JP2005200634A - 電子写真エンドレスベルト、電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置および電子写真エンドレスベルトの製造方法 - Google Patents

電子写真エンドレスベルト、電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置および電子写真エンドレスベルトの製造方法 Download PDF

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明彦 仲沢
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隆 草場
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有治 櫻井
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Abstract

【課題】 繰り返し使用しても亀裂や破断を生じることがなく、耐屈曲性に優れ、かつ、長期間使用してもクリープを生ずることのない、耐久性に優れた電子写真エンドレスベルト、および、該電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置を提供する。
【解決手段】 ポリアミド樹脂、カーボンブラックおよびフィラーを含有する電子写真エンドレスベルトであって、該ポリアミド樹脂は、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11およびポリアミド12からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であり、該フィラーは、酸化物、水酸化物、炭酸塩およびケイ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のフィラーであり、該ポリアミド樹脂の質量(A)と該カーボンブラックおよび該フィラーの合計質量(B)との比(A:B)が90:10〜50:50である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真装置に用いられる、転写材搬送ベルト、中間転写ベルト、感光ベルトなどの電子写真エンドレスベルト、該電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置および該電子写真エンドレスベルトの製造方法に関する。
複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置に用いられる、転写材搬送部材、中間転写体、電子写真感光体、定着部材などには、剛体のドラム形状のもの以外に、フレキシブルなエンドレスベルト形状のもの(電子写真エンドレスベルト)が使用されている。
近年、カラー(フルカラーなど)電子写真装置の実用化が進み、転写材搬送ベルト、中間転写ベルトなどの需要も増加している。
電子写真エンドレスベルトとしては、熱可塑性樹脂を主成分とするエンドレスベルトが一般的である。熱可塑性樹脂を主成分とするエンドレスベルトは、安価に製造でき、汎用の成形機が使用できるといった利点がある。
例えば、特開平03−089357号公報(特許文献1)には、熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂を用いた電子写真エンドレスベルトが開示されている。
しかしながら、特開平03−089357号公報に開示されているポリカーボネート樹脂は非晶性の樹脂であり、それを用いた電子写真エンドレスベルトは耐屈曲性に劣っていた。
耐屈曲性を向上させるために、例えば、特開平08−099374号公報(特許文献2)には、結晶性の樹脂であるポリアルキレンテレフタレートを用いた電子写真エンドレスベルトが開示されている。
しかしながら、結晶性の樹脂を使用することで、耐屈曲性には優れるものの、導電剤としてカーボンブラックを使用した場合に脆くなってしまい、樹脂自体は耐屈曲性の良好なものを使用しているにも関わらず、結果的に耐屈曲性に劣る電子写真エンドレスベルトになっていた。
このように、導電剤としてカーボンブラックを使用するには、樹脂としては、耐屈曲性を有するとともに、より柔軟性が必要である。
特開平05−016263号公報(特許文献3)には、結晶性の樹脂であり、かつ柔軟性を有する樹脂として、ポリアミド樹脂を用いた電子写真エンドレスベルトが開示されている。
しかしながら、一般的なポリアミド樹脂であるポリアミド6やポリアミド66は、アミド基の濃度が高いため、ポリアミド6やポリアミド66を用いると吸水率が大きくなり、これに伴う寸法変化や、使用環境による電気特性の差が大きく、使用が困難であった。
そこで、ポリアミド樹脂の中でも特に吸水率の低いポリアミドを使用することが考えられる。
しかしながら、吸水率の小さいポリアミドは同時に弾性率も低くなってしまい、単独では電子写真エンドレスベルトとしてはすぐにクリープして(伸びて)しまい、長期使用に耐えなかった。
特開2001−350347号公報(特許文献4)には、吸水率の小さいポリアミド12とカーボンブラックとを用いた電子写真エンドレスベルトが開示されている。実際、導電剤としてカーボンブラックを入れると、カーボンブラックの補強効果により弾性率が向上し、クリープは軽減されるものの、カーボンブラックの種類によっては効果が十分ではなく、長期の使用に耐え得るものではなかった。
このように、ポリアミド樹脂とカーボンブラックだけでは、耐クリープ性という点で満足できる電子写真エンドレスベルトは得られなかった。
特開2003−177612号公報(特許文献5)には、ポリアミド樹脂およびカーボンブラックに無機充填剤を加えた電子写真エンドレスベルトが開示されている。特開2003−177612号公報に開示された電子写真エンドレスベルトには、無機充填剤として硫酸バリウムが用いられている。
しかしながら、硫酸バリウムを無機充填剤として使用した場合、特開2003−177612号公報に記載されているような分散性には効果があるものの、補強効果が十分でなく、結果的にクリープしてしまっていた。補強効果を向上するためには硫酸バリウムの添加量を増やす必要があるが、硫酸バリウムの添加量を増やしてしまうと、クリープはしにくくなるものの、脆性が増し、電子写真エンドレスベルトとして屈曲を繰り返していると、割れや欠けが生じてしまっていた。
さて、電子写真エンドレスベルトは、通常、結着樹脂に導電剤を分散して電気抵抗を調整したものが一般的である。例えば、結着樹脂中に有機帯電防止剤や電解質を分散する方法が挙げられる。この方法では、有機帯電防止剤としての界面活性剤や親水性樹脂、電解質としてのリチウム塩やカリウム塩などの金属塩が一般的に用いられている。
しかしながら、界面活性剤や金属塩を用いた場合には、表面抵抗値の低下は見られるものの体積抵抗率は低下しにくく、体積抵抗率を調整しようとすると界面活性剤や金属塩の添加量が多くなり、電子写真エンドレスベルト表面にブリードアウトするという問題があった。
また、親水性樹脂を使用した場合は、結着樹脂中にかなり多量に添加しないと電気抵抗が下がらないことから、電気抵抗値の環境依存性が大きくなり、好ましくなかった。
また、リチウム塩のような潮解性のある金属塩を、結着樹脂中に多量に分散した場合、電気抵抗が湿度の影響を大きく受けるという不具合があった。
特開平03−089357号公報 特開平08−099374号公報 特開平05−016263号公報 特開2001−350347号公報 特開2003−177612号公報
本発明の目的は、上記課題を解決し、繰り返し使用しても亀裂や破断を生じることがなく、耐屈曲性に優れ、かつ、長期間使用してもクリープを生ずることのない、耐久性に優れた電子写真エンドレスベルト、および、該電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置を提供することである。
本発明は、ポリアミド樹脂、カーボンブラックおよびフィラーを含有する電子写真エンドレスベルトであって、
