JP4192739B2 - カラー電子写真画像用被転写体及びカラー電子写真画像形成方法 - Google Patents

カラー電子写真画像用被転写体及びカラー電子写真画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、カラー電子写真画像用被転写体、及びこれを用いたカラー電子写真画像形成方法に関する。
特開平4−242752号公報 特開平5−197184号公報 特開2000−10329号公報
電子写真方式でのカラー画像形成は、例えば、以下のようにされている。すなわち、デジタルカラー画像データをもとに、画像処理装置で画像処理、色補正を施して得られる複数色の画像信号を色別にレーザー光線とし、これらのレーザー光線を無機又は有機感光体に一色ずつ複数回照射することで複数個の静電潜像を形成し、これら複数個の静電潜像をカラートナーで順番に現像する。そして、現像されたトナー像を上記感光体から紙やフィルム等の被転写体に転写し、熱定着ロール等で加熱定着して、被転写体上にカラー画像を形成している。
この場合において、カラートナーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン/アクリル共重合体等の結着樹脂中に、着色剤を分散させてなる粒子が用いられる(特許文献1)。
また、被転写体としては、パルプ原料を主成分とする普通紙、普通紙の上に樹脂に白色顔料等を混ぜ合わせたコート紙、ポリエステル等の樹脂に白色顔料を混ぜ合わせた白色フィルム等が用いられる。フルカラーの再現性に優れた画像を作る場合には、安価な普通紙を用いると良好な画質が得られないため、特許文献2等に記載されているように、普通紙、コート紙又は白色フィルムをベースとして、その上に熱可塑性樹脂からなる透明樹脂層を設けた被転写体が用いられる。
更に、印画時のトナー像の凹凸を十分に小さくし、鮮明な画像を得る目的で、芳香族ポリエステル樹脂を含む被転写層を有する被転写紙が提案されている(特許文献3)。
ここで、画像作製におけるエネルギー消費量の低減を考えると、低温定着性は必須課題となるが、この低温定着性を満たすためには、被転写層の樹脂のガラス転移点を下げること、分子量を小さくすること、が有効な手段となる。
一方で、写真のような平滑な表面を持つ画像は、画像表面と裏面、画像表面同士、画像表面とアルバム材料等が重なった状態で、夏の自動車内や倉庫内における保管されたり、船底での輸送等の高温環境において放置されたりすると、ブロッキング(接着してはがれなくなる、又ははがれても表面が傷つく)という問題を生ずる。高温下での耐久性、すなわち耐熱性を改善するには、被転写層の樹脂のガラス転移点を上げること、分子量を高めることが有効となる。
さらに、画像を折り曲げたりしたときの丈夫さ、すなわち機械強度の向上も重要な課題である。機械強度を上げるには、分子量を高めること、樹脂の柔軟性を高めることが有効な解決策となる。
すなわち、機械強度と耐熱性の改善方向は、低温定着性の改善方向と相反することになる。特に、銀塩写真プリントと同等以上の高い光沢の画像を作る場合、定着温度をより高くする必要があるため、3つの要求をすべて満たすことはさらに困難になる。
また、前記の熱可塑性樹脂層の主成分を、従来使用されているポリエステル系等の結晶性樹脂とした場合には、低温定着性、耐熱性、機械強度を満足する樹脂は作製できるものの、樹脂の固化が遅く、定着装置から出力された画像が固化しておらず、画像表面が平滑でなく、光沢ムラを生じていたり、剥離ロールを過ぎてもベルトに画像がくっついていて剥離できなかったりという問題を生ずる。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、銀塩写真のように画像全面に一様な高光沢をもち、機械強度の高い高画質画像を、耐熱性を損なわずに小さなエネルギー消費量で作製可能な、カラー電子写真画像用被転写体、及びカラー電子写真画像形成方法を提供することにある。
本発明者等は、特定のポリエステル樹脂をコーティングしてトナー受容層を形成したカラー電子写真用画像用被転写体を用いることで、従来よりも低い定着温度でトナー像を均一にトナー受容層に埋め込むことができ、紙表面との段差をなくし、銀塩写真調の高画質な画像を得ることができ、更に、取り扱い時の折り・曲げ等によるひび割れ等、機械力による破損を生じさせないことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、請求項1に記載の本発明は、結晶性ポリエステル系樹脂により形成されたトナー受容層を備えたカラー電子写真画像用被転写体であって、
該結晶性ポリエステル系樹脂は、酸由来構成成分として芳香族ジカルボン酸成分を全酸由来構成成分に対して90モル%以上含み、アルコール由来構成成分として直鎖脂肪族ジオールを全アルコール由来構成成分に対して90モル%以上、99モル%以下の範囲で含み、かつ、ビスフェノールS、又はビスフェノールSアルキレンオキサイド付加物を全アルコール由来構成成分に対して2モル%以上、15モル%以下の範囲で含むことを特徴とするカラー電子写真画像用被転写体である。
また、請求項2に記載の発明は、前記結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tmが、80℃以上、110℃以下であることを特徴とする、請求項1に記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記直鎖脂肪族ジオールは、炭素数6〜12の直鎖脂肪族ジオールであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項4に記載の発明は、前記結晶性ポリエステル樹脂の酸由来構成成分が、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、又は4,4’-ビフェニルジカルボン酸に由来する芳香族ジカルボン酸を主成分とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項5に記載の発明は、前記結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量が、15000〜50000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項6に記載の発明は、前記結晶性ポリエステル系樹脂を厚さ20μmのフィルムにしたとき、該フィルムの視感反射率Yが1.5%以下となることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項7に記載の発明は、前記トナー受容層は、3〜15質量%の無機微粒子を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項8に記載の発明は、前記無機微粒子は、粒子径8〜200nmの二酸化チタン又はシリカであることを特徴とする、請求項7に記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項9に記載の発明は、支持体と、該支持体上の光散乱層と、該光散乱層上の前記トナー受容層とを備えた、請求項1〜8のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項10に記載の発明は、前記光散乱層は、粘度が5×103Pa・sとなる温度Tbが115℃以上であるポリオレフィン系熱可塑性樹脂により形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項11に記載の発明は、前記光散乱層は、20〜40質量%の白色顔料を含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項12に記載の発明は、前記支持体の坪量が100〜250g/m2であり、前記光散乱層の厚さが20〜50μmであり、前記トナー受容層の厚さが5〜20μmであることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項13に記載の発明は、前記光散乱層と前記トナー受容層との間にゼラチン層を備えることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
請求項14に記載の発明は、その表面及び/又は裏面に帯電防止層を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体である。
また更に、請求項15に記載の発明は、被転写体にカラートナーからなるトナー像を転写し、該トナー像を定着ベルトに重ねた状態で加熱及び加圧して該被転写体上に定着させ、30℃から80℃に冷却した後に、該定着ベルトから前記トナー像を剥離するカラー電子写真画像形成方法であって、
前記被転写体は請求項1〜14のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体であり、
前記カラートナーは結着樹脂に着色剤が分散されてなり、該結着樹脂の主成分は、粘度が1×104Pa・sとなる温度Tm’が、前記結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tm以上、Tm+20℃未満のポリエステル系又はスチレンアクリル系の熱可塑性樹脂であることを特徴とするカラー電子写真画像形成方法である。
本発明によれば、高光沢性、機械強度、耐熱性、低温定着性のすべてに優れ、かつ、固化速度も速く、総合画質も高く、好ましい画像が得られるカラー電子写真画像形成用被転写体を提供することができる。
