JP2003195639A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像装置および画像形成装置

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JP2003195639A
JP2003195639A JP2001399632A JP2001399632A JP2003195639A JP 2003195639 A JP2003195639 A JP 2003195639A JP 2001399632 A JP2001399632 A JP 2001399632A JP 2001399632 A JP2001399632 A JP 2001399632A JP 2003195639 A JP2003195639 A JP 2003195639A
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Eisaku Murakami
栄作 村上
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性粒子をキャリアとして用いる2成分系現
像装置における問題であるメダカなどの異常画像の発生
を防止することが可能な構成を備えた現像装置を提供す
る。 【解決手段】 磁性キャリアとシリカを添加剤として有
するトナーとを含み、トナー濃度が4〜15wt%の2
成分系現像剤を用いて潜像の可視像処理を行う際に、現
像剤が潜像に接触する現像領域での法線方向磁束密度の
ピーク値を50mT以上で減衰率を50%以下とし、潜
像担持体2と現像剤担持体5Aとの間隙を0.3mm以
上とし、現像領域に搬送される現像剤の量Mが、M≦7
1mg/cmに設定されていることを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像装置および画
像形成装置に関し、さらに詳しくは、トナーと磁性粒子
からなるキャリアとを含む2成分系現像剤を用いた場合
の異常画像の防止が可能な構成に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの画像形成装置においては、潜像担持体としてド
ラム状あるいはベルト状部材で構成された感光体に対し
て画像情報に応じた静電潜像が形成されると、この静電
潜像が現像剤により可視像処理されて、いわゆる、現像
処理される。現像処理に用いられる方式としては、静電
潜像を対象とした画像形成方法が用いられる場合、1成
分系現像方式と2成分系現像方式とが知られている。
【0003】このうち2成分現像方式として、キャリア
として用いられる磁性粒子をスリーブ等の現像担持体上
で穂立ちさせて磁気ブラシを構成し、連なる磁性粒子表
面に摩擦帯電により多くのトナーを付着させた状態で静
電潜像に接触させることにより静電潜像部分にトナーを
転移させる方法が知られており、この方法では、転写性
や温度・湿度に対する現像特性の安定性が良好であると
いう利点が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】2成分系現像方式にお
いては、現像領域において感光体と現像剤担持体とを近
接させるほど高い濃度が得られやすく、またエッジ効果
も少なくなることが知られている。このため、感光体と
現像剤担持体との距離を近接させることが望ましいが、
両者を近接させると黒ベタ画像やハーフトーンのベタ画
像の後端部が白く抜ける、いわゆる「後端白抜け」と呼
ばれる画質劣化を生じた異常画像が発生しやすくなる。
【0005】後端白抜けが発生する原因としては、現像
担持体上に形成されている磁気ブラシ中の磁性粒子に付
着しているトナー同士および感光体上で現像領域に付着
し終わっているトナーがそれぞれ同極性であることによ
り、現像担持体が静電潜像に対向する位置に向けて移動
する過程においてトナー同士が反撥しやすくなり、これ
により静電潜像と対向するトナーが少なくなり、極端に
は静電潜像に対向するトナーが存在しないで磁性粒子の
表面が露呈するということが挙げられる。特に、現像領
域におけるトナーが付着した部分と非画像部分との境界
の一つである画像後端位置では感光体上に付着している
トナーとの間での反撥もあることから、現像剤担持体上
のトナーが感光体上のトナーから離れるように磁性粒子
上で移動してしまい、画像後端へのトナーの転移量が少
なくなってしまう。以下、便宜上、トナーが移動してし
まう現象をトナードリフトという。さらに他の原因とし
ては、画像後端部とトナーとの吸着力の強弱関係があ
り、画像後端部での相対的な付着力が弱い場合には、静
電潜像に転移したトナーが再度キャリアである磁性粒子
側に転移してしまう場合がある。
【0006】一方、トナーの帯電特性による後端白抜け
とは別に、異常画像として、画像の一部に連続的に画像
本来の濃度とは異なる濃度で、「メダカ」と称される黒
斑点が発生する場合がある。図10は、メダカが発生し
た状態の画像を示しており、同図において、画像進行方
向に対して等間隔により黒斑点が発生している箇所がメ
ダカである。
【0007】メダカが発生するメカニズムとしては次の
ことが考えられる。潜像担持体である感光体は経時的に
表面に傷が発生することがある。傷は現像剤担持体に形
成される磁気ブラシによる研削あるいは画像転写後に実
行される感光体表面のクリーニング時に感光体とブレー
ドなどのクリーニング部材との間に挟まった異物や磁性
粒子による研削などにより発生する。また、これらの異
物や磁性粒子などの比較的硬度の高い材料によるだけで
なく、他の要因によって発生する場合もある。いずれの
場合においても感光体表面の光導電性層に部分的な傷が
付きやすくなると、図10に示したように、感光体(図
10では、符号OPCで示してある)の移動方向におい
て間欠的にメダカDMが発生する。
【0008】一方、現像剤として用いられるトナーは、
バインダ樹脂や染顔料、電荷制御剤、離型剤および外添
剤が構成部材として用いられることが知られており、そ
