JP7254504B2 - 中間転写ベルト及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置において用いられる中間転写ベルト、及びその画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置では、感光体などの像担持体に形成したトナー像を無端ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト上に1次転写した後に紙などの記録材に2次転写する中間転写方式が広く用いられている。
このような画像形成装置では、更なる高画質化のために、少なくとも1層の弾性層を有する中間転写ベルト(以下「弾性中間転写ベルト」ともいう。)が用いられることがある(特許文献1)。弾性中間転写ベルトは、少なくとも1層の弾性層を有するため、比較的柔らかく、転写部(1次転写部、2次転写部)においてトナーに作用する圧力を低減することができる。そのため、弾性中間転写ベルトは、トナー像の一部が転写されない中抜け現象の抑制などに効果があることが知られている。また、弾性中間転写ベルトは、2次転写部における記録材との密着性がよい。そのため、弾性中間転写ベルトは、一般的な紙に対するトナー像の転写効率の向上のみならず、厚紙に対するトナー像の転写性や、エンボス紙などの凹凸を有する記録材に対するトナー像の転写性の向上にも効果があることが知られている。
このような弾性中間転写ベルトでは、耐久性の観点から、弾性層を構成する弾性体としては、圧縮永久歪みが比較的小さいシリコーンゴムが好ましく用いられる。また、弾性体の表面の高いタック性を低減することを目的として、弾性層の上に低タック性の表面層が設けられることがある。
特開2007-292851号公報
しかしながら、弾性中間転写ベルトでは、弾性層を構成する弾性体の配合成分である可塑剤、未反応のゴム成分、及び導電剤成分などの弾性層に含有される低分子量の成分がベルトの表面に移行する「ブリード」と呼ばれる現象が発生することが知られている。中間転写ベルトの表面層の表面にブリードした成分が移行すると、画質に影響する場合がある。特に、弾性層を構成する弾性体としてシリコーンゴムを用いる場合、弾性層に含有される低分子量の成分のブリードが発生し易くなる。また、エンボス紙などの凹凸を有する記録材に対するトナー像の転写性を更に向上させるために弾性層を構成するシリコーンゴムをより柔らかくした場合には、更にブリードが発生し易くなる傾向がある。
したがって、本発明の目的は、弾性体としてシリコーンゴムを用いて形成された弾性層に含有される成分のブリードを抑制することのできる中間転写ベルト、及びこれを備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る中間転写ベルト及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、基層と、前記基層より上に積層された弾性層と、前記弾性層より上に積層された中間層と、前記中間層より上に積層された表面層と、を有し、前記弾性層が弾性体としてシリコーンゴムを用いて形成されている中間転写ベルトにおいて、前記弾性層のJIS-A硬度が60度以下、JIS-E硬度が5度以上であり、前記中間層の透湿度試験方法(JIS Z 0208)により測定される水蒸気透過係数が600g/m・24h以下であり、前記中間層の平均の厚さが1μm以上15μm以下であり、前記弾性層の前記中間層側の表面にSiO 層が設けられており、前記SiO 層の平均の厚さが0.1μm以上2.0μm以下であることを特徴とする中間転写ベルトである。
本発明の他の態様によると、上記本発明の中間転写ベルトを有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、弾性体としてシリコーンゴムを用いて形成された弾性層に含有される成分のブリードを抑制することのできる中間転写ベルト、及びこれを備えた画像形成装置を提供することができる。
画像形成装置の一例の概略断面図である。 中間転写ベルトの模式的な断面図である。
以下、本発明に係る中間転写ベルト及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
1.画像形成装置
まず、本発明に係る中間転写ベルトを用いることが可能な画像形成装置の例について説明する。図1は、本例の画像形成装置100の概略断面図である。本例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のレーザープリンタである。
本例の画像形成装置100は、中間転写ベルト1の平坦部分の移動方向に沿って、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する4個の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。各画像形成部PY、PM、PC、PKにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本例では、画像形成部Pは、後述する感光ドラム101、帯電ローラ102、露光装置103、現像装置104、1次転写ローラ105などを有して構成される。
像担持体としてのドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム101は、図中矢印で示す反時計回り方向に回転駆動される。感光ドラム101は、アルミニウム製のシリンダで形成された基体の上に、電荷発生層、電荷輸送層及び表面保護層が順に積層されて構成されている。回転する感光ドラム101の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ102によって所定の極性(本例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電工程時に、帯電ローラ102には、所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電処理された感光ドラム101の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)103によって、画像情報に応じて走査露光され、感光ドラム101上に各画像形成部Pに対応する色成分の静電像(静電潜像)が形成される。感光ドラム101上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置104によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム101上にトナー像(現像剤像)が形成される。現像装置104は、トナーを収容する現像容器、現像剤担持体としての現像ローラ、現像ローラ上のトナーの量を規制する現像剤量規制部材としての規制ブレードなどを有する。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の各現像装置104Y、104M、104C、104Kは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを収容している。現像ローラは、現像部において感光ドラム101に対し軽圧接されており、感光ドラム101と順方向に速度差を持って回転駆動される。現像ローラによって現像部に搬送されたトナーは、現像ローラに所定の現像電圧(現像バイアス)が印加されることで、感光ドラム101上に形成された静電像に付着する。本例では、一様に帯電処理された後に露光されることによって電位の絶対値が低下した感光ドラム101上の露光部に、感光ドラム101の帯電極性と同極性(本例では負極性)に帯電したトナーが付着する。
4個の感光ドラム101Y、101M、101C、101Kと接触可能なように、中間転写体としての、無端状のベルトで構成された中間転写ベルト(弾性中間転写ベルト)1が配置されている。中間転写ベルト1は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ121、テンションローラ122及び二次転写対向ローラ123に掛け渡されて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト1は、駆動ローラ121が回転駆動されることで駆動力が伝達されて、図中矢印で示す時計回り方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト1の内周面側には、各感光ドラム101に対応して、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ105が配置されている。1次転写ローラ105は、中間転写ベルト1を介して感光ドラム101に向けて押圧され、感光ドラム101と中間転写ベルト1とが接触する1次転写部T1を形成する。上述のように感光ドラム101上に形成されたトナー像は、1次転写部T1において、1次転写ローラ105の作用によって、回転している中間転写ベルト1上に1次転写される。1次転写工程時に、1次転写ローラ105には、トナーの正規の帯電極性(現像時の帯電極性)とは逆極性の直流電圧である所定の1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム101Y、101M、101C、101K上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト1上に重ね合わされるようにして順次1次転写される。
