JP2556506B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2556506B2
JP2556506B2 JP62060459A JP6045987A JP2556506B2 JP 2556506 B2 JP2556506 B2 JP 2556506B2 JP 62060459 A JP62060459 A JP 62060459A JP 6045987 A JP6045987 A JP 6045987A JP 2556506 B2 JP2556506 B2 JP 2556506B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁性キャリア粒子とトナー粒子とを用いて
現像を行う2成分現像方式の現像装置に関する。
本発明は、画像記録形成用の表示装置,プリンター,
フアクシミリ電子写真装置の種々に適用可能な現像装置
である。
〔背景技術〕
出願人は現像剤の薄層を現像剤担持体上に形成し、該
薄層の現像剤を潜像に接近させ、この接近部分に交互電
界を印加して現像を行う現像装置を提案した(特公昭58
−32375号,同58−32377号明細書)。
この装置は現像効率(現像部に存在するトナーのうち
現像に消費され得るトナーの割合)が高く、小型化など
の面で非常に有用であるがこの装置において使用される
現像剤は一成分磁性トナーであるために、トナーは磁性
材を含有することが必須であり、このため現像部の定着
性が悪いこと、またカラー画像の再現製が悪いことなど
の欠点を有する。
この欠点を補う装置として、出願人は非磁性トナーを
使用し、非磁性トナーのみの薄層を現像剤担体部材上に
形成する方法および装置を開発し、非磁性トナーのみの
薄層を潜像に対面させて交互電界を印加して現像を行う
現像方法および装置を提案した(特開昭58−143360号,
同59−101680号明細書)。
これは前記の磁性トナーを使用する現像装置の利点を
保ちつつ、トナーが磁性材料を含有することによる欠点
を解消したので有用であるが、現像像の濃度が比較的低
いことおよび後述の負性特性(画像濃度が潜像電位の上
昇とともに低下すること)を示す場合があるなどの現像
特性の欠点が見出された。
また、いわゆる2成分磁気ブラシ現像法として知られ
ているもの(例えば特開昭53−93841号明細書)は非磁
性現像剤を使用できるが、現像部における磁気ブラシ中
の消費可能なトナーの割合が少ないので、現像効率が低
いブラシによる摺擦の跡が掃目のように現像像に発生す
る。
特に現像部において、現像剤担持体の移動方向な静電
潜像担持体の移動方向とは逆に構成した場合、磁気ブラ
シが静電潜像面を強く摺接してしまうために、一層掃目
模様が強く画像上に発生してしまうという欠点を有して
いた。
〔発明の目的〕
本発明は現像効率が高く、高画像濃度の現像像を形成
することができ、しかも掃目模様が発生せず、負性特性
がない現像装置を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明は、現像部において現像剤の移動方向と静電像
担持体の移動方向と逆にした装置であって、従来2成分
磁気ブラシ現像のような多量の磁性粒子が現像部に供給
されるのでなく、現像部での固定磁界によって拘束され
た磁性粒子が現像剤担持体の表面を開放するような磁性
粒子の微量供給によって、掃目模様のない優れた高画質
の現像像を得ることができる。しかも交互電界によって
磁性粒子表面及び塩像剤担持体表面のトナー粒子を有効
に利用でき、接触現像,非接触現像のいずれも本発明は
有効である。
〔実施例〕
第1図は以上のような方式をした本発明の一実施例の
現像装置の断面図である。潜像担持体1は静電記録用絶
縁ドラムあるいはα−Se,Cds,ZnO2,OPC,α−Siの様な光
導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトで
ある。潜像担持体1は図示しない駆動装置によって矢印
a方向に回転される。22は潜層担持体1に近接もしくは
接触されている現像スリーブであり、例えばアルミニウ
ム、SUS316等の非磁性材料で構成されている。現像スリ
ーブ22は現像容器36の右下方壁に容器長手方向に形成し
た横長開口に左略半周面を容器36内へ突入させ、右略半
周面を容器外へ露出させて回転自在に軸受けさせて横設
してあり、矢印b方向に回転駆動される。
23は現像スリーブ22内に挿入し図示の位置姿勢に位置
決め保持した固定磁界発生手段としての固定の永久磁石
(マグネツト)であり、現像スリーブ22が回転駆動され
