JP4903008B2 - 画像形成装置に用いられる半導電性管状フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に使用される弾性素材に関する。具体的には、感光体上に形成された静電潜像上にトナーを現像する現像ユニットに使用される現像スリーブ、現像されたトナー像を紙等の記録材へ転写するために使用する中間転写ベルト、該記録材上に転写されたトナー像を定着する定着ベルト、あるいは転写と定着を兼用する転写定着ベルト等の電子写真用ベルトとして使用される弾性素材に関するものである。
転写ベルトの高画質化の手段として、特許文献1に記載されるように、弾性材料層を有する2層あるいは3層構成の転写ベルトが提案されている。
また、特許文献2などには弾性層にウレタンゴムを使用したものが、また、特許文献3などには弾性層にシリコーンゴムを使用したものが考案されている。これらのベルトは通常、基材層である樹脂ベルト(ポリイミドなど)表面に弾性層及び表面層を順次コーティングする方法、金型内面に弾性層及び基材層を順次成型する方法、キャレンダーロールなどでシーティングしたシートをラミネートする方法などで製造される。
こういった高画質対応の転写ベルトは弾性を付与するといった目的を達成させる一方で、従来転写ベルトに必要な半導電性も重要な要素として同時に要求される。そのため、弾性層を構成する部材には、ゴム固有の極性を持つウレタンやクロロプレンゴム、ヒドリンゴム、ニトリルゴム等の合成ゴムが、単体又はそれらのブレンドで使用され、ゴムの持つ極性が半導電性の発現にうまく利用されている。また、弾性層に極低い硬度や耐熱性を求める場合、弾性層としてはシリコーンゴムが用いられる。
特許第3248455号明細書 特開2001-282009号公報 特開2002-292655号公報
従来技術のように固有の極性を有する合成ゴムを使用した場合、半導電性の発現はゴムの極性に依存することになる。この場合、半導電性はイオン導電による為、空気中の水分の変化で抵抗値が変動するという欠点がある。そのため、半導電性を有する合成ゴムの場合、環境変動が要因となり画像抜けなどの欠陥原因になりやすい。
また、弾性層にシリコーンゴムを使用する場合、通常シリコーンゴムは1013以上の絶縁性を示すことから、これにカーボンブラック等の導電剤を添加して半導電性を発現させている。しかしながら、カーボンブラック等による電子導電の場合、電圧依存性が強く、与える電圧の大きさによって抵抗値が変わってしまうという性質を持つ。そのため、カーボンブラック含有のシリコーンゴムを弾性層として使用した転写ベルトの場合、通紙部及び非通紙部の違いによる電圧のかかり方や大きさの違いが、ベルト側で吸収できず、それが要因となり画像ムラなどの画像欠陥が発生しやすい。
さらにカーボンブラック含有のシリコーンゴムの場合、製法によってはカーボンブラックの分散を均一に制御することが困難なため、1本の管状フィルム内でも抵抗値が1桁以上ばらついてしまうという不具合を生じる。それに起因して画像ムラなどの画像欠陥が発生しやすくなる。
本発明は、かかる問題を解決した、環境や与電圧の変動に依存しづらい半導電性を有する弾性フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、弾性層としてシリコーンゴムを選択し、弾性層材料としての液状シリコーンゴム原料100重量部に対し、ポリエーテル変性シリコーンオイルを0.5〜20重量部を配合したシリコーンゴムからなるフィルムが、カーボンブラック等の導電性材料の添加の有無に関わらず、環境や与電圧の変動に依存しない安定した半導電性フィルムとなることを見出した。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の半導電性フィルム及びその製造方法を提供する。
項1. 液状シリコーンゴム100重量部にポリエーテル変性シリコーンオイル0.5〜20重量部を配合して得られるシリコーンゴムからなる半導電性管状フィルムであって、該半導電性弾性管状フィルムの体積抵抗率の平均値が106〜1014Ω・cmの範囲にあり、該半導電性弾性管状フィルムの体積抵抗率のバラツキが一桁以内であることを特徴とする半導電性管状フィルム。
項2. 印加電圧を100Vから1000Vの範囲で変化させたときの体積抵抗率の平均値の変化量が一桁以内である項1に記載の半導電性管状フィルム。
項3. 温度が5〜45℃の範囲及び相対湿度が10〜95% RHの範囲で測定したときの体積抵抗率の平均値の変化量が一桁以内である項1に記載の半導電性管状フィルム。
項4. 前記ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLB(親水親油平衡)値が10以下である項1に記載の半導電性管状フィルム。
項5. 前記管状フィルムの形状が無端である項1に記載の半導電性管状フィルム。
項6. 少なくとも弾性層と基材層とを有する多層の半導電性管状フィルムであって、弾性層が項1に記載の半導電性管状フィルムからなる多層の半導電性管状フィルム。
項7. 基材層の材料がポリイミド又はポリアミドイミドである項6に記載の多層の半導電性管状フィルム。
項8. 弾性層と基材層とが加硫接着されてなる項6又は7に記載の多層の半導電性管状フィルム。
項9. 表面層と弾性層と基材層とを有する多層の半導電性管状フィルムであって、弾性層が項1に記載の半導電性弾性管状フィルムからなる多層の半導電性管状フィルム。
項10. 基材層の材料がポリイミド又はポリアミドイミドである項9に記載の多層の半導電性管状フィルム。
項11. 表面層の材料がフッ素ゴム、フッ素樹脂及びシロキサン変性ポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも1種である項9又は10に記載の多層の半導電性管状フィルム。
項12. 基材層、弾性層及び表面層の順で積層されて加硫接着されてなる項9、10又は11に記載の多層の半導電性管状フィルム。
項13. 表面層、弾性層及び基材層を有する多層の半導電性管状フィルムの製造方法であって、円筒状金型を用いた遠心成型により表面層及び基材層をそれぞれ製膜して、該表面層の内面に該基材層の外面を重ね合わせて、両層の間に液状シリコーンゴム100重量部及びポリエーテル変性シリコーンオイル0.5〜20重量部を含む弾性層材料を注入し、加熱処理することを特徴とする多層の半導電性管状フィルムの製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
I.半導電性管状フィルム
