JP2010140002A - 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010140002A
JP2010140002A JP2009129563A JP2009129563A JP2010140002A JP 2010140002 A JP2010140002 A JP 2010140002A JP 2009129563 A JP2009129563 A JP 2009129563A JP 2009129563 A JP2009129563 A JP 2009129563A JP 2010140002 A JP2010140002 A JP 2010140002A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer belt
transfer
peripheral surface
belt
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009129563A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Ichizawa
信行 一澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2009129563A priority Critical patent/JP2010140002A/ja
Publication of JP2010140002A publication Critical patent/JP2010140002A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高くない転写ベルトに比べ、白抜けとクリーニング性が共に満足される転写ベルトを提供する。
【解決手段】樹脂と、導電剤と、酸化防止剤とを含み、前記酸化防止剤の含有量が、外周面122よりも内周面112において高いことを特徴とする転写ベルト100。該転写ベルトを備えた転写ユニット及び画像形成装置。好ましくは、前記導電剤とは別に、粒状、繊維状、及びウィスカー状の少なくとも1種の吸着剤を含み、該吸着剤の含有量が、内周面よりも外周面において高い。
【選択図】図2

Description

本発明は、転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置は、無機又は有機材料を用いた光導電性感光体である像保持体上に電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像とする。次いで、トナー像を、中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写することにより再生画像が得られる。例えば、像保持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像を記録紙等の記録媒体に二次転写する方式を採用した画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。
上記のような中間転写体を採用した画像形成装置では、中間転写体として、例えばポリカーボネート樹脂(特許文献2参照)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン、特許文献3、4参照)、ポリアルキレンフタレート(特許文献5参照)、PC(ポリカーボネート)とPAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料(特許文献6参照)、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)とPC、ETFEとPAT、PCとPAT等の各ブレンド材料(特許文献7参照)を含む熱可塑性樹脂に導電性を付与した無端ベルトを用いることが提案されている。
また、中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いるベルト材料として、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層した補強材入り弾性ベルトが提案されている(特許文献8、9参照)。
さらに、熱可塑性樹脂に酸化防止剤とフッ素樹脂微粒子を添加した中間転写ベルトが提案されている(特許文献10)
特開昭62−206567号公報 特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開2007−328279公報
本発明は、酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高くない転写ベルトに比べ、白抜けとクリーニング性が共に満足される転写ベルトを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、以下の転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置が提供される。
請求項1の発明は、樹脂と、導電剤と、酸化防止剤とを含み、前記酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高いことを特徴とする転写ベルトである。
請求項2の発明は、前記導電剤とは別に、粒状、繊維状、及びウィスカー状の少なくとも1種の吸着剤を含み、該吸着剤の含有量が、内周面よりも外周面において高いことを特徴とする請求項1に記載の転写ベルトである。
請求項3の発明は、前記酸化防止剤が、フェノール系化合物、アミン系化合物、リン系化合物、及び硫黄系化合物から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写ベルトである。
請求項4の発明は、前記吸着剤として、酸化チタン、多孔質ポリイミド、絶縁性カーボンブラック、シリカ、カオリン、クレー、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化スズ、酸化セリウム、アンチモンドープ酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、ケイ酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム、ナイロン、ポリエステル、アラミド、及びカーボンナノチューブから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の転写ベルトである。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の転写ベルトと、該転写ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備えることを特徴とする転写ユニットである。
請求項6の発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面の潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を転写させる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の転写ベルトと、前記転写ベルトを張力がかかった状態で掛け渡すロールを有し、該ロールを回転させることにより前記転写ベルトを駆動する駆動手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を前記転写ベルトに一次転写した後、記録媒体に二次転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7の発明は、前記駆動手段が、前記転写ベルトを500mm/sec以上で駆動する手段であり、前記転写手段が、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を45μA以上の電流で前記転写ベルトに一次転写した後、該転写ベルトに転写されたトナー像を3kV以上の電圧で前記記録媒体に二次転写する手段であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項8の発明は、前記転写手段が、少なくともゴム成分とイオン導電剤とを含有し、前記転写ベルトの内周面と接触するロールを備えることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高くない転写ベルトに比べ、白抜けとクリーニング性が共に満足される転写ベルトが提供される。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、クリーニング性がより確実に抑制される転写ベルトが提供される。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、転写不良及びうろこ状画質がより確実に抑制される転写ベルトが提供される。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、白抜けとクリーニング性が共により確実に満足される転写ベルトが提供される。
請求項5に係る発明によれば、酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高くない転写ベルトを備えた転写ユニットに比べ、白抜けとクリーニング性が共に満足される転写ユニットが提供される。
請求項6に係る発明によれば、酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高くない転写ベルトを備えた画像形成装置に比べ、白抜けとクリーニング性が共に満足される画像形成装置が提供される。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、白抜けとクリーニング性が共に満足された画像を高速で形成が可能な画像形成装置が提供される。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、長期間に渡り、白抜けとクリーニング性が共に満足される画像形成装置が提供される。
