JP2017026900A - 無端ベルト - Google Patents

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輝佳 金原
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大輝 伊藤
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Yosuke Hayashi
洋介 林
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Abstract

【課題】オゾン劣化による表面クラック、および、ベルトセット癖を抑制することが可能な無端ベルトを提供する。【解決手段】無端ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。無端ベルトは、筒状に形成された基層と、基層の外周に積層された弾性層とを有している。弾性層は、水素化ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなる。マトリックスポリマーは、水素化ブタジエンゴムを20〜80質量%含んでいることが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、無端ベルトに関する。
従来、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、印刷機等の画像形成装置の分野において、無端ベルトが使用されている。この種の無端ベルトとしては、例えば、中間転写ベルトが知られている。中間転写ベルトでは、複数の感光体によって色別に形成された各トナー像がベルト表面に一次転写される。一次転写により重ね合わされた各色のトナー像は、ベルト表面から紙等の印字媒体に二次転写される。
上記無端ベルトとしては、例えば、特許文献1に、樹脂製の基層と、基層の表面に設けられ、アクリロニトリル−ブタジエンゴムが樹脂架橋剤にて架橋された架橋ゴムからなる弾性層とを有する電子写真機器用の無端ベルトが開示されている。
特開2010−156760号公報
しかしながら、従来技術は、以下の点で改良の余地がある。すなわち、無端ベルトは、ベルト表面にてトナーの授受を行うため、電圧が印加される。この電圧印加により、オゾンが発生し、発生したオゾンは、弾性層を構成するアクリロニトリル−ブタジエンゴムの二重結合を切断する。そのため、従来の無端ベルトは、ベルト表面のオゾン劣化により、表面クラックが生じやすいという問題がある。
また、画像形成装置に中間転写ベルトとして組み込まれた無端ベルトは、感光体と一次転写ロールとによって挟持される。一次転写ロールは、ベルト表面に垂直かつ感光体の中心軸を含む面内にその中心軸が含まれないよう、感光体から少しずらした位置に配置される。さらに、一次転写ロールは、ベルト表面に垂直な方向かつ感光体側に少し寄った位置に配置される。このようなオフセット状態に配置された感光体と一次転写ロールとにより挟持された無端ベルトが静置された場合、無端ベルトにS字状のベルトセット癖が生じる。無端ベルトの回復弾性率や変形回復性能が悪いと、ベルト回転後もベルトセット癖が解消されず、ベルトセット癖に起因するスジの画像不具合が生じる。アクリロニトリル−ブタジエンゴムを用いた弾性層を有する従来の無端ベルトは、上記ベルトセット癖を抑制することが困難であるという問題がある。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、オゾン劣化による表面クラック、および、ベルトセット癖を抑制することが可能な無端ベルトを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる無端ベルトであって、
筒状に形成された基層と、該基層の外周に積層された弾性層とを有しており、
上記弾性層は、
水素化ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなることを特徴とする無端ベルトにある。
上記無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物を構成するマトリックスポリマーに水素化ブタジエンゴムを含んでいる。そのため、上記無端ベルトは、形成された弾性層中の二重結合が少なくなり、オゾン劣化による表面クラックを抑制することが可能になる。
また、水素化ブタジエンゴムは、極性を持つアクリロニトリル基を有していない。そのため、上記無端ベルトは、極性を持つアクリロニトリル基による分子間力が低減され、弾性層の回復弾性率、変形回復性能を向上させることができる。さらに、上記無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物中に多価イソシアネートを含有している。そのため、ゴム組成物の熱硬化時に、水素化ブタジエンゴム分子を含んで多価イソシアネート同士が自己架橋した架橋構造が形成され、弾性層中の二重結合の減少による架橋点の減少が補われる。そのため、上記無端ベルトは、弾性層の回復弾性率、変形回復性能の低下を抑制することができる。それ故、上記無端ベルトは、ベルトセット癖を抑制することが可能になる。
よって、本発明によれば、オゾン劣化による表面クラック、および、ベルトセット癖を抑制することが可能な無端ベルトを提供することができる。
実施例1の無端ベルトを模式的に示した説明図である。 図1のII−II断面図である。
上記無端ベルト(シームレスベルト)は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。画像形成装置としては、例えば、帯電像を用いる電子写真方式の複写機、プリンター、ファクシミリ、複合機、オンデマンド印刷機等を例示することができる。
