JP2517579B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2517579B2
JP2517579B2 JP62031070A JP3107087A JP2517579B2 JP 2517579 B2 JP2517579 B2 JP 2517579B2 JP 62031070 A JP62031070 A JP 62031070A JP 3107087 A JP3107087 A JP 3107087A JP 2517579 B2 JP2517579 B2 JP 2517579B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁性キヤリア粒子とトナー粒子とを用いて
現像を行う2成分現像方式の現像装置に関する。
本発明は画像記録形成用の表示装置、プリンター、フ
アクシミリ電子写真装置の種々に適用可能な現像装置で
ある。
(背景技術) 本願出願人は、先に、従来2成分現像方式とは異な
り、現像容器内は2成分で、現像部へは1成分トナーの
みを供給して現像を行う装置を提供した。
このように現像容器内にのみ磁性粒子とトナー粒子を
混在させている現像装置では、現像容器から磁性粒子が
漏れるという新たな問題が発生した。この問題を解決で
きる装置は、本出願人によって提案され、米国内で登録
されてる米国特許第4,563,978号明細書に示されてい
る。
これらは、現像部に磁性粒子を供給しないことを前提
としたものであるが、現像容器からたまたま漏れて現像
部へ達した数少ない磁性粒子を回収可能にした磁極と磁
性体との磁性シールの基本構成も開示するもので極めて
重要であり、その効果はこの基本構成を採用しない装置
に対して格段に優れたものであった。しかしながらこの
磁性シールによって、容器内に磁性粒子を回収可能に
し、容器内からのトナー粒子の漏れを防止しても、長期
にわたって現像を行う場合や、現像装置を画像記録装置
本体に対して着脱可能にした場合の何らかの衝撃が加わ
る場合には、わずかにトナー粒子が漏れてしまったり、
磁性粒子が回収できないという不都合が発生することが
確認された。しかし、このような不都合も上記磁性シー
ルを用いない装置におけるトナー粒子の飛散に比べた
ら、ごくわずかなものであった。
出願人は多くの実験によって、これらの不都合をも解
決でき、積極的に現像部に磁性キヤリア粒子を供給する
2成分現像装置において多大なる効果を生む現像装置を
特願昭60−217557号(昭和60年9月30日出願)に提案し
ている。
(解決すべき問題点) 上記、特願昭60−21755号は、磁極と磁性部材との作
る磁界を利用して磁性キヤリアの容器への回収と容器か
らの漏れを防止したもので磁性部材の面に着目したもの
である。
ところが、製造して生産工程を終えた現像装置の中に
は、海外への輸送中の衝撃や他の何らかの影響で磁性粒
子がわずかに漏れるという製品が見られることがあっ
た。
本発明者らは、さらにこの原因を追求したところ、現
像剤担持部材内に設けられた磁界発生手段のバラツキに
より磁性部材との間に位置変動が生じていることが判明
した。
又、このようにわずかな磁性粒子の損失を続けてしま
うと、現像容器内で特別な磁性粒子利用を行う装置は、
その機能の安定性が欠けて信頼性が低くなるという商品
上の問題にも大きな原因となることもあった。
(発明の目的) 本発明は、製造上のバラツキに対して有効な解決策を
与えるもので、現像容器内への磁性粒子の回収をより確
実に達成すると共に、現像容器からの磁性粒子の漏れを
より確実に防止できる現像装置を提供するものである。
(発明の概要) 上記目的を達成する本発明は、キャリアとトナーと、
を有する現像剤を収容する現像剤容器と、潜像を担持す
る潜像担持体と対向して現像部を形成し現像部にキャリ
アとトナーを担持搬送する現像剤担持部材と、を有する
現像装置において、現像後の現像剤を現像剤容器内に回
収すると共に現像剤容器からの現像剤の漏れを防止する
ための磁性部材と、この磁性部材との間に磁界を形成す
る磁極と、を有し、この磁極による現像剤担持部材表面
の磁束密度の最大点と最大点より現像剤担持部材の回転
方向下流側の磁束密度の半分の半値点間に、磁性部材は
現像剤担持部材の下流側に向かって現像剤担持部材との
間隙が小さくなる面を有することを特徴とするものであ
る。
本発明によれば、磁性部材の面に作用する磁界発生手
段の磁界強度が多少変化しても満足のいく磁性粒子の回
収、漏れ防止を達成でき、飛散の問題や現像特性の変化
問題といった磁性粒子に関した二次的問題も解決でき
る。
(実施例) 第1図は本発明の要部構成説明図で、これを採用した
第6図現像装置実施例に記載された要部構成の変形拡大
図の第7図構成と共に用いられることがより好ましいも
のである。以下、これら各図を用いて説明する。
さて、本出願人は先に現像剤供給容器内に先ず磁性粒
子を投入して、回転域は回転駆動される現像スリーブの
現像剤供給容器の内方側の面部分に磁性粒子層(第1
層)として吸着保持させ、次いでトナーを投入して上記
磁性粒子層の外側に貯溜(第2層)させて現像スリーブ
上に現像剤の薄層をコーテイング形成させ、その現像剤
のコーテイング薄層で潜像保持体面上の潜像の現像を行
うものを提案した(特開昭59−204866号公報、特開昭59
−204867号公報)。
第6図は以上のような方式を適用した本発明の一実施