また、この発明によれば、そのような被転写体を使って好ましい画像を作製する為の、カラー電子写真画像形成方法を提供することができる。
〔カラー電子写真画像用被転写体〕
本発明のカラー電子写真画像用被転写体を構成するに好適な、トナー受容層、支持体、光散乱層、その他の層について以下に詳細に説明する。
(トナー受容層)
本発明のカラー電子写真画像用被転写体において、トナー受容層は結晶性ポリエステル樹脂により形成されており、該結晶性ポリエステル系樹脂は、酸由来構成成分として芳香族ジカルボン酸成分を全酸由来構成成分に対して90モル%以上含み、アルコール由来構成成分として直鎖脂肪族ジオールを全アルコール由来構成成分に対して90モル%以上、99モル%以下の範囲で含み、かつ、ビスフェノールS、又はビスフェノールSアルキレンオキサイド付加物を全アルコール由来構成成分に対して2モル%以上、15モル%以下の範囲で含む。
該結晶性ポリエステル系樹脂は、アルコール由来構成成分として、ビスフェノールSアルキレンオキサイド付加物を全アルコール由来構成成分に対して2モル%以上、15モル%以下の範囲で含むことが好ましく、2モル%以上、10モル%以下の範囲で含むことがより好ましい。ビスフェノールS、又はビスフェノールSアルキレンオキサイド付加物の含有量が15%を超える場合、樹脂の可塑化が起こり、耐熱性が損なわれてしまう。また、アルコール由来構成成分として直鎖脂肪族ジオールを全アルコール由来構成成分に対して95モル%以上、98モル%以下の範囲で含むことがより好ましい。また、融点調整等、必要に応じて第三成分を共重合しても良い。
酸由来構成成分としては、種々の芳香族ジカルボン酸が挙げられ、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸等、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、又は4,4’-ビフェニルジカルボン酸に由来する芳香族ジカルボン酸を主成分とすることが好ましい。中でもテレフタル酸が、入手容易性、低融点のポリマーを形成しやすい等の点で好ましい。
また、結晶性ポリエステルの酸由来成分として芳香族成分を90モル%以上とし、その他の酸由来成分として脂肪族ジカルボン酸を用いることができる。例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9-ノナンジカルボン酸、1,10-デカンジカルボン酸、1,11-ウンデカンジカルボン酸、1,12-ドデカンジカルボン酸、1,13-トリデカンジカルボン酸、1,14-テトラデカンジカルボン酸、1,16-ヘキサデカンジカルボン酸、1,18-オクタデカンジカルボン酸、等、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。これらのうち、入手容易性を考慮すると、セバシン酸、1,10-デカンジカルボン酸が好ましい。
トナー受容層を形成する結晶性ポリエステル系樹脂において、直鎖脂肪族ジオールは、炭素数6〜12の直鎖脂肪族ジオールであることが好ましい。
脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール等が挙げられる。入手容易性を考慮すると1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオールが好ましく、また、融点が低い点で、1,9-ノナンジオールが特に好ましい。
トナー受容層の主成分である結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tmは、80℃以上、110℃以下であることが好ましい。より好ましくは80〜100℃であり、特に好ましくは85〜95℃である。80℃未満の場合、耐熱性が低く、高温で放置するとブロッキング等の問題を生じ易い。110℃を超えると、定着により平滑で光沢の高い画像表面を得ることが難しく、定着された画像表面においても、高濃度部と低濃度部との境界に段差が残り易い。
尚、ここで、「結晶性ポリエステル系樹脂」の「結晶性」とは、示差走査熱量計(DSC)を用いた分析において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを指す。結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tmの測定にはDSCを用い、0℃から150℃まで毎分10℃の昇温速度で、吸熱ピークのトップの値を融点Tmとした。
トナー受容層の主成分を非晶質樹脂とした場合には、低温定着性、耐熱性、機械強度のすべてを満足することは難しい。
トナー受容層を形成する結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、15000〜50000であることが好ましく、17000〜40000であることがより好ましい。
トナー受容層を形成する結晶性ポリエステル樹脂は1種類でも、複数の異なる結晶性ポリエステル樹脂を混合したものでも良い。
トナー受容層に用いる結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができる。すなわち、二塩基酸と二価アルコールをエステル化反応もしくはエステル交換反応させることによりオリゴマーを得、次いで真空下で重縮合反応を行って合成することができる。また、特公昭53−37920号公報に記載のようにポリエステルの解重合法によっても得ることができる。また、二塩基酸としては、ジメチルテレフタレート等のジカルボン酸のアルキルエステルを少なくとも一方に用いてエステル交換反応を行なった後、重縮合反応を行なっても、ジカルボン酸を用いて直接エステル化、次いで重縮合反応を行なってもよい。ただし、ビスフェノールSアルキレンオキサイドの融点が高いので、例えば、二塩基酸と二価アルコールを、大気圧下180〜200℃で2〜5時間反応させ、水又はアルコールの留出を終了させて、エステル交換反応を完結させる。次いで、反応系内の圧力を1mmHg以下の高真空にすると共に、200〜230℃に昇温し、この温度にて1〜3時間加熱して結晶性ポリエステル樹脂を得る。
さらに、トナー受容層には顔料、離型剤、界面活性剤等を添加することも好ましい。
本発明においては、カラー電子写真画像用被転写体の白色度を向上させ、画像を鮮明にする目的から、トナー受容層に無機顔料を含有させることができる。トナー受容層に含有させる無機顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の粉末、これらの固溶体等を用いることができる。無機顔料の粒子径は、0.04〜1μm程度が好ましい。粒子径が0.04μmよりも小さいと、無機顔料を樹脂に均一に分散させるのが困難であり、また、粒子径が1μmよりも大きいと、組成物の被覆膜表面が粗くなりすぎて画質の低下をきたし易い。また、無機顔料の添加量は、樹脂組成物に対して、1〜30質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。添加量が1質量%より少ないと、白色度を向上させる効果が不良となる場合がある。一方、添加量が30質量%より多いと、前記トナー受容層の安定性が不良となる場合がある。これらの無機顔料の中で、酸化チタン及び硫酸バリウムが白色度の点から好ましく、好ましい平均粒径は0.1〜0.8μmである。
また、トナー受容層には、離型剤を添加させることができる。前記離型剤として、ポリエチレンワックス、アミドワックス、シリコーン系樹脂の微粉末、フッ素系樹脂の微粉末等の固形あるいはワックス状物質:フッ素系、リン酸エステル系等の界面活性剤:パラフィン系、シリコーン系、フッ素系のオイル類等、従来公知の離型剤が使用できる。
トナー受容層には、剥離性改良、滑り性改良、帯電防止等の目的で種々の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤のいずれも用いることができる。
トナー受容層は、3〜15質量%の無機微粒子を含むこと、無機微粒子は、粒子径8〜200nmの二酸化チタン又はシリカであることが好ましい。
トナー受容層の厚さは5〜20μmの範囲とすることが好ましい。5μm未満の場合、定着により平滑で光沢の高い画像表面を得ることが難しく、定着された画像表面においても、高濃度部と低濃度部との境界に段差が残離易くなる。20μmを越えると、折り曲げたときに受容層がひび割れするという問題が生じやすくなる。
トナー受容層に用いる結晶性ポリエステル系樹脂を厚さ20μmのフィルムにしたとき、該フィルムの視感反射率Yが1.5%以下となることが好ましい。この視感反射率Yが大きいと、樹脂の固化が遅くなる、画像表面が平滑でなくなる、光沢ムラを生じる、定着後に剥離できない等の問題を生じ易くなる。
前記トナー受容層の視感反射率Yの測定は以下のように行う。
まず、表面と裏面の散乱成分を除くため、測定するトナー受容層に用いた結晶性ポリエステル系樹脂から厚さ約20μmの樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを顕微鏡観察用の透明なカバーガラスではさみ、ガラスとフィルムの間を屈折率マッチング液(テトラデカン)で満たす。この試料をライトとラップ上において、0/45°の幾何学的測色条件を満たす測色装置(例えば、X-rite社製X-rite968等)で反射測定する。このようにして測ったCIE XYZ表色系における視感反射率Yの値を、視感反射率Yとする。
測定する樹脂フィルムの厚さは20μmであることが好ましいが、散乱が2%以下の場合には、視感反射率Yの大きさは膜の厚さにほぼ比例するので、フィルムの厚さが正確に20μmでない場合には、厚さで換算して視感反射率Yを算出しても良い。測定すべきフィルムが透明で、かつカバーガラスも透明な場合、視感反射率Yはほとんど0となる。つまり、反射率Yの値はフィルム内部の散乱成分の強さと対応する。