本発明の半導電性管状フィルムは、液状シリコーンゴム100重量部及びポリエーテル変性シリコーンオイル0.5〜20重量部を配合して得られるシリコーンゴムからなり、該半導電性管状フィルムの体積抵抗率の平均値が106〜1014Ω・cmの範囲にあり、該半導電性管状フィルムの体積抵抗率のバラツキが一桁以内であることを特徴とする。
体積抵抗率の平均値とは、半導電性管状フィルムの1本のサンプルにおける、円周方向に等ピッチで4ヶ所、軸方向に3カ所の合計12ヶ所について、印加電圧100V、10秒後の体積抵抗率をそれぞれ測定し、その12ヶ所の体積抵抗率の平均値を意味する。
半導電性管状フィルムの体積抵抗率の平均値は106〜1014Ω・cmの範囲、好ましくは10〜1014Ω・cmの範囲、より好ましくは1010〜1013Ω・cmの範囲にある。
また、体積抵抗率のバラツキが一桁以内とは、該半導電性管状フィルム1本内の上記12ヶ所における体積抵抗率の最大値と最小値との比が一桁以内、即ち、最大値を最小値で割った値が10未満、であることを意味する。好ましくは、体積抵抗率の最大値と最小値との比が5以内、より好ましくは3以内である。
なお、体積抵抗率(Ω・cm)は、例えば、(株)ダイアインスツルメント社製の抵抗測定器“ハイレスタUP MCP-HT450型及びURプローブMCP-HTP12等”を用いて測定することができる。詳細は実施例の項を参照。
また、半導電性管状フィルムは、印加電圧を100Vから1000Vの範囲で変化させたときの体積抵抗率の平均値の変化量が一桁以内である。換言すれば、体積抵抗率の平均値の最大値と最小値との比が一桁以内、即ち、該最大値を該最小値で割った値が10未満、であることを意味する。好ましくは、5以内、より好ましくは3以内である。
そのため、多層半導電性管状フィルムでも、その体積抵抗率のバラツキが一桁以内、即ち、多層半導電性管状フィルム1本内の円周方向に等ピッチで4ヶ所、軸方向に3カ所の合計12ヶ所における、体積抵抗率の最大値を最小値で割った値が10未満、好ましくは5以内、より好ましくは3以内となる。
また、半導電性管状フィルムは、温度が5〜45℃の範囲及び相対湿度が10〜95%の範囲(特に、15〜30℃の範囲及び相対湿度10〜80%の範囲)で測定したときの体積抵抗率の平均値の変化量が一桁以内である。換言すれば、体積抵抗率の平均値の最大値と最小値との比が一桁以内、即ち、該最大値を該最小値で割った値が10未満、であることを意味する。好ましくは、5以内、より好ましくは3以内である。
本発明の半導電性管状フィルムは、上記のシリコーンゴムを含む弾性層のみの単層であっても、該シリコーンゴムを含む弾性層を含む多層であっても良い。これは、管状のベルトに成形されて、例えば、画像形成装置に使用される現像スリーブ、中間転写ベルト、定着ベルト、転写定着ベルト等の電子写真用ベルトとして用いられる。半導電性管状フィルムは、ゴム弾性を有するがゆえ、例えば転写ベルト等に用いた場合、二次転写時のバイアスロールによるニップ圧応力集中をさけることができ、高品質の転写画像を安定して得ることができる。
弾性層
本発明の単層の半導電性管状フィルム、或いは本発明の多層の半導電性管状フィルムにおける弾性層は、液状シリコーンゴム100重量部に加えて、ポリエーテル変性シリコーンオイル0.5〜20重量部が配合されている。
液状シリコーンゴムとしては付加型液状シリコーンゴムが挙げられ、タイプ A硬さが15〜80度、さらに40〜65度のものが好ましい。具体的には、東レダウコーニング(株)製の電気絶縁性ゴムDY35-736A&B、信越化学(株)製のKE-106、KE1300、KE1600等が例示される。
ポリエーテル変性シリコーンオイルとは、親水性のポリオキシアルキレンが疎水性のジメチルシリコーンに導入されたシリコーン系高分子界面活性剤である。その種類は、非イオン系の界面活性剤であれば特に限定はないが、シリコーンゴムからのブリードを懸念する観点から疎水性のものが望ましい。そのため親水親油平衡を示すHLB値が低いほうが良く、望ましくは10以下、より望ましくは6以下程度のものを使用することが好ましい。HLB値は親水基と疎水基のバランスによって制御できる。具体的には、東レダウコーニング(株)製のSH8400、SH3775等が例示される。
ポリエーテル変性シリコーンオイルの配合量は、液状シリコーンゴム100重量部に対し、0.5〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
この様にポリエーテル変性シリコーンオイルを絶縁性シリコーンゴムに添加することで、1012〜1013Ω・cm程度の半導電性が付与され、多種多様な抵抗値要求に対し目的に合った的確な半導電性が得られる。また、得られるフィルムは外部環境(温度、湿度等)や印加電圧にほとんど影響を受けない安定した半導電性を示すことになる。
また、求めるフィルムの体積抵抗率によっては、充填剤として各種の導電剤を使用して、ポリエーテル変性シリコーンオイル添加前の液状シリコーンゴムの体積抵抗率を、10Ω・cm以下の導電性にすることも可能である。
これら導電剤としては、例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラックの如き導電性カーボンブラック、グラファイト、銀、銅、ニッケルなどの金属粉、導電性亜鉛華、導電性炭酸カルシウム、カーボン繊維などが例示される。そのうち、カーボンブラックが一般的である。但し、弾性層に対するこれら充填材の配合処方は物理強度を主とする材料物性を保つために、通常は液状シリコーンゴム100重量部に対して30重量部以下、さらに20重量部以下であることが好ましい。これにより基材層に、中間転写ベルト、転写定着ベルト等に適した安定した導電性が付与される。
尚、本発明ではこれら導電剤を使用してベース材料である液状シリコーンゴムを低抵抗にした場合でも、ポリエーテル変性シリコーンオイルを添加することで抵抗値は絶縁側へシフトされ、その結果、多種多様な抵抗値要求に対し目的に合った的確な半導電性が得られる(例えば、図5を参照)。従って、カーボンブラックなどの導電剤だけでは電圧依存性が顕著な導電性シリコーンゴム材料を、電圧変動に対して影響を受けにくい安定した半導電性を示すものに変えることができる。
弾性層の厚さは、駆動時にベルトにかかる応力と柔軟性を考慮して、通常、50〜400μm、好ましくは150〜300μmである。
表面層
