JPH07104511A - 磁性トナーの製造方法 - Google Patents

磁性トナーの製造方法

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Publication number
JPH07104511A
JPH07104511A JP5249425A JP24942593A JPH07104511A JP H07104511 A JPH07104511 A JP H07104511A JP 5249425 A JP5249425 A JP 5249425A JP 24942593 A JP24942593 A JP 24942593A JP H07104511 A JPH07104511 A JP H07104511A
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JP
Japan
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toner
electrostatic latent
magnetic
latent image
external additive
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Application number
JP5249425A
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English (en)
Inventor
Noriaki Hirota
典昭 廣田
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Akinori Toyoda
昭則 豊田
Hideki Tatematsu
英樹 立松
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07104511A publication Critical patent/JPH07104511A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で小型高性能、また廃トナーリサ
イクルを可能とする現像特性の安定した磁性トナーの製
造方法を提供すること。 【構成】 固定された磁石を内部に有する感光体ドラム
1を用い、静電潜像を形成した後、トナー溜め6内で磁
性トナーを磁力で吸着させ、電極ローラ8で非画像部の
トナーを回収する現像法と、廃トナーをリサイクルする
構成の電子写真方式で、磁性トナーが、粉砕処理された
トナー微粉末に外添剤を外添処理し、外添処理後、外添
剤が付着したトナー微粉末を分級処理する磁性トナーの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機,プリンタやフ
ァクシミリに用いられる磁性トナーの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としてはカスケード現
像法,タッチダウン現像法,ジャンピング現像法などが
ある。そのなかで、感光体に直接現像剤を振りかける現
像法として米国特許第3105770号に示されるカスケード
現像が知られている。カスケード現像法は、電子写真法
初の実用複写機に用いられた現像法である。また現像ロ
ーラに交流バイアス印加し、一成分トナーを飛翔させ現
像する方法として米国特許第3866574号がある。この発
明では現像ローラに印加する交流バイアスはトナーの動
きを活性化する目的に用いられ、トナーは画像部には飛
翔し、非画像部では途中で舞い戻ると説明されている。
【0003】また、この交流バイアスを印加する技術を
改良したものとして、特公昭63−42256号公報に示され
るジャンピング現像がある。このジャンピング現像法は
トナーをトナー担持体に担持させ、トナー担持体上に担
持体と微小な間隙で剛性体または弾性体の規制ブレード
を設置し、その規制ブレードによりトナーを薄層に規制
し、現像部まで運び、そこで交流バイアスにより感光体
の画像部にトナーを付着させる方法である。この特公昭
63−42256号公報の技術思想は、画像部および非画像部
においてトナーが往復運動するという点で前述の米国特
許第3866574号と異なるものである。さらに現像の小型
化と高画質化を推進するため、固定磁石を感光体に内包
しさらに感光体と所定の間隙を設けて対向する位置に磁
石を有する電極ローラから構成される現像方式が提案さ
れ、より一層の高画質化、小型化、装置の簡素化、低コ
