JP2002207362A - 電子写真装置用現像ロ−ラ - Google Patents

電子写真装置用現像ロ−ラ

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JP2002207362A
JP2002207362A JP2001004386A JP2001004386A JP2002207362A JP 2002207362 A JP2002207362 A JP 2002207362A JP 2001004386 A JP2001004386 A JP 2001004386A JP 2001004386 A JP2001004386 A JP 2001004386A JP 2002207362 A JP2002207362 A JP 2002207362A
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developing roller
roller
resin
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Hirohiko Yoshida
裕彦 吉田
Takayuki Nagase
貴行 永瀬
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課 題】 高温高湿下での帯電性や最外層の密着性
などが優れ、電子写真現像プロセスに当現像ロ−ラを使
用したとき、10K以上(A4.5%印字濃度で)耐刷
してもロ−ラ表面の削れがなく、かつ非画像部かぶりの
ほとんどない画像が得られ、低硬度であるため感光体削
れも抑制することのできる現像ロ−ラの提供。 【解決手段】 回転軸2の外周に同心に硬度が20〜4
0度(JIS・A硬度)の低硬度の熱可塑性ウレタン樹
脂である導電弾性層3を形成し、その外周に表面層を二
層形成してなる現像ロ−ラ1において、中間層10が樹
脂硬度が80〜98度(JIS・A硬度)の熱可塑性ウ
レタン樹脂、最外層がシリコンアクリル樹脂よりなる電
子写真装置用現像ロ−ラ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やレーザープリ
ンターなどの電子写真現像装置に使用される現像ロ−ラ
に関する。さらに、本発明は、帯電性に優れ、高品位の
複写画像を形成し、かつ最外層が耐剥離性を有する現像
ロ−ラに関する。
【0002】
【従来の技術】現在の情報技術化社会では、OA機器や
コンピューターが汎用され、複写機やレーザープリンタ
ーなどが重要な装置となっている。汎用の複写機やレー
ザープリンター等の電子写真装置は、表面に光導電体層
が設けられた回転する感光体を有しており、それが均一
に帯電され、次いで被複写体への照射反射光や電気信号
に応じたレーザー光でその外周面を露光することにより
静電潜像を形成し、それを可視像化するため、感光体に
軸を平行にして接触する現像ロ−ラによりトナーを付着
させてトナー像を形成した後に、トナー像を複写紙に転
写し、複写画像を形成させる。
【0003】複写画像の形成では、回転する感光体(感
光体ドラム)上の静電潜像を現像し、可視像を形成する
現像化が最も重要なプロセスであり、このプロセスに対
して従来、各種の改良が試みられている。その一例とし
て、トナーのみを現像剤に用いる一成分現像方式が提案
されているが、この方式は、基本的にはゴム弾性を有す
る現像ロ−ラを静電潜像保持体に圧接させてトナー現像
を行なうものであるが、装置の簡素化と小型化が可能と
なり、カラー化も容易であるために多用化されている。
この方式では、特に現像ロ−ラの性能と機能が基本的に
重要であり、その現像ロ−ラの改良について、代表的な
ものは、硬度20〜60度(JIS・A硬度)で、電気
抵抗が1010Ω・cm以下の耐油性ゴムを導電弾性層と
して軸心に設け、その外周に同心にポリウレタン樹脂か
らなる表面層を設けた構造のものである(特開平1−2
52979号公報)。
【0004】このようなポリウレタン樹脂の表面層を有
する現像ロ−ラは、ポリウレタン樹脂を用いることによ
り、耐摩耗性と耐久性が優れ、かつ導電弾性層の硬度が
それ程高くないことから感光体表面の削れの問題はない
が、トナーにマイナス帯電の帯電性を付与させる帯電化
能力に欠点があって、帯電付与能力に限界があり、その
ためトナーの種類によっては帯電量が十分に上がらず、
