JPH11231678A - 中間転写媒体 - Google Patents

中間転写媒体

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JPH11231678A
JPH11231678A JP3264398A JP3264398A JPH11231678A JP H11231678 A JPH11231678 A JP H11231678A JP 3264398 A JP3264398 A JP 3264398A JP 3264398 A JP3264398 A JP 3264398A JP H11231678 A JPH11231678 A JP H11231678A
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JP
Japan
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transfer medium
image
surface layer
silicone
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Application number
JP3264398A
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English (en)
Inventor
Masanori Kobayashi
政憲 小林
Ryuji Katsuno
龍司 勝野
Kazuhiko Arai
和彦 新井
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体との摩擦係数が小さく、画像乱れを生
ずることがなく、画像光沢度を低下させることのない中
間転写媒体を提供すること。 【解決手段】 トナー像を感光体から中間転写媒体に転
写し、該中間転写媒体と記録材とを重ね合わせて加熱及
び加圧することにより、該中間転写媒体上のトナー像を
該記録材上に転写及び定着して画像を得る画像形成に用
いられる中間転写媒体であって、その表面層が、シリコ
ーンゴムとシリコーン樹脂との混合物を含有してなるこ
とを特徴とする中間転写媒体である。表面層におけるシ
リコーンゴムの配合率S(重量%)が、10≦S≦80
又は20≦S≦80である態様、表面層の厚みt(μ
m)が、10≦t≦200又は20≦t≦150である
態様、更にt < 0.013×S2 − 2.54×
S + 135、を満足する態様が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体上に形成し
たトナー像を中間転写媒体上に転写した後、該中間転写
媒体と記録材とを重ねた状態で加熱及び加圧して該記録
材に対し該トナー像の転写及び定着を同時に行う画像形
成に用いる中間転写媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体上に形成されたトナー像を中間転
写媒体上に転写し、該中間転写媒体と記録材とを重ね合
わせ、両者を加熱しながら加圧することにより該中間転
写媒体上のトナー像を該記録材上に転写・定着する方式
の画像形成が知られている。前記中間転写媒体の表面層
は、気温や湿度等の変動に対して、電気抵抗等の物性値
の変動が小さい材料で形成されるため、上記方式の画像
形成の場合、感光体上に形成されたトナー像を記録材に
直接転写し定着を行う方式の画像形成に比べて、環境変
動に対して安定した画像形成が可能である。
【0003】上記方式の画像形成に用いられる中間転写
媒体には、単層構造のものと、多層構造のものとが存在
するが、弾性、耐熱性、耐摩耗性、トナーとの離型性等
に優れ、転写性向上(トナーの飛散防止)、画質向上等
を図ることができる点で、耐熱性、機械的強度等を有す
るベース層上に、弾性、耐熱性、トナーとの離型性等を
有する表面層をコートしてなる多層構造のものが一般的
である。
【0004】従来、前記ベース層の材料としては、ニッ
ケル、アルミ、ステンレス等の金属シートや、PET、
ポリエステル、ポリイミド、ポリイミドアミド等の樹脂
フィルムなどが用いられていた。一方、前記表面層は、
感光体の表面と接触しているため、シリコーンオイルな
どの離型剤を付与することができない。このため、前記
表面層の材料としては、トナー像のオフセットを防止で
き、画質欠陥が少ない、種々の型の液状シリコーンの硬
化組成物が多用されていた。
【0005】例えば、特開昭57−34562号公報に
おいては、前記表面層にシリコーン樹脂又はシリコーン
ゴムを用い、該表面層の粘着力を見掛け上増大させるた
めにその表面を粗面化している。特開昭59−5047
3号公報においては、前記表面層に未反応成分が比較的
