JP2004029103A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転可能な複数の現像剤担持部材を有する現像装置において、昇温による現像剤劣化を効果的に軽減し、高画質でかつメンテナンス性の高い画像形成装置を提供する。
【解決手段】静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材101との間に所定の間隔を以って配置されるとともに表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材41、42と、複数の現像剤担持部材41、42に対し1個の現像剤収容部材2と、を備え、静電潜像を現像する現像装置104において、複数の現像剤担持部材41、42は、潜像担持部材101の周方向に沿って隣接し、各現像剤担持部材41、42間の対向部で且つ各現像剤担持部材41、42間の最近接部Gssより潜像担持部材101の位置と反対側に広がった略楔型領域Zwdgに、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材10を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材101との間に所定の間隔を以って配置されるとともに表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材41、42と、複数の現像剤担持部材41、42に対し1個の現像剤収容部材2と、を備え、静電潜像を現像する現像装置104において、複数の現像剤担持部材41、42は、潜像担持部材101の周方向に沿って隣接し、各現像剤担持部材41、42間の対向部で且つ各現像剤担持部材41、42間の最近接部Gssより潜像担持部材101の位置と反対側に広がった略楔型領域Zwdgに、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材10を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1個の現像剤収容部材に対し、潜像担持部材上の静電潜像を粉体トナーにより可視像化するための複数の現像剤担持部材を有する現像装置、及びそれを備えた複写機、プリンタ等用の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、例えば、図12に示されるような構成であり、潜像担持部材101の表面に静電潜像を形成し、潜像担持部材101上に形成された静電潜像を現像装置104内の粉体トナーによって現像し、その画像を転写材mに転写した後に転写材m上の画像を定着装置107によって定着させて画像を得ている。
【0003】
近年のコンピュータ化・ネットワーク化が急速に進行する状況下では、コンピュータの情報をネットワークを介して受信して出力するタイプの画像形成装置も急速に普及しつつあり、更に、高速化、高画質化の要請も日増しに強くなってきている。
【0004】
斯かる画像形成装置に用いられる現像装置においては、特開平03−204084号公報に記載されているように現像装置の現像剤担持部材を複数にしたり、また、特開平02−188778号公報に記載されているように、現像剤担持部材と潜像担持部材の距離を、下流の現像剤担持部材の方を近づけて現像剤担持部材からの現像剤の補給量の均一化を図っている。
【0005】
特に、1個の現像装置に対し小型化した現像剤担持部材を複数配置することで、同一現像像(トナー像)に対して同じ現像剤を用いて複数回現像動作を行う方法は、現像効率が上がり、高速化が達成できる。こうした現像装置については特公平3−5579号公報にて提案されている。又、これら潜像担持部材の周囲に配置された、二成分現像剤を用いた複数の現像剤担持部材の磁力に関しては特開平9−80919号公報や特許3017514号明細書が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、1個の現像装置に複数の現像剤担持部材を設けた、上記従来例では、特に、隣接する現像剤担持部材の間に存在する現像剤であるトナーと現像剤担持部材間の摩擦力、及び、トナー内部の摩擦による熱による現像装置の昇温が問題となっている。
【0007】
現像装置の昇温は、樹脂を主体とするトナーの劣化・変性の原因となり、画像濃度の低下・かぶり・縦スジ等の画像劣化につながるのみならず、極端な場合は、トナー流動性の低下によって、現像装置可動部材の駆動トルク上昇を引き起こし、現像装置、画像形成装置の破損を招来する。
【0008】
この現象は、潜像担持部材の外周移動速度即ちプロセス速度が高速になるほど顕著である。なぜならば、プロセス速度が高速になるほど、現像剤担持部材も高速で回転する必要があるからである。
【0009】
よって、高速画像形成装置においては、現像剤劣化が速い時点で発生し、良好な画像形成を維持できないので、現像剤の交換を頻繁に必要とし、画像形成装置の保守、点検頻度も高い。
【0010】
特開平11−272076号公報は、現像剤収容部材に通気部を設けた発明であるが、現像剤担持部材上の現像剤量を規制する層厚規制部材によって、余剰トナーとして落とされたトナーを冷却しようとするものであって、冷却能力は不十分である。
【0011】
従って、本発明は、斯かる課題を解決すべくなされたもので、その目的は、潜像担持部材上の静電潜像を現像するために、現像剤を担持・搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材を有する現像装置において、現像剤担持部材の回転に伴う摩擦による昇温による現像剤劣化を効果的に軽減し、画像劣化や装置破損を回避し、高い画質を長期間高速度で維持可能であり、現像剤交換、画像形成装置の保守・点検頻度を低減したメンテナンス性の高い現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材との間に所定の間隔を以って配置されるとともに表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材と、該複数の現像剤担持部材に対し1個の現像剤収容部材と、を備え、前記静電潜像を現像する現像装置において、
前記複数の現像剤担持部材は、前記潜像担持部材の周方向に沿って隣接し、各前記現像剤担持部材間の対向部で且つ各該現像剤担持部材間の最近接部より前記潜像担持部材の位置と反対側に広がった略楔型領域に、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材を備えたことを特徴とする現像装置を提供する。
【0013】
第1の本発明の一実施態様によると、前記冷却部材は、前記略楔型領域に設置される中空の管状部分を有し、該管状部分に大気中の空気を搬入して、該管状部分内部を通過させた後に再び大気中に排出させる手段を有する。
【0014】
第1の本発明の他の態様によると、前記現像剤担持部材の外周移動速度は、600mm/s以上である。
【0015】
第2の本発明は、表面に静電潜像が形成され、該静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材と、第1の本発明の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】
実施例1
図1〜4に詳しく示される本実施例の現像装置104を備えた画像形成装置の一例の概略を図12を参照して説明する。本実施例にて本発明を適用する画像形成装置は、潜像担持部材として、外径108mmのa−Siドラム感光体(感光体)101を用いた、プロセス速度660mm/sec連続出力速度120ページ1分の白黒デジタル複写機100である。
【0018】
感光体101は一次帯電装置102により例えば+450Vに一様帯電された後、画像露光がなされる。画像露光は、半導体レーザ103aを光源として第1の画像信号により変調された波長680nmのレーザービームLによってなされる。レーザービームLは、モーターにより一定の回転数で回転する多面鏡103bにより偏光され、結像レンズ103cを経て、折り返しミラー103dで反射された後、感光体101上をラスタ走査され、その露光部の表面電位を例えば+100Vに減衰させて静電潜像を形成する。
【0019】
その後、現像装置104にて静電潜像の現像が行われ、感光体101表面上に現像像(トナー像)が形成される。その後、後帯電装置105でこのトナー像を帯電させると共に感光体101とトナー像間の吸着力を弱め、転写、分離しやすいようにする。そして、矢印E方向に進む転写材mに転写分離帯電装置106により感光体101からトナー像を転写・分離し、転写材mを定着装置107に送ってトナー像を定着する。
【0020】
ここに使用される現像装置104は、図3に示される全体の断面図のように、簡易な構成で、現像剤担持部材の寿命である200万回の出力まで保守不要の磁性一成分現像方式を採用している。現像剤を構成するトナーについては後述する。
【0021】
現像装置104は、1個の現像剤収容部材(現像容器)2と、現像容器2の感光体101に対向する側に設けられた開口に、表面を露出させて感光体101の周方向に沿って隣接して設置させた、矢印Aのように同方向に回転する2つの現像剤担持部材41、42と、現像容器2の底部に水平に設けられた4つの攪拌搬送部材5a〜5dと、を有する。
【0022】
現像容器2は、上方の中間容器7と連結されており、中間容器7には、補給用の新しいトナーが収容されている。中間容器7と現像容器2との連結部分には、トナー補給ローラ71が設置され、現像容器2に補給されるトナー量を調整している。画像形成の反復により、現像容器2内のトナーが減少してくると、現像容器2内中央部に設けられた圧電素子72は、トナー補給ローラ71を回転させるような信号を出す。トナー補給ローラ71の回転により、中間容器7から、トナーが現像容器2内に補給される。
【0023】
現像剤担持部材41、42は、非磁性部材である外径20mmのA6063製円筒の上に、球状ガラス粒子でブラスト処理をした後、NiPめっき及びCrめっきを施したもので、表面粗さRzを4μmとした。表面粗さの測定には、接触式表面粗さ計(サーフコーダー(商標) SE−3300 (株)小坂研究所製)を用いた。測定条件は、カットオフ値:0.8mm、測定長さ:2.5mm、送りスピード:0.1mm/sec、縦倍率5000倍である。
【0024】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gssは、400μmであり、現像剤担持部材41内部には7つの、現像剤担持部材42内部には4つの磁極を有する固定された磁界発生手段である永久磁石41’、42’を備える。
【0025】
ここで、隣接する現像剤担持部材41と42の最近接部Gssの間隙は0.2mm以上1mm以下であることが好ましい。このことによって、現像剤担持部材上の現像剤層の状態が安定し、ムラ、スジ、斑点等の画像欠陥が発生しにくくなるという効果がある。
【0026】
現像剤担持部材41、42は、感光体101の1.2倍の速度792mm/secで回転する。現像剤担持部材41近傍のトナーは、磁性板状部材3で層厚を規制される。図1に示される、磁性板状部材3と現像剤担持部材41とのギャップは、G3=240μmとした。現像剤担持部材42近傍のトナーは、現像剤担持部材41、42対向部の位置に設けられた、現像剤担持部材41内部の永久磁石41’と現像剤担持部材42内部の永久磁石42’が有する対向磁極の作用により、薄層化される。
【0027】
現像剤担持部材41の回転によって、それに担持されたトナーは現像剤担持部材41の現像領域G41dに達し、その現像に共されなかったトナーは現像剤担持部材42に引き渡され、上記に記載した現像剤担持部材41と42の対向部において層厚規制された後に、感光体101との対向部に搬送され、現像剤担持部材42による2回目の現像位置G42dに搬送される。現像が2回行われることで、現像効率を上げ、画像濃度低下やムラを防ぐ効果がある。現像動作の際は、現像剤担持部材41、42には、ともに+300VのDCバイアスと振幅1200V、周波数2.7kHzの矩形波がACバイアスとして印加される。
【0028】
又、両現像剤担持部材41、42の外周に沿って図4のような形をした鉄製の非接触シール部材8を現像剤担持部材41、42両端の現像容器2内部側の周面に沿って設けた。現像剤担持部材41、42表面とシール部材8とのギャップGc=400±100μmである。このシール部材8には、現像剤担持部材41、42の表面と所定の間隔をもって、それらの周面に沿って現像剤による磁気ブラシを形成し、磁気ブラシによって、現像剤担持部材41、42の軸線方向両端部への現像剤の漏出をシールする。
【0029】
ここで、現像装置104にて収容される現像剤について説明する。本構成では、以下に説明する磁性トナーを含む一成分現像法式を採用している。
【0030】
ここで用いられるトナーは正帯電性を有し、その重量平均粒径は8.0μmである。トナーの粒径分布は種々の方法により測定できるが、ここでは、米国コールター社製のコールターカウンタTA−II型(商標)を用いた。電解液として1%NaCl水溶液中に界面活性剤を数滴加えたものに数mgの試料を数分間だけ超音波分散させ、100μmのアパーチャーを通して2〜40μmの粒子の粒度分布を計数した。
【0031】
トナーの結着樹脂としては、一般的にはスチレン系のスチレンアクリル共重合体、スチレンブタジエン共重合体やフェノール樹脂、ポリエステル等が用いられる。本実施例では、スチレンアクリル共重合体とスチレンブタジエン共重合体を8:2の割合で用いた。
【0032】
電荷制御剤(通常はトナーに内添されているが外添も可能)にニグロシン、4級アンモニウム塩、トリフェニルメタン、イミダゾール等がポジトナー用に用いられる。本実施例では、トリフェニルメタンを(樹脂成分100に対して)2部内添した。
【0033】
又、加熱定着用トナーの場合、所謂ワックスを内添分散させるが、このワックスとしては例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、パラフィン等が用いられる。
【0034】
トナーは磁性を有するため、これにマグネタイト、フェライト等の酸化鉄を分散させるが、その量は60〜100部程度が一般的である。
【0035】
トナーに対する外添剤としては、主には流動性付与のためのシリカを0.1〜5重量部程度外添する。このシリカはトナー粒子と現像剤担持部材41、42の間に介在して現像剤担持部材41、42の摩耗を軽減するとともに、トナー同士の凝集を防いで現像剤担持部材41、42に接しているトナーと接していないトナーの入れ替わりを促進する機能を果たす。
【0036】
更に、トナーにはチタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ランタン、酸化ネオジム等を外添する場合もある。これらは感光ドラム101に対する研磨剤の役割を果たし、結果として感光ドラム101にフィルム状に付着するトナーを研磨除去する効果が得られる。