中間転写ベルト1の外周面側において、2次転写対向ローラ123と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ108が配置されている。2次転写ローラ108は、中間転写ベルト1を介して2次転写対向ローラ123に向けて押圧され、中間転写ベルト1と2次転写ローラ108とが接触する2次転写部T2を形成する。上述のように中間転写ベルト1上に形成されたトナー像は、2次転写部T2において、2次転写ローラ108の作用によって、中間転写ベルト1と2次転写ローラ108とに挟持されて搬送される記録材S上に2次転写される。2次転写工程時に、2次転写ローラ108には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である所定の2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。通常、十分な2次転写効率を確保するために、数kVの2次転写電圧が印加される。記録材(記録媒体、転写材、シート)Sは、カセット112に収容されており、カセット112からピックアップローラ113によって搬送路に供給される。搬送路に供給された記録材Sは、搬送ローラ対114及びレジストローラ対115によって、中間転写ベルト1上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部T2まで搬送される。記録材Sは、典型的には紙(用紙)であるが、耐水紙などの樹脂を用いて構成された合成紙、OHPシートなどのプラスチックシート、あるいは布などであってもよい。
トナー像が転写された記録材Sは、定着手段としての定着装置109へと搬送される。定着装置109は、加熱手段を備えた定着ローラ191と、定着ローラ191に圧接する加圧ローラ192と、を有する。定着装置109は、定着ローラ191と加圧ローラ192とで、未定着のトナー像を担持した記録材Sを加熱及び加圧することによって、トナー像を記録材S上に定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Sは、搬送ローラ対116、排出ローラ対117などによって画像形成装置100の装置本体の外部に排出(出力)される。
また、1次転写工程時に中間転写ベルト1に転写されずに感光ドラム101上に残留したトナーは、本例では現像装置104によって感光ドラム101上から除去されて回収される。また、2次転写工程時に記録材Sに転写されずに中間転写ベルト1上に残留したトナー(2次転写残トナー)や紙粉は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置111によって中間転写ベルト1上から除去されて回収される。
このような画像形成装置100における中間転写ベルト1として、本発明に係る中間転写ベルト1を用いることにより、弾性層12(図2)から発生したブリード成分の中間転写ベルト1の表面への移行が抑制される。その結果、高品位な画像を形成することができる。
2.中間転写ベルト
次に、本発明に係る中間転写ベルト(弾性中間転写ベルト)の一実施形態について説明する。図2に示すように、本実施形態の中間転写ベルト1は、基層11と、弾性層12と、中間層13と、表面層14と、の4層を有する積層体で構成される。
<基層>
基層(基材)11について説明する。基層11は、ロール状又はベルト状のシームレスタイプの円筒型のものである。基層11を構成するのに適する材料としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイドなどの樹脂材料が挙げられる。
なお、基層11を構成する樹脂には、金属粉末、導電性酸化物粉末、導電性カーボンなどの導電性粉体を添加して導電性を付与しておいてもよい。
基層11を構成する樹脂としては、機械強度及び導電性の観点から、カーボンブラックを添加したポリエーテルエーテルケトンやポリイミドが特に好ましい。
基層11の厚さ(膜厚)は、10μm以上500μm以下が好ましい。基層11の厚さが10μm未満であると、機械的強度が著しく低下する場合がある。また、基層11の厚さが500μmより大きいと、剛性が強くなりすぎるため中間転写体としての使用が困難になる場合がある。
<弾性層>
弾性層12について説明する。弾性層12は、記録材Sの表面形状に追従するために、適度な柔軟性を有していることが必要である。本発明では、弾性層12を構成する弾性体の材料として、圧縮永久歪みが小さい点や耐オゾン性に優れる点から、シリコーンゴムを用いる。
弾性層12の厚さは、100μm以上1000μm以下が好ましく、200μm以上500μm以下がより好ましい。弾性層12の厚さが薄すぎると十分な柔軟性が得られない場合があり、弾性層12の厚さが厚すぎると中間転写体として重量が大きくなり画像形成装置装置が大型化、高価になる等の不具合がある。また、詳しくは後述するように、弾性層12のJIS-A硬度は60度以下、JIS-E硬度は5度以上であることが必要である。また、JIS-A硬度は55度以下であることが好ましく、JIS-E硬度は10度以上であることが好ましい。弾性層12のJIS-E硬度が低すぎるとブリードが発生しやすくなり、弾性層12のJIS-A硬度が高すぎると凹凸を有する記録材Sへのトナーの転写性が低下することがある。
弾性層12は、導電剤として電子導電剤やイオン導電剤を含んでいてもよい。電子導電剤としては、アセチレンブラックやケッチェンブラックのような導電性カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボン繊維、カーボンナノチューブなどを例示できる。また、電子導電剤としては、銀、銅、ニッケルなどの金属粉、導電性亜鉛華、導電性炭酸カルシウム、導電性酸化チタン、導電性酸化錫、導電性マイカなどを例示できる。これらのうち、電気抵抗の制御のしやすさの観点から、導電性カーボンブラックが好ましい。イオン導電剤としては、リチウム塩やカリウム塩の他、ピリジン系、脂環族アミン系、及び脂肪族アミン系のイオン液体などが挙げられる。これらのうち、環境安定性や耐久による分極を抑制する観点から、イオン液体が好ましい。弾性層12に対する配合処方は、機械強度の観点から、シリコーンゴム100質量部に対して35質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましい。これにより中間転写体に適した安定した導電性が弾性層12に付与される。
また、弾性層12は、充填剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、架橋助剤、スコーチ防止剤、老化防止剤、軟化剤、熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、防錆剤などの添加剤を含んでいてもよい。特に、充填剤としては、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、湿式シリカ、ヒュームド酸化チタン、セルロースナノファイバーなどの補強性充填剤が挙げられる。補強性充填剤は、シリコーンゴム中に分散されやすいなどの観点から、オルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン、分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジオルガノシロキサンオリゴマー、環状オルガノシロキサンなどの有機ケイ素化合物により表面改質されていてもよい。
なお、基層11と弾性層12との間に、必要に応じてプライマー層(図示せず)を設けてもよい。プライマー層の厚さは、プライマー層内の凝集破壊を低減する観点から、0.1μm以上0.3μm以下が好ましい。
<中間層>