少ない付加重合型シリコーンゴムを用いている。特開昭
59−77467号公報においては、前記表面層にシリ
コーン系ゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂を用い、感光体
ベルトの帯電を防止するため、該表面層に導電性繊維が
添加されている。特公昭64−1028号公報において
は、前記表面層が、アセトン抽出量が6%以下の付加重
合型シリコーンゴムを60重量%以上含有することによ
り、未反応成分による感光体の性能劣化を招くことな
く、高転写率を達成している。特公平3−63758号
公報においては、前記表面層にシリコーン系ゴム又はフ
ッ素系ゴムを用い、中間転写体上のトナー像を予備加熱
してから記録材上に転写・定着することにより、オフセ
ットのない高品位な画像を得ている。特公平3−786
24号公報において、前記表面層における、フルオロシ
リコーンゴムと非フルオロシリコーンゴムとの含有率の
比を30:70〜95:5とし、表面粗さを0.1〜
5.0Sとし、厚みを5〜200μmとすることによ
り、高転写率を実現している。
【0006】以上のように、従来では、前記中間転写媒
体の表面層に、ゴム材料又は樹脂材料を使用していた
が、シリコーンゴムなどのゴム材料は、その粘着性や弾
性などにより摩擦係数が高く、感光体と接した際にステ
ィックスリップなどにより中間転写体に振動を発生させ
ることがある。このため、前記ゴム材料を用いた場合に
は、前記振動により中間転写体上に転写される画像が乱
れるという問題が発生する。これに対し、シリコーン樹
脂などの樹脂材料は、粘着性や弾性がゴム材料に比べて
小さいため摩擦係数は低いが、粘着性が低いために中間
転写体上に転写されたトナー像の保持力が小さい。この
ため、前記樹脂材料を用いた場合には、ライン像のエッ
ジなどでトナー像が乱れるという問題が発生する。
【0007】そこで、前記ゴム材料を用いて形成した前
記表面層の表面を粗面化して、その摩擦係数を低下させ
ることが提案されている。表面を粗面化する方法は、例
えば特開昭59−202477号公報に記載されてお
り、特開昭57−34562号公報には、スプレー塗布
においてシリコーンゴムやフッ素ゴムの粘度を変化させ
たり、スプレーの吹出口の形状や空気圧を変化させるこ
とにより、表面を粗面化する方法や、シリコーンゴムや
フッ素ゴム中に、金属粉、シリカバルーン、カーボンバ
ルーン、ガラスビーズ等の粗面化充填剤を添加して塗布
・固化する方法や、ベース層又はその上面に、金属、ガ
ラス、カーボン、ポリエステル等の樹脂、綿等の繊維、
によるシートを用い、その表面に凹凸が現れるようにシ
リコーンゴム等を塗布し固化する方法や、塗布又はゴム
シートの焼付等によりベース層上に転写層を設け、研
磨、放電加工、ナトリウム処理等の後加工によって該転
写層の表面を粗面化する方法などが記載されている。し
かし、これらの場合、処理操作が煩雑な上、製造効率、
コスト面等において不利であり、しかも、十分に摩擦係
数を低下させることができなかったり、低下させること
ができたとしても表面が粗れているために画像の光沢度
が低下してしまう等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを目
的とする。即ち、本発明は、中間転写媒体を用いた画像
形成における該中間転写媒体として好適に用いられ、感
光体との摩擦係数が小さく、該感光体上のトナー像を転
写する際に画像に乱れを生ずることがなく、画像光沢度
を低下させることのない中間転写媒体を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> トナー像を感光体から中間転写媒体に転写し、
該中間転写媒体と記録材とを重ね合わせて加熱及び加圧
することにより、該中間転写媒体上のトナー像を該記録
材上に転写及び定着して画像を得る画像形成に用いられ
る中間転写媒体であって、その表面層が、シリコーンゴ
ムとシリコーン樹脂との混合物を含有してなることを特
徴とする中間転写媒体である。 <2> 表面層におけるシリコーンゴムの配合率S(重
量%)が、10≦S≦80である前記<1>に記載の中
間転写媒体である。 <3> 表面層におけるシリコーンゴムの配合率S(重
量%)が、20≦S≦80である前記<1>に記載の中
間転写媒体である。 <4> 表面層における厚みt(μm)が、10≦t≦
200である前記<1>から<3>のいずれかに記載の
中間転写媒体である。 <5> 表面層における厚みt(μm)が、20≦t≦
150である前記<1>から<3>のいずれかに記載の
中間転写媒体である。 <6> 表面層における、シリコーンゴムの配合率S
(重量%)と厚みt(μm)との関係が、t < 0.
