JP3734844B2 - 電子写真方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は複写機、プリンタやファクシミリに用いられる電子写真方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真装置はオフィッスユースの目的からパーソナルユースへと移行しつつあり小型化、メンテフリー等を実現する技術が求められている。そのため廃トナーのリサイクル等のメンテナンス性やオゾン排気が少ない等の条件が必要となる。
【0003】
電子写真方式の複写機、プリンターの印字プロセスを説明する。先ず、画像形成のために静電潜像保持体(以下感光体と称す)を帯電する。帯電方法としては、従来から用いられているコロナ帯電器を使用するもの、また、近年ではオゾン発生量の低減を狙って導電性ローラを感光体に直接押圧した接触型の帯電方法等によって感光体表面を均一に帯電する。感光体を帯電後、複写機であれば、複写原稿に光を照射して反射光をレンズ系を通じて感光体に照射する。或いは、プリンターであれば露光光源としての発光ダイオードやレーザーダイオードに画像信号を送り、光のON−OFFによって感光体に潜像を形成する。感光体に潜像(表面電位の高低)が形成されると感光体は予め帯電された着色粉体であるであるトナー(直径が5μm〜15μm程度)によって可視像化される。トナーは感光体の表面電位の高低に従って感光体表面に付着し複写用紙に電気的に転写される。即ち、トナーは予め正または負に帯電しており複写用紙の背面からトナー極性と反対の極性の電荷を付与して電気的に吸引する。これまで、この電荷付与方法としては帯電方法と同じくコロナ放電器が広く用いられてきたが、オゾン発生量の低減のため近年では導電性ローラを用いた転写装置が実用化されている。転写時には感光体上の全てのトナーが複写用紙に移るのではなく、一部は感光体上に残留する。この残留トナーはクリーニング部でクリーニングブレード等で回収され廃トナーとなる。
【0004】
従来、電子写真方法では、特に一成分現像では、廃トナーは再利用されず廃棄されていた。昨今地球環境保護の点から、産業廃棄物の無制限な廃棄を規制することの重要性が叫ばれている。トナーは粉体の消耗品であり、不用意な廃棄は環境汚染につながる。そのためこの廃棄物の再利用は重要課題である。
【0005】
また従来、電子写真方法で静電潜像を可視像化する現像方法としてはカスケード現像法、タッチダウン現像法、ジャンピング現像法などがある。そのなかで、感光体に直接現像剤を振りかける現像法として米国特許3105770に示されるカスケード現像が知られている。カスケード現像法は、電子写真方法初の実用複写機に用いられた現像法である。また現像ローラに交流バイアスを印加し、一成分トナーを飛翔させ現像する方法として米国特許3866574がある。この発明では現像ローラに印加する交流バイアスはトナーの動きを活性化する目的に用いられ、トナーは画像部には飛翔し、非画像部では途中で舞い戻ると説明されている。
【0006】
さらに、この交流バイアスを印加する技術を改良したものとして、特公昭63ー42256号公報に示されるジャンピング現像がある。このジャンピング現像法はトナーをトナー担持体に担持させ、トナー担持体上に担持体と微小な間隙で剛性体または弾性体の規制ブレードを設置する。そしてその規制ブレードによりトナーを薄層に規制し、現像部まで運び、そこで交流バイアスにより感光体の画像部にトナーを付着させる方法である。この特公昭63ー42256号公報の技術思想は、画像部及び非画像部においてトナーが往復運動するという点で前述の米国特許3866574と異なるものである。
【0007】
図5は特開昭48−69524号公報、USP2,807,233号公報、特開平3−155584号公報などに開示されたトナー像転写装置の構成を示す概略図である。図5において、100は発泡性または固体状態のゴムからなり、107Ω位の中抵抗に調整された転写ローラ、101は転写ローラに電圧印加のための電源、102は感光体、103は転写紙(複写用紙)、104はトナーである。以上のように構成された転写装置の動作を示す。
【0008】
感光体102の表面には上述したトナーによる像が形成されている。今、感光体102の極性を負、トナー104の極性が正の正規現像を規定する。転写ローラ100は感光体102に所定の押圧力で接している。転写紙103は感光体102に押し当てられトナー104と接触する。転写ローラ100にはトナー104の極性と反対の負電圧が電源装置101から印加されているのでトナー104は転写紙103に転写される。転写ローラ100が転写紙103に接触しているので電源101から印加する電圧は数百〜3000V程度と低くすむ。転写紙103は感光体102と転写ローラ100の接触点を過ぎ定着部(図示せず)に搬送される。このような転写方法では従来のコロナ放電器と比べて有害なオゾン発生を極めて少なく抑えられる。
【0009】
周知のようにこれらの電子写真法に使用される静電荷現像用のトナ−は一般的に樹脂成分、顔料もしくは染料からなる着色成分及び可塑剤、電荷制御剤等の添加成分によって構成されている。樹脂成分として天然または合成樹脂が単独あるいは適時混合して使用されている。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら上記のような構成では、現像法においては、当技術分野ではよく知られていることであるが、カスケード現像法は、ベタ画像再現を苦手としていた。また、装置が大型複雑化するという問題点を有していた。さらに米国特許3866574の現像器は、装置に高い精度が要求され複雑で高いコストがかかるという欠点を有していた。ジャンピング現像法はトナー層を担持したトナー担持体上に極めて均一な薄層を形成することが不可欠であった。またこの方法ではしばしばトナー担持体上のトナー薄層に前画像の履歴が残り画像に残像が現れる、いわゆるスリーブゴースト現像が発生した。さらに装置が複雑でコストが高いという欠点もある。
【0011】
そこで本出願発明者らは、現像の小型化、高性能化を実現できる本発明の電子写真方法(特開平5−72890)を提案した。この電子写真方法の現像法は固定磁石を内包した感光体と、感光体と所定の間隙を設けて対向する磁石を有するトナー回収電極ローラ(以下電極ローラと称す)により非画像部の不要トナーを除去する構成である。そのためこの現像法はベタ画像を忠実に再現し、またスリーブゴーストも発生せず、より一層の装置の小型化、簡素化、低コストが可能になる方式である。
【0012】
しかしこの現像法を用いて高画質化するためには、より高性能化されたトナー特性を必要とする。この現像法はトナーを薄層に規制する規制ブレードを用いないため、トナーは層規制されずに感光体と電極ローラとの狭ギャップの空間である現像場に搬送される。そのためトナーが摩擦帯電して所望の電荷量を得るために要する場所と空間が僅かしかなく、トナーは従来以上に高帯電特性、高流動特性を必要とする。
【0013】
従来の一成分現像法や、二成分現像法で使用されているトナーの流動性のレベルでは、ベタ黒画像部や中間調画像部にムラが生じたり、また非画像部に地かぶりが増加する。流動性の低いトナーにこの現象が顕著に表れる。この原因は流動性の低いトナーでは現像部材の接触する確率が低いため満足な摩擦帯電量が得られない。またトナー間で摩擦帯電性にばらつきが生じ、均一なトナー帯電性が得られない。
