JP2006195641A - 車両用情報提供装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 自車両の走行状態を検出すると共に(ステップS1、S2)、障害物センサ3で検出した前方障害物データ、路車間無線機4により、走行路に配置されたインフラ設備から獲得した接近車両情報、車々間無線機5により獲得した、車々間通信先の車両の走行情報等を読み込み(ステップS3からステップS5)、障害物センサ3、路車間無線機4、車々間無線機5の各検出手段について、同一の物体を異なる検出手段で検出しているときの検出手段の数を表す多重レベルと、物体を検出している検出手段に設定された信頼度の和とを求め、これらに基づいてトータル信頼度を判定し(ステップS6)、このトータル信頼度から信頼度が高いと予測されるときほどレベルのより高い運転支援を行う(ステップS7)。
【選択図】 図4
Description
例えば、双方向通信を行うための車々間通信機能を備えた車両間で通信を行い、各車両の位置情報や、各車両で保持している各車両周辺の他の車両の情報を授受することにより、自車両周辺の交通状況を獲得するようにした道路交通システムが提案されている。また、このとき測距手段によっても周辺車両を検出するようにし、車々間通信機能を搭載していない車両の存在も把握してこの車々間通信機能を搭載していない車両に関する情報も車々間通信により授受することで、車々間通信機能を搭載する車両と車々間通信機能を搭載していない非搭載車両とが混在している場合であっても、自車両を基準とした自車両周辺の各車両の位置や走行状態を把握できるようにしたシステムも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような情報伝達を実現するための、自車両にとって障害となる車両を検出する方法として、例えば、自車両に搭載されたレーザレーダ或いは撮像手段等といった障害物センサによって検出する自律型の検出方法、道路上に配置されたセンサによってその周辺車両を検出し、この周辺車両の走行情報を無線等を用いて路車間通信により走行中の車両に伝達するインフラ協調型の検出方法、或いは、GPS等を用いて自車両の位置等を検出し、自車両位置、車速、自車両のドライバ操作情報等を、無線を用いて車々間通信により車両間で情報交換する車々間通信型の検出方法等が提案されている。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、交差点やT字路等といった複雑な交通環境下であっても、より高いレベルの運転支援を行うことの可能な車両用情報提供装置を提供することを目的としている。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した車両用情報提供装置100の一例を示す概略構成図である。
図1中、1は、自車両の走行状態や、ドライバの操作状況を検出するための自車両状態計測部であって、例えば、自車両の走行速度を検出する車速センサ、ブレーキ液圧を検出するためのブレーキ液圧センサ、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ等を含んで構成される。
図中3は、障害物センサであって、自車両の前方や側方の車両や障害物を検出し、検出物体までの距離や検出物体の自車両に対する相対速度を検出する。
そして、これら各種の計測部やセンサ、無線機等により、検出または獲得した各種情報は、情報提供コントローラ10に入力される。
図2において、31は基点ビーコンであって、基点ビーコン31は、サービス対象車両(図2の場合車両A)が、次に受信する情報ビーコン(図2の場合には情報ビーコン32)の受信周波数や、サービスの種類等の情報を、サービス対象車両に送信する。図2中、33は、車両検出センサであって、例えば、レーザレーダで構成され、サービス対象車両Aの対向車線を走行する車両の位置を検出する。この車両検出センサ33で検出された検出情報はデータ処理装置34に入力され、データ処理装置34では対向車線上の交差点に接近する車両について、その走行速度、交差点中央からの距離、例えば第1レーン(走行車線)、第2レーン(追い越し車線)といった、車両の存在する車線位置を検出し、これら情報と共に、走行路の車線数、道路幅、基点ビーコン31から交差点中央までの距離に関する情報や、基点ビーコン31から交差点周辺までの道路線形データ等を接近車両情報として生成し、これを指定された周波数で送信する。