ビスフェノールS、又はビスフェノールSアルキレンオキサイド付加物等の共重合成分を含まない、あるいは不足している場合、結晶性ポリエステル樹脂の結晶分散による散乱強度が強く、大きな視感反射率Yを示す。結晶性ポリエステル樹脂の結晶分散が共重合成分によって微細になればなるほど、この樹脂フィルムの視感反射率Yは小さくなる。従って視感反射率Yは結晶分散サイズの指標となる。
ここで、測定する樹脂フィルムの作製方法は、均質で均一な厚さの膜を形成するという目的を損なわない限り、特に限定しない。例えば、ホットプレート等の上に平滑で離形性がよい基材をおき、この基材上で樹脂を溶かしてエリクセンやバーコーター等で塗布し、基材から膜を剥離する方法で膜を得ることができる。
また、基材上に作った膜をPETフィルム等の透明フィルムに重ね、加熱加圧した後に基材を剥離して透明フィルムに転写したものを使って、視感反射率Yを測定しても良く、この試料の反射率Ytから転写フィルム自体の反射率Y0を引き算すると、測定されるべきフィルムに対する視感反射率Yが算出できる。
トナー受容層の塗膜方法としては、均一で平滑な光散乱層を形成する方法が採用される。例えば、樹脂中に、無機微粒子とその他の添加物を均一に分散することをも兼ね備えた溶融押出し法があげられる。溶融押出し法においては、加熱された押出し機から広幅のスリットダイ(いわゆるT−ダイ)を経て押し出された溶融樹脂膜を、後述する支持体に接触させローラーで連続的に圧接するラミネート方法や、同じく溶融樹脂を冷却ロール上に押出し、巻き取ってフィルム化する一般的な方法等が挙げられる。溶融押出し法によれば、支持体上に、前記の樹脂、無機微粒子、その他の添加物からなる均一な膜を容易に形成することができる。
溶融押出し法によるトナー受容層の形成に使用する押出し機は、一軸のものでも、二軸のものでもよいが、樹脂中に白色顔料とその他の添加物を均一に混合しうる能力を有するものであることが重要である。
また、樹脂、無機微粒子、その他の添加物を水中に分散した水分散物を、ロールコーター、バーコーター、スピンコーター等の公知の方法で塗布することもできる。
本発明のカラー電子写真画像用被転写体は、支持体と、該支持体上の光散乱層と、該光散乱層上の前記トナー受容層とを備えることができる。
(支持体)
本発明のカラー電子写真画像用被転写体において、トナー受容層等を支える支持体としては、定着温度に耐えることができ、平滑性、白色度、滑り性摩擦性、帯電防止性、転写後のへこみ等の点で要求を満足できるものならば、どのような材質のものでも使用することができる。例えば、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロール繊維紙、ポリオレフィンコート紙(特に、ポリエチレンで両側を被覆した紙)等の紙支持体また上記の任意の基材によって構成された層を組み合わせた積層体をも使用することができる。
支持体の坪量は、100〜250g/m2の範囲が好ましい。坪量がこの範囲外になると、手に持った感触に難が生じる。支持体は平滑性及び平面性を付与する目的で、マシンカレンダー、スーパーカレンダー等の装置を用いて熱及び圧力を加えて表面処理することが好ましい。また、支持体に光拡散層を積層するに際しては、支持体表面に予め、グロー放電処理、コロナ放電処理、火炎処理、アンカーコート等の前処理をすることが光散乱層と支持体との密着性を向上する観点から好ましい。
(光散乱層)
定着過程における被転写体表面の光拡散層の溶融粘度が高すぎると、画像全面に渡って一様で高光沢な好ましい表面構造は得られない。本発明のカラー電子写真画像用被転写体において、光散乱層は、粘度が5×103Pa・sとなる温度Tbが115℃以上であるポリオレフィン系熱可塑性樹脂により形成されていることが好ましい。これを満たすことにより、更に、定着時に支持体から発生する水蒸気による気泡が光散乱層表面の平滑性を損なうという問題点を回避できる。
本発明のカラー電子写真画像用被転写体において、光散乱層は、20〜40質量%の白色顔料を含むことが好ましい。白色顔料の量が20質量%未満の場合、白色度が低く、また裏面に文字等を書き込んだり、印刷したりした際に裏写りするという問題点が生じ易い。40質量%を超えると、光散乱層の機械強度が不足すること、平滑な表面を持つ層を形成しにくくなること等の問題点が生じ易い。光散乱層に含まれる白色顔料には、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の公知の白色顔料の微粒子を使うことができる。白色度を高めるという観点から酸化チタンを主成分とすることが好ましい。
光散乱層の厚さは20〜50μmであることが好ましい。20μm未満では、白色度が低く、また裏面に文字等を書き込んだり、印刷したりした際に裏写りが生じ易い。50μmを超えると、折り曲げたときに光散乱層がひび割れし易い。
光散乱層は、熱可塑性樹脂、特にポリオレフィン系重合体により形成されることが好ましい。ポリオレフィン系重合体としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等があげられる。これらは単独で用いてもよいし、複数混合して用いても良い。また、本発明の目的を損ねない範囲で必要に応じ上記の重合体にその他の樹脂を混合して用いることもできる。上記の重合体のうちではポリプロピレンがより好ましい。
また、光散乱層には紫外線を吸収して蛍光を発する蛍光増白剤を添加することが好ましい。このような支持体は白色度が高く、色が鮮やかな画像を提供することができる。
光散乱層の塗膜方法としては、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂中に、白色顔料とその他の添加物を均一に分散することをも兼ね備えた溶融押出し法があげられる。これにより均一で平滑な光散乱層を形成することができる。溶融押出し法においては、加熱された押出し機から広幅のスリットダイ(いわゆるT−ダイ)を経て押し出された溶融樹脂膜を、上記支持体に接触させローラーで連続的に圧接するラミネート方法や、同じく溶融樹脂を冷却ロール上に押出し、巻き取ってフィルム化する一般的な方法等が挙げられる。溶融押出し法によれば、支持体上に、前記の樹脂、白色顔料、その他の添加物からなる均一な膜を容易に形成することができる。溶融押出し法によるトナー受容層の形成に使用する押出し機は、一軸のものでも、二軸のものでもよいが、前記樹脂中に白色顔料とその他の添加物を均一に混合しうる能力を有するものであることが重要である。
光散乱層を形成する為に、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂中に、白色顔料とその他の添加物を均一に分散する方法としては、光散乱層を溶融押し出しで塗膜する際に直接に押し出し式混練機に添加する方法、あらかじめマスターペレットを作製して溶融押し出し装置に添加する方法等、公知の方法を適用できる。
また、光散乱層の塗膜においては、スリットダイ(いわゆるT−ダイ)を経て押し出された溶融樹脂膜の片面又は両面を火炎処理、コロナ処理、プラズマ処理等の方法で処理することが好ましい。これによって支持体とトナー受容層との密着性が改善できる。
(その他の層)
本発明のカラー電子写真画像用被転写体は、トナー受容層と光散乱層の接着性を上げるという効果があることから、光散乱層と前記トナー受容層との間にゼラチン層を備えることが好ましい。特に、トナー受容層を、構成する材料の水分散体として塗布するときには、ゼラチン層は均一なカラートナー層を形成する上で有効に作用する。
本発明のカラー電子写真画像用被転写体は、その表面及び/又は裏面に、特にその裏面に、ポリエチレン樹脂層、さらに帯電防止層を備えることが好ましい。このような支持体は白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができる上に、用紙の搬送性が良く、ほこり汚れが着きにくいという利点をもつ。
帯電防止層は裏面の表面抵抗値を106〜1010Ω/cm2程度の範囲に保つことを目的とするものであり、この目的を達する限り、特にその材料を限定する必要はない。例えば、帯電防止層としては、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の塗布層、アルミナ、シリカ等の粒子を少量の結着樹脂に混ぜて塗布した層、又は、イオン性の界面活性剤を分散した樹脂を塗布した層等があげられる。
トナー受容層と光散乱層との間に中間層を有していてもよい。中間層により、クッション層、多孔層、被転写紙の剛度調節層等としての機能や、場合によっては接着層としての機能をもたせることができる。また、トナー受容層が形成された面と反対側の面に、走行性を高めるためにバックコート層を設けてもよい。また、所望の表面電気抵抗が得られない場合には、トナー受容層と光散乱層との間に導電性下塗層を設けてもよい。導電性下塗層は導電性金属酸化物粒子が結合剤中に分散された層である。
導電性金属酸化物粒子の材料としては、ZnO、TiO、SnO2、Al23、In23、SiO2、MgO、BaO及びMoO3が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、これらの複合酸化物を使用してもよい。また、導電性金属酸化物粒子の粒径は、0.2μm以下が好ましい。
