JP2003005439A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2003005439A JP2001188146A JP2001188146A JP2003005439A JP 2003005439 A JP2003005439 A JP 2003005439A JP 2001188146 A JP2001188146 A JP 2001188146A JP 2001188146 A JP2001188146 A JP 2001188146A JP 2003005439 A JP2003005439 A JP 2003005439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色粒子と外添剤を混合するにあたり、凝集
物を発生させることがなく、高い収率でトナーが得ら
れ、耐久印字を行なっても白筋及びカブリが発生し難い
トナーを製造する方法を提供すること。 【解決手段】 着色粒子と外添剤とを、高速回転する攪
拌翼を備えた混合機で混合するにあたり、軸部を封止す
る気体の流量を0.4〜3m/hr、攪拌翼先端の周
速を20〜50m/sにしてトナーを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真の現像に
用いられるトナーの製造方法に関し、更に詳しくは、生
産性が高く、安定した帯電性と優れた耐久性を有するト
ナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】着色粒子への外添剤の添加は一般的に行
なわれている。添加の目的としては、流動性の付与や帯
電性の制御等が挙げられる。最近は、印字品質の向上、
特に解像度の向上が強く望まれており、凝集物の少ない
外添剤を着色粒子に確実に付着または一部埋め込ませる
ことが重要である。
【0003】凝集物の少ない外添剤を着色粒子に付着ま
たは一部埋め込ませる為に、攪拌翼が高速で回転する混
合機が用いられており、それを用いた外添剤添加の条件
が種々検討されている。
【0004】特許第2921174号公報には、トナー
粒子に外添剤を添加する際に、混合機内のブレードの先
端速度と混合機内壁とのクリアランスから計算されるシ
アレートと、外添剤の混合時間とを特定範囲内にするこ
とで、高い摩擦帯電性及び良好な流動性を有し、転写不
良や画質欠陥が発生することのない静電荷現像用トナー
が得られることが開示されている。特開平7−1209
69号公報に、磁性トナー粒子に外添剤の混合処理を行
なう際、一定容積の混合槽と、粉体に剪断力を与える回
転可能な攪拌翼から構成される混合装置を用い、混合容
器内を減圧することにより、高流動性及び高帯電性が付
与でき、カブリが少なく、高濃度の画質が得られる磁性
トナーが得られることが開示されている。また、特開平
10−319629号公報に、分級工程と外添工程の間
にトナー凝集を解砕するためのプレミキシング工程を設
けることにより、外添剤の分散を均一にすることがで
き、流動性不足に起因するカスレを引き起こしたり、摩
擦帯電性不足に起因するカブリを引き起こしたりするこ
とのないトナーが得られることが開示されている。
【0005】しかしながら、 本発明者らが検討した結
果、上記の方法では、外添剤の凝集物を解砕して、解砕
した外添剤を着色粒子に確実に付着または一部埋め込ま
せることができず、未だに白筋やカブリが発生するとい
う問題を抱えていることが分かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
写真法において、着色粒子と外添剤とを混合した後の収
率が高く、凝集物量が少なく、白筋やカブリの少ない画
像を形成できるトナーの製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、着色粒子と外添剤とを
混合する際に、混合機の軸部を封止している気体の流量
及び攪拌翼先端における周速を特定の値にすることによ
って、上記目的を達成できることを見いだし、この知見
に基いて、本発明を完成するに到った。
【0008】かくして本発明によれば、着色粒子と外添
剤とを、高速回転する攪拌翼を備えた混合機で混合する
トナーの製造方法であって、該混合機の軸部は流量0.
