JP2015194681A - 無端ベルト - Google Patents

無端ベルト Download PDF

Info

Publication number
JP2015194681A
JP2015194681A JP2014197887A JP2014197887A JP2015194681A JP 2015194681 A JP2015194681 A JP 2015194681A JP 2014197887 A JP2014197887 A JP 2014197887A JP 2014197887 A JP2014197887 A JP 2014197887A JP 2015194681 A JP2015194681 A JP 2015194681A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endless belt
elastic layer
diisocyanate
rubber composition
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014197887A
Other languages
English (en)
Inventor
輝佳 金原
Teruyoshi Kanehara
輝佳 金原
里志 遠藤
Satoshi Endo
里志 遠藤
藤田 司
Tsukasa Fujita
司 藤田
政典 石田
Masanori Ishida
政典 石田
堀内 健
Takeshi Horiuchi
健 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2014197887A priority Critical patent/JP2015194681A/ja
Publication of JP2015194681A publication Critical patent/JP2015194681A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】オゾン劣化による表面クラックを抑制することができ、耐摩耗性の良好な弾性層を有する無端ベルトを提供する。
【解決手段】無端ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。無端ベルト1は、筒状に形成された基層2と、基層2の外周に積層された弾性層3とを有している。弾性層3は、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなる。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、1〜15質量%の範囲内にある。
【選択図】図2

Description

本発明は、無端ベルトに関する。
従来、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、印刷機等の画像形成装置の分野において、無端ベルトが使用されている。この種の無端ベルトとしては、例えば、中間転写ベルトが知られている。中間転写ベルトでは、複数の感光体によって色別に形成された各トナー像がベルト表面に一次転写される。一次転写により重ね合わされた各色のトナー像は、ベルト表面から紙等の印字媒体に二次転写される。
上記無端ベルトとしては、例えば、特許文献1には、樹脂製の基層と、基層の表面に設けられ、アクリロニトリル−ブタジエンゴムが樹脂架橋剤にて架橋された架橋ゴムからなる弾性層とを有する電子写真機器用の無端ベルトが開示されている。
特開2010−156760号公報
しかしながら、従来技術は、以下の点で改良の余地がある。すなわち、上記無端ベルトは、ベルト表面にてトナーの授受を行うため、電圧が印加される。この電圧印加により、オゾンが発生し、発生したオゾンは、弾性層を構成するアクリロニトリル−ブタジエンゴムの二重結合を切断する。そのため、従来の無端ベルトは、ベルト表面のオゾン劣化により、表面クラックが生じるという問題がある。
上記問題を回避するため、アクリロニトリル−ブタジエンゴム中の二重結合が水素化されてなる水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを適用することが考えられる。しかし、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを用いると、二重結合の数が低下するため、架橋点が減少する。そのため、形成された弾性層の耐摩耗性が低下するという問題が発生する。電子写真方式の画像形成装置に用いられる無端ベルトは、クリーニングブラシ等により、ベルト表面に残存したトナーが除去される。また、ベルト表面には、感光体や紙等の印字媒体が何度も接触する。そのため、単に水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを用いるのみの手法では、ベルト表面に要求される高い耐摩耗性を確保することが難しい。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、オゾン劣化による表面クラックを抑制することができ、耐摩耗性の良好な弾性層を有する無端ベルトを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる無端ベルトであって、
筒状に形成された基層と、該基層の外周に積層された弾性層とを有しており、
上記弾性層は、
水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなり、上記ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は1〜15質量%の範囲内にあることを特徴とする無端ベルトにある。
上記無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物を構成するマトリックスポリマーに水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを含んでいる。そのため、形成された弾性層中の二重結合が少なくなり、オゾン劣化による表面クラックを抑制することができる。加えて、上記無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物中におけるイソシアネート基含有量が上記特定の範囲内にある。そのため、上記無端ベルトは、弾性層が良好な耐摩耗性を発揮することができる。これは、ゴム組成物の熱硬化時に、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム分子を含んで多価イソシアネート同士が自己架橋した架橋構造が形成されることにより、アクリロニトリル−ブタジエンゴムの二重結合による架橋点の減少が補われ、弾性層表面における耐摩耗性の向上が図られるためであると推察される。
