JP2014130215A - シームレスベルト及びその製造方法、並びに画像形成装置 - Google Patents

シームレスベルト及びその製造方法、並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性をいずれも満たし、ベルト走行時のベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じないシームレスベルトの提供。
【解決手段】シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体と、導電性付与剤と、を含有するシームレスベルトである。
【選択図】なし

Description

本発明は、中間転写ベルト等に好適なシームレスベルト及びシームレスベルの製造方法、並びに画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトは、電気抵抗の均一性、表面平滑性、機械特性(高屈曲、高弾性、高伸度)、高寸法精度(膜厚、周長)が要求される。また、最近では部品レベルでの難燃性も求められ、UL規格(Under Writers Laboratories Inc.Standard)であるUL94の難燃規格のVTM−0を満たすことが必要とされている。
以上のような要求特性を満足する材料として、熱硬化性のポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂に導電性を付与した材料が使用されている。例えば、ポリイミド樹脂から耐熱性の無端ベルト(シームレスベルト)を製造する方法としては、ポリイミドワニスを金属で構成される円筒体の外周面にキャスト成形した後、このキャスト成形したポリイミドワニスを加熱してイミド化することによりポリイミド無端ベルトとする方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、この提案の技術は、材料コストが高く、イミド化工程に時間がかかるので製造コストも高くなるという問題がある。また、前記提案では寸法規格が変更される度に新たな金型が必要になるので、金型を複数個用意しておく必要があり、イニシャルコストが高くなるという問題がある。
前記中間転写ベルトは、電子写真方式の画像形成装置の中でも高価格の部品であり、コストダウンが強く要求されている。前記中間転写ベルトを低コスト化するためには、熱可塑性樹脂を用いて、押出成形又はインフレーション成形できれば、非常に安価に製造できる。
また、難燃性の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリサルフォン(PS)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、熱可塑性ポリイミド(TPI)、液晶ポリマー(LCP)、などがある。
前記難燃性の熱可塑性樹脂を用いた導電性シームレスベルトとしては、例えば、ポリエーテルサルフォン樹脂(PES)と、液晶ポリマー(LCP)と、導電性フィラーとを含む導電性ベルトが提案されている(特許文献2参照)。しかし、この提案の技術では、耐屈曲性(MIT試験値)が低いため、ベルト走行時に端部クラックが発生しやすく、耐久性に劣るという問題がある。
また、ポリエーテルイミド(PEI)と、ポリエーテルイミド−シロキサンブロック共重合体と、導電性カーボンとを含む導電性熱可塑性樹脂フィルムが提案されている(特許文献3参照)。しかし、この提案の組成では、難燃性は達成できるが、所望の機械特性が達成できないという問題がある。
また、ポリアミド系樹脂にハロゲン系難燃剤を添加した導電性エンドレスベルトが提案されている(特許文献4参照)。しかし、この提案では、ポリアミド系樹脂の弾性率が低く、目標の耐久性に到達しない。また、吸水率が大きく、波打ちによる位置ずれ画像不良が発生しやすいという問題がある。また、添加剤系では分子量が小さいと表面にブリードアウトして、画像不良が発生しやすいという問題がある。
また、ポリアリレート樹脂からなるエンドレスベルト状の転写部材が提案されている(特許文献5参照)。しかし、この提案の技術では、非結晶性材料であるポリアリレート樹脂に導電性フィラーを10質量%程度配合すると、目標となる耐屈曲性(MIT試験値)が500回以上を達成できないという問題がある。
また、ポリフェニレンスルフィド樹脂と、ポリエーテルイミド樹脂又はポリエーテルサルフォン樹脂と、エポキシ基、アミノ基及びイソシアネート基から選ばれる少なくとも1種の基を有する相溶化剤とを含有するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が提案されている(特許文献6参照)。この提案には、カーボンブラック等の無機フィラーを添加することができると記載されているが、実施例では炭酸カルシウムのみが用いられている。また、導電性シームレスベルトに用いる旨の記載はなく、この提案のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を厚み50μm〜80μmのフィルムに成形すると、このフィルムの難燃性はUL94規格でVTM−1となり、VTM−0の達成は困難である。
したがって、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性をいずれも満たし、ベルト走行時におけるベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じないシームレスベルトの提供が望まれている。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性をいずれも満たし、ベルト走行時におけるベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じないシームレスベルトを提供することを目的とする。
前記課題を達成するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、非結晶性樹脂であるシロキサン結合を有するポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選ばれる少なくとも1種の結晶性樹脂と、相溶化剤としてのエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体とからなるポリマーアロイに、導電性フィラーを配合することにより、これらの相乗効果によって、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性を達成でき、ベルト走行時におけるベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じないシームレスベルトが得られることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明のシームレスベルトは、シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体と、導電性付与剤とを含有することを特徴とする。
本発明によると、前記従来における諸問題を解決でき、前記目的を達成することができ、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性をいずれも満たし、ベルト走行時におけるベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じないシームレスベルトを提供することができる。
図1は、ポリマーアロイにおける2種以上のポリマーのうちの1種のポリマーの含有量と特性との関係を示す図である。 図2は、シリコーン変性ポリエーテルイミドに対するポリフェニルサルファイド(PPS)含有量と破断点伸び率との関係を示すグラフである。 図3は、シリコーン変性ポリエーテルイミドに対するポリフェニルサルファイド(PPS)含有量と耐屈曲性(MIT試験値)との関係を示すグラフである。 図4は、押出成形工程に用いる環状ダイス及びマンドレルを示す概略図である。 図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図6は、図5の画像形成装置における感光体を配設する作像部の構成の一例を示す概略断面図である。
