JPH07104510A - 磁性トナーの製造方法 - Google Patents

磁性トナーの製造方法

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JPH07104510A
JPH07104510A JP5249424A JP24942493A JPH07104510A JP H07104510 A JPH07104510 A JP H07104510A JP 5249424 A JP5249424 A JP 5249424A JP 24942493 A JP24942493 A JP 24942493A JP H07104510 A JPH07104510 A JP H07104510A
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Japan
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toner
electrostatic latent
latent image
magnetic
external additive
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JP5249424A
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English (en)
Inventor
Noriaki Hirota
典昭 廣田
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Akinori Toyoda
昭則 豊田
Hideki Tatematsu
英樹 立松
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で小型高性能、かつ現像特性の安
定した磁性トナーの製造方法を提供すること。 【構成】 固定された磁石を内部に有する感光体ドラム
1を用い、静電潜像を形成した後、トナー溜め6内で磁
性トナーを磁力で吸着させ、電極ローラ8で非画像部の
トナーを回収する構成の電子写真方式で、磁性トナー
が、粉砕処理されたトナー微粉末に外添剤を外添処理
し、外添処理後、外添剤が付着したトナー微粉末を分級
処理することを特徴とする磁性トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機,プリンタやフ
ァクシミリに用いられる磁性トナーの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としてはカスケード現
像法,タッチダウン現像法,ジャンピング現像法などが
ある。そのなかで、感光体に直接現像剤を振りかける現
像法として米国特許第3105770号に示されるカスケード
現像が知られている。カスケード現像法は、電子写真法
初の実用複写機に用いられた現像法である。また現像ロ
ーラに交流バイアス印加し、一成分トナーを飛翔させ現
像する方法として米国特許第3866574号がある。この発
明では現像ローラに印加する交流バイアスはトナーの動
きを活性化する目的に用いられ、トナーは画像部には飛
翔し、非画像部では途中で舞い戻ると説明されている。
【0003】また、この交流バイアスを印加する技術を
改良したものとして、特公昭63−42256号公報に示され
るジャンピング現像がある。このジャンピング現像法は
トナーをトナー担持体に担持させ、トナー担持体上に担
持体と微小な間隙で剛性体または弾性体の規制ブレード
を設置し、その規制ブレードによりトナーを薄層に規制
し、現像部まで運び、そこで交流バイアスにより感光体
の画像部にトナーを付着させる方法である。この特公昭
63−42256号公報の技術思想は、画像部および非画像部
においてトナーが往復運動するという点で前述の米国特
許第3866574号と異なるものである。さらに現像の小型
化と高画質化を推進するため、固定磁石を感光体に内包
し、さらに感光体と所定の間隙を設けて対向する位置に
磁石を有する電極ローラから構成される現像方式が提案
され、より一層の高画質化,小型化,装置の簡素化,低
コストが可能となっている。
【0004】周知のようにこれらの現像法に使用される
静電荷現像用のトナーは、一般的に樹脂成分,顔料もし
くは染料からなる着色成分および可塑剤,電荷制御剤等
の添加成分によって構成されている。樹脂成分として、
天然または合成樹脂が単独あるいは適時混合して使用さ
れている。一方、近年複写像の益々の高画質化や画質の
長期安定性が望まれる傾向が著しくなるにつれ、トナー
