JP2015055740A - 導電性樹脂ベルトおよびその製造方法、並びに該導電性樹脂ベルトを用いた中間転写ベルトおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】中間転写ベルトに必要な機械特性、電気特性、難燃性に優れた低コストで製造できる導電性樹脂ベルトを提供することを目的とする。
【解決手段】ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォンと、ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイドと、エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基を有するポリマーと、導電性付与材とから構成される導電性樹脂ベルトであって、500V印加時に表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時に体積抵抗率が106〜1014Ω・cmであり、断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は連続相または分散相のどちらか一方に偏在することを特徴とする導電性樹脂ベルト。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォンと、ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイドと、エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基を有するポリマーと、導電性付与材とから構成される導電性樹脂ベルトであって、500V印加時に表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時に体積抵抗率が106〜1014Ω・cmであり、断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は連続相または分散相のどちらか一方に偏在することを特徴とする導電性樹脂ベルト。
【選択図】なし
Description
本発明は、例えば複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等の電子写真方式又は静電印刷方式で画像形成を行う画像形成装置に用いられる中間転写ベルト、搬送ベルト、転写ベルト、定着ベルト、現像ベルトとして好適な導電性樹脂ベルトに関するものである。
電子写真装置等に用いられる中間転写ベルトは電気抵抗の均一性、表面平滑性、機械特性(高屈曲、高弾性、高伸度)、高寸法精度(膜厚、周長)が要求される。また、最近は部品レベルでの難燃性も求められ、UL94規格のVTM−0が必達となっている。以上のような要求特性を満足する材料としては、熱硬化性のポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂に導電性を付与した材料が使用されている。
ポリイミド樹脂から耐熱性無端ベルトを製作する技術としては、特許文献1で挙げられているような、ポリイミドワニスを円筒状金型外表面にキャスト成形した後、該金型を加熱しポリイミドワニスをイミド化した後離型することによりポリイミド無端ベルトとする技術や、特許文献2挙げられているような、ポリイミドワニスを円筒状金型内表面に塗布した後、該金型を回転遠心、加熱しポリイミドワニスをイミド化した後離型することによりポリイミド無端ベルトとする技術、がよく用いられている。しかしながら、この技術には、材料コストが高いという問題とイミド化工程に時間がかかり、製造コストも高くなるという問題がある。また、寸法規格が変更される度に新たな金型が必要になるので、金型が多数個必要となり、そのために、イニシャルコストが高くなるという問題があった。
中間転写ベルトは電子写真装置の中でも高価格の部品であり、コストダウンが強く要求されている。低コスト化するために、熱可塑性樹脂を用い、押し出し成形あるいはインフレーション成形工法で成形できれば、非常に安価に製造できる。
難燃性熱可塑性樹脂としては、PVDF(ポリ塩化ビニリデン)等のフッ素系樹脂、ポリアリレート樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂、PS(ポリサルフォン)樹脂、PEI(ポリエーテルイミド)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、TPI(熱可塑性ポリイミド)、LCP(液晶ポリマー)等が実用化されている。難燃性の熱可塑性樹脂を用いた導電性のシームレスベルトとしては、特許文献3でポリエーテルサルフォンと液晶ポリマーと導電性フィラーとを配合した導電性ベルトが提案されているが、耐屈曲性が低いため、ベルト走行時の端部クラック等が発生しやすく、耐久性が劣るという問題がある。
特許文献4では、ポリエーテルサルフォンとポリエーテルエーテルケトンと導電性成分とを含む導電性熱可塑性樹脂フィルムについて提案されている。このような配合では、難燃性は達成できるが、反応性ポリマー(相溶化剤)が配合されておらず、ミクロ相分離構造が形成されないため所望の機械特性が達成できない。
特許文献5では、導電性付与材が優先的に分散された樹脂Aを分散相とし、導電性付与材の分散性が比較的低い樹脂Bを連続相に有する転写ベルトが提案されているが、導電性付与材が分散相に偏在すると導電性付与材添加率に対する抵抗値の感度が高くなってしまい抵抗制御が困難になる、樹脂Aを均一に分散するため混練工程が複雑になってしまい現実的ではない等の課題がある。
特許文献6ではポリアリレート樹脂からなるエンドレスベルト状転写部材が提案されているが、非晶質材料単独では導電性フィラーを配合(10wt%)すると、目標の屈曲回数1,000回以上を達成できない。
特許文献7では、ポリフェニレンスルフィド樹脂とポリエーテルイミド樹脂あるいはポリエーテルサルフォン樹脂とエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基を含む相溶化剤から構成されるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が提案されている。また本文の中で導電性フィラーを配合した例も紹介されているが、このような配合では、薄いフィルム(50〜80μm)では、VTM−0の達成は困難であり、VTM−1レベルとなる。
特許文献7では、ポリフェニレンスルフィド樹脂とポリエーテルイミド樹脂あるいはポリエーテルサルフォン樹脂とエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基を含む相溶化剤から構成されるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が提案されている。また本文の中で導電性フィラーを配合した例も紹介されているが、このような配合では、薄いフィルム(50〜80μm)では、VTM−0の達成は困難であり、VTM−1レベルとなる。