(シームレスベルト)
本発明のシームレスベルトは、シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体と、導電性付与剤とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明においては、前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種の結晶性樹脂とが、相溶化剤としてのエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体によってポリマーアロイ化されている。
一般に、2種以上のポリマーを混合するポリマーアロイには、異種ポリマーが相分離を起さず均一に混合した状態のもの(相溶性ポリマーアロイ)と、異種ポリマーが非相溶で相分離した状態のもの(非相溶性ポリマーアロイ)とがある。
ここで、前記ポリマーアロイにおける2種以上のポリマーのうちの1種のポリマーの含有量と特性との関係は、図1に示すように、(1)加成性則に従う場合、(2)加成性則からの隔たりが正の場合、(3)加成性則からの隔たりが負の場合の3つに分類される。非相溶性ポリマーアロイの場合には、前記(3)の加成性則からの隔たりが負の場合が多く、ポリマーアロイの効果が現れにくい。
本発明は、本発明者らの鋭意検討により、前記(2)の加成性則からの隔たりが正の場合となるポリマーアロイ処方を見出したものである。
即ち、ポリエーテルイミド(PEI)と、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性フッ素樹脂(例えば、PVDF)及び液晶ポリマー(LCP)から選択される少なくとも1種の結晶性樹脂とを、相溶化剤であるエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体でポリマーアロイ化した薄いフィルム(厚み50μm〜100μm)は、難燃性がUL94規格でVTM−1となり、目標とするVTM−0を達成できなかった。そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、ポリエーテルイミド(PEI)の代わりに、PEIとシロキサン結合とをブロック共重合して得られたシリコーン変性ポリエーテルイミド(シリコーン変性PEI)を用いると、UL94規格でVTM−0を達成できることを知見した。また、PEIの代わりにシリコーン変性PEIを用いることにより、成形温度の10℃〜20℃低温化が可能になり、高温成形時の滞留による熱酸化劣化(ぶつ欠点)の低減効果がある。更に、低温化により、機械特性(特に耐折性)も向上する。
次に、前記シリコーン変性PEIにカーボンブラックを8質量%配合したコンパウンドから成形したフィルムでは、下記表1に示すように、機械特性において破断点伸び率と耐屈曲性(MIT試験値)が不足する。一方、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性フッ素樹脂としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)及び液晶ポリマー(LCP)についても、下記表1に示すように、機械特性及び難燃性のいずれかの項目が目標未達成となることがわかった。
*表1中○は目標達成、×は目標未達成、△は膜厚依存性あり、薄膜(厚み50μm)でVTM−1(ただし、エポキシ系相溶化剤を2質量%配合)
なお、機械特性及び難燃性の試験方法は、後述する実施例に記載の方法で行った。
本発明者らは、相溶化剤としてエチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体を用いたポリマーアロイ化について鋭意検討した結果、機械特性及び難燃性が不足するポリマー同士であっても、シリコーン変性PEIと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種の結晶性樹脂とのポリマーアロイ化による相乗効果によって、目標とする特性を達成できることを知見した。
<シロキサン結合を含むポリエーテルイミド>
前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミドは、ポリエーテルイミド(PEI)にシロキサン基を導入してシリコーンエラストマーが示す柔軟性を付与した非結晶性の熱可塑性樹脂であり、押出成形可能なポリマーである。
前記ポリエーテルイミド(PEI)は、下記一般式1で表される耐熱性と強度を持つイミド結合と、加工性を持つエーテル結合とを分子内に有する。
<一般式1>
ただし、前記式中nは、重合度を表し、60以上が好ましく、60〜200がより好ましい。
前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミドは、前記一般式1で表されるPEIに、下記一般式2で表されるシロキサン基をブロック共重合して得られたシリコーン変性ポリエーテルイミドであり、高い難燃性と良好な押出成形性を有し、優れた柔軟性を有する。
<一般式2>
ただし、前記式中mは、重合度を表し、1以上が好ましく、1〜10がより好ましい。
前記シリコーン変性ポリエーテルイミド樹脂としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、SABICイノベーティブプラスチックスジャパン社製のシルテムSMT1500、シルテムSMT1600、シルテムSMT−1700、などが挙げられる。
<ポリフェニレンサルファイド>
前記ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、下記一般式で表される構造を有する結晶性の耐熱ポリマーである。
ただし、前記式中nは、重合度を表し、100以上が好ましく、100〜500がより好ましい。
前記ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、大別すると架橋型ポリマーとリニアー型ポリマーの2種類がある。これらの中でも、本発明のような薄いフィルムを製造する場合には、リニアー型ポリマーが好ましい。前記架橋型ポリマーはゲル化物が多く含まれ、フィルムに成形すると表面に欠点となって表れることがある。
前記ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、前記シリコーン変性ポリエーテルイミド(シリコーン変性PEI)とポリマーアロイ化されると、PPSがミクロ相分離構造をとり、破断点伸び率と耐屈曲性(MIT試験値)がPPS含有量により大きく向上する領域が存在する。
ここで、前記シリコーン変性PEIに対するPPS含有量と破断点伸び率との関係を図2に示す。前記シリコーン変性PEIに対するPPS含有量が5質量%〜40質量%及び70質量%〜95質量%の時に加成性則より正の位置になり、相乗効果を示すことがわかる。一方、前記シリコーン変性PEIに対するPPS含有量と耐屈曲性(MIT試験値)との関係を図3に示す。耐屈曲性(MIT試験値)は、PPS含有量が10質量%〜40質量%、及び60質量%〜95質量%の時に加成性則より正の位置になり、相乗効果を示すことがわかる。このように、前記シリコーン変性PEIに前記PPSを配合することにより、電子写真用シームレスベルトでは特に重要な破断点伸び率と耐屈曲性(MIT試験値)が大きく向上する。
前記ポリフェニレンサルファイド(PPS)としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、E1380(リニアー型PPS、東レ株式会社製)、PY−23(リニアー型高分子量PPS、東レ株式会社製)、T1881−3(リニアー型高分子量PPS、東レ株式会社製)、などが挙げられる。
<ポリエーテルエーテルケトン>
前記ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、下記一般式で表される構造を有する結晶性の耐熱ポリマーである。