該ポリアミド樹脂は、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11およびポリアミド12からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であり、
該フィラーは、酸化物、水酸化物、炭酸塩およびケイ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のフィラーであり、
該ポリアミド樹脂の質量(A)と該カーボンブラックおよび該フィラーの合計質量(B)との比(A:B)が90:10〜50:50である
ことを特徴とする電子写真エンドレスベルトである。
また、本発明は、少なくとも上記電子写真エンドレスベルトを有することを特徴とする電子写真装置である。
また、本発明は、上記電子写真エンドレスベルトの製造方法であって、
前記ポリアミド樹脂を2軸押し出し機に投入するポリアミド樹脂投入工程と、
該ポリアミド樹脂投入工程により2軸押し出し機に投入されたポリアミド樹脂が溶融した際に前記カーボンブラックおよび前記フィラーを2軸押し出し機に投入するカーボンブラック・フィラー投入工程とを含む
ことを特徴とする電子写真エンドレスベルトの製造方法である。
本発明によれば、繰り返し使用しても亀裂や破断を生じることがなく、耐屈曲性に優れ、かつ、長期間使用してもクリープを生ずることのない、耐久性に優れた電子写真エンドレスベルト、および、該電子写真エンドレスベルトを有する電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真エンドレスベルトは、ポリアミド樹脂、カーボンブラックおよびフィラーを含有する。
ポリアミド樹脂とは、分子内に繰り返し単位としてアミド結合(−CONH−)を有する高分子のことを指し、ナイロン樹脂とも呼ばれる。
ポリアミド樹脂は、柔軟性・耐薬品性に優れ、耐摩耗・摩擦性にも優れているため、電子写真エンドレスベルトの材料としては好適である。また、その柔軟性ゆえに、ポリアミドを中間転写ベルトや転写材搬送ベルトに使用した場合には、ソフトな転写が可能となり、中抜けや飛び散りが低減された良好な画像を得ることができる。
本発明者らは、ポリアミド樹脂について鋭意検討した結果、ポリアミド6、ポリアミド66に比べて、吸水率が非常に小さいポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11またはポリアミド12が、本発明の目的を達成するための材料として好適であることを見いだした。
上記の4種のポリアミド樹脂は、数あるポリアミド樹脂の中でも特に吸水率が低く、寸法安定性に優れ、環境変化に対しても電気抵抗値の変動が少ない。また、融点も他のポリアミド樹脂と比べて低く、比較的低温で成形可能であり、溶融温度と分解温度との差が大きく、成形可能な温度領域が広く、成形安定性に優れる。また、加熱に費やすエネルギーが少なくて済む。
通常、ポリアミド樹脂は、アミド結合(−CONH−)濃度が増加するにつれ、弾性率が増加する傾向にあるものの、吸水率も増加する傾向にある。ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12は、メチレン鎖が長い分、低融点で、柔軟、吸水率も低い。反面、弾性率は低下傾向にある。
なお、ポリアミド610とは、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)とも呼ばれるものである。また、ポリアミド12とは、ポリドデカンアミド(ナイロン12)とも呼ばれるものである。
ポリアミド610は、ヘキサメチレンジアミン(HMD)とセバシン酸との重縮合によって得られ、ポリアミド612は、ヘキサメチレンジアミン(HMD)とドデカン二酸との重縮合によって得られる。
また、ポリアミド11は、11−アミノウンデカン酸の重縮合によって得られ、ポリアミド12は、ω−ラウロラクタムの開環重合または12−アミノドデカン酸の重縮合によって得られる。
本発明において、ポリアミド樹脂の分子量は、数平均分子量で5000〜50000の範囲のものが好適である。
ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12は、一般に市場で容易に入手することが可能である。例えば、東レ製のアミラン、アトフィナ製のリルサン、エムス昭和電工製のグリルアミド、ダイセル・デグサ製のダイアミド、宇部興産製のUBEナイロン、デュポンのザイテルなどが挙げられる。
また、本発明においては、ポリアミド樹脂には、ポリアミド610の共重合体、ポリアミド612の共重合体、ポリアミド11の共重合体、ポリアミド12の共重合体や、これらのポリマーアロイ、ポリマーブレンドなどを含む。
本発明におけるポリアミド樹脂は、上記4種類のうち、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。組み合わせて使用するときは、必要とする弾性率や吸水率に応じて適宜配合比を変更して用いればよい。弾性率と吸水率は、上述のとおりアミド結合(−CONH−)の濃度によって決まる。
本発明では、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12から選択される複数種のポリアミド樹脂を使用してもよい。ポリアミド610、ポリアミド612は、ポリアミド11、ポリアミド12と比較すると吸水率は大きいが、弾性率が大きい。したがって、より大きな弾性率が必要な場合は、ポリアミド610、ポリアミド612の含有比率を高めればよいし、より小さい吸水率が必要な場合は、ポリアミド11、ポリアミド12の含有比率を高めればよい。
また、ポリアミド610、ポリアミド612の含有比率を高めると、電子写真エンドレスベルトの表面の転写残トナーをクリーニング(静電クリーニングやブレードクリーニングなど)する際に有利になる。
このように、2種以上のポリアミド樹脂を使用する場合は、電子写真エンドレスベルトに求める特性の重要度によって各ポリアミド樹脂の含有比率を適宜調整すればよい。特に、2種のポリアミド樹脂を使用する場合、好ましい混合比率は10:90〜90:10である。
本発明では、電子写真エンドレスベルトの電気抵抗値を制御するために、導電剤としてカーボンブラックを使用する。カーボンブラックは、有機帯電防止剤や電解質のような電気抵抗の温湿度の影響を受けにくい。また、電子写真エンドレスベルト表面にブリードアウトするおそれがない。また、結着樹脂に対する補強効果があり、電子写真エンドレスベルトの耐クリープ性を向上させることもできる。
本発明に用いられるカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルブラック、ガスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。また、着色用のカーボンブラックでも十分に導電剤として機能する。
上記のカーボンブラックは、市場で容易に入手可能である。例えば、アセチレンブラックとして電気化学工業製のデンカブラック(粉状品、粒状品、プレス品、HS−100など)、ライオン製のケッチェンブラック(EC、EC600JD)、デグサ製のカラーブラック、スペシャルブラック、プリンテックス、ハイブラック、ランプブラック、コロンビアンカーボン製のラーベン、キャボットのバルカン、モナーク、リーガル、ブラックパールズ、モーガル、旭カーボン製の旭カーボン、東海カーボン製のトーカブラックなどが挙げられる。
カーボンブラックの含有比率が高すぎる場合は、エンドレスベルト形状に成形しにくくなる。カーボンブラックの種類によって多量に含有させても成形可能なものもある。しかしながら、カーボンブラックの含有比率が高すぎると、電子写真エンドレスベルトの弾性率が高まり、耐クリープ性は向上するものの、電子写真エンドレスベルトの脆性が増加し、かえって耐屈曲性が劣ってしまうことがある。カーボンブラックの含有量は、電子写真エンドレスベルト全質量に対して40質量%未満であることが好ましい。