前記導電性下塗層の結合剤の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリドン、水溶性ポリエステル、水溶性ポリウレタン、水溶性ナイロン、水溶性エポキシ樹脂、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びこれらの誘導体等の水溶性ポリマー;水分散アクリル樹脂、水分散ポリエステル等の水分散型樹脂;アクリル樹脂エマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、SBR(スチレン・ブタジエン・ゴム)エマルジョン等のエマルジョン;アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の有機溶剤可溶型樹脂が挙げられる。これらの内、水溶性ポリマー、水分散型樹脂及びエマルジョンが好ましい。これらのポリマーに、更に界面活性剤を添加してもよく、また架橋剤等を添加してもよい。
〔カラー電子写真画像形成方法〕
本発明のカラー電子写真画像形成方法について以下に詳細に説明する。
本発明のカラー電子写真画像形成方法は、被転写体にカラートナーからなるトナー像を転写し、該トナー像を定着ベルトに重ねた状態で加熱及び加圧して該被転写体上に定着させ、30℃から80℃に冷却した後に、該定着ベルトから前記トナー像を剥離するカラー電子写真画像形成方法であって、前記被転写体は請求項1〜14のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体であり、前記カラートナーは結着樹脂に着色剤が分散されてなり、該結着樹脂の主成分は、粘度が1×104Pa・sとなる温度Tm’が、前記結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tm以上、Tm+20℃未満のポリエステル系又はスチレンアクリル系の熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
(カラートナー)
上記本発明のカラー電子写真画像形成用支持体にカラー電子写真画像を形成する際に、前記カラートナーは、粘度が1×104Pa・sとなる温度Tm’が、前記結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tm以上、Tm+20℃未満のポリエステル系又はスチレンアクリル系の熱可塑性樹脂を結着樹脂とすることは、耐熱性、低温定着性、平滑性に優れたカラー電子写真画像を得る上で効果的である。
カラートナーの主成分であるポリエステル系又はスチレンアクリル系の熱可塑性樹脂の、粘度が1×104Pa・sとなる温度(以下Tm’とする)が、カラー電子写真画像用被転写体のトナー受容層を形成する結晶性ポリエステル系樹脂の融点より20℃を超えて高いと、カラートナー像の現像量の多い高濃度ソリッド画像部とカラートナー像のない非画像部との境界の画像エッジ近傍部分に気泡を発生するという問題点が生じやすい。また、カラートナーのTm’が上記融点Tm未満の場合、中濃度部においてカラートナー像が乱れて粒状性を損なうこと、線の太りや文字のつぶれを生じること等の問題点を起こし易い。
本発明のカラー電子写真画像形成方法に用いるカラートナーとしては、熱可塑性の結着樹脂と着色剤を含有してなる絶縁性の粒子であって、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、ブラックトナー等が挙げられる。
色再現範囲を広めるためには、着色剤の顔料とバインダーの界面での乱反射を抑えることが重要である。例えば、特開平4-242752号公報に開示された、結着樹脂中に小粒径の顔料を高分散したカラートナーが好適である。
結着樹脂としては、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、その他のビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂等の一般トナー用に用いられる公知の樹脂とその共重合体があげられる。これらの中でも、低温定着性、定着強度、保存性等のトナー特性を同時に満足し得る点でポリエステル系又はスチレン-アクリル共重合体からなる樹脂が好ましい。また、結着樹脂は、重量平均分子量が5000以上40000以下、かつガラス転移点が55℃以上75℃未満であることが好ましい。
着色剤には一般にカラー画像作製用に使われる色材を使うことができる。染料系、顔料系の何れも使うことが可能であるが、耐光性の観点から顔料系の着色剤が好ましい。例えば、Y(イエロー)用としてベンジジンイエロー、キノリンイエロー、ハンザイエロー等、M(マゼンタ) 用としてローダミンB、ローズベンガル、ピグメントレッド等、C(シアン) 用としてフタロシアニンブルー、アニリンブルー、ピグメントブルー等、K(黒)としてカーボンブラック、アニリンブラック、カラー顔料のブレンド等である。
カラートナー中の色材量については、その種類により分光吸収特性や発色が異なるので最適量も異なる。一般的な範囲である3〜10質量%程度の間で、色再現域を考慮して適宜決定することが好ましい。
カラートナーにはワックスが添加されていることが好ましい。融点80℃以上110℃以下のワックスが0.2質量%以上8質量%未満の比率で添加されていることが好ましい。ワックスの組成としては、ワックスとして用いられている公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリエチレン系樹脂、カルナバ天然ワックス等が挙げられる。
また、カラートナーの粒径は、粒状性や階調性の良好な画像を得るという観点から、1μm以上15μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、粒状性や調子再現性の良い画像を得るためには、トナーの流動性と帯電性の制御が必要になる。この観点から、カラートナーの表面に、無機微粒子及び/又は有機微粒子を外添ないし付着させることが好ましい。外添ないし付着させる微粒子の平均粒径としては、5〜100nm程度が好ましい。
カラートナーの表面に外添ないし付着させる無機微粒子としては、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化すず、酸化モリブデン等が挙げられる。また、帯電性等の安定性を考慮し、これらの無機微粒子に対して、シランカップリング剤、チタンンカップリング剤等を用いて疎水化処理したものも使用できる。
カラートナーの表面に外添ないし付着させる有機微粒子としては、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂微粒子が好ましい。
カラートナーの表面に外添ないし付着させる無機微粒子又は有機微粒子の平均粒径は0.005〜1μmであることが好ましい。平均粒径が0.005μm未満であると、トナーの表面に無機微粒子及び/又は有機微粒子を付着させたときに凝集がおこり、所望の効果が得られないことがある一方、1μmを越えたときにはより高光沢な画像を得ることが困難になる。0.1μm以下がより好ましい。
カラートナーは、適宜選択したそれ自体公知のキャリアと組み合わされて現像剤として使用することが好ましい。また、一成分系現像剤として、現像スリーブ又は帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する手段も適用できる。
本発明のカラー電子写真画像形成方法において、カラー電子写真画像用被転写体上にカラートナーからなるトナー像(以下、単にカラートナー像という場合がある)を形成する手段には、公知の電子写真方式のカラートナー画像形成装置を用いることができる。
(画像形成装置)
本発明のカラー電子写真画像形成方法に用いるに好適なカラー画像形成装置は、画像処理装置によって出力されたカラートナー画像形成情報に基づいて像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、形成された該静電潜像をカラートナーにて現像してカラートナー像を形成する現像手段と、該カラートナー像を被転写体上に転写する転写手段と、該被転写体上の該カラートナー像を定着させる定着手段と、を備えたカラー電子写真方式の画像形成装置である。
図2は、本発明のカラー電子写真画像形成方法に用いるに好適なカラー画像形成装置の一例を説明するための概略図である。以下に、この図面を参照しながら、本発明のカラー電子写真画像形成方法について詳細に説明する。
図2に示されるカラー画像形成装置は、静電潜像形成手段として、カラー画像を形成するための画像信号を制御する画像処理装置4、露光装置6、感光ドラム8、感光ドラムに対向する帯電器7等を有し、現像手段として、感光ドラム8に対向するイエロー現像器9、マゼンタ現像器10、シアン現像器11、及び、ラック現像器12、並びに各現像器にトナーを供給するためのトナー収容部(図示せず)等を有し、転写手段として、感光ドラム8と一次転写位置で接触する中間転写ベルト13、中間転写ベルト13を挟んで一次転写位置で感光ドラム8に対向する転写コロトロン14、二次転写ロール対(15,16)、ベルトクリーニングユニット34等を有し、定着手段として、カーボンファイバーを分散したポリイミドからなる定着ベルト18の表面にSiゴムが塗布された定着ベルト18、一対の加熱ロール(25、26)、ヒートシンク27、剥離ロール28、搬送装置29等を有している。