ただし、前記式中nは、重合度を表し、100以上が好ましく、100〜1,000がより好ましい。
前記ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、他の材料との変性物であっても構わない。
前記シリコーン変性PEIと前記PEEKとのポリマーアロイ化でも、前記PPSと同様に耐屈曲性(MIT試験値)が大きく向上する。また、引張強度、引張弾性率はPEEK単独でも高いため、PEEKのポリマーアロイ化物も高くなる。しかし、PEEKは他の材料と比べて、高価な材料であるため、PEEKの含有量は、30質量%以下であることが好ましい。
前記ポリエーテルエーテルケトンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、5000G(ダイセル・エボニック株式会社製)、などが挙げられる。
<熱可塑性フッ素樹脂>
前記熱可塑性フッ素樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン−テトラフルオロエチレン樹脂(ETFE)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体樹脂(PVDF−ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、難燃性の点から、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が特に好ましい。
前記ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、下記一般式で示される耐熱性ポリマーである。
ただし、前記式中nは、重合度を表し、2,000以上が好ましく、2,000〜10,000がより好ましい。
前記ポリフッ化ビニリデン(PVDF)としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、KYMR741(アルケマ社製)、などが挙げられる。
<液晶ポリマー>
前記液晶ポリマー(LCP)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式で表され、耐熱性によりType1〜Type3に分類される芳香環を有するポリエステル樹脂が好ましい。
ただし、前記一般式中、x、y、及びnは、各構造単位の共重合比率を表す。
前記液晶ポリマー(LCP)は、溶融状態で液晶性が発現し、固化しても配向状態が保持される。このため、流れ方向(押出し方向)に強く配向し、強い異方性が現れる。そのため、フィルム化すると配向方向(押出し方向)の引き裂き強度が非常に弱くなる。したがって、前記シリコーン変性PEIと前記LCPとをポリマーアロイ化する場合には、前記LCPの含有量は0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましい。
前記液晶ポリマーとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、RB110(住友化学株式会社製)、などが挙げられる。
前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミド(A)と、前記ポリフェニレンサルファイド、前記ポリエーテルエーテルケトン、前記熱可塑性フッ素樹脂及び前記液晶ポリマーから選択される少なくとも1種(B)との質量比率(A/B)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、90/10〜10/90が好ましく、90/10〜70/30、又は10/90〜30/70がより好ましい。等量配合に近い場合は、相分離構造のドメインサイズが大きくなり、機械特性が低下することがある。前記質量比率(A/B)のうちAの割合が、90質量%を超えると、結晶性樹脂の量が減少し、機械特性(特に耐折性)が低下することがある。一方、前記質量比(A:B)のうちAの割合が、10質量%未満であると、成形性が低下したり、打痕、傷、キンク等が発生しやすくなることがある。前記質量比率(A/B)が、前記より好ましい範囲内であると、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性をいずれも満たし、ベルト走行時のベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じない点で有利である。
<エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体>
前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体は、分子中にグリシジル基と、エチレン鎖を有しており、相溶化剤として用いられる。
前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、ボンドファーストE、ボンドファースト2C(いずれも、住友化学株式会社製)、などが挙げられる。
前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高温、高圧、気相中でエチレンとグリシジルメタクリレートとを反応させることによりエチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を合成する方法などが挙げられる。
前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜5質量%が好ましく、1質量%〜2質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、機械特性が低下することがあり、5質量%を超えると、表面光沢性が低下することがある。
<導電性付与剤>
前記導電性付与剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボン系導電性付与剤、金属系導電性付与剤、金属酸化物系導電性付与剤、金属被覆系導電性付与剤、などが挙げられる。
前記金属系導電性付与剤としては、例えば、Ag、Ni、Cu、Zn、Al、ステンレスなどが挙げられる。
前記金属酸化物系導電性付与剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化インジウム、などが挙げられる。
これらも中でも、価格も安く、中〜高抵抗範囲も制御可能である点から、カーボンブラック、カーボンブラックと高分子型導電剤の組み合わせ、カーボンナノチューブが特に好ましい。
−カーボンブラック−
前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック等の導電性カーボンブラック;SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したカラーインク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイトなどが挙げられる。これらの中でも、導電性カーボンブラックが好ましく、ケッチェンブラックが特に好ましい。ケッチェンブラックは単位重量当りの粒子数が多いので、少ない含有量で所望の抵抗値が得られ、機械特性の低下を最小限にできる。
前記カーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、デンカブラック(電気化学工業株式会社製)、ケッチェンブラックEC300J(ライオン株式会社製)、などが挙げられる。
−カーボンブラックと高分子型導電剤の組み合わせ−
前記導電性付与剤が多量に配合されると、機械特性が低下する。このため、前記導電性付与剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10質量%以下が好ましい。しかし、ポリマー材料とカーボンブラックとの組み合わせによっては、カーボンブラックの含有量が10質量%を超えてしまう。そこで、カーボンブラックと高分子型導電剤を組み合わせることにより、カーボンブラックの含有量増大に伴う機械特性の低下を防止できることがわかった。
