JP2003057943A - 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、現像剤、画像形成方法及び現像剤担持体 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、現像剤、画像形成方法及び現像剤担持体

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JP2003057943A JP2001248675A JP2001248675A JP2003057943A JP 2003057943 A JP2003057943 A JP 2003057943A JP 2001248675 A JP2001248675 A JP 2001248675A JP 2001248675 A JP2001248675 A JP 2001248675A JP 2003057943 A JP2003057943 A JP 2003057943A
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Kenji Fujishima
健司 藤島
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Masayoshi Shimamura
正良 嶋村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前記スリーブゴーストの発生もなく、終始潜
像に忠実であり、良好な画像特性を得ることのできる現
像装置を提供することにある。 【解決手段】 現像剤を収容するための現像容器、該現
像容器に収容されている該現像剤4dを担持し、現像領
域に搬送するための現像剤担持体4a、及び該現像剤担
持体上に担持される現像剤の層厚を規制するための現像
剤層厚規制部材4cを少なくとも有する現像装置4であ
って、該現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少
なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有し、
該現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は金
属化合物からなる層を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法或いはトナージェット記録法等を利
用した記録方法において使用することのできる現像装
置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、現像剤、画
像形成方法及び現像剤担持体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真法としては米国特許第2
297691号明細書、特公昭42−23910号公報
(米国特許第3666363号明細書)及び特公昭43
−24748号公報(米国特許第4071361号明細
書)等に、種々の方法が記載されているが、一般には光
導電性物質を利用し、種々の手段により静電潜像担持体
(感光体)上に静電潜像を形成し、次いで該静電潜像を
現像剤(以下、単に「トナー」と標記する場合もある)
を用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画
像を転写した後、加熱、圧力或いは溶剤蒸気等により定
着し、複写物を得るものである。
【0003】近年、電子写真法を用いた機器は、従来の
複写機以外にプリンターやファクシミリ等多数になって
きている。現像方式にはキャリア粒子を用いる二成分現
像方式とキャリア粒子を用いない一成分現像方式に大別
される。一成分現像方式は、主としてトナーと摩擦帯電
付与部材との摩擦によって、トナーへの摩擦帯電が行な
われるものであるが、磁性粒子をトナーに内包させて磁
力の作用により現像剤の担持搬送を行う一成分磁性現像
方式と、磁性粒子を用いずに現像剤の摩擦電荷の作用な
どで現像剤を現像剤担持体へ担持させる非磁性一成分現
像方法とに大別される。一成分磁性現像方式において
は、カーボンブラックなどの着色剤は用いず、磁性粒子
を着色剤として兼用させることもできる。
【0004】二成分現像方式は、トナーとの摩擦によっ
てトナーに電荷を付与するために、ガラスビーズや鉄粉
等のキャリア粒子が必要な為、或いは現像剤中のトナー
濃度を一定に保つ必要がある為、トナー濃度を検知して
必要量のトナーを補給する装置が必要となり、現像装置
が大きくて重く、且つ複雑な構成となる。また二成分現
像方式ではトナー成分のキャリアへの付着(スペント)
が起こりやすいため、キャリアの交換頻度が高くなる。
この点一成分現像方式では、このようなキャリアや上述
の複雑な構成は不必要となり、現像装置自体の小型化・
軽量化が可能であり、さらにはキャリアの交換が必要な
いため長期にわたりメンテナンスの必要がなくなる。そ
の一方で、磁性一成分現像方法は、暗黒色の磁性粒子を
トナーに使用するためカラー化が困難であり、二成分現
像方式は濃度検知装置などにより細かい現像状態の調整
が可能であるため、カラー現像用に好ましく用いられ
る。
【0005】また、一成分系、二成分系の差異によら
ず、トナーの流動特性、帯電特性等を改善する目的でト
ナー粒子に外部添加剤(外添剤)として無機微粉末を添
加する方法が提案され、広く用いられている。
【0006】例えば、特開平5−66608号公報,特
開平4−9860号公報等に疎水化処理を施した無機微
粉末あるいは疎水化処理した後さらにシリコーンオイル
等で処理した無機微粉末を添加する方法、または特開昭
61−249059号公報,特開平4−264453号
公報,特開平5−346682号公報に疎水化処理した
無機微粉末とシリコーンオイル処理した無機微粉末とを
併用添加する方法が開示されている。
【0007】また、外添剤として現像剤に導電性微粒子
を添加する方法は数多く提案されている。例えば、導電
性微粒子としてのカーボンブラックは、トナーに導電性
を付与するために、またはトナーの過剰な帯電を抑制し
トリボ分布を均一化させるため等の目的で、トナー粒子
表面に付着または固着するための外添剤として用いられ
ることが広く知られている。また、特開昭57−151
952号公報、特開昭59−168458号公報、特開
昭60−69660号公報には、高抵抗磁性トナーに酸
化スズ、酸化亜鉛、酸化チタンの導電性微粒子をそれぞ
れ外添することが開示されている。また、特開昭56−
142540号公報では、高抵抗磁性トナーに酸化鉄、
鉄粉、フェライトの如き導電性磁性粒子を添加し、導電
性磁性粒子に磁性トナーへの電荷誘導を促進させること
で現像性と転写性を両立する現像剤が提案されている。
更に、特開昭61−275864号公報、特開昭62−
258472号公報、特開昭61−141452号公
報、特開平02−120865号公報では、トナーにグ
ラファイト、マグネタイト、ポリピロール導電性粒子、
ポリアニリン導電性粒子を添加することが開示されてい
るほか、多種多様な導電性微粉末をトナーに添加するこ
とが知られている。
【0008】電子写真感光体や静電記録誘電体等の潜像
担持体上に潜像を形成する方法についても様々な方法が
知られている。例えば、電子写真法では、潜像担持体と
しての、光導電性物質を利用した感光体を所要の極性・
電位に一様に帯電処理した後に、この感光体上に画像パ
ターン露光を施すことにより電気的潜像を形成する方法
が一般的である。
【0009】従来、潜像担持体を所要の極性・電位に一
様に帯電処理(除電処理も含む)する帯電装置としては
コロナ帯電器(コロナ放電器)がよく使用されていた。
【0010】コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であ
り、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲むシール
ド電極を備え、放電開口部を被帯電体である潜像担持体
に対向させて非接触に配設し、放電電極とシールド電極
に高圧を印加することにより生じる放電電流(コロナシ
ャワー)に潜像担持体面をさらすことで潜像担持体面を
所定に帯電させるものである。
【0011】近年では、潜像担持体等の被帯電体の帯電
装置として、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等
の利点があることから接触帯電装置が多く提案され、ま
た実用化されている。
【0012】接触帯電装置は、潜像担持体等の被帯電体
に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブ
ラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材(接触帯電部
材・接触帯電器)を接触させ、この接触帯電部材に所定
の電圧バイアスを印加して被帯電体面を所定の極性・電
位に帯電させるものである。
【0013】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、放電帯電機構と直接注入帯電機構
の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的で
あるかにより各々の特性が現れる。
【0014】接触帯電の放電帯電機構 接触帯電部材と被帯電体との微小間隙に生じる放電現象
により被帯電体表面が帯電する機構である。放電帯電機
構は接触帯電部材と被帯電体との間に一定の放電しきい
値を有するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部
材に印加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれ
ば発生量は格段に少ないけれども放電生成物を生じるこ
とが原理的に避けられないため、オゾンなどの活性イオ
ンによる弊害は避けられない。
【0015】接触帯電の直接注入帯電機構 接触帯電部材から被帯電体に直接に電荷が注入されるこ
とで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、ある
いは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。よ
り詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接
触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用
いないで被放電体表面に直接電荷注入を行うものであ
る。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下
の印加電圧であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位
に帯電することができる。この帯電系はオゾンの如き活
性イオンの発生を伴わないため放電生成物による弊害は
生じない。しかし、直接注入帯電であるため、接触帯電
部材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効いてく
る。そこでより高い頻度で被帯電体に接触する構成をと
るため、接触帯電部材はより密な接触点を持つ、被帯電
体との速度差を多く持つ等の構成が必要となる。
【0016】接触帯電装置は、接触帯電部材として導電
ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式が帯電の
安定性という点で好ましく、広く用いられている。
【0017】従来のローラ帯電における帯電機構は、前
記の放電帯電機構が支配的である。帯電ローラは、導
電あるいは中抵抗のゴム材または発泡体を用いて作製さ
れ、さらにこれらのゴム材や発泡体を積層して所望の特
性を得たものもある。
【0018】帯電ローラは被帯電体との一定の接触状態
を得るために弾性を持たせているが、そのため摩擦抵抗
が大きく、多くの場合、被帯電体に従動あるいは若干の
速度差をもって駆動される。従って、直接注入帯電しよ
うとしても、絶対的帯電能力の低下、接触性の不足やロ
ーラ形状による接触ムラ、被帯電体の付着物による帯電
ムラは避けられない。
【0019】図1は電子写真法における接触帯電の帯電
効率例を表したグラフである。横軸に接触帯電部材に印
加したバイアス、縦軸にその時得られた被帯電体(以
下、感光体と記す)の帯電電位を表している。ローラ帯
電の場合の帯電特性はAで表される。即ち、印加電圧が
およそ−500Vの放電閾値を過ぎてから感光体の表面
電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対してほぼ傾
き1で線形に感光体表面電位が増加する。この閾値電圧
を帯電開始電圧Vthと定義する。従って、−500V
に帯電する場合は、−1000Vの直流電圧を印加する
か、または、−500V直流の帯電電圧に加えて、放電
閾値以上の電位差を常に持つように、例えばピーク間電
圧1200Vの交流電圧を印加して感光体電位を帯電電
位に収束させる方法が一般的である。
【0020】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには、Vd+Vthという必要と
される以上のDC電圧を帯電ローラに印加する必要があ
る。このようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加
して帯電を行う方法を「DC帯電方式」と称する。
【0021】しかし、DC帯電においては環境変動等に
よって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また、感
光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変
動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難し
かった。
【0022】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に、特開昭63−149669号公報に開示されている
ような、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以
上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触
帯電部材に印加する「AC帯電方式」が用いられる。こ
れは、ACによる電位のならし効果を目的としたもので
あり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央である
Vdに収束し、環境等の外乱には影響されることはな
い。
【0023】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、その本質的な帯電機構は接触帯電部材から感光体
への放電現象を用いたものであるため、先に述べたよう
に、接触帯電部材に印加する電圧は所望の感光体表面電
位以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。ま
た、帯電均一化のためにAC帯電を行った場合には、さ
らなるオゾンの発生、AC電圧の電界による接触帯電部
材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発生、また、放
電による感光体表面の劣化等が顕著になり、新たな問題
点となっていた。
【0024】また、ファーブラシ帯電は、接触帯電部材
として導電性繊維のブラシ部を有する部材(ファーブラ
シ帯電器)を用い、その導電性繊維ブラシ部を被帯電体
としての感光体に接触させ、導電性繊維ブラシ部に所定
の帯電バイアスを印加して感光体面を所定の極性・電位
に帯電させるものである。このファーブラシ帯電もその
帯電機構は前記の放電帯電機構を支配的とすることが
可能である。
【0025】ファーブラシ帯電器は固定タイプとロール
タイプが実用化されている。中抵抗の繊維を基布に折り
込みパイル状に形成したものを電極に接着したものが固
定タイプで、ロールタイプはパイルを芯金に巻き付けて
形成する。繊維密度としては100本/mm2程度のも
のが比較的容易に得られるが、直接注入帯電により十分
均一な帯電を行うにはそれでも接触性は不十分である。
直接注入帯電により十分均一な帯電を行うには、ファー
ブラシ帯電器に感光体に対して機械構成としては困難な
ほどに速度差を持たせる必要があり、現実的ではない。
【0026】このファーブラシ帯電の直流電圧印加時の
帯電特性を図1のBに示す。従って、ファーブラシ帯電
の場合においても、固定タイプ、ロールタイプのいずれ
も、多くは高い帯電バイアスを印加し放電現象を用いて
帯電を行っている。
【0027】これらに対し、磁気ブラシ帯電は、接触帯
電部材として導電性磁性粒子をマグネットロール等で磁
気拘束してブラシ状に形成した磁気ブラシ部を有する部
材(磁気ブラシ帯電器)を用い、その磁気ブラシ部を被
帯電体としての感光体に接触させ、所定の帯電バイアス
を印加して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるも
のである。この磁気ブラシ帯電の場合、その帯電機構は
前記の直接注入帯電機構が支配的である。
【0028】磁気ブラシ部を構成させる導電性磁性粒子
として粒径5μm〜50μmのものを用い、感光体と十
分速度差を設けることで、均一に直接注入帯電を可能に
する。
【0029】磁気ブラシ帯電の直流印加時の帯電特性
は、図1のCで表される。図1に示すように、印加バイ
アスとほぼ比例した帯電電位を得ることが可能にある。
【0030】しかしながら、磁気ブラシ帯電には、機器
構成が複雑であること、磁気ブラシ部を構成している導
電性磁性粒子が脱落して感光体に付着する等の弊害もあ
る。このように、オゾンなどの放電生成物の生成が実質
的に無く、低い印加電圧で均一な帯電が得られる直接注
入帯電機構による、簡易で安定した一様帯電装置が望ま
れている。
【0031】また、特に近年になって、省資源、廃棄物
削減の観点及びトナーの有効活用という面から、転写残
トナー即ち廃トナーの出ない画像形成装置が望まれてい
る。従来、一般には、潜像をトナーにより現像して可視
像とし、紙などの記録媒体にトナー像を転写した後に、
記録媒体に転写されずに潜像担持体上に残余したトナー
をクリーニング手段(クリーナー)によって除去し、廃
トナーとして廃トナー容器内へ搬送及び格納されるクリ
ーニング工程を経て、画像形成の工程が繰り返される画
像形成装置が広く用いられてきた。
【0032】このクリーニング工程については、従来よ
り、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニン
グ、ローラクリーニング等が用いられてきた。いずれの
方法も力学的に転写残トナーを掻き落とすか、またはせ
き止めて廃トナー容器へ搬送されるものであった。よっ
て、省資源、環境保全への気運の高まりに伴い、廃トナ
ー容器内に蓄えられる廃トナーを回収した後に、再利用
または廃棄処理するシステムを構築することが求められ
つつある。一方、クリーニング工程で回収されるトナー
を現像装置内に循環させ再利用する、いわゆるトナーリ
ユースも実用化されている。しかしながら、クリーニン
グ部材が潜像担持体表面に押し当てられることに起因し
て潜像担持体が磨耗して短命化する問題があった。ま
た、装置面からは、かかるトナーリユース装置及びクリ
ーニング装置を具備するために画像形成装置が必然的に
大きくなり、装置のコンパクト化を目指すときのネック
になっていた。
【0033】これに対し、廃トナーのでないシステムと
して、現像同時クリーニング又はクリーナレスと呼ばれ
る技術も提案されている。従来の現像同時クリーニング
又はクリーナレスに関する技術は特開平5−2287号
公報に開示されているように、転写残トナーの画像への
影響によるポジメモリ、ネガメモリなどに焦点を当てた
ものが主であった。しかし、電子写真の利用が進んでい
る今日、様々な記録媒体に対してトナー像を転写する必
要性がでてきており、この意味で様々な記録媒体に対し
て満足し得るものではなかった。
【0034】クリーナレスに関連する技術の開示を行っ
ているものに特開昭59−133573号公報、特開昭
62−203182号公報、特開昭63−133179
号公報、特開昭64−20587号公報、特開平2−3
02772号公報、特開平5−2289号公報、特開平
5−53482号公報、特開平5−61383号公報等
があるが、望ましい画像形成装置については述べられて
おらず、トナー構成についても言及されていなかった。
【0035】本質的にクリーニング装置を有さない、現
像同時クリーニングまたはクリーナレスに好ましく適用
される現像方法として、従来は潜像担持体表面を現像剤
(トナー)及び現像剤(トナー)担持体により摺擦する
構成が必須とされてきたため、トナー或いは現像剤が潜
像担持体に接触する、所謂接触現像方法が多く検討され
てきた。これは、現像手段において転写残トナーを回収
するために、トナー或いは現像剤が潜像担持体に接触
し、摺擦する構成が有利であると考えられるためであ
る。しかしながら、接触現像方法を適用した、現像同時
クリーニング又はクリーナレスプロセスでは、長期間使
用により現像剤(トナー)劣化、現像剤(トナー)担持
体表面の劣化又は磨耗、潜像担持体表面の劣化又は磨耗
等を引き起こし、耐久特性に対して充分な解決がなされ
ていない。そのため、非接触現像方法による現像同時ク
リーニング方法が望まれていた。
【0036】ここで、接触帯電方法を現像同時クリーニ
ング方法、クリーナレス画像形成方法に適用した場合を
考える。現像同時クリーニング方法、クリーナレス画像
形成方法では、クリーニング部材を用いないため、潜像
担持体上に残余する転写残トナーがそのまま接触帯電部
材と接触し、この接触帯電部材に付着または混入する。
また、放電帯電機構が支配的である帯電方法の場合に
は、放電エネルギーによるトナー劣化に起因する帯電部
材への付着性の悪化も生ずる。一般的に用いられている
絶縁性トナーが接触帯電部材に付着或いは混入すると、
帯電性の低下が起こる。
【0037】この被帯電体の帯電性の低下は、放電帯電
機構が支配的である帯電方法の場合には、接触帯電部材
表面に付着したトナー層が放電電圧を阻害する抵抗とな
るあたりから急激に起こる。これに対し、直接注入帯電
機構が支配的である帯電方法の場合には、付着或いは混
入した転写残トナーが接触帯電部材表面と被帯電体との
接触確率を低下させることにより被帯電体の帯電性が低
下する。
【0038】この被帯電体の一様帯電性の低下は、画像
露光後の静電潜像のコントラスト及び均一性の低下とな
り、画像濃度の低下及びカブリの増大という弊害をもた
らす。
【0039】また、現像同時クリーニング方法、クリー
ナレス画像形成方法では、潜像担持体上の転写残トナー
の帯電極性及び帯電量を制御し、現像工程で安定して転
写残トナーを回収し、回収トナーが現像特性を悪化させ
ないようにすることがポイントとなる。このため、転写
残トナーの帯電極性及び帯電量の制御を帯電部材によっ
て行うこととなる。これについて一般的なレーザープリ
ンターを例として具体的に説明する。マイナス極性電圧
を印加する帯電部材、マイナス帯電性の感光体及びマイ
ナス帯電性のトナーを用いる反転現像の場合、その転写
工程において、プラス極性の電圧を印加する転写部材に
よって可視化された像を記録媒体に転写することになる
が、記録媒体の種類(厚み、抵抗、誘電率等の違い)と画
像面積等の関係により、転写残トナーの帯電極性がプラ
スからマイナスまで変動する。しかし、転写残トナーが
転写工程においてプラス極性に振れていたとしても、マ
イナス帯電性の潜像担持体を帯電する際のマイナス極性
の帯電部材により、表面と共に一様にマイナス側へ転写
残トナーの帯電極性を揃えることが出来る。これゆえ、
現像方法として反転現像を用いた場合、トナーの現像さ
れるべき明部電位部にはマイナスに帯電された、転写残
トナーが残り、トナーの現像されるべきでない暗部電位
には、現像電界の関係上現像剤(トナー)担持体の方に
引き寄せられ、暗部電位をもつ感光体上に転写残トナー
粒子は残留することなく回収される。すなわち、帯電部
材によって感光体の帯電と同時に転写残トナーの帯電極
性を制御することにより、現像同時クリーニング、クリ
ーナレス画像形成方法が成立する。
【0040】しかしながら、転写残トナーが接触帯電部
材のトナー帯電極性の制御能力以上に、接触帯電部材に
付着或いは混入すると、一様に転写残トナーの帯電極性
を揃えることができず、現像工程においてトナーを回収
することが困難となる。また、転写残トナーが摺擦等の
機械的力によって現像剤(トナー)担持体に回収された
としても、転写残トナーの帯電が均一に揃えられていな
いと、現像剤(トナー)担持体上のトナーの摩擦帯電性
に悪影響を及ぼし、現像特性を低下させる。すなわち、
現像同時クリーニング、クリーナレス画像形成方法に於
いては、転写残トナー粒子の帯電部材通過時の帯電制御
特性及び帯電部材への付着・混入特性が、耐久特性、画
像品質特性に密接につながっている。
【0041】現像同時クリーニング画像形成方法におい
て、転写残トナー粒子の帯電部材通過時の帯電制御特性
を向上させることで現像同時クリーニング性能を向上さ
せるものとして、特開平11−15206号公報では、
特定のカーボンブラック及び特定のアゾ系鉄化合物を含
有するトナー粒子と無機微粉体とを有するトナーを用い
た画像形成方法が提案されている。更に、現像同時クリ
ーニング画像形成方法において、トナーの形状係数を規
定した転写効率に優れたトナーにより、転写残トナー量
を減少させることで現像同時クリーニング性能を向上さ
せることも提案されている。しかしながら、ここで用い
られた接触帯電も放電帯電機構によるもので、直接注入
帯電機構ではないため、放電帯電による前述の問題があ
る。更に、これらの提案は、接触帯電部材の転写残トナ
ーによる帯電性低下を抑制する効果はあっても、帯電性
を積極的に高める効果は期待できない。
【0042】更には、市販の電子写真プリンターの中に
は、転写工程と帯電工程の間に潜像担持体に当接するロ
ーラ部材を用い、現像での転写残トナー回収能力を補助
或いは制御する現像同時クリーニング画像形成装置もあ
る。このような画像形成装置は、良好な現像同時クリー
ニング性を示し、廃トナー量を大幅に減らすことができ
るが、コストが高くなり、小型化の点でも現像同時クリ
ーニングの利点を損ねている。
【0043】また、帯電ムラを防止し安定した均一帯電
を行うために、接触帯電部材の被帯電体面との接触面に
粉末を塗布する構成も特公平7−99442号公報に開
示されている。しかしながら、接触帯電部材(帯電ロー
ラ)が被帯電体(潜像担持体)に従動回転(速度差駆動
なし)する構成であり、スコロトロン等のコロナ帯電器
と比べるとオゾン生成物の発生は格段に少なくなってい
るものの、前述のローラ帯電の場合と同様に、帯電原理
は依然として放電帯電機構を主としている。特に、より
安定した帯電均一性を得るためには、DC電圧にAC電
圧を重畳した電圧を印加するために、放電によるオゾン
生成物の発生はより多くなってしまう。よって、長期に
装置を使用した場合には、オゾン生成物による画像流れ
等の弊害が現れやすい。更に、上記構成をクリーナレス
の画像形成装置に適用した場合には、転写残トナーの混
入のため塗布した粉末が均一に帯電部材に付着している
ことが困難となり、均一帯電を行なう効果が薄れてしま
う。
【0044】また、特開平5−150539号公報に
は、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画
像形成を繰り返すうちにブレードクリーニングしきれな
かったトナーやシリカ微粒子が帯電手段の表面に付着・
蓄積することによる帯電阻害を防止するために、現像剤
中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子より小さい平均
粒径を有する導電性粒子を含有することが開示されてい
る。しかし、ここで用いられた接触帯電または近接帯電
は放電帯電機構によるものであり直接注入帯電機構では
ないため、放電帯電による前述の問題がある。更に、こ
の構成をクリーナレスの画像形成装置へ適用した場合に
は、クリーニング機構を有する場合と比較して、多量の
導電性微粒子及び転写残トナーが帯電工程を通過するこ
とによる帯電性への影響、これら多量の導電性微粒子及
び転写残トナー粒子の現像工程における回収性、回収さ
れた導電性微粒子及び転写残トナーによる現像剤の現像
特性への影響に関しては何ら考慮されていない。更に、
接触帯電に直接注入帯電機構を適用した場合には、導電
性微粒子が接触帯電部材に必要量供給されず、転写残ト
ナーの影響による帯電不良を生じてしまう。
【0045】また、近接帯電では、多量の導電性微粒子
及び転写残トナーにより潜像担持体を均一帯電すること
が困難であり、転写残トナー粒子のパターンを均す効果
が得られないため、転写残トナーがパターン画像露光を
遮光してパターンゴーストを生ずる。更に、画像形成中
の電源の瞬断或いは紙詰まり時には現像剤による機内汚
染が著しくなる。
【0046】これらに対し、特開平10−307456
号公報において、トナー粒子及びトナー粒径の1/2以
下の粒径を有する導電性を有する帯電促進粒子を含む現
像剤を、直接注入帯電機構を用いた現像同時クリーニン
グ画像形成方法に適用した画像形成装置が開示されてい
る。この提案によると、放電生成物を生ずることなく、
廃トナー量を大幅に減らすことが可能な、低コストで小
型化に有利な現像同時クリーニング画像形成装置が得ら
れ、帯電不良、画像露光の遮光或いは拡散を生じない良
好な画像が得られる。しかしながら、さらなる改良が望
まれる。
【0047】また、特開平10−307421号公報に
おいては、トナー粒径の1/50〜1/2の粒径を有す
る導電性粒子を含む現像剤を、直接注入帯電機構を用い
た現像同時クリーニング画像形成方法に適用し導電性粒
子に転写促進効果を持たせた画像形成装置が開示されて
いる。
【0048】更に、特開平10−307455号公報で
は、導電性微粉末の粒径を構成画素1画素の大きさ以下
とすること、及びより良好な帯電均一性を得るために導
電性微粒子の粒径を10nm〜50μmとすることが記
載されている。
【0049】特開平10−307457号公報では、人
の視覚特性を考慮して帯電不良部の画像への影響を視覚
的に認識されにくい状態とするために導電性粒子を約5
μm以下、好ましくは20nm〜5μmとすることが記
載されている。
【0050】更に、特開平10−307458号公報に
よれば、導電性微粒子の粒径をトナー粒径以下とするこ
とで、現像時にトナーの現像を阻害することや現像バイ
アスが導電性微粒子を介してリークすることを防止し画
像の欠陥をなくすことができることが記載されている。
同時に、上記導電性微粒子の粒径を0.1μmより大き
く設定することにより、潜像担持体に導電性微粒子が埋
め込まれ、露光光を遮光する弊害も解決し優れた画像記
録を実現する直接注入帯電機構を用いた現像同時クリー
ニング画像形成方法が記載されている。しかしながら、
さらなる改良が望まれる。
【0051】特開平10−307456号公報によれ
ば、トナーに導電性微粒子を外添し、少なくとも可撓性
の接触帯電部材と潜像担持体との接触部に、前記トナー
中に含有の導電性微粒子が、現像工程で潜像担持体に付
着し転写工程の後も潜像担持体上に残留し持ち運ばれて
介在していることで、帯電不良、画像露光の遮光を生じ
ない良好な画像が得られる現像同時クリーニング画像形
成装置が開示されている。しかしながら、これらの提案
も長期にわたる繰り返し使用における安定した性能、解
像性を高めるためにより粒径の小さなトナー粒子を用い
る場合の性能に更なる改良の余地があった。
【0052】また、平均粒子径を規定した導電性粒子を
外部添加する提案もなされている。例えば、特開平9−
146293号公報においては、平均粒子径5nm〜5
0nmの微粉末A及び平均粒子径0.1μm〜3μmの
微粉末Bを外部添加剤とし、4μm〜12μmのトナー
母粒子に規定する程度以上に強く付着させたトナーが提
案されているが、微粉末Bの遊離しているもの及びトナ
ー母粒子から離脱するものの割合を少なくする事を目的
としている。また、特開平11−95479号公報にお
いては、粒径を規定した導電性シリカ粒子及び疎水化さ
れた無機酸化物を含むトナーが提案されているが、トナ
ーに過剰に蓄積される電荷の、導電性シリカ粒子による
外部へのリーク作用を目的としたものでしかない。
【0053】更に、トナーの粒度分布及び形状を規定し
た提案も数多くなされており、近年では日本特許第28
62827号公報のように、フロー式粒子像解析装置で
測定された粒度分布及び円形度を規定した提案もある。
外添剤の影響を考慮したトナーの粒度分布及び形状を規
定した提案としては、例えば、特開平11−17473
1号公報においては、円形度の規定された平均長径が1
0nm〜400nmの無機微粉体Aと非球形状無機微粉
体Bを有するトナーが提案されているが、非球形状無機
微粉体Bのスペーサ効果による無機微粉体Aのトナー母
体への埋没抑制を目的をしたものである。特開平11−
202557号公報においてもトナーの粒度分布及び円
形度に対する規定が提案されているが、トナー画像とし
て現像されたトナー粒子の密度を密とすることにより尾
引き現象を抑制し、高温高湿環境下でのトナーの保存性
を改良することを目的としている。
【0054】更に特開平11−194530号公報にお
いては、0.6μm〜4μmの外添剤微粒子A及び無機
微粉末Bを有し、且つ粒度分布が規定されたトナーが提
案されているが、外添剤微粒子Aの介在による無機微粉
末Bのトナー母粒子への埋め込み等によるトナー劣化防
止を目的としており、トナー母粒子への外添剤微粒子A
の付着・遊離に対して考慮されていない。また、特開平
10−83096号公報においては、着色剤が内包され
た球形樹脂微粒子表面に導電性微粒子及びシリカ微粒子
が添加されたトナーが提案されているが、トナー粒子表
面に導電性を持たせ、トナー粒子間の電荷の移動・交換
を迅速化させ、トナーの摩擦帯電の均一性を高めること
を目的としている。
【0055】一方、前記注入帯電工程を有する画像形成
方法、現像同時クリーニング画像形成方法又はクリーナ
レス画像形成方法を達成させるため、即ち前記現像剤
(トナー)に対して最適な電荷を付与させるために、現
像剤担持体からのアプローチも行なわれてきている。