てもこの磁石23は図示の位置・姿勢にそのまま固定保持
される。この磁石23はN極の磁極23a,S極の磁極23b,N極
の磁極23c,S極の磁極23dの4磁極を有する。磁石23は永
久磁石に代えて電磁石を配設してもよい。
24は現像スリーブ2を配設した現像剤供給器開口の上
縁側に、基部を容器側壁に固定し、先端側は開口上縁位
置よりも容器36の外側へ突出させて開口上縁長手に沿っ
て配設した現像剤規制部材としての非磁性ブレードで、
例えばSuS316を横断面路への字形を曲げ加工したもので
ある。
26は非磁性ブレード24の下面側に上面を接触させ前端
面を現像剤案内面261とした磁性粒子限定部材である。
27は磁性粒子であり粒径が20〜100μm、好ましくは3
0〜80μmの見掛密度約2.4〜2.8g/ccフエライト粒子
(最大磁化60〜70emu/g)へ樹脂コーテイングしたもの
が用いられ得る。
20μよりも小さいと現像スリーブ上の穂立ちが悪く、
ムラの発生した画像となる傾向がある。又100μよりも
大きいと、トナーへのトリボ賦与能力が低下し感光板へ
の傷も生じやすい。
37は非磁性現像剤トナーである。
31は現像スリーブ22を配設した現像容器36下部からの
磁性粒子27ないしは非磁性トナー粒子37の漏出を防止す
るために現像容器下部内面に現像スリーブ22に対向して
配設された磁性体であり、例えば鉄板にメツキを施した
ものである。磁性体31とS極性の磁極23dとの間の磁界
で磁性粒子27の回収と漏れ防止を達成するシール効果が
得られる。
38,35はそれぞれトナー貯蔵容器、磁性粒子貯蔵容器
である。
40は現像容器36下部部分に溜るトナーを封止するシー
ル部材で弾性を有しスリーブ22の回転方向に向って曲が
っており、スリーブ22表面側を弾性的に押圧している。
このシール部材40は、現像剤の容器内部側への進入を許
可するように、スリーブとの接触域でスリーブ回転方向
下流側に端部を有している。
第2図は第1図に示される磁性部材31の下流側の限定
部材26近傍の要部説明図で、磁性部材31との組み合せに
よってその作用を安定化できるものである。L4が現像ス
リーブの中心OSを通る水平面、Qが現像スリーブの中心
OSを通る鉛直面であり、第1象限100,第2象限101,第3
象限102,第4象限103とに画成してある。図中241は規制
部材24の規制端部で、現像スリーブ22表面における対向
部242に対して最近接距離d2をもって固定配置されてい
る。現像剤案内図261は規制部材端263に向かってスリー
ブ回転方向bに関して上流側端262から斜面を形成し、
徐々にスリーブ22表面との間隔を減少しつつ、規制部材
24に向っている。案内面の端263、規制部材と密着して
おり、ここで現像剤は規制部材24の端部241による規制
を受ける。端263はスリーブ表面に対して距離(d1
d2)を介して位置する。d1は端263と端部241との距離で
あり、d1>0である。ここでスリーブ上の対向部242に
おける接面Pに対して平行で、端263を通る面P′を規
定する。案内面261が面P′に対する角度ρは、案内面
の現像剤案内効果と現像剤の移動を想定するパラメータ
として重要である。L1は磁極23aの最大磁束密度を与え
る部分とスリーブ中心Osを通る直線、L2は規制部剤端部
241とスリーブ中心Osを通る直線で、角度βは直線L1
直線L2とのなす角度である。この角度βも現像剤規制領
域における重要なパラメータである。L2は案内面261の
端262を通り、スリーブ中心Osを通る直線で、直線L1
の間に角度β(>0)を形成する。尚、鉛直面Qと直線
L2とのなす角度δとする。以下の例では規制部材24を非
磁性ブレードとし、トナーに非磁性トナー粒子,キヤリ
アにフエライトを樹脂被覆した抵抗107Ω・cm以上の磁
性粒子を使用した。
点241位置に於ける非磁性ブレード24の端部241と現像
スリーブ22面との前記距離d2は50〜600μm、好ましく
は150〜500μmである。この距離d2が50μmより小さい
と後述する磁性粒子がこの間に詰まり現像剤層にムラを
生じやすいと共に良好な現像を行うのに必要な現像剤を
塗布することが出来ず濃度の薄いムラの多い現像画像し
か得られない欠点がある。また600μmより大きいと現
像スリーブ22上へ塗布される現像剤量が増加し所定の現
像剤層厚の規制が行えず、潜像担持体への磁性粒子付着
が多くなると共に後述する現像剤の循環,現像剤限定部
材26による現像規制が弱まりトナーのトリボが不足しカ
ブリやすくなる欠点がある。
非磁性ブレード端部242と案内面端263との距離d1は0.
