JPH1026882A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH1026882A
JPH1026882A JP19852196A JP19852196A JPH1026882A JP H1026882 A JPH1026882 A JP H1026882A JP 19852196 A JP19852196 A JP 19852196A JP 19852196 A JP19852196 A JP 19852196A JP H1026882 A JPH1026882 A JP H1026882A
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toner
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electric field
developer carrier
developing
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JP19852196A
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English (en)
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Fumimitsu Gomi
史光 五味
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、従来の接触系トナー供給ロ
ーラにおける現像装置と同等以上の、かぶり等の少ない
画質を維持し、且つ、トナー、現像スリーブ、供給ロー
ラの寿命を延ばす現像装置を実現することにある。 【解決手段】 感光ドラム1と現像スリーブ3の間隙に
印加するバイアスを、トナーを感光ドラム1側へ移動さ
せる側のピーク値より、トナーを感光ドラム1から現像
スリーブ3側へ引き戻すピーク値の方が小さいバイアス
とすることにより、トナー供給ローラ5が非接触であっ
ても良質な画像を、長期に亘り維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写装置、画像記
録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に
おいて、電子写真用感光体や静電記録誘電体等から成る
潜像形成媒体上に形成した静電潜像を現像して可視化す
るのに使用する現像装置に関し、特にキャリアを含まな
い一成分現像剤を用いて現像する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、乾式一成分現像装置としては各種
装置が提案され、また実用化されている。しかし、いず
れの現像装置においても乾式一成分現像剤の薄層を形成
することは、極めて難しい。しかるに現像画像の鮮明
度、解像力等の向上が求められている現在、乾式一成分
現像剤の薄層を形成する方法及びその装置に関する開発
は必須となっており、また、これに応えていくつかの方
策が提案されている。
【0003】例えば、特開昭54−43038号公報に
示されるような装置が挙げられる。この装置は、現像剤
規制手段たるゴムもしくは金属の弾性ブレードを現像剤
担持体たる現像スリーブに当接させ、その当接部から現
像剤(以下、トナーとする)を侵入通過させることによ
って、現像スリーブ上にトナー薄層を形成し、且つ、当
接部において摩擦帯電による電荷(以下、トリボとす
る)をトナーに付与するものである。
【0004】このような装置において、磁性トナーを使
用する場合には、現像スリーブ内に磁石を設けることに
より、磁石の磁力によって現像スリーブ上にトナーを供
給することができる。
【0005】しかしながら、非磁性トナーを使用する場
合には、現像スリーブ内に磁石を設けてもトナーを現像
スリーブ上に供給することができないため、新たに機械
的な供給手段が必要となる。
【0006】そこで、本出願人による出願に係る図7に
示す現像装置(特開昭58−116559号公報)が提
案された。かかる装置では、弾性ブレード4と現像スリ
ーブ3の当接部よりも現像スリーブ3の回転方向上流側
に、現像剤供給手段たる供給ローラ5を現像スリーブ3
と接触するように配置し、現像スリーブ3へのトナー供
給及び現像スリーブ3上の未現像トナーの剥ぎ取りを行
っている。
【0007】このように簡単な構成によって、高濃度、
広面積のベタ黒画像を忠実に再現し、常に安定な画像を
提供することが可能となった。また、上記トナー供給ロ
ーラ5は、磁性トナーを用いる場合でも、現像スリーブ
3上に現像の履歴が残り、次のトナー塗布、現像に影響
を与える現象を防止でき、トナーに対する電荷付与能力
向上に大きな効果がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の現像装置では、どのように現像電界を設定しても、
現像スリーブ3上のトナー量が適正量よりも少ない場合
には、一定の画像濃度を維持することができない場合が
あり、また現像スリーブ3上のトナー量が適正量よりも
多い場合には、現像スリーブ3及び弾性ブレード4との
摩擦による十分な帯電量が得られないトナーが多くな
り、非画像部でのかぶりを発生する場合があった。
【0009】また、交互電界による現像スリーブ3と感
光ドラム1間の往復運動で、帯電量の低いトナーは現像
スリーブ3もしくは感光ドラム1上に維持されにくいた
め、飛散トナーの増大をもたらす場合があった。
【0010】従って、上記従来の構成では、近年の、高
速化、高耐久化への需要に応えるべく、適時トナー補給
を行い、常に初期の同等の良質な画像を長期安定して提
供する現像装置の提供が困難となる場合があった。
【0011】そこで、上記従来の装置において、現像ス
リーブ3上トナー量の適正範囲が維持されない原因を調
べたところ、次のようなことが明らかになった。