【0014】
トナーの流動性を高めるために従来は、外添剤としてシリカ等を添加させる手段(特公昭54−16219号公報)、更に疎水化されたシリカ微紛末を用いることが提案されている。(特開昭46−5782号、特開昭48−47345号、特開昭48−47346号)。例えばシリカ微紛末とジメチルジクロロシラン等の有機硅素化合物とを反応させ、シリカ微紛体表面のシラノール基を有機基で置換し、疎水化したシリカ微紛末が用いられている。しかしシリカ等の外添剤の添加によりトナーの流動性は向上するが、シリカ微粒子は凝集性が強く、そのためトナー中にシリカ魂等の浮遊物が増加する。また浮遊したシリカは感光体への付着性が強い。
【0015】
画像を形成するプロセス中に、感光体に押圧力が加わると、このシリカ浮遊物が核となり、感光体に打ち込まれ傷が発生したり、それが核となり感光体上にトナーが固着するいわゆるトナーフィルミングが発生する。また磁性体を内添化した磁性トナーでは粉砕時に表面に磁性体粒子が露出しているため、感光体により傷を与えやすく、フィルミングの発生を助長する。このフィルミングが発生すると、帯電した感光体を露光する際、表面電位が落ちにくくなり、例えば反転現像ではベタ黒画像部が白く抜けるという画像欠陥が生じる。
【0016】
またシリカの浮遊物がベタ黒画像部に付着し白点ノイズが発生する。
【0017】
感光体への押圧力はクリーニング部でのクリーニングブレードから受ける力がある。
【0018】
さらに本発明の電子写真方法では、転写工程で転写ローラが感光体に一定の圧力で当接してる構成である。
【0019】
また本発明の電子写真方法では、現像工程で最初にトナーが静電潜像保持体全面に振りかけられ、現像される。そのため従来の方法に比べて、トナーと感光体が長く接触していて、よりシリカが付着し易い構成である。
【0020】
そのため従来の電子写真方法と比べて、よりトナーフィルミングが発生しやすい構造である。
【0021】
一方、フィルミングを回避するため、摩擦減少物質として、いわゆるポリフッ化ビニリデン粉のようなものを用いることは、例えば特公昭48−8136号公報、同48−8141号公報、同51−1130号公報等において知られている。
さらに特開昭48−47345号公報においてトナー中に摩擦減少物質と研磨物質の双方を添加することが提案されている。これによれば感光体フィルミング現象を回避するためには有効であるが、摩擦減少物質を添加すると、繰り返しの使用により感光体表面に付着する紙粉やオゾン付加物などの低電気抵抗物質の除去が行われにくくなり、特に高温高湿の環境下において感光体の潜像が低電気抵抗物によって著しく損なわれるという欠点がある。
【0022】
また本発明の電子写真方法では、転写ローラが感光体と当接している構成である。そのため単に研磨剤、摩擦低減物質等を添加するだけでは、転写ローラに転写され、クリーニング部へ供給されず、トナーフィルミングの除去効果が得られない。
【0023】
また特開昭60−32060号公報、特開昭59−219754号公報には第2外添剤としてチタン酸塩系の微粉末を添加することが提案されている。ここに記載されている材料は機械的に粉砕されたものを使用しており、これは形状が不定型であり、感光体上の異物を除去する効果は得られるが、逆に不定型の突起部分で感光体に無用な深い傷を与え、画像を乱しかねない。
【0024】
また他のアルミナ、チタニア、ジルコニア等の研磨剤をトナーに外添処理する例があるが、これらの物質はトナーの帯電特性に悪影響を与え、画像濃度の低下、地かぶりの増加を招いてしまう。
【0025】
さらに本発明の電子写真方法では、常にトナーが感光体全面に接触している構成であるため、単に研磨剤、摩擦低減物質等の微粉末を添加するだけでは、黒化率の低い原稿を取り続けると、トナー消費は少なく、研磨剤、摩擦低減物質等のの微粒子のみの選択的な消費が多くなり、長期使用しているとトナー中からなくなってしまい、フィルミングに対する効果がなくなってしまうという課題がある。
【0026】
そして研磨剤、摩擦低減物質等がクリーニングブレードに付着したままであるとフィルミングに対する効果が持続するが、転写残りの廃トナーがクリーニングブレードにくると、この廃トナーとともにこれらの微粒子ががクリーニングブレードから除去されてしまい、効果が低下してしまう。
【0027】
また近年地球環境保護が大きな問題となっている。従来の複写機、レーザプリンタ、レーザ普通紙ファックス等では現像工程で感光体上にトナーを現像させ、転写工程でトナーを紙に転写する。このとき一部のトナーは感光体上に残留する。その一部のトナーはクリーニング工程で掻き落とされる。このクリーニングされたトナーが廃トナーとなる。従来の方法、特に一成分現像法ではほとんど廃トナーは廃棄され、リサイクルされていない。
【0028】
廃トナーをリサイクルするときの課題は、廃トナーがクリーナ部、現像部で受けるストレスにより流動性が低下したり、帯電量が変動する。またそのとき流動性が低下したトナー凝集物が現像のトナー層規制ブレードで目詰まりする。
【0029】
クリーニング工程で感光体から掻き落とされた廃トナーを再度現像でリサイクルする際、従来のトナーでは、廃トナーと現像器内の新しいトナーが混合すると帯電量分布が不均一になり、逆極性トナーが増加して、複写画像の品質が低下する。
【0030】
図6、図7に従来の一成分現像法を示す。202は感光体、201はトナー担持体である現像スリーブ、203はトナー層規制ブレード、204はトナーである。この現像法は剛性体または弾性体等のトナー層規制ブレード203を現像スリーブ201と狭ギャップ間隔、または接触して設けて、現像スリーブ201上にトナー204の薄層を形成する構成である。
【0031】
図6では弾性ブレード203を現像スリーブ201に一定の押圧力で接触させ、トナーの薄層形成を行っている。
【0032】
図7では剛体ブレード203は現像スリーブ201と狭ギャップ間隙を設けて設置されている。
【0033】
この構成では廃トナーをリサイクルすると、廃トナーの凝集物が点線205で示す円内のトナー層規制ブレード付近で目詰まりを起こし、白抜けが発生するため、これらが廃トナーをリサイクルしにくくしている要因と考えられる。
【0034】
さらに、廃トナーを現像で再度使用するため、より長寿命化が必要となる。とくに感光体上のトナーフィルミングに対する耐刷性は従来以上に向上させる必要がある。そのためには外添剤の分散性の向上、凝集体の低減、均一な付着性が課題となる。
【0035】
また本発明の電子写真方法では導電性弾性ローラを使用する構成である。導電性弾性ローラを用いた転写方法では、文字、ラインの中抜け、文字周辺へのトナーの飛び散り等の課題がある。
【0036】
感光体上のトナーを転写ローラを用いて転写紙に転写する場合、転写ローラは感光体に所定の圧力で接している。このため、文字やライン等ではエッジ現像となっており、トナーが多くのり、トナーが集中しているところは、トナーのない部分に比べて圧力が高まり、加圧によるトナー同士の凝集を起こし、転写紙に転写されない、いわゆる”中抜け”を起こす。低流動性、低帯電量のトナーに顕著に現れる。感光体上へのトナーの転写紙への転写はトナーの帯電電荷と外部から加えられたトナーの帯電電荷と反対の電荷との引き合いによって行われる。トナーの電荷量が低いとトナーの存在しない文字周辺部に飛び散り易い。