例の現像装置の断面図である。潜像担持体1は静電記録
用絶縁ドラムあるいはα−Se,Cds,ZnO2,OPC,α−Siの様
な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベル
トである。潜像担持体1は図示しない駆動装置によって
矢印a方向に回転される。22は潜像担持体1に近接もし
くは接触されている現像スリーブであり、例えばアルミ
ニウム、SUS316等の非磁性材料で構成されている。現像
スリーブ22は現像容器36の左下方壁に容器長手方向に形
成した横長開口に右略半周面を容器36内へ突入させ、左
略半周面を容器外へ露出させて回転自在に軸受けさせて
横設してあり、矢印b方向に回転駆動される。
23は現像スリーブ22内に挿入し図示の位置姿勢に位置
決め保持した固定磁界発生手段としての固定の永久磁石
(マグネツト)であり、現像スリーブ22が回転駆動され
てもこの磁石23は図示の位置・姿勢にそのまま固定保持
される。この磁石23はN極の磁極23a,S極の磁極23b,N極
の磁極23c,S極の磁極23dの4磁極を有する。磁石23は永
久磁石に代えて電極石を配設してもよい。
24は現像スリーブ2を配設した現像剤供給器開口の上
縁側に、基部を容器側壁に固定し、先端側は開口上縁位
置よりも容器36の外側へ突出させて開口上縁長手に沿っ
て配設した現像剤規制部材としての非磁性ブレードで、
例えばSuS316を横断面路への字形に曲げ加工したもので
ある。
26は非磁性ブレード24の下面側に上面を接触させ前端
面を現像剤案内面261とした磁性粒子限定部材である。
27は磁性粒子であり粒径が30〜100μm、好ましくは4
0〜80μmで抵抗値が107Ωcm以上、好ましくは108Ωcm
以上にフエライト粒子(最大磁化60emu/g)へ樹脂コー
テイングしたものが用いられ得る。
37は非磁性現像剤トナーである。
31は現像スリーブ22を配設した現像容器36下部からの
磁性粒子27ないしは非磁性トナー粒子37の漏出を防止す
るために現像容器下部内面に現像スリーブ22に対向して
配設された磁性体であり、例えば鉄板にメツキを施した
ものである。磁性体31とS磁性の磁極23dとの間の磁界
で磁性粒子27の回収と漏れ防止を達成するシール効果が
得られる。
39は現像スリーブ22内の固定磁極23により形成された
磁性粒子のブラシ部分へトナーを供給するトナー供給部
材であり回転自在に軸受した板金にゴムシートを貼り付
け現像容器下面を掃くが如くトナーを搬送する。トナー
供給部材39には、不図示のトナー貯蔵容器38中へトナー
搬送部材によってトナー供給される。
38,35はそれぞれトナー貯蔵容器、磁性粒子貯蔵容器
である。
40は現像容器36下部部分に溜るトナーを封止するシー
ル部材で弾性を有しスリーブ22の回転方向に向って曲が
っており、スリーブ22表面側を弾性的に押圧している。
このシール部材40は、現像剤の容器内部側への進入を許
可するように、スリーブとの接触域でスリーブ回転方向
下流側に端部を有している。
30は現像工程で発生した浮遊現像剤を現像剤と同極性
の電圧を印加して感光体側に付着させ飛散を防止する飛
散防止電極板である。
次に現像剤限定部材26の現像剤案内面261と、これに
対応する磁極23aとが形成する現像剤容器の出口側構成
について第7図を用いて後述する。
ここで、磁性シール手段としての磁極23dと磁性部材3
1とについて説明する。第1図乃至第5図では、N磁極2
3aは規制手段である規制ブレード24を磁界中に置く規制
用磁界発生手段で、スリーブ表面におけるその磁束密度
分布の最大を与える地点(通常は磁極の中心部)を通
り、スリーブの回転中心Oを通る面(直線)をZで表わ
す。又、S磁極23dは、磁性部材31との間に一方から他
方に磁界を形成するための磁性シール用磁界発生手段で
あり、磁性部材31に対して1部が対向する第5図と、全
く対向していない第1、2、3、4図との2種を示して
いる。図中のWはS磁極23dのスリーブ表面における磁
束密度分布の最大を与える地点Yとスリーブ中心Oを通
る面(直線)である。磁性部材31は、現像剤容器の現像
剤収納部の実質的な端部で現像装置の下方に位置し、こ
の容器内周辺では回収された磁性キヤリア粒子の移動に
よって、スリーブ表面の現像剤中に容器内下方に位置す
るトナー粒子を取り込む。従って、磁性粒子の安定した
回収は、現像能力を安定化する効果がある。
第2図は本実施例磁性シールの角度関係を示すもの、
第3図は磁性シールに形成される磁界の分布を示すも
の、第4図は第3図における実際上の磁性粒子分布を示
すもの、第5図は他の実施例の好ましい磁界分布に伴う
磁性粒子分布を示すものである。
磁性部材31は「く」あるいは「L」字形状を有し、鉄
等の永久磁化されていない磁性体や非磁性体を変形させ
ることによって弱い磁性を帯びたものが適用可能であ
る。又、磁性部材31として磁石を用いる場合は、平面66
が磁石N2の磁性Nとは異極のS極性でなければならな
い。
磁石N2の中央(先端のスリーブ表面における最大磁束
密度を与える位置)と磁性部材31の磁石N2に向う平面66
(スリーブ22の回転方向b下流域方向に延在する長さを
有する)の回転方向bに関しての半分の位置Cとを結ん
だ直線(面)Aに対しての平面66が回転方向下流域にな
す角度φは90゜<φ<180゜が好ましい。これは、実質