【0056】従来より、例えば電子写真方式の画像形成
装置では、電子写真感光体からなる潜像担持体上に静電
潜像を形成し、その潜像を現像器により現像することを
行なっている。現像器は、現像剤を担持して搬送する現
像剤担持体としての現像スリーブを有している。
【0057】この現像スリーブの表面は、現像剤の搬送
性のために凹凸に粗面化しており、古くは、例えば特開
昭54−79043号に示されるように、主に二成分現
像用の現像スリーブにおけるローレット溝や、特開昭5
5−26526号に示されるように、主に一成分現像用
の現像スリーブにおけるブラスト処理が知られている。
【0058】ブラスト処理した現像スリーブの場合、長
期使用により表面の凹凸が摩耗減少しやすいので、それ
を防止するために、現像スリーブの材料には例えばSU
S(ビッカース硬度Hv ≒180)等の高硬度材が多用
され、また古くはアルミナ粒子をブラスト砥粒としたア
ランダムブラスト法が用いられている(特開昭57−6
6455号)。
【0059】しかし、特開昭57−116372号、特
開昭58−11974号、特開平1−131586号等
に示されるように、アランダムによるブラストでは、S
USの現像スリーブ表面に鋭い凹凸の粗面が形成され
る。図2に、アランダムブラスト処理した現像スリーブ
表面の粗さ断面曲線の模式図を示す。長期使用時におい
ては、この表面の鋭い凹部に特に粒径の細かいトナー粒
子等が埋め込まれ(以下、このトナー等が埋め込まれる
状態を「スリーブ汚染」という。)、その部分でトナー
の帯電が阻害され、画像不良を引き起こすことが知られ
ている。
【0060】そこで、例えばガラスビーズなどの球形粒
子を用いてブラスト処理する方法が考えられている。図
3に、ガラスビーズブラスト処理による同様な粗さ断面
曲線の模式図を示す。図3に示されるように、ガラスビ
ーズブラスト処理によれば、SUSの現像スリーブ表面
に滑らかな断面形状を有する粗面を得ることができ、十
分ではないもののスリーブ汚染をある程度は軽減するこ
とができる。
【0061】一方、現像スリーブ材質としてアルミニウ
ムを用いることが主流となりつつある。SUSは高価で
あるが、アルミニウムならばスリーブをコストダウンで
きる等のメリットがある。
【0062】しかしながら、アルミニウムスリーブはH
v ≒100というように硬度が低いため、ブラスト処理
による表面の凹凸が使用により簡単に摩耗し、早期に凹
凸が減耗してしまう。
【0063】更に近年、高画質化を達成するために、ト
ナーの粒径を更に小さくする傾向があり、これまで以上
にスリーブ汚染が発生しやすくなることがわかった。
【0064】これを図4を用いて説明する。図4は、図
3の粗さ断面曲線の凹凸を拡大した図である。図3は、
前記したように、SUSの現像スリーブ表面を球状粒子
のガラスビーズでブラスト処理したときの粗さ断面曲線
である。図4において、大粒径トナーの場合、粗さ断面
曲線の大きな凹凸の中のクラック、つまり小さな凹部、
例えば凹部a、b、c等に入り込まないが、トナーを小
径化すれば、小さな凹部a、b、c等に入り込むトナー
が増加し、スリーブ汚染を生じるものと考えられる。
【0065】例えば体積平均粒径が約7μmの粒度分布
を有する小粒径トナー粒子中には、粒径4μm以下のよ
り小さいトナー粒子が一般的に約15個数%〜20個数
%程度含まれており、これが小さな凹部a、b、c等に
入り込む。勿論、トナー中の微粉をカットすれば、より
小さなトナーを減らすことができるが、完全になくすこ
とは現状不可能である。
【0066】また、上述のように、トナーを小粒径化し
なくても、帯電性の低いトナーを用いた場合には、わず
かなスリーブ汚染によってもトナーの帯電阻害が発生し
やすく、濃度薄等の弊害をもたらす。
【0067】或いは、トナー粒子に対して、該トナーと
同極性の帯電系列を有する外添剤を外添した現像剤で
は、現像スリーブ上にプリントパターンの履歴である、
所謂「スリーブゴースト」が生じ、これがプリント画像
上にも現れることがある。このスリーブゴーストは、前
記外添剤の帯電能が高いものほど発生し易い傾向が見ら
れる。例えば、負帯電性トナーに負帯電性の微粒子を外
添して得られた現像剤の場合に生じるスリーブゴースト
は、図5に示すように、ポジゴーストになる。即ち、非
印字部(白地)が続いていたために、プリントが行なわ
れても薄い現像しか行なわれない(X)部分と、プリン
トが継続されていたために濃い現像が行なわれる(Y)
部分とで濃度ムラが生じる。
【0068】このスリーブゴースト形成のメカニズムに
ついて考えてみる。現像工程において、現像剤担持体
(現像スリーブ)上で現像剤(トナー)が消費された箇
所に、新たに帯電付与を受けたトナーが供給されて次の
現像が行なわれる。この時、消費されずに現像スリーブ
上に残っているトナーと、新たに供給されたトナーとで
は帯電量が異なる。帯電量が高いトナーほど潜像担持体
上の静電潜像への飛翔能力は高くなるが、同時にトナー
と現像スリーブとの間に働く鏡映力により、静電的に強
く拘束される傾向も見られる。このように、現像能力は
上記の飛翔能力と鏡映力のバランスによって決定する。
【0069】更に、このスリーブゴーストは、現像スリ
ーブ上に存在するトナー中の微粉及び該トナーに外添さ
れている外添剤によって形成される層に深く関わってい
る。つまり、現像スリーブ上のトナー層の最下層を形成
するトナーの粒度分布に、トナー消費部とトナー未消費
部とで明らかな差が生じ、未消費部のトナー最下層に、
トナー中の微粉及び該トナーに外添されている外添剤に
よって形成される微粉層が形成されているためである。
該微粉層を形成する粒子は体積当たりの表面積が大きい
ために、粒径の大きなトナーに比べると質量当たりに有
する摩擦帯電電荷量が大きくなり、自らの鏡映力により
現像スリーブに静電的に強く拘束される。このため微粉
層が形成された部分の上にあるトナーは、現像スリーブ
表面と十分に摩擦帯電しないために現像能力が低下し、
画像上にスリーブゴーストとして現れてしまう。
【0070】一般的に、トナーが消費された箇所に、新
たに帯電付与を受けて供給されたトナーが、消費されず
に現像スリーブ上に残っているトナーよりも現像能力が
高い場合、先述したポジゴーストが発生し、これと逆に
上述した新たに供給されたトナーが、他の部分のトナー
と比較して現像能力が低い場合は、図5と反対に、非印
字部(白地)が続いておりトナーの入れ替わりがなかっ
た部分と比べ、プリントが継続されていたためにトナー
の入れ替わりが行なわれた部分の方が低濃度になるとい
う、ネガゴーストが発生する。
【0071】以上のスリーブゴーストは、トナー中の微
粉及び該トナーに外添されている外添剤からなる微粉層
の形成と共に、トナーの帯電が現像スリーブとの摩擦帯
電に大きく依存しているために生じる現象である。従っ
てスリーブゴーストを解決するには、現像スリーブ表面
近傍のチャージアップした微粉トナーの現像スリーブと
の間に働く鏡映力を、何らかの方法で除去或いは軽減す
ることが必要である。
【0072】上記スリーブゴースト現象以外には、現像
により得られる画像上に縦縞状に濃度の低い部分が発生
するという問題が発生することもある。即ち、これは文
字画像においては文字が細くなり、ハーフトーン画像や
ベタ黒画像では、図6に示したように濃度が低くなる現
象である。
【0073】この現象は「フェーディング現象」と言わ
れている。我々は、このフェーディング現象が生じたと
きの現像スリーブを観察してみたが、スリーブ上には一
様な厚みのトナー層は形成されていた。しかし、スリー
ブ上のトナーの摩擦帯電電荷量を測定してみると、画像
中の低濃度の縦縞に対応する領域のトナーの電荷量が正
常な値と比べて低い値であることが判明した。
【0074】上記の如く部分的にトナーの帯電量が低下
する理由については次のように考えられる。コピー画像
又は画像出力パターンは、画像面内では必ずしも一様で
はなく、トナーの消費が多い部分と少ない部分が発生す
る。このうち、トナー消費が少ない部分はトナーの入れ
替わりが比較的少なくなるため、対応する部分の現像ス
リーブ近傍のトナーの循環が疎外され、スリーブ近傍に
トナーがパッキングされることになる。そして、この状
態でトナーがスリーブ表面と摺擦されることで、トナー
粒子が劣化し、正規にトリボ付与を受けることができな
くなる。その結果、この状態でコピー又はプリントを続
けていくと、トナー劣化が促進され、この部分で濃度低
下が起きることになる。
【0075】いずれにせよ、低帯電トナーもスリーブと
の摩擦力によって、現像剤層厚規制部を、正常帯電トナ
ー層と同等の厚みを持つ層として通り抜ける。従ってト
ナー層の厚みはスリーブ上で均一である。
【0076】上記フェーディング現象は、トナー粒径が
小さいほど起こり易い。これは、微粒子トナーの凝集性
が高いことに起因する。即ち、微粒子トナーは、粒径が
小さく通常粒径トナーに比べ表面積が大きく過剰にトリ
ボ付与を受けるため、静電凝集によってトナーの流動性
が低下するからである。更に、トナー表面近傍に付着し
ている外添剤による影響も大きく、トナーの流動性を阻
害するような粒子或いはトナーの帯電量を著しく変化さ
せるような粒子を添加する場合は注意を要する。
【0077】また、上記フェーディング現象は、トナー
の静電凝集による流動性低下が促進される低湿度環境の
みならず、常温常湿度環境下、或いはトナーの帯電能が
低下する高温高湿度環境下においても顕著に発生する。
【0078】このように注入帯電工程を有する画像形成
方法、現像同時クリーニング画像形成方法又はクリーナ
レス画像形成方法を達成させるため、現像剤(トナー)
及び現像剤担持体からのアプローチも行なわれてきてい
るものの、これまでに挙げた問題点をすべてクリアーで
きている系はこれまでのところ提案されておらず、まだ
十分に検討がなされていないのが実状である。
【0079】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑みなされたものであって、良好な現像特性が
得られる現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装
置、現像剤、画像形成方法及び現像剤担持体を提供する
ことにある。
【0080】即ち本発明の目的は、前記スリーブゴース
トの発生もなく、終始潜像に忠実であり、良好な画像特
性を得ることのできる現像装置、プロセスカートリッ
ジ、画像形成装置、現像剤、画像形成方法及び現像剤担
持体を提供することにある。
【0081】更に本発明の目的は、いかなる環境下にお
いても、先述したフェーディング現象の発生がなく、常
時高濃度の画像を得ることができる現像装置、プロセス
カートリッジ、画像形成装置、現像剤、画像形成方法及
び現像剤担持体を提供することにある。
【0082】また本発明の他の目的は、オゾンなどの放
電生成物の生成が実質的に無く、低い印加電圧で均一な
帯電が得られる直接注入帯電機構による、簡易で安定し
た一様帯電を可能とする画像形成方法、及び該画像形成
方法に用いられる現像装置、プロセスカートリッジ、画
像形成装置、現像剤及び現像剤担持体を提供することに
ある。
【0083】また、本発明の他の目的は、廃トナー量を
大幅に減らすことが可能な、低コストで小型化に有利な
現像−クリーニング工程(現像同時クリーニング工程)
を可能とする画像形成方法、及び該画像形成方法に用い
られる現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装
置、現像剤及び現像剤担持体を提供することにある。
【0084】また、本発明の他の目的は、オゾンなどの
放電生成物の生成が実質的に無く、低い印加電圧で均一
な帯電が得られる直接注入帯電機構による、簡易で安定
した一様帯電を可能とし、かつ長期にわたる繰り返し使
用においても、帯電不良を生じない良好な画像を得るこ
とのできる画像形成方法、及び該画像形成方法に用いら
れる現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、
現像剤及び現像剤担持体を提供することにある。
【0085】また、本発明の他の目的は、良好な一様帯
電性を安定して得られる独立したクリーニング工程が不
用なクリーナレス画像形成を可能とする画像形成方法、
及び該画像形成方法に用いられる現像装置、プロセスカ
ートリッジ、画像形成装置、現像剤及び現像剤担持体を
提供することにある。
【0086】また、本発明の他の目的は転写残トナー粒
子の回収性に優れた現像−クリーニング工程を可能とす
る画像形成方法、及び該画像形成方法に用いられる現像
装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、現像剤及
び現像剤担持体を提供することにある。
【0087】さらに、本発明の他の目的は、解像性を高
めるためにより粒径の小さなトナー粒子を用いる際にお
いても良好な画像を安定して得られる現像−クリーニン
グ工程を有する画像形成方法、及び該画像形成方法に用
いられる現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装
置、現像剤及び現像剤担持体を提供することにある。
【0088】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の構
成によって達成することができる。即ち、 (1)現像剤を収容するための現像容器、該現像容器に
収容されている該現像剤を担持し、現像領域に搬送する
ための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持され
る現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を
少なくとも有する現像装置であって、前記現像剤は少な
くとも、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナ
ー粒子と導電性微粒子とを有し、前記現像剤担持体は、
基体上に非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層
を有する現像装置によって達成することができる。 (2)また、前記現像剤担持体は、基体上に0.5μm
〜20μm、更には3μm〜15μmの非磁性金属又は
合金又は金属化合物からなる層を有していることが好ま
しく、 (3)前記現像剤担持体は、基体上にニッケル、クロ
ム、モリブデン、パラジウムからなる群から選択される
非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成し
たものであることが好ましく、 (4)前記現像剤担持体は、基体上に形成されている層
が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメッキ、無
電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無電解Crメ
ッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解Moメッキで
あることが好ましく、 (5)前記現像剤担持体は、基体表面を球状粒子によっ
て粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非磁性金属又
は合金又は金属化合物からなる層を形成していることが
好ましく、 (6)前記現像剤担持体は、基体が、ビッカース硬度
(Hv)が50〜200の金属材料からなることが好ま
しく、 (7)前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合
金又は金属化合物からなる層を形成した後の、表面の凹
凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜3.5μmで
あることが好ましく、 (8)前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合
金又は金属化合物からなる層を形成した後の、ビッカー
ス硬度(Hv)が200〜1000であることが好まし
く、 (9)前記現像剤層厚規制部材が磁性ブレード又は弾性
ブレードであることが好ましく、 (10)前記現像剤が、磁性トナー粒子を有する磁性現
像剤であることが好ましく、 (11)前記現像剤の重量平均粒径(D4)が、4μm
〜10μmであることが好ましく、 (12)前記現像剤が0.60μm〜159.21μm
の粒径範囲の個数基準の粒度分布において、1.00μ
m以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%
〜60個数%含有し、且つ3.00μm以上8.96μ
m未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜70個数%含有
することが好ましく、 (13)前記現像剤は、体積平均粒径が0.1μm〜5
μmである導電性微粒子を有していることが好ましく、 (14)前記現像剤は、体積抵抗値が100Ω・cm〜
109Ω・cm、更には101Ω・cm〜106Ω・cm
である導電性微粒子を有していることが好ましく、 (15)前記導電性微粒子が非磁性であることが好まし
く、 (16)前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸化スズ、酸
化チタンから選択される少なくとも一種の酸化物を含有
することが好ましい。 (17)また上記目的は、潜像担持体上に形成された静
電潜像を現像剤によって現像剤像として可視化し、この
可視化された現像剤像を転写材に転写することにより画
像形成をするためのプロセスカートリッジであって、該
プロセスカートリッジは静電潜像を担持するための潜像
担持体と、該潜像担持体を帯電するための帯電手段と、
前記潜像担持体に形成された静電潜像を、現像剤を用い
て現像することにより現像剤像を形成するための現像装
置とを少なくとも有し、前記現像装置及び前記潜像担持
体は一体化され、画像形成装置本体に対して着脱可能に
装着される構成をとっており、前記現像剤は少なくと
も、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー粒
子と導電性微粒子とを有し、前記現像装置は、上記
(1)〜(16)のいずれかの現像装置であるプロセス
カートリッジによって達成することができる。 (18)また上記目的は、潜像担持体上に形成された静
電潜像を現像剤によって現像剤像として可視化し、この
可視化された現像剤像を転写材に転写することにより画
像形成をするためのプロセスカートリッジであって、該
プロセスカートリッジは静電潜像を担持するための潜像
担持体と、該潜像担持体を帯電するための帯電手段と、
前記潜像担持体に形成された静電潜像を、現像剤を用い
て現像を行なうことにより現像剤像として可視化すると
ともに、該現像剤像が記録媒体たる転写材に転写された
後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収するた
めの現像装置とを少なくとも有し、前記現像装置及び前
記潜像担持体は一体化され、画像形成装置本体に対して
着脱可能に装着される構成をとっており、前記現像剤は
少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有する
トナー粒子と導電性微粒子とを有し、前記現像装置は、
上記(1)〜(16)のいずれかの現像装置であるプロ
セスカートリッジによって達成することができる。 (19)更に前記プロセスカートリッジは、前記帯電手
段が前記潜像担持体に当接することによってニップを形
成し、該ニップ部に電圧が印加されることにより前記潜
像担持体の帯電を行なう帯電部材であることが好まし
く、 (20)また、前記プロセスカートリッジは、少なくと
も帯電手段と潜像担持体とのニップ部に、前記現像剤が
有する前記導電性微粒子が介在した状態で電圧を印加す
ることによって、前記潜像担持体の帯電を行なうことが
好ましい。 (21)更に上記目的は、静電潜像を担持するための
潜像担持体、該潜像担持体を帯電するための帯電手
段、現像剤を担持しながら、該潜像担持体と対向する
現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体を備え、該潜
像担持体に形成された静電潜像を、前記現像剤担持体に
担持されている現像剤を用いて現像を行なうことにより
現像剤像を得るための現像装置、上記潜像担持体に担
持されている現像剤像を記録媒体たる転写材に転写する
ための転写装置、該転写材を定着ニップ部を移動通過
させることにより、転写材上の現像剤像を転写材面に定
着させるための定着手段を少なくとも有する画像形成装
置であって、前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着
色剤を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子と
を有し、前記現像装置は、上記(1)〜(16)のいず
れかの現像装置である画像形成装置によって達成するこ
とができる。 (22)また上記目的は、静電潜像を担持するための
潜像担持体、該潜像担持体を帯電するための帯電手
段、現像剤を担持しながら、該潜像担持体と対向する
現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体を備え、該潜
像担持体に形成された静電潜像を、前記現像剤担持体に
担持されている現像剤を用いて現像を行なうことにより
現像剤像を得るための現像装置、上記潜像担持体に担
持されている現像剤像を記録媒体たる転写材に転写する
ための転写装置、該転写材を定着ニップ部を移動通過
させることにより、転写材上の現像剤像を転写材面に定
着させるための定着手段を少なくとも有する画像形成装
置であって、前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着
色剤を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子と
を有し、前記現像装置は、前記静電潜像を現像剤を用い
て現像を行なうことにより現像剤像として可視化すると
ともに、前記現像剤像が前記転写材に転写された後に、
前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収する上記
(1)〜(16)のいずれかの現像装置である画像形成
装置によって達成することができる。 (23)また上記目的は、静電潜像を担持するための
潜像担持体、該潜像担持体を帯電するための帯電手
段、現像剤を担持しながら、該潜像担持体と対向する
現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体を備え、該潜
像担持体に形成された静電潜像を、前記現像剤担持体に
担持されている現像剤を用いて現像を行なうことにより
現像剤像を得るための現像装置、上記潜像担持体に担
持されている現像剤像を記録媒体たる転写材に転写する
ための転写装置、該転写材を定着ニップ部を移動通過
させることにより、転写材上の現像剤像を転写材面に定
着させるための定着手段を少なくとも有する画像形成装
置に用いられる現像剤であって、前記現像剤は少なくと
も、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー粒
子と導電性微粒子とを有し、前記現像装置は上記(1)
〜(16)のいずれかの現像装置である現像剤によって
達成することができる。 (24)更に上記目的は、静電潜像を担持するための
潜像担持体、該潜像担持体を帯電するための帯電手
段、現像剤を担持しながら、該潜像担持体と対向する
現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体を備え、該潜
像担持体に形成された静電潜像を、前記現像剤担持体に
担持されている現像剤を用いて現像を行なうことにより
現像剤像を得るための現像装置、上記潜像担持体に担
持されている現像剤像を記録媒体たる転写材に転写する
ための転写装置、該転写材を定着ニップ部を移動通過
させることにより、転写材上の現像剤像を転写材面に定
着させるための定着手段を少なくとも有する画像形成装
置に用いられる現像剤であって、前記現像剤は少なくと
も、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー粒
子と導電性微粒子とを有す現像剤であり、前記現像装置
は、前記静電潜像を現像剤を用いて現像を行なうことに
より現像剤像として可視化するとともに、前記現像剤像
が前記転写材に転写された後に、前記潜像担持体上に残
留した現像剤を回収する上記(1)〜(16)のいずれ
かの現像装置である現像剤によって達成することができ
る。 (25)また上記目的は、潜像担持体を帯電する帯電工
程と、該帯電工程において帯電された潜像担持体の帯電
面に、画像情報を静電潜像として書き込む潜像形成工程
と、前記静電潜像を、現像剤を担持しながら、前記潜像
担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する現像剤担
持体を備えた現像装置を用いて現像し、現像剤像として
可視化する現像工程と、前記現像剤像を転写材に転写す
る転写工程、及び前記転写材上に転写された現像剤像を
定着手段により定着する定着工程とを少なくとも有し、
これら各工程を繰り返して画像形成を行う画像形成方法
において、前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色
剤を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを
有し、前記現像装置は上記(1)〜(16)のいずれか
の現像装置である画像形成方法によって達成することが
できる。 (26)更に上記目的は、潜像担持体を帯電する帯電工
程と、該帯電工程において帯電された潜像担持体の帯電
面に、画像情報を静電潜像として書き込む潜像形成工程
と、前記静電潜像を、現像剤を担持しながら、前記潜像
担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する現像剤担
持体を備えた現像装置を用いて現像し、現像剤像として
可視化する現像工程と、前記現像剤像を転写材に転写す
る転写工程、及び前記転写材上に転写された現像剤像を
定着手段により定着する定着工程とを少なくとも有し、
これら各工程を繰り返して画像形成を行う画像形成方法
において、前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色
剤を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを
有し、前記現像装置は上記(1)〜(16)のいずれか
の現像装置であり、前記現像工程は、前記静電潜像を可
視化するとともに、前記現像剤像が前記転写材に転写さ
れた後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収す
る工程である画像形成方法によって達成することができ
る。 (27)また上記目的は、少なくとも、結着樹脂及び着
色剤を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子と
を有する現像剤を収容するための現像容器、該現像容器
に収容されている該現像剤を担持し、現像領域に搬送す
るための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持さ
れる現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材
を少なくとも有する現像装置に用いられる現像剤担持体
であって、前記現像装置は上記(1)〜(16)のいず
れかの現像装置である現像剤担持体によって達成するこ
とができる。
【0089】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0090】まず、本発明の現像装置、プロセスカート
リッジ、画像形成装置及び画像形成方法に好適に使用す
ることができる現像剤担持体について説明する。
【0091】本発明の現像装置は、潜像担持体を帯電す
る帯電工程と、該帯電工程において帯電された潜像担持
体の帯電面に、画像情報を静電潜像として書き込む潜像
形成工程と、この静電潜像を、現像剤を担持しながら、
上記潜像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する
現像剤担持体を備えた現像装置を用いて現像し、現像剤
像として可視化する現像工程と、上記現像剤像を転写材
に転写する転写工程、及び転写材上に転写された現像剤
像を定着手段により定着する定着工程とを少なくとも有
し、これら各工程を繰り返して画像形成が行なわれ、上
記帯電工程は、少なくとも帯電手段と潜像担持体との当
接部に、現像剤が有する導電性微粒子が介在した状態で
電圧を印加することによって潜像担持体の帯電を行な
う、接触帯電を行なうための画像形成装置、特に好まし
くは、所謂直接注入帯電機構を有する画像形成装置、及
び該画像形成装置に用いることのできる現像装置又はプ
ロセスカートリッジ又は前記工程からなる画像形成方法
に使用されることが好ましい。
【0092】また本発明の現像装置は、潜像担持体を帯
電する帯電工程と、該帯電工程において帯電された潜像
担持体の帯電面に、画像情報を静電潜像として書き込む
潜像形成工程と、この静電潜像を、現像剤を担持しなが
ら、上記潜像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送
する現像剤担持体を備えた現像装置を用いて現像し、現
像剤像として可視化する現像工程と、上記現像剤像を転
写材に転写する転写工程、及び転写材上に転写された現
像剤像を定着手段により定着する定着工程とを少なくと
も有し、これら各工程を繰り返して画像形成が行なわ
れ、上記現像工程は、上記静電潜像を可視化するととも
に、現像剤像が転写材に転写された後に、この潜像担持
体上に残留した現像剤を回収する工程である、所謂現像
同時クリーニングを行なうための画像形成装置、及び該
画像形成装置に用いることのできる現像装置又はプロセ
スカートリッジ又は前記工程からなる画像形成方法に使
用されることが好ましい。
【0093】本発明の現像装置は、基体上に非磁性金属
又は合金又は金属化合物からなる層を有する現像剤担持
体を使用することを特徴とする。
【0094】本発明に用いることができる現像剤担持体
の一例を図7に示しながら作用を説明する。図中、
(ア)はマグネットローラ(現像スリーブに内包されて
いる)、(イ)はスリーブ基体、(ウ)は非磁性金属又
は合金又は金属化合物からなる層(以下、「メッキ層」
と記す)を示す。
【0095】図8は、ガラスビーズブラスト処理したア
ルミニウムスリーブ(図9)に対して、メッキ層を設け
たときのスリーブ表面の粗さ断面曲線を示す模式図であ
る。メッキ層を設けた場合、そのメッキ層がクレーター
状凹部内を鏡面状に覆って、微小凹部を埋め込むように
形成される。従って、スリーブ汚染等を防止する効果が
発揮される。
【0096】上記のブラスト処理後にメッキ層を設けた
時のスリーブの表面を光学顕微鏡で観察すると、基体表
面のクレーター状凹部内の微小凹部はメッキ層によって
埋められていることが確認できた。
【0097】また、先述したように、スリーブゴースト
とは、トナー中の微粉及び該トナーに添加されている外
添剤からなる微粉層が形成され、この層の上にあるトナ
ーは、現像スリーブ表面と十分に摩擦帯電しないために
現像能力が低下するために発生する現象である。特に、
スリーブ基体表面のクレーター状凹部内の微小凹部に
は、微粉が蓄積されやすくなり、これを起点として上記
微粉層が形成され、その結果スリーブゴーストが発生す
る、というのが従来の現像剤担持体(現像スリーブ)に
おける問題点であったが、表面のクレーター状凹部内の
微小凹部をメッキ層によって埋めることで、スリーブゴ
ーストのレベルは格段に良くなる。
【0098】更に、部分的なトナーの静電凝集による流
動性低下に伴うフェーディングに関しても、スリーブ基
体表面のクレーター状凹部内の微小凹部はメッキ層によ
って埋められていることで、凹部にトナーの微粉が蓄積
されることがなくなるため、フェーディングのレベルも
良化できる。
【0099】また、メッキ層を設けた場合、上記のよう
にクレーター状凹部内の微小凹部はなくなるが、メッキ
層はクレーター状凹部にかたどって形成されるので、メ
ッキした表面の粗さRz、Ra、平均山間隔Sm等は、
基体にブラストした状態のものと大差がなく、従って、
現像剤の搬送性等が低下することがない。
【0100】特に本発明においては、詳細は後述する
が、現像剤中に導電性微粒子を添加する系を採用してお
り、該導電性微粒子がトナー粒子と共に現像されること
によって潜像担持体上の非画像部にまで十分に供給さ
れ、転写工程においてトナー粒子表面から積極的に遊離
することで、転写後の潜像担持面を経て効率良く帯電部
に供給され、接触帯電を良好に行なうものである。よっ
て、トナーの微粉以外に、遊離している導電性微粒子が
現像系に多く存在しているが、これが現像スリーブ表面
の微小凹部に蓄積されることに伴う現像性の低下、とい
う現象も発生しないため、終始良好な現像性を保持する
ことが可能となる。
【0101】このようなメッキ層を基体表面に均一に保
持させることにより、現像剤担持体の長手方向で、現像
剤に対して均一な帯電を付与することが可能になり、良
好な現像性を得ることができる。現像スリーブ基体表面
に上記メッキ層を形成する方法としては、電界メッキや
無電解メッキが好ましく用いることができる。特に無電
解メッキは、化学メッキのために凸部粗面に関わらず均
一に精度よくメッキ層を形成することができる。
【0102】具体的には、メッキ層がニッケル、クロ
ム、モリブデン、パラジウムからなる群から選択される
非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層より形成
されていることが好ましく、例えば無電解Ni−Pメッ
キ、無電解Ni−Bメッキ、無電解Pdメッキ、無電解
Pd−Pメッキ、無電解Crメッキ、電界Moメッキ或
いは無電界Moメッキなどが挙げられる。スリーブ表面
の物性としては、スリーブ内部にマグネットロールを有
しているため非磁性であることが好ましい。そのため、
メッキ層は0.5μm〜20μm、より好ましくは3μ
m〜15μmであることが良い。メッキ層の厚さが0.