上記無端ベルトは、具体的には、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる中間転写ベルトとして用いることができる。なお、中間転写ベルトは、潜像担持体に担持されたトナー像をベルト表面に一次転写させた後、このトナー像をベルト表面から紙等の印字媒体へ二次転写させるために、画像形成装置に組み込まれる無端ベルトである。この場合には、中間転写ベルトにおける弾性層のオゾン劣化による表面クラックが抑制されるとともに、ベルトセット癖を抑制することができるため、高耐久性能を有し、ベルトセット癖に起因するスジの画像不具合の少ない画像形成装置を実現することが可能となる。
上記無端ベルトは、筒状に形成された基層を有している。基層は、樹脂を主成分とすることができる。基層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。基層の形成に用いられる樹脂としては、好ましくは、ポリイミドおよびポリアミドイミドからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいるとよい。この場合には、基層の剛性が高くなるため、無端ベルトの耐久性向上に有利である。
なお、基層は、必要に応じて、導電剤、難燃剤、架橋剤、レベリング剤、充填剤、酸化防止剤などの各種添加剤を1種または2種以上含むことができる。導電剤としては、例えば、炭素系導電材料、金属粉末材料、導電性金属酸化物等の電子導電剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。炭素系導電材料としては、具体的には、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト等が挙げられる。金属粉末材料としては、具体的には、例えば、アルミニウム粉末、ステンレス粉末等が挙げられる。導電性金属酸化物としては、具体的には、例えば、導電性酸化亜鉛(c−ZnO)、導電性酸化チタン(c−TiO)、導電性酸化鉄(c−Fe)、導電性酸化錫(c−SnO)等が挙げられる。また、基層の筒径、厚みは、用途(例えば、画像形成装置の機種、大きさ等)に応じて適宜決定することができる。基層の筒径は、例えば、120mm〜1000mm程度とすることができる。基層の厚みは、例えば、30μm〜200μm程度とすることができる。
上記無端ベルトは、基層の外周に弾性層が積層されている。弾性層は、ゴム弾性を有している。弾性層は、具体的には、その表面が外部に露出する構成とすることができる。
上記無端ベルトにおいて、弾性層は、水素化ブタジエンゴム(HBR)を含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなる。
弾性層において、水素化ブタジエンゴムは、パーオキサイド加硫および/または硫黄加硫などにより加硫されることができる。パーオキサイド加硫による場合、ゴム組成物は、有機過酸化物系の加硫剤を含有することができる。これにより、ゴム組成物の熱硬化時に水素化ブタジエンゴム中の二重結合の量に依存せずにゴム加硫を行うことができる。一方、硫黄加硫による場合、ゴム組成物は、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などを含有することができる。これにより、ゴム組成物の熱硬化時に水素化ブタジエンゴム中の二重結合を利用してゴム加硫を行うことができる。また、水素化ブタジエンゴムは、多価イソシアネートとの反応によってウレタン架橋されていてもよい。この場合には、ゴム組成物に、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などを含有させなくて済む。
上記無端ベルトにおいて、マトリックスポリマーは、水素化ブタジエンゴムを20〜80質量%含んでいるとよい。この場合には、オゾン劣化による表面クラックの抑制、ベルトセット癖の抑制を確実なものとすることができる。マトリックスポリマーにおける水素化ブタジエンゴムの含有量は、耐オゾン性の確保を確実なものにする、繰り返し放電による表面抵抗率の安定性を高めるなどの観点から、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上とすることができる。一方、マトリックスポリマーにおける水素化ブタジエンゴムの含有量は、繰り返し放電による表面抵抗率の安定性を高める観点から、好ましくは75質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下とすることができる。
上記無端ベルトにおいて、水素化ブタジエンゴムは、1,2−ビニル構造を20質量%以上含む構成とすることができる。この場合には、水素化ブタジエンゴムにおける主鎖に含まれる二重結合が少なくなることにより、オゾン劣化による表面クラックの抑制を確実なものとしやすくなる。
水素化ブタジエンゴムは、耐オゾン性の向上等の観点から、1,2−ビニル構造を、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上含むことができる。
水素化ブタジエンゴムは、両末端にOH基を有しているとよい。この場合には、多価イソシアネートとの反応によりウレタン架橋が形成されやすくなり、回復弾性率を向上させやすくなる。そのため、ベルトセット癖を抑制しやすい無端ベルトが得られる。
水素化ブタジエンゴムとしては、より具体的には、下記式(1)〜式(3)で示されるものなどを例示することができる。