4〜3m/hrの気体で封止されており、且つ攪拌翼
先端における周速が20〜50m/sであるトナーの製
造方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0010】本発明のトナーの製造方法は、着色粒子と
外添剤とを、高速回転する攪拌翼を備えた混合機で、混
合機の軸部を流量0.4〜3m/hr、好ましくは
0.6〜1.5m/hrの気体で封止し、且つ攪拌翼
先端における周速を20〜50m/s、好ましくは30
〜48m/s、更に好ましくは35〜45m/sの条件
で混合する。本発明では、外添剤を着色粒子に付着また
は一部埋め込ませたものをトナーという。
【0011】封止する軸部の気体の流量が小さいと、攪
拌翼を装着してある軸の軸受け部に、着色粒子及び/又
はトナーが侵入して、そこで着色粒子及び/又はトナー
が練られることにより着色粒子及び/又はトナー凝集物
が発生し、白筋が発生し易くなる。
【0012】逆に大きいと、着色粒子に封止気体が流入
することで着色粒子の見掛け密度が低下する結果、攪拌
翼に衝突する着色粒子と外添剤の個数が減少し、外添剤
の凝集物が解砕されなくなり、白筋が発生し易くなった
り、外添剤が着色粒子にうまく付着または一部埋め込ま
れなくなり、印字枚数が増加したときにカブリが発生し
易くなったりする。また、封止する気体と一緒に着色粒
子及び/又はトナーが混合機外に排出され、トナーの収
率が低下する。
【0013】一方、周速が遅いと攪拌が十分でないため
に、外添剤が十分に解砕されなくなり、白筋が発生し易
くなったり、外添剤が着色粒子にうまく付着または一部
埋め込まれなくなり、印字枚数が増加するとカブリが発
生し易くなったりする。
【0014】逆に周速が速いと攪拌力が強くなりすぎる
ために、外添剤が着色粒子に埋没し易くなり、トナーの
流動性が低下するので、印字枚数が増加するとカブリが
発生し易くなる。
【0015】着色粒子と外添剤との混合を行なう際、混
合機内の着色粒子及び/又はトナーの温度は、通常20
〜50℃、好ましくは20〜45℃、更に好ましくは2
0〜40℃である。これより低いと、着色粒子が硬くな
るために、外添剤が付着または一部埋め込ませ難くなる
ことがあり、逆に高いと着色粒子が柔らかくなるため
に、外添剤が着色粒子中に埋没することがある。これら
の結果、トナーの流動性が低下し、印字枚数が多くなる
とカブリが発生することがある。
【0016】着色粒子と外添剤との混合を行なう混合機
は、軸部を気体による封止が可能で、設置されている攪
拌翼が高速で回転が可能で、容器全体を冷却あるいは加
熱が可能である装置であれば特に限定されない。こうし
た点を満たす混合機としては、ヘンシェルミキサー(三
井鉱山社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)等が挙
げられる。
【0017】封止気体としては、特に限定はないが、通
常、ヘリウムやアルゴン等の希ガス、窒素、乾燥空気等
を使用することができる。
【0018】本発明のトナーの製造方法では、混合機の
単位内容積に対する、混合する着色粒子の量比を、0.
05〜0.4kg/lとすると好ましく、0.1〜0.
3kg/lとすると更に好ましい。この量が少ないと生
産性が低くなり、逆に多いと着色粒子及び/又はトナー
が混合機外に排出されトナーの収率が低下することがあ
る。
【0019】また、本発明のトナーの製造方法では、着
色粒子と混合する外添剤の添加量は特に限定されない
が、着色粒子に対して、通常0.1〜6重量部、好まし
くは、0.3〜5重量部、更に好ましくは0.5〜3重
量部である。
【0020】本発明で使用する着色粒子は、少なくとも
結着樹脂、着色剤、帯電制御剤を含有し、必要に応じ
て、離型剤、磁性材料等のその他の添加剤を含有するこ
とができる。
【0021】結着樹脂としては、従来からトナーに広く
用いられている熱可塑性樹脂が用いられる。例えば、ポ
リスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレンおよびそ
の置換体の重合体;スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン共重合
体;ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポ
リビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹
脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、これらは単独であ
るいは組み合わせて用いることができる。
【0022】着色剤としては、カーボンブラック、チタ
ンブラック、磁性粉、オイルブラック、チタンホワイト
の他、あらゆる顔料および/または染料を用いることが
できる。黒色のカーボンブラックは、一次粒径が20〜
40nmであるものが好適に用いられる。20nmより
小さいとカーボンブラックが凝集してトナー中に均一に
分散せず、かぶりの多いトナーになることがある。一
方、40nmより大きいと、カーボンブラック製造時に
生成するベンズピレン等の多価芳香族炭化水素化合物の
量がトナー中に多く残留することがあり、そのために環
境安全上の問題が起こることがある。
【0023】フルカラートナーを得る場合、通常、イエ
ロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を使用
する。
【0024】イエロー着色剤としては、アゾ系顔料、縮
合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.
I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、
17、62、65、73、83、90、93、97、1
20、138、155、180、181、185および
186等が挙げられる。
【0025】マゼンタ着色剤としては、アゾ系顔料、縮
合多環系顔料等の化合物が用いられる。具体的にはC.
