JP2018194822A - 電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法および電子写真画像形成装置 - Google Patents

電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法および電子写真画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1,000Vの如き高い電圧を印加した場合においても、体積抵抗率の均一性が高い電子写真用部材を提供する。【解決手段】該電子写真用部材は、基材と、該基材上の弾性層とを有し、該弾性層は、シリコーンゴムとイオン液体とを含有し、該イオン液体は、ジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンと、アニオンとを含む。【選択図】なし

Description

本開示は、電子写真画像形成装置において用いられる電子写真用部材、電子写真用部材の製造方法および電子写真画像形成装置に関する。
近年、電子写真画像形成装置に対しては、紙の秤量が300g/mを超える厚紙やエンボス紙のように、表面が平滑でない記録媒体に対しても高品位な電子写真画像を形成できることが求められている。しかしながら、表面が平滑でない記録媒体の当該表面に電子写真画像を形成する場合、当該記録媒体の表面の凹部へのトナー像の転写が不十分となることがある。
このような課題に対しては、記録媒体の表面形状への追従性に優れた、弾性層を有する中間転写ベルトの使用が有効である。
かかる中間転写ベルトに用いる電子写真機器用の導電性部材として、特許文献1は、液状またはミラブルシリコーンゴムと、架橋剤と、電子導電剤と、分子構造中にアルコキシシリル基を有するイオン液体と、を含むシリコーンゴム組成物の架橋体から形成されたゴム弾性体を有する電子写真機器用の導電性部材を開示している。そして、特許文献1には、かかる導電性部材は、電子導電剤とイオン液体とを併用することで電子導電剤の分散度に起因する抵抗バラツキが緩和され、また、電気応答性が向上すること、イオン液体がアルコキシシリル基を有し、シリコーンゴムとの相溶性に優れるため、他のイオン液体と比べて抵抗バラツキがより小さくなることが記載されている(段落[0012])。
特開2013−200324号公報
本発明者らの検討によれば、中間転写ベルト上のトナーを、前記した表面が平滑でない記録媒体の凹部に転写させるためには、二次転写電圧を、1,000Vの如き高電圧とすることが有効であることが判明している。そこで、本発明者らが特許文献1に係る導電性部材について検討したところ、抵抗測定時の印加電圧を10Vの如き低電圧としたときには、体積抵抗率が比較的均一であった。しかしながら、印加電圧を1,000Vの如き高電圧としたときには、体積抵抗率が不均一となる場合があることが分かった。
本発明の一態様は、1,000Vの如き高い電圧を印加した場合においても、体積抵抗率の均一性が高い電子写真用部材の提供に向けたものである。また、本発明の他の態様は、高品位な電子写真画像を長期に亘って安定的に形成可能な電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、基材と、該基材上の弾性層とを有する電子写真用部材であって、該弾性層は、付加硬化型液状シリコーンゴムの硬化物とイオン液体とを含有し、該イオン液体は、ジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンと、アニオンとを含む電子写真用部材が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、上記の電子写真用部材の製造方法であって、基材上に、付加硬化型液状シリコーンゴムとイオン液体との混合物の層を形成する工程と、該混合物の層中の付加硬化型液状シリコーンゴムを硬化させる工程とを有する電子写真用部材の製造方法が提供される。
さらに、本発明の他の態様によれば、上記の電子写真用部材を備えた電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、1,000Vの如き高い電圧を印加した場合においても、体積抵抗率の均一性が高い電子写真用部材を得ることができる。また、本発明の他の態様によれば、高品位な電子写真画像を長期に亘って安定的に形成可能な電子写真画像形成装置を得ることができる。
本発明の一態様に係る電子写真用部材を用いた電子写真画像形成装置の一例を示す断面図である。
本発明の一態様に係る電子写真用部材は、基材と、該基材上の弾性層とを有する。該弾性層は、シリコーンゴムとイオン液体とを含有し、該イオン液体は、ジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンとアニオンとを含む。該弾性層は、付加硬化型液状シリコーンゴムとイオン液体とを含む付加硬化型シリコーンゴム混合物の硬化物であることが好ましい。本発明者らの検討の結果、弾性層がジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンを有するイオン液体を含むことにより、弾性層の抵抗バラツキを緩和でき、1,000Vの高電圧印加時においても、体積抵抗率の均一性に優れた電子写真用部材が得られることが明らかとなった。
本態様に係る電子写真用部材が、上記の効果を奏する理由は、以下のように考えられる。体積抵抗率の均一性を左右する要因の一つとして、弾性層を構成するシリコーンゴム中のイオン液体の分散状態がある。非極性であるシリコーンゴムは、極性を有するイオン液体との相溶性が悪い。例えば、4級アンモニウム塩カチオンと、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「TFSI」という)とからなるイオン液体をシリコーンゴムに加えて混合しても、両者は相溶せず、表面にイオン液体が分離する。また、特許文献1に係るアルコキシシリル基を有するイオン液体は、確かにシリコーンゴムに対する相溶性が向上するが、1,000Vの電圧を印加した場合には、シリコーンゴム中におけるイオン液体の分散状態が低下するものと考えられる。
一方、本態様に係る電子写真用部材におけるイオン液体は、マトリックスとしてのシリコーンゴムに類似した化学構造を有するジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンを有する。そのため、当該イオン液体のシリコーンゴムに対する相溶性が極めて高く、高電圧を印加した場合にも、シリコーンゴム中の分散状態が不均一になりにくいものと考えられる。
[弾性層]
(シリコーンゴム)
まず、弾性層に含まれるシリコーンゴムについて説明する。
シリコーンゴムは、付加硬化型液状シリコーンゴムを硬化させた硬化物である。一般に、付加硬化型液状シリコーンゴムは、下記(a)、(b)および(c)成分を含む。