【0037】
現像剤担持部材41上のトナーの常温常湿での平均帯電量は+6〜+12μC/g、塗布量は0.7〜0.9mg/cm2であり、現像剤担持部材42上のトナーの常温常湿での平均帯電量は+6〜+12μC/g、塗布量は0.5〜0.7mg/cm2である。
【0038】
このような本実施例の現像装置104では、現像剤担持部材が2個あるので、最初の現像像を修正するという機能が得られ、現像剤が磁性一成分現像剤であるため、キャリアを混ぜないことにより、トナー濃度制御が不要になるため、装置コストが低減され、又、キャリアの耐久劣化による現像剤交換という保守が不要になり、維持コストが低減する。
【0039】
現像剤担持部材41、42は、ともに感光体の1.2倍の速度792mm/secで回転する。このような、複数の現像剤担持部材を近接させて設置し、その現像剤担持部材の回転速度が600mm/sec以上で回転する高速画像形成装置においては、従来例で説明したように、現像剤担持部材同士の摩擦により現像装置の温度が上昇し、現像剤の劣化や装置の損傷等を引き起こしやすくなり、良質な画像を維持するには、頻繁な現像剤交換、画像形成装置の保守、点検が必要となり、メンテナンス性が低かった。
【0040】
特開平11−272076号公報に提案されているような、現像剤収容部材に通気部を設ける方法では、現像装置の冷却能力は不十分である。
【0041】
そこで、本発明においては、以下の方法で、現像装置の温度上昇を軽減し、現像剤劣化や画像形成装置に損傷を回避した。
【0042】
本実施例の現像装置104には、長手方向中央における現像装置104の本発明の主要部分の断面図である図1に示されるように、現像剤担持部材41と42の対向部で感光体101と反対側つまり現像容器2内部側に形成される、両現像剤担持部材41と42の最近接部Gss部から広がるように形成された略楔型の領域(略楔型領域)Zwdgには、中空の三角形断面を有する冷却部材10が配設されている。主として、冷却部材10により両現像剤担持部材41と42間の摩擦による昇温を軽減し、トナーがGss部に侵入した後に、両現像剤担持部材41、42間で圧縮・摺擦されて劣化するのを防止する機能を有する。
【0043】
冷却部材10は、A6063製の中空部材であり、現像剤担持部材41との間隙G41及び現像剤担持部材42との間隙G42はともに1mmであり、最も両現像剤担持部材41及び42の近辺に配置された攪拌搬送部材5aとの最近接部における間隙G5aは、0.5mmである。
【0044】
感光体101方向からみた冷却部材10の断面図を図2に示す。冷却部材10は、この方向からみると「U」の字の形をしており、鉛直に伸びる管状部分10aと、水平の管状部分10’から構成される。水平部分10’が図1に示す両現像剤担持部材41、42の対向部の楔型領域Zwdg内の三角断面に該当する部分である。つまり、冷却部材10の水平管状部分10’は、中空の三角管形状で、両現像剤担持部材41、42の長手方向に沿った状態である。水平管状部分10’の両端から内部が連通して鉛直に伸びる管状部分10aは、現像装置104の上部に伸び、現像装置104の両側に折れ曲がり、更には、画像形成装置100外部に突出し、画像形成装置100前側にてファン11と連結し、後ろ側はダクト12となって、開口されている。
【0045】
画像形成装置100の前側で現像装置104の長手方向端部且つ上部の位置にて中空の冷却部材10の一部であるファン11は、画像形成装置100外部の低温の空気を吸入して、冷却部材10の管状の内部へと搬入する機能を有する。画像形成装置100外部の低温の空気は、冷却部材10内部を通過する際に、その水平部分10’にて領域Zwdgの熱を吸収し、冷却部材10のファン11と反対側の端部のダクト12より放出される。
【0046】
画像形成装置100外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100が、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト12を通過した直後の空気の温度は、40℃である。このことから、冷却部材10によって、現像装置104の熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0047】
更に、本実施例においては、複数の現像剤担持部材41、42を用い、感光体101の回転方向上流の現像剤担持部材41で余分に付着したトナーを、下流現像剤担持部材42で再び現像装置104内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0048】
つまり、この冷却部材10は、現像容器2内の現像剤の存在可能領域を狭め、現像剤の流れを常に一定にする現像剤流制御の機能を有すると言える。
【0049】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104と、従来例としての比較例1、比較例2との性能等を比較した結果を表1に示す。
【0050】
ここで、比較例1とは、本実施例の現像装置104にて、冷却部材10を備えないものである。
【0051】
又、比較例2とは、冷却部材10及び現像剤担持部材42を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0052】
【表1】
【0053】
比較項目である4万枚ページ出力後の画像反射濃度は、米国MacBeth社製のRD−914(商標)を用いて、直径5mmの最大画像濃度の円形原稿の複写画像を測定した値である。表1に示すように、本実施例は1.39であったが、冷却部材10を備えない比較例1は1.15であり、その上、現像剤担持部材がひとつである比較例2は0.98であった。
【0054】
このことから、現像剤担持部材を複数にすることによって現像濃度が維持できるようになり、更に冷却部材10を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0055】
又、現像剤消費率は、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例1、比較例2で50〜60mg/枚(A4)であるところ、本実施例104では、41mg/枚(A4)となった。
【0056】
更に、図5に示すような、幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅W1の主走査方向におけるばらつきは、本実施例104では、10.8μmであり、比較例1の12.9μm、比較例2の14.1μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。ここで、幅Wlの測定には、米国MacBeth社製のマイクロデンシトメータ2405(商標)を用いた。
【0057】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104は比較例1、2に比べて低く、冷却部材10を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0058】
又、以上のことより、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。
【0059】
尚、本発明においては、冷却部材が複数の現像剤担持部材の最近接部から現像容器内部側に広がるように形成された略楔型領域に設置されることが重要であり、冷却部材の構成や原理は、これに限られるものではない。
【0060】
又、画像形成装置の構成についても、図12のものに限られるものではない。
【0061】
実施例2
次に、実施例2について説明するが、発明の実施例1と同様の構成に関しては、同一符号を付し、説明を省略する。
【0062】
本実施例の画像形成装置100bの概略構成は、図12のものと同様なので、図12を用いて説明する。画像形成装置100bにおいては、潜像担持部材101に外径108mmのOPCドラム感光体(ここでも「感光体」と称す。)を用いた。そして、画像形成装置100bは、プロセス速度は700mm/secで毎分135枚の白黒デジタル複写機である。
【0063】
感光体101は、一次帯電装置102により例えば−700Vに一様帯電された後、画像露光がなされる。画像露光は、半導体レーザ103aを光源として第1の画像信号により変調された波長780nmのレーザービームLによってなされる。レーザービームLは、モーターにより一定の回転数で回転する多面鏡103bにより偏光され、結像レンズ103cを経て、折り返しミラー103dで反射された後、感光体101上をラスタ走査されその露光部の表面電位を例えば−150Vに減衰させて像状の潜像を形成する。
【0064】
その後、現像装置104bにて静電潜像の現像を行われ、感光体101表面上に現像像(トナー像)が形成される。その後、後帯電装置105でこのトナー像を帯電させると共に感光体101とトナー像間の吸着力を弱め、転写、分離しやすいようにする。そして、矢印E方向に進む転写材mに転写分離帯電装置106により感光体101からトナー像を転写・分離し、転写材mを定着装置107に送ってトナー像を定着する。
【0065】
実施例1にては、磁性一成分トナーを用いた磁性一成分現像法式をとったのに対し、本実施例においては、画像形成装置100bに設置された現像装置104bは、構成が複雑で定期的な保守が必要であるが、高画質である二成分現像方式を採用していることが特徴である。現像剤を構成するトナー及びキャリアについては後述する。
【0066】
又、現像装置104bも、図6に示すように、実施例1と同様に、1つの現像剤収容部材(現像容器)2と、現像容器2の感光体101に対向する側に設けられた開口に、表面を露出させて設置させた、矢印A方向に同方向に回転する2つの現像剤担持部材41、42を有するものであり、他に、現像容器2の底部に水平に設けられた3つの攪拌搬送部材5a〜5cを有する。
【0067】
図7には、感光体101方向から見た現像装置104bのトナー補給部分を示す。画像形成の反復により、現像容器2内のトナーが減少して、トナー濃度が4%を下回ると、新しいトナーが収容されている補給容器7から、搬送部材であるトナー補給スクリュー73が設置された補給路74内を搬送されてトナーが現像容器2に補給される。現像容器2内のトナー濃度が4%を下回ると、現像容器2の下部に設けられたトナー濃度検知素子72は、トナー補給スクリュー73を回転させるような信号を出す。トナー補給スクリュー73の回転数等により補給されるトナー量が調整される。
【0068】
現像装置104bの長手方向中央における断面図である図6に示す現像剤担持部材41は、非磁性部材である外径20mmのSUS316製円筒の上に、不定型アルミナ粒子でブラスト処理をしたもので、表面粗さRzを10μmとした。又、現像剤担持部材42は、現像剤担持部材41と同様の材料で作成され、表面粗さRzを8μmとした。表面粗さの測定方法は実施例1に記載した方法である。
【0069】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gssは、950μmであり、現像剤担持部材41内部には7つの、現像剤担持部材42内部には5つの磁極を有する固定された永久磁石41’、42’(不図示)を備える。
【0070】
現像剤担持部材41、42は、感光体101の1.8倍の速度である1260mm/sで回転する。現像剤担持部材41近傍のトナーは、現像剤担持部材41の回転により現像容器2から搬送され、現像剤担持部材41の回転方向で現像領域G41dより上流にて対向する磁性板状部材3で層厚を規制される。磁性板状部材3と現像剤担持部材41とのギャップG3=700μmとした。現像剤担持部材42近傍のトナーは、両現像剤担持部材41、42の対向部に位置する、現像剤担持部材41内部の永久磁石41’と現像剤担持部材42内部の永久磁石42’との対向磁極の作用により、薄層化される。
【0071】
このように、本実施例の現像装置104bは、実施例1と同様に現像剤担持部材を2つ有するので、現像が二回行われることで、現像効率を上げ、画像濃度低下やムラを防ぐ効果がある。現像動作の際は、現像剤担持部材41、42には、ともに−300VのDCバイアスと振幅2000V、全体周波数1.55kHz、振動部周波数7kHzの休止部を有する矩形波がACバイアスとして印加される。
【0072】
又、本実施例においても、両現像剤担持部材41、42の外周に沿って図4のような形をした鉄製の非接触シール部材8が現像剤担持部材41、42両端の現像容器2内部側の周面に沿って設けられるが、現像剤担持部材41、42表面とシール部材8とのギャップGcは、1000±100μmである。
【0073】
そして、現像剤担持部材41、42上のトナーの常温常湿での平均帯電量は−25〜−40μC/g、塗布量は40〜50mg/cm2である。
【0074】
ここで、現像装置104bにて収容される二成分現像剤について説明する。本構成では、以下に説明するトナーとキャリアを含む二成分現像法式を採用している。
【0075】
現像容器2内に収容される現像剤は、粒径4μm〜10μmの非磁性トナーと、粒径20μm〜60μmの磁性粒子である磁性キャリアとを含有する二成分現像剤である。尚、現像剤のトナーと磁性キャリアとの混合比は、重量比でトナーが6%になるようにした。ここでも、粒径の測定方法は実施例1のトナーの粒径の測定方法と同じである。
【0076】
キャリアの平均粒径は、20〜60μmが好ましく、より好ましくは30〜56μmである。20μm以下の平均粒径では、トナーの過剰帯電による画像濃度の低下や、潜像担持部材へのキャリア付着が増し、60μm以上の平均粒径では、複写の細線再現性を悪化させることになる。
【0077】
キャリアの磁気特性は、現像剤の現像特性そして搬送に大きく影響を及ぼすものであり、画像の均一性や階調性が重視される。
【0078】
飽和磁化が75emu/g(3000Oeの印加磁場に対し)以上の場合には、現像時に、潜像担持部材上の静電潜像に対向したキャリアとトナーにより構成されるブラシ状の穂立ちが、固く締まった状態となり、階調性や中間調の再現が悪くなる。又、55emu/g以下の場合には、トナー及びキャリアを現像剤担持部材上に保持できにくくなり、カブリやトナー飛散が悪化するという欠点がある。従って、飽和磁化は55emu/g以上75emu/g以下が好適である。
【0079】
更に、キャリアの残留磁化、保磁力が高すぎると、現像装置内の現像剤の搬送が悪くなり、画像のカスレやベタ画像での濃度不均一等が発生し易くなる。そのため、残留磁化、保磁力をそれぞれ10emu/g以下、10Oe以下(3000Oeの印加磁場に対し)、好ましくは5emu/g以下、6.0Oe以下にすることが必要である。
【0080】
本実施例に使用されるキャリアとしては、表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金又は酸化物及びフェライト等であり、好ましくは、亜鉛、銅、ニッケル、コバルトの金属から選ばれたフェライトが使用できる。