I.ピグメントレッド48、57、58、60、63、
64、68、81、83、87、88、89、90、1
12、114、122、123、144、146、14
9、163、170、184、185、187、20
2、206、207、209、251、C.I.ピグメ
ントバイオレット19等が挙げられる。
【0026】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物等が利
用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー2、
3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:
4、16、17、および60等が挙げられる。
【0027】こうした着色剤の量は、結着樹脂100重
量部に対して、通常1〜10重量部である。
【0028】帯電制御剤としては、従来からトナーに使
用されている帯電制御剤を用いることができる。例え
ば、ボントロンN01(オリエント化学工業社製)、ニ
グロシンベースEX(オリエント化学工業社製)、スピ
ロンブラックTRH(保土ケ谷化学工業社製)、T−7
7(保土ケ谷化学工業社製)、ボントロンS−34(オ
リエント化学工業社製)、ボントロンE−81(オリエ
ント化学工業社製)、ボントロンE−84(オリエント
化学工業社製)、COPY CHARGE NX(クラ
リアント社製)、COPY CHARGE NEG
(クラリアント社製)等の帯電制御剤が挙げられ、ま
た、特開昭63−60458号公報、特開平3−175
456号公報、特開平3−243954号公報、特開平
11−15192号公報などの記載に準じた4級アンモ
ニウム(塩)基含有共重合体や、特開平1−21746
4号公報、特開平3−15858号公報などの記載に準
じたスルホン酸(塩)基含有共重合体を合成して、帯電
制御剤(帯電制御樹脂)として用いることもできる。
【0029】これらの中でも、帯電制御樹脂を使用する
ことが好ましい。帯電制御樹脂は、結着樹脂との相溶性
が高く、無色であり高速でのカラー連続印刷においても
帯電性が安定したトナーを得ることができるので好まし
い。
【0030】帯電制御樹脂のガラス転移温度は、通常4
0〜80℃、好ましくは45〜75℃、さらに好ましく
は45〜70℃である。これよりも低いとトナーの保存
性が悪くなり、逆に高いと定着性が低下することがあ
る。
【0031】帯電制御剤の量は、結着樹脂100重量部
に対して、通常0.01〜20重量部、好ましくは0.
1〜10重量部である。
【0032】離型剤としては、例えば、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブチレ
ンなどの低分子量ポリオレフィンワックス類;キャンデ
リラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、ホホバなどの植物
系天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、
ペトロラクタムなどの石油系ワックスおよびその変性ワ
ックス;フィッシャートロプシュワックスなどの合成ワ
ックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペ
ンタエリスリトールテトラパルミテート、ジペンタエリ
スリトールヘキサミリステートなどの多官能エステル化
合物;などが挙げられる。
【0033】これらは1種あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0034】これらのうち、合成ワックス(特にフィッ
シャートロプシュワックス)、末端変性ポリオレフィン
ワックス類、石油系ワックス、多官能エステル化合物な
どが好ましい。多官能エステル化合物のなかでも示差走
査熱量計により測定されるDSC曲線において、昇温時
の吸熱ピーク温度が30〜200℃、好ましくは40〜
160℃、更に好ましくは50〜120℃の範囲にある
ペンタエリスリトールエステルや、同吸熱ピーク温度が
50〜80℃の範囲にあるジペンタエリスリトールエス
テルなどの多価エステル化合物が、トナーとしての定着
−剥離性バランスの面で特に好ましく、その中でも、分
子量が1000以上であり、スチレン100重量部に対
し25℃で5重量部以上溶解し、酸価が10mg/KO
H以下のものは定着温度低下に顕著な効果を示すので更
に好ましい。吸熱ピーク温度は、ASTM D3418
−82によって測定された値である。
【0035】上記離型剤の量は、結着樹脂100重量部
に対して、通常0.5〜50重量部、好ましくは1〜2
0重量部である。
【0036】また、本発明に使用する着色粒子は磁性材
料を含有してもよい。磁性材料としては、例えば、マグ
ネタイト、γ−酸化鉄、フェライト、鉄過剰型フェライ
ト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属あ
るいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
との合金およびその混合物等が挙げられる。
【0037】着色粒子は、粒子の内部(コア層)と外部
(シェル層)に異なる二つの重合体を組み合わせて得ら
れる、所謂コアシェル型(カプセル型ともいう)の粒子
とすることができる。コアシェル型着色粒子では、低軟
化点物質の内部(コア層)をそれより高い軟化点を有す
る物質で内包化することにより、定着温度の低温化と保
存時の凝集防止とのバランスを取ることができるので好
ましい。コアシェル型着色粒子を得るための方法として