【0037】
廃トナーをリサイクルして、流動性が低下したトナーにより、転写時の中抜け、文字の飛び散りがより急増する。
【0038】
これでは資源の有効活用ができず、また地球環境を汚染することにもなりかねない。すなわちこの廃トナーをリサイクルし、資源の再活用は地球環境保護から急務な課題である。
【0039】
本発明は上記問題点に鑑み、より一層の装置の小型化、簡素化、低コスト、そしてリサイクルを可能とする現像法において、高画像濃度、低地かぶりの高画質を実現する電子写真方法を提供することにある。
【0040】
またローラ転写を用いた低オゾンプロセスで転写時の中抜けや飛び散りを防止できる電子写真方法を提供することにある。
【0041】
また長期使用においても、感光体フィルミングを防止できる電子写真方法を提供することにある。
【0042】
また廃トナーをリサイクルしてもトナーの帯電量、流動性の低下がなく凝集物を生じず、長寿命化が図られ、リサイクル現像を可能とし、地球環境汚染防止と資源の再活用を可能にする電子写真方法を提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の電子写真方法は、静電潜像保持体上に形成された静電潜像を、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーにより顕像化する現像工程と、
前記静電潜像保持体上の静電潜像を顕像化した前記磁性トナーを静電力で転写紙に移す転写工程と、
前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程とを有することを特徴とする電子写真方法である。
【0044】
また、本発明の電子写真方法は、静電潜像保持体上に形成された静電潜像を、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーにより顕像化する現像工程と、前記静電潜像保持体上の静電潜像を顕像化した前記磁性トナーを静電力で転写紙に移す転写工程と、前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程と、前記クリーニング工程で除去された前記磁性トナーを再度前記現像工程に戻し再利用するトナーリサイクル工程とを有することを特徴とする電子写真方法である。
【0045】
また、本発明の電子写真方法は、静電潜像保持体上に形成された静電潜像を、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーにより顕像化する現像工程と、前記静電潜像保持体に当接する導電性弾性ローラを具備し、前記静電潜像保持体と前記導電性弾性ローラとの間に転写紙を挿通するとともに、前記導電性弾性ローラに付与する転写バイアス電圧により前記静電潜像保持体上の静電潜像を可視像化した前記磁性トナーを前記転写紙に移す転写工程と、前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程を有することを特徴とする電子写真方法である。
【0046】
また、本発明の電子写真方法は、固定磁石を内包し移動する静電潜像保持体と、トナーホッパーと、前記静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有した位置に、内部に磁石を有するトナー回収電極ローラとを有し、前記静電潜像保持体に静電潜像を形成した後、前記トナーホッパー内に位置する前記静電潜像保持体の表面に、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーを磁気的に吸引し、前記静電潜像保持体の表面に前記磁性トナーを担持させ、前記静電潜像保持体を移動させ、前記トナー回収電極ローラに対向させ、前記静電潜像保持体の画像部に磁性トナーを残し、非画像部の磁性トナーは前記トナー回収電極ローラで回収する構成の現像工程を有することを特徴とする電子写真方法である。
【0047】
【作用】
本発明に係る電子写真方法は固定磁石を内包する静電潜像保持体を用い、静電潜像を形成した静電潜像保持体にトナーを振りかけ磁気的に付着させ、電極ローラ部まで担持搬送し、電極ローラに交流バイアスを印加し、静電潜像保持体の非画像部トナーを静電力と磁力によって除去する構成である。
【0048】
すなわち本発明に提示した電子写真方法はカスケード現像法に、静電潜像保持体内部に磁石を設置し、電極に交流電圧を印加し、より小型高性能化したものである。
【0049】
本発明の電子写真方法では、最初にトナーが静電潜像保持体に振りかけられたときに現像はほとんど終了している。電極ローラ部はトナーをトナー留め内で循環させると同時に、静電潜像の非画像部のトナーを回収している。すなわちトナーをトナーホッパーから現像部まで担持し運ぶのは静電潜像保持体である。電極ローラはトナー層を担持しない裸の面が静電潜像保持体に対向する。電極ローラと静電潜像保持体は逆方向回転である。
【0050】
本発明に係る電子写真方法での現像法は構成がシンプルになっているため、トナーの帯電機会が少なく、高帯電特性が得られにくい。
【0051】
転写手段に導電性弾性ローラを使用した転写工程では、転写時の中抜け、文字周辺の飛び散りを防ぐためには従来以上に磁性トナーに高流動性、高帯電性が必要である。
【0052】
さらに本発明の電子写真方法では、廃トナーをリサイクルする方式である。本発明の現像方式では、電極ローラと静電潜像保持体が逆方向に回転しているため、たとえ流動性が低下して凝集したトナーが回収部に搬送されても、すぐ回収部から除去できる構成である。
【0053】
シンプルな構成の現像工程、導電性弾性ローラによる転写工程、廃トナーリサイクル工程においてはトナーを従来以上に高流動性、高帯電性に保持しないと、安定した高品質の画像が得られない。さらに感光体へのトナーフィルミングに対する耐刷性を従来以上に向上させる必要がある
そこで、表面をシリコーンオイルで処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末を外添剤として使用すると、負帯電性が高い磁性トナーを得ることができ、画質向上につながる。これはシリカ微粒子の表面に存在する親水基であるシラノール基を完全に被覆してしまい、表面にシロキサン基が存在するようになり、シリカ微粒子が高い負帯電性を有するからである。
【0054】
しかし材料自体帯電性が高いため2次凝集性が強く、シリカの凝集体が多く存在し、流動性の低下、シリカ魂による白点ノイズの発生、さらにフィルミングの発生を助長する。
【0055】
しかし窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gで、一般式(化1)で示されるシリコーンオイルで表面処理した負帯電性疎水性シリカを使用し、さらにチタン酸バリウム微粒子と混合して外添処理することにより、シリカ凝集物の発生が大きく抑えられることが判明した。原因は不明だが、外添処理時にシリカにせん断力が加わり、凝集物がほぐされていると推測する。またこれによってトナーの流動性が向上し、さらに帯電性も高められる効果があることが分かった。さらに廃トナーをリサイクルしても流動性、帯電性が安定し高品質な画像が得られることが判明した。