よって、本発明によれば、オゾン劣化による表面クラックを抑制することができ、耐摩耗性の良好な弾性層を有する無端ベルトを提供することができる。
実施例1の無端ベルトを模式的に示した説明図である。 図1のII−II断面図である。
上記無端ベルト(シームレスベルト)は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。画像形成装置としては、例えば、帯電像を用いる電子写真方式の複写機、プリンター、ファクシミリ、複合機、オンデマンド印刷機等を例示することができる。
上記無端ベルトは、具体的には、電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる中間転写ベルトとして用いることができる。なお、中間転写ベルトは、潜像担持体に担持されたトナー像をベルト表面に一次転写させた後、このトナー像をベルト表面から紙等の印字媒体へ二次転写させるために、画像形成装置に組み込まれる無端ベルトである。この場合には、中間転写ベルトにおける弾性層のオゾン劣化による表面クラックが抑制されるとともに、弾性層が良好な耐摩耗性を発揮することができるため、高耐久性能を有する画像形成装置を実現することが可能となる。また、上記無端ベルトは、上記表面クラックの抑制や耐摩耗性の向上のために、弾性層に表面処理を施したり、別途、表層を設けたりする必要がない。そのため、上記無端ベルトは、製造工程が簡略化され、画像形成装置のコスト低減に寄与することができる。
上記無端ベルトは、筒状に形成された基層を有している。基層は、樹脂を主成分とすることができる。基層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。基層の形成に用いられる樹脂としては、好ましくは、ポリイミドおよびポリアミドイミドからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいるとよい。この場合には、基層の剛性が高くなるため、無端ベルトの耐久性向上に有利である。
なお、基層は、必要に応じて、導電剤、難燃剤、架橋剤、レベリング剤、充填剤、酸化防止剤などの各種添加剤を1種または2種以上含むことができる。導電剤としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素系導電材料、アルミニウム粉末、ステンレス粉末等の金属粉末材料、導電性酸化亜鉛(c−ZnO)、導電性酸化チタン(c−TiO)、導電性酸化鉄(c−Fe)、導電性酸化錫(c−SnO)等の導電性金属酸化物等の電子導電剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。また、基層の筒径、厚みは、用途(例えば、画像形成装置の機種、大きさ等)に応じて適宜決定することができる。基層の筒径は、例えば、120mm〜1000mm程度とすることができる。基層の厚みは、例えば、30μm〜200μm程度とすることができる。
上記無端ベルトは、基層の外周に弾性層が積層されている。弾性層は、ゴム弾性を有しており、その表面が外部に露出している。つまり、弾性層の表面は、ベルト表面を構成している。
上記無端ベルトにおいて、弾性層は、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)を含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなる。
ゴム組成物に用いられる水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムのヨウ素価は、56mg/100mg以下とすることができる。この場合には、上記ヨウ素価の範囲にある水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを入手しやすく、オゾン劣化による表面クラックの抑制が確実なものとなる。
弾性層において、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムは、パーオキサイド加硫および/または硫黄加硫などにより加硫されることができる。パーオキサイド加硫による場合、ゴム組成物は、有機過酸化物系の加硫剤を含有することができる。これにより、ゴム組成物の熱硬化時に水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム中の二重結合の量に依存せずにゴム加硫を行うことができる。そのため、この場合には、上記ヨウ素価は、好ましくは0mg/100mg以上とすることができる。一方、硫黄加硫による場合、ゴム組成物は、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などを含有することができる。これにより、ゴム組成物の熱硬化時に水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム中の二重結合を利用してゴム加硫を行うことができる。この場合には、ゴム組成物の熱硬化時における加硫促進、耐摩耗性の向上などの観点から、上記ヨウ素価は、好ましくは15mg/100mg以上、より好ましくは18mg/100mg以上、さら好ましくは20mg/100mg以上とすることができる。生産の容易さなどの観点から、ゴム組成物は、少なくとも硫黄系の加硫剤を含有しており、弾性層は、硫黄加硫されているとよい。なお、上記ヨウ素価は、酸化還元滴定法により測定される二重結合と反応したヨウ素量である。
上記無端ベルトにおいて、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムのアクリロニトリル含有量は、18〜50質量%の範囲内とすることができる。この場合には、ゴム組成物が熱硬化したときに、弾性層表面が硬くなり過ぎず、弾性層表面に適度なゴム弾性による柔軟性が付与される。また、ゴム組成物が熱硬化したときに、弾性層表面が柔らかくなり過ぎず、弾性層表面の耐摩耗性を確保しやすい。
アクリロニトリル含有量は、弾性層表面の硬度増加を抑制する観点から、好ましくは49.5質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、さらにより好ましくは37質量%以下とすることができる。また、アクリロニトリル含有量は、耐摩耗性の向上などの観点から、好ましくは19質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは21質量%以上とすることができる。なお、上記アクリロニトリル含有量は、FT−NMR装置を用いて測定することができる。