複写画像形成の際に非画像部へ、いわゆる”かぶり”が
生じるといった問題が生じていた。そこで、その改良と
して、ロ−ラ表面層のバインダー樹脂として摩耗帯電性
能の順位でウレタン樹脂よりプラス側のアクリル樹脂を
用いると、ウレタン樹脂よりも帯電付与能力は向上する
ことができたが、今度はアクリル樹脂は、ガラス転移温
度Tgが高く、膜硬度が高いことから、可撓性に劣り、
弾性に乏しく、感光体表面の削れの問題が生じた。さら
に弾性層として硬度20〜40度程度のソフトな導電弾
性層を配置したときには、密着性の悪いことから、表面
層のポリウレタン樹脂層が剥離するといった問題が新た
に生じてきた。
【0005】これらの改良としてウレタン樹脂弾性層の
抵抗率や硬度を特定し、吸水率が3%以下のウレタン樹
脂の表皮層を使用することによって、表皮層の密着性が
良く、かぶりの無い画像が得られるもの(特開平7−1
99645号公報)、ポリシロキサン骨格を有するウレ
タン樹脂を表面層として、高温高湿下でのトナーの帯電
量の低下を防ぎ、画像ムラを防止させるもの(特開平1
1−212354号公報)が提案された。しかしなが
ら、現状では、現像ロ−ラの本来の要求性能である高温
高湿下での帯電性や表面層の密着性又は感光体表面の削
れ損耗による画像の劣化の防止、さらには、かぶりなど
の無い高品位の画像形成、及び表面層の耐剥離性におい
て満足できる程度に改良された現像ロ−ラは存在してい
なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子写真装置の
現像ロ−ラは、図1に示すように回転する感光体(静電
潜像保持ドラム)5上に原稿像を静電潜像として形成
し、この潜像を有する感光体上に現像ロ−ラ1から薄層
化された現像剤(トナー)を供給し、トナーを付着させ
て可視像化し、それから定着化して、このトナー像を複
写紙に転写する。トナー8はトナー貯蔵室7に貯蔵さ
れ、撹拌具9によって均一にほぐされ、トナー搬送ロ−
ラ6によって現像ロ−ラに供給される。現像ロ−ラは、
回転軸2とその外周の導電弾性層3と最外層4からなる
基本構造を有してものであるが、上述するように、高温
高湿下での帯電性や表面層の密着性、感光体表面の削れ
損耗による画像の劣化の防止、かぶりなどの無い高品位
の画像形成などが満足できる程度に改良されたものは存
在していなかった。そこで、本発明では、高温高湿下で
の帯電性や最外層の密着性などに優れ、電子写真現像プ
ロセスで10K以上(A4.5%印字濃度)で現像して
も、感光体の表面の削れが無く、かつ非画像部かぶりが
無い画像が得られ、かつ耐剥離性の優れた現像ロ−ラを
開発することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決のための現像ロ−ラを開発するために、導電弾性層
と表面層の材料や物性さらには構造などを種々検討し
て、特定の材料や物性及び構造を組み合わせることによ
り本発明に到達した。すなわち、本発明は、電子写真装
置用現像ロ−ラの改良にかかわるもので、基本的には、
回転軸の外周に導電弾性層を設け、その表面に特定の硬
度及び物性を有する樹脂の二層の表面層を施した現像ロ
−ラで構成される。
【0008】本発明の構成の特徴は、次の(1)〜
(5)からなる。 (1)回転軸の外周に同心的に導電弾性層を形成し、さ
らにその外周に表面層を形成してなる現像ロ−ラにおい
て、中間層として熱可塑性ウレタン樹脂層、最外層とし
てシリコンアクリル樹脂を配置してなることを特徴とす
る電子写真装置用現像ロ−ラ。 (2)導電弾性層が、低硬度熱可塑性ウレタン樹脂であ
って、その硬度が20〜40度(JIS・A硬度)、中
間層の樹脂硬度が80〜98度(JIS・A硬度)であ
ることを特徴とする上記(1)に記載の電子写真装置用
現像ロ−ラ。
【0009】(3)最外層のシリコンアクリル樹脂が、
IPDI系ブロックイソシアネートによって架橋させる
ことによって架橋ポットライフを長くさせることを特徴
と上記(1)又は(2)に記載の電子写真装置用現像ロ
−ラ。 (4)最外層のシリコンアクリル樹脂が、アクリル主鎖
に対してシリコーン鎖をグラフト重合させることによっ
て疎水性を有することを特徴とする上記(1)〜(3)
のいずれかに記載の電子写真装置用現像ロ−ラ。 (5)中間層及び最外層に無機化合物の粒子を含有させ
ることによって最外層の表面粗度(RZ )が、5〜15