(a)不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサン;
(b)ケイ素原子に結合した活性水素を有するオルガノポリシロキサン;
(c)架橋触媒としての白金化合物。
上記(a)成分である、不飽和脂肪族基を有するオルガノポリシロキサンとしては、以下のものが挙げられる。
・分子両末端が(RSiO1/2で表され、中間単位が(RSiOおよびRSiOで表される直鎖状オルガノポリシロキサン;・中間単位にRSiO3/2またはSiO4/2を含む分岐状オルガノポリシロキサン。
ここで、Rは、上記式中のケイ素原子に結合した、不飽和脂肪族基を含まない非置換または置換の1価の炭化水素基を表す。該炭化水素基としては、具体的に、以下のものが挙げられる。
・アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等);
・アリール基(フェニル基、ナフチル基等)。
該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、フッ素原子や塩素原子等のハロゲン原子;メトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基;シアノ基等が挙げられる。置換炭化水素基としては、具体的に、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−シアノプロピル基、3−メトキシプロピル基等が挙げられる。これらの中でも、合成や取扱いが容易で、優れた耐熱性が得られることから、Rの50%以上がメチル基であることが好ましく、すべてのRがメチル基であることがより好ましい。
また、Rは、上記式中のケイ素原子に結合した不飽和脂肪族基を表す。不飽和脂肪族基としては、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基が例示される。これらの中でも、合成や取扱いが容易で、シリコーンゴムの架橋反応が進行しやすいことから、ビニル基が好ましい。
上記(b)成分である、ケイ素原子に結合した活性水素を有するオルガノポリシロキサンは、(c)成分である白金化合物の触媒作用により、該(a)成分が有する不飽和脂肪族基と反応して架橋構造を形成する架橋剤である。(b)成分中のケイ素原子に結合した活性水素の数は、1分子中に平均3個を越える数であることが好ましい。
(b)成分であるケイ素に結合した活性水素を有するオルガノポリシロキサン中の、ケイ素原子に結合した有機基としては、(a)成分のRと同じ、不飽和脂肪族基を含まない非置換または置換の1価の炭化水素基が例示される。特に、合成および取扱いが容易であることから、該有機基としてはメチル基が好ましい。ケイ素原子に結合した活性水素を有するオルガノポリシロキサンの分子量は特に限定されない。
また、(b)成分の25℃における粘度は、10mm/s以上100,000mm/s以下が好ましく、15mm/s以上1,000mm/s以下がより好ましい。該オルガノポリシロキサンの25℃における粘度が上記範囲内であれば、保存中に揮発して所望の架橋度や成形品の物性が得られないということがなく、また合成や取扱いが容易となり、系中に均一に分散させやすくなる。
(b)成分のシロキサン骨格は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、これらの混合物を用いてもよい。特に合成の容易性の観点から、直鎖状のものが好ましい。また、(b)成分において、Si−H結合は、分子中のどのシロキサン単位に存在してもよいが、少なくともその一部が、(RHSiO1/2単位のような分子末端のシロキサン単位に存在することが好ましい。
付加硬化型液状シリコーンゴムとしては、不飽和脂肪族基の量が、ケイ素原子1モルに対して0.1モル%以上、2.0モル%以下であるものが好ましく、0.2モル%以上、1.0モル%以下であるものがより好ましい。
硬化後のシリコーンゴムの硬さは、タイプA硬さで20度以上80度以下であることが好ましく、45度以上80度以下であることがより好ましい。
また、硬化後のシリコーンゴムの厚さは、機械的強度と柔軟性を考慮して、50μm以上500μm以下であることが好ましく、100μm以上400μm以下であることがより好ましい。
上記(c)成分としては、公知の白金化合物を用いることができる。
(イオン液体)
イオン液体について説明する。イオン液体は、ジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンとアニオンとを含むものであれば特に制限はない。カチオン構造としては、例えば、構造式(1)に示すように、4級アンモニウムとジメチルシロキサン鎖が結合したものが挙げられる。また、カチオンは、構造式(2)のようなホスホニウムや、スルホニウム、環状構造を有するものであってもよい。
環状構造の例としては、イミダゾリウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、ピリジニウム、及び、モルホリニウムが挙げられる。環状構造としてイミダゾリウム骨格を有するカチオンの例を、構造式(3)、式(4)に示す。
Figure 2018194822
構造式(1)および構造式(2)中、R〜Rは、各々独立に、炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、水酸基、ベンジル基、カルボキシル基の如き官能基を表す。これら官能基は、直接、4級アンモニウムの窒素原子に結合していてもよく、アルキル基などを介して結合していてもよい。R〜Rは、炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であることが好ましい。
〜Rは、各々独立に、炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を表す。
は、4級アンモニウム構造とジメチルシロキサン鎖との連結基である。Rとしては、例えば、後述する実施例で述べる4級アンモニウム塩とポリジメチルシロキサンのカップリング反応により得られる形態のものが挙げられる。より具体的には、Rとしては、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基(直鎖状、分岐状のいずれでもよい)が挙げられる。該アルキレン基は、−Ph−(フェニレン)、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、または−C(=O)−NR−(Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す)から選択される基を介した構造であってもよい。該アルキレン基の置換基としては、水酸基等が挙げられる。