一方、カーボンブラックの含有比率が低すぎる場合は、電子写真エンドレスベルトの所望の電気抵抗が得られなくなったり、十分な補強効果が得られずに、弾性率が低く、クリープしやすくなったりすることがある。カーボンブラックの含有量は、電子写真エンドレスベルト全質量に対して2質量%以上であることが好ましい。
なお、本発明の電子写真エンドレスベルトには、さらにカーボンブラック以外の導電剤を添加しても構わない。
カーボンブラックの添加方法としては、分散性を向上させるためにマスターバッチ法を用いてもよい。
本発明の電子写真エンドレスベルトには、カーボンブラック以外のフィラーをさらに添加する。カーボンブラック以外のフィラーとは、酸化物、水酸化物、炭酸塩またはケイ酸塩である。
酸化物としては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、フェライト類などが挙げられる。
水酸化物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。水酸化物は、補強効果だけでなく、難燃効果も有する。
炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
ケイ酸塩としては、例えば、クレー、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイトなどが挙げられる。
カーボンブラックと上記フィラーとを併用することにより、カーボンブラックのみで抵抗調整した場合に比較して、良好な出力画像が得られる。
ポリアミド樹脂に上記フィラーを添加することによって、電子写真エンドレスベルトの弾性率を向上させ、結果としてクリープを防止し、長期間使用に耐えるといった効果が生まれる。
また、吸水率の小さい上記フィラーの添加は、ポリアミド樹脂を用いた電子写真エンドレスベルトの吸水率の低下にも効果がある。結果、電子写真エンドレスベルトの環境変動が小さくなり、低温低湿環境下および高温高湿環境下のどちらにおいても良好な画像が得られる。
なお、本発明に用いられる上記フィラーは、特開2003−177612号公報に開示された無機充填剤とは異なるものである。特開2003−177612号公報に開示された無機充填剤としての硫酸バリウムは、カーボンブラックの分散剤として作用するものであるのに対し、本発明に用いられる上記フィラーは、電子写真エンドレスベルトの補強に作用するものである。硫酸塩である硫酸バリウムでは補強効果は低い。
カーボンブラックの分散性は、カーボンブラックの種類やその混練方法、分散剤の添加などによって向上させることができ、これによって電子写真エンドレスベルトとしての機能を満たすことができる。
本発明に用いられる上記フィラーの粒径は0.01〜5μmであることが好ましい。0.01μm未満の場合、フィラーの飛散によって作業性が悪くなり、均一な分散が困難となる。5μmを超える場合、電子写真エンドレスベルトの補強効果が得られにくく、また、フィラーが電子写真エンドレスベルト表面にブツとなって現われてしまうことがある。
フィラーの形状は、粒状(球状、不定形)、板状、繊維状(針状)などが挙げられる。上記粒径は、最大径と最小径の平均である。
本発明に用いられるフィラーは、必ずしも導電性を有していなくてもよく、電子写真エンドレスベルトの機械強度の向上に寄与するものであればよい。もちろん導電性を有しているものを使用しても構わない。
本発明の電子写真エンドレスベルトにおいては、上記ポリアミド樹脂と、カーボンブラックおよび上記フィラーとの含有比率は下記のとおりである(質量比)。
[上記ポリアミド樹脂]:[カーボンブラック+上記フィラー]=90:10〜50:50
好ましくは、下記のとおりである。
[上記ポリアミド樹脂]:[カーボンブラック+上記フィラー]=75:25〜60:40
カーボンブラックや上記フィラーのように、上記ポリアミド樹脂に対して比較的不活性なものであっても、上記ポリアミド樹脂がカーボンブラックや上記フィラーの粒子表面を覆うことができる量には限界があるため、カーボンブラックおよび上記フィラーの合計質量が多すぎると、エンドレスベルト形状に成形できなくなる。一方、カーボンブラックおよび上記フィラーの合計質量が少なすぎると、電子写真エンドレスベルトの補強効果が十分に得られず、電子写真エンドレスベルトがクリープしてしまう。
一般的に、ポリアミド樹脂は温度に対する溶融粘度の変化が大きく、押し出し成形などを行う場合、安定して成形できる温度範囲が狭い。安定して成形するためには、本発明の電子写真エンドレスベルトは変性ポリオレフィンを含有することが好ましい。
この変性ポリオレフィンとは、反応性のある官能基(例えば、エポキシ基、無水マレイン酸基、オキサゾリン基など)を分子鎖中に導入したポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)を意味する。
このような変性ポリオレフィンとしては、例えば、エポキシ基含有オレフィン共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸/エチレン共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/アクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸エステル/無水マレイン酸三元共重合体などが挙げられる。
このような変性ポリオレフィンは、一般に市場で容易に入手することが可能である。例えば、住友化学工業製のボンドファースト、住化アトフィナ製のボンダイン、日本ポリエチレン製のレクスパール、アドテックス、日本油脂製のモディパー、三洋化成工業製のユーメックスなどが挙げられる。
また、変性ポリオレフィン、特に変性ポリエチレンは、ポリアミド樹脂と比較して非粘着性に優れ、電子写真エンドレスベルト表面へのトナーの付着や、電子写真装置内に飛散したトナーの電子写真エンドレスベルト裏面への付着を低減したり、電子写真エンドレスベルト表面に付着したトナーのクリーニング性を向上したりするという効果もある。
一般的に、変性ポリオレフィン樹脂はポリアミド樹脂よりも弾性率が低く、電子写真エンドレスベルトへの添加量の増加に伴い、電子写真エンドレスベルトの弾性率が低下する傾向にあり、電子写真エンドレスベルトのクリープを助長してしまうため、ポリアミド樹脂に対して50%質量未満であることが好ましい。
また、各種特性を改良することを目的として、本発明の電子写真エンドレスベルトに熱可塑性エラストマーを含有させてもよい。熱可塑性エラストマーは導電性を持ったものでもよい。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリエステル系、水添SBS系、ポリウレタン系などの熱可塑性エラストマーが挙げられる。
ただし、熱可塑性エラストマーの場合も、電子写真エンドレスベルトへの添加量の増加に伴い、電子写真エンドレスベルトの弾性率が低下する傾向にあり、電子写真エンドレスベルトのクリープを助長してしまうため、ポリアミド樹脂に対して50%質量未満であることが好ましい。
電子写真エンドレスベルトの成形時の熱に関して、2軸押し出し機を用いてカーボンブラックや上記フィラーを混練するときに、大きな剪断力がかかり、これによって自己発熱を起こし、上記ポリアミド樹脂の一部が熱分解してしまう場合があるため、本発明の電子写真エンドレスベルトは酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤としては、ハロゲン化銅(例えば、ヨウ化銅(I))、ハロゲン化カリウム(例えば、ヨウ化カリウム)、ヒンダードフェノール系、リン系、ホスファイト系などの酸化防止剤などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ホスファイト系酸化防止剤としては、旭電化工業製のアデカスタブPEP−36、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製のイルガフォス168などが挙げられる。
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製のイルガノックス1010(ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、イルガノックス1098、イルガノックス245などが挙げられる。