中間層13について説明する。中間層13は、弾性層12で発生した低分子量の成分の表面層14の表面へのブリードを抑制するために、水蒸気透過係数が小さくなるように設定されている。中間層13を構成する材料としては、厚さが15μmの場合における水蒸気透過係数が600g/m・24h以下の材料であれば、特に制限なく用いることができる。このような材料としては、ポリウレタン(ウレタン樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、酢酸セルロース樹脂などが挙げられる。
中間層13の厚さは、0.8μm以上16μm以下が好ましく、1μm以上15μm以下がより好ましい。中間層13の厚さが薄すぎると、局所的に安定してブリードを抑制することができない領域が発生する場合がある。また、中間層13の厚さが厚すぎると、弾性層12の弾性機能を阻害してしまう場合がある。
中間層13は、必要に応じ、硬化剤、可塑剤、導電剤などの添加剤を含んでいてもよい。添加剤の量としては、水蒸気透過係数を損なわない程度で、かつ、十分な機械強度を有する範囲であれば特に制限はない。
<表面層>
表面層14について説明する。表面層14は、中間転写ベルト1の表面(トナー像を担持する面)を構成する。表面層14は、記録材Sに対するトナーの転写性の向上、中間転写ベルト1からのトナーの離型性の向上のために設けられる層であり、低付着性を有していることが必要である。表面層14を構成する材料としては、低付着性を有している材料であれば特に制限はなく用いることができる。このような材料としては、フッ素樹脂、含フッ素ウレタン樹脂、フッ素ゴム、シロキサン変性ポリイミドなどが挙げられる。これらのうち、弾性層12の弾性機能を損なわない観点から、含フッ素ウレタン樹脂が好ましい。また、これらの樹脂にPTFE粒子、PFPE粒子、PFA粒子、Si粒子、疎水化SiO粒子などの疎水性フィラーを添加しても構わない。
表面層14の厚さは、1μm以上4μm以下が好ましい。表面層14の厚さが1μm未満であると、摩耗により消失しやすくなる。また、表面層14の厚さが4μmより大きいと、弾性層12の弾性機能を阻害してしまう場合がある。
表面層14は、必要に応じ、上述と同様の導電剤を含んでいてもよい。導電剤の量としては、付着性や機械強度の観点から、表面層14の主成分(含フッ素ウレタン樹脂など)100質量部に対して30質量部以下であることが好ましい。
<中間転写ベルトの電気抵抗>
中間転写ベルト1の体積抵抗率は、1.0×10Ω・cm以上、1.0×1014Ω・cm以下であることが好ましく、1.0×10Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下であることがより好ましい。
また、表面層14側から測定した中間転写ベルト1の表面抵抗率は、1.0×10Ω/□以上、1.0×1014Ω/□以下であることが好ましく、1.0×10Ω/□以上、1.0×1013Ω/□以下であることがより好ましい。
中間転写ベルト1の電気抵抗を上記のような半導電領域の範囲内に設定することによって、感光ドラム101からのトナー像の1次転写、及び中間転写ベルト1から記録材Sへのトナー像の2次転写を安定して行うことができる。
3.実験例1
3-1.実施例及び比較例の中間転写ベルトの構成
次に、下記の実施例1~14及び比較例1~4を用いて本発明の効果について更に説明する。
<各層の厚さの測定方法>
ここで、中間転写ベルト1の各層の厚さの測定方法について説明する。中間転写ベルト1の各層(基層11、弾性層12、中間層13、表面層14)の厚さは、クロスセクションポリッシャーを使用して中間転写ベルト1の表面から垂直な断面を作製し、その後作製した断面を走査型電子顕微鏡にて観察することで求めた。
具体的には、クロスセクションポリシャー(商品名:SM-09010、日本電子社製)にて、加速電圧4kV、電流値70μA、アルゴンガスを用いて15時間かけて、表面に対して垂直な断面を作製した。その後、この断面を走査型電子顕微鏡(商品名:XL-300-SFEG、FEI製)で、加速電圧3kV、倍率1,500倍にて任意の3点を観察し、得られた画像データから各層の厚さを算出し、その平均値を評価対象物の各層の厚さ(平均厚さ、平均膜厚)とした。
[実施例1]
実施例及び比較例において、混合分散液の材料としては、溶剤により希釈・分散されているものがあるが、各材料の使用量(質量部)は、特に示さない限り不揮発分に関する量であって、溶剤(揮発分)が除かれた量を意味する。
<基層の調製>
下記の材料を、2軸混練機(商品名:PCM30、池貝社製)を用いて混練し、ペレット体を得た。
・ポリエーテルエーテルケトン(商品名:VICTREX PEEK450G、ビクトレックス社製)
・アセチレンブラック(商品名:デンカブラック粒状品、デンカ社製)
ポリエーテルエーテルケトンが80質量%、アセチレンブラックが20質量%となるよう、上記の材料を各々重量フィーダを用いて2軸混練機に投入した。2軸混練機のシリンダ設定温度は、材料投入部を320℃とし、シリンダ下流及びダイは360℃とした。2軸混練機のスクリュ回転数は300rpmとし、材料供給量は8kg/hとした。
次に、得られたペレットを用い、円筒押出成形することでベルトを得た。円筒押出成形は、単軸押出機(商品名:GT40、プラスチック工学研究所社製)、及び直径300mm、隙間1mmの円形開口部を有する円筒ダイを用いて行った。重量フィーダを用い、ペレットを4kg/hの供給量で単軸押出機に供給した。単軸押出機のシリンダ設定温度は、材料投入部を320℃とし、シリンダ下流及び円筒ダイは380℃とした。単軸押出機から吐出された熔融樹脂は、ギアポンプを経て、円筒ダイから押し出され、円筒引取機により、厚さ85μmとなる速度にて引き取られた。熔融樹脂は、引き取られる過程において、円筒ダイと円筒引取機との間に設けられた冷却マンドレルと接触することで冷却・固化された。固化した樹脂が、円筒引取機の下部に設置された円筒切断機にて、幅460mmとなるよう切断され、結晶性熱可塑性樹脂ベルトが得られた。
<弾性層の調製>
導電剤として、イオン液体型帯電防止剤(商品名:FC-4400、スリーエムジャパン社製)を用いた。付加硬化型液状(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B10)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)100質量部に対し、上記導電剤を0.2質量部の割合で添加し、遊星撹拌脱泡装置(商品名:HM-500、キーエンス社製)で撹拌・脱泡して混合液を得た。
次に、基層11となる上記結晶性熱可塑性樹脂ベルトを円筒形の中子に取り付け、更に中子と同軸上にゴム吐出用のリングノズルを取り付けた。送液ポンプを用いて上記液状シリコーンゴム混合液をリングノズルに供給し、スリットから吐出することで、上記基層11上に混合液を塗布した。この際、硬化後のシリコーンゴム層の厚さが220μmになるように、リングノズルの相対移動速度及び送液ポンプ吐出量を調整した。
上記混合液が塗布された結晶性熱可塑性樹脂ベルトを中子に取り付けた状態で加熱炉に投入した。加熱炉による架橋(加硫)工程は、一次焼成は130℃で10分、更に二次焼成は180℃で180分加熱し、ゴム架橋を行った。冷却後、ベルトを中子から取り外し、弾性層12が積層されたベルトを得た。
<弾性層の表面改質>
弾性層12と中間層13との接着性を向上させるため、弾性層12の表面改質を、エキシマUV照射ユニットとして172nmの単一波長を発するエキシマランプ(エム・ディ・コム社製)を用いて行った。
上記弾性層12が付与されたベルトを円柱状中子に嵌め、エキシマランプ表面から約1mmの距離に配置し、中子を5rpmの回転速度で回転させながら、窒素ガスと空気を流入させた空間内で、エキシマUV照射を30分間行った。
これにより、弾性層12の中間層側の表面に、弾性層12にエキシマUVが照射されることで形成される表面改質層、主にSiOで構成されるSiO層が設けられる。
<中間層の調製>
中間層13の材料として、ポリウレタン樹脂塗料(商品名:Hydran 201、DIC社製)を用いた。上記表面改質を行った弾性層12が積層されたベルトを中子に嵌め合わせ、90rpmで回転させながら、スプレーガン(商品名:W-101、アネスト岩田社製)を用いて上記ポリウレタン樹脂液を塗布した。塗布時の塗料の吐出量は、中間層13の乾燥後の厚さが8μmとなるように設定した。
上記樹脂液の塗布後、上記ベルトを中子に嵌め合せた状態で、90rpmで回転させながら15分間自然乾燥を行った。乾燥後、弾性層12上にポリウレタン中間層13が積層されたベルトを得た。
<表面層の調製>
