JP5171374B2 - 画像形成装置に用いられる多層弾性ベルト - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に使用される多層弾性ベルトに関する。具体的には、感光体上に形成された静電潜像上のトナー像を紙等の記録材へ転写するために使用する中間転写ベルト、転写搬送ベルト等の電子写真用ベルトに関するものである。
中間転写ベルトの高画質化へ対応するために、特許文献1に記載されるように、弾性材料層を有する2層あるいは3層構成の中間転写ベルトが提案されている。
また、特許文献2などには弾性層にウレタンゴムを使用したものが、また、特許文献3などには弾性層にシリコーンゴムを使用したものが考案されている。これらのベルトは通常、基材層であるポリイミドなどの樹脂ベルト表面に弾性層及び表面層を順次コーティングする方法、金型内面に弾性層及び基材層を順次成型する方法、キャレンダーロールなどでシーティングしたシートをラミネートする方法などで製造される。
このようなゴム弾性体により構成された又はゴム弾性体層を設けた中間転写ベルトは、柔軟性に優れるため中間転写ベルトと接する感光体等との転写領域を容易に安定して形成できると同時に、感光体等との間でトナーに加えられる応力が軽減され、画像の中抜け不具合の対策や細線印字の鮮明度向上に役立っている。
また、こういった高画質対応の中間転写ベルトはベルトの厚み方向に弾性を付与する目的を達成させる一方で、従来転写ベルトに必要なトナー離型性も重要な要素として同時に要求される。すなわち中間転写ベルト表面から紙等の媒体へトナーを移し替えるうえで、トナーに対する離型性が必要となるため、表面層を構成する部材には、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素系樹脂材料などの表面エネルギーの小さい材料で形成することにより、中間転写ベルト表面からのトナーの離型が容易となり転写効率の向上にうまく利用されてきた。
しかしながら、中間転写ベルトにおいては前記のような物理的要求だけでなく、表面抵抗率、体積抵抗率といった電気的特性も大変重要である。一般に中間転写ベルトの表面抵抗率が所定範囲よりも高すぎると一次転写時のニップ後半部分において、中間転写ベルトと感光体の間で放電が発生してしまい白抜け画像になる。逆に表面抵抗率が所定範囲よりも低すぎると中間転写ベルト表面に沿って一次転写時の電荷が逃げることで、トナーがニップ部進入前で飛散し画像が劣化してしまう。
また中間転写ベルトの体積抵抗率が所定範囲よりも高すぎると一次転写の転写電界によって中間転写ベルト表面がチャージアップしてしまい、除電機構が必要になる。逆に体積抵抗率が所定範囲よりも低すぎると中間転写ベルトにバイアスによる電荷が与えられてもその導電性によって帯電電荷が逃げてしまい、トナーを保持する充分な静電気力が得られなくなることで転写効率が著しく低下してしまう。
更に中間転写ベルトの表面抵抗率、体積抵抗率の各々単独での抵抗制御範囲が所定の範囲であっても、これらの相対的な関係によっては良好な機能が得られない場合があることが、特許文献4あるいは特許文献5で述べられている。すなわち、中間転写ベルトの電気的な基本性能としては少なくとも、表面抵抗率の値が体積抵抗率の値よりも大きいことが要求される。
次に多層構造からなる中間転写ベルトの電気的特性を制御することを考えた場合、これに関する優秀な文献は皆無に等しい。上述したような既知である中間転写ベルトとしての有効な表面抵抗率と体積抵抗率の範囲とそれらの関係を、多層構造をもった中間転写ベルトに付与するには各層単独の抵抗率をどのように制御したら良いかは最近の研究課題であった。
特許文献6には、中間層と基材層の表面抵抗率の関係を示した式が提示されている。しかしながらその関係を満足させた場合、完成体である多層構造の中間転写ベルトの肝心な抵抗率がどうなるかは記されていない。また、かかる製造方法においては中間層、基材層各々の抵抗率は測定不可能である。すなわち中間層、基材層各々の抵抗率についてはそれらを構成する材料の抵抗率を述べているに過ぎず、実際の成型された後の各層の直接測定した抵抗率を論じていないので、実用化した際の抵抗率に対する品質保証が極めてあいまいになってしまう。更に転写ベルトとして大きな表面抵抗率を得るには表面層の働きによるのが望ましいとあるが、実際絶縁の表面層を数μm程度コートした場合、転写ベルトの抵抗率にどの程度影響するかの記載はない。
特許第3248455号明細書 特開2001-282009号公報 特開2002-292655号公報 特開平10-228188号公報 特開 2006-330692号公報 特開 2007-292887号公報
このように従来技術においては、多層構造を持った転写ベルトに電気的な特性、すなわち表面抵抗率と体積抵抗率の最適なバランスを付与する手段を得ることが難しかった。
本発明は、転写ベルトとして良好な電気的特性を備え、各層における抵抗率の測定が単独で可能になることによって電気的特性品質の保証がしやすい多層弾性ベルトを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、離型性材料から成る表面層及び弾性ゴム材料から成る弾性層の少なくとも二層から成る第1のベルト(以下「第1ベルト」とも表記する)と、高強度樹脂材料から成る第2のベルト(以下「第2ベルト」とも表記する)を別体で製造し、それらを貼り合わせて成る電子写真装置用多層弾性ベルトの製造方法を見出した。こうすることで貼りあわせ前の第1のベルト及び第2のベルトの抵抗率を測定でき、転写ベルトとしての目標の抵抗率を得るための個々の抵抗率を確認することができる。このような製造方法を用いることで、これまで研究が進まなかった多層構造体の抵抗率発現のメカニズム解明が可能になった。発明者らの研究によれば、多層構造膜における表面抵抗率は各層単独の表面抵抗率の中で一番低い値の影響を強く受け、また体積抵抗率は各層単独の体積抵抗率の中で一番高い値の影響を強く受けることがわかった。