【0081】
又、上記キャリアの表面を樹脂等で被覆することも可能である。その方法としては、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに付着せしめる方法、単に粉体で混合する方法等、従来公知の方法がいずれも適用できる。
【0082】
キャリア表面への固着物質としては、ポリテトラフリオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジ−t−ブチルサリチル酸の金属錯体、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料及びそのレーキ、シリカ微粉末、アルミナ微粉末等を単独或いは複数で用いるのが適当である。
【0083】
上記化合物の処理量は、キャリアが上記条件を満足するように適宜決定すればよいが、一般には総量で、キャリアに対して0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%が望ましい。
【0084】
本実例において使用可能で、特に好ましい態様としては、Cu−Zn−Feの3元系のフェライトであり、その表面をフッ素系樹脂とスチレン系樹脂のごとき樹脂の組み合わせ、例えばポリフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メチルメタクリレート樹脂、フッ素系共重合体とスチレン系共重合体等を90:10〜20:80、好ましくは70:30〜30:70の比率の混合物としたもので、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%コーティングしたコートフェライトキャリアであるものが挙げられる。
【0085】
該フッ素系共重合体としてはフッ化ビニリレン−テトラフルオロエチレン共重合体(10:90〜90:10)が例示され、スチレン系共重合体としてはスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル(20:80〜80:20)、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸(20〜60:5〜30:10〜50)が例示される。
【0086】
トナーは、粒径4μm〜10μmのものが望ましく、トナーに適用する結着樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアマイド、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族、又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素系パラフィン、パラフィンワックス等が単独或いは混合して使用できる。
【0087】
更に、上記トナーが使用される現像剤に対しては、コロイダルシリカ等の帯電制御剤、流動性改質剤をトナーに対して0.1〜5重量%(好ましくは0.1〜2重量%)程度添加することが好ましい。
【0088】
本実施例においても、現像装置の温度上昇を軽減し、現像剤劣化や装置損傷を回避するために、図6に示すように、実施例1の現像装置104同様に、現像剤担持部材11、12の対向部に形成される略楔型の領域Zwdgに、中空の三角形断面を有する冷却部材10が配設されている。
【0089】
ここでも、冷却部材10は、実施例1と同様の形状をし、片端にファン11もう片端にダクト12を配設した、A6063製の中空部材であり、現像剤担持部材41との間隙G41及び現像剤担持部材42との間隙G42はともに2mm、最も両現像剤担持部材41及び42の近辺に配置された攪拌搬送部材5aとの最近接部における間隙G5aは1mmであり、実施例1と同様の状態で現像装置104bに設置されている。
【0090】
本実施例においては、画像形成装置100b外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100bが、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト12を通過した直後の空気の温度は、44℃である。このことから、冷却部材10によって、現像装置104bの熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0091】
更に、本実施例においても、複数の現像剤担持部材41、42を有し、感光体101の回転方向上流の現像剤担持部材41で余分に付着したトナーを、下流現像剤担持部材42で再び現像装置104b内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0092】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104bと、本実施例と同様に二成分現像剤を使用した、従来例としての比較例3、4との性能等を比較した結果を表1に示す。
【0093】
ここで、比較例3とは、本実施例の現像装置104bにおいて、冷却部材10を備えないものである。
【0094】
又、比較例4とは、本実施例の現像装置104bにおいて、冷却部材10及び現像剤担持部材42を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0095】
【表2】
【0096】
ここで、各比較項目の値は、実施例1の表1に示した結果を測定した方法と同様の測定方法で求めたものである。
【0097】
ここでも、4万枚画像形成後の画像濃度は、本実施例104bでは、1.35であるのに対し、冷却部材10を備えない比較例3は、1.11であり、更に現像剤担持部材を複数にしない比較例4は、0.82であった。
【0098】
このことから、二成分現像法式を採用したものにおいても、実施例1同様に、現像剤担持部材を複数にすることによって現像濃度が維持できるようになり、更に冷却部材13を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0099】
又、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例3や比較例4が現像装置で90−100mg/枚(A4)であるところ、本実施例104bでは、80mg/枚(A4)となった。
【0100】
更に、実施例1同様に、図5に示すような、幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅Wlの、主走査方向におけるのばらつきは、本実施例104bでは、5.9μmであり、比較例3の8.1μm、比較例4の10.5μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。現像剤担持部材を複数にし、更に現像装置104bのように、2個の現像剤担持部材41、42の対向部で最近接部Gssから現像容器2内部側に広がる楔型領域Zwdgに冷却部材10を取り付けたことで、細い線も確実に再現できる。
【0101】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104bは比較例3、4に比べて低く、冷却部材10を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0102】
又、以上のことより、二成分現像法式を採用した現像装置においても、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。
【0103】
又、画像形成装置の構成についても、図12のものに限られるものではない。
【0104】
実施例3
次に、実施例3について説明するが、実施例1、2と同様の構成に関しては、同一符号を付し、説明を省略する。
【0105】
図13に,本実施例の画像形成装置100cの概略を図示する。画像形成装置100cは、感光体に外径80mmのOPCドラム感光体を用いた。プロセス速度は450mm/secで毎分85枚の白黒デジタル複写機である。
【0106】
感光体101は、一次帯電装置102により例えば−700Vに一様帯電された後、画像露光がなされる。本実施例では、画像露光はLED103を光源として第1の画像信号により変調された波長780nmの光Lによる。光Lは、感光体101上の露光部の表面電位を例えば−100Vに減衰させて像状の潜像を形成する。
【0107】
その後、現像装置104cにて静電潜像の現像を行われ、感光体101表面上に現像像(トナー像)が形成される。その後、そして、矢印E方向に進む転写材mに転写分離帯電装置106により感光体101からトナー像を転写・分離し、転写材mを定着装置107に送ってトナー像を定着する。
【0108】
現像装置104cは、現像剤担持部材の寿命である100万回の出力まで保守不要の磁性一成分現像方式を採用している。現像剤を構成するトナーは、負帯電性で、重量平均粒径は6.5μmである。
【0109】
本実施例の現像装置104cの実施例1や2の現像装置と異なる特徴としては、図8に示されるように、現像装置104cも、現像装置104や104bと同様の配置で2個の現像剤担持部材41、42を有するが、この2つは互いに回転方向が異なる。
【0110】
即ち、感光体101の回転方向Bで、上流側に配置された現像剤担持部材41は感光体101と順方向Aに、下流側の現像剤担持部材42は感光体101の回転方向Bに対してカウンター方向である矢印A’の方向に回転する。更に、現像剤担持部材41、42は、感光体101の1.5倍の速度である600mm/sで回転することにより、間隙Gssでの現像剤担持部材41、42の相対速度が0となり、この部分での圧縮・摺擦によるトナーの劣化が軽減される。
【0111】
現像剤担持部材41、42は、非磁性部材である外径20μmのSUS305製円筒の上に、球状ガラス粒子でブラスト処理をした後、フェノール樹脂と結晶性グラファイトおよびカーボンをで混合して、膜厚10〜15μmで150℃〜160℃環境で硬化させた膜を形成し、紙やすりで研磨したものである。表面粗さは、それぞれ、5μmRz、3μmRzとした。尚、表面粗さRzの測定法は、実施例1、2と同様である。
【0112】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gssは、800μmであり、現像剤担持部材41内部には5つの極の、現像剤担持部材42内部には4つの磁極を有する固定された永久磁石41’、42’(不図示)を備える。
【0113】
各現像剤担持部材41、42上の現像剤層厚を規制するために、現像容器2には、現像剤担持部材41に対しては、回転方向Aで現像領域G41dの上流の位置に、磁性板状部材3がG3=240μmなる間隙を保って対向しており、現像剤担持部材42に対しては、同様に、回転方向A’で現像領域G42dの上流に磁性板状部材3’がG3’=240μmなる間隙を保って対向して設けられる。
【0114】
現像動作の際には、現像剤担持部材41、42には、ともに−300VのDCバイアスと振幅1200V、周波数2.4kHzの矩形波をACバイアスとして印加する。
【0115】
又、両現像剤担持部材41、42の外周に沿って図4のような形をした鉄製の非接触シール部材8を現像剤担持部41、42両端近傍に設け、本実施例では、現像剤担持部材41、42表面とシール部材8とのギャップGcは、300±100μmである。
【0116】
そして、現像剤担持部材41上でのトナーの常温常湿での平均帯電量は−8〜−10μC/g、塗布量は0.9〜1.2mg/cm2であり、現像剤担持部材41上でのトナーの常温常湿での平均帯電量は−6〜−8μC/g、塗布量は0.7〜0.9mg/cm2である。
【0117】
このように、現像剤担持部材を互いに順方向に回転させ、その対向部分へと現像剤が同方向に搬送され、対向部での現像剤の摺擦による劣化を押さえた現像装置においても本発明は適用できる。即ち、図8は、長手方向中央における断面図であり、2個の現像剤担持部材41、42の最近接部Gssから現像容器2内部側に広がって形成される略楔型の領域Zwdgには、三角断面の冷却部材10に代わって、中空の菱形断面を有する冷却部材20が配設されている。
【0118】
冷却部材20は、真鍮製で、現像剤担持部材41との間隙G41及び現像剤担持部材42との間隙G42はともに1mm、最も両現像剤担持部材41及び42の近辺に配置された攪拌搬送部材5aとの最近接部における間隙G5aは、0.5mmであり、領域Zwdgに配置された部分の形状が菱形管になって配設されている。
【0119】
又、本実施例においては、冷却部材20の長手方向の断面図である図9に示すように、冷却部材20は、この方向からみると、直線の管状であり、両端は、現像容器2から突出している。つまり鉛直部分を持たない領域Zwdgを通る菱形筒で構成されている。
【0120】
冷却部材20の画像形成装置100c前側方向の端部21’には、ファン21が配設されており、画像形成装置100c外部の低温の空気を吸入して、冷却部材20内部へ搬入する機能を有する。この画像形成装置100c外部の低温の空気は、冷却部材20内部を通過する際に、領域Zwdgの熱を吸収し、冷却部材20のもう片方の画像形成装置100c奥側端部22’に取着したダクト22より放出される。
【0121】
画像形成装置100c外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100cが、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト22を通過した直後の空気の温度は、40℃である。このことから、冷却部材20によって、現像装置104cの熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0122】
更に、本実施例においても、感光体101の回転方向上流の現像剤担持部材41で余分に付着したトナーを、下流現像剤担持部材42で再び現像装置104c内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0123】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104cと、本実施例と同様な構成の現像装置を使用した、従来例としての比較例5、6との性能等を比較した結果を表3に示す。
【0124】
ここで、比較例5とは、本実施例の現像装置104cにおいて、冷却部材20を備えないものである。
【0125】
又、比較例6とは、更に、本実施例の現像装置104cにおいて、冷却部材20及び現像剤担持部材42を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0126】
【表3】
【0127】
ここで、各比較項目の値は、実施例1の表1に示した結果を測定した方法と同様の測定方法で求めたものである。
【0128】
ここでも、4万枚画像形成後の画像濃度は、本実施例104cでは、1.41であるのに対し、冷却部材20を備えない比較例5は、1.18であり、更に現像剤担持部材を複数にしない比較例6は、1.05であった。