5μm未満の場合は、層厚が薄いため、メッキ層を設け
ることによる効果が発揮されにくく、またメッキ層厚が
20μmを超える場合は、基体表面に存在するメッキ層
の厚みを長手方向で均一に保持することが困難になる。
例えば、上記Ni−Pメッキに関しては、Niは単体で
は強磁性体であるが、無電解メッキ中ではリン或いはホ
ウ素と反応することにより非晶質となり、非磁性化す
る。無電解Crメッキの場合も、メッキ層が20μm以
下であれば、実際には内部のマグネットの磁場を乱すほ
どではなく、十分に使用できる。
【0103】現像スリーブの基体としては、ビッカース
硬度(Hv)が50〜200の金属材料が好ましく使用
できる。Hvが50未満の場合は、強度面で弱く、変形
や削れの発生の恐れがある。Hvが200を超える場合
は、ブラスト処理のような表面に凹凸を形成させる工程
において、表面に均一に凹凸を形成することが困難にな
ることがある。具体的な例としてアルミニウム合金、黄
銅などの銅合金などが挙げられるが、コスト面からアル
ミニウム合金がより好ましい。
【0104】金属層を設けた後の現像スリーブのビッカ
ース硬度(Hv)は、選択した材料によっても異なる
が、アニール処理時の温度によってコントロールするこ
とが可能である。本発明に用いることができるものとし
ては、Hvが200〜1000のものが好ましい。Hv
が200未満の場合は、強度的に不十分であり、スリー
ブ表面の傷や削れが発生しやすくなる。また、Hvを1
000より大きくするには、製造面においての調整が困
難になる。Hvを高くする方法としては、例えばアニー
ル温度を高くする方法がある。しかし高温でアニール処
理を行なうと、スリーブの偏心量が大きくなる傾向が見
られ、その結果画像濃度や画質等に悪影響を及ぼすこと
もある。
【0105】また、現像剤担持体の基体表面は、球状粒
子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非磁
性金属又は合金又は金属化合物からなる層(メッキ層)
を形成したものであることが好ましい。これは、予め粗
面化処理を行なって基体表面に存在する微小なクラック
を減らすことで、メッキ後の表面をより均一な表面粗さ
を有するものとできるためである。
【0106】現像スリーブの表面粗さは、基体上に非磁
性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
の表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜
3.5μmであることが好ましい。Raが0.1μm未
満では、特に低湿度環境下において、現像剤担持体上の
現像剤が鏡映力により現像剤担持体表面に不動層を形成
し、現像剤への帯電付与が不十分となるため現像性が低
下し、ムラ、飛び散り、画像濃度薄などの画像不良が発
生する場合がある。Raが3.5μmを超えると、現像
剤担持体上のトナーコート層の規制が不十分となり、画
像の均一性が不十分となったり、帯電不十分のため画像
濃度薄となったりする。尚、本発明において表面粗さの
測定は、小坂研究所製:表面粗度計SE−3300Hを
用い、測定条件としては、カットオフ0.8mm、規定
距離8.0mm、送り速度0.5mm/sにて12箇所
の測定値の平均をとった。
【0107】次に、本発明の現像装置、プロセスカート
リッジ、画像形成装置及び画像形成方法に好適に使用す
ることができる現像剤について説明する。
【0108】本発明の現像剤は少なくとも、結着樹脂及
び着色剤を少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒
子とを有する。現像剤が有する導電性微粒子は、潜像担
持体に形成された静電潜像が現像される際に、トナー粒
子とともに適当量が現像剤担持体から潜像担持体に移行
する。静電潜像が現像されることにより潜像担持体上に
形成された現像剤像は、転写工程において紙などの転写
材に転移する。このとき、潜像担持体上の導電性微粒子
も一部は転写材に付着するが、残りは潜像担持体上に付
着保持されて残留する。トナー粒子の帯電極性と逆極性
の転写バイアスを印加して転写を行う場合には、トナー
は転写材側に引かれて積極的に転移するが、潜像担持体
上の導電性微粒子は導電性であるため転写材側に転移し
難い。このため、導電性微粒子の一部は転写材に付着す
るものの残りは潜像担持体上に付着保持されて残留す
る。
【0109】クリーニング工程のように、潜像担持体上
に付着保持されて残留した導電性微粒子を潜像担持体上
から取り除く工程を持たない画像形成方法では、転写工
程後の潜像担持体表面に残存したトナー粒子(以下、こ
れを「転写残トナー粒子」という)および導電性微粒子
は、潜像担持体において像を担持する面(以下、これを
「像担持面」という)の移動に伴って帯電部に持ち運ば
れる。すなわち、帯電工程に接触帯電部材を用いる場合
は、導電性微粒子は潜像担持体と接触帯電部材とが当接
して形成される当接部に持ち運ばれ、接触帯電部材に付
着・混入する。従って、潜像担持体と接触帯電部材との
接触部に導電性微粒子が介在した状態で潜像担持体の接
触帯電が行われる。
【0110】本発明においては、導電性微粒子を帯電部
に積極的に持ち運ぶことにより、転写残トナー粒子の付
着・混入により接触帯電部材が汚染されるにも拘わら
ず、接触帯電部材の接触抵抗を維持できるため、接触帯
電部材による潜像担持体の帯電を良好に行うことができ
る。
【0111】しかし、接触帯電部材の帯電部に十分な量
の導電性微粒子が介在しない場合には、転写残トナー粒
子の接触帯電部材への付着・混入による潜像担持体の帯
電の低下が容易に起こり、画像汚れをもたらす。
【0112】更に、導電性微粒子を潜像担持体と接触帯
電部材とが接触して形成する接触部に積極的に持ち運ぶ
ことにより、接触帯電部材の潜像担持体への緻密な接触
性と接触抵抗を維持できるため、接触帯電部材による潜
像担持体の直接注入帯電を良好に行なわせることができ
る。
【0113】また、接触帯電部材に付着・混入した転写
残トナー粒子は、接触帯電部材から徐々に潜像担持体上
に吐き出され、潜像担持面の移動に伴って現像部に至
り、現像工程において現像同時クリーニング、すなわち
転写残トナー粒子の回収が行われる。接触帯電部材に付
着・混入した導電性微粒子も同様に接触帯電部材から徐
々に潜像担持体上に吐き出され、潜像担持面の移動に伴
って現像部に至る。すなわち、転写残トナー粒子ととも
に導電性微粒子が潜像担持体上に存在し、現像工程にお
いて転写残トナー粒子の回収が行われる。現像工程にお
ける転写残トナー粒子の回収が現像バイアス電界を利用
するものである場合には、転写残トナー粒子が現像バイ
アス電界によって回収されるのに対して、潜像担持体上
の導電性微粒子は導電性であるため回収され難い。この
ため、導電性微粒子の一部は回収されるものの、残りは
潜像担持体上に付着保持されて残留する。本発明者らの
検討によれば、このように現像工程で回収され難い導電
性微粒子が潜像担持体上に存在することで、潜像担持体
上の転写残トナー粒子の回収性を向上させる効果を有す
ることが判明した。すなわち、潜像担持体上の導電性微
粒子が潜像担持体上の転写残トナー粒子の回収助剤とし
て働き、現像工程における転写残トナー粒子の回収をよ
り確実なものとし、転写残トナー粒子の回収不良による
カブリ等の画像欠陥を有効に防止することができる。
【0114】従来、現像剤に導電性微粒子を添加する目
的の多くが、トナー粒子表面に導電性微粒子を付着させ
ることによってトナーの摩擦帯電性を制御することであ
り、トナー粒子から遊離或いは脱離する導電性微粒子
は、現像剤特性の変化或いは劣化を招く弊害として扱わ
れてきた。これに対し、本発明の現像剤は、導電性微粒
子をトナー粒子表面から積極的に遊離させる点で、従来
多く検討されてきた現像剤への導電性微粒子の外添とは
異なる。導電性微粒子を、転写後の潜像担持体上を経由
させて潜像担持体と接触帯電部材とが接触して形成する
接触部である帯電部に持ち運び、介在させることによっ
て潜像担持体の帯電性を積極的に向上させることによ
り、安定して均一な一様帯電を可能とし、潜像担持体の
帯電低下による画像不良の発生を防止する。また、現像
工程において導電性微粒子が潜像担持体上に存在するこ
とで、導電性微粒子が潜像担持体上の転写残トナー粒子
の回収助剤として働き、現像工程における転写残トナー
粒子の回収をより確実なものとし、転写残トナー粒子の
回収不良によるカブリ等の画像欠陥を有効に防止するこ
とができる。
【0115】本発明の現像剤においては、トナー粒子表
面に付着してトナー粒子と共に挙動する導電性微粒子
は、本発明の現像剤が効果として発現する潜像担持体の
帯電性の促進及び現像同時クリーニング性能の向上に対
しての寄与が少なく、トナー粒子の現像性の低下、現像
同時クリーニング工程での転写残トナー粒子回収性の低
下、及び転写性の低下によって転写残トナー粒子量が増
加することにより、一様帯電を阻害する等の弊害を生む
場合がある。
【0116】本発明の現像剤に含有される導電性微粒子
は、画像形成が繰り返されることにより、帯電工程およ
び現像工程を経て潜像担持面に移行し、さらに潜像担持
面の移動に伴い転写工程を経て再び帯電部に持ち運ばれ
ることにより、帯電部に導電性微粒子が逐次供給され続
ける。従って、帯電部において導電性微粒子が脱落する
などして減少したり、導電性微粒子の一様帯電性促進能
力が劣化した場合でも、帯電部に導電性微粒子が供給さ
れ続けるため、装置の長期にわたる繰り返し使用におい
ても潜像担持体の帯電性の低下を防止し、良好な一様帯
電が安定して維持される。
【0117】現像剤に添加する導電性微粒子は、潜像担
持体の帯電性促進効果及び現像同時クリーニング性に対
する影響についての本発明者らの検討によれば、体積平
均粒径が0.1μm未満の場合は、トナー粒子表面に導
電性微粒子が強固に付着し易く、現像工程で潜像担持体
上の非画像部に導電性微粉末を十分に供給することがで
きず、転写工程においてもトナー粒子表面から導電性微
粒子が遊離しない場合がある。このため、転写後の潜像
担持体上に導電性微粒子を積極的に残留させ、帯電部に
導電性微粒子を積極的に供給することができなくなるこ
とがある。従ってこの場合、潜像担持体の帯電性を向上
させる効果が得られず、接触帯電部材に転写残トナー粒
子が付着混入した場合には潜像担持体の帯電性低下によ
る画像不良を生ずることがある。
【0118】また、現像同時クリーニング工程において
も、潜像担持体上に導電性微粒子を供給することができ
ないため、また、潜像担持体上に供給されたとしても導
電性微粒子の粒子径が小さすぎるために、転写残トナー
粒子の回収性を向上させる効果が得られず、転写残トナ
ー粒子の回収不良によるポジゴーストやカブリ等の画像
欠陥を有効に防止することができなくなることがある。
【0119】また、導電性微粒子の体積平均粒径が10
μmを超える場合は、帯電部に供給されても粒径が大き
いために、導電性微粒子が帯電部材から脱落しやすくな
り、安定して十分な粒子数の導電性微粒子を帯電部に介
在させ続けることが困難となり、均一な潜像担持体の帯
電性を促進することができなくなることがある。更に、
単位重量当たりの導電性微粒子の粒子数が減少するた
め、潜像担持体の均一帯電促進効果を十分に得られるだ
けの粒子数の導電性微粒子を帯電部に介在させる(帯電
部における潜像担持体と導電性微粒子との接触点数を多
くすることによって、潜像担持体の一様帯電性を促進す
る効果が高まるため、帯電部に介在する導電性微粒子の
粒子数が多いことが求められる。)には、導電性微粒子
の現像剤に対する添加量を多くせざるを得なくなる。し
かし、導電性微粒子の添加量を多くしすぎると、現像剤
全体としての摩擦帯電能や現像性を低下させ、画像濃度
低下やトナー飛散を等の弊害を生ずる。また、導電性微
粒子の粒径が大きいために、現像工程における転写残ト
ナー粒子の回収助剤としての効果が十分には得られな
い。転写残トナー粒子の回収を高めるために、導電性微
粒子の潜像担持体上での存在量を大きくしすぎると、粒
径が大きいために潜像形成工程への悪影響、例えば画像
露光を遮ることによる画像欠陥を生じる場合がある。
【0120】ここで、上記導電性微粒子の体積平均粒径
及び粒度分布の測定法を例示する。コールター社製、L
S-230型レーザー回折式粒度分布測定装置にリキッ
ドモジュールを取り付けて0.04μm〜2000μm
の粒径を測定範囲とし、得られる体積基準の粒度分布よ
り導電性微粒子の体積平均粒径を算出する。測定手順と
しては、純水10cm3に微量の界面活性剤を添加し、
これに導電性微粉末の試料10mgを加え、超音波分散
機(超音波ホモジナイザー)にて10分間分散した後、
測定時間90秒、測定回数1回で測定する。
【0121】現像剤(トナー)からの測定においては、
純水100gに対して、微量の界面活性剤を添加して現
像剤(トナー)を2g〜10g加え、超音波分散機(超
音波ホモジナイザー)にて10分間分散した後、遠心分
離機等により、現像剤(トナー)粒子と上記導電性微粒
子を分離する。磁性トナー粒子を有する磁性現像剤の場
合は磁石を利用することもできる。分離した分散液を測
定時間90秒、測定回数1回で測定する。
【0122】本発明者らは、導電性微粒子の粒径の検討
から、さらに実際の現像剤の挙動に直接関与する、添加
剤を含む現像剤の粒度分布の検討へ進めた。
【0123】その結果、現像剤は、0.60μm以上1
59.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度分布に
おいて、1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲
の粒子を15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00
μm以上8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数
%〜70個数%含有する構成であることで、接触帯電に
よる潜像担持体の帯電不良をより有効に防止することが
でき、直接注入帯電機構での潜像担持体の一様帯電性を
向上させることができることがわかった。また、現像同
時クリーニングでの転写残トナー粒子の回収を高め、転
写残トナー粒子の回収不良によるカブリ等の画像欠陥を
有効に防止することができることがわかった。その理由
について次に説明する。
【0124】本発明の現像剤が有する導電性微粒子は、
現像剤の0.60μm以上159.21μm未満の粒径
範囲の個数墓準の粒度分布において、粒子径が1.00
μm以上2.00μm未満の粒子を15個数%〜60個
数%含有させることに寄与する。より具体的には、本発
明の現像剤が有する導電性微粒子を、少なくとも1.0
0μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を有する
ものとし、1.00μm以上2.00μm未満の粒径範
囲の粒子の現像剤中の含有量が上記範囲となるように、
この導電性微粒子を現像剤中に含有させることにより、
上記本発明の効果を得ることができる。本発明者らの検
討によれば、1.00μm以上2.00μm未満の粒径
範囲の導電性微粒子が現像剤中に存在することにより、
接触帯電における接触帯電部材への転写残トナー粒子の
付着・混入による潜像担持体の帯電不良を防止し、直接
注入帯電における潜像担持体の一様帯電性を向上させ、
現像同時クリーニングを用いた画像形成方法における帯
電不良および転写残トナー粒子の回収不良を有効に防止
する効果が大きいことが判明した。また、導電性微粒子
の現像工程における転写残トナー粒子の回収助剤として
の効果には、導電性微粒子の粒径が大きく関与し、転写
残トナー粒子の回収助剤として最適な導電性微粒子の粒
径範囲が存在し、特に1.00μm以上2.00μm未
満の粒径範囲の粒子径を有する導電性微粒子の含有量
(個数%)が転写残トナー粒子の回収助剤として効果に
深く関与することが判明した。
【0125】1.00μm以上2.00μm未満の粒径
範囲の導電性微粒子の粒子は、トナー粒子表面に強固に
付着しにくく、現像工程において潜像担持体上の非画像
部にまで十分に供給され、転写工程においてトナー粒子
表面から積極的に遊離し、転写後の潜像担持面を経て効
率良く帯電部に供給される。また、上記導電性微粒子
は、帯電部において均一に分散して介在できることによ
り潜像担持体の帯電促進効果が高く、帯電部に安定して
保持されるため、画像形成装置の長期にわたる繰り返し
使用においても潜像担持体の帯電性の低下を防止し、良
好な一様帯電が安定して維持される。また、帯電工程に
接触帯電部材を用いた現像同時クリーニング画像形成方
法のように、転写残トナー粒子による帯電部材の汚染が
避けられない場合でも、潜像担持体の帯電性の低下を防
止することができる。さらに、導電性微粒子の粒子が転
写後の潜像担持面へ効率良く供給され、転写残トナー粒
子の回収助剤として特に優れた効果を発揮することで、
現像同時クリーニング工程での転写残トナー粒子の回収
性を高めることができる。
【0126】上述したように、本発明の現像剤は、0.
60μm以上159.21μm未満の粒径範囲の個数基
準の粒度分布における1.00μm以上2.00μm未
満の粒径範囲の粒子の含有量が15個数%〜60個数%
であることが好ましい。上記粒径測定範囲における1.
00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子の含有
量を上記範囲とすることにより、帯電工程における潜像
担持体の一様帯電性の向上を図ることができる。また、
適度な量の導電性微粒子を帯電部に安定して存在させる
ことができるため、後の露光工程において、導電性微粒
子が潜像担持体上に過剰に存在することによる露光不良
を防止することができる。現像剤中の1.00μm以上
2.00μm未満の粒径範囲の粒子の含有量が上記範囲
よりも少ない場合には、接触帯電による潜像担持体の一
様帯電性を充分に向上させることができにくくなり、現
像同時クリーニングでの転写残トナー粒子の回収不良を
有効に防止する効果を十分に発揮することが困難になる
ことがある。また、現像剤中の1.00μm以上2.0
0μm未満の粒径範囲の粒子の含有量が上記範囲よりも
多い場合には、過剰の導電性微粒子が帯電部に供給され
るため、帯電部に保持しきれない導電性微粒子が露光光
を遮る程度までに潜像担持体上に排出され、露光不良に
よる画像欠陥を生じたり、或いは飛散して機内を汚染す
る場合がある。
【0127】本発明の現像剤の0.60μm以上15
9.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度分布にお
ける粒子径が1.00以上2.00μm未満の粒子の含
有量は、20個数%〜50個数%であることがより好ま
しく、20個数%〜45個数%であることがさらに好ま
しい。上記粒子の含有量をこの範囲とすることで、接触
帯電による潜像担持体の一様帯電性をより向上させ、且
つ現像同時クリーニングを用いた画像形成方法における
転写残トナー粒子の回収不良を有効に防止する効果がよ
り高まる。更に、過剰の導電性微粒子が帯電部に供給さ
れることを防止し、帯電部に保持しきれない導電性微粒
子が多量に潜像担持体上に排出されることによる露光不
良による画像欠陥の発生をより確実に抑制できる。
【0128】上述したように、本発明の現像剤に、0.
60μm以上159.21μm未満の粒径範囲の個数基
準の粒度分布において1.00μm以上2.00μm未
満の粒径範囲の粒子を15個数%〜60個数%含有させ
るには、1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲
の粒子の現像剤中の含有量が上記範囲となるように、こ
の導電性微粒子を現像剤中に含有させればよい。しかし
ながら、現像剤の0.60μm以上159.21μm未
満の粒径範囲の個数基準の粒度分布において、1.00
μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子は上記導電
性微粒子のみに限られるものではなく、トナー粒子や現
像剤に添加される他の粒子が含まれていてもかまわな
い。
【0129】本発明の現像剤に含有される少なくとも結
着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子は、公知の製
法によって得ることが可能であり、トナー製法及び製造
条件(例えば、トナーの平均粒径や粉砕法によって作製
される場合の粉砕条件)によって生じる1.00μm以
上2.00μm未満の粒径範囲のトナー粒子の量は変化
する。しかし、現像剤の0.60μm以上159.21
μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度分布において、ト
ナー粒子に起因する1.00μm以上2.00μm未満
の粒径範囲の粒子の含有量が10個数%を超えると、
1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲のトナー
粒子が有する摩擦帯電性が、平均粒径付近の粒径のトナ
ー粒子が有する摩擦帯電性と大きく異なるため、トリボ
分布(帯電量分布)がブロードになり、好ましくない。
【0130】すなわち、現像剤の0.60μm以上15
9.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度分布にお
いて、導電性微粒子に起因する1.00μm以上2.0
0μm未満の粒子を5個数%〜60個数%含有すること
が好ましい。
【0131】また、本発明の現像剤は、0.60μm以
上159.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度分
布において、3.00μm以上8.96μm未満の粒径
範囲の粒子を15個数%〜70個数%含有することが好
ましい。
【0132】本発明の現像剤において、3.00μm以
上8.96μm未満の粒径範囲の粒子は、潜像担持体上
に形成された静電潜像を現像して現像剤像を形成し、こ
の現像剤像を転写材に転写することにより転写材上に現
像剤像を形成するために、所定量が必要である。また、
3.00μm以上8.96μm未満の粒径範囲の粒子に
は、潜像担持体上に形成された静電潜像に静電的に付着
し、静電潜像を忠実に現像剤像として現像するのに適し
た摩擦帯電特性を持たせることができる。
【0133】3.00μm未満の粒子径の粒子は、過剰
な帯電を保持するまたは過度に摩擦帯電電荷を減衰させ
る等、安定した摩擦帯電特性を持たせることが困難とな
る。そのため、潜像担持体上の静電潜像のない部分(画
像の白地部)への付着量が多くなり易く、忠実に静電潜
像を現像剤像として現像することが困難である。また、
3.00μm未満の粒子径の粒子は、表面に凹凸を有す
る転写材(例えば、表面に繊維による凹凸を有する紙)
に対しては良好な転写性を維持することが困難となるた
め、転写残トナー粒子が増大する。このため、転写残ト
ナー粒子が潜像担持体に多量に付着した状態で帯電工程
に供され、更には接触帯電部材に多量の転写残トナー粒
子が付着・混入するため、潜像担持体の帯電が阻害さ
れ、導電性微粒子を介して接触帯電部材が潜像担持体と
緻密な接触性を有することで潜像担持体の帯電性を高め
る本発明の効果を阻害する傾向がある。また、転写残ト
ナー粒子の粒径が小さくなると、現像工程において転写
残トナー粒子に働く機械的、静電的、さらに磁性トナー
の場合には磁気的な回収力が小さくなるため、相対的に
転写残トナー粒子と潜像担持体との付着力が大きくな
り、現像工程での転写残トナー粒子の回収性が低下し、
転写残トナー粒子の回収不良によるポジゴーストやカブ
リ等の画像欠陥を生じやすくする傾向がある。
【0134】また、8.96μm以上の粒子径の粒子
は、静電潜像を忠実に現像剤像として現像するのに十分
に高い摩擦帯電特性を持たせることが困難である。一般
に、現像剤の粒径が大きいほど得られる現像剤像の解像
性が低いものになるが、1.00μm以上2.00μm
未満の粒径範囲の粒子の現像剤中の含有量が所定の範囲
となるように導電性微粒子を含有させた本発明の現像剤
では、現像剤中に多くの導電性微粒子を含有するため、
特に粒子径の大きいトナー粒子の摩擦帯電量がより低下
し易くなり、8.96μm以上の粒子径の粒子には、静
電潜像を忠実に現像剤像として現像するのに十分に高い
摩擦帯電特性を持たせることが困難となり、良好な解像
性を有する現像剤像を得ることがより困難となる。
【0135】従って、0.60μm以上159.21μ
m未満の粒径範囲の個数基準の粒度分布において、3.
00μm以上8.96μm未満の粒径範囲の粒子の含有
量を上記範囲とすることにより、静電潜像を忠実に現像
剤像として現像するのに適した摩擦帯電特性を持たせる
トナー粒子を確保し、1.00μm以上2.00μm未
満の粒径範囲の粒子の現像剤中の含有量が所定の範囲と
なるように導電性微粒子を含有させた本発明の現像剤を
用いて、高画像濃度で解像性に優れた画像を得ることが
可能となる。
【0136】本発明において、現像剤中の3.00μm
以上8.96μm未満の粒径範囲の粒子の含有量が上記
範囲よりも少ない場合には、静電潜像を忠実に現像剤像
として現像するのに適した摩擦帯電特性を持つトナー粒
子を確保することが困難となりやすい。このため、得ら
れる画像は、カブリが多く、画像濃度が低いまたは解像
性の低いものとなることがある。
【0137】また、現像剤中の3.00μm以上8.9
6μm未満の粒径範囲の粒子の含有量が上記範囲よりも
多い場合は、前述した1.00μm以上2.00μm未
満の粒径範囲の粒子の現像剤中の含有量を本発明におい
て規定する範囲内とすることが困難となる。また、1.