本発明は中間転写ベルトに必要な以下の特性を満足する機械特性、電気特性、難燃性に優れた低コストで製造できる導電性樹脂ベルトを提供することを目的とするものである。
1.機械特性
(1)引張強度(破断点応力)/JIS−K7127準拠 50MPa以上
(2)引張弾性率/JIS−K7127準拠 1800MPa以上
(3)破断点伸び率/JIS−K7127準拠 20%以上
(4)耐屈曲性(MIT試験)/JIS−P8115 500回以上
(膜厚70±10μm)
(5)引き裂き強度/JIS−K7128準拠 3N/mm以上
2.電気特性
(1)表面抵抗率 106〜1014Ω/□望ましくは108〜1011Ω/□
(10V〜500V間)
(2)体積抵抗率 106〜1014Ω・cm望ましくは108〜1011Ω・cm
(10V〜500V間)
3.難燃性 UL94規格VTM−0
1.機械特性
(1)引張強度(破断点応力)/JIS−K7127準拠 50MPa以上
(2)引張弾性率/JIS−K7127準拠 1800MPa以上
(3)破断点伸び率/JIS−K7127準拠 20%以上
(4)耐屈曲性(MIT試験)/JIS−P8115 500回以上
(膜厚70±10μm)
(5)引き裂き強度/JIS−K7128準拠 3N/mm以上
2.電気特性
(1)表面抵抗率 106〜1014Ω/□望ましくは108〜1011Ω/□
(10V〜500V間)
(2)体積抵抗率 106〜1014Ω・cm望ましくは108〜1011Ω・cm
(10V〜500V間)
3.難燃性 UL94規格VTM−0
上記課題を達成するために鋭意検討した結果、特定の非晶性ポリマーと結晶性ポリマーと反応性ポリマーと導電性付与材の配合により、上記ベルト基材の目標特性を達成し、その結果、中間転写ベルトとして用いた際に、ベルト走行時のベルト端部クラック発生を防止し、かつ色ずれ等の画像欠陥の問題を解決する導電性樹脂ベルトが得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下のとおりである。
下記の第1群から選ばれる少なくとも一つの非晶性ポリマーと、下記の第2群から選ばれる少なくとも一つの結晶性ポリマーと、下記の第3群から選ばれる少なくとも一つの反応性ポリマーと、導電性付与材とから構成される導電性樹脂ベルトであって、500V印加時に表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時に体積抵抗率が106〜1014Ω・cmであり、断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は連続相または分散相のどちらか一方に偏在することを特徴とする導電性樹脂ベルト。
(第1群)ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォン
(第2群)ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイド
(第3群)エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基
を有するポリマー
下記の第1群から選ばれる少なくとも一つの非晶性ポリマーと、下記の第2群から選ばれる少なくとも一つの結晶性ポリマーと、下記の第3群から選ばれる少なくとも一つの反応性ポリマーと、導電性付与材とから構成される導電性樹脂ベルトであって、500V印加時に表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時に体積抵抗率が106〜1014Ω・cmであり、断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は連続相または分散相のどちらか一方に偏在することを特徴とする導電性樹脂ベルト。
(第1群)ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォン
(第2群)ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイド
(第3群)エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基
を有するポリマー
本発明の導電性樹脂ベルトは、中間転写ベルトに必要な上記特性を満足し、機械特性、電気特性、難燃性に優れており、また低コストで製造できる。
本発明の導電性樹脂ベルトは、下記の第1群から選ばれる少なくとも一つの非晶性ポリマーと、下記の第2群から選ばれる少なくとも一つの結晶性ポリマーと、下記の第3群から選ばれる少なくとも一つの反応性ポリマーと、導電性付与材とから構成される導電性樹脂ベルトであって、500V印加時に表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時に体積抵抗率が106〜1014Ω・cmであり、断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は連続相または分散相のどちらか一方に偏在することを特徴とする。
(第1群)ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォン
(第2群)ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイド
(第3群)エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基
を有するポリマー
導電性樹脂ベルトの500V印加時の表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時の体積抵抗率が106〜1014Ω・cmは、中間転写ベルトや転写ベルトに必要な電気特性である。
(第1群)ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォン
(第2群)ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイド
(第3群)エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基
を有するポリマー
導電性樹脂ベルトの500V印加時の表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時の体積抵抗率が106〜1014Ω・cmは、中間転写ベルトや転写ベルトに必要な電気特性である。
表面抵抗率および体積抵抗率は以下のようにして測定することができる。
サンプル調湿条件:20±3℃、相対湿度:50±10%、4時間調湿
測定環境:20±3℃、相対湿度:50±10%、
測定装置:ハイレスタUP MCP−HT450型(ダイアインスツルメンツ製)、
URSプローブ、
測定電圧:10V、100V、250V、500V
電圧印加時間:10sec値
サンプル調湿条件:20±3℃、相対湿度:50±10%、4時間調湿
測定環境:20±3℃、相対湿度:50±10%、
測定装置:ハイレスタUP MCP−HT450型(ダイアインスツルメンツ製)、
URSプローブ、
測定電圧:10V、100V、250V、500V