的に平面66の回転方向bの上流側に弱い磁界集中を平面
66の回転方向bの下流側に強い磁界集中を相対的に形成
させるためには適した構成である。又、平面66とスリー
ブ22の表面とのなす距離が、平面66の回転方向bの上流
側の距離Lに対して、平面66の回転方向bの下流側の距
離lが小となることが好ましい。この距離関係は、磁性
粒子の流出漏れを防止し、磁性粒子の進入を許可するた
めに好ましい構成である。
この磁性部材31にとって好ましい構成は、第3図に見
られるように磁力線の集中が磁性部材31の回転方向b下
流域側がその上流域側よりも強く生じる分散磁界を形成
することである。この構成は第4図に示すような磁性粒
子のカーテン状の穂立ちを形成せしめる。即ち、この下
流域側では磁性粒子の穂立ちが、上流域に比較して相対
的により集中し又相対的に数が増大している。この構成
は以下のプロセスを達成させる。磁性部材31の下流域66
1で現像剤容器内の磁性粒子がここから流出することを
防止し、上流域662では磁性粒子のスリーブの搬送力に
伴なって移動してくる磁性粒子の進入を許可すると共に
この上流域662内に進入した磁性粒子を拘束する。これ
によって磁性部材31は磁性粒子の損失を防止する。そし
て、磁性粒子は、さらなるスリーブの搬送力と続いて進
入する磁性粒子からの押し上げ力とによって磁性部材31
の下流域のシールを打ち破り現像容器内に回収される。
つまり、磁性部材31は磁性粒子の拘束を行いつつ磁性
粒子の損失を防止しさらに磁性粒子の回収を容易にする
ので、現像剤容器内のトナー粒子が容器内から漏れるの
を防止できる。
第34図では磁性部材の先端が磁性粒子の集中度大の規
制部を形成しているが、この規制部は磁性部材の回転方
向bに関しての中央域又はより上流側に持つようにして
もよい。ただし、規制部のさらに上流側には規制部より
も弱い集中磁界を形成することが必要である。
第5図は、この実施例を示すと共に、本発明が近接す
る磁石の位置に左右されずに磁界シールを形成すること
を示している。無論、このような磁界分散状態を形成
し、より好ましいシールを達成するには磁性部材31は磁
石(近接)のスリーブ回転方向に関しての下流側に設け
ることが好ましい。
第5図を説明すると、第4図実施例に比較して、集中
度大の規制部に対しての回転方向bのさらに下流側に、
相対的に弱い磁界集中部を先端域663に形成し、磁界分
散度を高めるものである。
この先端域663は磁性粒子の拘束を行うと共に、上流
域662より下流の下流域661から磁性粒子が容器内に回収
されることを容易ならしめ、磁性粒子拘束量を増すので
トナー流出をより一層防止できる。第9図においての構
成も、前記90゜<φ<180゜、L>lを満たし、より総
合的なシール効果を発揮する。
磁石の磁界分布、磁性部材の磁性度によって、同じ位
置関係にあっても磁界の分散状態が変化するが、本発明
は結果的に上記分散状態を満たすものすべてを含むもの
である。
又、磁性部材の面66は長さ(スリーブの円周方向に関
して)が1.5mm以上、好ましくは2.0mm以上であることが
好ましい。又、さらに好ましくは6mm以下、実用的には5
mm以下が良い。これは磁界分布の分散状態を満たすと共
に磁性粒子流出を防止するための集中磁界を形成する上
で好ましい数値範囲である。
さらに、磁極23dを前記のごとく配置することによっ
て、磁極23aとの関係で別の好ましい効果が得られる。
すなわち、容器21の収容部底部と磁極23dとの上記関係
によって、磁気ブラシが21内で(単に停滞している状態
に比較して)組の状態で形成されないので、磁性粒子中
へのトナー粒子の取込み量が過剰になることがない。過
剰取込みはトナーの帯電不足を招き、かぶり発生の原因
となる。
なおこの構成は現像剤容器内に磁性粒子と比磁性ある
いは弱磁性のトナーが混在している場合にも有効であ
る。
尚重要なことは、前述した第2図乃至第4図及び第5
図の線Wより下流側の面(実質的シール作用を行う)を
含めた面66は、第1図の後述に説明する角度γ以内に存
在していることである。
第1図はこの重要な磁性シール手段の構成を示すもの
で、上流側磁極23dが形成するスリーブ表面上の磁束密
度分布に対する磁性部材31の位置関係で最も好ましい実
施例である。第1図での磁性部材31の構成は第2図に示
したもので、さらに以下の構成をもつ。
第1点は、磁性部材31において、スリーブ回転方向に
関しての上流側磁極23dがスリーブ表面磁束密度分布を
形成しているスリーブ表面にのみ磁性部材の面66が対向
していることであり、スリーブの回転中心Oに対して面
Z,Aと面A,Wとが作る角θ1がθ>θの関係を満
たすことにある。これらの特徴は、前述した作用を第5
図例よりも第2図の方がより安定してより確実に達成す
るための条件を示しているが、本発明にとっては必須構
成ではない。
第2点は、本発明の構成として重要なもので、第1点
のθ>θの構成とは別に、上流側磁極23dのスリー
ブ表面磁束密度分布のどこに磁性部材31の面を置くこと
が良いかを示すもので、図中の角γの範囲内に面66が存
在するという特徴である。この角γは、磁極23dの磁束
密度分布の最大点Y(本例では800ガウス)の半分の値
の磁束密度(本例では400ガウス)を示す、点Yよりも
スリーブ回転方向下流側の地点、即ち半値点Xとスリー
ブ中心Oとを結ぶ面(直線)Vと、面Wとがなす角度