013×S2 − 2.54×S + 135、を満足
する前記<1>から<6>のいずれかに記載の中間転写
媒体である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の中間転写媒体は、単層構
造でもよいし、多層構造でもよいが、強度や性能等の点
で多層構造の方が好ましい。前記多層構造の中間転写媒
体は、一般に、ベース層と表面層とを有してなり、必要
に応じて前記ベース層と前記表面層との間に接着層等の
その他の層を適宜有していてもよい。
【0011】前記中間転写媒体の形態としては、画像形
成に適した形状であれば特に制限はなく、例えば、シー
ト状、ベルト状等の任意の形態が挙げられる。前記中間
転写媒体の表面の体積抵抗率としては、現像像を静電的
に中間転写媒体上に転写する場合には、一般に1012
1016Ω・cmが好ましい。
【0012】前記ベース層としては、耐熱性及び機械的
強度が要求され、その材料としては、例えば、ニッケ
ル、アルミ、ステンレス等の金属シートや、PET、ポ
リエステル、ポリイミド、ポリイミドアミド等の樹脂フ
ィルムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用し
てもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明におい
ては、これらの中でも、樹脂中に導電性粉体等を添加分
散して、体積抵抗率を制御したものが好ましく、カーボ
ンブラックを添加分散して、体積抵抗率を制御したポリ
イミドフィルムが特に好ましい。
【0013】前記ベース層の厚みとしては、30〜20
0μmが好ましく、50〜150μmがより好ましく、
70〜130μmが特に好ましい。前記厚みが、30μ
mよりも薄いと、加熱冷却時の寸法安定性や強度が不足
し、200μmを越えると中間転写媒体の比熱が増大し
て熱移動量が低下し、転写速度やサイクルタイムの低下
につながる。
【0014】前記ベース層の体積抵抗率Rv(Ω・c
m)としては、通常107 <Rv<1015であり、10
8 <Rv<1014が好ましく、109 <Rv<1013
特に好ましい。前記体積抵抗率Rv(Ω・cm)が、1
7 Ω・cm以下であると中間転写媒体上での転写電界
によるトナーを保持しておく電荷の減衰が早く、トナー
の飛び散るブラーが発生し易くなる。一方、1015Ω・
cm以上であるとトナー像を感光体から転写する電界が
大きくなり中間転写媒体上の表面電位が上昇することに
よる種々の問題が発生し易くなる。例えば、帯電電位の
上昇により放電が発生してトナー画像が乱れたり、フル
カラー画像の場合には2色目以降の転写工程において、
より高い転写電界が必要となる。
【0015】前記接着層としては、例えば、シリコーン
ゴムの接着に通常使用されるプライマー類などが適用で
きる。前記プライマー類としては、特に制限はないが、
例えば、アミノシラン系カップリング剤、クロロシラン
系カップリング剤、クロロメチルシラン系カップリング
剤、シアノシラン系カップリング剤、チタン酸エステル
系カップリング剤などが挙げられる。これらの中でもア
ミノシラン系カップリング剤及びチタン酸エステル系カ
ップリング剤が好ましい。これらは、1種単独で使用し
てもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0016】前記表面層としては、弾性、耐熱性、トナ
ーとの離型性等に優れることが要求されため、本発明に
おいては、その材料としてシリコーンゴムとシリコーン
樹脂との混合物が用いられる。なお、前記シリコーンゴ
ム及びシリコーン樹脂として、市販品を好適に使用する
ことができる。
【0017】前記シリコーンゴムとしては、特に制限は
なく、例えば、1液性縮合重合型、2液性付加重合型、
LTV型、RTV型等の公知のメチルシリコーンゴム
(MQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、
メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)や、フルオロシ
リコーンゴム(FVMQ)等の含フッ素系のシリコーン
ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、低分子量成分
が少なく、使用・製造が容易な点では、2液性付加重合
型のシリコーンゴムが好ましい。
【0018】前記シリコーン樹脂としては、付加型、縮
合型のいずれでもよく、目的に応じて適宜選択すること
ができる。前記シリコーン樹脂は、分子中に2官能性単
位、3官能性単位又は4官能性単位を多く含む高分子量
のポリシロキサンであり、例えば、シリコーンレジン及