【0129】
このことから、現像剤担持部材を逆方向に回転させる現像装置においても、実施例1、2同様に、現像剤担持部材を複数にすることによって現像濃度が維持できるようになり、更に現像剤担持部材対向部の最近接部から現像容器内部側に広がった略楔型領域に冷却部材を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0130】
又、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例5で50〜55mg/枚(A4)であるところ、本実施例104cでは、42mg/枚(A4)となった。
【0131】
更に、図5に示すような、幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅Wlの、主走査方向におけるのばらつきは、8.1μmであり、比較例5の12.5μm、比較例6の13.9μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。現像剤担持部材を複数にし、更に現像装置104cのように冷却部材20を取り付けたことで、細い線も確実に再現できる。
【0132】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104cは比較例5、6に比べて低く、冷却部材20を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0133】
又、以上のことより、感光体回転方向で上流側に位置する現像剤担持部材が感光体の移動方向に対して順方向に回転して、且つ、下流側の現像剤担持部材の回転方向に対して順方向に回転する構成の現像装置においても、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の最近接部から現像容器内部側に広がった略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。
【0134】
又、画像形成装置の構成についても、図13のものに限られるものではない。
【0135】
実施例4
次に、実施例4について説明するが、実施例2と同様の構成に関しては、同一符号を付し、説明を省略する。
【0136】
本実施例の画像形成装置100dは、図12に示す、プロセス速度は500mm/secで毎分105枚の白黒デジタル複写機であり、構成やその画像形成動作は、実施例2と同様のものであるので、説明を省略する。
【0137】
本実施例にて用いられる現像装置104dは、実施例2に使用されている二成分現像剤を用い、更に、図10に示すように、1個の現像容器2に3個の現像剤担持部材41、42、43を備え、現像剤担持部材を3個にしたことが特徴である。現像剤担持部材41、42、43はそれぞれ感光体101に対向し、感光体101の回転方向に順に沿って隣接して設置されているとする。
【0138】
現像剤担持部材41は、非磁性部材である外径20mmのSUS316製円筒の上に、不定型アルミナ粒子でブラスト処理をしたもので、表面粗さを9μmRzとした。現像剤担持部材42は、同様の構成で、表面粗さを7μmRzとした。現像剤担持部材43は、非磁性部材である外径16mmのSUS316製円筒の上に、不定型アルミナ粒子でブラスト処理をしたもので、表面粗さを5μmRzとした。ここでも表面粗さRzは、実施例1と同様の方法で測定された。
【0139】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gss1及び現像剤担持部材42、43間の間隙Gss2は、ともに750μmであり、現像剤担持部材41、42、43内部には5つの磁極を有する固定された永久磁石41’、42’、43’(不図示)を備える。
【0140】
現像剤担持部材41、42、43は、それぞれ矢印A、A’、Aの方向に、潜像担持部材1の1.5倍の速度(750mm/s)で回転する。ここで、矢印Aは、感光体101の回転方向Bと順方向、A’はカウンター方向である。従って、実施例3の現像装置104cと同様に、間隙Gss1での現像剤担持部材41と42の相対速度及び間隙Gss2での現像剤担持部材42と43の相対速度がともに0となり、この部分での圧縮・摺擦によるトナーの劣化が軽減される。
【0141】
現像剤担持部材41近傍のトナーは、非磁性の板状部材3で層厚を規制され、G3=700μmとした。
【0142】
現像剤担持部材42近傍のトナーは、現像剤担持部材41内部の永久磁石41’と、現像剤担持部材42内部の永久磁石42’の、現像剤担持部材41、42対向部の位置に設けられた磁極の作用により、薄層化される。
【0143】
現像剤担持部材43近傍のトナーは、現像剤担持部材42内部の永久磁石42’と、現像剤担持部材43内部の永久磁石43’の、現像剤担持部材42、43対向部の位置に設けられた磁極の作用により、薄層化される。
【0144】
現像剤担持部材41,42、43には、現像動作の際には、ともに−400VのDCバイアスと振幅1500V、全体周波数1.55kHz、振動部周波数7kHz、の休止部を有する矩形波をACバイアスとして印加する。
【0145】
現像剤担持部材41、42、43上のトナーの常温常湿での平均帯電量は−35〜−45μC/g、塗布量は38〜45mg/cm2である。
【0146】
長手方向中央における断面図である図10において、2つの現像剤担持部材41、42で形成される略楔型の領域Zwdg1及び2つの現像剤担持部材42、43で形成される略楔型の領域Zwdg2には、中空の三角形断面を有する冷却部材30が配設されている。
【0147】
感光体101方向からみた現像装置104dの断面図を図11に示す。この方向からみると、冷却部材30は2本の平行な三角形状の管状部材(三角管)30aと30bが両端で連通するように形成されており、その両端は、現像容器2から突出している。そして、その管状の冷却部材30の三角管30aと30bが断面図でみるとそれぞれZwdg1、2を部分に配置される三角形の管状部分であり、内部が中空である。
【0148】
冷却部材30は、A6063製で、三角管30a部分と現像剤担持部材41との間隙G41、及び現像剤担持部材42との間隙G42aともに2mmである。又、三角管30b部分は、現像剤担持部材42との間隙G42b及び現像剤担持部材43との間隙G43はともに2mm、最も両現像剤担持部材41、42、43の近辺に配置された攪拌搬送部材5dとの最近接部における間隙G5dは、3mmである。
【0149】
冷却部材30の画像形成装置100d前側端部31’には、ファン31が配設されており、画像形成装置100d外部の低温の空気を吸入して、三角管30a、30b内部へ搬入する機能を有する。
【0150】
画像形成装置100d外部の低温の空気は、冷却部材30の三角管30a、30b内部を通過する際に、領域Zwdg1及び2の熱を吸収し、冷却部材30の画像形成装置100d奥側の端部32’に取着したダクト32より放出される。
【0151】
画像形成装置100d外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100dが、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト32を通過した直後の空気の温度は、35℃である。このことから、冷却部材30によって、現像装置104dの熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0152】
更に、本実施例においては、現像剤担持部材41及び現像剤担持部材43で余分に付着したトナーを、現像剤担持部材42で再び現像装置104d内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0153】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104dと、従来例としての比較例7、8との性能等を比較した結果を表4に示す。
【0154】
ここで、比較例7とは、本実施例の現像装置104dにおいて、冷却部材30を備えないものである。
【0155】
又、比較例8とは、本実施例の現像装置104dにおいて、冷却部材30、現像剤担持部材42及び43を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0156】
【表4】
【0157】
ここでも、4万枚画像形成後の画像濃度は、本実施例104dでは、1.35であるのに対し、冷却部材30を備えない比較例7は、1.09であり、更に、現像剤担持部材を複数にしない比較例8は、0.95であった。
【0158】
このことから、二成分現像法式を採用したもので、現像剤担持部材を複数、特にここでは3個にすることによって現像濃度が維持できる構成であっても、それぞれの現像剤担持部材間の最近接部Gss1、Gss2より現像容器2内部側に広がった略楔型領域Zwdg1、Zwdg2に冷却部材30を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0159】
具体的には、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例7や8では、85〜95mg/枚(A4)であるところ、本実施例104dでは、70mg/枚(A4)となった。
【0160】
更に、図5に示すような幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅Wlの、主走査方向におけるのばらつきは、4.2μmで比較例7の6.9μm、比較例8の9.4μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。現像剤担持部材を複数にし、更に現像装置104dのように領域Zwdg中に冷却部材30を取り付けたことで、細い線も確実に再現できる。
【0161】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104dは比較例7、8に比べて低く、冷却部材30を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0162】
又、以上のことより、二成分現像法式を採用した現像装置においても、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。又、このように現像剤担持部材を3個以上に増やしたものでは、冷却部材の現像容器を貫通する管状部分を複数部にし、それぞれの現像剤担持部材の間に冷却部材の冷却部を配置すればよい。
【0163】
又、画像形成装置の構成についても、図12のものに限られるものではない。
【0164】
以上、本発明についての4つの実施例を挙げたが、本発明の技術的範囲は、これらに限定されるものではない。
【0165】
即ち、現像剤担持部材の径・外周移動速度・表面処理・材質、複数の現像剤担持部材間の間隙の大きさ、現像剤担持部材と潜像担持部材の間隙の距離、潜像担持部材の形状・外周移動速度、現像剤の処方・粒径・現像剤収容部材の形状、現像剤攪拌搬送部材の位置・数・回転方向等は、画像形成装置の仕様(出力速度、ユーザの求める画質レベル等)により、最適なものを選択可能である。
【0166】
冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材についても、その断面形状・配置・材質等につき種々のものが可能である。
【0167】
板状部材として、現像剤担持部材に接触する方式、現像剤担持部材のみならず当該現像剤担持部材に内包される磁界発生手段が共に回転する方式等、換言すれば、本発明の趣旨に鑑みれば小さな変更と認められるすべての変更は、本発明の技術的範囲内のものである。
【0168】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置及び画像形成装置は、表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材と、複数の現像剤担持部材に対し1個の現像剤収容部材と、を備え、潜像担持部材上に形成された静電潜像を現像する現像装置において、複数の現像剤担持部材は、潜像担持部材の周方向に沿って隣接し、各現像剤担持部材間の対向部で且つ各現像剤担持部材間の最近接部より潜像担持部材の位置と反対側に広がった略楔型領域に、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材を備えるので、複数の現像剤担持部材の回転に伴う摩擦による昇温による現像剤劣化を効果的に軽減し、画像劣化及び装置の破損を回避し、高い画質を長期間高速度で維持可能であり、画像形成装置の保守・点検頻度を低減し、メンテナンス性の高い現像装置及び画像形成装置を安価で提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の実施例1を示す断面図である。
【図2】本発明に係る冷却部材の実施例1、2を示す断面図である。
【図3】本発明に係る現像装置の実施例1を示す断面図である。
【図4】現像剤担持部材両端に設けられるシール部材の説明図である。
【図5】「複写された潜画像のばらつき」の評価方法を示す説明図である。
【図6】本発明に係る現像装置の実施例2を示す断面図である。
【図7】本発明に係る現像装置の実施例2の現像剤補給部分を示す断面図である。
【図8】本発明に係る現像装置の実施例3を示す断面図である。
【図9】本発明に係る冷却部材の実施例3を示す断面図である。
【図10】本発明に係る現像装置の実施例4を示す断面図である。
【図11】本発明に係る冷却部材の実施例4を示す断面図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置の実施例1、2、4を示す概略構成図である。
【図13】本発明に係る画像形成装置の実施例3を示す概略構成図である。
【符号の説明】
2 現像容器(現像剤収容部材)
3 磁性板状部材
5a〜5d 攪拌搬送部材
7 中間容器、補給容器
8 非接触磁性シール部材
10、20、30 冷却部材
11、21、31 ファン
12、22、32 ダクト
41、42、43 現像剤担持部材
100 画像形成装置
101 感光体(潜像担持部材)
104 現像装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、1個の現像剤収容部材に対し、潜像担持部材上の静電潜像を粉体トナーにより可視像化するための複数の現像剤担持部材を有する現像装置、及びそれを備えた複写機、プリンタ等用の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、例えば、図12に示されるような構成であり、潜像担持部材101の表面に静電潜像を形成し、潜像担持部材101上に形成された静電潜像を現像装置104内の粉体トナーによって現像し、その画像を転写材mに転写した後に転写材m上の画像を定着装置107によって定着させて画像を得ている。
