JPH07114206A - 磁性トナー - Google Patents

磁性トナー

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Publication number
JPH07114206A
JPH07114206A JP5258534A JP25853493A JPH07114206A JP H07114206 A JPH07114206 A JP H07114206A JP 5258534 A JP5258534 A JP 5258534A JP 25853493 A JP25853493 A JP 25853493A JP H07114206 A JPH07114206 A JP H07114206A
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JP
Japan
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toner
magnetic toner
magnetic
electrostatic latent
latent image
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Application number
JP5258534A
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English (en)
Inventor
Noriaki Hirota
典昭 廣田
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Akinori Toyoda
昭則 豊田
Hideki Tatematsu
英樹 立松
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5258534A priority Critical patent/JPH07114206A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で小型高性能、また廃トナーリサ
イクルを可能とする現像特性の安定した磁性トナーを実
現すること。 【構成】 固定された磁石を内部に有する感光体ドラム
1を用い、静電潜像を形成した後、トナー溜め6内で磁
性トナーを磁力で吸着させ、電極ローラ8で非画像部の
トナーを回収する現像法と、廃トナーをリサイクルする
構成の電子写真方式で、磁性トナーが、2μm以上5μm
以下の粒径の磁性トナー粒子を10〜50個数%含有し、体
積平均粒径が6〜10μmである粒度分布を有し、窒素吸
着法によるBET比表面積が4V/g以下であることを
特徴とした磁性トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機,プリンタやフ
ァクシミリに用いられる磁性トナーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としてはカスケード現
像法,タッチダウン現像法,ジャンピング現像法などが
ある。そのなかで、感光体に直接現像剤を振りかける現
像法として米国特許第3105770号に示されるカスケード
現像法が知られている。カスケード現像法は、電子写真
法初の実用複写機に用いられた現像法である。また現像
ローラに交流バイアスを印加し一成分トナーを飛翔させ
現像する方法として米国特許第3866574号がある。この
発明では現像ローラに印加する交流バイアスはトナーの
動きを活性化する目的に用いられ、トナーは画像部には
飛翔し、非画像部では途中で舞い戻ると説明されてい
る。また、この交流バイアスを印加する技術を改良した
ものとして、特公昭63−42256号公報に示されるジャン
ピング現像法がある。このジャンピング現像法はトナー
をトナー担持体に担持させ、トナー担持体上に担持体と
微小な間隙で剛性体または弾性体の規制ブレードを設置
し、その規制ブレードによりトナーを薄層に規制し、現
像部まで運び、そこで交流バイアスにより感光体の画像
部にトナーを付着させる方法である。この特公昭63−42
256号公報の技術思想は、画像部および非画像部におい
てトナーが往復運動するという点で前述の米国特許第38
66574号と異なるものである。さらに現像器の小型化と
高画質化を推進するため、固定磁石を感光体に内包し、
さらに感光体と所定の間隙を設けて対向する位置に磁石
