JPH11194605A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH11194605A
JPH11194605A JP36940797A JP36940797A JPH11194605A JP H11194605 A JPH11194605 A JP H11194605A JP 36940797 A JP36940797 A JP 36940797A JP 36940797 A JP36940797 A JP 36940797A JP H11194605 A JPH11194605 A JP H11194605A
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JP
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magnetic
toner
sleeve
carrier
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JP36940797A
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Makoto Nonomura
真 野々村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤規制部材上に担持された現像剤を、現
像剤剥ぎ取り部材を設けることなく良好に掻き落とすこ
とができ、現像剤の現像剤担持体への漏出を防止し、良
好な画像形成を長期にわたって安定して行うことが可能
な現像装置を提供することである。 【解決手段】 現像装置はトナーと磁性キャリアを含ん
だ現像剤を使用し、回転可能に配置された現像スリーブ
1と、この現像スリーブ1の表面上に担持された現像剤
を規制する回転可能に配置された現像剤規制スリーブ2
と、現像スリーブ1および規制スリーブ2の内側にそれ
ぞれ配置された磁石10、11を備え、現像剤が、現像
スリーブ1および規制スリーブ2現像剤担持体とが協同
して形成する磁場によって規制され、かつ現像スリーブ
1および規制スリーブ2の両方から搬送力を受ける。磁
性キャリアの平均径r[ μm] に対して、現像剤担持体
の表面粗さRzが、1<Rz<rを満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式画像形
成装置、静電記録装置等に用いられる現像装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真式画像形成装置に用いら
れる現像装置には、トナーと磁性キャリアが混合された
二成分現像剤を使用する二成分現像法と、主にトナーか
らなる一成分現像剤を用いる一成分現像法とがあった。
【0003】二成分現像法では、現像剤担持体上にトナ
ーの付着した磁性キャリアによって磁気ブラシを形成
し、この磁気ブラシにより静電潜像が形成された像担持
体の表面を摺擦することにより、潜像の現像を行う磁気
ブラシ現像法が一般的であった。
【0004】これに対し、一成分現像法は、たとえば磁
性トナー(磁性一成分現像剤)を現像剤担持体上に薄層
塗布し、これを像担持体と非接触の状態に位置させ、印
加した交番電圧による電界でトナーを飛翔、往復させる
ことにより、像担持体上の潜像を現像するジャンピング
現像等が知られ、現に使用されている。その他にも、非
磁性トナー(非磁性一成分現像剤)を用いた一成分現像
法が各種提案され、使用されている。
【0005】前記の磁気ブラシ現像法では、像担持体上
に現像により得られたトナー像を磁気ブラシが摺擦する
ことにより、トナー像が乱れたり、像担持体へキャリア
の一部が転移し、画像にノイズを生じやすいのに対し、
一成分現像法では、現像剤担持体上にはトナーのみを担
持させるので、磁気ブラシ現像法のようなキャリアの存
在による画像のノイズが発生せず、画像の均一性を得や
すいといった特徴がある。
【0006】しかしながら、キャリアとの摩擦帯電によ
りトナーに対し十分な電荷付与が安定的に行われる二成
分現像法に比べ、一成分現像法では、摩擦帯電によるト
ナーへの電荷付与が不均一、不十分となりやすく、これ
が良好な画像を安定して形成するのを妨げる原因の一つ
となっていた。
【0007】従って、一成分現像法では、上記したよう
に、現像に供するのに十分な摩擦帯電量をトナーに与え
るべく、トナーと現像スリーブとの接触の機会を増すた
めに、現像剤担持体へのトナーの薄層塗布が行われる。
【0008】たとえば、非磁性トナーを現像剤担持体上
に薄層塗布するものとしては、特公平2−13792
号、特公平2−15068号、特開昭60−42776
号等に記載の現像剤塗布方法および現像方法が提案され
ている。
【0009】これらの方法では、非磁性トナーと磁性キ
ャリアからなる現像剤を使用し、キャリアを磁場によっ
て規制して現像容器内に拘束しておくことにより、現像
剤担持体上に実質的に非磁性トナーのみを塗布し、現像
に供するようにするものである。非磁性トナーは、現像
剤担持体表面およびキャリアとの摩擦帯電によって、現
像に供するのに十分な電荷付与が行われるとともに、磁
場の拘束で不動層を形成したキャリアによる規制によっ
て、現像剤担持体への薄層塗布が行われる。