00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子の現像
剤中の含有量が本発明において規定する範囲内にあった
としても、3.00μm以上8.96μm未満の粒径範
囲の粒子の含有量に対して、1.00μm以上2.00
μm未満の粒径範囲の粒子が相対的に不足する。このた
め、接触帯電による潜像担持体の一様帯電性を十分に向
上させることができず、現像同時クリーニングでの転写
残トナー粒子の回収不良を有効に防止する効果が十分に
得られなくなることがある。
【0138】本発明の現像剤の0.60μm以上15
9.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度分布にお
ける粒子径が3.00μm以上8.96μm未満の粒径
範囲の粒子の含有量は、20個数%〜65個数%である
ことがより好ましく、25個数%〜60個数%であるこ
とがさらに好ましい。上記粒子の含有量をこの範囲とす
ることで、接触帯電による潜像担持体の一様帯電性をよ
り向上させ、現像同時クリーニングを用いた画像形成方
法における転写残トナー粒子の回収不良を有効に防止す
る効果をより高めることができ、かつ高画像濃度でカブ
リが少なく解像性に優れた画像を得ることができる。
【0139】上述したように、静電潜像を忠実に現像剤
像として現像するのに適した摩擦帯電特性を持たせる粒
子を確保し、高画像濃度でカブリが少なく解像性に優れ
た画像を得るために、本発明の現像剤は、0.60μm
以上159.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度
分布において3.00μm以上8.96μm未満の粒径
範囲の粒子は、15個数%〜70個数%含有しているこ
とが好ましい。従って、3.00μm以上8.96μm
未満の粒径範囲の粒子の現像剤中の含有量が、トナー粒
子に起因することが望ましい。しかしながら、現像剤中
の0.60μm以上159.21μm未満の粒径範囲の
個数基準の粒度分布において、3.00μm以上8.9
6μm未満の粒径範囲の粒子はトナー粒子のみに限られ
るものではなく、導電性微粒子や現像剤に添加される他
の粒子が含まれていてもよい。
【0140】また、本発明に使用できる現像剤は、重量
平均粒径(D4)が4μm〜10μmであることが好ま
しい。現像剤の重量平均粒径が4μm未満の場合は、白
地部にカブリを生じやすくなる。現像剤の重量平均粒径
が10μmを超える場合には、現像剤担持体上で適切な
電荷を均一付与することが困難になる場合がある。
【0141】本発明において、現像剤の粒径及び粒度分
布は、フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東
亜医用電子社製)によって測定される円相当径を「粒
径」と定義し、粒径0.60μm以上159.21μm
未満の個数基準の粒度分布を用いて求められる値であ
る。
【0142】フロー式粒子像分析装置による測定は以下
の方法によって行われる。フィルターを通して微細なご
みを取り除き、その結果として103cm3中に測定範囲
(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μm
未満)の粒子数が20個以下とした水10ml中に希釈
した界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォ
ン酸塩を微細なごみを取り除いた水で10倍程度に薄め
たもの)を数滴加える。これに測定試料を適当量(例え
ば、0.5mg〜20mg)加え、超音波ホモジナイザ
ー(出力50W、6mm径ステップ型チップ)で3分間
分散処理を行い、測定試料の粒子濃度を7000個/1
-3cm3〜10000個/10-3cm3(測定円相当径
範囲の粒子を対象として)に調整した試料分散液を用い
て、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径
を有する粒子の粒度分布及び円形度分布を測定する。重
量平均粒径(D4)は、上記個数基準の粒度分布より換
算にて求めた。
【0143】測定の概略は、東亜医用電子社(株)発行
のFPIA−1000のカタログ(1995年6月
版)、測定装置の操作マニュアル及び特開平8−136
439号公報に記載されているが、以下の通りである。
【0144】試料分散液は、フラットで扁平な透明フロ
ーセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って
広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対し
て交差して通過する光路を形成するように、ストロボと
CCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に
位置するように装着される。試料分散液が流れている間
に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を
得るために1/30秒間隔で照射される。その結果、そ
れぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する
2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元
画像の面積から、この2次元画像の面積と同一の面積を
有する円の直径を円相当径として算出する。
【0145】また、それぞれの粒子の2次元画像から各
粒子の周長が求められ、この2次元画像の面積と同一の
面積を有する円の周長との比を算出することにより円形
度分布が求められる。
【0146】測定結果(粒度分布及び円形度分布の頻度
%及び累積%)は、下記の表1に示す通り、0.06μ
m〜400μmの範囲を226チャンネル(1オクター
ブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることが
できる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上
159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
【0147】
【表1】
【0148】なお、本発明における現像剤の粒度分布
は、上記測定方法と同様の測定原理を用いた他の装置に
よって測定されるものであってもよい。
【0149】また、本発明の現像剤は、導電性微粒子の
含有量が現像剤全体の0.5質量%〜10質量%である
ことが好ましい。導電性微粒子の含有量を上記範囲とす
ることにより、潜像担持体の帯電を促進するための適度
な量の導電性微粒子を帯電部に供給することができ、現
像同時クリーニングにおいて転写残トナー粒子の回収性
を高めるために必要な量の導電性微粒子を潜像担持体上
に供給することができる。現像剤の導電性微粒子の含有
量が上記範囲よりも小さい場合には、帯電部に供給され
る導電性微粒子の量が不足し易く、潜像担持体の安定し
た帯電促進効果が得られにくい。この場合、現像同時ク
リーニングを用いる画像形成においても、現像時に転写
残トナー粒子とともに潜像担持体上に介在する導電性微
粒子の量が不足し易く、転写残トナー粒子の回収性が十
分には向上しない場合がある。また、現像剤の導電性微
粒子の含有量が上記範囲よりも多い場合には、過剰の導
電性微粒子が帯電部に供給され易く、帯電部に保持しき
れない導電性微粒子が多量に潜像担持体上に排出される
ことによる露光不良を生じ易くなる。また、現像剤の摩
擦帯電特性を低下させる、或いは乱し、画像濃度低下や
カブリの増加の原因となる場合がある。このような観点
から、現像剤の導電性微粉末の含有量は、0.5〜10
質量%であることがより好ましく、1〜5質量%である
ことがさらに好ましい。
【0150】また、導電性微粒子の体積抵抗は、潜像担
持体の帯電促進効果および転写残トナー粒子回収性の向
上効果を現像剤に付与するために、100〜109Ω・c
mであることが好ましい。導電性微粒子の体積抵抗が1
9Ω・cmを超える場合は、導電性微粒子を帯電部材
と潜像担持体との接触部或いはその近傍の帯電領域に介
在させ、導電性微粒子を介しての接触帯電部材の潜像担
持体への緻密な接触性を維持させても、潜像担持体の良
好な一様帯電性を得るための帯電促進効果が小さくな
る。現像同時クリーニングにおいても、導電性微粒子が
転写残トナー粒子と同極性の電荷を帯び易くなり、導電
性微粒子の電荷が転写残トナー粒子と同極性で大きくな
ると、転写残トナー粒子回収性の向上効果が低下するこ
とがある。
【0151】導電性微粒子による潜像担持体の帯電促進
効果を十分に引き出し、潜像担持体の良好な一様帯電性
を安定して得るためには、導電性微粒子の体積抵抗が接
触帯電部材の表面部或いは潜像担持体との接触部の抵抗
よりも小さいことが好ましく、この接触帯電部材の抵抗
の1/100以下であることがさらに好ましい。
【0152】更に、導電性微粒子の抵抗が101〜106
Ω・cmであることが、絶縁性の転写残トナー粒子の接
触帯電部材への付着・混入による帯電阻害に打ち勝っ
て、潜像担持体の一様帯電をより良好に行わせる上で、
また、現像同時クリーニングにおいて転写残トナー粒子
の回収性の向上効果をより安定して得る上で好ましい。
【0153】本発明において、導電性微粒子の体積抵抗
は、錠剤法により測定し正規化して求めることができ
る。即ち、底面積2.26cm2の円筒内に約0.5g
の粉体試料を入れ、粉体試料の上下に配置された上下電
極間に15kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を
印加して抵抗値を計測し、その後正規化して比抵抗を算
出する。
【0154】また、導電性微粒子は、透明、白色または
淡色であることが、転写材上に転写される導電性微粒子
がカブリとして目立たないため好ましい。潜像形成工程
における露光光の妨げになることを防ぐ点からも、導電
性微粒子は透明、白色或いは淡色であることが好まし
い。さらに、導電性微粒子はこの静電潜像を形成する像
露光光に対する透過率が30%以上であることが好まし
い。この透過率は35%以上であることがさらに好まし
い。
【0155】以下、本発明における導電性微粒子の光透
過性の測定方法の一例を示す。片面に接着層を有する透
明なフィルムの接着層上に導電性微粒子を一層分固定し
た状態で透過率を測定する。光はシートの鉛直方向から
照射し、フィルム背面まで透過した光を集光してその光
量を測定する。フィルムのみの場合と導電性微粒子を付
着したときの光量の差に基づいて、正味の光量としての
光透過率を算出した。実際にはX−Rite社製310
T透過型濃度計を用いて測定することができる。
【0156】また、導電性微粒子は非磁性であることが
好ましい。導電性微粒子が非磁性であることで、透明、
白色または淡色の導電性微粒子が得られやすい。反対
に、磁性を有する導電性材料は、透明、白色または淡色
とすることが困難である。また、現像剤担持のために磁
気力による現像剤の搬送及び保持を行う画像形成法にお
いては、磁性を有する導電性微粒子は現像されにくいた
め、潜像担持体上への導電性微粒子の供給が不足した
り、現像剤担持体表面に導電性微粒子が蓄積することに
より、トナー粒子の現像を妨げる等の弊害を起こし易
い。更に、磁性トナー粒子に磁性を有する導電性微粒子
を添加すると、磁気的凝集力によりトナー粒子から導電
性微粒子が遊離しにくくなる傾向があり、導電性微粒子
の潜像担持体上への供給性が低下し易い。
【0157】本発明における導電性微粒子としては、例
えばカーボンブラック、グラファイトなどの炭素微粒
子;銅、金、銀、アルミニウム、ニッケルなどの金属微
粒子;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニ
ウム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、
酸化バリウム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化タングス
テンなどの金属酸化物;硫化モリブデン、硫化カドミウ
ム、チタン酸カリなどの金属化合物、あるいはこれらの
複合酸化物などが必要に応じて粒度及び粒度分布を調整
することで使用できる。
【0158】導電性微粒子は、これらの中でも酸化亜
鉛、酸化スズ、酸化チタンから選ばれる少なくとも一種
の酸化物を含有していることが好ましい。更には、酸化
亜鉛、酸化スズ、酸化チタン等の無機酸化物を少なくと
も表面に有する微粒子が特に好ましい。これらの酸化物
は、導電性微粒子としての抵抗を低く設定することが可
能であり、非磁性であり、白色或いは淡色であり、転写
材上に転写される導電性微粒子がカブリとして目立たな
いため好ましい。更に前述した、基体上に非磁性金属又
は合金又は金属化合物からなる層を有する現像剤担持体
(現像スリーブ)との相乗により、現像剤の帯電性を向
上する効果も出現させることができるという点でも好ま
しい。
【0159】また、導電性微粒子が導電性無機酸化物か
らなる場合或いは導電性無機酸化物を含む場合には、抵
抗値を制御する等の目的で、該導電性無機酸化物の主金
属元素と異なるアンチモン、アルミニウムなどの元素を
含有させた金属酸化物や、導電性材料を用いることもで
きる。例えば、アルミニウムを含有する酸化亜鉛、アン
チモンを含有する酸化第二スズ微粒子、あるいは酸化チ
タン、硫酸バリウム或いはホウ酸アルミニウムの表面を
アンチモンを含有する酸化スズで処理して得られる微粒
子などである。導電性無機酸化物にアンチモン、アルミ
ニウムなどの元素を含有させる量としては、0.05〜
20質量%とすることが好ましく、より好ましくは0.
05〜10質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%で
ある。
【0160】また、該無機酸化物を酸素欠損型とした導
電性無機酸化物も好ましく用いられる。
【0161】市販の酸化スズ・アンチモン処理された導
電性酸化チタン微粒子としては、例えばEC−300
(チタン工業株式会社)、ET−300、HJ−1、H
I−2(以上、石原産業株式会社)、W−P(三菱マテ
リアル株式会社)などが挙げられる。
【0162】市販のアンチモンドープの導電性酸化スズ
としては、例えばT−1(三菱マテリアル株式会社)や
SN−100P(石原産業株式会社)などが、また市販
の酸化第二スズとしては、SH−S(日本化学産業株式
会社)などが挙げられる。
【0163】特に好ましいものとしては、高い白色度或
いは透光性が得られる点で、アルミニウムを含有する酸
化亜鉛等の金属酸化物、酸素欠損型の酸化亜鉛、酸化ス
ズ、酸化チタン等の金属酸化物、及びこれらを少なくと
も表面に有する微粒子が挙げられる。
【0164】本発明に使用されるトナー粒子が含有する
結着樹脂の種類としては、例えば、スチレン系樹脂、ス
チレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天
然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹
脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹
脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられ
る。
【0165】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、ビニルトルエン等
のスチレン誘導体;例えば、アクリル酸又はアクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エ
ステル類;例えば、メタクリル酸又はメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸オクチル等のメタクリル酸エステル類;例えば、
マレイン酸又はマレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、
マレイン酸ジメチル等のような二重結合を有するジカル
ボン酸エステル類;例えば、アクリルアミド、アクリロ
ニトリル、メタアクリロニトリル、ブタジエン又は塩化
ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニル
エステル類;例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン
等のようなエチレン系オレフィン類;例えば、ビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン等のようなビニルケ
トン類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチル
エーテル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビニル
エーテル類;等のビニル系単量体が単独もしくは2つ以
上用いられる。
【0166】ここで、架橋剤としては、主として2個以
上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例
えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のよう
な芳香族ジビニル化合物;例えぼエチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
【0167】結着樹脂のガラス転移点温度(Tg)は、
50〜70℃であることが好ましい。ガラス転移点温度
が上記範囲よりも低すぎると場合には現像剤の保存性が
低下し、高すぎる場合には定着性に劣る。
【0168】本発明で用いられるトナー粒子にワックス
成分を含有させるのは好ましい形態のひとつである。こ
れは、トナーの示差熱分析装置(DSC)によるDSC
チャートの吸熱曲線において、最大吸熱ピークが70℃
以上120℃未満の温度領域にあることが好ましいため
である。この最大吸熱ピーク温度は、トナーの融点、即
ちトナー中に含有されているワックスの融点に相当する
ものである。
【0169】よって、本発明に使用できるトナー中に含
有されるワックスとしては、融点が70℃以上120℃
未満であることが好ましい。融点が70℃より低い場合
には、トナー製造時における溶融混練の際に、樹脂との
粘度差が大きいために、樹脂中で分散しにくかったり、
相分離しやすくなったりするので、ワックスの分散性が
悪化しやすくなる。融点が120℃を超える場合は、ト
ナーの粘性が高くなりすぎる場合があり、やはりトナー
中でのワックスの分散が不均一になりやすい。
【0170】なお、上記トナーの融点の測定方法は、示
差熱分析装置(DSC測定装置)として、DSC−7
(パーキンエルマー社)を用いて、ASTM D341
8―82に準じて測定する。
【0171】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲
30〜200℃の間で、昇温速度10℃/分での温度測
定パターンにて、常温常湿度環境下で測定を行なう。そ
して、その最大吸熱ピークの温度、即ちトナーの融点を
求める。
【0172】本発明に用いられるトナー粒子に含有され
るワックスとしては、低分子量ポリエチレン、低分子量
ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重
合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワッ
クス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭
化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスなどの脂
肪族炭化水素系ワックスの酸化物;または、それらのブ
ロック共重合物;カルナバワックス、モンタン酸エステ
ルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワック
ス類;脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を
一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さ
らに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ある
いは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボ
ン酸類などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオ
ステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ス
テアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニル
アルコール、カルナウビルアルコール、セチルアルコー
ル、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル
基を有する長鎖アルキルアルコール類などの飽和アルコ
ール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノー
ル酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなど
の脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、
エチレンビスカブリン酸アミド、エチレンビスラウリン
酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなど
の飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸ア
ミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’
−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイル
セバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キ
シレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリ
ルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ス
テアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金
属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族
炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニ
ル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベ
ヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコール
の部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによっ
て得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合
物などが挙げられる。
【0173】本発明においては、上記ワックスを結着樹
脂100質量部に対して好ましくは0.5〜20質量
部、より好ましくは0.5〜15質量部の範囲で用いら
れる。
【0174】本発明に使用されるトナー粒子が含有する
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、
鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロ
シアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエ
ローG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、クロム
イエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズ
ベンガル、トリアリールメタン系染料、モノアゾ系、ジ
スアゾ系染顔料等、従来公知の染顔料を単独或いは混合
して使用することができる。
【0175】本発明の現像剤は、磁場79.6kA/m
における磁化の強さが10〜40Am2/kgである磁
性現像剤であることが好ましい。現像剤の磁化の強さは
20〜35Am2/kgであることがより好ましい。
【0176】本発明において磁場79.6kA/mにお
ける磁化の強さを規定する理由は以下の通りである。通
常、磁性体の磁気特性を表す量としては磁気飽和におけ
る磁化の強さ(飽和磁化)が用いられるが、本発明にお
いては画像形成装置内で実際に磁性現像剤に作用する磁
場における磁性現像剤の磁化の強さが重要であるためで
ある。画像形成装置に磁性現像剤が適用される場合、磁
性現像剤に作用する磁場は、画像形成装置外への磁場の
漏洩を大きくしないため或いは磁場発生源のコストを低
く抑えるために、市販されている多くの画像形成装置に
おいて数十から百数十kA/mであり、画像形成装置内
で実際に磁性現像剤に作用する磁場の代表的な値として
磁場79.6kA/m(1000エルステッド)を選択
し、磁場79.6kA/mにおける磁化の強さを規定し
た。
【0177】現像剤の磁場79.6kA/mにおける磁
化の強さが上記範囲よりも小さい場合には、磁気力によ
り現像剤搬送を行うことが困難となり、現像剤担持体上
に均一に現像剤を担持しにくくなる場合がある。また、
磁気力により現像剤搬送を行う場合には、一成分系磁性
現像剤の穂立ちを均一に形成できないために、導電性微
粒子の潜像担持体への供給性が低下し、転写残トナー粒
子の回収性も低下する。磁場79.6kA/mにおける
磁化の強さが上記範囲よりも大きい場合には、トナー粒
子の磁気凝集性が高まり、導電性微粒子の現像剤中での
均一な分散及び潜像担持体への供給が困難となり、本発
明の効果である潜像担持体の帯電促進効果又はトナー回
収性促進効果が損なわれる。
【0178】このような磁性現像剤を得るためには、ト
ナー粒子に磁性体を含有させればよい。本発明において
現像剤を磁性現像剤とするためトナー粒子に含有させる
磁性体としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェラ
イト等の磁性酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケル等の金属
或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属の合
金及びその混合物が挙げられる。
【0179】これらの磁性体の磁気特性としては、磁場
795.8kA/m下で飽和磁化が10〜200Am2
/kg、残留磁化が1〜100Am2/kg、抗磁力が
1〜30kA/mであるものが好ましく用いられる。こ
れらの磁性体は結着樹脂100質量部に対し、20〜2
00質量部で用いられる。このような磁性体の中でもマ
グネタイトを主とするものが特に好ましい。
【0180】本発明において磁性現像剤の磁化の強さ
は、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業社
製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6kA
/mで測定することができる。また、磁性体の磁気特性
は、25℃の室温にて外部磁場796kA/mで測定す
ることができる。
【0181】本発明において現像剤は、荷電制御剤を含
有することが好ましい。荷電制御剤のうち、現像剤を正
荷電性に制御するものとして、例えば下記の物質があ
る。
【0182】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変成
物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、
及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料、(レーキ化剤としては、りんタ
ングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモ
リブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェ
リシアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の
金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキ
サイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオル
ガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチ
ルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどの
ジオルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダ
ゾール化合物。これらを単独で或いは2種類以上組み合
わせて用いることができる。これらの中でも、トリフェ
ニルメタン化合物、カウンターイオンがハロゲンでない
四級アンモニウム塩が好ましく用いられる。また一般式
(1)で表されるモノマーの単重合体:前述したスチレ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き
重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤として用
いることができる。この場合これらの荷電制御剤は、結
着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有する。
【0183】
【化1】 〔式中、R1は水素原子またはCH3、R2及びR3は置換
または未置換のアルキル基(好ましくはC1〜C4)〕
【0184】特に下記一般式(2)で表される化合物が
本発明の構成においては好ましい。
【0185】
【化2】 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,R6は、各々互いに
同一でも異なっていてもよい水素原子、置換もしくは未
置換のアルキル基または、置換もしくは未置換のアリー
ル基を表す。R7,R8,R9は、各々互いに同一でも異
なっていてもよい水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基を表す。A-は、硫酸イオン、硝酸イ
オン、ほう酸イオン、りん酸イオン、水酸イオン、有機
硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、有機りん酸イオ
ン、カルボン酸イオン、有機ほう酸イオン、テトラフル
オロボレートなどの陰イオンを示す。〕
【0186】また、現像剤を負荷電性に制御するものと
して次の物質が挙げられる。例えば、有機金属錯体、キ
レート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチ
ルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、
芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他には、芳
香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカル
ボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェ
ノール等のフェノール誘導体類などがある。
【0187】また、次に示した一般式(3)で表される
アゾ系金属錯体が好ましい。
【0188】
【化3】 〔式中、Mは配位中心金属を表わし、Sc、Ti、V、
Cr、Co、Ni、Mn、Fe等が挙げられる。Arは
アリール基であり、フェニル基、ナフチル基が挙げら
れ、置換基を有していてもよい。この場合の置換基とし
ては、ニトロ基ハロゲン基、カルポキシル基、アニリド
基および炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基な
どがある。X、X’、Y、Y’は−O−、−CO−、−
NH−又は−NR−(Rは炭素数1〜4のアルキル基)
である。Kは水素、ナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム、脂肪族アンモニウム、或いはなしを示す。〕
【0189】特に中心金属としてはFe、Crが好まし
く、置換基としてはハロゲン、アルキル基、アニリド基
が好ましく、カウンターイオンとしては水素、アンモニ
ウム、脂肪族アンモニウムが好ましい。
【0190】或いは、次の一般式(4)に示した塩基性
有機酸金属錯体も負帯電性を与えるものであり、本発明
に使用できる。特に中心金属としてはFe、Al、Z
n、Zr、Crが好ましく、置換基としてはハロゲン、
アルキル基、アニリド基が好ましく、カウンターイオン
としては水素、アルカリ金属、アンモニウム、脂肪族ア
ンモニウムが好ましい。またカウンターイオンの異なる
錯塩の混合物も好ましく用いられる。
【0191】
【化4】
【0192】荷電制御剤を現像剤に含有させる方法とし
ては、トナー粒子内部に添加する方法とトナー粒子表面
近傍に外添する方法とがある。これらの荷電制御剤の使
用量としては、結着樹脂の種類、他の添加剤の有無、分
散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもの
で、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結
着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、より
好ましくは0.1〜5質量部の範囲で用いられる。
【0193】本発明において、現像剤に流動性を付与さ
せるために、表面近傍に流動化剤が添加されていること
が好ましい。
【0194】該流動化剤としては、シリカ微粉体、酸化
チタン微粉体及びアルミナ微粉体からなるグループから
選択されたものが好ましい。
【0195】本発明に使用できる現像剤には、環境安定
性,帯電安定性,現像性,流動性,保存性向上及びクリ
ーニング性向上のために、シリカ微粉体、酸化チタン、
アルミナ等の無機微粉体を外添、即ち現像剤表面近傍に
存在していることが好ましい。特にこの中でも、シリカ
微粉体が好ましい。
【0196】例えば、かかるシリカ微粉体は珪素ハロゲ
ン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又
はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラ
ス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可
能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノ
ール基が少なく、またNa2O、SO3 2-等の製造残滓の
少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにお
いては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム、
塩化チタン、等他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン
化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸
化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含
する。
【0197】本発明で用いることのできる流動化剤とし
ては、有機処理された無機微粉体を用いることもでき
る。このような有機処理方法としては、前記無機微粉体
と反応あるいは物理吸着するシランカップリング剤,チ
タンカップリング剤等の有機金属化合物で処理する方法
がある。このような処理を施すことにより、無機微粉体
の疎水化が促進でき、特に高湿度下での環境安定性によ
り優れたトナーを得ることができるため、好ましく用い
ることができる。有機処理に使用されるシランカップリ
ング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリ
メチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエ
トキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリク
ロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェ
ニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、
ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチル
トリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラ
ン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノ
シリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、
トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサ
メチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジ
シロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキ
サン、及び、1分子当り2から12個のシロキサン単位
を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛の硅素原子
に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等
が挙げられる。
【0198】また、窒素原子を有するアミノプロピルト
リメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエ
チルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルア
ミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキ
シシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、
ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチル
アミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリ
ル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル
−γ−プロピルベンジルアミン等のシランカップリング
剤も単独あるいは併用して使用される。好ましいシラン
カップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(H
MDS)、アミノプロピルトリメトキシシランが挙げら
れる。
【0199】上記シランカップリング剤により無機微粉
体を処理する方法としては、例えば、スプレー法、有機
溶媒法、水溶液法等があるが、特に限定されるものでは
ない。
【0200】他の有機処理として、シリコーンオイルで
処理された微粉体を用いることも可能である。好ましい
シリコーンオイルとしては、250℃における粘度が
0.5〜10000mm2/s、好ましくは1〜100
0mm2/sのものが用いられ、例えば、メチルハイド
ロジェンシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイ
ル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロルメチルシ
リコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、脂肪
酸変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シ
リコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げ
られるが、正帯電性現像剤に用いる場合、アミノ変性シ
リコーンオイル等の側鎖に窒素原子を有するシリコーン
オイルを用いることが、より好ましい。
【0201】本発明に用いられるシリカ微粉体、酸化チ
タン微粉体及びアルミナ微粉体は、BET法で測定した
窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、特に50
〜400m2/gの範囲のものが良好な結果を与え、ま
た本発明に用いられるシリカ微粉体、酸化チタン微粉体
及びアルミナ微粉体はトナー粒子100質量部に対して
0.01〜8質量部使用されるのが良く、好ましくは
0.1〜5質量部、特に好ましくは0.2〜3質量部が
良い。0.01質量部未満では、現像剤の凝集を改善す
る効果が乏しくなり、その結果流動性指数が高くなる傾
向があり、8質量部を超える場合では、流動化剤がトナ
ー粒子表面に付着せずに、遊離した状態で存在するもの
が生じやすくなり、一成分系現像剤が均一で且つ適切な
帯電量を維持することが困難になり、現像特性の低下等
の弊害をもたらす場合がある。
【0202】本発明に用いることのできる現像剤には、
上記流動化剤以外の外添剤を更に加えて用いても良い。
例えば、ポリフッ化エチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリ
フッ化ビニリデンの如き滑剤、中でもポリフッ化ビニリ
デンが好ましい。あるいは酸化セリウム、チタン酸スト
ロンチウム、ケイ酸ストロンチウム等の研磨剤、中でも
チタン酸ストロンチウムが好ましい。その他ケーキング
防止剤、或いは、例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、
酸化アンチモン、酸化スズ等の導電性付与剤、又は逆極
性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少
量用いることもできる。
【0203】これらの外添剤は、トナー粒子100質量
部に対して、0.01〜10質量部(好ましくは0.1
〜7質量部)使用するのが良い。
【0204】本発明に係るトナー粒子を製造するにあた
っては、上述したような構成材料をボールミルその他の
混合機により十分混合した後、加熱ロール、ニーダー、
エクストルーダー等の熱混練機を用いて良く混練し、冷
却固化後、粉砕、分級、必要に応じてトナー形状調整等
の表面処理を行ってトナー粒子を得る方法が好ましく、
他には、特公昭56−13945号公報等に記載のディ
スク又は多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化
し球状トナー粒子を得る方法;結着樹脂溶液中に構成材
料を分散した後、噴霧乾燥することによりトナー粒子を
得る方法;特公昭36−10231号公報、特開昭59
−53856号公報、特開昭59−61842号公報に
述べられている懸濁重合方法を用いて直接トナー粒子を
生成する方法;水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合
しトナー粒子を生成するソープフリー重合方法に代表さ
れる乳化重合方法;樹脂微粒子及び着色剤等を溶液中に
おいて会合させてトナー粒子を生成させる会合重合法;
単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤
を用い直接トナー粒子を生成する分散重合方法;あるい
はコア材、シェル材から成るいわゆるマイクロカプセル
トナーにおいて、コア材あるいはシェル材、またはこれ
らの両方に所定の材料を含有させる方法等の方法が応用
できる。
【0205】トナー粒子の形状調整のための処理として
は、粉砕法により得られたトナー粒子を水中或いは有機
溶液中に分散させ加熱或いは膨潤させる方法、熱気流中
を通過させる熱処理法、機械的エネルギーを付与して処
理する機械的衝撃法などが挙げられる。機械的衝撃力を
加える手段としては、例えばホソカワミクロン社製のメ
カノフージョンシステムや奈良機械製作所製のハイブリ
ダイゼーションシステム等の装置のように、高速回転す
る羽根によりトナー粒子をケーシングの内側に遠心力に
より押しつけ、圧縮力又は/及び摩擦力等の力によりト
ナー粒子に機械的衝撃力を加える方法が挙げられる。
【0206】本発明においては、機械的衝撃を加える処
理を行う場合には、処理時の雰囲気温度をトナー粒子の
ガラス転移点Tg付近の温度(Tg±30℃)とするこ
とが、凝集防止、生産性の観点から好ましい。さらに好
ましくは、処理時の雰囲気温度がトナーのガラス転移点
Tg±20℃の範囲の温度で、熱機械的衝撃によるトナ
ー粒子の恭敬か処理を行うことが、導電性微粒子を有効
に働かせるのに特に有効である。
【0207】また、バッチ式の装置として、奈良機械
(株)製として商品化されているハイブリタイゼーショ
ンシステムを用いるのも好ましい例の一つである。
【0208】粉砕法により得られるトナー粒子の形状を
制御するには、結着樹脂等のトナー粒子構成材料の選択
及び粉砕時の条件を適宜設定することで可能であるが、
気流式粉砕機でトナー粒子の円形度を高めようとすると
生産性が低下し易く、機械式粉砕機を用いてトナー粒子
の円形度を高める条件を設定することが好ましい。
【0209】本発明においては、トナー粒子の粒度分布
をシャープにしておくことが好ましく、そのため、分級
工程において多分割分級機を用いることが生産性の点で
好ましい。また、1.00μm以上2.00μm未満の
粒径範囲のトナー粒子の超微粒子を少なくするために
は、粉砕工程において機械式粉砕機を用いることが好ま
しい。
【0210】上記のようにして得られたトナー粒子に
(外部)添加剤を加え混合機により混合し、さらに必要
に応じ篩を通過させることで、本発明に係る現像剤を製
造することができる。
【0211】粉砕法によってトナー粒子を製造する場合
に用いられる製造装置としては、例えば混合機として
は、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミ
キサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社
製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロ
ミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミ
キサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツ
ボー社製)が挙げられ、混練機としては、KRCニーダ
ー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss
社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX
二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄
工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、
ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山
社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製
作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が
挙げられ、粉砕機としては、カウンタージェットミル、
ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社
製);lDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニュ
ーマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工
所社製);ウルマックス(8曹エンジニアリング社
製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社
製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル
(ターボ工業社製)が挙げられ、この中でもクリプトロ
ン、ターボミル等の機械式粉砕機を用いることがより好
ましい。分級機としては、クラッシール、マイクロンク
ラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セ
イシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エ
ンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプ
レックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミク
ロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディ
スパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社
製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げら
れ、この中でもエルボージェット等の多分割分級機を用
いることがより好ましい。粗粒などをふるい分けるため
に用いられる篩い装置としては、ウルトラソニック(晃
栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿
工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社
製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリー
ナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社
製);円形振動篩い等が挙げられる。
【0212】次に、本発明に関わる現像装置、現像剤担
持体及び現像剤を好適に用いることができる本発明のプ
ロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に
ついて説明する。
【0213】本発明のプロセスカートリッジの第一の態
様は、潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によ
って現像剤像として可視化し、この可視化された現像剤
像を転写材に転写することにより画像形成をするための
プロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッ
ジは静電潜像を担持するための潜像担持体と、該潜像担
持体を帯電するための帯電手段と、前記潜像担持体に形
成された静電潜像を、先述の現像剤を用いて現像するこ
とにより現像剤像を形成するための現像装置とを少なく
とも有し、前記現像装置及び前記潜像担持体は一体化さ
れ、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着される構
成をとっており、前記現像装置は、現像剤を収容するた
めの現像容器、該現像容器に収容されている前記現像剤
を担持し、現像領域に搬送する先述の現像剤担持体、及
び該現像剤担持体上に担持される現像剤の層厚を規制す
るための現像剤層厚規制部材を少なくとも有し、前記帯
電手段は、該帯電手段と潜像担持体との当接部に、前記
現像剤が有する導電性微粒子が介在した状態で電圧を印
加することによって、前記潜像担持体の帯電を行なうこ
とを特徴とするものである。
【0214】本発明のプロセスカートリッジの第二の態
様は、潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によ
って現像剤像として可視化し、この可視化された現像剤
像を転写材に転写することにより画像形成をするための
プロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッ
ジは静電潜像を担持するための潜像担持体と、該潜像担
持体を帯電するための帯電手段と、前記潜像担持体に形
成された静電潜像を、現像剤を用いて現像を行なうこと
により現像剤像として可視化するとともに、該現像剤像
が記録媒体たる転写材に転写された後に、前記潜像担持
体上に残留した現像剤を回収するための現像装置とを少
なくとも有し、前記現像装置及び前記潜像担持体は一体
化され、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着され
る構成をとっており、前記現像剤は先述した構成からな
り、前記現像装置は、現像剤を収容するための現像容
器、該現像容器に収容されている前記現像剤を担持し、
現像領域に搬送する先述の現像剤担持体、及び該現像剤
担持体上に担持される現像剤の層厚を規制するための現
像剤層厚規制部材を少なくとも有しているものである。
【0215】また、本発明の画像形成装置の第一の態様
は、静電潜像を担持するための潜像担持体、該潜像
担持体を帯電するための帯電手段、現像剤を担持しな
がら、該潜像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送
する現像剤担持体を備え、該潜像担持体に形成された静
電潜像を、前記現像剤担持体に担持されている現像剤を
用いて現像を行なうことにより現像剤像を得るための現
像装置、上記潜像担持体に担持されている現像剤像を
記録媒体たる転写材に転写するための転写装置、該転
写材を定着部位を移動通過させることにより、転写材上
の現像剤像を転写材面に定着させるための定着手段を少
なくとも有する画像形成装置であって、前記現像剤及び
前記現像剤担持体は、先述の構成をとったものであり、
前記帯電手段は、該帯電手段と潜像担持体との当接部
に、前記現像剤が有する前記導電性微粒子が介在した状
態で電圧を印加することによって、前記潜像担持体の帯
電を行なうものである。
【0216】本発明の画像形成装置の第二の態様は、
静電潜像を担持するための潜像担持体、該潜像担持体
を帯電するための帯電手段、現像剤を担持しながら、
該潜像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する現
像剤担持体を備え、該潜像担持体に形成された静電潜像
を、前記現像剤担持体に担持されている現像剤を用いて
現像を行なうことにより現像剤像を得るための現像装
置、上記潜像担持体に担持されている現像剤像を記録
媒体たる転写材に転写するための転写装置、該転写材
を定着部位を移動通過させることにより、転写材上の現
像剤像を転写材面に定着させるための定着手段を少なく
とも有する画像形成装置であって、前記現像剤及び前記
現像剤担持体は、先述した構成をとったものであり、前
記現像装置は、前記静電潜像を現像剤を用いて現像を行
なうことにより現像剤像として可視化するとともに、前
記現像剤像が前記転写材に転写された後に、前記潜像担
持体上に残留した現像剤を回収するものである。
【0217】更に本発明の画像形成方法の第一の態様
は、潜像担持体を帯電する帯電工程と、該帯電工程にお
いて帯電された潜像担持体の帯電面に、画像情報を静電
潜像として書き込む潜像形成工程と、前記静電潜像を、
現像剤を担持しながら、前記潜像担持体と対向する現像
領域に現像剤を搬送する現像剤担持体を備えた現像装置
を用いて現像し、現像剤像として可視化する現像工程
と、前記現像剤像を転写材に転写する転写工程、及び前
記転写材上に転写された現像剤像を定着手段により定着
する定着工程とを少なくとも有し、これら各工程を繰り
返して画像形成を行う画像形成方法であり、前記現像剤
及び前記現像剤担持体は先述の構成をとっており、前記
帯電工程は、少なくとも帯電手段と潜像担持体との当接
部に、前記現像剤が有する導電性微粒子が介在した状態
で電圧を印加することによって、前記潜像担持体の帯電
を行なう方法である。
【0218】本発明の画像形成方法の第二の態様は、潜
像担持体を帯電する帯電工程と、該帯電工程において帯
電された潜像担持体の帯電面に、画像情報を静電潜像と
して書き込む潜像形成工程と、前記静電潜像を、現像剤
を担持しながら、前記潜像担持体と対向する現像領域に
現像剤を搬送する現像剤担持体を備えた現像装置を用い
て現像し、現像剤像として可視化する現像工程と、前記
現像剤像を転写材に転写する転写工程、及び前記転写材
上に転写された現像剤像を定着手段により定着する定着
工程とを少なくとも有し、これら各工程を繰り返して画
像形成を行う画像形成方法において、前記現像剤及び前
記現像剤担持体は先述の構成をとっており、更に前記現
像工程は、前記静電潜像を可視化するとともに、前記現
像剤像が前記転写材に転写された後に、前記潜像担持体
上に残留した現像剤を回収する工程を有する画像形成方
法である。
【0219】即ち上記プロセスカートリッジ、画像形成
装置及び画像形成方法の夫々第一の態様は、帯電工程が
少なくとも潜像担持体とこの潜像担持体に当接する帯電
部材との当接部に、上記現像剤の成分が介在した状態
で、帯電部材に電圧を引加することにより潜像担持体を
帯電する、所謂接触帯電方法を用いたものである。
【0220】また上記プロセスカートリッジ、画像形成
装置及び画像形成方法の夫々第二の態様は、現像工程が
現像剤像を転写材に転写した後に潜像担持体上に残留し
た現像剤を回収する工程を兼ねる、所謂現像同時クリー
ニング法を用いたものである。
【0221】以下、本発明のプロセスカートリッジ、画
像形成装置及び画像形成方法ついて詳細に説明する。
【0222】まず、帯電工程は、帯電手段としてのコロ
ナ帯電器等の非接触型の帯電装置、または被帯電体であ
る潜像担持体に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラ
シ型、磁気ブラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材
(接触帯電部材・接触帯電器)を接触させ、この帯電部
材(以下「接触帯電部材」と表記する)に所定の帯電バ
イアスを印加して、被帯電体面を所定の極性および電位
に帯電させる接触帯電装置によって行われる。本発明に
おいては、コロナ帯電器等の非接触型の帯電装置と比較
して低オゾン、低電力等の利点がある接触帯電装置を用
いることが好ましい。
【0223】また、潜像担持体上の転写残トナー粒子
は、形成する画像のパターンに対応するものと、画像の
形成されていない部分の、所謂カブリトナーに起因する
ものが考えられる。形成する画像のパターンに対応する
転写残トナー粒子は、現像同時クリーニングでの完全な
回収が困難であり、回収が不十分であると回収不良のト
ナー粒子がそのまま次に形成される画像に現れてパター
ンゴーストを生ずる。このような画像のパターンに対応
する転写残トナー粒子は、転写残トナー粒子のパターン
をならすことによって現像同時クリーニングでの回収性
を大幅に向上させることができる。例えば、現像工程が
接触現像プロセスであれば、現像剤を担持する現像剤担
持体の移動速度と、現像剤担持体に接触している潜像担
持体の均度に相対的速度差を持たせることで、転写残ト
ナー粒子のパターンを均すと同時に転写残トナー粒子を
効率良く回収することができる。しかしながら、画像形
成中の電源の瞬断または紙詰まり時のように多量の転写
残トナー粒子が潜像担持体上に残る場合には、転写残ト
ナー粒子が潜像担持体上に残ったパターンで画像露光等
の潜像形成を阻害するためのパターンゴーストを生ず
る。これに対し、接触帯電装置を用いた場合は、接触帯
電部材によって転写残トナー粒子のパターンを均すこと
で、現像工程が非接触現像プロセスであっても転写残ト
ナー粒子を効率良く回収することができ、回収不良によ
るパターンゴーストの発生を防止することができる。ま
た、多量の転写残トナー粒子が潜像担持体上に残る場合
にも、接触帯電部材が一旦転写残トナー粒子を堰き止
め、転写残トナー粒子のパターンを均して徐々に転写残
トナー粒子を潜像担持体上に吐き出すことにより、潜像
形成阻害によるパターンゴーストを防止することができ
る。多量の転写残トナー粒子が接触帯電部材に堰き止め
られる場合の接触帯電部材の汚染による潜像担持体の帯
電性の低下に関しては、本発明の特定の現像剤を用いる
ことで潜像担持体の一様帯電性の低下を実用上問題ない
範囲にまで低減することができる。この点からも、本発
明においては接触帯電装置を用いることが好ましい。
【0224】本発明においては、帯電部材の表面におけ
る移動速度と潜像担持体の表面における移動速度との間
に、相対的速度差を設けることが好ましい。帯電部材の
表面における移動速度と潜像担持体の表面における移動
速度との間に相対的速度差を設けると、接触帯電部材と
潜像担持体との間での大幅なトルクの増大、接触帯電部
材及び潜像担持体表面の顕著な削れ等を生じるが、接触
帯電部材と潜像担持体との接触部に現像剤が有する成分
を介在させることにより、潤滑効果(摩擦低減効果)が
得られ、大幅なトルクの増大や顕著な削れを伴うことな
く速度差を設けることが可能となる。
【0225】また、潜像担持体と潜像担持体に接触する
帯電部材との接触部に介在する現像剤の有する成分が、
少なくとも上述の導電性微粒子を含有することが好まし
い。更には、この接触部に介在する現像剤成分全体に対
する導電性微粒子の含有比率が、上記本発明の現像剤に
含有される導電性微粒子(本発明の画像形成に供される
前の現像剤中の導電性微粒子)の含有比率よりも高いこ
とがより好ましい。上記接触部に介在する現像剤の有す
る成分が、少なくとも導電性微粒子を含有することで、
潜像担持体と接触帯電部材との間の導通路が確保され、
接触帯電部材への転写残トナー粒子の付着或いは混入に
よる潜像担持体の一様帯電性の低下を抑制することがで
きる。また、上記接触部に介在する現像剤成分全体に対
する導電性微粒子の含有比率が、上記本発明の現像剤に
含有される導電性微粒子の含有比率よりも高いことによ
り、接触帯電部材への転写残トナー粒子の付着或いは混
入による潜像担持体の一様帯電性の低下をより安定して
抑制することができる。更に、本発明の現像剤を用いる
ことで、帯電部において接触帯電部材と潜像担持体との
相対移動速度を比較的大きく持たせた場合でも、優れた
潤滑性を発揮する1.00μm以上2.00μm未満の
粒径範囲の粒子を多く含む導電性微粒子が帯電部に供給
されることで、接触帯電部材及び潜像担持体表面の削れ
及び傷を抑制することができる。
【0226】接触帯電部材に対する印加帯電バイアス
は、直流電圧のみであっても潜像担持体の良好な帯電性
を得ることが可能であるが、直流電圧に交番電圧(交流
電圧)を重畳したものであってもよい。このような交番
電圧の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使
用可能である。また、交番電圧は、直流電源を周期的に
オン/オフすることによって形成されたパルス波の電圧
であっても良い。このように、交番電圧としては、周期
的にその電圧値が変化するような波形を有するバイアス
が使用できる。
【0227】本発明において、接触帯電部材に対する印
加帯電バイアスは、放電生成物を生じない範囲で印加す
ることが好ましい。すなわち、接触帯電部材と被帯電体
(潜像担持体)との間の放電開始電圧よりも低いことが
好ましい。また、直接注入帯電機構が支配的である帯電
方法であることが好ましい。
【0228】現像同時クリーニング方法では、潜像担持
体上に残余する絶縁性の転写残トナー粒子が接触帯電部
材に接触し、付着或いは混入することで潜像担持体の帯
電性が低下するが、放電帯電機構が支配的である帯電方
法の場合には、接触帯電部材表面に付着した現像剤層が
放電電圧を阻害する抵抗となるあたりから、潜像担持体
の帯電性の低下が急激に起こる。これに対し、直接注入
帯電機構が支配的である帯電方法の場合には、接触帯電
部材に付着或いは混入した転写残トナー粒子が接触帯電
部材表面と被帯電体との接触確率を低下させることによ
り被帯電体(潜像担持体)の一様帯電性が低下し、これ
が静電潜像のコントラスト及び均一性の低下となり、画
像濃度を低下させる或いはカブリを増大させる。放電帯
電機構および直接注入帯電機構の帯電性低下のメカニズ
ムに基づくと、少なくとも潜像担持体と潜像担持体に接
触する帯電部材との接触部に導電性微粒子を介在させる
ことによる潜像担持体の帯電性低下の防止効果及び帯電
促進効果は、直接注入帯電機構においてより顕著であ
り、直接注入帯電機構に本発明の現像剤を適用すること
が好ましい。
【0229】すなわち、放電帯電機構において潜像担持
体と潜像担持体に接触する帯電部材との接触部に少なく
とも導電性微粒子を介在させることによって、転写残ト
ナー粒子が接触帯電部材に付着或いは混入して形成する
トナー層が帯電部材から潜像担持体への放電電圧を阻害
する抵抗とならないようにするためには、潜像担持体と
潜像担持体に接触する帯電部材との接触部およびその近
傍の帯電領域に介在する現像剤成分全体に対する導電性
微粒子の含有比率をより大きくしなければならない。従
って、多量の転写残トナー粒子が接触帯電部材に付着或
いは混入する場合には、接触帯電部材に付着或いは混入
したトナー層が放電電圧を阻害する抵抗とならないよう
に付着或いは混入する転写残トナー粒子量を制限するた
めに、潜像担持体上により多くの転写残トナー粒子を吐
き出さねばならず、潜像形成を阻害し易くなるのであ
る。これに対し、直接注入帯電機構においては、少なく
とも潜像担持体と潜像担持体に接触する帯電部材との接
触部に導電性微粒子を介在させることによって、容易に
導電性微粒子を介して接触帯電部材と被帯電体との接触
点を確保でき、接触帯電部材に付着或いは混入した転写
残トナー粒子が接触帯電部材と被帯電体との接触確率を
低下させることを防止し、潜像担持体の帯電性の低下を
抑制することができる。
【0230】特に、接触帯電部材の表面における移動速
度と潜像担持体の表面における移動速度との間に相対的
速度差を設ける場合、潜像担持体と接触帯電部材との接
触部に介在する現像剤成分全体の量が接触帯電部材と潜
像担持体との摺擦によって制限されることで潜像担持体
の帯電阻害をより確実に抑制し、かつ接触帯電部材と潜
像担持体の接触部において導電性微粒子が潜像担持体に
接触する機会を格段に増加することで、接触帯電部材と
潜像担持体のより高い接触性を得ることができ、導電性
微粒子を介しての潜像担持体への直接注入帯電をより促
進することができる。これに対して、放電帯電は潜像担
持体と接触帯電部材との接触部ではなく、潜像担持体と
接触帯電部材とが非接触で微小間隙を有する領域で放電
が行われるため、接触部に介在する現像剤成分全体の量
が制限されることによる帯電阻害を抑制する効果が期待
できない。この観点からも、本発明においては直接注入
帯電機構が支配的である帯電方法を用いることが好まし
く、放電帯電機構に頼らない直接注入帯電機構が支配的
である帯電方法を実現するために、接触帯電部材に対す
る印加帯電バイアスは、接触帯電部材と被帯電体(潜像
担持体)との間の放電開始電圧よりも低いことが好まし
い。
【0231】接触帯電部材の表面における移動速度と潜
像担持体の表面における移動速度との間に相対的速度差
を設ける構成としては、接触帯電部材を回転駆動するこ
とによって速度差を設けることが好ましい。
【0232】また、帯電部材の表面における移動方向と
潜像担持体の表面における移動方向とは、互いに逆方向
であることが好ましい。すなわち、帯電部材と潜像担持
体は互いに逆方向に移動することが好ましい。接触帯電
部材に持ち運ばれる潜像担持体上の転写残トナー粒子を
接触帯電部材に一時的に回収し均す効果を高めるため
に、接触帯電部材と潜像担持体は互いに逆方向に移動さ
せることが好ましい。例えば、接触帯電部材を回転駆動
し、さらに、その回転方向は潜像担持体表面の移動方向
とは逆方向に回転するように構成することが望ましい。
すなわち、逆方向回転で潜像担持体上の転写残トナー粒
子を一旦潜像担持体から引き離し帯電を行うことによ
り、優位に直接注入帯電を行うこと、及び潜像形成の阻
害を抑制することが可能である。更には、転写残トナー
粒子のパターンをならす効果を高めることで、転写残ト
ナー粒子の回収性を高め、回収不良によるパターンゴー
ストの発生をより確実に防止することが可能となる。
【0233】帯電部材を潜像担持体表面の移動方向と同
じ方向に移動させて相対的速度差をもたせることも可能
である。しかし、直接注入帯電の帯電性は潜像担持体の
移動速度と潜像担持体の移動遠度に対する帯電部材の相
対移動速度との比に依存するため、逆方向と同じ相対移
動速度比を得るには、順方向では帯電部材の移動速度が
逆方向の時に比べて大きくなるので、帯電部材を逆方向
に移動させる方が移動速度の点で有利である。また、転
写残トナー粒子のパターンを均す効果においても、帯電
部材を潜像担持体表面の移動方向と逆方向に移動させる
方が有利である。
【0234】本発明においては、潜像担持体の移動速度
と帯電部材の移動速度の比(相対移動速度比)は、10
〜500%であることが好ましく、20〜400%であ
ることがより好ましい。相対移動速度比が、上記範囲よ
りも小さい場合には、接触帯電部材と潜像担持体との接
触確率を増加させることが十分にはできず、直接注入帯
電による潜像担持体の帯電性を維持することが難しい場
合がある。更に、上述の潜像担持体と接触帯電部材との
接触部に介在する導電性微粒子の量を接触帯電部材と潜
像担持体との摺擦によって制限することにより潜像担持
体の帯電阻害を抑制する効果、及び転写残トナー粒子の
パターンを均し現像同時クリーニングでの現像剤の回収
性を高める効果が十分には得られない場合もある。相対
移動速度比が、上記範囲よりも大きい場合には、帯電部
材の移動速度を高めることとなるために、潜像担持体と
接触帯電部材との接触部に持ち連ばれた現像剤成分が飛
散することによる装置内の汚染を生じ易く、潜像担持体
及び接触帯電部材が摩耗し易くなる、或いは傷の発生を
生じ易くなり短寿命化する傾向がある。
【0235】また、帯電部材の移動速度が0である場合
(帯電部材が静止している状態)は、帯電部材の潜像担
持体との接触点が定点となるため、帯電部材の潜像担持
体への接触部の摩耗または劣化を生じ易く、潜像担持体
の帯電阻害を抑制する効果及び転写残トナー粒子のパタ
ーンをならし、現像同時クリーニングでの現像剤の回収
性を高める効果が低下しやすく好ましくない。
【0236】ここで記述した相対的速度差を示す相対移
動速度比は次式で表すことができる。なお、ここで帯電
部材の移動速度をVc、潜像担持体の移動速度をVpと
し、帯電部材の移動速度は接触部において帯電部材表面
が潜像担持体表面と同じ方向に移動するときを潜像担持
体の移動速度と同符号の値としている。
【0237】相対移動速度比(%)=|[(Vc−V
p)/Vp]×100|
【0238】本発明においては、潜像担持体上の転写残
トナー粒子を一時的に帯電部材に回収するとともに、導
電性微粒子を帯電部材に担持し、潜像担持体と帯電部材
との接触部を設けて直接注入帯電を優位に実行するため
に、接触帯電部材が弾性を有することが好ましい。ま
た、接触帯電部材によって転写残トナー粒子のパターン
をならすことで転写残トナー粒子の回収性を高める上で
も、接触帯電部材が弾性を有することが好ましい。
【0239】また、本発明においては、帯電部材に電圧
を印加することにより潜像担持体を帯電するために、帯
電部材は導電性であることが好ましい。従って、帯電部
材は弾性導電ローラ、磁性粒子を磁気拘束させた磁気ブ
ラシ部を有し、該磁気ブラシ部を被帯電体に接触させた
磁気ブラシ接触帯電部材、または導電性繊維からなるブ
ラシであることが好ましい。帯電部材の構成が簡易化で
きる点で、帯電部材は弾性導電ローラ或いは導電性を有
するブラシローラであることがより好ましく、帯電部材
に付着或いは混入する現像剤成分(例えば、転写残トナ
ー粒子や導電性微粉末)を飛散することなく安定して保
持しやすい点で、帯電部材は弾性導電ローラであること
が特に好ましい。
【0240】ローラ部材としての弾性導電ローラの硬度
は、硬度が低すぎると形状が安定しないために被帯電体
との接触性が悪くなり、更に、帯電部材と潜像担持体と
の接触部に介在する導電性微粒子が弾性導電ローラ表層
を削る、或いは傷つけてしまうため、潜像担持体の安定
した帯電性が得られない。また、硬度が高すぎると被帯
電体との間に帯電接触部を確保できないだけでなく、被
帯電体(潜像担持体)表面へのミクロな接触性が悪くな
るので、潜像担持体の安定した帯電性が得られない。更
には、転写残トナー粒子のパターンを均す効果が低下し
て転写残トナー粒子の回収性を高めることができなくな
る。そこで、帯電接触部及びならし効果が十分得られる
ように、潜像担持体への弾性導電口ーラの接触圧を高め
ると、接触帯電部材或いは潜像担持体の削れ、傷等が発
生し易くなる。これらの観点よりローラ部材としての弾
性導電ローラのアスカーC硬度は20〜50の範囲であ
ることが好ましく、25〜50の範囲であることがより
好ましく、25〜40の範囲であることがさらに好まし
い。ここで、アスカーC硬度は、JlS K6301で
規定されるスプリング式硬度計アスカーC(高分子計器
株式会社製)を用いて測定される硬度である。本発明に
おいては、荷重を9.8Nとし、ローラの形態において
測定を行なった。
【0241】本発明においては、接触帯電部材としての
ローラ部材表面は、導電性微粒子を安定して保持させる
ために微少なセルまたは凹凸を有していることが好まし
い。
【0242】また、導電性弾性ローラは弾性を持たせて
潜像担持体との十分な接触状態を得ると同時に、移動す
る潜像担持体を充電するのに十分低い抵抗を有する電極
として機能することが重要である。一方では、潜像担持
体にピンホールなどの欠陥部位が存在した場合に、電圧
のリークを防止する必要がある。被帯電体として電子写
真用感光体等の潜像担持体を用いた場合、十分な帯電性
と耐リークを得るには、導電性弾性ローラの抵抗は、1
3〜108Ω・cmであることが好ましく、104〜1
7Ω・cmであることがより好ましい。導電性弾性ロ
ーラの抵抗は、ローラに49N/mの当接圧があたるよ
う直径30mmの円筒状アルミドラムにローラを圧着し
た状態で、芯金とアルミドラムとの間に100Vを印加
し、計測することができる。
【0243】例えば、導電性弾性ローラは芯金上に可撓
性部材としてのゴムあるいは発泡体の中抵抗層を形成す
ることにより作製される。中抵抗層は樹脂(例えばウレ
タン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化