で、磁束密度半値幅の下流側半分の領域を意味する。こ
の領域に前記面66が存在することで、一層確実なシール
が達成され、実験によると、前記距離2.5mmで、磁性キ
ヤリア粒子は完全に回収され、トナー粒子の漏れは全く
見られず、安定した現像を達成できた。この領域に面66
が存在することは、磁性23dの上流側磁力を面66が適度
に分散して、実質的にはこの領域の磁力を高めることが
できるので、磁界シール効果が増大しているものと考え
られる。
前述した面66のスリーブ表面に対する最小距離lは、
1.5mm以上3mm以下が好ましい。これはスリーブ表面の磁
束密度を磁性部材の面66が、容器内から現像剤が漏れな
いようにするより好ましい条件であり、且つ現像剤の回
収を確実にするより好ましい条件でもある。
本発明の上記実施例の如く、本発明のフレームにおけ
る構成は、USP4,563,978に記載された発明よりも優れた
効果を発揮できた。
第7図は第6図に示される磁性部材31の下流側の限定
部材26近傍の要部説明図で、磁性部材31との組み合せに
よってその作用を安定化できるものである。L4が現像ス
リーブの中心Osを通る水平面、Qが現像スリーブの中心
Osを通る鉛直面であり、第1象限100、第2象限101、第
3象限102、第4象限103とに画成してある。図中241は
規制部材24の規制端部で、現像スリーブ22表面における
対向部242に対して最近接距離d2をもって固定配置され
ている。現像剤案内面261は規制部材側端263に向ってス
リーブ回転方向bに関して上流側端262から斜面を形成
し、徐々にスリーブ22表面との間隔を減少しつつ、規制
部材24に向っている。案内面の端263は、規制部材と密
着しており、ここで現像剤は規制部材24の端部241によ
る規制を受ける。端263はスリーブ表面に対して距離(d
1+d2)を介して位置する。d1は端263と端部241との距
離であり、d1>0である。ここでスリーブ上の対向部24
2における接面Pに対して平行で、端263を通る面P′を
想定する。案内面261が面P′に対する角度ρは、案内
面の現像剤案内効果と現像剤の移動を想定するパラメー
タとして重要である。L1は磁極23aの最大磁束密度を与
える部分とスリーブ中心Osを通る直線、L2は規制部材端
部241とスリーブ中心Osを通る直線で、角度βは直線L1
と直線L2とのなす角度である。この角度βも現像剤規制
領域における重要なパラメータである。L3は案内面261
の端262を通り、スリーブ中心Osを通る直線で、直線L1
との間に角度β(>0)を形成する。尚、鉛直面Qと直
線L2とのなす角度をδとする。以下の例では規制部材24
を非磁性ブレードとし、トナーに非磁性トナー粒子、キ
ヤリアにフエライトを樹脂被覆した抵抗107Ω・cm以上
の磁性粒子を使用した。
点241位置に於ける非磁性ブレード24の端部241と現像
スリーブ22面との前記距離d2は50〜600μm、好ましく
は150〜500μmである。この距離d2が50μmより小さい
と後述する磁性粒子がこの間に詰まり現像剤層にムラを
生じやすいと共に良好な現像を行うのに必要な現像剤を
塗布することが出来ず濃度の薄いムラの多い現像画像し
か得られない欠点がある。また600μmより大きいと現
像スリーブ22上へ塗布される現像剤量が増加し所定の現
像剤層厚の規制が行えず、潜像担持体への磁性粒子付着
が多くなると共に後述する現像剤の循環、現像剤限定部
材26による現像規制が弱まりトナーのトリボが不足しカ
ブリやすくなる欠点がある。
非磁性ブレード端部242と案内面端263との距離d1は0.
5〜5.0mm,好ましくは1.5〜4.0mmである。この距離d1
0.5mmより狭い場合は現像剤限定部材26による現像剤の
現像スリーブへの押しつけ圧が高まり現像剤の摩擦帯電
電位が異常に上昇し所定の現像特性が得られず、又圧力
定着トナー等を用いる場合には現像スリーブ22へトナー
が融着する恐れもある。またこの距離d1が5.0mmより大
きい場合には現像スリーブ22への現像剤の押しつけ圧が
弱くトナーに充分なトリボを附与することができない。
もちろん一般の2成分現像器のように自動トナー補給機
構を持ち、事前にキヤリアとトナーとの間で充分な摩擦
帯電が行われているような場合には距離d1を5.0mm以上
に設定することは可能である。又、(d1+d2)は5.6mm
以下、好ましくは5mm以下が良い。
前記角度ρは面P′より上向きをプラス方向とすると
0<ρ≦45、好ましくは0<ρ≦30である。ρ<0゜の
場合、現像スリーブ22と非磁性ブレード24の端部241と
案内面261が形成する空間が鋭い楔状になり現像剤が詰
めこまれ圧力が高まり摩擦帯電電位が異常な上昇、トナ
ー融着等の恐れがある。ρ>45゜の場合、現像剤限定部
材26により現像剤の現像スリーブ22への押しつけ力が働
かず現像剤限定部材26の実効力がなくなる。
前記角度θは0〜35゜、好ましくは5〜25゜である。
θ<0の場合、現像剤に働く磁気力,鏡像力,凝集力
等により形成される現像剤薄層がまばらでムラの多いも
のになり、θ>35゜を越えると非磁性ブレードでは現像
剤塗布量が増え、所定の現像剤塗布量を得ることが難し
い。
非磁性ブレード24の設定角度δは現像剤の移動状態の
関係より鉛直線Qから時計回りにプラスすると−60゜<
δ<120゜位が好ましい。
ここで第1図を第1〜第4象限として見ると、上記現