中間転写ベルトの例では、前述の通り電気的な基本性能としては少なくとも、表面抵抗率の値が体積抵抗率の値よりも大きいことが要求される。中間転写ベルトが単一樹脂から構成された場合は、通常はこのバランスが確保できる。単一材料の場合、表面抵抗率と体積抵抗率との間に相関性があるからである。しかしながら、離型性材料からなる表面層、弾性ゴムを使用した中間層、高強度樹脂からなる基材層を重ねて多層構造ベルトにした場合、各々の材料に対し転写に良いとされる抵抗調整を施した場合でも、出来上がった多層構造ベルトの抵抗バランスは表面抵抗率が体積抵抗率の1/10〜10倍程度の範囲を取るのが通常である。すなわち、表面抵抗率の値が体積抵抗率の値よりも必ずしも大きくは成らず個別の挙動を示す。このことからわかるように多層構造ベルトの場合、表面抵抗率と体積抵抗率との間に相関性は存在しない。これは、中間層の構成材料であるゴム膜の表面抵抗率が体積抵抗率の10倍程度と両者の差が比較的小さいことに一因があると考えられる。
一方、表面弾性と共に比較的低抵抗が要求される紙搬送ベルトや、液体トナー用の転写ベルトに対して多層構造ベルトを用いる場合、基材層よりも抵抗調整容易な中間層のゴムの抵抗率を下げるのが通常であるが、中間層の体積抵抗率を基材層の体積抵抗率より下げたとしても多層ベルトの体積抵抗率は基材層の体積抵抗率より低くはならない。その理由は多層構造膜においては厚み方向で体積抵抗率の一番高い層の体積抵抗率の値が多層構造膜自体の体積抵抗率になるからと推測している。この結果、如何にゴム材料の体積抵抗率を低くしても基材層の体積抵抗率がそのまま転写ベルト体積抵抗率になってしまうことになる。
以上のことから、元来表面抵抗率と体積抵抗率の差の小さいゴムを使用して確実に表面抵抗率が体積抵抗率より大きい多層転写ベルトを得るには、ゴム層の体積抵抗率よりも基材層の体積抵抗率が低くなければならない。但し、基材層の抵抗があまりに低すぎると転写ベルトに基材層側から電荷バイアスを与えた場合、電荷は基材層を通って拡散してしまうため、そうならない下限値を把握しておく必要がある。
また、同じように多層構造体の表面抵抗率については、一番低い層の表面抵抗率に支配的であることを見出したことを述べたが、このことから元来表面抵抗率と体積抵抗率の差の小さいゴムを使用して確実に表面抵抗率が体積抵抗率より大きい多層転写ベルトを得るには、ゴム層の表面抵抗率よりも基材層の表面抵抗率が高くなければならないことが自明である。
加えて、中間転写ベルトでは電気的にトナーの受け渡しをするため、基材層、弾性中間層、表面層がそれぞれ半導電性を有することが良いと従来から考えられていた。しかし、本発明者らにより、表面層は必ずしも半導電性を必要としないことがわかっている。すなわち表面層の抵抗値が低くなると、画像を転写するためのバイアス電流が表層上に走ってしまい、厚み方向に垂直にバイアス電流が流れなくなる。その結果、中間転写ベルト上に載せたい色とは別の色のトナーが転写してしまうなどの画像不良となる。そのため表面層は必ずしも半導電性を必要としない。更に重要なことは表面層を体積抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁材料にて構成した数μm以下の薄膜とした場合、その絶縁性が多層構造を有する完成体の転写ベルトの電気的特性に与える影響は全くないか、極めて小さく無視できるレベルであることである。当然ながらこのことは表面層と弾性層の二層構成の膜の場合も同様に言える。
かかる知見に基づき、転写ベルトに要求される抵抗率バランスを発現させるには、各層の抵抗率をどのように制御すれば良いか、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の弾性ベルトを提供する。
項1 離型性材料を含む表面層及び弾性ゴム材料を含む弾性層の少なくとも二層から成る第1ベルトと、高強度樹脂材料を含む基材層から成る第2ベルトを別体で製造し、該第1ベルトの弾性層側と第2ベルトとを貼り合わせて成る電子写真装置用多層弾性ベルトであって、
23℃、55%RHにおける第1ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値V1と、23℃、55%RHにおける第2ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値Vが、V>Vを満たすことを特徴とする電子写真装置用多層弾性ベルト。
項2 23℃、55%RHにおける前記第1ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値をS1、23℃、55%RHにおける前記第2ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値をSとした時、S>V、S>V、及びS<Sを満たす項1に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項3 前記弾性層が、体積固有抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁性を有するポリウレタンエラストマーとカーボンブラックとを含む層である項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項4 前記弾性層が、体積固有抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁性を有するポリウレタンエラストマーとリチウム塩とを含む層である項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項5 前記表面層が、体積固有抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁性を有するフッ素樹脂材料を含む層であり、その厚みが5μm以下である項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項6 前記V及びVが、7≦V≦13、4≦V≦12.5の範囲にあり、23℃、55%RHにおける電子写真装置用多層弾性ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値をS12、体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値をV12とした時、S12>V12を満たす項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項7 前記電子写真装置用多層弾性ベルトの形状が無端である項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項8 前記基材層の材料が、ポリイミド又はポリアミドイミドである項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