実施形態に係る中間転写ベルトを示す概略図である。 実施形態に係る中間転写ベルトの厚さ方向の断面を示す概略図である。 円形電極の一例を示す概略図である。(a)概略平面図 (b)概略断面図 実施形態に係る中間転写ベルトの製造に使用する装置の一例の主要構成を示す概略図である。 実施形態に係る転写ユニットの構成を示す概略図である。 実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
複写機等の画像形成装置では、接触する部材間で放電が発生する事があり、放電は画質異常の原因となる事が多い。放電時の電荷が直接、トナー像に影響して画質故障を引き起こすこともある。放電時の電荷が直接画質故障を引き起こす場合は、通常、転写ベルト上のトナーに影響する事が多い。
また、放電に起因して生成した放電生成物が感光体や中間転写ベルトに付着して画質故障を引き起こす場合もある。しかし、感光体表面や転写ベルト表面(外周面)には通常クリーニング機構を有しており、放電生成物はクリーニング部材によって剥ぎ取られるため大きな問題となることは少ない。
ところが、近年、画像形成装置は、高速及び高画質の要求に応じて高速で使用される場合が多くなり、従来の画質故障に留まらない現象が見られる場合がある。特に、転写ベルトの移動速度が500mm/secを超える高速で使用される装置では、白抜けなどの転写不良や、うろこ状の画質故障が見られる事がある。
転写ベルトの移動速度が500mm/secを超える高速の画像形成装置では、用紙とベルトの剥離が高速で繰り返され、高電圧で印加されると放電が加速され、オゾンの発生が増大し易い。オゾンは強い酸化作用を有し、空気中の窒素を一酸化窒素に酸化する。この一酸化窒素がベルトなどの部材表面に吸着する。更に、周辺のオゾンや空気中の酸素により酸化され、二酸化窒素になる。二酸化窒素は、吸湿性が高く、高湿環境下で吸湿し、水と反応して硝酸(塩)へ変質する。硝酸(塩)はイオン性であり、高湿環境下で解離して部材表面の抵抗を低下させる。このような硝酸(塩)が、感光体上の像流れや、転写ベルト上で発生する転写不良の原因となると考えられる。
感光体表面や転写ベルト表面ではクリーニング機構を有するため、二酸化窒素や硝酸(塩)は、剥ぎ取られ大きな問題となる事は少ない。一方、転写ベルトの内周面には通常クリーニング部材が無く、転写ベルトの内周面に吸着された放電生成物が蓄積して転写不良を起こす現象が観察される。
また、転写ベルトが高速で使用される画像形成装置では、うろこ状の画質故障が見られる事がある。これは、二次転写直前で、バックアップロールからベルト内周面に放電し、ベルト内周面が帯電する事がトナー像へ影響して画像故障を引き起こすと考えられる。
ベルト内周面の帯電電位を低減する方法としては、ベルト内周面の抵抗を低くする方法が有効であると考えられる。具体的には、抵抗を制御するため、二層構成のベルトとし、ベルトの外周面よりも内周面において導電剤の含有量を増やす方法が考えられる。
導電剤としては一般的にカーボンブラック微粒子が使われる事が多いが、表面活性が強く、且つ、比表面積が大きいため、吸着力が高い。そのため、ベルトの外周面よりも内周面の抵抗を低くする目的で内周面における導電剤微粒子の量を多くすると、放電生成物がベルト内周面により吸着し易くなる。このようにベルト内周面では放電生成物の吸着量が多くなり易い一方、ベルト内周面ではクリーニング機構を持たず、放電生成物を取り除く事が出来ずにベルトを高速で駆動した場合、転写ベルト内周面の放電生成物の蓄積による抵抗の低下が観察される。
以下、図面を参照して実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は対応する要素(部材)には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
図1は本実施形態に係る転写ベルトを概略的に示し、図2は転写ベルトの厚さ方向の断面の一部を概略的に示している。本実施形態に係る転写ベルト100は無端状(環状)に形成されており、内周面112を含む内層110と、外周面122を含む外層120とが積層された2層構造となっている。内周面112はベルト100を回転させるローラが接触し、外周面122にはトナー像が形成される。
内層110は、基材となる樹脂、導電剤、及び酸化防止剤を含み、外層120は、基材となる樹脂、導電剤、及び吸着剤を含んでいる。本実施形態に係る転写ベルト100は、このような内層110と外層120の2層構造によって内周面112に酸化防止剤が存在し、外周面には酸化防止剤が存在しない構成となっている。
なお、トナー像が形成される外層120に酸化防止剤が含まれていてもよいが、外周面122に酸化防止剤が存在すると、転写不良や画像故障の原因となり得る。従って、ベルト100の外層120にも酸化防止剤が含まれているとしても、外周面122における酸化防止剤の含有量は、内周面112における酸化防止剤の含有量よりも少ないことが好ましく、外周面122には酸化防止剤を含まないことがより好ましい。
一方、内層110にも吸着剤を含んでいてもよいが、内周面112に吸着剤が存在すると、放電生成物の付着が促進され、酸化防止剤による効果の低下を招くおそれがある。従って、ベルト100の内周面112における吸着剤の含有量はベルトの外周面122における吸着剤の含有量よりも少ないことが好ましく、内層110(内周面112)には吸着剤が存在しないことがより好ましい。
なお、本実施形態に係る転写ベルト100は2層構造に限定されず、内層110と外層120との間に、要求される機能に応じて、機能層やバリア層など1層以上の中間層を更に設けても良い。
また、酸化防止剤の含有量がベルトの外周面122よりも内周面112で高くなるように酸化防止剤が局所的に偏在した単層構造のベルトでもよい。ただし、酸化防止剤の含有量が異なる2種類以上の塗布液を用意し、内層110と外層120を順次積層して複層の転写ベルト100を製造する方法が簡便であり、好ましい。
本実施形態に係る転写ベルト100の厚みは、例えば、総厚みで50μm以上500μm以下とし、好ましくは60μm以上300μm以下、より好ましくは60μm以上150μm以下である。転写ベルト100の総厚みが50μm以上であれば、転写ベルトとして必要な機械特性が得られ、500μm以下であれば、ロール屈曲部での変形によってベルト表面の応力が集中して表面にクラックが発生することが抑制される。
図2に示すような二層構造の場合は、内層110の厚みは、窒素酸化物が酸化して硝酸(塩)となって、白抜けなどの転写不良やうろこ状の画質故障が発生することを抑制する厚みとすればよく、例えば10〜40μmの範囲とする。内層110の厚みが上記範囲内であれば、窒素酸化物がベルト内面に付着しても硝酸(塩)の生成が効果的に抑制され、白抜けなどの転写不良やうろこ状の画質故障が効果的に抑制される。
また、上記範囲内の厚みを有する内層110であれば、内層110の形成に用いる液状材料をほぼ均一に塗布して膜厚斑の発生が抑制された内層110が形成される。さらに、内層110の厚みが上記範囲内であれば、内層110に隣接する層(外層又は中間層)との間の界面に蓄積する電荷が外周面122に付着するトナー画質に影響する事が抑制される。
一方、外層120は、実質的な機械特性と抵抗を発現させる層である。このため、外層120の厚みは、例えば、40〜490μmの範囲とする。外層120が上記範囲であれば十分な機械特性が得られるとともに、ロール屈曲部での変形によってベルト表面の応力が集中して、表面にクラックが発生することが抑制される。
また、各層にそれぞれ要求される上記のような事情から、内層110と外層120の厚みの比率は、例えば、1:3〜1:50の範囲とすればよい。
次に、転写ベルト100の構成する各成分等について詳細に説明する。
<酸化防止剤>
ベルト内層110に含まれる酸化防止剤は、放電生成物(主に窒素酸化物)の酸化を抑制するものであれば特に限定されない。例えば、好ましいものとして、ヒンダードフェノール系等のフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系、ジアリルジアミン系、ジアリルアミン系等のアミン系酸化防止剤、チオエーテル類等の硫黄系酸化防止剤、亜燐酸エステル類等のリン系(燐酸系)酸化防止剤が挙げられる。
具体的な商品としては、例えば、ヒンダードフェノール系として、イルガノックス1076 、イルガノックス1010、イルガノックス1098、イルガノックス1035、イルガノックス565、イルガノックスMD1024、イルガノックス245 、イルガノックス1330、イルガノックス3114(チバスペシャルティケミカルズ社製)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニルが挙げられる。
ヒンダードアミン系として、サノールLS2626、サノールLS765、サノールLS770、サノールLS744、チヌビン144、チヌビン622LD、マークLA57、マークLA67、マークLA62、マークLA68、マークLA63、ホスタノックスO3、ホスタノックスO310(クラリアントジャパン社製)が挙げられる。
チオエーテル系として、スミライザーTPS、スミライザーTP−D(住友化学社製)が挙げられる。
亜燐酸エステル系として、マーク2112、マークPEP−8、マークPEP−24G、マークPEP−36、マーク329K、マークHP−10、スミライザーTPS(住友化学社製)、アンチオックスS(日本油脂社製)が挙げられる。
リン系としては、サンドスタブP-EPQ(チバスペシャルティケミカルズ社製)、IRGAFOS168(クラリアントジャパン社製)、PEP36(旭電化工業社製) が挙げられる。
