JP2016130299A - 半導電性樹脂組成物、電子写真用部材及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで、周方向の抵抗偏差を低減することができる半導体樹脂組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含み、前記2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面の面積比において、前記導電性フィラーのうち40〜75%が前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在することを特徴とする半導電性樹脂組成物。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含み、前記2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面の面積比において、前記導電性フィラーのうち40〜75%が前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在することを特徴とする半導電性樹脂組成物。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導電性樹脂組成物、電子写真用部材及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる電子写真用部材の一つとして、半導電性樹脂からなる中間転写ベルトが知られている。近年、マシンの低コスト化が求められる中、中間転写ベルトも同様に低コスト化が求められているが、画像及び耐久時の品質も確保しなければならない。
しかし、環境変動や機械特性、耐久性を確保しつつ半導電領域に抵抗を制御することは難しく、特に熱可塑性樹脂による押出成型では、連続生産でき低コスト化には有利であるが、金型に起因するベルトの周方向の抵抗偏差が大きくなりやすい。
この問題を解決するために、特許文献1では、押出されたチューブが最も大きく変形するマンドレル上端近傍において、チューブの外周面から再度気体を吹き付けてその外周面温度をマンドレル温度に近づけることにより、エンドレスベルトの表面抵抗レベルを±1オーダー以内に制御する方法が提案されている。
しかしながら、従来の外周面から外気を吹き付けるような装置を新たに設けることは製造設備が増え、製造工程を複雑化し、結果的にコストが嵩んでしまうという問題があった。
しかしながら、従来の外周面から外気を吹き付けるような装置を新たに設けることは製造設備が増え、製造工程を複雑化し、結果的にコストが嵩んでしまうという問題があった。
また、特許文献2では、完全には相溶しない2種の熱可塑性高分子及び導電性フィラーを含有し、連続層を形成する熱可塑性高分子が結晶性高分子であり、前記導電性フィラーの80%以上が不連続相を形成する熱可塑性樹脂成分中に分散しているシームレスベルトが知られている。
しかしながら、電気抵抗の環境変動が少なく、耐屈曲性に優れ、電気抵抗と寸法の経時変化が少ないとしているが、抵抗偏差に対しては、小さいとは言えない。また、不連続層の樹脂として、ポリエーテルエステルアミド等を使用しているが、場合によっては、これらの材料では高温高湿下の放置等の温湿度変化でブリードが発生し、接触部材を汚染する可能性がある。
しかしながら、電気抵抗の環境変動が少なく、耐屈曲性に優れ、電気抵抗と寸法の経時変化が少ないとしているが、抵抗偏差に対しては、小さいとは言えない。また、不連続層の樹脂として、ポリエーテルエステルアミド等を使用しているが、場合によっては、これらの材料では高温高湿下の放置等の温湿度変化でブリードが発生し、接触部材を汚染する可能性がある。
また、特許文献3では、カーボンブラックが分散されたカーボンブラック分散ポリアミド樹脂とポリフッ化ビニリデン樹脂とのブレンド物であって、前記ポリフッ化ビニリデン樹脂からなるマトリクス中に、前記カーボンブラック分散ポリアミド樹脂が分散された海島構造を形成してなる半導電性複合樹脂、半導電性複合樹脂を成形加工して得られる樹脂成形加工体シートからなる画像形成装置用転写ベルトが知られている。
しかしながら、周方向の抵抗偏差が大きいと抵抗率が高い部分で一次転写や二次転写がされにくくなり、画像不良となってしまうが、従来の技術では周方向の抵抗偏差を低減させることは十分になされていない。そのため抵抗偏差を抑制した半導電性樹脂組成物が望まれている。
本発明は以上を鑑みてなされたものであり、低コストで、周方向の抵抗偏差を低減することができる半導電性樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導電性樹脂組成物は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含み、前記2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面の面積比において、前記導電性フィラーのうち40〜75%が前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在することを特徴とする。
本発明によれば、低コストで、周方向の抵抗偏差を低減することができる半導電性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明に係る半導電性樹脂組成物、電子写真用部材及び画像形成装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の半導電性樹脂組成物は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含み、前記2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面の面積比において、前記導電性フィラーのうち40〜75%が前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在することを特徴とする。
本発明で半導電性樹脂組成物は、500V、10秒間印加時の表面抵抗率が7乗〜13乗の抵抗値を示す樹脂組成物であるものをいう。
本発明の半導電性樹脂組成物は、中間転写ベルトなどの電子写真用部材に好適に用いられる。またその際、シームレスベルトであることが好ましい。
以下、本発明について詳細を説明する。
本発明の半導電性樹脂組成物は、中間転写ベルトなどの電子写真用部材に好適に用いられる。またその際、シームレスベルトであることが好ましい。
以下、本発明について詳細を説明する。
(半導電性樹脂組成物)
本発明の半導電性樹脂組成物は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含んでいる。また、2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、導電性フィラーのうち面積比で40〜75%が海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在する。このように導電性フィラーの存在比率を制御することにより、成型加工温度に対して、抵抗変化が少ない特性を付与することができる。
本発明の半導電性樹脂組成物は、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含んでいる。また、2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、導電性フィラーのうち面積比で40〜75%が海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在する。このように導電性フィラーの存在比率を制御することにより、成型加工温度に対して、抵抗変化が少ない特性を付与することができる。
また、2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有していることから、海部は半導電性樹脂組成物の基材をなす樹脂で構成されることとなる。一方、島部は導電性が高い樹脂で構成されることが好ましい。
また、導電性フィラーのうち海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在する比率(面積比)は、40〜75%であるが、50〜70%であることが好ましい。この範囲であると、抵抗偏差をより小さくすることができる。
島部に存在する導電性フィラーの存在比率は、サンプル断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、島部及び海部の両方にある導電性フィラーの面積の総和に対して、島部にある導電性フィラーの面積の比率を算出することで求めることができる。
<抵抗特性>
図1に抵抗特性を説明するための模式図を示す。図1は、種々のサンプルについて、成型加工温度に対する抵抗特性の変化を示す図である。なお、図1において、横軸は半導電性樹脂組成物を成型するために用いられる金型の温度であり、縦軸は半導電性樹脂組成物の表面抵抗率の常用対数値である(以下、単に「抵抗」と称することがある)。
また、図1中、「抵抗狙い値」としてここでの例では、例えば「11」であり、「成型温度域」は、半導電性樹脂組成物を成型する際の金型の温度である。
図1に抵抗特性を説明するための模式図を示す。図1は、種々のサンプルについて、成型加工温度に対する抵抗特性の変化を示す図である。なお、図1において、横軸は半導電性樹脂組成物を成型するために用いられる金型の温度であり、縦軸は半導電性樹脂組成物の表面抵抗率の常用対数値である(以下、単に「抵抗」と称することがある)。
また、図1中、「抵抗狙い値」としてここでの例では、例えば「11」であり、「成型温度域」は、半導電性樹脂組成物を成型する際の金型の温度である。
海島構造を有さず、基材樹脂と導電性フィラーのみで作製した半導体樹脂組成物の抵抗変化の例を図1中のAに示す。成型温度が低めの領域、すなわち成型温度域よりも低い温度では、表面抵抗率(Log)が12〜13程度であり、金型温度に対して、抵抗の変化が少ない。
しかし、温度を上げると、成型温度域付近で急激に低下してしまうことが図1に示されている。中間転写ベルト等では、表面抵抗率(Log)を11にさせることが一つの目安とされることがあるが、表面抵抗率(Log)が11近傍(抵抗狙い値近傍)では、成型温度に対する抵抗変化が大きくなってしまっている。これは、成型温度を上げると、導電性フィラーが凝集することにより、抵抗が低下するためだと考えられる。
そのため、表面抵抗率(Log)が11のベルトを作製する場合、成型温度に対して抵抗が大きく変化することから、抵抗偏差が大きいベルトになってしまうため、好ましくない。
そのため、表面抵抗率(Log)が11のベルトを作製する場合、成型温度に対して抵抗が大きく変化することから、抵抗偏差が大きいベルトになってしまうため、好ましくない。
海島構造を有し、島部に存在する導電性フィラーが導電性フィラー全体の40%未満含有される場合の半導電性樹脂組成物の抵抗変化を図1中のBに示す。図1中のBは、導電性の高い樹脂を島部とした場合の例であり、導電性の高い樹脂を島部としたことで、上記Aに比べ、成型温度が低めの領域、すなわち成型温度域より低い温度領域での抵抗が低くなっている。つまり、抵抗狙い値に近い値となっている。
しかし、成型温度域では、Aに比べ抵抗の変化は小さいものの、抵抗の変化を十分に抑制できておらず、抵抗偏差を十分に抑制できるものではない。
しかし、成型温度域では、Aに比べ抵抗の変化は小さいものの、抵抗の変化を十分に抑制できておらず、抵抗偏差を十分に抑制できるものではない。
海島構造を有し、島部に存在する導電性フィラーが導電性フィラー全体の40〜75%含有される場合の半導電性樹脂組成物の抵抗変化を図1中のCに示す。図1Cでは、成型温度が低めの領域、すなわち成型温度域より低い温度領域での抵抗がBに比べさらに低くなっている。つまり、抵抗狙い値に対してAやBに比べ近くなっている。また、成型温度域においても、表面抵抗率(Log)が11(抵抗狙い値)で安定している。さらに成型温度域よりも温度を上げた場合でも、急激な抵抗変化が小さくなっている。
これは、島部に導電性フィラーが含有されることで、島部の抵抗が下がり、抵抗変化が少ない低温領域での抵抗が下がったと考えられる。
このように、図1Cによれば、抵抗変化を小さくすることができるため、抵抗偏差をより抑制することができる。
このように、図1Cによれば、抵抗変化を小さくすることができるため、抵抗偏差をより抑制することができる。