表面層14の材料として、ポリウレタンディスパージョンにポリテトラフルオロエチレンが分散された含フッ素ポリウレタン樹脂液(商品名:Emralon T-861、ヘンケルジャパン社製)を用いた。上記中間層13が積層されたベルトを中子に嵌め合わせ、90rpmで回転させながら、スプレーガン(商品名:W-101、アネスト岩田社製)を用いて上記ウレタン樹脂液を塗布した。塗布時の塗料の吐出量は、表面層14の乾燥後の厚さが3μmとなるように設定した。
上記樹脂液の塗布後、130℃の加熱炉に入れ、30分間放置した。加熱炉から取出し、冷却後、実施例1の中間転写ベルト1を得た。
<厚さ>
実施例1の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が8.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例2]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして実施例2の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
弾性層12の調製において、弾性層12の導電剤として、イオン性基含有シリコーンオリゴマー(商品名:X-40-2750、信越化学工業社製)を、付加硬化型液状シリコーンゴム100重量部に対し、0.2質量部の割合で添加した。
また、中間層13の調製において、中間層13の材料として、ポリアミド樹脂(商品名:AQナイロンP70、東レ社製)を用いた。ポリアミド樹脂塗料は、ペレット状のAQナイロンP70をエタノールに溶解させて15質量%の溶液を作製し、次にこの溶液に硬化剤(商品名:レジトップ2773、群栄化学社製)を樹脂に対して20質量部添加し、更に全固形分濃度が10質量%になるようにエタノールを加えることで得た。調製したポリアミド樹脂塗料は、実施例1と同様にして、乾燥後の厚さが6μmとなるように弾性層12上にスプレー塗布した。その後、ベルトを中子に嵌め合せた状態で、90rpmで回転させながら約10分間乾燥させ、溶剤を十分に乾燥させた。その後、ベルトを中子に嵌めたまま、加熱炉中で150°で30分間加熱焼成を行った。その後、ベルトが嵌められた中子を加熱炉から取り出し、十分に冷却することで、弾性層12上にポリアミドの中間層13が積層されたベルトを得た。
<厚さ>
実施例2の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が6.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例3]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして実施例3の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の材料として、ポリ塩化ビニリデン樹脂(商品名:サランレジンF310、旭化成社製)を用いた。ポリ塩化ビニリデン樹脂塗料は、固体状のF310をメチルエーテルケトンに溶解させ20質量%の溶液を作製し、次にこの溶液に可塑剤(商品名:脂肪族系二塩基酸エステルDBS、大八化学社製)を樹脂に対して20質量部添加し、全固形分濃度が15質量%になるようにメチルエーテルケトンを加えることで得た。調製した塗料は、実施例1と同様にして、乾燥後の厚さが2μmとなるように弾性層12上にスプレー塗布した。その後、ベルトを中子に嵌め合せた状態で、90rpmで回転させながら約10分間乾燥させ、溶剤を十分に乾燥させた。その後、ベルトを中子に嵌めたまま、焼成炉中で100°で30分間加熱焼成を行った。その後、ベルトが嵌められた中子を加熱炉から取り出し、十分に冷却することで、弾性層12上にポリ塩化ビニリデンの中間層13が積層されたベルトを得た。
<厚さ>
実施例3の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が2.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例4]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして実施例4の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の材料として、フッ素樹脂(商品名:ルミフロンLF600X、AGC社製)を用いた。フッ素樹脂塗料は、ルミフロンLF600Xに硬化剤(商品名:コロネートHX、東ソー社製)、及びトルエンを加えることで、全固形分濃度が20質量%になるように調整することで得た。なお、硬化剤の添加量は、コロネートHXのNCO(%)と、ルミフロンLF600XのOH価(mgKOH/g-polymer)が、NCO/OH=1となるように調整した。調製したフッ素樹脂塗料は、実施例1と同様にして、乾燥後の厚さが1.6μmとなるように弾性層12上にスプレー塗布した。その後、ベルトを中子に嵌め合せた状態で、90rpmで回転させながら約10分間乾燥させ、溶剤を十分に乾燥させた。その後、ベルトを中子に嵌めたまま、焼成炉中で80°で30分間加熱焼成を行った。その後、ベルトが嵌められた中子を加熱炉から取り出し、十分に冷却することで、弾性層12上にフッ素樹脂の中間層13が積層されたベルトを得た。
<厚さ>
実施例4の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が1.6μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例5]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして実施例5の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の材料として、フェノール樹脂(商品名:フェノライト5010、DIC社製)を用いた。フェノール樹脂塗料は、フェノライト5010に、全固形分濃度が20質量%になるようにエタノールを加え、溶解させることで得た。調製したフェノール樹脂塗料は、実施例1と同様にして、乾燥後の厚さが15μmとなるように弾性層12上にスプレー塗布した。その後、ベルトを中子に嵌め合せた状態で、90rpmで回転させながら約10分間乾燥させ、溶剤を十分に乾燥させた。その後、ベルトを中子に嵌めたまま、焼成炉中で160°で30分間加熱焼成を行った。その後、ベルトが嵌められた中子を加熱炉から取り出し、十分に冷却することで、弾性層12上にフェノール樹脂の中間層13が積層されたベルトを得た。
<厚さ>
実施例5の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が15.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例6]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして実施例6の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の材料として、酢酸セルロース(商品名:L-20、ダイセル社製)を用いた。酢酸セルロース塗料は、粉末状の酢酸セルロースL-20に、固形分濃度が5質量%になるようにメチルエーテルケトンに加え、溶解させることで得た。調製した酢酸セルロース塗料は、実施例1と同様にして、乾燥後の厚さが16μmとなるように弾性層12上にスプレー塗布した。その後、ベルトを中子に嵌め合せた状態で、90rpmで回転させながら約15分間乾燥させ、溶剤を十分に乾燥させた。その後、ベルトを中子に嵌めたまま、焼成炉中で60°で30分間加熱焼成を行った。その後、ベルトが嵌められた中子を加熱炉から取り出し、十分に冷却した後、ベルトを中子から取り外すことで、弾性層12上に酢酸セルロースの中間層13が積層されたベルトを得た。
<厚さ>
実施例6の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が16.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例7]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして実施例7の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが4μmとなるように設定した。
<厚さ>
実施例7の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が4.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例8]