情報提供コントローラ10は、まず、ステップS1の処理で、自車両状態計測部1において検出した、車速センサやブレーキ液圧センサ、アクセル開度センサ等各種センサの検出情報を読み込む。
次いで、ステップS4に移行し、路車間無線機4で獲得したインフラ情報を読み込む。
次に、自車両Aが交差点に進入し情報ビーコン32からの情報の受信可能領域に達すると、情報ビーコン32から接近車両情報を受信する。この接近車両情報としては、前述のように、対向車線上の車両すなわち接近車両を識別するための接近車両番号sと、その走行速度VIs、交差点中央から接近車両sまでの距離LIs、接近車両の存在する走行車線DIs、対向車線の車線数NI、道路幅WI等が含まれる。なお、走行車線DIsは、歩道側から1、2、…とする。
次いで、ステップS6に移行し、障害物センサ3、路車間無線機4及び車々間無線機5での障害物や接近車両また車々間通信先の車両に関する検出情報又は獲得情報と、障害物センサ3、路車間無線機4及び車々間無線機5といった、周辺車両の走行情報を検出する検出手段のそれぞれに対して予め設定した信頼度とに基づいて、支援レベルを設定する。前記検出手段に対して設定される信頼度は、各検出手段で検出される走行情報の信頼度に応じて設定される。また、前記支援レベルは、例えば、3段階に設定される。そして、支援レベルに応じて、知覚・認知支援、判断支援、操作支援の何れか1つ以上の支援を行う。
まず、ステップS11で、障害物センサ3で検出した障害物の位置情報を、現在の自車位置Ph(Pxh,Pyh)と同一の座標系の位置座標に変換する。なお、現在の自車位置Phを表す座標系をX−Y座標とする。つまり、ナビゲーションシステム2では、自車両の現在位置を、X−Y座標系上の位置座標として検出している。
PLR1u=−LNR1・sin(θLR1) ……(1)
PLR1v=LNR1・cos(θLR1) ……(2)
PLR1x
=PLR1u・cos(θuxr)−PLR1v・sin(θuxr)+OFSTRX ……(3)
PLR1y
=PLR1u・sin(θuxr)+PLR1v・cos(θuxr)+OFSTRY ……(4)
自車両の現在位置をPh(Pxh(k),Pyh(k))、その過去値をPh(Pxh(k−1),Pyh(k−1))をとすると、自車両の進行方向を表す式は、次式(5)で表すことができる。
Y=Ah(k)・X+Bh(k) ……(5)
Ah(k)
=〔Pyh(k)−Pyh(k−1)〕/〔Pxh(k)−Pxh(k−1)〕
Bh(k)=Pyh(k)−Ah(k)・Pxh(k)
θuxr=tan-1(−1/Ah(k)) ……(6)
また、式(3)及び(4)中のOFSTRX、OFSTRYは、X−Y座標系の原点と、自車両の現在位置中心のU−V座標の原点とのオフセットを表すから、これらOFSTRX、OFSTRYは、次式(7)で表すことができる。
OFSTRX=Pxh
OFSTRY=Pyh ……(7)
次に、ステップS12に移行し、路車間無線機4で受信した、インフラ設備で保持する接近車両の位置情報を、自車位置Ph(Pxh,Pyh)と同一のX−Y座標系上の位置座標に変換する。
ここで、図8において、交差点中央のノードN04と、接近車両sが走行する走行路上の、交差点中央のノードN04の次に位置するノードN05とを通る直線をV′軸、このV′軸と直交する直線をU′軸とし、交差点中央を座標中心とするU′−V′座標系を想定する。
PI1u=Wlane・(NI−DI1)+(Wlane/2) ……(8)
PI1v=LI1 ……(9)
なお、式(8)中の、Wlaneは1車線の幅であって、Wlane=WI/NIで算出される。なお、WIは道路幅、NIは車線数である。また、DI1は接近車両s(=1)の走行車線である。
PI1x
=PI1u・cos(θuxi)−PI1v・sin(θuxi)+OFSTIX
……(10)
PI1y
=PI1u・sin(θuxi)+PI1v・cos(θuxi)+OFSTIY
……(11)
なお、(10)及び(11)式中のθuxiは、U′軸とX軸とのなす角度であって例えば次の手順で算出する。
Y=AI・X+BI ……(12)
AI=(y04−y05)/(x04−x05)
BI=y04−AI・x04
θuxi=tan-1(−1/AI) ……(13)
また、(10)及び(11)式中のOFSTIX、OFSTIYは、X−Y座標系の原点と、交差点中央を原点とするU′−V′座標系の原点とのオフセットであるから、OFSTIX、OFSTIYは、次式(14)で表すことができる。
OFSETIX=x04
OFSETIY=y04 ……(14)