海島構造を有し、島部に存在する導電性フィラーが導電性フィラー全体の80%以上含有される場合の半導電性樹脂組成物の抵抗変化を図1中のDに示す。成型温度が低めの領域、すなわち成型温度域より低い温度領域において、Cに比べ抵抗が大きくなっている。これは、導電性フィラーのほとんどが島部に存在することになるため、海部における導電性フィラーが少なくなり、島と島の間の導電性が低下したと考えられる。
そのため、成型温度域よりも低い温度領域や成型温度域では、Cに比べ抵抗狙い値から外れることになる。
また、図1中のDは、Cに比べ、成型温度域よりも高い温度領域で、急激に抵抗が小さくなり、急激に抵抗が変化している。このため、抵抗偏差が大きくなってしまう。成型温度域を高い温度にした場合、抵抗偏差が大きくなってしまう等の不具合が生じることがあるため、DはCに比べ好ましくない。
また、図1中のDは、Cに比べ、成型温度域よりも高い温度領域で、急激に抵抗が小さくなり、急激に抵抗が変化している。このため、抵抗偏差が大きくなってしまう。成型温度域を高い温度にした場合、抵抗偏差が大きくなってしまう等の不具合が生じることがあるため、DはCに比べ好ましくない。
<熱可塑性樹脂>
2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、そのため、海部は半導電性樹脂組成物の基材をなす樹脂で構成されることとなる。一方、島部は導電性が高い樹脂で構成されることが好ましい。本発明において、海島構造における海部と島部の含有比率は必要に応じて適宜変更が可能であるが、例えば島部の樹脂が、樹脂全体に対して3〜15質量%であることが好ましい。
2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、そのため、海部は半導電性樹脂組成物の基材をなす樹脂で構成されることとなる。一方、島部は導電性が高い樹脂で構成されることが好ましい。本発明において、海島構造における海部と島部の含有比率は必要に応じて適宜変更が可能であるが、例えば島部の樹脂が、樹脂全体に対して3〜15質量%であることが好ましい。
<<海部の樹脂>>
海部の樹脂は半導電性樹脂組成物の基材をなす樹脂であり、従来公知の熱可塑性樹脂が使用できる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性ポリアミド(PA)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、熱可塑性ポリアセタール(POM)樹脂、熱可塑性ポリアリレート(PAR)樹脂、熱可塑性ポリカーボネート(PC)樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンナフタレート(PBN)樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂及びポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、弾性率、耐折性が高く、難燃性の樹脂が好ましい。特に、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂が好ましい。
海部の樹脂は半導電性樹脂組成物の基材をなす樹脂であり、従来公知の熱可塑性樹脂が使用できる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性ポリアミド(PA)樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、熱可塑性ポリアセタール(POM)樹脂、熱可塑性ポリアリレート(PAR)樹脂、熱可塑性ポリカーボネート(PC)樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンナフタレート(PBN)樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂及びポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、弾性率、耐折性が高く、難燃性の樹脂が好ましい。特に、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂が好ましい。
<<島部の樹脂>>
島部の樹脂としては、従来公知の熱可塑性樹脂が使用でき、上記海部の樹脂も用いることができる。島部の樹脂は、導電性が高い樹脂が好ましく、例えば従来公知の高分子型帯電防止剤を使用することができる。高分子型帯電防止剤としては、ポリエーテルエステルアミド系、エチレンオキシド−エピクロルヒドリン系、ポリエーテルエステル系、ポリスチレンスルホン酸系など、公知の材料が使用できる。特に好ましくは、ポリアルキレンユニットを有するブロック共重合体である。
島部の樹脂としては、従来公知の熱可塑性樹脂が使用でき、上記海部の樹脂も用いることができる。島部の樹脂は、導電性が高い樹脂が好ましく、例えば従来公知の高分子型帯電防止剤を使用することができる。高分子型帯電防止剤としては、ポリエーテルエステルアミド系、エチレンオキシド−エピクロルヒドリン系、ポリエーテルエステル系、ポリスチレンスルホン酸系など、公知の材料が使用できる。特に好ましくは、ポリアルキレンユニットを有するブロック共重合体である。
<<物性>>
−結晶化温度−
海部の熱可塑性樹脂の結晶化温度をTc1、島部の熱可塑性樹脂の結晶化温度をTc2としたとき、Tc1<Tc2であることが好ましい。また、Tc2からTc1を差分した値が5℃以上(Tc2−Tc1≧5)であることが好ましい。これにより、島部の熱可塑性樹脂に偏在する導電性フィラーが凝集しにくくなるため、表面抵抗率のばらつきを小さくできる点で有利である。
結晶化温度は、例えば、示差走査熱量計DSC(TAインスツルメンツ社製Q2000)を用いて測定することができる。
−結晶化温度−
海部の熱可塑性樹脂の結晶化温度をTc1、島部の熱可塑性樹脂の結晶化温度をTc2としたとき、Tc1<Tc2であることが好ましい。また、Tc2からTc1を差分した値が5℃以上(Tc2−Tc1≧5)であることが好ましい。これにより、島部の熱可塑性樹脂に偏在する導電性フィラーが凝集しにくくなるため、表面抵抗率のばらつきを小さくできる点で有利である。
結晶化温度は、例えば、示差走査熱量計DSC(TAインスツルメンツ社製Q2000)を用いて測定することができる。
−表面自由エネルギー−
海部の熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーをγ1、島部の熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーをγ2としたとき、γ2とγ1の差分値(γ2−γ1)が30mJ/m2以上であることが好ましい。この場合、表面抵抗率のばらつきを小さくできる点で有利である。
前記表面自由エネルギーは、一般的な接触角測定装置で測定することができ、例えば、自動接触角計(協和界面科学社製、DM−701)などで測定することができる。測定例としては、それぞれの熱可塑性樹脂を板状に加工し、その板状部材に、水、ジヨードメタン、エチレングリコールの3種の溶媒で液滴を滴下し、接触角を測定する。装置に付属のソフトを用いて解析することで、各熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーを算出することができる。
海部の熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーをγ1、島部の熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーをγ2としたとき、γ2とγ1の差分値(γ2−γ1)が30mJ/m2以上であることが好ましい。この場合、表面抵抗率のばらつきを小さくできる点で有利である。
前記表面自由エネルギーは、一般的な接触角測定装置で測定することができ、例えば、自動接触角計(協和界面科学社製、DM−701)などで測定することができる。測定例としては、それぞれの熱可塑性樹脂を板状に加工し、その板状部材に、水、ジヨードメタン、エチレングリコールの3種の溶媒で液滴を滴下し、接触角を測定する。装置に付属のソフトを用いて解析することで、各熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーを算出することができる。
−蒸留水へのブリード率−
島部の熱可塑性樹脂の蒸留水へのブリード率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4%以下であることが好ましい。ブリード率が好ましい範囲内であると、例えば、樹脂組成物を用いて中間転写ベルトを形成した場合、中間転写ベルトと当接する像担持体に対してブリードの影響を低減し、画像品質を維持できる点で有利である。
島部の熱可塑性樹脂の蒸留水へのブリード率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4%以下であることが好ましい。ブリード率が好ましい範囲内であると、例えば、樹脂組成物を用いて中間転写ベルトを形成した場合、中間転写ベルトと当接する像担持体に対してブリードの影響を低減し、画像品質を維持できる点で有利である。
ブリード率の測定方法としては、例えば、以下に示す手順で測定することができる。
まず、島部の熱可塑性樹脂(質量A)と、蒸留水(質量B)とをガラス容器に入れて密閉し、前記ガラス容器を45℃の乾燥機で1時間乾燥させる。乾燥させた前記ガラス容器を超音波振動発生装置で40分間加振し、再度、前記ガラス容器を45℃の乾燥機で8時間乾燥させる。前記乾燥機から取り出した前記ガラス容器中の蒸留水抽出液(質量D)をガラス製のシャーレ(質量C)に入れる。
次に、前記蒸留水抽出液の水分を蒸発させて固形分を析出させるため、前記シャーレを105℃の乾燥機で3時間乾燥させた後、前記乾燥機から取り出してから1時間空冷し、前記シャーレ(質量E)を計測する。なお、質量A〜質量Eは、精密天秤により計測した。
そして、計測した質量A〜質量Eを下記〔数式1〕に代入し、前記蒸留水へのブリード率を算出する。
まず、島部の熱可塑性樹脂(質量A)と、蒸留水(質量B)とをガラス容器に入れて密閉し、前記ガラス容器を45℃の乾燥機で1時間乾燥させる。乾燥させた前記ガラス容器を超音波振動発生装置で40分間加振し、再度、前記ガラス容器を45℃の乾燥機で8時間乾燥させる。前記乾燥機から取り出した前記ガラス容器中の蒸留水抽出液(質量D)をガラス製のシャーレ(質量C)に入れる。
次に、前記蒸留水抽出液の水分を蒸発させて固形分を析出させるため、前記シャーレを105℃の乾燥機で3時間乾燥させた後、前記乾燥機から取り出してから1時間空冷し、前記シャーレ(質量E)を計測する。なお、質量A〜質量Eは、精密天秤により計測した。
そして、計測した質量A〜質量Eを下記〔数式1〕に代入し、前記蒸留水へのブリード率を算出する。
〔数式1〕
(蒸留水へのブリード率(%))=((E−C)/((A/B)×D))×100
(蒸留水へのブリード率(%))=((E−C)/((A/B)×D))×100
−表面固有抵抗率−
島部の熱可塑性樹脂の表面固有抵抗率としては、5×107Ω/□以下が好ましい。表面固有抵抗率が好ましい範囲内であると、導電性フィラー含有率を低減でき、導電性フィラーの凝集を抑制できるため、表面抵抗率のばらつきを小さくできる点有利である。なお、前記〔数式1〕で求めたブリード率が同じ場合では、表面固有抵抗率が低い方が、表面抵抗率のばらつきとブリード率とを両立させやすい点で好ましい。
表面固有抵抗率は、例えば、ASTM D257に準拠して測定することができる。
島部の熱可塑性樹脂の表面固有抵抗率としては、5×107Ω/□以下が好ましい。表面固有抵抗率が好ましい範囲内であると、導電性フィラー含有率を低減でき、導電性フィラーの凝集を抑制できるため、表面抵抗率のばらつきを小さくできる点有利である。なお、前記〔数式1〕で求めたブリード率が同じ場合では、表面固有抵抗率が低い方が、表面抵抗率のばらつきとブリード率とを両立させやすい点で好ましい。
表面固有抵抗率は、例えば、ASTM D257に準拠して測定することができる。
<導電性フィラー>
導電性フィラーとしては、金属酸化物やカーボンブラック、従来公知の導電性フィラーが使用できる。
例えば、金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。また、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