μmの表面粗度であることを特徴とする上記(1)〜
(4)のいずれかに記載の電子写真装置用現像ロ−ラ。
【0010】本発明の上記(1)の構成は、回転軸の外
周に導電弾性層を形成し、その外周に表面層を二層形成
してなる現像ロ−ラにおいて、中間層が熱可塑性ウレタ
ン樹脂、最外層がシリコンアクリル樹脂よりなる二層の
表面層を有することを特徴とする電子写真装置用現像ロ
−ラである。すなわち、本発明の現像ロ−ラ1を図面で
説明すると、回転軸2の上に硬度が20〜40度(JI
S・A)の低硬度の導電弾性層3が形成されており、さ
らに中間層として硬度が80〜98度(JIS・A)の
樹脂10を配置した後に、最外層にシリコンアクリル樹
脂4の塗工層を設けたものである。最外層のシリコンア
クリル樹脂層は、架橋剤としてIPDI系ブロックイソ
シアネートを使用することによって架橋ポットライフを
長くさせた現像ロ−ラである。硬度が80〜98度(J
IS・A)の中間層の樹脂層10としては、熱可塑性ウ
レタン樹脂層が適当である。
【0011】本発明では、ロ−ラの軸心を被覆する導電
弾性層の上に、中間の熱可塑性ウレタン樹脂を介して最
外層のシリコンアクリル樹脂を使用することにより、シ
リコンアクリル樹脂の高温高湿下での優れた帯電性能を
発揮でき、両樹脂の組み合わせにより最外層の密着性が
向上する。また、最外層のシリコンアクリル樹脂の適度
の可塑性や疎水性なども、現像ロ−ラの機能の向上に寄
与している。最外層のシリコンアクリル樹脂は、アクリ
ル系樹脂の重合体主鎖に珪素樹脂構造が組み込まれた樹
脂、又は、アクリル系樹脂の主鎖にシリコン鎖がグラフ
ト結合した樹脂などであって、現像ロ−ラの最外層には
今まで使用されたことはなく、現像ロ−ラの最外層とし
て、可塑性や疎水性又は帯電性などにおいて優れた機能
を発揮する。
【0012】本発明の上記(2)の構成は、上記(1)
の電子写真装置用現像ロ−ラであって、導電弾性層が硬
度が20〜40度(JIS・A)の低硬度の熱可塑性ウ
レタン樹脂であるのに対して、中間層に樹脂硬度が80
〜98度(JIS・A)を用いる点を特徴とする。導電
弾性層に低硬度の熱可塑性ウレタン樹脂を使用し、その
硬度を20〜40度(JIS・A)程度とすることによ
り、現像ロ−ラ全体の硬度を適度の低硬度に抑えること
ができる。さらに、この低硬度の導電弾性層と最外層の
シリコンアクリル樹脂の間に介在する中間層の硬度が高
硬度の80〜98度(JIS・A)であることから、最
外層にガラス転移温度Tgが60〜110℃のシリコン
アクリル樹脂の塗膜層を形成しても、最外層のシリコン
アクリル樹脂層の剥離は起こらない。そして、このよう
な導電弾性層、中間層及び最外層の組み合わせ採用によ
り、微妙な表面硬度や帯電性能に起因しての、感光体の
表面の削れが無く、かつ非画像部かぶりの無い鮮明な画
像が得られる。
【0013】上記中間層及び最外層の膜厚は、中間層の
ウレタン樹脂層の厚さは15〜20μm、最外層のシリ
コンアクリル樹脂は3〜10μmが好ましい。最外層の
シリコンアクリル樹脂層の膜厚が10μmを超えると、
樹脂自体が導電弾性層の熱収縮に対応できず、表面が割
れる可能性が高い。また、3μm未満では、耐摩耗性や
耐久性が弱くなり、実機で使用したときに削れによる損
耗の問題が生じる。導電弾性層と中間層に使用する熱可
塑性ウレタン樹脂は、汎用のものでよく、導電性材料に
は、カーボンブラックやカーボン繊維又はグラファイト
粉などが好ましく使用される。層形成の手段は、樹脂を
ディッピング法やドクターブレード法などにより形成す
ればよい。回転軸は、通常のものでよく、アルミニウム
やステンレススチールなどの金属製パイプが好ましい。
【0014】本発明の上記(3)の構成は、上記(1)
又は(2)の電子写真装置用現像ロ−ラであって、最外
層の樹脂をさらに規定するものであって、最外層のシリ
コンアクリル樹脂の架橋に際しては、架橋剤としてIP
DI系ブロックイソシアネートを使用することによっ
て、架橋ポットライフを長くさせることを特徴とするも
のである。この特定は、最外層のシリコンアクリル樹脂
の塗工液の施工するときの問題を解消するためのもので
あり、架橋剤としてIPDI系ブロックイソシアネート
を用いることにより、樹脂塗工液を分散させる際に発生
する剪断熱による樹脂の架橋を防止でき、その結果、樹
脂塗工液を均一分散させやすく、混合も容易になる。
【0015】本発明の上記(4)の構成は、上記(1)