Figure 2017026900
式(1)中、nは正の整数である。nは、液状としやすくなる観点から、好ましくは20〜60の範囲とすることができる。
Figure 2017026900
式(2)中、nは正の整数である。nは、液状としやすくなる観点から、好ましくは10〜70の範囲とすることができる。また、Xは、例えば、20〜90、Yは、例えば、0〜20、Zは、例えば、5〜80の範囲とすることができる。
Figure 2017026900
式(3)中、nは正の整数である。nは、液状としやすくなる観点から、好ましくは15〜65の範囲とすることができる。
上記水素化ブタジエンゴムは、液状、固体状のいずれの性状であっても用いることが可能である。上記水素化ブタジエンゴムが液状である場合には、混合性向上などの利点がある。
ゴム組成物に用いられる多価イソシアネートは、上述した自己架橋を促す観点から、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものが用いられる。
多価イソシアネートとしては、例えば、脂肪族、脂環族または芳香族の多価イソシアネートあるいはこれら多価イソシアネートのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体などを例示することができる。多価イソシアネートとしては、具体的には、脂肪族、脂環族または芳香族のジイソシアネートあるいはこれらジイソシアネートのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体などを例示することができる。
多価イソシアネートとしては、より具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)系、キシレンジイソシアネート(XDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)系、水添キシレンジイソシアネート(H6XDI)、水添キシレンジイソシアネート(H6XDI)系、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)系、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)系、これらのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体等を例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。なお、上記にいう「系」は、ベースとなるイソシアネートが同じである多価イソシアネート、そのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体を包括的に含む意味である。つまり、例えば、「ヘキサメチレンジイソシアネート系」の場合であれば、ヘキサメチレンジイソシアネートをベースにした各種の多価イソシアネート、そのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体が含まれる。他についても同様である。
上記多価イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート系などを好適に用いることができる。この場合には、弾性層表面の柔軟性に優れるため、例えば、中間転写ベルトとして用いた場合に、トナーの転写性に優れた無端ベルトを得やすくなる。
多価イソシアネ−トとしては、より具体的には、イソシアネ−ト基がブロック剤にてブロックされたブロック多価イソシアネ−トを用いることができる。ブロック多価イソシアネ−トは、イソシアネート基がブロック剤により保護されているため、常温での反応性が非ブロック多価イソシアネ−トに比べて低くなっている。そのため、ブロック多価イソシアネ−トは、無端ベルトの製造環境における湿気や製造時間の長さによる劣化などが起こり難いため、好適に使用することができる。なお、ブロック剤は、ゴム組成物の熱硬化時に加えられる熱によって解離し、活性なイソシアネート基が再生される。また、ブロック剤としては、例えば、アルコ−ル系、フェノ−ル系、活性メチレン系、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミド系、イミダゾ−ル系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、ピリジン系の化合物などを例示することができる。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、1〜15質量%の範囲内とすることができる。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が1質量%以上になると、弾性層表面の耐摩耗性を向上させやすくなる。これは、多価イソシアネート同士による自己架橋が十分に生じやすくなり、上記自己架橋による架橋構造が多くなるためであると考えられる。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、弾性層の耐摩耗性向上などの観点から、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上とすることができる。一方、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が15質量%以下であると、弾性層表面における硬度の増加を抑制しつつ柔軟性を確保しやすくなる。そのため、例えば、上記無端ベルトを中間転写ベルトに用いた際に、トナー転写性を向上させやすくなる。