本発明の多層の半導電性管状フィルムにおける表面層は、直接トナーを乗せ、重ね合わせた4色のトナーを紙へ転写、離型するための層であり、表面精度に優れていることが必要である。そのため、表面層の表面粗さ(Rz)は、通常0.1〜2.0μm程度、好ましくは0.1〜1.0μm程度であり、表面層の静摩擦係数が0.5以下、好ましくは0.35以下であればよい。
表面層の材料としては、非粘着性を有する材料であれば特に限定はないが、例えば、フッ素ゴム、フッ素樹脂、シロキサン変性ポリイミド等が例示される。
フッ素ゴムとしては、例えば、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系(FEPM)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル系(FFKM)等が挙げられ、具体的には、ダイキン工業(株)製のフッ素ゴムコート材GLS−213F、GLS−223F等、太平化成工業(株)製のフッ素ゴムコート材FFX-401161等が例示される。
フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン ヘキサフルオロプロピレン ビニリデンフルオライド(THV)等が挙げられ、具体的には、3M社製のTHV等が例示される。
シロキサン変性ポリイミドとしては、例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミノポリシロキサンと他の芳香族ジアミンからなる共重合体が挙げられる。芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミノポリシロキサンとからなるポリイミドセグメントと、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンからなるポリイミドセグメントがランダム又はブロック的に結合した共重合体が好適である。具体的には、ピロメリット酸二無水物とジアミノポリシロキサンと4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)からなる共重合体、3.3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸テトラカルボン酸とジアミノポリシロキサンと4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)からなる共重合体等が例示される。
シロキサン変性ポリイミドを構成する芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、アゾベンゼン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二無水物が挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4′−ジアミノビフェニル、ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノアゾベンゼン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
ジアミノポリシロキサンとしては、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(10−アミノデカメチレン)テトラメチルジシロキサン、アミノプロピル末端基を有するジメチルシロキサン4〜28量体、ビス(3−アミノフェノキシメチル)テトラメチルジシロキサン等が例示される。
表面層の厚さは、ゴム弾性層のゴム弾性を損なわないことを考慮して、通常、5〜50μm、好ましくは5〜30μmである。
表面層には、必要に応じて導電剤を含んでいても良い。導電剤としては、上記弾性層で挙げたものを用いることができる。好ましくは、カーボンブラックである。導電剤を含む場合、その含有量は、通常、表面層に対して5〜25重量%程度であればよい。これにより表面層に、中間転写ベルト、転写定着ベルト等に適した導電性が付与される。
基材層
本発明の半導電性管状フィルムにおける基材層は、駆動時にベルトにかかる応力で変形しないようにするための層である。そのため、機械物性が要求される。
基材層の材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド等が例示される。
ポリイミドは、通常、モノマー成分としてテトラカルボン酸二無水物とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。
ポリイミドのテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、アゾベンゼン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二無水物が挙げられる。
ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4′−ジアミノビフェニル、ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノアゾベンゼン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては、上記したジアミン成分におけるアミノ基がイソシアネート基に置換した化合物等が挙げられる。
ポリアミドイミドは、トリメリット酸とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。この場合、ジアミン又はジイソシアネートは、上記のポリイミドの原料と同じものを用いることができる。
基材層の厚さは、駆動時にベルトにかかる応力と柔軟性を考慮して、通常、30〜120μm、好ましくは50〜100μmである。
基材層には、必要に応じて導電剤を含んでいても良い。導電剤としては、上記弾性層で挙げたものを用いることができる。導電剤を含む場合、その含有量は、通常、基材層に対して5〜25重量%程度であればよい。これにより基材層に、中間転写ベルト、転写定着ベルト等に適した導電性が付与される。
また、上記の基材層、弾性層及び表面層からなる多層の半導電性管状フィルムの場合には、フィルム全体の体積抵抗率は、弾性層の体積抵抗率により影響を受ける傾向にあるが、本発明の弾性層は上記のように安定した均一な体積抵抗率を有しているため、フィルム全体としても安定した均一な体積抵抗率を有している。そのため、多層半導電性管状フィルムでも、その体積抵抗率のバラツキが一桁以内、即ち、多層半導電性管状フィルム1本内の円周方向に等ピッチで4ヶ所、軸方向に3カ所の合計12ヶ所における、体積抵抗率の最大値を最小値で割った値が10未満、好ましくは5以内、より好ましくは3以内となる。