ジメチルシロキサン鎖の長さmは、1以上150以下の整数である。
Figure 2018194822
構造式(3)および構造式(4)中、Rは、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基(直鎖状、分岐状のいずれでもよい)、炭素数1〜10のアルコキシ基、ベンジル基、カルボキシル基を表す。Rは、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。R〜R11は、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基(直鎖状、分岐状のいずれでもよい)を表す。
12は、イミダゾリウム構造とジメチルシロキサン鎖との連結基である。R12としては、例えば、後述する実施例で述べるイミダゾリウム塩とポリジメチルシロキサンのカップリング反応により得られる形態のものが挙げられる。より具体的には、R12としては、例えば、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基(直鎖状、分岐状のいずれでもよい)が挙げられる。該アルキレン基は、−Ph−(フェニレン)、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、または−C(=O)−NR−(Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す)から選択される基を介した構造であってもよい。該アルキレン基の置換基としては、水酸基等が挙げられる。
ジメチルシロキサン鎖の長さmは、1以上150以下の整数である。
構造式(1)〜(4)において、ジメチルシロキサン鎖の長さ(構造式中のm)は、シリコーンゴムとの相溶性の観点から、1以上150以下の整数であり、5以上65以下の整数であることが好ましい。mが5以上であれば、イオン液体がシリコーンゴムと十分に相溶し、抵抗を均一化することができる。また、mが65以下であれば、イオン液体を低粘度に保つことができる。低粘度のイオン液体は、シリコーンゴム中におけるイオンの移動度の低下に起因する導電性の低下を抑制し得る。
イオン液体に含まれるアニオンは、特に限定されるものではない。アニオンは、AlCl 、AlCl 、NO 、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、(CFSO、AsF 、SbF 、F(HF)n、CFCFCFCFSO 、(CFCFSO、CFCFCFCOO、(CFSO(TFSI)からなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。電子写真用部材として用いる場合には、湿度に因る影響が小さい点から、TFSIがより好ましい。
弾性層に含まれるイオン液体の量は、シリコーンゴム100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましい。イオン液体の量が0.01質量部以上であれば、所望の抵抗に調整することが容易となる。また、イオン液体の量が10質量部以下であれば、高湿度下における抵抗率の環境変動を抑制しやすくなる。上記イオン液体は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(添加剤)
弾性層は、本態様に係る効果を損なわない範囲で電子導電剤を含んでいてもよい。電子導電剤としては、アセチレンブラックやケッチェンブラックのような導電性カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、カーボン繊維、カーボンナノチューブ、銀、銅、ニッケルなどの金属粉、導電性亜鉛華、導電性炭酸カルシウム、導電性酸化チタン、導電性酸化錫、導電性マイカなどが例示される。これらの中でも、抵抗制御のしやすさの観点から、導電性カーボンブラックが好ましく用いられる。
弾性層に対する電子導電剤の配合量は、機械強度の観点から、シリコーンゴム100質量部に対して35質量部以下であることが好ましく、25質量部以下であることがより好ましい。電子導電剤を添加することにより、弾性層に、中間転写ベルトや転写定着ベルト等に適した安定した導電性が付与される。
また、弾性層は、他にも充填剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、架橋助剤、スコーチ防止剤、老化防止剤、軟化剤、熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、防錆剤などの添加剤を含んでいてもよい。
特に充填剤としては、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、湿式シリカ、ヒュームド酸化チタン、セルロースナノファイバーなどの補強性充填剤が挙げられる。補強性充填剤は、シリコーンゴム中に分散されやすいため、オルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン、分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジオルガノシロキサンオリゴマー、環状オルガノシロキサン等の有機ケイ素化合物により表面改質されていてもよい。
さらに、充填剤として、親水性シリカを用いた場合、弾性層の導電性をより一層高めることができ、かつ、弾性層の導電性の電圧依存性をより一層低下させることができる。電圧依存性とは、抵抗測定時の印加電圧によって、抵抗率が変化することをいう。例えば、印加電圧100Vで測定した値と、1000Vで測定した抵抗率は、1000Vで測定した場合の方が、体積抵抗率が低く測定される傾向がある。
例えば、弾性層に、本態様に係るイオン液体と共にカーボンブラックの如き電子導電剤を含有させた場合、当該弾性層の電圧依存性は大きくなる傾向にある。一方、弾性層に本態様に係るイオン液体と共に親水性シリカを含有させた場合、当該弾性層の体積抵抗率を小さくでき、かつ、体積抵抗率の電圧依存性を低下させることができる。ここで、親水性シリカとは、具体的には、pH値が7.0以下、特には、3.5以上、5.0以下のシリカをいう。このような親水性シリカとしては、たとえば、日本アエロジル社製の「AEROSIL 90」(pH値:3.7−4.7)、「AEROSIL 130」(pH値:3.7−4.5)、「AEROSIL 150」(pH値:3.7−4.5)、「AEROSIL 200」(pH値:3.7−4.5)、「AEROSIL 255」(pH値:3.7−4.5)、「AEROSIL 300」(pH値:3.7−4.5)、「AEROSIL 380」(pH値:3.7−4.5)などを挙げることができる。
[基材]