又は(2)の電子写真装置用現像ロ−ラであって、最外
層の樹脂をさらにまた規定するものであって、最外層の
シリコンアクリル樹脂は、アクリル主鎖に対してシリコ
ーン鎖をグラフト重合させることで、疎水性を有するこ
とを特徴とするものである。アクリル系樹脂の主鎖にシ
リコン鎖をグラフト結合させることにより、シリコン鎖
の疎水性が発揮され、それにより、ロ−ラ表面への水の
吸着による帯電性の低下を防ぎ、特に、高温高湿下にお
いて、吸着水によるロ−ラ表面の電荷の逃げを防ぎトナ
ー帯電の低下を抑えて複写画像のかぶりを無くすことが
できる。
【0016】本発明の上記(1)〜(4)のいずれかの
電子写真装置用現像ロ−ラであって、上記(5)の構成
は、中間層及び最外層に無機化合物の粒子を含有させる
ことにより、最外層の表面粗度をRZ で5〜15μmの
表面性とすることを特徴とする表面粗度の規定により、
トナーの搬送性を向上させるものである。すなわち、中
間層と最外層いずれにも無機化合物を添加していること
を特徴としており、無機化合物種としては、酸化マグネ
シウム(MgO)、酸化チタン(TiO2)などを添加す
ることで、最外層の表面層の表面粗度Rzで5〜15μ
mの表面性が得られる。現像ロ−ラのこの程度の表面粗
度によって、トナーを搬送する際に適度なトナーの追従
性を保持することができる。表面粗度Rzが、これより
低いと、見掛け上トナーのひっかかりが悪くなり、ロ−
ラ上でのトナーの薄層化が不均一となる。表面粗度Rz
が、これより高くなると、トナーの搬送力が上がりす
ぎ、画像のかぶりが出てしまう。最外層のシリコンアク
リル樹脂の架橋剤として、IPDI系のブロックイソシ
アネートを使用することによって、シリコンアクリル樹
脂の架橋ポットライフが長くになり、最外層のシリコン
アクリル樹脂への無機化合物の均一分散が容易となるこ
とは上述のとおりである。
【0017】本発明の現像ロ−ラは、通常の成形法によ
ればよく、例えば、軸心を予めセットした金型に導電材
含有ウレタン樹脂原液を注入し、硬化させて導電弾性層
の内層を先ず形成し、次いで中間層の樹脂塗工液に導電
材を含有させて浸漬法やドクターブレード法などにより
塗布して中間層を形成し、溶剤を蒸発させる。最外層も
中間層と同様にIPDI系のブロックイソシアネートを
架橋剤を含むシリコンアクリル樹脂の塗工液を塗布して
形成する。本発明では、特定の硬度や無機化合物粒子に
よって、現像ロ−ラの駆動抵抗を低下させ、駆動を安定
化させ、複写画像におけるムラ(ジッタ)やギヤ飛びの
発生を抑え、さらには、感光体と現像ロ−ラとの均一接
触性を向上させ、接触面の微小領域での硬度や電気抵抗
性を改質し、接触部からの感光体の汚染を抑制できると
いう、副次的な作用も発揮する。
【0018】次に、実施例に基づいて、図面及び比較例
を参照しながら、本発明の実施の態様を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。図1
に示す装置は、前述のとおり、現在において汎用されて
いる電子写真装置の現像プロセス部分の概略断面図であ
り、回転する感光体(静電潜像保持ドラム)5上に原稿
像を静電潜像として形成し、この潜像を有する感光体上
に現像ロ−ラ1から薄層化された現像剤(トナー)を供
給し、トナーを付着させて可視像化し、さらに定着化し
て、このトナー像を複写紙に転写する。トナー8はトナ
ー貯蔵室7に貯蔵され、撹拌具9によって均一にほぐさ
れ、トナー搬送ロ−ラ6により現像ロ−ラに供給され
る。現像ロ−ラは、回転軸2とその外周の導電弾性層3
と最外層4からなる基本構造を有している。また、本発
明の現像ロ−ラの構造は、図2に断面斜視図として示す
ように、回転軸2と、その外周の導電弾性層3の上の表
面層としては、中間層10と最外層4の二層を形成する
ようにする。
【0019】
【実施例1】表面層(2層)を形成する材料として、中
間層の熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン2重量部に
対し、平均粒径6μmの酸化マグネシウム25重量部及
びカーボンブラック3重量部をテトラハイドロフラン
(THF)で塗工液の粘度が25CPになるようにポリ
瓶に入れ、分散させて、塗工液を調製した。また、最外
層にはシリコンアクリル樹脂A(アクリル主鎖にシリコ
ーン鎖をグラフト重合させたもの;Si含有率約3%)