II.半導電性管状フィルムの製造
本発明の半導電性管状フィルムは、次のようにして製造することができる。
(1)単層の半導電性管状フィルム
半導電性管状フィルムが弾性層のみの単層である場合、例えば、弾性層材料がシリコーンゴムの場合、液状シリコーンゴムとポリエーテル変性シリコーンオイルが配合された弾性層材料を、円筒状金型にインジェクション法にて注入して加硫することで製造できる。
弾性層材料は、液状シリコーンゴムとポリエーテル変性シリコーンオイルを別に用意し、液状シリコーンゴムの架橋剤と触媒を混ぜ合わせる工程においてポリエーテル変性シリコーンオイルを添加する方法、あるいは液状シリコーンゴム製造時に、導電剤(例えば、カーボンブラック等)及び充填材(例えば、湿式シリカや乾式シリカ(煙霧状シリカ)等)にポリエーテル変性シリコーンオイルをあらかじめ混ぜておく方法などで調製される。
配合された弾性層材料は、円筒状金型(ドラム)に注入した後加硫する。具体的には、内面に鏡面仕上げを施した円筒形の外型に対し、内型をその内側に挿入して同心軸上に固定し、両型の間に弾性層材料をインジェクション注入して充填する。これを130℃程度で40〜60分程度加熱処理(加硫)し、必要に応じ脱型後のフィルムをさらに200℃程度で3〜5時間程度加熱処理(二次加硫)することにより、半導電性管状フィルムが製造される。このフィルムは無端管状フィルムとなる。
必要に応じ、フィルムに所望の半導電性を付与するために、フィルムに対して5〜30重量%程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を弾性層材料に添加しても良い。
半導電性管状フィルムの厚さは、通常、50〜400μm、好ましくは150〜300μmとなる。
(2)3層の半導電性管状フィルム
また、3層の半導電性管状フィルムは、例えば、次のようにして製造できる。
表面層の製膜
表面層は、例えば、次のようにして製膜することができる。フッ素ゴム、フッ素樹脂、シロキサン変性ポリイミド等の表面層材料を溶媒に溶解又は微分散した液状原料を、回転ドラム(円筒状金型)の内面にキャストし遠心成型して行う。液状原料で用いる溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、或いはこれらの混合溶媒などが用いられる。該液状原料は、不揮発分濃度が5〜60重量%程度であればよい。また、表面層に所望の半導電性を付与するために、必要に応じ、表面層に対して5〜25重量%程度となるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を該液状原料に添加しても良い。
表面層の遠心成型は、例えば、回転ドラム等を用いて次のようにして実施できる。停止している回転ドラムに、最終厚さを得るに相当する量の液状原料を注入した後、遠心力が働く速度にまで徐々に回転速度を上げて遠心力で内面全体に均一に流延する。
回転ドラムは、その内面が所定の表面精度に研磨されており、この回転ドラムの表面状態が、無端管状フィルムの表面層外面に転写される。従って、回転ドラムの内面の表面粗さを制御することにより、表面層の表面粗さを所望の範囲に調節することができる。なお、使用する金型内面の粗度は、内面仕上げ時に使用する研磨紙の番手等により任意に制御できる。
回転ドラムは回転ローラー上に載置し、該ローラーの回転により間接的に回転が行われる。また該ドラムの大きさは、所望する表面層の大きさに応じて適宜選択できる。
加熱は、該ドラムの周囲に、例えば遠赤外線ヒータ等の熱源が配置され外側からの間接加熱が行われる。通常、室温から150〜200℃程度まで徐々に昇温し、昇温後の温度で0.5〜2時間程度加熱すればよい。これにより、ドラム内面に継目のない(シームレス)管状の表面層が製膜できる。
基材層の製膜
基材層の材料としてポリイミドを用いる場合、例えば次のようにして基材層を製膜することができる。上記したポリイミドの原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを溶媒中で反応させて、一旦ポリアミック酸溶液とする。このポリアミック酸溶液は、不揮発分濃度で10〜40重量%程度であればよい。
溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と呼ぶ。)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の非プロトン系有機極性溶媒が使用される。これらのうちの1種又は2種以上の混合溶媒であってもよい。特に、NMPが好ましい。
また、基材層に所望の半導電性を付与するために、必要に応じ、基材層に対して5〜25重量%程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤をポリアミック酸溶液に添加しても良い。この場合、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行ってもよい。
得られたポリアミック酸を、表面層と同じように回転ドラム(円筒状金型)等を用いた遠心成型を行う。加熱は、ドラム内面を徐々に昇温し100〜190℃程度、好ましくは110℃〜130℃程度に到達せしめる(第1加熱段階)。昇温速度は、例えば、1〜2℃/min程度であればよい。上記の温度で20分〜3時間維持し、およそ半分以上の溶剤を揮発させて自己支持性のある管状フィルムを成形する。
次に第2段階加熱として、温度280〜400℃程度(好ましくは300〜380℃程度)で処理してイミド化を完結させる。この場合も、第1段階加熱温度から一挙にこの温度に到達するのではなく、徐々に昇温して、その温度に達するようにするのが良い。なお、第2段階加熱は、無端管状フィルムを回転ドラムの内面に付着したまま行っても良いし、第1加熱段階を終わったら、回転ドラムから無端管状フィルムを剥離し、取り出して別途イミド化のための加熱手段に供して、280〜400℃に加熱してもよい。このイミド化の所用時間は、通常約20分〜3時間程度である。
基材層の材料としてポリアミドイミドを用いる場合も同様にして、ジアミン或いはジアミンから誘導されたジイソシアネートと、トリメリット酸とを溶媒中で反応させて直接ポリアミドイミドとし、これを遠心成型して、継目のない(シームレス)ポリアミドイミドの基材層を製膜できる。また、基材層に所望の半導電性を付与するために、必要に応じ、基材層に対して5〜25重量%程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を添加しても良い。