【0003】
近年のコンピュータ化・ネットワーク化が急速に進行する状況下では、コンピュータの情報をネットワークを介して受信して出力するタイプの画像形成装置も急速に普及しつつあり、更に、高速化、高画質化の要請も日増しに強くなってきている。
【0004】
斯かる画像形成装置に用いられる現像装置においては、特開平03−204084号公報に記載されているように現像装置の現像剤担持部材を複数にしたり、また、特開平02−188778号公報に記載されているように、現像剤担持部材と潜像担持部材の距離を、下流の現像剤担持部材の方を近づけて現像剤担持部材からの現像剤の補給量の均一化を図っている。
【0005】
特に、1個の現像装置に対し小型化した現像剤担持部材を複数配置することで、同一現像像(トナー像)に対して同じ現像剤を用いて複数回現像動作を行う方法は、現像効率が上がり、高速化が達成できる。こうした現像装置については特公平3−5579号公報にて提案されている。又、これら潜像担持部材の周囲に配置された、二成分現像剤を用いた複数の現像剤担持部材の磁力に関しては特開平9−80919号公報や特許3017514号明細書が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、1個の現像装置に複数の現像剤担持部材を設けた、上記従来例では、特に、隣接する現像剤担持部材の間に存在する現像剤であるトナーと現像剤担持部材間の摩擦力、及び、トナー内部の摩擦による熱による現像装置の昇温が問題となっている。
【0007】
現像装置の昇温は、樹脂を主体とするトナーの劣化・変性の原因となり、画像濃度の低下・かぶり・縦スジ等の画像劣化につながるのみならず、極端な場合は、トナー流動性の低下によって、現像装置可動部材の駆動トルク上昇を引き起こし、現像装置、画像形成装置の破損を招来する。
【0008】
この現象は、潜像担持部材の外周移動速度即ちプロセス速度が高速になるほど顕著である。なぜならば、プロセス速度が高速になるほど、現像剤担持部材も高速で回転する必要があるからである。
【0009】
よって、高速画像形成装置においては、現像剤劣化が速い時点で発生し、良好な画像形成を維持できないので、現像剤の交換を頻繁に必要とし、画像形成装置の保守、点検頻度も高い。
【0010】
特開平11−272076号公報は、現像剤収容部材に通気部を設けた発明であるが、現像剤担持部材上の現像剤量を規制する層厚規制部材によって、余剰トナーとして落とされたトナーを冷却しようとするものであって、冷却能力は不十分である。
【0011】
従って、本発明は、斯かる課題を解決すべくなされたもので、その目的は、潜像担持部材上の静電潜像を現像するために、現像剤を担持・搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材を有する現像装置において、現像剤担持部材の回転に伴う摩擦による昇温による現像剤劣化を効果的に軽減し、画像劣化や装置破損を回避し、高い画質を長期間高速度で維持可能であり、現像剤交換、画像形成装置の保守・点検頻度を低減したメンテナンス性の高い現像装置及び画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材との間に所定の間隔を以って配置されるとともに表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材と、該複数の現像剤担持部材に対し1個の現像剤収容部材と、を備え、前記静電潜像を現像する現像装置において、
前記複数の現像剤担持部材は、前記潜像担持部材の周方向に沿って隣接し、各前記現像剤担持部材間の対向部で且つ各該現像剤担持部材間の最近接部より前記潜像担持部材の位置と反対側に広がった略楔型領域に、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材を備えたことを特徴とする現像装置を提供する。
【0013】
第1の本発明の一実施態様によると、前記冷却部材は、前記略楔型領域に設置される中空の管状部分を有し、該管状部分に大気中の空気を搬入して、該管状部分内部を通過させた後に再び大気中に排出させる手段を有する。
【0014】
第1の本発明の他の態様によると、前記現像剤担持部材の外周移動速度は、600mm/s以上である。
【0015】
第2の本発明は、表面に静電潜像が形成され、該静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材と、第1の本発明の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】
実施例1
図1〜4に詳しく示される本実施例の現像装置104を備えた画像形成装置の一例の概略を図12を参照して説明する。本実施例にて本発明を適用する画像形成装置は、潜像担持部材として、外径108mmのa−Siドラム感光体(感光体)101を用いた、プロセス速度660mm/sec連続出力速度120ページ1分の白黒デジタル複写機100である。
【0018】
感光体101は一次帯電装置102により例えば+450Vに一様帯電された後、画像露光がなされる。画像露光は、半導体レーザ103aを光源として第1の画像信号により変調された波長680nmのレーザービームLによってなされる。レーザービームLは、モーターにより一定の回転数で回転する多面鏡103bにより偏光され、結像レンズ103cを経て、折り返しミラー103dで反射された後、感光体101上をラスタ走査され、その露光部の表面電位を例えば+100Vに減衰させて静電潜像を形成する。
【0019】
その後、現像装置104にて静電潜像の現像が行われ、感光体101表面上に現像像(トナー像)が形成される。その後、後帯電装置105でこのトナー像を帯電させると共に感光体101とトナー像間の吸着力を弱め、転写、分離しやすいようにする。そして、矢印E方向に進む転写材mに転写分離帯電装置106により感光体101からトナー像を転写・分離し、転写材mを定着装置107に送ってトナー像を定着する。
【0020】
ここに使用される現像装置104は、図3に示される全体の断面図のように、簡易な構成で、現像剤担持部材の寿命である200万回の出力まで保守不要の磁性一成分現像方式を採用している。現像剤を構成するトナーについては後述する。
【0021】
現像装置104は、1個の現像剤収容部材(現像容器)2と、現像容器2の感光体101に対向する側に設けられた開口に、表面を露出させて感光体101の周方向に沿って隣接して設置させた、矢印Aのように同方向に回転する2つの現像剤担持部材41、42と、現像容器2の底部に水平に設けられた4つの攪拌搬送部材5a〜5dと、を有する。
【0022】
現像容器2は、上方の中間容器7と連結されており、中間容器7には、補給用の新しいトナーが収容されている。中間容器7と現像容器2との連結部分には、トナー補給ローラ71が設置され、現像容器2に補給されるトナー量を調整している。画像形成の反復により、現像容器2内のトナーが減少してくると、現像容器2内中央部に設けられた圧電素子72は、トナー補給ローラ71を回転させるような信号を出す。トナー補給ローラ71の回転により、中間容器7から、トナーが現像容器2内に補給される。
【0023】
現像剤担持部材41、42は、非磁性部材である外径20mmのA6063製円筒の上に、球状ガラス粒子でブラスト処理をした後、NiPめっき及びCrめっきを施したもので、表面粗さRzを4μmとした。表面粗さの測定には、接触式表面粗さ計(サーフコーダー(商標) SE−3300 (株)小坂研究所製)を用いた。測定条件は、カットオフ値:0.8mm、測定長さ:2.5mm、送りスピード:0.1mm/sec、縦倍率5000倍である。
【0024】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gssは、400μmであり、現像剤担持部材41内部には7つの、現像剤担持部材42内部には4つの磁極を有する固定された磁界発生手段である永久磁石41’、42’を備える。
【0025】
ここで、隣接する現像剤担持部材41と42の最近接部Gssの間隙は0.2mm以上1mm以下であることが好ましい。このことによって、現像剤担持部材上の現像剤層の状態が安定し、ムラ、スジ、斑点等の画像欠陥が発生しにくくなるという効果がある。
【0026】
現像剤担持部材41、42は、感光体101の1.2倍の速度792mm/secで回転する。現像剤担持部材41近傍のトナーは、磁性板状部材3で層厚を規制される。図1に示される、磁性板状部材3と現像剤担持部材41とのギャップは、G3=240μmとした。現像剤担持部材42近傍のトナーは、現像剤担持部材41、42対向部の位置に設けられた、現像剤担持部材41内部の永久磁石41’と現像剤担持部材42内部の永久磁石42’が有する対向磁極の作用により、薄層化される。
【0027】
現像剤担持部材41の回転によって、それに担持されたトナーは現像剤担持部材41の現像領域G41dに達し、その現像に共されなかったトナーは現像剤担持部材42に引き渡され、上記に記載した現像剤担持部材41と42の対向部において層厚規制された後に、感光体101との対向部に搬送され、現像剤担持部材42による2回目の現像位置G42dに搬送される。現像が2回行われることで、現像効率を上げ、画像濃度低下やムラを防ぐ効果がある。現像動作の際は、現像剤担持部材41、42には、ともに+300VのDCバイアスと振幅1200V、周波数2.7kHzの矩形波がACバイアスとして印加される。
【0028】
又、両現像剤担持部材41、42の外周に沿って図4のような形をした鉄製の非接触シール部材8を現像剤担持部材41、42両端の現像容器2内部側の周面に沿って設けた。現像剤担持部材41、42表面とシール部材8とのギャップGc=400±100μmである。このシール部材8には、現像剤担持部材41、42の表面と所定の間隔をもって、それらの周面に沿って現像剤による磁気ブラシを形成し、磁気ブラシによって、現像剤担持部材41、42の軸線方向両端部への現像剤の漏出をシールする。
【0029】
ここで、現像装置104にて収容される現像剤について説明する。本構成では、以下に説明する磁性トナーを含む一成分現像法式を採用している。
【0030】
ここで用いられるトナーは正帯電性を有し、その重量平均粒径は8.0μmである。トナーの粒径分布は種々の方法により測定できるが、ここでは、米国コールター社製のコールターカウンタTA−II型(商標)を用いた。電解液として1%NaCl水溶液中に界面活性剤を数滴加えたものに数mgの試料を数分間だけ超音波分散させ、100μmのアパーチャーを通して2〜40μmの粒子の粒度分布を計数した。
【0031】
トナーの結着樹脂としては、一般的にはスチレン系のスチレンアクリル共重合体、スチレンブタジエン共重合体やフェノール樹脂、ポリエステル等が用いられる。本実施例では、スチレンアクリル共重合体とスチレンブタジエン共重合体を8:2の割合で用いた。
【0032】
電荷制御剤(通常はトナーに内添されているが外添も可能)にニグロシン、4級アンモニウム塩、トリフェニルメタン、イミダゾール等がポジトナー用に用いられる。本実施例では、トリフェニルメタンを(樹脂成分100に対して)2部内添した。
【0033】
又、加熱定着用トナーの場合、所謂ワックスを内添分散させるが、このワックスとしては例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、パラフィン等が用いられる。
【0034】
トナーは磁性を有するため、これにマグネタイト、フェライト等の酸化鉄を分散させるが、その量は60〜100部程度が一般的である。
【0035】
トナーに対する外添剤としては、主には流動性付与のためのシリカを0.1〜5重量部程度外添する。このシリカはトナー粒子と現像剤担持部材41、42の間に介在して現像剤担持部材41、42の摩耗を軽減するとともに、トナー同士の凝集を防いで現像剤担持部材41、42に接しているトナーと接していないトナーの入れ替わりを促進する機能を果たす。
【0036】
更に、トナーにはチタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ランタン、酸化ネオジム等を外添する場合もある。これらは感光ドラム101に対する研磨剤の役割を果たし、結果として感光ドラム101にフィルム状に付着するトナーを研磨除去する効果が得られる。
【0037】
現像剤担持部材41上のトナーの常温常湿での平均帯電量は+6〜+12μC/g、塗布量は0.7〜0.9mg/cm2であり、現像剤担持部材42上のトナーの常温常湿での平均帯電量は+6〜+12μC/g、塗布量は0.5〜0.7mg/cm2である。
【0038】
このような本実施例の現像装置104では、現像剤担持部材が2個あるので、最初の現像像を修正するという機能が得られ、現像剤が磁性一成分現像剤であるため、キャリアを混ぜないことにより、トナー濃度制御が不要になるため、装置コストが低減され、又、キャリアの耐久劣化による現像剤交換という保守が不要になり、維持コストが低減する。
【0039】
現像剤担持部材41、42は、ともに感光体の1.2倍の速度792mm/secで回転する。このような、複数の現像剤担持部材を近接させて設置し、その現像剤担持部材の回転速度が600mm/sec以上で回転する高速画像形成装置においては、従来例で説明したように、現像剤担持部材同士の摩擦により現像装置の温度が上昇し、現像剤の劣化や装置の損傷等を引き起こしやすくなり、良質な画像を維持するには、頻繁な現像剤交換、画像形成装置の保守、点検が必要となり、メンテナンス性が低かった。
【0040】
特開平11−272076号公報に提案されているような、現像剤収容部材に通気部を設ける方法では、現像装置の冷却能力は不十分である。
【0041】
そこで、本発明においては、以下の方法で、現像装置の温度上昇を軽減し、現像剤劣化や画像形成装置に損傷を回避した。
【0042】
本実施例の現像装置104には、長手方向中央における現像装置104の本発明の主要部分の断面図である図1に示されるように、現像剤担持部材41と42の対向部で感光体101と反対側つまり現像容器2内部側に形成される、両現像剤担持部材41と42の最近接部Gss部から広がるように形成された略楔型の領域(略楔型領域)Zwdgには、中空の三角形断面を有する冷却部材10が配設されている。主として、冷却部材10により両現像剤担持部材41と42間の摩擦による昇温を軽減し、トナーがGss部に侵入した後に、両現像剤担持部材41、42間で圧縮・摺擦されて劣化するのを防止する機能を有する。
【0043】
冷却部材10は、A6063製の中空部材であり、現像剤担持部材41との間隙G41及び現像剤担持部材42との間隙G42はともに1mmであり、最も両現像剤担持部材41及び42の近辺に配置された攪拌搬送部材5aとの最近接部における間隙G5aは、0.5mmである。
【0044】