電圧印加時間:10sec値
本発明の導電性樹脂ベルトの断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在することが必要である。
前記反応性ポリマーの存在確率は、TEM画像による解析により求めることができる。前記界面厚さに存在する反応性ポリマーは、層の厚みが薄くTEM画像で確認できない場合もあるので、各樹脂の配合率とTEM画像の相分離構造から計算で求めた。TEM画像により観察される反応性ポリマーの島は、分散相と連続相の界面で反応せずに余った分であり、残りの分が界面に存在していると考えられる。よって、反応性ポリマーが界面厚さ10nm〜1μm以内存在する確率は以下のようにして求めた。
(反応性ポリマーが界面厚さ10nm〜1μm以内存在する確率)
=(混練物全体に対する反応性ポリマーの配合率)−
(TEM画像上の反応性ポリマーの島の面積比率)
前記反応性ポリマーの存在確率は、TEM画像による解析により求めることができる。前記界面厚さに存在する反応性ポリマーは、層の厚みが薄くTEM画像で確認できない場合もあるので、各樹脂の配合率とTEM画像の相分離構造から計算で求めた。TEM画像により観察される反応性ポリマーの島は、分散相と連続相の界面で反応せずに余った分であり、残りの分が界面に存在していると考えられる。よって、反応性ポリマーが界面厚さ10nm〜1μm以内存在する確率は以下のようにして求めた。
(反応性ポリマーが界面厚さ10nm〜1μm以内存在する確率)
=(混練物全体に対する反応性ポリマーの配合率)−
(TEM画像上の反応性ポリマーの島の面積比率)
導電性付与材が連続相または分散相のどちらか一方に偏在することにより、単一材料に導電性付与材を配合した場合に比べて、少ない導電性付与材配合値で所望の抵抗値が得られ、導電性付与材配合による機械強度の低下を低減することが可能となる。単に配合率の低減による効果だけでなく、導電性付与材が偏在しないポリマー相の強度が保たれることによる効果も期待できる。
導電性付与材は連続相に偏在することが好ましく、連続相に導電性付与材が偏在するとき、導電性付与材配合率が同一で分散相(島)に偏在するときに比べて電圧依存性が制御しやすい。分散相に偏在する場合は、分散相間の距離(島と島の距離)を制御するのが困難なため、電圧依存性が制御しにくくなる。
また、反応性ポリマーの配合率を変えることにより分散相(島)の径を制御することができる。分散相の径を制御することにより、導電性付与材配合量に対する抵抗値の感度や電圧依存性を制御することが可能である。
さらに、第1〜3群の複数のポリマーを混合したポリマーアロイ化の効果により、フィルムの機械特性(伸び率、MIT値等)が向上する。
即ち、上記導電性樹脂ベルトは、電気特性の制御が可能であり、高精度でかつ繰り返し安定性の高い表面抵抗及び体積抵抗が得られる。
導電性付与材は連続相に偏在することが好ましく、連続相に導電性付与材が偏在するとき、導電性付与材配合率が同一で分散相(島)に偏在するときに比べて電圧依存性が制御しやすい。分散相に偏在する場合は、分散相間の距離(島と島の距離)を制御するのが困難なため、電圧依存性が制御しにくくなる。
また、反応性ポリマーの配合率を変えることにより分散相(島)の径を制御することができる。分散相の径を制御することにより、導電性付与材配合量に対する抵抗値の感度や電圧依存性を制御することが可能である。
さらに、第1〜3群の複数のポリマーを混合したポリマーアロイ化の効果により、フィルムの機械特性(伸び率、MIT値等)が向上する。
即ち、上記導電性樹脂ベルトは、電気特性の制御が可能であり、高精度でかつ繰り返し安定性の高い表面抵抗及び体積抵抗が得られる。
一般にポリマーアロイでは、配合量の多い樹脂が連続相となり、少ない樹脂が分散相となる。それらのポリマーに導電性付与材を配合すると、導電性付与材は一方の樹脂に偏在する。導電性付与材の偏在は配合比によらず材料で決定される。
1.PEIとPPSの場合は、PEIが連続相でも分散相でもPEIに導電性付与材は偏在する。
2.PEIとPEEKの場合は、PEIが連続相でも分散相でもPEI側に導電性付与材は偏在する。
3.PESとPPSの場合はPESが連続相でも分散相でもPES側に導電性付与材は偏在する。
4.PESとPEEKの場合はPESが連続相でも分散相でもPES側に導電性付与材は偏在する。
ここで言う導電性付与材が連続相または分散相のどちらか一方に偏在するとは、導電性付与材の連続相または分散相中のどちらか一方における存在確率が90%程度以上であるとする。
導電性付与材の偏在は、材料により決定されるので、連続相に導電性付与材を偏在させるには、上記導電性付与材が偏在するポリマーの配合量を多くすることが好ましい。
1.PEIとPPSの場合は、PEIが連続相でも分散相でもPEIに導電性付与材は偏在する。
2.PEIとPEEKの場合は、PEIが連続相でも分散相でもPEI側に導電性付与材は偏在する。
3.PESとPPSの場合はPESが連続相でも分散相でもPES側に導電性付与材は偏在する。
4.PESとPEEKの場合はPESが連続相でも分散相でもPES側に導電性付与材は偏在する。
ここで言う導電性付与材が連続相または分散相のどちらか一方に偏在するとは、導電性付与材の連続相または分散相中のどちらか一方における存在確率が90%程度以上であるとする。
導電性付与材の偏在は、材料により決定されるので、連続相に導電性付与材を偏在させるには、上記導電性付与材が偏在するポリマーの配合量を多くすることが好ましい。
一般のPEI(ポリエーテルイミド)は下記<化1>の構造を有し、非晶性であり、難燃性材料として知られている。本発明においてポリエーテルイミドは下記<化1>の構造を有し、非晶性であれば、他の材料との変性物であっても良く、特に限定されない。
PEIとしては、市販品を用いても良く、例えば、ウルテム1000(SABICイノベーティブプラスチックジャパン製)等が挙げられる。
ポリエーテルイミドは難燃性材料として知られているが、PEIにカーボンブラック(CB)を配合したフィルムでは、表1に示すように、フィルムの機械特性において、破断点伸び率と耐屈曲性が不足する。一方ポリマーアロイ化する第2群のポリマーの場合も何れかの特性が未達成となる。そこで本発明では、反応性ポリマーを配合し、ポリマーアロイ化を鋭意検討した結果、同じ特性項目が不足する材料同士でもアロイ化の相乗効果により、目標特性を達成できることがわかった。
一般のPES(ポリエーテルサルフォン)は下記<化2>の構造を有し、非晶性であり、難燃性材料として知られている。本発明においてPESは下記<化2>の構造を有し、非晶性であれば、他の材料との変性物であっても良く、特に限定されない。
PESとしては、市販品を用いても良く、例えば、4100G(住友化学(株)製)、E3010 ナチュラル(BASFジャパン(株)製)等が挙げられる。
PESにPEEKを配合したときの溶融粘度の変化を図2に示す。PESとPEEKのポリマーアロイの溶融粘度はほぼ加成性が成り立っており、これは配合比により成形性を制御できることを示している。この配合比による溶融粘度の制御はPESとPEEKのポリマーアロイに限らず、他のポリマーの組み合わせでも成り立つことが確認されている。