90重量部、平均粒径6μmの酸化マグネシウム10重
量部及びカーボンブラック0.5重量部をIPA/酢酸
エチル溶液で固形分12%となるようにポリ瓶に入れ、
分散させ、塗工液を調製した。ロ−ラ外周面への塗工
は、先ず回転軸上に形成した導電弾性層(内層)を熱可
塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂を含む上記中間層
塗工液に浸漬し、乾燥して中間層を形成する。次いでロ
−ラを、シリコンアクリル樹脂の塗工液に浸漬し、塗膜
厚さ約20μmの最外層を有する現像ロ−ラを得た。得
られた導電弾性層、中間層のウレタン樹脂層及び最外層
のシリコンアクリル樹脂層の硬度、厚み、表面粗さ(R
z 、μ)、電気抵抗、温度及びロ−ラ硬度をそれぞれ表
1に示す。
【0020】この現像ロ−ラの評価は次のようにした。 評価機種:NECマルチライターオリーブII 評価方法: (1) トナー帯電量…ファラデーゲージを用いて、ロ−ラ
表面に付着したトナーを主定量吸い取り、評価した。 (2) トナー搬送量…先の帯電量のとき時と同様に、ファ
ラデーゲージを所定量吸い込み、吸い込み面積と吸い込
んだ量より算出した。 (3) かぶり…非画像部と無印刷部との濃度差を薄色色差
計で測定し、0.01以下を○とし、0.01以上を×
として評価した。 (4) 表面層耐久性…トナーライフまで耐刷評価する時、
1K枚毎画像出しを実施した。そのとき、表面層の破れ
の有無を目視にてチェックした。破れの認められないも
の○、認められるものを×とした。 (5) 画像濃度…黒べた画像部の濃度を薄色色差計にて測
定した。
【0021】
【実施例2】実施例1の最外層塗工液として、Si含有
率を増やし、重合度を増したシリコンアクリル樹脂B
(Si含有率約10%)90重量部、平均粒径6μmの
酸化マグネシウム10重量部及びカーボンブラック0.
5重量部をIPA/酢酸エチル溶液で固形分12%とな
るようにポリ瓶に入れ、分散させ、最外層塗工液を調製
した。ロ−ラ表面上への塗工は、実施例1と同様に実施
した。その結果、塗膜厚さ約20μmの最外層を有する
現像ロ−ラを得た。得られた導電弾性層、中間層のウレ
タン樹脂層及び最外層のシリコンアクリル樹脂層の硬
度、厚み、表面粗さ(Rz 、μ)、電気抵抗、温度及び
ロ−ラ硬度をそれぞれ表1に示す。本ロ−ラを実機に取
りつけ評価した。
【0022】
【実施例3】実施例1の最外層塗工液として、アクリル
樹脂の90重量部、平均粒径6μmの酸化マクマネシウ
ム10重量部及びカーボンブラック0.5重量部をIP
A/酢酸エチル溶液で固形分12%となるようにポリ瓶
に入れ、分散し、最外層塗工液を調製した。ロ−ラ表面
上への塗工は、実施例1と同様に実施した。その結果、
塗膜厚さ約20μmの最外層を有する現像ロ−ラを得
た。得られた導電弾性層、中間層のウレタン樹脂層及び
最外層のシリコンアクリル樹脂層の硬度、厚み、表面粗
さ(Rz 、μ)、電気抵抗、温度及びロ−ラ硬度をそれ
ぞれ表1に示す。本ロ−ラを実機に取りつけ、評価し
た。
【0023】
【比較例1】熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン(硬
度JISA80°)90重量部、平均粒径6μmの酸化
マグネシウム10重量部及びカーボンブラック0.5重
量部をTHFで固形分12%となるようにポリ瓶に入
れ、分散させ、最外層塗工液を調製した。ロ−ラ表面上
への塗工は、実施例1と同様に実施した。その結果、塗
膜厚さ約20μmの最外層を有する現像ロ−ラを得た。
得られた導電弾性層、中間層のウレタン樹脂層及び最外
層のシリコンアクリル樹脂層の硬度、厚み、表面粗さ
(Rz 、μ)、電気抵抗、温度及びロ−ラ硬度をそれぞ
れ表1に示す。本ロ−ラを実機に取りつけ評価した。
【0024】
【比較例2】熱可塑性ポリエーテル系ポリウレタン(硬
度JISA85°)90重量部、平均粒径6μmの酸化
マグネシウム10重量部及びカーボンブラック0.5重
量部をTHFで固形分12%となるようにポリ瓶に入
れ、分散させて、最外層塗工液を調製した。ロ−ラ表面
上への塗工は、実施例1と同様に実施した。その結果、
塗膜厚さ約20μmの最外層を有する現像ロ−ラを得
た。得られた導電弾性層、中間層のウレタン樹脂層及び
最外層のシリコンアクリル樹脂層の硬度、厚み、表面粗
さ(Rz 、μ)、電気抵抗、温度及びロ−ラ硬度をそれ