【0056】
【化1】
Figure 0003734844
【0057】
のとき重合度nは10〜100が好ましい。重合度nが10以下であると高い負帯電性が得られにくい。また重合度nが100以上であると、表面処理にムラが生じる。
【0058】
また窒素吸着によるBET比表面積が50m2/g以下となると、トナーの流動性が低下する。窒素吸着によるBET比表面積が350m2/g以上になると、凝集性が強くなり、チタン酸バリウム微粒子と混合しても凝集物の発生を抑えられない。
【0059】
しかしシリカ凝集体を無くし、均一な分散が得られるだけでは、感光体上でのトナーフィルミングの発生を抑えることは困難である。シリカはトナーと混合処理により添加されているため、遊離シリカを完全に抑えることは出来ないため、どうしても感光体に付着してしまう。そのシリカが何らかのストレスにより感光体に打ち込まれ、それをトリガとしてトナーフィルミングが発生する。そのストレスはクリーニングブレード、転写ローラである。特に本発明に係る電子写真方法では、現像時に感光体全面にトナーを付着させるため、従来の一成分現像方法と比較してトナーと感光体が常に全面に接触している構成で、よりトナーフィルミングがより発生しやすい構成である。さらに廃トナーをリサイクルする構成になると、よりフィルミングに対するラチチュードがより狭くなる。
【0060】
しかしシュウ酸塩熱分解法によって作製され形状がほぼ真球状に球形化したチタン酸バリウム微粉末を外添剤として使用することにより、感光体に無用な傷を与えること無く、感光体に付着した異物を除去することが可能となる。
【0061】
チタン酸バリウム微粒子がトナーと分離して単独で、感光体に付着し、転写工程で転写材に転写されることなくクリーニング部に供給され、クリーニングブレードに付着する。このチタン酸バリウム微粒子がクリーニングブレードに付着することにより、感光体に付着した異物を除去できる。
【0062】
このとき、平均粒径0.1〜4μm、窒素吸着によるBET比表面積が0.5〜20m2/g、さらに静嵩密度0.2〜1.2g/cm3であるチタン酸バリウム微粒子を使用することにより、チタン酸バリウム微粒子の分散性が向上し、磁性トナー母体粒子に均一に付着し、フィルミングに対して有効に作用する。
【0063】
さらに本発明に係る電子写真方法では、現像時に感光体全面にトナーを付着させるため、トナーに添加したチタン酸バリウム微粒子が、トナーから遊離して無制限に感光体に選択的に付着すると、チタン酸バリウム微粒子のみの消費が進行してしまう。黒化率の低い原稿を取り続けると、チタン酸バリウム微粒子のみの消費が多くなり、フィルミングに対する効果が除々に低下してしまう。それに廃トナーがチタン酸バリウム微粒子が過剰に存在するようになりリサイクルをしたとき帯電性、流動性に悪影響を与える。
【0064】
しかし本発明のチタン酸バリウム微粒子を添加することで、チタン酸バリウム微粒子が適度に磁性トナー母体粒子に保持されているため、常にトナーが感光体全面に接触している本発明の電子写真方法の構成であっても、黒化率の低い原稿を取り続けても、チタン酸バリウム微粒子のみの選択的な無制限な消費が抑えられるわけである。
【0065】
その結果、磁性トナーが残存する限りチタン酸バリウム微粒子が存在し、廃トナーをリサイクルしながら、長期使用しても、フィルミングに対する効果が持続する。
【0066】
またさらに、チタン酸バリウム微粒子がトナー母体粒子と逆極帯電性を有し、その電荷量がブローオフ測定法により+3〜+30μC/g、さらに真比重が5.0〜8.5g/cm3のチタン酸バリウム微粒子を使用することにより、チタン酸バリウム微粒子の分散性がより向上し、磁性トナー母体粒子に均一に付着し、フィルミングに対して有効に作用する。
【0067】
またチタン酸バリウム微粒子は逆極帯電性を有しているため、転写ローラにほとんど付着することなく、クリーニングブレード部に供給されるため、フィルミングに対する効果大である。
【0068】
上記構成により、チタン酸バリウム微粒子の帯電性は正帯電性に十分帯電性が得られる。さらにチタンカップリング剤や、窒素基を有するカップリング剤、窒素基を有する有機材料の表面処理等により高い正帯電性を得ることが可能となる。
【0069】
平均粒径0.1μm以下になるとチタン酸バリウム微粒子の分散性が悪化し、凝集物が増加して、画像欠陥となる。また窒素吸着によるBET比表面積が20m2/g以上になると同様にチタン酸バリウム微粒子の分散性が悪化し、凝集物が増加して、画像欠陥となる。静嵩密度0.2g/cm3以下になるとチタン酸バリウム微粒子の凝集性が強くなり分散が悪化する。
【0070】
平均粒径4μm以上になるとトナー母体粒子と遊離し、感光体に無用な傷を与える。窒素吸着によるBET比表面積が0.5m2/g以下となると粗大粒子が多くなり、トナー母体粒子と遊離し、感光体に無用な傷を与える。静嵩密度1.2g/cm3以上になると、分散性が悪化し、感光体への傷の発生が多くなる。
【0071】
チタン酸バリウム微粒子の電荷量が+3μC/g以下になると、チタン酸バリウム微粒子のトナー母体粒子からの離脱が激しくなり、選択的な消費が進行してしまう。また転写ローラに付着する量も増加し、フィルミングに対する効果が低下する。チタン酸バリウム微粒子の電荷量が+30μC/g以上になるとトナー自体の帯電性に影響を及ぼし、地かぶりが発生する。
【0072】
また真比重が5.0g/cm3以下になると、分散性が悪化する。真比重が8.5g/cm3以上になると、選択的な消費が進行してしまい、安定した画像が長期得ることが出来ない。
【0073】
このように、一層の装置の小型化、簡素化、低コストが可能な現像法で、高流動性、高帯電性を維持できる磁性トナーを使用することにより、高画像濃度、低地カブリの画像が得られ、さらに導電性弾性ローラを用いた転写工程において、文字やライン等のトナーが集中しているところで、所定の押圧力で転写してもトナー同士の凝集が起きにくく、中抜けのない鮮明な画像が得られる。
【0074】
さらに廃トナーをリサイクルしても流動性、帯電量の低下がなく、また感光体上でのトナーフィルミングの発生を防止することができる。
【0075】
このように廃トナーの廃棄が不要でリサイクルにより地球環境汚染防止と資源の再活用を可能にする電子写真方法を提供することができる。
【0076】
【実施例】
本発明に係る磁性トナーは以下の方法で製造される。
【0077】
トナーは混合、混練、粉砕、外添処理、必要に応じて分級処理される。
【0078】
混合処理は結着樹脂、電荷制御剤、磁性体と、その他必要に応じて添加される、離型剤、顔料等の内添剤を撹拌羽根を具備したミキサー等により均一分散する処理で、公知の処理方法が用いられる。
【0079】
混練処理では混合処理された材料を加熱して、せん断力により結着樹脂に内添剤を分散させる。このときの混練としては公知の加熱混練機を用いて行なうことが出来る。加熱混練機としては、三本ロール型、一軸スクリュウー型、二軸スクリュウー型、バンバリーミキサー型等の混練物を加熱してせん断力をかけて練る装置を使用することが出来る。混練処理によって得られた塊をカッターミル等で粗粉砕し、その後ジェットミル粉砕等で細かく微粉し、さらに必要に応じて気流式分級機で微粉粒子がカットされ、所望の粒度分布が得られる。