本発明において、PPS(ポリフェニレンサルファイド)は下記<化3>で示す構造をもつ結晶性の耐熱ポリマーであり、大別すると、架橋型ポリマーとリニアーポリマーの2種類があるが、本発明のように薄いフィルムを製造する場合はリニアータイプが好ましい。架橋タイプではゲル化物が多く含まれ、フィルム成膜すると表面に欠点となって現れるため、好ましくない。
PPSとしては、市販品を用いても良く、リニアーポリマーとしては、例えばPY−23(東レ(株)製)、P−4(シェブロンフィリップス化学(株))等が挙げられる。
PPSがアロイ化されると、PPSがミクロ相分離構造をとり、伸び率とMIT値がPPS配合量により大きく向上する領域が発生する。PESとPPSの合計に対するPPS配合量と伸び率の関係を図3に示す。PPS配合量が5〜40質量%、70〜95質量%の時に加成性則より正の位置になり、相乗効果を示すことがわかる。
PESとPPSの合計に対するPPS配合量とMIT値の関係を図4に示す。MIT値は、PPS配合量が10〜40質量%、60〜95質量%の時に、加成性則より正の位置になり、相乗効果を示すことがわかる。
本発明においてはPPSが分散相であることが好ましいことを考慮すると、PPSを用いる場合は、第1群から選ばれる非晶性ポリマーとPPSの合計に対するとPPSの配合量は10〜40質量%が特に好ましい。
PESとPPSの合計に対するPPS配合量とMIT値の関係を図4に示す。MIT値は、PPS配合量が10〜40質量%、60〜95質量%の時に、加成性則より正の位置になり、相乗効果を示すことがわかる。
本発明においてはPPSが分散相であることが好ましいことを考慮すると、PPSを用いる場合は、第1群から選ばれる非晶性ポリマーとPPSの合計に対するとPPSの配合量は10〜40質量%が特に好ましい。
図5に本発明の導電性樹脂ベルトの断面のTEM写真を示す。連続相であるPEIに導電性付与材のカーボンブラック(CB)が偏在し、分散相のPPSにはCBはほとんど存在しない。連続相にCBが偏在することにより、少ないCB配合率でも低抵抗化することができ、CB配合による機械強度の低下を低減することができる。白く見えているのは反応性ポリマーのエチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体である。
このように、PPSを配合することにより、電子写真用の導電性ベルトでは特に重要な伸び率とMIT値が大きく向上することがわかり、本発明を完成した。
このように、PPSを配合することにより、電子写真用の導電性ベルトでは特に重要な伸び率とMIT値が大きく向上することがわかり、本発明を完成した。
本発明において、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)は下記<化4>で示す構造を持つ結晶性の耐熱ポリマーであるが、他の材料との変性物であっても良く、特に限定されない。
PEEKとしては、市販品を用いても良く、例えば5000G(ダイセル・エポニック(株))、450P(ビクトレックスジャパン(株))等が挙げられる。
PEEKとのポリマーアロイ化でも、PPS同様に耐屈曲性(MIT試験回数)が大きく向上する。また引っ張り強度、弾性率はPEEK単独でも高いため、アロイ化物も高くなる。PEEKの配合量はPPSと同様に10〜40質量%が好ましい。しかし他の材料と比較し、非常に高価な材料のため、配合量は30質量%以下に抑えたい。
種類の異なるポリマーの組み合わせはほとんどが部分相溶か非相溶であるが、加成性側を逸脱し、アロイ化の相乗効果が発揮されるのは部分相溶か非相溶であることが多い。非相溶のポリマーの組み合わせは親和性が低く、そのままではうまく混ざり合わないため分散相が粗大になり、界面の接着力も弱いため機械特性が低下する。そのため、非相溶系の相分離構造をいかに制御するかが、ポリマーアロイの開発では非常に重要である。反応性ポリマーの働きには、異なるポリマー同士の親和性を高め、分散相の微細化、相分離構造安定化、界面の接着力向上等がある。反応性ポリマーはスーパーエンプラの成形温度領域では熱劣化しやすいため、配合量が多すぎるとフィルム成膜の際に欠点となって現れることがある。そのため、反応性ポリマーの配合量は樹脂の合計に対し5質量%以下、好ましくは樹脂の合計に対し2質量%以下に抑えたい。反応性ポリマーの含有量好ましい下限値は1質量%である。
本発明において、エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体は、エチレンと下記<化5>で示す構造との共重合体であるが、他の材料との変性物でも良く、特に限定されない。
エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体としては、市販品を用いても良く、例えば、ボンドファーストE(住友化学(株)製)等が挙げられる。
本発明において、オキサゾリン基を有するポリマーは、下記<化6>で示す構造を有する非晶性のポリマーであるが、他の材料との変性物でも良く、特に限定されない。
オキサゾリン基を有するポリマーとしては、市販品を用いても良く、例えば、エポクロスRPS−1005((株)日本触媒製)などが挙げられる。
導電性付与材としては、導電性フィラーが挙げられ、導電性フィラーは、カーボン系、金属系、金属酸化物系、金属被覆系に分かれる。
金属系(Ag,Ni,Cu,Zn,Al,ステンレス等)は最も導電性が高く、高抵抗狙いには向いていない。また、高価なAu,Ag以外は酸化しやすく、抵抗値が変化する課題がある。
金属系(Ag,Ni,Cu,Zn,Al,ステンレス等)は最も導電性が高く、高抵抗狙いには向いていない。また、高価なAu,Ag以外は酸化しやすく、抵抗値が変化する課題がある。
金属酸化物系(SnO2,In2O3,ZnO)は導電性を得るためには、樹脂の合計に対し10〜50質量%配合する必要があり、ポリマーの機械特性が低下する場合がある。また、高コスト材料であり、本発明の導電材としては向いていない。
カーボン系は価格も安く、中〜高抵抗範囲も制御可能である。
導電性付与材はカーボン系でも導電性カーボンブラックであることが好ましい。安価な導電性カーボンブラックを用いることにより、低コストな導電性樹脂ベルトを実現できる。また、環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
導電性カーボンブラックはケッチェンブラックやアセチレンブラック、オイルファーネスブラックに分類されるが、特に限定されることはなく、どの材料を使用しても良いが、単位重量あたりの粒子数が多いケッチェンブラックカーボンは少ない配合量で所望の抵抗値が得られ、機械特性の低下を最小限にできる。
導電性付与材はカーボン系でも導電性カーボンブラックであることが好ましい。安価な導電性カーボンブラックを用いることにより、低コストな導電性樹脂ベルトを実現できる。また、環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