導電性フィラーとしては、金属酸化物やカーボンブラック、従来公知の導電性フィラーが使用できる。
例えば、金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。また、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
上記の導電性フィラーの中でも特にカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック、黒鉛、カーボンナノチューブ等が挙げられる。この中でもアセチレンブラックが好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック、黒鉛、カーボンナノチューブ等が挙げられる。この中でもアセチレンブラックが好ましい。
また、カーボンブラックの酸化処理においても、これらのカーボンブラックを製造しているメーカーで様々な用途向けに酸化処理グレードの異なる品種が取りそろえられており、本発明においても種々の酸化処理をしたものを利用することができる。
また、カーボンブラックの表面処理としては、カーボンブラック表面の官能基に反応する官能基を有するカップリング剤などの化合物を付与して、塩基性又は酸性を制御するものであり、種々の表面処理を行うことができる。
また、カーボンブラックの表面処理としては、カーボンブラック表面の官能基に反応する官能基を有するカップリング剤などの化合物を付与して、塩基性又は酸性を制御するものであり、種々の表面処理を行うことができる。
また、カーボンブラックの1次平均粒子径が10nm以上40nm以下であることが好ましい。1次平均粒子径が上記範囲のカーボンブラックを使用することで、成型温度に対する抵抗変化を小さくすることができる。
カーボンブラックの1次平均粒子径については、カーボンブラック粒子を公知の電子顕微鏡で観察し、算術平均径を求めることにより計測できる。
カーボンブラックの1次平均粒子径については、カーボンブラック粒子を公知の電子顕微鏡で観察し、算術平均径を求めることにより計測できる。
カーボンブラックのDBP吸油量は200cm3/100g以下が好ましい。DBP吸油量が200cm3/100g以下のカーボンブラックでは、樹脂中のカーボンブラックの分散性が改善され、成型温度に対する抵抗変化が小さくなると考えられる。
DBP吸油量は、カーボンブラック100gが吸収するDBP(ジブチルフタレート)量であり、JIS K6221に準じて計測できる。
DBP吸油量は、カーボンブラック100gが吸収するDBP(ジブチルフタレート)量であり、JIS K6221に準じて計測できる。
カーボンブラックのpHは9以上であることが好ましい。9以上であると、成型温度に対する抵抗変化を小さくすることができる。これは、樹脂中のカーボンブラックの分散性が改善されるためであると考えられる。
pHについてはカーボンブラックと蒸留水の混合液をガラス電極pHメーターで測定することで計測できる。
pHについてはカーボンブラックと蒸留水の混合液をガラス電極pHメーターで測定することで計測できる。
<半導電性樹脂組成物の製造方法>
本発明の半導電性樹脂組成物を製造する方法としては、適宜変更が可能であるが、熱可塑樹脂材料と導電性フィラーを溶融混練により、樹脂中に導電性フィラーを分散させて、押出し成型で成型加工することが好ましい。以下、溶融混練方法、成型方法について説明する。
本発明の半導電性樹脂組成物を製造する方法としては、適宜変更が可能であるが、熱可塑樹脂材料と導電性フィラーを溶融混練により、樹脂中に導電性フィラーを分散させて、押出し成型で成型加工することが好ましい。以下、溶融混練方法、成型方法について説明する。
<<溶融混練方法>>
本発明で使用する溶融混練装置としては、従来公知の装置が使用できる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、日本製鋼所社製TEX型2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機等が挙げられる。また、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機等が挙げられる。このような装置を用いることで構成材料を良く混練することができるが、これらに限定されるものではない。
なお、2軸押出し機で混練した材料は、ペレタイザでペレットに加工する。
本発明で使用する溶融混練装置としては、従来公知の装置が使用できる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、日本製鋼所社製TEX型2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機等が挙げられる。また、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機等が挙げられる。このような装置を用いることで構成材料を良く混練することができるが、これらに限定されるものではない。
なお、2軸押出し機で混練した材料は、ペレタイザでペレットに加工する。
また、分散条件により導電性フィラーの分散状態が変化する。本発明では、前述したように、成型温度に対する抵抗変化を小さくするために、島部の樹脂中に存在する導電性フィラーの量が全体の導電性フィラー量の40〜75%(面積比)に制御する必要がある。
導電性フィラーの分散性は、海部の樹脂と島部の樹脂で異なる場合があり、全部の材料を一度に投入すると、どちらかの樹脂に導電性フィラーが偏在する可能性があり、フィラー量を上記の範囲で制御できない場合がある。
そのような偏在をなくすために、導電性フィラーの混練を、予め樹脂の種類ごとに別々に混練を行ってペレット化し、それらのペレットをまとめて混合しても良い。
すなわち、海島構造の海部を構成する熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを溶融混練を行いペレットAを作製する工程と、海島構造の島部を構成する熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを溶融混練を行いペレットBを作製する工程と、ペレットA及びBを溶融混練し押出成形する工程と、により製造されることがよい場合がある。本発明では、島部への存在比率を40〜75%としているが、フィラーと海部樹脂、島部樹脂の相性により、この存在比率が作製できない場合がある。上記のような混練順序とすることで、通常の混合順序では、40〜75%にならない材料の組み合わせにおいても作製することができる。
すなわち、海島構造の海部を構成する熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを溶融混練を行いペレットAを作製する工程と、海島構造の島部を構成する熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを溶融混練を行いペレットBを作製する工程と、ペレットA及びBを溶融混練し押出成形する工程と、により製造されることがよい場合がある。本発明では、島部への存在比率を40〜75%としているが、フィラーと海部樹脂、島部樹脂の相性により、この存在比率が作製できない場合がある。上記のような混練順序とすることで、通常の混合順序では、40〜75%にならない材料の組み合わせにおいても作製することができる。
上記の製造方法としては例えば、半導電性樹脂組成物の基材部に使用する樹脂と導電性フィラーを溶融混練により作製したペレットAと、導電性の高い樹脂と導電性フィラーを溶融混練により作製したペレットBを別々に作製し、最後にペレットAとペレットBを溶融混合混練して作製する。
<<成型方法>>
前記のようにして得られたペレットは、成型加工装置で所望の形状に加工する。本発明で使用する成型加工装置は従来公知の成型装置が使用できる。例えば、中間転写ベルトのような円筒状の部材の場合は、押出し成型装置で成型できる。
前記のようにして得られたペレットは、成型加工装置で所望の形状に加工する。本発明で使用する成型加工装置は従来公知の成型装置が使用できる。例えば、中間転写ベルトのような円筒状の部材の場合は、押出し成型装置で成型できる。
図2に押出成型装置の一例を示す。図2にはホッパー210、スクリュー212、コンパウンド214、ダイ216、マンドレル218、引取手段220、押出し機222が図示されている。
成型方法の一例について説明する。コンパウンド214をホッパー210から投入し、スクリュー212の温度を樹脂がしっかり金型(ダイ216)内部へ送り出されるよう調整する。金型温度を熱可塑性樹脂の融点より大きくすれば、円筒状のフィルムが金型から押出される。押出された樹脂はマンドレル218で冷却される。円筒状のフィルムを引取手段220や内と外のローラ等で引っ張る構成となる。
また、押出し機222から押出され溶融した樹脂を円筒状の押出し成型用金型(ダイ216)に流し込むことによりシームレスベルトを作製することができる。押出し機222から流れる樹脂に対しては、金型内で流路が8分割され内部で合流してスパイラル状に流れるスパイラルダイを用いることができる。この他にも、流路が分割されておらず、金型内部を樹脂が回り込んで一箇所で合流するコートハンガーダイなどが使用できる。そして樹脂がリップから流れ出てくる。また、周長、形状を決めるインナーコアを通すことにより成型され、ローラなどで内外を挟みながら引っ張る構成がとられる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体(以下、「感光体」と称することがある。)と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段とを少なくとも有し、さらに必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体(以下、「感光体」と称することがある。)と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段とを少なくとも有し、さらに必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の画像形成装置は、本発明の電子写真用部材を備える。前記電子写真用部材が中間転写ベルトであり、前記転写手段が前記中間転写ベルトを備えることが好ましい。
本発明において、画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程とを少なくとも含み、さらに必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明において、画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程とを少なくとも含み、さらに必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像形成方法は、本発明の電子写真用部材を用いる。前記電子写真用部材が中間転写ベルトであり、前記転写工程が前記中間転写ベルトを用いた工程であることが好ましい。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
<静電潜像担持体>
前記静電潜像担持体の材質、構造、大きさとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。
前記静電潜像担持体の材質、構造、大きさとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。
前記アモルファスシリコン感光体としては、例えば、支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD(化学気相成長、Chemical Vapor Deposition)法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有する感光体を用いることができる。これらの中でも、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流又は高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適である。
前記静電潜像担持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円筒状が好ましい。前記円筒状の前記静電潜像担持体の外径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3mm〜100mmが好ましく5mm〜50mmがより好ましく、10mm〜30mmが特に好ましい。