のなかで、流動性調整のための外添剤としてシリカが用
いられている場合には、図11に示すように、感光体O
PC表面に発生している傷(便宜上、符号Dで示す)の
内部にシリカ(図11中、黒丸で示す)が入り込んで蓄
積する。
【0009】シリカは流動性も良くきわめて硬い微粒子
であることから傷内に埋没し、一部は光導電性層を表面
に積層している感光体の基材中に食い込むこともある。
このため、シリカを核として傷内にトナー(図11中、
白丸で示す)が堆積した場合にはトナーが固着し感光体
表面にトナーの塊ができることになり、これが図10お
よび図12に示すように黒斑点状のメダカDMとなって
現出する結果となる。
【0010】図13は、現像剤担持体と感光体との間の
間隙(Gp)、現像剤担持体とこの担持体表面に担持さ
れるトナーの層厚を規制するドクターブレードとの間の
間隙(Gd)および現像領域での現像担持体表面に対す
る直角方向(ドラムの場合には法線方向)でのピーク磁
力(mT)を図中に示す設定とした場合の通紙枚数とメ
ダカの発生状況との関係を示した線図である。同図にお
いて、縦軸はメダカの派生程度を示し、ランク5がメダ
カの発生がない状態であり、ランクが低くなるほどメダ
カの発生が顕著となる状態を示している(ランク1が最
もメダカの発生が顕著となり画像品質としては悪い状
態)。また、横軸は通紙枚数(経時の代用要件)を示し
ている。図13からも明らかなように、画像品質上、ラ
ンク3を限界とした場合、通紙枚数が10K(10千
枚)を超えると画像品質限界を超えてしまうことが判
る。
【0011】本発明の目的は、上記従来の現像装置、特
に磁性粒子をキャリアとして用いる2成分系現像装置に
おける問題であるメダカなどの異常画像の発生を防止す
ることが可能な構成を備えた現像装置および画像形成装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
添加剤としてシリカを有したトナーと磁性体よりなるキ
ャリアを含む2成分現像剤を現像剤担持体によって搬送
し、ドクターブレードによって規制及びそれぞれを摩擦
帯電させ、潜像担持体にブラシ状の現像剤を接触させる
ことにより潜像をトナー像とする現像装置において、前
記2成分現像剤のトナー濃度が4〜15wt%で、潜像
と現像剤とが接触可能な現像領域での現像剤担持体表面
の外側に発生する法線方向磁束密度のピーク値が50m
T以上でかつ減衰率が50%以上に設定され、前記潜像
担持体と前記現像剤担持体とのクリアランス(Gp)が
0.3mm以上とされ、前記現像領域に搬送される現像
剤の量Mが、M≦71mg/cmに設定されているこ
とを特徴としている。請求項2記載の発明は、添加剤と
してシリカを有したトナーと磁性体よりなるキャリアを
含む2成分現像剤を現像剤担持体によって搬送し、ドク
ターブレードによって規制及びそれぞれを摩擦帯電さ
せ、潜像担持体にブラシ状の現像剤を接触させることに
より潜像をトナー像とする現像装置において、前記2成
分現像剤のトナー濃度が4〜15wt%で、潜像と現像
剤とが接触可能な現像領域での現像剤担持体の外周面上
に発生する法線方向磁束密度の該現像剤担持体の回転中
心軸からみた該現像剤担持体表面移動方向における0m
T変極点間角度幅が40°以下に設定されると共に現像
剤担持体表面の外側に発生する法線方向磁束密度のピー
ク値が50mT以上に設定され、前記潜像担持体と前記
現像剤担持体とのクリアランス(Gp)が0.3mm以
上とされ、前記現像領域に搬送させる現像剤の量Mが、
M≦71mg/cmに設定されていることを特徴とし
ている。請求項3記載の発明は、添加剤としてシリカを
有したトナーと磁性体よりなるキャリアを含む2成分現
像剤を現像剤担持体によって搬送し、ドクターブレード
によって規制及びそれぞれを摩擦帯電させ、潜像担持体
にブラシ状の現像剤を接触させることにより潜像をトナ
ー像とする現像装置において、前記成分現像剤のトナー
濃度が4〜15wt%で、潜像と現像剤とが接触可能な
現像領域で現像剤担持体の外周面上に発生する法線方向
磁束密度の該現像剤担持体の回転中心軸からみた該現像
剤担持体表面移動方向における半値角度幅が20°以下
に設定されると共に現像剤担持体表面の外側に発生する
法線方向磁束密度のピーク値が50mT以上に設定さ
れ、前記潜像担持体と前記現像剤担持体のクリアランス
(Gp)が0.3mm以上とされ、前記現像領域に搬送
させる現像剤の量Mが、M≦71mg/cmに設定さ
れていることを特徴としている。請求項4記載の発明
は、請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像装置を用
いるプロセスカートリッジを備えたことを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の実施形態による
現像装置が用いられる画像形成装置の一つであるプリン
タの概略構成を説明するための模式図である。同図にお
いてプリンタ1は、本体内部に矢印Aで示す方向に回転
可能な潜像担持体である感光体ドラム2を備えている。
感光体ドラム2の周囲には、回転過程において画像形成
処理を実行するための帯電装置3,書き込み装置4,現
像装置5および転写装置6が配置されている。
【0014】感光体ドラム2は、ローラを用いた接触帯
電方式が採用されている帯電装置3による一様帯電の後
に書き込み装置4により画像情報に応じた静電潜像を形
成される。静電潜像は現像装置5からの現像剤供給によ
って可視像処理され、可視像が給紙装置7から繰り出さ
れるシートSに対して転写装置6を介して転写された
後、定着装置8により転写画像が定着される。画像を定
着されたシートSは、定着後、プリンタ本体に設けられ
ている排紙トレイ9に向け排出されることにより複写物
とされる。
【0015】転写を終えた感光体ドラム2は、その表面
に残っているトナーがクリーニング装置10に装備され
ているクリーニングブレードにより掻き取られて除去さ
れ、図示しない除電装置により残留電荷が除電された上