導電性カーボンブラックはケッチェンブラックやアセチレンブラック、オイルファーネスブラックに分類されるが、特に限定されることはなく、どの材料を使用しても良いが、単位重量あたりの粒子数が多いケッチェンブラックカーボンは少ない配合量で所望の抵抗値が得られ、機械特性の低下を最小限にできる。
また、導電性付与材が導電性カーボンブラックと高分子型導電材の混合型であることが好ましい。
前述したように導電性フィラーが多量に配合されると、機械特性が低下する。このため、配合量は樹脂の合計に対し10質量%以下が好ましい。しかし、ポリマー材料、カーボンブラック材料の組み合わせによっては、電気特性を得ようとするとカーボンブラックの配合量が樹脂の合計に対し10質量%をこえてしまう場合がある。そこで鋭意検討した結果、導電性フィラーとして導電性カーボンと高分子型の導電材を組み合わせることで、導電性フィラーの配合量増大に伴う機械特性低下を防止できることがわかった。
前述したように導電性フィラーが多量に配合されると、機械特性が低下する。このため、配合量は樹脂の合計に対し10質量%以下が好ましい。しかし、ポリマー材料、カーボンブラック材料の組み合わせによっては、電気特性を得ようとするとカーボンブラックの配合量が樹脂の合計に対し10質量%をこえてしまう場合がある。そこで鋭意検討した結果、導電性フィラーとして導電性カーボンと高分子型の導電材を組み合わせることで、導電性フィラーの配合量増大に伴う機械特性低下を防止できることがわかった。
一般には、導電性フィラーの他に導電性を付与する材料としてはイオン系材料が良く知られているが、イオン導電作用を利用する方法では、表面抵抗の低下は見られるものの、体積抵抗は低く制御しにくく、体積抵抗を低く調整しようとすると界面活性剤の配合量が多くなり、ベルト表面にブリードアウトするという課題がある。
導電性カーボンブラックと高分子型導電材の混合型にすることにより、導電性カーボンブラックの配合量を減らすことが可能になり、機械特性の低下を押さえられる。また、電気特性の制御が可能であり、高精度でかつ繰り返し安定性の高い表面抵抗及び体積抵抗が得られ、環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
導電性カーボンブラックと高分子型導電材の混合型にすることにより、導電性カーボンブラックの配合量を減らすことが可能になり、機械特性の低下を押さえられる。また、電気特性の制御が可能であり、高精度でかつ繰り返し安定性の高い表面抵抗及び体積抵抗が得られ、環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
本発明の高分子型導電材はたとえば、三洋化成工業から上市されている「ペレクトロン」と呼ばれる材料であり、ポリエーテル系ブロックポリマーが挙げられる。このポリエーテル系ブロックポリマーを樹脂中に混ぜて加熱混合すると、成形時に引き伸ばされ、内部で筋状の導電回路を形成する。しかし所望の電気抵抗値に合わせこむには不向きであり、微調整が困難である。そこで導電性カーボンブラックを併用することで、導電性フィラーの配合量を低減でき、かつ所望の電気抵抗の調整が可能になる。
カーボンブラックは樹脂の合計に対し1〜5質量%、高分子型導電材は樹脂の合計に対し1〜3質量%の範囲に設定することが好ましい。
カーボンブラックは樹脂の合計に対し1〜5質量%、高分子型導電材は樹脂の合計に対し1〜3質量%の範囲に設定することが好ましい。
また、導電性付与材が繊維径10〜200nm、繊維長が0.5〜15μmの繊維タイプのカーボンナノチューブであることが好ましい。
カーボンナノチューブは樹脂の合計に対し5質量%以下の配合量で所望の抵抗値が得られ、機械特性の低下を押さえられるため、ベルト走行時のベルト端部の割れや欠けが防止可能となる。環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
カーボンナノチューブ(以下CNTと呼ぶ)の中でもアスペクト比の大きなものは、わずかな添加量で導電性が得られ、また分散性も良好である。繊維径10〜200nm、繊維長が0.5〜15μmのCNTでは、体積抵抗率108〜1011Ω/cmを得るためには、樹脂の合計に対し1〜3質量%の配合量となり、カーボンブラックの配合比よりも大きく低減でき、良好な機械特性を達成できる。
カーボンナノチューブは樹脂の合計に対し5質量%以下の配合量で所望の抵抗値が得られ、機械特性の低下を押さえられるため、ベルト走行時のベルト端部の割れや欠けが防止可能となる。環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
カーボンナノチューブ(以下CNTと呼ぶ)の中でもアスペクト比の大きなものは、わずかな添加量で導電性が得られ、また分散性も良好である。繊維径10〜200nm、繊維長が0.5〜15μmのCNTでは、体積抵抗率108〜1011Ω/cmを得るためには、樹脂の合計に対し1〜3質量%の配合量となり、カーボンブラックの配合比よりも大きく低減でき、良好な機械特性を達成できる。
本発明の導電性樹脂ベルトは、前記第1〜3群の各群からそれぞれ少なくとも一つ選ばれる非晶性ポリマーと結晶性ポリマーと反応性ポリマーと、導電性付与材を溶融混練して溶融混練物を得る工程と、該溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程により製造することができる。
溶融混練物を押し出し成形して成型物を得ることができるので、安価に導電性樹脂ベルトが製造できる。また、溶融混練物の抵抗値、粘弾性、機械特性を管理した後、ベルト成形することで、安定した品質のベルトを製造できる。
溶融混練物を押し出し成形して成型物を得ることができるので、安価に導電性樹脂ベルトが製造できる。また、溶融混練物の抵抗値、粘弾性、機械特性を管理した後、ベルト成形することで、安定した品質のベルトを製造できる。
本発明の導電性樹脂ベルトの製造方法は、前記第1〜3群の各群からそれぞれ少なくとも一つ選ばれる非晶性ポリマーと結晶性ポリマーと反応性ポリマーと、導電性付与材を溶融混練して溶融混練物を得る工程と、該溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程とを含む。
安価な導電性樹脂ベルト製造プロセスにより、安価な導電性樹脂ベルトを提供できる。また、溶融混練物の抵抗値、粘弾性、機械特性を管理した後、ベルト成形することで、安定した品質のベルトを製造できる。
安価な導電性樹脂ベルト製造プロセスにより、安価な導電性樹脂ベルトを提供できる。また、溶融混練物の抵抗値、粘弾性、機械特性を管理した後、ベルト成形することで、安定した品質のベルトを製造できる。
前記溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程において、ダイス押し出し方向の下流にマンドレルを配置し、マンドレルで溶融混練物のガラス転移温度以下まで冷却することが好ましい。具体的には、マンドレル温度は、溶融混練物をそのガラス転移温度より5〜10℃程度低くすることが好ましい。