ゴム組成物に用いられる多価イソシアネートは、上述した自己架橋を促す観点から、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものが用いられる。
多価イソシアネートとしては、例えば、脂肪族、脂環族または芳香族の多価イソシアネートあるいはこれら多価イソシアネートのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体などを例示することができる。多価イソシアネートとしては、具体的には、脂肪族、脂環族または芳香族のジイソシアネートあるいはこれらジイソシアネートのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体などを例示することができる。
多価イソシアネートとしては、より具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)系、キシレンジイソシアネート(XDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)系、水添キシレンジイソシアネート(H6XDI)、水添キシレンジイソシアネート(H6XDI)系、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)系、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)系、これらのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体等を例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。なお、上記にいう「系」は、ベースとなるイソシアネートが同じである多価イソシアネート、そのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体を包括的に含む意味である。つまり、例えば、「ヘキサメチレンジイソシアネート系」の場合であれば、ヘキサメチレンジイソシアネートをベースにした各種の多価イソシアネート、そのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体等の誘導体が含まれる。他についても同様である。
上記多価イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート系などを好適に用いることができる。この場合には、弾性層表面の柔軟性に優れるため、例えば、中間転写ベルトとして用いた場合に、トナーの転写性に優れた無端ベルトを得やすくなる。
多価イソシアネ−トとしては、より具体的には、イソシアネ−ト基がブロック剤にてブロックされたブロック多価イソシアネ−トを好適に用いることができる。ブロック多価イソシアネ−トは、イソシアネート基がブロック剤により保護されているため、常温での反応性が非ブロック多価イソシアネ−トに比べて低くなっている。そのため、ブロック多価イソシアネ−トは、無端ベルトの製造環境における湿気や製造時間の長さによる劣化などが起こり難いため、好適に使用することができる。なお、ブロック剤は、ゴム組成物の熱硬化時に加えられる熱によって解離し、活性なイソシアネート基が再生される。また、ブロック剤としては、例えば、アルコ−ル系、フェノ−ル系、活性メチレン系、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミド系、イミダゾ−ル系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、ピリジン系の化合物などを例示することができる。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、1〜15質量%の範囲内にある。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が1質量%未満になると、弾性層表面の耐摩耗性が悪くなる。これは、多価イソシアネート同士による自己架橋が十分に生じず、上記自己架橋による架橋構造が少なくなるためであると考えられる。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、弾性層の耐摩耗性を確保する観点から、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上とすることができる。一方、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が15質量%を超えると、弾性層表面における硬度が増加して柔軟性が低下し、例えば、上記無端ベルトを中間転写ベルトに用いた際に、トナーの転写性が悪くなる。これは、多価イソシアネート同士による自己架橋が過度に多くなるためであると考えられる。この場合は、基層の表面にゴム弾性を有する弾性層が設けられている意義が薄れる。ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、弾性層表面の柔軟性向上の観点から、好ましくは13質量%以下、より好ましくは11質量%以下、さらに好ましくは9質量%以下とすることができる。なお、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量(質量%)は、[マトリックスポリマー中のゴム成分100質量部に対する多価イソシアネートの固形分添加量(質量部)]×[多価イソシアネートの有効NCO量(質量%)]から算出することができる。上記有効NCOは、多価イソシアネートにおける熱硬化時に反応可能なイソシアネート基のことを意味し、上記有効NCO量は、電位差滴定によって求めることができる。また、多価イソシアネートの添加量は、ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が上述の範囲内となるように、多価イソシアネートの種類等を考慮して決定することができる。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物に用いられるマトリックスポリマーは、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを1種または2種以上含有することができる。また、マトリックスポリマーは、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム単独より構成されていてもよいし、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム以外の他の有機成分を含有することもできる。