5〜5.0mm,好ましくは1.5〜4.0mmである。この距離d1
0.5mmより狭い場合は現像剤限定部材26による現像剤の
現像スリーブへの押しつけ圧が高まり現像剤の摩擦帯電
電位が異常に上昇し所定の現像特性が得られず、又圧力
定着トナー等を用いる場合には現像スリーブ22へトナー
が融着する恐れもある。またこの距離d1が5.0mmより大
きい場合には現像スリーブ22への現像剤の押しつけ圧が
弱くトナーに充分なトリボを附与することができない。
もちろん一般の2成分現像器のように自動トナー補給機
構を持ち、事前にキヤリアとトナーとの間で充分な摩擦
帯電が行われているような場合には距離d1を5.0mm以上
に設定することは可能である。又、(d1+d2)は5.6mm
以下、好ましくは5mm以下が良い。
前記角度ρは面P′より上向きをプラス方向とすると
0<ρ≦45、好ましくは0<ρ≦30である。ρ<0゜の
場合、現像スリーブ22の非磁性ブレード24の端部241と
案内面261が形成する空間が鋭い楔状になり現像剤が詰
めこまれ圧力が高まり摩擦帯電電位が異常な上昇、トナ
ー融着等の恐れがある。ρ>45゜の場合、現像剤限定部
材26により現像剤の現像スリーブ22への押しつけ力が働
かず現像剤限定部材26の実行力がなくなる。
前記角度θは0〜35゜、好ましくは5〜25゜である。
θ<0の場合、現像剤に働く磁気力,鏡像力,凝集力
等により形成される現像剤薄層がまばらでムラの多いも
のになり、θ>35゜を越えると非磁性ブレードでは現像
剤塗布量が増え、所定の現像剤塗布量を得ることが難し
い。
非磁性ブレード24の設定角度δは現像剤の移動状態の
関係より鉛直線Qから時計逆回りにプラスすると−60゜
<δ120゜位が好ましい。
ここで第2図を第1〜第4象限として見ると、上記現
像限定部材26は、現像時の上記現像剤担持部材22の回転
中心を通る水平面L4より上方に位置し、この回転中心Os
を通る鉛直面Qに関して上記現像剤案内面261は左側
(第2象限101)と右側(第1象限100)の両方にわたっ
て存在している。これは現像剤を現像剤規制領域に対し
て安定供給できるという案内面261の作用に加えて重力
によって現像剤をより一層この規制領域に供給できるも
のである。
上記現像剤規制部材24は、現像剤担持部材の回転中心
を通る水平面L4と鉛直面Qとで画成される第1象限100
に位置し、現像剤担持部材22表面から離間している規制
端部241を有している。これは規制端部が鉛直面Qに対
して回転方向bに関して下流側にあることで、規制端部
241付近での容器空間に密集し、しかも安定した磁性粒
子占有状態を形成するための好ましい構成である。
第1図の現像領域としての第1象限100から第4象限1
03と、シール領域としての第3象限102とを備え、d1
1.5mm,d2=250μm,θ=18゜,δ=15゜,ρ=20゜と設
定した時に、スリーブ表面に磁性粒子層を担持させ、磁
性粒子層上層にトナー粒子層を形成して現像を行った。
この磁性粒子層はスリーブ22が矢印b方向に回転駆動
されても磁気力,重力に基づく拘束力とスリーブ22の移
動方向への搬送力との釣合によってスリーブ表面から離
れるに従って動きが遅くなり、磁性粒子層の上部では多
少は動き得るが殆ど不動の静止層を形成する。もちろん
重力の影響により落下するものもある。
従って磁極23a,23bの配設位置と磁性粒子27の流動性
及び磁気特性を適宜選択する事により磁気粒子層はスリ
ーブに近い程磁極23a方向に搬送し移動層を形成する。
この磁性粒子の移動により磁性粒子層(第1層)はトナ
ー層(第2層)からトナーを取り込み、磁気粒子あるい
はスリーブとの摺接によりトナーは摩擦帯電を受けスリ
ーブ22の回転に伴なって現像領域へ搬送され現像に供さ