ストが可能となっている。
【0004】周知のようにこれらの現像法に使用される
静電荷現像用のトナ−は一般的に樹脂成分、顔料もしく
は染料からなる着色成分および可塑剤、電荷制御剤等の
添加成分によって構成されている。樹脂成分として天然
または合成樹脂が単独あるいは適時混合して使用されて
いる。一方、近年複写像の益々の高画質化や画質の長期
安定性が望まれる傾向が著しくなるにつれ、トナ−の主
要構成成分である結着樹脂、電荷制御剤、外添剤に従来
以上の帯電性や耐久性が要求されている。また昨今地球
環境保護からトナーの再利用が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、当技術分野ではよく知られていることで
あるが、カスケード現像法は、ベタ画像再現を苦手とし
ていた。また、装置が大型複雑化するという問題点を有
していた。さらに米国特許第3866574号の現像器は、装
置に高い精度が要求され複雑で高いコストがかかるとい
う欠点を有していた。ジャンピング現像法はトナー層を
担持したトナー担持体上に極めて均一な薄層を形成する
ことが不可欠であった。また、この方法ではしばしばト
ナー担持体上のトナー薄層に前画像の履歴が残り画像に
残像が現れる、いわゆるスリーブゴースト現像が発生し
た。さらに装置が複雑でコストが高いという欠点もあ
る。
【0006】しかし現像を小型高性能にした本発明に使
用する現像法は感光体に固定磁石を内包しさらに感光体
と所定の間隙を設けて対向する位置に磁石を有する電極
ローラから構成される現像方式で、ベタ画像を忠実に再
現し、またスリーブゴーストも発生せず、より一層の装
置の小型化,簡素化,低コストが可能になる方式である
が、反面高画質化のためにより高性能化されたトナー特
性に寄り掛かざるをえない面を含んでいる。この現像法
特有の現象と考えられるが、トナーを薄層に規制する規
制ブレードを用いないため、トナーは層規制されずに感
光体と電極ローラが回転する現像場に飛び込んでくる。
そのためトナーに外添剤として添加したシリカ等が遊離
し感光体に付着し、画像欠陥を発生させる。あるいは外
添剤のトナーへの不均一付着がトナーの帯電特性のばら
つきを生じ、ベタ黒画像部や中間調画像部にムラが生じ
たり、また非画像部に地かぶりが増加する傾向にある。
外添剤量が多いトナーににこの現象が顕著に現れる。そ
こで外添剤を遊離させずに均一付着させるため、機械的
衝撃力で外添剤をトナーに打ち込んだりする手段が取ら
れる。しかしシリカ等の外添剤を打ち込むと流動性は減
少する傾向にあり、現像場に供給されるトナー量に不均
一を生じる。また帯電特性のばらつき解消には効果がな
い。また近年地球環境保護が注目されている。従来の複
写機,レーザプリンタ,レーザファックス等では感光体
上にトナーを現像付着させ、そして転写部で紙に転写す
るが、一部のトナーは感光体上に転写残りし、その一部
のトナーはクリーニング部で掻き落とされ、これが廃ト
ナーとなる。転写残りの廃トナーをリサイクルし、再度
現像で使用する際、従来のトナーを用いると、この廃ト
ナーと新しいトナーを混合すると帯電量分布の不均一
化、逆極性トナーの増加による複写画像の低下が発生す
る。また弾性体等のトナー層規制板をトナー担持体と狭
ギャップ間隔、または接触して設け、トナー担持体上に
トナーの薄層を形成する従来の一成分現像法では、流動
性が低下した廃トナーは凝集を起こしやすく、この凝集
物がトナー層規制板の付近に目詰まりを起こし、白抜け
が発生する。これは廃トナーがクリーニングブレードで
の圧力で外添剤の付着状態が変化したり、クリーニング
ブレードの圧力によりトナーの欠けや割れが生じてトナ
ーの流動性が低下することが要因と考えられる。そのた
め従来の方法、特に一成分現像では廃トナーはほとんど
廃棄されているのが現状である。これでは資源の有効活
用ができず、また地球環境を汚染することにもなりかね
ない。すなわち、この廃トナーをリサイクルし資源の再
活用は地球環境保護から急務な課題である。
【0007】本発明は上記問題点に鑑み、より一層の小
型化,装置の簡素化,低コストが可能な現像法であり、
さらに均一帯電性のトナーにより低地かぶりの高画質を
達成し、感光体へのフィルミングが防止でき、小型長寿
命で装置内にトナーの汚染の発生しない、また廃トナー
をリサイクルしても凝集物が目詰まりを起こさない現像
法、廃トナーをリサイクルしても流動性低下等の劣化を
生じないトナーにより、画像濃度低下、白抜けがなく、
長寿命化が図られ、再利用により地球環境汚染防止と資