本発明の電子写真エンドレスベルトには、難燃剤を添加してもよい。
難燃剤としては、トリアジン化合物であるメラミン、シアヌル酸メラミンや、リン系の難燃剤などが、上記ポリアミド樹脂に対して特に顕著に効果が現われるため好ましい。
また、カーボンブラックや上記フィラーの分散性向上を目的として、本発明の電子写真エンドレスベルトに分散剤を含有させてもよい。
分散剤としては、縮合リシノレイン酸ポリグリセル、ポリグリセリンステアリン酸エステルなどが挙げられる。
分散剤は、公知の処理方法(湿式、乾式など)、処理装置(ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなど)により処理すればよい。
また、本発明の電子写真エンドレスベルトには、発明の効果を損なわない範囲内で、上述の成分に加えて他の成分を添加することができる。他の成分としては、例えば、加工助剤、潤滑剤、離型剤、可塑剤、着色剤、核剤、老化防止剤などが挙げられる。
電子写真エンドレスベルトの製造方法としては、例えば、押し出し成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法などが挙げられるが、これらの中でもインフレーション成形法が好ましい。
図1は、インフレーション成形法を採用した、電子写真エンドレスベルトを製造する装置の概略構成の一例を示す図である。
まず、上記ポリアミド樹脂、カーボンブラックおよび上記フィラーを所定の処方に基づいて予備混合し、混練分散して得られた成形用原料を、ホッパー102から押し出し機101に投入する。押し出し機101における温度やスクリュー構成は、成形用原料がベルト成形可能な溶融粘度となるように、また、成形用原料中に導電性フィラーが均一に分散するように選択される。
成形用原料は、押し出し機101中で溶融混練されて溶融体となり、環状ダイ103に入る。環状ダイ103には気体導入路104が配設されており、空気などの気体105が気体導入路104から環状ダイ103に吹き込まれることにより、環状ダイ103を通過した溶融体は径方向に拡大膨張する。なお、気体導入路104に気体105を吹き込まずに成形してもよい。
膨張した成形体(筒状フィルム)106は、冷却リング(不図示)によって冷却されながらピンチローラー108によって上方向に引き上げられる。上方向に引き上げられる際に所定寸法の寸法安定ガイド107の間を通過することによって、電子写真エンドレスベルトの周方向長さ(周長)が決まり、また、カッター109により所望の長さに切断されることによって、電子写真エンドレスベルトの母線方向長さ(幅)が決まる。
このようにして、電子写真エンドレスベルトを得ることができる。
上述の説明は、単層構成の電子写真エンドレスベルトの製造方法に関するものであるが、2層構成の電子写真エンドレスベルトの場合は、図2に示すように、第2の押し出し機201(202は第2のホッパー)を設置し、押し出し機101からの溶融体と押し出し機201からの溶融体とを同時に環状ダイ103へ送り込み、2層を同時に拡大膨張させることによって、2層構成の電子写真エンドレスベルトを得ることができる。3層以上のときも、層数に応じて押し出し機を用意すればよい。
インフレーション成形法で生じたエンドレスベルトの折り目を除去したり、エンドレスベルト表面を平滑化したりする方法としては、例えば、熱膨張率の異なる材料で作られた直径の異なる1組の円筒型を使用する方法が挙げられる。
具体的には、小径の円筒型(内型)の熱膨張率が、大径の円筒型(外型)の熱膨張率より大きくなるようにし、この内型に成形したエンドレスベルトを被せた後、その内型を外型内に挿入して、内型と外型で筒状フィルムを挟み込むようにする。内型と外型の間のギャップは、加熱する温度と内型・外型の熱膨張率の差および必要とされる圧力で計算して求める。
内側から、内型・エンドレスベルト・外型の順でセットされた型を、エンドレスベルトに用いられたポリアミド樹脂の軟化点温度付近まで加熱する。熱膨張率の大きい内型は、加熱によって外型の内径以上に膨張しようとするため、エンドレスベルト全面に均一な圧力がかかる。このとき、軟化点付近に達したエンドレスベルトの表面は、外型内面に押し付けられ、折り目を除去できる。その後、冷却してエンドレスベルトを型から外すことで折り目が除去されたエンドレスベルトを得ることができる。この方法によれば、同時に寸法調整や表面性の改質などが可能である。また、内型に被せるエンドレスベルトを重ねておけば、多層のエンドレスベルトが得られる。
なお、本発明の電子写真エンドレスベルトは、つなぎ目があってもなくてもよい。すなわち、シート状に押し出して、その後シートを丸めて超音波溶着などによってつなぎ合わせたり、上記のような内型−外型を用いたりすることによって、エンドレスベルトとしてもよい。
本発明の電子写真エンドレスベルトは、厚みが50〜250μmであることが好ましい。電子写真エンドレスベルトが厚すぎると、高い剛性と乏しい柔軟性のためにベルト走行性が低下し、走行中に撓みや寄りなどが発生する場合がある。一方、電子写真エンドレスベルトが薄すぎると、引っ張り強度が低下したり、耐久使用によってクリープが発生したりする場合がある。
なお、上述のインフレーション成形を行う前に、上記ポリアミド樹脂、カーボンブラックおよび上記フィラーを所定の処方に基づいて予備混合し、混練分散して成形用原料を得る方法としては、これらを2軸押し出し機にて混練することによって成形用材料を得る方法が好ましい。
図3に、2軸押し出し機の概略構成の一例を示す。
成形用材料を構成する成分は、ホッパー302から2軸押し出し機301に一度に投入するのが一般的である。しかしながら、電子写真エンドレスベルトには、一般の樹脂成形品に比べて高い精密さが求められ、また、カーボンブラックおよび上記フィラーの分散性をより向上させることが必要であるため、2軸押し出し機301に上記ポリアミド樹脂を投入し、上記ポリアミド樹脂が溶融した段階で、2軸押し出し機301にカーボンブラックおよび上記フィラーを投入する方法が好ましい(サイドフィード:途中投入)。なお、302’もホッパーである。
2軸押し出し機で溶融混練された材料は、ストランドダイ303からストランド304として押し出され、水槽305を通って冷却され、次いでストランドカッター306を通されることによって、成形用材料となる。
2軸押し出し機での混練は、1回練りでもよいし、一旦2軸押し出し機を通したものを、複数回2軸押し出し機で混練(複数回練り)してもよい。
2軸押し出し機としては、例えば、日本製鋼所(JSW)製のTEX、東芝機械製のTEM、池貝製のPCMなどが挙げられる。
また、上述のインフレーション成形法は、あらかじめ成形用材料を得てから、エンドレスベルト形状に成形しているが、1工程でエンドレスベルト形状に成形しても構わない。
本発明の電子写真エンドレスベルトの体積抵抗率は、1×10〜1×1014Ω・cmであることが好ましい。電子写真エンドレスベルトの体積抵抗率が低すぎると、例えば転写材搬送ベルトとして用いた場合、転写材を吸着・担持しにくくなる。一方、電子写真エンドレスベルトの体積抵抗率が高すぎると、電子写真エンドレスベルトに電荷がたまりやすくなり、除電しにくくなる。また、転写電圧を高くする必要があり、電源の大型化やコストの増大を招いてしまう。
以下に、本発明における電子写真エンドレスベルトの体積抵抗率の測定方法を説明する。
<測定機>
抵抗計:超高抵抗計R8340A((株)アドバンテスト製)
試料箱:超高抵抗測定用資料箱TR42((株)アドバンテスト製)
主電極は直径25mm、ガード・リング電極は内径41mm、外径49mmとした。
<サンプル>
電子写真エンドレスベルトを直径56mmの円形に切断する。切断後、一方の面にはその全面にPt−Pd蒸着膜により電極を設け、他方の面にはPt−Pd蒸着膜により直径25mmの主電極と内径38mm、外径50mmのガード電極を設ける。Pt−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE1030((株)日立製作所製)を用いて蒸着操作を2分間行うことにより得られる。蒸着操作を終了したものを測定サンプルとする。