基材としては、電子写真用部材の形状に対応して、円筒状、円柱状またはエンドレスベルト形状を有するものを用い得る。基材の材質としては、耐熱性および機械的強度に優れる材質であれば特に制限はない。例えば、アルミニウム、鉄、銅、ニッケルの如き金属、ステンレス、真鍮の如き合金、アルミナ、炭化珪素の如きセラミックス、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイドの如き樹脂が挙げられる。
なお、基材の材質として樹脂を用いる場合には、金属粉末、導電性酸化物粉末、導電性カーボンの如き導電性粉体を添加して導電性を付与してもよい。
エンドレスベルト形状を有する電子写真用部材(電子写真用ベルトともいう)の場合には、基材の材質としては、柔軟性に優れる樹脂が特に好適に用いられる。エンドレスベルト形状を有する基材の材質としては、機械強度および導電性の観点から、導電性粉体としてのカーボンブラックを含むポリエーテルエーテルケトン、および、導電性粉体としてのカーボンブラックを含むポリイミドが特に好適に用いられる。また、エンドレスベルト形状の基材の厚さとしては、例えば、10μm以上500μm以下、特には30μm以上150μm以下である。
[表面層]
表面層は、電子写真用部材の表面へトナーや外添剤が固着することを防ぐための層である。表面層は、弾性層の基材に対向する側とは反対側の表面上に設けられる。表面層に用いる樹脂は、低付着性を有するものであれば特に制限はないが、例えば、フッ素樹脂、含フッ素ウレタン樹脂、フッ素ゴム、シロキサン変性ポリイミドが挙げられる。これらの中でも、弾性層の弾性機能を損なわない観点から、含フッ素ウレタン樹脂が好ましい。
表面層の厚さは0.5μm以上20μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。表面層の厚さが0.5μm以上であれば、使用に伴う表面層の摩耗によるトナーの消失を抑制しやすくなる。また、表面層の厚さが20μm以下であれば、弾性層の弾性機能を阻害することがない。
表面層は、必要に応じて、上述の電子導電剤を含んでいてもよい。表面層中の電子導電剤の含有量は、付着性や機械強度の観点から、表面層に対して30質量部以下であることが好ましい。
また、必要に応じて、弾性層と表面層の間にプライマー層を設けてもよい。プライマー層の厚さは、弾性機能を阻害しない観点から、0.1μm以上15μm以下であることが好ましく、0.5μm以上10μm以下であることがより好ましい。
<電子写真用部材>
本態様に係る電子写真用部材は、電子写真画像形成装置における帯電部材、現像部材、転写部材、中間転写部材、トナー供給部材、クリーニング部材などに用いることができる。これらの中でも、特に中間転写部材として好ましく用いられる。
本態様に係る電子写真用部材は、基材上に、付加硬化型液状シリコーンゴムとイオン液体とを含む付加硬化型液状シリコーンゴム混合物の層を形成する工程と、該層中の付加硬化型液状シリコーンゴムを硬化させる工程とを有する方法により製造することができる。
付加硬化型液状シリコーンゴム混合物の層の形成は、基材上に、公知の方法で該混合物を塗布することにより行うことができる。付加硬化型液状シリコーンゴムの硬化は、例えば、160〜180℃で加熱することにより行うことができる。
本態様に係る電子写真用部材の抵抗値としては、体積抵抗率が1.0×10Ω・cm以上、1.0×1014Ω・cm以下であることが好ましく、1.0×10Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下であることがより好ましい。また、表面層の外表面において測定される表面抵抗率は、1.0×10Ω/□以上、1.0×1014Ω/□以下であることが好ましく、1.0×10Ω/□以上、1.0×1013Ω/□以下であることがより好ましい。電子写真用部材の抵抗値を上記のような半導電領域の範囲内に制御することによって、該電子写真用部材を中間転写部材として用いた場合に、電子写真感光体からのトナー像の一次転写および二次転写を安定して行うことができる。
<電子写真画像形成装置>
本態様に係る電子写真用部材を中間転写ベルトとして用いた電子写真画像形成装置の一例について、図1を用いて説明する。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではない。図1に示す電子写真画像形成装置100は、カラー電子写真画像形成装置(カラーレーザープリンタ)である。この電子写真画像形成装置には、中間転写体である中間転写ベルト7の平坦部分に沿って、その移動方向に順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ユニットPy、Pm、Pc、Pkが配設されている。ここで、1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ電子写真感光体、2Y、2M、2C、2Kはそれぞれ帯電ローラ、3Y、3M、3C、3Kはそれぞれレーザー露光装置、4Y、4M、4C、4Kはそれぞれ現像器、5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ1次転写ローラを示す。各画像形成ユニットの基本的な構成は同一であるので、画像形成ユニットの詳細については、イエロー画像形成ユニットPyについてのみ説明する。
イエロー画像形成ユニットPyは、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、「感光ドラム」または「第1の画像担持体」とも称する)1Yを有する。感光ドラム1Yは、アルミニウム製のシリンダを基体として、その上に電荷発生層、電荷輸送層および表面保護層を順に積層して形成したものである。また、イエロー画像形成ユニットPyは、帯電手段としての帯電ローラ2Yを備えている。帯電ローラ2Yに帯電バイアスを印加することで、感光ドラム1Yの表面は一様に帯電される。
感光ドラム1Yの上方には、画像露光手段としてのレーザー露光装置3Yが配設されている。レーザー露光装置3Yは、一様に帯電された感光ドラム1Yの表面を画像情報に応じて走査露光して、イエロー色成分の静電潜像を感光ドラム1Yの表面に形成する。
感光ドラム1Yに形成された静電潜像は、現像手段としての現像器4Yにおいて、現像剤であるトナーによって現像される。現像器4Yは、現像剤担持体である現像ローラ4Ya、現像剤量規制部材である規制ブレード4Ybを備えており、また現像剤であるイエロートナーを収容している。イエロートナーが供給された現像ローラ4Yaは、現像部において感光ドラム1Yと軽圧接されており、感光ドラム1Yと順方向に速度差を持って回転される。現像ローラ4Yaによって現像部に搬送されたイエロートナーは、現像ローラ4Yaに現像バイアスを印加することで、感光ドラム1Yに形成された静電潜像に付着する。これにより、感光ドラム1Yに可視像(イエロートナー画像)が形成される。