<静電潜像形成手段及び静電潜像形成工程>
前記静電潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光部材とを少なくとも有する手段などが挙げられる。
前記静電潜像形成工程としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段を用いて行うことができる。
前記静電潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光部材とを少なくとも有する手段などが挙げられる。
前記静電潜像形成工程としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段を用いて行うことができる。
−帯電部材及び帯電−
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電部材を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電部材を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電部材の形状としては、ローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシ等どのような形態をとってもよく、前記画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択することができる。
前記帯電部材として前記磁気ブラシを用いる場合、該磁気ブラシとしては、例えば、Zn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
前記帯電部材として前記磁気ブラシを用いる場合、該磁気ブラシとしては、例えば、Zn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
前記帯電部材として前記ファーブラシを用いる場合、該ファーブラシの材質としては、例えば、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電部材とすることができる。
前記帯電部材としては、前記接触式の帯電部材に限定されるものではないが、帯電部材から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電部材を用いることが好ましい。
前記帯電部材としては、前記接触式の帯電部材に限定されるものではないが、帯電部材から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電部材を用いることが好ましい。
−露光部材及び露光−
前記露光部材としては、前記帯電部材により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光部材などが挙げられる。
前記露光部材としては、前記帯電部材により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光部材などが挙げられる。
前記露光部材に用いられる光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全般などが挙げられる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。
前記露光は、例えば、前記露光部材を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記露光は、例えば、前記露光部材を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像手段及び現像工程>
前記現像手段としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像工程としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像工程としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよい。また、単色用現像手段であってもよいし、多色用現像手段であってもよい。
前記現像手段としては、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に前記トナーを含む現像剤を担持して回転可能な現像剤担持体を有する現像装置が好ましい。
前記現像手段としては、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に前記トナーを含む現像剤を担持して回転可能な現像剤担持体を有する現像装置が好ましい。
前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
<転写手段及び転写工程>
前記転写手段としては、可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
前記転写手段としては、可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
前記転写工程としては、可視像を記録媒体に転写する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましい。
前記転写工程は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
前記転写工程は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
ここで、前記記録媒体上に二次転写される画像が複数色のトナーからなるカラー画像である場合に、前記転写手段により、前記中間転写体上に各色のトナーを順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段により、当該中間転写体上の画像を前記記録媒体上に一括で二次転写する構成とすることができる。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、中間転写ベルトなどが好適に挙げられ、本発明の電子写真用部材を前記中間転写ベルトとして用いることが好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、中間転写ベルトなどが好適に挙げられ、本発明の電子写真用部材を前記中間転写ベルトとして用いることが好ましい。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記感光体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
<その他の手段及びその他の工程>
前記その他の手段としては、例えば、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
−定着手段及び定着工程−
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記定着工程としては、前記記録媒体に転写された可視像を定着させる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記定着工程としては、前記記録媒体に転写された可視像を定着させる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により行うことができる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記定着工程における面圧としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10N/cm2〜80N/cm2であることが好ましい。
−クリーニング手段及びクリーニング工程−
前記クリーニング手段としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記クリーニング工程としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記クリーニング手段により行うことができる。
前記クリーニング手段としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記クリーニング工程としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記クリーニング手段により行うことができる。
−除電手段及び除電工程−
前記除電手段としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記除電工程としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記除電手段により行うことができる。
前記除電手段としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記除電工程としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記除電手段により行うことができる。
−リサイクル手段及びリサイクル工程−
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記リサイクル手段により行うことができる。
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記リサイクル手段により行うことができる。
−制御手段及び制御工程−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記制御工程としては、前記各工程の動きを制御できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記制御手段により行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記制御工程としては、前記各工程の動きを制御できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記制御手段により行うことができる。
本発明の画像形成装置の一例を、図3及び図4を用いて説明する。
図3に示す画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
図3に示す画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図3中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。
タンデム型現像器120の近傍には、前記露光部材である露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には前記定着手段である定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
次に、タンデム型現像器120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。すなわち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。
すなわち、タンデム型現像器120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図4に示すように、それぞれ、静電潜像担持体10(ブラック用静電潜像担持体10K、イエロー用静電潜像担持体10Y、マゼンタ用静電潜像担持体10M、及びシアン用静電潜像担持体10C)と、該静電潜像担持体10を一様に帯電させる前記帯電部材である帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記静電潜像担持体を露光(図4中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する前記現像手段である現像装置61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング装置63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。
こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写装置22との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写装置22により搬送されて、定着装置25へと送出され、定着装置25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされ、あるいは、切換爪55で切り換えてシート反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、「部」とあるのは「重量部」を示す。
(実施例A1)
以下の材料を用い、以下の製造方法によりシームレスベルトを作製した。
以下の材料を用い、以下の製造方法によりシームレスベルトを作製した。
<使用材料>
・熱可塑性樹脂1(海部の樹脂):ポリフッ化ビニリデン(Kynar721、アルケマ社製)
・熱可塑性樹脂2(島部の樹脂):ポリエーテルエステルアミド(ペレクトロンAS、三洋化成工業社製)
・導電性フィラー:ファーネスブラック(#3030B、三菱化学社製)
・熱可塑性樹脂1(海部の樹脂):ポリフッ化ビニリデン(Kynar721、アルケマ社製)
・熱可塑性樹脂2(島部の樹脂):ポリエーテルエステルアミド(ペレクトロンAS、三洋化成工業社製)
・導電性フィラー:ファーネスブラック(#3030B、三菱化学社製)
<混練方法>
熱可塑性樹脂1を85重量部、熱可塑性樹脂2を8重量部、導電性フィラーを7重量部、ヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に、前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を行い、ペレットに加工した。さらに、上記の2軸混練機を用い、2回混練を行い、2pass品の[ペレットA1−1]を得た。
次に、上記で得られた[ペレットA1−1]について溶融混練押出成型用円筒状金型により、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトA]を作製した。
熱可塑性樹脂1を85重量部、熱可塑性樹脂2を8重量部、導電性フィラーを7重量部、ヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に、前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を行い、ペレットに加工した。さらに、上記の2軸混練機を用い、2回混練を行い、2pass品の[ペレットA1−1]を得た。
次に、上記で得られた[ペレットA1−1]について溶融混練押出成型用円筒状金型により、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトA]を作製した。
<ベルト物性評価>
得られた[ベルトA]を抵抗測定器(ハイレスタURSプローブ、三菱アナリテック社製)にて、23℃50%の温湿度環境下で、周方向30mm間隔で32点測定し、表面抵抗率のLogのP−P(32点測定点の抵抗率のLog値において、「32点測定値の最大値」から、「32点測定値の最小値」を差分した値)を偏差として算出した。抵抗偏差が1以上であると電子写真の転写ベルトとして使用する場合、抵抗率が高い部分で一次転写や二次転写がされにくくなり、画像不良となってしまう。
得られた[ベルトA]を抵抗測定器(ハイレスタURSプローブ、三菱アナリテック社製)にて、23℃50%の温湿度環境下で、周方向30mm間隔で32点測定し、表面抵抗率のLogのP−P(32点測定点の抵抗率のLog値において、「32点測定値の最大値」から、「32点測定値の最小値」を差分した値)を偏差として算出した。抵抗偏差が1以上であると電子写真の転写ベルトとして使用する場合、抵抗率が高い部分で一次転写や二次転写がされにくくなり、画像不良となってしまう。
(実施例A2)
実施例A1において、使用材料と混合練方法を以下のように変更した以外は、実施例A1と同様にして、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトB]を作製した。得られた[ベルトB]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
実施例A1において、使用材料と混合練方法を以下のように変更した以外は、実施例A1と同様にして、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトB]を作製した。得られた[ベルトB]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
<使用材料>
・熱可塑性樹脂1(海部の樹脂):ポリフッ化ビニリデン(Kynar721、アルケマ社製)
・熱可塑性樹脂2(島部の樹脂):ポリエーテルエステルアミド(ペレクトロンAS、三洋化成工業社製)
・導電性フィラー:トーカブラック#4400(東海カーボン社製)
・熱可塑性樹脂1(海部の樹脂):ポリフッ化ビニリデン(Kynar721、アルケマ社製)
・熱可塑性樹脂2(島部の樹脂):ポリエーテルエステルアミド(ペレクトロンAS、三洋化成工業社製)
・導電性フィラー:トーカブラック#4400(東海カーボン社製)
<混練方法>
−混練1−
熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)92.5部と導電性フィラー7.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に、前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットA2−1]を得た。
−混練1−
熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)92.5部と導電性フィラー7.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に、前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットA2−1]を得た。
−混練2−
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)99.5部と導電性フィラー0.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に、前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して、[ペレットA2−2]を得た。
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)99.5部と導電性フィラー0.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に、前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して、[ペレットA2−2]を得た。
−混練3−
上記の混練1で作製した[ペレットA2−1]92部と、上記の混練2で作製した[ペレットA2−2]8部を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、[ペレットA2−3]を得た。
上記の混練1で作製した[ペレットA2−1]92部と、上記の混練2で作製した[ペレットA2−2]8部を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、[ペレットA2−3]を得た。
−成型−
上記で得られた[ペレットA2−3]について溶融混練押出成型用円筒状金型により、[ベルトB]を作製した。
上記で得られた[ペレットA2−3]について溶融混練押出成型用円筒状金型により、[ベルトB]を作製した。
(実施例A3)
実施例A1において、導電性フィラーをケッチェンブラック(EC300J、ライオン社)に変更した以外は、実施例A1と同様に、混練を行い、[ペレットA3−1]を得た。得られた[ペレットA3−1]について実施例A1と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトC]を得た。得られた[ベルトC]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
実施例A1において、導電性フィラーをケッチェンブラック(EC300J、ライオン社)に変更した以外は、実施例A1と同様に、混練を行い、[ペレットA3−1]を得た。得られた[ペレットA3−1]について実施例A1と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトC]を得た。得られた[ベルトC]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
(実施例A4)
実施例A1において、導電性フィラーをアセチレンブラック(デンカブラック、粒状、電気化学社製)に変更した以外は、実施例A1と同様に混練を行い、[ペレットA4−1]を得た。得られた[ペレットA4−1]について実施例A1と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトD]を作製した。得られた[ベルトD]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
実施例A1において、導電性フィラーをアセチレンブラック(デンカブラック、粒状、電気化学社製)に変更した以外は、実施例A1と同様に混練を行い、[ペレットA4−1]を得た。得られた[ペレットA4−1]について実施例A1と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトD]を作製した。得られた[ベルトD]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
(実施例A5)
実施例A4において、実施例A4と同じ材料を使用して、混練方法を下記のように変更した以外は、実施例A4と同様に混練を行い、[ペレットA5−3]を得た。得られた[ペレットA5−3]について実施例A1と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトE]を作製した。得られた[ベルトE]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
実施例A4において、実施例A4と同じ材料を使用して、混練方法を下記のように変更した以外は、実施例A4と同様に混練を行い、[ペレットA5−3]を得た。得られた[ペレットA5−3]について実施例A1と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトE]を作製した。得られた[ベルトE]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
<混練方法>
−混練1−
熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂2(海部の樹脂)92.5部と導電性フィラー7.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットA5−1]を得た。
−混練1−
熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂2(海部の樹脂)92.5部と導電性フィラー7.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットA5−1]を得た。
−混練2−
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)99.5部と導電性フィラー0.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して、[ペレットA5−2]を得た。
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)99.5部と導電性フィラー0.5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して、[ペレットA5−2]を得た。
−混練3−
上記の混練1で作製した[ペレットA5−1]92部と、上記の混練2で作製した[ペレットA5−2]8部を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、[ペレットA5−3]を得た。