【0012】(1)トナーの凝集度変化 (2)トナー劣化、電荷保持能力の低下 (3)現像剤担持体の摩耗によるトナー搬送力低下 (1)について、本発明者等の研究によれば、トナーの
凝集度は、現像スリーブ3上のトナーコート量に多大な
影響を与え、且つ、長期耐久時に不規則に大きく変動す
る要素である。トナー凝集度が大きく変動する理由は十
分に明らかではないが、長期放置による吸湿、トナー自
身の重量による凝集、弾性規制ブレード4及びトナー供
給ローラ5の圧力下におけるトナー同士の機械的、物理
的付着力の変化、供給ローラ5の搬送による現像スリー
ブ3及び弾性ブレード4近傍領域へのトナー押し込み等
が考えられている。特に、従来の耐久枚数寿命3000
枚程度を見込んだ非磁性一成分現像装置においては、差
程大きな変動もないまま使い切ることができるが、それ
以上の長期耐久性を要求した際の、トナー凝集度変動に
よる現像スリーブ3上のコート量変化の低減が必要であ
る。
【0013】(2)については、弾性規制ブレード4及
びトナー供給ローラ5の圧力による、トナー粒子形状の
変化、小粒径トナーが現像され易いという現像選択性に
よる粗粉化、シリカ等の外添剤の埋め込まれ等が原因と
して考えられる。
【0014】(3)については、弾性規制ブレード4及
びトナー供給ローラ5の、トナーを介した圧力に依ると
ころが大きい。
【0015】つまり、上記現像スリーブ3上のトナーコ
ート量が一定範囲に維持されない原因は、特に現像スリ
ーブ3に当接したトナー供給ローラ5、弾性規制ブレー
ド4に起因することがわかる。また、現像スリーブ3に
トナー供給ローラ5を接触させるため、現像剤では可撓
性を有するシリコーンゴム、あるいはウレタンゴム等の
スポンジ状部材の使用が主流であるが、長期使用に対
し、ゴムのほつれが生じ、それが弾性ブレード4の当接
部に挟まり、筋等の画質劣化を招く原因となることがあ
った。
【0016】しかし、トナー供給ローラ5を除去する
と、殆どトナーは現像スリーブ3に供給されなくなり、
殆ど画像を得ることができなかった。
【0017】そこで、現像装置及び現像剤の寿命を大き
く延ばす手段として、トナー供給ローラ5を現像スリー
ブ3と軽圧接触もしくは非接触とする提案がなされてい
る。
【0018】トナー供給ローラ5の、現像スリーブ3と
の接触圧を低くする、もしくは非接触とすることで、現
像装置及び現像剤が延命することは確認されており、有
効な手段と言える。
【0019】しかしながら、このような非接触供給ロー
ラを用いた現像装置では、現像スリーブ3上で、その回
転により現像領域を通過し、再び現像器内に戻ってきた
領域について、現像領域で現像されなかった部分は、そ
っくりトナーがそのまま残り、現像された部分は少量の
残トナーが存在するのみである。
【0020】これは、従来の接触系供給ローラの場合、
機械的な剥ぎ取り効果により、どちらの領域も一旦残ト
ナーが剥ぎ取られ、ほぼ同一条件で再びトナー塗布、ブ
レード規制部通過、現像領域到達という工程をとること
ができるが、非接触供給ローラの場合、剥ぎ取り効果が
少ないまま、その工程をとるためである。
【0021】そして、このようにして現像スリーブ3上
に塗布されたトナー粒子の中には、若干正規の帯電極性
とは逆極性に帯電するトナーが混在している。そのよう
なトナーは本来現像すべきではなく、感光ドラム1にト
ナーを飛翔させるのとは逆の電位関係になっている非画
像領域に付着してしまう可能性があり、いわゆる反転か
ぶりとなって画像上白地部を汚してしまうことがあっ
た。逆に全面黒画像等、高電位の現像領域においては、
現像されずに現像スリーブ3上に取り残される可能性が
大きかった。
【0022】従って、剥ぎ取り効果の少ない非接触単泡
ローラの現像器構成において、全面記録画像を連続して
とり続けた場合、このように逆極性帯電トナーが蓄積さ
れて行くことになる。もちろん現像スリーブ3上で何週
も回転しているうちに、正規の帯電極性を取り戻すトナ
ー粒子も存在するはずであるが、徐々に蓄積していく。
つまり、従来の接触系供給ローラ5を用いる現像装置に
おいては、供給ローラ5がトナーを現像スリーブ3に供
給する際、トナーを直接現像スリーブ3になすり付ける
形で塗布するため、摩擦帯電、即ちトナーに十分な電荷
を付与することに貢献していたが、非接触系の供給ロー
ラにおいては、その効果はやはり弱いものになるのであ
る。また、場合によっては、一度高濃度部現像がなされ
ただけで直ちにかぶりになって現れるケースも少なくな
い。そのような状態で、非画像部及びそれに近い領域を
有する潜像を現像すると、蓄積していた逆極性帯電トナ
ーが一気に現像され、画質を大いに劣化させることがあ
った。
【0023】従って、本発明の目的は、従来の接触系ト
ナー供給ローラを備えた現像装置において、かぶり等の
少ない画質を維持し、且つ、トナー、現像スリーブ、供
給ローラの寿命を延ばす現像装置を実現することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、トナーのみから成る一成分現像
剤を収容する現像剤供給容器と、潜像を担持する潜像形
成媒体に対向して、トナー粒子を該潜像形成媒体に供給
する現像部を形成すると共に、上記現像剤供給容器から
トナー粒子を該現像部に担持搬送する回動自在な現像剤
担持体と、該現像剤担持体近傍に非接触で設けられた回
動自在な現像剤供給手段と、該現像剤供給手段の上記現
像剤担持体回動方向下流側に近接あるいは当接して該現
像剤担持体上に塗布されるトナー粒子の量を規制する現
像剤規制手段とを有し、上記潜像形成媒体と現像剤担持
体の間隙に交互電界を形成してトナー像化する非接触交
互電界現像を行う現像装置において、上記潜像形成媒体
と現像剤担持体の間隙に印加する交互電界が、潜像形成
媒体側へ移動させる側のピーク値より、トナーを潜像形
成媒体から現像剤担持体側へ引き戻すピーク値の方が小
さいことにより達成される。
【0025】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明において、潜像形成媒体と