なお、車々間無線機5により獲得した車々間通信先の車両の位置座標は、ナビゲーションシステム2で検出した位置座標であって自車両と同様にX−Y座標系上の位置座標で表されていることから、位置座標の変換を行う必要はない。なお、自車両とは異なる座標系における位置座標で表されている場合には、上記の手順と同様にして座標変換を行い、自車両の位置座標と同じX−Y座標系上の位置座標に変換すればよい。
ここで、自車両の周辺車両を検出する検出手段として、障害物センサ3、路車間無線機4及び車々間無線機5といった3つの検出手段があることから、それぞれの検出手段が一つ以上の物体を検知しているか否かに応じて、8通りのパターンを想定することができ、このパターンは、それぞれの検出手段の検出可否を、可=1、否=0とすると、以下の通りとなる。
パターン2(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(1,1,0)
パターン3(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(1,0,1)
パターン4(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(1,0,0)
パターン5(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(0,1,1)
パターン6(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(0,1,0)
パターン7(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(0,0,1)
パターン8(障害物センサ、路車間無線機、車々間無線機)=(0,0,0)
ここで、各検出手段の信頼度として、例えば、障害物センサ3の信頼度を“3”、路車間無線機4、すなわち、路車間無線機4で獲得した情報の信頼度を“2”、車々間無線機5、すなわち車々間無線機5で獲得した情報の信頼度を“1”とする。
次に、上記パターンのうち、パターン4、6及び7は、1つの検出手段のみが物体を検出している。この場合、多重レベルは“1”とする。また、信頼度の和は、物体を検出している検出手段に設定された信頼度とする。そして、何れかの検出手段で検出した検出物体のX−Y座標系における位置座標、多重レベル及び信頼度の和を所定の記憶領域に格納する。
また、パターン6の場合、路車間通信機4により獲得した接近車両が2台である場合には、路車間通信機4の検出情報に対する信頼度は“2”であることから、その接近車両のX−Y座標を(PI1x,PI1y)、(PI2x,PI2y)とすると、P1=(PI1x,PI1y,1,2)、P2=(PI2x,PI2y,1,2)として格納する。
次に、上記パターンのうち、パターン2、3及び5は、2つの検出手段が物体を検出している。このため、それぞれの検出手段による検出物体が同一のものかどうかを判断する。
パターン3及びパターン5の場合も同様にして算出する。
すなわち、障害物センサ3で検出された障害物の位置座標近傍(PLRmx±PLTHX,PLRMY±PLTHX)に、インフラ設備で検出した接近車両が存在するか、また、車々間通信先の車両が存在するかを判断し、全ての障害物、接近車両、車々間通信先の車両についてその位置座標を比較し、同一の物体を検出しているかどうかの判断を行う。
そして、各検出物体について、そのX−Y位置座標と、多重レベルと、信頼度の和とを上記と同様に対応付けて所定の記憶領域に格納する。なお、3つの検出手段で一つの障害物を検知している場合には、その信頼度の和は、各検出手段の信頼度の和、すなわち、障害物センサ3の信頼度“3”と路車間無線機4に対する信頼度“2”と車々間無線機5に対する信頼度“1”との和すなわち“6”となる。
このトータル信頼度は、多重レベルと、信頼度の和とに基づき、図9に示すマップから算出する。
図9において、トータル信頼度は、多重レベルが“3”のとき、すなわち一つの物体が3つの検出手段で検出されている場合が最もその信頼度が高い。そして、多重レベルが大きいときほど信頼度は高くなる。ここで、多重レベルが“2”となる場合、2つの検出手段について3通りの組み合わせが考えられるが、信頼度の和が高いときほどトータル信頼度は高い。また、多重レベルが“1”となる場合も同様に、信頼度の和が高いときほどトータル信頼度は高い。
具体的には、トータル信頼度が“5〜7”の場合には、信頼度は低いと判断する。また、信頼度が“2〜4”の場合には、信頼度は中程度と判断する。また、信頼度が“1”の場合には、信頼度は高いと判断する。そして、トータル信頼度が“0”の場合には、支援は行わないと判断する。