項9 電子写真装置用多層弾性ベルトの製造方法であって、
(1)離型性材料を含む表面層及び弾性ゴム材料を含む弾性層の少なくとも二層から成る第1ベルトと、高強度樹脂材料を含む基材層から成る第2ベルトを別体で製造する工程、
(2)23℃、55%RHにおける該第1ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値V1と、23℃、55%RHにおける該第2ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値Vを測定し、V>Vとなることを確認する工程、及び
(3)該第1ベルトの弾性層側と第2ベルトとを貼り合わせて電子写真装置用多層弾性ベルトを製造する工程
を含むことを特徴とする製造方法。
項10 さらに、前記(2)工程において、23℃、55%RHにおける前記第1ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値S1と、23℃、55%RHにおける前記第2ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値Sを測定し、S>V、S>V、S<Sとなることを確認する工程、を含む項9に記載の電子写真装置用多層弾性ベルトの製造方法。
本発明の多層弾性ベルトは、製造過程において各層の抵抗率を個別に制御することができるため、転写ベルトとして好適な表面抵抗率と体積抵抗率のバランスを確立できる。その結果電子写真装置に組まれたとき転写ベルトは、表面上に担持したトナー像の飛散りや、担持力不足による転写不良、ベルト表面のチャージアップといった不具合がない。
以下、本発明を詳細に説明する。
I.表面層の形成
本発明の多層弾性ベルト(特に中間転写ベルト)における表面層は、直接トナーを乗せ、重ね合わせた4色のトナーを紙へ転写、離型するための層である。
表面層の材料は、トナーを離型しやすくする観点から離型性材料が挙げられ、例えばフッ素樹脂が好適である。かかるフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキビニルエーテル(PFA)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ビニリデンフロライドの共重合体(THV)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ビニリデンフロライド(VDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体(VDF-HFP共重合体)、又はそれらの混合物が挙げられる。なお、VDFとHFPの共重合体は、HFPの割合が1〜15モル%程度が好ましい。
フッ素樹脂材料は単独では弾性層を構成するゴムとの接着が困難なものが多い。この場合、バインダーとしてウレタン樹脂やアクリル樹脂を用いてもよい。但し、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ビニリデンフロライドの共重合体(THV)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ビニリデンフロライド(VDF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)の共重合体(VDF-HFP共重合体)、又はそれらの混合物を選択する場合、固有の表面エネルギーが大きいことから、プライマー等用いることによりゴムとの接着は比較的容易である。
更に、これらのフッ素樹脂材料に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の微粒粉体を添加しても良い。この場合粉体は後述する原料溶液に直接分散しても良いし、あらかじめ溶剤等で希釈した分散液を使用しても良く、原料溶液中のフッ素樹脂材料の重量に対しポリテトラフルオロエチレン微粒粉体を20重量%以下、好ましくは10重量%以下程度添加することができる。
表面層の体積抵抗率は、通常1013Ω・cm以上であり、さらに1013〜1015Ω・cmが好ましい。また、課題を解決するための手段の項でも述べたようにカーボンブラック等の導電剤を添加することで半導電性の制御は可能であるが、その効果は限定的でデメリットもあるため、表面層には実質的に導電剤を含まない。実質的に導電剤を含まないとは、表面層中の離型性材料(フッ素樹脂)100重量部に対して導電剤の含有量が3.0重量部以下を意味する。かかる表面層は、環境(温度、湿度等)の変化により導電性が左右されないため、安定したトナーの一次及び二次転写が可能となり、高画質化が実現できる。
表面層の面積が一定の場合、表面層の厚みは、1〜5μmが好ましく、1〜3μmがより好ましい。厚みが厚すぎると弾性層のゴム弾性を損なうことになるため好ましくなく、また、厚みが薄すぎると表面層に穴があきやすい等の耐久性に問題が生じる。
表面層の静摩擦係数は、ブレード鳴きを防ぐ観点から0.1〜0.5、さらに0.15〜0.35、特に0.2〜0.3であることが好ましい。
表面層の表面粗さ(Rz)は0.1〜3.5μm、好ましくは0.25〜2.5μm、より好ましくは0.4〜1.5μmである。表面粗さRzが0.1μm未満の場合は、ロール等摺動する部材と張り付いてしまいやすくなるため駆動時のトルクオーバーの原因となってしまい、Rz3.5μmを越える場合は、トナーの固着(フィルミング)の原因や中抜け等の画像欠陥となるため好ましくない。
表面層の製膜について、表面粗さ(Rz)0.1〜3.5μmを有する円筒状金型を用いて、体積抵抗率1013Ω・cm以上のフッ素樹脂を遠心成型する場合を典型例とし、以下説明する。
まず、出来上がりの表面層の厚みが1〜5μmの間で目的の厚みとなるように材料の重量を調整する。秤量された表面層材料を溶媒に溶解して液状原料とし、円筒状金型の内面にキャストし遠心成型して行う。用いる溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;或いはこれらの混合溶媒などが用いられる。該液状原料は、固形分濃度が2〜30重量%程度であればよい。
表面層の遠心成型は、例えば、円筒状金型等を用いて次のようにして実施できる。停止している円筒状金型に、最終厚さを得るに相当する量の液状原料を注入した後、遠心力が働く速度にまで徐々に回転速度を上げて遠心力で内面全体に均一に流延する。