剤、発泡剤等により処方され、芯金の上にローラ状に形
成され、その後必要に応じて切削、表面を研磨して形状
を整え導電性弾性ローラを作製することができる。
【0244】導電性弾性ローラの材質としては、弾性発
泡体に限定するものでは無く、弾性体の材料として、エ
チレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPD
M)、ウレタン、ブタジエンアクリロニトリルゴム(N
BR)、シリコーンゴムやイソプレンゴム等に抵抗調整
のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質
を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものが挙
げられる。また、導電性物質を分散せずに、或いは導電
性物質と併用してイオン導電性の材料を用いて抵抗調整
をすることも可能である。
【0245】導電性弾性ローラは被帯電体である潜像担
持体に対して、弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて
配設され、導電性弾性ローラと潜像担持体との接触部で
ある帯電接触部が形成される。この帯電接触部の幅は特
に制限されるものではないが、導電性弾性ローラと潜像
担持体とが安定して密な密着性を得るために1mm以
上、より好ましくは2mm以上であることが好ましい。
【0246】また、本発明の帯電工程に用いられる帯電
部材は、導電性繊維からなるブラシ(ブラシ部材)に電
圧を印加することにより潜像担持体を帯電するものであ
っても良い。このような接触帯電部材としての帯電ブラ
シは、一般に用いられている繊維に導電材を分散させて
抵抗調整されたものを用いることができる。繊維として
は、一般に知られている繊維が使用可能であり、例えば
ナイロン、アクリル、レーヨン、ポリカーボネート、ポ
リエステル等が挙げられる。導電材としては、一般に知
られているものが使用可能であり、例えば、ニッケル、
鉄、アルミニウム、金、銀等の導電性金属或いは酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化チタン
等の導電性の金属酸化物、更にはカーボンブラック等の
導電粉が挙げられる。なおこれら導電材は必要に応じ疎
水化、抵抗調整の目的で表面処理が施されていてもよ
い。なお、使用に際しては、繊維との分散性や生産性を
考慮して上記導電材を適宜選択して用いる。
【0247】接触帯電部材としての帯電ブラシには、固
定型と回動可能なロール状のものがある。ロール状の帯
電ブラシとしては、例えば導電性繊維をパイル地にした
テープを金属製の芯金にスパイラル状に巻き付けてロー
ルブラシとしたものがある。導電性繊維は、繊維の太さ
が1デニール〜20デニール(繊維径10〜500μm
程度)、ブラシの繊維の長さは1〜15mm、ブラシ密
度は1平方インチ当たり1万本〜30万本(1平方メー
トル当たり1.5×107本〜4.5×108本)のもの
が好ましく用いられる。
【0248】帯電ブラシは、極力ブラシ密度の高い物を
使用することが好ましく、1本の繊維を数本〜数百本の
微細な繊維から作ることも好ましい。例えば、300デ
ニール/50フィラメントのように300デニールの微
細な繊維を50本束ねて1本の繊維として植毛すること
も可能である。しかしながら、本発明においては、直接
注入帯電の帯電ポイントを決定しているのは、主には帯
電部材と像担持体との帯電接触部及びその近傍の導電性
微粒子の介在密度に依存しているため、帯電部材の選択
の範囲は広められている。
【0249】帯電ブラシの抵抗値は、弾性導電性ローラ
の場合と同様に、潜像担持体の十分な帯電性と耐リーク
を得るためには103〜108Ω・cmであることが好ま
しく、より好ましくは104〜107Ω・cmである。
【0250】帯電ブラシの材質としては、ユニチカ
(株)製の導電性レーヨン繊維REC−B、REC−
C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)
製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネ
ボウ製のベルトロン、クラレ(株)製のクラカーボ、レ
ーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)
製のローバル等があるが、環境安定性の点でREC−
B、REC−C、REC−M1、REC−M10を用い
ることが特に好ましい。
【0251】また、接触帯電部材が可撓性を有している
ことが、接触帯電部材と潜像担持体の接触部において導
電性微粒子が潜像担持体に接触する機会を増加させ、高
い接触性を得ることができ、直接注入帯電性を向上させ
る点で好ましい。つまり、接触帯電部材が導電性微粒子
を介して密に潜像担持体に接触して、接触帯電部材と潜
像担持体の接触部に存在する導電性微粒子が潜像担持体
表面を隙間なく摺擦することで、接触帯電部材による潜
像担持体の帯電は、放電現象を用いない、導電性微粒子
を介した安定かつ安全な直接注入帯電が支配的となる。
従って、導電性微粒子を介しての直接注入帯電を適用す
ることにより、従来の放電帯電によるローラ帯電等では
得られなかった高い帯電効率が得られ、接触帯電部材に
印加した電圧とほぼ同等の電位を潜像担持体に与えるこ
とができる。更に、接触帯電部材が可撓性を有している
ことで、多量の転写残トナー粒子が接触帯電部材に供給
された場合に、一時的に転写残トナー粒子を堰き止める
効果及び転写残トナー粒子のパターンをならす効果が高
まることで、潜像形成阻害及び転写残トナー粒子の回収
不良による画像不良の発生をより確実に防止することが
できる。
【0252】潜像担持体と接触帯電部材との接触部にお
ける導電性微粒子の介在量は、少なすぎると導電性微粒
子による潤滑効果が十分に得られず、潜像担持体と接触
帯電部材との摩擦が大きくなるため、接触帯電部材を潜
像担持体に対して速度差を持って回転駆動させることが
困難となる。つまり、導電性微粒子の介在量が少ないと
駆動トルクが過大となり、無理に回転させると接触帯電
部材や潜像担持体の表面が削れやすくなる。更に導電性
微粒子による接触機会増加の効果が十分には得られない
こともあり、潜像担持体の良好な帯電性能が得られない
場合がある。一方、上記接触部における導電性微粒子の
介在量が多すぎると、導電性微粒子の接触帯電部材から
の脱落が著しく増加し、画像露光の遮光等の潜像形成阻
害を起こして作像上に悪影響が出やすい。
【0253】本発明者らの検討によると、潜像担持体と
接触帯電部材との接触部における導電性微粒子の介在量
は、103個/mm2以上であることが好ましく、104
個/mm2以上であることがより好ましい。この導電性
微粒子の介在量が103個/mm2以上であることで、駆
動トルクが過大となることがなく、導電性微粒子による
潤滑効果が十分に得られる。介在量が103個/mm2
り低い場合は十分な潤滑効果と接触機会増加の効果が得
られ難く、潜像担持体の帯電性の低下が生じる傾向があ
る。
【0254】また、直接注入帯電方式を現像同時クリー
ニング画像形成における潜像担持体の一様帯電として適
用する場合には、転写残トナー粒子の帯電部材への付着
或いは混入による潜像担持体の帯電性の低下が懸念され
る。転写残トナー粒子の帯電部材への付着及び混入を抑
制し、または転写残トナー粒子の帯電部材への付着或い
は混入による潜像担持体の帯電阻害に打ち勝って、良好
な直接注入帯電を行うには、潜像担持体と接触帯電部材
との接触部における導電性微粒子の介在量が104個/
mm2以上であることが好ましい。介在量が104個/m
2より低いと、転写残トナー粒子が多い場合には潜像
担持体の帯電性が低下しやすくなる傾向がある。
【0255】帯電工程における潜像担持体上での導電性
微粒子の存在量の適正範囲は、導電性微粒子をどれぐら
いの密度で潜像担持体上に塗布することで、潜像担持体
の均一帯電性の効果が得られるかによっても決定され
る。
【0256】また、導電性微粒子の潜像担持体上での存
在量の上限値は、導電性微粒子が潜像担持体上に1層が
均一に塗布されるまでであり、それ以上塗布されても効
果が向上するわけではなく、逆に帯電工程後に過剰の導
電性微粉末が吐き出されることで露光光源を遮ったり、
散乱させたりという弊害が生じる。
【0257】塗布密度上限値は、導電性微粒子の粒径や
接触帯電部材の導電性微粒子の保持性等によっても変わ
ってくるために、一概にはいえないが、敢えて記述する
ならば導電性微粒子が潜像担持体上に1層が均一に塗布
される量が上限とすることができる。
【0258】導電性微粒子の潜像担持体上での存在量
は、導電性微粒子の粒径等にもよるが、5×105個/
mm2を超えると、導電性微粒子の潜像担持体からの脱
落が著しく増加する傾向にあり、画像形成装置内を汚染
するとともに、導電性微粉末自体の光透過性を問わず潜
像担持体への露光量不足が生じる場合がある。この存在
量が5×105個/mm2以下であれば、脱落する粒子量
も低く抑えられ、導電性微粒子の飛散による装置内の汚
染を低減するとともに、露光の阻害を改善できる。
【0259】更に、現像同時クリーニング工程におい
て、潜像担持体上での導電性微粒子の存在量による転写
残トナー粒子の回収性の向上効果についても実験を行っ
たところ、帯電後現像前の潜像担持体上での導電性微粒
子の存在量が102個/mm2を超えると、潜像担持体上
に導電性微粒子が存在しない場合と比較して明らかに転
写残トナー粒子の回収性が向上し、潜像担持体上に導電
性微粒子が一層均一に塗布される程度まで画像欠陥のな
い現像同時クリーニングによる画像が得られた。転写後
帯電前の潜像担持体上での導電性微粒子の存在量の場合
と同様に、導電性微粒子の存在量が5×105個/mm2
を超えるあたりから、徐々に導電性微粒子の潜像担持体
からの脱落が顕著となり、潜像形成に影響を与えカブリ
が増加する傾向が見られた。
【0260】すなわち、潜像担持体と接触帯電部材との
接触部における導電性微粒子の介在量を103個/mm2
以上に設定し、且つ潜像担持体上の導電性微粒子の存在
量を102個/mm2以上とし5×105個/mm2を大き
く超えないように設定することが、潜像担持体の帯電性
が良好であり、転写残トナー粒子の回収性が良好であ
り、装置内汚染や露光阻害による画像欠陥のない画像を
形成するためには好ましい。潜像担持体と接触帯電部材
との接触部における導電性微粒子の介在量は10 4個/
mm2以上に設定することがより好ましい。
【0261】潜像担持体と接触帯電部材との接触部にお
ける導電性微粒子の介在量と潜像形成工程での潜像担持
体上の導電性微粒子の存在量との関係は、潜像担持体
と接触帯電部材との接触部への導電性微粒子の供給量、
潜像担持体及び接触帯電部材への導電性微粒子の付着
性、接触帯電部材の導電性微粒子に対する保持性、
潜像担持体の導電性微粒子に対する保持性等の要因があ
るため、一概には決定されない。実験的には、潜像担持
体と接触帯電部材との接触部における導電性微粒子の介
在量が103〜106個/mm2の範囲において、潜像担
持体上に脱落した粒子の存在量(潜像形成工程での潜像
担持体上の導電性微粒子の存在量)を測ると102〜1
5個/mm2であった。
【0262】帯電接触部での導電性微粒子の介在量及び
潜像形成工程での潜像担持体上の導電性微粒子の存在量
の測定方法について述べる。帯電部での導電性微粒子の
介在量は接触帯電部材と潜像担持体の接触面部における
値を直接測ること力好ましいが、接触部を形成する接触
帯電部材の表面の移動方向が潜像担持体の表面の移動方
向とは逆方向である場合、接触帯電部材に接触する前に
潜像担持体上に存在した粒子の多くは逆方向に移動しな
がら接触する帯電部材に剥ぎ取られることから、本発明
では接触面部に到達する直前の接触帯電部材表面の粒子
量をもって介在量としている。具体的には、帯電バイア
スを印加しない状態で潜像担持体及び弾性導電性ローラ
の回転を停止し、潜像担持体及び弾性導電性ローラの表
面をビデオマイクロスコープ(OLYMPUS製OVM
1000N)及びデジタルスチルレコーダ(DELTI
S製SR−3100)で撮影する。弾性導電性ローラに
ついては、弾性導電性ローラを潜像担持体に当接するの
と同じ条件でスライドガラスに当接し、スライドガラス
の背面からビデオマイクロスコープにて接触面を100
0倍の対物レンズで10箇所以上撮影した。得られたデ
ジタル画像から個々の粒子を領域分離するため、ある閾
値を持って2値化処理し、粒子の存在する領域の数を所
望の画像処理ソフトを用いて計測する。また、潜像担持
体上の存在量についても潜像担持体上を同様のビデオマ
イクロスコープにて撮影し同様の処理を行い計測する。
【0263】潜像担持体上の導電性微粒子の存在量は、
上記と同様の手段で転写後帯電前及び帯電後現像前の潜
像担持体上を撮影して画像処理ソフトを用いて計測す
る。
【0264】本発明において、潜像担持体の最表面層の
体積抵抗が1×109〜1×1014Ω・cm、より好ま
しくは1×1010〜1×1014Ω・cmであることによ
り、より良好な潜像担持体の帯電性を与えることができ
好ましい。電荷の直接注入による帯電方式においては、
被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷の授
受が行えるようになる。このためには、最表面層の体積
抵抗値としては1×1014Ω・cm以下であることが好
ましい。一方、潜像担持体として静電潜像を一定時間保
持するためには、最表面層の体積抵抗値としては1×1
9Ω・cm以上であることが好ましい。高湿環境下に
おいても微小な潜像まで乱されることなく静電潜像を保
持するためには抵抗値として1×1010Ω・cm以上で
あることが好ましい。
【0265】更に、潜像担持体が電子写真感光体であ
り、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×10
9〜1×1014Ω・cmであることにより、プロセスス
ピードの速い装置においても、潜像担持体に十分な帯電
性を与えることができより好ましい。
【0266】また、潜像担持体はアモルファスセレン、
CdS、ZnO2、アモルファスシリコン又は有機系感
光物質の様な光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしく
は感光ベルトであることが好ましく、アモルファスシリ
コン感光層、又は有機感光層を有する感光体が特に好ま
しく用いられる。
【0267】有機感光層としては、感光層が電荷発生物
質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する単
一層型でもよく、又は電荷輸送層と電荷発生層を有する
機能分離型感光層であっても良い。導電性基体上に電荷
発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されている構造の
積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0268】潜像担持体の表面抵抗を調整することで、
更に安定して潜像担持体の均一な帯電を行うことができ
る。
【0269】潜像担持体の表面抵抗を調整することによ
って電荷注入をより効率化或いは促進する目的で、電子
写真感光体の表面に電荷注入層を設けることも好まし
い。電荷注入層は、樹脂中に導電性微粒子を分散させた
形態が好ましい。
【0270】本発明においては、潜像担持体の帯電面に
静電潜像を形成する潜像形成工程及び潜像形成手段が、
潜像担持体表面に静電潜像としての画像情報を像露光に
より書き込む工程及び像露光手段であることが好まし
い。静電潜像形成のための画像露光手段としては、デジ
タル的な潜像を形成するレーザー走査露光手段に限定さ
れるものではなく、通常のアナログ的な画像露光やLE
Dなどの他の発光素子でも構わないし、蛍光燈等の発光
素子と液晶シャッター等の組み合わせによるものなど、
画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであるな
ら構わない。
【0271】潜像担持体は静電記録誘電体等であっても
良い。この場合は、像担持体面としての誘電体面を所定
の極性、電位に一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、
電子銃等の除電手段で選択的に除電して目的の静電潜像
を書き込み形成する。
【0272】また、本発明においては、現像剤を担持す
る現像剤担持体表面は、潜像担持体表面の移動方向と同
方向に移動していてもよいし、逆方向に移動していても
よい。その移動方向が同方向である場合、潜像担持体の
移動速度に対して比で100%以上であることが望まし
い。100%未満であると画像品質が悪くなる場合があ
る。
【0273】現像剤担持体表面の移動速度の、潜像担持
体表面の移動速度に対する移動速度比が100%以上
(現像剤担持体表面の移動速度が、潜像担持体表面の移
動逮度よりも大きいまたは同じ)であれば、現像剤担持
体側から潜像担持体側へのトナー粒子の供給が十分に行
われるため、十分な画像濃度を得易く、導電性微粒子の
供給も十分に行われるため、潜像担持体の良好な帯電性
を得ることができる。
【0274】更に、現像剤担持体表面の移動速度が潜像
担持体表面の移動速度に対し、1.05倍〜3.0倍の
速度であることがより好ましい。移動速度比が高まるほ
ど現像部位に供給されるトナーの量は多く、潜像に対し
トナーの脱着頻度が多くなり、不要な部分は掻き落とさ
れ必要な部分には付与されるという繰り返しにより、転
写残トナー粒子の回収性が向上し、回収不良によるパタ
ーンゴーストの発生をより確実に抑制することができ
る。更には、潜像に忠実な画像が得られる。また、接触
現像プロセスにおいては、移動速度比が高まるほど潜像
担持体と現像剤担持体との摺擦により転写残トナー粒子
の回収性がより向上する。しかし、移動速度比が上記範
囲を大きく超えると、現像剤担持体上からの現像剤の飛
散によるカブリ、画像汚れを生じ易くなり、接触現像プ
ロセスでは潜像担持体あるいは現像剤担持体が摺擦によ
る摩耗や削れのために短寿命化し易くなる。現像剤担持
体上の現像剤量を規制する現像剤層厚規制部材が現像剤
を介して現像剤担持体に当接されている場合には、現像
剤層厚規制部材または現像剤担持体が摺擦による摩耗や
削れのために短寿命化し易い。上記観点から、現像剤担
持体表面の移動速度が潜像担持体表面の移動速度に対
し、1.1倍〜2.5倍の遠度であることがさらに好ま
しい。
【0275】本発明において、非接触型現像方法を適用
するために、現像剤担持体の潜像担持体に対する所定の
離間距離よりも、現像剤担持体上の現像剤層を薄く形成
することが好ましい。本発明によって、従来は困難であ
った非接触型現像方法を用いた現像同時クリーニング画
像形成を高い画像品位で実現することが可能となった。
現像工程において、潜像担持体に対して現像剤層を非接
触とし、潜像担持体の静電潜像を現像剤画像として可視
化する非接触型現像方法を適用することで、電気抵抗値
が低い導電性微粒子を現像剤中に多量に添加しても、現
像バイアスが潜像担持体へ注入することによる現像カブ
リが発生しない。そのため、良好な画像を得ることがで
きる。
【0276】また、現像剤担持体は潜像担持体に対して
100〜1000μmの離間距離を有して対向して設置
されることが好ましい。現像剤担持体の潜像担持体に対
する離間距離が上記範囲よりも小さすぎると、離間距離
の振れに対する現像剤の現像特性の変化が大きくなるた
め、安定した画像性を満足する画像形成装置を量産する
ことが困難となる。現像剤担持体の潜像担持体に対する
離間距離が上記範囲よりも大きいと、潜像担持体上の潜
像に対するトナー粒子の追従性が低下するために、解像
性の低下、画像濃度の低下等の画質低下を招きやすい。
また、潜像担持体上への導電性微粒子の供給性が低下し
易く、潜像担持体の帯電性が低下し易くなる。より好ま
しくは、現像剤担持体は潜像担持体に対して100〜6
00μmの離間距離を有して対向して設置されることで
ある。現像剤担持体の像担持体に対する離間距離が10
0〜600μmであることで、現像同時クリーニング工
程における転写残トナー粒子の回収性がより優位に行え
る。離間距離が上記範囲よりも大きいと、現像装置への
転写残トナー粒子の回収性が低下し、回収不良によるカ
ブリを生じ易くなる。
【0277】本発明では、現像剤担持体と潜像担持体と
の間に交番電界(交流電界)を形成して現像を行う現像
工程で現像されることが好ましい。交番電界は現像剤担
持体と像担持体との間に交番電圧を印加することにより
形成することができる。印加する現像バイアスは直流電
圧に交番電圧(交流電圧)を重畳したものであってもよ
い。
【0278】交番電圧の波形としては、正弦波、矩形
波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周
期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波
であっても良い。このように交番電圧の波形としては周
期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
【0279】現像剤を担持する現像剤担持体と潜像担持
体との間に、少なくともピークトゥーピークの電界強度
で3×106〜10×106V/m、周波数100Hz〜
5000Hzの交流電界(交番電界)を、現像バイアス
を印加することによって形成することが好ましい。現像
バイアスを印加することにより上記範囲の交流電界を形
成することで、現像剤中に添加された導電性微粒子が均
等に潜像担持体側に移行されやすく、帯電部において導
電性微粒子を介しての接触帯電部材と潜像担持体との均
一かつ緻密な接触を得ることで、潜像担持体の一様帯電
(特に直接注入帯電)を顕著に促進することができる。
また、交流電界を現像バイアスにより形成することで、
現像剤担持体と潜像担持体間に高電位差がある場合で
も、現像部における潜像担持体への電荷注入が生じない
ため、導電性微粒子を現像剤中に多量に添加しても、現
像バイアスが潜像担持体へ電荷注入することによる現像
かぶりが発生せず、良好な画像を得ることができる。現
像剤担持体と潜像担持体との間に現像バイアスを印加す
ることで形成される交流電界の強度が上記範囲よりも小
さいと、潜像担持体に供給される導電性微粒子の量が不
足しやすく、潜像担持体の一様帯電性が低下し易い。ま
た、現像力が小さいために画像濃度の低い画像となり易
い。一方、交流電界の強度が上記範囲よりも大きいと、
現像力が大き過ぎるために細線の潰れによる解像性の低
下、カブリの増大による画質低下及び潜像担持体の帯電
性の低下を生じ易く、現像バイアスの潜像担持体へのリ
ークによる画像欠陥を生じ易くなる。また、現像剤担持
体と潜像担持体との間に現像バイアスを印加することで
形成される交流電界の周波数が上記範囲よりも小さい
と、潜像担持体に均一に導電性微粒子が供給されにく
く、潜像担持体の一様帯電のむらを生じ易くなる。交流
電界の周波数が上記範囲よりも大きすぎると、潜像担持
体に供給される導電性微粒子の量が不足しやすく、潜像
担持体の一様帯電性が低下し易い。
【0280】さらに、現像剤を担持をする現像剤担持体
と潜像担持体との間に、少なくともピークトゥーピーク
の電界強度で4×106〜10×106V/m、周波数5
00〜4000Hzの交流電界(交番電界)を、現像バ
イアスを印加することによって形成することがより好ま
しい。上記範囲の交流電界を現像バイアスにより形成す
ることで、現像剤中に添加された導電性微粒子が均等に
潜像担持体側に移行されやすく、転写後の潜像担持体に
均一に導電性微粒子を塗布することができ、非接触型現
像方法を適用した場合においても高い転写残トナー粒子
の回収性が維持できる。
【0281】現像剤担持体と潜像担持体との間に現像バ
イアスを印加することで形成される交流電界の強度が上
記範囲よりも小さいと、現像装置への転写残トナー粒子
の回収性が低下し、回収不良によるカブリを生じ易くな
る。また、現像剤担持体と潜像担持体との間に現像バイ
アスを印加することで形成される交流電界の周波数が上
記範囲よりも小さいと、潜像に対するトナーの脱着頻度
が少なくなり、現像装置への転写残トナー粒子の回収性
が低下しやすく、画像品質も低下し易い。交流電界の周
波数が上記範囲よりも大きいと、電界の変化に追従でき
るトナー粒子が少なくなるために、転写残トナー粒子の
回収性が低下し、転写残トナー粒子の回収不良によるポ
ジゴーストを生じ易くなる。
【0282】本発明において、転写工程は現像工程によ
って形成された現像剤画像を中間転写体に転写した後
に、紙等の記録媒体に再転写する工程であっても良い。
すなわち、潜像担持体から現像剤画像の転写を受ける転
写材は転写ドラム等の中間転写体であってもよい。転写
材を中間転写体とする場合、中間転写体から紙などの記
録媒体に再度転写することで現像剤画像が得られる。中
間転写体を適用することで厚紙等の種々の記録媒体に関
わらず、潜像担持体上の転写残トナー粒子量を低減でき
る。
【0283】また、本発明において、転写時に転写部材
が転写材(記録媒体)を介して潜像担持体に当接してい
ることが好ましく良い。
【0284】潜像担持体と転写材を介して転写手段を当
接しながら潜像担持体上の現像剤画像を転写材に転写す
る接触転写工程では、転写手段の当接圧力としては線圧
2.94〜980N/mであることが好ましく、より好
ましくは19.6〜490N/mである。転写手段の当
接圧力が上記範囲よりも小さすぎると、転写材の搬送ず
れや転写不良の発生が起こりやすくなるため好ましくな
い。当接圧力が上記範囲よりも大きすぎる場合には、潜
像担持体表面の劣化やトナー粒子の付着を招き、結果と
して感光体表面へのトナー融着を生じる場合がある。
【0285】また、接触転写工程における転写手段とし
ては、転写ローラあるいは転写ベルトを有する装置が好
ましく使用される。転写ローラは少なくとも芯金と芯金
を被覆する導電性弾性層とを有し、導電性弾性層はポリ
ウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチ
レン(EPDM)の如き弾性材料に、カーボンブラッ
ク、酸化亜鉛、酸化スズ、炭化硅素のごとき導電性付与
剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を106
1010Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは
発泡肉質の層等による弾性体であることが好ましい。
【0286】転写ローラでの好ましい転写プロセス条件
としては、転写ローラの当接圧が2.94〜490N/
mであり、より好ましくは19.6〜294N/mであ
る。当接圧力としての線圧が上記範囲よりも小さすぎる
場合には、転写残トナー粒子が増加し潜像担持体の帯電
性を阻害し易くなる。転写手段の当接圧力が上記範囲よ
りも大きすぎると、押圧力により導電性微粒子が転写材
に転写され易くなり、導電性微粒子の潜像担持体または
接触帯電部材への供給量が減少することで、潜像担持体
の帯電促進効果が低下し、現像同時クリーニングでの転
写残トナー粒子の回収性が低下する。また、画像上での
トナーの飛び散りが増加する。
【0287】転写材を介して像担持体に転写手段を当接
させながらトナー画像を転写材に静電転写する接触転写
工程では、印加される直流電圧は±0.2〜±10kV
であることが好ましい。
【0288】また、本発明は、潜像担持体として直径が
30mm以下の小径の感光体を有する画像形成装置に対
し特に有効に用いられる。即ち、転写工程後かつ帯電工
程前に独立したクリーニング工程を有さないことで、帯
電、露光、現像、転写各工程の配置の自由度が高まり、
直径が30mm以下の小径の感光体と組み合わせて、画
像形成装置の小型化、省スペース化を達成できる。ベル
ト状感光体でも同様に各工程の配置の自由度が高まるこ
とで、画像形成装置の小型化、省スペース化を達成する
上で、当接部での曲率半径が25mm以下の感光体ベル
トを用いた画像形成装置に対しても有効である。
【0289】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定され
るものではない。
【0290】まず、現像剤に含有されるトナー粒子の製
造例、導電性微粒子の例及び現像剤の製造例について述
べる。
【0291】<トナー粒子の製造例1>結着樹脂として
スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸モノブチル共
重合体(共重合比75:15:10、Mn=5000、
Mw=30万、Tg=58℃)100質量部、磁性粉と
してマグネタイト(磁場795.8kA/m下で飽和磁
化が85Am2/kg、残留磁化が6Am2/kg、抗磁
力が5kA/m)90質量部、モノアゾ鉄錯体(負帯電
性制御剤)2質量部及びフィッシャートロプシュワック
ス(離型剤)4質量部をヘンシェルミキサーにて混合
し、混合物を130℃に加熱した二軸混練押し出し機に
より溶融混練し、得られた混練物を冷却後、粗粉砕し、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕した。さ
らに得られた微粉砕品をコアンダ効果を利用した多分割
分級装置で厳密に分級して、0.60μm以上159.
21μm未満の粒径範囲の粒度分布から求められる重量
平均粒径(D4)が6.9μmの負帯電性トナー粒子1
(T−1)を得た。また、DSCチャートの吸熱曲線に
おいて、最大吸収ピークは96℃に存在していた。
【0292】<トナー粒子の製造例2>結着樹脂として
テレフタル酸、フマル酸、トリメリット酸、エチレンオ
キサイド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド
付加ビスフェノールAをモル比で33:14:7:2
4:22加え、縮合重合して得られたポリエステル樹脂
(酸価:28、水酸基価:10、Mn=6000、Mw
=40万、Tg=60℃)100質量部、磁性粉として
マグネタイト(磁場795.8kA/m下で飽和磁化が
85Am2/kg、残留磁化が6Am2/kg、抗磁力が
5kA/m)90質量部、3,5−ジ−t−ブチルサリ
チル酸の鉄錯体(負帯電性制御剤)2質量部及び低分子
量ポリプロピレン(離型剤)4質量部をヘンシェルミキ
サーにて混合し、混合物を130℃に加熱した二軸混練
押し出し機により溶融混練し、得られた混練物を冷却
後、粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて
微粉砕した。さらに得られた微粉砕品をコアンダ効果を
利用した多分割分級装置で厳密に分級して、0.60μ
m以上159.21μm未満の粒径範囲の粒度分布から
求められる重量平均粒径(D4)が7.5μmの負帯電
性トナー粒子2(T−2)を得た。DSCチャートの吸
熱曲線において、最大吸収ピークは114℃に存在して
いた。
【0293】<トナー粒子の製造例3>結着樹脂として
スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸モノブチル共
重合体(共重合比75:15:10、Mn=5000、
Mw=30万、Tg=58℃)100質量部、磁性粉と
してマグネタイト(磁場795.8kA/m下で飽和磁
化が85Am2/kg、残留磁化が6Am2/kg、抗磁
力が5kA/m)90質量部、モノアゾ鉄錯体(負帯電
性制御剤)2質量部及びフィッシャートロプシュワック
ス(離型剤)4質量部をヘンシェルミキサーにて混合
し、混合物を130℃に加熱した二軸混練押し出し機に
より溶融混練し、得られた混練物を冷却後、粗粉砕し、
機械式粉砕装置を用いて微粉砕した。さらに得られた微
粉砕品をコアンダ効果を利用した多分割分級装置で厳密
に分級して、0.60μm以上159.21μm未満の
粒径範囲の粒度分布から求められる重量平均粒径(D
4)が6.0μmの負帯電性トナー粒子3(T−3)を
得た。なお、DSCチャートの吸熱曲線において、最大
吸収ピークは97℃に存在していた。
【0294】<トナー粒子の製造例4>磁性粉の代わり
に、着色剤としてカーボンブラックを7質量部用いる以
外は、トナー粒子の製造例1と同様にして重量平均粒径
が6.8μmの負帯電性トナー粒子4を得た。DSCチ
ャートの吸熱曲線において、最大吸収ピークは94℃に
存在していた。
【0295】<トナー粒子の製造例5>トナー粒子の製
造例1において、粉砕及び分級条件を変えることによっ
て0.60μm以上159.21μm未満の粒度分布か
ら求められる重量平均粒径8.7μmの負帯電性トナー
粒子5(T−5)を得た。
【0296】<トナー粒子の製造例6>トナー粒子の製
造例1において、粉砕及び分級条件を変えることによっ
て0.60μm以上159.21μm未満の粒度分布か
ら求められる重量平均粒径9.5μmの負帯電性トナー
粒子6(T−6)を得た。
【0297】<導電性微粒子の例1〜7>酸化亜鉛の一
次粒子を圧力により造粒後、風力分級することによって
導電性酸化亜鉛微粒子(C−1〜C−7)を得た。これ
らの粒子はすべて白色であった。なお、これらの導電性
微粒子の物性値については、表2に挙げた通りである。
【0298】<導電性微粒子の例8、9>酸化スズの一
次粒子を圧力により造粒後、風力分級することによって
導電性酸化亜鉛微粒子(C−8、C−9)を得た。これ
らの粒子はすべて白色であった。物性値については、表
2に挙げた。
【0299】<導電性微粒子の例10>酸化チタンの一
次粒子を圧力により造粒後、風力分級することによって
粗粒子を取り除いた後、水系に分散して濾過を繰り返す
ことで微粒子を除くことで、白色の酸化チタン微粒子
(C−10)を得た。物性値については、表2に挙げ
た。
【0300】
【表2】
【0301】<現像剤の製造例1>磁性トナー粒子T−
1を100質量部に対し、ジメチルシリコーンオイル及
びヘキサメチルジシラザンによって表面処理を行なった
シリカ微粒子(BET比表面積300m2/g)を1.
0質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子(体積平均粒
径は1.0μm)を0.6質量部及び前記導電性酸化亜
鉛微粒子C−1を1.0質量部添加し、ヘンシェルミキ
サーにて均一に混合して負帯電性磁性現像剤(D−1)
を得た。
【0302】得られた磁性現像剤D−1の0.60μm
以上159.21μm未満の粒径範囲の個数基準の粒度
分布は、発明の実施の形態で述べようにフロー式粒子像
分析装置FPIA−1000(東亜医用電子社製)を用
いた方法で測定した。より詳細に記述すると、内径30
mm、高さ65mmの硬質ガラス製ネジ口瓶(例えば、
日電理化硝子株式会社製30ml用ネジ口瓶SV−3
0)に、フィルターを通して微細なごみを取り除いた水
(円相当径0.60μm以上159.21μm未満の粒
径範囲の粒子数が103cm3中に測定20個以下とする
ことが好ましい)10mlと、希釈した界面活性剤(好
ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を微細なごみ
を取り除いた水で10倍程度に希釈したもの)を数滴加
えた。これに測定試料を測定円相当径範囲の粒子を対象
として測定試料の粒子濃度が7000〜10000個/
103cm3となるように適当量(例えば、0.5〜20
mg)加え、超音波ホモジナイザーで3分間分散処理
(出力50W、周波数20kHzの株式会社エスエムテ
ー社製ULTRA SONIC HOMOGENIZE
R UH−50に6mm径ステップ型チップを適用し、
パワーコントロールボリュームの目盛りを7に設定し
て、すなわち同チップを用いた場合の最大出力の半分程
度の分散力で処理)を行った試料分散液を用いて、0.
60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する
粒子の粒度分布を測定した。得られた粒度分布から、
1.00μm以上2.00μm未満、3.00μm以上
8.96μm未満の各粒径範囲の粒子の含有量(個数
%)を求めた。なお、粒度分布等のデータに関しては、
表3に記載した。
【0303】<現像剤の製造例2〜17>磁性トナー粒
子を100質量部に対し、ジメチルシリコーンオイル及
びヘキサメチルジシラザンによって表面処理を行なった
シリカ微粒子(BET比表面積300m2/g)を1.
0質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子(体積平均粒
径は1.0μm)を0.6質量部及び導電性微粒子を添
加し、ヘンシェルミキサーにて均一に混合して負帯電性
磁性現像剤(D−2〜D−13、D−15〜D−17)
及び負帯電性非磁性現像剤(D−14)を得た。そし
て、現像剤の製造例1と同じようにして、得られた現像
剤の粒度分布測定を行なった。処方及び粒度分布データ
については、表3に挙げた通りである。
【0304】
【表3】
【0305】<現像剤担持体の製造例1>ビッカース硬
度(Hv)が100、外径20mm、肉厚0.65mm
のアルミニウムスリーブ素管を用い、まずその表面をブ
ラスト処理した。ブラスト砥粒として、粒径が25μm
の球形ガラスビーズを用い、次のようにしてブラスト処
理を行った。
【0306】ガラスビーズを0.6s-1(36rpm)
で回転しているスリーブに対して、スリーブから距離1
50mmの位置の7mm径のノズル4本より4方向か
ら、ブラスト圧:各2.5kg/cm2で9秒間(トー
タル36秒間)吹き付けた。ブラスト処理後、スリーブ
素管に残存しているブラスト砥粒を取り除くためにスリ
ーブ表面を洗浄し、その後乾燥させた。乾燥/空冷後、
スリーブの表面粗さ測定を行なったところ、Raは0.
