JPH07120966A - 磁性トナーおよび電子写真方法 - Google Patents

磁性トナーおよび電子写真方法

Info

Publication number
JPH07120966A
JPH07120966A JP5263741A JP26374193A JPH07120966A JP H07120966 A JPH07120966 A JP H07120966A JP 5263741 A JP5263741 A JP 5263741A JP 26374193 A JP26374193 A JP 26374193A JP H07120966 A JPH07120966 A JP H07120966A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
electrostatic latent
latent image
magnetic
magnetic toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5263741A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5263741A priority Critical patent/JPH07120966A/ja
Publication of JPH07120966A publication Critical patent/JPH07120966A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高画質が得られる磁性トナーおよび小型で高
性能な現像法とローラを用いた転写法と廃トナーをリサ
イクルする電子写真方法を提供する。 【構成】 固定された磁石102を内部に有する感光体ド
ラム101を用い、静電潜像を形成した後、非磁性電極ロ
ーラ108で非画像部のトナーを回収する現像法と、導電
性弾性転写ローラ120を用いた転写法と、廃トナーを輸
送管115によってトナーホッパー106へリサイクルする構
成の電子写真装置であり、用いる磁性トナー107は外添
処理を減圧下で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機,プリンタやフ
ァクシミリに用いられる磁性トナーおよび電子写真方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置はオフィスユースの
目的からパーソナルユースへと移行しつつあり小型化,
メンテナンスフリー等を実現する技術が求められてい
る。そのため廃トナーのリサイクル等のメンテナンス性
やオゾン排気が少ない等の条件が必要となる。
【0003】電子写真方式の複写機,プリンターの印字
プロセスを説明する。まず、画像形成のために感光体を
帯電する。帯電方法としては、従来から用いられている
コロナ帯電器を使用するもの、また、近年ではオゾン発
生量の低減を狙って導電性ローラを感光体に直接押圧し
た接触型の帯電方法等によって感光体表面を均一に帯電
する。感光体を帯電後、複写機であれば、複写原稿に光
を照射して反射光をレンズ系を通じて感光体に照射す
る。あるいは、プリンターであれば露光光源としての発
光ダイオードやレーザーダイオードに画像信号を送り、
光のオン−オフによって感光体に潜像を形成する。感光
体に潜像(表面電位の高低)が形成されると感光体は予め
帯電された着色粉体であるであるトナー(直径が5μm〜
15μm程度)によって可視像化される。
【0004】トナーは感光体の表面電位の高低に従って
感光体表面に付着し、複写用紙に電気的に転写される。
すなわち、トナーは予め正または負に帯電しており、複
写用紙の背面からトナー極性と反対の極性の電荷を付与
して電気的に吸引する。これまで、この電荷付与方法と
しては帯電方法と同じくコロナ放電器が広く用いられて
きたが、オゾン発生量の低減のため近年では導電性ロー
ラを用いた転写装置が実用化されている。転写時には感
光体上のすべてのトナーが複写用紙に移るのではなく、
一部は感光体上に残留する。この残留トナーはクリーニ
ング部でクリーニングブレード等で掻き落とされ廃トナ
ーとなる。
【0005】従来、電子写真方法では、特に一成分現像
法では、廃トナーは再利用されず廃棄されていた。昨
今、地球環境保護の点から、産業廃棄物の無制限な廃棄
を規制することの重要性が叫ばれている。トナーは粉体
の消耗品であり、不用意な廃棄は環境汚染につながる。
そのため、この廃棄物の再利用は重要課題である。
【0006】また従来、電子写真方法で静電潜像を可視
像化する現像方法としてはカスケード現像法,タッチダ
ウン現像法,ジャンピング現像法などがある。そのなか
で、感光体に直接現像剤を振りかける現像法として米国
特許第3105770号に示されるカスケード現像法が知られ
ている。カスケード現像法は、電子写真方法、初の実用
複写機に用いられた現像法である。また現像ローラに交
流バイアスを印加し、一成分トナーを飛翔させ現像する
方法として米国特許第3866574号がある。この発明で
は、現像ローラに印加する交流バイアスはトナーの動き
を活性化する目的に用いられ、トナーは画像部には飛翔
し、非画像部では途中で舞い戻ると説明されている。
【0007】さらに、この交流バイアスを印加する技術
を改良したものとして、特公昭63−42256号公報に示さ
れるジャンピング現像法がある。このジャンピング現像
法はトナーをトナー担持体に担持させ、トナー担持体上
に担持体と微小な間隙で剛性体または弾性体の規制ブレ
ードを設置する。そして、その規制ブレードによりトナ
ーを薄層に規制し、現像部まで運び、そこで交流バイア
スにより感光体の画像部にトナーを付着させる方法であ
る。この特公昭63−42256号公報の技術思想は、画像部
および非画像部においてトナーが往復運動するという点
で前述の米国特許第3866574号と異なるものである。
【0008】周知のように、これらの現像法に使用され
る静電荷現像用のトナーは一般的に、樹脂成分,顔料も
しくは染料からなる着色成分および可塑剤,電荷制御剤
等の添加成分によって構成されている。樹脂成分として
天然または合成樹脂が単独、あるいは適時混合して使用
されている。
【0009】図4は従来の特開昭48−69524号公報,米
国特許第2,807,233号公報,特開平3−155584号公報
などに開示されたトナー像の転写装置の構成を示す概略
図である。図4において、200は、発泡性または固体状
態のゴムからなり、107Ω位の中抵抗に調整された転写
ローラ、201は転写ローラ200に電圧印加のための電源、
202は感光体、203は転写紙(複写用紙)、204はトナーで
ある。以上にように構成された転写装置の動作を説明す
る。
【0010】感光体202の表面には上述したトナーによ
る像が形成されている。今、感光体202の極性を負、ト