これらから選択される酸化防止剤を一種ないし複数混合して使用する事ができるが、これらは一例であって本実施形態で使用する酸化防止剤を限定するものではない。より好ましい酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系及び燐酸系である。
また、内層110における酸化防止剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対し0.01質量%以上であれば、酸化防止剤の添加効果が確実に得られ、20質量%以下であれば、抵抗不均一や膜厚不均一の発生が抑制されることから、0.01〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
なお、内周面112又は外周面122における酸化防止剤の含有量は、IR法、UV法、蛍光X線などによって測定される。
<吸着剤>
ベルト外周面122には放電生成物を吸着する吸着剤(放電生成物吸着剤)が存在することが好ましい。吸着剤は、放電生成物(主に窒素酸化物及び硝酸(塩))を吸着する物質であれば無機物であっても有機物であってもよいが、その形状は、放電生成物をより吸着しやすい観点から、粒状(球状)、繊維状、ウィスカー状(ヒゲ状結晶)であることが好ましい。特に、繊維状又はウィスカー状の吸着剤であれば、放電生成物を吸着する効果のほかに、ベルトの強度を向上させる効果も得られる。
吸着剤を構成する材料としては、放電生成物に対する吸着性、導電剤との混合性、樹脂に対する分散性などの点から、好ましくは、酸化チタン、多孔質ポリイミド、絶縁性カーボンブラック、シリカ、カオリン、クレー、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化スズ、酸化セリウム、アンチモンドープ酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、ケイ酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム、ナイロン、ポリエステル、アラミド、及びカーボンナノチューブが挙げられる。
吸着剤として、これらを単独で又は複数の種類を混合して用いてもよい。
特に、導電剤との混合性、樹脂に対する分散性などの観点から、絶縁性カーボンブラックが最も好ましい。例えば日本ゼオン社製MA100R、エボニックデグサジャパン社製スペシャルブラック250である。
また、放電生成物吸着剤の大きさは、粒子状の場合は、最小径が5nm〜500nm、繊維状又はウィスカーの場合は、太さが5nm〜500nmであることが好ましい。放電生成物吸着剤の径が5nm以上であれば、実質的に凝集し難く、微細化する事が容易であり、500nm以下であれば、放電生成物を吸着し易く好ましい。
なお、吸着剤は導電性を有するものでもよいが、ベルトの抵抗を調整する導電剤として後述するカーボンブラックを使用する場合、カーボンブラック微粒子は表面活性が強く、且つ、比表面積が大きいため、吸着力が高い。従って、導電剤として添加するカーボンブラックの粒子も放電生成物吸着剤となり得る。しかし、導電剤の添加量は、転写ベルト100の抵抗を調整するため制限されるので、ベルトの抵抗を調整するための導電剤とは別に放電生成物吸着剤を添加することが好ましい。例えば、ベルトの抵抗値は導電剤の添加量により調整し、この導電剤とは別に、放電生成物を吸着するための非導電性の放電生成物吸着剤を添加することが好ましい。
外層120における放電生成物吸着剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対し3質量%以上であれば、放電生成物吸着剤の添加効果が確実に得られ、30質量%以下であれば、抵抗不均一や膜厚不均一の発生が抑制されるため、3〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
なお、内周面112又は外周面122における吸着剤の含有量は、X線回折法、微量熱分析(DTG)などによって測定される。
<樹脂>
本実施形態に係る転写ベルト100の基材は樹脂で構成される。ベルト基材を構成する樹脂のヤング率は、ベルトの厚みによっても異なるが、好ましくは3500MPa以上、より好ましくは4000MPa以上であれば、ベルトとしての機械特性が満足される。基材となる樹脂としては、上記ヤング率を満たせば特に制限はないが、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアレレート樹脂、ポリエステル樹脂、又はこれらの樹脂に補強材を添加したものなどが挙げられる。
ヤング率は、JIS K7127(1999)に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求められる。測定条件としては、短冊状試験片(幅6mm、長さ130mm)、ダンベル1号、試験速度500mm/分、厚さはベルト本体の厚さの各設定で測定するものとする。
上記例示した樹脂の中でも、駆動時(支持ロール、クリーニングブレード等の応力)による変形が少なく、色ズレ等の画像欠陥が生じにくい観点から、高ヤング率を有する材料が好ましい。特に、ポリイミド樹脂を用いれば、高ヤング率の転写ベルトが得られ、好ましい。
<導電剤>
導電剤としては、導電性又は半導電性の微粉末が使用され、転写ベルトとして所望の電気抵抗が安定して得られれば、導電性に制限はない。ここで、「導電性」とは、体積抵抗率が10 Ωcm未満であることを意味する。また、「半導電性」とは、体積抵抗率が10以上1013 Ωcm以下であることを意味する。
このような導電剤として、例えば、ケッチエンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、アルミニウムやニッケル等の金属、酸化錫等の酸化金属化合物、チタン酸カリウム等が例示される。これらを単独、あるいは併用して使用してもよいが、価格面からカーボンブラックが有利に使用される。特に、分散安定性が得られ、転写ベルトの抵抗バラツキが小さく、電界依存性も小さく、転写電圧による電界集中が起きづらくなって電気抵抗の経時安定性が得られる点から、pH5以下の酸化処理カーボンブラック(以下、酸性カーボンブラックと称する。)が特に望ましい。
導電剤としてカーボンブラックを2種類以上含有してもよい。添加する複数のカーボンブラックは実質的に互いに導電性の異なるものであることが好ましく、例えば酸化処理の度合い、DBP吸油量、窒素吸着を利用したBET法(吸着した窒素量から1g当たりの表面積を算出する方法)による比表面積等の物性が異なるものを用いる。ここで、DBP吸油量(cc/100g)とは、カーボンブラック100gに吸収されるジブチルフタレート(DBP)の量を示すものであり、ASTM(アメリカ標準試験法)D2414−6TTに定義される値である。また、BET法は、JIS6217に定義される方法である。
導電性の異なる2種類以上のカーボンブラックを添加する場合、例えば高い導電性を発現するカーボンブラックを先に添加した後、導電率の低いカーボンブラックを添加して表面抵抗率を調整すること等が可能である。このように2種類以上のカーボンブラックを含有させる場合も、少なくとも、そのうちの1種類に酸性カーボンブラックを使うことによって、両方のカーボンブラックの混合や分散が高められる。
−抵抗率−
本実施形態に係る転写ベルト100の抵抗値は、外周面122より内周面112で低い事が好ましい。内周面112の表面抵抗率が、例えば9〜12logΩ/□であれば、うろこ状画質故障の発生がより効果的に抑制されるとともに、有効な転写電界が得られ白抜けの発生が抑制され、転写不良の発生が効果的に抑制される。
一方、外周面122の表面抵抗率は、例えば11〜15logΩ/□であれば、細線再現性及び粒状性の悪化が抑制されるとともに、電荷が減衰することが抑制され、除電機構を必ずしも設ける必要がなくなり、設計の容易化や費用の軽減が図られる。
なお、転写ベルト100の内周面112と外周面122の表面抵抗率の差が同程度であると、細線再現性、トナー飛散り等が悪化するおそれがある。一方、中間転写ベルトの内周面112と外周面122との表面抵抗率の差が大きすぎると、ハーフトーンムラが悪化してしまうおそれがある。
そのため、ベルト内周面112の表面抵抗率が、外周面122の表面抵抗率よりも、0.5logΩ/□以上2.0logΩ/□以下の範囲(望ましくは0.7logΩ/□以上1.5logΩ/□以下の範囲、より望ましくは0.8logΩ/□以上1.0logΩ/□以下の範囲)で低くなるように形成されている事が好ましい。
表面抵抗の測定方法は次の通り行う。円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「URプローブ」)を用い、JIS K6911に従って行う。表面抵抗率の測定方法を、図を用いて具体的に説明する。
図3は円形電極の一例を示し、図3(a)は概略平面図であり、図3(b)は概略断面図である。図3に示す円形電極は、第一電圧印加電極Aと板状絶縁体Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ、円柱状電極部Cを一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。
第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと板状絶縁体Bとの間に中間転写ベルトTを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cとリング状電極部Dとの間に電圧V(V)を印加したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により、中間転写ベルトTの転写面の表面抵抗率ρs(Ω/□)が算出される。下記式中、d(mm)は円柱状電極部Cの外径を示し、D(mm)はリング状電極部Dの内径を示す。