【0080】
機械式による粉砕、分級も可能である。例えば固定したステータに対して回転するローラとの微小な空隙にトナーを投入する方法もある。いずれも公知の方法が用いられる。
【0081】
これによって得られた磁性トナー母体粒子に外添剤が外添処理される。外添処理はヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の公知の方法が用いられる。
【0082】
本発明に係る磁性トナーの結着樹脂はビニル系単量体を重合または共重合したビニル系重合体である。この結着樹脂を構成する単量体のスチレンとしては例えばスチレン、α−メチルスチレン、P−クロルスチレン等のスチレン及びその置換体、アクリル酸アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸アルキルエステルとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ヘキシル、などの二重結合を有するモノカルボン酸及びその置換体等がある。
【0083】
またこれらの共重合体の製造方法として塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の重合法が採用される。
【0084】
本発明に係る磁性トナーに使用する共重合体は、スチレン系成分を好ましくは50−95重量%成分として含むものである。スチレンの割合が50重量%未満であると、トナーの溶融特性が劣り、定着性が不十分になるし、粉砕性が悪化する。
【0085】
本発明に係る磁性トナーは前記のごとき結着樹脂を主要成分としているが、このような主要成分以外に必要に応じて他の公知の重合体あるいは共重合体を使用することもできる。例えばポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂等がある。
【0086】
本発明に係る磁性トナーは、チタン酸バリウム微粒子を添加するが、チタン酸バリウム微粒子はシュウ酸塩熱分解法で作製される。これはTiCl4(aq)とBaCl2・2H2Oの混合液A(30℃以下に保持)を作成し、これを80℃に保持したシュウ酸(COOH)2・2H2O水溶液中に混合液Aを滴下してBaTiO(C24)・4H2Oを得る。これを600℃以上に加熱することによりBaTiO3の微粒子が得られる。
【0087】
上記構成のチタン酸バリウム微粒子の帯電性は正帯電性に十分帯電性が得られる。さらにチタンカップリング剤や、窒素基を有するカップリング剤、窒素基を有する有機材料の表面処理等により高い正帯電性を得ることが可能となる。
【0088】
チタン酸バリウム微粒子の添加量は磁性トナー100重量部に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。0.1重量部以下であるとフィルミングに対する効果が少なく、5.0重量部以上だと凝集性が強くなり、感光体に無用な傷を与える。
【0089】
本発明に係る磁性トナーには、シリコーンオイルで表面処理された負帯電性の疎水性シリカ微粒子を添加する。シリカ微粒子としては、好ましくはケイ素酸ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粒子で、例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するものである。(化2)に反応の一般式を示す。
【0090】
【化2】
Figure 0003734844
【0091】
本発明に用いるシリカ微粒子を表面処理するシリコーンオイルは、好ましい材料はポリジメチルシリコーンオイルで、他にアルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好ましい。
【0092】
表面処理方法は公知の技術が用いられ、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて混合する方法、またシリコーンオイルを噴射する方法で行っても良い。
【0093】
シリカの添加量は磁性トナー100重量部に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。トナー同士の凝集を防ぐために0.1重量部以上の添加量が必要で、5.0重量部以上だと逆に浮遊シリカが増加する。
【0094】
本発明に係る磁性トナーには必要に応じて着色・電荷制御の目的で適当な顔料または染料が配合される。そのような顔料または染料としてはカーボンブラック、鉄黒、グラファイト、ニグロシン、アゾ染料の金属錯体、フタロシアニンブルー、デュポンオイルレッド、アニリンブルー、ベンジジンイエロー、ローズベンガルやこれら等の混合物があり、電荷量、着色に必要な量が配合される。
【0095】
本発明に係る磁性トナーは必要に応じてWAX等の離型剤が更に配合される。
【0096】
本発明に係る磁性トナーは磁性体が配合される。磁性粉としては鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、等の金属粉末や鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、亜鉛等のフェライト等がある。粉体の平均粒径は1μm以下、特に好ましくは0.6μm以下が好ましい。添加量は15〜70重量%が好ましい。添加量が15重量%以下ではトナー飛散が増加する傾向にあり、70重量%以上ではトナーの帯電量が低下する傾向にあり画質の劣化を引き起こす傾向にある。
【0097】
次に本発明の電子写真方法について図面を参照しながら説明する。本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
図1に本発明の電子写真方法の一実施例の電子写真装置の断面図を示す。現像方式は一成分現像方式を用いている。1はフタロシアニンをポリカーボネート系バインダ樹脂に分散した有機感光体ドラム、2は感光体1と同軸で固定された回転しない磁石、3は感光体をマイナスに帯電するコロナ帯電器、4は感光体の帯電電位を制御するグリッド電極、5は信号光である。
【0098】
露光後の潜像を可視像化するための現像装置は、7は磁性一成分トナー、6は感光体1表面に磁性トナー7を供給するトナーホッパー、8は感光体1とギャップを開けて設定した非磁性電極ローラ、9は電極ローラ8の内部に設置された固定され回転しない磁石、10は電極ローラ8に電圧を印加する交流高圧電源、11は電極ローラ上のトナーをかきおとすポリエステルフィルム製のスクレーパから構成され、電極ローラ8により非画像部の余分なトナーを回収する。
【0099】
12はトナーホッパー内でのトナーの流れをスムーズにし、またトナーが自重で押しつぶされ感光体と電極ローラとの間でのつまりが発生するのを防止するためのダンパーである。
【0100】