中間転写ベルト7は、駆動ローラ71、テンションローラ72、従動ローラ73に張架されており、感光ドラム1Yと接触して図中矢印の方向に移動(回転駆動)される。
1次転写部Tyに到達した感光ドラム上(第1の画像担持体上)に形成されたイエロートナー画像は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1Yに対向して配置されている1次転写体(1次転写ローラ5Y)によって中間転写ベルト7の表面に1次転写される。
なお、ここでは、感光ドラム上に形成されたトナー像を、中間転写ベルトの表面に1次転写させる転写手段として、1次転写ローラを用いた例を説明した。しかしながら、例えば、中間転写ベルトの基材として金属の如き導電性の基材を用いた場合、該基材と該感光ドラムとの間に転写電圧を印加するような構成としてもよい。すなわち、中間転写ベルト自体を転写手段の一部として用いることもできる。
同様に、以上の作像動作を、中間転写ベルト7の移動に伴ってマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各ユニットPm、Pc、Pkにおいて行い、中間転写ベルト7上にイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のトナー画像を積層する。4色のトナー層は中間転写ベルト7の移動に従って搬送され、2次転写部T’において、2次転写手段としての2次転写ローラ8により、所定のタイミングで搬送されてくる転写材S(以下、「第2の画像担持体」とも称する)上に一括転写される。
このような2次転写においては、通常、十分な転写率を確保するために数kV、具体的には、使用環境や紙種によって異なるが、例えば、1000〜6000Vの転写電圧を印加するが、その際に転写ニップ近傍において放電が発生することがある。なお、この放電が中間転写体の表面特性の低下の一因となっている。
転写材Sは、転写材Sが収納されているカセット12から、ピックアップローラ13によって搬送路に供給される。搬送路に供給された転写材Sは、搬送ローラ対14およびレジストローラ対15によって中間転写ベルト7に転写された4色のトナー画像と同期をとられて2次転写部T’まで搬送される。
転写材Sに転写されたトナー画像は、定着器9によって定着されて、例えばフルカラーの画像となる。定着器9は、加熱手段を備えた定着ローラ91と加圧ローラ92とを有し、転写材S上の未定着トナー画像を加熱、加圧することでトナー画像を定着する。その後、転写材Sは、搬送ローラ対16、排出ローラ対17などによって機外に排出される。
中間転写ベルト7のクリーニング手段であるクリーニングブレード11が、中間転写ベルト7の駆動方向の2次転写部T’の下流に配設されており、2次転写部T’において転写材Sに転写されずに中間転写ベルト7に残った転写残トナーを除去する。
以上説明したように、感光体から中間転写ベルトへ、中間転写ベルトから転写材へ、トナー画像の電気的転写プロセスが繰り返し行われる。また、多数の転写材へ記録を繰り返すことで、電気的転写プロセスがさらに繰り返し行われることになる。
そして、上記電子写真画像形成装置における中間転写ベルトとして、前記した本発明の電子写真用部材を用いることにより、中間転写ベルトから紙などの記録媒体へのトナー画像の転写(二次転写)の効率の経時的な変化が抑制される。その結果として、高品位な電子写真画像を長期間に亘って形成することができる。
各実施例および比較例において、混合分散液の材料としては、溶剤により希釈・分散されているものがあるが、各材料の使用量(質量部)は、特に断りのない限り不揮発分に関する量であって、溶剤(揮発分)が除かれた量を意味する。
<イオン液体の合成>
[製造例1:シロキサン変性イオン液体1の合成]
シロキサン変性イオン液体1は、グリシジル変性4級アンモニウム塩と、片末端カルボキシ変性ジメチルシロキサンをカップリングさせることにより合成した。
具体的には、グリシジルトリメチルアンモニウム塩(商品名:モディカチオンGTA−IL、四日市合成(株)製、アニオン:TFSI)3.97g、片末端カルボキシ変性ポリジメチルシロキサン(商品名:MBR−B12、分子量=1,500、Gelest社製)18.0g、触媒としてトリエチルアミン(アンモニウム塩に対して0.1当量)0.1gを用い、溶液の全量が30mLとなるように無水アセトニトリルを加えて、80℃で10時間反応させた。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去して、カラムクロマトグラフィー(商品名:シリカゲル60N、100−210μm、関東化学(株)製)を用いて精製を行った。
カラムの展開溶媒は、生成物が可溶で、TLC(薄層クロマトグラフィー)プレート上のR/F値が適切なものであれば特に制限はないが、ここでは、酢酸エチルとノルマルヘキサンを任意の割合で混合したものを使用した。その後、溶媒をエバポレーターで除去して、シロキサン変性イオン液体1を得た。この反応式を以下に示す。
Figure 2018194822
シロキサン変性イオン液体2〜4は、アリル変性されたイミダゾリウム塩と、片末端ハイドロジェンシロキサンを、ヒドロシリル化反応でカップリングさせることにより合成した。
[製造例2:シロキサン変性イオン液体2の合成]
1−アリル−3−メチルイミダゾリウム テトラフルオロボレート(関東化学(株)製)2.10gと、片末端ハイドロジェンポリジメチルシロキサン(商品名:MCR−H07、分子量=約700−1000、Gelest社製)10.45g、トルエン50mLをフラスコ内に入れ、窒素で置換した後、封管した。
この混合液中に、0.01mol%テトラクロリド白金(II)酸のイソプロピルアルコール溶液(0.1mL)を滴下し、80℃に加熱して、10時間反応させた。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去して、製造例1と同様の操作で精製を行い、シロキサン変性イオン液体2を得た。この反応式を以下に示す。
Figure 2018194822
[製造例3:シロキサン変性イオン液体3の合成]
片末端ハイドロジェンポリシロキサン(商品名:MCR−H21、分子量=約4,500−5,000、Gelest社製)を使用した以外は、製造例2と同様の方法でシロキサン変性イオン液体3を得た。
[製造例4:シロキサン変性イオン液体4の合成]
アニオンがTFSIである、1−アリル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタン)スルホニルイミド(関東化学(株)製)を使用した以外は、製造例2と同様の方法でシロキサン変性イオン液体4を得た。