下記の変更点以外は実施例2と同様にして実施例8の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが3μmとなるように設定した。
<厚さ>
実施例8の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が3.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例9]
下記の変更点以外は実施例3と同様にして実施例9の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが1μmとなるように設定した。
<厚さ>
実施例9の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が1.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例10]
下記の変更点以外は実施例4と同様にして実施例10の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが0.8μmとなるように設定した。
<厚さ>
実施例10の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が0.8μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例11]
下記の変更点以外は実施例5と同様にして実施例11の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが7.5μmとなるように設定した。
<厚さ>
実施例11の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が7.5μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例12]
下記の変更点以外は実施例6と同様にして実施例12の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが8μmとなるように設定した。
<厚さ>
実施例12の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が8.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例13]
下記の変更点以外は実施例7と同様にして実施例13の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例7で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が低い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A1000:B5)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
<厚さ>
実施例13の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が4.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[実施例14]
下記の変更点以外は実施例7と同様にして実施例14の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例7で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が高い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B20)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
<厚さ>
実施例14の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が4.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[比較例1]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして比較例1の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13を塗布しなかった。
<厚さ>
比較例1の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、表面層14が3.0μmであった。
[比較例2]
下記の変更点以外は実施例1と同様にして比較例2の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが3μmとなるように設定した。
<厚さ>
比較例2の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が3.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[比較例3]
下記の変更点以外は実施例13と同様にして比較例3の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例13で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより更に架橋点密度が低い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A1000:B1)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
<厚さ>
比較例3の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が4.0μm、表面層14が3.0μmであった。
[比較例4]
下記の変更点以外は実施例14と同様にして比較例4の中間転写ベルト1を得た。
<変更点>
弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例14で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより更に架橋点密度が高い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B30)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
<厚さ>
比較例4の中間転写ベルト1の各層の厚さは、基層11が85μm、弾性層12が220μm、中間層13が4.0μm、表面層14が3.0μmであった。
作製した実施例1~14、比較例1~4の中間転写ベルト1の中間層13の材料の種類、及び各層の厚さを表1に示す。
Figure 0007254504000001
3-2.実施例及び比較例の中間転写ベルトの評価
次に、実施例及び比較例の中間転写ベルト1について、中間層13の水蒸気透過係数、弾性層12のJIS-A硬度又はJIS-E硬度、ブリード、凹凸紙に対する転写性、表面抵抗率、体積抵抗率を調べた結果について説明する。
<水蒸気透過係数の測定方法>
水蒸気透過係数は、JIS Z 0208:透湿度試験方法(カップ法)(試験条件:40℃・90%RH)に則り、評価を行った。作製した中間転写ベルト1の中間層13のみを摘出し、摘出した中間層13の水蒸気透過率を測定し、この水蒸気透過率にサンプルの厚さを乗ずることで評価対象物の水蒸気透過係数を算出した。
なお、サンプルは、中間転写ベルト1の幅方向の画像領域(中間転写ベルト1の表面のトナー像が転写され得る領域)の範囲内から得た。具体的には、サンプルは、各評価対象の中間転写ベルト1の幅方向の中央位置を含むように得た。また、各評価対象の中間転写ベルト1に関する水蒸気透過係数の測定値は、複数回(例えばベルトの周方向の5箇所)測定を行って得た測定値の平均値で代表することができる。
<JIS-A硬度、JIS-E硬度の測定方法>
作製した中間転写ベルト1の弾性層12のみを摘出し、摘出した弾性層12から試験片を作製する。試験片の大きさは、10mm×10mm以上とする。また、厚さが6.0mm以上となるまで摘出した弾性層12を積層して試験片とする。タイプAデュロメータを用いて作製した試験片の硬さを計測する。これら計測を5回行い(例えばベルトの周方向の5箇所の試験片)、計測した値の中央値を評価対象物のJIS-A硬度とした。JIS-A硬度が10度以下の試験片はタイプEデュロメータを用いて測定し、これをJIS-E硬度とした。