このようにして、継目のないポリイミド又はポリアミドイミドからなる基材層を製膜できる。
弾性層の製膜と3層化
次に、遠心成型にて別々に製膜した表面層と基材層とを、該表面層の内面と該基材層の外面とが接触するように重ね合わせる。両層の重ね合わせ後は、両層の間が密閉状態となるようにすることが好ましい。通常、表面層が内面に形成された円筒形の外型の内側に、基材層が外面に形成された内型を挿入して同心軸上に固定する。続いて、両層の間に弾性層材料をインジェクションにて注入して、得られた積層体を加熱処理することにより、表面層の内面と基材層の外面とが弾性層材料に同時に接着された3層の無端管状フィルムを得る。
弾性層材料は、上記したように液状シリコーンゴムとポリエーテル変性シリコーンオイルを含み、これに架橋剤(硬化剤)のハイドロジェンオルガノポリシロキサンを加えて、白金触媒下でヒドロシリル化反応により架橋(硬化)を起させる。通常2液型で一方に架橋剤、もう一方に触媒を混合しており、製膜直前に両液を混合して使用する。シリコーンゴムの架橋剤の量は、液状シリコーンゴムに対して5〜20wt%程度であればよい。
また必要に応じ、弾性層に所望の半導電性を付与するために、弾性層に対して5〜30重量%程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を弾性層材料に添加しても良い。
インジェクションにて得られた積層体を、110〜220℃程度に熱処理することにより、弾性層材料が加硫(架橋・硬化)するとともに、表面層と基材層が同時に強固に接着される。
上記3層化工程の具体的例を挙げる。
ドラム内面に製膜された表面層内面に、接着用プライマーを均一塗布して風乾する。製膜した基材層外面にもプライマーを塗布して、これを表面層内面に重ね合わせ、減圧状態でこの管状フィルム両端部に内側からOリングを押し当てて、重ね合わせた表面層及び基材層間を密閉状態とする。次に、この両層の隙間に、弾性層材料をインジェクション法にて注入し、基材層内面側から金属ロールを用いて、液状シリコーンゴムを周方向に均一になるように流延する。
或いは、ドラム内面に製膜された表面層内面に、接着用プライマーを均一塗布する。また、製膜した基材層外面にもプライマーを塗布した後、これを円柱状の芯体外面に被せる。この芯体を、内面に表面層が製膜されているドラム内面に挿入し、芯体とドラムを同心軸上に固定する。次に、ドラムの片側から、両層の隙間にペースト状弾性層材料をインジェクション法にて注入する。尚、該ドラムは長手方向左右を一対の治具で挟まれて固定したものであり、一方の治具には弾性層材料の入口が設けられ、他方の治具にはその出口が設けられている(例えば、図3を参照)。
その後130℃程度で40〜60分程度加熱処理(加硫)し、弾性層の硬化と同時に層間接着が完了する。必要に応じ脱型後の3層フィルムをさらに200℃程度で3〜5時間程度加熱処理することにより、弾性層の二次加硫を施しても良い。こうして、本発明の多層管状フィルムを得る。
なお、上記のプライマーの使用は任意であるが、接着強度向上の点から使用するのが好ましい。プライマーとしては、例えば、東レダウコーニング(株)製のDY39-067等が例示される。
(3)2層の半導電性管状フィルム
弾性層と基材層を有する2層の半導電性管状フィルムは、例えば、次のようにして製造できる。
まず、ドラム(円筒状金型)の内表面に、前記「(2)3層の半導電性管状フィルム、基材層の製膜」の項で記載したポリアミック酸溶液を注入して遠心成型を行い基材層を形成する。加熱は、ドラム内面を徐々に昇温し100〜190℃程度、好ましくは110℃〜130℃程度に到達せしめる(第1加熱段階)。昇温速度は、例えば、1〜2℃/min程度であればよい。上記の温度で20分〜3時間維持し、およそ半分以上の溶剤を揮発させて自己支持性のある管状フィルムを成形する。
次に第2段階加熱として、温度280〜400℃程度(好ましくは300〜380℃程度)で処理してイミド化を完結させる。この場合も、第1段階加熱温度から一挙にこの温度に到達するのではなく、徐々に昇温して、その温度に達するようにするのが良い。なお、第2段階加熱は、無端管状フィルムを回転ドラムの内面に付着したまま行っても良いし、第1加熱段階を終わったら、回転ドラムから2層の無端管状フィルムを剥離し、取り出して別途イミド化のための加熱手段に供して、280〜400℃に加熱してもよい。このイミド化の所用時間は、通常約20分〜3時間程度である。
次に、製膜した基材層外面にプライマーを塗布した後、これを円柱状の芯体外面に被せる。この芯体を、円筒状金型(ドラム)内面に挿入し、芯体とドラムを同心軸上に固定する。次に、ドラムの片側から、基材層とドラム内側の隙間にペースト状弾性層材料をインジェクション法にて注入する。その後130℃程度で40〜60分程度加熱処理(加硫)し、弾性層の硬化と同時に層間接着が完了する。必要に応じ脱型後の2層フィルムをさらに200℃程度で3〜5時間程度加熱処理することにより、弾性層の二次加硫を施しても良い。こうして2層の半導電性管状フィルムを製膜することができる。必要に応じ、弾性層に所望の半導電性を付与するために、弾性層に対して5〜30重量%程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を弾性層材料に添加しても良い。
かくして得られる本発明の単層又は多層の半導電性管状フィルムは、環境や与電圧の変動に依存しづらい半導電性を有した管状フィルムとなる。フィルムの総厚みは、100〜500μm程度、特に250〜400μm程度である。
なお、単層又は多層の半導電性管状フィルムにおける表面抵抗率の平均値は1×1010〜1×1013Ω/□程度、好ましくは、1011〜1013Ω/□程度の範囲となる。また、体積抵抗率の平均値は106〜1014Ω・cm、好ましくは10〜1014Ω・cm、より好ましくは1010〜1013Ω・cmの範囲となる。
単層又は多層の半導電性管状フィルムにおける体積抵抗率のバラツキは、フィルム1本内の12カ所における体積抵抗率の最大値と最小値との比が一桁以内、即ち、最大値を最小値で割った値が10未満、であることを意味する。好ましくは、体積抵抗率の最大値と最小値との比が5以内、より好ましくは3以内である。
以上のように、本発明の単層又は多層の半導電性管状フィルムは、例えば、画像形成装置に使用される現像スリーブ、中間転写ベルト、定着ベルト、転写定着ベルト等の電子写真用ベルトとして好適に用いられる。