73μmであった。
【0307】次に、メッキ前処理として、上記ブラスト
スリーブの表面をジンケート処理をして、表面に亜鉛を
付着させた。このジンケート処理には、市販ジンケート
処理剤(商品名:シューマ K−102,日本カニゼン
株式会社製)を用いた。
【0308】その後、上述の表面をジンケート処理スリ
ーブをNi−Pメッキ液中に浸して7μm厚の無電界N
i−Pメッキ層を形成させた。Ni−Pメッキ層中のP
濃度は10.3質量%で行なった。無電界Ni−Pメッ
キ液としては、市販のメッキ液(商品名:S−754,
日本カニゼン株式会社製)を用いた。なお、Ni−Pメ
ッキ層が形成されたスリーブの硬さHvは500、表面
粗さは、Raで0.75μmであった。このようにして
表面にメッキ層を設けたスリーブ内部にマグネットロー
ラを組み込み、フランジを取り付けることによって、現
像剤担持体1(S−1)を製造した。該現像剤担持体1
(S−1)の処方及び表面硬度/粗さデータについて
は、表4に記した。
【0309】<現像剤担持体の製造例2>現像剤担持体
の製造例1に記載したようにして得られた、表面をジン
ケート処理したアルミニウムスリーブをCrメッキ液に
浸してメッキ処理を行い、5μm厚のCrメッキ層を形
成した。Crメッキ液としては市販品の触媒無水クロル
酸液を用いた。Crメッキ層が形成されたスリーブの硬
さHvは800、表面粗さは、Raで0.67μmであ
った。このようにして表面にメッキ層を設けたスリーブ
内部にマグネットローラを組み込み、フランジを取り付
けることによって、現像剤担持体2(S−2)を製造し
た。該現像剤担持体2(S−2)の処方及び表面硬度/
粗さデータについては、表4に記した。
【0310】<現像剤担持体の製造例3>現像剤担持体
の製造例1に記載したようにして得られた、表面をジン
ケート処理したアルミニウムスリーブをNi−Bメッキ
液中に浸して10μm厚の無電界Ni−Bメッキ層を形
成した。Ni−Bメッキ層中のB濃度は6.1質量%に
て実施した。なお、無電界Ni−Bメッキ液としては、
硫酸ニッケル、ジメチルアミノボランおよびマロン酸ナ
トリウムの弱酸性溶液を用いた。Ni−Bメッキ層が形
成されたスリーブの硬さHvは610、表面粗さは、R
aで0.59μmであった。このようにして表面にメッ
キ層を設けたスリーブ内部にマグネットローラを組み込
み、フランジを取り付けることによって、現像剤担持体
3(S−3)を製造した。S−3の処方及び表面硬度/
粗さデータについては、表4に記した。
【0311】<現像剤担持体の製造例4>現像剤担持体
の製造例1に記載したようにして得られた、表面をジン
ケート処理したアルミニウムスリーブをPd−Pメッキ
液中に浸して12μm厚の無電界Pd−Pメッキ層を形
成した。なお、無電界Pd−Pメッキ液としては、塩化
パラジウム、ジメチルアミノボランおよび塩酸からなる
の弱酸性溶液を用いた。Ni−Bメッキ層が形成された
スリーブの硬さHvは720、表面粗さは、Raで0.
57μmであった。このようにして表面にメッキ層を設
けたスリーブ内部にマグネットローラを組み込み、フラ
ンジを取り付けることによって、現像剤担持体4(S−
4)を製造した。S−4の処方及び表面硬度/粗さデー
タについては、表4に記した。
【0312】<現像剤担持体の製造例5>現像剤担持体
の製造例1に記載したようにして得られた、表面をジン
ケート処理したアルミニウムスリーブをモリブデン酸溶
液中に浸して、スリーブ表面に5μmの厚さの皮膜を形
成した。モリブデン層が形成されたスリーブの硬さHv
は350、表面粗さは、Raで0.64μmであった。
このようにして表面にメッキ層を設けたスリーブ内部に
マグネットローラを組み込み、フランジを取り付けるこ
とによって、現像剤担持体5(S−5)を製造した。S
−5の処方及び表面硬度/粗さデータについては、表4
に記した。
【0313】<現像剤担持体の製造例6>ビッカース硬
度(Hv)が180、外径20mm,肉厚0.65mm
のSUSスリーブを用い、まずその表面をブラスト処理
した。ブラスト条件については、ブラスト圧を4.0k
g/cm2に変更する以外は、現像剤担持体の製造例1
のアルミニウムスリーブの場合と同条件にて実施した。
ブラスト処理のあと乾燥/空冷を行ない、スリーブの表
面粗さ測定を行なったところ、Raは0.75μmであ
った。このスリーブを現像剤担持体の製造例1の場合と
同じようにしてNi−Pメッキ層を形成した。メッキ層
形成後のスリーブの硬さHvは600、表面粗さは、R
aで0.75μmであった。このようにして表面にメッ
キ層を設けたスリーブ内部にマグネットローラを組み込
み、フランジを取り付けることによって、現像剤担持体
6(S−6)を製造した。S−6の処方及び表面硬度/
粗さデータについては、表4に記した。
【0314】<現像剤担持体の製造例7>現像剤担持体
の製造例1にて、メッキ時の条件を変える以外は現像剤
担持体の製造例1と同様にして製造を行ない、現像剤担
持体7(S−7)を得た。S−7の処方及び表面硬度/
粗さデータについては、表4に記した。
【0315】<現像剤担持体の製造例8>現像剤担持体
の製造例2にて、メッキ時の条件を変える以外は現像剤
担持体の製造例2と同様にして製造を行ない、現像剤担
持体8(S−8)を得た。S−8の処方及び表面硬度/
粗さデータについては、表4に記した。
【0316】<現像剤担持体の製造例9>現像剤担持体
の製造例1に記載したようにして得られた、表面をジン
ケート処理したアルミニウムスリーブを硫酸銅浴に浸し
てメッキ処理を行ない、0.7μm厚のCuメッキ層を
形成した。Cuメッキ層が形成されたスリーブの硬さH
vは230、表面粗さは、Raで0.72μmであっ
た。このようにして表面にメッキ層を設けたスリーブ内
部にマグネットローラを組み込み、フランジを取り付け
ることによって、現像剤担持体9(S−9)を製造し
た。S−9の処方及び表面硬度/粗さデータについて
は、表4に記した。
【0317】<現像剤担持体の製造例10>現像剤担持
体の製造例1にて使用したアルミニウムスリーブ素管を
ブラスト処理を行わずに、そのままスリーブ内部にマグ
ネットローラを組み込み、フランジを取り付けることに
よって、現像剤担持体10(S−10)とした。このス
リーブの表面粗さは、Raで0.10μmであった。S
−10の処方及び表面硬度/粗さデータについては、表
4に記した。
【0318】なお、表4において表面Ra値が「カッ
コ」で記載してあるのは、表面に層形成を行なわなかっ
たので、もともとの素管の表面粗さを記したためである
(これは、後述するS−13も同じである)。
【0319】<現像剤担持体の製造例11>上記現像剤
担持体10(S−10)を用いてメッキ処理を行なっ
た。メッキ時の条件を変える以外は現像剤担持体の製造
例1と同様にして製造を行ない、Ni−Pメッキ層を表
層に有する現像剤担持体11(S−11)を得た。S−
11の処方及び表面硬度/粗さデータについては、表4
に記した。
【0320】
【表4】
【0321】<現像剤担持体の製造例12>現像剤担持
体の製造例1において、表面をブラスト処理するための
ブラスト砥粒として、粒径が150μmの球形ガラスビ
ーズを用いる以外は同じ条件にて、アルミニウムスリー
ブ素管のブラスト処理を行った。得られたブラストスリ
ーブを、メッキ時の条件を変える以外は現像剤担持体の
製造例1と同様にして製造を行ない、Ni−Pメッキ層
を表層に有する現像剤担持体12(S−12)を得た。
S−12の処方及び表面硬度/粗さデータについては、
表4に記した。
【0322】<現像剤担持体の製造例13>現像剤担持
体の製造例1にて使用した、メッキ層を設ける前のアル
ミニウムスリーブ(ブラストスリーブ)を用い、スリー
ブ内部にマグネットローラを組み込み、フランジを取り
付けることによって、現像剤担持体13(S−13)と
した。S−13の処方及び表面硬度/粗さデータについ
ては、表4に記した。
【0323】<実施例1>図10に模式的に示した画像
形成装置を用いて画像評価を行なった。この画像形成装
置は、転写式電子写真プロセスを利用した現像同時クリ
ーニングプロセス(クリーナレスシステム)のレーザプ
リンタ(記録装置)である。クリーニングプレードなど
のクリーニング部材を有するクリーニングユニットを除
去したプロセスカートリッジを有し、現像剤としては磁
性一成分系現像剤(すなわち、外添剤と磁性トナー粒子
を有する磁性トナー)を使用し、現像剤担持体上の現像
剤層と潜像担持体とが非接触となるように配置された非
接触現像の画像形成装置である。
【0324】(1)画像形成装置の構成 1は潜像担持体としてのOPC感光体であり、時計方向
(矢印の方向)に230mm/sの周速度(プロセスス
ピード)をもって回転駆動される。
【0325】2は接触帯電部材としての帯電ローラであ
る。これは、直径6mmのSUSローラを芯金とし、芯
金上にウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラ
ック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタ
ン層をローラ状に形成し、さらに切削研磨し形状及び表
面性を整えたもので、直径16mmの可撓性を有する発
泡ウレタンローラを有する帯電ローラである。この帯電
ローラは、発泡ウレタンローラの抵抗が105Ω・cm
であり、硬度は、アスカーC硬度で30度であった。
【0326】帯電ローラ2は感光体1に対して弾性に抗
して所定の押圧力で圧接させて配設してある。nは感光
体1と帯電ローラ2との当接部である帯電部である。本
実施例では、帯電ローラ2は感光体1との当接部である
帯電部nにおいて対向方向(感光体表面の移動方向と逆
方向)に235mm/s(相対移動速度比200%)の
周速度で回転駆動されている。また、帯電ローラ2の表
面には、塗布量がおよそ一層で均一になるように、導電
性微粒子C−1をあらかじめ塗付した。
【0327】また帯電ローラ2の芯金2aには、帯電バ
イアス印加電源S1から−700Vの直流電圧を帯電バ
イアスとして印加した。本実施例では、感光体1の表面
は帯電ローラ2に対する印加電圧とほぼ等しい電位(−
680V)に直接注入帯電方式によって一様に帯電処理
される。これについては後述する。
【0328】3はレーザダイオード、ポリゴンミラー等
を含むレーザビームスキャナ(露光器)である。このレ
ーザビームスキャナは、目的の画像情報の時系列電気デ
ィジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ光
(波長740nm)を出力し、該レーザ光Lで感光体1
の一様帯電面を走査露光する。この走査露光により回転
感光体1に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成さ
れる。
【0329】4は現像装置である。感光体1表面の静電
潜像がこの現像装置により現像剤像として現像される。
本実施例の現像装置4は、現像剤4dとして負帯電性一
成分絶縁現像剤である現像剤D−1を用いた、非接触型
の反転現像装置である。
【0330】4aは現像剤担持体(現像スリーブ)であ
り、マグネットロール4bを内包させてある。この現像
スリーブ4aは、感光体1に対して300μmの間隙を
保って対向配設され、感光体1との対向部である現像部
(現像領域部)aにて感光体1の回転方向と順方向に感
光体1の周速の120%の周速(周速度282mm/
s)で回転される。
【0331】この現像スリーブ4a上に、現像剤4dが
現像剤層厚規制部材であるウレタンゴム製の弾性ブレー
ド4cによって薄層にコートされる。現像剤1は、弾性
ブレード4cによって現像スリーブ4上での層厚が規制
されるとともに電荷が付与される。
【0332】現像スリーブ4aにコートされた現像剤4
dは、スリーブ4aが回転することによって、感光体1
と当該スリーブ4aとの対向部である現像部aに搬送さ
れる。また、スリーブ4aには、現像バイアス印加電源
S2により現像バイアス電圧が印加される。現像バイア
ス電圧は−420Vの直流電圧と、周波数1600H
z、ピーク間電圧1500V(電界強度5×106V/
m)の矩形の交流電圧とを重畳したものを用いて、現像
スリーブ4aと感光体1との間で一成分のジャンピング
現像を行った。
【0333】5は接触転写手段としての中抵抗の転写ロ
ーラであり、感光体1に98N/mの線圧で圧接させて
転写部位bを形成している。この転写部位bに図示して
いない給紙部から所定のタイミングで記録媒体としての
転写材Pが給紙され、かつ転写ローラ5に転写バイアス
印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加される
ことで、感光体1側の現像剤像が転写部位bに給紙され
た転写材Pの面に順次に転写されていく。
【0334】本実施例では、転写ローラ5は抵抗が5×
108Ωcmのものを用い、+3000Vの直流電圧を
印加して転写を行った。即ち、転写部位bに導入された
転写材Pはこの転写部位bを挟持搬送されて、その表面
側に感光体1の表面に形成担持されている現像剤像が順
次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0335】6は熱定着方式等の定着装置である。転写
部位bに給紙され感光体1側の現像剤像の転写を受けた
転写材Pは、感光体1の表面から分離されてこの定着装
置6に導入され、現像剤像の定着を受けて画像形成物
(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0336】本例の画像形成装置はクリーニングユニッ
トを除去しており、転写材Pに対する現像剤像転写後の
感光体1の表面に残留した転写残りの現像剤(転写残ト
ナー粒子)はクリーニング手段で除去されることなく、
感光体1の回転に伴い帯電部nを経由して現像部aに至
り、現像装置4において現像同時クリーニング(回収)
される。
【0337】本例の画像形成装置は、感光体1、帯電ロ
ーラ2、現像装置4の3つのプロセス機器を一括して画
像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッ
ジ7として構成してある。本発明においてはプロセスカ
ートリッジ化するプロセス機器の組み合わせ等は上記に
限られるものではなく任意である。なお、8はプロセス
カートリッジ着脱案内・保持部材である。
【0338】(2)導電性微粒子の挙動 現像装置4の現像剤4dに混入された導電性微粒子m
は、感光体1側の静電潜像の現像装置4による現像時
に、トナー粒子tとともに適当量が感光体1側に移行す
る感光体1上の現像剤像(すなわちトナー粒子)は、転
写部bにおいて転写バイアスの影響で記録媒体である転
写材P側に引かれて積極的に転移する。しかし、感光体
1上の導電性微粉末mは導電性であるため転写材P側に
は積極的には転移せず、感光体1上に実質的に付着保持
されて残留する。
【0339】本実施例においては、画像形成装置はクリ
ーニング工程を有さないため、転写後の感光体1の表面
に残存した転写残トナー粒子および導電性微粒子は、感
光体1の回転に伴って、感光体1と接触帯電部材である
帯電ローラ2の接触部である帯電部nに持ち運ばれて、
帯電ローラ2に付着或いは混入する。従って、感光体1
と帯電ローラ2との接触部nにこの導電性微粒子mが存
在した状態で感光体1の直接注入帯電が行われる。
【0340】この導電性微粒子mの存在により、帯電ロ
ーラ2に転写残トナー粒子が付着・混入した場合でも、
帯電ローラ2の感光体1への綴密な接触性と接触抵抗を
維持できるため、該帯電ローラ2による感光体1の直接
注入帯電を行わせることができる。
【0341】つまり、帯電ローラ2が導電性微粒子mを
介して密に感光体1に当接し、この導電性微粒子mが感
光体1表面を隙間なく摺擦する。これにより、帯電ロー
ラ2による感光体1の帯電を、放電現象を用いない、安
定かつ安全な直線注入帯電が支配的とすることが可能に
なり、従来のローラ帯電等では得られなかった高い帯電
効率が得られる。従って、帯電ローラ2に印加した電圧
とほぼ同等の電位を感光体1に与えることができる。
【0342】また帯電ローラ2に付着或いは混入した転
写残トナー粒子は、帯電ローラ2から徐々に感光体1上
に吐き出され、感光体1表面の移動に伴って現像部aに
至り、現像装置4において現像同時クリーニング(回
収)される。
【0343】現像同時クリーニングは、転写後に感光体
1上に残留したトナー粒子を、画像形成工程の次回以降
の現像時(現像後、再度帯電工程、露光工程を介した後
の潜像の現像時)において、現像装置のカブリ取りバイ
アス(現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電位
間の電位差であるカブリ取り電位差Vback)によっ
て回収するものである。本実施例における画像形成装置
のように、反転現像の場合、この現像同時クリーニング
は、現像バイアスによる感光体の暗部電位から現像スリ
ーブにトナー粒子を回収する電界と、現像スリーブから
感光体の明部電位ヘトナー粒子を付着させる(現像す
る)電界の作用でなされる。
【0344】また、画像形成装置が稼働されることで、
現像装置4の現像剤に含有された導電性微粒子mが、現
像部aで感光体1表面に移行し、感光体1表面の移動に
伴って転写部bを経て帯電部nに持ち運ばれることによ
って、帯電部nに新しい導電性微粒子mが逐次供給され
続けるため、帯電部nにおいて導電性微粒子mが脱落等
で減少したり、帯電部nの導電性微粒子mが劣化するな
どしても、帯電性の低下が生じることが防止されて感光
体1の良好な帯電性が安定して維持される。
【0345】かくして、接触帯電方式、転写方式、トナ
ーリサイクルプロセスの画像形成装置において、接触帯
電部材として簡易な帯電ローラ2を用いて、潜像担持体
としての感光体1に均一な帯電性を低印加電圧で与える
ことができる。しかも、該帯電ローラ2が転写残トナー
粒子により汚染されるにも拘わらず、オゾンレスの直接
注入帯電を長期に渡り安定に維持させることができ、均
一な帯電性を与えることができる。よって、オゾン生成
物による障害、帯電不良による障害等のない、簡易な構
成、低コストな画像形成装置を得ることができる。
【0346】また、本実施例では現像装置は非接触型現
像装置であるので、現像バイアスが感光体1に注入され
ることがなく、良好な画像を得ることができる。また、
現像部aにおいて感光体1への電荷注入が生じないた
め、交流バイアスなど現像スリーブ4aと感光体1との
間に高電位差を持たせることが可能となる。これにより
導電性微粒子mが均等に現像されやすくなるため、均一
に導電性微粒子mを感光体1表面に塗布し、帯電部で均
一な接触を行い、良好な帯電性を得ることができる。
【0347】帯電ローラ2と感光体1との接触面に介在
された導電性微粒子の潤滑効果(摩擦低減効果)によ
り、帯電ローラ2と感光体1との間に容易に効果的に速
度差を設けることが可能となる。この潤滑効果により、
帯電ローラ2と感光体1との摩擦を低減し、駆動トルク
を低減し、帯電ローラ2や感光体1の表面の削れあるい
は傷を防止できる。また、この速度差を設けることによ
り、帯電ローラ2と感光体1の相互接触部(帯電部)n
において導電性微粒子が感光体1に接触する機会を格段
に増加させ、高い接触性を得ることができる。よって、
良好な直接注入帯電を可能としている。
【0348】本実施例では、帯電ローラ2を回転駆動
し、その回転方向は感光体1表面の移動方向とは逆方向
に回転するように構成することで、帯電部nに持ち運ば
れる感光体1上の転写残トナー粒子を帯電ローラ2に一
時的に回収し、帯電部nに介在する転写残トナー粒子の
存在量を均す効果を得ている。このため、転写残トナー
粒子の帯電部nでの偏在による帯電不良の発生が防止さ
れ、より安定した帯電性が得られる。
【0349】さらに、帯電ローラ2を逆方向に回転する
ことによって、感光体1上の転写残トナー粒子を感光体
1から一旦引き離して帯電を行うことにより、優位に直
接注入帯電を行うことが可態である。また、導電性微粒
子の帯電ローラ2からの過度の脱落による帯電性の低下
をより起こし難くすることができる。
【0350】(3)評価 トナーカートリッジ内には1650gの現像剤D−1を
充填して、5%カバレッジの画像の3万枚の連続プリン
トを、常温常湿度環境下(23℃/50%RH)にて実
施した。なお、転写材としては90g/m2のLTRサ
イズの普通紙を用いた。その結果、初期および3万枚の
連続プリント後においても画像濃度が十分に高く、カブ
リが少なく、また現像性の低下は見られなかった。
【0351】また、3万枚の連続プリント後、帯電ロー
ラ2上で感光体1との接触部nに対応する部分を観察し
たところ、微量の転写残トナー粒子が確認されるもの
の、ほぼ白色の導電性微粒子で覆われていた。
【0352】また、感光体1と帯電ローラ2との接触部
nに導電性微粒子が存在した状態で、かつ導電性微粒子
の抵抗が十分に低いために、初期より3万枚の連続プリ
ント後まで帯電不良に起因する画像欠陥を生じず、良好
な直接注入帯電性が得られた。
【0353】以下、プリント画像の評価法について述べ
る。
【0354】(I)画像濃度 初期及び3万枚の連続プリントアウトを終了した後、2
日放置した後の1枚目の画像濃度により評価した。ここ
で、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社
製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリン
トアウト画像に対する相対濃度を測定した。評価結果を
表5に示す。なお、表5中の各記号は、それぞれ以下の
評価を意味する。A:非常に良好で、グラフィックな画
像まで高品位に表現するために十分な画像(1.40以
上) B:良好で、ノングラフィックで高品位な画質を得るた
めに十分な画像濃度(1.35以上1.40未満) C:普通で、文字を認識する上では十分として許容され
る画像濃度(1.20以上1.35未満) D:悪い。濃度が薄いとして許容されない画像濃度
(1.20未満)
【0355】(II)カブリ 初期及び3万枚の連続プリントアウトを終了した後に、
プリントアウト画像をサンプリングし、プリントアウト
画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カ
ブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを評価した。白色
度は「リフレクトメータ」(東京電色社製)により測定
した。評価結果を表5に示す。なお、表5中の各記号
は、それぞれ以下の評価を意味する。 A:非常に良好で、肉限では一般に認識されないカブリ
(1.5%未満) B:良好で、注意して見ないと認識できないカブリ
(1.5%以上2.5%未満) C:普通。カブリを認識することは容易であるが、許容
されるカブリ(2.5%以上4.0%未満) D:悪い。画像汚れとして認識され許容できないカブリ
(4%以上)
【0356】(III)ゴースト 初期及び3万枚の連続プリントアウトを終了した後に、
図11(A)に示した幅aで長さlのベタ黒の帯状画像
Xをプリントアウトした後、図11(B)に示した幅b
(>a)で長さlのハーフトーン画像Yをプリントアウ
トした際、該ハーフトーン画像上に現れる濃淡差(図1
1(C)のA,B,Cの部分)を評価した。 A:濃度差が全く見られない。(濃度差が0.02未
満) B:BとCで軽微な濃度差が見られる。(濃度差が0.
02以上0.04未満) C:A,B,Cの各々で若干の濃度差が見られる。(濃
度差が0.04以上0.07未満) D:顕著な濃度差が見られる。(濃度差が0.07以
上)
【0357】(IV)フェーディング 初期及び3万枚の連続プリントアウトを終了した後に、
ベタ黒画像をプリントアウトして、図6に示したような
画像上で帯状に発生した濃度薄の部分の濃度と正常画像
部の濃度との差で評価した。 A:濃度薄発生部分が全く見られない。(濃度差が0.
02未満) B:軽微な濃度薄発生部分が見られる。(濃度差が0.
02以上0.08未満) C:濃度薄発生部分が見られるものの、実用画像では問
題にならないレベル。(濃度差が0.08以上0.20
未満) D:顕著な濃度差が見られ、実用画像でも問題とされる
レベル。(濃度差が0.20以上)
【0358】(V)現像剤担持体の表面粗さ(Ra)変
化 評価前と3万枚の連続プリントアウト後の現像剤担持体
の表面粗さ(Ra)の差(ΔRa)を比較することで、
現像剤担持体表面の耐磨耗性を判断した。なお、Raの
測定に関しては、小坂研究所製:表面粗度計SE−33
00Hを用い、測定条件としては、カットオフ0.8m
m、規定距離8.0mm、送り速度0.5mm/sにて
12箇所の測定値の平均をとった。但し、初期よりRa
値が0.1以下の現像剤担持体S−10を用いた実施例
及び比較例については、この項目を評価から除外した。 A:耐磨耗性が極めて良好。(ΔRaが0.10μm未
満) B:耐磨耗性は比較的良好。(ΔRaが0.10μm以
上0.15μm未満) C:耐磨耗性はやや弱いものの実用上問題ない。(ΔR
aが0.15μm以上0.20μm未満) D:耐磨耗性は弱く、実用上でも問題になる。(ΔRa
が0.20μm以上)
【0359】(VI)転写効率 初期および3万枚プリントアウト終了後に、転写性の評
価を行った。転写性は、ベタ黒画像形成時の感光体上の
転写残トナー粒子を、マイラーテープによりテーピング
してはぎ取り、はぎ取ったマイラーテープを紙上に貼っ
たもののマクベス濃度から、マイラーテープのみを紙上
に貼ったもののマクベス濃度を差し引いた数値で評価し
た。評価結果を表5に示す。 A:非常に良好(0.04未満) B:良好(0.04以上0.08未満) C:普通(0.08以上乃至0.20未満) D:悪い(0.20以上)
【0360】(VII)潜像担持体の帯電性 初期(約40枚〜約50枚プリントアウト)に一様に帯
電後の感光体表面電位を測定し、更に3万枚の連続プリ
ントアウトを終了した後、現像器位置にセンサを配置し
て同様にして、一様帯電後の感光体表面電位を測定し、
その差分により潜像担持体の帯電性を評価した。評価結
果を表5に示す。差分がマイナスに大きくなるほど潜像
担持体の帯電性の低下が大きいことを示す。
【0361】(VIII)パターン回収不良 縦線の同一パターン(2ドット98スペースの縦線繰り
返し)を連続プリントアウト後、ハーフトーン画像(2
ドット3スペースの横線繰り返し)のプリントアウト試
験を行い、ハーフトーン画像上に縦線のパターンに対応
した濃淡が生じるかどうかを目視で評価した。評価結果
を表5に示す。 A:非常に良好(未発生) B:良好(わずかに濃淡の発生が見られるが、画像への
影響はない) C:普通(濃淡むらを生じるが、実用上許容レベルの範
囲である) D:悪い(濃淡むらが顕著で許容できない)
【0362】<実施例2〜90及び比較例1〜4>実施
例1と同様の方法にて画像評価を実施した。結果を表5
〜8に挙げた。ここで、実施例24、実施例31、実施
例38、実施例45、実施例59及び実施例66につい
ては、現像装置を非磁性一成分系現像剤を現像するため
の現像装置に変えたもので、画像評価を行なった。ま
た、実施例89については、現像剤層厚規制部材である
弾性ブレードを磁性ブレードに変更して実施した。更
に、実施例90では、転写後に潜像担持体である感光ド
ラム上に残存していた転写残トナー粒子を、クリーナー
によって回収し、再度現像系に戻す操作を実施しない系
にて評価を行なった。
【0363】
【表5】
【0364】
【表6】
【0365】
【表7】
【0366】
【表8】
【0367】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
スリーブゴーストの発生もなく、終始潜像に忠実であ
り、良好な画像特性を得ることのできる現像装置、プロ
セスカートリッジ、画像形成装置、現像剤、画像形成方
法及び現像剤担持体を得ることができる。
【0368】また、いかなる環境下においても、フェー
ディング現象の発生がなく、常時高濃度の画像を得るこ
とができる現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成
装置、現像剤、画像形成方法及び現像剤担持体を得るこ
とができる。
【0369】また、オゾンなどの放電生成物の生成が実
質的に無く、低い印加電圧で均一な帯電が得られる直接
注入帯電機構による、簡易で安定した一様帯電を可能と
する画像形成方法、及び該画像形成方法に用いられる現
像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、現像剤
及び現像剤担持体を得ることができる。
【0370】また、廃トナー量を大幅に減らすことが可
能な、低コストで小型化に有利な現像−クリーニング工
程(現像同時クリーニング工程)を可能とする画像形成
方法、及び該画像形成方法に用いられる現像装置、プロ
セスカートリッジ、画像形成装置、現像剤及び現像剤担
持体を得ることができる。
【0371】また、オゾンなどの放電生成物の生成が実
質的に無く、低い印加電圧で均一な帯電が得られる直接
注入帯電機構による、簡易で安定した一様帯電を可能と
し、かつ長期にわたる繰り返し使用においても、帯電不
良を生じない良好な画像を得ることのできる画像形成方
法、及び該画像形成方法に用いられる現像装置、プロセ
スカートリッジ、画像形成装置、現像剤及び現像剤担持
体を得ることができる。
【0372】また、良好な一様帯電性を安定して得られ
る独立したクリーニング工程が不用なクリーナレス画像
形成を可能とする画像形成方法、及び該画像形成方法に
用いられる現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成
装置、現像剤及び現像剤担持体を得ることができる。
【0373】また、転写残トナー粒子の回収性に優れた
現像−クリーニング工程を可能とする画像形成方法、及
び該画像形成方法に用いられる現像装置、プロセスカー
トリッジ、画像形成装置、現像剤及び現像剤担持体を得
ることができる。
【0374】さらに、解像性を高めるためにより粒径の
小さなトナー粒子を用いる際においても良好な画像を安
定して得られる現像−クリーニング工程を有する画像形
成方法、及び該画像形成方法に用いられる現像装置、プ
ロセスカートリッジ、画像形成装置、現像剤及び現像剤
担持体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各帯電部材の帯電特性を示すグラフである。
【図2】SUSスリーブにアランダムブラスト処理した
現像スリーブ表面の粗さ断面曲線の模式図である。
【図3】SUSスリーブにガラスビーズブラスト処理に
よる同様な粗さ断面曲線の模式図である。
【図4】図3のスリーブ表面の粗さ断面曲線の凹凸を拡
大した図である。
【図5】スリーブゴーストを説明するために用いたプリ
ント画像の模式図である。
【図6】フェーディングを説明するために用いたプリン
ト画像の模式図である。
【図7】本発明において用いることのできる、基体上に
非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を有する
現像剤担持体の断面を模式的に示した図である。
【図8】本発明において用いることのできる、ガラスビ
ーズブラスト処理したアルミニウムスリーブの表面にメ
ッキ層を設けたときのスリーブ表面の粗さ断面曲線を示
す模式図である。
【図9】基体表面にメッキ層を設ける前のスリーブ表面
の粗さ断面曲線を示す模式図である。
【図10】本発明において用いることのできる、画像形
成装置の概略を示す模式図である。
【図11】本発明の実施例における、スリーブゴースト
の評価方法を説明するためのプリント画像の模式図であ
る。
【符号の説明】
1、21 潜像担持体(感光体、被帯電体) 2 帯電ローラ(接触帯電部材) 3、23 レーザビームスキャナ(潜像形成手段、露光
装置) 4、24 現像装置 4a 現像剤担持体(現像スリーブ) 4c 現像剤層厚規制部材(弾性ブレード) 5、25 転写部材(転写ローラ) 6、26 定着装置 7、27 プロセスカートリッジ 22 接触帯電部材(帯電ブラシ) 24a 現像剤担持体(現像スリーブ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 G03G 9/08 374 374 15/01 J 9/083 15/02 101 15/01 15/08 507B 15/02 101 9/08 101 (72)発明者 藤島 健司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大竹 智 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 嶋村 正良 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後関 康秀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡本 直樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA02 AA08 CB07 EA01 EA03 EA05 2H030 AD01 AD02 AD03 AD04 BB02 BB22 BB43 BB71 2H077 AA12 AA37 AC03 AC11 AC16 AD02 AD06 AD13 AD17 AD23 AD24 AD35 BA09 EA12 FA01 FA14 FA19 FA21 FA25 GA13 2H200 GA23 GA34 GA44 GA47 GB21 GB37 HA02 HA21 HA28 HB12 HB17 HB46 JA01 MB01 3J103 AA02 AA21 AA51 AA85 FA13 FA18 GA57 GA58 GA60 HA04 HA14 HA31 HA55

Claims (119)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を収容するための現像容器、該現
    像容器に収容されている該現像剤を担持し、現像領域に
    搬送するための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に
    担持される現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規
    制部材を少なくとも有する現像装置であって、 該現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少なくと
    も含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有し、 該現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は金
    属化合物からなる層を有することを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤担持体が、基体上に0.5μ
    m〜20μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物から
    なる層を有することを特徴とする請求項1に記載の現像
    装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤担持体が、基体上に3μm〜
    15μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる
    層を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装
    置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤担持体が、基体上にニッケ
    ル、クロム、モリブデン、パラジウムからなる群から選
    択される非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層
    を形成したものであることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤担持体の基体上に形成されて
    いる層が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメッ
    キ、無電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無電解
    Crメッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解Moメ
    ッキであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記現像剤担持体の基体表面を、球状粒
    子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非磁
    性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成したも
    のであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
    記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 前記現像剤担持体の基体が、ビッカース
    硬度(Hv)が50〜200の金属材料からなることを
    特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装
    置。
  8. 【請求項8】 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金
    属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後の、
    表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜3.