シロキサン変性イオン液体5〜7は、イミダゾリウムの3位にポリシロキサンを変性させたものである。まず、例えば、ポリジメチルシロキサン末端にハライド(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード)が結合した分子と、イミダゾールとを求核置換反応させる。その後、アニオン交換反応により、TFSIなどの任意のアニオンに置換することで、イオン液体を合成することができる。以下に、具体的な合成法を説明する。
[製造例5:シロキサン変性イオン液体5の合成]
まず、市販品の片末端ヒドロキシポリジメチルシロキサンの末端ヒドロキシ基をハライド化させる。このハライド化には公知の手段を用いることができるが、例えば、トリフェニルホスフィンとヨウ素を用いたアッペル反応が利用できる。
片末端ヒドロキシポリジメチルシロキサン(商品名:MCR−C12、分子量=1,000、GELEST製)20.0gと、トリフェニルホスフィン6.3gをナスフラスコに入れ、アルゴン置換し、溶媒として塩化メチレン(100mL)を加えた。ナスフラスコを氷冷しながら、ヨウ素5.1gを加え、30分間反応させた。その後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を滴下して反応を停止させ、得られた反応液を塩化メチレンで抽出した。この抽出液の有機層に硫酸マグネシウムを加えて水分を除去し、濾過により沈殿物を取り除き、エバポレーターによって溶媒を除去した。次いで、カラムクロマトグラフィー(商品名:シリカゲル60N、100−210μm、関東化学(株)製)を用いて精製し、溶媒をエバポレーターで除去することで、末端のアルコールをハライド化させた片末端ハライド変性シロキサンを得た。この反応式を以下に示す。
Figure 2018194822
次に、得られた片末端ハライド変性シロキサンと、イミダゾールを反応させた。N−メチルイミダゾール(東京化成工業(株)製)0.3gと、得られた片末端ハライド変性シロキサン5.0g、溶媒としてアセトニトリル20mLを加え、室温で3時間反応させた。溶媒をエバポレーターで除去することで、シロキサンを有するイミダゾリウムとハライドアニオンからなる中間体を合成した。この反応式を以下に示す。
Figure 2018194822
続いて、得られた中間体2.5gにメタノール20mLを加え、リチウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学(株)製)0.6gをメタノール10mLに溶解させたものを滴下した。室温で3時間反応させた後、溶媒をエバポレーターで除去し、生成物をカラムクロマトグラフィーで精製後、真空ポンプを用いて乾燥させることで、シロキサン変性イオン液体5を得た。この反応式を以下に示す。
Figure 2018194822
[製造例6、7:シロキサン変性イオン液体6、7の合成]
片末端ヒドロキシポリジメチルシロキサンとして、それぞれMCR−C18(商品名、分子量=5,000、Gelest社製)、MCR−C22(商品名、分子量=10,000、Gelest社製)を使用した以外は、製造例5と同様の方法でシロキサン変性イオン液体6および7を得た。
[製造例8:シロキサン変性イオン液体8の合成]
イオン液体として、トリビニルフェニルホスホニウムブロミド(CAS番号:5044−52−0)を使用した以外は、製造例2と同様の方法でシロキサン変性イオン液体8を得た。
得られたシロキサン変性イオン液体1〜8の構造を表1に示す。
Figure 2018194822
<中間転写ベルトの作製>
[実施例1]
(基材の調製)
下記の材料を、各々重量フィーダを用いて、2軸混練機(商品名:PCM30、(株)池貝製)に投入し、混練して、これらのペレットを得た。2軸混練機のシリンダ設定温度は、材料投入部を320℃とし、シリンダ下流およびダイは360℃とした。2軸混練機のスクリュ回転数は300rpmとし、材料供給量は8kg/hとした。
・ポリエーテルエーテルケトン(商品名:VICTREXPEEK450G、ビクトレックス社製):80質量部
・アセチレンブラック(商品名:デンカブラック粒状品、デンカ(株)製):20質量部
次いで、得られたペレットを円筒押出成形することにより、ベルトを得た。円筒押出成形は、単軸押出機(商品名:GT40、(株)プラスチック工学研究所製)、および直径300mm、隙間1mmの円形開口部を有する円筒ダイを用いて行った。具体的には、重量フィーダを用いて、ペレットを4kg/hの供給量で単軸押出機に供給した。単軸押出機のシリンダ設定温度は、材料投入部を320℃とし、シリンダ下流および円筒ダイは380℃とした。単軸押出機から吐出された溶融樹脂は、ギアポンプを経て、円筒ダイから押し出され、円筒引取機により、厚さ60μmとなる速度にて引き取られた。溶融樹脂は、引き取られる過程において、円筒ダイと円筒引取機の間に設けられた冷却マンドレルと接触することで冷却・固化された。固化した樹脂を、円筒引取機の下部に設置された円筒切断機にて、幅300mmとなるよう切断して、基材としての結晶性熱可塑性樹脂ベルトを得た。
(弾性層の調製)
導電剤としてシロキサン変性イオン液体1を用いた。付加硬化型液状シリコーンゴム(商品名:TSE3450 A/B、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)100質量部に対し、着色材(LIMS―カラ―02、信越化学工業社製)を1.0質量部、シロキサン変性イオン液体1を0.2質量部の割合で添加し、遊星撹拌脱泡装置(商品名:HM−500、キーエンス社製)を用いて撹拌・脱泡して、液状シリコーンゴム混合液を得た。続いて、上記基材を円筒形の中子に取り付け、さらに中子と同軸上にゴム吐出用のリングノズルを取り付けた。送液ポンプを用いて該液状シリコーンゴム混合液をリングノズルに供給し、スリットから吐出することで、該基材上に液状シリコーンゴム混合液を塗布した。この際、硬化後のシリコーンゴム層が280μmの厚さになるように、相対移動速度および送液ポンプ吐出量を調整した。中子に取り付けた状態で加熱炉に入れて、130℃で15分間、さらに180℃で60分間加熱し、ゴム架橋を行った。冷却後、ベルトを中子から取り外し、弾性層が積層されたベルトを得た。
(表面層の調製)
ポリウレタンディスパージョンにポリテトラフルオロエチレンが分散した含フッ素ポリウレタン樹脂液(商品名:Emralon T−861、ヘンケルジャパン社製)を用意した。上記ベルトの弾性層表面をエキシマUV照射により親水処理した後、中子に嵌め合わせ、200rpmで回転させながら、スプレーガン(商品名:W−101、アネスト岩田(株)製)を用いて該ウレタン樹脂液をベルトに塗布した。塗布後、130℃の加熱炉に入れて、30分間放置した。加熱炉から取り出し、冷却して、弾性層上に厚さ3μmの表面層を有する中間転写ベルト1を得た。
[実施例2〜8]
実施例1における弾性層の調製において、導電剤として、それぞれシロキサン変性イオン液体2〜8を用いた以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルト2〜8を作製した。