図2に示すカラー画像形成装置を用いてカラー写真画像を複写する場合、まず複写する原稿2に照明1を当て、その反射光をカラースキャナ3により色分解し、画像処理装置4で画像処理して、色補正を施して得られる複数色のカラー画像データと透明トナーの画像データを得る。画像処理装置4から送られる画像・文字信号に基づき、レーザーダイオード5を用いて、色別に変調されたレーザー光線とし、感光ユニット6からレーザー光が感光ドラム8表面へと照射される。すると感光ドラム8の表面には、露光部分と非露光部分において電位差が生じ、その電位差により静電潜像が形成される。このレーザー光線を有機感光体からなる感光ドラム8に一色づつ複数回照射して複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のカラートナーを用い、これらを、イエロー現像器9、マゼンタ現像器10、シアン現像器11、ブラック現像器12にて順番に現像する。
すなわち、感光ドラム8表面の静電潜像がロータリー現像ユニット(9,10,11,12)と対峙すると、最初に、イエロー現像器9の現像ロールに保持される磁気ブラシがその静電潜像を摺擦して、静電潜像部分にイエロートナーを選択的に付着させる。このようにして感光ドラム8表面には、イエロートナーによる顕像、すなわちトナー像T(Y)が形成される。そして、トナー像T(Y)は、感光ドラム8の回転と共に転写コロトロン14に対峙する位置に達すると、転写コロトロン14が形成する一次転写電界により、中間転写ベルト13上に静電的に転写される。
中間転写ベルト13上に一次転写されたトナー像T(Y)は、図中矢印方向に回転駆動される中間転写ベルト13の回転と共に移動し、再び転写コロトロン14に対峙する位置に達する。なお、この際、二次転写ロール16とベルトクリーニングユニット34は中間転写ベルト13に対して離間されている。
次に、同様の動作により感光ドラム8上には、マゼンタトナーによる顕像、すなわちトナー像T(M)が形成される。そして、中間転写ベルト13上に既に一次転写されたトナー像T(Y)が再び転写コロトロン14に対峙する位置に達するタイミングで、感光ドラム8上のトナー像T(M)も転写コロトロン14に対峙する位置に達し、転写コロトロン14が形成する一次転写電界により、中間転写ベルト13上のトナー像T(Y)にトナー像T(M)が重ねあわされる。同様に、シアントナーによるトナー像T(C)、ブラックトナーによるトナー像T(Bk)が次々に重ね合わされ、最終的にフルカラーのトナー像T(F)が中間転写ベルト13表面に形成される。なお、この際、二次転写ロール16とベルトクリーニングユニット34は中間転写ベルト13に対して離間されている。
その後、カラー電子写真画像用被転写体17は、中間転写ベルト13上のトナー像T(F)が二次転写ロール対(15、16)と対峙するタイミングに同期させて、二次転写ロール対(15、16)の圧接部分に搬送される。
すると、中間転写ベルト13上のトナー像T(F)は、二次転写ロール(25、26)により、カラー電子写真画像用被転写体17上に二次転写される。この際、トナー像T(F)は、カラー電子写真画像用被転写体17のトナー受容層に転写される。なお、ここで二次転写されずに中間転写ベルト13表面に残留した僅かなトナーは、ベルトクリーニングユニット34により除去される。
このようにしてトナー像T(F)が転写されたカラー電子写真画像用被転写体17は、搬送装置29により加熱ロール対(25、26)のニップ部に運ばれる。それぞれの加熱ロール(25、26)はトナー受容層の溶融温度にあらかじめ加熱されている。また、加熱ロール対(25、26)のニップ部には約980Nの力が加えられる。さらに加熱ロール対(25、26)は回転駆動されており、これに追従して定着ベルト18も駆動されている。定着ベルト18は、加熱ロール対(25、26)のニップ部で、カラートナー像が転写されたカラー電子写真画像用被転写体17の表面と接触し、トナー像とトナー受容層は加熱溶融され、トナー受容層中にカラートナー像が埋め込まれる。カラー電子写真画像用被転写体17と定着ベルト18は接着された状態で剥離ロール28まで運ばれるが、この間に、定着ベルト18、カラートナー像及びカラー電子写真画像用被転写体17はヒートシンク27で冷却される。そして、剥離ロール28の曲率によって、カラートナー像及びカラー電子写真画像用被転写体17は一体となって定着ベルト18から剥離する。以上により、カラー電子写真画像用被転写体17上に高光沢で平滑なカラー画像が形成される。
ここで、感光体としては、感光ドラム8を用いているが、特に制限はなく公知のもので良く、単層構造のものであっても良いし、多層構造で機能分離型のものであっても良い。また、材質としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機感光体であっても良いし、フタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料等を電荷発生層として用いた有機感光体であっても良い。
帯電装置には、帯電器7を用いているが、例えば、導電性又は半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触帯電、コロナ放電を利用したコロトロン帯電やスコロトロン帯電等のそれ自体公知の手段を使うことができる。
また、露光装置6には、半導体レーザーと走査装置、光学系からなるレーザーROS、そしてLEDヘッド等の公知の露光手段を使うことができる。均一で、解像度の高い露光像を作る為に、レーザーROS又はLEDヘッドを使うことが好ましい。
画像処理装置4には、トナー像を支持体上の所望の位置に現像するように信号を形成できる限り公知の手段を使うことができる。
現像手段は、感光体上に均一で、解像度の高いトナー像を形成できるという目的を果たす限り、一成分、二成分方式を問わず公知の現像装置を使うことができる。粒状性が良好で、滑らかな調子再現ができるという観点から、二成分方式の現像装置が好ましい。
転写手段には、例えば、電圧を印加した導電性又は半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、感光体と支持体又は中間転写体の間に電界を作り、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器等で支持体又は中間転写体の裏面をコロナ帯電して、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段等、公知の手段を使うことができる。
上記中間転写体には、絶縁性若しくは半導電性のベルト形状の転写体、又は、絶縁性若しくは半導電性の表面を持つドラム形状の転写体を使うことができる。連続した画像作製時において安定的に転写性を維持し、装置を小型化できるという観点から、半導電性のベルト材料が好ましい。このようなベルト材料としては、カーボンファイバー等の導電性のフィラーを分散した樹脂材料からなるベルト材料が知られている。この樹脂としては、例えばポリイミド樹脂が好ましい。
二次転写手段には、例えば、電圧を印加した導電性又は半導電性のローラー、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、中間転写体と支持体の間に電界を作り、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器等で中間転写体の裏面をコロナ帯電して、帯電したトナー粒子からなるトナー像を転写する手段等、公知の手段を使うことができる。
定着手段としては、(1)カラートナー像の転写された被転写体を、内部に白熱ランプ等の加熱源を持ち対向して圧接する一対のロールの間を通過させることで前記カラートナーを熱溶融して被転写体と接着する装置、(2)カラートナー像の転写された被転写体の表面にシリコーンゴム等の離形層を有する定着ベルトを重ね合わせ、この状態で内部に白熱ランプ等の加熱源を持ち対向して圧接する一対の加熱ロールの間を通過熱溶融させ、トナー層が冷却した後にベルトとカラートナー層とを分離・剥離することで、前記カラートナー層を被転写体と接着する冷却剥離定着装置、等を用いることができる。
特にフルカラーの再現性に優れた画像を作る場合には、後者の定着方式が好ましい。さらに、後者の定着方式と本発明のカラー電子写真画像用被転写体を組み合わせることで、画像濃度によらず一様な高光沢が得られる。
カラー画像が形成された被転写体を定着装置に搬送する搬送装置には、それ自体公知の搬送装置を使うことができる。搬送速度が一定であることが好ましいので、例えば、一定の回転数で回る一対のゴムロールの間に前記被転写体を挟んで駆動する装置、あるいは一方がモーター等で一定速度に駆動された一対のロールに、ゴム等でできたベルトを巻いて、このベルトの上に前記被転写体をおいて定速駆動する装置を使うことができる。未定着のカラートナー像が形成されている場合は、トナー像を乱さないという観点から後者の装置が好ましい。
定着ベルトの基材には、ポリイミド等の樹脂フィルム、ステンレス等の金属フィルムを用いることができる。耐熱温度が高く、離けい性が良いことが求められるため、耐熱性のベース基材に離けい層を積層したものが好ましい。べース基材としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の樹脂フィルム、ステンレスベルト等の金属ベルトを使うことが好ましい。また、離けい層にはシリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等を使うことが好ましい。
定着ベルトの安定な剥離性を維持し、ほこり等による汚れを軽減するためには、導電性カーボン粒子や導電性ポリマー等の導電性の添加材を分散する等により抵抗値が調節されていることが好ましい。
定着ベルトの形状はシート状のものであっても良いが、無端ベルト形状のものを使うことも好ましい。また、平滑性の観点から、75°光沢度計で測ったときの表面の光沢度が60以上であることが好ましい。