で帯電装置3による帯電行程に移行する。クリーニング
装置10のクリーニングブレードにより掻き取られたト
ナーは、図示しない帰還機構を介して現像装置5に戻さ
れてリサイクルトナーとして用いられる場合がある。
【0016】本実施形態における現像装置5は、添加剤
としてシリカを有したトナーと磁性粒子などの磁性体を
用いたキャリアとを含む2成分系現像剤が用いられる構
成を備えている。図2は、現像装置5の構成を説明する
ための模式図であり、同図において現像装置5には、感
光体ドラム2に対して現像剤を供給する現像スリーブ5
Aと、内部において現像剤を攪拌混合しながらトナーの
帯電を行う第1搬送スクリュー5Bおよび第1搬送スク
リュー5Bとリード方向が逆にされている第2搬送スク
リュー5Cとが備えられている。
【0017】現像装置5では、トナータンク(便宜上、
図においては図示されないトナータンクからのトナーの
補給方向が示されている)から補給されたトナーが第1
および第2搬送スクリュー5B、5Cによってスクリュ
ーの軸方向に移送されながら内部で循環され、現像スリ
ーブ5Aに向けて搬送される。
【0018】現像スリーブ5Aの内部には磁界発生手段
としての固定磁石群からなるマグネットローラ5A1が
固定配置されている。図2(B)はマグネットローラ5
A1の構成を説明するための模式図であり、同図におい
て、マグネットローラ5A1の表面部には、該ローラの
回転中心軸方向に沿った方向に延在する磁極が径方向外
側に向けて複数形成されるように、複数の磁石が設けら
れている。具体的には、現像剤が感光体ドラム2上の静
電潜像と接触可能な現像領域Dに対向する位置に現像剤
を穂立ちさせて現像を行うための現像磁極P1(N極)
が形成され、この現像磁極による法線方向磁束密度分布
の半値角度幅を狭くするために、現像磁極P1に対して
現像スリーブ回転方向の上流側及び下流側のそれぞれか
ら隣接する位置に、現像磁極と反対の極性の補助磁極P
1a(S極),P1b(S極)を有している。また、上
記現像剤収容部Sに磁界の磁力が及ぶように、上記現像
領域Dに至る間に磁極P4(N極)を有している。更
に、上記マグネットローラ5A1の表面には、一般的な
現像装置と同様に、現像スリーブ4上に現像剤を担持し
続けながら搬送するための搬送磁極P2(N極),P3
(S極)を有している。
【0019】図2に示したマグネットローラ5A1に
は、6極の固定磁極が形成されているが、上記補助磁極
P1bから補助磁極P1aに至る間に磁極を更に増や
し、8極や10極で構成されるマグネットローラとして
もよい。
【0020】上記マグネットローラ5A1の現像磁極P
1は、回転中心軸に垂直な横断面における面積(以下
「横断面積」という。)が小さい磁石により構成されて
いる。この横断面積が小さくなると一般に磁力は弱くな
るが、現像スリーブ表面の磁力が小さくなりすぎると磁
性キャリアを保持する力が充分ではなくなるために感光
体ドラム1への磁性キャリア付着を生じることがある。
そこで、この現像磁極P1用の磁石は磁力の強い希土類
金属合金磁石により作製した。希土類金属合金磁石のう
ち代表的な鉄ネオジウムボロン合金磁石では最大エネル
ギー積で358kJ/mであり、鉄ネオジウムボロン
合金ボンド磁石では最大エネルギー積で80kJ/m
前後である。これにより、従来通常用いられていた、最
大エネルギー積が36kJ/m前後、20kJ/m
前後であるフェライト磁石、フェライトボンド磁石等と
比べ強い磁力を確保することが可能となったため、横断
面積の小さい磁石を用いても現像スリーブ表面の磁力を
確保することが可能となった。磁力を確保するために
は、この他にサマリュウムコバルト金属合金磁石等を用
いることもできる。
【0021】現像スリーブ5Aには図示しない給電部か
ら現像バイアスが印加されるようになっている。現像バ
イアスには直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス
電圧が用いられる。このような現像バイアスを用いるこ
とにより、向きが交互に変化する交互電界が現像領域D
に形成される。この交互電界中で現像剤のトナーと磁性
キャリアとが激しく振動し、磁性トナーが現像スリーブ
5Aおよび磁性キャリアへの静電的拘束力及び磁気的拘
束力に打ち勝って感光体ドラム2の表面に形成された静
電潜像に選択的に付着することができる。
【0022】次に、本実施形態で用いる現像剤について
説明する。本実施形態の現像装置で用いる現像剤のトナ
ーとしては、トナー濃度変動が比較的大きい上記トナー
自己濃度制御方式を採用したときの高トナー濃度側にふ
れたときのトナー飛散を抑制する観点から、次のような
特性を有する磁性トナーが好ましい。磁性トナーの重量
平均粒径は4〜15μmの範囲が好適である。トナーの
重量平均径の測定方法は、以下の手順にて行う。まず、
電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活
性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を
0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナ
トリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもの
で、例えばISOTON−II(コールター社製)が使
用できる。次に、測定試料を更に2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行ない、ホソカワミクロン株式会社製の分析
装置(商品名:「E−SPART ANALYZE
R」)により、アパーチャーとして100μmアパーチ
ャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測
定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布
から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を