13は感光体上のトナー像を紙に転写する転写ローラで、感光体1に接触するように設定されている。転写ローラは導電性の金属からなる軸の周囲に導電性弾性部材を設けた弾性ローラである。感光体1への押し圧力は転写ローラ13一本当たり(約216mm)0〜2000g、望ましくは500〜1000gである。これは転写ローラ13を感光体1に圧接するためのバネのバネ係数と縮み量の積から測定した。感光体との接触幅は約0.5mm〜5mmである。転写ローラ13のゴム硬度はアスカーCの測定法(ローラ形状でなく、ブロック片を用いた測定)で80度以下で、望ましくは30〜40度である。本発明では、弾性ローラ13は直径6mmのシャフトの周辺に発泡性のリチウム塩を内添した導電性ウレタンエラストマーを抵抗値107Ω(軸と表面に電極を設け、両者に500V印加する)にしたものを用いた。転写ローラ13全体の外径は16.4mmで、硬度はアスカーCで40度であった。転写ローラ13を感光体1に転写ローラ13の軸を金属バネで押圧する事で接触させた。押圧力は約1000gであった。本発明はこの材料に限定される物ではない。
【0101】
ローラの弾性体にはCRゴム、NBR、Siゴム、フッ素ゴム等が挙げられるが、ウレタン発泡体が好ましい。そして導電性を付与するための導電性付与剤としてはカーボンブラックや、Li2O等のリチウム塩が好ましい材料である。
【0102】
14は転写紙を転写ローラ13に導入する導電性部材からなる突入ガイド、15は導電性部材の表面を絶縁被覆した搬送ガイドである。突入ガイド14と搬送ガイド15は直接あるいは抵抗を介して接地している。16は転写紙、17は転写ローラ13に電圧印加する電圧発生電源である。
【0103】
18は転写残りの廃トナーをかき落とすクリーニングブレード、19は廃トナーを一時的に貯めるクリーニングボックス、23は廃トナーである。
【0104】
クリーニングブレードに弾性体ウレタンブレードを用いたが、バイアス印加したファーブラシや、導電性金属ローラでも同様の結果となる。
【0105】
20は廃トナーを現像装置のトナーホッパー6に送る輸送管で、転写残りの廃トナーリサイクルの工程である。輸送の方式はエアーを使う方式、渦巻状に送る方式、磁気的、振動式等の方法が考えられるが、限定はしない。
【0106】
クリーニングブレードに弾性体ウレタンブレードを用いたが、バイアス印加したファーブラシや、導電性金属ローラでも同様の結果となる。
【0107】
感光体1表面での磁束密度は600Gsである。電極ローラ内部の磁力の方を強くして搬送性を向上させた。また図中に示す磁石2の磁極角はθは15度に設定した。感光体1の直径は30mmで、周速60mm/sで図中の矢印の方向に回転させ用いた。電極ローラ8の直径は16mmで、周速40mm/sで感光体1の進行方向とは逆方向(図中の矢印方向)に回転させ用いた。感光体1と電極ローラ8とのギャップは300μmに設定した。
【0108】
感光体1をコロナ帯電器3(印加電圧−4.5kV、グリッド4の電圧−500V)で、ー500Vに帯電させた。この感光体1にレーザ光5を照射し静電潜像を形成した。このとき感光体1の露光電位はー90Vであった。この感光体1表面上に、トナー7をトナーホッパー6内で磁石により付着させた。次に感光体1を電極ローラ8の前を通過させた。感光体1の未帯電域の通過時には、電極ローラ8には交流高圧電源10により、0Vの直流電圧を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交流電圧(周波数1kHz)を印加した。その後、ー500Vに帯電し静電潜像が書き込まれた感光体1の通過時には、電極ローラ8には交流高圧電源10により、ー350Vの直流電圧を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交流電圧(周波数1kHz)を印加した。すると感光体1の帯電部分に付着したトナーは電極ローラ8に回収され、感光体1上には画像部のみのネガポジ反転したトナー像が残った。矢印方向に回転する電極ローラ8に付着したトナーは、スクレーパ11によってかきとり、再びトナーホッパー6内に戻し次の像形成に用いた。こうして感光体1上に得られたトナー像を、転写紙に、転写ローラ13によって転写した後、定着器(図示せず)により熱定着して複写画像が得られる。
【0109】
本発明に係る磁性トナーの実施例について説明する。本発明はこれに限定されるものではない。
【0110】
(表1)に本発明に係る磁性トナー母体粒子の材料組成の一実施例を示す。
【0111】
【表1】
Figure 0003734844
【0112】
各磁性トナーの流動性と帯電量の測定結果を(表2)に示す。流動性は静嵩密度で定義した。測定はホソカワミクロン社製パウダーテスタPT−E型を使用した。帯電量はブローオフ法で、サンプル0.2g秤量し、エア圧0.2kgf/cm2で180secブローし、測定した。測定条件はノンコートフェライトキャリアとトナー濃度10%で混合し、100mlのポリエチレンボトルに入れ、回転数60rpmで10min間撹拌した。
【0113】
【表2】
Figure 0003734844
【0114】
(表3)に実施例、比較例で使用する外添剤と、その外添剤の特性を示す。TA−1、TA−2はシュウ酸塩熱分解法で作製したチタン酸バリウム微粒子、TB−1はチタン酸鉛、TB−2はアルミナ微粉末である。
【0115】
【表3】
Figure 0003734844
【0116】
外添剤の帯電性の測定は、磁性トナーの帯電量を測定する条件と同じで、異なるのは、ノンコートフェライトキャリアの代わりに、粉砕前の粗粉砕された磁性トナー母体粒子を開口径100μm径)のメッシュでふるい処理したものを使用した。混合濃度は10%である。
【0117】
比表面積は通常のBET測定法で測定し、島津製作所製比表面積測定装置FlowSorb2−2300を使用した。
【0118】
外添剤の静嵩密度は、トナーと同様ホソカワミクロン社製パウダーテスタPT−E型を使用した。
【0119】
本発明に係る磁性トナーの製造について説明する。(表1)に示した混合物をヘンシェルミキサーFM20B(三井三池社製)にて混合する。その混合物を二軸混練押出機PCM30(池貝鉄工社製)にて加熱混練する。混練物を粗粉砕機ロートプレックス(アルピネ社製)にて2mm以下の大きさに粗粉砕する。そしてジェットミル粉砕機IDS−2型(日本ニューマティック工業社製)にて微粉砕を行う。粉砕物を気流分級機DS2型(日本ニューマティック工業社製)にて微粉をカットする。以上の処理により平均粒径8μmの磁性トナー母体粒子が得られた。その後外添剤を外添処理した。
【0120】
本発明に係る磁性トナーA1の材料組成を(表4)に示す。
【0121】
【表4】
Figure 0003734844
【0122】
外添剤にチタン酸バリウム微粒子とポリジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカを使用した。
【0123】
(表2)に示すように、磁性トナーA1が高流動性、高帯電性を示していることがわかる。
【0124】
また(表3)に示すように本発明のチタン酸バリウム微粒子が他の粒子よりも、磁性トナー母体粒子に対して逆帯電性で、かつ高く保持していることが分かる。
【0125】
図1に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーA1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0126】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
【0127】
