JP3466906B2 - 画像形成装置及び中間転写体 - Google Patents

画像形成装置及び中間転写体

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JP3466906B2 JP03122698A JP3122698A JP3466906B2 JP 3466906 B2 JP3466906 B2 JP 3466906B2 JP 03122698 A JP03122698 A JP 03122698A JP 3122698 A JP3122698 A JP 3122698A JP 3466906 B2 JP3466906 B2 JP 3466906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた画像形成装置及び中間転写体に関し、特に第1の画
像担持体上に形成されたトナー画像を、一旦中間転写体
に転写した(1次転写)後に、第2の画像担持体上に更
に転写する(2次転写)ことによって、画像を得る画像
形成装置及び中間転写体に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を用いた画像形成装置は、転
写ドラム上に貼り付けられたまたは吸着された第2の画
像担持体上に第1の画像担持体から画像を転写する画像
形成装置(特開昭63−301960号公報等)と比較
すると、第2の画像担持体である転写材に対し、加工や
制御(例えばグリッパーに把持する、吸着する及び曲率
をもたせる等)を必要としないため、封筒、ハガキやラ
ベル紙等、薄い紙(40g/m2 紙)から厚い紙(20
0g/m2 紙)まで、幅の広狭や長さの長短によらず、
多種多様な第2の画像担持体を選択することができると
いう利点を有している。
【0003】このような利点のため、すでに市場におい
ては中間転写体を用いたカラー複写機や、カラープリン
ター等が稼働している。
【0004】しかし、この中間転写体を用いた画像形成
装置を実際に繰り返し使用する場合、次のような問題点
を克服しなければならない。
【0005】例えば、第1の画像担持体である感光体か
ら中間転写体への転写効率が充分に高いものとなってい
ないため、多量の転写残トナーをクリーニングしなけれ
ばならず、感光体や中間転写体に具備すべきクリーニン
グ装置が不可欠で、装置への負荷が大きくなるととも
に、該クリーニング装置が構成上かなり複雑で高価なも
のとなってしまうことがあった。
【0006】これらの対策として、例えば特開平6−2
22686号公報には、ゴムやエラストマー等の弾性体
からなる基層の上に少なくとも1種類以上の離型性に優
れた樹脂等からなる表面層を有する中間転写体を用いる
ことにより、基層により1次転写及び2次転写時のニッ
プを均一かつ十分に確保し、表面層により転写効率(特
に2次転写効率)の向上を図るという技術が開示されて
いる。また、転写効率の向上と同時に画質の向上のため
に、最上層の比抵抗を下層よりも大きくした中間転写体
が、例えば特開平8−50419号公報等に、特定の体
積抵抗率を有する表面層中に有機樹脂粒子を含有する中
間転写体が、例えば特開平8−202064号公報等に
記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、あらか
じめ転写されるトナーがどのような環境下でも飛び散ら
ないように中間転写体の抵抗調整によってトナーに対す
る電気的な保持力を著しく高めてしまうと、今度は転写
残トナーのクリーニング性の劣化を招いたり、あるいは
分子構造上の理由から伸縮性や平滑性が著しくなくなる
ため、当接部材の当接圧や中間転写ベルトの場合はその
張架時張力によって表面層に亀裂が生じ、その部分に転
写抜けを起こしたり、また、中間転写体表面と中間転写
体に当接する部材との間の摩擦力が増加し、中間転写体
の回転に脈動を起こし、各色のトナー画像重ね時に色ず
れを生じる等、画像欠陥の原因となるため、更なる改善
が必要とされていた。
【0008】本発明の目的は、転写飛び散りの生じない
良好な画像を得ることができる中間転写体を有する画像
形成装置及び中間転写体を提供することにある。
【0009】また、本発明の目的は、表面層の亀裂に起
因する転写抜けの生じない中間転写体を有する画像形成
装置及び中間転写体を提供することにある。
【0010】また、本発明の目的は、中間転写体表面と
中間転写体に当接する部材との間の摩擦力が低く、色ず
れを生じない中間転写体を有する画像形成装置及び中間
転写体を提供することにある。
【0011】更に、本発明の目的は、良好なクリーニン
グ性を得ることができる中間転写体を有する画像形成装
置及び中間転写体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、第1の
画像担持体及び中間転写体を具備し、該第1の画像担持
体上に形成されたトナー画像が該中間転写体に1次転写
され、該中間転写体に転写された該トナー画像を第2の
画像担持体上に2次転写する画像形成装置において、該
中間転写体が、基層上に表面層を有し、該表面層がオレ
フィンポリオールとイソシアネートの反応により得られ
ポリウレタン樹脂を含有しており、且つ該ポリウレタ
ン樹脂中のオレフィンポリオールに起因する成分の割合
が、ポリウレタン樹脂全重量に対し、10〜60重量%
であることを特徴とする画像形成装置である。
【0013】また、本発明は、第1の画像担持体上に形
成されたトナー画像1次転写され、転写されたトナ
ー画像を第2の画像担持体上に2次転写する中間転写体
であって、基層及び該基層上表面層を有し、該表面層
は、オレフィンポリオールとイソシアネートの反応によ
り得られポリウレタン樹脂を含有しており、且つ該ポ
リウレタン樹脂中のオレフィンポリオールに起因する成
分の割合が、ポリウレタン樹脂全重量に対し、10〜6
0重量%であることを特徴とする中間転写体である。
【0014】本発明の構成にすることで、使用環境を問
わず、該中間転写体の最上層が初期に高電位を得、か
つ、その保持時間が長いため、転写後の中間転写体の画
像部、非画像部の表面電位差を小さいまま保持でき、中
間転写体駆動時における、画像部トナーの、中間転写体
の電位の低い場所(非画像部)への移動(飛び散り)を
防ぎ、また、使用中に該最上層に亀裂は入らず、良好な
耐久性を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリウレタン
樹脂中のオレフィンポリオールに起因する成分の割合
は、ポリウレタン樹脂全重量に対し、10〜60重量%