は、スプレイドライ法、界面反応法、in situ重
合法、相分離法などの方法を採用することができる。特
にin situ重合法や相分離法は、製造効率がよい
ので好ましい。また、コアシェル型着色粒子のコア粒子
は、粉砕法により得られたものでも、重合法、会合法又
は転相乳化法により得られたものであっても良い。
【0038】コアシェル型着色粒子のコア層とシェル層
との重量比率は特に限定されないが、通常80/20〜
99.9/0.1で使用される。
【0039】シェル層の割合が上記割合より小さいと保
存性が悪くなり、逆に、上記割合より大きいと低温で定
着し難くなることがある。
【0040】コアシェル型着色粒子のシェル層の平均厚
みは、通常0.001〜1μm、好ましくは0.003
〜0.5μm、より好ましくは0.005〜0.2μm
である。厚みが大きくなると定着性が低下し、小さくな
ると保存性が低下する恐れがある。なお、コアシェル型
着色粒子を形成するコア粒子はすべての表面がシェル層
で覆われている必要はない。
【0041】コアシェル型着色粒子のコア粒子径および
シェル層の厚みは、電子顕微鏡により観察できる場合
は、その観察写真から無作為に選択した粒子の大きさお
よびシェル厚みを直接測ることにより測定することがで
き、電子顕微鏡でコア層とシェル層とを観察することが
困難な場合は、コア粒子の粒径及び着色粒子製造時に用
いたシェル層を形成する重合性単量体の量から算定する
ことができる。
【0042】本発明に使用する着色粒子の体積平均粒径
(dv)は特に限定されないが、通常2〜10μm、好
ましくは2〜9μm、より好ましくは3〜8μmであ
る。また、体積平均粒径(dv)/個数平均粒径(d
p)も特に限定されないが、通常1.7以下、好ましく
は1.5以下、より好ましくは1.3以下である。粒径
12.7μm以上の着色粒子が3体積%以下であると好
ましく、2体積%以下であると更に好ましい。これより
多いと、印字する際に白筋が発生することがある。ま
た、粒径2〜4μmの着色粒子が3〜8個数%、粒径4
〜5μmの着色粒子が5〜12個数%であると好まし
い。粒径2〜4μmの着色粒子が少ないと解像度が低下
することがあり、逆に多いと流動性が低下してカブリが
発生することがある。粒径4〜5μmの着色粒子が少な
いと解像度が低下することがあり、逆に多いと流動性が
低下してカブリが発生することがある。
【0043】また、粒子の絶対最大長を直径とした円の
面積(Sc)を粒子の実質投影面積(Sr)で割った値
の球形度(Sc/Sr)が1〜1.3である実質的に球
形の着色粒子であると転写性が高くなるので好ましい。
【0044】本発明に使用する好ましい外添剤は、一次
粒子の平均粒径が5〜18nm、好ましくは7〜16n
mのシリカ微粒子(A)を含有する。より好ましい外添
剤は、一次粒子の平均粒径が0.1〜1μm、好ましく
は0.2〜0.8μmである有機または無機微粒子
(C)を更に含有する。特に好ましい外添剤は、一次粒
子の平均粒径が20〜60nm、好ましくは25〜50
nmのシリカ微粒子(B)を更に含有するものである。
着色粒子の表面に外添剤を付着または一部埋め込ませる
ことによって、粒子の帯電性、流動性、保存性などを調
整することができる。
【0045】シリカ微粒子(A)は、平均粒径が小さい
と感光体がフィルミングを起し易く、逆に大きいと流動
性が低下してカスレ易くなることがある。シリカ微粒子
(B)は、平均粒径が小さいと感光体がフィルミングを
起し易く、逆に大きいと流動性が低下してカスレ易くな
ることがある。有機または無機微粒子(C)は、平均粒
径が小さいと研磨性が低下し、大きいと流動性が低下す
ることがある。
【0046】これらのシリカ微粒子(A)あるいはシリ
カ微粒子(B)は、特に限定されないが、疎水化処理さ
れていることが好ましい。疎水化処理されたシリカ微粒
子は一般にも市販されているが、その他シランカップリ
ング剤やシリコーンオイルなどで疎水化処理して得るこ
ともできる。
【0047】疎水化処理の方法としては、この微粒子を
高速で攪拌しながら、処理剤であるシリコーンオイル等
を滴下又は噴霧する方法、処理剤を溶解して攪拌してい
る有機溶媒中に微粒子を添加混合後、熱処理する方法等
が挙げられる。前者の場合、処理剤は有機溶媒等で希釈
しても構わない。
【0048】疎水化の程度はメタノール法で測定される
疎水化度が20〜90%、好ましくは40〜80%であ
る。疎水化度が小さいと高湿度下で吸湿し易く、疎水化
度が高すぎると充分な研磨性が得られないことがある。
【0049】有機微粒子は特に限定されないが、粒子同
士のブロッキングを抑制するという点から、微粒子を構
成する化合物のガラス転移温度又は融点が、通常80〜
250℃、好ましくは90〜200℃である。
【0050】有機微粒子を構成する化合物として、メタ
クリル酸メチル重合体、スチレン−メタクリル酸メチル
共重合体等が挙げられる。
【0051】また、粒子の絶対最大長を直径とした円の
面積(Sc)を粒子の実質投影面積(Sr)で割った球
形度(Sc/Sr)は、特に限定されないが、通常1〜
1.3、好ましくは1〜1.2である。球形度が大きい
と転写性が低下することがある。
【0052】無機微粒子としては、上述した以外のシリ
カ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化
錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、また
それらに錫やアンチモンを表面処理することによって導
電性を付与したものなどが挙げられる。