具体的には、信頼度が低いと判断されたときには、前記図3に示すような、自車両を基準とする周辺車両の位置及び走行方向等といった走行状況を情報提示部21に表示する知覚・認知支援を行う。
また、信頼度が高いと判断されたときには、知覚・認知支援及び判断支援に加え、さらに、自車両のドライバがブレーキペダルを解放したとしても、制動力の発生が解除されないようにブレーキアクチュエータを作動させて自車両を停止させる等といった操作支援を行う。
そして、このようにして走行支援を行ったならばステップS8に移行し、自車両の位置情報、走行速度、ブレーキペダルの操作状況及びアクセルペダルの操作状況等を含む自車両の走行情報を生成し、これを、車々間無線機5を介して他車両に送信する。
図1に示す車両用情報提供装置100を備えた車両Aでは、障害物センサ3によって自車両前方の障害物を検知しその位置情報等を検出する。また、路車間無線機4では、例えば図2に示すように交差点等、走行路側に配設されたインフラ設備との通信可能な領域に達すると、基準ビーコン31からの情報ビーコン32からの情報を獲得するための周波数情報等に応じて周波数を変更し、情報ビーコン32からインフラ設備で検出している車両Aの対向車線を走行する、交差点に接近する接近車両の走行情報等を獲得する。
そして、情報提供コントローラ10では、図4に示す演算処理を所定周期で実行し、自車両の走行速度やブレーキ液圧、アクセル開度等を自車両状態計測部1から獲得し、自車両の走行状態を把握すると共に(ステップS1)、ナビゲーションシステム2から自車両の現在位置を獲得すると共に現在位置周辺の地図情報を獲得する(ステップS2)。そして、障害物センサ3、路車間無線機4、車々間無線機5により検出或いは獲得した自車両周辺の他車両の走行状態を把握し(ステップS3からステップS5)、これらに基づいてドライバに対する支援レベルを判定し(ステップS6)、これに応じた運転支援を行う(ステップS7)。また、車々間通信により送信する送信信号を生成しこれを車々間無線機5により他車両に送信する(ステップS8)。
したがって、このように検出物体の存在率が高い場合には、知覚・認知支援、判断支援だけでなく、操作支援をも行うことによって、ドライバに対してより高レベルな運転支援を行うことができ、より有効な運転支援を行うことができる。
また、上記第1の実施の形態においては、路車間協調システムとして、交差点での右折車両に対するサービスを行うようにした場合について説明したがこれに限るものではなく、例えば、T字路等において非優先道路から優先道路に進入する車両に対して、情報提供を行うようにした出会い頭発進支援サービス等、その他のサービスであっても適用することができる。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、図4のステップS6での支援レベル判定処理の処理手順が異なること以外は同様であるので、同一部の詳細な説明は省略する。
図10は、第2の実施の形態における支援レベル判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この第2の実施の形態における支援レベル判定処理では、図10に示すように、障害物センサデータ及び路車間通信データの座標変換を行った後、ステップS12からステップS13aに移行する。そして、上記第1の実施の形態における図6のステップS13と同様にして多重レベル及び信頼度の設定を行うが、このとき、障害物センサ3の信頼度を、道路形状に応じて設定する。
例えば、自車両前方の道路形状がT字路であって、他車両が前方からではなく、左右方向から接近する道路形状であり、障害物センサ3で接近車両を検出することが困難な場合、すなわち、障害物センサ3での検出情報の信頼性が低い場合には、障害物センサ3の信頼度を、“3”から“0”に変更する。例えば、予め道路形状に応じて障害物センサ3の信頼度を設定しておき、図2に示すように、自車両に前方から接近する車両を検知する必要のある交差点等の場合には、障害物センサ3の信頼度は“3”に設定し、T字路の場合には、障害物センサ3の信頼度を“0”として設定する。そして、以後、上記第1の実施の形態と同様に処理を行う。
なお、この第2の実施の形態においては、道路形状に応じて障害物センサ3の信頼度を変更するようにした場合について説明したが、これに限るものではない。