【0010】しかしながら、磁性キャリアの不動層を形
成させることから、現像剤規制領域内での現像剤の入れ
替わりが抑制されやすく、トナーへの電荷付与が不安定
になったり、トナーの塗布量が変動する場合があった。
このような場合には、出力画像の濃度低下、濃度ムラが
生じ、良好な画像を得ることができない。
【0011】これに対し、本発明者らは、磁性を有する
現像剤として、トナーと磁性キャリアを含んだ現像剤を
使用し、回転可能に配置された現像剤担持体と、現像剤
担持体上の現像剤を規制する回転可能に配置された現像
剤規制部材と、磁場発生手段とを備え、現像剤が、現像
剤担持体と現像剤規制部材とが協同して形成する磁場に
よって規制され、かつ現像剤担持体と現像剤規制部材の
両方から搬送力を受けるようにすることにより、現像剤
の循環を形成するようにした現像装置を考案した。
【0012】これによれば、磁場により規制され現像剤
に対し、現像剤規制部材からの搬送力を付加し、現像剤
の円滑な循環を形成することによって、トナーに対する
電荷付与を安定化を図るとともに、磁性キャリアの漏出
を防止することができ、安定したトナー塗布を行うこと
ができる。
【0013】上記従来の現像装置の一例を図6に示し
て、さらに説明する。
【0014】本現像装置は、磁場発生手段である永久磁
石30を内部に非回転に固定配置した、矢印の方向に回
転する現像剤担持体である非磁性部材の現像スリーブ2
1と、磁場発生手段である永久磁石31を内部に非回転
に固定配置し、現像スリーブ21と一定の距離Wの間隙
をあけて、現像スリーブ21と同方向に回転する現像剤
規制部材である非磁性部材の規制ブレード22と、この
規制ブレード22に当接した現像剤剥ぎ取り部材である
スクレーパ23と、現像剤の撹拌および現像スリーブ2
1への現像剤の供給を行う撹拌部材24と、これらを設
置するとともに、上記現像剤を収容した現像容器25と
から構成される。
【0015】現像剤には、体積平均粒径10μm以下程
度の非磁性トナーと平均粒径20〜100μm程度の磁
性キャリアを含んだものを使用している。
【0016】現像スリーブ21の内部に配置された永久
磁石30および規制スリーブ22の内部に配置された永
久磁石31は、現像スリーブ21と規制スリーブ22と
の対向部近傍に、それぞれ磁極N1、S1を有すること
により、現像スリーブ21と規制スリーブ22との近接
部一帯に磁力線の集中した磁場を協同して形成し、その
磁場によって現像剤が規制される現像剤規制領域Gが、
現像スリーブ21と規制スリーブ22との近接部一帯に
形成される。
【0017】上記現像装置における現像剤の一連の循環
およびこれによるトナーの塗布について簡単に説明す
る。
【0018】現像容器25から搬送部材24によって撹
拌されるとともに、現像スリーブ21へと供給された現
像剤は、内部の磁石30の磁力を受けて現像スリーブ2
1上に担持され、現像スリーブ1にり搬送されて、上記
の現像剤規制領域Gにおいて規制を受ける。現像剤規制
領域Gの拡大図を図7に示す。
【0019】規制領域Gにおける現像剤中の非磁性トナ
ーは、磁性キャリアおよび現像スリーブ21の表面との
摩擦帯電により付与された電荷によって、現像スリーブ
21からの鏡映力が作用するものの、非磁性であるため
に領域Gでの磁場による拘束を受けることはない。従っ
て、非磁性トナーには、現像スリーブ21の回転にとも
ない、鏡映力に起因した現像スリーブ回転方向への搬送
力が働く。これに加えて、規制領域G内で形成される、
磁性キャリアの現像容器25の内方向へ戻されるような
循環にともなった摺擦により、非磁性トナーは、現像容
器25内方へ戻されるような搬送力(逆搬送力)も受け
る。従って、現像スリーブ21上に残って最終的に塗布
されてくるような非磁性トナーは、この逆搬送力に打ち
勝つだけの搬送力を有したもの、すなわち、十分な帯電
量を有し、鏡映力によって強く現像スリーブ21に束縛
されているものだけとなる。このようにして、十分な電
荷を有する非磁性トナーのみが、現像スリーブ1上に塗
布される。
【0020】上記のように、現像容器25内では、現像
スリーブ21、規制スリーブ22のそれぞれからの搬送
力によって、図7中の矢印で示されるような、現像剤の
一連の循環が形成され、この循環によって、磁性キャリ
アが漏出されることなく、現像に供されるに十分な電荷
を付与された非磁性トナーのみが、安定して現像スリー
ブ21上に塗布される。
【0021】すなわち、規制領域Gにおいて拘束された
現像剤、とりわけ磁性キャリアに現像容器5内方向の搬
送力を付加し、現像剤を積極的に循環する構成をとるこ
とにより、規制領域Gにおける磁性キャリアの不動層を
形成することなく、しかもその拘束を十分に維持するこ
とができる。従って、磁性キャリアの漏出が防止され
る。また、現像剤の円滑な循環が行われることにより、
非磁性トナーとキャリアとの撹拌、混合が十分に行わ
れ、現像に供されるトナーに対する電荷付与の安定化が
図られる。これから、良好な画像形成を連続かつ高速に
行うことが可能となった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように、規制スリーブ22が現像剤の規制を行う
に留まらず、現像剤に対して搬送力を作用させるように