式:ρs=π×(D+d)/(D−d)×(V/I)
また、転写ベルトの体積抵抗率は、10logΩ以上であれば微小な白抜けの発生が抑制され、14logΩ以下であれば電荷の減衰が抑制され、除電機構を必ずしも設ける必要がなくなり、設計の容易化や費用の軽減が図られる。
本実施形態に係る中間転写ベルトの体積抵抗率は、500V、10秒印加条件での値である。
体積抵抗率の測定は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ)を用い、JIS K6911に従って行う。前記体積抵抗率の測定方法を、図を用いて具体的に説明する。
体積抵抗率の測定は、表面抵抗率の測定と同様、図3に示すような構成の装置を用いて行われる。但し、図3に示す円形電極において、表面抵抗率測定時の板状絶縁体Bに代えて第二電圧印加電極B’を備える。そして、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと第二電圧印加電極B’との間に中間転写べルトTを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cと第二電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印加したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により、中間転写ベルトTの体積抵抗率ρv(Ωcm)が算出される。下記式中、tは半導電性ベルトTの厚さを示す。
式:ρv=19.6×(V/I)×t
<転写ベルトの製造例>
次に、導電剤としてカーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を用いて、本実施形態に係る中間転写ベルトを作製する例を以下に例示するが、これに限定されず、他の方法を採用してもよい。
まず、精製したカーボンブラックを用意し、有機極性溶媒に分散させる。分散方法は、予備攪拌を行った後に分散機、ホモジナイザーにより分散する方法が好ましい。カーボンブラックの精製方法と同様に微細メディアの混入がカーボンブラックの精製効果を低下させてしまうため、メディアを使用しないメディアフリーの分散方法が好ましく、特に高粘度溶液のバラツキを抑制して分散できるジェットミルが好ましい。
得られたカーボンブラック分散液中にジアミン成分と酸二無水物成分を溶解して重合させることでカーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を作製する。この際、モノマー濃度(溶媒中におけるジアミン成分と酸無水物成分の濃度)は種々の条件により設定されるが、5質量%以上30質量%以下が好ましい。また、反応温度は80℃以下に設定することが好ましく、特に好ましくは5℃以上50℃以下であり、反応時間は5時間以上10時間以下である。
カーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液は高粘度溶液であるため、作製時に混入した気泡は自然に抜けることはなく、塗布により気泡に起因するベルトの突起、へこみ、穴等の欠陥が発生する。このため、脱泡することが望ましい。脱泡はできる限り塗布直前に行うことが好ましい。
シームレスベルトを形成する場合、例えばポリアミド酸溶液を円筒状金型の外周面に浸漬する方式や、円筒状金型の内周面に塗布する方式や更に遠心する方式、或いは注形型に充填する方式などの方式でリング状に展開し、その展開層を乾燥製膜してベル卜形に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をイミドに転化して型より回収する方法などの従来に準じた方法により行うことができる(特開昭61−95361号公報、特開昭64−22514号公報、特開平3−180309号公報等参照)。なお、このようなシームレスベルトの形成に際しては、型の離型処理を施しておけばよい。
イミドに転化するには200℃以上の高温処理が一般的である。200℃以下では十分なイミド転化が得られない。一方、高温処理はイミド転化に有利であり、安定した特性が得られるが、熱エネルギーを使用するため、熱効率が悪くコストが高くなるため、中間転写ベルトの特性と生産性を考慮して熱処理温度を決める必要がある。
図4は、本実施形態に係る転写ベルト100を製造する際に用いる装置の一例の主要部分を概略的に示している。
この装置は、円筒状の芯体40の両端が矢印Aの方向に回転可能な保持部材42A,42Bによって保持されている。また、芯体40の上には、塗布溶液52を芯体40に供給しながら芯体40の軸方向に水平に移動可能な塗布装置48が配置されている。塗布装置48は、塗布溶液52を収容する容器46と、容器46内の塗布溶液を芯体40に向けて吐出するノズル44を備えている。さらに、芯体40の周辺には、芯体40に付着した塗布溶液52を平滑化する板状のへら50が配置されており、へら50は塗布装置48と連動して芯体40の軸方向(矢印Bの方向)に移動する。
なお、塗布装置48とへら50の位置を固定し、芯体40が回転するとともに軸方向に水平に移動する構成としてもよい。
−内層の形成−
まず、ベルトの内層110を形成するための塗布材料52を塗布装置48から芯体40の一端の表面に供給する。内層用の塗布材料52は、少なくとも樹脂、導電剤、及び酸化防止剤を含むものを用いる。
塗布材料52を供給する際、芯体40を矢印A方向に回転させるとともに、芯体40の回転毎に塗布装置とへら50を芯体40の他方の一端に向けて水平方向(矢印B方向)に徐々に移動させる。芯体表面に供給された塗布材料はへら50と接触して平滑化される。
塗布材料52の供給速度、芯体40の回転速度、芯体40とへら50との間隔などの条件によって塗膜54の厚みが制御される。塗膜54の厚みは乾燥後に得られる層厚に関係しているので、形成すべき内層の厚みに応じて上記条件を設定すればよい。なお、塗布速度Vは、芯体40の外径k、塗布溶液の流下量f、濡れ膜厚tと関係があり、V=f/(t・k・π)の式で表わされる。πは円周率を示す。
芯体表面に内層を形成する塗布材料を塗布した後、乾燥させる。芯体40を回転させながら熱風を吹き付けて乾燥させ、さらに必要に応じて回転を停止した状態で加熱することで内層110が形成される。
−外層の形成−
内層を形成した後、容器46内の材料を外層用の塗布材料に変更し、内層上に外層を形成する。外層用の塗布材料は、少なくとも樹脂及び導電剤を含み、好ましくはさらに放電生成物吸着剤を含むものを用いる。
このとき、芯体40を回転させるとともに、内層を形成する場合と同様に外層用の塗布材料を塗布装置から供給し、芯体40の回転毎に塗布装置とへら50を芯体40の一端から他の一端に向けて水平方向に移動させる。
芯体表面に外層を形成する塗布材料を塗布した後、乾燥させる。芯体40を回転させながら熱風を吹き付けて乾燥させ、さらに必要に応じて回転を停止した状態で加熱することで内層110と一体化した外層120が形成される。
上記のようにして内層と外層を順次形成して2層構造の環状体とし、芯体40から取り外し、さらに必要に応じて一定の長さに切断する。これにより図1に示すような転写ベルト100が得られる。
<転写ユニット>
図5は、本実施形態に係る転写ユニットの構成を概略的に示している。この転写ユニット200は、前記実施形態に係る転写ベルト100を備えており、転写ベルト100は対向配置された駆動ロール130及び従動ロール140により張力がかかった状態で掛け渡されている(以下、単に「張架」という場合がある。)。また、図示されていないが、感光体(像保持体)表面のトナー像を転写ベルト100上に1次転写させるためのロールと、転写ベルト100上に転写されたトナー像をさらに記録媒体に2次転写させるためのロールが配置される。なお、ベルト100を張架するロールの数は限定されず、使用態様に応じて配置すればよい。このような構成の転写ユニット200は画像形成装置に組み込まれて使用され、画像形成の際、ロール130,140の回転に伴って転写ベルト100も張架した状態で回転する。
<画像形成装置>
図6は、前記実施形態に係る中間転写ベルト100を備えた画像形成装置の構成の一例を示している。
本実施形態に係る画像形成装置300は、高速で使用され、高速条件で転写を行うことが可能である。高速及び高速条件とは、具体的には、転写ベルト100が500mm/sec以上の移動速度で使用され、定電流で供給される一次転写電流が45μA以上、定電圧で供給される二次転写電圧が3kV以上となる条件である。
本実施形態に係る画像形成装置300は、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを備えている。これらの画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、それぞれ、像保持体としての感光体ドラム12Y,12M,12C,12K(Yはイエロー用、Mはマゼンタ用、Cはシアン用、Kはブラック用を示す)を備え、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの周囲には、それぞれ、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面を帯電する帯電装置14Y,14M,14C,14Kと、帯電された感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面に静電潜像を形成する露光装置16Y,16M,16C,16Kと、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面に形成された静電潜像を現像剤に含まれるトナーによりトナー像とする現像装置18Y,18M,18C,18Kと、トナー像を中間転写ベルト100に転写するための一次転写装置20Y,20M,20C,20K(例えば転写ロール)と、転写後の感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面に付着した残留トナーを除去するための感光体ドラムクリーナー22Y,22M,22C,22Kとが備えられている。