これは、多価イソシアネート同士による自己架橋が過度に生じ難いためであると考えられる。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、弾性層表面の柔軟性向上の観点から、好ましくは13質量%以下、より好ましくは11質量%以下、さらに好ましくは9質量%以下とすることができる。なお、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量(質量%)は、[マトリックスポリマー中のゴム成分100質量部に対する多価イソシアネートの固形分添加量(質量部)]×[多価イソシアネートの有効NCO量(質量%)]から算出することができる。上記有効NCOは、多価イソシアネートにおける熱硬化時に反応可能なイソシアネート基のことを意味し、上記有効NCO量は、電位差滴定によって求めることができる。また、多価イソシアネートの添加量は、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が上述の範囲内となるように、多価イソシアネートの種類等を考慮して決定することができる。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物に用いられるマトリックスポリマーは、水素化ブタジエンゴムを1種または2種以上含有することができる。また、マトリックスポリマーは、水素化ブタジエンゴム単独より構成されていてもよいし、水素化ブタジエンゴム以外の他のポリマー成分を含有することもできる。
マトリックスポリマーは、例えば、少なくとも2官能以上のポリオールを含むことができる。この場合には、多価イソシアネートとの反応によりウレタン架橋が形成されやすくなり、回復弾性率を向上させやすくなる。そのため、この場合には、ベルトセット癖の抑制に有利な無端ベルトが得られる。また、変形した弾性層が平面状態に戻りやすくなり、転写性が向上して良好な画像形成に寄与しやすい無端ベルトが得られる。
上記ポリオールは、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルジオール等を含むことができる。これらのうち、柔軟性の観点から、エーテル系ポリオールが好適に用いられる。上記ポリオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン等のポリオールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドが付加された化合物などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。アルキレンオキシドにより形成されるアルキレンオキシド単位は、プロピレンオキシドにより形成されるプロピレンオキシド単位で構成されていることが好ましい。この場合には、適度な硬さを発現することができ、弾性層の回復弾性率を向上させやすい。
マトリックスポリマーは、他にも例えば、二重結合量を低減させるなどの観点から、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)を含有することができる。また、マトリックスポリマーは、弾性層の電気抵抗の調整などの観点から、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)を含有することができる。また、マトリックスポリマーは、弾性層の電気抵抗の調整、弾性層の難燃化などの観点から、分子内にハロゲン原子を含有するハロゲン含有ポリマーなどを含むことができる。上記ハロゲン含有ポリマーとしては、具体的には、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、塩素化ブチルゴム(CIIR)などを例示することができる。これらハロゲン含有ポリマーのうち、好ましくは、クロロプレンゴムであるとよい。クロロプレンゴムは自己消火性を有しているので、弾性層の難燃効果が高まる。そのため、この場合には、画像形成装置の無端ベルトとしての有用性が大きくなる。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物は、必要に応じて、導電剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、加硫剤、加硫促進剤、受酸剤、滑剤、充填剤、触媒などの各種添加剤を1種または2種以上含むことができる。
導電剤は、イオン導電剤、電子導電剤のいずれであってもよく、双方を含むこともできる。導電剤は、好ましくは、均一な体積電気抵抗が得られやすいなどの観点から、イオン導電剤であるとよい。イオン導電剤としては、具体的には、例えば、第四級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸塩、脂肪族多価アルコール、脂肪族アルコールサルフェート、イオン液体などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。電子導電剤としては、基層の説明において上述したものなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
難燃剤は、有機系難燃剤、無機系難燃剤のいずれであってもよく、双方を含むこともできる。難燃剤としては、比較的少ない添加量で難燃効果が得られ、弾性層の柔軟性を損ない難いなどの観点から、有機系難燃剤を好適に用いることができる。また、有機系難燃剤および無機系難燃剤の双方を用いた場合には、比較的低廉に難燃効果を付与することができる利点がある。