れる。
磁性粒子層の移動は現像剤の流動性・磁気力によって
決定され磁性粒子中にトナーコンテンツが低い場合、上
記静止層が小さくなり、大部分の磁性粒子層は速く移動
し、トナー層からトナーを取り込む。又トナーコンテン
ツが高い場合は上記静止層が大きくなり、磁性粒子層の
移動層はこの静止層に覆われたトナー層と接触すること
ができなくなり、ほとんどトナーを取り込まなくなる。
従って自然にある程度のトナーコンテンスツは維持され
る。
次に現像剤塗布量規制部材である非磁性ブレード24の
近傍及び限定部材26の近傍部の磁性粒子層について説明
する。限定部材は現像剤規制部への補給トナーの不要な
進入を機械的に防ぐだけではない。前述したように、上
記部材26をスリーブに囲まれた規制領域においては磁極
N1極によってスリーブの回転とともに搬送された磁性粒
子が限定部材26の案内面261に沿って詰め込まれて密度
がたかくなる。この領域では、搬送されて進入してくる
磁性粒子とブレードから流出していく磁性粒子との入れ
替わりが動的に発生しているため磁性粒子同士がお互い
に衝突してかくらん状態になっているものの実質的なパ
ツキング状態になっている。このため磁性粒子ないしは
スリーブ上からトナーへのトリボ賦与が行われ、又磁性
粒子ないしはスリーブ上に弱い力で付着しては搬送され
てきたトリボ賦与の小さいトナーは磁性粒子ないしはス
リーブ上から離脱する。つまりトナーの選別や、帯電改
良が行われる。従ってトリボ賦与が十分与えられたトナ
ーを現像に供することができる。又、磁性粒子の搬送時
の不均一状態も該空間において均平化され、磁性粒子層
の塗布の均一化・安定化も達成される。従って限定部材
26は上記案内面261が必須であり、該斜面の傾き及び空
間の容積は該空間での磁性粒子のパツキング状態に大き
な影響を与える。
これに対して、この領域に対して固定配置された磁極
23aは、上記パツキング状態の磁性粒子を磁力線に沿っ
て再配置する。該空間でのパツキング状態はトリボ賦与
に対しては不安定なところがあり、安定化させるために
は常に一定のパツキング状態を必要とする。これはスリ
ーブ上をほぼ接線方向に搬送されてきた磁性粒子を該方
向と直向する力で磁気ブラシを形成するため、磁性粒子
への撹拌効果はもちろんのこと、ほぐし効果も働き、上
記トナーへのトリボ賦与及び磁性粒子層の塗布の均一化
・安定嗅がさらに促進される。この時、周辺の構成によ
つて集中せしめられた現像剤が多大な圧力を受けたまま
であると現像剤がつまり過ぎると問題があるが、磁極23
aの最大磁力を発生する部分が案内面261に対向すること
によって、規制領域中における過大な圧力集中を防止
し、現像剤の集中と安定した高密度の磁性粒子存在割合
を維持できるものと考えられる。従って磁極23aは該空
間に磁性粒子がパッキングされ易い条件、たとえば第1
図に示したδ<0の場合、特に有効的に働く。
上記の規制領域によって、現像スリーブ表面には、安
定した量の磁性粒子と十分に帯電したトナー粒子とが現
像剤薄層として形成できる。従って現像領域100〜103で
の現像効果は安定したものとなる。そして前述した現像
部に搬送された現像剤の内少なくとも前記現像担持部材
表面に担持されたトナー粒子を静電潜像担持体に転移さ
せる交互電界を前記現像部に形成する交互電界形成手段
を有し、前記現像部において、前記静電潜像担持体と前
記現像剤担持部材とで画成される空間の容積に対して、
該現像部に搬送された現像剤の磁性粒子が占める体積比
率が1.5乃至30%である現像方法及び装置に対して多大
な効果を与えることが確認できた。
第3図は現像剤限定部材26の非磁性ブレード側に磁性
体50を設置した場合を示してある。この場合磁性体50は