像剤限定部材26は、現像時の上記現像剤担持部材22の回
転中心を通る水平面L4より上方に位置し、この回転中心
Osを通る鉛直面Qに関して上記現像剤案内面261は左側
(第2象限101)と右側(第1象限100)の両方にわたっ
て存在している。これは、現像剤を現像剤規制領域に対
して安定供給できるという案内面261の作用に加えて動
によって現像剤をより一層この規制領域に供給できるも
のである。
上記現像剤規制部材24は、現像剤担持部材の回転中心
を通る水平面L4と鉛直面Qとで画成される第2象限101
に位置し、現像剤担持部材22表面から離間している規制
端部241を有している。これは規制端部が鉛直面Qに対
して回転方向bに関して下流側にあることで、規制端部
241付近での容器空間に密集し、しかも安定した磁性粒
子占有状態を形成するための好ましい構成である。
第1図で後述する第5図の現像領域としての第3象限
102と、シール領域としての第4象限103とを備え、d1
1.5mm,d2=250μm,θ=18゜,δ=15゜,ρ=20゜と設
定した時に、スリーブ表面に磁性粒子層を担持させ、磁
性粒子層上層にトナー粒子層を形成して現像を行った。
この磁性粒子層は第4図で見られるように、スリーブ
22が矢印b方向に回転駆動されても磁気力,重力に基づ
く拘束力とスリーブ2の移動方向への搬送力との釣合に
よってスリーブ表面から離れるに従って動きが遅くな
り、磁性粒子層の上部では多少は動き得るが殆ど不動の
静止層を形成する。もちろん重力の影響により落下する
ものもある。
従って磁極23a,23dの配設位置と磁性粒子27の流動性
及び磁気特性を適宜選択する事により磁気粒子層はスリ
ーブに近い程磁極23a方向に搬送し移動層を形成する。
この磁性粒子の移動により磁性粒子層(第1層)はトナ
ー層(第2層)からトナーを取り込み、磁性粒子あるい
はスリーブとの摺擦によりトナーは摩擦帯電を受けスリ
ーブ2の回転に伴なって現像領域へ搬送され現像に供さ
れる。
磁性粒子層の移動は現像剤の流動性・磁気力によって
決定され磁性粒子中のトナーコンテンツが低い場合、上
記静止層が小さくなり、大部分の磁性粒子層は速く移動
し、トナー層からトナーを取り込む。又、トナーコンテ
ンツが高い場合は上記静止層が大きくなり、磁性粒子層
の移動層はこの静止層に覆われたトナー層と接触するこ
とができなくなり、ほとんどトナーを取り込まなくな
る。従って、自然にある程度のトナーコンテンツは維持
される。
次に現像剤塗布量規制部材である非磁性ブレード24の
近傍及び限定部材26の近傍部の磁性粒子層について説明
する。限定部材は現像剤規制部への補給トナーの不要な
進入を機械的に防ぐだけではない。前述したように、上
記部材26をスリーブに囲まれた規制領域においては磁極
N1極によってスリーブの回転とともに搬送された磁性粒
子が限定部材26の案内面261に沿って詰め込まれて密度
がたかくなる。この領域では、搬送されて進入してくる
磁性粒子とブレードから流出していく磁性粒子との入れ
替わりが動的に発生しているため磁性粒子同士がお互い
に衝突してかくらん状態になっているものの実質的なパ
ツキング状態になっている。このため磁性粒子ないしは
スリーブ上からトナーへのトリボ賦与が行われ、又磁性
粒子ないしはスリーブ上に弱い力で付着して搬送されて
きたトリボ賦与の小さいトナーは磁性粒子ないしはスリ
ーブ上から離脱する。つまり、トナーの選別や、帯電改
良が行われる。従って、トリボ賦与が十分与えられたト
ナーを現像に供することができる。又、磁性粒子の搬送
時の不均一状態も該空間において均平化され、磁性粒子
層の塗布の均一化・安定化も達成される。従って限定部
材26は上記案内面261が必須であり、該斜面の傾き及び
空間の容積は該空間での磁性粒子のパツキング状態に大
きな影響を与える。
これに対して、この領域に対して固定配置された磁極
23aは、上記パツキング状態の磁性粒子を磁力線に沿っ
て再配置する。該空間でのパツキング状態はトリボ賦与
に対しては不安定なところがあり、安定化させるために
は常に一定のパツキング状態を必要とする。これはスリ
ーブ上をほぼ接線方向に搬送されてきた磁性粒子を該方
向と直向する力で磁気ブラシを形成するため、磁性粒子
への撹拌効果はもちろんのこと、ほぐし効果も働き、上
記トナーへのトリボ賦与及び磁性粒子層の塗布の均一化
・安定化がさらに促進される。この時、周辺の構成によ
って集中せしめられた現像剤が多大な圧力を受けたまま
であると現像剤がつまり過ぎる問題があるが、磁極23a
の最大磁力を発生する部分が案内面261に対向すること
によって、規制領域中における過大な圧力集中を防止
し、現像剤の集中と安定した高密度の磁性粒子存在割合
を維持できるものと考えられる。従って磁極23aは該空
間に磁性粒子がパツキングされ易い条件、たとえば第1
図に示したδがδ<0の場合、特に有効的に働く。
上記の規制領域によって、現像スリーブ表面には、安
定した量の磁性粒子と十分に帯電したトナー粒子とが現
像剤薄層として形成できる。従って現像領域102での現
像効果は安定したものとなる。そして前述した現像部に
搬送された現像剤の内少なくとも前記現像担持部材表面
に担持されたトナー粒子を静電潜像担持体に転移させる
交互電界を前記現像部に形成する交互電界形成手段を有
し、前記現像部において、前記静電潜像担持体と前記現