源の再活用を可能にする磁性トナーの製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁性トナーの製造方法は、固定磁石を内包
し移動する静電潜像保持体と、前記静電潜像保持体の表
面に対向し前記固定磁石により磁気的に吸引させて磁性
トナーを供給するトナー溜めと、前記静電潜像保持体の
表面と所定の間隙を有した位置に設置され、内部に磁石
を有する電極ローラとを有する現像工程と、前記静電潜
像保持体上の静電潜像を可視像化したトナー像を静電力
で転写材に移す転写工程と、転写時に一部前記静電潜像
保持体に残留する前記磁性トナーを前記静電潜像保持体
から除去するクリーニング工程と、前記クリーニング工
程で除去された前記磁性トナーを再度前記現像工程に戻
し再利用するトナーリサイクル工程とからなる電子写真
方法に用いる磁性トナーの製造方法であって、前記磁性
トナーが少なくとも結着樹脂,磁性体,外添剤から構成
され、前記結着樹脂と、前記磁性体と、その他必要に応
じて用いられる添加剤とが、混練処理,粉砕処理された
トナー微粉末に外添剤を外添処理し、前記外添処理後、
外添剤が付着した前記トナー微粉末を分級処理する磁性
トナーの製造方法である。
【0009】
【作用】本発明は上記した構成により、固定磁石を内包
する静電潜像保持体を用い、静電潜像を形成した静電潜
像保持体にトナーを振りかけ磁気的に付着させ、電極ロ
ーラ部まで担持搬送し、電極ローラに交流バイアスを印
加し、静電潜像保持体の非画像部トナーを静電力と磁力
によって除去する構成である。すなわち本発明はカスケ
ード現像法に、静電潜像保持体内部に磁石を設置、電極
に交流電圧を印加し、より小型高性能化したものであ
る。本発明では、最初にトナーが静電潜像保持体に振り
かけられたときに現像はほとんど終了している。電極ロ
ーラ部はトナーをトナー溜め内で循環させると同時に、
静電潜像の非画像部のトナーを回収している。すなわち
トナーをトナー溜めから現像部まで担持し運ぶのは静電
潜像保持体である。電極ローラはトナー層を担持しない
裸の面が静電潜像保持体に対向する。電極ローラと静電
潜像保持体は逆方向回転である。
【0010】本発明に提示された電子写真方法に用いる
磁性トナーは、特に絶縁性一成分トナーが好ましい。一
成分トナーを用いると二成分現像で必要なキャリアとト
ナーとの混合撹拌機構やトナー濃度制御が不必要になる
ため装置構成が簡略化できる。
【0011】また、本発明で提示された電子写真方法は
一度静電潜像保持体の全面にトナーを付着させ、後に電
極ローラにより静電力と磁力により非画像部のトナーを
除去する構成である。そのためこの方法ではトナーの帯
電特性,流動性が強く画像特性に影響する。流動性が悪
いと非画像部のトナーが静電潜像保持体に強く付着し除
去できず地カブリとなって画像を劣化させるし、また静
電潜像保持体の全面にトナーを付着させるときベタ画像
にムラが発生することがわかった。トナーの流動性を上
げる(例えばシリカの添加量を増加させる)につれ、静電
潜像保持体への非静電的付着力が小さくなり、地カブリ
の減少と、画像濃度の増加、ベタ黒部のムラが抑制され
る傾向にあるが、反面シリカ増量の弊害が発生してい
る。例えば感光体へのフィルミング、シリカ凝集物のベ
タ黒部への白点付着である。また、トナーの電荷量が低
下すると静電潜像保持体との鏡像力が弱くなり静電潜像
保持体に付着させたトナーが磁力により除去されやすく
なり画像濃度が低くなり、また文字周辺の飛び散りが多
く画像の鮮明さが低下することがわかった。さらに、本
発明に提示された電子写真方法では転写残りの廃トナー
をリサイクルする構成である。クリーニング時に弾性ク
リーニングブレード等で転写残りの廃トナーを感光体ド
ラムから掻き落とすわけであるが、このときトナーに強
いストレスがかかる。このときクリーニング方法はブレ
ードに限らず、剛体ローラ,ファーブラシローラ等の方
法でも同様である。そのためトナー表面に外添処理して
いるシリカ粒子がトナー中に埋没して流動性が低下し、
帯電量も低下することがわかった。またトナーは欠けや
割れにより流動性が低下していることがわかった。廃ト
ナーをリサイクルさせても画像特性を安定にするため、
廃トナーも高帯電量、高流動性を維持させる必要がある
ことがわかった。さらに長期使用時においても画質を安
定化させるために、トナーの流動性と帯電特性を高い値
で安定化させる必要がある。
【0012】本発明に係る磁性トナーは少なくとも結着
樹脂,磁性体,外添剤から構成される。磁性トナーの製
造方法としては公知の方法が用いられる。混合,混練,