を有する電極ローラから構成される現像方式が特開平5
−72890号公報で提案され、より一層の高画質化,装置
の小型化,簡素化,低コストが可能となっている。
【0003】周知のように、これらの現像法に使用され
る静電荷現像用のトナーは一般的に樹脂成分,顔料もし
くは染料からなる着色成分および可塑剤,電荷制御剤等
の添加成分によって構成されている。樹脂成分として天
然または合成樹脂が単独あるいは適時混合して使用され
ている。一方、近年複写像の益々の高画質化や画質の長
期安定性が望まれる傾向が著しくなるにつれ、トナーの
主要構成成分である結着樹脂,電荷制御剤,外添剤に従
来以上の帯電性や耐久性が要求されている。また昨今地
球環境保護からトナーの再利用が注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、当技術分野ではよく知られていることで
あるが、カスケード現像法は、ベタ画像再現を苦手とし
ていた。また、装置が大型複雑化するという問題点を有
していた。さらに米国特許第3866574号の現像器は、装
置に高い精度が要求され複雑で高いコストがかかるとい
う欠点を有していた。ジャンピング現像法はトナー層を
担持したトナー担持体上に極めて均一な薄層を形成する
ことが不可欠であった。また、この方法ではしばしばト
ナー担持体上のトナー薄層に前画像の履歴が残り画像に
残像が現れる、いわゆるスリーブゴースト現象が発生し
た。さらに装置が複雑でコストが高いという欠点もあ
る。
【0005】しかし現像器を小型高性能にした本発明に
使用する現像法は感光体に固定磁石を内包しさらに感光
体と所定の間隙を設けて対向する位置に磁石を有する電
極ローラから構成される現像方式で、ベタ画像を忠実に
再現し、またスリーブゴーストも発生せず、より一層の
装置の小型化,簡素化,低コストが可能になる方式であ
るが、反面高画質化のためにより高性能化されたトナー
特性に寄りかからざるをえない面を含んでいる。この現
像法特有の現象と考えられるが、トナーを薄層に規制す
る規制ブレードを用いないため、トナーは層規制されず
に感光体と電極ローラが回転する現像場に飛び込んでく
る。そのためトナーに外添剤として添加したシリカ等が
遊離し感光体に付着し、画像欠陥を発生させる。外添剤
量が多く、かつ比表面積値が大きいトナーは遊離した外
添剤量が多いため、この現象が顕著に現れる。あるいは
5μm以下の微小トナーがトナー流動性を低下させ、ベ
タ黒画像部や中間調画像部にムラが生じたり、また非画
像部に地かぶりが増加する傾向にある。この現象は体積
平均粒径が10μm以下の小粒径トナーにおいて顕著であ
る。そこで外添剤を遊離させずに均一付着させるため、
機械的衝撃力で外添剤をトナーに打ち込んだりする手段
がとられる。しかしシリカ等の外添剤を打ち込むと流動
性は減少する傾向にあり、現像場に供給されるトナー量
に不均一を生じる。また衝撃力でトナー粒子が破壊され
微小トナー粒子が増加する。さらに近年地球環境保護が
注目されている。従来の複写機,レーザプリンタ,レー
ザファックス等では感光体上にトナーを現像付着させ、
そして転写部で紙に転写するが、一部のトナーは感光体
上に転写残りし、クリーニング部で掻き落とされ、これ
が廃トナーとなる。転写残りの廃トナーをリサイクル
し、再度現像で使用する際、従来のトナーでは、この廃
トナーと新しいトナーを混合すると帯電量分布の不均一
化,逆極性トナーの増加による複写画像の低下が発生す
る。また弾性体等のトナー層規制板をトナー担持体と狭
ギャップ間隔、または接触して設け、トナー担持体上に
トナーの薄層を形成する従来の一成分現像法では、流動
性が低下した廃トナーは凝集を起こしやすく、この凝集
物がトナー層規制板の付近に目詰まりを起こし、白抜け
が発生する。これは廃トナーがクリーニングブレードで
の圧力で外添剤の付着状態が変化したり、クリーニング
ブレードの圧力によりトナーの欠けや割れが生じてトナ
ーの流動性が低下することが要因と考えられる。そのた
め従来の方法、特に一成分現像では廃トナーはほとんど
廃棄されているのが現状である。これでは資源の有効活
用ができず、また地球環境を汚染することにもなりかね
ない。すなわち、この廃トナーをリサイクルし資源の再
活用を行うことは地球環境保護から急務な課題である。
本発明は上記問題点に鑑み、装置のより一層の小型化,
簡素化,低コストが可能な現像法であり、さらに均一帯
電性のトナーにより低地かぶりの高画質を達成し、感光