上記の混練1で作製した[ペレットA5−1]92部と、上記の混練2で作製した[ペレットA5−2]8部を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、[ペレットA5−3]を得た。
(比較例A1)
実施例A2において、実施例A2と同じ材料を使用して、混練方法を下記のように変更した以外は、実施例A2と同様にペレット作製を行い、[ペレットA6−1]を得た。得られた[ペレットA6−1]について実施例A2と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトF]を得た。得られた[ベルトF]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
実施例A2において、実施例A2と同じ材料を使用して、混練方法を下記のように変更した以外は、実施例A2と同様にペレット作製を行い、[ペレットA6−1]を得た。得られた[ペレットA6−1]について実施例A2と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトF]を得た。得られた[ベルトF]について実施例A1と同様に物性評価を行った。
<混練方法>
まず、熱可塑性樹脂1を85重量部、熱可塑性樹脂2を7重量部、導電性フィラーを6重量部、ヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)をすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を行いペレットに加工した。ペレット加工は上記の2軸混練機で2回混練を行い、2pass品の[ペレットA6−1]を得た。
まず、熱可塑性樹脂1を85重量部、熱可塑性樹脂2を7重量部、導電性フィラーを6重量部、ヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)をすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。次に前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を行いペレットに加工した。ペレット加工は上記の2軸混練機で2回混練を行い、2pass品の[ペレットA6−1]を得た。
(比較例A2)
実施例A4において、実施例A4と同じ材料を使用して、混練方法を下記のように変更した以外は、実施例A4と同様に作製を行い、[ペレットA7−2]を得た。得られた[ペレットA7−2]について実施例A4と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトG]を作製した。
実施例A4において、実施例A4と同じ材料を使用して、混練方法を下記のように変更した以外は、実施例A4と同様に作製を行い、[ペレットA7−2]を得た。得られた[ペレットA7−2]について実施例A4と同様に成型を行い、周長960mm、120μmのシームレスベルト[ベルトG]を作製した。
<混練方法>
−混練1−
熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)85部と導電性フィラー7部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットA7−1]を得た。
−混練1−
熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)と導電性フィラーのみで混練を行う。熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)85部と導電性フィラー7部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットA7−1]を得た。
−混練2−
上記の混練1で作製した[ペレットA7−1]93部と、熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)7部と、導電性フィラー5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して、[ペレットA7−2]を得た。
上記の混練1で作製した[ペレットA7−1]93部と、熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)7部と、導電性フィラー5部をヘンシェルミキサー(SPM、カワタ社製)にすべて投入して、攪拌を行い、材料が混合された粉体を得た。前記の粉体を2軸混練機(TEM、東芝機械社製)にて溶融混練を1pass行い、ペレット加工して、[ペレットA7−2]を得た。
(導電性フィラーの島部存在比率)
上記得られたシームレスベルトにおいて、島部の存在比率の測定を行った。島部に存在する導電性フィラーの存在比率は、サンプル断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、島部及び海部の両方にある導電性フィラーの面積の総和に対して、島部にある導電性フィラーの面積の比率を算出することにより求めた。
上記得られたシームレスベルトにおいて、島部の存在比率の測定を行った。島部に存在する導電性フィラーの存在比率は、サンプル断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、島部及び海部の両方にある導電性フィラーの面積の総和に対して、島部にある導電性フィラーの面積の比率を算出することにより求めた。
上記実施例、比較例における組成、評価結果を表1に示す。
表1より、実施例A1〜5では導電性フィラーの40〜75%が島部の樹脂中に存在するため、ベルトの抵抗偏差1以内であるのに対し、75%より大きい比較例A1と、40%より小さい比較例A2では抵抗偏差が1より大きく、抵抗ムラが大きいことがわかる。このことから、上記実施例は上記比較例よりも良好な結果となっていることがわかる。
次に、実施例間で比較する。実施例A1と実施例A2を比べると、1次平均粒子径が小さい実施例A2の方が、より抵抗偏差が小さくなっている。また実施例A2と実施例A3を比べると、カーボンブラックのpHが9以上の実施例A3の方が、より抵抗偏差が小さくなっている。また実施例A3と実施例A4を比べると、カーボンブラックの吸油量が200cm3/100g以下の実施例A4の方が、より抵抗偏差が小さくなっている。
次に、実施例A2と比較例A1を比べる。両者では同じ材料でペレットを作製しているが、比較例A1ではすべての材料を全部一度に投入するのに対し、実施例A2では、樹脂材料ごとに導電性フィラーを添加している。樹脂材料ごとに導電性フィラーを添加することにより、導電性フィラー全体に対して、島部の導電性フィラーを40〜75%に制御でき、抵抗偏差を小さくすることができる。
(実施例B1)
<使用材料>
・熱可塑性樹脂1(海部の樹脂):ポリフッ化ビニリデン(アルケマ社製Kynar720)・・・86質量部
・熱可塑性樹脂2(島部の樹脂):ポリエーテルエステルアミド(三洋化成工業社製ペレクトロンAS)・・・7質量部
・導電性フィラー:ファーネスブラック(三菱化学社製#3030B)・・・7質量部
<使用材料>
・熱可塑性樹脂1(海部の樹脂):ポリフッ化ビニリデン(アルケマ社製Kynar720)・・・86質量部
・熱可塑性樹脂2(島部の樹脂):ポリエーテルエステルアミド(三洋化成工業社製ペレクトロンAS)・・・7質量部
・導電性フィラー:ファーネスブラック(三菱化学社製#3030B)・・・7質量部
<溶融混練方法>
熱可塑性樹脂1を86質量部と、熱可塑性樹脂2を7質量部と、及び前記導電性フィラーを7質量部と、をヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)にすべて投入して攪拌を行い、これらの材料が混合された粉体を得た。次に、前記粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により1passとして180〜220℃の溶融温度で、溶融混練を行い、ペレットに加工した。更に、前記2軸混練機を用いて2pass溶融混練を行い、[ペレットB1−1]を得た。
熱可塑性樹脂1を86質量部と、熱可塑性樹脂2を7質量部と、及び前記導電性フィラーを7質量部と、をヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)にすべて投入して攪拌を行い、これらの材料が混合された粉体を得た。次に、前記粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により1passとして180〜220℃の溶融温度で、溶融混練を行い、ペレットに加工した。更に、前記2軸混練機を用いて2pass溶融混練を行い、[ペレットB1−1]を得た。
<シームレスベルトの製造方法>
次に、得られた[ペレットB1−1]を用いて溶融混練押出成形用円筒状金型により200℃の加熱温度で成形し、周長960mm、平均厚み120μmのシームレスベルトB1を得た。
次に、得られた[ペレットB1−1]を用いて溶融混練押出成形用円筒状金型により200℃の加熱温度で成形し、周長960mm、平均厚み120μmのシームレスベルトB1を得た。
<熱可塑性樹脂2についての測定>
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)についての各種物性を以下のように測定した。なお、表面自由エネルギーについては、熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)についても測定した。
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)についての各種物性を以下のように測定した。なお、表面自由エネルギーについては、熱可塑性樹脂1(海部の樹脂)についても測定した。
<<結晶化温度>>
〔測定装置〕
DSC:TAインスツルメンツ社製 Q2000
〔測定条件〕
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(蓋有り)
サンプル量:5mg
リファレンスアルミニウム製サンプルパン(空の容器)
雰囲気:窒素(流量50mL/min)
開始温度:−20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:230℃
保持時間:1min
降温速度:10℃/min
終了温度:−50℃
保持時間:5min
昇温速度:10℃/min
終了温度:230℃
なお、上記の降温過程の最大吸熱ピーク温度を結晶化温度とした。
〔測定装置〕
DSC:TAインスツルメンツ社製 Q2000
〔測定条件〕
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(蓋有り)
サンプル量:5mg
リファレンスアルミニウム製サンプルパン(空の容器)
雰囲気:窒素(流量50mL/min)
開始温度:−20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:230℃
保持時間:1min
降温速度:10℃/min
終了温度:−50℃
保持時間:5min
昇温速度:10℃/min
終了温度:230℃
なお、上記の降温過程の最大吸熱ピーク温度を結晶化温度とした。
<<表面自由エネルギーの測定(接触角の測定)>>
表面自由エネルギーは、一自動接触角計(協和界面科学社製、DM−701)で測定した。それぞれの熱可塑性樹脂について、ホットプレスで板状に加工する。その板状部材に、水、ジヨードメタン、エチレングリコールの3種の溶媒について液滴を滴下し、接触角を測定した。装置に付属のソフトで解析することで、各熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーを算出した。なお、本解析では、北崎−畑の式で解析を行った。
表面自由エネルギーは、一自動接触角計(協和界面科学社製、DM−701)で測定した。それぞれの熱可塑性樹脂について、ホットプレスで板状に加工する。その板状部材に、水、ジヨードメタン、エチレングリコールの3種の溶媒について液滴を滴下し、接触角を測定した。装置に付属のソフトで解析することで、各熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーを算出した。なお、本解析では、北崎−畑の式で解析を行った。