である。この範囲であると、転写残トナーに対して、特
に良好なクリーニング性を示す。
【0016】オレフィンポリオールに起因する成分の割
合が10重量%未満の場合は、飛び散り改善に対して顕
著な効果は得られにくく、また、60重量%を越える場
合は、2次転写効率が低下し易くなり、転写残トナーが
増えるため、結局クリーニング性が劣化し易くなる。
【0017】本発明に用いられるオレフィンポリオール
としては、ブタジエンのホモポリマーあるいはブタジエ
ンとアクリロニトリルやスチレンとのコポリマーの末端
に水酸基を有するポリブタジエンポリオール、及び同様
なポリイソプレンポリオール等が好ましい。また、ポリ
ウレタン樹脂のポリマー化反応は通常、溶剤の存在下で
行われるが、溶剤に可溶な範囲で分子中の不飽和結合に
対して全部または一部水素添加したオレフィンポリオー
ルを用いることが好ましい。水素添加することにより、
オゾンに起因する劣化に対してより強くなり、特に濃度
ムラがより生じにくくなる。本発明においては、半数以
上の不飽和結合が水素添加されていることが好ましい。
【0018】本発明に用いるポリウレタン樹脂は、該ポ
リオレフィンポリオール以外のポリオール成分を1種類
あるいは2種以上用いて合成してもよい。
【0019】かかるポリオール成分としては、一般にウ
レタン樹脂の製造に用いられる種々のポリエーテルポリ
オール、もしくはポリエステルポリオールが挙げられ
る。
【0020】ポリエーテルポリオールとは、例えばエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド及びテトロヒドロフラン等のアルキレンオキサイ
ドの1種もしくは2種以上を、2個以上の活性水素を有
する化合物に付加重合させた生成物である。ここで、2
個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、多
価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類及び
多価フェノール類等が挙げられる。多価アルコール類と
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、
ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン及びペン
タエリスリトール等が、アミン類としては、エチレンジ
アミン及びヘキサメチレンジアミン等が、アルカノール
アミン類としては、エタノールアミン及びプロパノール
アミン等が、また、多価フェノール類としては、レゾル
シン及びヒスフェノール類等が挙げられる。
【0021】ポリエステルポリオールとしては、多価ア
ルコールと多塩基性カルボン酸の縮合物あるいはヒドロ
キシカルボン酸と多価アルコールの縮合物である縮合ポ
リエステルポリオール、ラクトンの重合物であるラクト
ン系ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリ
オール等が挙げられる。
【0022】これらに使用される多価アルコール類とし
ては、先にポリエーテルポリオールの項で例示した化合
物等が、多塩基性カルボン酸類としては、例えばアジピ
ン酸、グルタール酸、アゼライン酸、フマール酸、マレ
イン酸、フタール酸、テレフタール酸、ダイマー酸及び
ピロメリット酸等が挙げられる。更に、ヒドロキシカル
ボン酸と多価アルコールの縮合物として、ヒマシ油、ヒ
マシ油とエチレングリコールの反応生成物、ヒマシ油と
プロピレングリコールの反応生成物等も有用である。
【0023】また、ラクトンの重合物とは、プロピオン
ラクトン、カプロラクトン及びバレロラクトン等を適当
な重合開始剤で開環重合させたものをいう。
【0024】また、ポリカーボネートポリオールとは、
グリコール類(1,6−ヘキサンジオール等)とホスゲ
ンやエチレンカーボネートとの反応物をいう。
【0025】これらポリオールのうち好ましいものはポ
リエステルポリオールであり、中でも低摩擦化し易いポ
リカーボネートポリオールが特に好ましい。
【0026】オレフィンポリオールを含む、これらのポ
リオールの数平均分子量は、好ましくは100〜100
00、より好ましくは700〜7000である。
【0027】本発明に用いるポリウレタン樹脂を製造す
るためのポリイソシアネート化合物としては、通常のポ
リウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものが例示さ
れる。具体的には、トリメチレンジイソシアネート、テ
トラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、1,6,11−ウンデカトリイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジン
ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカ
プロエート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレ
ート、ビス(2−イソシアネートエチル)カーボネート
及び2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネ
ートヘキサノエート;イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、
メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TD
I)及びビス(2−イソシアネートエチル)4−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボキシレート;キシリレンジ
イソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート及びジエチルベンゼンジイソシアネート;HDIの
水変性物及びIPDIの三量化物等;トリレンジイソシ
アネート(TDI)、粗製TDI、ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、ポリフェニルメタンポリイ
ソシアネート(粗製MDI)、変性MDI(カーボジイ
ミド変性MDI等)及びナフチレンジイソシアネート等
が挙げられる。
【0028】これらのポリイソシアネート化合物は、1
種類あるいは2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】本発明に用いるポリウレタン樹脂は、プレ
ポリマー組成物と鎖伸長剤または架橋剤とを必要により