求めることができる。測定チャンネルとしては、2.0
0〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;
3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm
未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.0
0μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.0
8〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm
未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜
25.40μm未満;25.40〜32.00μm未
満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネル
を使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未
満の粒子を対象とする。
【0023】トナー全体に占める各成分の割合は、結着
樹脂が75%〜93%、着色剤が3%〜10%、離型剤
が3%〜8%、その他の成分が1%〜7%である。
【0024】上記結着樹脂としては、例えば、ポリスチ
レン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン
の如きスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−
p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエ
ン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−
ビニルメチルケトンなどが挙げられる。
【0025】上記着色剤としては、従来より知られてい
る無機又は有機の染料/顔料が使用可能であり、例え
ば、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレン
ブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ロー
ダムンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシ
アニンブルー、インダスレンブルーが挙げられる。
【0026】上記結着樹脂に含有させる磁性体の材料と
しては、マグネタイト、γ−酸化鉄、フェライト鉄、過
剰型フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル
の如き磁性金属;酸化鉄又は磁性金属と、コバルト、ス
ズ、チタン、銅、鉛、亜鉛、マグネシウム、マンガン、
アルミニウム、珪素の如き金属との複合金属酸化物合金
又は、混合物が挙げられる。これら磁性体の粒子は、平
均粒径が0.05〜1.0μmの範囲内であることが好
ましく、より好ましくは0.1〜0.6μmの範囲内、
さらに好ましくは、0.1〜0.4μmの範囲内である
ことが良い。これらの磁性体の粒子は、窒素吸着法によ
るBET比表面積が好ましくは1〜20m/gの範囲
内、特に2.5〜12m/gの範囲内であることが良
く、更にモース硬度が5〜7の範囲内であることが良
い。
【0027】磁性体の粒子の形状としては、8面体、6
面体、球形、針状、鱗片状があるが、8面体、6面体、
球形の異方性の少ないものが好ましい。
【0028】上記磁性体を含有する磁性トナー粒子は、
結着樹脂100質量部に対し10〜150質量部、好ま
しくは20〜120質量部の磁性体を含有させたものが
好ましい。
【0029】トナーには外添剤が含まれており、具体的
にはコロイダルシリカのような流動化剤、酸化チタン、
酸化アルミニウム等の金属酸化物や、炭化ケイ素等の研
磨剤、脂肪酸金属塩などの滑剤等をの滑剤などを含有さ
せた添加剤が用いられる。外添剤として上記材料に代え
て、テフロン(登録商標)粉末、ステアリン酸亜鉛粉
末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セ
リウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉
末の如き研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニ
ウム粉末の如き流動性付与剤又はケーキング防止剤;例
えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉
末の如き導電性付与剤;及び逆極性の有機微粒子又は無
機微粒子を用いることも可能である。
【0030】また、定着性などを改善するために離型剤
を添加することもできる。この離型剤としては、パラフ
ィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワ
ックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワック
ス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘
導体、カルナバワックス及びその誘導体が挙げられる。
誘導体は、酸化物、ビニル系モノマーとのブロック共重
合体、ビニル系モノマーのグラフト変性物を含む。その
他、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケト
ン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動
物性ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムも利用
できる。
【0031】トナーの帯電制御剤としては、次のような
材料を用いることができる。トナーを負荷電性に制御す