<測定条件>
測定雰囲気:23℃/55%RH(N/N)
なお、測定サンプルは、あらかじめ23℃、55%RH環境下に12時間以上放置しておく。
測定モード:ディスチャージ10秒、チャージおよびメジャー30秒
印加電圧:100V
印加電圧は、電子写真装置において電子写真エンドレスベルトに印加される電圧の範囲:1〜1000Vの中の100Vを採用した。
本発明の電子写真エンドレスベルトは単層構成でも複数層からなる多層構成でもよい。
電子写真エンドレスベルトは、電子写真装置中では、通常、複数本の張架ローラーに張架されて使用される。このとき、各張架ローラーの真直度、振れなどの影響により、電子写真エンドレスベルトの蛇行が避けにくい場合には、電子写真エンドレスベルトに蛇行防止部材(リブなど)を設けてもよい。
本発明に用いられる上記ポリアミド樹脂は、公知の方法によって評価や観察が可能である。例えば、ポリアミド樹脂の種類の判別には、DSC(Differential Scanning Calorimeter、示差熱量計)による融点測定などを採用することができる。DSCの測定装置は公知のものが使用できる。例えば、ポリアミド610とポリアミド12とを混合して使用した場合には、ポリアミド610の融点である215℃付近とポリアミド12の融点である176℃付近の2箇所に融解に伴うピークが観察される。また、その混合比率は、各ピーク強度の強弱(ピーク面積、融解潜熱の強弱)から判別することができる。
図4に、中間転写方式のカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す。電子写真感光体から転写材へのトナー像の転写は、主に一次転写帯電部材、中間転写ベルト、二次転写帯電部材により行われる。
図4において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、一次帯電部材3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。この際の露光光は、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして電子写真感光体1の表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
張架ローラー12および二次転写対向ローラー13によって張架された中間転写ベルト11は、矢印方向に電子写真感光体1とほぼ同じ周速度(例えば電子写真感光体1の周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。
電子写真感光体1の表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像剤担持体(イエロー用現像剤担持体)5Yに担持された現像剤に含まれる第1色トナー(イエロートナー)により現像されて第1色トナー像(イエロートナー像)となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されている第1色トナー像が、一次転写帯電部材(一次転写帯電ローラー)6pからの一次転写バイアスによって、電子写真感光体1と一次転写帯電部材6pとの間を通過する中間転写ベルト11の表面に順次一次転写されていく。
第1色トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング部材7によって一次転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、次色の画像形成に使用される。
第2色トナー像(マゼンタトナー像)、第3色トナー像(シアントナー像)、第4色トナー像(ブラックトナー像)も、第1色トナー像と同様にして電子写真感光体1の表面に形成され、中間転写ベルト11の表面に順次転写される。こうして中間転写ベルト11の表面に目的のカラー画像に対応した合成トナー像が形成される。第1色〜第4色の一次転写の間は、二次転写帯電部材(二次転写帯電ローラー)6s、電荷付与部材(電荷付与ローラー)7rは中間転写ベルト11の表面から離れている。
中間転写ベルト11の表面に形成された合成トナー像は、二次転写帯電部材6sからの二次転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から二次転写対向ローラー13・中間転写ベルト11と二次転写帯電部材6sとの間(当接部)に中間転写ベルト11の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次二次転写されていく。
合成トナー像の転写を受けた転写材Pは、中間転写ベルト11の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
合成トナー像転写後の中間転写ベルト11の表面には電荷付与部材7rが当接される。電荷付与部材7rは、中間転写ベルト11の表面の二次転写残りの現像剤(トナー)に一次転写時と逆極性の電荷を付与する。一次転写時と逆極性の電荷が付与された二次転写残りの現像剤(トナー)は、電子写真感光体1と中間転写ベルト11との当接部およびその近傍において、電子写真感光体1の表面に静電的に転写される。こうして合成トナー像転写後の中間転写ベルト11の表面は、転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。電子写真感光体1の表面に転写された二次転写残りの現像剤(トナー)は、電子写真感光体1の表面の一次転写残りの現像剤(トナー)とともに、クリーニング部材7によって除去される。中間転写ベルト11から電子写真感光体1への二次転写残りの現像剤(トナー)の転写は、一次転写と同時に行うことができるため、スループットの低下を生じない。
また、クリーニング部材7による転写残りの現像剤(トナー)除去後の電子写真感光体1の表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図4に示すように、電子写真感光体の表面の帯電にローラー形状の一次帯電部材(一次帯電ローラー)などを用いた接触帯電を採用した場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
図5に、インライン方式のカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す。電子写真感光体から転写材へのトナー像の転写は、主に転写材搬送ベルト、転写帯電部材により行われる。
図5において、1Y、1M、1C、1Kは円筒状の電子写真感光体(第1色〜第4色用電子写真感光体)であり、それぞれ軸2Y、2M、2C、2Kを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用一次帯電部材3Yにより、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4Yを受ける。露光光4Yは、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして第1色用電子写真感光体1Yの表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
張架ローラー12によって張架された転写材搬送ベルト14は、矢印方向に第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kとほぼ同じ周速度(例えば第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。また、転写材供給手段(不図示)から給送された転写材(紙など)Pは、転写材搬送ベルト14に静電的に担持(吸着)され、第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kと転写材搬送ベルトとの間(当接部)に順次搬送される。