触媒の存在下で、反応させてもよい。
【0030】鎖伸長剤、架橋剤としては、多価アルコー
ル(エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ト
リメチロールプロパン、グリセリン及びハイドロキノン
ジエチロールエーテル等)及び/または多価アミン(脂
肪族ジアミン(エチレンジアミン及びヘキサメチレンジ
アミン等)、脂環族ジアミン(イソホロンジアミン及び
4,4′−ジシクロヘキシルメタンジアミン等)、芳香
族ジアミン(4,4′−ジアミノジフェニルメタン
等)、芳香脂肪族ジアミン(キシレンジアミン等)、ア
ルカノールジアミン(エタノールエチレンジアミン
等)、ヒトラジン及びジヒドラジッド(アジピン酸ジヒ
ドラジット等)等)が挙げられる。
【0031】本発明において必要により使用される触媒
としては、アミン触媒及び有機金属触媒が使用できる。
これらのうち前者の例としてはトリエチレンジアミン及
びモルフォリンが好ましく、後者の例としてはジプチル
錫ジラウレート、オクチル酸錫及びスタナスオクトエー
ト等が好ましい。これらは2種以上を混合して使用して
もよい。
【0032】ポリマー化反応は通常、溶剤の存在下で行
われる。溶剤としては、例えば、ケトン(アセトン、シ
クロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチル
等)、エーテル(テトラヒドロフラン等)、芳香族炭化
水素(トルエン、キシレン等)、アルコール(メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等)、多価ア
ルコール誘導体(エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル等)、含窒
素化合物(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
ピロリドン等)、スルホキサイド(ジメチルスルホキサ
イド等)及びこれらの2種以上の混合溶剤を挙げること
ができる。
【0033】ポリウレタン樹脂の製造方法は、特に限定
されず、例えば段階的に反応せしめる方法や一括で反応
せしめる方法等、通常の製造方法を用いればよい。
【0034】また、反応温度は50℃〜120℃程度
で、常圧下で反応させればよい。
【0035】本発明に用いるポリウレタン樹脂には、更
に、本発明の顕著な効果を得られる範囲で、充填剤、可
塑剤、着色剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、タレ防止剤及
び老化防止剤等湿気硬化性組成物に通常添加される添加
剤を加えてもよい。
【0036】また、中間転写表面の滑り性を上げ、転写
性を向上するために表面層中に本発明の特性に影響を及
ぼさない範囲で必要に応じて滑剤を添加してもよい。滑
剤は滑り性が向上するものであれば特に制限はなく、例
えば下記のようなものが用いられる。
【0037】フッ素ゴム、フッ素エラストマー、黒鉛や
グラファイトにフッ素を結合したフッ化炭素及び、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニ
リデン(PVDF)、エチレン−テトラフルオロエチレ
ン共重合体(ETFE)及びテトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)等の樹脂のようなフッ素化合物の粉体、シリコーン
樹脂粒子、シリコーンゴム及びシリコーンエラストマー
等のシリコーン系の粉体、ポリエチレン(PE)、ポリ
プロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリル
樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂及びエポキシ樹脂
等の樹脂及びこれらの化合物あるいは混合物の粉体、球
状グラファイト等の粒状炭素、シリカ、アルミナ、酸化
チタン、酸化マグネシウム、酸化スズ及び酸化鉄等の無
機粉体等であり、これらを単独または複数混合して使用
することもできる。また、粒子の形状や粒径も特に限定
されるものではなく球状、繊維状、板状及び不定型等潤
滑性が得られればどのような形状でも使用でき、粒径も
制限はないものの分散性や表面性を考慮すると0.02
μm〜50μmの範囲が望ましい。これらの粉体には必
要に応じて潤滑性を阻害しない範囲で表面処理を行って
もよい。また、諸特性に問題を与えない範囲で分散剤を
使用することもできる。
【0038】また、本発明に用いる表面層には、本発明
の顕著な効果を得られる範囲でポリウレタン以外の樹脂
を1種類あるいは2種類以上を混合して使用することが
できる。
【0039】本発明に用いる中間転写体の基層及び表面
層に使用されるゴム、エラストマー、樹脂として、例え
ばゴム、エラストマーとしては、天然ゴム、イソプレン
ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブ
チルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロ
ピレンコポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン
化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリ
ルブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオタクチック
1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリンゴム、ア
クリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴ
ム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム及び熱
可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレ
フィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリア
ミド系、ポリエステル系及びフッ素樹脂系)等からなる
群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用するこ
とができる。ただし、上記材料に限定されるものではな
い。
【0040】また、樹脂としてはポリスチレン、クロロ
ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、
スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(ス
チレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチ
レン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、
スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びス
チレンアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体
等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を
含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹
脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、
アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン
変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂及
びアクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチ
レン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウ
レタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタ
ジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ケトン樹
脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂及び
変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選
ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができ
る。ただし、上記材料に限定されるものではない。
【0041】本発明に用いる中間転写体の抵抗値を調節
するためには導電剤を添加してもよい。導電剤としては
特に限定されるものではないが、例えば、カーボン、ア
ルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化チタン等の金
属酸化物、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メ
チル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリ
ジアセチレン、ポリエチレンイミン、含硼素高分子化合
物及びポリピロール等の導電性高分子化合物等からなる
群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用するこ
とができる。ただし、上記導電剤に限定されるものでは
ない。
【0042】このような各種樹脂、エラストマー、ゴム
等のバインダー中に各種添加剤を混合、分散する方法も
適宜公知のものを用いることができる。バインダー成分
がゴムまたはエラストマーの場合にはロールミル、ニー
ダー及びバンバリーミキサー等の装置が用いられ、液状
の場合にはボールミル、ビーズミル、ホモジナイザー、
ペイントシェイカー、ナノマイザーもしくはそれに類す
る装置を使用して分散できる。
【0043】中間転写体の基層の上に表面層を設ける方
法としては、塗料の塗工、例えばディッピング法、ロー
ルコート法、スプレーコート法、刷毛塗り法や、樹脂フ
ィルム等の接着等があるが、これに限ったものではな
い。
【0044】例えば、中間転写体の表面層用塗料の塗工
をする場合、塗工雰囲気としては湿度は40%RH以上
60%RH未満が好ましい。40%RH未満の場合は、
塗料の乾燥速度が速くなり表面部分と内部との乾燥速度
差が生じ易くなることにより、基層の表面粗さに関係な
く該表面処理層の表面粗さが著しく悪化することがあ
り、60%RH以上の場合は、溶剤の種類によっては塗
工・乾燥中に吸湿し、平滑な塗工面が形成できない場合
がある。
【0045】中間転写体における基層の上に設ける表面
層は1層でもよいが、場合によっては2層以上としても
よい。
【0046】本発明に用いる中間転写体は、例えば、円
筒状の導電性支持体上に少なくともゴム、エラストマー
及び樹脂等を含有する基層を有し、その基層上に表面層
を有するローラー(ドラム)形状(図2)、または基層
上に表面層を有するベルト形状(図3)と、種々の態様
を目的、必要に応じて選択することができる。
【0047】各図において、18は中間転写ドラム、1
9は剛体である円筒状導電性支持体、20は中間転写ベ
ルト、21は基層、22は表面層を示す。
【0048】本発明に用いられる中間転写体が中間転写
ドラムの場合、円筒状導電性支持体としては、アルミニ
ウム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カーボン
や金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることがで
き、その形状としては、上述したような円筒状や、円筒
の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施した
もの等が挙げられる。
【0049】本発明に用いられる中間転写ドラムは、例
えば以下のようにして製造される。まず、円筒状導電性
支持体としての金属ロールを用意する。ゴム、エラスト
マー及び樹脂等を金属ロール上に溶融成形、注入成形、
浸漬塗工あるいはスプレー塗工等により成形することに
よって基層を設ける。次に、表面層の材料を基層の上に
溶融成形、注入成形、浸漬塗工あるいはスプレー塗工等
により成形することによって表面層を設ける。
【0050】本発明に用いられる中間転写体が中間転写
ベルトの場合、該中間転写ベルトが芯体層を有してもよ
く、これによって該中間転写ベルトの機械的強度が向上
し、永久伸びに起因する画像欠陥が全くなくなる。
【0051】芯体層を構成する材料は例えば、綿、絹、
麻及び羊毛等の天然繊維、キチン繊維、アルギン酸繊維
及び再生セルロース繊維等の再生繊維、アセテート繊維
等の半合成繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ア
クリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコー
ル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊
維、ポリウレタン繊維、ポリアルキルパラオキシベンゾ
エート繊維、ポリアセタール繊維、アラミド繊維、ポリ
フロロエチレン繊維、フェノール繊維等の合成繊維、炭
素繊維、硝子繊維、ボロン繊維等の無機繊維、鉄繊維及
び銅繊維等の金属繊維からなる群より選ばれる1種ある
いは2種以上を用いることができる。ただし、もちろん
上記材料に限定されるものではない。
【0052】芯体層の具体的な形態例としては図4〜図
6に23で示すように、糸状、織布状、不織布状及びフ
ィルム状等が考えられる。すなわち、芯体層は、必ずし
も隙間のない連続した層である必要はない。製造のし易
さ、製造コストの観点から、芯体層の好ましい形態例は
図4及び図5に示したように、糸状あるいは織布状であ
る。なお、24は被覆層である。
【0053】糸は1本のフィラメントであっても、複数
のフィラメントを撚ったものであってもよく、片撚糸、
諸撚糸及び双糸等どのような撚り方であってもよい。ま
た、例えば上記材料群にて示した材質の繊維を混紡して
もよい。更に、場合によっては糸に適当な導電処理を施
して使用することもできる。
【0054】同じく織布は、例えばメリヤス織り等どの
ような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織
した織布も使用可能である。また、場合によっては織布
に適当な導電処理を施して使用することもできる。
【0055】芯体層を有する中間転写ベルトの基層の製
造方法は特に限定されるものではないが、例えば筒状に
織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方
法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の
片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に
任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設
ける方法、金型等に被覆層を設け、その上に芯体層を設
け、更にその上に被覆層を設ける、即ち被覆層の中間に
芯体層を設ける方法等を挙げることができる。なお、こ
こでの芯体層に対する被覆層とは、芯体層を除く本発明
の中間転写ベルトの基層材料を指し、被覆層と芯体層を
あわせた全てを基層とする。
【0056】前述のように、本発明の画像形成装置に用
いる中間転写ベルトに芯体層を設ける目的は、中間転写
ベルトの補強にある。従って、芯体層の厚みは任意であ
るが、好ましい範囲としては10〜500μmである。
芯体層の厚さが10μm未満であると、補強効果が小さ
くなり易い。また、500μmより厚いと、芯体層の剛
直性が増し過ぎ、中間転写ベルトを円滑に駆動すること
が困難になり易い。
【0057】なお、本発明における芯体層の厚さとは、
芯体層が織布あるいは不織布である場合には、中間転写
ベルトに成形する以前の状態の織布あるいは不織布を、
厚さ測定機TH−102(テスター産業株式会社製)に
て測定した値をいう。
【0058】また、芯体層が糸状である場合には、糸の
太さを芯体層の厚さとする。糸の太さは中間転写ベルト
に成形する以前の状態の糸を上記の厚さ測定機にて測定
するものとする。
【0059】更に、芯体層がフィルム状である場合に
は、フィルムの厚さを上記の厚さ測定機にて測定した値
を芯体層の厚さとする。ただし、厚さ測定機にて測定不
可能の場合には、中間転写ベルトを厚さ方向に切断し、
顕微鏡等で観測した値を芯体層の厚さとする。
【0060】芯体層の形態が上記のいずれにもあてはま
らない場合には、中間転写ベルトを厚さ方向に切断し、
顕微鏡等で観測した値を芯体層の厚さとする。
【0061】中間転写体の厚さは、中間転写ドラムの場
合は該中間転写ドラムの機械的強度及び柔軟性を損なわ
ない限り、中間転写ベルトの場合は該中間転写ベルトを
円滑に駆動することが可能で、かつ、該中間転写ベルト
の機械的強度及び柔軟性を損なわない限り、共に薄い方
が好ましい。具体的には0.1〜8mmが好ましい。
【0062】また、基層の厚さは100μm〜7000
μmが好ましい。
【0063】また、表面層の厚さはその下の基層の柔軟
性を損なわない程度に薄層にすることが好ましく、具体
的には1〜1000μmが好ましい。
【0064】基層の抵抗値は1×104 〜1×109 Ω
であることが好ましく、中間転写体の抵抗値は1×10
7 〜1×1012Ωであることが好ましい。
【0065】特に、本発明においては、中間転写体の抵
抗値が基層の抵抗値の100倍以上であることが好まし
い。この構成にすることにより、高湿下であってもより
効果的に飛び散りを防止することができる。
【0066】本発明における中間転写体及び基層の抵抗
値は下記の条件で測定される。
【0067】〈中間転写体の抵抗値の測定方法〉 (1)中間転写ドラムの場合、図7に示したように、該
中間転写ドラムと金属ロール(φ30〜40mm)を両
者の軸が平行になるように線圧40g/cmで当接さ
せ、直流電源、適当な抵抗値を持つ抵抗器、電位差計を
つなぐ。
【0068】(2)該金属ロールを駆動させ、これに従
動する該中間転写ドラムの周速が100〜120mm/
秒になるように調整する。
【0069】(3)中間転写ベルトの場合、図8に示し
たように、該中間転写ベルトを張架し、2本の金属ロー
ラ202及び203で挟み、直流電源、適当な抵抗値を
持つ抵抗器及び電位差計をつなぐ。
【0070】(4)駆動ロールにて該中間転写ベルト表
面の移動速度が100〜120mm/秒になるように該
中間転写ベルトを駆動する。
【0071】(5)いずれの場合も、直流電源から電圧
(+1kV)を回路に印加し、抵抗器の両端の電位差V
rを電位差計にて読む。なお、測定時の雰囲気は、気温
23±5℃、湿度50±10%RHとする。
【0072】(6)得られた電位差Vrから、回路に流
れる電流値Iを求める。
【0073】(7)中間転写体の抵抗値=印加電圧(+
1kV)/電流値I。
【0074】図7中、200は駆動ローラ、201は金
属ローラ、204は電源、205は抵抗器、206は電
位差計である。
【0075】なお、基層の抵抗は、表面層を設ける前の
中間転写体、あるいは適当な溶剤を用いて表面層を剥離
した中間転写体を用いて、上記と同様にして測定する。