る荷電制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート
化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセ
トン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸系金属錯
体、芳香族ダイカルボン酸系金属錯体が挙げられる。他
には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及び
ポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、そのエス
テル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類があ
る。
【0032】トナーを正荷電性に制御する荷電制御剤と
しては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩による変性物;ト
リブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−
ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテト
ラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩、及びこ
れらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及
びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこ
れらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステ
ン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、
タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化
物、フェロシアン化物)、この微粒子状の荷電制御剤の
個数平均粒径は好ましくは、4μm以下、より好ましく
は、3μm以下が良い。これらの荷電制御剤をトナー粒
子中に内添する場合には、トナー粒子は、結着樹脂10
0質量部に対して好ましくは、0.1〜20質量部、よ
り好ましくは、0.2〜10質量部含有することが良
い。
【0033】次に、現像装置5での現像スリーブ5Aに
おける磁気ブラシ形成条件について説明する。本実施形
態における現像剤は、上述した各成分を含んでおり、感
光体ドラム2と現像スリーブ5Aとの間で図3に示す力
が発生するようになっている。図3は、感光体ドラム1
と磁性トナー(便宜上、符号T1で示す)と磁性キャリ
ア(便宜押、符号T2で示す)との間に発生する力を示
している。磁性トナーT1には、感光体ドラム2との間
に電界による力Feと、磁性キャリアT2との間に静電
的な力Fsと、現像スリーブ5A側に引き付ける磁気的
な力Fbとがそれぞれ矢印の方向に働いている。前述の
トナードリフトによる力は、静電的な力Fsの増加分
(α)として考えることができ、トナードリフトの発生
している状態では、FsはFs+αとなり、磁性キャリ
アT2に引き戻され易くなる。また、非磁性トナーの場
合は磁気的な力Fbはない。よって、磁性トナーは非磁
性トナーと比べて、磁気的な力Fbが存在するため、前
記のようにベタ画像やハーフトーン画像の後端部、細
線、孤立ドットの再現性は不利になる。
【0034】本実施形態では、現像磁極P1によって現
像スリーブの外側に発生する法線方向磁束密度のピーク
値の減衰率を50%以上にすることにより、現像領域D
の現像スリーブ表面移動方向の幅(現像ニップ幅)を狭
くし、トナードリフトによるFsの増加分のαを0(ゼ
ロ)もしくはかなり小さくできた。この場合にいう、法
線方向磁束密度の減衰率とは、現像磁極によって現像剤
担持体表面上に発生する法線方向磁束密度のピーク値を
Xとし、現像剤担持体表面から径方向に1mm離れた位
置での法線方向磁束密度のピーク値をYとしたとき、 減衰率[%]={(X−Y)/X}×100 として求められる値をいう。
【0035】上記法線方向磁束密度の減衰率を設定する
ことにより、現像領域Dにおける磁気ブラシの密度を高
めるとともに、現像スリーブ5Aの軸方向全体にわたっ
て現像剤を均一に穂立ちさせて感光体ドラム2の表面に
接離させることができた。これにより、後端白抜けのな
いベタ画像を形成することができ、磁性トナーを用いた
場合の画質改善ができるようになった。
【0036】本実施形態では、磁気ブラシが感光体ドラ
ム2に摺擦する時間が短くなるので、磁気ブラシ先端か
ら現像スリーブ表面側にトナーが移動するトナードリフ
トが低減される。トナードリフトの低減により、画像部
後端に対向する位置においてもトナーが存在し、磁気ブ
ラシ先端部の磁性キャリア表面がむき出しにならない。
従って、磁気ブラシ先端の磁性キャリア表面がむき出し
になっていないため、感光体ドラム2上の画像部に一旦
トナーが磁気ブラシ先端部の磁性キャリアに再付着する
こともないので、後端白抜け、横線細り、孤立ドット形
状のばらつき等の画質劣化を低減することができる。
【0037】上記法線方向磁束密度の減衰率を規定する
代わりに、現像磁極P1によって現像スリーブ4上に発
生する法線方向磁束密度Bnの0mT変極点間角度幅θ
1(図4(A)参照)や、現像磁極P1によって現像ス
リーブ5A上に発生する法線方向磁束密度Bnの現像ス
リーブ表面移動方向における半値角度幅θ2(図4
(B)参照)を規定することにより、上記トナードリフ
トを低減し、後端白抜けなどの画質低下を防止するよう
に構成してもよい。具体的には、上記0mT変極点間角
度幅θ1を40°以下にし、あるいは、上記半値角度幅
θ2を20°以下にする。この場合にいう、0mT変極
点とは、現像磁極の中央から現像剤担持体表面移動方向
に遠ざかっていくときに法線方向磁束密度の値が0mT