前記高分子型導電剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン導電性を有する種々の高分子材料が使用可能である。これらの中でも、ポリエーテルエステルアミドが、シームレスベルトに良好な導電性を付与する効果に優れている点で好ましい。
前記ポリエーテルエステルアミドは、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミドブロック単位と、ポリエーテルエステル単位とからなる共重合体を主成分とする化合物を意味する。
前記ポリエーテルエステルアミドとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、三洋化成工業株式会社製のペレスタットシリーズ、ペレクトロンシリーズ、などが挙げられる。
前記ポリエーテルエステルアミドの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶融重合等の公知の重合方法、などが挙げられる。
前記高分子型導電剤は、樹脂中に混ぜて加熱混合すると、成形時には引き伸ばされ、内部で筋状の導電回路を形成する。しかし、所望の電気抵抗値に合わせるには不向きであり、微調整が困難である。そこで、カーボンブラックを併用することによって、導電性付与剤の含有量を低減でき、かつ所望の電気抵抗値の調整が可能になる。前記カーボンブラックの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜5質量%が好ましく、前記高分子型導電剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜3質量%が好ましい。
−カーボンナノチューブ−
前記カーボンナノチューブの形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記カーボンナノチューブとしては、例えば、単層カーボンナノチューブ(SWNT)であってもよいし、多層カーボンナノチューブ(MWNT)であってもよい。
前記単層カーボンナノチューブ(SWNT)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、直径が10nm〜200nm程度であり、長さが0.5μm〜10μm程度であることが好ましい。
前記単層カーボンナノチューブとしては、例えば、アームチェアー型カーボンナノチューブ、ジグザグ型カーボンナノチューブ及びカイラル型カーボンナノチューブから選択されるものが好適に挙げられる。
前記多層カーボンナノチューブ(MWNT)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、直径が10nm〜200nm程度であり、長さが0.5μm〜10μm程度であり、その層数が2層〜100層程度であることが好ましい。
前記カーボンナノチューブの中でも、アスペクト比の大きなものは、少ない含有量で導電性が得られ、また、分散性も良好である。
前記カーボンナノチューブの直径が10nm〜200nm、長さが0.5μm〜10μmであって、前記カーボンナノチューブの含有量が1質量%〜3質量%で、体積抵抗値10Ω・cm〜1011Ω・cmを達成でき、前記カーボンブラックよりも含有量を低減でき、良好な機械特性を達成できる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、滑剤、電気抵抗調整剤、酸化防止剤、補強剤、充填剤、加硫促進剤、増量剤、各種顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤、などが挙げられる。
本発明のシームレスベルトは、シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレンとグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体と、導電性付与剤とを溶融混練した溶融混練物を、例えば、溶融押出成形法、射出成形法、ブロー成形法、インフレーション成形法などによって成形することができるが、以下に説明する本発明のシームレスベルトの製造方法により好適に製造される。
(シームレスベルトの製造方法)
本発明のシームレスベルトの製造方法は、溶融混練工程と、押出成形工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
<溶融混練工程>
前記溶融混練工程は、シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体と、導電性付与剤とを溶融混練して溶融混練物を得る工程である。
前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミド、前記ポリフェニレンサルファイド、前記ポリエーテルエーテルケトン、前記熱可塑性フッ素樹脂及び前記液晶ポリマーから選択される少なくとも1種、前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、及び前記導電性付与剤としては、上述したものを用いることができる。
前記溶融混練は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー等の混練機を用いて行うことができる。
<押出成形工程>
前記押出成形工程は、前記溶融混練物を押出成形する工程である。
前記押出成形工程において、環状ダイスの押出し方向下部に、該ダイスに連結してマンドレルを設け、該マンドレルにより前記ダイスから押出された押出成形物を溶融混練物のガラス転移温度以下まで冷却することが好ましい。前記冷却が前記溶融混練物のガラス転移温度を超えると、ベルト周長がマンドレル径より小さくなり、所望の周長が得られないことがある。
ここで、図4に示すように、環状ダイス(スパイラルダイス)201の溶融混練物の押出し方向下部に、該ダイスに連結したマンドレル202を配置している。マンドレル202は油温度調節機(不図示)に接続されており、温度制御可能となっている。マンドレル温度が溶融混練物(アロイ化されたポリマー)のガラス転移温度以下に設定されているので、チューブ状の押出成形物がマンドレルを抜ける時までには、冷却固化し、マンドレル径D2と同一寸法(周長)のシームレスベルトが得られる。一方、溶融混練物のガラス転移温度を超えるマンドレル温度では、引き取りテンションにより寸法(周長)がマンドレル径D2よりも小さくなって、安定しない。この場合、ダイスリップ径D1とマンドレル径D2とは(D1:D2)が1:1であることが好ましいが、±10%程度の変動は許容される。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、切断工程、洗浄工程、乾燥工程、などが挙げられる。
本発明のシームレスベルトの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm〜200μmが好ましく、50μm〜150μmがより好ましい。前記平均厚みが、30μm未満であると、強度が小さくなり、ベルトが裂けやすくなることがあり、200μmを超えると、可撓性が失われベルト走行性が低下するとともに、ベルトが割れやすくなることがある。
前記シームレスベルトの平均厚みの測定方法としては、例えば、接触型(指針型)乃至渦電流式の膜厚計、例えば、電子メイクロメーター(アンリツ株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明のシームレスベルトは、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトにおいて必要とされる以下の機械特性、電気特性、難燃性を満たしている。
(1)機械特性
前記シームレスベルトの引張強度(破断点応力)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50MPa以上が好ましく、50MPa〜300MPaがより好ましい。前記引張強度(破断点応力)が、50MPa未満であると、ベルトが裂けたり、亀裂が入ったりする不具合が発生することがある。
前記引張強度は、例えば、JIS K7127に準拠して測定することができる。