第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像剤担持体5Yに担持された現像剤に含まれる第1色トナーにより現像されて第1色トナー像(イエロートナー像)となる。次いで、第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成担持されている第1色トナー像が、第1色用転写帯電部材(第1色用転写帯電ローラー)6Yからの転写バイアスによって、第1色用電子写真感光体1Yと第1色用転写帯電部材6Yとの間を通過する転写材搬送ベルト14に担持された転写材Pに順次転写されていく。
第1色トナー像転写後の第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用クリーニング部材(第1色用クリーニングブレード)7Yによって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、繰り返し第1色トナー像形成に使用される。
第1色用電子写真感光体1Y、第1色用一次帯電部材3Y、第1色用露光手段、第1色用現像剤担持体5Y、第1色用転写帯電部材6Yをまとめて第1色用画像形成部と称する。
第2色用電子写真感光体1M、第2色用一次帯電部材3M、第2色用露光手段、第2色用現像剤担持体5M、第2色用転写帯電部材6Mを有する第2色用画像形成部、第3色用電子写真感光体1C、第3色用一次帯電部材3C、第3色用露光手段、第3色用現像剤担持体5C、第3色用転写帯電部材6Cを有する第3色用画像形成部、第4色用電子写真感光体1K、第4色用一次帯電部材3K、第4色用露光手段、第4色用現像剤担持体5K、第4色用転写帯電部材6Kを有する第4色用画像形成部の動作は、第1色用画像形成部の動作と同様であり、転写材搬送ベルト14に担持され、第1色トナー像が転写された転写材Pに、第2色トナー像(マゼンタトナー像)、第3色トナー像(シアントナー像)、第4色トナー像(ブラックトナー像)が順次転写されていく。こうして転写材搬送ベルト14に担持された転写材Pに目的のカラー画像に対応した合成トナー像が形成される。
合成トナー像が形成された転写材Pは、転写材搬送ベルト14の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
また、第1色〜第4色用クリーニング部材7Y、7M、7C、7Kによる転写残りの現像剤(トナー)除去後の第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図5に示すように、電子写真感光体の表面の帯電にローラー形状の一次帯電部材(一次帯電ローラー)などを用いた接触帯電を採用した場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
なお、図5中、15は転写材搬送ベルトに転写材を吸着させるための吸着ローラーであり、16は転写材搬送ベルトから転写材を分離するための分離帯電器である。
図6に、中間転写方式のカラー電子写真装置の概略構成の別の例を示す。この中間転写方式の場合、電子写真感光体から転写材へのトナー像の転写は、主に一次転写帯電部材、中間転写ベルト、二次転写帯電部材により行われる。
図6において、1Y、1M、1C、1Kは円筒状の電子写真感光体(第1色〜第4色用電子写真感光体)であり、それぞれ軸2Y、2M、2C、2Kを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用一次帯電部材3Yにより、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4Yを受ける。露光光4Yは、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして第1色用電子写真感光体1Yの表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
張架ローラー12および二次転写対向ローラー13によって張架された中間転写ベルト11は、矢印方向に第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kとほぼ同じ周速度(例えば第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。
第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像剤担持体5Yに担持された現像剤に含まれる第1色トナーにより現像されて第1色トナー像(イエロートナー像)となる。次いで、第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成担持されている第1色トナー像が、第1色用一次転写帯電部材(第1色用一次転写帯電ローラー)6pYからの一次転写バイアスによって、第1色用電子写真感光体1Yと第1色用一次転写帯電部材6pYとの間を通過する中間転写ベルト11の表面に順次一次転写されていく。
第1色トナー像転写後の第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用クリーニング部材(第1色用クリーニングブレード)7Yによって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、繰り返し第1色トナー像形成に使用される。
第1色用電子写真感光体1Y、第1色用一次帯電部材3Y、第1色用露光手段、第1色用現像剤担持体5Y、第1色用一次転写帯電部材6pYをまとめて第1色用画像形成部と称する。
第2色用電子写真感光体1M、第2色用一次帯電部材3M、第2色用露光手段、第2色用現像剤担持体5M、第2色用一次転写帯電部材6pMを有する第2色用画像形成部、第3色用電子写真感光体1C、第3色用一次帯電部材3C、第3色用露光手段、第3色用現像剤担持体5C、第3色用一次転写帯電部材6pCを有する第3色用画像形成部、第4色用電子写真感光体1K、第4色用一次帯電部材3K、第4色用露光手段、第4色用現像剤担持体5K、第4色用一次転写帯電部材6pKを有する第4色用画像形成部の動作は、第1色用画像形成部の動作と同様であり、中間転写ベルト11の表面に、第2色トナー像(マゼンタトナー像)、第3色トナー像(シアントナー像)、第4色トナー像(ブラックトナー像)が順次一次転写されていく。こうして中間転写ベルト11の表面に目的のカラー画像に対応した合成トナー像が形成される。
中間転写ベルト11の表面に形成された合成トナー像は、二次転写帯電部材6sからの二次転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から二次転写対向ローラー13・中間転写ベルト11と二次転写帯電部材6sとの間(当接部)に中間転写ベルト11の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次二次転写されていく。
合成トナー像の転写を受けた転写材Pは、中間転写ベルト11の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
合成トナー像転写後の中間転写ベルト11の表面は、中間転写ベルト用クリーニング部材7’によって二次転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化された後、次の合成トナー像形成に使用される。
また、第1色〜第4色用クリーニング部材7Y、7M、7C、7Kによる転写残りの現像剤(トナー)除去後の第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図6に示すように、電子写真感光体の表面の帯電にローラー形状の一次帯電部材(一次帯電ローラー)などを用いた接触帯電を採用した場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明の電子写真エンドレスベルトは、上述の中間転写ベルトや転写材搬送ベルトなどに好適に使用することができる。
以上、本発明の電子写真エンドレスベルトに関して、主に、中間転写ベルトまたは転写材搬送ベルトとして用いる場合を中心に説明してきたが、本発明の電子写真エンドレスベルトは、中間転写ベルトや転写材搬送ベルト以外にも、感光ベルト、転写ベルト、転写材搬送ベルト以外の搬送ベルト、定着ベルト、現像ベルト、帯電ベルト、給紙ベルトなどの電子写真装置に使用されるエンドレスベルト全般に適用することができる。