なっている場合には、現像剤に上述のような循環が形成
されるため、この循環過程で一部の現像剤が現像容器2
5へ戻されることなく、規制スリーブ22に担持された
まま、その回転にともなって現像スリーブ21へ搬送さ
れ、現像スリーブ21へと漏出して、画像不良を生じる
ことがあった。
【0023】これに対して、規制スリーブ22にスクレ
ーパやローラ、ブラシ等の現像剤剥ぎ取り部材、たとえ
ば上記のようにスクレーパ23を当接設置し、これによ
って規制スリーブ2上の現像剤を掻き落とし、漏出を防
止することが行われる。
【0024】しかしながら、このスクレーパ23等の現
像剤剥ぎ取り部材では、剥ぎ取り部材自身の長期間の使
用による機能劣化や、剥ぎ取り部材による規制スリーブ
22の表面の摩耗等が生じ、このため良好な画像の安定
形成、および現像装置の長寿命化を図ることが、現状で
は困難である。さらに現像剤剥ぎ取り部材の当接部にお
ける負荷によって、現像剤の損傷等を招く場合があり、
この点でも問題があった。
【0025】上述の従来例における現像剤の、規制領域
Gから現像容器25へと至る過程での、規制スリーブ2
2近傍での振るまいをさらに詳述する。
【0026】規制領域Gから現像容器25へと至る過程
において、規制スリーブ22上に担持される現像剤は、
主に静電気的な付着力、つまり現像剤の有する電荷に基
づいて作用する鏡映力によって、規制スリーブ2に付着
し担持される。
【0027】しかし、現像剤中の磁性キャリアに作用す
る鏡映力の大きさは、トナーに比べて微々たるものであ
る。というのも、キャリアはトナーに比べて大きく、比
重も大きいため、トナーと同じ電荷量を有していたとし
ても、キャリアの重量比電荷(単位重量あたりの電荷
量)は小さくなるからである。このため、磁性キャリア
のほとんどは、鏡映力により規制スリーブ22上に担持
され続けることができず、自身の重量よって規制スリー
ブ22から剥がれ落ち、現像容器25内へ戻される循環
をする。
【0028】一方、規制スリーブ22上に担持された現
像剤中のトナーは、上記の磁性キャリアの循環にともう
なう摺擦を受けることになる。この機械的な摺擦によっ
て、規制スリーブ2上のトナーは剥ぎ取られ、磁性キャ
リアと一所になって現像容器5内へと戻される。
【0029】上記規制領域Gから現像容器25へと至る
過程において、現像剤の漏出が生じる原因として、現像
剤に対する規制スリーブ22からの逆搬送力、および規
制スリーブによる現像剤の搬送力が不十分なことが上げ
られる。このため、現像剤の円滑な循環が滞り、これに
ともなう磁性キャリアによる規制スリーブ上のトナーの
摺擦が追いつかず、トナーの剥ぎ取りが不十分となっ
て、現像剤の漏出が引き起こされるのである。
【0030】さらに、規制スリーブ22との摩擦帯電に
おいて、現像剤に過剰な電荷が付与される場合があり、
現像剤と規制スリーブとの付着力が増すことがある。こ
のような場合には、現像剤が、規制スリーブ22から剥
がれ難くなるので、規制スリーブ上に担持されたまま、
その回転にともなって現像スリーブ21へ搬送され、漏
出を引き起こしやすくなる。
【0031】従って、本発明の目的は、トナーと磁性キ
ャリアを含んだ現像剤を使用し、回転可能に配置された
現像剤担持体と、前記現像剤担持体の表面上に担持され
た現像剤を規制する回転可能に配置された現像剤規制部
材と、前記現像剤担持体および現像剤規制部材の内側に
それぞれ配置された磁場発生手段とを備え、現像剤が、
現像剤担持体と現像剤規制部材とが協同して形成する磁
場によって規制され、かつ現像剤担持体と現像剤規制部
材の両方から搬送力を受ける現像装置において、現像剤
規制部材上に担持された現像剤を、現像剤剥ぎ取り部材
を設けることなく良好に掻き落とすことができ、これに
より、現像剤の現像剤担持体への漏出を防止し、良好な
画像形成を長期にわたって安定して行うことが可能な現
像装置を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナ
ーと磁性キャリアを含んだ現像剤を使用し、回転可能に
配置された現像剤担持体と、前記現像剤担持体の表面上
に担持された現像剤を規制する回転可能に配置された現
像剤規制部材と、前記現像剤担持体および現像剤規制部
材の内側にそれぞれ配置された磁場発生手段とを備え、
現像剤が、現像剤担持体と現像剤規制部材とが協同して
形成する磁場によって規制され、かつ現像剤担持体と現
像剤規制部材の両方から搬送力を受ける現像装置におい
て、前記磁性キャリアの平均径r[ μm] に対して、現
像剤担持体の表面粗さRzが、 1<Rz<r を満足することを特徴とする現像装置である。
【0033】本発明によれば、前記現像剤担持体の表面
に、前記現像剤との摩擦帯電により前記トナーに対して
過剰な電荷付与を行わない材料の過剰帯電防止層を形成
することができる。前記過剰帯電防止層を形成する材料
が導電性とされる。あるいは、前記過剰帯電防止層に、
現像剤担持体と異なる単一の金属または合金の金属膜を
用いることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0035】図1は、本発明の現像装置の一実施例を示
す断面図である。本現像装置は、磁場発生手段である永