体へのフィルミングが防止でき、小型で装置内にトナー
の汚染の発生しない、画像濃度低下,白抜けが無く,長
寿命化が図られる磁性トナーを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁性トナーは、固定磁石を内包し移動する
静電潜像保持体と、前記静電潜像保持体の表面に対向し
前記固定磁石により磁気的に吸引させて磁性トナーを供
給するトナー溜めと、前記静電潜像保持体の表面と所定
の間隙を有した位置に設置され、内部に磁石を有する電
極ローラとを有する現像工程と、前記静電潜像保持体上
の静電潜像を可視像化したトナー像を静電力で転写材に
移す転写工程と、転写時に一部前記静電潜像保持体に残
留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体から除去す
るクリーニング工程と、前記クリーニング工程で除去さ
れた前記磁性トナーを再度前記現像工程に戻し再利用す
るトナーリサイクル工程とを有する電子写真方法に用い
る磁性トナーであって、前記磁性トナーが少なくとも結
着樹脂,磁性体,外添剤から構成され、前記磁性トナー
が、2μm以上5μm以下の粒径の磁性トナー粒子を10〜
50個数%含有し、前記磁性トナーの体積平均粒径が6〜
10μmである粒度分布を有し、かつ前記磁性トナーの窒
素吸着法によるBET比表面積(トナーの比表面積値)が
4V/g以下であることを特徴とする磁性トナーであ
る。
【0007】
【作用】本発明は上記した構成により、固定磁石を内包
する静電潜像保持体を用い、静電潜像を形成した静電潜
像保持体にトナーを振りかけ磁気的に付着させ、電極ロ
ーラ部まで担持搬送し、電極ローラに交流バイアスを印
加し、静電潜像保持体の非画像部トナーを静電力と磁力
によって除去する構成である。すなわち本発明はカスケ
ード現像法を、静電潜像保持体内部に磁石を設置し、電
極に交流電圧を印加し、より小型高性能化したものであ
る。本発明では、最初にトナーが静電潜像保持体に振り
かけられたときに現像はほとんど終了している。電極ロ
ーラ部はトナーをトナー溜め内で循環させると同時に、
静電潜像の非画像部のトナーを回収している。すなわち
トナーをトナー溜めから現像部まで担持し運ぶのは静電
潜像保持体である。電極ローラはトナー層を担持しない
裸の面が静電潜像保持体に対向する。電極ローラと静電
潜像保持体は逆方向回転である。
【0008】本発明に提示された電子写真方法に用いる
磁性トナーは、特に絶縁性一成分トナーが好ましい。一
成分トナーを用いると二成分現像で必要なキャリアとト
ナーとの混合撹拌機構やトナー濃度制御が不必要になる
ため装置構成が簡略化できる。
【0009】また電子写真方法は一度静電潜像保持体の
全面にトナーを付着させ、後に電極ローラにより静電力
と磁力により非画像部のトナーを除去する構成である。
そのためこの方法ではトナーの帯電特性,流動性が強く
画像特性に影響する。
【0010】本発明の磁性トナーは体積平均粒径が6〜
10μmであることを特徴とする。体積平均粒径6μm以下
では静電潜像保持体への付着力が増加し、紙への転写効
率が低下することによって画像濃度が低下する。また体
積平均粒径10μm以上では解像度が良好でない。5μm以
下の微小トナー粒子が50個数%以上存在すると流動性が
悪化し、非画像部のトナーが静電潜像保持体に強く付着
し、除去できず地カブリとなって画像を劣化させるし、
また静電潜像保持体の全面にトナーを付着させるとき、
ベタ画像にムラが発生することがわかった。また、トナ
ーリサイクルを行うと微小トナーどうしが凝集を起こ
し、画像上に黒点が発生する。流動性を増加させるため
外添剤の添加量を増加させ、トナーの比表面積値4V/
g以上になると、静電潜像保持体への非静電的付着力が
小さくなり、地カブリの減少と、画像濃度の増加、ベタ
黒部のムラが抑制される傾向にあるが、反面シリカ増量
の弊害が発生している。例えば感光体へのフィルミン
グ,シリカ凝集物のベタ黒部への白点付着である。トナ
ーリサイクルを行うと遊離シリカが増加し、この現象は
一層顕著になる。また5μm以下のトナー粒子が10個数
%以下になると電荷量が低下し静電潜像保持体との鏡像
力が弱くなり、静電潜像保持体に付着させたトナーが磁
力により除去されやすくなり画像濃度が低くなるし、ま
た文字周辺の飛び散りが多く画像の鮮明さが低下するこ
とがわかった。
【0011】トナーの粒度分布は種々の方法によって測