びその溶液であるシリコーンワニスなどが挙げられる。
【0019】前記シリコーンワニスとしては、例えば、
シリコーンアルキドワニス、シリコーンエポキシワニ
ス、シリコーンポリエステルワニスなどが挙げられ、そ
の他、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、
メラミン樹脂等と反応させた変性ワニスなどが挙げられ
る。前記変性ワニスとしては、例えば、ポリエステル変
成シリコーン樹脂、ウレタン変成シリコーン樹脂、アク
リル変成シリコーン樹脂、ポリイミド変成シリコーン樹
脂、オレフィン変成シリコーン樹脂、エーテル変成シリ
コーン樹脂、アルコール変成シリコーン樹脂、フッ素変
成シリコーン樹脂、アミノ変成シリコーン樹脂、メルカ
プト変成シリコーン樹脂、カルボキシ変成シリコーン樹
脂などが挙げられる。
【0020】また、本発明においては、前記シリコーン
樹脂として、硬化性シリコーン樹脂を用いることもでき
る。前記硬化性シリコーン樹脂としては、3官能以上の
クロロシラン、これと1官能又は2官能のクロロシラン
との混合物、などを加水分解したシラノールを縮合する
ことによりポロシロキサンを合成し、触媒として有機酸
金属塩やアミン類等を用いて更に縮合反応(硬化反応)
を進めることにより得ることができる。これらの外、末
端に反応性を有するポリジオルガノシロキサンを反応さ
せたもの、ケイ素原子に結合したビニル基を有し、その
反応性を利用して重付加反応によって硬化したものなど
が挙げられる。
【0021】前記硬化性シリコーン樹脂は、湿度、熱、
光、電子線等のエネルギー線で硬化するシリコーン樹脂
であり、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
スチレン樹脂、スチレン−プロピレン樹脂、スチレン−
ブタジエン樹脂、スチレン−塩化ビニル樹脂、スチレン
−酢酸ビニル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル樹
脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等の非シリコ
ーン化合物を含有してもよい。また、前記硬化性シリコ
ーン樹脂は、前記非シリコーン化合物のモノマーをラジ
カル重合開始剤やイオン重合開始剤等と共に、上述のシ
リコーン樹脂又はそのモノマーと共存した状態で硬化反
応を行って得たものでもよい。前記硬化性シリコーン樹
脂における前記非シリコーン化合物の含有量としては、
摺動離型性の点で上述のシリコーン樹脂に対して50重
量%以下が好ましい。
【0022】本発明においては、これらのシリコーン樹
脂の中でも、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニル
ポリシロキサン、シリコーンポリエステルワニス、シリ
コーンアクリル樹脂などが好ましい。
【0023】前記表面層の摩擦係数としては、1.3以
下であるのが好ましく、1.2以下であるのがより好ま
しい。前記表面層は、感光体と直接、接触するが、該摩
擦係数が1.3より大きくなると、中間転写媒体に波打
ちや、中間転写媒体の駆動ロールにスリップが発生する
ため、中間転写媒体の移動速度が制御ができなくなる。
その結果、画像の伸縮や色重ねのずれが発生する。な
お、前記摩擦係数は、使用する感光体を接触子として公
知の方法にて測定することができる。
【0024】前記表面層におけるシリコーンゴムの配合
率としては、10〜80重量%が好ましく、20〜80
重量%がより好ましい。前記配合率が、10重量%未満
であると、画像乱れが生ずることがあり、80重量%を
超えると、前記表面層の厚みを薄くしても前記表面層の
摩擦係数が1.3を超えてしまい、画像の伸縮や色重ね
のずれが発生することがある。
【0025】前記表面層の厚みとしては、10〜200
μmが好ましく、20〜150μmがより好ましく、3
0〜100μmが特に好ましい。前記厚みが、10μm
よりも薄いと弾性が不足し記録材の表面性に追従不能と
なって転写性に問題が生じたり、耐久性が不足したりす
る。一方、200μmを越えると中間転写媒体の比熱が
増大して熱移動量が低下し、転写速度やサイクルタイム
の低下につながる。
【0026】本発明においては、前記表面層における、
厚みt(μm)と前記シリコーンゴムの配合率S(重量
%)との関係が、 t < 0.013×S2 − 2.54×S + 1
35、 を満たすことが好ましく、画像の伸縮や色重ねのずれ、
画像乱れが生ずるのを確実に防止することができる点で
前記関係を満たしかつ10≦S≦80であることがより
好ましく、更に、その効果が顕著である点で前記関係を
満たしかつ20≦S≦80であることが特に好ましい。
【0027】前記表面層の硬度としては、JIS A1