の主要構成成分である結着樹脂,電荷制御剤,外添剤に
従来以上の帯電性や耐久性が要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、当技術分野ではよく知られていることで
あるが、カスケード現像法は、ベタ画像再現を苦手とし
ていた。また、装置が大型複雑化するという問題点を有
していた。さらに米国特許第3866574号の現像器は、装
置に高い精度が要求され複雑で高いコストがかかるとい
う欠点を有していた。ジャンピング現像法はトナー層を
担持したトナー担持体上に極めて均一な薄層を形成する
ことが不可欠であった。また、この方法ではしばしばト
ナー担持体上のトナー薄層に前画像の履歴が残り画像に
残像が現れる、いわゆるスリーブゴースト現像が発生し
た。さらに装置が複雑でコストが高いという欠点もあ
る。
【0006】しかし現像を小型高性能にした本発明に使
用する現像法は感光体に固定磁石を内包し、さらに感光
体と所定の間隙を設けて対向する位置に磁石を有する電
極ローラから構成される現像方式で、ベタ画像を忠実に
再現し、またスリーブゴーストも発生せず、より一層の
装置の小型化,簡素化,低コストが可能になる方式であ
るが、反面高画質化のためにより高性能化されたトナー
特性に寄り掛からざるをえない欠点を含んでいる。この
現像法特有の現象と考えられるが、トナーを薄層に規制
する規制ブレードを用いないため、トナーは層規制され
ずに感光体と電極ローラが回転する現像場に飛び込んで
くる。そのため、トナーに外添剤として添加したシリカ
等が遊離し感光体に付着し、画像欠陥を発生させる。あ
るいは外添剤のトナーへの不均一付着がトナーの帯電特
性のばらつきを生じ、ベタ黒画像部や中間調画像部にム
ラが生じたり、また非画像部に地かぶりが増加する傾向
にある。外添剤の量が多いトナーにこの現象が顕著に現
れる。そこで外添剤を遊離させずに均一付着させるた
め、機械的衝撃力で外添剤をトナーに打ち込んだりする
手段がとられる。しかし、シリカ等の外添剤を打ち込む
と流動性は減少する傾向にあり、現像部に供給されるト
ナー量に不均一を生じる。また帯電特性のばらつき解消
には効果がない。本発明は上記問題点に鑑み、より一層
の小型化,装置の簡素化,低コストが可能な現像法であ
り、さらに均一帯電性のトナーにより低地かぶりの高画
質を達成し、感光体へのフィルミングが防止でき、小型
長寿命で装置内にトナーの汚染の発生しない画像濃度低
下,白抜けがなく,長寿命化が図られる磁性トナーの製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁性トナーの製造方法は、固定磁石を内包
し移動する静電潜像保持体と、前記静電潜像保持体の表
面に対向し前記固定磁石により磁気的に吸引させて磁性
トナーを供給するトナー溜めと、前記静電潜像保持体の
表面と所定の間隙を有した位置に設置され、内部に磁石
を有する電極ローラとを有する現像工程と、前記静電潜
像保持体上の静電潜像を可視像化したトナー像を静電力
で転写材に移す転写工程と、転写時に一部前記静電潜像
保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体
から除去するクリーニング工程からなる電子写真方法に
用いる磁性トナーの製造方法であって、前記磁性トナー
が少なくとも結着樹脂,磁性体,外添剤から構成され、
前記結着樹脂と、前記磁性体と、その他必要に応じて用
いられる添加剤とが、混練処理,粉砕処理されたトナー
微粉末に外添剤を外添処理し、前記外添処理後、外添剤
が付着した前記トナー微粉末を分級処理することによ
り、微小トナーを除去するとともに、遊離した過剰な前
記外添剤を除去する磁性トナーの製造方法である。
【0008】
【作用】本発明は上記した構成により、固定磁石を内包
する静電潜像保持体を用い、静電潜像を形成した静電潜
像保持体にトナーを振りかけ磁気的に付着させ、電極ロ
ーラ部まで担持搬送し、電極ローラに交流バイアスを印
加し、静電潜像保持体の非画像部トナーを静電力と磁力
によって除去する構成である。すなわち、本発明はカス
ケード現像法に、静電潜像保持体内部に磁石を設置し、
電極に交流電圧を印加し、より小型高性能化したもので
ある。本発明では、最初にトナーが静電潜像保持体に振
りかけられたときに現像はほとんど終了している。電極
ローラ部はトナーをトナー溜め内で循環させると同時
に、静電潜像の非画像部のトナーを回収している。すな
わち、トナーをトナー溜めから現像部まで担持し運ぶの
は静電潜像保持体である。電極ローラはトナー層を担持
しない裸の面が静電潜像保持体に対向する。電極ローラ