現像担持体の間隙に印加する交互電界の、交互に往復す
る部分の最大電界が、4.0×106(V/m)以上
6.0×106(V/m)以下であることにより達成さ
れる。
【0026】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明または上記第2の発明
において、潜像形成媒体と現像剤担持体の間隙に印加す
る交互電界の周波数が1.0kHz〜6.0kHzであ
ることにより達成される。
【0027】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明ないし第3の発明のいすれ
か一において、現像剤担持体近傍に非接触で設けられた
回動自在な現像剤供給手段が、導電性もしくは半導電
性、あるいは導電性の基軸を中心に有する絶縁性部材で
あることにより達成される。
【0028】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記目的は、上記第4の発明において、現像剤担持
体近傍に非接触で設けられた回動自在な現像剤供給手段
と現像剤担持体の間隙の幅が少なくとも存在し、800
μm以下であることにより達成される。
【0029】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記目的は、上記第5の発明において、現像剤担持体の
現像剤供給手段の間隙に、バイアスを印加することによ
り達成される。
【0030】さらに、本出願に係る第7の発明によれ
ば、上記目的は、上記第6の発明において、現像剤担持
体と現像剤供給手段の間隙に印加するバイアスが、交互
に往復する交流電界と、直流電界を重畳したバイアスで
あることにより達成される。
【0031】また、本出願に係る第8の発明によれば、
上記目的は、上記第7の発明において、現像剤担持体と
現像剤供給手段の間隙に印加するバイアスの周波数Fr
が、潜像形成媒体と現像剤担持体の間隙に印加する交互
電界の、電位が交互に往復する部分と、往復せずに一定
電位を維持する部分を含めて一周期とし、その周波数を
Fsとしたとき、 Fs<Fr の関係式を満たすことにより達成される。
【0032】さらに、本出願に係る第9の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明ないし第8の発明のい
ずれか一において、現像剤供給手段がシリコーンゴムに
カーボンブラックを分散した単泡性の発泡体であること
により達成される。
【0033】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明において第9の発明の
いずれか一において、現像剤撹拌部材を有し、該現像剤
撹拌部材の中心軸が、現像剤担持体と現像剤規制手段の
当接部中、上記現像剤担持体回転方向に対し、最上流点
を通る鉛直線と、現像剤供給手段に接する鉛直線のう
ち、現像剤担持体現像領域から離れた鉛直線の間に配設
され、現像剤担持体と同方向に回転することにより達成
される。
【0034】つまり、本出願に係る第1の発明において
は、現像剤供給手段が現像剤担持体に非接触に配設され
ているため、トナーの掻き取り力が低くなる傾向にあ
り、逆極性帯電トナーが現像剤担持体上に蓄積されるこ
とがあるが、潜像形成媒体と現像剤担持体の間隙に印加
する交互電界は、トナーを潜像形成媒体側へ移動させる
側のピーク値より、トナーを潜像形成媒体から現像剤担
持体側へ引き戻すピーク値の方が小さいので、現像剤担
持体上に蓄積した逆極性帯電トナーを潜像形成媒体に飛
ばすには至らない。従って、全面記録画像等、高電位の
現像過程を経た後、非画像及びそれに近い領域を有する
潜像を現像した時でも、蓄積していた逆極性帯電トナー
が一気に現像されることがなく、画質を劣化させない。
【0035】また、本出願に係る第2の発明において
は、上記第1の発明の潜像形成媒体と現像担持体の間隙
に印加する交互電界の、交互に往復する部分の最大電界
が、4.0×106(V/m)以上なので、十分な現像
コントラストを得ると共に、6.0×106(V/m)
以下なので、帯電性の高いトナーの潜像形成媒体への飛
翔を抑え、潜像形成媒体から引き戻されない高帯電トナ
ーにより潜像が埋められることを防止し、低い帯電トナ
ーによる現像を行って濃度低下を防ぐ。
【0036】さらに、本出願に係る第3の発明において
は、上記第1の発明または第2の発明の潜像形成媒体と
現像剤担持体の間隙に印加する交互電界の周波数が1.
0kHz以上なので、トナーの潜像形成媒体と現像剤担
持体間の往復運動を減少させず、往復運動によって尖鋭
な画像を形成し、かぶりを防ぐ。また、高帯電トナーを
飛翔させ、十分な濃度を得る。さらに、上記交互電界の
周波数は、6.0kH以下なので、鈍重な低帯電トナー
を追従させ、十分な濃度を得る。
【0037】また、本出願に係る第4の発明において
は、上記第1の発明ないし第3の発明のいずれか一の現
像剤担持体近傍に非接触で設けられた回動自在である現
像剤供給手段が、導電性もしくは半導電性、あるいは導
電性の基軸を中心に有する絶縁性部材なので、現像剤担
持体に印加された交互電界が、現像剤供給手段の電位を
一定に保ち、現像剤担持体と現像剤供給手段との間にお
いて、電荷を帯びたトナーが力を交互に受ける。従っ
て、現像剤担持体からの剥ぎ取り側の作用により現像剤
担持体に特定のトナーが固着せず、押し付け側の作用に
より塗布されるので、コート不良を発生させない。
【0038】さらに、本出願に係る第5の発明において
は、上記第4の発明の現像剤担持体近傍に非接触で設け
られた回動自在である現像剤供給手段と現像剤担持体の
間隙の幅が少なくとも存在し、800μm以下なので、
現像剤供給能力が低下することがなく、また、トナーと
現像剤担持体との循環過程における摩擦帯電が行われ
る。
【0039】また、本出願に係る第6の発明において
は、上記第5の発明の現像剤担持体の現像剤供給手段の
間隙に、バイアスを印加するので、現像剤担持体と現像
剤供給手段の間におけるトナーに対する剥ぎ取り作用と