図6に押し出し成形に用いるダイスの具体例を示す。ダイス(スパイラルダイス)の押し出し方向の下流にダイスに直結したマンドレルを配置する。マンドレルは油温度調節機に接続され、温度制御が可能となっている。マンドレル温度が溶融混練物のガラス転移温度以下に設定され、溶融混練物がマンドレルを抜ける時までには固化し、マンドレル径と同一寸法(周長)の成型物が得られる。ガラス転移温度を超えたマンドレル温度では、引き取りテンションにより寸法(周長)がマンドレル径より小さくなり、安定せず、マンドレルを抜けた後に固化するため、マンドレルの表面形状が転写されず、膜厚が不均一になる恐れがある。膜厚が不均一になると、それに伴って機械強度や電気抵抗も厚みの違う箇所で不均一になる。
図6に押し出し成形に用いるダイスの具体例を示す。ダイス(スパイラルダイス)の押し出し方向の下流にダイスに直結したマンドレルを配置する。マンドレルは油温度調節機に接続され、温度制御が可能となっている。マンドレル温度が溶融混練物のガラス転移温度以下に設定され、溶融混練物がマンドレルを抜ける時までには固化し、マンドレル径と同一寸法(周長)の成型物が得られる。ガラス転移温度を超えたマンドレル温度では、引き取りテンションにより寸法(周長)がマンドレル径より小さくなり、安定せず、マンドレルを抜けた後に固化するため、マンドレルの表面形状が転写されず、膜厚が不均一になる恐れがある。膜厚が不均一になると、それに伴って機械強度や電気抵抗も厚みの違う箇所で不均一になる。
本発明の導電性樹脂ベルトは70μm〜90μm程度の厚さが好ましい。
また、ベルトの光沢度はダイスから出た直後の溶融状態から固化状態までの冷却速度と相関があり、マンドレル温度が高いほうが光沢には有利であるが、引き取りテンションにより延伸されると光沢が低下してしまうため、マンドレルを抜けるまでに固化していることが望ましい。ダイス径とマンドレル径の関係は1/1対応が好ましいが、マンドレル径がダイス径の±10%程度は制御可能である。
また、ベルトの光沢度はダイスから出た直後の溶融状態から固化状態までの冷却速度と相関があり、マンドレル温度が高いほうが光沢には有利であるが、引き取りテンションにより延伸されると光沢が低下してしまうため、マンドレルを抜けるまでに固化していることが望ましい。ダイス径とマンドレル径の関係は1/1対応が好ましいが、マンドレル径がダイス径の±10%程度は制御可能である。
このように溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程において、ダイス押し出し方向の下流にマンドレルを配置し、マンドレルで溶融混練物をそのガラス転移温度以下まで冷却することにより、安定した寸法(周長)のベルトが製造でき、均一な膜厚制御が可能になるため、安定した機械強度品質のベルトが製造でき、均一な電気抵抗を有する導電性樹脂ベルトの製造ができる。また、光沢度の制御が可能であり、表面光沢の良いベルトが製造できる。
本発明の中間転写ベルトは、少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写ベルト上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置に使用する中間転写ベルトであって、本発明の導電性樹脂ベルトを用いた中間転写ベルトである。
本発明の画像形成装置はは、少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写ベルト上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置であって、前記中間転写ベルトが本発明の導電性樹脂ベルトである。
本発明の導電性樹脂ベルトは機械特性、電気特性、難燃性に優れており、本発明の導電性樹脂ベルトを中間転写ベルトとして用いることにより、ベルト走行時のベルト端部クラック発生を防止し、かつ色ずれ等の画像欠陥の問題を解決することができる。また、高弾性率のベルトが得られるため200k枚以上の耐久性が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(1)まず、中間転写方式を用いた画像形成装置の一例を示し、その構成・動作について説明する。図1は、中間転写方式を用いたフルカラー画像形成装置の構成例を示す概略構成図である。
尚、図では画像形成部(プリンター部)の構成のみを示しており、画像形成装置が複写機の場合には、公知の画像読取装置(スキャナー部)が装備される。
ここで、フルカラー複写機を例として説明すると、画像読取装置により原稿のカラー画像情報が、例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色分解毎に読み取られ、電気的な画像信号に変換される。
そして,R,G,Bの色分解画像信号の強度レベルを基にして、画像読取装置の画像処理部で色変換処理が行われ、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のカラー画像データに変換される。
そして、このカラー画像データに基づいて、図1に示す構成のプリンタ部で、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色のトナーを用いて画像形成が行われる。
また、コンピュータやワードプロセッサ等のプリンターとして用いる場合には、コンピュータ等からカラー画像データがプリンタ部に送信される。
(1)まず、中間転写方式を用いた画像形成装置の一例を示し、その構成・動作について説明する。図1は、中間転写方式を用いたフルカラー画像形成装置の構成例を示す概略構成図である。
尚、図では画像形成部(プリンター部)の構成のみを示しており、画像形成装置が複写機の場合には、公知の画像読取装置(スキャナー部)が装備される。
ここで、フルカラー複写機を例として説明すると、画像読取装置により原稿のカラー画像情報が、例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色分解毎に読み取られ、電気的な画像信号に変換される。
そして,R,G,Bの色分解画像信号の強度レベルを基にして、画像読取装置の画像処理部で色変換処理が行われ、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のカラー画像データに変換される。
そして、このカラー画像データに基づいて、図1に示す構成のプリンタ部で、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色のトナーを用いて画像形成が行われる。
また、コンピュータやワードプロセッサ等のプリンターとして用いる場合には、コンピュータ等からカラー画像データがプリンタ部に送信される。
(2)次に、図1に示すプリンタ部の構成及び画像形成動作について説明する。
図中符号3は書き込み光学ユニット3であり、書込み光学ユニット3は、画像読取部等からのカラー画像データを光信号に変換して原稿画像に対応した光書込みを行うユニットである。
この書込み光学ユニット3としては、例えば、レーザ光源からのレーザビームを回転多面鏡を介して偏向走査し、fθレンズ等の等速走査光学系を介して感光体ドラム1に走査光を導き静電潜像を形成する光走査装置がある。