ぞれ表1に示す。本ロ−ラを実機に取りつけ評価した。
【0025】
【表1】
【0026】
【結果の評価】実施例と比較例の現像ロ−ラは、いずれ
も硬度JIS−Aは導電弾性層で20〜30度、中間層
で95度であり、表面粗さRZ は10μであり、電気抵
抗は1010Ω・cmであった。測定結果を表2にまとめ
て表示する。
【0027】
【表2】 ──────────────────────────────── Q/M M/A 画像かぶり 耐久性 ID ──────────────────────────────── 実施例1 25 1.4 ○ ○ 1.38 ──────────────────────────────── 2 26 1.2 ○ ○ 1.35 ──────────────────────────────── 3 23 1.4 ○ ○ 1.4 ──────────────────────────────── 比較例1 15 1.4 × ○ 1.4 ──────────────────────────────── 比較例2 15 1.4 × ○ 1.42 ────────────────────────────────
【0028】
【発明の効果】本発明の現像ロ−ラにおいては、高温高
湿下での帯電性や最外層の密着性が優れ、電子写真現像
プロセスに本発明の現像ロ−ラを使用したとき、10K
以上(A4.5%印字濃度)で耐刷してもロ−ラ表面の
削れがなく、かつ非画像部かぶりのほとんどない画像が
得られ、またロ−ラとして低硬度であるため感光体削れ
も抑制することができた。それらの結果、電子写真装置
において、最も重要な鮮明で均一な高品位の複写画像の
形成を実現することを可能とした。また、最外層のシリ
コンアクリル樹脂層の剥離性は優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】現在、汎用の電子写真装置の現像プロセス部分
の概略図
【図2】本発明の現像ロ−ラの断面斜視図
【符号の簡単な説明】
1 現像ロ−ラ 2 回転軸 3 導電層 4 最外層 5 感光体 6 搬送ロ−ラ 7 トナー貯蔵室 8 トナー 9 撹拌具 10 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H077 AD06 FA13 FA16 FA22 FA25 3J103 AA02 AA14 BA41 FA10 GA02 GA57 GA58 HA04 HA20 HA47 HA48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の外周に同心的に導電弾性層を形
    成し、さらにその外周に表面層を形成してなる現像ロ−
    ラにおいて、中間層として熱可塑性ウレタン樹脂層、最
    外層としてシリコンアクリル樹脂を配置してなることを
    特徴とする電子写真装置用現像ロ−ラ。
  2. 【請求項2】 導電弾性層が、低硬度熱可塑性ウレタン
    樹脂であって、その硬度が20〜40度(JIS・A硬
    度)、中間層の樹脂硬度が80〜98度(JIS・A硬
    度)であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真
    装置用現像ロ−ラ。
  3. 【請求項3】 最外層のシリコンアクリル樹脂におい
    て、架橋剤としてIPDI系ブロックイソシアネートを
    用いることによって架橋ポットライフを長くさせること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子写真装
    置用現像ロ−ラ。
  4. 【請求項4】 最外層のシリコンアクリル樹脂が、アク
    リル主鎖に対してシリコーン鎖をグラフト重合させるこ
    とによって疎水性を有することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の電子写真装置用現像ロ−ラ。
  5. 【請求項5】 中間層及び最外層に無機化合物の粒子を
    含有させることによって最外層の表面粗度(RZ )が、
    5〜15μmの表面粗度であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の電子写真装置用現像ロ−ラ。
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