円筒状金型は、その内面が所定の表面精度に研磨された後メッキされており、この金型の表面状態が、無端多層弾性ベルトの表面層外面に転写される。従って、金型の内面の表面粗さを制御することにより、表面層の表面粗さを所望の範囲に調節することができる。なお、使用する金型内面の粗度は、内面仕上げ時に使用する研磨紙の番手等により任意に制御できる。また金型内面にブラストすることによってメッキ前の表面粗度を制御しても良い。
更に円筒状金型内面には離型剤を塗布し、原料硬化後の膜がきれいに金型内面から離型できるようにされている。離型剤はフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤が用いられる。
円筒状金型は回転ローラー上に載置し、該ローラーの回転により間接的に回転が行われる。また金型の大きさは、所望する表面層の大きさすなわち弾性ベルトの外径に応じて適宜選択できる。
加熱は、該金型の周囲に、例えば遠赤外線ヒータ等の熱源が配置され外側からの間接加熱が行われる。通常、室温から150〜200℃程度まで徐々に昇温し、昇温後の温度で0.5〜2時間程度加熱すればよい。これにより、円筒状金型内面に注入された液状原料は硬化し、円筒状金型内面に継目のない(シームレス)管状の表面層が製膜できる。
II 弾性層の形成
本発明の多層弾性ベルトにおける弾性層は、弾性ゴム材料、具体的には液状ウレタンゴムの硬化物からなる。例えば、液状ウレタンゴム、及び必要に応じ該液状ウレタンゴム中に電子導電剤あるいはイオン導電剤等を含む弾性層材料を、上記Iで得られた表面層の内面に塗布、硬化させて製造される。
液状ウレタンゴムとしてはポリウレタンエラストマーが挙げられ、特にその硬化物のタイプ A硬さ(JIS K6253)が30〜80度、さらに40〜65度のものが好ましい。具体的には、大日本インキ化学工業(株)製のパンデックスやウレハイパー、三井化学ポリウレタン(株)製のタケネート等が例示される。
通常これらのウレタンゴムの種類の中には、抵抗調整をせずとも体積固有抵抗率が10Ω・cmから1011Ω・cm程度の極性を持ったものがあるが、ゴム本来のイオン導電性は温湿度環境を振ったときの環境変動が大きい場合が多い。したがって、元来抵抗調整をしていない体積固有抵抗率が1013Ω・cm以上のウレタンゴムを選択するのが望ましい。このウレタンゴムは、電気的特性が環境依存性の少ない導電剤、すなわちカーボンブラックあるいはリチウムイオン塩にて抵抗調整される。
カーボンブラックとしては、例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラックの如き導電性カーボンブラックであればよい。カーボンブラックの配合量は、液状ウレタンゴム100重量部に対し、5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部、より好ましくは10〜25重量部である。
この様にカーボンブラックを絶縁性ウレタンゴムに添加することで、弾性層に体積抵抗率10〜1013Ω・cm程度、好ましくは10〜1012Ω・cm程度の半導電性が付与される。これにより多種多様な抵抗値要求に対し目的に合った的確な半導電性が得られる。また、得られるベルトはカーボンブラックによる電子伝導性であるため、温度、湿度等の外部環境にほとんど影響を受けない安定した半導電性を示すことになる。
また、リチウム塩を用いたイオン導電剤としては、例えば、リチウムビスイミド(CFSONLi、リチウムトリスメチド(CFSOCLi等が挙げられる。具体例として、例えば三光化学工業株式会社製サンコノール等が挙げられる。通常のイオン導電剤の種類では、その導電性は吸湿により発現すると考えられ、これがイオン導電の環境依存性の原因となる。しかし、リチウムイオンが酸素の分子運動によって移動することで導電性を発現すると考えられているこのイオン導電剤は、環境依存性が小さくなり、転写ベルトの弾性層構成ゴムに対しても好適に用いられる。イオン導電剤を添加する場合、その添加量は液状ウレタンゴム100重量部に対し、0.1〜3.0重量部程度である。
こうしていずれかの方法によって抵抗調整させた液状ウレタン材料は、金型の内側に製膜された表面層の内面に投入され、遠心成型される。遠心成型をする際に液状ウレタン材料の粘度が高すぎた場合、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤やトルエン、キシレン等の溶剤で適宜希釈しても良い。遠心成型の方法は、例えば前記Iの表面層の成型設備と同じものが用いられる。成型温度は室温から徐々に加熱し、ウレタンゴムの耐熱限界以下の温度である120〜150℃程度にまで上げられ、その状態で0.5〜1時間程度保持されて硬化を完了する。
表面層と弾性層の間に接着性を向上させる目的で、表面層側にプライマーをスプレー等で塗っておく方法や液状ウレタン材料中にシランカップリング剤を添加する方法、その両方を行う方法などを取っても良い。
弾性層の体積抵抗率は、ベルトとしてトナーを電気的な制御によって受け渡しを行なう点から、通常10〜1013Ω・cm程度、好ましくは10〜1012Ω・cm程度である。
弾性層の厚さは、ベルト表面の柔軟性と、使用時の画像ズレ防止を考慮して、通常、50〜400μm、好ましくは120〜300μmである。
III 基材層の形成
本発明の多層弾性ベルトにおける基材層は、駆動時にベルトにかかる応力で変形しないようにするための層である。そのため機械物性が要求される。
基材層の樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド等の高強度樹脂材料が例示される。
ポリイミドは、通常、モノマー成分としてテトラカルボン酸二無水物とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。
ポリイミドのテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、アゾベンゼン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二無水物が挙げられる。
ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4′−ジアミノビフェニル、ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノアゾベンゼン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては、上記したジアミン成分におけるアミノ基がイソシアネート基に置換した化合物等が挙げられる。
ポリアミドイミドは、トリメリット酸とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。この場合、ジアミン又はジイソシアネートは、上記のポリイミドの原料と同じものを用いることができる。
基材層の厚さは、駆動時にベルトにかかる応力と柔軟性を考慮して、通常、30〜120μm、好ましくは50〜100μmである。
基材層には、必要に応じて導電剤を含んでいても良い。導電剤としては、上記弾性層で挙げたカーボンブラック等を用いることができる。導電剤を含む場合、その使用量は、通常、基材層樹脂100重量部に対して5〜25重量部程度であればよい。これにより基材層に、中間転写ベルトに適した抵抗率を持たせることができる。
基材層の樹脂としてポリイミドを用いる場合、例えば、次のようにして基材層を製膜することができる。上記したポリイミドの原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを溶媒中で反応させて、一旦ポリアミック酸溶液とする。このポリアミック酸溶液は、固形分濃度で10〜40重量%程度であればよい。
溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と呼ぶ。)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の非プロトン系有機極性溶媒が使用される。これらのうちの1種又は2種以上の混合溶媒であってもよい。特に、NMPが好ましい。
基材層に所望の半導電性を付与するために、前述の通り必要に応じ基材層樹脂100重量部に対して5〜25重量部程度、カーボンブラック等の導電剤をポリアミック酸溶液に添加しても良い。この場合、ボールミルにてカーボンブラックの均一分散を行ってもよい。これにより、ポリアミック酸及び必要に応じ導電剤を含む基材層用材料を得る。
得られた基材層用材料を、表面層・弾性層と同じように円筒状金型等を用いた遠心成型を行う。加熱は、金型内面を徐々に昇温し100〜190℃程度、好ましくは110℃〜130℃程度に到達せしめる(第1加熱段階)。昇温速度は、例えば、1〜2℃/min程度であればよい。上記の温度で20分〜3時間維持し、およそ半分以上の溶剤を揮発させて自己支持性のあるベルトを成型する。
次に第2段階加熱として、温度280〜400℃程度(好ましくは300〜380℃程度)で処理してイミド化を完結させる。この場合も、第1段階加熱温度から一挙にこの温度に到達するのではなく、徐々に昇温して、その温度に達するようにするのが良い。なお、第2段階加熱は、無端ベルトを円筒状金型の内面に付着したまま行っても良いし、第1加熱段階を終わったら、金型から無端ベルトを剥離し、取り出して別途イミド化のための加熱手段に供して、280〜400℃に加熱してもよい。このイミド化の所要時間は、通常約20分〜3時間程度である。
基材層の樹脂としてポリアミドイミドを用いる場合も同様にして、ジアミン或いはジアミンから誘導されたジイソシアネートと、トリメリット酸とを溶媒中で反応させて直接ポリアミドイミドとし、これを遠心成型して、継目のない(シームレス)ポリアミドイミドの基材層を製膜できる。また、基材層に所望の半導電性を付与するために、必要に応じ、基材層樹脂100重量部に対して5〜25重量部程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を添加しても良い。
これら遠心成型を用いて製膜する基材層は、原料の縮み率や耐熱温度といった観点から前述の表面層、ゴム弾性層の製膜に用いた円筒状金型とは違う基材層製膜専用金型を用いることが好ましい。
遠心成型によりこうして得られるポリイミドやポリアミドイミドのヤング率は、通常2500MPa以上である。
また、基材層の材料としてポリカーボネート、PVDF、ポリアミド、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を用いる場合は、これらの樹脂を溶融して押出成型することによりシームレスの基材層を製膜できる。基材層樹脂100重量部に対して5〜25重量部程度になるように、上記したカーボンブラック等の導電剤を添加しても良い。
押出成型が可能な樹脂は上記のようなものがあるが、このとき基材としての性能を保持するため、ヤング率1000MPa以上、好ましくは1500MPa以上の材料を選択することができる。
基材層の体積抵抗率は、ベルト基材としてトナーを電気的な制御によって受け渡しを行なう点から、通常10〜1012.5Ω・cm程度、好ましくは10〜1012.5Ω・cm程度である。
上記のようにして、継目のない高い強度を有する基材層を得ることができる。
IV 多層弾性ベルトの形成(3層化)
最後に、上記II及びIIIにおいて遠心成型にて別々に製膜した層同士、すなわち一体化されている表面層及び弾性層の二層から成る第1ベルトと、高強度樹脂材料から成る基材層である第2ベルトとを、該第1ベルトの内面(弾性ゴム層側の面)と該第2ベルトの外面とが接触するように重ね合わせる。両者の間には、必要に応じて接着剤やプライマーを塗布してもよい。両者の重ね合わせ後は、両者の間が密閉状態となるようにすることが好ましい。その後、積層体を加熱処理することにより、弾性層の内面と基材層の外面とが接着された無端の3層の弾性ベルトを得る。
なお、この方法によれば、第1ベルトと第2ベルトを貼り合わせる前に容易に各々の表面抵抗率と体積抵抗率を測定することができ、目的とする抵抗率で出来ているか容易に判断できる。
具体的には、第1ベルト体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値V1と、第2ベルトの体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値Vを測定し、双方の測定値がV>Vとなることを確認する。V及びVは、7≦V≦13、4≦V≦12.5の範囲が好ましく、8.5≦V≦11、7≦V≦10.5の範囲がより好ましい。これは、完成後の多層ベルトの体積抵抗率をゴム弾性層の体積抵抗率に依存させるためである。