定が可能であるが、本発明においてはアパチャー径100
μmのコールターカウンター(コールターエレクトロニク
ス社製)を用いて行った。さらに長期使用時においても
画質を安定化させるために、トナーの流動性と帯電特性
を高い値で安定化させる必要がある。
【0012】本発明に係る磁性トナーは少なくとも結着
樹脂,磁性体,外添剤から構成される。磁性トナーの製
造方法としては公知の方法が用いられる。混合,混練,
粉砕,分級,外添処理が行われる。混合は結着樹脂,磁
性体と、その他必要に応じて添加される電荷制御剤,離
型剤,顔料等の内添剤を撹拌羽根を具備したミキサー等
により均一分散する工程で、公知の処理方法が用いられ
る。そして混合された材料を加熱してせん断力により結
着樹脂に内添剤を分散させる工程が混練である。このと
きの混練としては公知の加熱混練機を用いて行うことが
できる。加熱混練機としては、三本ロール型,一軸スク
リュー型,二軸スクリュー型,バンバリーミキサー型等
の混練物を加熱して、せん断力をかけて練る装置を使用
することができる。その塊をカッターミル等で粗粉砕
し、その後ジェットミル粉砕機等で細かく砕く粉砕を行
う。機械式による粉砕も可能である。例えば固定したス
テータに対して回転するローラとの微小な空隙にトナー
を投入し、粉砕する方式がある。分級は分級室中に半自
由渦を形成しその中にトナー粒子を分散させることによ
って分級を行う方法や、回転するロータの発生する遠心
力によって分級を行う方法等が使用できるが、微粉の凝
集を分散させることがポイントである。これによって得
られたトナー微粉末に外添剤が外添処理される。外添処
理はミキサー等の公知の撹拌方法が用いられる。
【0013】この磁性トナーは疎水化処理された外添剤
(本発明では疎水性シリカを用いたが他の公知の無機微
粉末、有機微粉末の外添剤を用いてもよい)が均一にト
ナーに付着し、遊離外添剤の発生もなく、高いレベルの
流動性を得ることができる。添加量は磁性トナーに対し
て0.5〜5.0重量%が好ましい。0.5重量%以下では流動
性が不足するため、画像にムラが発生し、また、5.0重
量%以上では外添処方等で比表面積を4V/g以下にし
ても遊離シリカの発生が避けられないため、感光体フィ
ルミングが発生する。また、外添剤量が多いと使用中に
流動性が大きく低下してしまう。
【0014】本発明に係る磁性トナーは結着樹脂を主要
成分としているが、公知の重合体あるいは共重合体を使
用する。例えばスチレンーアクリレート系共重合体樹
脂,ポリエステル系樹脂,エポキシ系樹脂,ポリウレタ
ン系樹脂等がある。磁性トナーには必要に応じて他の公
知の外添剤を添加する。外添剤の好ましい材料としては
疎水性シリカ,チタニア,アルミナ,ジルコニア等公知
の無機微粉末材料が使用される。例えば疎水性シリカは
四塩化ケイ素を処理して得られる親水性シリカをさらに
表面処理して疎水性シリカが得られるわけであるが、処
理剤としてマイナス帯電性および疎水性を考慮したジメ
チルジクロロシラン,ヘキサメチレンジシラザン,ジメ
チルシロキサン等の公知の処理剤が疎水性,マイナス帯
電性に有効な材料である。また、磁性トナーには必要に
応じて着色・電荷制御の目的で適当な顔料または染料が
配合される。そのような顔料または染料としてはカーボ
ンブラック,鉄黒,グラファイト,ニグロシン,アゾ染
料の金属錯体,フタロシアニンブルー,デュポンオイル
レッド,アニリンブルー,ベンジジンイエロー,ローズ
ベンガルやこれら等の混合物があり、電荷量および着色
に必要な量が配合される。
【0015】さらに本発明に係る磁性トナーは必要に応
じて離型剤がさらに配合される。また、必要に応じて他
の種類の添加剤を配合せしめることができる。例えば酸
化スズ,チタン酸ストロンチウム,タングステンカーバ
イド等の研磨剤である。有機材料の微粉末も流動性補助
剤,帯電補助剤,クリーニング補助剤等の目的で必要に
応じて添加される。なお、磁性トナーは磁性体が配合さ
れる。磁性粉としては鉄,マンガン,ニッケル,コバル
ト等の金属粉末や鉄,マンガン,ニッケル,コバルト,
亜鉛等のフェライト等がある。粉体の平均粒径は1μm以
下、特に好ましくは0.6μm以下が好ましい。添加量は20
〜60重量%が好ましい。添加量が20重量%以下ではトナ
ー飛散が増加する傾向にあり、60重量%以上ではトナー
の帯電量が低下する傾向にあり画質の劣化を引き起こ
す。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の電子写真方法の一例