前記定着ベルトと前記カラートナー像が形成された被転写体とを加熱及び加圧接触させるための加熱/加圧装置には、公知のものを使うことができる。例えば、一定速度で駆動された一対のロールの間に、定着ベルト及びカラー画像が形成された被転写体とを挟んで駆動する装置がある。ここで、このロールの一方又は両方ともが、例えば中心に熱源を備える等により、その表面がトナー及び被転写体のトナー受容層が溶融する温度に加熱されており、かつ二つのロールは圧接されている。好ましくは、一方又は両方のロール表面にはシリコーンゴム又はフッ素ゴム層が設けられていて、加圧加熱される領域の長さが1〜8mm程度の範囲にあることが好ましい。
定着におけるロール表面温度は、二つのロールが圧接する領域の後端部におけるトナー受容層の粘度が1×102〜1×103Pa・sとなるように調節されていることが好ましい。
剥離装置としては、剥離爪をベルトと被転写体の間に挿入する手段、又は剥離位置に曲率の小さなロールを設けて剥離させる手段が知られている。定着ベルトからトナー像を形成した被転写体が安定的に剥離する限り、特に限定する必要はない。
また、装置の大きさの観点から、加熱/加圧装置と剥離装置の間にヒートシンク又はヒートパイプ等の冷却装置を備え、冷却速度を速めることが好ましい。
以下に、実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(結晶性ポリエステルの合成)
・結晶性ポリエステルAの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194重量部と、1,9-ノナンジオール152重量部と、エチレングリコール3.10重量部と、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物を16.92重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、流出物がなくなり、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Aとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量(Mw)は33000であり、数平均分子量(Mn)は14000であった。
また、結晶性ポリエステルAの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は85℃であった。
・結晶性ポリエステルBの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194重量部と、1,9-ノナンジオール152重量部と、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物を16.92重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて200℃で5時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Bとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は13200であり、数平均分子量(Mn)は6000であった。
また、結晶性ポリエステルBの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は80℃であった。
・ポリエステルCの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194重量部と、1,9-ノナンジオール120重量部と、エチレングリコール15.5重量部と、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物を84.6重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、流出物がなくなり、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Cとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Cの重量平均分子量(Mw)は24000であり、数平均分子量(Mn)は11000であった。
また、ポリエステルCの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークをもたず、階段状の吸熱変化が確認された。階段状の吸熱変化量の中間点をとったガラス転移点Tgは55℃であった。
・結晶性ポリエステルDの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194重量部と、1,9-ノナンジオール152重量部と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物を15.81重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Dとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Dの重量平均分子量(Mw)は22400であり、数平均分子量(Mn)は10900であった。
また、結晶性ポリエステルDの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は90℃であった。
・ポリエステルEの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194重量部と、1,9-ノナンジオール120重量部と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物を79.1重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Eとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Eの重量平均分子量(Mw)は17100であり、数平均分子量(Mn)は7675であった。
また、ポリエステルEの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークをもたず、階段状の吸熱変化が確認された。階段状の吸熱変化量の中間点をとったガラス転移点Tgは42℃であった。
・結晶性ポリエステルFの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、テレフタル酸ジメチル194重量部と、1,9-ノナンジオール160重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Fとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Fの重量平均分子量(Mw)は24000であり、数平均分子量(Mn)は10900であった。
また、結晶性ポリエステルFの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は94℃であった。
・結晶性ポリエステルGの合成
加熱乾燥した3口フラスコに、セバシン酸202重量部と、エチレングリコール62.07重量部と、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物を16.92重量部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.15重量部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌を行った。
その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い2時間攪拌し、流出物がなくなり、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させた。得られた樹脂を結晶性ポリエステル樹脂Gとした。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量測定(ポリスチレン換算)で、得られた結晶性ポリエステル樹脂Gの重量平均分子量(Mw)は12000であり、数平均分子量(Mn)は5600であった。
また、結晶性ポリエステルGの融点Tmを、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを有し、ピークトップの温度は60℃であった。
Figure 0004192739
TPA:テレフタル酸(ジメチル) ND:1,9-ノナンジオール SebAc:セバシン酸
EG:エチレングリコール BPS-EO:ビスフェノールSエチレンオキサイド
BPA-EO:ビスフェノールAエチレンオキサイド
ここで、使用したトナー材料の評価は以下のとおり実施した。すなわち、分子量の測定にはゲルパーミエイションクロマトグラフィを用いた。溶剤にはテトラヒドロフランを用いた。トナーの平均粒径はコールターカウンターを用いて測定して、重量平均のd50を適用した。なお、樹脂の粘度は、回転平板型レオメータ(レオメトリックス社製:RDAII)を用いて、角速度1 rad/sのもとで測定した。
(実施例1)
− カラー電子写真画像用被転写体 −
実施例1として、図1に示す様に、トナー受容層101/光散乱層102/支持体(原紙103)/裏面層(裏面樹脂104/帯電防止層105)の構成をした、本発明のカラー電子写真画像用被転写体を、以下の要領で作製した。
(支持体)