像剤担持部材とで画成される空間の容積に対して、該現
像部に搬送された現像剤の磁性粒子が占める体積比率が
1.5%乃至30%である現像方法及び装置に対して多大な
効果を与えることが確認できた。
第6図は現像剤限定部材26の非磁性ブレード側に磁性
体50を設置した場合を示してある。この場合磁性体50は
磁極23aに対向する位置に設けるのは好ましくない。な
ぜならば対向していると、磁極23aとの間に強い集中磁
界が発生し、上記磁極23aによる磁性粒子のかくはん及
びほぐし効果が低減するからである。しかし、規制部に
磁性体を設けスリーブ内部磁石23との間で磁性粒子の磁
気的規制を行うことは規制部材のスリーブとの間隙公差
の拡大になり、有効的である。又、磁性粒子ないしはス
リーブ上に付着したトナーを比較すると、スリーブ上に
付着したトナーの帯電電荷量は磁性粒子に付着したもの
よりも小さい。この理由はスリーブの移動と供に、磁性
粒子も搬送されるためスリーブ上のトナーが磁性粒子に
よって摺擦される機会が少なくなっているためである。
このスリーブ上のトナーを所定の値にまで持ち上げるた
めには、スリーブ上のトナーを積極的に摺擦してやる必
要がある。即ち、スリーブ表面近傍でスリーブの移動に
反して相対速度のずれを生じさせる磁性粒子の存在が必
要となる。
しかし、単純に磁性粒子の搬送性を低下させることは
前述のトナーの取り込み作用を考慮すると、不可能であ
る。又、規制部で上述の様にスリーブ内磁極23aに対向
して磁性体を配置し、集中磁界を発生させ磁性粒子のス
リーブ上への摺擦力を向上することも上述の如く、現像
剤循環規制部材26のつくる空間に磁極の最大磁力発生部
を配置する効果を低減させる。
そこで本実施例においては磁極23aよりもスリーブ回
転方向に関して下流側に該磁性体50を設け、磁極23aの
ブレード側の磁力線がほぼスリーブ表面の接線方向に集
中する如く構成した。これによりスリーブ表面近傍のみ
の磁性粒子がスリーブ表面に沿って、磁気ブラシを形成
し、スリーブ上のトナーを摺擦し、スリーブ上のトナー
のトリボ賦与を高めることができた。
上記案内面261は、端263と端262との間の長さが、直
線(平面)のとき回転方向に関して5mm以上15mm以下が
好ましい。5mmより下であると、現像剤案内効果が半減
し、磁性粒子が部材26の上方にもり上がる場合が生じる
ので好ましくなく、15mmを越えることは装置小型化の観
点から好ましくない。又、前述した直線L1,L3のなす角
度βは、好ましくは5゜以上が良い。これは、磁界発生
手段としての磁極23aが角度(θ+β)で画成された規
制領域に対して磁界の効果を規制部材24や部材261(磁
性体50を含んだものも加えて)との作用関係を満たす上
で安定して発揮するために重要である。
尚、磁極23aの磁束密度は600G以上、好ましくは700G
以上が好ましい。これは磁性粒子層のトナーコンテンツ
変化に対して現像剤の塗布状態がカツト磁極の磁束密度
が高い程安定する傾向にあるからである。特にトナーコ
ンテンツ維持のために自動トナー補給装置を持たない本
発明の現像装置に於ては800G以上の磁束密度であること
が好ましい。
第1図に於て磁極23cは現像磁極であるが、この現像
磁極は、ほぼ現像部に位置し、磁性粒子の潜像への付着
を防止する為、800G以上の磁束密度であるとよい。
本発明は、上述した各構成の任意の組合せを含むこと
は言うまでもない。
いずれにしても本発明は、従来現像方法、装置では得
られなかった高画質を提供できるものであり、現像装置
を使い捨てタイプの小型なものにできたという優れた効
果を奏するものである。
トナー供給部材9は現像容器36内にあって磁性粒子層
に近接或いは接触して矢印d方向に回転駆動してトナー
37へ磁性粒子層へ供給する。
現像容器36の概略水平方向に隣接してトナーを貯蔵し
ておくトナー貯蔵容器38を配設し、該トナー貯蔵容器内
には現像容器36内へトナーを送るトナー搬送部材10が設
けられている。
S磁極23bはカツト磁極23aと現像磁極23cの間隔が離
れているために非磁性ブレード4部で均一に塗布された
現像剤層が乱れるのを防止するために設けられた搬送磁
極である。S磁極23bは現像剤層を乱さぬために磁極の
強さとしては概略現像磁極23cと同等かやや低目が良
い。現像スリーブとして20φのものを用いた場合、カツ
ト磁極と現像磁極の間隔がスリーブ中心角で100゜以内
であればスリーブ上の現像剤層の乱れは少ないが、100
゜を越えた場合、現像剤層の乱れが大きく中間に搬送極
を設けた方が好ましい。
S磁極23dは現像後の現像剤を回収する回収磁極であ
り、磁性シール先端部よりも現像スリーブ移動方向上流
側に配置される。磁極23dが磁性シール先端部より下流
側に配置された場合、現像容器下部のトナー取り込み口
付近に磁極23dによる磁性粒子の穂立ち部分が生じ、ト
ナーを極めて取り込み易くなり摩擦帯電が十分に行なわ
れずカブリ等の原因になりやすい。
ここで、現像部における磁性粒子の体積比率について
説明する。「現像部」とはスリーブ22から感光ドラム1
へのトナーが転移あるいは供給される部分である。「体
積比率」とはこの現像部の容積に対するその中に存在す
る磁性粒子の占める体積の百分率である。上記現像装置
においてはこの体積比率が重要な影響を有すること、お
よびこれを1.5〜30%、特に2.6〜26%とすることが極め
て好ましい。