また、第1ベルトの表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値S1と、第2ベルトの表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値Sを測定し、双方の測定値がS>V、S>V、S<Sの3式を満たすことを確認する。
上記のような抵抗率のバランスが確保されているかを3層化工程前に確認できる。この工程において必要に応じて塗布される接着剤やプライマーの有無は、多層弾性ベルトの抵抗発現には全く影響を及ぼさない。
上記3層化工程の具体的例を挙げる。円筒金型内面で規制された表面層及び弾性ゴム層からなる2層膜(第1ベルト)の内面(弾性ゴム層側の面)に、ラミネート接着剤を均一塗布して風乾する。別に製膜した基材層(第2ベルト)の外面にもプライマーを塗布して風乾した後、これを該弾性ゴム層内面に重ね合わせ、位置がずれないよう基材層内面に密着する内金型を挿入する。
その後100℃程度で20〜60分程度加熱処理し、接着剤の硬化と同時に層間接着が完了する。必要に応じ、脱型後の3層ベルトをさらに120℃程度で3〜5時間程度加熱処理することにより、アニール処理を施しても良い。こうして、本発明の多層弾性ベルトを得る。
ここで接着剤が常温で硬化するものを使用した場合と加熱状態で硬化するものを使用した場合で、多層弾性ベルトの抵抗発現には全く影響せず、前記加熱温度が適切であることがわかっている。したがって、第1ベルトと第2ベルトを貼り合わせる前の各々の表面抵抗率と体積抵抗率と、貼り合わせた後で第1ベルトと第2ベルトに再度はがしてから測定した各々の表面抵抗率と体積抵抗率とは測定誤差範囲を除き、同じ値を示す。
ラミネート接着剤としては、三井化学ポリウレタン(株)製タケラックA-969や大日本インキ化学工業(株)製タイフォースNT-810が例示される。なお、上記のプライマーの使用は任意であるが、接着強度向上の点から使用するのが好ましい。プライマーとしては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製のDY39-067等が例示される。
得られた多層弾性ベルトの表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値S12及び体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値V12を測定する。この時、S12>V12を満たすことを確認する。これは、転写ベルトとして使用時においてトナー像の飛散りや、担持力不足による転写不良、ベルト表面のチャージアップ等を防止するための抵抗バランスを得るためである。
また、S12は、10≦S12≦14、さらに11≦S12≦13の範囲が好ましく、V12は、7≦V12≦12、さらに9≦V12≦11の範囲が好ましい。
多層弾性ベルトの外周長は、電子写真用ベルトの使用態様により適宜選択できるが、通常300〜2500mm程度である。
本発明の多層弾性ベルトは、その表面抵抗率がその体積抵抗率よりも大きいため、良好な転写電界となることでトナーの飛び散り等が発生せず、ゴム弾性付与ベルトの特長である高精細な画像が得られるような半導電性ベルトとして使用することができる。
多層弾性ベルトの総厚みは、通常100〜500μmであり、好ましくは200〜400μmであり、より好ましくは250〜350μmである。かかる厚みであれば弾性の効果が充分となるため好適である。なお、表面層、弾性層及び基材層の厚みの割合は、通常5:5〜9:1であり、好ましくは6:4〜8:2である。
以上のように、本発明の多層弾性ベルトは、例えば、画像形成装置に使用される中間転写ベルト、転写搬送ベルト、紙搬送ベルト、転写定着ベルト等の電子写真用ベルトとして好適に用いられる。
以下、比較例と共に実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本明細書に記載の下記の評価は、次のようにして行った。
<基材層固形分濃度>
試料を金属カップ等の耐熱性容器で精秤し、この時の試料の重量をAgとする。試料を入れた耐熱性容器を電気オーブンに入れて、120℃×12分、180℃×12分、260℃×30分、及び300℃×30分で順次昇温しながら加熱、乾燥し、得られる固形分の重量(固形分重量)をBgとする。同一試料について5個のサンプルのA及びBの値を測定し(n=5)、次式(I)にあてはめて固形分濃度を求めた。その5個のサンプルの平均値を、固形分濃度として採用した。
基材層固形分濃度=B/A×100(%) (I)
<表面層及び弾性層固形分濃度>
原料を精秤し、この時の固体原料の重量をCgとする。電子天秤上で原料を溶剤に溶かすために、攪拌しながら溶剤を徐々に加え、最終的な溶液重量をDgとする。固形分濃度は、次式(II)となる。
弾性層固形分濃度=C/D×100(%) (II)
<厚み>
厚みは、接触式膜厚測定器のフラット型プローブを用いて幅方向3点、周方向8点の合計24点測定し、その平均値として示した。
<表面抵抗率、体積抵抗率>
表面抵抗率(Ω/□)及び体積抵抗率(Ω・cm)は、三菱化学(株)製の抵抗測定器“ハイレスタUP・URブロ−ブ”を用いて23℃、55%RH環境下で測定した。幅方向に長さ360mmにカットしたベルトをサンプルとし、該サンプルの幅方向に等ピッチで3ヶ所、縦(周)方向に4カ所の合計12ヶ所について、印加電圧100V、10秒後に表面抵抗率及び体積抵抗率をそれぞれ測定し、その平均値の常用対数値で示した。なお該測定サンプルは23℃、55%RH環境下で12時間放置してから測定した。
<静摩擦係数>
静摩擦係数は、新東科学(株)製のHeidon 94iを用いて、同一ベルト内で異なる表面部位を10箇所測定し、その平均値を静摩擦係数とした。
<表面粗さ(Rz)>
表面粗さ(μm)は、JIS B0601-1982に準拠して測定した。測定機は、東京精密(株)製のサーフコム575Aを用いた。測定条件は、CUTOFF 0.25、測定長2.5mm、T-SPEED 0.06mm/sで行った。同一ベルト内で異なる表面部位を5箇所測定し、その十点平均粗さ(Rz)の平均値を表面粗さとした。
<硬度>
JIS K6253に従い、デュロメーターAを用いて、弾性層を構成する材料で厚み10mmのバルク(塊)を作成して評価した。
実施例1
(1)基材層の製膜