押し付け作用がより一層良好に行われ、良好なコートを
行う。
【0040】さらに、本出願に係る第7の発明において
は、上記第6の発明の現像剤担持体と現像剤供給手段の
間隙に印加するバイアスが、交互に往復する交流電界
と、直流電界を重畳したバイアスなので、現像剤担持体
と現像剤供給手段の間におけるトナーに対する剥ぎ取り
作用と押し付け作用が、さらにより一層良好に行われ、
良好なコートを行う。
【0041】また、本出願に係る第8の発明において
は、上記第7の発明の現像剤担持体と現像剤供給手段の
間隙に印加するバイアスの周波数Frが、潜像形成媒体
と現像剤担持体の間隙に印加する交互電界の、電位が交
互に往復する部分と、往復せずに一定電位を維持する部
分を含めて一周期とし、その周波数をFsとしたとき、
Fs<Frの関係式を満たすので、現像剤担持体に印加
される交互電界と現像剤供給手段に印加されるバイアス
の位相のずれの影響を抑える。
【0042】さらに、本出願に係る第9の発明において
は、上記第1の発明ないし第8の発明のいずれか一の現
像剤供給手段がシリコーンゴムにカーボンブラックを分
散した単泡性の発泡体なので、摩擦による、けば立ち、
ほつれ等を生じさせず、画像に影響を与えないと共に、
トナーの搬送力を向上させる。
【0043】また、本出願に係る第10の発明において
は、上記第1の発明ないし第9の発明のいずれか一の現
像剤撹拌部材を有し、該現像剤撹拌部材の中心軸が、現
像剤担持体と現像剤規制手段の当接部中、上記現像剤担
持体回転方向に対し、最上流点を通る鉛直線と、現像剤
供給手段に接する鉛直線のうち、現像剤担持体現像領域
から離れた鉛直線の間に配設され、現像剤担持体と同方
向に回転するので、トナーの劣化のレベルを現像剤供給
容器内のトナー全体に分散させ、現像剤担持体と現像剤
供給手段の最近接部近傍のトナーも、現像剤供給容器中
央部のトナーも等しく軽微な劣化に止め、画質に与える
影響を抑える。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0045】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態を図1ないし図5に基づいて説明する。図2は
本発明の第1の実施形態における現像装置の構成断面図
である。図2において1は矢印A方向に回転する潜像形
成媒体としての感光ドラムであり、該感光ドラム1とし
ては、例えばカールソンプロセスにより静電潜像を形成
した、所謂ゼログラフ感光体、特公昭42−23910
号公報に記載のNPプロセスにより静電潜像を形成した
表面に絶縁層を有する感光体、静電記録法により潜像を
形成した絶縁体、転写法により静電潜像を転写した絶縁
体、その他適宜の方法により、静電潜像(あるいは電位
潜像)を形成保持させる部材を用いることができる。
【0046】上記感光ドラム1には現像装置が対向配設
されており、該現像装置は、現像剤供給容器(以下、単
に容器と記す)2と、現像剤担持体としての現像スリー
ブ3と、現像剤規制手段たる弾性ブレード4と、現像剤
供給手段たる供給ローラ5とを備えている。
【0047】容器2は現像装置の長手方向(紙面に直角
な方向)に延在する開口部を有し、該開口部には上記現
像スリーブ3が配設されている。該現像スリーブ3は、
SUS、アルミニウム等の非磁性材料製で、後述する如
くの表面を有している。また、該現像スリーブ3は、上
記開口部に右略半周面を容器2内へ突入させ、左略半周
面を容器2外へ露出させて回転自在に軸支して横設して
あり、矢印B方向に回転駆動される。そして、この現像
スリーブ3の容器外露出面は、感光ドラム1の表面に僅
少な隙間を存して対面しており、担持搬送したトナー6
により感光ドラム1上の静電潜像を現像するようになっ
ている。なお、本実施形態においては、上記現像スリー
ブ3として具現化される現像剤担持体は、円筒体(スリ
ーブ)に限らず、回転駆動される無端ベルト形態等にし
ても良く、ゴムローラを用いても良い。
【0048】また、上記現像スリーブ3の後方には、供
給ローラ5が上記現像スリーブ3の容器2内突入面に摺
接回転するように配設されている。上記供給ローラ5は
上記現像スリーブ3と同方向(図中矢印C)に回転して
トナー6を該現像スリーブ3へと供給すると共に該現像
スリーブ3上のトナーを剥離する。
【0049】さらに、上記供給ローラ5と上記現像スリ
ーブ3との最近接部よりも該現像スリーブ3の回転方向
下流側には、弾性ブレード4が上記現像スリーブ3に当
接配設されており、該当接部において上記現像スリーブ
3上のトナー6の通過を規制している。
【0050】従って、供給ローラ5の回転により現像ス
リーブ3近傍に供給された非磁性のトナー6は、現像ス
リーブ3の回転によって弾性ブレード4と現像スリーブ
3との当接部に進入し、現像スリーブ3表面上に担持さ
れる。
【0051】そして、非磁性のトナー6は、弾性ブレー
ド4と現像スリーブ3との当接部を通過するときに、現
像スリーブ3表面と弾性ブレード4によって摺接され、
摩擦帯電を受ける。
【0052】このようにして摩擦帯電を受けたトナー6
は、上記当接部を通過して現像スリーブ3上のトナー薄
層として形成され、現像スリーブ3上を感光ドラム1と
対向する現像部へ運ばれる。
【0053】現像部においては、一部のトナーが現像動
作により消費され、他のトナーは現像スリーブ3の下部
より回収される。この回収部分にはシール部材9が設け
られ、現像で消費されなかったトナーの容器2内への通
過を許容すると共に、容器2内のトナー6が容器2の下
部から漏出することを防止する。また、回収された現像
スリーブ3上のトナーは、供給ローラ5と現像スリーブ
3との最近接部において剥離されると同時に、現像スリ
ーブ3上には新たなトナーが供給され再び弾性ブレード
4と現像スリーブ3の当接部で、トリボ付与及び薄層化
され現像部へと搬送されて行く。
【0054】図3は、上記供給ローラ5と現像スリーブ
3の位置関係を示す図である。弾性ブレード4と現像ス
