩擦係数は0.183であり、裏面側の静摩擦係数は0.214であった。また、表面粗さは、10点平均粗さでRz=0.92μmであった。
試験例1
上記の実施例及び比較例で得られた管状物について、各項目の評価結果を表1に示す。
上記の実施例及び比較例で得られた管状物について、各項目の評価結果を表1に示す。
実施例1及び2の管状物は、表面側から裏面側にかけての厚さ方向で物性が連続的に変化する傾斜材料であり、表面側は離型性を有し、裏面側は弾性を有していることが分かった。一方で、比較例1の管状物は、表面側の水との接触角は大きいものの、静摩擦係数が大きく、管状物の表面にタック性を有していることがわかった。
このような、表面側にタック性のある管状物を、電子写真方式の中間転写ベルトとして用いると、該中間転写ベルト表面に一次転写されたトナーを2次転写する際に、トナーが中間転写ベルト表面から移動せず、転写効率が悪化することが容易に理解できる。
また、比較例2、3の管状物は、シロキサン変性率が低く、実施例1及び2と比較して十分なゴム弾性が得られないため、中間転写ベルトの高品質化といった、本来の目的に合致しない。
実施例3(実施例2の管状物+補強層:2層)
ポリイミドワニス(宇部興産株式会社製、U-ワニスA)150gに対し、酸性カーボンブラック(デグサ社製のスペシャルブラック4;pH3.0、揮発分14%、粒子径25nm)8.1gとN-メチル-2-ピロリドン30.8gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このカーボンブラック分散ポリイミドワニス溶液は不揮発分濃度18.6重量%であった。カーボンブラック(二次粒子)の平均粒径は0.331μm、最大粒径は0.869μmであった。
ポリイミドワニス(宇部興産株式会社製、U-ワニスA)150gに対し、酸性カーボンブラック(デグサ社製のスペシャルブラック4;pH3.0、揮発分14%、粒子径25nm)8.1gとN-メチル-2-ピロリドン30.8gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このカーボンブラック分散ポリイミドワニス溶液は不揮発分濃度18.6重量%であった。カーボンブラック(二次粒子)の平均粒径は0.331μm、最大粒径は0.869μmであった。
得られたカーボンブラック分散ポリイミドワニス溶液54.9gに、前記のポリイミドワニス(U-ワニスA)20.3gを混合し、さらにN-メチル-2-ピロリドン16.32gを加えて、カーボン濃度を調整した。
このカーボンブラック分散ポリイミドワニス溶液93gを、回転速度100rpmに維持された、外形126mm、内径106mm、長さ350mmの前記円筒状金型内面に、溶液が均一に塗布されるよう、徐々に注入した。60分間で110℃に昇温し、その後110℃で120分間保持して溶媒揮発を行い、自己支持性のある管状物を作製した。
次に、この管状物を円筒状金型の内面に付着したまま高温加熱炉に投入し、120分間で300℃に昇温し、そのままの状態で60分間高温加熱することでポリイミド化した。その後、常温まで冷却して金型より半導電性ポリイミド管状物を取り出した。該ポリイミド管状物中におけるカーボンブラックの含有量は、17重量%であった。
得られた半導電性ポリイミド管状物の表面抵抗率は、4.6x1011Ω/□で、厚み87μmであった。
この半導電性ポリイミド管状物を、別途準備した円筒状金型に被覆し、その表面に一液型RTVゴム(信越化学工業株式会社、KE3492)を塗布し、硬化する前に、実施例2で得られた半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物を被覆した。得られた2層ベルトを23℃の温度で、24時間放置した後、前記円筒状金型から抜き去り、外層がシロキサン変性ポリイミド及び補強層がポリイミドからなる、2層の半導電性管状物を得た。
この2層の半導電性管状物を、中間転写ベルトとして画像形成装置に装着し、画像評価を行った結果、中抜けの無い良好な画像が得られた。
比較例4(比較例3の管状物+補強層:2層)
比較例3で得られた半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物を用いて、実施例3に示したものと同様の方法に従い、外層がシロキサン変性ポリイミド及び補強層がポリイミドからなる、2層の半導電性管状物を得た。
比較例3で得られた半導電性シロキサン変性ポリイミド管状物を用いて、実施例3に示したものと同様の方法に従い、外層がシロキサン変性ポリイミド及び補強層がポリイミドからなる、2層の半導電性管状物を得た。
この2層の半導電性管状物を、中間転写ベルトとして画像形成装置に装着し、画像評価を行ったが、実施例3に比較して、ドット抜けの多い画像しか得ることが出来なかった。これは、シロキサン変性率が低く、表面硬度が高いことが起因していると思われる。
Claims (10)
- シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む無端管状ベルトであって、該無端管状ベルトの表面側がポリイミドの性質を有し、その裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、その表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料であることを特徴とする無端管状ベルト。
- シロキサン変性ポリイミド樹脂又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂のシロキサン変性率が50重量%以上である請求項1に記載の無端管状ベルト。
- 表面側の静摩擦係数が0.4以下であり、表面側の静摩擦係数:Aと裏面側の静摩擦係数:Bとの比(A/B)が1未満である請求項1又は2に記載の無端管状ベルト。
- 表面側における水滴との接触角が80°以上であり、表面側における水滴との接触角:Cと裏面側における水滴との接触角:Dとの比(C/D)が1未満である請求項1〜3のいずれかに記載の無端管状ベルト。
- ゴム硬度(JIS K 6253)が90度以下である請求項1〜4のいずれかに記載の無端管状ベルト。
- 表面側の表面粗さ(Rz)が1μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の無端管状ベルト。
- 導電剤を含み、表面層の表面抵抗率が、1×108Ω/□〜1×1013Ω/□の範囲にある請求項1〜6のいずれかに記載の無端管状ベルト
- 請求項1〜7のいずれかに記載の無端管状ベルトの裏面側に補強層を有する無端管状ベルト。
- 請求項1〜8いずれかに記載の無端管状ベルトからなる中間転写ベルト。
- 表面側がポリイミドの性質を有し、裏面側がシリコーンの性質を有し、かつ、表面側から裏面側にかけての厚さ方向に物性が連続的に変化する傾斜材料からなる無端管状ベルトの製造方法であって、シロキサン変性率が50重量%以上であるシロキサン変性ポリアミック酸又はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂を含む液状組成物を、回転成形することを特徴とする無端管状ベルトの製造方法。
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