また、本発明の電子写真エンドレスベルトは、電子写真装置本体にそのまま装着してもよいし、エンドレスベルトカートリッジとして、電子写真装置本体と着脱自在な形として用いてもよい。例えば、本発明の電子写真エンドレスベルトと、電子写真感光体や一次帯電部材などの電子写真プロセス部材とを一体化したプロセスカートリッジとしてもよい。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
耐屈曲性の評価、耐クリープ性の評価、環境による抵抗変化の評価は以下のとおり行った。
・耐屈曲性の評価
図7に示される構成の屈曲試験装置により耐屈曲性を評価した。
電子写真エンドレスベルトの厚さが100μmの場合、電子写真エンドレスベルトを幅20mm×長さ200mmの短冊状に切り出し、この短冊状サンプル701を屈曲試験装置のチャック702、703にセットする。チャック703はクランク704側につながっており、チャック702には1kgの荷重(F)をかける。クランク704を駆動させる(円盤を矢印方向に回転させる)ことにより、短冊状サンプル701はローラー(フリー回転)705上を往復移動し、繰り返し曲げ伸ばし動作を行う。
この試験によって、実際に電子写真装置中で電子写真エンドレスベルトが受ける以上のストレスをサンプルに与えることができる。
ローラー705の直径は10mm、移動ストロークは20mm、速度は1往復/0.5秒である。
なお、短冊状サンプル701の単位断面積あたりの荷重は、どのサンプルにおいても揃える必要があるため、例えば、電子写真エンドレスベルトの厚さが200μmの場合は、短冊状サンプルの幅を10mmとする。
この試験を行って、100万回往復しても破断や亀裂を生じないものを、耐屈曲性があるものと判断した。
・耐クリープ性の評価
上述の耐屈曲性の評価時に、評価前の2つのチャック間距離(L0)を測定し、100万回往復後のチャック間距離(L1)を測定する。
クリープ率[%]=(L1−L0)/L0×100
とした。
この試験を行って、クリープ率の値が4%未満のものを、耐クリープ性があるものと判断した。
・環境による抵抗差
15℃/10%RH(L/L)環境下で測定した体積抵抗率(RvL)と、30℃/80%RH(H/H)環境下で測定した体積抵抗率(RvH)との差(環境抵抗差)の対数によって評価した。この値が2桁未満のものを、環境による抵抗変化の少ないものと判断した。
(実施例1)
下記材料を用いて電子写真エンドレスベルトを作製した。
ポリアミド610 40部
ポリアミド12 30部
カーボンブラック(デンカブラック粉状品) 12部
酸化亜鉛 13.76部
変性ポリオレフィン 4部
分散剤 0.12部
酸化防止剤 0.12部
ポリアミド610、ポリアミド12、変性ポリオレフィンおよび酸化防止剤をタンブラーミキサーで混合した。また、別途、カーボンブラックおよび分散剤をヘンシェルミキサーで混合した。
次に、図3に示される構成の装置において、ホッパー302から2軸押し出し機301に、混合しておいたポリアミド610、ポリアミド12、変性ポリオレフィンおよび酸化防止剤を投入し、樹脂が溶融した段階で、ホッパー302’から2軸押し出し機301に酸化亜鉛と混合しておいたカーボンブラックおよび分散剤とを投入した。
2軸押し出し機301で溶融混練(混練温度:260℃)された上記材料を、ストランドダイ303からストランド304(直径2mm)として押し出し、水槽305を通して冷却し、次いでストランドカッター306を通して、成形用材料を得た。
次に、図1に示される構成の装置において、上記成形用原料を押し出し機101に備えられたホッパー102に投入し、上述のインフレーション成形によってエンドレスベルトを得た。
次に、熱膨張率の異なる材料で作られた直径の異なる1組の円筒型を使用して、上述のとおりの方法で、得られたエンドレスベルトの折り目の除去、表面平滑性の調整およびサイズの調整を行った。なお、内側から内型・得られたエンドレスベルト・外型の順でセットされた型の加熱は、200℃で20分間行った。
次に、折り目の除去、表面平滑性の調整およびサイズの調整が施されたエンドレスベルトの両端部を精密にカットして、周長480mm、幅250mm、厚さ100μmの電子写真エンドレスベルトを得た。また、この電子写真エンドレスベルトには、裏面に蛇行防止部材を取り付けた。
得られた電子写真エンドレスベルトの耐屈曲性、耐クリープ性を評価した。評価の結果、良好な耐屈曲性と耐クリープ性を有していた。
また、得られた電子写真エンドレスベルトを転写材搬送ベルトとして図5に示す構成の電子写真装置(カラーレーザープリンター)に装着し、N/N、L/L、H/Hの各環境下において、フルカラー画像の出力試験を行い、初期の画像評価を行った。評価の結果、いずれの環境下においても色ズレなどの画像不良がなく、特に、変性ポリオレフィンの添加により、飛び散りや中抜けのない、良好な画像を得ることができた。
その後、各環境下において、出力画像1万枚の耐久試験を行った。耐久試験後の電子写真エンドレスベルト(転写材搬送ベルト)を観察したところ、亀裂、割れ、破れなどの異常は観察されず、しかも、電子写真装置の動作や出力画像の品質に悪影響を及ぼすようなクリープも見られなかった。
評価結果を表1に示す。
(実施例2〜5)
実施例1において、それぞれ用いた材料を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真エンドレスベルト(転写材搬送ベルト)を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、用いた材料を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真エンドレスベルトを作製した。ただし、電子写真エンドレスベルトのサイズは、周長440mm、幅240mm、厚さ100μmとした。
得られた電子写真エンドレスベルトを転写材搬送ベルトとして図5に示す構成の電子写真装置(カラーレーザープリンター)に装着し、実施例1と同様の評価項目で評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1において、用いた材料を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真エンドレスベルトを作製した。ただし、電子写真エンドレスベルトのサイズは、周長700mm、幅260mm、厚さ100μmとした。
得られた電子写真エンドレスベルトを中間転写ベルトとして図6に示す構成の電子写真装置(カラーレーザープリンター)に装着し、実施例1と同様の評価項目で評価した。評価結果を表1に示す。
(比較例1〜9)
実施例1において、それぞれ用いた材料を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真エンドレスベルト(転写材搬送ベルト)を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。ただし、比較例1では上記混練温度を270℃とし、比較例2では上記混練温度を300℃とし、比較例3では上記混練温度を330℃とし、比較例4では上記混練温度を280℃とした。また、比較例8では屈曲試験で電子写真エンドレスベルトが破断してしまったので、耐クリープ性は評価できなかった。評価結果を表2に示す。
Figure 2005200634
Figure 2005200634
以下に、表1および2の説明をする。
・ポリアミド樹脂
「PA」=「ポリアミド」
PA610:東レ製のアミランCM2001
PA612:ダイセル・デグサ製のダイアミドD22
PA11:アトフィナ製のリルサンBESNOTL
PA12:宇部興産製のウベスタ3030U
PA6:東レ製のアミランCM1041(LO)
PA66:旭化成製のレオナ1700S
PA46:DJEP製のStanylTS300
MXD6:三菱ガス化学製のMXナイロンS6121
・変性ポリオレフィン