例えば、マトリックスポリマーは、少なくとも2官能以上のポリオールを含むことができる。この場合には、ゴム組成物の熱硬化時にウレタン結合が形成され、弾性層が硬化し、弾性層の回復弾性率が向上する。そのため、弾性層の変形回復性能が向上し、弾性層が変形した場合に、平面状態に早く戻るようになる。それ故、この場合には、転写性が向上し、良好な画像形成に寄与しやすくなる。
上記ポリオールは、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルジオール等を含むことができる。これらのうち、柔軟性の観点から、エーテル系ポリオールが好適に用いられる。上記ポリオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン等のポリオールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドが付加された化合物などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。アルキレンオキシドにより形成されるアルキレンオキシド単位は、プロピレンオキシドにより形成されるプロピレンオキシド単位で構成されていることが好ましい。この場合には、適度な硬さを発現することができ、弾性層の回復弾性率を向上させやすい。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物に用いられるマトリックスポリマーは、他にも、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、必要に応じて、分子内にハロゲン原子を含有するハロゲン含有ポリマーなどを含むことができる。上記ハロゲン含有ポリマーとしては、具体的には、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、塩素化ブチルゴム(CIIR)などを例示することができる。これらハロゲン含有ポリマーのうち、好ましくは、クロロプレンゴムであるとよい。クロロプレンゴムは自己消化性を有しているので、弾性層の難燃効果が高まる。そのため、この場合には、画像形成装置の無端ベルトとしての有用性が大きくなる。
上記無端ベルトにおいて、ゴム組成物は、必要に応じて、導電剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、加硫剤、加硫促進剤、受酸剤、滑剤、充填剤、触媒などの各種添加剤を1種または2種以上含むことができる。
導電剤は、イオン導電剤、電子導電剤のいずれであってもよく、双方を含むこともできる。導電剤は、好ましくは、均一な体積電気抵抗が得られやすいなどの観点から、イオン導電剤であるとよい。イオン導電剤としては、具体的には、例えば、第四級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸塩、脂肪族多価アルコール、脂肪族アルコールサルフェート、イオン液体などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。電子導電剤としては、基層の説明において上述したものなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
難燃剤は、有機系難燃剤、無機系難燃剤のいずれであってもよく、双方を含むこともできる。難燃剤としては、比較的少ない添加量で難燃効果が得られ、弾性層の柔軟性を損ない難いなどの観点から、有機系難燃剤を好適に用いることができる。また、有機系難燃剤および無機系難燃剤の双方を用いた場合には、比較的低廉に難燃効果を付与することができる利点がある。
有機系難燃剤としては、具体的には、例えば、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール−Aおよびその誘導体、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン等の多ベンゼン環化合物、臭素化ポリスチレンおよびポリ臭素化スチレン等の臭素系難燃剤や、芳香族リン酸エステル類、芳香族縮合リン酸エステル類、含ハロゲンリン酸エステル類、含ハロゲン縮合リン酸エステル類、フォスファゼン誘導体等のリン系難燃剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。無機系難燃剤としては、具体的には、例えば、三酸化アンチモンや五酸化アンチモン等のアンチモン系難燃剤や、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物系難燃剤などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
上記無端ベルトにおいて、弾性層の厚みは、柔軟性、難燃性、反り、耐摩耗性、用途などを考慮して決定することができる。弾性層の厚みは、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上、さらにより好ましくは30μm以上とすることができる。一方、弾性層の厚みは、好ましくは500μm以下、より好ましくは400μm以下、さらに好ましくは300μm以下とすることができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
実施例に係る無端ベルトについて、図面を用いて具体的に説明する。
図1、図2に示されるように、無端ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる。本例では、無端ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に中間転写ベルトとして組み込まれて使用される。
無端ベルト1は、筒状に形成された基層2と、基層2の外周に積層された弾性層3とを有している。つまり、無端ベルト1は、具体的には、基層2の外周面に沿って弾性層3が積層された二層構造とされている。なお、図1は、詳細なベルト層構成が省略されている。本例では、基層2は、電子導電剤を含有するポリイミドまたはポリアミドイミドより形成されている。
ここで、無端ベルト1において、弾性層3は、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなり、上記ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は、1〜15質量%の範囲内にある。
以下、異なる構成を有する無端ベルトの試料を複数作製し、評価を行った。その実験例について説明する。
(実験例)
<基層形成用材料の調製>