<<蒸留水へのブリード率>>
ブリード率は、以下に示す手順で求めた。
まず、熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)(質量A=0.4g)及び蒸留水(質量B=34g)をガラス容器に入れて密閉し、ガラス容器を45℃の乾燥機で1時間乾燥させた。乾燥させたガラス容器を超音波振動発生装置で40分間加振し、再度、ガラス容器を45℃の乾燥機で8時間乾燥させた。乾燥機から取り出したガラス容器中の蒸留水抽出液(質量D)をガラス製のシャーレ(質量C)に入れた。
次に、シャーレを105℃の乾燥機で3時間乾燥させた後、乾燥機から取り出してから1時間空冷させた。固形分を析出させたシャーレ(質量E)を計測した。
そして、計測した質量A〜Eを下記数式1に代入し、ブリード率を求めた。
〔数式1〕
(蒸留水へのブリード率(%))=((E−C)/((A/B)×D))×100
ブリード率は、以下に示す手順で求めた。
まず、熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)(質量A=0.4g)及び蒸留水(質量B=34g)をガラス容器に入れて密閉し、ガラス容器を45℃の乾燥機で1時間乾燥させた。乾燥させたガラス容器を超音波振動発生装置で40分間加振し、再度、ガラス容器を45℃の乾燥機で8時間乾燥させた。乾燥機から取り出したガラス容器中の蒸留水抽出液(質量D)をガラス製のシャーレ(質量C)に入れた。
次に、シャーレを105℃の乾燥機で3時間乾燥させた後、乾燥機から取り出してから1時間空冷させた。固形分を析出させたシャーレ(質量E)を計測した。
そして、計測した質量A〜Eを下記数式1に代入し、ブリード率を求めた。
〔数式1〕
(蒸留水へのブリード率(%))=((E−C)/((A/B)×D))×100
<<表面固有抵抗率の測定>>
表面固有抵抗率は、ASTM D257に準拠して測定した。
表面固有抵抗率は、ASTM D257に準拠して測定した。
<導電性フィラーについての測定>
導電性フィラーの各種物性を以下のように測定した。
導電性フィラーの各種物性を以下のように測定した。
<<pHの測定>>
pHは、pHメータ(東亜化学社製HM−30G)を用いて、温度25℃の環境で測定した。
pHは、pHメータ(東亜化学社製HM−30G)を用いて、温度25℃の環境で測定した。
<<平均1次粒径の測定>>
平均1次粒径は、カーボンブラックの粒子を電子顕微鏡で観察し、算術平均径を求めた。
平均1次粒径は、カーボンブラックの粒子を電子顕微鏡で観察し、算術平均径を求めた。
<<DBP吸油量の測定>>
DBP吸油量は、JIS K6217−4に準拠して測定した。
DBP吸油量は、JIS K6217−4に準拠して測定した。
<シームレスベルトについての測定>
次に、シームレスベルトB1の評価を以下のように行った。
次に、シームレスベルトB1の評価を以下のように行った。
<<海島構造を有していることの確認>>
導電フィラーのうち、島部に存在する導電フィラー量の比率は、サンプル断面をSEM撮影し、島部にある導電性フィラーの面積の総和と、海部にある導電性フィラーの面積の比率を算出し、導電フィラーのうち、島部に存在する導電フィラー量の比率を算出した。
導電フィラーのうち、島部に存在する導電フィラー量の比率は、サンプル断面をSEM撮影し、島部にある導電性フィラーの面積の総和と、海部にある導電性フィラーの面積の比率を算出し、導電フィラーのうち、島部に存在する導電フィラー量の比率を算出した。
<<導電性フィラー含有率の測定>>
導電性フィラー含有率は、得られたSEM画像に基づいて、熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)が含有する前記導電性フィラーの面積の総和と、熱可塑性樹脂1(島部の樹脂)が含有する前記導電性フィラーの面積の総和との比率を算出して求めた。具体的には、得られたSEM画像を、画像処理ソフトで読み込み、画像明度を基準にして2値化を行い、熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを区別し、画像処理を行う範囲を選択することにより、それぞれの前記導電性フィラーの面積を求めた。
導電性フィラー含有率は、得られたSEM画像に基づいて、熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)が含有する前記導電性フィラーの面積の総和と、熱可塑性樹脂1(島部の樹脂)が含有する前記導電性フィラーの面積の総和との比率を算出して求めた。具体的には、得られたSEM画像を、画像処理ソフトで読み込み、画像明度を基準にして2値化を行い、熱可塑性樹脂と導電性フィラーとを区別し、画像処理を行う範囲を選択することにより、それぞれの前記導電性フィラーの面積を求めた。
<<表面抵抗率の測定>>
得られたシームレスベルト1の前記表面抵抗率を、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製ハイレスタUX MCP−HT450、ハイレスタURSプローブ)により、絶縁板としてのレジテーブルを用いて測定した。測定条件としては、温度23℃で相対湿度50%の環境で、印加電圧を500Vとし、シームレスベルト1の周方向に30mm間隔で32点測定した。
得られたシームレスベルト1の前記表面抵抗率を、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製ハイレスタUX MCP−HT450、ハイレスタURSプローブ)により、絶縁板としてのレジテーブルを用いて測定した。測定条件としては、温度23℃で相対湿度50%の環境で、印加電圧を500Vとし、シームレスベルト1の周方向に30mm間隔で32点測定した。
<<表面抵抗率のばらつきの範囲の評価>>
ベルト周方向に32点の測定を行い、その測定値について、それぞれ常用対数値をとり、その最大値から最小値を引いた差分を抵抗のばらつきとして算出した。
ベルト周方向に32点の測定を行い、その測定値について、それぞれ常用対数値をとり、その最大値から最小値を引いた差分を抵抗のばらつきとして算出した。
<<ブリード性評価>>
得られたシームレスベルトB1を40mm×130mmの寸法の短冊状に切り出し、画像形成装置から取り外した像担持体に巻きつけた。前記像担持体を温度50℃で相対湿度98%の環境で14日間保管し、取り出した。
取り出した像担持体から、巻きつけた短冊状のシームレスベルトを取り外し、その像担持体を画像形成装置に装着して、マゼンダ色のハーフトーン画像を出力し、シームレスベルトを巻きつけた部分に、白抜けなどの異常画像が発生しないか否か、目視により以下の基準で付着状態を評価した。評価結果は下記表2の感光体汚染性の欄に記載する。
得られたシームレスベルトB1を40mm×130mmの寸法の短冊状に切り出し、画像形成装置から取り外した像担持体に巻きつけた。前記像担持体を温度50℃で相対湿度98%の環境で14日間保管し、取り出した。
取り出した像担持体から、巻きつけた短冊状のシームレスベルトを取り外し、その像担持体を画像形成装置に装着して、マゼンダ色のハーフトーン画像を出力し、シームレスベルトを巻きつけた部分に、白抜けなどの異常画像が発生しないか否か、目視により以下の基準で付着状態を評価した。評価結果は下記表2の感光体汚染性の欄に記載する。
熱可塑性樹脂2(島部の樹脂)、前記導電性フィラー、及びシームレスベルトの評価結果をそれぞれ表2、表3に示す。
(実施例B2)
実施例B1において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代えた以外は、実施例1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB2−1]からシームレスベルトB2を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B1において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代えた以外は、実施例1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB2−1]からシームレスベルトB2を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B3)
実施例B1において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB3−1]からシームレスベルトB3を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B1において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB3−1]からシームレスベルトB3を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B4)
実施例B1において、表2に示すように導電性フィラーを代え、溶融混練方法を下記のように変えた以外は、実施例B1と同様に、得られた[ペレットB4−3]からシームレスベルトB4を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B1において、表2に示すように導電性フィラーを代え、溶融混練方法を下記のように変えた以外は、実施例B1と同様に、得られた[ペレットB4−3]からシームレスベルトB4を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
<溶融混練方法>
−溶融混練1−
ここでは、海部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
海部の熱可塑性樹脂92.5質量部と導電性フィラー7.5質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB4−1]を得た。
−溶融混練1−
ここでは、海部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
海部の熱可塑性樹脂92.5質量部と導電性フィラー7.5質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB4−1]を得た。
−溶融混練2−
ここでは、島部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
島部の熱可塑性樹脂99.5質量部と導電性フィラー0.5質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB4−2]を得た。
ここでは、島部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
島部の熱可塑性樹脂99.5質量部と導電性フィラー0.5質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB4−2]を得た。
−溶融混練3−
溶融混練1で得られた[ペレットB4−1]を92質量部と、溶融混練2で得られた[ペレットB4−2]を7質量部とを2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB4−3]を得た。
溶融混練1で得られた[ペレットB4−1]を92質量部と、溶融混練2で得られた[ペレットB4−2]を7質量部とを2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB4−3]を得た。
(実施例B5)
実施例B1において、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB5−1]からシームレスベルトB5を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B1において、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB5−1]からシームレスベルトB5を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B6)
実施例B1において、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB6−1]からシームレスベルトB6を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B1において、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB6−1]からシームレスベルトB6を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B7)