E−GMA(エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体):住友化学工業製のボン
ドファーストE
MAH−PE(マレイン酸変性ポリエチレン):日本ユニカー製のNUCポリエチGA
−004
・分散剤
H−818(縮合リシノレイン酸ポリグリセル):太陽化学製のチラバゾールH818
P−4(ポリグリセリンステアリン酸エステル):太陽化学製のチラバゾールP−4
・難燃剤
メラミンシアヌレート:日産化学工業、MC−610
・帯電防止剤
PEEA(ポリエーテルエステルアミド樹脂):三洋化成工業製のペレスタットNC6
321
・ベルト種類
「ETB」=「転写材搬送ベルト」
「ITB」=「中間転写ベルト」
・体積抵抗率
上述のとおりに測定した。(N/N環境下、100V印加)
・耐屈曲性
耐屈曲性の評価試験で、100万回往復しても破断や亀裂を生じないものをA、100
万回往復する前に破断や亀裂を生じたものをCとした。
・耐クリープ性
耐クリープ性の評価試験で、クリープ率が1%未満のものをAA、1%以上3%未満のものをA、3%以上4%未満のものをB、4%以上ものをCとした。
・環境抵抗差
1桁未満のものをA、1桁以上2桁未満のものをB、2桁以上のものをCとした。
・初期の画像
N/N、L/L、H/Hの各環境下においていずれも良好なものをA、N/Nの環境下においては良好だがL/LまたはH/H環境下において画像不良のあるものをB、L/LおよびH/H環境下において画像不良のあるものをCとした。
・耐久試験後
N/N、L/L、H/Hの各環境下においていずれも良好なものをA、N/N、L/L、H/Hのいずれかの環境下においてクリープや破断や亀裂が生じたものをCとした。
インフレーション成形法を採用した、電子写真エンドレスベルトを製造する装置の概略構成の一例を示す図である。 インフレーション成形法を採用した、電子写真エンドレスベルトを製造する装置の概略構成の別の例を示す図である。 2軸押し出し機の概略構成の一例を示す図である。 中間転写方式のカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 インライン方式のカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 中間転写方式のカラー電子写真装置の概略構成の別の例を示す図である。 屈曲試験装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
101 押し出し機
102 ホッパー
103 環状ダイ
104 気体導入路
105 気体
106 成形体
107 寸法安定ガイド
108 ピンチローラー
109 カッター
201 押し出し機201
202 ホッパー
301 2軸押し出し機
302 ホッパー
302’ ホッパー
303 ストランドダイ
304 ストランド
305 水槽
306 ストランドカッター
1 電子写真感光体
2 軸
3 一次帯電部材
4 露光光(画像露光光)
5 現像剤担持体
6 転写帯電部材
7 クリーニング部材
8 定着手段
11 中間転写ベルト
12 張架ローラー
5Y 第1色用現像剤担持体
5M 第2色用現像剤担持体
5C 第3色用現像剤担持体
5K 第4色用現像剤担持体
6p 一次転写帯電部材
6s 二次転写帯電部材
7r 電荷付与部材
1Y 第1色用電子写真感光体
1M 第2色用電子写真感光体
1C 第3色用電子写真感光体
1K 第4色用電子写真感光体
2Y 軸
2M 軸
2C 軸
2K 軸
3Y 第1色用一次帯電部材
3M 第2色用一次帯電部材
3C 第3色用一次帯電部材
3K 第4色用一次帯電部材
4Y 露光光
4M 露光光
4C 露光光
4K 露光光
6Y 第1色用転写帯電部材
6M 第2色用転写帯電部材
6C 第3色用転写帯電部材
6K 第4色用転写帯電部材
7Y 第1色用クリーニング部材
7M 第2色用クリーニング部材
7C 第3色用クリーニング部材
7K 第4色用クリーニング部材
13 二次転写対向ローラー
14 転写材搬送ベルト
15 吸着ローラー
16 分離帯電器
6pY 第1色用一次転写帯電部材
6pM 第2色用一次転写帯電部材
6pC 第3色用一次転写帯電部材
6pK 第4色用一次転写帯電部材
7’ 中間転写ベルト用クリーニング部材
P 転写材
701 短冊状サンプル
702 チャック
703 チャック
704 クランク
705 ローラー
F 荷重

Claims (13)

  1. ポリアミド樹脂、カーボンブラックおよびフィラーを含有する電子写真エンドレスベルトであって、
    該ポリアミド樹脂は、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11およびポリアミド12からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であり、
    該フィラーは、酸化物、水酸化物、炭酸塩およびケイ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のフィラーであり、
    該ポリアミド樹脂の質量(A)と該カーボンブラックおよび該フィラーの合計質量(B)との比(A:B)が90:10〜50:50である
    ことを特徴とする電子写真エンドレスベルト。
  2. 前記ポリアミド樹脂の質量(A)と前記カーボンブラックおよび前記フィラーの合計質量(B)との比(A:B)が75:25〜60:40である請求項1に記載の電子写真エンドレスベルト。
  3. 前記ポリアミド樹脂が、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11およびポリアミド12からなる群より選択される2種の樹脂の混合物であり、該2種の樹脂の質量比が10:90〜90:10である請求項1または2に記載の電子写真エンドレスベルト。
  4. さらに変性ポリオレフィンおよび熱可塑性エラストマーの少なくとも一方を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
  5. 前記変性ポリオレフィンが、マレイン酸変性ポリエチレン、または、グリシジルメタクリレートとポリエチレンとの共重合体である請求項4に記載の電子写真エンドレスベルト。
  6. さらに酸化防止剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
  7. さらに難燃剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
  8. さらに分散剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
  9. 前記分散剤が、縮合リシノレイン酸ポリグリセル、または、ポリグリセリンステアリン酸エステルである請求項8に記載の電子写真エンドレスベルト。
  10. 前記電子写真エンドレスベルトが転写材搬送ベルトである請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
  11. 前記電子写真エンドレスベルトが中間転写ベルトである請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
  12. 少なくとも請求項1〜11のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルトを有することを特徴とする電子写真装置。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルトの製造方法であって、
    前記ポリアミド樹脂を2軸押し出し機に投入するポリアミド樹脂投入工程と、
    該ポリアミド樹脂投入工程により2軸押し出し機に投入されたポリアミド樹脂が溶融した際に前記カーボンブラックおよび前記フィラーを2軸押し出し機に投入するカーボンブラック・フィラー投入工程と
    を含むことを特徴とする電子写真エンドレスベルトの製造方法。
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