ナー204の極性が正の正規現像を規定する。転写ローラ2
00は感光体202に所定の押圧力で接している。転写紙203
は感光体202に押し当てられトナー204と接触する。転写
ローラ200にはトナー204の極性と反対の負電圧が電源20
1から印加されているのでトナー204は転写紙203に転写
される。転写ローラ200が転写紙203に接触しているので
電源201から印加する電圧は数百〜3000V程度と低くて
すむ。転写紙203は感光体202と転写ローラ200の接触点
を過ぎ、定着部(図示せず)に搬送される。このような転
写方法では、従来のコロナ放電器と比べて有害なオゾン
発生を極めて少なく抑えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成にお
ける現像法は、当技術分野ではよく知られていることで
あるが、カスケード現像法は、ベタ画像再現を苦手とし
ていた。また、装置が大型複雑化するという問題点を有
していた。さらに米国特許第3866574号の現像器は、装
置に高い精度が要求され、複雑で高いコストがかかると
いう欠点を有していた。ジャンピング現像法はトナー層
を担持したトナー担持体上に極めて均一な薄層を形成す
ることが不可欠であった。また、この方法ではしばしば
トナー担持体上のトナー薄層に前画像の履歴が残り画像
に残像が現れる、いわゆるスリーブゴースト現象が発生
した。さらに装置が複雑でコストが高いという欠点もあ
る。
【0012】そこで、本発明者は現像器の小型化,高性
能化を実現できる電子写真方法(特開平5−72890号公
報)を提案した。この電子写真方法の現像法は、固定磁
石を内包した感光体と、感光体と所定の間隙を設けて対
向する磁石を有するトナー回収電極ローラ(以下、電極
ローラという)により非画像部の不要トナーを除去する
構成である。そのため、この現像法はベタ画像を忠実に
再現し、またスリーブゴーストも発生せず、装置のより
一層の小型化,簡素化,低コストが可能になる方式であ
る。
【0013】しかしこの現像法を用いて高画質化するた
めには、より高性能化されたトナー特性を必要とする。
この現像法はトナーを薄層に規制する規制ブレードを用
いないため、トナーは層規制されずに感光体と電極ロー
ラとの狭ギャップの空間である現像場に搬送される。そ
のため、トナーが摩擦帯電して所望の電荷量を得るため
に要する場所と空間が僅かしかなく、トナーは従来以上
に高帯電特性,高流動特性を必要とする。
【0014】従来の一成分現像法や、二成分現像法で使
用されているトナーの流動性のレベルでは、ベタ黒画像
部や中間調画像部にむらが生じたり、また非画像部に地
かぶりが増加する。流動性の低いトナーにこの現象が顕
著に現われる。この原因は、流動性の低いトナーでは現
像部材との接触確率が低いため満足な摩擦帯電量が得ら
れない。またトナー間で摩擦帯電性にばらつきが生じ、
均一なトナー帯電性が得られない。しかし高流動性を保
持したトナーでは現像部材との接触性が均一になり、高
帯電量が得られ、高画質な画像が得られるものと考えら
れる。
【0015】トナーの流動性を高めるために従来は、流
動性付与剤であるシリカ等の外添剤の添加量を増加させ
る手段がとられてきた。特公昭54−16219号公報に開示
されている。しかしシリカ等の外添剤を増量すると流動
性は添加量とともにある程度までは向上するが、限界が
ある。またシリカの浮遊物が増加し、このシリカが核と
なりクリーニングブレードの押圧力で感光体に打ち込ま
れて傷が発生する。そして感光体上にシリカやトナーが
固着する、いわゆる感光体フィルミングが発生する。
【0016】特に特開平5−72890号公報に係る電子写
真方法では、現像時に感光体全体にトナーを付着させる
ため、従来の一成分現像方法と比較してトナーと感光体
が長く接触している構成である。そのため浮遊シリカの
発生を極力抑えないと感光体上にフィルミングが発生す
る。
【0017】またシリカの浮遊物がベタ黒画像部に付着
し白点が発生する。このようにシリカ増量は弊害が多く
発生し、問題の解決にはならない。
【0018】従来、シリカの外添処理法として、特開平
2−289859号公報や、特開昭53−58244号公報に記載さ
れている。しかし特開平2−289859号公報では撹拌の回
転数と時間を最適化しているだけで、これでは製造時の
安定性が得にくい。また条件がピンポイントとなってい
るため、製造仕様がシビアになってしまうし、条件の最
適化だけでは問題の解決にはならない。
【0019】またシリカのような比重の軽い超微粉体
と、シリカに比較してかなり比重の重い磁性トナーとを
公知のヘンシェルミキサー等の混合手段では均一に混合
させることは非常に困難である。
【0020】またシリカのような超微粉末は凝集しやす
く、外添処理する前にあらかじめ解砕して使用する必要
がある。しかし、このような超微粉末は解砕してもすぐ
凝集するため、外添処理するときには再凝集しており問
題の解決にはならない。
【0021】また従来の磁性トナーでは結着樹脂中に磁
性体を内添している。トナーは粉砕されて微細化され
る。このとき結着樹脂よりも低抵抗の磁性体がトナー表
面に露出するため摩擦帯電で得られた電荷がリークしや
すく、磁性トナーは高帯電量が得られにくい。また、こ
の磁性体が結着樹脂との接触で逆極性トナーを発生しや
すくする欠点を有している。
【0022】また導電性弾性体の転写ローラを用いた転
写方法では以下の3つの課題が生じる。
【0023】(1) 文字,ラインの中抜け (2) 文字周辺へのトナーの飛び散り (3) 感光体へのトナーに外添加しているシリカ凝集物に
よる傷やフィルミング 感光体上のトナーを転写ローラを用いて転写紙に転写す
る場合、転写ローラは感光体に所定の圧力で接してい
る。このため、文字やライン等ではエッジ現像となって
おり、トナーが多くのり、トナーが集中しているところ
は、トナーのない部分に比べて圧力が高まり、加圧によ
るトナー同士の凝集を起こし、転写紙に転写されない、
いわゆる“中抜け”を起こす。低流動性のトナーに顕著
に現れる。感光体上へのトナーの転写紙への転写は、ト
ナーの帯電電荷と外部から加えられたトナーの帯電電荷
と反対の電荷との引き合いによって行われる。トナーの
電荷量が低いとトナーの存在しない文字周辺部に飛び散
りやすい。これは低帯電トナーに顕著に現れる。
【0024】また、感光体上のトナーを転写ローラを用
いて転写紙に転写する場合、転写ローラは感光体に所定
の圧力で接している。このため、トナーに外添している
シリカの凝集物が、感光体に傷やフィルミングを発生し
やすくしている。
【0025】また近年、地球環境保護が大きな問題とな
っている。従来の複写機,レーザプリンタ,レーザ普通
紙ファックス等では現像工程で感光体上にトナーを現像
させ、転写工程でトナーを紙に転写する。このとき、一
部のトナーは感光体上に残留する。その一部のトナーは
クリーニング工程で掻き落とされる。このクリーニング