リーブ3の当接部の最上流点Dと、現像スリーブ3の中
心O1とを通る直線をuとし、供給ローラ5の中心O2
と、現像スリーブ3の中心O1を通る直線をtとすると
き、直線uとtのなす角度θを40度〜120度、好ま
しくは50度〜80度に設定することにより、弧DE近
傍の狭く閉じた領域に同じトナーが停滞し、凝集するこ
とを緩和し、また、同じトナーが何度も供給ローラ5や
弾性ブレード4から過大な負荷を受け、徐々にその物性
が変化して画像劣化する事態を緩和することができる。
特に当領域が狭すぎないことは、当領域に撹拌部材を配
置する上でも有利である。また、直接uとtのなす角度
が広すぎる場合、弧DE近傍の領域で、供給ローラ5の
回転の影響が及ばずトナーの対流が起きにくくなる。従
って、弾性ブレード4の近傍に滞っている、何度も弾性
ブレード4を通過した古いトナーが、新しいトナーと入
れ替わり、トナーの劣化を防止するという利点は失われ
てしまう。
【0055】ここで、従来のように供給ローラ5と現像
スリーブ3が接触している場合、トナーは大きなストレ
スを受けることになる。これにより、シリカ等の帯電性
の劣る外添剤がトナーに埋め込まれ、トナー自身の帯電
性が低下する等の弊害が生じ易いが、本実施形態におい
ては、供給ローラ5と現像スリーブ3が非接触であるた
め、トナーのそのような劣化は大いに軽減される。
【0056】図4、図5は、長期耐久におけるトナーの
帯電性の変化を粒径50μmの鉄紛キャリアに5重量部
のトナーを撹拌させてトナーの帯電量を測定する二成分
メッシュ法の結果を示している。供給ローラ5が、現像
スリーブ3と接触しているものと非接触のものそれぞれ
について、図4は現像スリーブ3と供給ローラ5の最近
接部近傍、図5は現像器中央のトナーを採取し、測定し
たものである。
【0057】現像スリーブ3と供給ローラ5の最近接部
近傍のトナーについては大差はないが、現像器中央部の
トナーに関しては、接触系の方が著しく帯電性が低下し
ていることがわかる。つまり、接触系は約10000枚
相当で現像装置内のトナーを一通り劣化させてしまった
のに対し、非接触系は、現像スリーブ3と供給ローラ5
の最近接部近傍のトナーのみ、劣化させている。
【0058】つまり、非接触系の方が劣化は図5に示す
程度で接触系よりもレベルは良いものの、現像スリーブ
3と供給ローラ5の最近接部近傍のトナーが集中的に劣
化している。
【0059】しかし、この現像スリーブ3と供給ローラ
5の最近接部近傍のトナーが直接画像に影響を与えると
思われるため、このような劣化を防ぐ必要がある。
【0060】そこで、本実施形態においては、図3に示
すように、撹拌部材30を現像スリーブ3と供給ローラ
5の最近接部近傍に設けることにより、トナーの循環を
良くし、劣化のレベルを現像装置内のトナー全体に分散
させることにより、現像スリーブ3と供給ローラ5の最
近接部近傍のトナーも、現像装置中央部のトナーも等し
く軽微な劣化に止め、画質に与える影響を少なくしてい
る。
【0061】本実施形態のトナー撹拌部材30は、図3
に示すように、現像スリーブ3と弾性ブレード4の当接
部分中、現像スリーブ3の回転方向に対し、最上流点を
通る鉛直線lと、トナー供給ローラ5に接する鉛直線の
うち、現像スリーブ3の現像領域から離れた鉛直線mで
挟まれる領域に配設されている。そして、トナー撹拌部
材30は、現像スリーブ3の回転に連動して矢印方向に
回転しており、中心軸位置は、供給ローラ5の中心の真
上に置かれている。
【0062】次に、非接触供給ローラの場合、トナーの
掻き取り効果が低いため、上述した通り、全面記録画像
等、高電位の現像過程を経た後、非画像及びそれに近い
領域を有する潜像を現像すると、蓄積していた逆極性帯
電トナーが一気に現像され、画質を大いに劣化させると
いうことがある。
【0063】そこで、鋭意研究した結果、感光ドラム1
と現像スリーブ3の間隙に印加するバイアスが、トナー
を感光ドラム1側へ移動させる側のピーク値より、トナ
ーを感光ドラム1から現像スリーブ3側へ引き戻すピー
ク値の方が小さいバイアス(以下、Dutyバイアスと
称す)であれば、トナー供給ローラ5が非接触であって
も良質な画像を、長期に亘り維持することができること
がわかった。その理由を以下に説明する。図1はDut
yバイアス波形例の模式図である。
【0064】従来のように、トナーを感光ドラム1側へ
移動させる側のピーク値と、トナーを感光ドラム1から
現像スリーブ3側へ引き戻すピーク値が等しい矩形波で
は、高濃度現像時に、現像スリーブ3上トナーのうち正
規極性帯電トナーに偏って現像されがちで、逆極性帯電
トナーが多く現像スリーブ3上に残る。それが蓄積した
後非画像部が来ると、一気に現像してしまい、かぶりと
なる。
【0065】それに反して、本実施形態におけるDut
yバイアスは、逆極性の帯電トナーを感光ドラム1上に
飛ばす方向のピーク値(図1においてBで示す)、つま
り正規極性帯電トナーに対しては引き戻し側のバイアス
のピーク値が、逆極性の帯電トナーを感光ドラム1から
現像スリーブ3側へ戻す方向のピーク値(図1において
Aで示す)、つまり正規極性帯電トナーに対しては飛ば
し側のピーク値よりも小さいため、現像スリーブ3上に
蓄積した逆極性トナーを感光ドラム1上に飛ばすには至
らない。
【0066】以上のようなDutyバイアスを用いれ
ば、全面黒画像等の高電位の現像過程を経た後、非画像
部及びそれに近い領域を有する潜像を現像する場合、か
ぶりを発生させず、良質な画像を形成できる。但し、D
utyバイアスにおいても、十分な濃度を確保し、且つ
かぶりが少ない画像を得るために、より効果的なバイア
ス波形が存在する。
【0067】つまり、交互電界の振幅が小さ過ぎる場合
には、十分な現像コントラストが得られず濃度が出な
い。また、振幅が大き過ぎても帯電性の高いトナーが飛
翔し易くなる結果、一度感光ドラム1上に飛翔し、交互
電界の現像スリーブ3方向への引き戻し成分によっても
引き戻されない少数の高帯電トナーのみにより潜像が埋
められてしまい、現像コントラストがなくなり、低い帯