まず、前記図8で前記式(12)を用いて説明した場合と同様の手順で、交差点中心のノードN04とその次に位置する対向車線側のノードN05とのノード間を結ぶ直線L1の方程式Y=Aroad・X+Broadを求める。
次に、前記(5)式を用いて自車両の進行方向を表す直線L2の方程式Y=Avhcl・X+Bvhclを求める。
θvh=tan-1(Aroad)−tan-1(Avhcl) ……(15)
例えば、車々間通信の場合、車々間通信機能を搭載した車両は年々増加すると期待することができることから、時間の経過、すなわち、車や間通信機能を搭載した車両の増加に応じて、信頼度が高くなるようにしてもよい。また、普段の走行シーンで、車々間通信機能を搭載した車両との遭遇度合に応じて変更するようにしてもよい。この場合、例えば、自車両が所定距離(例えば1〔km〕)走行する間に車々間通信を行った車々間通信先の車両の数を計測し、遭遇した車々間通信機能を搭載した車両数が大きいときほど信頼度を高くするようにすればよい。
また、例えば、障害物センサ3として、カメラ等の撮像手段を用いている場合には、夜間は、撮像手段による障害物の検出精度が低下することから、夜間の障害物センサ3の信頼度を低下させる構成としてもよい。
この第3の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、図4の演算処理の処理手順が異なること以外は、同様であるので同一部の詳細な説明は省略する。
図13は、第3の実施の形態において、情報提供コントローラ10で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、ステップS1からステップS5の処理は上記第1の実施の形態と同様であって、自車両の走行状態や現在位置、障害物センサ3、路車間通信、車々間通信による検出情報を読み込む。そして、ステップS5aに移行する。
ここで、車々間通信で得られる他車両情報として、高精度な走行速度の他、ドライバのブレーキペダル或いはアクセルペダル等の操作情報も獲得することができる。
このため、一旦、他車両と車々間通信が成立してからその後途切れた場合には、ドライバの操作情報や高精度な走行速度情報に基づき、加速度を推定し、これと走行速度とから現在の走行速度を推測することで、他の検出手段に比較してより長い時間他車両の補間を行うことができる。
そして、このようにして、補間処理を行ったならば、ステップS5aからステップS6に移行し、障害物センサ3で検出した検出情報、車々間通信により獲得した検出情報又はステップS5aで補間した補間情報、路車間通信により獲得した接近車両情報を用いて、以後、上記第1の実施の形態と同様に処理を行う。
なお、上記各実施の形態においては、車々間通信によって車々間通信先の車両の走行情報を獲得するようにした場合について説明したが、必ずしも他車両と直接通信を行うようにした場合に限るものではなく、例えば、他車両の情報を道路側に設けた中継手段等で中継し、中継手段を介して他車両の情報を獲得するようにしてもよい。
また、図13のステップS5aの処理で、車々間通信が正常に行われた場合に、車々間通信による検出情報を所定の記憶領域に格納する処理が、周辺車両情報保持手段に対応し、車々間通信が正常に行われていない場合に、前記記憶領域に格納された検出情報に基づいて、車々間通信先の車両の位置や走行速度等を補間する処理が走行状況補間手段に対応している。
2 ナビゲーションシステム
3 障害物センサ
4 路車間無線機
5 車々間無線機
10 情報提供コントローラ
21 情報提示部
22 警報ブザー
23 ブレーキ制御部
24 ブレーキアクチュエータ
100 車両表情報提供装置
Claims (12)
- 自車両の周辺車両の走行状況を複数の異なる検出方法で検出し、
複数の異なる検出方法による前記周辺車両の検出状況に基づき、当該周辺車両の存在率を算出し、
この存在率に応じた支援レベルの運転支援を行うことを特徴とする車両用情報提供装置。 - 自車両に搭載され自車両の周辺車両の走行状況を検出する自律型検出手段と、
自車両の周辺車両の走行状況を、通信手段を介して外部から獲得する周辺車両情報獲得手段と、
前記自律型検出手段及び前記周辺車両情報獲得手段で獲得した周辺車両の走行状況に基づき、前記周辺車両の存在率を算出する存在率算出手段と、
当該存在率算出手段で算出した存在率に応じて、自車両のドライバに対して運転支援を行う際の支援レベルを設定する支援レベル設定手段と、