但し、印加する直流電圧は+100Vとする。
【0076】図1に電子写真プロセスを利用した本発明
のカラー画像形成装置(複写機あるいはレーザービーム
プリンター)の概略構成の例を示す。
【0077】1は第1の画像担持体としてのドラム状の
電子写真感光体(以下感光ドラムと記す)であり、矢印
の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動
される。
【0078】感光ドラム1は回転過程で、1次帯電器2
により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで
不図示の像露光手段3(カラー原稿画像の色分解・結像
露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレーザビームを出力するレーザスキ
ャナによる走査露光系等)による露光3を受ける。この
ようにして目的のカラー画像の第1の色成分像(例えば
イエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0079】次いで、その静電潜像が第1の現像器(イ
エロー色現像器41)により第1色であるイエロートナ
ーYにより現像される。この時第2〜第4の現像器(マ
ゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色
現像器44)の各現像器は作動しておらず、感光ドラム
1には作用しないので、上記第1色のイエロートナー画
像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
【0080】中間転写体20は矢印の方向に所定の周速
度をもって回転駆動されている。
【0081】感光ドラム1上に形成担持された上記第1
色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写体
20とのニップ部を通過する過程で、1次転写ローラ6
2から中間転写体20に印加される1次転写バイアスに
よって形成される電界により、中間転写体20の外周面
に順次中間転写(1次転写)されていく。第1色のイエ
ロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、
クリーニング装置13により清掃される。
【0082】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写体20上に重ね合わせて転写さ
れ、目的のフルカラー画像が形成される。
【0083】63は2次転写ローラで、2次転写対向ロ
ーラ64に対応し平行に軸受けさせて中間転写体20の
下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0084】感光ドラム1から中間転写体20への第1
〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のため1次転写バ
イアスは、トナーとは逆極性で、バイアス電源29から
印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜+2
kVの範囲である。
【0085】1次転写工程においては、2次転写ローラ
63及びクリーニング用帯電部材7は中間転写体20か
ら離しておく。
【0086】中間転写体20上に形成されたフルカラー
画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、2
次転写ローラ63が中間転写体20に当接されると共
に、給紙ローラ11から中間転写体20と2次転写ロー
ラ63との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが
給送され、2次転写バイアスがバイアス電源28から2
次転写ローラ63に印加されることによって行われる。
トナー画像が転写された転写材Pは、定着器15へ導入
され加熱定着される。
【0087】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写体
20にはクリーニング用帯電部材7が当接され、感光ド
ラム1とは逆極性のバイアスを印加することにより、転
写材Pに転写されずに中間転写体20上に残留している
トナー(転写残トナー)に感光ドラム1と逆極性の電荷
が付与される。
【0088】前記転写残トナーは、感光ドラム1とのニ
ップ部及びその近傍において感光ドラム1に静電的に転
写されることにより、中間転写体がクリーニングされ
る。
【0089】以下に実施例をもって本発明を詳細に説明
する。
【0090】(実施例1)円筒状の金型に、あらかじめ
チューブ状に押し出した厚さ0.4mmの下記配合のゴ
ムコンパウンドをはめこみ、その上に接着剤を表面に塗
ったポリエステル糸(直径100μm)をピッチ0.7
mmで螺旋状に巻き付けた。更にその上に、あらかじめ
チューブ状に押し出した下記配合のゴムパウンドを被
せ、加硫及び研磨を行うことにより、厚さ0.73mm
の芯体層入りゴムベルト(基層)を得た。得られたゴム
ベルトの抵抗値は1.8×106 Ωであった。
【0091】ゴム配合 NBRゴム 75部(重量部、以下同様) EPDMゴム 25部 加硫剤 4部 加硫助剤 2部 加硫促進剤 3部 導電剤(カーボンブラック) 20部 分散助剤 1部 可塑剤(パラフィン系プロセスオイル) 5部
【0092】次に、該ゴムベルト(基層)上に表面層を
形成するための塗料を下記処方にて作成した。
【0093】塗料配合 ポリウレタン樹脂溶液(固形分20重量%)100部
【0094】
【外1】 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂粒子 1
6部 分散助剤 0.8部 メチルエチルケトン 180部 N−メチルピロリドン 60部
【0095】上記塗料を該基層にスプレー塗布し、室温
にて指触乾燥後140℃で1時間加熱することにより残
存溶剤を除去し、厚さ20μmの表面層を有する中間転
写ベルトを得た。ポリウレタン樹脂中のオレフィンポリ
オールに起因する成分は、43重量%であった。また、
得られた中間転写ベルトの抵抗値は5.2×109 Ωで
あった。
【0096】この中間転写ベルトを温度23℃/湿度6
0%の環境(N/N)下及び温度30℃/湿度80%環
境(H/H)下で図1に示されるフルカラー電子写真装
置に装着し、80g/m2 紙にフルカラー画像プリント
を5000枚行い、得られた画像を目視により評価し
た。なお、色ずれは、30倍のルーペを用いて観察し
た。結果を表1に示す。