【0053】シリカ微粒子(A)の添加量は特に限定さ
れないが、着色粒子100重量部に対して、通常0.1
〜3重量部、好ましくは0.2〜2重量部である。この
量が少ないと流動性が低下しカスレが発生することがあ
り、逆に多くなると流動性が高くなって、カブリ易くな
ることがある。
【0054】シリカ微粒子(B)の添加量は特に限定さ
れないが、着色粒子100重量部に対して、通常0.1
〜1重量部、好ましくは0.2〜0.7重量部である。
この量が少ないと研磨性が低下しフィルミングが発生す
ることがあり、逆に多くなると流動性が低下して、カス
レ易くなることがある。
【0055】有機または無機微粒子(C)の添加量は特
に限定されないが、着色粒子100重量部に対して、通
常0.1〜2重量部で、好ましくは0.2〜1重量部で
ある。この量より少ないとフィルミングが発生すること
があり、逆に多いと流動性が低下して、カスレ易くなる
ことがある。
【0056】本発明に用いる着色粒子は、その製法によ
って限定されない。例えば、結着樹脂成分となる熱可
塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、離型剤等を溶融混
合して均一に分散させて組成物とした後、該組成物を粉
砕、分級することにより着色粒子を得る粉砕法、結着
樹脂原料である重合性単量体中に着色剤、帯電制御剤、
離型剤等を溶解あるいは分散させ、重合開始剤を添加
後、分散安定剤を含有する水系分散媒体中に懸濁させ、
所定温度まで加温して重合を開始し、重合終了後に濾
過、洗浄、脱水、乾燥することにより着色粒子を得る重
合法、乳化重合や懸濁重合により得た結着樹脂の粒子
と、着色剤並びに帯電制御剤を含有してなる粒子とを、
会合させ、さらに会合させた粒子を熱処理、濾過、乾燥
することにより着色粒子を得る会合法、親水性基含有
樹脂を結着樹脂とし、それに着色剤、帯電制御剤等を添
加して有機溶媒に溶解させた後、該樹脂を中和して転相
し、その後乾燥することにより着色粒子を得る転相乳化
法等により製造することができるが、ドット再現性の良
好な画質を与えるトナーを得る観点からは、重合法によ
り得られた着色粒子を使用することが好ましい。
【0057】結着樹脂を得るための重合は公知の方法を
採用すればよく、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法
等が挙げられるが、ドット再現性の良好な画質を与える
トナーを得る観点から、懸濁重合法を採用することが好
ましい。また、重合性単量体の重合は、一段で行なって
もよいし、二段階に分けて行なってもよい。
【0058】例えば、二段階に分けて重合する方法で
は、(1)一段目に重合する単量体(コア用重合性単量
体)と二段目に重合する単量体(シェル用重合性単量
体)の組成を変えて、一段目の重合で低Tgのコアを形
成させ、二段目の重合で高Tgの層(シェル)を形成さ
せる方法、(2)一段目に単量体を重合させ粒子を形成
させた後、任意の重合体成分を添加して当該粒子に重合
体成分を吸着または固着させる方法などによって、コア
シェル型重合体粒子とする方法が、低温定着性と高温保
存性のバランスの点からも好ましい。
【0059】結着樹脂を得るための重合性単量体とし
て、モノビニル単量体、架橋性単量体、マクロモノマー
等を挙げることができる。この重合性単量体が重合さ
れ、着色粒子中の結着樹脂成分となる。
【0060】モノビニル単量体としては、具体的にはス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香
族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シ
クロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ルアミド等の(メタ)アクリル酸の誘導体;エチレン、
プロピレン、ブチレン等のモノオレフィン単量体;等が
挙げられる。
【0061】モノビニル単量体は、単独で用いても、複
数の単量体を組み合わせて用いても良い。これらモノビ
ニル単量体のうち、芳香族ビニル単量体単独、芳香族ビ
ニル単量体と(メタ)アクリル酸の誘導体との併用など
が好適に用いられる。
【0062】モノビニル単量体と共に、架橋性単量体及
び重合体を用いるとホットオフセットが有効に改善され
る。架橋性単量体は、2個以上のビニル基を有する単量
体である。具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルナ
フタレン、およびこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化
合物;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート等のジエチレン性不飽和
カルボン酸エステル;N,N−ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル等のビニル基を2個有する化合物、ペンタ
エリスリトールトリアリルエーテルやトリメチロールプ
ロパントリアクリレート等のビニル基を3個以上有する
化合物等を挙げることができる。架橋性重合体は、重合
体中に2個以上のビニル基を有する重合体のことであ
り、具体的には、分子内に2個以上の水酸基を有するポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びポリエ
チレングリコール等の重合体と、アクリル酸やメタクリ
ル酸等の不飽和カルボン酸単量体を縮合反応することに
より得られるエステルを挙げることができる。これらの