[実施例9]
実施例1における弾性層の調製において、添加剤(電子導電剤)としてカーボンブラック(商品名:「デンカブラック粒状品」;デンカ(株)社製)10質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルト9を作製した。
[比較例1]
実施例1における弾性層の調製において、ジメチルシロキサン鎖を有さないアルキル変性イオン液体(メチルトリオクチニルアンモニウム/TFSI、和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルト10を作製した。
[比較例2]
実施例1における弾性層の調製において、アルコキシシリル変性されたイオン液体(商品名:IL−S3、広栄社化学工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルト11を作製した。
<評価>
得られた各中間転写ベルトについて、以下に示すように、体積抵抗率の測定および体積抵抗率の均一性(抵抗バラツキ)の評価、ならびに画像評価を行った。結果を表2に示す。
[体積抵抗率の測定および均一性の評価]
体積抵抗率の値は、周長1147mmの円筒状の転写ベルトに対して、20mm間隔で58点測定したときの平均値と定義した。また、体積抵抗率の均一性は、58点測定した体積抵抗率の最大値と最小値について、「最大値÷最小値」として定義した。体積抵抗率は、二重電極法により、高抵抗率計(商品名:ハイレスタMCP−HT450、(株)三菱化学アナリテック製)を用いて測定した。URプローブを用いて、1000V/10秒印加時の値を用いた。なお、体積抵抗率の測定は、25℃、55%RHの環境で行った。
[表面抵抗率の測定]
表面抵抗率は、体積抵抗率と同様に、高抵抗率計(商品名:ハイレスタMCP−HT450、(株)三菱化学アナリテック製)を用いて測定した。URプローブを用いて、1000V/10秒印加時の値を用いた。なお、表面抵抗率の測定は、25℃、55%RHの環境で行った。
[画像評価]
フルカラー電子写真画像形成装置(商品名:imagePRESS C800、キヤノン(株)製)に装着されている中間転写ベルトに代えて、各実施例または比較例に係る中間転写体(中間転写ベルト)を装着した。そして、A4サイズの普通紙(商品名:CS814、キヤノン(株)製)上に、Blueベタ画像を出力した。なお、画像の形成には、上記電子写真画像形成装置のプリントカートリッジに搭載されているシアンおよびマゼンタ現像剤を用いた。また、画像の出力は、常温常湿(温度25℃、相対湿度55%)環境下で行った。なお、当該フルカラー電子写真画像形成装置は、1次転写手段が、中間転写ベルトを介して電子写真感光体と対向配置されてなる転写ローラを含むものである。また、1次転写電圧は、1000〜3000Vである。
前記画像出力後、シアンとマゼンダの現像剤を用いて、エンボス紙であるレザック66250g A3サイズ紙を使用し、2次色のベタ画像を出力して、得られたベタ画像を次の手順で評価した。ベタ画像をスキャナー(商品名:CanoScan 9000F、キヤノン(株)製)を用いて、読み取り解像度600dpi、画像補正処理OFFで画像を読み込み、2,550×2,550ピクセル(およそ10.8×10.8cm)の範囲でトリミングを行った。得られた画像を表示倍率200%で目視により観察し、抵抗のバラツキに起因する画像ムラが見られるか否か、見られる場合はどの程度かを下記の基準により評価した。
ランクA:全く画像ムラが見られない。
ランクB:一部に軽微なムラが認められる。
ランクC:観察画像の2割程度の領域にムラが認められる。
ランクD:観察画像の半分以上に亘ってムラが認められる。
Figure 2018194822
上記の結果から、アルキル変性またはアルコキシ変性されたイオン液体を含む中間転写ベルトに比べ、シロキサン変性されたイオン液体を含む中間転写ベルトでは、体積抵抗率の均一性が高いことが分かる。
また、変性されるシロキサン構造としては、ジメチルシロキサン鎖がより長いほど、体積抵抗率の均一性が高くなる傾向が認められる。なお、実施例7においては、体積抵抗率の均一性が、実施例1と比較して相対的に低かった。これは、シロキサン鎖の分子量が大きいため、シロキサン変性イオン液体の粘度が増加し、イオン液体と付加硬化型液状シリコーンゴムとの相溶性が、相対的に低いためであると考えられる。
また、アニオン種としては、BF 、TFSIのいずれを用いた場合においても体積抵抗率の均一性に与える影響は小さかった。このことから、本態様においては、アニオン種としては種々の構造を利用できることが示唆される。
実施例8では、ポリシロキサン変性イオン液体1に加え、電子導電剤としてカーボンブラックを併用しているが、特に本発明の効果を阻害するものでない。このため、種々の添加剤の併用も可能であることが分かった。
[実施例10]
実施例9において、カーボンブラックを、親水性シリカ(商品名:「AEROSIL 200」;日本アエロジル社製)を2.2質量部に変えた以外は、実施例9と同様にして中間転写ベルト12を作製した。
[実施例11]
実施例10において、シロキサン変性イオン液体1の添加量を、0.5質量部に変えた以外は、実施例10と同様にして中間転写ベルト13を作製した。
中間転写ベルト12〜13を、実施例1と同様にして評価した。
さらに、体積抵抗率の測定において、URプローブを用いて中間転写ベルトに印加する電圧を、100V/10秒に変更した以外は同様にして体積抵抗率を測定した。
[参考例1]
実施例9と同様にして中間転写ベルト14を作製した。中間転写ベルト14の体積抵抗率の測定を、URプローブを用いて中間転写ベルトに印加する電圧を、100V/10秒に変更した以外は上記と同様にして行った。
評価結果を下記表3に示す。また、印加電圧が「100V/10秒」のときの体積抵抗率を、印加電圧が「1000V/10秒」のときの体積抵抗率で除した値を、体積抵抗率比として表4に示す。表4から、弾性層中に親水性シリカを含む中間転写ベルト12および中間転写ベルト13は、弾性層中にカーボンブラックを含む中間転写ベルト14と比較して、印加電圧を100Vとしたときの体積抵抗率と、印加電圧を1000Vとしたときの体積抵抗率の変化が小さいことが分かる。
Figure 2018194822
Figure 2018194822

Claims (22)

  1. 基材と、該基材上の弾性層とを有する電子写真用部材であって、
    該弾性層は、シリコーンゴムと、イオン液体と、を含み、
    該イオン液体は、ジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンと、アニオンとを含むことを特徴とする電子写真用部材。