久磁石10を内部に非回転に固定配置した、矢印の方向
に回転する現像剤担持体である非磁性部材の現像スリー
ブ1と、磁場発生手段である永久磁石11を内部に非回
転に固定配置し、現像スリーブ1と一定の距離Wの間隙
をあけて、現像スリーブ1と同方向に回転する現像剤規
制部材である非磁性部材の規制スリーブ2と、現像剤の
撹拌および現像スリーブ1への現像剤の供給を行う撹拌
部材4と、これらを設置するとともに、非磁性トナーと
磁性キャリアを含んだ現像剤を収容した現像容器5とか
ら構成される。
【0036】現像剤には、体積平均粒径10μm以下程
度の非磁性トナーと平均粒径20〜100μm程度の磁
性キャリアを含んだものを使用した。
【0037】現像スリーブ1および規制スリーブ2は、
共に非磁性体のシリンダ、たとえばSUS、Al、Cu
等を用いた金属シリンダ、ないしはポリカーボネート、
PMMA、ポリアミド樹脂等を用いた樹脂シリンダが利
用可能であり、外径20mmとされている。現像スリー
ブ1と規制スリーブ2との間隙の距離Wは、100μm
〜2mmの範囲内の値に設定されている。
【0038】現像スリーブ1内の磁石10は、規制スリ
ーブ2との対向位置近傍に磁極N1を有し、規制スリー
ブ2内の磁石11は、現像スリーブ1との対向位置近傍
に、上記磁極N1とは異極の磁極S1を有している。こ
の磁極N1とS1とが主に協同して、現像スリーブ1お
よび規制スリーブ2との近接部一帯に磁力線の集中した
磁場を形成し、この磁場によって現像剤が規制される、
現像剤規制領域Gが形成される。
【0039】非磁性トナーとしては、結着樹脂であるス
チレンアクリル樹脂に対し、低軟化点物質からなる離型
剤、着色剤および荷電制御剤等を、加圧ニーダーやエク
ストルダーあるいはメディア分散機を用いて均一に分散
した後、機械的またはジェット気流下でターゲットに衝
突させ、所望のトナー粒径に微粉砕化し、さらに分級行
程を経て、所望の粒度分布にそろえる、いわゆる粉砕方
式により作製した、負極性に帯電して使用するものを用
いた。
【0040】その他、公知の製造法、たとえば特公昭3
6−10231号、特開昭59−53856号および特
開昭59−61842号等に記載の懸濁重合法等により
製造した、各種の非磁性トナーを用いることができる。
【0041】磁性キャリアは、磁性粒子ないしは磁性体
を分散させた樹脂粒子であり、その表面には、トナーに
対して所望の電荷付与を行うためのシリコーン樹脂等の
樹脂被覆を施している。本実施例では、平均径rが20
〜60μm程度の大きさを有する磁性キャリアを数種使
用した。
【0042】この磁性キャリアの平均径rは、水平方向
最大限長で示されるもので、電子顕微鏡によりキャリア
300個以上をランダムに選び、その径を実測して算術
平均をとり、これを平均粒径rとする。つまり、電子顕
微鏡を用いて撮影倍率500〜1000倍で撮影した
後、サンプルとした磁性キャリアの長軸を測り、平均し
た値を持って均粒径rとした。
【0043】本実施例の現像装置における現像剤の循環
と、これによる現像スリーブへの非磁性トナーの塗布に
ついて簡単に説明する。本実施例においても、現像装置
の現像剤は、先の図6に矢印で示されるような一連の現
像剤の循環が形成される。
【0044】現像容器5から搬送部材4によって現像ス
リーブ1上へ供給された現像剤は、内部の磁石10の磁
力を受けて、現像スリーブ1上に担持され、規制領域G
に搬送されて規制を受ける。
【0045】領域Gにおける現像剤中の磁性キャリア
は、磁場によって拘束されるとともに、規制スリーブ2
内の磁石11の磁極S1の磁力によって束縛を受ける。
このとき、規制スリーブ2は、図6で示される方向に回
転しているので、その回転にともない磁性キャリアには
逆搬送力が作用する。従って、磁性キャリアは、規制領
域Gで拘束を受けつつも、規制スリーブ2からの逆搬送
力により、順次、現像容器5方向へ戻され、現像領域に
漏出することはない。
【0046】一方、規制領域Gにおける現像剤中の非磁
性トナーには、磁性キャリアおよび現像スリーブ表面と
の摩擦帯電により付与された電荷によって、現像スリー
ブ1からの鏡映力が作用する。従って、非磁性トナー
は、現像スリーブの回転にともない、現像スリーブ回転
方向への搬送力を受けることになり、規制領域G内の磁
性キャリアによる磁気ブラシの間を通過し、現像スリー
ブ1上へ塗布される。
【0047】これに加えて、規制領域G内の磁性キャリ
アの循環にともなった摺擦により、非磁性トナーには、
現像容器5内方向へ戻されるような搬送力(逆搬送力)
も受ける。従って、この逆搬送力に打ち勝つだけの搬送
力を有することが可能な、十分な電荷を有する非磁性ト
ナーのみが、現像スリーブ上に塗布される。
【0048】以上のようにして、磁性キャリアが漏出す
ることなく、現像に供するのに十分な電荷が付与された
非磁性トナーのみを、安定して現像スリーブ1上に塗布
することができる。
【0049】つづいて、規制領域Gから規制スリーブ2
を経て、現像容器5へと至る経路において、現像剤は、
十分な搬送性を生じる表面粗さを有する規制スリーブ2
によって、円滑な循環を形成する。また、これにともな
う規制スリーブ2との現像剤の摺擦によって、規制スリ
ーブ2上に担持された現像剤、とりわけトナーが掻き落
とされ、一連の循環に取り込まれる。その後、現像剤の