【0097】また、本実施例の主な作像条件は以下のと
おりである。
【0098】 カラー現像剤(4色共に):非磁性1成分トナー 1次転写電圧:+500V 2次転写電流:+10μA プロセススピード:110mm/sec
【0099】また、画像評価の判断基準は以下の通りで
ある。
【0100】(転写飛び散り) ◎飛び散りは全く見られない。 ○画像上でごくわずかに認識できるが、実用上問題な
し。 △画像上で認識できる。 ×画像上で顕著に認識できる。
【0101】(転写抜け) ◎中間転写体の最上層のヒビ割れはなく、画像上の転写
抜けは全く見られない。 ○中間転写体の最上層のヒビ割れは一部分にわずかにあ
り、画像上の転写抜けは一部分にわずかに見られるが、
実用上問題なし。 △中間転写体の最上層のヒビ割れは前面にわずかにあ
り、画像上の転写抜けは全面にかすかに見られる。 ×中間転写体の最上層のヒビ割れは全面にあり、画像上
の転写抜けは全面に著しく見られる。
【0102】(色ずれ) ◎全く見られない。 ○画像上の一部分にわずかに認識できるが、実用上問題
なし。 △画像上で少々認識できる。 ×画像上で顕著に認識できる。
【0103】(クリーニング性) ◎クリーニング不良による画像汚れは全く見られない。 ○画像上の一部分にわずかに見られるが、実用上問題な
し。 △画像上の全面に見られる。 ×画像上の全面に著しく見られる。
【0104】(ハーフトーン濃度ムラ) ◎全く見られない ○画像上の一部分にわずかに見られるが、実用上問題な
し。 △画像上の全面に見られる。 ×画像上の全面に著しく見られる。
【0105】(実施例2)直径182mm、長さ320
mm、厚み3mmのアルミニウム製円筒状ローラー表面
に下記配合のゴムコンパウンドを金型を用いてトランス
ファー成型することにより、厚さ5mmの基層を有する
ローラー(A)を得た。得られた基層の抵抗値は1.3
×166 Ωであった。
【0106】ゴム配合 NBRゴム 35部 エピクロロヒドリンゴム 65部 加硫剤 2部 加硫助剤 2部 加硫促進剤 3部 導電剤(カーボンブラック) 10部 分散助剤 1部 可塑剤(パラフィン系プロセスオイル) 3部
【0107】次に、実施例1と同じ配合処方の塗料を用
い、該塗料を該ローラー(A)にスプレー塗布し、室温
にて指触乾燥後130℃で1時間加熱することにより残
存溶剤を除去し、厚さ15μmの表面処理層を有する中
間転写ドラムを得た。得られた中間転写ドラムの抵抗値
3.6×109 Ωであった。
【0108】電子写真装置を、中間転写ドラム用のもの
にした以外は、実施例1と同様にしてフルカラー画像プ
リントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0109】(実施例3)実施例1と同様にして芯体層
入り基層ゴムベルトを得た。
【0110】次に、実施例1で用いた塗料のうち、ポリ
ウレタン樹脂溶液を下記の組成にした以外は全て同じ配
合処方の塗料を用い、実施例1と同様にして中間転写ベ
ルトを得た。ポリウレタン樹脂中のオレフィンポリオー
ルに起因する成分は、35重量%であった。また、得ら
れた中間転写ベルトの抵抗値は2.3×109 Ωであっ
た。
【0111】ポリウレタン樹脂溶液(固形分20重量
%)
【0112】
【外2】
【0113】実施例1と同様にしてフルカラー画像プリ
ントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0114】(実施例4)実施例1と同様にして芯体層
入り基層ゴムベルトを得た。
【0115】次に、実施例1で用いた塗料のうち、ポリ
ウレタン樹脂溶液を下記の組成にした以外は全て同じ配
合処方の塗料を用い、実施例1と同様にして中間転写ベ
ルトを得た。ポリウレタン樹脂中のオレフィンポリオー
ルに起因する成分は、50重量%であった。また、得ら
れた中間転写ベルトの抵抗値は1.8×109 Ωであっ
た。
【0116】ポリウレタン樹脂溶液(固形分20重量
%)
【0117】
【外3】
【0118】実施例1と同様にしてフルカラー画像プリ
ントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0119】(参考例1) 実施例1と同様にして芯体層入り基層ゴムベルトを得
た。
【0120】次に、実施例1で用いた塗料のうち、ポリ
ウレタン樹脂溶液を下記の組成にした以外は全て同じ配
合処方の塗料を用い、実施例1と同様にして中間転写ベ
ルトを得た。ポリウレタン樹脂中のオレフィンポリオー
ルに起因する成分は、65重量%であった。また、得ら
れた中間転写ベルトの抵抗値は7.3×109 Ωであっ
た。
【0121】ポリウレタン樹脂溶液(固形分20重量
%)
【0122】
【外4】
【0123】実施例1と同様にしてフルカラー画像プリ
ントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0124】(参考例2) 実施例1と同様にして芯体層入りの基層ゴムベルトを得
た。
【0125】次に、実施例1で用いた塗料のうち、ポリ
ウレタン樹脂溶液を下記の組成にした以外は全て同じ配
合処方の塗料を用い、実施例1と同様にして中間転写ベ
ルトを得た。ポリウレタン樹脂中のオレフィンポリオー
ルに起因する成分は、70重量%であった。また、得ら
れた中間転写ベルトの抵抗値は2.6×10 Ωであ
った。
【0126】ポリウレタン樹脂溶液(固形分20重量
%)
【0127】
【外5】
【0128】実施例1と同様にしてフルカラー画像プリ
ントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0129】(比較例1)実施例1と同様にして芯体層
入りの基層ゴムベルトを得た。
【0130】次に、実施例1で用いた塗料のうち、ポリ
ウレタン樹脂溶液を下記の組成にした以外は全て同じ配
合処方の塗料を用い、実施例1と同様にして中間転写ベ
ルトを得た。得られた中間転写ベルトの抵抗値は8.8
×10 Ωであった。
【0131】ポリウレタン樹脂溶液(固形分20重量
%)
【0132】
【外6】
【0133】実施例1と同様にしてフルカラー画像プリ
ントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0134】(比較例2)実施例1と同様にして芯体層
入りの基層ゴムベルトを得た。
【0135】次に、実施例1で用いた塗料のうち、ポリ
ウレタン樹脂溶液をフッ素系樹脂(フルオロオレフィン
−ビニルエーテル交互共重合体)溶液(固形分20重量
%、溶剤:キシレン)にした以外は全く同じ配合処方の