支持体には、火炎処理した、パルプ原料からなる厚さ150μmの原紙を用いた。
(光散乱層)
ポリエチレン樹脂100重量部に対して二酸化チタン(チタン工業(株)製KA-10、粒径300〜500nm)を25重量部の割合で混合して、これを200℃に加熱された溶融押出し機に投入し、上記支持体表面に対してTダイスから吐出させ、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、支持体表面に30μmの厚さの光拡散層を積層した。更に、Tダイスを抜けた後のこの積層体の両面をコロナ処理装置でコロナ放電処理した。この光散乱層においてTbは130℃である。
(トナー受容層)
結晶性ポリエステルAのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、上記積層体に対してTダイスから吐出させ、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、上記積層体の光散乱層上に20μmの厚さのトナー受容層を更に積層した。このトナー受容層においてTmは85℃である。
(裏面層)
また、ポリエチレン樹脂を200℃に加熱された溶融押出し機に投入し、支持体裏面に対してTダイスから吐出させ、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、30μmの厚さのポリエチレン層を作製し、その上にさらに帯電防止剤としてコロイダルシリカをバーコーターで塗布して帯電防止層を積層した。ここで、Tダイスを抜けた後のカラー電子写真画像用被転写体の両面はコロナ処理装置でコロナ放電処理している。
− カラートナー現像剤 −
結着樹脂として、テレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=62℃、Mn=4500、Mw=10000)を用い、これを100重量部に対して、イエロートナーの場合、着色剤としてベンジジンイエロー5重量部、マゼンタトナーの場合、着色剤としてピグメントレッド4重量部、シアントナーの場合、着色剤としてフタロシアニンブルー4重量部、ブラックトナーの場合、着色剤としてカーボンブラック5重量部、をそれぞれ混合してバンバリーミキサーを使って加熱溶融混合し、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、d50=7μmの微粒子を作製した。
この微粒子100重量部に、下記の2種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させて、カラートナーを得た。無機微粒子AはSiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量1.0重量部)である。無機微粒子BはTiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量1.0重量部)である。それぞれのカラートナーのTm’は105℃となった。
カラー複写機(富士ゼロクス(株)製Acolor635)用のブラック現像剤と同じキャリア100重量部とこのカラートナー8重量部とを混合して、二成分カラートナー現像剤を作製した。
− カラー画像作製装置 −
カラー画像作製装置として上述した図2のカラー画像形成装置を用いた。定着過程を除く画像形成プロセスの速度は160mm/sである。ソリッド画像部分でのカラートナーの現像量が各色とも0.7(mg/cm2)となるように、トナーとキャリアの重量比率、感光体帯電電位、露光量、現像バイアスを調整した。
(定着ベルト)
定着ベルト18の基材は、厚さ80μmの導電性カーボンが分散されたポリイミドフィルムに、50μmのKE4895シリコーンゴム (信越化学工業(株)製)を塗布したものを用いた。また、加熱ロール(25、26)は、アルミニウム製の心材の上に厚さ2mmのシリコーンゴム層を設けたものを用い、それらの中央に熱源としてハロゲンランプを配している。ロール表面の温度は双方ともに100℃から170℃の間で変化させた。定着速度は30mm/sとした。剥離位置での被転写体の温度は70℃となっている。
以上のカラー画像作製装置を用いて、ポートレートカラー電子写真画像を出力した。
(実施例2)
トナー受容層を以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、結晶性ポリエステルBのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、支持体上に形成された光拡散層に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層においてTmは80℃であった。
(実施例3)
カラートナーを以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、DCC500(富士ゼロックス(株)製)用のカラートナーを使用した。このカラートナーのTm’は105℃であった。
(実施例4)
トナー受容層とカラートナーを以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、結晶性ポリエステルBのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、光拡散層を形成した支持体に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層においてTmは80℃である。また、DCC500(富士ゼロックス(株)製)用のカラートナーを使用した。このカラートナーのTm’は105℃であった。
(比較例1)
トナー受容層を以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、ポリエステルCのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、光拡散層を形成した支持体に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層において明確なTmは見られず、ガラス転移温度Tgが55℃であった。
(比較例2)
トナー受容層を以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、結晶性ポリエステルDのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、光拡散層を形成した支持体に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層においてTmは90℃であった。
(比較例3)
トナー受容層を以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、ポリエステルEのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、光拡散層を形成した支持体に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層において明確なTmは見られず、ガラス転移温度Tgが42℃であった。
(比較例4)
トナー受容層を以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、結晶性ポリエステルFのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、光拡散層を形成した支持体に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層においてTmは94℃であった。
(比較例5)
トナー受容層を以下の様に変更したこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。すなわち、結晶性ポリエステルGのペレットを、170℃に加熱された溶融押出し機に投入し、Tダイスから吐出させ、光拡散層を形成した支持体に対して、ニップロールと冷却ロールとの間でニップしラミネートすることにより、厚さ20μmのトナー受容層を積層した。このトナー受容層においてTmは60℃であった。
(比較例6)
被転写体をミラーコートゴールド紙(210g/m2、王子製紙(株)製)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。
(比較例7)
被転写体をJ紙(富士ゼロックス(株)製)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。
(比較例8)
被転写体にトナー受容層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして、被転写体上にカラー電子写真画像を形成した。作製したカラー画像の一覧を表2に示す。
Figure 0004192739
上記のカラー電子写真画像用被転写体を作製する際、又は、作製したカラー電子写真画像用被転写体について、以下の評価を行った。
(視感反射率)
トナー受容層の視感反射率Yの測定は以下の手順で実施した。
実施例と比較例で得たトナー受容層形成用の熱可塑性樹脂を富士ゼロックス(株)製のカラー用OHPシート上に、それぞれの例と同じ厚さで塗布して透明画像を作った。
この透明画像の表面と裏面に顕微鏡観察用のカバーガラスを重ね、画像とカバーガラスとの隙間をテトラデカンで満たした。
これをライトトラップ上において、測色装置(X-rite社製X-rite968)で測色して反射率Y’を測定した。
熱可塑性樹脂を塗布していないOHPフィルムの表面と裏面に顕微鏡観察用のカバーガラスを重ね、画像とカバーガラスとの隙間をテトラデカンで満たし、同様の手順で反射率Y0を測定した。