ほとんどは、自身の重量によって規制スリーブ2から剥
がれ落ち、現像容器5内へ戻される。
【0050】現像容器5内へ戻された現像剤は、図示し
ないトナー供給部から新たに供給された非磁性トナーと
ともに、回転する搬送部材4によって撹拌混合され、再
び現像スリーブ1上に供給される。
【0051】なお、現像容器5内へ戻されず、規制スリ
ーブ2上に担持されたままとなる現像剤もごく一部存在
する。しかし、このような現像剤は、上記の摺擦で剥が
されないだけの大きな付着力で規制スリーブ2に付着し
ているだけであり、これらは、規制スリーブ2の回転に
ともない搬送されるが、現像スリーブ1上へ漏出するこ
となく、再び規制領域Gに至り、規制領域G内および規
制スリーブ2上から現像容器5へと至る一連の現像剤の
循環でさらなる摺擦を受け、最終的には規制スリーブ2
から剥ぎ取られるようになるので、問題とはならない。
【0052】本実施例の現像装置を使用して、画像形成
速度(プロセススピード)100mm/秒、現像スリー
ブ2の駆動速度150mm/秒の条件下で、画像の出力
試験を行ったが、規制スリーブ2上に担持された現像剤
の十分な掻き取り維持され、良好な画像形成を安定して
行うことができた。
【0053】以下、本実施例で最も特徴的な現像剤規制
部材の規制スリーブ2について述べる。
【0054】規制スリーブ2は、上述したように、非磁
性金属の外径20mmのシリンダからなる。本実施例に
よれば、その表面はガラスビーズ等の噴射により、表面
粗さRz[ μm] が1<Rz<rを満足するように調整
している。ここで、RzはJIS B0601に定義さ
れるもので、表面の任意の10点における平均粗さであ
る。この表面粗さRzは、たとえば小坂研究所製の表面
粗さ試験器SE−30Hなどを用いて測定することがで
きる。
【0055】規制スリーブ2の表面粗さRzおよび現像
剤に使用される磁性キャリアの平均径rの組み合わせに
対する、現像剤の漏出の関係を図2に示した。表面粗さ
Rzは、0.8(鏡面状態)、2、10、25、50、
100μmの6種(ただし、粗さ加工のばらつきによる
Rzの変動幅も示してある)、磁性キャリアの平均径r
は、15、20、35、45、60、85μmの6種と
した。
【0056】図2は、現像剤の漏出に関する領域が、表
面粗さRzと磁性キャリアの平均係rの組み合わせによ
り、3つの領域に分割される。
【0057】(ア)領域A 1<Rz<rを満足するRzおよびrの組み合わせの領
域Aでは、現像剤の漏出が発生せず、良好な画像形成が
行われた。これは、規制スリーブ2により現像剤に十分
な搬送力を発生することができるに至ったため、円滑な
循環が形成された結果、摺擦性が向上したからであると
考えられる。
【0058】(ロ)領域B Rz≦1、rは任意(ただし、rは20〜60μm)を
満足するRzおよびrの組み合わせの領域Bでは、現像
剤の漏出が生じ、画像不良が発生した。このとき漏出を
生じたのは、主に現像剤中のトナーであった。これは、
本領域Bにおける表面粗さでは、規制スリーブの表面状
態が鏡面に近いために、規制スリーブによる磁性キャリ
アの機械的な搬送性の向上が期待できず、十分な搬送性
を生じさせることができないからであると考えられる。
【0059】(ハ)領域C r≦RzのRz、rの組み合わせ領域Cでも、現像剤の
漏出が生じ、画像不良が発生した。このとき漏出したの
は、主に現像剤中の磁性キャリアであった。これは、本
領域Cにおける表面粗さが磁性キャリアの大きさに対し
て大きいために、規制スリーブによる機械的な搬送性
が、過剰となったからであると考えられる。
【0060】以上説明したように、本実施例では、現像
剤の磁性キャリアの平均径r(ただし20〜60μm)
に対し、規制スリーブ2の表面粗さRzを、1<Rz<
rを満たすようにしたので、現像剤に円滑な循環を生じ
させるとともに、規制スリーブ2による現像剤の十分な
搬送性を生じさせることが可能となり、現像剤の剥ぎ取
り部材を設けることなく、規制スリーブ2からの現像剤
の良好な掻き落としが可能となった。
【0061】以上では、現像剤のトナーとして非磁性ト
ナーを使用したが、磁性トナーをしようした場合でも、
同様の効果が認められた。
【0062】実施例2 本実施例は、基本的には、実施例1の現像装置を使用す
るが、画像形成の高速化を目的として、規制スリーブ2
の構成を変えた。すなわち、本実施例は、規制スリーブ
2の表面に、現像剤との摩擦帯電によりトナーに過剰な
電荷を付与しないような材料層を設けた。この材料は、
規制スリーブ2表面の現像剤との接触帯電による弊害を
受けなくするためから、導電性とすることが好ましい。
【0063】上記の過剰電荷付与防止用の材料は、トナ
ーとの摩擦帯電による相互の電荷付与性に基づいて選定
することができる。摩擦帯電による電荷付与性は、以下
のような手順で測定する。測定装置を図3に示す。
【0064】本測定装置は、サンプルのトナー粒子Tを
入れるロート状の容器100と、トナー粒子Tを落下さ
せるサンプル板101と、サンプル板101に接続され
たコンデンサ102と、トナー粒子Tを受ける皿103
から構成されている。サンプル板101は、規制スリー
ブ2の表面に設ける過剰電荷付与防止用材料と同じ材料
で形成するか、またはこの材料をアルミニウム等の基板