窒素流通下、N−メチル−2−ピロリドン488gに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)47.6gを加え、50℃に保温、撹拌して完全に溶解させた。この溶液に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)70gを除々に添加し、ポリアミック酸溶液605.6gを得た。このポリアミック酸溶液の数平均分子量は17000、粘度は35ポイズ、固形分濃度は18.0重量%であった。
次に、このポリアミック酸溶液450gに、酸性カーボン(pH3.0)21gとN-メチル-2-ピロリドン80gを加えて、ボールミルにてカーボンブラック(CB)の均一分散を行った。このマスターバッチ溶液は、固形分濃度18.5重量%、該固形分中のCB濃度は20.6重量%であった。
そして該溶液から276gを採取し、回転ドラム内に注入し、次の条件で成形した。
回転ドラム・・・内径301.5mm、幅540mmの内面鏡面仕上げの金属ドラムが2本の回転ローラー上に載置され、該ローラーの回転とともに回転する状態に配置した。例えば、図2を参照。
加熱温度・・・該ドラムの外側面に遠赤外線ヒータを配置し、該ドラムの内面温度が120℃に制御されるようにした。
まず、回転ドラムを回転した状態で276gの該溶液をドラム内面に均一に塗布し、加熱を開始した。加熱は1℃/minで120℃まで昇温して、その温度で60分間その回転を維持しつつ加熱した。
回転、加熱が終了した後、冷却せずそのまま回転ドラムを離脱して熱風滞留式オーブン中に静置してイミド化のための加熱を開始した。この加熱も徐々に昇温しつつ320℃に達した。そして、この温度で30分間加熱した後常温に冷却して、該ドラム内面に形成された半導電性管状ポリイミドベルトを剥離し取り出した。なお、該ベルトは厚さ80μm、外周長944.3mm、表面抵抗率12.85(logΩ/□)、体積抵抗率10.68(LogΩ・cm)であった。
(2)表面層の製膜
PVDF樹脂(KFポリマー#850、(株)クレハ製)30gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)270gとメチルエチルケトン(MEK)300gの混合溶媒に溶解させ固形分濃度5w%の溶液を作製した。
そして該溶液から58gを採取し、回転ドラム内に注入し、次の条件で成形した。
回転ドラム・・・内径301.0mm、幅540mmの金属ドラムが2本の回転ローラー上に載置され、該ローラーの回転とともに回転する状態に配置した。例えば、図2を参照。
回転ドラムを回転した状態でドラム内面に均一に塗布し加熱を開始した。加熱は2℃/minで130℃まで昇温して、その温度で20分間その回転を維持しつつ加熱し、ドラム内面に表面層を形成した後ドラムを常温まで冷却した。ドラム内面に形成された表面層の厚みを渦電流式厚み計にて測定したところ3μmであった。
予備試験として同様の方法で作成した表面層単膜の電気抵抗値を測定したところ表面抵抗率で9×1014Ω/□、体積抵抗率7×1013Ω・cmであった。
(3)弾性層の製膜
トルエン1250gに体積固有抵抗が1013Ω・cmのポリウレタンエラストマー(ウレハイパーRUP、大日本インキ化学工業(株)製)を1000g溶解させた溶液に酸性カーボン(pH3.5)250gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度50重量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は20重量%のマスターバッチ溶液を作成した。このマスターバッチ204gに硬化剤CLH-1を2.41gとCLH-5を3.26g(硬化剤はいずれも大日本インキ化学工業(株)製)添加し撹拌を行った。
この溶液を先に製膜した表面層内面に回転した状態で、最終的に200μmの厚みを有する弾性層になる量で均一に塗布し加熱を開始した。加熱は2℃/minで130℃まで昇温して、その温度で30分間その回転を維持しつつ加熱し、ドラム内面に弾性層を形成した。
なお、該表面層の内側に弾性層を製膜して成ったベルトは厚さ205μm、外周長945.1mm、表面抵抗率12.65(logΩ/□)、体積抵抗率11.13(LogΩ・cm)であった。
予備試験としてこのウレタンゴムマスターバッチ溶液にて作成したウレタンゴム単膜のゴム硬度を測定したところタイプA(JIS K6253)にて63°であった。
(4)弾性層内面と基材層外面の貼り合わせ
上記(3)で製膜した弾性層内面にプライマーDY39−067(東レ・ダウコーニング(株)製)を塗布、風乾した後に、ドライラミ接着剤(三井化学ポリウレタン(株)製タケラックA-969)を薄く外面に塗布した(1)のポリイミドベルト(基材層)を挿入し重ね合わせた。次に基材内面から圧着した状態で加熱(80〜100℃)を行い、貼り合わせを完了させた。貼り合わせた多層ベルトを金型から剥離し両端部をカットし幅360mmの多層ベルトを採取した。
該多層ベルトは厚さ284μm、外周長945.0 mm、表面抵抗率12.49(logΩ/□)、体積抵抗率11.67(LogΩ・cm)であった。
実施例2
実施例1(1)の固形分中のCB濃度は19.5重量%、(3)の原料固形分中のCB濃度は17重量%として作製した以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
実施例3
実施例1(3)のみ以下の方法で作製した。すなわち、
(3)弾性層の製膜
トルエン1300gに体積固有抵抗が1013Ω・cmのポリウレタンエラストマー(ウレハイパーRUP、大日本インキ化学工業(株)製)を1000g溶解させた溶液にリチウム塩濃度30重量%のイオン導電剤(サンコノール30R、三光化学工業(株)製)を6.6g加え、攪拌機にて30分攪拌を行い、該固形分中のリチウムイオン塩濃度は0.2重量%のマスターバッチ溶液を作成した。このマスターバッチ204gに硬化剤CLH-1を2.41gとCLH-5を3.26g(硬化剤はいずれも大日本インキ化学工業(株)製)添加し撹拌を行った。以降実施例1と同じ手順で製膜した。なお、上記以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
比較例1
実施例1(3)の原料固形分中のCB濃度は27重量%として作製した以外は、実施例1と同様に多層ベルトを作製した。
比較例2
実施例2(3)の原料固形分中のCB濃度は27重量%として作製した以外は、実施例2と同様に多層ベルトを作製した。
比較例3