有機系難燃剤としては、具体的には、例えば、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール−Aおよびその誘導体、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン等の多ベンゼン環化合物、臭素化ポリスチレンおよびポリ臭素化スチレン等の臭素系難燃剤や、芳香族リン酸エステル類、芳香族縮合リン酸エステル類、含ハロゲンリン酸エステル類、含ハロゲン縮合リン酸エステル類、フォスファゼン誘導体等のリン系難燃剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。無機系難燃剤としては、具体的には、例えば、三酸化アンチモンや五酸化アンチモン等のアンチモン系難燃剤や、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物系難燃剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
上記無端ベルトにおいて、弾性層の厚みは、柔軟性、難燃性、反り、耐摩耗性、用途などを考慮して決定することができる。弾性層の厚みは、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上、さらにより好ましくは30μm以上とすることができる。一方、弾性層の厚みは、好ましくは500μm以下、より好ましくは400μm以下、さらに好ましくは300μm以下とすることができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例の無端ベルトについて、図面を用いて具体的に説明する。
図1、図2に示されるように、無端ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。本例では、無端ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に中間転写ベルトとして組み込まれて使用される。
無端ベルト1は、筒状に形成された基層2と、基層2の外周に積層された弾性層3とを有している。つまり、無端ベルト1は、具体的には、基層2の外周面に沿って弾性層3が積層された二層構造とされている。なお、図1は、詳細なベルト層構成が省略されている。本例では、基層2は、電子導電剤を含有するポリイミドまたはポリアミドイミドより形成されている。
ここで、無端ベルト1において、弾性層3は、水素化ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなる。
以下、異なる構成を有する無端ベルトの試料を複数作製し、評価を行った。その実験例について説明する。
(実験例)
<基層形成用材料の調製>
ポリアミドイミド(PAI)(東洋紡績社製「バイロマックスHR−16NN」)100質量部と、カーボンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」)10質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)800質量部とを混合することにより基層形成用材料を調製した。なお、基層形成用材料は、液状であり、粘度は、10,000mPa・s(25℃、B型粘度計の測定値)程度に調整した。また、この基層形成用材料は、本実験例における各試料の作製において共通に使用するものである。
<ゴム組成物の調製>
各ゴム組成物の調製に用いられる各材料として以下のものを準備した。
−マトリックスポリマー−
・水素化ブタジエンゴム(1)(1,2−ビニル構造:85質量%;両末端に−OHを有する;液状)(日本曹達社製、「Nisso GI−3000」)
・水素化ブタジエンゴム(2)(1,2−ビニル構造:20質量%;両末端に−OHを有する;液状)(出光興産社製、「Poly bd」)
・水素化ブタジエンゴム(3)(1,2−ビニル構造:90質量%;両末端に−Hを有する;液状)(日本曹達社製、「Nisso BI−3000」)
・水素化ブタジエンゴム(4)(1,2−ビニル構造:20質量%;両末端に−OHを有する;固体状(ワックス))(三菱化学社製、「ポリテールH」)
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製、「Zetpol2020」)
・2官能以上のポリオール(エーテル系ポリオール)(ADEKA社製、「G1500」)
・エピクロロヒドリンゴム(ECO)(ダイソー社製、「エピクロマーDG−102」)
・アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製、「ニポールDN101」)
・ブタジエンゴム(宇部興産社製、「UBEPOL BR150」)
−多価イソシアネート−
・多価イソシアネート(1)(ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体)(東ソー社製、「コロネートHL」)
−その他の成分−
・受酸剤(酸化亜鉛)(正同化学工業社製、「酸化亜鉛2種」)
・滑剤(ステアリン酸)(日油社製、「ステアリン酸さくら」)
・加硫剤(粉末硫黄)(鶴見化学工業社製、「イオウPTC」)
・加硫促進剤(1)(三新化学社製、「サンセラーDM」)
・加硫促進剤(2)(三新化学社製、「サンセラーTT」)
・無機系難燃剤(水酸化アルミニウム)(昭和電工社製、「ハイジライトH−42M」)
・臭素系難燃剤(エチレンビステトラブロモフタルイミド)(アルベマール日本社製、「SAYTEX BT−93/W」)
・有機系難燃剤(ホスファゼン誘導体)(伏見製薬所社製、「ラビトルFP−110」)
・イオン導電剤(テトラブチルアンモニウムブロマイド:TBAB)(富士純薬社製)