電トナーが現像されなくなり、却って濃度が低下すると
いう現象が起こり得る。
【0068】また、周波数も低過ぎるとトナーの感光ド
ラム1と現像スリーブ3間の往復運動が少なくなり、往
復運動によって徐々に形成されて行く尖鋭な画像が得ら
れず、追従の悪い低い電荷のトナーが非画像部へ付着
し、かぶりとなることもある。また、トナーの帯電性が
高い場合、適正周波数においては現像領域でまず飛翔し
て往復運動するトナーの運動エネルギーにより本来鏡映
力の方が電界強度に勝り、現像スリーブ3上に付着した
ままの高帯電トナーが引き剥され飛翔することにより、
濃度が得られると考えられているが、周波数が低いため
にそのトナーの往復運動が弱く少なくたるため、高帯電
トナーが飛翔せず、濃度が得られないという状況に陥
る。周波数が高過ぎても鈍重な低帯電トナーが追従でき
ず、濃度が得られない。
【0069】そこで、発明者等が研究した結果、感光ド
ラム1と現像スリーブ3の間隙に印加する交互電界の、
交互に往復する部分の最大電界が4.0×106(V/
m)以上5.4×106(V/m)以下であり、感光ド
ラム1と現像スリーブ3の間隙に印加する交互電界の周
波数が1.0kHz〜6.0kHzであれば、好ましい
結果が得られることがわかった。
【0070】次に、トナー供給ローラ5を非接触にする
ことで、現像スリーブ3に対するトナー塗布能力はある
程度低下しているため、トナーの凝集度、環境差等によ
り場合によって均一に十分な塗布量が得られない場合が
生じる。従って、高濃度ベタ画像現像時、途中から画像
がトナーコート不良でかすれることがある。また、供給
ローラ5の位置設定が現像スリーブ3から少し遠くなっ
てしまった場合や、帯電量が低下した場合コート不良が
起こりがちである。
【0071】そこで、本実施形態においては、トナー供
給ローラ5に導電性の単泡ローラを用い、一定の電位を
維持しておくことにより、ある程度の解決をみた。その
理由は明らかではないが、現像スリーブ3に印加された
現像バイアスは、供給ローラ5の電位を一定に保つこと
により現像スリーブ3と供給ローラ5との間に作用する
ことになり、電荷を帯びたトナーは力を交互に受けるこ
とになる。つまり、現像スリーブ3からの剥ぎ取り側の
作用により現像スリーブ3に特定のトナーが固着するこ
とを防止し、押し付け側の作用により塗布効果が得られ
るものと思われる。
【0072】さらに、供給ローラ5側に積極的に、現像
バイアスよりも高い周波数のバイアス印加することによ
り、より効果が得られることを見出した。ここでの現像
バイアスの周波数は、現像バイアスの振幅部、休止部を
含めて一周期としたときの周波数(以下、全体周波数と
称す)のことである。現像バイアスと供給ローラ5には
印加するバイアスは互いに共鳴するため位相のずれによ
って効果に差が生じてくる。現像バイアス側は現像に適
したバイアス設定が重要であり動かせないので、供給ロ
ーラ5側のバイアスを調整することにより対処せざるを
得ないが、供給ローラ5の周波数を十分に高めることに
より位相のずれの影響を抑えることができるため、効果
が現れるものと思われる。振幅はリークしない程度に高
い方が効果がある。
【0073】トナー供給ローラ5には、非接触であるた
め、硬度等に制約はないが、本実施形態ではシリコーン
ゴムに導電性を持たせるためにカーボンブラックを分散
した単泡性の発泡体を用いている。発泡体を用いても、
現像スリーブ3と非接触であるために、現像動作を多数
繰り返すうちに次第にローラ内部にトナーが詰まってい
き、ローラの硬質化を招くという不都合を生じることは
なかった。また、発泡体自身が摩擦により、けば立ち、
ほつれ等を生じ、画像に影響を与えるということもな
い。また、トナーの搬送力も金属等の滑らかな表面を持
つものよりも有利である。
【0074】本実施形態においては、この供給ローラ5
にバイアスを印加するわけであるが、供給ローラ5と現
像スリーブ3側の距離が遠すぎると、トナー供給能力が
著しく低下してしまう。また、非接触とはいえトナーの
循環過程で、現像スリーブ3と接触することによる摩擦
帯電の効果が必要である。発明者等の研究によりその距
離は0μmよりも大きく800μm以下の範囲内でるこ
とが適切であることを見出した。供給ローラ5と現像ス
リーブ3間の距離に対するトナー供給、剥ぎ取り能力
は、現像スリーブ3と供給ローラ5の径、トナー物性等
により異なると思われ、近いほど良いと思われるが、8
00μm以上離れると、いかなる場合においても殆どバ
イアスの効果もなくなり、供給不足となることが確認で
きる。
【0075】以下、本発明の第1の実施形態における現
像装置の構成及び条件を示す。
【0076】 トナー :非磁性一成分トナー バインダー樹脂 スチレンアクリル(ポジトナー) 外添剤 疎水処理シリカ 1.2重量部 PVdF 0.5重量部 平均粒径 9.5μm ブレード :材質 シリコーンゴム SUS裏打ち 厚さ 0.5mm SUS板含む 対スリーブ当接線圧 15(g/cm) 当接点から端部までの長さ 2.0mm(図3中DF間距離) 現像電界 :振幅 5.8×106(V/m) 周波数 1.5kHz (ドラム方向飛ばし 側と引き戻し側の バイアス振幅比)=7:3 トナー供給ローラ:材質 シリコーンゴム(単泡性発泡体にカー ボンブラックを分散したもの) 抵抗率 106〜107Ω・cm 直径 16mm 印加電界振幅 1.0(V/m) 印加電界周波数 5.0kHz スリーブ :材質 SUS 表面粗さ Rz=3.0μm 直径 20mm スリーブと 供給ローラ間 :距離 500μm
【0077】なお、上記において、平均粒径は、コール
ターカウンター法により測定したものであり、また、対
スリーブ当接線圧は、厚み50μm,Rz1.0μmの
SUS板を二つ折りにして当接部に挿入し、二枚の隙間
に同じSUS板を挿入し、それを引き抜く力から換算し
たものであり、後述する平均粒径及び対スリーブ当接線
圧についても同様である。また、Rz(十点平均粗さ)
はJIS B0601による。