本発明の半導電性管状フィルムは、環境や与電圧の変動に依存しない弾性フィルムであるため、中間転写ベルト、転写定着ベルト等として使用される。
また、本発明の製造方法では、表面層と基材層の間に弾性層材料をインジェクション法により注入し、加熱処理する方法を採用するため、均質な多層の半導電性管状フィルムが製造できる。
以下、比較例と共に実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本明細書に記載の下記の評価は、次のようにして行った。
<抵抗率の測定>
抵抗率の測定には、ハイレスタUP MCP−HT450型と、二重リング電極構造のURプローブMCP−HTPl2(いずれも株式会社ダイアインスツルメンツ社製)を用いた。なお、URプローブMCP−HTP12の上部には19.6N±1Nのおもりを取り付け、サンプルに一様な荷重がかかるようにした。測定条件は、チャージタイムを10秒、印加電圧を100Vとした。
管状フィルム各サンプルの測定は、管状フィルムの表(おもて)表面を円周方向に等ピッチで4ヶ所、軸方向に3カ所の合計12ヶ所について測定した。なお、体積抵抗率及び表面抵抗率の平均値は、それぞれ12ヶ所の体積抵抗率及び表面抵抗率の平均値とした。また、体積抵抗率のバラツキは、12ヶ所のうちの体積抵抗率の最大値と最小値の比(最大値/最小値)として求めた。
測定時の雰囲気は23℃/55%RHの恒温恒湿室内で行った。なお、実施例2における環境試験においては、温度、湿度を提示した範囲で変更し、その雰囲気で24時間放置後に測定した。
<不揮発分濃度>
試料を金属カップ等の耐熱性容器で精秤し、この時の試料の重量をAgとする。試料を入れた耐熱性容器を電気オーブンに入れて、120℃×12分、180℃×12分、260℃×30分、及び300℃×30分で順次昇温しながら加熱、乾燥し、得られる固形分の重量(不揮発分重量)をBgとする。同一試料について5個のサンプルのA及びBの値を測定し(n=5)、次式(I)にあてはめて不揮発分濃度を求めた。その5個のサンプルの平均値を、本発明における不揮発分濃度として採用した。
不揮発分濃度=B/A×100(%) (I)
実施例1
内面に鏡面仕上げを施した内径175.0mm、幅540mmの円筒形の外型に対し、外径174.2mm、幅500mmの内型をその内側に挿入し、外型と内型を専用の一対の治具を使用して同心軸上に固定した。
次にドラムの片側からこの外型と内型間の隙間に、付加型液状シリコーンゴム(東レダウコーニング株式会社製 電気絶縁性ゴムDY35-736A&B)100重量部に対し、ポリエーテル変性シリコーンオイル(東レダウコーニング株式会社製SH8400)を1.0重量部配合したペースト状原料80gをインジェクション法にて注入した。反対側から当該付加型液状シリコーンゴムが排出されるのを目視し、充填終了を確認した。
尚、外型は軸方向左右を前記一対の治具で挟まれて固定されており、治具には付加型液状シリコーンゴムの入口(弾性層材料注入口)が設けられ、対するもう一方の治具には出口が設けられている。出入り口にはいずれも逆止弁を設け、金型内に入った付加型シリコーンゴムの圧力を調節できるようにしてある。
こうして金型内に付加型液状シリコーンゴムを充填した後、バッチオーブンを用いて130℃で20分加硫した後、脱型した。得られたゴムベルトは同じくバッチオーブンで200℃、4時間かけてゴムの二次加硫を行った後、冷却して完成品の管状ベルトを得た。
得られたベルトは、平均厚み372μm、表面抵抗率の平均値は4.0×1012Ω/□、体積抵抗率の平均値は9.0×1011Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は1.38であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ良好な画像が得られた。
実施例2
弾性材料として導電性シリコーンゴム(東レダウコーニング株式会社製DY35-2035A&B)100重量部を、前述絶縁性ゴムDY35-736A&B 75重量部とブレンドして、ポリエーテル変性シリコーンオイル添加前のゴムの抵抗値を107Ω・cm程度の半導電域になるよう調整した以外は、実施例1と同様に処理して管状ベルトを得た。
得られた管状ベルトは、平均厚み380μm、表面抵抗率の平均値は8.0×1012Ω/□、体積抵抗率の平均値は2.0×1012Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は1.27であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ良好な画像が得られた。
実施例2で得られる管状ベルトは、シリコーンゴムにカーボンブラックとポリエーテル変性シリコーンオイルとが含まれている。
この管状ベルトについて、環境(温度及び湿度)変動や電圧変動を受けたときの、体積抵抗率の変化の挙動を測定した。
図6は、55%RHの恒湿室内で、温度を変化させたときの管状ベルトの体積抵抗率(平均値)を示す。これによれば、温度を15〜30℃の範囲で変化させても、体積抵抗率はほとんど変化せず安定に保持されることを確認した。
図7は、23℃の恒温室内で、湿度を変化させたときの管状ベルトの体積抵抗率(平均値)を示す。これによれば、湿度を10〜80%の範囲で変化させても、体積抵抗率はほとんど変化せず安定に保持されることを確認した。
図8は、23℃/55%RHの恒温恒湿室内で、印加電圧を変化させたときの管状ベルトの体積抵抗率(平均値)を示す。これによれば、印加電圧を100〜1000Vの範囲で変化させても、体積抵抗率はほとんど変化せず安定に保持されることを確認した。
図6〜8より、実施例2で得られる管状ベルトでは、ポリエーテル変性シリコーンオイルが、ベルト内におけるカーボンブラックによる導電性を制御していると考えられる。
実施例3
(1)基材層の製膜
窒素流通下のN -メチル-2-ピロリドン488gに4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(ODA)を 47.6gを加え、50℃に保温、撹拌し完全に溶解させた。この溶液に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)70gを除々に添加し、ポリアミック酸溶液605.6gを得た。このポリアミック酸溶液の数平均分子量;17000、粘度;35ポイズ、不揮発分濃度18.0重量%であった。