粉砕,外添,分級処理が行われる。混合は結着樹脂,磁
性体と、その他必要に応じて添加される電荷制御剤,離
型剤,顔料等の内添剤を撹拌羽根を具備したミキサー等
により均一分散する工程で、公知の処理方法が用いられ
る。そして混合された材料を加熱してせん断力により結
着樹脂に内添剤を分散させる工程が混練である。このと
きの混練としては公知の加熱混練機を用いて行なうこと
ができる。加熱混練機としては、三本ロール型,一軸ス
クリュー型,二軸スクリュー型,バンバリーミキサー型
等の混練物を加熱してせん断力をかけて練る装置を使用
することができる。その塊をカッターミル等で粗粉砕
し、その後ジェットミル粉砕機等で細かく砕く粉砕を行
う。機械式による粉砕も可能である。例えば固定したス
テータに対して回転するローラとの微小な空隙にトナー
を投入し、粉砕する方式がある。これによって得られた
トナー微粉末に外添剤が外添処理される。外添処理はミ
キサー等の公知の撹拌方法が用いられる。
【0013】本発明に係る磁性トナーの製造方法は粉
砕,外添処理後に分級処理を行う。これは外添処理され
た磁性トナーを気流中に分散させ微小トナーを除去する
と同時に遊離した外添剤を除去するものである。従来分
級後外添し再度分級工程を行うことによって遊離した外
添剤を除去する例がみられるが、工数の増加や収率の低
下を招くだけでなく、遊離外添剤の残留は避けられな
い。本発明に係る磁性トナーでは外添剤が付着した粉砕
後のトナー粒子を気流中に分散させ微小トナーを除去す
ると同時に遊離した外添剤を除去するものである。この
方式で行うと分級工程が1回のため生産効率が向上し、
また微小トナーが存在する状態で遊離外添剤の除去が行
われるので、遊離外添剤が微小トナーに付着したまま回
収され、分級後トナーに遊離外添剤の残留を生じること
がない。
【0014】また、本発明に提示された電子写真方法で
は現像時に感光体全面にトナーを付着させるため、従来
の一成分現像方法と比較してトナーと感光体が長く接触
している構成である。そのため遊離外添剤を核とした感
光体へのトナーのフィルミングが発生しやすい構成であ
るが、遊離外添剤を微小トナーと一緒に除去しているた
め、遊離外添剤が残留せず、遊離外添剤による感光体へ
の傷やフィルミングの発生は皆無である。この分級処理
により磁性トナーは疎水化処理された外添剤(本発明で
は疎水性シリカを用いたが、他の公知の無機微粉末,有
機微粉末の外添剤を用いてもよい)が均一にトナーに付
着し、遊離外添剤の発生もなく、高いレベルの流動性を
トナーに付与することができる。添加量は磁性トナー10
0重量部に対して0.5〜10.0重量部が好ましい。さらに上
記電子写真方法では、より小型軽量化できるトナー層規
制しない現像法を用いているが、粉砕後外添分級処理に
よって得られた均一高帯電,高流動性の磁性トナーを用
いることにより、高濃度,低地カブリの高画質が得られ
る。さらにリサイクルされる廃トナーにおいても高流動
性,均一高帯電性が維持できるため、廃トナーのリサイ
クルが可能となり、廃棄が不要で再利用できるわけであ
る。特にシリカの遊離物はリサイクル時においてもクリ
ーニングボックスに蓄積され、トナーの流動性や帯電特
性に大きく影響を与えるものである。
【0015】本発明に係る磁性トナーは結着樹脂を主要
成分としているが、公知の重合体あるいは共重合体を使
用する。例えばスチレンーアクリレート系共重合体樹
脂,ポリエステル系樹脂,エポキシ系樹脂,ポリウレタ
ン系樹脂等がある。本発明に係る磁性トナーには必要に
応じて他の公知の外添剤を添加する。外添剤の好ましい
材料としては、疎水性シリカ,チタニア,アルミナ,ジ
ルコニア等公知の無機微粉末材料が使用される。例え
ば、疎水性シリカは四塩化ケイ素を処理して得られる親
水性シリカをさらに表面処理して疎水性シリカが得られ
るわけであるが、処理剤としてマイナス帯電性、疎水性
を考慮したジメチルジクロロシラン,ヘキサメチレンジ
シラザン,ジメチルシロキサン等の公知の処理剤が有効
な材料である。
【0016】また本発明に係る磁性トナーには必要に応
じて着色・電荷制御の目的で適当な顔料または染料が配
合される。そのような顔料または染料としてはカーボン
ブラック,鉄黒,グラファイト,ニグロシン,アゾ染料
の金属錯体,フタロシアニンブルー,セルコオイルブル
ー,デュポンオイルレッド,アニリンブルー,ベンジジ
ンイエロー,ローズベンガルやこれら等の混合物があ
り、電荷量,着色に必要な量が配合される。さらに、磁
性トナーは必要に応じて離型剤がさらに配合される。ま
た、必要に応じて他の種類の添加剤を配合せしめること