【0078】このような構成において、逐次トナー補給
を行いながら、トナー残量を一定量に維持し、20万枚
の画像出し耐久試験を行った。複写機電源を投入した
際、画像形成動作に入る前に、現像スリーブと供給ロー
ラを15秒回転させる機構を設け、長時間放置状態にあ
り凝集したトナーを撹拌している。結果、20万枚の画
像出し中スリーブは終始安定したコーティングが維持さ
れ、トナー劣化も認められず、良質な画像が得られた。
【0079】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。なお、第1の実施形態との
共通箇所の説明は省略する。
【0080】以下、本発明の第2の実施形態の装置条件
を示す。
【0081】 トナー :非磁性一成分トナー バインダー樹脂 ポリエステル(ネガトナー) 外添剤 疎水処理シリカ 0.5重量部 平均粒径 8.5μm ブレード :材質 シリコーンゴム(乾式処理シリカ分散 ,SUS裏打ち) 厚さ 0.5mm SUS板含む 対スリーブ当接線圧 20(g/cm) 当接点から端部までの長さ 2.3mm 現像電界 :振幅 5.5×106(V/m) 周波数 3.0kHz (ドラム方向飛ばし 側と引き戻し側の バイアス振幅比)=6:4 トナー供給ローラ:材質 シリコーンゴム(単泡性発泡体にカー ボンブラックを分散したもの) 抵抗率 106〜107Ω・cm 直径 16mm 印加電界振幅 1.0(V/m) 印加電界周波数 8.0kHz スリーブ :材質 アルミニウム素管にカーボンをコート 表面粗さ Rz=5.0μm 直径 20mm スリーブと 供給ローラ間 :距離 500μm
【0082】このような構成において、逐次トナー補給
を行いながら、トナー残量を一定量に維持し、20万枚
の画像出し耐久試験を行った。複写機電源を投入した
際、画像形成動作に入る前に、現像スリーブと供給ロー
ラを15秒回転させる機構を設け、長時間放置状態にあ
り凝集したトナーを撹拌している。結果、20万枚の画
像出し中現像スリーブは終始安定したコーティングが維
持され、トナー劣化も認められず、良質な画像が得られ
た。
【0083】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を図6に基づいて説明する。なお、第1の実施
形態との共通箇所の説明は省略する。
【0084】第3の実施形態は、図6に示すように、磁
性一成分飛翔現像を用いた構成となっている。現像スリ
ーブ3へのトナー供給については、トナーに磁気的拘束
力が働くため、非磁性一成分現像剤よりも有利となる。
しかしながら、従来よりゴーストが発生したり、トナー
の帯電電荷不足による現像不良等の問題は解決しておら
ず、トナー供給ローラ5は大きな効果を生んでいた。さ
らに、本実施形態ではトナー供給ローラ5を非接触と
し、現像バイアスにDutyバイアスを用いることによ
り、トナーや現像スリーブ3の寿命を大きく延ばし、且
つ、かぶりのない良質な画像を長期に亘って維持した。
【0085】以下、本発明の第3の実施形態の装置条件
を示す。
【0086】 トナー :磁性一成分トナー バインダー樹脂 ポリエステル(ネガトナー黒) 外添剤 疎水処理シリカ 0.5重量部 酸化チタン 0.5重量部 チタン酸ストロンチウム 0.5重量部 平均粒径 6.0μm ブレードとスリーブ間:距離 250μm 現像電界 :振幅 4.5×106(V/m) 周波数 2.0kHz (ドラム方向飛ばし 側と引き戻し側の バイアス振幅比)=3:1 トナー供給ローラ:材質 シリコーンゴム(単泡性発泡体にカー ボンブラックを分散したもの) 抵抗率 106〜107Ω・cm 直径 16mm 印加電界振幅 1.0(V/m) 印加電界周波数 8.0kHz スリーブ :材質 SUS 表面粗さ Rz=3.0μm 直径 20mm スリーブと 供給ローラ間 :距離 500μm
【0087】このような構成において、逐次トナー補給
を行いながら、トナー残量を一定量に維持し、150万
枚の画像出し耐久試験を行った。複写機電源を投入した
際、画像形成動作に入る前に、現像スリーブと供給ロー
ラを15秒回転させる機構を設け、長時間放置状態にあ
り凝集したトナーを撹拌している。結果、20万枚の画
像出し中スリーブは終始安定したコーティングが維持さ
れ、トナー劣化も認められず、良質な画像が得られた。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、現像剤供給手段が現像剤担持体に非接
触に配設されているため、潜像形成媒体と現像剤担持体
の間隙に印加する交互電界は、トナーを潜像形成媒体側
へ移動させる側のピーク値より、トナーを潜像形成媒体
から現像剤担持体側へ引き戻すピーク値の方が小さいの
で、現像剤担持体上に蓄積した逆極性帯電トナーを潜像
形成媒体に飛ばすことがなく、全面記録画像等、高電位
の現像過程を経た後、非画像及びそれに近い領域を有す
る潜像を現像した時でも、蓄積していた逆極性帯電トナ
ーが一気に現像されることがなく、画質の劣化を防ぐこ
とができる。また、これにより、トナーや現像剤担持体
の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0089】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記第1の発明の潜像形成媒体と現像担持体の間隙に印
加する交互電界の、交互に往復する部分の最大電界が、
4.0×106(V/m)以上なので、十分な現像コン
トラストを得ることができると共に、6.0×10
6(V/m)以下なので、帯電性の高いトナーの潜像形
成媒体への飛翔を抑え、潜像形成媒体から引き戻されな
い高帯電トナーにより潜像が埋められることを防止し、
低い帯電トナーによる現像を行って濃度低下を防ぐこと
ができる。
【0090】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明の潜像形成媒体と
現像剤担持体の間隙に印加する交互電界の周波数が1.