を示している。現像方式は一成分方式を用いている。1
はフタロシアニンをポリエステル系バインダ樹脂に分散
した有機感光体ドラム、2は感光体ドラム1と同軸で固
定された固定磁石、3は感光体をマイナスに帯電するコ
ロナ帯電器、4は感光体の帯電電位を制御するグリッド
電極、5は信号光(レーザ光)、6はトナー溜め、7は磁
性一成分トナー、8は感光体ドラム1とギャップをあけ
て設定した非磁性電極ローラ、9は電極ローラ8の内部
に設置された磁石、10は電極ローラ8に電圧を印加する
交流高圧電源、11は電極ローラ8上のトナーを掻き落す
ポリエステルフィルム製のスクレーパ、12は感光体ドラ
ム1上のトナー像を紙に転写する転写コロナ帯電器であ
る。13は転写残りの廃トナーを掻き落とすクリーニング
ブレード、15は廃トナーを現像装置のトナー溜め6に送
る輸送管、16は、トナー溜め6内でのトナーの流れをス
ムーズにし、またトナーが自重で押しつぶされ感光体ド
ラム1と電極ローラ8との間でのつまりが発生するのを
防止するためのダンパーである。感光体ドラム1表面で
の磁束密度は600Gsである。電極ローラ8内部の磁力の
方を強くして搬送性を向上させた。また、図中に示す固
定磁石2の磁極角θは15度に設定した。感光体ドラム1
の直径は30mmで、周速60mm/sで図中の矢印の方向に回
転させ用いた。電極ローラ8の直径は16mmで、周速40mm
/sで感光体の進行方向とは逆方向(図中の矢印方向)に
回転させ用いた。感光体ドラム1と電極ローラ8とのギ
ャップは300μmに設定した。
【0017】感光体ドラム1をコロナ帯電器3(印加電
圧−4.5kV、グリッド4の電圧−500V)で、−500Vに
帯電させた。この感光体ドラム1にレーザ光5を照射し
静電潜像を形成した。このとき感光体の露光電位は−90
Vであった。この感光体ドラム1表面上に、磁性一成分
トナー7をトナー溜め6内で磁石により付着させた。次
に感光体ドラム1を電極ローラ8の前を通過させた。感
光体ドラム1の未帯電域の通過時には、電極ローラ8に
は交流高圧電源10により、0Vの直流電圧を重畳した75
0V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交流電圧(周波
数1kHz)を印加した。その後、−500Vに帯電し静電潜
像が書き込まれた感光体ドラム1の通過時には、電極ロ
ーラ8には交流高圧電源10により、−350Vの直流電圧
を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交
流電圧(周波数1kHz)を印加した。すると感光体ドラム
1の帯電部分に付着したトナーは電極ローラ8に回収さ
れ、感光体ドラム1上には画像部のみのネガポジ反転し
たトナー像が残った。矢印方向に回転する電極ローラ8
に付着したトナーは、スクレーパ11によって掻き取ら
れ、再びトナー溜め6内に戻し、次の像形成に用いた。
こうして感光体ドラム1上に得られたトナー像を紙(図
示せず)に転写コロナ帯電器12によって転写した後、定
着器(図示せず)により熱定着して複写画像が得られる。
【0018】次に磁性トナーの材料組成および製造方法
を述べる。実施例中の組成比はすべて重量%である。シ
リカの添加量のみ磁性トナー100重量部に対する重量部
で示している。また実施例中のモノマー比はすべて重量
%である。第1の実施例で使用されるトナーa1の材料
組成を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示した混合物をヘンシェルミキサー
FM20B(三井三池化工機j社製)にて混合し、その混
合物を二軸混練押出機PCM30(池貝鉄工社製)にて加
熱混練し、ジェット粉砕機IDS−2型(日本ニューマ
チック工業j社製)にて微粉砕を行い、気流分級機DS
−2型(日本ニューマチック工業j社製)にて微粉をカッ
トした。その後外添処理として上記によってできたトナ
ー微粉末と無機微粉末の疎水性シリカをヘンシェルミキ
サーFM20B(三井三池化工機j社製)にて混合し外添
処理し、平均粒径8μm、2μm〜5μmの粒子個数比が2
6個数%、比表面積2.58V/gの磁性トナー粒子が得ら
れた。また、高い流動性,高いマイナス帯電量が得ら
れ、またシャープな帯電量分布が得られた。
【0021】これを本発明に提示された電子写真方法で
複写テストを行い、画像濃度を反射濃度計(マクベス社)