になる点、すなわち法線方向磁束密度の向きが反転する
点を意味している。
【0038】一方、画像後端白抜けとは別の問題である
メダカ現象に関しては、前述したように、感光体表面の
傷に外添剤として用いられる材料のうちで、特に硬いシ
リカこれに加えてトナーが入り込んだ状態で固着した塊
となることが原因となる。そこで、本発明者は、感光体
ドラム2に接触する転写部材であるローラの圧力および
感光体ドラム2が停止した際の逆転量、これは、クリー
ニング装置におけるブレード先端に付着している回収物
を除去してブレード先端をリフレッシュする目的で行わ
れる操作で設定される逆転量、およびクリーニングブレ
ードの当接角さらには現像剤担持体である現像スリーブ
5Aと現像剤の層厚規制部材であるドクターブレード
(図2中、符号5Eで示す部材)との間のギャップ(G
d)を因子として、図5(A)に示す水準を割り付け実
験法により要因効果を明らかにする実験を行った。
【0039】上記因子におけるギャップ(Gd)は、現
像スリーブ5Aとドクターブレード(図2中、符号5E
で示す部材)との間隙に相当しているが、この間隙の大
きさは現像領域Dに対して搬送する現像剤の量を規定す
る要件となる。つまり、ギャップ(Gd)を大きくした
場合には現像スリーブ5Aとドクターブレードとの間を
すり抜ける現像剤の量(M/A)も図6に示すように多
くなる。図6は、トナー濃度が15wt%の状態の関係
である。
【0040】本実施形態では、トナー濃度を4〜15%
の範囲の現像装置について述べているので最もトナーが
多い状態、つまり、実使用範囲で最も現像剤量(M/
A)が多い状態での関係図を示している。なお、この関
係はドクターブレード周辺の磁力にも影響されるが実使
用範囲つまり現像剤を搬送できる範囲ではほとんど変化
しない。言い換えれば現像剤を搬送できる磁力で有れば
この関係を満足することになる。
【0041】上記実験法における条件としては、画像評
価のためにメダカの発生具合をランク付けしたメダカラ
ンクを使用し、そのランクが上がれば良いという望大特
性でSN比を求めて効果が得られる因子を探す。上記条
件に基づき得られた結果が図5(B)に示されている。
図5(B)において、Gdの水準は公差minが0.2
8mm、公差中心が0.30mm、公差maxが0.3
2mmである。この結果から明らかなように、Gdを小
さくすればするほどSN比が上昇し、メダカ現象が発生
しにくくなっている。
【0042】次に、メダカランクを使用した場合の実験
結果について説明する。図7は、現像領域Dのピーク磁
束密度(P1)とGd(現像スリーブ5Aとドクターブ
レードとの間隙)を変えてメダカの発生する条件を調べ
た結果である。なお、図7の結果は、図6に示した現像
剤量に関係するトナー濃度がmaxとなる条件とした結
果である。
【0043】トナー濃度maxの時は最も現像剤の量が
多く当然シリカの量も多いことから最もメダカが発生し
やすい条件といえる。また図8は、現像剤担持体である
現像スリーブ5Aと感光体ドラム2との間のギャップ
(Gp)が0.3mmで実験を行った結果を示してい
る。これは本発明の範囲では最もGpが小さい範囲であ
り、現像剤が最も強く感光体に当たる事から最もメダカ
が出やすい条件での実験結果となっている。
【0044】図7において実際に使用される磁束密度は
50mT以上の領域である。図7から明らかなように、
50mT以上の磁力を持たないと現像領域で十分に穂立
ちをさせることが出来なくなり実現性が無い。図7は、
メダカの許容範囲であるランク3を維持する枚数を磁束
密度とGdでプロットしたものであり、図中のGdに関
する数値からも明らかなように、Gdを大きくすると図
6の様にM/Aが大きくなり同じ磁力でもメダカが発生
しやすくなる。
【0045】一方、磁力を大きくすると十分に穂立ちす
るようになり強く感光体に当たるようになるためにメダ
カが発生しやすくなる。しかし磁力は現像領域に搬送さ
れる現像剤量M/Aを十分に穂立ち出来れば後は変わら
ない。つまり、図7において磁力によっても変わらなく
なる付近が十分に穂立ちする磁力となる。それ以上の磁
力ではほとんど変わらないことが明らかである。
【0046】図8は、現像スリーブ5Aと感光体ドラム
2との間のギャップ(Gp)を変えてメダカの発生具合
をプロットしたものである。図8から明らかなように、
Gpを小さくすると穂立ちが強く感光体に当接するため
にメダカが発生しやすくなる。しかし、Gpを小さくす
ると画像の後端がかすれる等の不具合もあるため実際に
は0.3mm以上が実使用範囲であることが判る。
【0047】本発明の実施形態に係る画像形成装置であ
るプリンタ1での寿命規格値に相当する通紙枚数を20
K枚(20千枚)とすると、50mT以上の範囲ではG
dが0.3mm以下であれば規格値を満足することが図
7において判る。またGdは0.3mm以下というの
は、図6から71mg/cm以下の範囲に相当してい
る。このような実験結果から、図8からも明らにいえる
ことは、Gpが0.3mm以下の場合には後端白抜けが
発生するが、本実施形態によればこのような異常画像の
発生がない。
【0048】次に本発明の実施形態に関する別例につい
て説明する。図1に示した画像形成装置であるプリンタ
1は、感光体ドラム2、帯電装置3およびクリーニング
装置11の少なくとも一つと現像装置5とを、装置本体
に対して着脱可能に一体構造物として構成し、画像形成
プロセスユニット(プロセスカートリッジ)としてもよ
い。
【0049】図9は、画像形成プロセスユニット(プロ
セスカートリッジ)20の一構成例であり、感光体ドラ
ム2、帯電装置3、クリーニング装置11および現像装
置5をすべてプリンタ1の装置本体に対して着脱可能に
一体構造物として構成している。
【0050】なお、上記実施形態では、感光体ドラム上
において可視像処理されたトナー像を転写紙等のシート
に直接転写する場合について説明したが、本発明は、感
光体ドラム上のトナー像を一旦中間転写体に転写し、そ