視感反射率Yは、Y’−Y0で算出した。
(画像評価)
−機械強度−
実施例と比較例において得られた被転写体を半径の異なる金属ロールに巻きつけ、ひび割れを発生しない最小半径を調べた。この半径が、
・10mm未満の場合:○
・10mm以上30mm未満の場合:△
・30mm以上の場合:×
とした。
−耐熱性−
実施例と比較例において得られた被転写体の表面と表面を接触させ重ね、2940Paの圧力を付加した状態で、45℃に保たれた恒温層に入れ、3日間経過した後に、約22℃の室温に戻して剥離した。
・表面破壊なく、違和感なく剥離したもの:○
・表面破壊はないが、剥離時に接着感や剥離音があったもの:△
・表面が破壊されたもの:×
とした。
−低温定着性−
低温定着性の評価として、実施例と比較例で得られた画像の白紙部の光沢度を75°光沢度計(村上色彩技術研究所(株)製)で測定した。光沢度が90以上となった定着温度が、
・110℃未満の場合:○
・110℃以上130℃未満の場合:△
・130℃以上の場合:×
とした。
−平滑性−
実施例と比較例で得られた画像平滑性を目視で確認した。画像表面に気泡が認識できなかった温度範囲が、
・30℃以上の場合:○
・10℃以上30℃未満の場合:△
・10℃以上の場合:×
とした。
−固化速度−
固化の速さは以下のように評価した。
・定着装置から出力された画像が完全に固化していて、手で触っても指紋等がつかない場合:○
・定着装置から出力された画像が完全に固化していないものの、画像表面に欠陥なく出力でき、次の出力画像が重なっても画像表面の平滑性に問題がなかった場合:△
・定着装置から出力された画像が固化しておらず、画像表面が平滑でなく、光沢ムラを生じたり、剥離ロールを過ぎてもベルトに画像がくっついていて剥離できなかった場合:×
−総合画質−
実施例と比較例において定着温度140℃のもとで得られた画像の総合的な好ましさを、以下の5段階のカテゴリー分類させて評価した。
・非常に好ましい:5点
・好ましい:4点
・普通:3点
・好ましくない:2点
・非常に好ましくない:1点
被験者は10人で、10人の点数の平均点が、
・3.5点以上の場合:○
・2.5℃点以上3.5点未満の場合:△
・2.5点未満の場合:×
とした。
評価結果の一覧を表3に示す。
Figure 0004192739
実施例1〜実施例3の画像は、機械強度、耐熱性、低温定着性、平滑性、固化速度すべてほぼ良好で、総合画質も高かった。特に、実施例1では、特に良好な画像が得られた。実施例4では耐熱性、平滑性、総合画質がやや劣っていたが、実用上問題のないレベルであった。
比較例1の画像は剥離ロールで剥離できなかった。剥離ロールを通過したあとで、手でベルトからはがしたところ、画像表面が平滑にならず、光沢ムラが生じた。また、耐熱性試験を行ったところ、45℃の恒温槽で3日間、荷重をかけて対面させた画像面が接着し、剥がせなくなった。
比較例2の画像も剥離ロールで剥離できなかった。剥離ロールを通過したあとで、手でベルトからはがしたところ、画像表面が平滑にならず、光沢ムラが生じた。また、全体的に光沢が低く、総合画質が劣っていた。
比較例3の画像も剥離ロールで剥離できなかった。剥離ロールを通過したあとで、手でベルトからはがしたところ、画像表面が平滑にならず、光沢ムラが生じた。また、耐熱性試験を行ったところ、45℃の恒温槽で3日間、荷重をかけて対面させた画像面が接着し、剥がせなくなった。
比較例4の画像は剥離ロールで剥離できたものの、次の画像が出力されて重なったときに表面層が固化しきれておらず、画像表面の光沢ムラを生じた。また、また、全体的に光沢が低く、総合画質が劣っていた。
比較例5の画像は耐熱性・機械強度とも悪かった。比較例6の画像は、色再現が悪く、粒状感も悪かった。比較例7の画像は、光沢が低く、色調、粒状感が悪かった。比較例8の画像は、低濃度部や高濃度部の光沢は高かったが、中濃度部で平滑性が悪く、光沢も低かった。
図1は、本発明のカラー電子写真画像用被転写体の一例を示す概略説明図である。 図2は、本発明のカラー電子写真画像形成方法に用いるカラー画像形成装置の一例を示す概略説明図である。
符号の説明
1:照明、2:原稿、3:カラースキャナ、4:画像処理装置、5:レーザーダイオード、6:露光装置、7:帯電器、8:感光ドラム、9:イエロー現像器、10:マゼンタ現像器、11:シアン現像器、12:ブラック現像器、13:中間転写ベルト、14:転写コロトロン、15:二次転写ロール、16:二次転写ロール、17:カラー電子写真画像用被転写体、18:定着ベルト、25:加熱ロール、26:加熱ロール、27:ヒートシンク、28:剥離ロール、29:搬送装置、34:ベルトクリーニングユニット、
101:トナー受容層、102:.光拡散層、103:支持体、104:裏面樹脂層、105:帯電防止層

Claims (15)

  1. 結晶性ポリエステル系樹脂により形成されたトナー受容層を備えたカラー電子写真画像用被転写体であって、
    該結晶性ポリエステル系樹脂は、酸由来構成成分として芳香族ジカルボン酸成分を全酸由来構成成分に対して90モル%以上含み、アルコール由来構成成分として直鎖脂肪族ジオールを全アルコール由来構成成分に対して90モル%以上、99モル%以下の範囲で含み、かつ、ビスフェノールS、又はビスフェノールSアルキレンオキサイド付加物を全アルコール由来構成成分に対して2モル%以上、15モル%以下の範囲で含むことを特徴とするカラー電子写真画像用被転写体。
  2. 前記結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tmが、80℃以上、110℃以下であることを特徴とする、請求項1に記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  3. 前記直鎖脂肪族ジオールは、炭素数6〜12の直鎖脂肪族ジオールであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  4. 前記結晶性ポリエステル樹脂の酸由来構成成分が、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、又は4,4’-ビフェニルジカルボン酸に由来する芳香族ジカルボン酸を主成分とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  5. 前記結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量が、15000〜50000であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  6. 前記結晶性ポリエステル系樹脂を厚さ20μmのフィルムにしたとき、該フィルムの視感反射率Yが1.5%以下となることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  7. 前記トナー受容層は、3〜15質量%の無機微粒子を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  8. 前記無機微粒子は、粒子径8〜200nmの二酸化チタン又はシリカであることを特徴とする、請求項7に記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  9. 支持体と、該支持体上の光散乱層と、該光散乱層上の前記トナー受容層とを備えた、請求項1〜8のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  10. 前記光散乱層は、粘度が5×103Pa・sとなる温度Tbが115℃以上であるポリオレフィン系熱可塑性樹脂により形成されていることを特徴とする、請求項9に記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  11. 前記光散乱層は、20〜40質量%の白色顔料を含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  12. 前記支持体の坪量が100〜250g/m2であり、前記光散乱層の厚さが20〜50μmであり、前記トナー受容層の厚さが5〜20μmであることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  13. 前記光散乱層と前記トナー受容層との間にゼラチン層を備えることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  14. その表面及び/又は裏面に帯電防止層を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体。
  15. 被転写体にカラートナーからなるトナー像を転写し、該トナー像を定着ベルトに重ねた状態で加熱及び加圧して該被転写体上に定着させ、30℃から80℃に冷却した後に、該定着ベルトから前記トナー像を剥離するカラー電子写真画像形成方法であって、
    前記被転写体は請求項1〜14のいずれかに記載のカラー電子写真画像用被転写体であり、
    前記カラートナーは結着樹脂に着色剤が分散されてなり、該結着樹脂の主成分は、粘度が1×104Pa・sとなる温度Tm’が、前記結晶性ポリエステル系樹脂の融点Tm以上、Tm+20℃未満のポリエステル系又はスチレンアクリル系の熱可塑性樹脂であることを特徴とするカラー電子写真画像形成方法。


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