と静電潜像保持体は逆方向回転である。
【0009】本発明に提示された電子写真方法に用いる
磁性トナーは、特に絶縁性一成分トナーが好ましい。一
成分トナーを用いると二成分現像で必要なキャリアとト
ナーとの混合撹拌機構やトナー濃度制御が不必要になる
ため装置構成が簡略化できる。
【0010】また本発明で提示された電子写真方法は一
度静電潜像保持体の全面にトナーを付着させ、後に電極
ローラにより静電力と磁力により非画像部のトナーを除
去する構成である。そのため、この方法ではトナーの帯
電特性,流動性が強く画像特性に影響する。流動性が悪
いと非画像部のトナーが静電潜像保持体に強く付着し、
除去できず地カブリとなって画像を劣化させるし、また
静電潜像保持体の全面にトナーを付着させるときベタ画
像にムラが発生することがわかった。トナーの流動性を
上げる(例えば、シリカの添加量を増加させる)につれ、
静電潜像保持体への非静電的付着力が小さくなり、地カ
ブリの減少,画像濃度の増加,ベタ黒部のムラが抑制さ
れる傾向にあるが、反面シリカ増量の弊害が発生してい
る。例えば感光体へのフィルミング,シリカ凝集物のベ
タ黒部への白点付着である。またトナーの電荷量が低下
すると静電潜像保持体との鏡像力が弱くなり、静電潜像
保持体に付着させたトナーが磁力により除去され易くな
り画像濃度が低くなるし、また、文字周辺の飛びちりが
多く画像の鮮明さが低下することがわかった。さらに長
期使用時においても画質を安定化させるために、トナー
の流動性と帯電特性を高い値で安定化させる必要があ
る。
【0011】本発明に係る磁性トナーは少なくとも結着
樹脂,磁性体,外添剤から構成され、磁性トナーの製造
方法としては公知の方法が用いられる。混合,混練,粉
砕,外添,分級処理が行われる。混合は結着樹脂,磁性
体と、その他必要に応じて添加される電荷制御剤,離型
剤,顔料等の内添剤を撹拌羽根を具備したミキサー等に
より均一分散する工程で、公知の処理方法が用いられ
る。そして混合された材料を加熱して、せん断力により
結着樹脂に内添剤を分散させる工程が混練である。この
ときの混練としては公知の加熱混練機を用いて行なうこ
とができる。加熱混練機としては、三本ロール型,一軸
スクリュー型,二軸スクリュー型,バンバリーミキサー
型等の混練物を加熱して、せん断力をかけて練る装置を
使用することができる。その塊をカッターミル等で粗粉
砕し、その後ジェットミル粉砕機等で細かく砕く粉砕を
行う。機械式による粉砕も可能である。例えば固定した
ステータに対して回転するローラとの微小な空隙にトナ
ーを投入し、粉砕する方式がある。これによって得られ
たトナー微粉末に外添剤が外添処理される。外添処理は
ミキサー等の公知の撹拌方法が用いられる。
【0012】本発明に係る磁性トナーの製造方法は粉
砕,外添処理後に分級処理を行う。これは外添処理され
た磁性トナーを気流中に分散させ微小トナーを除去する
と同時に遊離した外添剤を除去するものである。従来、
分級後外添し再度分級工程を行うことによって遊離した
外添剤を除去する例がみられるが、工数の増加や収率の
低下を招くだけでなく、遊離外添剤の残留は避けられな
い。本発明に係る磁性トナーの製造方法では、外添剤が
付着した粉砕後のトナー粒子を気流中に分散させ微小ト
ナーを除去すると同時に遊離した外添剤を除去するもの
である。この方式で行うと分級工程が1回のため生産効
率が向上し、また微小トナーが存在する状態で遊離外添
剤の除去が行われるので、遊離外添剤が微小トナーに付
着したまま回収され、分級後トナーに遊離外添剤の残留
を生じることがない。
【0013】また本発明に提示された電子写真方法で
は、現像時に感光体全面にトナーを付着させるため、従
来の一成分現像方法と比較してトナーと感光体が長く接
触している構成である。そのため遊離外添剤を核とした
感光体へのトナーのフィルミングが発生し易い構成であ
るが、遊離外添剤を微小トナーと一緒に除去しているた
め、遊離外添剤が残留せず、遊離外添剤による感光体へ
の傷やフィルミングの発生は皆無である。この分級処理
により磁性トナーは疎水化処理された外添剤(本発明で
は疎水性シリカを用いたが、他の公知の無機微粉末,有
機微粉末の外添剤を用いてもよい)が均一にトナーに付
着し、遊離外添剤の発生もなく、高いレベルの流動性を
トナーに付与することができる。添加量は磁性トナー10
0重量部に対して0.5〜10.0重量部が好ましい。さらに上
記電子写真方法では、より小型軽量化できるトナー層規
制しない現像法を用いているが、粉砕後外添分級処理に
よって得られた均一高帯電、高流動性の磁性トナーを用
いることにより、高濃度,低地カブリの高画質が得られ