の後、該中間転写体上のトナー像を転写紙に転写する画
像形成装置およびそれに用いる現像装置にも適用できる
ものである。
【0051】例えば、一つの感光体上に各色ごとのトナ
ー像を順次形成し、該感光体上の各色トナー像を一次転
写装置で中間転写体としての中間転写ベルトに重ね合わ
せて転写し、該中間転写ベルト上の重ねトナー像を2次
転写装置で転写紙に一括転写するカラー画像形成装置及
び該装置に用いる現像装置にも適用することができる。
【0052】また例えば、中間転写体としての中間転写
ベルトの直線状の移動経路部分に沿って感光体を含む画
像形成ユニットを複数組並べて配置し、各画像形成ユニ
ットを感光体上に互いに異なる色のトナー像を形成し、
各感光体上のトナー像を一次転写装置で該中間転写ベル
ト上に重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ね
トナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するタンデ
ム型のカラー画像形成装置および該装置に用いる現像装
置にも適用することができる。
【0053】上記実施形態では、プリンタ及びそれに用
いる現像装置の場合について説明したが、本発明は、複
写機やFAXなど他の画像形成装置およびそれに用いる
現像装置にも適用できるものである。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、現像領域
で現像剤担持体表面の外側に発生する法線方向磁束密度
の減衰率を50%以上にすることにより、現像剤担持体
表面移動方向における現像領域の幅が狭くなり、上記磁
性トナーを用いた場合でも、前述の画像部後端部におけ
る潜像担持体から現像剤担持体側に向かうトナードリフ
トが発生しないようになる。更に、現像領域において穂
立ちしたブラシ状の現像剤の長さが短く且つ密度が高ま
り、上記磁性トナーを用いた場合でも、ブラシ状の現像
剤が、現像領域の潜像担持体の表面に対して、現像剤担
持体の回転中心軸方向全体にわたって均一に接離するよ
うになる。しかも、潜像担持体と現像剤担持体とのクリ
アランスを設定して現像領域に搬送される現像剤の量M
を、M≦71mg/cmに設定していることにより、
現像領域に搬送されるシリカの量が多くなることによる
メダカの発生率が上昇するのを抑えると共に現像剤によ
る潜像担持体表面への現像剤の当接力が増加するのを抑
制して潜像担持体表面への摺擦度合いを小さくすること
ができる。この結果、トナードリフトによる画像後端抜
けの防止を実現させると共に、メダカと称される望まれ
ない黒斑点部の出現を確実に防止して異常画像の発生を
解消することが可能となる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、上記法線方
向磁束密度の0mT変極点間角度幅を40°以下にする
ことにより、上記磁性トナーを用いた場合でも、現像剤
担持体表面移動方向における現像領域の幅が狭くなると
ともに、現像領域において穂立ちしたブラシ状の現像剤
の長さが短く且つ密度を高めることができる。しかも、
潜像担持体と現像剤担持体とのクリアランスを設定する
ことにより、このときに現像領域に搬送される現像剤の
量Mを、M≦71mg/cmに設定しているので、現
像領域に搬送される現像剤の不足を来すことなく現像剤
に含まれるシリカの量によってメダカの発生率が上昇す
るのを抑えると共に現像剤による潜像担持体表面への現
像剤の当接力が増加するのを抑制して潜像担持体表面へ
の摺擦度合いを小さくすることができる。この結果、ト
ナードリフトによる画像後端抜けの防止を実現させると
共に、メダカと称される望まれない黒斑点部の出現を確
実に防止して異常画像の発生を解消することが可能とな
る。
【0056】請求項3記載の発明によれば、上記法線方
向磁束密度の半値角度幅を20°以下にすることによ
り、上記磁性トナーを用いた場合でも、現像剤担持体表
面移動方向における現像領域の幅が狭くなるとともに、
現像領域において穂立ちしたブラシ状の現像剤の長さが
短く且つ密度を高めることができる。しかも、このとき
に現像領域に搬送される現像剤の量Mを、M≦71mg
/cmに設定できるように、潜像担持体と現像剤担持
体とのクリアランスを設定することにより、現像領域に
搬送される現像剤の不足を来すことなく現像剤に含まれ
るシリカの量によってメダカの発生率が上昇するのを抑
えると共に現像剤による潜像担持体表面への現像剤の当
接力が増加するのを抑制して潜像担持体表面への摺擦度
合いを小さくすることができる。この結果、トナードリ
フトによる画像後端抜けの防止を実現させると共に、メ
ダカと称される望まれない黒斑点部の出現を確実に防止
して異常画像の発生を解消することが可能となる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至3のうちの一つに記載の現像装置を用いるプロセスカ
ートリッジを備えることにより、保守管理性の向上を得
られると共に、画像後端抜けやメダカと称される望まれ
ない黒斑点などが発生しにくい装置とすることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る現像装置が適用される
画像形成装置の一つであるプリンタの要部構成を示す模
式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る現像装置の構成を示す
図であり、(A)は全体構成を、(B)は装置に用いら
れる現像担持体である現像スリーブおよびこれの内部に
位置するマグネットローラの磁極構造を示している。
【図3】潜像担持体と現像担持体および現像担持体上に
担持される現像剤との間に作用する力関係を説明するた
めの模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係る現像装置における磁気
ブラシ形成条件に用いるパラメータを説明するための図
であり、(A)は法線方向磁束密度の0mT変極点間角