前記シームレスベルトの引張弾性率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,800MPa以上が好ましく、1,800MPa〜5,000MPaがより好ましい。前記引張弾性率が、1,800MPa未満であると、ベルトの耐久性が不足し、経時でベルト表面にキズが発生し、画像不良を発生させることがある。
前記引張弾性率は、例えば、JIS K7127に準拠して測定することができる。
前記シームレスベルトの破断点伸び率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20%以上が好ましく、20%〜300%がより好ましい。前記破断点伸び率が、20%未満であると、ベルトにキズや打痕が発生しやすくなることがある。
前記破断点伸び率は、例えば、JIS K7127に準拠して測定することができる。
前記シームレスベルトの耐屈曲性(0.38R−MIT試験値)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、500回以上が好ましい。前記耐屈曲性は、大きい方が好ましく、上限値については特に制限されない。なお、シームレスベルトの厚みは70μm±10μmである。前記耐屈曲性(MIT試験値)が、500回未満であると、ベルト耐久性が劣り、耐久性が要求される機種では採用できないことがある。
前記耐屈曲性(MIT試験値)は、例えば、JIS P8115に準拠して測定することができる。
前記シームレスベルトの引き裂き強度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3N/mm以上が好ましい。前記引き裂き強度は、大きい方が好ましく、上限値については特に制限されない。前記引き裂き強度が、3N/mm未満であると、ベルト耐久性が劣り、ベルト端部で亀裂が入りやすくなることがある。
前記引き裂き強度は、例えば、JIS K7128に準拠して測定することができる。
(2)電気特性
前記シームレスベルトの表面抵抗率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1×10Ω/□〜1×1011Ω/□(ただし、10V〜500Vの間)が好ましい。
前記シームレスベルトの体積抵抗率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1×10Ω・cm〜1×1011Ω・cm(ただし、10V〜500Vの間)が好ましい。
前記抵抗率は、例えば、ハイレスタUP MCP−HT450型(株式会社三菱化学アナリテック製)を用いて、温度20℃±3℃、相対湿度50%±10%で測定することができる。
体積抵抗率(Ω・cm)は、100V、10sec印加後の値を測定し、表面抵抗率(Ω/□)は100V、10sec印加後の値、及び500V、10sec印加後の値を測定し、5箇所の測定地点の平均を測定値とした。
(3)難燃性
前記シームレスベルトの難燃性は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、UL94垂直燃焼試験(UL94VTM)の判定基準に基づき、VTM−0であることが好ましい。
本発明のシームレスベルトは、各種用途に好適に用いられるが、電子写真方式の画像形成装置の中間転写ベルトとして必要とされる機械特性、電気特性、及び難燃性をいずれも満たし、ベルト走行時のベルト端部のクラック発生を防止でき、色ずれ等の画像欠陥が生じないので、以下に説明する画像形成装置の中間転写ベルトに好適に用いられる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、第1の形態では、像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、
前記像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、
前記中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、
前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記中間転写ベルトが、本発明の前記シームレスベルトである。
本発明の画像形成装置は、第2の形態では、像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、
前記像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写するために前記記録媒体を搬送する転写ベルトと、
前記像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記中間転写ベルトが、本発明の前記シームレスベルトである。
ここで、図5は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。この図5の画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す。)、シアン(以下、「C」と記す。)、マゼンタ(以下、「M」と記す。)、ブラック(以下、「K」と記す。)の4色のトナーから、カラー画像を形成するものである。
まず、複数の像担持体を備え、前記複数の像担持体を表面移動部材の移動方向に並列させる画像形成装置(いわゆる「タンデム型画像形成装置」と称することもある。)の基本的な構成について説明する。
図5に示す画像形成装置は、像担持体として4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを備えている。なお、ここではドラム状の感光体を例に挙げているが、ベルト状の感光体を採用することもできる。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ表面移動部材である中間転写ベルト10に接触しながら、図5中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図5中矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、比較的薄い円筒状の導電性基体上に感光層を形成し、前記感光層上に保護層を形成したものであり、感光層と保護層との間に中間層を設けてもよい。
図6は、図5における感光体を配設する作像部2の構成の一例を示す概略断面図である。なお、作像部2Y、2C、2M、2Kにおける各感光体1Y、1C、1M、1K周りの構成はすべて同じであるため、1つの作像部についてのみ図示し、色分け用の符号Y、C、M、Kについては省略してある。感光体1の周りには、その表面移動方向に沿って、帯電手段としての帯電手段3、現像手段5、感光体1上のトナー像を記録媒体又は中間転写ベルト10に転写する転写手段6、感光体1上の未転写トナーを除去するクリーニング手段7の順に配置されている。帯電手段3と現像手段5との間には、帯電した感光体1の表面の画像データに基づいて露光し、静電潜像を書き込む露光手段4から発せられる光が感光体1まで通過できるようにスペースが確保されている。
帯電手段3は、感光体1の表面を負極性に帯電する。この帯電手段3は、いわゆる接触・近接帯電方式で帯電処理を行う帯電部材としての帯電ローラを備えている。即ち、この帯電手段3は、帯電ローラを感光体1の表面に接触又は近接させ、前記帯電ローラに負極性バイアスを印加することで、感光体1の表面を帯電する。感光体1の表面電位が−500Vとなるような直流の帯電バイアスを帯電ローラに印加している。
なお、帯電バイアスとして、直流バイアスに交流バイアスを重畳させたものを利用することもできる。また、帯電手段3には、帯電ローラの表面をクリーニングするクリーニングブラシを設けてもよい。なお、帯電手段3として、帯電ローラの周面上の軸方向両端部分に薄いフィルムを巻き付け、これを感光体1の表面に当接するように設置してもよい。この構成においては、帯電ローラの表面と感光体1の表面との間は、フィルムの厚さ分だけ離間した極めて近接した状態となる。したがって、帯電ローラに印加される帯電バイアスによって、帯電ローラの表面と感光体の表面との間に放電が発生し、その放電によって感光体の表面が帯電される。