で測定し、評価を行った。その結果、横線の乱れやトナ
ーの飛び散りなどがなくベタが均一で濃度が1.4の16本
/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が
得られた。複写画像において反射濃度1.4の高濃度の画
像が得られ、低地かぶりで、また電荷制御剤,磁性体等
の内添剤の分散が良好で凝集物も見られなかった。ま
た、トナーリサイクルを行った連続10,000枚印字におい
ても高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングの発
生は起こっていない。
【0022】表2に各トナーの初期と10,000枚印字後の
流動性を示す。流動性は静嵩密度で定義した。測定はホ
ソカワミクロン社製パウダーテスタを使用した。
【0023】
【表2】
【0024】表3に各トナーの体積平均粒径と2〜5μ
mの微粉量、比表面積を示す。比表面積は島津製作所製
のフローソーブ6 2300を用い一点法にて測定した。
【0025】
【表3】
【0026】表4に各トナーの複写テストでの初期と1
0,000枚印字後の画像濃度を示す。
【0027】
【表4】
【0028】第2の実施例で使用されるトナーa2の材
料組成を表5に示した。
【0029】
【表5】
【0030】表5に示した混合物を、第1の実施例と同
様の方法で磁性トナーa2を作成し、評価した。その結
果、高い流動性,高いマイナス帯電量が得られ、シャー
プな帯電量分布が得られた。これを本発明の電子写真方
法でトナーリサイクルを行った複写テストを10,000枚行
い、画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価
を行った。その結果、横線の乱れやトナーの飛び散りな
どがなくベタが均一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも
再現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。初期
画像において反射濃度1.35の高濃度の画像が得られ、低
地かぶりで、また電荷制御剤,磁性体等の内添剤の分散
が良好で凝集物も見られなかった。また、10,000枚後の
トナーの流動性の低下は少なく、高い電荷量を維持し、
廃トナーの流動性,電荷量も初期のトナーとほぼ同程度
の値を維持し、初期の画像に比べて遜色のない高濃度の
複写物が得られた。
【0031】第1の実施例と同様の材料組成で、分級条
件のみを変更した以外は第1の実施例と同様の処理でト
ナーb1を製作した。その結果,流動性が低く、複写テ
ストの結果地かぶりが多く、中間調の画像にムラが多く
発生し、実用的な画像は得られなかった。また感光体へ
のフィルミングが発生した。10,000枚後のトナー流動性
は大きく低下し、帯電量分布もブロードなものになっ
た。
【0032】第2の実施例と同様の材料組成で、外添条
件のみを変更した以外は第2の実施例と同様の処理でト
ナーb2を製作した。その結果、遊離外添剤による感光
体フィルミングが発生した。また、帯電量分布が不均一
になり、むら,地かぶりの多い低品位な画像になった。
【0033】比較例3で使用されるトナーb3の材料組
成を表6に示す。
【0034】
【表6】
【0035】表6に示した混合物を、第1の実施例と同
様の方法で磁性トナーb3を作成し評価した。その結
果、流動性は高いものの、帯電量は低く帯電量分布もブ
ロードであった。初期から感光体フィルミングが発生
し、画像濃度も低かった。また10,000枚後のトナーの流
動性は大きく低下し、感光体フィルミングも激しく劣悪
な画像となった。
【0036】比較例4で使用されるトナーb4の材料組
成を表7に示す。
【0037】
【表7】
【0038】表7に示した混合物を、第1の実施例と同
様の方法で磁性トナーb4を作成し、評価した。その結
果、帯電量は低く帯電量分布もブロードであった。画像
濃度も低く、文字周辺の飛び散りも激しかった。
【0039】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明
は、固定磁石を内包し移動する静電潜像保持体と、前記
静電潜像保持体の表面に対向し前記固定磁石により磁気
的に吸引させて磁性トナーを供給するトナー溜めと、前
記静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有した位置に設