されたトナーが廃トナーとなる。従来の方法、特に一成
分現像法ではほとんど廃トナーは廃棄され、リサイクル
されていない。
【0026】廃トナーをリサイクルするときの課題は (1) 廃トナーがストレスにより流動性が低下したり、帯
電量が変動する。
【0027】(2) 流動性が低下したトナー凝集物が現像
のトナー層規制ブレードで目詰まりする。
【0028】があげられる。
【0029】これはクリーニング工程で感光体から掻き
落とされた廃トナーを再度現像でリサイクルする際、従
来のトナーでは、廃トナーと現像器内の新しいトナーが
混合すると帯電量分布が不均一になり、逆極性トナーが
増加して、複写画像の品質が低下する。
【0030】この要因の一つにシリカの凝集物の蓄積が
考えられる。つまりトナー中のシリカ凝集物が離脱して
クリーニングボックスに偏在する。これが蓄積されて廃
トナーの組成が徐々に変化して、帯電特性,流動特性に
影響を与えると考えられる。
【0031】図5,図6は従来の一成分現像法による各
例の現像装置の概略図を示す。図5,図6において、30
2は感光体、301はトナー担持体である現像スリーブ、30
3はトナー層規制ブレード、304はトナーである。この現
像法は剛性体または弾性体等のトナー層規制ブレード30
3を現像スリーブ301と狭ギャップ間隔、または接触して
設けて、現像スリーブ301上にトナー304の薄層を形成す
る構成である。
【0032】図5では弾性体のトナー層規制ブレード30
3を現像スリーブ301に一定の押圧力で接触させ、トナー
の薄層形成を行っている。また、図6では剛体のトナー
層規制ブレード303を現像スリーブ301と狭ギャップ間隙
に設けて設置されている。
【0033】これらの構成では廃トナーをリサイクルす
ると、廃トナーの凝集物が破線305で示す円内のトナー
層規制ブレード303付近で目詰まりを起こし、白抜けが
発生するため、これらが廃トナーをリサイクルしにくく
している要因と考えられる。
【0034】これでは資源の有効活用ができず、また地
球環境を汚染することにもなりかねない。すなわち、こ
の廃トナーをリサイクルし、資源の再活用は地球環境保
護から急務な課題である。
【0035】本発明は上記問題点に鑑み、装置のより一
層の小型化,簡素化,低コスト、そしてリサイクルを可
能とする現像法において、高画像濃度,低地かぶりの高
画質を実現するために、高流動性,高帯電性を有する磁
性トナーおよび電子写真方法を提供することを目的とす
る。
【0036】また、転写ローラを用いた低オゾンプロセ
スで転写時の中抜けや飛び散りを防止できる磁性トナー
および電子写真方法を提供することを目的とする。
【0037】また、シリカ凝集物による感光体への傷の
発生を防止でき、さらに感光体へのフィルミングを防止
できる磁性トナーおよび電子写真方法を提供することを
目的とする。
【0038】また、廃トナーをリサイクルしてもトナー
の帯電量,流動性低下がなく、凝集物を生じない磁性ト
ナーおよび電子写真方法を提供することを目的とする。
【0039】また、磁性トナーの長寿命化が図られ、リ
サイクル現像を可能とし、地球環境汚染防止と資源の再
活用を可能にする磁性トナーおよび電子写真方法を提供
することを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、磁気トナーは、磁性トナーが少なくとも結着
樹脂,磁性体,外添剤から構成され、前記の少なくとも
結着樹脂,磁性体から構成されるトナー母体粒子に、外
添剤を混合し付着させる外添処理が、少なくとも一定容
積の混合槽と、粉体にせん断力を与える回転可能な撹拌
翼から構成される混合装置を用い、前記混合槽内を減圧
して行い作成されたことを特徴とする。
【0041】また、電子写真方法は前記磁気トナーを用
い、固定磁石を内包し移動する静電潜像保持体と、トナ
ーホッパーと、前記静電潜像保持体の表面と所定の間隙
を有した位置に、内部に磁石を有するトナー回収電極ロ
ーラとを有し、前記静電潜像保持体に静電潜像を形成し
た後、前記トナーホッパー内に位置する前記静電潜像保
持体の表面に前記磁性トナーを磁気的に吸引し、前記静
電潜像保持体の表面に前記磁性トナーを担持させ、前記
静電潜像保持体を移動させ、前記トナー回収電極ローラ
に対向させ、前記静電潜像保持体の画像部にトナーを残
し、非画像部のトナーは前記トナー回収電極ローラで回
収する構成の現像工程と、前記静電潜像保持体に当接す
る導電性弾性体の転写ローラを有し、前記静電潜像保持
体と前記導電性弾性体の転写ローラとの間に転写紙を挿
通するとともに、前記導電性弾性体の転写ローラに付与
する転写バイアス電圧により前記静電潜像保持体上の静
電潜像を可視像化した前記磁性トナーを前記転写紙に移
す転写工程と、前記転写工程時に一部前記静電潜像保持
体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から
除去するクリーニング工程と、前記クリーニング工程で
除去された前記磁性トナーを再度前記現像工程に戻し再
利用するトナーリサイクル工程とを有することを特徴と
する。
【0042】
【作用】本発明の磁性トナーは、混合,混練,粉砕,外
添処理、必要に応じて分級処理される。
【0043】上記磁性トナーは粉砕処理、または必要時
応じて分級処理されたトナー微粉末に外添剤が外添処理
される。
【0044】外添処理は、一定容積の混合槽内に粉体を
撹拌する撹拌翼が設けられ、混合槽内を減圧して外添処
理を行う。減圧にする処理は公知の方法が用いられる。
【0045】シリカ微粉末のような非常に嵩密度の小さ
い粉体は撹拌動力がかけにくく、凝集をほぐすことが困
難である、均一な混合処理ができない。シリカの解砕を
強くするために撹拌強度を強くすると、トナー微粉末に
余計なストレスがかかり、撹拌翼にトナーが融着した
り、トナーが溶融して大きな粒径の塊が発生する。強度
を弱めると処理時間を増加させる必要があり、生産効率
が低下する。
【0046】減圧下で混合することにより、粉体層の中
の空気を取り除くため見掛けの比重が大きくなり、混合
に必要なせん断力を有効に与えることができる。そのた
め、シリカ微粒子の解砕が十分に行え、かつ比重の異な
るトナー微粉末とシリカ微粒子が均一に混合処理でき
る。
【0047】シリカの添加量は磁性トナー100重量部に
対して0.1〜5.0重量部が好ましい。トナー同士の凝集を
防ぐために0.1重量部以上の添加量が必要で、5.0重量部
以上だと浮遊シリカが増加する。本発明では外添剤に疎
水性シリカを用いたが、他の公知の無機微粉末,有機微
粉末の外添剤を用いてもよい。
【0048】本発明に係る磁性トナーは、減圧下で外添
処理を施すと、高帯電量を得られ、また逆極性トナーの
発生が極めて低く抑えられていることが判明した。これ
はシリカがトナー表面に均一に付着しているため、逆極
性トナーの発生に影響している磁性体粒子を実質的に被