磁極23aに対向する位置に設けるのは好ましくない。な
ぜならば対向していると、磁極23aとの間に強い集中磁
界が発生し、上記磁極23aによる磁性粒子のかくはん及
びほぐし効果が低減するからである。しかし規制部に磁
性体を設けスリーブ内部磁石23との間で磁性粒子の磁気
的規制を行うことは規制部材のスリーブとの間隙公差の
拡大になり、有効的である。又、磁性粒子ないしはスリ
ーブ上に付着したトナーを比較すると、スリーブ上に付
着したトナーの帯電電荷量は磁性粒子に付着したものよ
りも小さい。この理由はスリーブの移動と供に、磁性粒
子も搬送されるためスリーブ上のトナーが磁性粒子によ
って摺接される機会が少なくなっているためである。こ
のスリーブ上のトナーを所定の値にまで持ち上げるため
には、スリーブ上のトナーを積極的に摺接してやる必要
がある。即ちスリーブ表面近傍でスリーブの移動に反し
て相対速度のずれを生じさせる磁性粒子の存在が必要と
なる。
しかし単純に磁性粒子の搬送性を低下させることは前
述のトナーの取り込み作用を考慮すると不可能である。
又、規制部で上述の様にスリーブ内磁極23aに対向して
磁性体を配置し、集中磁界を発生させ磁性粒子のスリー
ブ上への摺接力を向上することも上述の如く、現像剤循
環規制部材26のつくる空間に磁極の最大磁力発生部を配
置する効果を低減させる。
そこで本実施例においては磁極23aよりもスリーブ回
転方向に関して下流側に該磁性体50を設け、磁極23aの
ブレード側の磁力線がほぼスリーブ表面の接線方向に集
中する如く構成した。これによりスリーブ表面近接のみ
の磁性粒子がスリーブ表面に沿って、磁気ブラシを形成
し、スリーブ上のトナーを摺接し、スリーブ上のトナー
のトリボ賦与を高めることができた。
上記案内面261は、端263と端262との間の長さが、直
線(平面)のとき回転方向に関して5mm以上15mm以下が
好ましい。5mmより下であると、現像剤案内効果が半減
し、磁性粒子が部材26の上方にもり上がる場合が生じる
ので好ましくなく、15mmを越えることは装置小型化の観
点から好ましくない。又、前述した直線L1,L3のなす角
度βは、好ましくは5゜以上が良い。これは磁界発生手
段としての磁極23aが角度(θ+β)で画成された規制
領域に対して磁界の効果を規制部材24や部材261(磁性
体50を含んだものも加えて)との作用関係を満たす上で
安定して発揮するために重要である。
尚、磁極23aの磁束密度は600G以上、好ましくは700G
以上が好ましい。これは磁性粒子層のトナーコンテンツ
変化に対して現像剤の塗布状態がカツト磁極の磁束密度
が高い程安定する傾向にあるからである。特にトコーコ
ンテンツ維持のために自動トナー補給装置を持たない本
発明の現像装置に於いては800G以上の磁束密度であるこ
とが好ましい。
第1図に於いて磁極23cは現像磁極であるが、この現
像磁極はほぼ現像部に位置し、磁性粒子の潜像への付着
を防止する為、800G以上の磁束密度であるとよい。
本発明は上述した各構成の任意の組合せを含むことは
言うまでもない。
いずれにしても本発明は、従来現像方法、装置では得
られなかった高画質を提供できるものであり、現像装置
を使い捨てタイプの小型なものにできたという優れた効
果を奏するものである 性粒子層に近接或いは接触して矢印d方向に回転駆動
してトナー37を磁性粒子層へ供給する。
現像容器36の概略水平方向に隣接してトナーを貯蔵し
ておくトナー貯蔵容器38を配設し、該トナー貯蔵容器内
には現像容器36内へトナーを送るトナー搬送部材(10)
が設けられている。
S磁極23bはカツト磁極23aとの磁界の作用で現像容器
36内での現像剤27の動きを制御し、更にN磁極23dとの
磁界の作用で磁性シール引部で磁気ブラシを形成して、