ポリアミドイミド(PAI)(東洋紡績(株)製「バイロマックスHR−16NN」)100質量部と、カーボンブラック(電気化学工業(株)製「デンカブラック」)10質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)800質量部とを混合することにより基層形成用材料を調製した。なお、基層形成用材料は、液状であり、粘度は、10,000mPa・s(25℃、B型粘度計の測定値)程度に調整した。また、この基層形成用材料は、本実験例における各試料の作製において共通に使用するものである。
<ゴム組成物の調製>
各ゴム組成物の調製に用いられる各材料として以下のものを準備した。
−マトリックスポリマー−
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(1)(HNBR(1))(ヨウ素価:23mg/100mg、アクリロニトリル含有量:49.2質量%)(日本ゼオン社製、「Zetpol0020」)
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(2)(HNBR(2))(ヨウ素価:24mg/100mg、アクリロニトリル含有量:44.2質量%)(日本ゼオン社製、「Zetpol1020」)
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(3)(HNBR(3))(ヨウ素価:28mg/100mg、アクリロニトリル含有量:36.2質量%)(日本ゼオン社製、「Zetpol2020」)
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(4)(HNBR(4))(ヨウ素価:56mg/100mg、アクリロニトリル含有量:36.2質量%)(日本ゼオン社製、「Zetpol2030L」)
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(5)(HNBR(5))(ヨウ素価:15mg/100mg、アクリロニトリル含有量:23.6質量%)(日本ゼオン社製、「Zetpol3310」)
・水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(6)(HNBR(6))(ヨウ素価:15mg/100mg、アクリロニトリル含有量:18.6質量%)(日本ゼオン社製、「Zetpol4310」)
・アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)(ヨウ素価:28mg/100mg、アクリロニトリル含有量:280質量%)(日本ゼオン社製、「ニポールDN302」」)
・2官能以上のポリオール(ADEKA社製、「P1000」)
−多価イソシアネート−
・多価イソシアネート(1)(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートブロック化体、有効NCO量:15.6質量%)(三井化学社製、「タケネートB882N」)
・多価イソシアネート(2)(イソホロンジイソシアネートブロック化体、有効NCO量:20.9質量%)(三井化学社製、「タケネートB870」)
・多価イソシアネート(3)(水添キシレンジイソシアネートブロック化体、有効NCO量:13.8質量%)(三井化学社製、「タケネートB842」)
・多価イソシアネート(4)(ジフェニルメタンジイソシアネートブロック化体、有効NCO量:7.4質量%)(日本ポリウレタン社製、「コロネート2512」)
・多価イソシアネート(5)(トリレンジイソシアネートブロック化体、有効NCO量:12.7質量%)(三井化学社製、「タケネートB830」)
−その他の成分−
・無機系難燃剤(水酸化マグネシウム)(協和化学工業社製、「キスマ5A」)
・有機系難燃剤(トリメチルホスフェート)(大八化学工業社製)
・イオン導電剤(テトラブチルアンモニウムクロライド)(東京化成社製)
・加硫剤(粉末硫黄)(鶴見化学工業社製、「イオウPTC」)
・加硫促進剤(1)(三新化学社製、「サンセラーDM」)
・加硫促進剤(2)(三新化学社製、「サンセラーTT」)
・受酸剤(酸化亜鉛)(正同化学工業社製、「酸化亜鉛2種」)
・滑剤(ステアリン酸)(日油社製、「ステアリン酸さくら」)
各マトリックスポリマーをそれぞれ溶剤(シクロヘキサノン)に溶解させた後、表1に示す各配合割合で他の配合材料をそれぞれ添加し、混合した。これにより、試料1〜試料16の無端ベルトの弾性層の形成に用いられる各ゴム組成物を調製した。なお、各ゴム組成物は、固形分量の4倍の溶剤(シクロヘキサノン)にて希釈されることにより、液状に調製されている。
<無端ベルト試料の作製>
基体として、アルミニウム製の円筒状金型を準備した。また、2つのノズルを有するディスペンサ(液体定量吐出装置)を準備した。このディスペンサのノズルは、内径φ=1mmのニードルノズルである。次いで、上記調製した基層形成用材料とゴム組成物とを、それぞれ別のエアー加圧タンクに収容し、金型の外周面とノズルとのクリアランスを1mmとして、金型およびノズルをセットした。次いで、金型を垂直にした状態で、回転数200rpmで軸中心に回転させながら、基層形成用材料を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.4MPaの圧力をかけて基層形成用材料をノズルに圧送し、ノズルから基層形成用材料を吐出させ、金型の外周面上にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜に対して、2時間で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持するという条件にて熱処理を施した。これにより、金型の外周面上に、筒状に形成されたポリアミドイミド製の基層(厚み80μm、筒径φ320mm)を形成した。
次に、上記基層が形成された金型を、回転数200rpmで軸中心に回転させながら、ゴム組成物を吐出するノズルを、1mm/secの移動速度で軸方向下方に移動させるとともに、エアー加圧タンクに0.8MPaの圧力をかけてゴム組成物をノズルに圧送し、ノズルからゴム組成物を吐出させ、金型の外周面上にある基層表面にらせん状に塗工した。これにより、らせん状塗膜の連続体からなる全体塗膜を形成した。次いで、形成された全体塗膜を130℃で30分間保持して溶剤を揮発させた。その後、2時間で170℃まで昇温し、170℃で30分間保持するという条件で熱処理を施し、ゴム組成物を硬化させた。これにより、筒状の基層の外周面に沿って、ゴム組成物の熱硬化物からなる弾性層(厚み200μm)を積層した。
次いで、基層の一端縁と金型の外周面との間に高圧エアーを吹き込み、金型を抜き取った。以上により、試料1〜試料16の無端ベルトを作製した。
<耐オゾン性>