ができる。例えば酸化スズ,チタン酸ストロンチウム,
タングステンカーバイド等の研磨剤である。有機材料の
微粉末も流動性補助剤,帯電補助剤,クリーニング補助
剤等の目的で必要に応じて添加される。なお、磁性トナ
ーは磁性体が配合される。磁性粉としては鉄,マンガ
ン,ニッケル,コバルト等の金属粉末や、鉄,マンガ
ン,ニッケル,コバルト,亜鉛等のフェライト等があ
る。粉体の平均粒径は1μm以下、特に好ましくは0.6μ
m以下が好ましい。添加量は20〜60重量%が好ましい。
添加量が20重量%以下ではトナー飛散が増加する傾向に
あり、60重量%以上ではトナーの帯電量が低下する傾向
にあり、画質の劣化を引き起こす傾向にある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の電子写真方法の一例
を示している。現像方式は一成分方式を用いている。図
1において、1はフタロシアニンをポリエステル系バイ
ンダ樹脂に分散した有機感光体ドラム、2は感光体ドラ
ム1と同軸で固定された固定磁石、3は感光体をマイナ
スに帯電するコロナ帯電器、4は感光体の帯電電位を制
御するグリッド電極、5は信号光、6はトナー溜め、7
は磁性一成分トナー、8は感光体ドラム1とギャップを
あけて設定した非磁性の電極ローラ、9は電極ローラ8
の内部に設置された磁石、10は電極ローラ8に電圧を印
加する交流高圧電源、11は電極ローラ上のトナーを掻き
落すポリエステルフィルム製のスクレーパ、12は感光体
上のトナー像を紙に転写する転写コロナ帯電器である。
13は転写残りの廃トナーを掻き落とすクリーニングブレ
ード、15は廃トナーを現像装置のトナー溜め6に送る輸
送管、16はトナー溜め6内でのトナーの流れをスムーズ
にし、またトナーが自重で押しつぶされ、感光体と電極
ローラとの間でのつまりが発生するのを防止するための
ダンパーである。感光体ドラム1表面での磁束密度は60
0Gsである。電極ローラ8内部の磁力の方を強くして搬
送性を向上させた。また、図中に示す固定磁石2の磁極
角θは15度に設定した。感光体ドラム1の直径は30mm
で、周速60mm/sで図中の矢印の方向に回転させ用い
た。電極ローラ8の直径は16mmで、周速40mm/sで感光
体の進行方向とは逆方向(図中の矢印方向)に回転させ用
いた。感光体ドラム1と電極ローラ8とのギャップは30
0μmに設定した。
【0018】感光体ドラム1をコロナ帯電器3(印加電
圧−4.5kV、グリッド4の電圧−500V)で、−500Vに帯
電させた。この感光体ドラム1にレーザ光5を照射し静
電潜像を形成した。このとき感光体の露光電位は−90V
であった。この感光体ドラム1表面上に、磁性一成分ト
ナー7をトナー溜め6内で磁石により付着させた。次に
感光体ドラム1を電極ローラ8の前を通過させた。感光
体ドラム1の未帯電域の通過時には、電極ローラ8には
交流高圧電源10により、0Vの直流電圧を重畳した750
V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の交流電圧(周波
数1kHz)を印加した。その後、−500Vに帯電し静電潜
像が書き込まれた感光体ドラム1の通過時には、電極ロ
ーラ8には交流高圧電源10により、−350Vの直流電圧
を重畳した750V0-p(ピーク・ツー・ピーク 1.5kV)の
交流電圧(周波数1kHz)を印加した。すると感光体ドラ
ム1の帯電部分に付着したトナーは電極ローラ8に回収
され、感光体ドラム1上には画像部のみのネガポジ反転
したトナー像が残った。矢印方向に回転する電極ローラ
8に付着したトナーは、スクレーパ11によって掻き取
り、再びトナー溜め6内に戻し次の像形成に用いた。こ
うして感光体ドラム1上に得られたトナー像を、紙(図
示せず)に、転写コロナ帯電器12によって転写した後、
定着器(図示せず)により熱定着して複写画像が得られ
る。
【0019】次に磁性トナーの材料組成および製造方法
を述べる。実施例中の値はすべて重量%である。シリカ
の添加量のみ磁性トナー100重量部に対する重量部で示
している。また実施例中のモノマー比はすべて重量%で
ある。第1の実施例で使用されるトナ−a1の材料組成を
表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示した混合物をヘンシェルミキサー
FM20B(三井三池化工機j社製)にて混合し、その混
合物を二軸混練押出機PCM30(池貝鉄工社製)にて加
熱混練し、ジェットミル粉砕機IDS−2型(日本ニュ