覆したためと考えられる。
【0049】その結果、トナーに高帯電特性と高流動特
性を付与することができるため高画像濃度が得られ、文
字周辺のトナーの飛び散りがなく鮮明な画像が得られ
る。また転写工程での中抜けの発生が防止でき、有効性
が極めて大きいことがわかった。
【0050】本発明に係る磁性トナーは高い流動性が得
られ、さらに現像器内やクリーニングブレードから受け
るストレスに対して、シリカの付着状態が安定してお
り、流動性,帯電量の変動がなく、極めて安定してい
る。
【0051】本発明に係る磁性トナーは、特に絶縁性一
成分トナーが好ましい。一成分トナーを用いると、二成
分現像法で必要なキャリアとトナーとの混合撹拌機構や
トナー濃度制御が不必要になるため装置構成が簡略化で
きる。
【0052】次に、本発明に係る電子写真方法は固定磁
石を内包する静電潜像保持体を用い、静電潜像を形成し
た静電潜像保持体にトナーを振りかけ磁気的に付着さ
せ、電極ローラ部まで担持搬送し、電極ローラに交流バ
イアスを印加し、静電潜像保持体の非画像部トナーを静
電力と磁力によって除去する構成である。
【0053】すなわち、本発明の電子写真方法はカスケ
ード現像法に、静電潜像保持体内部に磁石を設置し、電
極に交流電圧を印加し、より小型高性能化したものであ
る。
【0054】本発明では、最初にトナーが静電潜像保持
体に振りかけられたときに現像はほとんど終了してい
る。電極ローラ部はトナーをトナーホッパー内で循環さ
せると同時に、静電潜像の非画像部のトナーを回収して
いる。すなわち、トナーをトナーホッパーから現像部ま
で担持し運ぶのは静電潜像保持体である。電極ローラは
トナー層を担持しない裸の面が静電潜像保持体に対向す
る。
【0055】また本発明に係る電子写真方法では、転写
手段が導電性の弾性体ローラから構成される。ローラの
弾性体にはCRゴム,NBR,Siゴム,フッ素ゴム等
が挙げられるが、ウレタン発泡体が好ましい。そして導
電性を付与するための導電性付与剤としてはカーボンブ
ラックや、Li2O等のリチウム塩が好ましい材料であ
る。
【0056】さらに本発明に係る電子写真方法での現像
器は構成がシンプルになっているため、トナーの帯電機
会が少なく、高帯電特性が得られにくい。そのため転写
手段に導電性弾性体の転写ローラと組み合わせたとき、
転写時の中抜け,文字周辺の飛び散りを防ぐためには従
来以上に磁性トナーに高流動性,高帯電性が必要であ
る。
【0057】トナーの電荷量が低下すると静電潜像保持
体との鏡像力が弱くなり、静電潜像保持体に付着したト
ナーが磁力により除去されやすくなって画像濃度が低く
なる。また、文字周辺のトナー飛び散りが多くなり、画
像の鮮明さが低下することがわかった。
【0058】また、トナーの流動性が低いと非画像部の
トナーが静電潜像保持体に強く付着し除去できず、地か
ぶりとなって画像を劣化させる。またベタ黒画像部にむ
らが発生することがわかった。外添剤シリカを増量して
トナーの流動性を上げると、静電潜像保持体へのトナー
の非静電的付着力が小さくなり、地かぶりの減少と、画
像濃度の増加,ベタ黒画像部のむらが解消される傾向に
ある。しかし感光体へのシリカのフィルミングや、シリ
カ凝集物のベタ黒画像部への白点付着等の課題が発生し
ている。
【0059】また本発明に係る電子写真方法では、現像
時に感光体全面にトナーを付着させるため、従来の一成
分現像方法と比較してトナーと感光体が長く接触してい
る構成である。そのため、感光体表面に傷がつきやすく
し、また感光体にフィルミングが発生しやすくなる。ま
た転写手段が弾性体ローラで、これが感光体と当接して
いるため、さらに感光体に傷をつきやすくしている。こ
れにはシリカ凝集物の影響が大きい。
【0060】しかし本発明に係る磁性トナーでは、減圧
下で外添処理を施しているため、シリカ凝集物の発生は
なく、トナー表面に均一に付着している。そのため従来
のトナーに比べて浮遊シリカが極めて少なく、感光体へ
の傷やフィルミングの発生は皆無である。
【0061】また高流動性を保持した磁性トナーによ
り、得られる複写画像は高画像濃度で、地かぶりの発生
しない高品質像である。さらに弾性体ローラの転写にお
いて、文字やライン等のトナーが集中しているところ
で、所定の押圧力で転写してもトナー同士の凝集が起き
にくく、中抜けのない鮮明な画像が得られる。
【0062】さらに本発明に係る電子写真方法では、転
写残りのトナーを現像でリサイクルする構成である。弾
性体ウレタン等のクリーニングブレードで転写残りのト
ナーが感光体ドラムから掻き落とされて廃トナーとな
る。このときトナーには強いストレスがかかる。このと
きクリーニング方法は弾性体ブレードに限らず、金属剛
体ローラ,ファーブラシ等の方法でも同様のストレスを
受ける。廃トナーをリサイクルさせても画質を安定にす
るため、廃トナーも高帯電量,高流動性を維持させる必
要がある。
【0063】上述したように、本発明は、高帯電量,高
流動性の磁性トナーを用いることにより、装置のより一
層の小型化,簡素化,低コストが可能な現像法で、高濃
度,低地かぶりの高画質が実現できる。また弾性体ロー
ラを用いた転写手段においても文字の飛び散りや中抜け
の発生しない高品質の画像が得られる。さらにリサイク
ルされる廃トナーも高流動性,高帯電性が維持できるた
め、廃トナーのリサイクルが可能となり、廃棄が不要で
リサイクルにより地球環境汚染防止と資源の再活用を可
能にする磁性トナーおよび電子写真方法を提供すること
ができる。
【0064】
【実施例】本発明に係る磁性トナーは、少なくとも結着
樹脂,磁性体,外添剤から構成される。
【0065】本発明に係る磁性トナーの結着樹脂は、ビ
ニル系単量体を重合または共重合したビニル系重合体で
ある。この結着樹脂を構成する単量体のスチレンとして
は、例えばスチレン,α−メチルスチレン,P−クロル
スチレン等のスチレンおよびその置換体、アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、例えばアクリル酸,アクリル
酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アク
リル酸ドデシル,アクリル酸オクチル,アクリル酸イソ
ブチル,アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸アルキルエ
ステルとしては、例えばメタクリル酸メチル,メタクリ
ル酸エチル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸オクチ
ル,メタクリル酸イソブチル,メタクリル酸ドデシル,
メタクリル酸ヘキシルなどの二重結合を有するモノカル
ボン酸およびその置換体等がある。
【0066】また、これらの共重合体の製造方法として
塊状重合,溶液重合,懸濁重合,乳化重合などの公知の
重合法が採用される。