の表面に設けてなっている。
【0065】容器100に入れられたサンプルのトナー
粒子Tは、容器100のロート下部に設けられたスリッ
ト100aからサンプル板101に、一定量ずつ10〜
20秒程度供給され、水平面に対して45〜60゜程度
の傾斜で配置されたサンプル板101の上を転がりなが
ら落下して、トナー粒子Tが摩擦帯電される。落下した
トナー粒子は受け皿103に収容される。
【0066】このとき、トナー粒子Tを摩擦帯電するこ
とによって、これと逆極性に摩擦帯電されたサンプル板
101の電荷は、接続されたコンデンサ102に蓄えら
れる。このコンデンサ102の両端の電位を測定すれ
ば、その電位測定値とコンデンサ容量との積から、トナ
ー粒子によって生じた摩擦帯電電荷量が求められる。こ
のようにして得られたトナー粒子1gあたりに生じた摩
擦帯電電荷量をもって、摩擦帯電による電荷付与性と定
義付け、これを測定した。
【0067】サンプルに使用するトナー粒子としては、
トナーをMEK、トルエン等の有機溶媒に溶かして得ら
れた、0.5ないし1重量パーセントの濃度の溶液中
に、平均径100μm程度の金属粉(鉄粉等)を混合撹
拌し、金属粉の表面全体をトナー樹脂で覆ったものを作
成して使用した。電子顕微鏡による観察によれば、この
ようにしてトナー樹脂を被覆した金属粉は、その表面全
体がトナー樹脂により覆われていることが確認された。
【0068】なお、摩擦帯電による電荷付与性の測定に
は、上記以外にも、たとえばブローオフ法等の公知の各
種測定方法を用いることができる。
【0069】本実施例における規制スリーブ2として、
その表面粗さRzが1<Rz<rなる範囲にある、所定
の粗さ加工を施したSUSIシリンダの外周面に、導電
性の過剰電荷付与防止用の樹脂層を設けたものを用い
る。ここで言う過剰電荷付与防止とは、所望の極性に帯
電した現像剤に対して、これと同極性の電荷付与がさら
に行われることにより、現像剤が過剰な電荷を保持する
ことを防止することを意味する。
【0070】具体的には、前述の電荷付与性の測定にお
いて、現像剤に対して負極性の電荷付与が行われないよ
うな材料を用いればよく、実施例No. 1として示され
るものでは、バインダーとしてのフェノール樹脂に対し
て、カーボンブラック等の導電剤を分散し、その体積抵
抗を108 Ωcm以下とした材料(材料Aという)を用
い、実施例No. 2として示されるものでは、エポキシ
樹脂に対して、TiO2 等の導電剤、および公知の荷電
制御剤を分散し、その体積抵抗を108 Ωcm以下とし
た材料(材料C)を用いて、過剰帯電防止層とした。
【0071】この防止層に用いられる材料としては、上
記に特定されないが、耐摩耗性、機械的強度の面から、
公知の熱硬化性樹脂をバインダーとして使用することが
望ましい。また導電剤としては、上記のカーボンブラッ
クに代表される炭素同素体、金属粉、導電ないし半導電
性の金属酸化物、および金属塩が利用可能である。
【0072】上記材料の電荷付与性は、図4に示され
る。なお、上記実施例No. 1、2の比較対照として、
比較例No. 1に、樹脂層を設けず、基材のAlシリン
ダのみを規制スリーブ2に用いたもの、比較例No. 2
に、ポリアミド樹脂に対して導電剤を分散し、材料Cと
同程度の電荷付与性を有するものの、その体積抵抗が1
8 Ωcmを上回る材料(材料D)を用いたものを合わ
せて記載した。
【0073】また、上記の材料からなる規制スリーブ2
を用いた現像装置を、プロセススピード150〜200
mm/秒、現像スリーブの駆動速度225〜300mm
/秒の条件下で使用し、500枚の連続画像形成を20
回繰り返し、計1万回画像形成を行った時点で、現像剤
の漏出による画像不良の発生の有無および画像濃度の均
一性を評価し、表1に示す。
【0074】なお、表1では、画像不良の発生がない、
および画像濃度の均一性が維持されている場合を○、画
像不良が発生および濃度の不均一が見られた場合を×と
して示した。
【0075】
【表1】
【0076】図2および表1に示されるように、実施例
No. 1の規制スリーブでは、現像剤の漏出による画像
不良は発生せず、良好な画像形成を安定して行うことが
できた。これは、規制スリーブによる現像剤への過剰な
電荷付与がないため、安定した現像剤の掻き落とし状態
が維持されたためである。
【0077】一方、比較例No. 1の規制スリーブの場
合には、現像剤漏出による画像不良が発生した。これ
は、比較例No. 1では、過剰電荷付与防止用の樹脂層
を設けておらず、規制スリーブによるトナーへの負極性
の電荷付与があるが、本実験例のように高速な画像形成
で、現像剤の著しい循環が行われるような場合には、そ
の規制スリーブによるトナーへの電荷付与の影響が無視
できず、現像剤に対して過剰な電荷付与が行われるから
である。すなわち、これにより、現像剤と規制スリーブ
間の付着力が増大し、十分な現像剤の剥ぎ取りが行われ
ず、現像剤の漏出が生じて、画像不良が発生したもので
ある。
【0078】実施例No. 2の規制スリーブは、トナー
に対して逆極性の正極性の電荷を付与する、すなわちト
ナーの有する電荷を奪い、帯電量を減少させるような場
合である。この場合には、現像剤と規制スリーブ間の付
着力が低減されるので、容易に現像剤の掻き落としが行