またこの他に、LEDアレイを用いた光書込み装置や、液晶シャッターアレイを用いた光書込み装置がある。
図中符号3は書き込み光学ユニット3であり、書込み光学ユニット3は、画像読取部等からのカラー画像データを光信号に変換して原稿画像に対応した光書込みを行うユニットである。
この書込み光学ユニット3としては、例えば、レーザ光源からのレーザビームを回転多面鏡を介して偏向走査し、fθレンズ等の等速走査光学系を介して感光体ドラム1に走査光を導き静電潜像を形成する光走査装置がある。
またこの他に、LEDアレイを用いた光書込み装置や、液晶シャッターアレイを用いた光書込み装置がある。
(3)像担持体である感光体ドラム1は、図中に矢印で示す如く反時計方向に回転するが、その周囲には、帯電器2、電位センサ4、現像部5、現像濃度パターン検知器(Pセンサ)6、無端ベルト状の中間転写体7、クリーニング前除電器(Pcc)9、感光体ドラムクリーニング装置(クリーニングブラシ、クリーニングブレード)10、除電ランプ11などの電子写真方式による画像形成工程を実行するための機器が配置されている。
尚、現像部5には、Bk現像器5a、C現像器5b、M現像器5c、Y現像器5dが配置されており、各現像器の現像剤には各色のトナーとキャリアからなる二成分系現像剤が用いられているが、図では現像スリーブのみを図示しており、各現像器のユニットや現像パドル、トナー補給部等は図示を省略している。
尚、現像部5には、Bk現像器5a、C現像器5b、M現像器5c、Y現像器5dが配置されており、各現像器の現像剤には各色のトナーとキャリアからなる二成分系現像剤が用いられているが、図では現像スリーブのみを図示しており、各現像器のユニットや現像パドル、トナー補給部等は図示を省略している。
(4)画像形成プロセスが開始されると、感光体ドラム1が帯電器2により帯電され、1色目の画像データ(例えばBk画像データ)に基づき書き込み光学ユニット3による光書き込みが行われ、1色目のBk画像の潜像が形成される。
そして、現像部5にてBk現像器5aのトナーにより潜像が顕像化されBkトナー像が形成される。
感光体ドラム1に形成されたBkトナー像は、感光体と等速駆動されている中間転写体7との当接部にて中間転写体7の表面に転写される。
尚、ここでの転写を一次転写という。
転写後の感光体ドラム1は、クリーニング前除電器9、感光体ドラムクリーニング装置10により残留トナーが除去され、除電ランプ11による除電が行われる。
そして、次の色の画像形成プロセスが実行され、フルカラー画像形成の場合、上記の潜像形成、現像、一次転写のプロセスが2色目以降のC,M,Yの画像についても順次繰り返して行われ、中間転写ベルト7上にフルカラー画像が形成される。
尚、フルカラー画像形成の場合、C,M,Yの3色で行う場合もある。
そして、現像部5にてBk現像器5aのトナーにより潜像が顕像化されBkトナー像が形成される。
感光体ドラム1に形成されたBkトナー像は、感光体と等速駆動されている中間転写体7との当接部にて中間転写体7の表面に転写される。
尚、ここでの転写を一次転写という。
転写後の感光体ドラム1は、クリーニング前除電器9、感光体ドラムクリーニング装置10により残留トナーが除去され、除電ランプ11による除電が行われる。
そして、次の色の画像形成プロセスが実行され、フルカラー画像形成の場合、上記の潜像形成、現像、一次転写のプロセスが2色目以降のC,M,Yの画像についても順次繰り返して行われ、中間転写ベルト7上にフルカラー画像が形成される。
尚、フルカラー画像形成の場合、C,M,Yの3色で行う場合もある。
(5)中間転写体7は無端状のベルト部材からなり、駆動ローラ18、ベルト転写バイアスローラ17、転写アースローラ19及び従動ローラ群に張架され、図示されない駆動モータにより図中矢印の方向に回動されるようになっており、感光体ドラム1と中間転写体7の当接状態において、ベルト転写バイアスローラ17に所定のバイアス電圧を印加することで前述したトナー像の一次転写が行われる。
また、中間転写体7の周囲には、スウィーパブラシ8、転写材13への転写部材(紙転写バイアスローラ等)14、ベルトクリーニング装置(クリーニングブレード、ブラシローラ等)12が配置されているが、これらの部材には中間転写体7からの接離機構(図示せず)が設けられており、フルカラー画像形成の際は、1〜4色目(あるいは1〜3色目)までを転写している間は中間転写体7の表面から離間させられるようになっている。
また、中間転写体7の周囲には、スウィーパブラシ8、転写材13への転写部材(紙転写バイアスローラ等)14、ベルトクリーニング装置(クリーニングブレード、ブラシローラ等)12が配置されているが、これらの部材には中間転写体7からの接離機構(図示せず)が設けられており、フルカラー画像形成の際は、1〜4色目(あるいは1〜3色目)までを転写している間は中間転写体7の表面から離間させられるようになっている。
(6)前述のプロセスを経て中間転写体7にフルカラー画像が形成されると、転写部材14が接離機構(図示せず)により中間転写体7に当接され、当接部にて転写材(記録紙等)13に画像が一括転写される(ここでの転写を二次転写と言う)。
そして、画像が転写された転写材13は、分離部材15により中間転写体7から分離され、搬送ベルト16により公知の定着装置(図示せず)に送られ、定着工程を経てフルカラー画像が出力される。
一方、二次転写後の中間転写体7にはベルトクリーニング装置12及びスウィーパブラシ8が図示されない接離機構により接触され、中間転写体表面のクリーニング及び除電が行われる。
そして、画像が転写された転写材13は、分離部材15により中間転写体7から分離され、搬送ベルト16により公知の定着装置(図示せず)に送られ、定着工程を経てフルカラー画像が出力される。
一方、二次転写後の中間転写体7にはベルトクリーニング装置12及びスウィーパブラシ8が図示されない接離機構により接触され、中間転写体表面のクリーニング及び除電が行われる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜7、比較例1〜4
表2に各実施例と比較例の配合条件を示す。数値は質量部を示す。表3に成形条件と評価結果を示す。具体的には、各配合成分の材料を2軸押し出し混練機(L/D=60)を用いて、ペレット化し、図6に示す環状ダイスを用いて、押し出し成形を行い、内径250mm、幅240mmの寸法を有する導電性樹脂ベルトを得た。
表2に各実施例と比較例の配合条件を示す。数値は質量部を示す。表3に成形条件と評価結果を示す。具体的には、各配合成分の材料を2軸押し出し混練機(L/D=60)を用いて、ペレット化し、図6に示す環状ダイスを用いて、押し出し成形を行い、内径250mm、幅240mmの寸法を有する導電性樹脂ベルトを得た。
得られた導電性樹脂ベルトの断面TEM観察により、実施例1〜7および比較例3〜4の導電性樹脂ベルトは、断面の構造は分散相と連続相を有することが確認された。また、実施例1〜7においては、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は、分散相または連続相のいずれかに偏在していることを確認した。