ーマチック工業j社製)にて微粉砕を行い、その後外添
処理として上記によってできたトナー微粉末と無機微粉
末の疎水性シリカをヘンシェルミキサーFM20B(三
井三池化工機j社製)にて混合し外添処理した。その後
気流分級機DS−2型(日本ニューマチック工業j社製)
にて微粉とともに遊離シリカをカットし、平均粒径8μ
mの粒子が得られた。
【0022】また、高い流動性,高いマイナス帯電量が
得られ、さらにシャープな帯電量分布が得られた。
【0023】これを本発明に提示された電子写真方法で
複写テストを10,000枚行い、画像濃度を反射濃度計(マ
クベス社)で測定し、評価を行った。このとき廃トナー
は再度現像に戻してリサイクルを行っている。その結
果、横線の乱れやトナーの飛び散りなどがなくベタが均
一で濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極めて高
解像度高画質の画像が得られた。初期画像において反射
濃度1.4の高濃度の画像が得られ、低地かぶりで、また
電荷制御剤,磁性体等の内添剤の分散が良好で凝集物も
見られなかった。
【0024】また10,000枚後のトナ−の流動性の低下は
少なく、高い電荷量を維持し、感光体上にフィルミング
の発生は起こっていない。さらに転写残りの廃トナーの
流動性,電荷量も初期のトナーとほぼ同程度の値を維持
し、初期の画像に比べて遜色のない高濃度の複写物が得
られた。トナーのリサイクルも良好に行えた。なお、表
2に各トナーの流動性を示す。初期トナーと、10,000枚
複写テスト後の廃トナーの流動性を示している。流動性
は静嵩密度で定義した。測定はホソカワミクロン社製パ
ウダーテスタを使用した。
【0025】
【表2】
【0026】表3に各トナーの複写テストでの画像濃度
を示す。初期と10,000枚複写テスト後の結果を示す。
【0027】
【表3】
【0028】次に第2の実施例で使用されるトナ−a2
の材料組成を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】表4に示した混合物を分級処理装置をロー
タ式分級機ターボプレックス(アルピネ社)とした以外
は、実施例1と同様の方法でトナーa2を作成し評価し
た。その結果、高い流動性,高いマイナス帯電量が得ら
れ、シャープな帯電量分布が得られた。これを本発明の
電子写真方法で複写テストを10,000枚行い、画像濃度を
反射濃度計(マクベス社)で測定し、評価を行った。その
結果、横線の乱れやトナーの飛び散りなどがなくベタが
均一で、濃度が1.4の16本/mmの画線をも再現した極め
て高解像度高画質の画像が得られた。初期画像において
反射濃度1.4の高濃度の画像が得られ、低地かぶりで、
また電荷制御剤、磁性体等の内添剤の分散が良好で凝集
物も見られなかった。また、10,000枚後のトナ−の流動
性の低下は少なく、高い電荷量を維持し、廃トナーの流
動性,電荷量も初期のトナーとほぼ同程度の値を維持
し、初期の画像に比べて遜色のない高濃度の複写物が得
られた。またトナーのリサイクルも良好に行えた。
【0031】第1の実施例と同様の材料組成で、粉砕後
に外添,分級を行わず、粉砕後に外添を行った以外は第
1の実施例と同様の処理でトナーb1を製作した。その
結果流動性が低く、複写テストの結果地かぶりが多く、
中間調の画像にムラが多く発生し、実用的な画像は得ら
れなかった。また感光体へのフィルミングが発生した。
10,000枚後のトナー流動性は大きく低下し、帯電量分布
もブロードなものになった。
【0032】さらに第2の実施例と同様の材料組成で、
粉砕後に外添,分級を行わず、粉砕後に微粉を分級し、
その後外添を行った以外は実施例2と同様の処理でトナ
ーb2(比較例2)を製作した。その結果、遊離外添剤に
よる感光体フィルミングが発生した。また、帯電量分布
が不均一になり、むら,地カブリの多い低品位な画像に
なった。
【0033】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明
は、固定磁石を内包し移動する静電潜像保持体と、固定
磁石の一部に対向した位置でかつ前記静電潜像保持体の
表面と所定の間隙を有した位置に設置され、内部に磁石
を有する電極ローラとを有する現像工程と、転写工程
と、クリーニング工程と、廃トナーリサイクル工程とか
らなる電子写真方法に用いられる磁性トナーの製造方法
で、磁性トナーが少なくとも結着樹脂,磁性体,外添剤
から構成され、結着樹脂と、磁性体と、その他必要に応
じて用いられる添加剤とが、混練処理,粉砕処理された