このようにして帯電した感光体1の表面には、露光手段4によって露光されて各色に対応した静電潜像が形成される。この露光手段4は、各色に対応した画像情報に基づき、感光体1に対して各色に対応した静電潜像を書き込む。なお、露光手段4は、レーザ方式であるが、LEDアレイと結像手段とからなる他の方式を採用することもできる。
トナーボトル31Y、31C、31M、31Kから現像手段5内に補給されたトナーは、現像剤供給ローラ5bによって搬送され、現像ローラ5a上に担持されることになる。この現像ローラ5aは、感光体1と対向する現像領域に搬送される。ここで、現像ローラ5aは、感光体1と対向する領域(以下、「現像領域」と称することもある。)において感光体1の表面よりも速い線速で同方向に表面移動する。そして、現像ローラ5a上のトナーが、感光体1の表面を摺擦しながら、トナーを感光体1の表面に供給する。このとき、現像ローラ5aには、図示しない電源から−300Vの現像バイアスが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体1上の静電潜像と現像ローラ5aとの間では、現像ローラ5a上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、現像ローラ5a上のトナーは、感光体1上の静電潜像に付着することになる。この付着によって感光体1上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像に現像される。
転写手段6における中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ11、12、13に張架されており、図5中矢印の方向に無端移動する構成となっている。この中間転写ベルト10上には、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像が静電転写方式により互いに重なり合うように転写される。静電転写方式には、転写チャージャを用いた構成もあるが、ここでは転写チリの発生が少ない転写ローラ14を用いた構成を採用している。具体的には、各感光体1Y、1C、1M、1Kと接触する中間転写ベルト10の部分の裏面に、それぞれ転写手段6としての一次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kを配置している。ここでは、各一次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kにより押圧された中間転写ベルト10の部分と各感光体1Y、1C、1M、1Kとによって、一次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像を中間転写ベルト10上に転写する際には、各一次転写ローラ14に正極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ニップ部には転写電界が形成され、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像は、中間転写ベルト10上に静電的に付着し、転写される。
感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト10に転写させる場合、感光体1と中間転写ベルト10は、圧接していることが好ましい。このときの圧接力は、10N/m〜60N/mの範囲にあることが好ましい。
中間転写ベルト10の周りには、その表面に残留したトナーを除去するためのベルトクリーニング手段15が設けられている。このベルトクリーニング手段15は、中間転写ベルト10の表面に付着した不要なトナーをファーブラシ及びクリーニングブレードで回収する構成となっている。なお、回収した不要なトナーは、ベルトクリーニング手段15内から図示しない搬送手段により図示しない廃トナータンクまで搬送される。また、支持ローラ13に張架された中間転写ベルト10の部分には、二次転写ローラ16が接触して配置されている。この中間転写ベルト10と二次転写ローラ16との間には二次転写ニップ部が形成され、この部分に、所定のタイミングで記録媒体としての転写紙が送り込まれるようになっている。この転写紙は、露光手段4の図中下側にある給紙カセット20内に収容されており、給紙ローラ21、レジストローラ対22等によって、二次転写ニップ部まで搬送される。そして、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像は、二次転写ニップ部において、転写紙上に一括して転写される。この二次転写時には、二次転写ローラ16に正極性のバイアスが印加され、これにより形成される転写電界によって中間転写ベルト10上のトナー像が転写紙上に転写される。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には、定着手段としての加熱定着装置23が配置されている。この加熱定着装置23は、ヒータを内蔵した加熱ローラ23aと、圧力を加えるための加圧ローラ23bとを備えている。二次転写ニップ部を通過した転写紙は、これらのローラ間に挟み込まれ、熱と圧力を受けることになる。これにより、転写紙上に載っていたトナーが溶融し、トナー像が転写紙に定着される。そして、定着後の転写紙は、排紙ローラ24によって、装置上面の排紙トレイ上に排出される。
現像手段5は、そのケーシングの開口から現像剤担持体としての現像ローラ5aが部分的に露出している。また、ここでは、キャリアを含まない一成分現像剤を使用している。現像手段5は、図5に示したトナーボトル31Y、31C、31M、31Kから、対応する色のトナーの補給を受けてこれを内部に収容している。このトナーボトル31Y、31C、31M、31Kは、それぞれが単体で交換できるように、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。このような構成とすることで、トナーエンド時にはトナーボトル31Y、31C、31M、31Kだけを交換すればよい。したがって、トナーエンド時にまだ寿命に達していない他の構成部材はそのまま利用でき、ユーザーの出費を抑えることができる。
現像剤収納器5d中の現像剤(トナー)は、供給ローラ5bで攪拌されながら、感光体1に供給する前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ5aのニップ部分に運ばれる。このとき供給ローラ5bと現像ローラ5aは、ニップ部で逆方向(カウンタ回転)に回転している。更に、現像ローラ5aに当接するように設けられた現像剤層規制部材としての規制ブレード5cで現像ローラ5a上のトナー量が規制され、現像ローラ5a上にトナー薄層が形成される。また、トナーは、供給ローラ5bと現像ローラ5aのニップ部と規制ブレード5cと現像ローラ5aの間で摺擦され、適正な帯電量に制御される。
前記画像形成装置においては、潜像担持体、帯電手段、現像手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機、プリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−シームレスベルトの作製−
シリコーン変性ポリエーテルイミド(シリコーン変性PEI)(シルテムSMT−1700、SABICイノベーテイブプラスチックジャパン社製)80質量部、ポリフェニレンサルファイド(PPS)(E1380、リニアー型PPS、東レ株式会社製)20質量部、相溶化剤としてのエチレン−グルシジルメタクリレート共重合体(ボンドファーストE、住友化学株式会社製)1質量部、及び導電性付与剤としてのカーボンブラック(ケッチェンブラックEC300J、ライオン株式会社製)4.5質量部を、2軸押出混練機(L/D=60)を用いて320℃±10℃で溶融混練し、ペレット化した。得られたペレット(溶融混練物)のガラス転移温度は196℃であった。溶融混練物のガラス転移温度は、DSC法により測定した。