上記調製した各ゴム組成物に対して、上記無端ベルトの作製時と同じ条件の熱処理を施し、各弾性シートを形成した。次いで、上記弾性シートからダンベル1号形状の試験片を採取した。次いで、採取した試験片を、オゾン濃度50pphmの空気雰囲気中に500時間曝した。次いで、この試験片に30%伸張の引張りひずみを加え、表面クラックおよび破断の有無を確認した。表面クラックが目視および10倍拡大鏡にて確認されなかった場合を、耐オゾン性に優れるとして「A」とした。表面クラックが目視では見られなかったものの、10倍拡大鏡により確認された場合を、耐オゾン性が良好であるとして「B」とした。表面クラックが目視にて多数確認された場合、または、破断が生じた場合を、オゾン劣化が著しいとして「C」とした。
<耐摩耗性>
作製した各無端ベルトから大きさ110mm角の各試験片を採取した。次いで、テーバー式アブレーションテスター((株)安田精機製作所製)を用い、回転数70rpmで回転する試験片上に、上記テスターの摩耗輪を一定荷重500gで押し付け、回転回数3000回の摩耗試験を行った後の弾性層の摩耗減量を測定した。この摩耗減量が10mg以下の場合を、耐摩耗性に優れるとして「A」とした。上記摩耗減量が10mg超〜19mg以下の場合を、耐摩耗性が良好であるとして「B」とした。上記摩耗減量が20mg以上の場合を、耐摩耗性に劣るとして「C」とした。
<画像評価(二次転写性)>
作製した各無端ベルトを、電子写真方式を採用するデジタルフルカラー複合機((株)リコー製、「ImagioMP C5001」)の中間転写ベルトとして組み込み、23.5℃×53%RHの環境下にて、さざ波紙(A4紙)を用いて画像出力(テストパターン印刷)を行った。得られた画像を目視で観察し、未転写部分および白点画像の画像不具合が認められなかった場合を、二次転写性に優れるとして「A」とした。未転写部分または白点画像が僅かに認められたが、画像形成上、許容範囲内であった場合を、二次転写性が良好であるとして「B」とした。未転写部分または白点画像の画像不具合が認められた場合を、二次転写性が悪いとして「C」とした。なお、本評価は、中間転写ベルトとしての有用性を確認するためのものである。
<変形回復性能>
ユニバーサル硬度計(フィッシャー社製、「フィッシャースコープH100」)を用いて、作製した各無端ベルトの弾性層の表面に、2mN/30秒の定荷重にて、触針を押し込み、回復弾性率を算出した。なお、回復弾性率は、ISO−14577−1の押し込み仕事の計算式(ηIT=Welast/Wtotal×100)より算出した。回復弾性率が65%以上であった場合を、変形回復性能に優れるとして「A」とした。回復弾性率が40%以上65%未満であった場合を、変形回復性能が良好であるとして「B」とした。回復弾性率が40%未満であった場合を、変形回復性能に劣るとして「C」とした。
表1に、無端ベルト試料の詳細な構成および評価結果をまとめて示す。
Figure 2015194681
表1によれば、以下のことがわかる。すなわち、試料14の無端ベルトは、弾性層を形成するためのゴム組成物に、水素化されていないアクリロニトリル−ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーが用いられている。そのため、アクリロニトリル−ブタジエンゴム中に二重結合が多く含まれ、オゾンによる二重結合の切断により、ベルト表面が劣化しやすく、表面クラックが生じやすかった。
試料15の無端ベルトは、弾性層を形成するためのゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が1質量%未満である。そのため、弾性層の耐摩耗性に劣る。これは、上述した自己架橋を形成するのに十分な量の多価イソシアネートがなかったため、多価イソシアネート同士による自己架橋が十分に生じず、上記自己架橋による架橋構造が少なくなったためであると考えられる。
試料16の無端ベルトは、弾性層を形成するためのゴム組成物におけるイソシアネート基含有量が15質量%を超えている。そのため、弾性層表面における硬度が増加して柔軟性が低下し、トナーの転写性が悪くなった。これは、多価イソシアネート同士による自己架橋が過度に多くなったためであると考えられる。したがって、試料16の無端ベルトは、基層の表面にゴム弾性を有する弾性層が設けられている意義が薄れ、中間転写ベルトとしての有用性が他に比べて小さいといえる。
これらに対し、試料1〜試料13の無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物を構成するマトリックスポリマーに水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを含んでいる。そのため、形成された弾性層中の二重結合が少なくなり、オゾン劣化による表面クラックを抑制することができていることがわかる。加えて、上記無端ベルトは、弾性層の形成に用いられるゴム組成物中におけるイソシアネート基含有量が上記特定の範囲内にある。そのため、上記無端ベルトの弾性層は、良好な耐摩耗性を発揮可能であることがわかる。これは、ゴム組成物の熱硬化時に、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム分子を含んで多価イソシアネート同士が自己架橋した架橋構造が形成されることにより、アクリロニトリル−ブタジエンゴムの二重結合による架橋点の減少が補われ、弾性層表面における耐摩耗性の向上が図られたためであると考えられる。
また、試料1〜試料13の無端ベルト同士を比較すると、以下のことがわかる。すなわち、本実験例において、試料1〜試料12の無端ベルトにおける弾性層は、ゴム組成物が硫黄加硫されることにより形成されている。つまり、ゴム組成物の熱硬化時に、少なからず水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム中の二重結合も使用している。試料1〜試料12の無端ベルトの結果によれば、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムにおけるヨウ素価が15mg/100mg以上とされている場合には、加硫時に二重結合を利用した架橋が生じやすく、良好な耐摩耗性を確実に確保可能であるといえる。
また、試料5の無端ベルトは、他の無端ベルトに比べ、ゴム組成物における水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムのアクリロニトリル含有量が低めである。そのため、試料5の無端ベルトは、他の無端ベルトに比べ、耐摩耗性が低下した。この結果によれば、上記アクリロニトリル含有量は、耐摩耗性をより向上させる観点から、18質量%以上とするのがよいといえる。一方、試料1の無端ベルトは、試料2〜試料3の無端ベルトに比べ、上記アクリロニトリル含有量が多めである。そのため、試料1の無端ベルトは、試料2〜試料3の無端ベルトに比べ、二次転写性が低下した。これは、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムの架橋によって弾性層表面の硬度が増加し、弾性層表面の柔軟性が低下したためである。この結果によれば、上記アクリロニトリル含有量は、弾性層表面の硬度増加を抑制する観点から、50質量%以下とするのがよいといえる。