1.5%未満では、現像像濃度の低下が認められるこ
と、スリーブゴーストが発生すること、穂51が存在する
部分としない部分との間で顕著な濃度差が発生するこ
と、スリーブ22表面上に形成される現像剤像の厚さが全
体的に不均一となること、などの点で好ましくない。
30%を越えると、スリーブ面を閉鎖する度合が増大
し、かぶりが発生すること、などの点で好ましくない。
特に、本発明にとって、好ましい現像方法として挙げ
た上記条件は体積比率の増加あるいは減少にしたがって
画質が単調に劣化または増加するのではなく、1.5〜30
%の範囲で十分な画像濃度が得られ、1.5%未満でも30
%を越えても、画質低下が発生し、しかもこの画質が十
分な上記数値の範囲ではスリーブゴーストもかぶりも発
生しないという事実に基づくものである。前者の画質低
下は負性特性によるものと思われ、後者は磁性粒子の存
在量が大きくなってスリーブ22表面を開放できなくなり
スリーブ22表面からのトナー供給量が大幅に減少するこ
とから生ずると考えられる。
又、1.5%未満では、線画像の再現性に劣り、画質濃
度の低下が顕著である。逆に30%を越えた場合は磁性粒
子が感光ドラム面を傷つける問題、画像の一部として付
着して行くために生じる転写、定着の問題がある。
そして、磁性粒子の存在が1.5%に近い場合は、大面
積の一様高濃度画像(ベタ黒)の再現時に、「あらび」
と称せられる部分的現像ムラが発生する場合(特別環境
下等)があるので、これらが発生しにくい体積比率とす
ることが好ましい。この数値は現像部に対して磁性粒子
の体積比率が2.6%以上であることで、この範囲はより
好ましい範囲となる。又、磁性粒子の存在が30%に近い
場合は、磁性粒子の穂が接する部分の周辺にスリーブ面
からのトナー補給が遅れる場合(現像速度大の時等)が
あり、ベタ黒再現時にうろこ状の濃度ムラを生じる可能
性がある。これを防止する確実な範囲としては、磁性粒
子の上記体積比率が26%以下がより好ましいものとな
る。
体積比率が1.5〜30%の範囲であれば(実施例では4
%に設定した)、第8図に示すようにスリーブ22表面上
に穂51が好ましい程度に疎らな状態で形成され。スリー
ブ22および穂上の両方のトナーが感光ドラム1に対して
十分に開放され、スリーブ上のトナー100も交互電界で
飛翔転移するので、ほとんどすべてのトナーが現像に消
費可能な状態となることから高い現像効率(現像部に存
在するトナーのうち現像に消費され得るトナーの割合)
および高画像濃度が得られる。好ましくは、微小なしか
し激しい穂の振動を生じさせ、これによって磁性粒子お
よびスリーブ22に付着しているトナー100がほぐされ
る。いずれにせよ磁気ブラシの場合などのような掃目む
らやゴースト像の発生を防止できる。さらに、穂の振動
によって、磁性粒子27とトナー28との摩擦接触が活発に
なるのでトナー28への摩擦帯電を向上させ、かぶり発生
を防止できる。なお、現像効率が高いことが現像装置の
小型化に適する。第8図の磁極はS極23bとして第6図
の現像極23cと変えているが、本例としてはどちらでも
良い。
上記現像部に存在する磁性粒子27の体積比率は(M/
h)×(1/ρ)×[(C/(T+C)]で求めることがで
きる。ここでMはスリーブの単位面積当りの現像剤(混
合物……非穂立時)の塗布量(g/cm2)、hは現像部空
間の高さ(cm)、ρは磁性粒子の真密度g/cm3、C/(T
+C)はスリーブ上の現像剤中の磁性粒子の重量割合で
ある。
なお、上記定義の現像部において磁性粒子に対するト
ナーの割合は4〜40重量%が好ましい。上記実施例のよ
うに交番電界が強い(変化率が大きいかまたはVppが大
きい)場合、穂がスリーブ22からあるいはその基部から
離脱し、離脱した磁性粒子27はスリーブ22と感光ドラム
1との間の空間で往復運動する。この往復運動のエネル
ギーは大きいので、上述の振動による効果がさらに促進
される。
以上の挙動は高速度カメラ(日立製作所製)で8000コ
マ/秒の撮影を行なって確認された。感光ドラム1表面
とスリーブ22表面との間隙を小さくして、感光ドラム1
と穂との接触圧力を高め、振動を小さくした場合でも、
現像部の入口側および出口側では空隙は大きいので、十
分な振動が起り、上述の効果が奏される。
逆に、感光ドラム1とスリーブ22との間隙を大きくし
て、磁界を印加しない状態で穂は感光ドラム1に接触し
ないが、印加した場合は接触するような距離とすること
が好ましい。
第6図において、スリーブ22として直径20mmのアルミ
スリーブの表面を、アランダム砥粒により不定型サンド
ブラスト処理したものを用い、磁石23として4極着磁で
N極、S極が交互に第1図で示されるようなものを用い
た。磁石23による表面磁束密度の最大値は約900ガウス
であった。
ブレード24としては1.2mm厚の非磁性ステンレスを用
い、上記角度θは15゜とした。
磁性粒子としては、表面にシリコン樹脂コートした粒
径70〜50μ(250/300メツシユ)のフエライト(最大磁
化60emu/g)を用いた。
上記角度φおよびθは約120゜および20〜30゜とし
た。また上記距離L、lは4〜5mm、1.5〜3mmとした。
非磁性トナーとしては、スチレン/ブタジエン共重合
体系樹脂100部に銅フタロシアニン系顔料5部から成る
平均粒径10μのトナー粉体にコロイダルシリカ0.6%を
外添したブルートナーを用いたところ、スリーブ22表面