また、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kに対向して、中間転写ベルト100が配置されている。中間転写ベルト100は、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kと一次転写装置(例えば一次転写ロール)20Y,20M,20C,20Kとの間に配置されている。
中間転写ベルト100は、駆動ロール26a、中間転写ベルト100がゆがんだり蛇行したりすることを防ぐテンション・ステアリングロール26c、支持ロール26b,26d,26eと共に、バックアップロール28により内周面側から張力を掛けつつ回転可能に支持(張架)されている。このように中間転写ベルト100を張架する複数のロール26a,26b,26c,26d,26eと、駆動ロール26aを回転させるモータ(不図示)がベルト駆動装置25を構成している。そして、このベルト駆動装置25は、中間転写ベルト100を500mm/sec以上で駆動する。
中間転写ベルト100の周囲には、当該中間転写ベルト100を介してバックアップロール28と対向して二次転写装置30(例えば二次転写ロール)が配置されると共に、二次転写装置30よりも中間転写ベルト100の回転方向の下流側にベルトクリーナー32が配置されている。
そして、二次転写装置30による転写後の記録用紙P(記録媒体)を搬送するための搬送装置34が配置されると共に、搬送装置34による搬送方向下流側に定着装置36が配置されている。
本実施形態に係る画像形成装置300では、まず、画像形成ユニット10Yにおいて、感光体ドラム12Yは図中時計方向に回転し、帯電装置14Yでその表面が帯電される。帯電された感光体ドラム12Yにレーザー書き込み装置などの露光装置16Yにより第1色(Y)の静電潜像が形成される。
この静電潜像は現像装置18Yにより供給されるトナー(トナーを含む現像剤)によって現像され、可視化されたトナー像が形成される。トナー像は感光体ドラム12Yの回転により一次転写部に到り、一次転写装置20Yからトナー像に逆極性の電界を作用させることにより、トナー像が、反時計方向に回転する中間転写ベルト100に一次転写される。このとき、一次転写装置20Yは、感光体ドラム12Yの表面に形成されたトナー像を、45μA以上の電流で転写ベルト100に一次転写する。
同様にして第2色のトナー像(M)、第3色のトナー像(C)、第4色のトナー像(K)が画像形成ユニット10M,10C,10Kにより順次形成され中間転写ベルト100において重ね合わせられ、多重トナー像が形成される。
次に、中間転写ベルト100に転写された多重トナー像は中間転写ベルト100の回転で二次転写装置30が設置された二次転写部に到る。この二次転写部では、二次転写装置30と中間転写ベルト100を介して対向配置したバックアップロール28との間にトナー像の極性と同極性のバイアス(転写電圧)を印加することで、当該トナー像を記録用紙Pに静電反発で転写する。
記録用紙Pは、記録用紙容器(図示せず)に収容された記録用紙束からピックアップローラ(図示せず)で一枚ずつ取り出され、フィードロール(図示せず)で二次転写部の中間転写ベルト100と二次転写装置30との間に所定のタイミングで供給される。
供給された記録用紙Pには、二次転写装置30とバックアップロール28による圧接及び転写電圧搬送と、中間転写ベルト100の回転との作用により、中間転写ベルト100に保持されたトナー像が転写される。このとき、二次転写装置30は、中間転写ベルト100に保持されたトナー像を3kV以上の電圧で記録用紙Pに二次転写する。
トナー像が転写された記録用紙Pは、搬送装置34により定着装置36に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。
多重トナー像の記録用紙Pへの転写が終了した中間転写ベルト100は二次転写部の下流に設けたベルトクリーナー32で外周面に残留するトナーの除去が行われて次の転写に備える。また、二次転写装置30はブラシクリーニング(図示せず)により、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
なお、単色画像の転写の場合は、一次転写されたトナー像を単色で二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合は各色のトナー像が一次転写部で一致するように中間転写ベルト100と感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kとの回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置300では、記録用紙P(記録媒体)に画像が形成される。
そして、本実施形態に係る画像形成装置300では、転写ベルト100の内周面に酸化防止剤が存在しているため、放電生成物(窒素酸化物)が内周面に付着しても、内周面における硝酸(塩)の生成が抑制される。
一方、外層120には放電生成物吸着剤が含まれている。そのため、放電生成物はベルトの内周面112よりも外周面に吸着し易く、内周面への付着自体が抑制される。すなわち、放電生成物はベルト内周面に付着し難い上、内周面に付着したとしても酸化防止剤によって酸化して硝酸(塩)となることが抑制される。そのため、硝酸(塩)が高湿環境下で解離して部材表面の抵抗が低下することが抑制され、その結果、転写ベルト上で発生する転写不良が抑制される。ベルト外周面に付着した放電生成物はクリーニング機構によって除去されるため、問題ない。
<転写手段>
本実施形態に係る画像形成装置300では、転写手段、すなわち、一次転写装置20Y,20M,20C,20K及び二次転写装置30の少なくとも一方が、少なくともゴム成分とイオン導電剤とを含有する転写ロールを備えていることが好ましい。
転写ロールの主材料となる上記ゴム成分としては、エピクロルヒドリンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。また、必要に応じて、硬化剤、可塑剤、加硫促進剤、フィラー等、通常、ゴム材料に添加され得る材料を加えてもよい。
上記イオン導電剤としては、スルホン酸塩やアンモニア塩など、また、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などの各種の界面活性剤が挙げられる。
さらには、イオン導電剤として導電性ポリマーをブレンドする方法がある。この導電性ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基に4級アンモニウム塩基を結合する(メタ)アクリレートとの各種(例えばスチレン)共重合体、4級アンモニウム塩基と結合するマレイミドとメタアクリレートとの共重合体等の4級アンモニウム塩基を結合するポリマー、ポリスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸のアルカリ金属塩を結合するポリマー、分子鎖中に少なくともアルキルオキシドの親水性ユニットを結合するポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール系ポリアミド共重合体、ポリエチレンオキシド−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエーテルアミドイミド、ポリエーテルを主セグメントとするブロック型のポリマー、さらには、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレンなどが挙げられる。これらの導電性ポリマーを脱ドープ状態、またはドープ状態で用いてもよい。
さらに、空気中の水分から得られるオキソニウムイオンを利用してもよい。
その他、発泡剤、硬度、抵抗値などは特に制限無く、公知のものを採用してもよい。
転写ロールは、転写面積を稼ぐため弾性材料で構成されていることが望ましく、通常、加硫ゴムが使用される。一般的に、弾性材料を導電化する手法として、カーボンブラックなどの電子導電剤又はイオン導電剤が使用されるが、カーボンブラックは弾性材料中への分散が難しく、所望の抵抗制御が得られ難く、抵抗のバラツキが大きくなる場合がある。また、カーボンブラックを用いると、硬度が高くなって転写面積が小さくなり、転写不良の原因となり易い。
このため、弾性材料を導電化する手法としてイオン導電剤を使用する場合が多い。しかし、イオン導電剤を使用した転写ロールは、繰り返しの使用により抵抗が上昇する傾向が強く、不均一に抵抗が上昇して転写濃度が不均一になったり、抵抗上昇が大きいので、低湿環境下で装置の電源容量を越え、転写不良を引き起こす場合がある。特に、定電流制御を行なう一次転写用の転写ロール20Y,20M,20C,20Kでは、一定電流になるように電圧が上昇するため、装置設計上及びコストへの影響が大きい。この原因は、主に(1)イオン導電剤の偏在、枯渇、並びに(2)弾性材料の劣化と考えられている。(2)弾性材料の劣化に対しては、劣化防止として酸化防止剤を添加する手法があるが、酸化防止剤が使用中にロールの表面から染み出し(ブリード)、転写不良の原因となってしまう。以上の理由から長期間の使用では十分満足のいく特性が得られない。
しかし、本実施形態では、上述したゴム成分とイオン導電剤とを含有する転写ロール20Y,20M,20C,20Kと転写ベルト100を組み合わせる事で、従来、転写ロールとして満足する事のなかった、長期間の使用での抵抗上昇が抑えられる。つまり、ベルト100の内面に存在する酸化防止剤が転写ロール20Y,20M,20C,20Kの劣化を防止し、長期使用に対しても転写ロールの抵抗上昇が抑制される。このため、転写不良及びうろこ状画質が効果的に抑制され、高速及び高画質の画像形成を実現する画像形成装置300が提供される。