(表5)に初期と10000枚複写テスト後のトナーの流動性と画像濃度を示している。
【0128】
【表5】
Figure 0003734844
【0129】
トナーA1は流動性(静嵩密度)、画像濃度とも変化が少なく安定した特性を示していることが分かる。
実施例2
本発明の磁性トナーA2の材料組成を(表6)に示す。
【0130】
【表6】
Figure 0003734844
【0131】
外添剤にチタン酸バリウム微粒子とポリジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカを使用した。
【0132】
図1に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0133】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
実施例3
図2に本発明の電子写真方法の一実施例の電子写真装置の断面図を示す。現像方式は一成分現像方式を用いている。転写工程にコロナ転写帯電器21を用いた以外は実施例1の図1と同様な構成である。
【0134】
図2に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0135】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
実施例4
図2に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0136】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
実施例5
図3に本発明の電子写真方法の一実施例の電子写真装置の断面図を示す。現像方式は一成分現像方式を用いている。1はフタロシアニンをポリカーボネート系バインダ樹脂に分散した有機感光体ドラム、3は感光体をマイナスに帯電するコロナ帯電器、4は感光体の帯電電位を制御するグリッド電極、5は信号光である。
【0137】
露光後の潜像を可視像化するための現像装置は、磁性一成分トナー7、内部に磁石を有し、感光体1とギャップを開けて設定した非磁性現像スリーブ32、トナーポッパ31、剛性トナー層規制ドクターブレード33、現像スリーブ32にバイアスを印加する電源34から構成される。
【0138】
13は感光体上のトナー像を紙に転写する転写ローラで、感光体1に接触するように設定されている。転写工程、クリーニング工程、廃トナーリサイクル工程は実施例1の図1と同様な構成である。
【0139】
図3に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0140】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
実施例6
図3に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0141】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
実施例7
図4に本発明の電子写真方法の一実施例の電子写真装置の断面図を示す。現像方式は一成分現像方式を用いている。転写工程にコロナ転写帯電器21を用いた以外は実施例5の図3と同様な構成である。
【0142】
図4に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0143】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
実施例8
図4に示した電子写真装置を用いて、本発明の磁性トナーA2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画像部の地かぶりは発生していない。
【0144】
そして、廃トナーリサイクルを行いながら、10000枚の長期複写テストを行った。10000枚後のトナ−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングは発生していない。初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブリの複写画像が得られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。
比較例1
外添剤が異なる以外は実施例1と同様の組成、処方で磁性トナーB1を試作した。(表7)に磁性トナーB1の材料組成を示す。
【0145】
【表7】
Figure 0003734844
【0146】
外添剤にチタン酸鉛微粒子とジメチルジクロロシランで表面処理された疎水性シリカを使用した。
【0147】
実施例1の図1に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーB1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、若干画像濃度が低く、地かぶりが多い画像となった。
【0148】
長期複写テストにおいて、2000枚当たりからトナーフィルミングが発生した。
比較例2
外添剤が異なる以外は実施例1と同様の組成、処方で磁性トナーB1を試作した。(表8)に磁性トナーB1の材料組成を示す。
【0149】
【表8】
Figure 0003734844
【0150】
外添剤にヘキサメチレンジジシラザンで表面処理された疎水性シリカとアルミナ微粉末を使用した。
【0151】
実施例1に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーB2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、若干画像濃度が低く、地かぶりが多い画像となった。
【0152】
長期複写テストにおいて、1000枚当たりからトナーフィルミングが発生した。
比較例3
実施例3の図2に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーB1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、若干画像濃度が低く、地かぶりが多い画像となった。
【0153】
長期複写テストにおいて、2000枚当たりからトナーフィルミングが発生した。
比較例4
実施例3の図2に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーB2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、若干画像濃度が低く、地かぶりが多い画像となった。
【0154】
長期複写テストにおいて、1000枚当たりからトナーフィルミングが発生した。
比較例5
実施例5の図3に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーB1で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、若干画像濃度が低く、地かぶりが多い画像となった。
【0155】
長期複写テストにおいて、2000枚当たりからトナーフィルミングが発生した。
比較例6