【0067】本発明に係る磁性トナーに使用する共重合
体は、スチレン系成分を好ましくは50〜95重量%成分と
して含むものである。スチレンの割合が50重量%未満で
あると、トナーの溶融特性が劣り、定着性が不十分にな
るし、粉砕性が悪化する。
【0068】本発明に係る磁性トナーは前記のごとき結
着樹脂を主要成分としているが、このような主要成分以
外に、必要に応じて他の公知の重合体あるいは共重合体
を使用することもできる。例えばポリエステル系樹脂,
エポキシ系樹脂,ポリウレタン系樹脂等がある。
【0069】本発明に係る磁性トナーには必要に応じて
他の公知の外添剤を添加する。外添剤の好ましい材料と
しては疎水性シリカ,チタニア,アルミナ,ジルコニア
等公知の無機微粉末材料が使用される。例えば疎水性シ
リカは四塩化ケイ素を処理して得られる親水性シリカを
さらに表面処理して疎水性シリカが得られるわけである
が、処理剤としてマイナス帯電性,疎水性を考慮したジ
メチルジクロロシラン,ヘキサメチレンジシラザン,ジ
メチルシロキサン等の公知の処理剤が疎水性,マイナス
帯電性に有効な材料である。
【0070】また本発明に係る磁性トナーにはポリテト
ラフルオロエチレンの微粒子が添加される。クリーニン
グ性向上と、感光体のフィルミング防止効果に効果があ
るが、本発明の外添処理において、少量の添加量でその
効果が一層強く引き出すことが判明した。
【0071】また本発明に係る磁性トナーには、必要に
応じて着色・電荷制御の目的で適当な顔料または染料が
配合される。そのような顔料または染料としてはカーボ
ンブラック,鉄黒,グラファイト,ニグロシン,アゾ染
料の金属錯体,フタロシアニンブルー,デュポンオイル
レッド,アニリンブルー,ベンジジンイエロー,ローズ
ベンガルやこれら等の混合物があり、電荷量,着色に必
要な量が配合される。
【0072】さらに本発明に係る磁性トナーは必要に応
じてWAX等の離型剤がさらに配合される。さらに必要
に応じて他の種類の添加剤を配合せしめることができ
る。例えば酸化スズ,チタン酸ストロンチウム,タング
ステンカーバイド等の研磨剤である。有機材料の微粉末
も流動性補助剤,帯電補助剤,クリーニング補助剤等の
目的で必要に応じて添加される。
【0073】さらに本発明に係る磁性トナーは磁性体が
配合される。磁性粉としては、鉄,マンガン,ニッケ
ル,コバルト等の金属粉末や鉄,マンガン,ニッケル,
コバルト,亜鉛等のフェライト等がある。粉体の平均粒
径は1μm以下、特に好ましくは0.6μm以下が好ましい。
添加量は15〜70重量%が好ましい。添加量が15重量%以
下ではトナー飛散が増加する傾向にあり、70重量%以上
ではトナーの帯電量が低下する傾向にあり、画質の劣化
を引き起こす傾向にある。
【0074】本発明に係る磁性トナーは以下の方法で製
造される。
【0075】トナーは混合,混練,粉砕,外添処理、必
要に応じて分級処理される。また重合法等の他の方法も
用いてもよい。
【0076】混合処理は結着樹脂,磁性体と、その他必
要に応じて添加される電荷制御剤,離型剤,顔料等の内
添剤を撹拌羽根を具備したミキサー等により均一分散す
る処理で、公知の処理方法が用いられる。
【0077】混練処理では混合処理された材料を加熱し
て、せん断力により結着樹脂に内添剤を分散させる。こ
のときの混練としては公知の加熱混練機を用いて行うこ
とができる。加熱混練機としては、三本ロール型,一軸
スクリュー型,二軸スクリュー型,バンバリーミキサー
型等の混練物を加熱してせん断力をかけて練る装置を使
用することができる。混練処理によって得られた塊をカ
ッターミル等で粗粉砕する。
【0078】粉砕処理ではジェットミル粉砕機等により
細かく砕く。さらに必要に応じて分級処理では気流式分
級機で微粉粒子をカットして、所望の粒度分布が得られ
る。このとき機械式による粉砕,分級も可能である。例
えば固定したステータと回転するローラとの微小な空隙
にトナーを投入し、粉砕する方式がある。また分級でも
回転するローラにより遠心力で分級する方法もある。い
ずれも公知の方法が用いられる。
【0079】本発明に係る磁性トナーは粉砕処理、また
は必要に応じて分級処理されたトナー微粉末に外添剤が
外添処理される。
【0080】以下、本発明の一実施例の磁性トナーにつ
いて図面を参照しながら説明する。
【0081】(実施例1)(表1)に本発明の磁性トナーA
1の材料組成の一実施例を示し、少なくとも結着樹脂,
磁性体および外添剤から構成され、その他、少量の電荷
制御剤,離型剤を含む混合物である。
【0082】
【表1】
【0083】本発明の磁性トナーの製造について説明す
る。(表1)に示した混合物をヘンシェルミキサーFM2
0B(三井三池社製)にて混合する。その混合物を二軸混
練押出機PCM30(池貝鉄工社製)にて加熱混練する。
混練物をジェットミル粉砕機IDS2型(日本ニューマ
ティック工業社製)にて微粉砕を行う。粉砕物を気流分
級機DS2型(日本ニューマティック工業社製)にて微粉
をカットする。以上の処理により平均粒径8μmの粒子
が得られた。その後無機微粉末の疎水性シリカを図2に
示す外添混合装置にて混合し外添処理した。
【0084】図1は本発明の一実施例における磁性トナ
ーを製造する外添混合装置の主要部を示す断面図であ
る。図1において、20は一定容積の混合槽で、約20Hで
ある。21は粉体を撹拌する撹拌翼、22は撹拌翼21を回転
させるモータ、23は軸部のエアーシール、24は油拡散の
真空ポンプ、25はフィルター、26は磁性トナー、27はエ
アー発生装置である。混合槽20の上部にフィルター25を
介して真空ポンプ24に接続し、減圧する。
【0085】真空度は2.66×104Pa以下で、望ましくは
1.33×104Pa以下である。2.66×104Pa以上の真空度で
あると、シリカの凝集物が残存し、十分なトナー特性が
得られない。
【0086】本実施例では約1.33×104Paで行った。
【0087】図2は本発明の一実施例の磁性トナーの概
略断面図を示し、1は結着樹脂、2は磁性体粒子、3は
電荷制御剤、4は離型剤、5は疎水性シリカである。
【0088】本発明の磁性トナーA1の物性値を(表2)
に示す。
【0089】
【表2】
【0090】流動性は静嵩密度で定義した。測定はホソ
カワミクロン社製パウダーテスタを使用した。帯電量は
ブローオフ法で測定した。測定条件はノンコートフェラ
イトキャリアとトナー濃度10%で混合し、100mlのポリ
エチレンボトルに入れ、回転数60rpmで10分間撹拌し
た。
【0091】磁性トナーA1が後述する比較例1の磁性
トナーB1に比べて明らかに高流動性,高帯電性を示し
ていることがわかる。
【0092】図3は本発明の電子写真方法が実施される
電子写真装置の主要部を示す断面図であり、この現像方
法は一成分現像方法を用いている。図3において、101
はフタロシアニンをポリエステル系バインダ樹脂に分散