0以上90以下のものが好ましく、JIS A20以上
80以下のものがより好ましく、JIS A30以上7
0以下のものが特に好ましい。前記硬度が、JIS A
10未満であると強度が低下し耐久性の点で問題があ
る。一方、JIS A90を超えると中間転写媒体から
記録材に転写する場合に、記録材の表面性が悪いと記録
材との密着性が低下して転写が不完全になるような問題
が生ずる。
【0028】前記表面層の表面抵抗値は1013Ω/□以
上になるように、前記表面層の体積抵抗値は1012Ω・
cm以上になるように、それぞれ設定される。前記表面
抵抗値が1013Ω/□未満、あるいは前記体積抵抗値が
1012Ω・cm未満であると、トナー像を静電的に転写
した場合、中間転写媒体上のトナー像はエッジ部のシャ
ープさに欠け、画像に乱れを生ずる。一方、前記表面抵
抗値が1016Ω/□を超え、あるいは前記体積抵抗値が
1015Ω・cmを超える時には、ベース層と同様にトナ
ー像を感光体から転写する電界が大きくなり、中間転写
媒体上の表面電位が上昇することによる種々の問題が発
生し易くなる。例えば、帯電電位の上昇により放電が発
生してトナー画像が乱れたり、フルカラー画像の場合に
は、2色目以降の転写工程で、より高い転写電界が必要
となる。
【0029】前記表面層の光沢度としては、画像を形成
する記録材と同程度であることが好ましい。この場合、
得られる画像に関し、画像部と非画像部との光沢度が一
致することになり、画像部と非画像部との光沢度が一致
している画像は、1枚の画像の中で表面の反射率に高い
部位と低い部位とが存在せず、看者が不自然に感じた
り、ちらつき感などの不快感を持ったりすることがな
く、好印象の画像が得られる。
【0030】図1は、本発明の中間転写媒体の一例を示
す断面概略図であり、中間転写媒体1は、ベース層2上
に表面層3を有してなり、更に必要に応じて、ベース層
2上に図示しないその他の層を有してなる。
【0031】本発明の中間転写媒体は、例えば、ポリイ
ミド等による前記ベース層の上にシリコーンゴム及びシ
リコーン樹脂の混合物による表面層をコーティングする
ことにより得ることができる。前記コーティングは、ス
プレーコーティング、ディップコーティング、ブレード
コーティングなど公知の技術であればよい。
【0032】なお、前記ベース層上に上述の接着層等の
その他の層が設けられている場合には、該その他の層上
に前記シリコーンゴム及びシリコーン樹脂の混合物が付
与されることになる。前記その他の層は、前記ベース層
上に公知の方法にて形成することができる。また、場合
によっては、前記ベース上に前記その他の層の素材と、
前記シリコーンゴム及びシリコーン樹脂の混合物とを同
時に付与し、前記ベース層上に前記その他の層と、前記
シリコーンゴム及びシリコーン樹脂の混合物による表面
としを同時に形成してもよい。
【0033】本発明の中間転写媒体を用いて画像形成を
行うと、得られる画像の光沢度を低下させることがな
い。また、本発明の中間転写媒体においては、表面層
が、シリコーンゴムとシリコーン樹脂との混合物を含有
してなるので、摩擦係数が低く、トナーの乱れを生ずる
ことがない。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0035】図1に示した通り、この実施例における中
間転写媒体1は、ベース層2上に表面層3をスプレー塗
布によってコートしてなる2層構造である。ベース層2
は、外径168mm、厚み75μmのシームレスのポリ
イミドベルトである。表面層3は、シリコーンゴム(信
越化学工業(株)製、付加重合型シリコーンゴム、硬度
60(JIS A))とシリコーン樹脂(信越化学工業
(株)製、付加型シリコーン樹脂)との混合物で形成さ
れている。この実施例においては、表面層3の厚みを、
10、30、50、100(μm)とし、表面層3にお
けるシリコーンゴムの配合率を、0、5、10、20、
25、50、75、80、100(重量%)とした複数
の中間転写媒体を作製した。
【0036】作製した各中間転写媒体1について、表面
層3の摩擦係数、形成した画像の光沢度、トナーの乱れ
を測定し評価した。
【0037】表面層3の摩擦係数は、トライボギア(新
東科学株式会社製:TYPE 14D)を用い、接触子
として感光体(富士ゼロックス(株)製:OPC−IR
−ST)を使用した。
【0038】形成した画像の光沢度及びトナーの乱れに
ついては、以下のようにして評価した。即ち、図2に示
す画像形成装置を用いて形成した画像につき、前記光沢
度については光沢度計を用いて測定し、前記トナーの乱
れについては、目視によるグレード評価を行った。
【0039】図2に示す画像形成装置は、感光体10
C,10M,10Y,10Kと、帯電手段11C,11