われるから、現像剤の漏出による画像不良が発生せず、
良好な画像形成を安定して行うことができた。
【0079】実施例No. 2と同様な摩擦帯電による電
荷付与性を有するが、絶縁性の材料Dによる樹脂層を形
成した比較例No. 2の規制スリーブの場合は、現像剤
の漏出による画像不良が発生しなかったものの、濃度の
不均一な画像が生じることがあった。これは、材料Dが
絶縁性であるため、摩擦帯電で生じた電荷により樹脂層
自身も帯電し、これが著しい場合に現像剤に、現像剤に
対する電荷付与性の変動を生じるからである。すなわ
ち、これにより、現像剤の有する電荷量が変動し、現像
スリーブ上に塗布されるトナーに帯電量の変動が現れ
て、濃度の不均一を招いたのである。また規制スリーブ
自身の帯電電荷による付着力の増加による弊害もあると
考えられる。
【0080】以上説明したように、本実施例では、現像
剤の磁性キャリアの平均径r(20〜60μm)に対
し、規制スリーブ2の表面粗さRzを1<Rz<rを満
たすようにすると同時に、規制スリーブ2の表面に過剰
電荷付与防止層を形成したので、規制スリーブ2上に担
持された現像剤の剥ぎ落としが容易となり、画像形成を
高速化しても、現像剤の剥ぎ取り部材を設けることな
く、規制スリーブから現像剤を良好に掻き落とすことが
可能となった。
【0081】実施例3 本実施例は、現像装置の長寿命化を図るものである。基
本的には、先の実施例1および2と同様な装置構成を用
いるが、最も特徴的なのは規制スリーブ2の表面に設け
られた過剰電荷付与防止層として、先の実施例2におけ
る樹脂層に代えて、単一金属ないし合金の金属層を用い
る点である。
【0082】実施例No. 3で示されるものは、具体的
には、サンドブラスト等により、その表面粗さRzが1
<Rz<rなる範囲にある、所定の粗さ加工を施したA
lシリンダの外周面に、Ni−P合金(材料E)をメッ
キすることにより、過剰帯電防止層を形成したものを、
規制スリーブ2として使用する。
【0083】この防止層に用いられる材料としては、上
記に特定されないが、前述の電荷付与性の測定におい
て、現像剤に対して所望の極性である負極性の電荷付与
が行われないような材料を用いればよく、使用される現
像剤との組み合わせにより任意の金属ないしは合金の選
択が可能である。とりわけ、Ni、Cr、Ti、および
これを含んだ合金は、耐摩耗性、機械的強度に優れるた
め望ましい。
【0084】上記材料の電荷付与性は、図5に示され
る。なお、上記実施例No. 3の比較対照として、比較
例No. 3に、PMMA樹脂をバインダーとして、導電
剤を分散し、材料Eと同程度の電荷付与性を有する導電
性樹脂からなる材料(材料F)をもって、過剰電荷付与
防止層を形成した規制スリーブ2を用いたものを合わせ
て記載した。
【0085】また、上記の材料からなる規制スリーブ2
を用いた現像装置を、プロセススピード150〜200
mm/秒、現像スリーブの駆動速度225〜300mm
/秒の条件下で使用し、画像形成を間欠して行い、計5
万枚の画像形成を行った時点での、現像剤の漏出による
画像不良の発生の有無および画像濃度の均一性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0086】なお、表2では、画像不良の発生がない、
および画像濃度の均一性が維持されている場合を○、画
像不良が発生および濃度の不均一が見られた場合を×と
して示した。
【0087】
【表2】
【0088】図5および表2に示されるように、本実施
例の規制スリーブNo. 3では、良好な画像形成が維持
されたのに対し、比較例の規制スリーブNo. 3では、
最終的に現像剤の漏出による画像形成不良が発生する場
合があった。
【0089】これは、比較例No. 3の規制スリーブで
は、表面に形成した過剰電荷付与防止層が樹脂層である
ために、現像剤との摺擦により表面が摩耗し、その表面
粗さRzが変化してしまうからである。これにともな
い、現像剤の搬送性が変化することにより、現像剤の漏
出が引き起こされた。
【0090】これに対し、実施例No. 3の規制スリー
ブでは、表面の過剰電荷付与防止層として金属めっきを
施したので、表面に十分な耐摩耗性が付加され、表面粗
さRzの変動がわずかになって、十分な現像剤の搬送性
が長期にわたって維持されるから、良好な画像形成を安
定して行うことが可能となったのである。
【0091】以上説明したように、本実施例では、規制
スリーブ2表面の過剰電荷付与防止層、すなわち摩擦帯
電によりトナーに過剰な電荷を付与を行わないようにす
る層を、規制スリーブ2の基体とは異なる単一金属また
は合金のめっきで形成したので、規制スリーブ2表面に
耐摩耗性を容易に与えることができ、規制スリーブ表面
の摩耗等による表面粗さRzの変動を防止して、現像剤
の十分な掻き落とし状態を長期にわたって維持すること
ができた。
【0092】また、トナーに対する過剰電荷付与防止の
機能や耐摩耗性は、規制スリーブ2表面のめっき金属層
(金属膜)により与えているので、規制スリーブの基体
自身に上記の特性を求める必要がなくなり、規制スリー
ブの基体材料の選択肢を多くすることができる。このた
め、本実施例のように、規制スリーブ2の基体に、強度
に優れ、低コストでありながら、耐摩耗性のないアルミ