る。
【0014】本発明に係る磁性トナーは結着樹脂を主要
成分としているが、公知の重合体あるいは共重合体を使
用する。例えばスチレンーアクリレート系共重合体樹
脂,ポリエステル系樹脂,エポキシ系樹脂,ポリウレタ
ン系樹脂等がある。磁性トナーには必要に応じて他の公
知の外添剤を添加する。外添剤の好ましい材料としては
疎水性シリカ,チタニア,アルミナ,ジルコニア等、公
知の無機微粉末材料が使用される。例えば疎水性シリカ
は四塩化ケイ素を処理して得られる親水性シリカをさら
に表面処理して疎水性シリカが得られるわけであるが、
処理剤としてマイナス帯電性、疎水性を考慮したジメチ
ルジクロロシラン,ヘキサメチレンジシラザン,ジメチ
ルシロキサン等の公知の処理剤が有効な材料である。
【0015】また本発明に係る磁性トナーには、必要に
応じて着色・電荷制御の目的で適当な顔料または染料が
配合される。そのような顔料または染料としてはカーボ
ンブラック,鉄黒,グラファイト,ニグロシン,アゾ染
料の金属錯体,フタロシアニンブルー,セルコオイルブ
ルー,デュポンオイルレッド,アニリンブルー,ベンジ
ジンイエロー,ローズベンガルやこれら等の混合物があ
り、電荷量および着色に必要な量が配合される。さら
に、磁性トナーは必要に応じて離型剤がさらに配合され
る。また、必要に応じて他の種類の添加剤を配合せしめ
ることができる。例えば酸化スズ,チタン酸ストロンチ
ウム,タングステンカーバイド等の研磨剤である。有機
材料の微粉末も流動性補助剤,帯電補助剤,クリーニン
グ補助剤等の目的で必要に応じて添加される。なお、磁
性トナーは磁性体が配合される。磁性粉としては鉄,マ
ンガン,ニッケル,コバルト等の金属粉末や鉄,マンガ
ン,ニッケル,コバルト,亜鉛等のフェライト等があ
る。粉体の平均粒径は1μm以下、特に好ましくは0.6μm
以下が好ましい。添加量は20〜60重量%が好ましい。添
加量が20重量%以下ではトナー飛散が増加する傾向にあ
り、60重量%以上ではトナーの帯電量が低下する傾向に
あり、画質の劣化を引き起こす傾向にある。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の電子写真方法の一例
を示すものであり、現像方式は一成分方式を用いてい
る。図1において、1はフタロシアニンをポリエステル
系バインダ樹脂に分散した有機感光体ドラム、2は感光
体ドラム1と同軸で固定された固定磁石、3は感光体を
マイナスに帯電するコロナ帯電器、4は感光体の帯電電
位を制御するグリッド電極、5は信号光(レーザ光)、6
はトナー溜め、7は磁性一成分トナー、8は感光体ドラ
ム1とギャップをあけて設定した非磁性の電極ローラ、
9は電極ローラ8の内部に設置された磁石、10は電極ロ
ーラ8に電圧を印加する交流高圧電源、11は電極ローラ
8上のトナーを掻き落すポリエステルフィルム製のスク
レーパ、12は感光体上のトナー像を紙に転写する転写コ
ロナ帯電器である。13は転写残りの廃トナーを掻き落と
すクリーニングブレード、16は、トナー溜め6内でのト
ナーの流れをスムーズにし、またトナーが自重で押し潰
され感光体と電極ローラ8との間でのつまりが発生する
のを防止するためのダンパーである。感光体ドラム1表
面での磁束密度は600Gsである。電極ローラ8内部の磁
力の方を強くして搬送性を向上させた。また図中に示す
固定磁石2の磁極角θは15度に設定した。感光体ドラム
1の直径は30mmで、周速60mm/sで図中の矢印の方向に
回転させ用いた。電極ローラ8の直径は16mmで、周速40
mm/sで感光体の進行方向とは逆方向(図中の矢印方向)
に回転させ用いた。感光体ドラム1と電極ローラ8との
ギャップは300μmに設定した。
【0017】感光体ドラム1をコロナ帯電器3(印加電
圧−4.5kV、グリッド4の電圧−500V)で、−500Vに帯
電させた。この感光体ドラム1にレーザ光5を照射し静
電潜像を形成した。このとき感光体の露光電位は−900
Vであった。この感光体ドラム1表面上に、磁性一成分
トナー7をトナー溜め6内で磁石により付着させた。次
に感光体ドラム1を電極ローラ8の前を通過させた。感
光体ドラム1の未帯電域の通過時には、電極ローラ8に
は交流高圧電源10により、0Vの直流電圧を重畳した75
0V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交流電圧(周波
数1kHz)を印加した。その後、−500Vに帯電し静電潜
像が書き込まれた感光体ドラム1の通過時には、電極ロ
ーラ8には交流高圧電源10により、−350Vの直流電圧