また、試料13の無端ベルトは、弾性層が、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムと少なくとも2官能以上のポリオールとを含むマトリックスポリマーと、多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなる。そのため、試料13の無端ベルトは、ゴム組成物の熱硬化時にウレタン結合が形成され、弾性層が硬化して、弾性層の回復弾性率が向上し、その結果、弾性層の変形回復性能が向上することが確認された。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
1 無端ベルト
2 基層
3 弾性層

Claims (7)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に用いられる無端ベルトであって、
    筒状に形成された基層と、該基層の外周に積層された弾性層とを有しており、
    上記弾性層は、
    水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムを含むマトリックスポリマーと、分子内にイソシアネート基を2個以上有する多価イソシアネートとを含有するゴム組成物の熱硬化物よりなり、上記ゴム組成物におけるイソシアネート基含有量は1〜15質量%の範囲内にあることを特徴とする無端ベルト。
  2. 上記水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムのヨウ素価は、56mg/100mg以下であることを特徴とする請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 上記水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴムのアクリロニトリル含有量は、18〜50質量%の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の無端ベルト。
  4. 上記多価イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート系、イソホロンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート系、キシレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート系、水添キシレンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート系、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート系、トリレンジイソシアネート、および、トリレンジイソシアネート系からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  5. 上記多価イソシアネ−トは、上記イソシアネ−ト基がブロック剤にてブロックされたブロック多価イソシアネ−トであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  6. 上記マトリックスポリマーは、少なくとも2官能以上のポリオールを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  7. 電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる中間転写ベルトとして用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の無端ベルト。
JP2014197887A 2014-03-27 2014-09-29 無端ベルト Pending JP2015194681A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014197887A JP2015194681A (ja) 2014-03-27 2014-09-29 無端ベルト

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014066021 2014-03-27
JP2014066021 2014-03-27
JP2014197887A JP2015194681A (ja) 2014-03-27 2014-09-29 無端ベルト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015194681A true JP2015194681A (ja) 2015-11-05

Family

ID=54433728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014197887A Pending JP2015194681A (ja) 2014-03-27 2014-09-29 無端ベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015194681A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017090723A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 コニカミノルタ株式会社 中間転写体、その製造方法及び電子写真画像形成装置
WO2017111093A1 (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 住友理工株式会社 無端ベルト

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04325502A (ja) * 1991-04-25 1992-11-13 Toagosei Chem Ind Co Ltd 含フッ素共重合体の製造方法
JPH05107874A (ja) * 1991-05-09 1993-04-30 Ricoh Co Ltd 半導電性ローラ
JPH0940905A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 着色の少ない塗料組成物