    5μmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれ
    かに記載の現像装置。
  9. 【請求項9】 前記現像剤担持体が、基体上に非磁性金
    属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後のビ
    ッカース硬度(Hv)が200〜1000であることを
    特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の現像装
    置。
  10. 【請求項10】 前記現像剤層厚規制部材が磁性ブレー
    ドであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに
    記載の現像装置。
  11. 【請求項11】 前記現像剤層厚規制部材が弾性ブレー
    ドであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに
    記載の現像装置。
  12. 【請求項12】 前記現像剤が、磁性トナー粒子を有す
    る磁性現像剤であることを特徴とする請求項1乃至11
    のいずれかに記載の現像装置。
  13. 【請求項13】 前記現像剤の重量平均粒径(D4)
    が、4μm〜10μmであることを特徴とする請求項1
    乃至12のいずれかに記載の現像装置。
  14. 【請求項14】 前記現像剤が0.60μm〜159.
    21μmの粒径範囲の個数基準の粒度分布において、
    1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を
    15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00μm以上
    8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜70
    個数%含有することを特徴とする請求項1乃至13のい
    ずれかに記載の現像装置。
  15. 【請求項15】 前記現像剤は、体積平均粒径が0.1
    μm〜10μmである導電性微粒子を有していることを
    特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の現像装
    置。
  16. 【請求項16】 前記現像剤は、体積抵抗値が100Ω
    ・cm〜109Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載
    の現像装置。
  17. 【請求項17】 前記現像剤は、体積抵抗値が101Ω
    ・cm〜106Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載
    の現像装置。
  18. 【請求項18】 前記導電性微粒子が非磁性であること
    を特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の現像
    装置。
  19. 【請求項19】 前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸化
    スズ、酸化チタンから選択される少なくとも一種の酸化
    物を含有することを特徴とする請求項1乃至18のいず
    れかに記載の現像装置。
  20. 【請求項20】 潜像担持体上に形成された静電潜像を
    現像剤によって現像剤像として可視化し、この可視化さ
    れた現像剤像を転写材に転写することにより画像形成を
    するためのプロセスカートリッジであって、 該プロセスカートリッジは、静電潜像を担持するための
    潜像担持体と、該潜像担持体を帯電するための帯電手段
    と、前記潜像担持体に形成された静電潜像を、現像剤を
    用いて現像することにより現像剤像を形成するための現
    像装置とを少なくとも有し、前記現像装置及び前記潜像
    担持体は一体化され、画像形成装置本体に対して着脱可
    能に装着される構成をとっており、 前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少なく
    とも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有し、 前記現像装置は、現像剤を収容するための現像容器、該
    現像容器に収容されている該現像剤を担持し、現像領域
    に搬送するための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上
    に担持される現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚
    規制部材を少なくとも有しており、 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は
    金属化合物からなる層を有することを特徴とするプロセ
    スカートリッジ。
  21. 【請求項21】 前記現像装置は、前記潜像担持体に形
    成された静電潜像を、現像剤を用いて現像を行なうこと
    により現像剤像として可視化するとともに、該現像剤像
    が記録媒体たる転写材に転写された後に、前記潜像担持
    体上に残留した現像剤を回収することを特徴とする請求
    項20に記載のプロセスカートリッジ。
  22. 【請求項22】 前記帯電手段は、前記潜像担持体に当
    接しており、該当接部に電圧が印加されることにより前
    記潜像担持体の帯電を行なう帯電部材であることを特徴
    とする請求項20又は21に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  23. 【請求項23】 少なくとも帯電手段と潜像担持体との
    当接部に、前記現像剤が有する前記導電性微粒子が介在
    した状態で電圧を印加することによって、前記潜像担持
    体の帯電を行なうことを特徴とする請求項20乃至22
    のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  24. 【請求項24】 前記現像剤担持体が、基体上に0.5
    μm〜20μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物か
    らなる層を有することを特徴とする請求項20乃至23
    のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  25. 【請求項25】 前記現像剤担持体が、基体上に3μm
    〜15μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物からな
    る層を有することを特徴とする請求項20乃至23のい
    ずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  26. 【請求項26】 前記現像剤担持体が、基体上にニッケ
    ル、クロム、モリブデン、パラジウムからなる群から選
    択される非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層
    を形成したものであることを特徴とする請求項20乃至
    25のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  27. 【請求項27】 前記現像剤担持体の基体上に形成され
    ている層が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメ
    ッキ、無電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無電
    解Crメッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解Mo
    メッキであることを特徴とする請求項20乃至26のい
    ずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  28. 【請求項28】 前記現像剤担持体の基体表面を、球状
    粒子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非
    磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した
    ものであることを特徴とする請求項20乃至27のいず
    れかに記載のプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記現像剤担持体の基体が、ビッカー
    ス硬度(Hv)が50〜200の金属材料からなること
    を特徴とする請求項20乃至28のいずれかに記載のプ
    ロセスカートリッジ。
  30. 【請求項30】 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    の、表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜
    3.5μmであることを特徴とする請求項20乃至29
    のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  31. 【請求項31】 前記現像剤担持体が、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後の
    ビッカース硬度(Hv)が200〜1000であること
    を特徴とする請求項20乃至30のいずれかに記載のプ
    ロセスカートリッジ。
  32. 【請求項32】 前記現像剤層厚規制部材が磁性ブレー
    ドであることを特徴とする請求項20乃至31のいずれ
    かに記載のプロセスカートリッジ。
  33. 【請求項33】 前記現像剤層厚規制部材が弾性ブレー
    ドであることを特徴とする請求項20乃至31のいずれ
    かに記載のプロセスカートリッジ。
  34. 【請求項34】 前記現像剤が、磁性トナー粒子を有す
    る磁性現像剤であることを特徴とする請求項20乃至3
    3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  35. 【請求項35】 前記現像剤の重量平均粒径(D4)
    が、4μm〜10μmであることを特徴とする請求項2
    0乃至34のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  36. 【請求項36】 前記現像剤が0.60μm〜159.
    21μmの粒径範囲の個数基準の粒度分布において、
    1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を
    15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00μm以上
    8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜70
    個数%含有することを特徴とする請求項20乃至35の
    いずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  37. 【請求項37】 前記現像剤は、体積平均粒径が0.1
    μm〜10μmである導電性微粒子を有していることを
    特徴とする請求項20乃至36のいずれかに記載のプロ
    セスカートリッジ。
  38. 【請求項38】 前記現像剤は、体積抵抗値が100Ω
    ・cm〜109Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項20乃至37のいずれかに記
    載のプロセスカートリッジ。
  39. 【請求項39】 前記現像剤は、体積抵抗値が101Ω
    ・cm〜106Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項20乃至37のいずれかに記
    載のプロセスカートリッジ。
  40. 【請求項40】 前記導電性微粒子が非磁性であること
    を特徴とする請求項20乃至39のいずれかに記載のプ
    ロセスカートリッジ。
  41. 【請求項41】 前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸化
    スズ、酸化チタンから選択される少なくとも一種の酸化
    物を含有することを特徴とする請求項20乃至40のい
    ずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  42. 【請求項42】 静電潜像を担持するための潜像担持
    体、該潜像担持体を帯電するための帯電手段、現像
    剤を担持しながら、該潜像担持体と対向する現像領域に
    現像剤を搬送する現像剤担持体を備え、該潜像担持体に
    形成された静電潜像を、前記現像剤担持体に担持されて
    いる現像剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像を
    得るための現像装置、上記潜像担持体に担持されてい
    る現像剤像を記録媒体たる転写材に転写するための転写
    装置、該転写材を定着部位を移動通過させることによ
    り、転写材上の現像剤像を転写材面に定着させるための
    定着手段を少なくとも有する画像形成装置であって、 前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少なく
    とも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有し、 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は
    金属化合物からなる層を有することを特徴とする画像形
    成装置。
  43. 【請求項43】 前記現像装置は、前記静電潜像を現像
    剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像として可視
    化するとともに、前記現像剤像が前記転写材に転写され
    た後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収する
    ことを特徴とする請求項42に記載の画像形成装置。
  44. 【請求項44】 帯電手段は、前記潜像担持体に当接し
    ており、該当接部に電圧が印加されることにより前記潜
    像担持体の帯電を行なう帯電部材であることを特徴とす
    る請求項42又は43に記載の画像形成装置。
  45. 【請求項45】 少なくとも帯電手段と潜像担持体との
    当接部に、前記現像剤が有する前記導電性微粒子が介在
    した状態で電圧を印加することによって、前記潜像担持
    体の帯電を行なうことを特徴とする請求項42乃至44
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  46. 【請求項46】 前記現像剤が、磁性トナー粒子を有す
    る磁性現像剤であることを特徴とする請求項42乃至4
    5のいずれかに記載の画像形成装置。
  47. 【請求項47】 前記現像剤の重量平均粒径(D4)
    が、4μm〜10μmであることを特徴とする請求項4
    2乃至46のいずれかに記載の画像形成装置。
  48. 【請求項48】 前記現像剤が0.60μm〜159.
    21μmの粒径範囲の個数基準の粒度分布において、
    1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を
    15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00μm以上
    8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜70
    個数%含有することを特徴とする請求項42乃至47の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  49. 【請求項49】 前記現像剤は、体積平均粒径が0.1
    μm〜10μmである導電性微粒子を有していることを
    特徴とする請求項42乃至48のいずれかに記載の画像
    形成装置。
  50. 【請求項50】 前記現像剤は、体積抵抗値が100Ω
    ・cm〜109Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項42乃至49のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  51. 【請求項51】 前記現像剤は、体積抵抗値が101Ω
    ・cm〜106Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項42乃至49のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  52. 【請求項52】 前記導電性微粒子が非磁性であること
    を特徴とする請求項42乃至51のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  53. 【請求項53】 前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸化
    スズ、酸化チタンから選択される少なくとも一種の酸化
    物を含有することを特徴とする請求項42乃至52のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  54. 【請求項54】 前記現像剤担持体が、基体上に0.5
    μm〜20μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物か
    らなる層を有することを特徴とする請求項42乃至53
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  55. 【請求項55】 前記現像剤担持体が、基体上に3μm
    〜15μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物からな
    る層を有することを特徴とする請求項42乃至53のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  56. 【請求項56】 前記現像剤担持体が、基体上にニッケ
    ル、クロム、モリブデン、パラジウムからなる群から選
    択される非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層
    を形成したものであることを特徴とする請求項42乃至
    55のいずれかに記載の画像形成装置。
  57. 【請求項57】 前記現像剤担持体の基体上に形成され
    ている層が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメ
    ッキ、無電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無電
    解Crメッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解Mo
    メッキであることを特徴とする請求項42乃至56のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  58. 【請求項58】 前記現像剤担持体の基体表面を、球状
    粒子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非
    磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した
    ものであることを特徴とする請求項42乃至57のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  59. 【請求項59】 前記現像剤担持体の基体が、ビッカー
    ス硬度(Hv)が50〜200の金属材料からなること
    を特徴とする請求項42乃至58のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  60. 【請求項60】 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    の、表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜
    3.5μmであることを特徴とする請求項42乃至59
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  61. 【請求項61】 前記現像剤担持体が、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後の
    ビッカース硬度(Hv)が200〜1000であること
    を特徴とする請求項42乃至60のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  62. 【請求項62】 静電潜像を担持するための潜像担持
    体、該潜像担持体を帯電するための帯電手段、現像
    剤を担持しながら、該潜像担持体と対向する現像領域に
    現像剤を搬送する現像剤担持体を備え、該潜像担持体に
    形成された静電潜像を、前記現像剤担持体に担持されて
    いる現像剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像を
    得るための現像装置、上記潜像担持体に担持されてい
    る現像剤像を記録媒体たる転写材に転写するための転写
    装置、該転写材を定着部位を移動通過させることによ
    り、転写材上の現像剤像を転写材面に定着させるための
    定着手段を少なくとも有する画像形成装置に用いられる
    現像剤であって、 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は
    金属化合物からなる層を有し、 前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少なく
    とも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有すること
    を特徴とする現像剤。
  63. 【請求項63】 前記現像装置は、前記静電潜像を現像
    剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像として可視
    化するとともに、前記現像剤像が前記転写材に転写され
    た後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収する
    ためのものであることを特徴とする請求項62に記載の
    現像剤。
  64. 【請求項64】 前記現像剤が、磁性トナー粒子を有す
    る磁性現像剤であることを特徴とする請求項62又は6
    3に記載の現像剤。
  65. 【請求項65】 前記現像剤の重量平均粒径(D4)
    が、4μm〜10μmであることを特徴とする請求項6
    2乃至64のいずれかに記載の現像剤。
  66. 【請求項66】 前記現像剤が0.60μm〜159.
    21μmの粒径範囲の個数基準の粒度分布において、
    1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を
    15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00μm以上
    8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜70
    個数%含有することを特徴とする請求項62乃至65の
    いずれかに記載の現像剤。
  67. 【請求項67】 前記現像剤は、体積平均粒径が0.1
    μm〜10μmである導電性微粒子を有していることを
    特徴とする請求項62乃至66のいずれかに記載の現像
    剤。
  68. 【請求項68】 前記現像剤は、体積抵抗値が100Ω
    ・cm〜109Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項62乃至67のいずれかに記
    載の現像剤。
  69. 【請求項69】 前記現像剤は、体積抵抗値が101Ω
    ・cm〜106Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項62乃至67のいずれかに記
    載の現像剤。
  70. 【請求項70】 前記導電性微粒子が非磁性であること
    を特徴とする請求項62乃至69のいずれかに記載の現
    像剤。
  71. 【請求項71】 前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸化
    スズ、酸化チタンから選択される少なくとも一種の酸化
    物を含有することを特徴とする請求項62乃至70のい
    ずれかに記載の現像剤。
  72. 【請求項72】 前記現像剤の示差熱分析測定装置(D
    SC)によるDSCチャートの吸熱曲線において、最大
    吸熱ピークが70℃以上120℃未満の温度領域にある
    ことを特徴とする請求項62乃至71のいずれかに記載
    の現像剤。
  73. 【請求項73】 前記現像剤担持体が、基体上に0.5
    μm〜20μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物か
    らなる層を有することを特徴とする請求項62乃至72
    のいずれかに記載の現像剤。
  74. 【請求項74】 前記現像剤担持体が、基体上に3μm
    〜15μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物からな
    る層を有することを特徴とする請求項62乃至72のい
    ずれかに記載の現像剤。
  75. 【請求項75】 前記現像剤担持体が、基体上にニッケ
    ル、クロム、モリブデン、パラジウムからなる群から選
    択される非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層
    を形成したものであることを特徴とする請求項62乃至
    74のいずれかに記載の現像剤。
  76. 【請求項76】 前記現像剤担持体の基体上に形成され
    ている層が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメ
    ッキ、無電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無電
    解Crメッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解Mo
    メッキであることを特徴とする請求項62乃至75のい
    ずれかに記載の現像剤。
  77. 【請求項77】 前記現像剤担持体の基体表面を、球状
    粒子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非
    磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した
    ものであることを特徴とする請求項62乃至76のいず
    れかに記載の現像剤。
  78. 【請求項78】 前記現像剤担持体の基体が、ビッカー
    ス硬度(Hv)が50〜200の金属材料からなること
    を特徴とする請求項62乃至77のいずれかに記載の現
    像剤。
  79. 【請求項79】 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    の、表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜
    3.5μmであることを特徴とする請求項62乃至78
    のいずれかに記載の現像剤。
  80. 【請求項80】 前記現像剤担持体が、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後の
    ビッカース硬度(Hv)が200〜1000であること
    を特徴とする請求項62乃至79のいずれかに記載の現
    像剤。
  81. 【請求項81】 潜像担持体を帯電する帯電工程と、該
    帯電工程において帯電された潜像担持体の帯電面に、画
    像情報を静電潜像として書き込む潜像形成工程と、前記
    静電潜像を、現像剤を担持しながら、前記潜像担持体と
    対向する現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体を備
    えた現像装置を用いて現像し、現像剤像として可視化す
    る現像工程と、前記現像剤像を転写材に転写する転写工
    程、及び前記転写材上に転写された現像剤像を定着手段
    により定着する定着工程とを少なくとも有し、これら各
    工程を繰り返して画像形成を行う画像形成方法におい
    て、 前記現像剤は少なくとも、結着樹脂及び着色剤を少なく
    とも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有し、 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は
    金属化合物からなる層を有することを特徴とする画像形
    成方法。
  82. 【請求項82】 前記現像工程は、前記静電潜像を可視
    化するとともに、前記現像剤像が前記転写材に転写され
    た後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収する
    工程であることを特徴とする請求項81に記載の画像形
    成方法。
  83. 【請求項83】 前記帯電工程は、前記潜像担持体に帯
    電手段が当接しており、該当接部に電圧が印加されるこ
    とにより前記潜像担持体の帯電を行なうことを特徴とす
    る請求項81又は82に記載の画像形成方法。
  84. 【請求項84】 前記帯電工程は、少なくとも帯電手段
    と潜像担持体との当接部に、前記現像剤が有する前記導
    電性微粒子が介在した状態で電圧を印加することによっ
    て、前記潜像担持体の帯電を行なうことを特徴とする請
    求項81乃至83のいずれかに記載の画像形成方法。
  85. 【請求項85】 前記現像剤が、磁性トナー粒子を有す
    る磁性現像剤であることを特徴とする請求項81乃至8
    4のいずれかに記載の画像形成方法。
  86. 【請求項86】 前記現像剤の重量平均粒径(D4)
    が、4μm〜10μmであることを特徴とする請求項8
    1乃至85のいずれかに記載の画像形成方法。
  87. 【請求項87】 前記現像剤が0.60μm〜159.
    21μmの粒径範囲の個数基準の粒度分布において、
    1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒子を
    15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00μm以上
    8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜70
    個数%含有することを特徴とする請求項81乃至86の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  88. 【請求項88】 前記現像剤は、体積平均粒径が0.1
    μm〜10μmである導電性微粒子を有していることを
    特徴とする請求項81乃至87のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  89. 【請求項89】 前記現像剤は、体積抵抗値が100Ω
    ・cm〜109Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項81乃至88のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  90. 【請求項90】 前記現像剤は、体積抵抗値が101Ω
    ・cm〜106Ω・cmである導電性微粒子を有してい
    ることを特徴とする請求項81乃至88のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  91. 【請求項91】 前記導電性微粒子が非磁性であること
    を特徴とする請求項81乃至89のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  92. 【請求項92】 前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸化
    スズ、酸化チタンから選択される少なくとも一種の酸化
    物を含有することを特徴とする請求項81乃至91のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  93. 【請求項93】 前記現像剤担持体が、基体上に0.5
    μm〜20μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物か
    らなる層を有することを特徴とする請求項81乃至92
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  94. 【請求項94】 前記現像剤担持体が、基体上に3μm
    〜15μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物からな
    る層を有することを特徴とする請求項81乃至92のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  95. 【請求項95】 前記現像剤担持体が、基体上にニッケ
    ル、クロム、モリブデン、パラジウムからなる群から選
    択される非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層
    を形成したものであることを特徴とする請求項81乃至
    94のいずれかに記載の画像形成方法。
  96. 【請求項96】 前記現像剤担持体の基体上に形成され
    ている層が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−Bメ
    ッキ、無電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無電
    解Crメッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解Mo
    メッキであることを特徴とする請求項81乃至95のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  97. 【請求項97】 前記現像剤担持体の基体表面を、球状
    粒子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、非
    磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した
    ものであることを特徴とする請求項81乃至96のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  98. 【請求項98】 前記現像剤担持体の基体が、ビッカー
    ス硬度(Hv)が50〜200の金属材料からなること
    を特徴とする請求項81乃至97のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  99. 【請求項99】 前記現像剤担持体は、基体上に非磁性
    金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    の、表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜
    3.5μmであることを特徴とする請求項81乃至98
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  100. 【請求項100】 前記現像剤担持体が、基体上に非磁
    性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    のビッカース硬度(Hv)が200〜1000であるこ
    とを特徴とする請求項81乃至99のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  101. 【請求項101】 少なくとも、結着樹脂及び着色剤を
    少なくとも含有するトナー粒子と導電性微粒子とを有す
    る現像剤を収容するための現像容器、該現像容器に収容
    されている該現像剤を担持し、現像領域に搬送するため
    の現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持される現
    像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少な
    くとも有する現像装置に用いられる現像剤担持体であっ
    て、 該現像剤担持体は、基体上に非磁性金属又は合金又は金
    属化合物からなる層を有することを特徴とする現像剤担
    持体。
  102. 【請求項102】 前記現像剤担持体が、基体上に0.
    5μm〜20μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物
    からなる層を有することを特徴とする請求項101に記
    載の現像剤担持体。
  103. 【請求項103】 前記現像剤担持体が、基体上に3μ
    m〜15μmの非磁性金属又は合金又は金属化合物から
    なる層を有することを特徴とする請求項101に記載の
    現像剤担持体。
  104. 【請求項104】 前記現像剤担持体が、基体上にニッ
    ケル、クロム、モリブデン、パラジウムからなる群から
    選択される非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる
    層を形成したものであることを特徴とする請求項101
    乃至103のいずれかに記載の現像剤担持体。
  105. 【請求項105】 前記現像剤担持体の基体上に形成さ
    れている層が、無電解Ni−Pメッキ、無電解Ni−B
    メッキ、無電解Pdメッキ、無電解Pd−Pメッキ、無
    電解Crメッキ、又は電解Moメッキ若しくは無電解M
    oメッキであることを特徴とする請求項101乃至10
    4のいずれかに記載の現像剤担持体。
  106. 【請求項106】 前記現像剤担持体の基体表面を、球
    状粒子によって粗面化処理して凹凸面を形成した後に、
    非磁性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成し
    たものであることを特徴とする請求項101乃至105
    のいずれかに記載の現像剤担持体。
  107. 【請求項107】 前記現像剤担持体の基体が、ビッカ
    ース硬度(Hv)が50〜200の金属材料からなるこ
    とを特徴とする請求項101乃至106のいずれかに記
    載の現像剤担持体。
  108. 【請求項108】 前記現像剤担持体は、基体上に非磁
    性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    の、表面の凹凸の算術平均粗さRa値が、0.1μm〜
    3.5μmであることを特徴とする請求項101乃至1
    07のいずれかに記載の現像剤担持体。
  109. 【請求項109】 前記現像剤担持体が、基体上に非磁
    性金属又は合金又は金属化合物からなる層を形成した後
    のビッカース硬度(Hv)が200〜1000であるこ
    とを特徴とする請求項101乃至108のいずれかに記
    載の現像剤担持体。
  110. 【請求項110】 前記現像剤層厚規制部材が磁性ブレ
    ードであることを特徴とする請求項101乃至109の
    いずれかに記載の現像剤担持体。
  111. 【請求項111】 前記現像剤層厚規制部材が弾性ブレ
    ードであることを特徴とする請求項101乃至109の
    いずれかに記載の現像剤担持体。
  112. 【請求項112】 前記現像剤が、磁性トナー粒子を有
    する磁性現像剤であることを特徴とする請求項101乃
    至111のいずれかに記載の現像剤担持体。
  113. 【請求項113】 前記現像剤の重量平均粒径(D4)
    が、4μm〜10μmであることを特徴とする請求項1
    01乃至112のいずれかに記載の現像剤担持体。
  114. 【請求項114】 前記現像剤が0.60μm〜15
    9.21μmの粒径範囲の個数基準の粒度分布におい
    て、1.00μm以上2.00μm未満の粒径範囲の粒
    子を15個数%〜60個数%含有し、且つ3.00μm
    以上8.96μm未満の粒径範囲の粒子を15個数%〜
    70個数%含有することを特徴とする請求項101乃至
    113のいずれかに記載の現像剤担持体。
  115. 【請求項115】 前記現像剤は、体積平均粒径が0.
    1μm〜10μmである導電性微粒子を有していること
    を特徴とする請求項101乃至114のいずれかに記載
    の現像剤担持体。
  116. 【請求項116】 前記現像剤は、体積抵抗値が100
    Ω・cm〜109Ω・cmである導電性微粒子を有して
    いることを特徴とする請求項101乃至115のいずれ
    かに記載の現像剤担持体。
  117. 【請求項117】 前記現像剤は、体積抵抗値が101
    Ω・cm〜106Ω・cmである導電性微粒子を有して
    いることを特徴とする請求項101乃至115のいずれ
    かに記載の現像剤担持体。
  118. 【請求項118】 前記導電性微粒子が非磁性であるこ
    とを特徴とする請求項101乃至117のいずれかに記
    載の現像剤担持体。
  119. 【請求項119】 前記導電性微粒子が、酸化亜鉛、酸
    化スズ、酸化チタンから選択される少なくとも一種の酸
    化物を含有することを特徴とする請求項101乃至11
    8のいずれかに記載の現像剤担持体。
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