架橋性単量体及び架橋性重合体は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上組み合わせて用いることができる。使用
量は、モノビニル単量体100重量部当たり、通常10
重量部以下、好ましくは、0.1〜2重量部である。
【0063】また、モノビニル単量体と共に、マクロモ
ノマーを用いると、高温での保存性と低温での定着性と
のバランスが良好になるので好ましい。マクロモノマー
は、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和二重結
合を有するもので、数平均分子量が、通常、1,000
〜30,000のオリゴマーまたはポリマーである。数
平均分子量が小さいものを用いると、重合体粒子の表面
部分が柔らかくなり、保存性が低下するようになる。逆
に数平均分子量が大きいものを用いると、マクロモノマ
ーの溶融性が悪くなり、定着性および保存性が低下する
ようになる。
【0064】マクロモノマー分子鎖の末端に有る重合可
能な炭素−炭素不飽和二重結合としては、アクリロイル
基、メタクリロイル基などを挙げることができ、共重合
のし易さの観点からメタクリロイル基が好ましい。
【0065】マクロモノマーは、前記モノビニル単量体
を重合して得られる重合体のガラス転移温度よりも、高
いガラス転移温度を有する重合体を与えるものが好まし
い。
【0066】本発明に用いるマクロモノマーの具体例と
しては、スチレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エス
テル、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等を単独でまたは2種以上を重合して得ら
れる重合体、ポリシロキサン骨格を有するマクロモノマ
ーなどを挙げることができるが、その中でも、親水性の
もの、特にメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エス
テルを単独でまたはこれらを組み合わせて重合して得ら
れる重合体が好ましい。
【0067】マクロモノマーを使用する場合、その量
は、モノビニル単量体100重量部に対して、通常、
0.01〜10重量部、好適には0.03〜5重量部、
さらに好適には0.05〜1重量部である。マクロモノ
マーの量が少ないと、保存性が向上しない。マクロモノ
マーの量が極端に多くなると定着性が低下するようにな
る。
【0068】本発明で得られるトナーは、誘電損失測定
器による体積固有抵抗値(log(Ω・cm))が、通
常10〜13、好ましくは10.5〜12.5である。
体積固有抵抗値が小さいとカブリが発生することがあ
り、逆に大きいとクリーニング不良が発生することがあ
る。
【0069】本発明に用いる好ましいトナーは、フロー
テスターによる軟化温度(以下、Tsということがあ
る。)が、通常、50〜80℃、好ましくは60〜70
℃であり、流動開始温度(以下、Tfbということがあ
る。)が、通常90〜150℃、好ましくは100〜1
30℃である。軟化温度が低いと保存性が低下すること
があり、逆に高いと定着性が低下することがある。流動
開始温度が低いとホットオフセット現象が発生する温度
が低下することがあり、逆に高いと定着性が低下するこ
とがある。
【0070】示差走査熱量計(以下、DSCということ
がある。)によるガラス転移温度は、通常20〜80
℃、好ましくは40〜60℃である。ガラス転移温度が
低いと保存性が低下することがあり、逆に高いと定着性
が低下することがある。
【0071】
【実施例】本発明の製造方法を実施例を示しながら、さ
らに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限
定されるものではない。なお、部及び%は特に断りのな
い限り重量基準である。
【0072】本実施例において行った評価方法は以下の
とおりである。
【0073】(粒径)着色粒子の粒径は、マルチサイザ
ー(ベックマン・コールター社製)を使用して粒径分布
の測定を行なった。粒径12.7μm以上の着色粒子の
体積%、粒径2〜4μmの着色粒子の個数%及び粒径4
〜5μmの着色粒子の個数%は、この粒径分布から計算
した。このマルチサイザーによる測定は、アパーチャー
径:100μm、媒体:イソトンII、濃度10%、測
定粒子個数:100000個の条件で行った。
【0074】(球形度)粒子の絶対最大長を直径とした
円の面積(Sc)を粒子の実質投影面積(Sr)で割っ
た値の球形度(Sc/Sr)は、各粒子の電子顕微鏡写
真を撮影し、その写真を画像処理解析装置ルーゼックス
IID〔(株) ニレコ製〕により、フレーム面積に対
する粒子の面積率:最大2%、トータル処理粒子数:1
00個の条件で測定し、計算した100個についての平
均値である。
【0075】(軟化温度及び流動開始温度)トナー1〜
1.3gをフローテスター(島津製作所製、CFT−5
00C)に入れ、下記の測定条件で、軟化温度(Ts)
と流動開始温度(TFb)を測定した。
【0076】測定開始温度:35℃、昇温速度:3℃/
分、予熱時間:5分、シリンダー圧力:10kgf/c
、ダイス直径:0.5mm、ダイス長さ1.0m
m、剪断応力:2.451×10Pa
【0077】(ガラス転移温度)示差走査熱量計(セイ
コー電子工業社製:SSC5200)を用いてASTM
D3418−97に準じて、トナー約10mgを精秤し
た後、これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして
空のアルミパンを用い、測定温度範囲:室温〜150℃
の間で、昇温速度10℃/minにて測定を行った。
【0078】(混合収率)混合機に投入する着色粒子と
外添剤の重量をW1とし、着色粒子と外添剤の混合が終
了し、回収した重量W2とすると、混合収率はW2/W
1×100で計算した。
【0079】(凝集物量)外添剤の混合が終了したトナ
ー1000gを秤量し、ステンレス製325メッシュ篩
にトナーを徐々に供給して、篩の裏側よりトナーを吸引
して、篩を通過させた。篩上に残った凝集物をメタノー
ルで洗浄した後、篩ごと乾燥し、秤量した。予め測定し
ておいた篩の重量を引いて、45μm以上の凝集物重量
(Wg)とし、以下の式から凝集物量を計算した。
【0080】45μm以上の凝集体量(Wt%)=(W
/1000)×100
【0081】(カブリ)市販の非磁性一成分現像方式の
プリンター(16枚機)を用いて、このプリンターの現
像装置に評価するトナーを入れ、温度23℃、湿度50
%の環境下で一昼夜放置後、転写材のコピー用紙に5%
印字濃度で連続印字を行い、500枚毎に反射濃度計
(マクベス製)で印字濃度を測定し、印字された転写紙
の非画像部のカブリを白色度計(日本電色製)で測定し
た。最終印字枚数は2万枚である。カブリは、印字した
転写材の非画像部の白色度Yを測定し、また、印字して
いない転写材の白色度Xを測定する。これらの測定値の
XからYを引いた差を求めて、この値が1を超えた時の
印字枚数をカウントした。表中に数字が20000と記
載しているものは、2万枚連続印字してもカブリが発生
しなかったことを示す。
【0082】(白筋)市販の非磁性一成分現像方式のプ
リンター(16枚機)に評価するトナーを入れ、温度2
3℃、湿度50%(N/N)環境下でー昼夜放置後、転
写材のコピー用紙に5%印字濃度で連続印字を行い、5
00枚毎に黒ベタ印字をさせて、白筋の発生する枚数を
カウントした。最終印字枚数は2万枚である。表中に数
字が20000と記載しているものは、2万枚連続印字
しても白筋が発生しなかったことを示す。
【0083】(実施例1)スチレン80.5部およびn
−ブチルアクリレート19.5部からなるコア用重合性
単量体(これらの単量体を共重合して得られた共重合体
のTg=55℃)、ポリメタクリル酸エステルマクロモ
ノマー(東亜合成化学工業社製、商品名「AA6」、T
g=94℃)0.3部、ジビニルベンゼン0.5部、t
−ドデシルメルカプタン1.2部、カーボンブラック
(三菱化学社製、商品名「#25B」)7部、帯電制御
剤(保土ヶ谷化学工業社製、商品名「スピロンブラック
TRH」)1部、離型剤としてジペンタエリスリトール
ヘキサミリステート(吸熱ピーク温度:65℃)10部
を、メディア型湿式粉砕機を用いて湿式粉砕を行い、コ
ア用重合性単量体組成物を得た。
【0084】他方、イオン交換水250部に塩化マグネ
シウム(水溶性多価金属塩)10.2部を溶解した水溶
液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化
アルカリ金属)6.2部を溶解した水溶液を攪拌下で徐
々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性
の金属水酸化物コロイド)分散液Aを調製した。生成し
た上記コロイドの粒径分布をマイクロトラック粒径分布
測定器(日機装社製)で測定したところ、粒径は、D5
0(個数粒径分布の50%累積値)が0.35μmで、
D90(個数粒径分布の90%累積値)が0.85μm
であった。このマイクロトラック粒径分布測定器による
測定においては、測定レンジ=0.12〜704μm、
測定時間=30秒、媒体=イオン交換水の条件で行っ
た。
【0085】一方、メチルメタクリレート(Tg=10
5℃)3部と水100部を超音波乳化機にて微分散化処
理して、シェル用重合性単量体の水分散液を得た。シェ
ル用重合性単量体の液滴の粒径は、得られた液滴を1%
ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液中に濃度3%で加
え、マイクロトラック粒径分布測定器で測定したとこ
ろ、D90が1.6μmであった。
【0086】上記により得られた水酸化マグネシウムコ
ロイド分散液に、コア用重合性単量体組成物を投入し、
液滴が安定するまで攪拌し、そこに重合開始剤:t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂
社製、商品名「パーブチルO」)6部添加後、エバラマ
イルダーを用いて15,000rpmの回転数で30分
間高剪断攪拌して、単量体混合物の液滴を造粒した。こ
の造粒した単量体混合物の水分散液を、攪拌翼を装着し
た反応器に入れ、85℃で重合反応を開始させ、重合転
化率がほぼ100%に達した後、前記シェル用重合性単
量体の水分散液に水溶性開始剤(和光純薬社製、商品名
「VA−086」=2,2’−アゾビス(2−メチル−
N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミ
ド))0.3部を溶解した後、それを反応器に入れた。
4時間重合を継続した後、反応を停止し、重合体粒子の
水分散液を得た。
【0087】上記により得たコアシェル型重合体粒子の
水分散液を、撹拌しながら、硫酸により洗浄(25℃、
10分間)して、系のpHを4.5以下にした。この水
分散液を濾過し、連続式ベルトフィルター(住友重機械
工業社製、商品名「イーグルフィルター」)を用いて脱
水、洗浄し、固形分を濾過分離した。その後、乾燥機に
て45℃で10時間乾燥し、コアシェル型着色粒子を得