した有機感光体ドラム(以下、感光体という)、102は感
光体101と同軸で固定された磁石、103は感光体101をマ
イナスに帯電するコロナ帯電器、104は感光体101の帯電
電位を制御するグリッド電極、105は信号光である。露
光後の潜像を可視像化するための現像装置を構成する10
6は感光体101表面に磁性一成分トナー107を供給するト
ナーホッパー、108は感光体101とギャップを開けて設定
した非磁性電極ローラ(以下、電極ローラという)、109
は電極ローラ108の内部に設置された磁石、110は電極ロ
ーラ108に電圧を印加する交流高圧電源、111は電
極ローラ108上のトナーを掻き落すポリエステルフィル
ム製のスクレーパから構成され、電極ローラ108により
非画像部の余分なトナーを回収する。
【0093】113はトナーホッパー内でのトナーの流れ
をスムーズにし、またトナーが自重で押しつぶされ感光
体と電極ローラとの間でのつまりが発生するのを防止す
るためのダンパーである。
【0094】120は感光体上のトナー像を紙に転写する
転写ローラで、感光体101に接触するように設定されて
いる。転写ローラ120は導電性の金属からなる軸の周囲
に導電性弾性部材を設けた弾性体ローラである。感光体
101への押し圧力は転写ローラ120 1本当たり(約216mm)
0〜2000g、望ましくは500〜1000gである。これは転
写ローラ120を感光体101に圧接するためのバネのバネ係
数と縮み量の積から測定した。感光体101との接触幅は
約0.5mm〜5mmである。転写ローラ120のゴム硬度はアス
カーCの測定法(ローラ形状でなく、ブロック片を用い
た測定)で80度以下で、望ましくは30〜40度である。本
実施例では、転写ローラ120は直径6mmのシャフトの周
辺に発泡性のリチウム塩を内添した導電性ウレタンエラ
ストマーを抵抗値107Ω(軸と表面に電極を設け、両者に
500V印加する)にしたものを用いた。転写ローラ120全
体の外径は16.4mmで、硬度はアスカーCで40度であっ
た。転写ローラ120を感光体101に転写ローラ120の軸を
金属バネで押圧することで接触させた。押圧力は約1000
gであった。本発明はこの材料に限定されるものではな
い。
【0095】121は転写紙を転写ローラ120に導入する導
電性部材からなる突入ガイド、122は導電性部材の表面
を絶縁被覆した搬送ガイドである。突入ガイド121と搬
送ガイド122は、直接あるいは抵抗を介して接地してい
る。123は転写紙、124は転写ローラ120に電圧印加する
電圧発生電源である。
【0096】114は転写残りの廃トナーを掻き落とすク
リーニングブレード、115は廃トナーを現像装置のトナ
ーホッパー106に送る輸送管で、転写残りの廃トナーリ
サイクルの工程である。輸送の方式はエアーを使う方
式、渦巻状に送る方式、磁気的,振動式等の方法が考え
られるが、限定はしない。クリーニングブレードに弾性
体ウレタンブレードを用いたが、バイアス印可したファ
ーブラシや、導電性金属ローラでも同様の結果となる。
116は一時的に廃トナーを貯めるクリーニングボックス
である。
【0097】上記感光体101表面での磁束密度は600Gsで
ある。電極ローラ108内部の磁力の方を強くして搬送性
を向上させた。また図中に示す感光体101内部の磁石102
の磁極角θは15度に設定した。感光体101の直径は30mm
で、周速60mm/sで図中のA矢印の方向に回転させ用い
た。電極ローラ108の直径は16mmで、周速40mm/sで感
光体101の進行方向とは逆方向(図中のB矢印方向)に回
転させ用いた。感光体101と電極ローラ108とのギャップ
は300μmに設定した。
【0098】感光体101をコロナ帯電器103(印加電圧−
4.5kV、グリッド電極104の電圧−500V)で、−500Vに
帯電させた。この感光体101にレーザ光による信号光105
を照射し、静電潜像を形成した。このとき感光体101の
露光電位は−90Vであった。この感光体101表面上に、
磁性トナー107をトナーホッパー106内で磁石により付着
させた。次に感光体101を電極ローラ108の前を通過させ
た。感光体101の未帯電域の通過時には、電極ローラ108
には交流高圧電源110により、0Vの直流電圧を重畳し
た750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交流電圧
(周波数1kHz)を印加した。その後、−500Vに帯電し静
電潜像が書き込まれた感光体101の通過時には、電極ロ
ーラ108には交流高圧電源110により、−350Vの直流電
圧を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の
交流電圧(周波数1kHz)を印加した。
【0099】すると感光体101の帯電部分に付着した磁
性トナー107は電極ローラ108に回収され、感光体101上
には画像部のみのネガポジ反転したトナー像が残った。
B矢印方向に回転する電極ローラ108に付着した磁性ト
ナー107は、スクレーパ111によって掻き取り、再びトナ
ーホッパー106内に戻し、次の像形成に用いた。こうし
て感光体101上に得られたトナー像を、転写紙123に、転
写ローラ120によって転写した後、定着器(図示せず)に
より熱定着して複写画像が得られる。
【0100】図3に示した電子写真装置を用いて、本発
明の磁性トナーA1で複写テストを行った。画像濃度を
反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行った。その
結果、横線の乱れやトナーの飛び散り,文字の中抜けな
どがなく、ベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの
画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られ
た。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画
像部の地かぶりは発生していない。
【0101】そして廃トナーリサイクルを行いながら、
10,000枚の長期複写テストを行った。10,000枚後のトナ
−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体
上にフィルミングの発生は起こっていない。初期の画像
に比べて遜色のない高濃度,低地かぶりの複写画像が得
られた。トナーのリサイクル性も良好に行えた。
【0102】(表3)に初期と10,000枚複写テスト後のト
ナーの流動性と画像濃度を示している。
【0103】
【表3】
【0104】トナーA1は流動性(静嵩密度),画像濃度
とも変化が少なく安定した特性を示していることがわか
る。
【0105】(実施例2)(表4)に本発明の磁性トナーA
2の材料組成の一実施例を示し、(表1)に示す磁性トナ