当該支援レベル設定手段で設定した支援レベルに応じた運転支援を行う運転支援手段と、を備えることを特徴とする車両用情報提供装置。 - 前記支援レベル設定手段は、前記存在率算出手段で算出した周辺車両の存在率が高いときほどより高度な支援を行う支援レベルとなるように、前記支援レベルを設定することを特徴とする請求項2記載の車両用情報提供装置。
- 前記運転支援手段は、ドライバの知覚及び認知を支援する知覚・認知支援手段、ドライバの判断を支援する判断支援手段、及びドライバの操作を支援する操作支援手段のうちの少なくとも2つ以上を備え、
前記知覚・認知支援手段、判断支援手段、操作支援手段の順に、その支援レベルが高いことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の車両用情報提供装置。 - 前記存在率算出手段は、一の周辺車両に対する前記存在率を、前記自律型検出手段及び前記周辺車両情報獲得手段のうち前記一の周辺車両の存在を把握している手段の数と、前記一の周辺車両の存在を把握している手段に対して予め設定した信頼度とに基づいて算出することを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載の車両用情報提供装置。
- 前記自律型検出手段及び前記周辺車両情報獲得手段の少なくとも何れか一方の、現時点における、前記周辺車両の検出性能を推定する検出性能推定手段と、
当該検出性能推定手段でその検出性能を推定した前記自律型検出手段及び前記周辺車両情報獲得手段の少なくとも何れか一方について、その信頼度を、前記検出性能推定手段で推定した検出性能に基づいて設定する信頼度設定手段と、を備えることを特徴とする請求項5記載の車両用情報提供装置。 - 前記検出性能推定手段は、前記自律型検出手段の検出可能範囲、自車両の走行路の道路形状、前方走行路に対する自車両の向き、天候、周囲の明るさの少なくとも何れか1つを検出し、これに基づいて前記自律型検出手段の検出性能を推定することを特徴とする請求項6記載の車両用情報提供
- 前記検出性能推定手段は、前記周辺車両情報獲得手段に対して情報提供を行う情報提供元の存在状況を検出し、これに基づいて前記周辺車両情報獲得手段の検出性能を推定することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の車両用情報提供装置。
- 前記周辺車両情報獲得手段は、走行路側に設置された車両検出手段で検出した少なくとも位置情報を含む接近車両情報を獲得する路車間通信手段と、周辺車両との間で車々間通信を行い前記周辺車両の少なくとも位置情報を含む車両状態情報を獲得する車々間通信手段と、の少なくとも何れか一方を備えることを特徴とする請求項2から請求項8の何れか一方に記載の車両用情報提供装置。
- 前記自律型検出手段で検出した周辺車両の走行状況及び前記周辺車両情報獲得手段で獲得した周辺車両の走行状況の少なくとも何れか一方を保持する周辺車両情報保持手段と、
当該周辺車両情報保持手段で前記周辺車両の走行状況を保持している前記自律型検出手段又は前記周辺車両情報保持手段で走行状況の検出又は獲得が不可となったとき、前記周辺車両情報保持手段で保持する前記走行状況の検出又は獲得が不可となる直前に、自律型検出手段又は周辺車両情報獲得手段で検出又は獲得した周辺車両の走行状況に基づいて周辺車両の現在の走行状況を、予め設定した補間時間の間、補間し、これを走行状況の検出又は獲得が不可となった自律型検出手段又は周辺車両情報獲得手段で検出又は獲得した周辺車両の走行状況とする走行状況補間手段と、を備えることを特徴とする請求項2から請求項9の何れか1項に記載の車両用情報提供装置。 - 前記周辺車両情報獲得手段は、前記補間時間を設定する補間時間設定手段を備え、
当該補間時間設定手段は、前記支援レベルが低いときほど前記補間時間が長くなるように当該補間時間を設定することを特徴とする請求項10記載の車両用情報提供装置。 - 前記周辺車両情報獲得手段は、周辺車両との間で車々間通信を行い前記周辺車両の少なくとも位置情報を含む車両状態情報を獲得する車々間通信手段と、走行路側に設置された車両検知手段で検知した少なくとも位置情報を含む接近車両情報を獲得する路車間通信手段と、を備え、
前記補間時間設定手段は、前記車々間通信手段による獲得情報に基づき前記補間を行う際の補間時間を、前記路車間通信手段による獲得情報又は前記自律型検出手段での検出情報に基づき前記補間を行う際の補間時間に比較してより長い時間に設定することを特徴とする請求項11記載の車両用情報提供装置。
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