なお、試験片は、中間転写ベルト1の幅方向の画像領域の範囲内から得た。具体的には、試験片は、各評価対象の中間転写ベルト1の幅方向の中央位置を含むように得た。
<ブリードの評価方法>
フルカラー電子写真画像形成装置(商品名:imagePRESS C800、キヤノン社製)に装着されている中間転写ベルトに代えて、実施例又は比較例の中間転写ベルト1を装着した。そして、ブラック用の画像形成部PKの感光ドラム101Kを評価対象である中間転写ベルト1に高温高湿(温度30℃、相対湿度80%)環境下で10分間接触させた。その後、A3サイズの普通紙(商品名:GF-C081A3、キヤノン社製)上に、ブラックのベタ画像(最大濃度レベルの画像)を100枚出力した。なお、画像の形成には、上記電子写真画像形成装置のプリントカートリッジに搭載されているブラックの現像剤を用いた。また、画像の出力は、高温高湿(温度30℃、相対湿度80%)環境下で行った。
画像出力後、得られた100枚のベタ画像を次の手順で評価した。ブラック用の感光ドラム101Kの、画像形成前に中間転写ベルト1と接触させた領域に対応する領域において、中間転写ベルト1のブリードに起因する中間転写ベルト1の幅方向に沿う筋状の画像劣化が何枚目の出力画像で消滅したかを目視により観察した。そして、下記の基準によってブリードの程度を評価した。この筋状の画像劣化は、中間転写ベルト1の表面に移行したブリード成分が感光ドラム101Kの表面に付着し、感光ドラム101Kの表面の電気抵抗の変動などに起因して静電像が乱れる(潜像の流れ)ことで発生するものと考えられる。また、この筋状の画像劣化は、画像出力を続けることで、感光ドラム101K上からブリード成分が除去されるなどして改善するものと考えられる。
ランクA:出力画像10枚以下で画像劣化が消滅した
ランクB:出力画像11枚以上50枚以下で画像劣化が消滅した
ランクC:出力画像51枚以上100枚以下で画像劣化が消滅した
ランクD:出力画像100枚では画像劣化が消滅しない
<凹凸紙転写性の評価方法>
フルカラー電子写真画像形成装置(商品名:imagePRESS C800、キヤノン社製)に装着されている中間転写ベルトに代えて、実施例又は比較例の中間転写ベルト1を装着した。そして、A4サイズの普通紙(商品名:CS814、キヤノン社製)上に、ブルーのベタ画像を出力した。なお、画像の形成には、上記電子写真画像形成装置のプリントカートリッジに搭載されているシアン及びマゼンタの現像剤を用いた。また、画像の出力は、常温常湿(温度25℃、相対湿度55%)環境下で行った。
次に、シアン及びマゼンダの現像剤を用いて、エンボス紙であるレザック66 250g A3サイズ紙を使用し、2次色のベタ画像を出力し、得られたベタ画像を次の手順で評価した。ベタ画像をスキャナー(商品名:CanoScan 9000F、キヤノン社製)を用い、読み取り解像度600dpi、画像補正処理OFFで画像を読み込み、2,550×2,550ピクセル(およそ10.8×10.8cm)の範囲でトリミングを行った。得られた画像を表示倍率200%で目視により観察し、表面粗さの大きさに起因する画像ムラが見られるか否か、見られる場合はどの程度かを観察した。そして、下記の基準によって画像品質を評価した。
ランクA:全く画像ムラが見られず良好
ランクB:一部に軽微な画像ムラあり
ランクC:観察画像の2割程度の領域に画像ムラあり
ランクD:観察画像の半分以上に亘って画像ムラあり
<表面抵抗率、体積抵抗率の測定方法>
中間転写ベルト1の表面抵抗率の測定は、円形電極(商品名:ハイレスタUP、三菱化学アナリテック社製)を用いて行った。測定対象物である中間転写ベルト1を絶縁体からなる板の上に置き、1000Vの電圧を印加し、印加後10秒後の値を読み取る。単一のベルト面内で任意の16箇所を測定し、その平均値を測定対象の中間転写ベルト1の表面抵抗率とする。
体積抵抗率の測定方法は、測定対象物を金属からなる板の上に置いて円筒電極との間に流れる電流を測定することを除いて上記表面抵抗率の測定方法と実質的に同一である。
なお、以下の表では、便宜上、表面抵抗率、体積抵抗率について、1.0×1011Ω/□を1E+11Ω/□、1.0×1010Ω・cmを1E+10Ω・cmなどと表記する。
<評価結果>
実施例又は比較例の中間転写ベルト1についての、中間層13の水蒸気透過係数、弾性層12のJIS-A硬度又はJIS-E硬度、ブリード、凹凸紙に対する転写性、表面抵抗率、体積抵抗率の測定結果あるいは評価結果を表2に示す。
Figure 0007254504000002
表2の結果からわかるように、中間層13が設けられていない場合、あるいは中間層13の水蒸気透過係数が大きい場合は、ブリードによる画像劣化が発生した(比較例1、比較例2)。これに対し、弾性層12と表面層14との間に水蒸気透過係数が小さい中間層14を設けた場合は、ブリードによる画像劣化が抑制された(実施例1~14)。これは、次のような理由によるものと考えられる。つまり、弾性層12の主成分であるシリコーンゴムなどに由来する弾性層12に含有される低分子量の成分が、表面層14の表面に移行することでブリードによる画像劣化が発生する。これに対し、水蒸気透過係数が小さい中間層13を、弾性層12と表面層14との間に導入することによって、弾性層12から発生したブリード成分の中間転写ベルト1の表面への移行を阻止することができる。これによって、ブリードによる画像劣化を抑制できるものと考えられる。表2の結果からわかるように、中間層13の水蒸気透過係数が600g/m・24h以下であれば、ブリード成分の中間転写ベルト1の表面への移行を阻止する効果が得られる。また、表2の結果からわかるように、ブリード成分の中間転写ベルト1の表面への移行を阻止するより高い効果を得るためには、中間層13の水蒸気透過係数が108g/m・24h以下であることが好ましく、100g/m・24h以下であることがより好ましい。なお、中間層13の水蒸気透過係数は、小さければ小さいほどよいが、典型的には小さくても0.1g/m・24h以上である。
一方、表2の結果からわかるように、弾性層12のJIS-E硬度が低すぎる場合は、ブリードによる画像劣化が発生した(比較例3)。これは、弾性層12のJIS-E硬度が低すぎる場合、弾性層12のシリコーンゴムの分子間自由体積が増大することで、ブリード成分が増大するためであると考えられる。また、弾性層12のJIS-E硬度が低すぎる場合、弾性層12と表面層14との硬さの違いから表面層14の初期割れが発生することも影響するものと考えられる。また、表2の結果からわかるように、弾性層12のJIS-A硬度が高すぎる場合は、弾性中間転写ベルトに求められる機能である凹凸紙に対する転写性が低下してしまう(比較例4)。これは、弾性層12のJIS-A硬度が高すぎる場合には、凹凸紙への追従性が低下することで、凹凸紙への転写性が低下したためであると考えられる。表2の結果からわかるように、弾性層12のJIS-A硬度が60度以下、JIS-E硬度が5度以上であれば、ブリードによる画像劣化を抑制しつつ、弾性層12による転写性の向上の効果を得ることができる(実施例13、実施例14)。また、更なる検討の結果、ブリードによる画像劣化を抑制するためには、弾性層12のJIS-A硬度が55度以下、JIS-E硬度が10度以上であることが好ましいことがわかった。
4.実験例2
4-1.実施例及び比較例の中間転写ベルトの構成
次に、下記の実施例21~25及び比較例21~24(便宜上、本実験例における実施例、比較例には20番台の番号を付す。)を用いて、弾性層12の表面改質の影響について説明する。
[実施例21]
実験例1で説明した実施例1と同様にして実施例21の中間転写ベルト1を得た。
[実施例22]
次の変更点以外は実施例21(実施例1)と同様にして実施例22の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例21で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が低い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A1000:B5)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
[実施例23]
次の変更点以外は実施例21(実施例1)と同様にして実施例23の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例21で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が高い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B20)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