また、一次転写ロール20Y,20M,20C,20K以外にも、例えば、バックアップロール28も転写ベルト100の内周面と接触しているため(図6参照)、上述したゴム成分とイオン導電剤とを含有するバックアップロール28と転写ベルト100を組み合わせる場合も上記と同様の効果が得られる。
以下、実施例について説明する。
−分散液の作製−
(分散液A)
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)を含むポリアミド酸NMP溶液(ユニチカ社製UイミドKX/固形分濃度20質量%)中にカーボンブラック(SPECIAL Black 4、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で22質量%投入し、ジェットミル分散機(ジーナス社製:GeanusPY)で分散処理(200N/mm、5パス)を行った。得られたカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物及びカーボンブラック凝集物を取り除き、分散液Aを作製した。
(分散液B)
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)を含むポリアミド酸NMP溶液(ユニチカ社製UイミドKX/固形分濃度20質量%)中にカーボンブラック(SPECIAL Black 4、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で18.5質量%投入し、ジェットミル分散機(ジーナス社製:GeanusPY)で分散処理(200N/mm、5パス)を行った。得られたカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物及びカーボンブラック凝集物を取り除き、分散液Bを作製した。
(分散液C)
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)を含むポリアミド酸NMP溶液(ユニチカ社製UイミドKX/固形分濃度20質量%)中にカーボンブラックA(SPECIAL Black 4、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で18.5質量%、及びカーボンブラックB(SPECIAL Black 250、エボニックデグサジャパン社製)を固形分質量比で13質量%投入し、ジェットミル分散機(ジーナス社製:GeanusPY)で分散処理(200N/mm、5パス)を行った。得られたカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物及びカーボンブラック凝集物を取り除き、分散液Cを作製した。
−塗布液の作製−
(塗布液1)
分散液AにIRGANOX1098(チバスペシャルティケミカルズ)を樹脂固形分に対し3質量%添加した後、10分間攪拌し、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物を取り除き、更に真空脱泡して塗布液1を作製した。
(塗布液2)
分散液Aをステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物を取り除き、更に真空脱泡して塗布液2を作製した。
(塗布液3)
分散液Bをステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物を取り除き、更に真空脱泡して塗布液3を作製した。
(塗布液4)
分散液Cをステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物を取り除き、更に真空脱泡して塗布液4を作製した。
(塗布液5)
分散液BにIRGANOX1098(チバスペシャルティケミカルズ)を樹脂固形分に対し3質量%添加した後、10分間攪拌し、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物を取り除き、更に真空脱泡して塗布液5を作製した。
(塗布液6)
分散液BにIRGANOX1098(チバスペシャルティケミカルズ)を樹脂固形分に対し1質量%添加した後、10分間攪拌し、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物を取り除き、更に真空脱泡して塗布液6を作製した。
(無端ベルト1の作製)
塗布液1を円筒状金型(外径302mm、長さ500mm、肉厚10mm)の外周面にディスペンサーを介して0.2mmの厚みで塗布し、1500rpmで15分間回転させた後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あて、150℃で60分間加熱した。再度塗布装置に移し、塗布液3を塗布液1と同様に、ディスペンサーを介して0.4mmの厚みで塗布し、1500rpmで15分間回転させた後、250rpmで回転させながら金型の外側より60℃の熱風を30分間あて、150℃で60分間加熱した。その後、金型を立てて焼成温度(300℃)まで昇温してイミドの転化を行い、ポリイミド無端ベルト1を得た。
(無端ベルト2の作製)
無端ベルト1の作製と同様の方法で、塗布液1、次いで塗布液6を塗布して、ポリイミド無端ベルト2を得た。
(無端ベルト3の作製)
無端ベルト1の作製と同様の方法で、塗布液1、次いで塗布液4を塗布して、ポリイミド無端ベルト3を得た。
(無端ベルト4の作製)
無端ベルト1の作製と同様の方法で、塗布液2、次いで塗布液5を塗布して、ポリイミド無端ベルト4を得た。
(無端ベルト5の作製)
無端ベルト1の作製と同様の方法で、塗布液2、次いで塗布液4を塗布して、ポリイミド無端ベルト5を得た。
(無端ベルト6の作製)
無端ベルト1の作製と同様の方法で、塗布液1、次いで塗布液5を塗布して、ポリイミド無端ベルト6を得た。
(1次転写ロールの作製)
エチレンオキサイド基を含有し、高いイオン伝導性を有するエピクロルヒドリンゴム(ECO:エピクロマーCG−102:ダイソー社製)70質量部と、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR:ニポールDN−219、日本ゼオン社製)30質量部とを混合した。これに発泡加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤としてベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを添加してオープンロールで混練りした。
この混合物を、直径が8mm長さ334.9mmのSUS製のロール軸に巻き付け、160℃で20分間プレス加硫発泡させることにより5mm厚の導電性弾性層を形成した。さらに外層を研磨してロール外径18.7mmの成型物とした。
得られたロールの抵抗値は1000V印加10秒値で6.4logΩ、ロール硬度はアスカーC硬度で35°であった。
−画質評価1−
得られた各中間転写ベルト及び転写ロールを用い、富士ゼロックス社製DocuCentreColor2220改造機(プロセス速度500mm/sec、一次転写電流45μA、二次転写電圧3.5kV)で、28℃、RH80%の環境下で、プリント試験を行なった。試験は、富士ゼロックス社製C2紙A4紙を使用し、文字とパッチのある総合パターンを10000枚プリントした。なお、中間転写ベルトの交換と同時に1次転写ロールも交換し、新しい転写ロールを使用した。
クリーニング性は、試験中のプリントサンプルにクリーニング不良による筋が発生するか否かを判定した。判定基準を以下に示す。
◎:試験中、全く筋が発生しなかった。
○:試験中、筋がA4用紙内で回復し、且つ発生枚数が5枚未満であった。
△:試験中、筋がA4用紙内で回復するが、発生枚数が5枚以上50枚以下であった。
また、白抜けの画質評価を、28℃、RH80%環境下で一日放置後に行った。評価には、ハーフトーン20%、30%、50%のサンプルを採取し、白抜けを目視評価した。判定基準を以下に示す。
◎:ハーフトーンに濃度低下がなく、高い均一性を保っていた。
○:ハーフトーンに濃度低下がわずかにあるが、10枚未満のプリントで回復した。
×:ハーフトーンに濃度低下又は白抜けが見られ、濃度の回復に10枚以上のプリントが必要であった。
−転写ロールの評価−
抵抗測定
体積抵抗値(Rv)は、10℃15%RH環境下、アルミニウム板上において、ロールシャフト両端部に各500gの荷重をかけて、1000V(V)の電圧を印加し、10秒後までの電流値I(A)を電流計(アドバンテスト社製、R8340A)で読み取り、Rv=V/Iから体積抵抗を算出した。
−画質評価2−
先に行なった画質評価1で用いた同じ転写ベルトと転写ロールの組み合わせで、富士ゼロックス社製DocuCentreColor2220改造機(プロセス速度500mm/sec、一次転写電流45μA、二次転写電圧3.5kV)内にセットし、10℃15%RH環境下で24時間放置後、ハーフトーン20%、30%、50%のサンプルを採取し、転写性のテストを行った。
判定基準を以下に示す。
○:ハーフトーンは、高い均一性を保っていた。
×:ハーフトーンの濃度が低下し、ムラが発生した。
Figure 2010140002

その他の画質故障として、うろこ状画質故障、ハーフトーンムラを試験中随時、目視観察したが、見られなかった。
上記結果から、実施例では、比較例に比べ、白抜け、クリーニング性、うろこ状画質故障、ハーフトーンムラ等を抑制した画像が得られることがわかる。
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット
12Y,12M,12C,12K 感光体ドラム
14Y,14M,14C,14K 帯電装置
16Y,16M,16C,16K 露光装置