0kHz以上なので、トナーの潜像形成媒体と現像剤担
持体間の往復運動の減少を防止することができ、往復運
動によって尖鋭な画像を形成し、かぶりを防ぐことがで
きる。また、高帯電トナーを飛翔させ、十分な濃度を得
ることができる。さらに、上記交互電界の周波数は、
6.0kH以下なので、鈍重な低帯電トナーを追従さ
せ、十分な濃度を得ることができる。
【0091】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明ないし第3の発明のいずれか一の現像剤
担持体近傍に非接触で設けられた回動自在である現像剤
供給手段が、導電性もしくは半導電性、あるいは導電性
の基軸を中心に有する絶縁性部材なので、現像剤担持体
に印加された交互電界が、現像剤供給手段の電位を一定
に保ち、現像剤担持体と現像剤供給手段との間におい
て、電荷を帯びたトナーが力を交互に受ける。従って、
現像剤担持体からの剥ぎ取り側の作用により現像剤担持
体に特定のトナーが固着せず、押し付け側の作用により
塗布されるので、コート不良を発生を防ぐことができ
る。
【0092】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第4の発明の現像剤担持体近傍に非接触で設け
られた回動自在である現像剤供給手段と現像剤担持体の
間隙の幅が少なくとも存在し、800μm以下なので、
現像剤供給能力の低下を防止することができ、また、ト
ナーと現像剤担持体との循環過程における摩擦帯電を良
好に行わせることができる。
【0093】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記第5の発明の現像剤担持体の現像剤供給手段の間隙
に、バイアスを印加するので、現像剤担持体と現像剤供
給手段の間におけるトナーに対する剥ぎ取りと押し付け
がより一層良好に行うことができ、良好なコートを行う
ことができる。
【0094】さらに、本出願に係る第7の発明によれ
ば、上記第6の発明の現像剤担持体と現像剤供給手段の
間隙に印加するバイアスが、交互に往復する交流電界
と、直流電界を重畳したバイアスなので、現像剤担持体
と現像剤供給手段の間におけるトナーに対する剥ぎ取り
と押し付けを、さらにより一層良好に行うことができ、
良好なコートを行うことができる。
【0095】また、本出願に係る第8の発明によれば、
上記第7の発明の現像剤担持体と現像剤供給手段の間隙
に印加するバイアスの周波数Frが、潜像形成媒体と現
像剤担持体の間隙に印加する交互電界の、電位が交互に
往復する部分と、往復せずに一定電位を維持する部分を
含めて一周期とし、その周波数をFsとしたとき、Fs
<Frの関係式を満たすので、現像剤担持体に印加され
る交互電界と現像剤供給手段に印加されるバイアスの位
相のずれの影響を抑えることができる。
【0096】さらに、本出願に係る第9の発明によれ
ば、上記第1の発明ないし第8の発明のいずれか一の現
像剤供給手段がシリコーンゴムにカーボンブラックを分
散した単泡性の発泡体なので、摩擦による、けば立ち、
ほつれ等を防ぐことができ、画像への影響を防ぐことが
できると共に、トナーの搬送力を向上させることができ
る。
【0097】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記第1の発明ないし第9の発明のいずれか一の現
像剤撹拌部材を有し、該現像剤撹拌部材の中心軸が、現
像剤担持体と現像剤規制手段の当接部中、上記現像剤担
持体回転方向に対し、最上流点を通る鉛直線と、現像剤
供給手段に接する鉛直線のうち、現像剤担持体現像領域
から離れた鉛直線の間に配設され、現像剤担持体と同方
向に回転するので、トナーの劣化のレベルを現像剤供給
容器内のトナー全体に分散させ、現像剤担持体と現像剤
供給手段の最近接部近傍のトナーも、現像剤供給容器中
央部のトナーも等しく軽微な劣化に止めることができ、
画質に与える影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における現像バイアス
波形を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の現像装置を示す側断
面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における現像剤担持体
と現像剤供給手段を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における非接触供給ロ
ーラのトナー劣化に対する効果を示すグラフである。
【図5】本発明の第1の実施形態における非接触供給ロ
ーラのトナー劣化に対する効果を示すグラフである。
【図6】本発明の第3の実施形態における現像装置の側
面図である。
【図7】従来の非磁性一成分現像装置の一例を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(潜像形成媒体) 2 現像剤供給容器 3 現像スリーブ(現像剤担持体) 4 弾性ブレード(現像剤規制手段) 5 供給ローラ(現像剤供給手段) 6 トナー 30 撹拌部材(現像剤撹拌部材)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーのみから成る一成分現像剤を収容
    する現像剤供給容器と、潜像を担持する潜像形成媒体に
    対向して、トナー粒子を該潜像形成媒体に供給する現像
    部を形成すると共に、上記現像剤供給容器からトナー粒
    子を該現像部に担持搬送する回動自在な現像剤担持体
    と、該現像剤担持体近傍に非接触で設けられた回動自在
    な現像剤供給手段と、該現像剤供給手段の上記現像剤担
    持体回動方向下流側に近接あるいは当接して該現像剤担
    持体上に塗布されるトナー粒子の量を規制する現像剤規
    制手段とを有し、上記潜像形成媒体と現像剤担持体の間
    隙に交互電界を形成してトナー像化する非接触交互電界
    現像を行う現像装置において、上記潜像形成媒体と現像
    剤担持体の間隙に印加する交互電界が、潜像形成媒体側
    へ移動させる側のピーク値より、トナーを潜像形成媒体
    から現像剤担持体側へ引き戻すピーク値の方が小さいこ
    とを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 潜像形成媒体と現像担持体の間隙に印加
    する交互電界の、交互に往復する部分の最大電界が、
    4.0×106(V/m)以上6.0×106(V/m)
    以下であることとする請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 潜像形成媒体と現像剤担持体の間隙に印
    加する交互電界の周波数が1.0kHz〜6.0kHz
    であることとする請求項1または請求項2に記載の現像
    装置。
  4. 【請求項4】 現像剤担持体近傍に非接触で設けられた
    回動自在な現像剤供給手段が、導電性もしくは半導電
    性、あるいは導電性の基軸を中心に有する絶縁性部材で
    あることとする請求項1ないし請求項3のいずれか一項
    に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 現像剤担持体近傍に非接触で設けられた
    回動自在な現像剤供給手段と現像剤担持体の間隙の幅が
    少なくとも存在し、800μm以下であることとする請
    求項4に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 現像剤担持体の現像剤供給手段の間隙
    に、バイアスを印加することとする請求項5に記載の現
    像装置。
  7. 【請求項7】 現像剤担持体と現像剤供給手段の間隙に
    印加するバイアスが、交互に往復する交流電界と、直流
    電界を重畳したバイアスであることとする請求項6に記
    載の現像装置。
  8. 【請求項8】 現像剤担持体と現像剤供給手段の間隙に
    印加するバイアスの周波数Frが、潜像形成媒体と現像
    剤担持体の間隙に印加する交互電界の、電位が交互に往
    復する部分と、往復せずに一定電位を維持する部分を含
    めて一周期とし、その周波数をFsとしたとき、 Fs<Fr の関係式を満たすこととする請求項7に記載の現像装
    置。
  9. 【請求項9】 現像剤供給手段がシリコーンゴムにカー
    ボンブラックを分散した単泡性の発泡体であることとす
    る請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の現像
    装置。
  10. 【請求項10】 現像剤撹拌部材を有し、該現像剤撹拌
    部材の中心軸が、現像剤担持体と現像剤規制手段の当接
    部中、上記現像剤担持体回転方向に対し、最上流点を通
    る鉛直線と、現像剤供給手段に接する鉛直線のうち、現
    像剤担持体現像領域から離れた鉛直線の間に配設され、
    現像剤担持体と同方向に回転することとする請求項1な
    いし請求項9のいすれか一項に記載の現像装置。
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