上にコーテイング厚約20〜30μmのトナー塗布層を得、
さらにその上層として100〜200μの磁性粒子層を得た。
各磁性粒子の表面上には上記トナーが付着している。
このときのスリーブ22上の磁性粒子と全トナーとの合
計重量は約2.43×10-2g/cm2であった。
このときの磁性粒子付着トナーとスリーブ付着トナー
の重量比は約2:1であった。
磁性粒子は現像部およびその近傍でスリーブ22内の磁
極23bにより磁界によって穂立ちして、最大長約0.9mm程
の穂立ちブラシを形成していた。
帯電量をブローオフ法で測定したところスリーブ上及
び磁性粒子上のトナーのトリボ電荷量が+10μC/gであ
った。
この現像装置をキヤノン(株)製PC−10型複写機に組
み込み、感光ドラム3(有機感光材料製)とスリーブ22
の表面との間隔を350μmとした。この条件で体積比率
を求めると、約10%であった。(h=350μm、M=2.4
3×10-2g/cm2、ρ=5.5g/cm3、T/(T+C)=20.4
%)。バイアス電源4として周波数1600Hz,ピーク対ピ
ーク値1300Vの交流電圧に−300Vの直流電圧を重畳させ
たものを用いて現像を行なったところ、良好なブルー色
の画像を得た。
また、ベタ黒画像について現像し、現像後のスリーブ
面を観察したところ、磁性粒子に付着したトナー及びス
リーブ上のトナーはほとんど消費され100%近い現像効
率で現像が行なわれていた。
現像特性についてもカブリが無く、かつ第3図にXで
示した曲線の現像特性を得ることができた。
さらに、磁性部材31の効果についても、良好な磁性粒
子の進入、漏出防止および良好な循環が行われることが
確認された。
以上に説明のごとく、本実施例によれば、高画像濃
度、高現像効率で、かぶり、ゴースト像、掃目むら、負
性特性のない現像を行なうことができる。
スリーブ22の材料としてはアルミニウムのほか真ちゅ
うやステンレス鋼などの導電体、紙筒や合成樹脂の円筒
を使用可能である。また、これら円筒の表面を導電処理
するか、導電体で構成すると現像電極として機能させる
こともできる。さらに、芯ロールを用いてその周面に導
電性の弾性体、例えば導電性スポンジを巻装して構成し
てもよい。
現像部の磁極23bについては、実施例では現像部の中
央に磁極を配置したが、中央からずらした位置としても
よく、また磁極間に現像部を配置するようにしてもよ
い。
トナーには、流動性を高めるためにシリカ粒子や、例
えば転写方式画像形成方法に於て潜像保持部材たる感光
ドラム3の表面の研磨のために研磨剤粒子等を外添して
もよい。トナー中に少量の磁性粒子を加えたものを用い
てもよい。すなわち、磁性粒子に比べ著しく弱い磁性で
あり、トリボ帯電可能であれば磁性トナーも用いること
ができる。
ゴースト像現象を防止するために、容器21内へ戻り回
動したスリーブ22面から現像に供されずにスリーブ22上
に残った現像剤層を、一旦スクレーバ手段(不図示)で
かき落し、そのかき落しされたスリーブ面を磁性粒子層
に接触させて現像剤の再コーテイングを行なわせるよう
にしてもよい。
磁性粒子とトナーとの濃度を検出して、この出力に応
じて自動的にトナーを補給する機構を設けてもよい。
本発明の現像装置は容器21、スリーブ22およびブレー
ド24などを一体化した使いすてタイプの現像器として
も、画像形成装置に固定された通常現像器としても使用
可能である。
(発明の効果) 本発明は、上記の如く磁性粒子の現像容器からの漏れ
をより確実に防止し、磁性粒子の回収をより安定させ確
実なものにできるので、磁性粒子の回収不良、漏れに伴
う現像剤の飛散が防止できる。
本発明によれば、特定の現像条件を悪化させることが
ないので磁性粒子の作用を安定させ信頼性の高い現像装
置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明実施例の要部であるシール磁界形成用
磁界発生手段の作る磁束密度(スリーブ表面)分布と磁
性部材31との位置関係を示す図、第2図乃至第4図は夫
々第1図磁性部材の作用説明図、第5図は、本発明の他
の実施例の要部説明図、第6図は本発明を実施した好ま
しい現像構成の説明図、第7図は本発明を実施した際の
好ましい現像構成を説明するための要部拡大図、第8図
は第6図の現像部現象説明図である。 23a〜23dは磁極、31は磁性部材、27は磁性粒子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリアとトナーと、を有する現像剤を収
    容する現像剤容器と、潜像を担持する潜像担持体と対向
    して現像部を形成し現像部にキャリアとトナーを担持搬
    送する現像剤担持部材と、を有する現像装置において、 現像後の現像剤を現像剤容器内に回収すると共に現像剤
    容器からの現像剤の漏れを防止するための磁性部材と、
    この磁性部材との間に磁界を形成する磁極と、を有し、
    この磁極による現像剤担持部材表面の磁束密度の最大点
    と最大点より現像剤担持部材の回転方向下流側の磁束密
    度の半分の半値点間に、磁性部材は現像剤担持部材の下
    流側に向かって現像剤担持部材との間隙が小さくなる面
    を有することを特徴とする現像装置。
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