M,11Y,11Kと、露光手段12C,12M,12
Y,12Kと、現像手段13C,13M,13Y,13
Kと、転写手段14C,14M,14Y,14Kと、中
間転写媒体1と、駆動ロール15と、加熱ロール16
と、加圧ロール17と、冷却手段18と、剥離手段19
と、給紙手段20と、パターンジェネレータ22C,2
2M,22Y,22Kとを備えてなる。
【0040】図2に示す画像形成装置においては、ま
ず、パターンジェネレータ21C,21M,21Y,2
1Kより送信された画像パターンに従って、帯電手段1
1C,11M,11Y,11Kにより感光体10C,1
0M,10Y,10Kが帯電される。次に、露光手段1
2により、感光体10C,10M,10Y,10Kが露
光されると、感光体10C,10M,10Y,10K上
に、露光像が形成される。そして、現像手段13C,1
3M,13Y,13Kによって前記露光像がトナー画像
として現像され、このトナー画像が、転写手段14C,
14M,14Y,14Kの順に中間転写媒体1の表面に
転写される。中間転写媒体1に転写されたトナー画像
は、加熱ロール16及び加圧ロール17により記録材2
2に転写され定着される。その後、冷却手段18によっ
て冷却され、剥離手段19によって記録材22と中間転
写媒体1は剥離され、転写材22上に画像が形成され
る。
【0041】図3に、この実施例の中間転写媒体の表面
層における、感光体との摩擦係数と、該中間転写媒体の
駆動性との関係を示した。図3からも明らかなように、
前記摩擦係数が1.4以上であると、中間転写媒体の厚
みに関わらず駆動性が不十分である。一方、前記摩擦係
数が、1.3以下であると、好ましくは1.2以下であ
ると、中間転写媒体の厚みに関わらず駆動性が十分であ
る。以上より、この実施例における前記摩擦係数の目標
値を1.2とした。
【0042】図4に、この実施例の中間転写媒体の表面
層における、ゴム配合率(前記シリコーンゴムの配合
率)と摩擦係数との関係を示した。図4からも明らかな
ように、前記摩擦係数は、前記ゴム配合率が増すにつれ
て高くなり、また、厚みが増すほど高くなる。前記摩擦
係数は低いほどよいため、前記摩擦係数の目標値に対し
て前記ゴム配合率の上限値が決定される。前記摩擦係数
の目標値1.2を実現するためには、前記ゴム配合率は
最大で80重量%程度となることが分かり、この実施例
における前記ゴム配合率の上限値が決定される。
【0043】図5に、この実施例の中間転写媒体の表面
層における、ゴム配合率とトナー乱れグレードとの関係
を示した。図5からも明らかなように、前記トナー乱れ
グレードは、前記ゴム配合率が少ないと悪くなり、ま
た、前記表面層の厚みの影響はないといえる。前記トナ
ー乱れグレードは低いほどよいため、前記摩擦係数の目
標値に対して前記ゴム配合率の下限値が決定される。前
記トナー乱れグレードは、2.0以下であれば問題な
く、高品質な画像形成の場合でも1.5以下であれば問
題はない。したがって、前記トナー乱れグレードの目標
値1.5を実現するためには、前記ゴム配合率は最低で
も20重量%は必要となることが分かり、この実施例に
おける前記ゴム配合率の下限値が決定される。
【0044】図6に、本発明の中間転写媒体の表面層に
おける、ゴム配合率と厚みとの関係を示した。図6にお
いて、「○」は、摩擦係数が1.2以下であることを意
味し、「×」は、摩擦係数が1.2を超えることを意味
し、右下がりの線は、摩擦係数の目標値を境界とする線
であり、該右下がりの線の左下側が摩擦係数の目標値を
満足する領域である。図4から、前記摩擦係数の目標値
1.2以下を満足するゴム配合率の上限値は80重量%
であり、図5から、前記トナー乱れグレードの目標値
1.5以下を満足するゴム配合率の下限値は20重量%
であることから、この実施例において、前記摩擦係数及
び前記トナー乱れグレードの目標値を満足する条件は、
図6中のハッチング領域内となり、以下の式で表され
る。t<0.013×S2 −2.54×S+135
(20≦S≦80)ただし、上記式中、tは、表面層の
厚み(μm)を表し、Sは、表面層におけるゴム配合率
(重量%)を表す。
【0045】図7に、上記式で表される条件を満たす中
間転写媒体について、画像の光沢度を確認した結果を示
した。ここで測定した光沢度は、画像濃度100%の
R、G、B、3色の平均値である。図7からも明らかな
ように、光沢度は100(G.U)前後を維持してい
た。したがって、この実施例における中間転写媒体によ
ると、光沢度を低下させることなく、摩擦係数を低下さ
せ、トナー乱れを発生させることなく、高品質の画像を
形成することができた。
【0046】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができる。また、本発明によると、中