ーA1とは外添剤にポリテトフルオロエチレン微粒子を
加えた点が異なる。
【0106】
【表4】
【0107】図1に示した電子写真装置を用いて、本発
明の磁性トナーA2で複写テストを行った。画像濃度を
反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行った。その
結果、横線の乱れやトナーの飛び散り,文字の中抜けな
どがなく、ベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの
画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得られ
た。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。非画
像部の地かぶりは発生していない。
【0108】そして廃トナーリサイクルを行いながら、
10,000枚の長期複写テストを行った。10,000枚後のトナ
−の流動性の低下はなく、高い電荷量を維持し、感光体
上にフィルミングの発生は起こっていない。初期の画像
に比べて遜色のない高濃度,低地かぶりの複写画像が得
られた。トナーのリサイクル性も良好に行えた。
【0109】(比較例1)外添処理を常圧で行った以外は
実施例1と同様の組成,処方で磁性トナーB1を試作し
た。(表2)および(表3)から磁性トナーB1が低流動
性,低帯電量を示していることがわかる。
【0110】実施例1に示した電子写真方法を用いて、
磁性トナーB1で複写テストを行った。画像濃度を反射
濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行った。その結
果、トナーの飛び散りが多く、文字の中抜けが発生して
おり、ベタ黒画像部にむらが発生し、低画像濃度で、地
かぶりが多く実用的な画像は得られなかった。
【0111】長期複写テストにおいてトナーの流動性の
低下が著しく発生し、画像濃度が低下し、非画像部の地
かぶりが増加した。また感光体への傷の発生が著しく、
またフィルミングも発生し、実用的な画像は得られなか
った。
【0112】初期と10,000枚複写テスト後のトナーの流
動性と画像濃度を(表3)に示している。流動性,画像濃
度とも劣化していることがわかる。
【0113】(比較例2)磁性体の添加量を10重量%とし
た以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。ト
ナー飛散が多く実用的な特性は得られなかった。
【0114】(比較例3)磁性体の添加量を80重量%とし
た以外は実施例1と同様の組成でトナーを試作した。帯
電量が低く、地かぶりが多く実用的な特性は得られなか
った。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁性トナ
ーは減圧下で外添処理を施されことにより、トナーの高
流動性,高帯電特性が得られ、高性能,小型,低コスト
現像法において、高濃度,低地かぶりの高画質を実現で
きる。
【0116】また、転写ローラにおいて、文字の中抜
け,飛び散りが発生しない画像を実現できる。
【0117】また、本発明の電子写真方法は、前記磁性
トナーを用い、固定磁石を内包し移動する静電潜像保持
体と、この静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有した
位置に設置され、内部に磁石を有するトナー回収電極ロ
ーラからなる現像工程と、前記静電潜像保持体に当接
し、転写バイアスを印加した導電性弾性体の転写ローラ
から構成される転写工程と、クリーニング工程と、廃ト
ナーリサイクル工程を有することによって、廃トナーリ
サイクルによっても画像濃度の低下がなく、感光体のフ
ィルミングが発生せず、長寿命化が図られ、再利用によ
り地球環境汚染防止と資源の再活用を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁性トナーを製造す
る外添混合装置の主要部を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例の磁性トナーの概略断面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例の電子写真方法が使用される
電子写真装置の主要部を示す断面図である。
【図4】従来の転写装置の構成を示す概略図である。
【図5】従来の現像装置の一例の概略図である。
【図6】従来の現像装置の他の例の概略図である。
【符号の説明】
1…結着樹脂、 2…磁性体粒子、 3…電荷制御剤、
4…離型剤、 5…疎水性シリカ、 20…混合槽、
21…撹拌翼、 22……モータ、 23…エアーシール、
24…真空ポンプ、 25フィルター、 26,107…磁性ト
ナー、 101…有機感光体ドラム、 102…有機感光体ド
ラムに内包された固定の磁石、 103…コロナ帯電器、
104…グリッド電極、 106…トナーホッパー、 108
…非磁性電極ローラ、 109…非磁性電極ローラ内部に
設置された磁石、 111…スクレーパ、114…クリーニン
グブレード、 115…廃トナーリサイクルの輸送管、 1
16…クリーニングボックス、 120…転写ローラ、 123
…転写紙。
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 505 Z 8530−2H 15/09 101 15/16 103 21/10 G03G 9/08 375 6605−2H 21/00 326

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性トナーが少なくとも結着樹脂,磁性
    体,外添剤から構成され、前記の少なくとも結着樹脂,
    磁性体から構成されるトナー母体粒子に、外添剤を混合
    し付着させる外添処理が、少なくとも一定容積の混合槽
    と、粉体にせん断力を与える回転可能な撹拌翼から構成
    される混合装置を用い、前記混合槽内を減圧して行い作
    成されたことを特徴とする磁性トナー。
  2. 【請求項2】 前記混合槽内の圧力が2.66×104Pa以下
    で外添処理されることを特徴とする請求項1記載の磁性
    トナー。
  3. 【請求項3】 前記磁性体の添加量が磁性トナー重量に
    対し、15〜70重量%であることを特徴とする請求項1記
    載の磁性トナー。
  4. 【請求項4】 前記外添剤が少なくとも二酸化珪素微粒
    子から構成されることを特徴とする請求項1記載の磁性
    トナー。
  5. 【請求項5】 前記外添剤が少なくともポリテトラフル
    オロエチレン微粒子から構成されることを特徴とする請
    求項1記載の磁性トナー。
  6. 【請求項6】 前記磁性トナーは一成分トナーであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁性トナー。