18Y,18M,18C,18K 現像装置
20Y,20M,20C,20K 一次転写装置(一次転写ロール)
22Y,22M,22C,22K 感光体ドラムクリーナー
25 ベルト駆動装置
26a 駆動ロール
26b,26d,26e 支持ロール
28 バックアップロール
30 二次転写装置(二次転写ロール)
32 ベルトクリーナー
34 搬送装置
36 定着装置
40 芯体
48 塗布装置
52 塗布溶液
100 中間転写ベルト
110 内層
112 内周面
120 外層
122 外周面
130 駆動ロール
140 従動ロール
200 転写ユニット
300 画像形成装置
P 記録用紙

Claims (8)

  1. 樹脂と、導電剤と、酸化防止剤とを含み、前記酸化防止剤の含有量が、外周面よりも内周面において高いことを特徴とする転写ベルト。
  2. 前記導電剤とは別に、粒状、繊維状、及びウィスカー状の少なくとも1種の吸着剤を含み、該吸着剤の含有量が、内周面よりも外周面において高いことを特徴とする請求項1に記載の転写ベルト。
  3. 前記酸化防止剤が、フェノール系化合物、アミン系化合物、リン系化合物、及び硫黄系化合物から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写ベルト。
  4. 前記吸着剤として、酸化チタン、多孔質ポリイミド、絶縁性カーボンブラック、シリカ、カオリン、クレー、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化スズ、酸化セリウム、アンチモンドープ酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、ケイ酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム、ナイロン、ポリエステル、アラミド、及びカーボンナノチューブから選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の転写ベルト。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の転写ベルトと、該転写ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備えることを特徴とする転写ユニット。
  6. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体の表面の潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を転写させる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の転写ベルトと、
    前記転写ベルトを張力がかかった状態で掛け渡すロールを有し、該ロールを回転させることにより前記転写ベルトを駆動する駆動手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー像を前記転写ベルトに一次転写した後、記録媒体に二次転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記駆動手段が、前記転写ベルトを500mm/sec以上で駆動する手段であり、
    前記転写手段が、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を45μA以上の電流で前記転写ベルトに一次転写した後、該転写ベルトに転写されたトナー像を3kV以上の電圧で前記記録媒体に二次転写する手段であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記転写手段が、少なくともゴム成分とイオン導電剤とを含有し、前記転写ベルトの内周面と接触するロールを備えることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像形成装置。
JP2009129563A 2008-11-17 2009-05-28 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置 Pending JP2010140002A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009129563A JP2010140002A (ja) 2008-11-17 2009-05-28 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008293824 2008-11-17
JP2009129563A JP2010140002A (ja) 2008-11-17 2009-05-28 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010140002A true JP2010140002A (ja) 2010-06-24

Family

ID=42350167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009129563A Pending JP2010140002A (ja) 2008-11-17 2009-05-28 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010140002A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013015818A (ja) * 2011-06-07 2013-01-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2014167608A (ja) * 2013-02-01 2014-09-11 Ricoh Co Ltd 画像転写方法及び画像転写装置及び画像形成装置
JP2015106022A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 住友理工株式会社 無端ベルトおよびその製造方法
JP2015161913A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 シャープ株式会社 画像形成装置
JP2017156601A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10228188A (ja) * 1997-02-17 1998-08-25 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2001215807A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Fujikura Rubber Ltd 中間転写ベルトの製造方法および中間転写ベルト
JP2001254022A (ja) * 2000-01-07 2001-09-18 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性部材、半導電性ベルト、半導電性ロール、および画像形成装置
JP2002214926A (ja) * 2001-01-18 2002-07-31 Canon Inc エンドレスベルト部材及び画像形成装置
JP2004279889A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成装置
JP2004333791A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Canon Inc 画像形成装置
JP2005200634A (ja) * 2003-11-28 2005-07-28 Canon Inc 電子写真エンドレスベルト、電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置および電子写真エンドレスベルトの製造方法
JP2006182813A (ja) * 2004-12-24 2006-07-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 導電性シームレスベルト、導電性シームレスベルトの製造方法、及び該導電性シームレスベルトを備えた画像形成装置
JP2006276077A (ja) * 2005-03-25 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置
JP2006276302A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 中間転写ベルト及び画像形成装置
JP2007065085A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置及び画像形成装置
JP2008003449A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2008046463A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Konica Minolta Business Technologies Inc 中間転写体とそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP2008065173A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008076518A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Gunze Ltd 半導電性ポリイミド樹脂ベルト及びその製造方法