塗料を用い、実施例1と同様にして中間転写ベルトを得
た。得られた中間転写ベルトの抵抗値は1.1×10
10Ωであった。
【0136】実施例1と同様にしてフルカラー画像プリ
ントを5000枚行った。結果を表1に示す。
【0137】
【表1】
【0138】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、転写飛
び散り、転写抜け及び色ずれが生じにくく、良好なクリ
ーニング性を有し、更に、ハーフトーンの濃度ムラも生
じにくい中間転写体を有する画像形成装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写体(中間転写ベルト)を用い
たフルカラー画像形成装置の概略図である。
【図2】本発明の中間転写ドラムの層構成の概略図であ
る。
【図3】本発明の中間転写ベルトの層構成の概略図であ
る。
【図4】糸状の芯体層を有する本発明の中間転写ベルト
の基層の概略図である。
【図5】織布状の芯体層を有する本発明の中間転写ベル
トの基層の概略図である。
【図6】フィルム状の芯体層を有する本発明の中間転写
ベルトの基層の概略図である。
【図7】本発明の中間転写ドラムの抵抗測定装置の概略
図である。
【図8】本発明の中間転写ベルトの抵抗測定装置の概略
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦邊 恒徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 島田 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−157556(JP,A) 特開 平9−171309(JP,A) 特開 平10−115988(JP,A) 特開 平8−101563(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像担持体及び中間転写体を具備
    し、該第1の画像担持体上に形成されたトナー画像が該
    中間転写体に1次転写され、該中間転写体に転写された
    トナー画像を第2の画像担持体上に2次転写する画像
    形成装置において、 該中間転写体が、基層上に表面層を有し、該表面層がオ
    レフィンポリオールとイソシアネートの反応により得ら
    ポリウレタン樹脂を含有しており、且つ該ポリウレ
    タン樹脂中のオレフィンポリオールに起因する成分の割
    合が、ポリウレタン樹脂全重量に対し、10〜60重量
    %であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 オレフィンポリオールの不飽和結合
    が、水素添加されている請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 オレフィンポリオールの不飽和結合の
    半数以上が、水素添加されている請求項に記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン樹脂が、オレフィンポリ
    オール、ポリエステルポリオール及びイソシアネートの
    反応により得られたものである請求項1乃至のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 ポリエステルポリオールが、ポリカー
    ボネートポリオールである請求項記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 中間転写体が1×10〜1×10
    12Ωの抵抗値を有する請求項1乃至のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 基層が1×10〜1×10Ωの抵
    抗値を有する請求項1乃至のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  8. 【請求項8】 中間転写体の抵抗値が基層の抵抗値の
    100倍以上である請求項1乃至のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  9. 【請求項9】 第1の画像担持体が電子写真感光体で
    ある請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 該中間転写体が、中間転写ベルトであ
    る請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 第1の画像担持体上に形成されたトナ
    ー画像1次転写され、転写されたトナー画像を第2
    の画像担持体上に2次転写する中間転写体であって、基
    層及び該基層上表面層を有し、 該表面層は、オレフィンポリオールとイソシアネートの
    反応により得られポリウレタン樹脂を含有しており、
    且つ該ポリウレタン樹脂中のオレフィンポリオールに起
    因する成分の割合が、ポリウレタン樹脂全重量に対し、
    10〜60重量%であることを特徴とする中間転写体。
  12. 【請求項12】 オレフィンポリオールの不飽和結合
    が、水素添加されている請求項11に記載の中間転写
    体。
  13. 【請求項13】 オレフィンポリオールの不飽和結合
    の半数以上が、水素添加されている請求項12記載の中
    間転写体。
  14. 【請求項14】 ポリウレタン樹脂が、オレフィンポ
    リオール、ポリエステルポリオール及びイソシアネート
    の反応により得られたものである請求項11乃至13
    いずれかに記載の中間転写体。
  15. 【請求項15】 ポリエステルポリオールが、ポリカ
    ーボネートポリオールである請求項14記載の中間転写
    体。
  16. 【請求項16】 中間転写体が1×10〜1×10
    12Ωの抵抗値を有する請求項11乃至15のいずれか
    に記載の中間転写体。
  17. 【請求項17】 基層が1×10〜1×10Ωの
    抵抗値を有する請求項11乃至16のいずれかに記載の
    中間転写体。
  18. 【請求項18】 中間転写体の抵抗値が基層の抵抗値
    の100倍以上である請求項11乃至17のいずれかに
    記載の中間転写体。
  19. 【請求項19】 該中間転写体が、中間転写ベルトであ
    る請求項11乃至18のいずれかに記載の中間転写体。
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