  2. 前記弾性層が、付加硬化型液状シリコーンゴムとイオン液体とを含む付加硬化型シリコーンゴム混合物の硬化物である請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記カチオンが、4級アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウム、イミダゾリウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、ピリジニウム、モルホリニウムからなる群より選択されるカチオン構造を有する、請求項1又は2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記カチオンが、構造式(1)〜(4)で示される構造のうちのいずれかを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用部材:
    Figure 2018194822
    (構造式(1)および構造式(2)中、R〜Rは、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、水酸基、ベンジル基、またはカルボキシル基を表す。R〜Rは、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基を表す。Rは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基を表す。該アルキレン基は、−Ph−、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、または−C(=O)−NR−(Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す)から選択される基を介した構造であってもよい。mは、1以上150以下の整数を表す。
    構造式(3)および構造式(4)中、Rは、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ベンジル基、またはカルボキシル基を表す。R〜R11は、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基を表す。R12は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基を表す。該アルキレン基は、−Ph−、−O−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、または−C(=O)−NR−(Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す)から選択される基を介した構造であってもよい。mは、1以上150以下の整数を表す。)。
  5. 前記アニオンが、AlCl 、AlCl 、NO 、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、(CFSO、AsF 、SbF 、F(HF)n、CFCFCFCFSO 、(CFCFSO、CFCFCFCOO、および(CFSOからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  6. 前記弾性層が、前記シリコーンゴム100質量部に対して、0.01〜10質量部の前記イオン液体を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  7. 前記弾性層が、前記シリコーンゴム100質量部に対して、0.05〜5質量部の前記イオン液体を含む請求項6に記載の電子写真用部材。
  8. 前記弾性層が、さらに電子導電剤を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  9. 前記電子写真用部材が、前記弾性層の前記基材に対向する側とは反対側の表面上に表面層を更に有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  10. 前記表面層の厚さが、0.5μm以上20μm以下である請求項9に記載の電子写真用部材。
  11. 前記表面層の外表面において測定される表面抵抗率が、1.0×10Ω/□以上、1.0×1014Ω/□以下である請求項9又は10に記載の電子写真用部材。
  12. 前記電子写真用部材の体積抵抗率が、1.0×10Ω・cm以上、1.0×1014Ω・cm以下である請求項1〜11のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  13. 前記電子写真用部材の体積抵抗率が、1.0×10Ω・cm以上、1.0×1013Ω・cm以下である請求項12に記載の電子写真用部材。
  14. 前記弾性層が、さらに、親水性シリカを含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  15. 前記電子写真用部材が、エンドレスベルト形状を有する電子写真用ベルトである請求項1〜14のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  16. 前記基材の厚さが、10μm以上500μm以下である請求項15に記載の電子写真用部材。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の電子写真用部材の製造方法であって、
    基材上に、付加硬化型液状シリコーンゴムとイオン液体との混合物の層を形成する工程と、該混合物の層中の付加硬化型液状シリコーンゴムを硬化させる工程とを有し、
    該イオン液体が、ジメチルシロキサン鎖で変性されたカチオンと、アニオンとを含む、ことを特徴とする電子写真用部材の製造方法。
  18. 電子写真感光体と、中間転写ベルトとを具備する電子写真画像形成装置であって、
    該中間転写ベルトが、請求項15または16に記載の電子写真用部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置。
  19. 前記電子写真用部材が、前記弾性層の前記基材に対向する側とは反対側の表面上に表面層を更に有する請求項18に記載の電子写真画像形成装置。
  20. 前記電子写真画像形成装置が、前記電子写真感光体の上に形成されるトナー像を前記中間転写ベルトの表面に転写させるための転写電圧を印加する手段を更に具備する請求項18に記載の電子写真画像形成装置。
  21. 前記転写電圧が、1000〜6000Vである請求項20に記載の電子写真画像形成装置。
  22. 前記転写電圧を印加する手段が、前記中間転写ベルトを介して、電子写真感光体と対向して配置されてなる転写ローラを含む請求項20に記載の電子写真画像形成装置。
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