現像剤が漏れ出ることを防止する。
N磁極23dは現像後の現像剤を回収する回収磁極であ
り、磁性シール先端部よりも現像スリー部移動方向上流
側に配置される。
ここで現像部における磁性粒子の体積比率について説
明する。「現像部」とはスルーブ22から感光ドラム1へ
のトナーが転移あるいは供給される部分である。「体積
比率」とはこの現像部の容積に対するその中に存在する
磁性粒子の占める体積の百分率である。上記現像装置に
おいてはこの体積比率が重要な影響を有すること、およ
びこれを1.5〜40%(より好ましくは30%)、特に2.6〜
26%とすることが極めて好ましい。
1.5%未満では、現像像濃度の低下が認められるこ
と、スリーブゴーストが発生すること、穂51が存在する
部分としない部分との間で顕著な濃度差が発生するこ
と、スリーブ22表面上に形成される現像剤像の厚さが全
体的に不均一となることなどの点で好ましくない。
40%まではスリーブ表面をわずかに開放できるが、30
%を超えるとスリーブ面を覆う磁性粒子が多くなるため
に潜像担持体面を強く摺擦し、掃目むらを生じやすくな
る。更に磁性粒子がスリーブ面を閉鎖する度合が増大す
るために、スリーブ上に塗布されたトナーが飛翔するこ
とが防げられるため、磁性粒子が作った掃目むらをなら
す効果が小さくなってしまう。
特に本発明にとって、好ましい現像方法として挙げた
上記条件は体積比率の増加あるいは減少にしたがって画
質が単調に劣化または増加するのではなく、1.5〜30%
の範囲で十分な画像濃度が得られ、1.5%未満でも30%
を超えても画質低下が発生し、しかもこの画質が十分な
上記数値の範囲ではスリーブゴーストも掃目むらもかぶ
りも発生しないという事実に基づくものである。前者の
画質低下は負性特性によるものと思われ、後者は磁性粒
子の存在量が大きくなってスリーブ22表面を開放できな
くなりスリーブ22表面からのトナー供給量が大幅に減少
することから生ずると考えられる。
又1.5%未満では、線画像の再現性に劣り、画質濃度
の低下が顕著である。逆に30%を超えた場合は磁性粒子
が現像像ばかりでなく感光ドラム面を傷つける問題,画
像の一部として付着して行くために生じる転写,定着の
問題がある。
そして磁性粒子の存在が1.5%に近い場合は、大面積
の一様高濃度画像(ベタ黒)の再現時に、「あらび」と
称せられる部分的現像ムラが発生する場合(特別環境下
等)があるので、これらが発生しにくい体積比率とする
ことが好ましい。この数値は現像部に対して磁性粒子の
体積比率が2.6%以上であることでこの範囲はより好ま
しい範囲となる、又、磁性粒子の存在が30%に近い場合
は、磁性粒子の穂が接する部分の周辺にスリーブ面から
のトナー補給が遅れる場合(現像速度大の時等)があ
り、ベタ黒再現時にうろこ状の濃度ムラを生じる可能性
がある。これを防止する確実に範囲としては、磁性粒子
の上記体積比率が26%以下がより好ましいものとなる。
体積比率が1.5〜30%の範囲であれば(実施例では4
%に設定した)、第4図に示すようにスリーブ22表面上
に穂51が好ましい程度に疎らな状態で形成されるので、
潜像担持体を強く摺擦すること無くスリーブ22および穂
上の両方のトナーが感光ドラム1に対しても十分に開放
され、スリーブ上のトナー100も交互電界で飛翔転移す
るので、ほとんどすべてのトナーが現像に消費可能な状
態となることから掃目むらを生ぜず高い現像効率(現像
部に存在するトナーのうち現像に消費され得るトナーの
割合)および高画像濃度が得られる。好ましくは微小な
しかし激しい穂の振動を生じさせ、これによって磁性粒
子およびスリーブ22に付着しているトナー100がほぐさ
れる。いずれにせよ磁気ブラシの場合などのような掃目