次に、図4に示す環状ダイスを備えた押出成形機のホッパー部に前記ペレットを投入し、成形温度320℃、マンドレル温度185℃の条件で、環状ダイスの下方に溶融チューブ状に押出成形し、この押出成形物を輪切りにして、内径250mm、幅240mm、厚み72μmの実施例1のシームレスベルトを作製した。
(実施例2〜22及び比較例1〜8)
−シームレスベルトの作製−
実施例1において、表2に示す材料を用い、表2に示す成形温度、マンドレル温度、及び成形厚みとなるように押出成形した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜22及び比較例1〜8のシームレスベルトを作製した。なお、表2中の各成分の量は質量部である。なお、溶融混練物のガラス転移温度は、DSC法により測定した。
作製した実施例及び比較例のシームレスベルトについて、以下のようにして、諸特性の評価を行った。結果を表2に示す。
<機械特性評価>
(1)引張強度(破断点応力)は、JIS K7127に準拠して、オートグラフAGS−5kNX(島津製作所製)により測定した。目標値は50MPa以上である。
(2)引張弾性率は、JIS K 7127に準拠して、オートグラフAGS−5kNX(島津製作所製)により測定した。目標値は1,800MPa以上である。
(3)破断点伸び率は、JIS K7127に準拠して、オートグラフAGS−5kNX(島津製作所製)により測定した。目標値は20%以上である。
(4)耐屈曲性(0.38R−MIT試験値)は、JIS P8115に準拠してMIT−DA(東洋精機株式会社製)により測定した。目標値は500回以上である。
(5)引き裂き強度は、JIS K7128に準拠して、オートグラフAGS−5kNX(島津製作所製)により測定した。目標値は3N/mm以上である。
<難燃性の評価>
Underwriters Laboratories社の安全標準UL94で規定された垂直燃焼試験の手順に基づき、n=5(サンプル数が5)にて燃焼試験を実施した。UL94垂直燃焼試験(UL94VTM)の判定基準に基づき、VTM−0、VTM−1、VTM−2、Notの判定を行った。VTM−0を満たすものを合格とした。
サンプルとして、長さ200mm×幅50mm×厚み0.06mmの試験片を用いた。
<抵抗率の測定>
作製した各シームレスベルトを、ハイレスタUP MCP−HT450型(株式会社三菱化学アナリテック製)を用いて、温度20℃±3℃、相対湿度50%±10%で、抵抗率の測定を行った。
体積抵抗率(Ω・cm)は、100V、10sec印加後の値を測定し、表面抵抗率(Ω/□)は100V、10sec印加後の値、及び500V、10sec印加後の値を測定し、5箇所の測定地点の平均を測定値とした。表面抵抗率の目標値はLogRs(Ω/□)=8.0〜11.0(at500V)であり、体積抵抗率の目標値はLogRv(Ω・cm)=8.0〜11.0(at100V)である。
<画像品位の評価>
作製した各シームレスベルトを、市販の複合機(MFP)(Aficio SP C430DN、株式会社リコー製)に中間転写ベルトとして装着し、2×2のハーフトーンの画像出力を行い、下記基準で画像品位、及びベルト走行時のベルト端部のクラック発生の有無の評価を行った。なお、トナーとしては、MFPに装着している黒色トナーを用いた。
〔評価基準〕
○:画像にムラや文字の滲み(ドットチリ)や白ポチ画像が見られない
△:画像にムラや文字の滲み(ドットチリ)や白ポチ画像やや見られる
×:画像にムラや文字の滲み(ドットチリ)が白ポチ画像見られる
<ベルト走行時のベルト端部のクラック発生の有無の評価>
ベルト走行時のベルト端部のクラック発生の有無を、4倍ルーペで目視評価した。
なお、表2中において、250k枚とは250,000枚出力を意味し、95k枚とは95,000枚出力を意味し、65k枚とは65,000枚出力を意味し、120k枚とは120,000枚出力を意味し、80k枚とは80,000枚出力を意味する。
表2中の商品名の詳細については、以下のとおりである。
(*1)ポリエーテルイミド(PEI):ウルテム1000、SABICイノベーテイブプラスチックジャパン社製
(*2)シロキサン結合を含むポリエーテルイミド(シリコーン変性ポリエーテルイミド):シルテムSMT−1700、SABICイノベーテイブプラスチックジャパン社製
(*3)結晶性樹脂:ポリフェニレンサルファイド(PPS)(E1380、リニアー型PPS、東レ株式会社製)
(*4)結晶性樹脂:ポリフェニレンサルファイド(PPS)(T1881−3、リニアー型高分子量PPS、東レ株式会社製)
(*5)結晶性樹脂:ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(5000G、ダイセル・エボニック株式会社製)
(*6)結晶性樹脂:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)(KYMR741、アルケマ社製)
(*7)結晶性樹脂:液晶ポリマー(LCP)(RB110、住友化学株式会社製)
(*8)相溶化剤:エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、ボンドファーストE、住友化学株式会社製
(*9)導電性付与剤:デンカブラック、電気化学工業株式会社製
(*10)導電性付与剤:ケッチェンブラックEC300J、ライオン株式会社製
(*11)導電性付与剤:高分子型帯電防止剤(ペレクトロンP、三洋化成工業株式会社製)
(*12)導電性付与剤:カーボンナノチューブ(CNT)(NT−7、保土谷化学工業株式会社製)
本発明の態様としては、以下のとおりである。
<1> シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、
ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、
エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体と、
導電性付与剤と、を含有することを特徴とするシームレスベルトである。
前記<1>に記載のシームレスベルトにおいては、(1)シロキサン結合を有するポリエーテルイミドを配合することにより、難燃性が向上し、UL944規格のVTM−0を達成することができる。(2)シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種とのポリマーアロイ化の相乗効果によって、フィルムの機械特性(伸び率、MIT試験値等)が向上する。(3)均一な膜厚制御が可能である。(4)電気特性の制御が可能であり、高精度でかつ繰り返し安定性の高い表面抵抗率及び体積抵抗率が得られる。(5)高弾性率のベルトが得られるため、画像形成装置において連続通紙200,000枚以上の高耐久性が得られる。という優れた効果を奏する。
<2> 前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミド(A)と、前記ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種(B)との質量比率(A/B)が、90/10〜70/30、又は10/90〜30/70である前記<1>に記載のシームレスベルトである。
前記<2>に記載のシームレスベルトにおいては、前記質量比率(A/B)を90/10〜70/30、又は10/90〜30/70に変えることにより、所望の機械特性に対応可能となる。例えば、高引張強度や高弾性のフィルムが必要な場合は、液晶性ポリマー(LCP)を使用することにより達成することができる。
<3> 前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体の含有量が、0.5質量%〜5質量%である前記<1>から<2>のいずれかに記載のシームレスベルトである。
<4> 前記導電性付与剤が、カーボンブラックである前記<1>から<3>のいずれかに記載のシームベルトである。
前記<4>に記載のシームレスベルトにおいては、安価な導電性カーボンブラックを用いることにより、低コストな導電性樹脂ベルトを提供できる。また、環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。