感光体101方向からみた冷却部材10の断面図を図2に示す。冷却部材10は、この方向からみると「U」の字の形をしており、鉛直に伸びる管状部分10aと、水平の管状部分10’から構成される。水平部分10’が図1に示す両現像剤担持部材41、42の対向部の楔型領域Zwdg内の三角断面に該当する部分である。つまり、冷却部材10の水平管状部分10’は、中空の三角管形状で、両現像剤担持部材41、42の長手方向に沿った状態である。水平管状部分10’の両端から内部が連通して鉛直に伸びる管状部分10aは、現像装置104の上部に伸び、現像装置104の両側に折れ曲がり、更には、画像形成装置100外部に突出し、画像形成装置100前側にてファン11と連結し、後ろ側はダクト12となって、開口されている。
【0045】
画像形成装置100の前側で現像装置104の長手方向端部且つ上部の位置にて中空の冷却部材10の一部であるファン11は、画像形成装置100外部の低温の空気を吸入して、冷却部材10の管状の内部へと搬入する機能を有する。画像形成装置100外部の低温の空気は、冷却部材10内部を通過する際に、その水平部分10’にて領域Zwdgの熱を吸収し、冷却部材10のファン11と反対側の端部のダクト12より放出される。
【0046】
画像形成装置100外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100が、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト12を通過した直後の空気の温度は、40℃である。このことから、冷却部材10によって、現像装置104の熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0047】
更に、本実施例においては、複数の現像剤担持部材41、42を用い、感光体101の回転方向上流の現像剤担持部材41で余分に付着したトナーを、下流現像剤担持部材42で再び現像装置104内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0048】
つまり、この冷却部材10は、現像容器2内の現像剤の存在可能領域を狭め、現像剤の流れを常に一定にする現像剤流制御の機能を有すると言える。
【0049】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104と、従来例としての比較例1、比較例2との性能等を比較した結果を表1に示す。
【0050】
ここで、比較例1とは、本実施例の現像装置104にて、冷却部材10を備えないものである。
【0051】
又、比較例2とは、冷却部材10及び現像剤担持部材42を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0052】
【表1】
【0053】
比較項目である4万枚ページ出力後の画像反射濃度は、米国MacBeth社製のRD−914(商標)を用いて、直径5mmの最大画像濃度の円形原稿の複写画像を測定した値である。表1に示すように、本実施例は1.39であったが、冷却部材10を備えない比較例1は1.15であり、その上、現像剤担持部材がひとつである比較例2は0.98であった。
【0054】
このことから、現像剤担持部材を複数にすることによって現像濃度が維持できるようになり、更に冷却部材10を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0055】
又、現像剤消費率は、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例1、比較例2で50〜60mg/枚(A4)であるところ、本実施例104では、41mg/枚(A4)となった。
【0056】
更に、図5に示すような、幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅W1の主走査方向におけるばらつきは、本実施例104では、10.8μmであり、比較例1の12.9μm、比較例2の14.1μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。ここで、幅Wlの測定には、米国MacBeth社製のマイクロデンシトメータ2405(商標)を用いた。
【0057】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104は比較例1、2に比べて低く、冷却部材10を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0058】
又、以上のことより、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。
【0059】
尚、本発明においては、冷却部材が複数の現像剤担持部材の最近接部から現像容器内部側に広がるように形成された略楔型領域に設置されることが重要であり、冷却部材の構成や原理は、これに限られるものではない。
【0060】
又、画像形成装置の構成についても、図12のものに限られるものではない。
【0061】
実施例2
次に、実施例2について説明するが、発明の実施例1と同様の構成に関しては、同一符号を付し、説明を省略する。
【0062】
本実施例の画像形成装置100bの概略構成は、図12のものと同様なので、図12を用いて説明する。画像形成装置100bにおいては、潜像担持部材101に外径108mmのOPCドラム感光体(ここでも「感光体」と称す。)を用いた。そして、画像形成装置100bは、プロセス速度は700mm/secで毎分135枚の白黒デジタル複写機である。
【0063】
感光体101は、一次帯電装置102により例えば−700Vに一様帯電された後、画像露光がなされる。画像露光は、半導体レーザ103aを光源として第1の画像信号により変調された波長780nmのレーザービームLによってなされる。レーザービームLは、モーターにより一定の回転数で回転する多面鏡103bにより偏光され、結像レンズ103cを経て、折り返しミラー103dで反射された後、感光体101上をラスタ走査されその露光部の表面電位を例えば−150Vに減衰させて像状の潜像を形成する。
【0064】
その後、現像装置104bにて静電潜像の現像を行われ、感光体101表面上に現像像(トナー像)が形成される。その後、後帯電装置105でこのトナー像を帯電させると共に感光体101とトナー像間の吸着力を弱め、転写、分離しやすいようにする。そして、矢印E方向に進む転写材mに転写分離帯電装置106により感光体101からトナー像を転写・分離し、転写材mを定着装置107に送ってトナー像を定着する。
【0065】
実施例1にては、磁性一成分トナーを用いた磁性一成分現像法式をとったのに対し、本実施例においては、画像形成装置100bに設置された現像装置104bは、構成が複雑で定期的な保守が必要であるが、高画質である二成分現像方式を採用していることが特徴である。現像剤を構成するトナー及びキャリアについては後述する。
【0066】
又、現像装置104bも、図6に示すように、実施例1と同様に、1つの現像剤収容部材(現像容器)2と、現像容器2の感光体101に対向する側に設けられた開口に、表面を露出させて設置させた、矢印A方向に同方向に回転する2つの現像剤担持部材41、42を有するものであり、他に、現像容器2の底部に水平に設けられた3つの攪拌搬送部材5a〜5cを有する。
【0067】
図7には、感光体101方向から見た現像装置104bのトナー補給部分を示す。画像形成の反復により、現像容器2内のトナーが減少して、トナー濃度が4%を下回ると、新しいトナーが収容されている補給容器7から、搬送部材であるトナー補給スクリュー73が設置された補給路74内を搬送されてトナーが現像容器2に補給される。現像容器2内のトナー濃度が4%を下回ると、現像容器2の下部に設けられたトナー濃度検知素子72は、トナー補給スクリュー73を回転させるような信号を出す。トナー補給スクリュー73の回転数等により補給されるトナー量が調整される。
【0068】
現像装置104bの長手方向中央における断面図である図6に示す現像剤担持部材41は、非磁性部材である外径20mmのSUS316製円筒の上に、不定型アルミナ粒子でブラスト処理をしたもので、表面粗さRzを10μmとした。又、現像剤担持部材42は、現像剤担持部材41と同様の材料で作成され、表面粗さRzを8μmとした。表面粗さの測定方法は実施例1に記載した方法である。
【0069】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gssは、950μmであり、現像剤担持部材41内部には7つの、現像剤担持部材42内部には5つの磁極を有する固定された永久磁石41’、42’(不図示)を備える。
【0070】
現像剤担持部材41、42は、感光体101の1.8倍の速度である1260mm/sで回転する。現像剤担持部材41近傍のトナーは、現像剤担持部材41の回転により現像容器2から搬送され、現像剤担持部材41の回転方向で現像領域G41dより上流にて対向する磁性板状部材3で層厚を規制される。磁性板状部材3と現像剤担持部材41とのギャップG3=700μmとした。現像剤担持部材42近傍のトナーは、両現像剤担持部材41、42の対向部に位置する、現像剤担持部材41内部の永久磁石41’と現像剤担持部材42内部の永久磁石42’との対向磁極の作用により、薄層化される。
【0071】
このように、本実施例の現像装置104bは、実施例1と同様に現像剤担持部材を2つ有するので、現像が二回行われることで、現像効率を上げ、画像濃度低下やムラを防ぐ効果がある。現像動作の際は、現像剤担持部材41、42には、ともに−300VのDCバイアスと振幅2000V、全体周波数1.55kHz、振動部周波数7kHzの休止部を有する矩形波がACバイアスとして印加される。
【0072】
又、本実施例においても、両現像剤担持部材41、42の外周に沿って図4のような形をした鉄製の非接触シール部材8が現像剤担持部材41、42両端の現像容器2内部側の周面に沿って設けられるが、現像剤担持部材41、42表面とシール部材8とのギャップGcは、1000±100μmである。
【0073】
そして、現像剤担持部材41、42上のトナーの常温常湿での平均帯電量は−25〜−40μC/g、塗布量は40〜50mg/cm2である。
【0074】
ここで、現像装置104bにて収容される二成分現像剤について説明する。本構成では、以下に説明するトナーとキャリアを含む二成分現像法式を採用している。
【0075】
現像容器2内に収容される現像剤は、粒径4μm〜10μmの非磁性トナーと、粒径20μm〜60μmの磁性粒子である磁性キャリアとを含有する二成分現像剤である。尚、現像剤のトナーと磁性キャリアとの混合比は、重量比でトナーが6%になるようにした。ここでも、粒径の測定方法は実施例1のトナーの粒径の測定方法と同じである。
【0076】
キャリアの平均粒径は、20〜60μmが好ましく、より好ましくは30〜56μmである。20μm以下の平均粒径では、トナーの過剰帯電による画像濃度の低下や、潜像担持部材へのキャリア付着が増し、60μm以上の平均粒径では、複写の細線再現性を悪化させることになる。
【0077】
キャリアの磁気特性は、現像剤の現像特性そして搬送に大きく影響を及ぼすものであり、画像の均一性や階調性が重視される。
【0078】
飽和磁化が75emu/g(3000Oeの印加磁場に対し)以上の場合には、現像時に、潜像担持部材上の静電潜像に対向したキャリアとトナーにより構成されるブラシ状の穂立ちが、固く締まった状態となり、階調性や中間調の再現が悪くなる。又、55emu/g以下の場合には、トナー及びキャリアを現像剤担持部材上に保持できにくくなり、カブリやトナー飛散が悪化するという欠点がある。従って、飽和磁化は55emu/g以上75emu/g以下が好適である。
【0079】
更に、キャリアの残留磁化、保磁力が高すぎると、現像装置内の現像剤の搬送が悪くなり、画像のカスレやベタ画像での濃度不均一等が発生し易くなる。そのため、残留磁化、保磁力をそれぞれ10emu/g以下、10Oe以下(3000Oeの印加磁場に対し)、好ましくは5emu/g以下、6.0Oe以下にすることが必要である。
【0080】
本実施例に使用されるキャリアとしては、表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金又は酸化物及びフェライト等であり、好ましくは、亜鉛、銅、ニッケル、コバルトの金属から選ばれたフェライトが使用できる。
【0081】
又、上記キャリアの表面を樹脂等で被覆することも可能である。その方法としては、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに付着せしめる方法、単に粉体で混合する方法等、従来公知の方法がいずれも適用できる。
【0082】
キャリア表面への固着物質としては、ポリテトラフリオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジ−t−ブチルサリチル酸の金属錯体、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料及びそのレーキ、シリカ微粉末、アルミナ微粉末等を単独或いは複数で用いるのが適当である。
【0083】
上記化合物の処理量は、キャリアが上記条件を満足するように適宜決定すればよいが、一般には総量で、キャリアに対して0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%が望ましい。
【0084】
本実例において使用可能で、特に好ましい態様としては、Cu−Zn−Feの3元系のフェライトであり、その表面をフッ素系樹脂とスチレン系樹脂のごとき樹脂の組み合わせ、例えばポリフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メチルメタクリレート樹脂、フッ素系共重合体とスチレン系共重合体等を90:10〜20:80、好ましくは70:30〜30:70の比率の混合物としたもので、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%コーティングしたコートフェライトキャリアであるものが挙げられる。
【0085】
該フッ素系共重合体としてはフッ化ビニリレン−テトラフルオロエチレン共重合体(10:90〜90:10)が例示され、スチレン系共重合体としてはスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル(20:80〜80:20)、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸(20〜60:5〜30:10〜50)が例示される。
【0086】
トナーは、粒径4μm〜10μmのものが望ましく、トナーに適用する結着樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアマイド、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族、又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素系パラフィン、パラフィンワックス等が単独或いは混合して使用できる。