ニウム(Al)のような材料を用いたり、単独では強度
が不十分な各種樹脂でも、金属膜を設けて強度向上を図
ることにより、使用することが可能になる。
【0093】さらに、規制スリーブ2の表面に設ける金
属層に各種表面解質処理を施すことにより、耐摩耗性の
他に、たとえば平滑性を持たせて、現像剤に対する離型
性を向上させるとの機能を付加することも可能である。
【0094】本発明は、以上に示した実施例に限定され
るものではなく、現像剤が、現像剤担持体と現像剤規制
部材とが協同して形成する磁場によって規制され、かつ
現像剤担持体と現像剤規制部材の両方から搬送力を受け
ることにより、現像剤の循環が形成されるような構成の
いずれの現像装置にも適用することができる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トナーと磁性キャリアを含んだ現像剤を使用し、回転可
能に配置された現像剤担持体と、この現像剤担持体上に
塗布された現像剤を規制する回転可能に配置された現像
剤規制部材と、これら現像剤担持体および現像剤規制部
材のそれぞれの内側に非回転に配置された磁場発生手段
とを備え、現像剤が、現像剤担持体と現像剤規制部材と
が協同して形成する磁場によって規制され、かつ現像剤
担持体と現像剤規制部材の両方から搬送力を受ける現像
装置において、現像剤規制部材の表面粗さを規定する等
の手段を講じたので、現像剤規制部材による現像剤の搬
送性を向上させて、現像剤に円滑な循環を生じさせると
ともに、現像剤規制部材に担持された現像剤に剥ぎ取り
のための十分な摺擦を生じさせることができる。従っ
て、現像剤剥ぎ取り部材を設けることなく、現像剤規制
部材からの現像剤の掻き落としができ、良好な画像形成
を長期にわたって安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す概略断面図
である。
【図2】図1の現像装置で使用する現像剤規制スリーブ
の表面粗さRzと現像剤の磁性キャリアの平均径rとの
組み合わせに対する現像剤の漏出の関係を示す説明図で
ある。
【図3】本発明で使用した摩擦帯電による電荷付与性を
測定する装置を示す概略図である。
【図4】本発明の他の実施例で行った実験における各種
規制スリーブの電荷付与性を示す図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例で行った実験におけ
る各種規制スリーブの電荷付与性を示す図である。
【図6】従来の現像装置を示す概略断面図である。
【図7】図6の現像装置の現像剤規制領域G付近の拡大
図である。
【符号の説明】
1 現像スリーブ 2 現像剤規制スリーブ 4 撹拌部材 5 現像容器 10 磁石 11 磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーと磁性キャリアを含んだ現像剤を
    使用し、回転可能に配置された現像剤担持体と、前記現
    像剤担持体の表面上に担持された現像剤を規制する回転
    可能に配置された現像剤規制部材と、前記現像剤担持体
    および現像剤規制部材の内側にそれぞれ配置された磁場
    発生手段とを備え、現像剤が、現像剤担持体と現像剤規
    制部材とが協同して形成する磁場によって規制され、か
    つ現像剤担持体と現像剤規制部材の両方から搬送力を受
    ける現像装置において、前記磁性キャリアの平均径r[
    μm] に対して、現像剤担持体の表面粗さRzが、 1<Rz<r を満足することを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤担持体の表面に、前記現像剤
    との摩擦帯電により前記トナーに対して過剰な電荷付与
    を行わない材料の過剰帯電防止層を形成した請求項1の
    現像装置。
  3. 【請求項3】 前記過剰帯電防止層を形成する材料が導
    電性である請求項2の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記過剰帯電防止層に、現像剤担持体と
    異なる単一の金属または合金の金属膜を用いる請求項1
    〜3のいずれかの項に記載の現像装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6546222B2 (en) * 2000-06-08 2003-04-08 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus
WO2009019961A1 (ja) * 2007-08-03 2009-02-12 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. 画像形成装置用部材
US20160334736A1 (en) * 2015-05-15 2016-11-17 Canon Kabushiki Kaisha Developing device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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