JPH09316245A (ja) * 1996-05-30 1997-12-09 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 水添ジエン系重合体組成物
JPH1017718A (ja) * 1996-06-28 1998-01-20 Nippon Zeon Co Ltd 半導電性エラストマー部材及びその製法
JP2002266845A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Tokai Rubber Ind Ltd ロール
JP2004346217A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Mitsuboshi Belting Ltd ゴム組成物およびそれを用いた転写ベルト
JP2006131918A (ja) * 2006-02-16 2006-05-25 Nippon Zeon Co Ltd エチレン性不飽和カルボン酸金属塩含有加硫性ゴム組成物
JP2011248333A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用部材
JP2012177761A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Ricoh Co Ltd 中間転写ベルト、その製造方法、及び該中間転写ベルトを用いた画像形成装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04325502A (ja) * 1991-04-25 1992-11-13 Toagosei Chem Ind Co Ltd 含フッ素共重合体の製造方法
JPH05107874A (ja) * 1991-05-09 1993-04-30 Ricoh Co Ltd 半導電性ローラ
JPH0940905A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 着色の少ない塗料組成物
JPH09316245A (ja) * 1996-05-30 1997-12-09 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 水添ジエン系重合体組成物
JPH1017718A (ja) * 1996-06-28 1998-01-20 Nippon Zeon Co Ltd 半導電性エラストマー部材及びその製法
JP2002266845A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Tokai Rubber Ind Ltd ロール
JP2004346217A (ja) * 2003-05-23 2004-12-09 Mitsuboshi Belting Ltd ゴム組成物およびそれを用いた転写ベルト
JP2006131918A (ja) * 2006-02-16 2006-05-25 Nippon Zeon Co Ltd エチレン性不飽和カルボン酸金属塩含有加硫性ゴム組成物
JP2011248333A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用部材
JP2012177761A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Ricoh Co Ltd 中間転写ベルト、その製造方法、及び該中間転写ベルトを用いた画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017090723A (ja) * 2015-11-12 2017-05-25 コニカミノルタ株式会社 中間転写体、その製造方法及び電子写真画像形成装置
WO2017111093A1 (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 住友理工株式会社 無端ベルト
US20180046116A1 (en) * 2015-12-24 2018-02-15 Sumitomo Riko Company Limited Endless belt
DE112016005967T5 (de) 2015-12-24 2018-10-04 Sumitomo Riko Company Limited Endlosband

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5603278B2 (ja) 電子写真機器用部材
JP6216247B2 (ja) 電子写真用部材
WO2011096471A1 (ja) 電子写真機器用現像ロール
JP2015194681A (ja) 無端ベルト
US20190187581A1 (en) Conductive roller
JP7319907B2 (ja) 電子写真機器用導電性ロール
JP5846982B2 (ja) 無端ベルト
WO2017111093A1 (ja) 無端ベルト
JP2017026900A (ja) 無端ベルト
JP2016142791A (ja) 中間転写ベルト
WO2019230311A1 (ja) 電子写真機器用導電性ロール
CN106662827A (zh) 带电部件
CN112782950A (zh) 显影辊
JP2010066305A (ja) 電子写真機器の無端ベルト用樹脂組成物およびそれを用いた電子写真機器用無端ベルト
JP2010066307A (ja) 電子写真機器用無端ベルト
JP5806950B2 (ja) 帯電部材
JP2021152563A (ja) 電子写真機器用導電性ロール
JP6280786B2 (ja) 無端ベルト
JP6686543B2 (ja) 画像形成装置用の弾性ベルト、ベルトユニット、及び画像形成装置
JP7269159B2 (ja) 電子写真機器用現像ロール
JP7045781B2 (ja) 電子写真機器用帯電部材
JP3659293B2 (ja) 導電性部材及び画像形成装置
JP6073725B2 (ja) 無端ベルト
JP4257462B2 (ja) 事務機器用部材
JP2005292454A (ja) 画像形成用半導電性部材および該部材を用いた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180313

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180425

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180918