間転写媒体を用いた画像形成における該中間転写媒体と
して好適に用いられ、感光体との摩擦係数が小さく、該
感光体上のトナー像を転写する際に画像に乱れを生ずる
ことがなく、画像光沢度を低下させることのない中間転
写媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の中間転写媒体の一部断面概略
説明図である。
【図2】図2は、本発明の中間転写媒体を備えた画像形
成装置の概略説明図である。
【図3】図3は、本発明の中間転写媒体の表面層におけ
る、感光体との摩擦係数と、該中間転写媒体の駆動性と
の関係を示す図である。
【図4】図4は、本発明の中間転写媒体の表面層におけ
る、ゴム配合率と摩擦係数との関係を示す図である。
【図5】図5は、本発明の中間転写媒体の表面層におけ
る、ゴム配合率とトナー乱れグレードとの関係を示す図
である。
【図6】図6は、本発明の中間転写媒体の表面層におけ
る、ゴム配合率と厚みとの関係を示す図である。
【図7】図7は、本発明の中間転写媒体を用いて形成し
た画像の光沢度の確認結果である。
【符号の説明】
1 中間転写媒体 2 ベース層 3 表面層 10C 感光体 10M 感光体 10Y 感光体 10K 感光体 11C 帯電手段 11M 帯電手段 11Y 帯電手段 11K 帯電手段 12C 露光手段 12M 露光手段 12Y 露光手段 12K 露光手段 13C 現像手段 13M 現像手段 13Y 現像手段 13K 現像手段 14C 転写手段 14M 転写手段 14Y 転写手段 14K 転写手段 15 駆動ロール 16 加熱ロール 17 加圧ロール 18 冷却手段 19 剥離手段 20 給紙手段 21 記録材 22C パターンジェネレータ 22M パターンジェネレータ 22Y パターンジェネレータ 22K パターンジェネレータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像を感光体から中間転写媒体に転
    写し、該中間転写媒体と記録材とを重ね合わせて加熱及
    び加圧することにより、該中間転写媒体上のトナー像を
    該記録材上に転写及び定着して画像を得る画像形成に用
    いられる中間転写媒体であって、その表面層が、シリコ
    ーンゴムとシリコーン樹脂との混合物を含有してなるこ
    とを特徴とする中間転写媒体。
  2. 【請求項2】 表面層におけるシリコーンゴムの配合率
    S(重量%)が、10≦S≦80である請求項1に記載
    の中間転写媒体。
  3. 【請求項3】 表面層におけるシリコーンゴムの配合率
    S(重量%)が、20≦S≦80である請求項1に記載
    の中間転写媒体。
  4. 【請求項4】 表面層における厚みt(μm)が、10
    ≦t≦200である請求項1から3のいずれかに記載の
    中間転写媒体。
  5. 【請求項5】 表面層における厚みt(μm)が、20
    ≦t≦150である請求項1から3のいずれかに記載の
    中間転写媒体。
  6. 【請求項6】 表面層における、シリコーンゴムの配合
    率S(重量%)と厚みt(μm)との関係が、t <
    0.013×S2 − 2.54×S + 135、を
    満足する請求項1から6のいずれかに記載の中間転写媒
    体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003029545A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2006243497A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置
US7215912B2 (en) 2004-03-19 2007-05-08 Ricoh Company Limited Intermediate transfer medium and image forming apparatus using the intermediate transfer medium
JP2007292851A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Gunze Ltd 画像形成装置に用いられる半導電性管状フィルム及びその製造方法
US8041275B2 (en) 2008-10-30 2011-10-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Release layer

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