た。この着色粒子をアルピネ分級機で16000rpm
の回転数で分級し、微粉側をカットした。また1000
0rpmでの回転数で分級し、粗粉側をカットした。こ
の結果、体積平均粒径dvは8.4μm、個数平均粒径
dpは7.0μmで、この比dv/dpは1.22であ
った。粒径分布から、粒径12.7μm以上の着色粒子
は1.2体積%、粒径2〜4μmの着色粒子は6.3個
数%、粒径4〜5μmの着色粒子は8.1個数%であっ
た。また、球形度は1.12であった。
【0088】上記により得られた着色粒子100部に、
平均粒径12nm、疎水化度65%のシリカ(日本アエ
ロジル社製、商品名「RX200」)0.8部、平均粒
径30nm、疎水化度63%のシリカ(日本アエロジル
社製、商品名「RX50」)0.5部、平均粒径0.3
μm、球形度1.12であるスチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体粒子0.3部を添加し、ヘンシェルミキサ
ーを用い、軸封止用の気体に乾燥空気を使用して、その
流量を0.7m/hr、攪拌翼先端における周速を4
0m/sとし、6分間混合して電子写真用トナーを得
た。この時、混合機内で処理する着色粒子の量は、0.
27kg/lとした。
【0089】得られたトナーについて、評価を行った。
誘電損失測定器で測定した体積固有抵抗値(logΩ・
cm)は11.2であり、フローテスターで測定した軟
化温度は65℃、流動開始温度は116℃であり、示差
走査熱量計で測定したガラス転移温度は55℃であっ
た。
【0090】得られたトナーについて、評価を行なっ
た。評価結果を表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】(実施例2〜5、比較例1〜4)実施例1
で得られた分級前の着色粒子を用いて、分級条件を一部
変更して行い表1に示す着色粒子を用いて、着色粒子と
外添剤の混合するにあたり、軸部を封止する気体の流量
及び攪拌翼の先端速度を同じく表1に示すように変更し
た以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。評価結果
を表1に示す。
【0093】表1の結果から、以下のことがわかる。
【0094】軸部を封止する気体の流量が、本発明で規
定した範囲より少ない比較例1のトナーは、凝集物が多
く、白筋が発生し易い。
【0095】軸部を封止する気体の流量が、本発明で規
定した範囲より多い比較例2のトナーは、収率が著しく
低い。
【0096】攪拌翼先端の周速が、本発明で規定した範
囲より遅い比較例3のトナーは、凝集物が多く、白筋や
カブリも発生し易い。
【0097】攪拌翼先端の周速が、本発明で規定した範
囲より速い大きい比較例1のトナーは、凝集物が多く、
白筋やカブリも発生し易い。
【0098】これに対して、本発明の製造方法では、着
色粒子と外添剤とを混合するときに凝集物の発生がな
く、トナーの収率が高いことが分かる。また、本発明の
製造方法によって得られたトナーは、白筋やカブリの少
ない画像を形成できることがわかる。
【0099】
【発明の効果】本発明の製造方法によって、着色粒子と
外添剤とを混合するときに凝集物の発生がなく、収率が
高く、白筋やカブリの少ない画像を形成できるトナーの
製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA08 AB10 CA01 CB07 CB08 CB13 EA05 EA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色粒子と外添剤とを、高速回転する攪
    拌翼を備えた混合機で混合するトナーの製造方法であっ
    て、該混合機の軸部が流量0.4〜3m/hrの気体
    で封止されており、且つ攪拌翼先端における周速が20
    〜50m/sであるトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 着色粒子が、その粒径分布において、粒
    径12.7μm以上が3体積%以下であり、粒径2〜4
    μmの着色粒子が3〜8個数%、粒径4〜5μmの着色
    粒子が5〜12個数%である請求項1記載のトナーの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 混合機の単位内容積に対する着色粒子の
    量が、0.05〜0.4kg/lである請求項1又は2
    記載のトナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 着色粒子の球形度が1〜1.3である請
    求項1〜3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 外添剤が個数平均粒径5〜18nmのシ
    リカ微粒子(A)を含有するものである請求項1〜4の
    いずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 外添剤が個数平均粒径0.1〜1μmの
    有機微粒子又は無機微粒子(C)を更に含有するもので
    ある請求項5記載のトナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 外添剤が個数平均粒径20〜50nmの
    シリカ微粒子(B)を更に含有するものである請求項6
    記載のトナーの製造方法。
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