得られた各実施例及び比較例のベルトは、下記の手順に従い、評価を行った。
<機械特性評価>
各規格に準拠し、評価を行った。
引張強度(破断点応力)/JIS−K7127準拠
引張弾性率/JIS−K7127準拠
破断点伸び率/JIS−K7127準拠
耐屈曲性(MIT試験)/JIS−P8115
引き裂き強度/JIS−K7128準拠
<機械特性評価>
各規格に準拠し、評価を行った。
引張強度(破断点応力)/JIS−K7127準拠
引張弾性率/JIS−K7127準拠
破断点伸び率/JIS−K7127準拠
耐屈曲性(MIT試験)/JIS−P8115
引き裂き強度/JIS−K7128準拠
<難燃性評価>
UL94規格に準拠し、難燃性を評価した。
UL94規格に準拠し、難燃性を評価した。
<電気抵抗評価>
表面抵抗率、体積抵抗率を下記条件にて測定した。
サンプル調湿条件:20±3℃、相対湿度:50±10%、4時間調湿
測定環境:20±3℃、相対湿度:50±10%
測定装置:ハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ
製)、URSプローブ
測定電圧:100V、500V
電圧印加時間:10sec値
表面抵抗率、体積抵抗率を下記条件にて測定した。
サンプル調湿条件:20±3℃、相対湿度:50±10%、4時間調湿
測定環境:20±3℃、相対湿度:50±10%
測定装置:ハイレスタUP MCP−HT450型((株)ダイアインスツルメンツ
製)、URSプローブ
測定電圧:100V、500V
電圧印加時間:10sec値
<相分離構造・分散状態評価>
相分離構造・分散状態を下記条件で測定した。
測定装置:FE−TEM JEM−2100F(日本電子(株)製)
測定条件:加速電圧200kV、観察倍率0.2k〜8k
相分離構造・分散状態を下記条件で測定した。
測定装置:FE−TEM JEM−2100F(日本電子(株)製)
測定条件:加速電圧200kV、観察倍率0.2k〜8k
また、得られた各実施例及び比較例の混練物は下記の評価を行った。
<熱的評価>
混練物のガラス転移温度を下記条件で測定した。
測定装置:X−DSC7000((株)島津製作所製)
測定条件:昇温速度10℃/min、測定温度範囲25℃〜350℃
<熱的評価>
混練物のガラス転移温度を下記条件で測定した。
測定装置:X−DSC7000((株)島津製作所製)
測定条件:昇温速度10℃/min、測定温度範囲25℃〜350℃
1 感光体ドラム
2 帯電器
3 書き込み光学ユニット
4 電位センサ
5 現像部
6 現像濃度パターン検知器
7 中間転写体
8 スウィーパブラシ
9 クリーニング前徐電器
10 感光体ドラムクリーニング装置
11 除電ランプ
12 ベルトクリーニング装置
13 転写材
14 転写部材
15 分離部材
16 搬送ベルト
17 ベルト転写バイアスローラ
18 駆動ローラ
19 転写アースローラ
2 帯電器
3 書き込み光学ユニット
4 電位センサ
5 現像部
6 現像濃度パターン検知器
7 中間転写体
8 スウィーパブラシ
9 クリーニング前徐電器
10 感光体ドラムクリーニング装置
11 除電ランプ
12 ベルトクリーニング装置
13 転写材
14 転写部材
15 分離部材
16 搬送ベルト
17 ベルト転写バイアスローラ
18 駆動ローラ
19 転写アースローラ
Claims (9)
- 下記の第1群から選ばれる少なくとも一つの非晶性ポリマーと、下記の第2群から選ばれる少なくとも一つの結晶性ポリマーと、下記の第3群から選ばれる少なくとも一つの反応性ポリマーと、導電性付与材とから構成される導電性樹脂ベルトであって、500V印加時に表面抵抗率が106〜1014Ω/□、100V印加時に体積抵抗率が106〜1014Ω・cmであり、断面の構造は分散相と連続相をもち、反応性ポリマーは分散相と連続相の界面厚さ10nm〜1μm以内に30〜70%の確率で存在し、導電性付与材は連続相または分散相のどちらか一方に偏在することを特徴とする導電性樹脂ベルト。
(第1群)ポリエーテルイミドあるいはポリエーテルサルフォン
(第2群)ポリエーテルエーテルケトンあるいはポリフェニレンサルファイド
(第3群)エチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体あるいはオキサゾリン基
を有するポリマー - 前記導電性付与材が導電性カーボンブラックであることを特徴とする請求項1記載の導電性樹脂ベルト。
- 前記導電性付与材が導電性カーボンブラックと高分子型導電材の混合型であることを特徴とする請求項1記載の導電性樹脂ベルト。
- 前記導電性付与材が繊維径10〜200nm、繊維長が0.5〜15μmの繊維タイプのカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1記載の導電性樹脂ベルト。
- 前記第1〜3群の各群からそれぞれ少なくとも一つ選ばれる非晶性ポリマーと結晶性ポリマーと反応性ポリマーと、導電性付与材を溶融混練して溶融混練物を得る工程と、該溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程により製造されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の導電性樹脂ベルト。
- 請求項1〜5の何れかに記載の導電性樹脂ベルトの製造方法であって、前記第1〜3群の各群からそれぞれ少なくとも一つ選ばれる非晶性ポリマーと結晶性ポリマーと反応性ポリマーと、導電性付与材を溶融混練して溶融混練物を得る工程と、該溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程とを含むことを特徴とする導電性樹脂ベルトの製造方法。
- 前記溶融混練物を押し出し成形して成形物を得る工程において、ダイスの押し出し方向の下流にマンドレルを配置し、マンドレルで溶融混練物をそのガラス転移温度以下まで冷却することを特徴とする請求項6記載の導電性樹脂ベルトの製造方法。
- 少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写ベルト上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置に使用する中間転写ベルトであって、請求項1〜5の何れかに記載の導電性樹脂ベルトを用いたことを特徴とする中間転写ベルト。
- 少なくとも、像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、中間転写ベルト上のトナー像を被記録媒体上に転写する二次転写手段と、被記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを備えた画像形成装置であって、前記中間転写ベルトが請求項1〜5の何れかに記載の導電性樹脂ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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