むらやゴースト像の発生を防止できる。さらに穂の振動
によって、磁性粒子27とトナー28との摩擦接触が活発に
なるのでトナー28への摩擦帯電を向上させ、かぶり発生
を防止できる。なお現像効率が高いことが現像装置の小
型化に適する。第8図の磁極はS極23bとして第6図の
現像極23cと変えているが、本例としてはどちらでも良
い。
上記現像部に存在する磁性粒子27の体積比率は(M/
h)×(1/ρ)×[(C/(T+C)]で求めることがで
きる。ここでMはスリーブの単位面積当りの現像剤(混
合物‥‥非穂立時)の塗布量(g/cm2)、hは現像部空
間の高さ(cm)、ρは磁性粒子の真密度g/cm3、C/(T
+C)はスリーブ上の現像剤中の磁性粒子の重量割合で
ある。
なお、上記定義の現像部において磁性粒子に対するト
ナーの割合は4〜40重量%が好ましい。上記実施例のよ
うに交番電界が強い(変化率が大きいかまたはVppが大
きい)場合、穂がスリーブ22からあるいはその基部から
離脱し、離脱した磁性粒子27はスリーブ22と感光ドラム
1との間の空間で往復運動する。この往復運動のエネル
ギーは大きいので、上述の振動による効果がさらに促進
される。
以上の挙動は高速度カメラ(日立製作所製)で8000コ
マ/秒の撮影を行つて確認された。感光ドラム1表面と
スリーブ22表面との間隙を小さくして、感光ドラム1と
穂との接触圧力を高め、振動を小さくした場合でも、現
像部の入口側および出口側では空隙は大きいので、十分
な振動が起り、上述の効果が奏される。
逆に、感光ドラム1とスリーブ22との間隙を大きくし
て、磁界を印加しない状態で穂は感光ドラム1に接触し
ないが、印加した場合は接触するような距離とすること
が好ましい。
第1図において、スリーブ22として直径20mmのアルミ
スリーブの表面を、アランダム砥粒により不定型サンド
プラスト処理したものを用い、砥石23として4極着磁で
N極、S極が交互に配置されたものを用いた、磁石23に
よる表面磁束密度の最大値は約900ガラスであった。
ブレード24としては1.2mm厚の非磁性ステンレスを用
い、上記角度θを15゜とした。磁性粒子としては、表面
にシリコン樹脂コートした粒径70〜50μ(250/350メツ
シユ)のフエライト(最大磁化60emu/g)を用いた。
上記角度φおよびθは約120゜および20〜30゜とし
た。また上記距離L、lは4〜5mm、1.5〜3mmとした。
非磁性トナーとしては、スチレン/ブタジエン供重合
体系樹脂100部に銅フタロシアニン系顔料5部から成る
平均粒径10μのトナー粉体にコロイダルシリカ0.6%を
外添したブルートナーを用いたところ、スリーブ22表面
上にコーテイング厚約10〜30μmのトナー塗布層を得、
さらにその上層として100〜200μの磁性粒子層を得た。
各磁性粒子の表面上には上記トナーが付着している。
このときのスリーブ22上の磁性粒子と全トナーとの合
計重量は約2.43×10-2g/cm2であった。
このときの磁性粒子付着トナーとスリーブ付着トナー
の重量比は約2:1であった。
以上に説明のごとく、本実施例によれば、高画像濃
度、高現像高率で、かぶり、ゴースト像、掃目むら、負
性特性のない現像を行うことができる。
スリーブ22の材料としてはアルミニウムのほか真ちゅ
うやステンレス鋼などの導電体、紙筒や合成樹脂の円筒
を使用可能である。また、これら円筒の表面を導電処理
するか、導電体で構成すると現像電極として機能させる
こともできる。さらに、芯ロールを用いてその周面に導
電性の弾性体、例えば導電性スポンジを巻装して構成し
てもよい。
現像部の磁極23bについては、実施例では現像部の中
央に磁極を配置したが、中央からずらした位置としても