置され、内部に磁石を有する電極ローラとを有する現像
工程と、前記静電潜像保持体上の静電潜像を可視像化し
たトナー像を静電力で転写材に移す転写工程と、転写時
に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁性トナーを
前記静電潜像保持体から除去するクリーニング工程と、
前記クリーニング工程で除去された前記磁性トナーを再
度前記現像工程に戻し再利用するトナーリサイクル工程
とを有する電子写真方法に用いる磁性トナーであって、
前記磁性トナーが少なくとも結着樹脂,磁性体,外添剤
から構成され、前記磁性トナーが2μm以上5μm以下の
粒径の磁性トナー粒子を10〜50個数%含有し、前記磁性
トナーの体積平均粒径が6〜10μmである粒度分布を有
し、かつ前記磁性トナーの窒素吸着法によるBET比表
面積(トナー比表面積値)が4V/g以下であることを特
徴とし、装置のより一層の小型化,簡素化,低コストが
可能な現像法を実現し、高帯電性および高流動性を保持
する磁性トナーにより高濃度で低地かぶりの高画質を達
成し、小型で装置内にトナーの汚染の発生しない、また
廃トナーリサイクルによっても画像濃度低下がなく、感
光体へのフィルミングの発生がなく、再利用により地球
環境汚染防止と資源の再活用を可能にする磁性トナーを
提供することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の磁性トナーが使用される電子
写真装置の主要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、 2…固定磁石(感光体に内包され
た)、 3…コロナ帯電器、 4…グリッド電極、 6
…トナー溜め、 7…磁性一成分トナー、 8…電極ロ
ーラ、 9…磁石(電極ローラ内部に設置された)、 10
…交流電圧電源、11…スクレーパ、 12…転写コロナ帯
電器、 13…クリーニングブレード、15…廃トナーリサ
イクル輸送管、 16…ダンパー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 374 6605−2H 21/00 326 (72)発明者 立松 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定磁石を内包し移動する静電潜像保持
    体と、前記静電潜像保持体の表面に対向し前記固定磁石
    により磁気的に吸引させて磁性トナーを供給するトナー
    溜めと、前記静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有し
    た位置に設置され、内部に磁石を有する電極ローラとを
    有する現像工程と、前記静電潜像保持体上の静電潜像を
    可視像化したトナー像を静電力で転写材に移す転写工程
    と、転写時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁
    性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニン
    グ工程と、前記クリーニング工程で除去された前記磁性
    トナーを再度前記現像工程に戻し再利用するトナーリサ
    イクル工程とを有する電子写真方法に用いる磁性トナー
    であって、前記磁性トナーが少なくとも結着樹脂,磁性
    体,外添剤から構成され、前記磁性トナーが2μm以上
    5μm以下の粒径の磁性トナー粒子を10〜50個数%含有
    し、前記磁性トナーの体積平均粒径が6〜10μmである
    粒度分布を有し、かつ前記磁性トナーの窒素吸着法によ
    るBET比表面積(トナーの比表面積値)が4V/g以下
    であることを特徴とする磁性トナー。
  2. 【請求項2】 磁性体含有量が20〜60重量%であること
    を特徴とする請求項1記載の磁性トナー。
  3. 【請求項3】 外添剤量が0.5〜5重量%であることを
    特徴とする請求項1記載の磁性トナー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006215243A (ja) * 2005-02-03 2006-08-17 Canon Inc トナーおよびフルカラー画像形成方法

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