を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交
流電圧(周波数1kHz)を印加した。すると感光体ドラム
1の帯電部分に付着したトナーは電極ローラ8に回収さ
れ、感光体ドラム1上には画像部のみのネガポジ反転し
たトナー像が残った。矢印方向に回転する電極ローラ8
に付着したトナーは、スクレーパ11によって掻き取られ
回収される。こうして感光体ドラム1上に得られたトナ
ー像を紙(図示せず)に、転写コロナ帯電器12によって転
写した後、定着器(図示せず)により熱定着して複写画像
が得られる。
【0018】次に磁性トナーの材料組成および製造方法
を述べる。実施例中の値はすべて重量%である。シリカ
の添加量のみ磁性トナー100重量部に対する重量部で示
している。また実施例中のモノマー比はすべて重量%で
ある。第1の実施例で使用されるトナーa1の材料組成
を(表1)に示す。
【0019】
【表1】
【0020】(表1)に示した混合物をヘンシェルミキサ
ーFM20B(三井三池化工機j製)にて混合し、その混合
物を二軸混練押出機PCM30(池貝鉄工社製)にて加熱混
練し、ジェットミル粉砕機IDS−2型(日本ニューマ
チック工業j社製)にて微粉砕を行い、その後、外添処
理として上記によってできたトナー微粉末と無機微粉末
の疎水性シリカをヘンシェルミキサーFM20B(三井三
池化工機j社製)にて混合し外添処理した。その後、気
流分級機DS−2型(日本ニューマチック工業j社製)に
て微粉とともに遊離シリカをカットし、平均粒径8μm
の粒子が得られた。また、高い流動性,高いマイナス帯
電量が得られ、さらにシャープな帯電量分布が得られ
た。
【0021】これを本発明に提示された電子写真方法で
複写テストを10000枚行い、画像濃度を反射濃度計(マク
ベス社)で測定し、評価を行なった。その結果、横線の
乱れやトナーの飛び散りなどがなくベタが均一で、濃度
が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高
画質の画像が得られた。初期画像において反射濃度1.4
の高濃度の画像が得られ、低地かぶりで、また電荷制御
剤,磁性体等の内添剤の分散が良好で凝集物も見られな
かった。また、10000枚後のトナーの流動性の低下は少
なく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミングの
発生は起こっていない。なお、(表2)に各トナーの流動
性を示す。初期トナーと、10000枚複写テスト後の廃ト
ナーの流動性を示している。流動性は静嵩密度で定義し
た。測定はホソカワミクロン社製パウダーテスタを使用
した。
【0022】
【表2】
【0023】(表3)に各トナーの複写テストでの画像濃
度を示す。また初期と10000枚複写テスト後の結果を(表
3)に示す。
【0024】
【表3】
【0025】次に、第2の実施例で使用されるトナーa
2の材料組成を(表4)に示す。
【0026】
【表4】
【0027】(表4)に示した混合物を分級処理装置をロ
ータ式分級機ターボプレックス(アルピネ社)とした以外
は、第1の実施例と同様の方法でトナーa2を作成し評
価した。その結果、高い流動性,高いマイナス帯電量が
得られ、シャープな帯電量分布が得られた。
【0028】これを本発明の電子写真方法で複写テスト
を10000枚行い、画像濃度を反射濃度計(マクベス社)で
測定し、評価を行なった。その結果、横線の乱れやトナ
ーの飛び散りなどがなくベタが均一で、濃度が1.4の16
本/mmの画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像
が得られた。初期画像において反射濃度1.4の高濃度の
画像が得られ、低地かぶりで、また電荷制御剤,磁性体
等の内添剤の分散が良好で凝集物も見られなかった。
【0029】また10000枚後のトナーの流動性の低下は
少なく、高い電荷量を維持し、廃トナーの流動性,電荷
量も初期のトナーとほぼ同程度の値を維持し、初期の画
像に比べて遜色のない高濃度の複写物が得られた。
【0030】第1の実施例と同様の材料組成で、粉砕後
に外添、その後分級を行わず、粉砕後に外添のみを行っ
た以外は第1の実施例と同様の処理でトナーb1(比較例
1)を製作した。その結果、流動性が低く、複写テスト
の結果地かぶりが多く、中間調の画像にムラが多く発生
し、実用的な画像は得られなかった。また感光体へのフ
ィルミングが発生した。10000枚後のトナー流動性は大
きく低下し、帯電量分布もブロードなものになった。
【0031】さらに、第2の実施例と同様の材料組成
で、粉砕後に外添、分級を行わず、粉砕後に微粉を分級