【0087】
更に、上記トナーが使用される現像剤に対しては、コロイダルシリカ等の帯電制御剤、流動性改質剤をトナーに対して0.1〜5重量%(好ましくは0.1〜2重量%)程度添加することが好ましい。
【0088】
本実施例においても、現像装置の温度上昇を軽減し、現像剤劣化や装置損傷を回避するために、図6に示すように、実施例1の現像装置104同様に、現像剤担持部材11、12の対向部に形成される略楔型の領域Zwdgに、中空の三角形断面を有する冷却部材10が配設されている。
【0089】
ここでも、冷却部材10は、実施例1と同様の形状をし、片端にファン11もう片端にダクト12を配設した、A6063製の中空部材であり、現像剤担持部材41との間隙G41及び現像剤担持部材42との間隙G42はともに2mm、最も両現像剤担持部材41及び42の近辺に配置された攪拌搬送部材5aとの最近接部における間隙G5aは1mmであり、実施例1と同様の状態で現像装置104bに設置されている。
【0090】
本実施例においては、画像形成装置100b外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100bが、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト12を通過した直後の空気の温度は、44℃である。このことから、冷却部材10によって、現像装置104bの熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0091】
更に、本実施例においても、複数の現像剤担持部材41、42を有し、感光体101の回転方向上流の現像剤担持部材41で余分に付着したトナーを、下流現像剤担持部材42で再び現像装置104b内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0092】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104bと、本実施例と同様に二成分現像剤を使用した、従来例としての比較例3、4との性能等を比較した結果を表1に示す。
【0093】
ここで、比較例3とは、本実施例の現像装置104bにおいて、冷却部材10を備えないものである。
【0094】
又、比較例4とは、本実施例の現像装置104bにおいて、冷却部材10及び現像剤担持部材42を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0095】
【表2】
【0096】
ここで、各比較項目の値は、実施例1の表1に示した結果を測定した方法と同様の測定方法で求めたものである。
【0097】
ここでも、4万枚画像形成後の画像濃度は、本実施例104bでは、1.35であるのに対し、冷却部材10を備えない比較例3は、1.11であり、更に現像剤担持部材を複数にしない比較例4は、0.82であった。
【0098】
このことから、二成分現像法式を採用したものにおいても、実施例1同様に、現像剤担持部材を複数にすることによって現像濃度が維持できるようになり、更に冷却部材13を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0099】
又、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例3や比較例4が現像装置で90−100mg/枚(A4)であるところ、本実施例104bでは、80mg/枚(A4)となった。
【0100】
更に、実施例1同様に、図5に示すような、幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅Wlの、主走査方向におけるのばらつきは、本実施例104bでは、5.9μmであり、比較例3の8.1μm、比較例4の10.5μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。現像剤担持部材を複数にし、更に現像装置104bのように、2個の現像剤担持部材41、42の対向部で最近接部Gssから現像容器2内部側に広がる楔型領域Zwdgに冷却部材10を取り付けたことで、細い線も確実に再現できる。
【0101】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104bは比較例3、4に比べて低く、冷却部材10を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0102】
又、以上のことより、二成分現像法式を採用した現像装置においても、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。
【0103】
又、画像形成装置の構成についても、図12のものに限られるものではない。
【0104】
実施例3
次に、実施例3について説明するが、実施例1、2と同様の構成に関しては、同一符号を付し、説明を省略する。
【0105】
図13に,本実施例の画像形成装置100cの概略を図示する。画像形成装置100cは、感光体に外径80mmのOPCドラム感光体を用いた。プロセス速度は450mm/secで毎分85枚の白黒デジタル複写機である。
【0106】
感光体101は、一次帯電装置102により例えば−700Vに一様帯電された後、画像露光がなされる。本実施例では、画像露光はLED103を光源として第1の画像信号により変調された波長780nmの光Lによる。光Lは、感光体101上の露光部の表面電位を例えば−100Vに減衰させて像状の潜像を形成する。
【0107】
その後、現像装置104cにて静電潜像の現像を行われ、感光体101表面上に現像像(トナー像)が形成される。その後、そして、矢印E方向に進む転写材mに転写分離帯電装置106により感光体101からトナー像を転写・分離し、転写材mを定着装置107に送ってトナー像を定着する。
【0108】
現像装置104cは、現像剤担持部材の寿命である100万回の出力まで保守不要の磁性一成分現像方式を採用している。現像剤を構成するトナーは、負帯電性で、重量平均粒径は6.5μmである。
【0109】
本実施例の現像装置104cの実施例1や2の現像装置と異なる特徴としては、図8に示されるように、現像装置104cも、現像装置104や104bと同様の配置で2個の現像剤担持部材41、42を有するが、この2つは互いに回転方向が異なる。
【0110】
即ち、感光体101の回転方向Bで、上流側に配置された現像剤担持部材41は感光体101と順方向Aに、下流側の現像剤担持部材42は感光体101の回転方向Bに対してカウンター方向である矢印A’の方向に回転する。更に、現像剤担持部材41、42は、感光体101の1.5倍の速度である600mm/sで回転することにより、間隙Gssでの現像剤担持部材41、42の相対速度が0となり、この部分での圧縮・摺擦によるトナーの劣化が軽減される。
【0111】
現像剤担持部材41、42は、非磁性部材である外径20μmのSUS305製円筒の上に、球状ガラス粒子でブラスト処理をした後、フェノール樹脂と結晶性グラファイトおよびカーボンをで混合して、膜厚10〜15μmで150℃〜160℃環境で硬化させた膜を形成し、紙やすりで研磨したものである。表面粗さは、それぞれ、5μmRz、3μmRzとした。尚、表面粗さRzの測定法は、実施例1、2と同様である。
【0112】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gssは、800μmであり、現像剤担持部材41内部には5つの極の、現像剤担持部材42内部には4つの磁極を有する固定された永久磁石41’、42’(不図示)を備える。
【0113】
各現像剤担持部材41、42上の現像剤層厚を規制するために、現像容器2には、現像剤担持部材41に対しては、回転方向Aで現像領域G41dの上流の位置に、磁性板状部材3がG3=240μmなる間隙を保って対向しており、現像剤担持部材42に対しては、同様に、回転方向A’で現像領域G42dの上流に磁性板状部材3’がG3’=240μmなる間隙を保って対向して設けられる。
【0114】
現像動作の際には、現像剤担持部材41、42には、ともに−300VのDCバイアスと振幅1200V、周波数2.4kHzの矩形波をACバイアスとして印加する。
【0115】
又、両現像剤担持部材41、42の外周に沿って図4のような形をした鉄製の非接触シール部材8を現像剤担持部41、42両端近傍に設け、本実施例では、現像剤担持部材41、42表面とシール部材8とのギャップGcは、300±100μmである。
【0116】
そして、現像剤担持部材41上でのトナーの常温常湿での平均帯電量は−8〜−10μC/g、塗布量は0.9〜1.2mg/cm2であり、現像剤担持部材41上でのトナーの常温常湿での平均帯電量は−6〜−8μC/g、塗布量は0.7〜0.9mg/cm2である。
【0117】
このように、現像剤担持部材を互いに順方向に回転させ、その対向部分へと現像剤が同方向に搬送され、対向部での現像剤の摺擦による劣化を押さえた現像装置においても本発明は適用できる。即ち、図8は、長手方向中央における断面図であり、2個の現像剤担持部材41、42の最近接部Gssから現像容器2内部側に広がって形成される略楔型の領域Zwdgには、三角断面の冷却部材10に代わって、中空の菱形断面を有する冷却部材20が配設されている。
【0118】
冷却部材20は、真鍮製で、現像剤担持部材41との間隙G41及び現像剤担持部材42との間隙G42はともに1mm、最も両現像剤担持部材41及び42の近辺に配置された攪拌搬送部材5aとの最近接部における間隙G5aは、0.5mmであり、領域Zwdgに配置された部分の形状が菱形管になって配設されている。
【0119】
又、本実施例においては、冷却部材20の長手方向の断面図である図9に示すように、冷却部材20は、この方向からみると、直線の管状であり、両端は、現像容器2から突出している。つまり鉛直部分を持たない領域Zwdgを通る菱形筒で構成されている。
【0120】
冷却部材20の画像形成装置100c前側方向の端部21’には、ファン21が配設されており、画像形成装置100c外部の低温の空気を吸入して、冷却部材20内部へ搬入する機能を有する。この画像形成装置100c外部の低温の空気は、冷却部材20内部を通過する際に、領域Zwdgの熱を吸収し、冷却部材20のもう片方の画像形成装置100c奥側端部22’に取着したダクト22より放出される。
【0121】
画像形成装置100c外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100cが、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト22を通過した直後の空気の温度は、40℃である。このことから、冷却部材20によって、現像装置104cの熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0122】
更に、本実施例においても、感光体101の回転方向上流の現像剤担持部材41で余分に付着したトナーを、下流現像剤担持部材42で再び現像装置104c内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0123】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104cと、本実施例と同様な構成の現像装置を使用した、従来例としての比較例5、6との性能等を比較した結果を表3に示す。
【0124】
ここで、比較例5とは、本実施例の現像装置104cにおいて、冷却部材20を備えないものである。
【0125】
又、比較例6とは、更に、本実施例の現像装置104cにおいて、冷却部材20及び現像剤担持部材42を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0126】
【表3】
【0127】
ここで、各比較項目の値は、実施例1の表1に示した結果を測定した方法と同様の測定方法で求めたものである。
【0128】
ここでも、4万枚画像形成後の画像濃度は、本実施例104cでは、1.41であるのに対し、冷却部材20を備えない比較例5は、1.18であり、更に現像剤担持部材を複数にしない比較例6は、1.05であった。
【0129】
このことから、現像剤担持部材を逆方向に回転させる現像装置においても、実施例1、2同様に、現像剤担持部材を複数にすることによって現像濃度が維持できるようになり、更に現像剤担持部材対向部の最近接部から現像容器内部側に広がった略楔型領域に冷却部材を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0130】
又、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例5で50〜55mg/枚(A4)であるところ、本実施例104cでは、42mg/枚(A4)となった。
【0131】
更に、図5に示すような、幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅Wlの、主走査方向におけるのばらつきは、8.1μmであり、比較例5の12.5μm、比較例6の13.9μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。現像剤担持部材を複数にし、更に現像装置104cのように冷却部材20を取り付けたことで、細い線も確実に再現できる。
【0132】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104cは比較例5、6に比べて低く、冷却部材20を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0133】
又、以上のことより、感光体回転方向で上流側に位置する現像剤担持部材が感光体の移動方向に対して順方向に回転して、且つ、下流側の現像剤担持部材の回転方向に対して順方向に回転する構成の現像装置においても、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の最近接部から現像容器内部側に広がった略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。
【0134】
又、画像形成装置の構成についても、図13のものに限られるものではない。
【0135】
実施例4
次に、実施例4について説明するが、実施例2と同様の構成に関しては、同一符号を付し、説明を省略する。
【0136】
本実施例の画像形成装置100dは、図12に示す、プロセス速度は500mm/secで毎分105枚の白黒デジタル複写機であり、構成やその画像形成動作は、実施例2と同様のものであるので、説明を省略する。
【0137】