・電子導電剤(カーボンブラック)(オリオンエンジニアドカーボン社製、「スペシャルブラック4」)
・触媒(ウレタン硬化触媒)(楠本化成社製、「K−KAT XK614」)
表1に示される各材料を、固形分が60質量%となるようにシクロヘキサノン中に各配合割合にて配合し、混合することにより、試料1〜試料12の無端ベルトにおける各弾性層の形成に用いられる液状の各ゴム組成物を調製した。
<無端ベルト試料の作製>
基体として、アルミニウム製の円筒状金型を準備した。また、2つのノズルを有するディスペンサ(液体定量吐出装置)を準備した。このディスペンサのノズルは、内径φ=1mmのニードルノズルである。次いで、上記調製した基層形成用材料とゴム組成物とを、それぞれ別のエアー加圧タンクに収容し、金型の外周面とノズルとのクリアランスを1mmとして、金型およびノズルをセットした。次いで、金型を垂直にした状態で、回転数200rpmで軸中心に回転させながら、基層形成用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.4MPaの圧力をかけて基層形成用材料をノズルに圧送し、ノズルから基層形成用材料を吐出させ、金型の外周面上にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜に対して、2時間で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持するという条件にて熱処理を施した。これにより、金型の外周面上に、筒状に形成されたポリアミドイミド製の基層(厚み80μm、筒径φ320mm)を形成した。
次に、上記基層が形成された金型を、回転数200rpmで軸中心に回転させながら、ゴム組成物を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.8MPaの圧力をかけてゴム組成物をノズルに圧送し、ノズルからゴム組成物を吐出させ、金型の外周面上にある基層表面にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜に対して、3時間で170℃まで昇温し、170℃で60分間保持するという条件にて熱処理を施し、ゴム組成物を硬化させた。これにより、筒状の基層の外周面に沿って、ゴム組成物の熱硬化物からなる弾性層(厚み200μm)を積層した。
次いで、上記弾性層が形成された金型を、回転数60rpmで軸中心に回転させながら、紫外線照射機(アイグラフィックス社製、「UB031−2A/BM」(水銀ランプ形式)を用いて、照射強度120mW/cm、照射時間180秒、光源と弾性層表面との距離100mmという条件にて、弾性層表面に紫外線を照射し、弾性層にUV処理を施した。
次いで、基層の一端縁と金型の外周面との間に高圧エアーを吹き込み、金型を抜き取った。以上により、試料1〜試料12の無端ベルトを作製した。
<耐オゾン性>
上記調製した各ゴム組成物に対して、上記無端ベルトの作製時と同じ条件の熱処理を施し、各弾性シートを形成した。次いで、上記弾性シートからダンベル1号形状の試験片を採取した。次いで、採取した試験片を、オゾン濃度5ppmの空気雰囲気中に240時間曝した。次いで、この試験片に10%伸張の引張りひずみを加え、表面クラックおよび破断の有無を確認した。表面クラックが目視および10倍拡大鏡にて確認されなかった場合を、耐オゾン性に優れるとして「A」とした。表面クラックが目視では見られなかったものの、10倍拡大鏡により確認された場合を、耐オゾン性が良好であるとして「B」とした。表面クラックが目視にて多数確認された場合、または、破断が生じた場合を、オゾン劣化が著しいとして「C」とした。
<耐ベルトセット癖>
ベルトセット癖に対する耐性を評価するため、回復弾性率および変形回復性能を評価した。
−回復弾性率−
ユニバーサル硬度計(フィッシャー社製、「フィッシャースコープH100」)を用いて、各無端ベルトの弾性層の表面に、2mN/30秒の定荷重にて、触針を押し込み、回復弾性率を算出した。なお、回復弾性率は、ISO−14577−1の押し込み仕事の計算式(ηIT=Welast/Wtotal×100)より算出した。
−変形回復性能−
各無端ベルトの弾性層の表面に、直径15mmの金属ローラーを荷重1kg重にて180秒間押し当て、5秒後の弾性層表面の変形状態を目視にて観察した。上記5秒後、弾性層表面にローラー接地跡が見えなかった場合を、変形回復性能に優れるとして「A」とした。上記5秒後、弾性層表面にローラー接地跡が僅かに見えた場合を、変形回復性能が良好であるとして「B」とした。上記5秒後、弾性層表面にローラー接地跡がはっきりと見えた場合を、変形回復性能に劣るとして「C」とした。
<放電試験>
各無端ベルトからベルト片(大きさ50mm×200mm)を採取した。次いで、ベルト片を、照射用ローラーの表面に銅両面テープを介して貼り付けた。なお、照射用ローラーは、金属シャフトの表面に薄膜のゴムチューブが被覆されたものであり、ゴムチューブの電気抵抗(テスター測定値)は、5MΩである。次いで、照射用ローラーに貼り付けられたベルト片のベルト表面にコロナ出力:250W、照射距離:1.5mm、照射時間:30秒という条件でコロナ放電を行った。ここでのコロナ放電は、コロナ照射機(春日電機社製、「AGI−023」)を使用した。そして、コロナ放電の前後におけるベルト片の表面抵抗率の変化を測定した。表面抵抗率の変動桁が1桁未満であった場合を「A」とした。表面抵抗率の変動桁が1桁以上1.3桁未満であった場合を「B」とした。表面抵抗率の変動桁が1.3桁以上であった場合を「C」とした。なお、表面抵抗率の変動桁が小さいほど、繰り返し放電による表面抵抗率の安定性が高い。