度幅θ1を、(B)は法線方向磁束密度Bnの現像スリ
ーブ表面移動方向における半値角度幅θ2をそれぞれ示
している。
【図5】異常画像の一つであるメダカと称される黒斑点
画像の発生状況と発生因子との関係を説明するための図
であり、(A)は、因子の特性条件を、(B)は(A)
に示した特性条件に基づくメダカランクを示す線図であ
る。
【図6】現像剤担持体と現像剤規制部材との間の間隙と
現像剤担持量との関係を説明するための線図である。
【図7】現像領域でのメダカランクを所定値とした場合
の発生状況と現像領域での磁束密度との関係を説明する
ための線図である。
【図8】現像領域でのメダカタンクを所定値とした場合
の発生状況と潜像担持体と現像剤担持体との間隙と関係
を説明すための線図である。
【図9】本発明の実施形態による現像装置を用いる画像
形成装置の構成に関する変形例を説明するための図であ
る。
【図10】潜像担持体上に現れるメダカと称される黒斑
点を説明する図である。
【図11】メダカと称される黒斑点部が形成される原因
を説明するための潜像担持体の断面図である。
【図12】図10に示した黒斑点が発生している潜像担
持体の外観図である。
【図13】現像剤担持体と潜像担持体との間の間隙(G
p)、現像剤担持体とこの担持体表面に担持されるトナ
ーの層厚を規制するドクターブレードとの間の間隙(G
d)および現像領域での現像担持体表面に対する直角方
向(ドラムの場合には法線方向)でのピーク磁力(m
T)を設定とした場合の通紙枚数とメダカの発生状況と
の関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置の一例であるプリンタ 2 潜像担持体の一つである感光体ドラム 5 現像装置 5A 現像剤担持体である現像スリーブ 5A1 マグネットローラ Gd 現像剤担持体と現像剤層厚規制部材に相当するド
クターブレードとの間隙 Gp 潜像担持体と現像剤担持体との間の間隙 M 現像剤の量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 506 G03G 15/08 506A Fターム(参考) 2H005 AA08 BA00 CB13 DA05 EA07 FA02 2H031 AC08 AC17 AC18 AC19 AC20 AC30 AC34 AD03 AD05 BA05 BA09 BB01 2H077 AD02 AD06 AD13 AD17 AE03 BA07 EA01 FA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】添加剤としてシリカを有したトナーと磁性
    体よりなるキャリアを含む2成分現像剤を現像剤担持体
    によって搬送し、ドクターブレードによって規制及びそ
    れぞれを摩擦帯電させ、潜像担持体にブラシ状の現像剤
    を接触させることにより潜像をトナー像とする現像装置
    において、 前記2成分現像剤のトナー濃度が4〜15wt%で、潜
    像と現像剤とが接触可能な現像領域での現像剤担持体表
    面の外側に発生する法線方向磁束密度のピーク値が50
    mT以上でかつ減衰率が50%以上に設定され、前記潜
    像担持体と前記現像剤担持体とのクリアランス(Gp)
    が0.3mm以上とされ、前記現像領域に搬送される現
    像剤の量Mが、M≦71mg/cmに設定されている
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】添加剤としてシリカを有したトナーと磁性
    体よりなるキャリアを含む2成分現像剤を現像-07 剤担
    持体によって搬送し、ドクターブレードによって規制及
    びそれぞれを摩擦帯電させ、潜像担持体にブラシ状の現
    像剤を接触させることにより潜像をトナー像とする現像
    装置において、 前記2成分現像剤のトナー濃度が4〜15wt%で、潜
    像と現像剤とが接触可能な現像領域での現像剤担持体の
    外周面上に発生する法線方向磁束密度の該現像剤担持体
    の回転中心軸からみた該現像剤担持体表面移動方向にお
    ける0mT変曲点間角度幅が40°以下に設定されると
    共に現像剤担持体表面の外側に発生する法線方向磁束密
    度のピーク値が50mT以上に設定され、前記潜像担持
    体と前記現像剤担持体とのクリアランス(Gp)が0.
    3mm以上とされ、前記現像領域に搬送させる現像剤の
    量Mが、M≦71mg/cmに設定されていることを
    特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】添加剤としてシリカを有したトナーと磁性
    体よりなるキャリアを含む2成分現像剤を現像剤担持体
    によって搬送し、ドクターブレードによって規制及びそ
    れぞれを摩擦帯電させ、潜像担持体にブラシ状の現像剤
    を接触させることにより潜像をトナー像とする現像装置
    において、前記成分現像剤のトナー濃度が4〜15wt
    %で、潜像と現像剤とが接触可能な現像領域で現像剤担
    持体の外周面上に発生する法線方向磁束密度の該現像剤
    担持体の回転中心軸からみた該現像剤担持体表面移動方
    向における半値角度幅が20°以下に設定されると共に
    現像剤担持体表面の外側に発生する法線方向磁束密度の
    ピーク値が50mT以上に設定され、前記潜像担持体と
    前記現像剤担持体のクリアランス(Gp)が0.3mm
    以上とされ、前記現像領域に搬送させる現像剤の量M
    が、M≦71mg/cmに設定されていることを特徴
    とする現像装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像
    装置を用いるプロセスカートリッジを備えたことを特徴
    とする画像形成装置。
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