[実施例24]
次の変更点以外は実施例21(実施例1)と同様にして実施例24の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の表面改質において、エキシマUV照射時間を10分間とした。
[実施例25]
次の変更点以外は実施例21(実施例1)と同様にして実施例25の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の表面改質において、エキシマUV照射時間を60分間とした。
[比較例21]
次の変更点以外は実施例22と同様にして比較例21の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例22で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより更に架橋点密度が低い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A1000:B1)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
[比較例22]
次の変更点以外は実施例23と同様にして比較例22の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例23で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより更に架橋点密度が高い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B30)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
[比較例23]
次の変更点以外は実施例21(実施例1)と同様にして比較例23の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の表面改質を行わなかった。
[比較例24]
次の変更点以外は実施例21(実施例1)と同様にして比較例24の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の表面改質において、エキシマUV照射時間を90分間とした。
作製した実施例21~25、比較例21~24の中間転写ベルト1の各層の厚さ、及び弾性層12のエキシマUV照射時間を表3に示す。
Figure 0007254504000003
4-2.実施例及び比較例の中間転写ベルトの評価
次に、実施例及び比較例の中間転写ベルト1について、弾性層12の表面改質深さ、中間層13の水蒸気透過係数、弾性層12のJIS-A硬度又はJIS-E硬度、弾性層12の初期割れ、ブリード、凹凸紙に対する転写性、表面抵抗率、体積抵抗率を調べた結果について説明する。なお、水蒸気透過係数の測定方法、JIS-A硬度又はJIS-E硬度の測定方法、ブリードの評価方法、凹凸紙に対する転写性の評価方法、表面抵抗率、体積抵抗率の測定方法は、それぞれ実験例1と同じである。
<弾性層の改質深さ評価方法>
弾性層12の表面改質によって形成されるシリコーンゴムの改質深さ(SiO層の厚さ)を算出する。まず、中間転写ベルト1をカッターナイフなどにより10mm×10mm程度の短冊形に切り出した後、エポキシ樹脂で包埋する。次に、エポキシ樹脂が硬化した後、研磨紙により断面サンプルを作製する。この断面サンプルを原子間力顕微鏡(商品名:DimensionIcon、Bruker社製)及びカンチレバー(商品名:ScanAsyst-Air、Bruker社製)を使用して、測定モード「PeakForceQNM」によって得られるカンチレバーのたわみ量(サンプルの変形量)を表す画像からシリコーンゴムの改質深さを算出した。
具体的には、カンチレバーのたわみ量(サンプルの変形量)を弾性層表面から測定し、たわみ量が急激に変化する位置までを表面改質層とし、弾性層表面から表面改質層の終わりまでをSiO層の厚さとした。なお、表面改質層がSiO層であることはX線回折のピーク位置によって確認した。
<弾性層の初期割れ評価方法>
弾性層12の表面改質後の表面を光学顕微鏡などで観察して亀裂が発生しているか否かを確認した。そして、下記の基準によって弾性層12の初期割れを評価した。
ランクA:全く亀裂が見られず良好
ランクB:幅3μm未満の亀裂あり
ランクC:幅3μm以上5μ未満の亀裂あり
ランクD:幅5μm以上の亀裂あり
<評価結果>
実施例又は比較例の中間転写ベルト1についての、弾性層12の改質深さ、弾性層13の水蒸気透過係数、弾性層12のJIS-A硬度又はJIS-E硬度、弾性層12の初期割れ、ブリード、凹凸紙に対する転写性、表面抵抗率、体積抵抗率の測定結果あるいは評価結果を表4に示す。
Figure 0007254504000004
表4の結果からわかるように、弾性層12の改質深さが小さすぎる場合は、ブリードによる画像劣化が発生した(比較例23)。これに対し、弾性層12の改質深さが大きい場合は、ブリードによる画像劣化を抑制する効果が高い(実施例21、実施例25)。これは、次のような理由によるものと考えられる。つまり、弾性層12の主成分であるシリコーンゴムなどに由来する弾性層12に含有される低分子量の成分が、表面層14の表面に移行することでブリードによる画像劣化が発生する。これに対し、弾性層12の表面改質によって、弾性層21の表面にSiO層が形成され、このSiO層がブリードの阻止層として働く。そのため、このSiO層によるブリード成分の阻止効果と、中間層14によるブリード成分の阻止効果と、が相まって、ブリードによる画像劣化を抑制する効果を高めることができるものと考えられる。ただし、弾性層12の改質深さが大きすぎる場合は、弾性層12の初期割れが生じた(比較例24)。これは、弾性層12の柔軟性が損なわれたためであると考えられる。表4の結果からわかるように、弾性層12の改質深さ、すなわち、SiO層の厚さは、0.1μm以上2.0μm以下であることが好ましい(実施例24、実施例25)。
また、実験例1と同様、表4の結果から、ブリードによる画像劣化を抑制しつつ、弾性層12による転写性の向上の効果を得るためには、弾性層12のJIS-A硬度が60度以下、JIS-E硬度が5度以上であることが必要であることがわかる(実施例22、実施例23、比較例21、比較例22)。
5.実験例3
次に、下記の実施例31~37及び比較例31~34(便宜上、本実験例における実施例、比較例には30番台の番号を付す。)を用いて、弾性層12の材料の架橋度の影響について説明する。
[実施例31]
実験例1で説明した実施例1と同様にして実施例31の中間転写ベルト1を得た。
[実施例32]
次の変更点以外は実施例31(実施例1)と同様にして実施例32の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例1で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が低い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A1000:B5)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
[実施例33]
次の変更点以外は実施例31(実施例1)と同様にして実施例33の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例1で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が高い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B20)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。
[実施例34]
次の変更点以外は実施例31(実施例1)と同様にして実施例34の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、基層11上に混合液を塗布した後に、混合液が塗布されたベルトを中子に取り付けた状態で加熱炉に入れ、一次焼成は130℃で10分、更に二次焼成は150℃で180分加熱し、ゴム架橋を行った。
[実施例35]
次の変更点以外は実施例31(実施例1)と同様にして実施例35の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、基層11上に混合液を塗布した後に、混合液が塗布されたベルトを中子に取り付けた状態で加熱炉に入れ、一次焼成は130℃で10分、更に二次焼成は210℃で180分加熱し、ゴム架橋を行った。