トナー微粉末に外添剤を外添処理し、外添処理後、外添
剤が付着したトナー微粉末を分級処理することにより、
より一層の小型化,装置の簡素化、低コストが可能な現
像法を実現し、高帯電性,高流動性を保持する磁性トナ
ーの製造方法により高濃度で低地かぶりの高画質を達成
し、小型長寿命で装置内にトナーの汚染の発生しない、
また廃トナーリサイクルによっても画像濃度低下がな
く、感光体へのフィルミングの発生がなく、長寿命化が
図られ、再利用により地球環境汚染防止と資源の再活用
を可能にする磁性トナーの製造方法を提供することがで
きるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の磁性トナーが使用される電子
写真装置の主要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…感光体ドラム、 2…固定磁石(感光体に内包され
た)、 3…コロナ帯電器、 4…グリッド電極、 6
…トナー溜め、 7…磁性一成分トナー、 8…電極ロ
ーラ、 9…磁石(電極ローラ内部に設置された)、 10
…交流電圧電源、11…スクレーパ、 12…転写コロナ帯
電器、 13…クリーニングブレード、 15…廃トナーリ
サイクル輸送管、 16…ダンパー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 112 21/10 G03G 9/08 341 371 6605−2H 21/00 326 (72)発明者 立松 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定磁石を内包し移動する静電潜像保持
    体と、前記静電潜像保持体の表面に対向し前記固定磁石
    により磁気的に吸引させて磁性トナーを供給するトナー
    溜めと、前記静電潜像保持体の表面と所定の間隙を有し
    た位置に設置され内部に磁石を有する電極ローラとを有
    する現像工程と、前記静電潜像保持体上の静電潜像を可
    視像化したトナー像を静電力で転写材に移す転写工程
    と、転写時に一部前記静電潜像保持体に残留する前記磁
    性トナーを前記静電潜像保持体から除去するクリーニン
    グ工程と、前記クリーニング工程で除去された前記磁性
    トナーを再度前記現像工程に戻し再利用するトナーリサ
    イクル工程とを有する電子写真方法に用いる磁性トナー
    の製造方法であって、前記磁性トナーが少なくとも結着
    樹脂,磁性体,外添剤から構成され、前記結着樹脂と、
    前記磁性体と、その他必要に応じて用いられる添加剤と
    が、混練処理,粉砕処理されたトナー微粉末に、外添剤
    を外添処理し、前記外添処理後、外添剤が付着した前記
    トナー微粉末を、分級処理することを特徴とする磁性ト
    ナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 分級処理が、粉体に遠心力を作用させる
    回転体と負圧を発生する空気吸引装置から構成される分
    級装置により行われることを特徴とする請求項1記載の
    磁性トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 分級処理が、固定された分散室に旋回流
    を発生させる空気吸引装置と固定された分級室内に半自
    由渦を形成する空気吸引部から構成される分級装置によ
    り行われることを特徴とする請求項1記載の磁性トナー
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008070505A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Ricoh Co Ltd 電子写真用トナー及びトナーの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008070505A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Ricoh Co Ltd 電子写真用トナー及びトナーの製造方法
US8252502B2 (en) 2006-09-13 2012-08-28 Ricoh Company, Ltd. Method for producing toner and resulting toner

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