実施例5の図3に示した電子写真装置を用いて、磁性トナーB2で複写テストを行った。画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、若干画像濃度が低く、地かぶりが多い画像となった。
【0156】
長期複写テストにおいて、1000枚当たりからトナーフィルミングが発生した。
比較例7
磁性体の添加量を10重量%とした以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。トナー飛散が多く実用的な特性は得られなかった。
比較例8
磁性体の添加量を80重量%とした以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。帯電量が低く、地カブリが多く実用的な特性は得られなかった。
比較例9
シリカの添加量を0.05重量部とした以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。流動性が悪く、実用的な特性は得られなかった。
比較例10
シリカの添加量を6重量部とした以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。シリカ凝集物が多く、ベタ黒画像部に白点が多く付着し、実用的な特性は得られなかった。
比較例11
チタン酸バリウム微粒子の添加量を0.05重量部とした以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。
【0157】
長期複写テストにおいて、1000枚当たりからトナーフィルミングが発生し、実用的な画像は得られなかった。
比較例12
チタン酸バリウム微粒子の添加量を6重量部とした以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。チタン酸バリウム微粒子の凝集物が多く、感光体に傷が多く発生し、実用的な特性は得られなかった。
【0158】
【効果】
以上のように本発明は、シュウ酸塩熱分解法で作製されたチタン酸バリウム微粒子と、窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m 2 /gでシリコーンオイルで表面処理されるシリカ微粉末を含有することにより、高流動性、高帯電性のトナーが得られ、高性能、小型、低コスト現像法において、高濃度、低地かぶりの高画質を実現できる。
【0159】
また転写時の中抜けを防止でき、廃トナーをリサイクルしても、感光体上でのトナーフィルミングの発生を抑えられ、安定した画像が得られる電子写真方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の−実施例の電子写真方法が使用される電子写真装置の主要部を示す断面図である。
【図2】本発明の−実施例の電子写真方法が使用される電子写真装置の主要部を示す断面図である。
【図3】本発明の−実施例の電子写真方法が使用される電子写真装置の主要部を示す断面図である。
【図4】本発明の−実施例の電子写真方法が使用される電子写真装置の主要部を示す断面図である。
【図5】転写装置の概略を示す断面図である。
【図6】従来の現像装置の断面図である。
【図7】従来の現像装置の断面図である。
【符号の説明】
1… 感光体ドラム
2… 感光体に内包された固定磁石
3… コロナ帯電器
4… グリッド電極
6… トナーホッパー
7… 磁性トナー
8… 電極ローラ
9… 電極ローラ内部に設置された磁石
11…スクレーパ
13…転写ローラ
14…突入ガイド
15…搬送ガイド
16…転写紙
18…クリーニングブレード
19…廃トナーボックス
20…廃トナー輸送管
21…コロナ転写器
23…廃トナー

Claims (8)

  1. 静電潜像保持体上に形成された静電潜像を、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーにより顕像化する現像工程と、
    前記静電潜像保持体上の静電潜像を顕像化した前記磁性トナーを静電力で転写紙に移す転写工程と、
    前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程とを有することを特徴とする電子写真方法。
  2. 静電潜像保持体上に形成された静電潜像を、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーにより顕像化する現像工程と、
    前記静電潜像保持体上の静電潜像を顕像化した前記磁性トナーを静電力で転写紙に移す転写工程と、
    前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程と、
    前記クリーニング工程で除去された前記磁性トナーを再度前記現像工程に戻し再利用するトナーリサイクル工程とを有することを特徴とする電子写真方法。
  3. 静電潜像保持体上に形成された静電潜像を、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーにより顕像化する現像工程と、
    前記静電潜像保持体に当接する導電性弾性ローラを具備し、前記静電潜像保持体と前記導電性弾性ローラとの間に転写紙を挿通するとともに、前記導電性弾性ローラに付与する転写バイアス電圧により前記静電潜像保持体上の静電潜像を可視像化した前記磁性トナーを前記転写紙に移す転写工程と、
    前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程を有することを特徴とする電子写真方法。
  4. 固定磁石を内包し移動する静電潜像保持体と、トナーホッパーと、前記静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有した位置に、内部に磁石を有するトナー回収電極ローラとを有し、前記静電潜像保持体に静電潜像を形成した後、前記トナーホッパー内に位置する前記静電潜像保持体の表面に、少なくとも、結着樹脂と、磁性体と、少なくとも窒素吸着によるBET比表面積が50〜350m2/gでシリコーンオイルにより表面処理された負帯電性疎水性シリカ微粉末とシュウ酸塩熱分解法によって作製されるチタン酸バリウム微粉末とを有する外添剤と、から構成される磁性トナーを磁気的に吸引し、前記静電潜像保持体の表面に前記磁性トナーを担持させ、前記静電潜像保持体を移動させ、前記トナー回収電極ローラに対向させ、前記静電潜像保持体の画像部に磁性トナーを残し、非画像部の磁性トナーは前記トナー回収電極ローラで回収する構成の現像工程を有することを特徴とする電子写真方法。
  5. チタン酸バリウム微粒子の静嵩密度が0.2〜1.2g/cm3である磁性トナーを用いる請求項1〜4いずれかに記載の電子写真方法。
  6. チタン酸バリウム微粒子が、平均粒径0.1〜4μm、窒素吸着によるBET比表面積が0.5〜20m2/gである磁性トナーを用いる請求項1〜4いずれかに記載の電子写真方法。
  7. 転写工程で、弾性ローラの弾性部材が導電性付与剤を添加したウレタン発泡体である請求項3記載の電子写真方法。
  8. 転写工程で、ウレタン発泡体に分散添加する導電性付与剤がリチウム塩である請求項3記載の電子写真方法。
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