し、その後外添を行った以外は第2の実施例と同様の処
理でトナーb2(比較例2)を製作した。その結果、遊離
外添剤による感光体フィルミングが発生した。また、帯
電量分布が不均一になり、むら,地カブリの多い低品位
な画像になった。
【0032】
【発明の効果】本発明は上記実施例から明らかなよう
に、固定磁石を内包し移動する静電潜像保持体と、固定
磁石の一部に対向した位置でかつ前記静電潜像保持体の
表面と所定の間隙を有した位置に設置され、内部に磁石
を有する電極ローラとを有する現像工程と、転写工程
と、クリーニング工程とを有する電子写真方法に用いら
れる磁性トナーの製造方法で、磁性トナーが少なくとも
結着樹脂,磁性体,外添剤から構成され、結着樹脂と、
磁性体と、その他必要に応じて用いられる添加剤とが、
混練処理,粉砕処理されたトナー微粉末に、外添剤を外
添処理し、外添処理後、外添剤が付着したトナー微粉末
を、分級処理することを特徴とし、より一層の小型化,
装置の簡素化,低コストが可能な現像法を実現し、高帯
電性および高流動性を保持する磁性トナーの製造方法に
より高濃度で低地かぶりの高画質を達成し、小型長寿命
で装置内にトナーの汚染の発生しない、感光体へのフィ
ルミングの発生がなく、長寿命化が図られる磁性トナー
の製造方法を提供することができるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の磁性トナーが使用される電
子写真装置の主要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、 2…固定磁石(感光体ドラムに内
包された)、 3…コロナ帯電器、 4…グリッド電
極、 6…トナー溜め、 7…磁性一成分トナー、8…
電極ローラ、 9…磁石(電極ローラ内部に設置され
た)、 10…交流高圧電源、 11…スクレーパ、 12…
転写コロナ帯電器、 13…クリーニングブレード、 16
…ダンパー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 112 21/10 G03G 9/08 341 371 6605−2H 21/00 326 (72)発明者 立松 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定磁石を内包し移動する静電潜像保持
    体と、前記静電潜像保持体の表面に対向し前記固定磁石
    により磁気的に吸引させて磁性トナーを供給するトナー
    溜めと、前記静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有し
    た位置に設置され内部に磁石を有する電極ローラとを有
    する現像工程と、前記静電潜像保持体上の静電潜像を可
    視像化したトナー像を静電力で転写材に移す転写工程
    と、転写時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁
    性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニン
    グ工程とを有する電子写真方法に用いる磁性トナーの製
    造方法であって、前記磁性トナーが少なくとも結着樹
    脂,磁性体,外添剤から構成され、前記結着樹脂と、前
    記磁性体と、その他必要に応じて用いられる添加剤と
    が、混練処理,粉砕処理されたトナー微粉末に外添剤を
    外添処理し、前記外添処理後、外添剤が付着した前記ト
    ナー微粉末を分級処理することを特徴とする磁性トナー
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 分級処理が、粉体に遠心力を作用させる
    回転体と負圧を発生する空気吸引装置から構成される分
    級装置により行われることを特徴とする請求項1記載の
    磁性トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 分級処理が、固定された分散室に旋回流
    を発生させる空気吸引装置と固定された分級室内に半自
    由渦を形成する空気吸引部から構成される分級装置によ
    り行われることを特徴とする請求項1記載の磁性トナー
    の製造方法。
JP5249424A 1993-10-05 1993-10-05 磁性トナーの製造方法 Pending JPH07104510A (ja)

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