[実施例36]
次の変更点以外は実施例34と同様にして実施例36の中間転写ベルト1を得た。中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが4μmとなるように設定した。
[実施例37]
次の変更点以外は実施例35と同様にして実施例37の中間転写ベルト1を得た。中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが4μmとなるように設定した。
[比較例31]
次の変更点以外は実施例31(実施例1)と同様にして比較例31の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例31で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が低い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A1000:B1)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。また、中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが4μmとなるように設定した。
[比較例32]
次の変更点以外は実施例31(実施例1)と同様にして比較例32の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、弾性層12のゴム材料として、実施例31で用いた付加硬化型液状シリコーンゴムより架橋点密度が高い付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3032 A/B(重量比A100:B30)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を用いた。また、中間層13の調製において、中間層13の塗布時の塗料の吐出量を、中間層13の乾燥後の厚さが4μmとなるように設定した。
[比較例33]
次の変更点以外は実施例36と同様にして比較例33の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、基層11上に混合液を塗布した後に、混合液が塗布されたベルトを中子に取り付けた状態で加熱炉に入れ、一次焼成は130℃で10分、更に二次焼成は210℃で120分加熱し、ゴム架橋を行った。
[比較例34]
次の変更点以外は実施例37と同様にして比較例34の中間転写ベルト1を得た。弾性層12の調製において、基層11上に混合液を塗布した後に、混合液が塗布されたベルトを中子に取り付けた状態で加熱炉に入れ、一次焼成は130℃で10分、更に二次焼成は210℃で240分加熱し、ゴム架橋を行った。
作製した実施例31~37、比較例31~34の中間転写ベルト1の各層の厚さ、及び弾性層12の架橋工程における二次焼成条件を表5に示す。
Figure 0007254504000005
5-2.実施例及び比較例の中間転写ベルトの評価
次に、実施例及び比較例の中間転写ベルト1について、中間層13の水蒸気透過係数、弾性層12のJIS-A硬度又はJIS-E硬度、弾性層12の膨潤度、ブリード、凹凸紙に対する転写性、表面抵抗率、体積抵抗率を調べた結果について説明する。なお、水蒸気透過係数の測定方法、JIS-A硬度又はJIS-E硬度の測定方法、ブリードの評価方法、凹凸紙に対する転写性の評価方法、表面抵抗率、体積抵抗率の測定方法は、それぞれ実験例1と同じである。
<弾性層の膨潤度の測定方法>
弾性層12の膨潤度は、架橋度合いを推測する次の方法を用いて測定した。つまり、ゴム製品から切り出した試験片(テストピース)を室温下でトルエンに一定時間浸漬し、その浸漬前と浸漬後の試験片の膨潤度(体積変化率=浸漬後の体積/浸漬前の体積)を比較する「トルエン膨潤法」を用いた。
上記体積の測定は、JIS K 6258:2016に従って行った。また、テストピースは、長さ及び幅がそれぞれ10±0.1cm、厚さが0.02±0.005cmの形状となるように弾性層12のみを摘出することで得た。また、浸漬時間を浸漬後の体積が概ね飽和する時間とするために、24時間ごとに測定を行って上記体積変化率を求め、24時間前に求めた体積変化率と比較して5%以内の差であった場合に、最後に求めた体積変化率を膨潤度の測定値とした。
なお、テストピースは、中間転写ベルト1の幅方向の画像領域の範囲内から得た。具体的には、テストピースは、各評価対象の中間転写ベルト1の幅方向の中央位置を含むように得た。また、各評価対象の中間転写ベルト1に関する弾性層12の膨潤度の測定値は、複数回(例えばベルトの周方向の5箇所)測定を行って得た測定値の平均値で代表することができる。
<評価結果>
実施例又は比較例の中間転写ベルト1についての、中間層13の水蒸気透過係数、弾性層12のJIS-A硬度又はJIS-E硬度、ブリード、凹凸紙に対する転写性、表面抵抗率、体積抵抗率の測定結果あるいは評価結果を表6に示す。
Figure 0007254504000006
表6の結果からわかるように、弾性層12の膨潤度が高すぎる、すなわち、シリコーンゴムの架橋密度が低すぎる場合は、中間層13を導入してもブリードによる画像劣化が発生した(比較例33)。これは、弾性層12の二次焼成の時間が短かすぎ、シリコーンゴムの架橋密度が低すぎると、弾性層12のシリコーンゴムの分子間自由体積が増大するため、ブリード成分が増大するためであると考えられる。一方、弾性層12の膨潤度が低すぎる、すなわち、シリコーンゴムの架橋密度が高すぎる場合も、ブリードによる画像劣化が発生した(比較例34)。これは、弾性層12の二次焼成の時間が長すぎると、加熱による分解生成物が増えるため、これがブリード物として作用しているものと考えられる。表6の結果からわかるように、弾性層12の膨潤度は、130%以上160%以下であることが好ましい(実施例31、実施例33~37)。
また、実験例1と同様、表6の結果から、ブリードによる画像劣化を抑制しつつ、弾性層12による転写性の向上の効果を得るためには、弾性層12のJIS-A硬度が60度以下、JIS-E硬度が5度以上であることが必要であることがわかる(実施例32、実施例33、比較例31、比較例32)。
1 中間転写ベルト
11 基層
12 弾性層
13 中間層
14 表面層

Claims (7)

  1. 基層と、
    前記基層より上に積層された弾性層と、
    前記弾性層より上に積層された中間層と、
    前記中間層より上に積層された表面層と、を有し、
    前記弾性層が弾性体としてシリコーンゴムを用いて形成されている中間転写ベルトにおいて、
    前記弾性層のJIS-A硬度が60度以下、JIS-E硬度が5度以上であり、前記中間層の透湿度試験方法(JIS Z 0208)により測定される水蒸気透過係数が600g/m・24h以下であり、
    前記中間層の平均の厚さが1μm以上15μm以下であり、
    前記弾性層の前記中間層側の表面にSiO 層が設けられており、前記SiO 層の平均の厚さが0.1μm以上2.0μm以下であることを特徴とする中間転写ベルト。
  2. 前記中間層の透湿度試験方法(JIS Z 0208)により測定される水蒸気透過係数が100g/m・24h以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
  3. 前記中間層は、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、又は酢酸セルロース樹脂を用いて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の中間転写ベルト。
  4. 前記SiO 層は、前記弾性層にエキシマUVが照射されることで形成される表面改質層であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
  5. 前記弾性層のトルエン膨潤法で測定される膨潤度が130%以上160%以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
  6. 前記弾性層がイオン導電剤を含有していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の中間転写ベルト。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の中間転写ベルトを有することを特徴とする画像形成装置。
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