JP2008122626A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Canon Inc 画像形成装置、および転写方法
JP2009040901A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Dic Corp 遮光性粘着テープ及びこれを用いたlcdモジュール
JP2011164399A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Fuji Xerox Co Ltd 帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2013186361A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Fuji Xerox Co Ltd 転写部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

Patent Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10228188A (ja) * 1997-02-17 1998-08-25 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2001254022A (ja) * 2000-01-07 2001-09-18 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性部材、半導電性ベルト、半導電性ロール、および画像形成装置
JP2001215807A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Fujikura Rubber Ltd 中間転写ベルトの製造方法および中間転写ベルト
JP2002214926A (ja) * 2001-01-18 2002-07-31 Canon Inc エンドレスベルト部材及び画像形成装置
JP2004279889A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Konica Minolta Holdings Inc 画像形成装置
JP2004333791A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Canon Inc 画像形成装置
JP2005200634A (ja) * 2003-11-28 2005-07-28 Canon Inc 電子写真エンドレスベルト、電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置および電子写真エンドレスベルトの製造方法
JP2006182813A (ja) * 2004-12-24 2006-07-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 導電性シームレスベルト、導電性シームレスベルトの製造方法、及び該導電性シームレスベルトを備えた画像形成装置
JP2006276077A (ja) * 2005-03-25 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性ベルト及びこれを用いた画像形成装置
JP2006276302A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 中間転写ベルト及び画像形成装置
JP2007065085A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Fuji Xerox Co Ltd 転写装置及び画像形成装置
JP2008003449A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2008046463A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Konica Minolta Business Technologies Inc 中間転写体とそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP2008065173A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008076518A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Gunze Ltd 半導電性ポリイミド樹脂ベルト及びその製造方法
JP2008122626A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Canon Inc 画像形成装置、および転写方法
JP2009040901A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Dic Corp 遮光性粘着テープ及びこれを用いたlcdモジュール
JP2011164399A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Fuji Xerox Co Ltd 帯電部材、帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2013186361A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Fuji Xerox Co Ltd 転写部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"無機コロイド材料", オルガノシリカゾル 有機溶媒分散シリカゾル, JPN6013058309, ISSN: 0002689379 *
カーボンブラック, JPN6014030171, ISSN: 0002856747 *
カーボンブラックの3大特性, JPN6015012877, ISSN: 0003041813 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013015818A (ja) * 2011-06-07 2013-01-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2014167608A (ja) * 2013-02-01 2014-09-11 Ricoh Co Ltd 画像転写方法及び画像転写装置及び画像形成装置
JP2015106022A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 住友理工株式会社 無端ベルトおよびその製造方法
JP2015161913A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 シャープ株式会社 画像形成装置
JP2017156601A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3248455B2 (ja) 画像形成装置と同装置に用いられる中間転写ベルトの製造方法
US6078773A (en) Image forming apparatus and intermediate transfer member
CN111913376A (zh) 带、中间转印带和图像形成设备
JP2010140002A (ja) 転写ベルト、転写ユニット、及び画像形成装置
US8808819B2 (en) Tubular member, tubular member unit, intermediate transfer member, and image forming apparatus
JP5817217B2 (ja) 中間転写ベルト
JP3466906B2 (ja) 画像形成装置及び中間転写体
JP2019200318A (ja) ベルト、無端ベルト、中間転写ベルト、及び画像形成装置
JP7254504B2 (ja) 中間転写ベルト及び画像形成装置
JP2008116838A (ja) ポリイミド樹脂製無端ベルト及びそれを備えた画像形成装置、並びにポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法
JP2006330539A (ja) 電子写真装置用無端ベルト
US11537073B2 (en) Fixing belt, fixing device, and image forming apparatus
JP2004271836A (ja) 導電性ロールおよびこれを用いた画像形成装置
JP2004109923A (ja) バイアスロール及びそれを用いた画像形成装置
JP4172147B2 (ja) 中間体転写体及びそれを備えた画像形成装置
JP5446180B2 (ja) 転写ベルト及びその製造方法並びに転写ユニット及び画像形成装置
JP2008151873A (ja) 無端ベルト及び画像形成装置
JP2004310017A (ja) 半導電性シームレスベルト
JP7175742B2 (ja) 中間転写ベルト及び画像形成装置
JP4103339B2 (ja) 半導電性ベルト、中間転写体、画像形成装置
JP3775769B2 (ja) 画像形成装置及び中間転写体
JP2019032463A (ja) 中間転写ベルト及び画像形成装置
JP2000321882A (ja) 画像形成装置
JP2007065085A (ja) 転写装置及び画像形成装置
JP2004062169A (ja) シームレスベルト及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140722

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150331