次に、このポリアミック酸溶液450gに酸性カーボン(pH3.0):15gとN-メチル-2-ピロリドン60gを加えて、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行った。このマスターバッチ溶液は不揮発分濃度18.3重量%、該不揮発分中のCB濃度は15.6重量%であった。
そして該溶液から178gを採取し、回転ドラム内に注入し、次の条件で各々成形した。
回転ドラム・・・内径175mm、幅540mmの内面鏡面仕上げの金属ドラムが2本の回転ローラー上に載置され、該ローラーの回転とともに回転する状態に配置した(図2)。
加熱温度・・・該ドラムの外側面に遠赤外線ヒータを配置し、該ドラムの内面温度が120℃に制御されるようにした。
まず回転ドラムを回転した状態で178gの該溶液をドラム内面に均一に塗布し、加熱を開始した。加熱は2℃/minで昇温して120℃に達して、その温度で30分間その回転を維持しつつ加熱した。
回転、加熱が終了した後、冷却せずそのまま回転ドラムを離脱して熱風滞留式オーブン中に静置してイミド化のための加熱を開始した。この加熱も徐々に昇温しつつ320℃に達した。そしてこの温度で30分間加熱したら常温に冷却して該ドラム内面に形成された半導電性管状PIフィルムを剥離し取り出した。なお、該フィルムの厚さは80μmであった。
(2)表面層の製膜
ダイキン工業株式会社製フッ素ゴムコート材GLS-213FのA液27gとB液0.8gを混合した原料を次の条件で成型した。
回転ドラム・・・内径175.0mm、幅540mmの内面鏡面仕上げの金属ドラムが2本の回転ローラー上に載置され、該ローラーの回転とともに回転する状態に配置した(図2)。
回転ドラムを回転した状態でドラム内面に均一に塗布し、10分間室温で回転した後、加熱を開始した。加熱は4℃/minで昇温して160℃に達して、その温度で30分間その回転を維持しつつ加熱し、ドラム内面に表面層を形成した。
(3)弾性層の製膜と3層化
ドラム内面に製膜した表面層内面に接着用プライマーを均一塗布、風乾した。先に作製した基材層としてのポリイミドベルト外面にもプライマーを塗布した後、外径174.0mm、幅500mmの芯体外面に被せた。この芯体を内面に表面層が製膜されている先述のドラム内面に挿入し、芯体とドラムを専用の治具を使用して同心軸上に固定した(図3)。
次にドラムの片側からこの両層の隙間に付加型液状シリコーンゴム(東レダウコーニング株式会社製 電気絶縁性ゴムDY35-736A&B)100重量部にポリエーテル変性シリコーンオイル(東レダウコーニング株式会社製SH8400)を1.0重量部配合したペースト状原料70gをインジェクション法にて注入し、反対側から当該付加型液状シリコーンゴムが排出されるのを目視し、充填終了を確認した。尚、ドラムは軸方向左右の開口部を前記一対の治具で挟まれて固定しており、治具には付加型液状シリコーンゴムの入口が設けられ、対するもう一方の治具には出口が設けられている。出入り口にはいずれも逆止弁を設け、ドラム内に入った付加型シリコーンゴムの圧力を調節できるようにしてある。
こうしてドラム内の表面層とポリイミド層の間に付加型液状シリコーンゴムを充填した後、バッチオーブンを用いて130℃で20分加硫した後、脱型した。得られた3層化されたベルトは同じくバッチオーブンで200℃、4時間かけてゴムの二次加硫を行った後冷却して、完成品の多層管状ベルトとした。
得られた多層管状ベルトは平均厚み308μm、表面抵抗率の平均値は6.0×1011Ω/□、体積抵抗率の平均値は3.0×1012Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は2.20であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ良好な画像が得られた。
実施例4
弾性材料として導電性シリコーンゴム(東レダウコーニング株式会社製DY35-2035A&B)100重量部を、前述絶縁性ゴムDY35-736A&B 75重量部にブレンドして、ポリエーテル変性シリコーンオイル添加前のゴムの抵抗値を107Ω・cm程度になるよう半導電域で調整した以外は、実施例3と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み313μm、表面抵抗率の平均値は2.0×1011Ω/□、体積抵抗率の平均値は1.0×1011Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は1.97であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ良好な画像が得られた。
実施例5(ポリエーテル変性シリコーンオイルの添加量と体積抵抗率)
シリコーンゴム(100重量部)に対するポリエーテル変性シリコーンオイルの添加量(重量部)を変化させたときの、管状フィルムの体積抵抗率の挙動を次のようにして測定した。
ベースとなるシリコーンゴムは、実施例1で用いた絶縁ゴム、及び実施例2で用いた半導電ゴムの両方について実施した。まず、試験片は次のようにして作製した。ポリエーテル変性シリコーンオイルが各重量部添加されたシリコーンゴムを、二枚割り金型(200mm角程度、厚み5mm程度の2枚のSUS板の間に、中央に100mm角の穴が開いた200mm角厚さ0.5mmのSUS板を挟んだもの)に流しこみ、熱盤を130℃にしたプレス成型機で15分間加硫した後金型から取り出し、200℃のバッチオーブンで4時間二次加硫して、100mm角、厚さ0.5mmのシート状の試験片を作製した。体積抵抗率の測定は表裏各1回測定の平均値とした。その結果を、図4、図5に示す。
比較例1
液状シリコーンゴムにポリエーテル変性シリコーンオイルを配合していない以外は、実施例1と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み379μm、表面抵抗率値は全点オーバーレンジで測定不能であった。測定が可能であった測定点中での体積抵抗率は6.0×1013Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比はオーバーレンジがあったため数値化不能であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ、帯電不良と思われる画質低下が認められた。
比較例2
液状シリコーンゴムにポリエーテル変性シリコーンオイルを配合していない以外は、実施例2と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み371μm、表面抵抗率の平均値は3.0×10Ω/□、体積抵抗率の平均値は8.0×10Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は84.6であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ、帯電不良と思われる画質低下が認められた。