実施例3(3)におけるマスターバッチ溶液の該固形分中のリチウムイオン塩濃度を1.0重量%の作製した以外は、実施例3と同様に多層ベルトを作製した。
各試料多層ベルトの貼り合わせ前と完成品の抵抗率を表1に示す。
Figure 0005171374
これらのベルトを中間転写ベルトとして電子写真装置に組み込んで、トナーの飛び散り度合いを画像においてルーペで観察した。
表中の抵抗バランスは画像評価結果に対応しており、以下の結果を示した。
○:トナーの飛び散りがなく、ドット抜けもなく良好画像が得られた
△:ベルトに軽微なチャージアップが見られた。画像抜けが確認できたが充分に許容限界内であった
×:トナーの飛び散りがあり、かつドット抜けが発生した
実施例1から3では、第1のベルトと、第2のベルトの抵抗バランスが良好なため、トナーの飛び散りはなかった。これに対し比較例1から3では、トナーの飛び散りが見られた。これは第1のベルトと、第2のベルトの抵抗バランスに問題があり、出来上がりの中間転写ベルトの表面抵抗率よりも体積抵抗率が高くなってしまったことによると推測された。また比較例においてはベルトのトナー担持力不足によると思われるドット抜けの発生もあった。
以上のことによって、画像を目視で観察した結果も、ゴム弾性を付与したベルト特有の高精細画像が実施例においては実現できたが、比較例においては明らかに画質がそれよりも劣ってしまった。
このように本実施例の多層弾性ベルトでは、各層の抵抗率を個別に制御することができたため、転写ベルトとして好適な表面抵抗率と体積抵抗率のバランスを確立できた。その結果電子写真装置に組まれたとき転写ベルトは、表面上に担持したトナー像の飛散りや、担持力不足による転写不良、ベルト表面のチャージアップといった不具合がなかった。そのため、中間転写ベルト等として好適に用いることができることが証明された。
本発明の3層の弾性ベルトの断面模式図である。 実施例における各層の製膜に用いた装置の模式図である。

Claims (10)

  1. 離型性材料を含む表面層及び弾性ゴム材料を含む弾性層の少なくとも二層から成る第1ベルトと、高強度樹脂材料を含む基材層から成る第2ベルトを別体で製造し、該第1ベルトの弾性層側と第2ベルトとを貼り合わせて成る電子写真装置用多層弾性ベルトであって、
    23℃、55%RHにおける第1ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値V1と、23℃、55%RHにおける第2ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値Vが、V>Vを満たすことを特徴とする電子写真装置用多層弾性ベルト。
  2. 23℃、55%RHにおける前記第1ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値をS1、23℃、55%RHにおける前記第2ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値をSとした時、S>V、S>V、及びS<Sを満たす請求項1に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  3. 前記弾性層が、体積固有抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁性を有するポリウレタンエラストマーとカーボンブラックとを含む層である請求項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  4. 前記弾性層が、体積固有抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁性を有するポリウレタンエラストマーとリチウム塩とを含む層である請求項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  5. 前記表面層が、体積固有抵抗率1013Ω・cm以上の絶縁性を有するフッ素樹脂材料を含む層であり、その厚みが5μm以下である請求項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  6. 前記V及びVが、7≦V≦13、4≦V≦12.5の範囲にあり、23℃、55%RHにおける電子写真装置用多層弾性ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値をS12、体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値をV12とした時、S12>V12を満たす請求項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  7. 前記電子写真装置用多層弾性ベルトの形状が無端である請求項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  8. 前記基材層の材料が、ポリイミド又はポリアミドイミドである請求項1又は2に記載の電子写真装置用多層弾性ベルト。
  9. 電子写真装置用多層弾性ベルトの製造方法であって、
    (1)離型性材料を含む表面層及び弾性ゴム材料を含む弾性層の少なくとも二層から成る第1ベルトと、高強度樹脂材料を含む基材層から成る第2ベルトを別体で製造する工程、
    (2)23℃、55%RHにおける該第1ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値V1と、23℃、55%RHにおける該第2ベルトの100V印加時の体積抵抗率(Ω・cm)の常用対数値Vを測定し、V>Vとなることを確認する工程、及び
    (3)該第1ベルトの弾性層側と第2ベルトとを貼り合わせて電子写真装置用多層弾性ベルトを製造する工程
    を含むことを特徴とする製造方法。
  10. さらに、前記(2)工程において、23℃、55%RHにおける前記第1ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値S1と、23℃、55%RHにおける前記第2ベルトの100V印加時の表面抵抗率(Ω/□)の常用対数値Sを測定し、S>V、S>V、S<Sとなることを確認する工程、を含む請求項9に記載の電子写真装置用多層弾性ベルトの製造方法。
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