本実施例にて用いられる現像装置104dは、実施例2に使用されている二成分現像剤を用い、更に、図10に示すように、1個の現像容器2に3個の現像剤担持部材41、42、43を備え、現像剤担持部材を3個にしたことが特徴である。現像剤担持部材41、42、43はそれぞれ感光体101に対向し、感光体101の回転方向に順に沿って隣接して設置されているとする。
【0138】
現像剤担持部材41は、非磁性部材である外径20mmのSUS316製円筒の上に、不定型アルミナ粒子でブラスト処理をしたもので、表面粗さを9μmRzとした。現像剤担持部材42は、同様の構成で、表面粗さを7μmRzとした。現像剤担持部材43は、非磁性部材である外径16mmのSUS316製円筒の上に、不定型アルミナ粒子でブラスト処理をしたもので、表面粗さを5μmRzとした。ここでも表面粗さRzは、実施例1と同様の方法で測定された。
【0139】
現像剤担持部材41、42間の間隙Gss1及び現像剤担持部材42、43間の間隙Gss2は、ともに750μmであり、現像剤担持部材41、42、43内部には5つの磁極を有する固定された永久磁石41’、42’、43’(不図示)を備える。
【0140】
現像剤担持部材41、42、43は、それぞれ矢印A、A’、Aの方向に、潜像担持部材1の1.5倍の速度(750mm/s)で回転する。ここで、矢印Aは、感光体101の回転方向Bと順方向、A’はカウンター方向である。従って、実施例3の現像装置104cと同様に、間隙Gss1での現像剤担持部材41と42の相対速度及び間隙Gss2での現像剤担持部材42と43の相対速度がともに0となり、この部分での圧縮・摺擦によるトナーの劣化が軽減される。
【0141】
現像剤担持部材41近傍のトナーは、非磁性の板状部材3で層厚を規制され、G3=700μmとした。
【0142】
現像剤担持部材42近傍のトナーは、現像剤担持部材41内部の永久磁石41’と、現像剤担持部材42内部の永久磁石42’の、現像剤担持部材41、42対向部の位置に設けられた磁極の作用により、薄層化される。
【0143】
現像剤担持部材43近傍のトナーは、現像剤担持部材42内部の永久磁石42’と、現像剤担持部材43内部の永久磁石43’の、現像剤担持部材42、43対向部の位置に設けられた磁極の作用により、薄層化される。
【0144】
現像剤担持部材41,42、43には、現像動作の際には、ともに−400VのDCバイアスと振幅1500V、全体周波数1.55kHz、振動部周波数7kHz、の休止部を有する矩形波をACバイアスとして印加する。
【0145】
現像剤担持部材41、42、43上のトナーの常温常湿での平均帯電量は−35〜−45μC/g、塗布量は38〜45mg/cm2である。
【0146】
長手方向中央における断面図である図10において、2つの現像剤担持部材41、42で形成される略楔型の領域Zwdg1及び2つの現像剤担持部材42、43で形成される略楔型の領域Zwdg2には、中空の三角形断面を有する冷却部材30が配設されている。
【0147】
感光体101方向からみた現像装置104dの断面図を図11に示す。この方向からみると、冷却部材30は2本の平行な三角形状の管状部材(三角管)30aと30bが両端で連通するように形成されており、その両端は、現像容器2から突出している。そして、その管状の冷却部材30の三角管30aと30bが断面図でみるとそれぞれZwdg1、2を部分に配置される三角形の管状部分であり、内部が中空である。
【0148】
冷却部材30は、A6063製で、三角管30a部分と現像剤担持部材41との間隙G41、及び現像剤担持部材42との間隙G42aともに2mmである。又、三角管30b部分は、現像剤担持部材42との間隙G42b及び現像剤担持部材43との間隙G43はともに2mm、最も両現像剤担持部材41、42、43の近辺に配置された攪拌搬送部材5dとの最近接部における間隙G5dは、3mmである。
【0149】
冷却部材30の画像形成装置100d前側端部31’には、ファン31が配設されており、画像形成装置100d外部の低温の空気を吸入して、三角管30a、30b内部へ搬入する機能を有する。
【0150】
画像形成装置100d外部の低温の空気は、冷却部材30の三角管30a、30b内部を通過する際に、領域Zwdg1及び2の熱を吸収し、冷却部材30の画像形成装置100d奥側の端部32’に取着したダクト32より放出される。
【0151】
画像形成装置100d外部の気温が23℃の場合であって、画像形成装置100dが、両面連続出力を4時間連続して行った時点において、ダクト32を通過した直後の空気の温度は、35℃である。このことから、冷却部材30によって、現像装置104dの熱を奪い、昇温が軽減されていることがわかる。
【0152】
更に、本実施例においては、現像剤担持部材41及び現像剤担持部材43で余分に付着したトナーを、現像剤担持部材42で再び現像装置104d内に戻すとともに、潜像に乱雑に付着したトナーを効率よく再配列することができるため、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できる。
【0153】
ここで、本実施例にて説明した現像装置104dと、従来例としての比較例7、8との性能等を比較した結果を表4に示す。
【0154】
ここで、比較例7とは、本実施例の現像装置104dにおいて、冷却部材30を備えないものである。
【0155】
又、比較例8とは、本実施例の現像装置104dにおいて、冷却部材30、現像剤担持部材42及び43を備えないもので、現像剤担持部材を複数にしなかったものである。
【0156】
【表4】
【0157】
ここでも、4万枚画像形成後の画像濃度は、本実施例104dでは、1.35であるのに対し、冷却部材30を備えない比較例7は、1.09であり、更に、現像剤担持部材を複数にしない比較例8は、0.95であった。
【0158】
このことから、二成分現像法式を採用したもので、現像剤担持部材を複数、特にここでは3個にすることによって現像濃度が維持できる構成であっても、それぞれの現像剤担持部材間の最近接部Gss1、Gss2より現像容器2内部側に広がった略楔型領域Zwdg1、Zwdg2に冷却部材30を設けることで耐久性が高まることがわかる。
【0159】
具体的には、画像比率6%の原稿を複写して測定したところ、比較例7や8では、85〜95mg/枚(A4)であるところ、本実施例104dでは、70mg/枚(A4)となった。
【0160】
更に、図5に示すような幅200μmの主走査方向に伸びる長さ5mmの線原稿を複写した画像の幅Wlの、主走査方向におけるのばらつきは、4.2μmで比較例7の6.9μm、比較例8の9.4μmと比較して、ばらつきが少ないことがわかる。現像剤担持部材を複数にし、更に現像装置104dのように領域Zwdg中に冷却部材30を取り付けたことで、細い線も確実に再現できる。
【0161】
又、出力コストや現像剤担持部材交換頻度も、本実施例104dは比較例7、8に比べて低く、冷却部材30を設けたことで、メンテナンス性が向上したことがわかる。
【0162】
又、以上のことより、二成分現像法式を採用した現像装置においても、現像剤担持部材を複数にしたことにより、トナー消費量を低減しつつ、画像濃度が高く、均一で、細い線も確実に再現できるようになり、本実施例で複数の現像剤担持部材の対向部の略楔型領域に冷却部材を設けたことにより、更にその効果が高まったことがわかる。又、このように現像剤担持部材を3個以上に増やしたものでは、冷却部材の現像容器を貫通する管状部分を複数部にし、それぞれの現像剤担持部材の間に冷却部材の冷却部を配置すればよい。
【0163】
又、画像形成装置の構成についても、図12のものに限られるものではない。
【0164】
以上、本発明についての4つの実施例を挙げたが、本発明の技術的範囲は、これらに限定されるものではない。
【0165】
即ち、現像剤担持部材の径・外周移動速度・表面処理・材質、複数の現像剤担持部材間の間隙の大きさ、現像剤担持部材と潜像担持部材の間隙の距離、潜像担持部材の形状・外周移動速度、現像剤の処方・粒径・現像剤収容部材の形状、現像剤攪拌搬送部材の位置・数・回転方向等は、画像形成装置の仕様(出力速度、ユーザの求める画質レベル等)により、最適なものを選択可能である。
【0166】
冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材についても、その断面形状・配置・材質等につき種々のものが可能である。
【0167】
板状部材として、現像剤担持部材に接触する方式、現像剤担持部材のみならず当該現像剤担持部材に内包される磁界発生手段が共に回転する方式等、換言すれば、本発明の趣旨に鑑みれば小さな変更と認められるすべての変更は、本発明の技術的範囲内のものである。
【0168】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像装置及び画像形成装置は、表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材と、複数の現像剤担持部材に対し1個の現像剤収容部材と、を備え、潜像担持部材上に形成された静電潜像を現像する現像装置において、複数の現像剤担持部材は、潜像担持部材の周方向に沿って隣接し、各現像剤担持部材間の対向部で且つ各現像剤担持部材間の最近接部より潜像担持部材の位置と反対側に広がった略楔型領域に、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材を備えるので、複数の現像剤担持部材の回転に伴う摩擦による昇温による現像剤劣化を効果的に軽減し、画像劣化及び装置の破損を回避し、高い画質を長期間高速度で維持可能であり、画像形成装置の保守・点検頻度を低減し、メンテナンス性の高い現像装置及び画像形成装置を安価で提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の実施例1を示す断面図である。
【図2】本発明に係る冷却部材の実施例1、2を示す断面図である。
【図3】本発明に係る現像装置の実施例1を示す断面図である。
【図4】現像剤担持部材両端に設けられるシール部材の説明図である。
【図5】「複写された潜画像のばらつき」の評価方法を示す説明図である。
【図6】本発明に係る現像装置の実施例2を示す断面図である。
【図7】本発明に係る現像装置の実施例2の現像剤補給部分を示す断面図である。
【図8】本発明に係る現像装置の実施例3を示す断面図である。
【図9】本発明に係る冷却部材の実施例3を示す断面図である。
【図10】本発明に係る現像装置の実施例4を示す断面図である。
【図11】本発明に係る冷却部材の実施例4を示す断面図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置の実施例1、2、4を示す概略構成図である。
【図13】本発明に係る画像形成装置の実施例3を示す概略構成図である。
【符号の説明】
2 現像容器(現像剤収容部材)
3 磁性板状部材
5a〜5d 攪拌搬送部材
7 中間容器、補給容器
8 非接触磁性シール部材
10、20、30 冷却部材
11、21、31 ファン
12、22、32 ダクト
41、42、43 現像剤担持部材
100 画像形成装置
101 感光体(潜像担持部材)
104 現像装置
Claims (9)
- 静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材との間に所定の間隔を以って配置されるとともに表面に現像剤を担持、搬送する回転可能な複数の現像剤担持部材と、該複数の現像剤担持部材に対し1個の現像剤収容部材と、を備え、前記静電潜像を現像する現像装置において、
前記複数の現像剤担持部材は、前記潜像担持部材の周方向に沿って隣接し、各前記現像剤担持部材間の対向部で且つ各該現像剤担持部材間の最近接部より前記潜像担持部材の位置と反対側に広がった略楔型領域に、冷却と現像剤流制御の機能を有する冷却部材を備えたことを特徴とする現像装置。 - 前記冷却部材は、前記略楔型領域に設置される中空の管状部分を有し、該管状部分に大気中の空気を搬入して、該管状部分内部を通過させた後に再び大気中に排出させる手段を有することを特徴とする請求項1の現像装置。
- キャリア粒子を含まない現像剤が使用されることを特徴とする請求項1又は2の現像装置。
- 前記現像剤担持部材の数は2個であることを特徴とする請求項1、2、又は3の現像装置。
- 隣接する前記現像剤担持部材の回転方向は、同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の現像装置。
- 前記複数の現像剤担持部材のうち前記潜像担持部材移動方向で最上流に位置する現像剤担持部材が前記潜像担持部材の移動方向に対して順方向に回転し、且つ、隣接する前記現像剤担持部材の回転方向が互いに逆方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の現像装置。
- 前記現像剤担持部材の外周移動速度は、600mm/s以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装置。
- 隣接する前記現像剤担持部材の最近接部の間隙は0.2mm以上1mm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の現像装置。
- 表面に静電潜像が形成され、該静電潜像を担持して外周が移動可能な潜像担持部材と、前記静電潜像を現像する請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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JP2002181324A JP2004029103A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 現像装置及び画像形成装置 |
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JP2009098282A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Kyocera Mita Corp | 現像装置及び画像形成装置 |
US7920804B2 (en) * | 2008-04-23 | 2011-04-05 | Kyocera Mita Corporation | Developing device and image forming apparatus having the same |
JP2011085611A (ja) * | 2009-10-13 | 2011-04-28 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 現像装置及び画像形成装置 |
JP2012173643A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Ricoh Co Ltd | 現像装置及び画像形成装置 |
-
2002
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