比較例3
液状シリコーンゴムにポリエーテル変性シリコーンオイルを配合していない以外は、実施例3と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み304μmで、抵抗率は表面、体積ともにオーバーレンジを示す測定点があり、測定できた中での表面抵抗率の平均値は9.0×1012Ω/□、体積抵抗率の平均値は1.0×1013Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は算出不能であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ、帯電不良と思われる画質低下が認められた。
比較例4
液状シリコーンゴムにポリエーテル変性シリコーンオイルを配合していない以外は、実施例4と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み319μm、表面抵抗率の平均値は6.0×1010Ω/□、体積抵抗率の平均値は4.0×10Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は100以上であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ、やはり帯電不良と思われる画質低下が認められた。
比較例5
ポリエーテル変性シリコーンオイルの代わりにジメチルシリコーンオイル(東レダウコーニング株式会社製SH200の粘度100センチストークス品)を1.0重量部配合した以外は、実施例4と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み310μm、表面抵抗率の平均値は5.0×1010Ω/□、体積抵抗率の平均値は4.0×10Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は100以上であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ、やはり帯電不良と思われる画質低下が認められた。
比較例6
ポリエーテル変性シリコーンオイルの代わりにフッ素変性シリコーンオイル(東レダウコーニング株式会社製FS1265)を1.0重量部配合した以外は、実施例4と同様に処理した。
得られたベルトは平均厚み303μm、表面抵抗率の平均値は9.0×1010Ω/□、体積抵抗率の平均値は1.0×10Ω・cmであった。体積抵抗率の最大値/最小値の比は100以上であった。これを中間転写ベルトとして機械に組み込んで評価したところ、やはり帯電不良と思われる画質低下が認められた。
本発明の3層の半導電性管状フィルムの模式図である。 実施例3(1)(2)における基材層又は表面層の製膜に用いた装置の模式図である。 実施例3(3)におけるインジェクション法に用いた装置の模式図である。 実施例5における絶縁シリコーンゴムに対するポリエーテル変性シリコーンオイルの添加量と得られる管状ベルトの体積抵抗率との関係を示すグラフである。 実施例5における半導電シリコーンゴムに対するポリエーテル変性シリコーンオイルの添加量と得られる管状ベルトの体積抵抗率との関係を示すグラフである。 実施例2における温度を変化させたときの管状ベルトの体積抵抗率を示すグラフである。 実施例2における湿度を変化させたときの管状ベルトの体積抵抗率を示すグラフである。 実施例2における印加電圧を変化させたときの管状ベルトの体積抵抗率を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 液状シリコーンゴム100重量部にポリエーテル変性シリコーンオイル0.5〜20重量部を配合して得られるシリコーンゴムからなる半導電性管状フィルムであって、該半導電性管状フィルムの体積抵抗率の平均値が106〜1014Ω・cmの範囲にあり、該半導電性管状フィルムの体積抵抗率のバラツキが一桁以内であることを特徴とする半導電性管状フィルム。
  2. 印加電圧を100Vから1000Vの範囲で変化させたときの体積抵抗率の平均値の変化量が一桁以内である請求項1に記載の半導電性管状フィルム。
  3. 温度が5〜45℃の範囲及び相対湿度が10〜95% RHの範囲で測定したときの体積抵抗率の平均値の変化量が一桁以内である請求項1に記載の半導電性管状フィルム。
  4. 前記ポリエーテル変性シリコーンオイルのHLB(親水親油平衡)値が10以下である請求項1に記載の半導電性管状フィルム。
  5. 前記管状フィルムの形状が無端である請求項1に記載の半導電性管状フィルム。
  6. 少なくとも弾性層と基材層とを有する多層の半導電性管状フィルムであって、弾性層が請求項1に記載の半導電性管状フィルムからなる多層の半導電性管状フィルム。
  7. 基材層の材料がポリイミド又はポリアミドイミドである請求項6に記載の多層の半導電性管状フィルム。
  8. 弾性層と基材層とが加硫接着されてなる請求項6又は7に記載の多層の半導電性管状フィルム。
  9. 表面層と弾性層と基材層とを有する多層の半導電性管状フィルムであって、弾性層が請求項1に記載の半導電性管状フィルムからなる多層の半導電性管状フィルム。
  10. 基材層の材料がポリイミド又はポリアミドイミドである請求項9に記載の多層の半導電性管状フィルム。
  11. 表面層の材料がフッ素ゴム、フッ素樹脂及びシロキサン変性ポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項9又は10に記載の多層の半導電性管状フィルム。
  12. 基材層、弾性層及び表面層の順で積層されて加硫接着されてなる請求項9、10又は11に記載の多層の半導電性管状フィルム。
  13. 表面層、弾性層及び基材層を有する多層の半導電性管状フィルムの製造方法であって、円筒状金型を用いた遠心成型により表面層及び基材層をそれぞれ製膜して、該表面層の内面に該基材層の外面を重ね合わせて、両層の間に液状シリコーンゴム100重量部及びポリエーテル変性シリコーンオイル0.5〜20重量部を含む弾性層材料を注入し、加熱処理することを特徴とする多層の半導電性管状フィルムの製造方法。
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