表1に、無端ベルト試料の詳細な構成および評価結果をまとめて示す。
Figure 2017026900
表1によれば、以下のことがわかる。すなわち、試料11の無端ベルト、試料12の無端ベルトは、弾性層を形成するためのゴム組成物に、水素化されていないブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーが用いられている。そのため、ブタジエンゴム中に二重結合が多く含まれ、オゾンによる二重結合の切断により、ベルト表面が劣化しやすく、表面クラックが生じやすかった。また、試料12の無端ベルトは、回復弾性率や変形回復性能も悪く、ベルト回転後もベルトセット癖が解消され難いといえる。これは、極性を持つアクリロニトリル基による分子間力が低減され難かったためであると考えられる。
これらに対し、試料1〜試料10の無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物を構成するマトリックスポリマーに水素化ブタジエンゴムを含んでいる。そのため、形成された弾性層中の二重結合が少なくなり、オゾン劣化による表面クラックを抑制することができる。また、水素化ブタジエンゴムは、極性を持つアクリロニトリル基を有していない。そのため、上記無端ベルトは、極性を持つアクリロニトリル基による分子間力が低減され、弾性層の回復弾性率、変形回復性能を向上させることができる。さらに、上記無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物中に多価イソシアネートを含有している。そのため、ゴム組成物の熱硬化時に、水素化ブタジエンゴム分子を含んで多価イソシアネート同士が自己架橋した架橋構造が形成され、弾性層中の二重結合の減少による架橋点の減少が補われる。そのため、上記無端ベルトは、弾性層の回復弾性率、変形回復性能の低下を抑制することができる。それ故、上記無端ベルトは、ベルトセット癖を抑制しやすいといえる。
また、試料1〜試料10の無端ベルト同士を比較すると、以下のことがわかる。すなわち、試料1〜試料8に示されるように、マトリックスポリマーが水素化ブタジエンゴムを20〜80質量%含んでいる場合には、オゾン劣化による表面クラックの抑制、ベルトセット癖の抑制を確実なものとすることができる。また、試料9に示されるように、マトリックスポリマーにおける水素化ブタジエンゴムの含有量が80質量%超になると、表面抵抗率の変動桁が大きくなり、繰り返し放電による表面抵抗率の安定性が低下する傾向が見られる。そのため、繰り返し放電による表面抵抗率の安定性を高める観点から、マトリックスポリマーにおける水素化ブタジエンゴムの含有量は80質量%以下とすることが好ましいといえる。一方、マトリックスポリマーにおける水素化ブタジエンゴムの含有量が20質量%未満になると、耐オゾン性が悪くなる傾向が見られる。そのため、耐オゾン性の確保を確実なものにする、繰り返し放電による表面抵抗率の安定性を高めるなどの観点から、マトリックスポリマーにおける水素化ブタジエンゴムの含有量は20質量%以上とすることが好ましいといえる。
また、試料1、試料4等に示されるように、水素化ブタジエンゴムが1,2−ビニル構造を20質量%以上含む場合には、オゾン劣化による表面クラックの抑制を確実なものとしやすくなることがわかる。これは、水素化ブタジエンゴムにおける主鎖に含まれる二重結合が少なくなるためである。
また、試料1〜試料4等に示されるように、水素化ブタジエンゴムが両末端にOH基を有している場合には、多価イソシアネートとの反応によりウレタン架橋が形成されやすくなり、回復弾性率を向上させやすくなる。そのため、この場合には、ベルトセット癖の抑制に有利であるといえる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
1 無端ベルト
2 基層
3 弾性層

Claims (7)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に用いられる無端ベルトであって、
    筒状に形成された基層と、該基層の外周に積層された弾性層とを有しており、
    上記弾性層は、
    水素化ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなることを特徴とする無端ベルト。
  2. 上記マトリックスポリマーは、水素化ブタジエンゴムを20〜80質量%含むことを特徴とする請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 上記水素化ブタジエンゴムは、1,2−ビニル構造を20質量%以上含むことを特徴とする請求項1または2に記載の無端ベルト。
  4. 上記水素化ブタジエンゴムは、両末端にOH基を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  5. 上記水素化ブタジエンゴムは、液状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  6. 上記マトリックスポリマーは、少なくとも2官能以上のポリオールを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  7. 電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる中間転写ベルトとして用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の無端ベルト。
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