  7. 【請求項7】 固定磁石を内包し移動する静電潜像保持
    体と、トナーホッパーと、前記静電潜像保持体の表面と
    所定の間隙を有した位置に、内部に磁石を有するトナー
    回収電極ローラとを有し、前記静電潜像保持体に静電潜
    像を形成した後、前記トナーホッパー内に位置する前記
    静電潜像保持体の表面に前記磁性トナーを磁気的に吸引
    し、前記静電潜像保持体の表面に前記磁性トナーを担持
    させ、前記静電潜像保持体を移動させ、前記トナー回収
    電極ローラに対向させ、前記静電潜像保持体の画像部に
    トナーを残し、非画像部のトナーは前記トナー回収電極
    ローラで回収する構成の現像工程と、 前記静電潜像保持体に当接する導電性弾性体ローラを有
    し、前記静電潜像保持体と前記導電性弾性体ローラとの
    間に転写紙を挿通するとともに、前記導電性弾性体ロー
    ラに付与する転写バイアス電圧により前記静電潜像保持
    体上の静電潜像を可視像化した前記磁性トナーを前記転
    写紙に移す転写工程と、 前記転写工程時に一部前記静電潜像保持体に残留する前
    記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリー
    ニング工程と、 前記クリーニング工程で除去された前記磁性トナーを再
    度前記現像工程に戻し再利用するトナーリサイクル工程
    とを有することを特徴とする電子写真方法。
  8. 【請求項8】 前記転写工程で、弾性体ローラの弾性部
    材が導電性付与剤を添加したウレタン発泡体であること
    を特徴とする請求項7記載の電子写真方法。
  9. 【請求項9】 前記転写工程で、ウレタン発泡体に分散
    添加する導電性付与剤がリチウム塩であることを特徴と
    する請求項7記載の電子写真方法。
  10. 【請求項10】 前記クリーニング工程で、クリーニン
    グ手段が弾性体ウレタンブレードであることを特徴とす
    る請求項7記載の電子写真方法。
  11. 【請求項11】 前記クリーニング工程で、クリーニン
    グ手段がバイアス印加したファーブラシであることを特
    徴とする請求項7記載の電子写真方法。
  12. 【請求項12】 前記クリーニング工程で、クリーニン
    グ手段がバイアス印加した導電性金属ローラであること
    を特徴とする請求項7記載の電子写真方法。
JP5263741A 1993-10-21 1993-10-21 磁性トナーおよび電子写真方法 Pending JPH07120966A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5263741A JPH07120966A (ja) 1993-10-21 1993-10-21 磁性トナーおよび電子写真方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5263741A JPH07120966A (ja) 1993-10-21 1993-10-21 磁性トナーおよび電子写真方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07120966A true JPH07120966A (ja) 1995-05-12

Family

ID=17393649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5263741A Pending JPH07120966A (ja) 1993-10-21 1993-10-21 磁性トナーおよび電子写真方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07120966A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005439A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Nippon Zeon Co Ltd トナーの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005439A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Nippon Zeon Co Ltd トナーの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06317928A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JPH07271090A (ja) 磁性トナーとその製造方法及び電子写真方法
JP3412319B2 (ja) トナー
JPH07181732A (ja) トナー及び電子写真装置
JPH06317933A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JP3734844B2 (ja) 電子写真方法
JPH07295282A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JP3863584B2 (ja) トナー
JPH07120966A (ja) 磁性トナーおよび電子写真方法
JPH07120969A (ja) 磁性トナーおよび電子写真方法
JPH07120970A (ja) 磁性トナーおよび電子写真方法
JPH07306543A (ja) 電子写真方法
JPH07181724A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JPH06301236A (ja) 磁性トナー
JPH07140705A (ja) 磁性トナー及び磁性トナーの製造方法
JPH08254855A (ja) 磁性トナー
JPH07104511A (ja) 磁性トナーの製造方法
JP3438349B2 (ja) 電子写真方法
JPH0822140A (ja) 電子写真方法
JPH07120968A (ja) 磁性トナーおよび画像形成方法
JPH07114206A (ja) 磁性トナー
JPH07271091A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JPH06138706A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JPH06317930A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JPH0822142A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法