実施例B4において、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B4と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB7−3]からシームレスベルトB7を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B4において、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B4と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB7−3]からシームレスベルトB7を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B8)
実施例B1において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代え、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB8−1]からシームレスベルトB8を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B1において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代え、表2に示すように導電性フィラーを代えた以外は、実施例B1と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB8−1]からシームレスベルトB8を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B9)
実施例B6において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代え、実施例B6と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB9−1]からシームレスベルトB9を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B6において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代え、実施例B6と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB9−1]からシームレスベルトB9を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(実施例B10)
実施例B6において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代え、実施例B6と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB10−1]からシームレスベルトB10を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B6において、表2に示すように島部の熱可塑性樹脂を代え、実施例B6と同様に溶融混練を行い、得られた[ペレットB10−1]からシームレスベルトB10を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
(比較例B1)
実施例B4において、溶融混練方法を下記のように変えた以外は、実施例B4と同様に、得られた[ペレットB11−3]からシームレスベルトB11を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B4において、溶融混練方法を下記のように変えた以外は、実施例B4と同様に、得られた[ペレットB11−3]からシームレスベルトB11を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
<溶融混練方法>
海部の熱可塑性樹脂を85質量部と、島部の熱可塑性樹脂を7質量部と、導電性フィラーを6質量部と、をヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を2pass行い、ペレット加工して[ペレットB11−1]を得た。
海部の熱可塑性樹脂を85質量部と、島部の熱可塑性樹脂を7質量部と、導電性フィラーを6質量部と、をヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を2pass行い、ペレット加工して[ペレットB11−1]を得た。
(比較例B2)
実施例B7において、溶融混練方法を下記のように変えた以外は、実施例B7と同様に、得られた[ペレットB12−3]からシームレスベルトB12を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
実施例B7において、溶融混練方法を下記のように変えた以外は、実施例B7と同様に、得られた[ペレットB12−3]からシームレスベルトB12を作製し、各種評価を行った。結果を表2、表3に示す。
<溶融混練方法>
−溶融混練4−
ここでは、海部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
海部の熱可塑性樹脂92.5質量部と導電性フィラー7.5質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB12−1]を得た。
−溶融混練4−
ここでは、海部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
海部の熱可塑性樹脂92.5質量部と導電性フィラー7.5質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB12−1]を得た。
−溶融混練5−
ここでは、島部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
島部の熱可塑性樹脂99.9質量部と導電性フィラー0.1質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB12−2]を得た。
ここでは、島部の熱可塑性樹脂及び前記導電性フィラーのみで溶融混練を行った。
島部の熱可塑性樹脂99.9質量部と導電性フィラー0.1質量部とをヘンシェルミキサー(カワタ社製SPM)に投入して攪拌を行い、混合された粉体を2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB12−2]を得た。
−溶融混練6−
溶融混練4で得られた[ペレットB12−1]を92質量部と、溶融混練5で得られた[ペレットB12−2]を8質量部とを2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB12−3]を得た。
溶融混練4で得られた[ペレットB12−1]を92質量部と、溶融混練5で得られた[ペレットB12−2]を8質量部とを2軸混練機(東芝機械社製TEM)により溶融混練を1pass行い、ペレット加工して[ペレットB12−3]を得た。
表2、表3より、実施例B1〜実施例B10では、導電性フィラーの40%〜75%が島部の熱可塑性樹脂に存在するため、シームレスベルトにおける表面抵抗率のばらつきの範囲が1以内であるのに対し、75%より多い比較例B1、40%未満の比較例B2では表面抵抗率のばらつきの範囲が1より大きくなっている。また、実施例B1〜実施例B10では、海部の熱可塑性樹脂の結晶化温度をTc1、島部の熱可塑性樹脂の結晶化温度をTc2とするとTc1<Tc2であり、シームレスベルトにおける表面抵抗率のばらつきの範囲が1以内となっており、良好な結果である。
表2、表3より、実施例B6と実施例B10を対比すると、海部の熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーをγ1、島部の熱可塑性樹脂の表面自由エネルギーをγ2とすると、γ1とγ2の差分値(γ1−γ2)が30mJ/m2以上の実施例B6は、実施例B10に比べ、表面抵抗のばらつきが小さい。
表2、表3より実施例B1と実施例B3とを対比すると、Tc2−Tc1が5℃以上の実施例B3は実施例B1よりも表面抵抗率のばらつきが小さくなる。また、表2、表3より、実施例B1と実施例B4とを対比すると、平均1次粒径が小さい実施例B4の方が実施例B1よりも表面抵抗率のばらつきが小さくなる。また、実施例B4と実施例B5とを対比すると、pHが9以上である実施例B5の方が実施例B4よりも表面抵抗率のばらつきが小さくなる。更に、実施例B5と実施例B6とを対比すると、DBP吸油量が200cm3/100g以下の実施例B6の方が実施例B5よりも表面抵抗率のばらつきが小さくなる。また、ブリード性評価については、ブリード率が4%以下の樹脂を使用した実施例では高温高湿放置後の画像品質が良いことが確認できる。
210 ホッパー
212 スクリュー
214 コンパウンド
216 ダイ
218 マンドレル
220 引取装置
222 押出し機
212 スクリュー
214 コンパウンド
216 ダイ
218 マンドレル
220 引取装置
222 押出し機
Claims (9)
- 少なくとも2種類の熱可塑性樹脂と、1種類の導電性フィラーを含み、
前記2種類の熱可塑性樹脂は海島構造を有しており、
走査型電子顕微鏡(SEM)による断面の面積比において、前記導電性フィラーのうち40〜75%が前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂に存在することを特徴とする半導電性樹脂組成物。 - 前記海島構造の海部の熱可塑性樹脂における結晶化温度をTc1、前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂における結晶化温度をTc2としたとき、Tc1<Tc2であることを特徴とする請求項1に記載の半導電性樹脂組成物。
- 前記Tc2と前記Tc1の差分値(Tc2−Tc1)が5℃以上であることを特徴とする請求項2に記載の半導電性樹脂組成物。
- 前記海島構造の海部の熱可塑性樹脂における表面自由エネルギーをγ1、前記海島構造の島部の熱可塑性樹脂における表面自由エネルギーをγ2とすると、γ2とγ1の差分値(γ2−γ1)が30mJ/m2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導電性樹脂組成物。
- 前記導電性フィラーがカーボンブラックであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導電性樹脂組成物。
- 前記カーボンブラックの1次平均粒子径が10nm以上40nm以下であることを特徴とする請求項5に記載の半導電性樹脂組成物。
- 前記カーボンブラックのDBP吸油量が200cm3/100g以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導電性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の半導電性樹脂組成物からなるシームレスベルトであることを特徴とする電子写真用部材。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを用いて、該静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置であって、
請求項8に記載の電子写真用部材を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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JP7438836B2 (ja) | 2020-04-21 | 2024-02-27 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2015
- 2015-09-04 JP JP2015174678A patent/JP2016130299A/ja active Pending
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