よく、また磁極間に現像部を配置するようにしてもよ
い。
トナーには、流動性を高めるためにシリカ粒子や、例
えば転写方式画像形成方法に於いて潜像保持部材たる感
光ドラム3の表面の研磨のために研磨剤粒子等を外添し
てもよい。トナー中に少量の磁性粒子を加えたものを用
いてもよい。すなわち、磁性粒子に比べ著しく弱い磁性
であり、トリボ帯電可能であれば磁性トナーも用いるこ
とができる。
ゴースト像現像を防止するために、容器21内へ戻り回
動したスリーブ22面から現像に供されずにスリーブ22上
に残った現像剤層を、一旦スクレーバ手段(不図示)で
かき落し、そのかき落しされたスリーブ面を磁性粒子層
に接触させて現像剤の再コーテイングを行わせるように
してもよい。
磁性粒子とトナーとの濃度を検出して、この出力に応
じて自動的トナーを補給する機構を設けてもよい。
本発明の現像装置は容器21、スリーブ22およびブレー
ド24などを一体化した使いすてタイプの現像器として
も、画像形成装置に固定された通常現像器としても使用
可能である。
本発明の現像装置は静電潜像担持体である。感光ドラ
ム1の中心ODを通る水平面X,鉛直面Yに関して第2象限
B又は第3象限Cに配置する場合は特に適している。
前述したように、本発明の現像装置は磁性粒子の移動
により磁性粒子層がトナー層からトナーを取り込み、磁
性粒子あるいはスリーブとの摺接によってトナーは摩擦
帯電を受けたり、更には磁性粒子層のトナーコンテンツ
を自然にある所定の値に維持している。一般に2成分現
像装置においては、トナーへの電荷附与及びトナーコン
テンツの維持のために磁性粒子の循環が非常に重要なフ
アクターであるが、磁性粒子層がスムースに循環するた
めには、現像剤規制部材24で規制された余剰の現像剤に
は、重力の作用によって磁性粒子の始点である磁性シー
ル31近傍へ自然に戻る構成を取る必要が生じるが、本体
装置の構成上第2象限B,第3象限Cに現像装置を配置す
る必要がある場合、現像剤担持体22の移動方向は感光ド
ラム1に対して反対方向となってしまい、前述した不都
合により掃目ムラを生じ易くなる。
しかるに、本発明の構成をとることによりそれを防
止、高品質の画像を得ることが可能となる。
〔発明の効果〕
本発明の構成により、現像部において静電潜像担持体
の移動方向に対して現像剤が反対方向に摺擦する構成に
おいても、掃き目むらの無い高濃度で高現像効率の現像
位置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第1実施例の説明図、第2図は第1図実
施例の現像剤塗布構成の説明図、第3図は本発明第2実
施例の説明図、第4図は本発明の現像部の説明図であ
る。 1は静電潜像担持体(aの回転方向)、22は現像剤担持
体(bの回転方向)、23c,23bは現像部固定磁界形成用
磁極、34は交互電界印加手段、27は磁性粒子、37はトナ
ー粒子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像担持体と現像部を形成しトナー粒
    子と磁性粒子を担持搬送する現像剤担持部材を有し、現
    像部で静電潜像担持体に磁性粒子の穂を接触させつつ静
    電潜像担持体とは現像剤担持部材を反対方向に移動させ
    て現像を行なう現像装置において、 現像部で磁性粒子が占める体積比率を1.5乃至30%と
    し、磁性粒子に担持されているトナー粒子と現像剤担持
    部材上に担持されているトナー粒子の両方で現像を行な
    うように現像部に交番電界を形成する交番電界形成手段
    を有することを特徴とする現像装置。
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