<5> 前記導電性付与剤が、カーボンブラックと高分子型導電剤との組み合わせである前記<1>から<3>のいずれかに記載のシームレスベルトである。
前記<5>に記載のシームレスベルトにおいては、(1)導電性カーボンブラックと高分子型導電剤の組み合わせとすることにより、導電性カーボンブラックの含有量を減らすことが可能になり、機械特性の低下を抑えられるため、ベルト走行時のベルト端部の割れや欠けが防止可能となる。(2)電気特性の制御が可能となり、高精度でかつ繰り返し安定性の高い表面抵抗率及び体積抵抗率が得られる。(3)環境依存性が小さく、安定した電気抵抗値が得られる。という優れた効果を奏する。
<6> 前記導電性付与剤が、カーボンナノチューブである前記<1>から<3>のいずれかに記載のシームレスベルトである。
前記<6>に記載のシームレスベルトにおいては、(1)カーボンナノチューブの含有量が5質量%以下で所望の電気抵抗値が得られ、機械特性の低下を抑えることができるため、ベルト走行時のベルト端部の割れや欠けが防止可能となる。(2)環境依存性が小さく安定した電気抵抗値が得られる。という優れた効果を奏する。
<7> シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレンとグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体と、導電性付与剤とを溶融混練して溶融混練物を得る溶融混練工程と、
前記溶融混練物を押出成形する押出成形工程と、を含むことを特徴とするシームレスベルトの製造方法である。
前記<7>に記載のシームレスベルトの製造方法においては、(1)安価な導電性樹脂ベルト製造プロセスにより、安価なシームレスベルトを提供できる。(2)溶融混練物の抵抗値、粘弾性、機械特性を管理した後、ベルト成形することで、安定した品質のベルトを製造できる。という優れた効果を奏する。
<8> 前記押出成形工程において、環状ダイスの押出し方向下部に、該ダイスに連結してマンドレルを設け、該マンドレルにより前記ダイスから押出された押出成形物を溶融混練物のガラス転移温度以下まで冷却する前記<7>に記載のシームレスベルトの製造方法である。
前記<8>に記載のシームレスベルトの製造方法においては、(1)安定した寸法(周長)のベルトが製造できる。(2)安定した機械強度品質のベルトが製造できる。(3)光沢度の制御が可能であり、表面光沢の良好なシームレスベルトが製造できる。(4)均一な電気抵抗値を有するシームレスベルトの製造が可能になる。という効果を奏する。
<9> 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、
前記像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、
前記中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、
前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有する画像形成装置であって、
前記中間転写ベルトが、前記<1>から<6>のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする画像形成装置である。
<10> 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、
前記像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写するために前記記録媒体を搬送する転写ベルトと、
前記像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有する画像形成装置であって、
前記転写ベルトが、前記<1>から<6>のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする画像形成装置である。
1 感光体
3 帯電手段
4 露光手段
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
10 中間転写ベルト
23 加熱定着装置
特開平7−295396号公報 特開2006−098602号公報 特開2011−26584号公報 特開2009−145557号公報 特開2000−137389号公報 特許第4844559号公報

Claims (10)

  1. シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、
    ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、
    エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体と、
    導電性付与剤と、を含有することを特徴とするシームレスベルト。
  2. 前記シロキサン結合を含むポリエーテルイミド(A)と、前記ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種(B)との質量比率(A/B)が、90/10〜70/30、又は10/90〜30/70である請求項1に記載のシームレスベルト。
  3. 前記エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体の含有量が、0.5質量%〜5質量%である請求項1から2のいずれかに記載のシームレスベルト。
  4. 前記導電性付与剤が、カーボンブラックである請求項1から3のいずれかに記載のシームベルト。
  5. 前記導電性付与剤が、カーボンブラックと高分子型導電剤との組み合わせである請求項1から3のいずれかに記載のシームレスベルト。
  6. 前記導電性付与剤が、カーボンナノチューブである請求項1から3のいずれかに記載のシームレスベルト。
  7. シロキサン結合を含むポリエーテルイミドと、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性フッ素樹脂及び液晶ポリマーから選択される少なくとも1種と、エチレンとグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体と、導電性付与剤とを溶融混練して溶融混練物を得る溶融混練工程と、
    前記溶融混練物を押出成形する押出成形工程と、を含むことを特徴とするシームレスベルトの製造方法。
  8. 前記押出成形工程において、環状ダイスの押出し方向下部に、該ダイスに連結してマンドレルを設け、該マンドレルにより前記ダイスから押出された押出成形物を溶融混練物のガラス転移温度以下まで冷却する請求項7に記載のシームレスベルトの製造方法。
  9. 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、
    前記像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、
    前記中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、
    前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有する画像形成装置であって、
    前記中間転写ベルトが、請求項1から6のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、
    前記像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写するために前記記録媒体を搬送する転写ベルトと、
    前記像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段と、を有する画像形成装置であって、
    前記転写ベルトが、請求項1から6のいずれかに記載のシームレスベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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