JP2004147791A - アームレスト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な機構で部品の精度向上を図り、部品の変形を無くし、アームレストの作動位置・範囲を任意に設定可能なアームレスト装置を提供する。
【解決手段】シートフレームに固定される固定軸に回転自在に支持され、アームレスト本体と一体化された回転プレートと、自由状態で固定軸及び回転プレートの筒部の外周面に密着状態で巻回され、両端に回転プレートに係止される固定側フック及び自由側フックを有するロックばねと、回転プレートに回転自在に装着された解除ブロックと、アームレスト本体を収納方向に回動させたとき自由側フックが解除ブロックを介して当接し、ロックばねを拡径させてアームレスト本体のロック解除を行うロック解除カム部、及びアームレスト本体が展開方向に回動するとき自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、ロックばねを縮径させてアームレスト本体のロックを行う再ロックカム部を有し、固定軸に固設されたカム部材とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図１
【解決手段】シートフレームに固定される固定軸に回転自在に支持され、アームレスト本体と一体化された回転プレートと、自由状態で固定軸及び回転プレートの筒部の外周面に密着状態で巻回され、両端に回転プレートに係止される固定側フック及び自由側フックを有するロックばねと、回転プレートに回転自在に装着された解除ブロックと、アームレスト本体を収納方向に回動させたとき自由側フックが解除ブロックを介して当接し、ロックばねを拡径させてアームレスト本体のロック解除を行うロック解除カム部、及びアームレスト本体が展開方向に回動するとき自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、ロックばねを縮径させてアームレスト本体のロックを行う再ロックカム部を有し、固定軸に固設されたカム部材とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段階的に座席のアームレストの角度調節を行うことができる可動式アームレスト装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
車両などの座席に使用されるアームレストは、不使用時には邪魔にならないように背もたれ側に収納される。
従来のアームレスト装置には、図４に示すように、シートフレーム１００側に固定される固定軸（図示しない）及びアームレスト本体１１０に設けられかつ固定軸の一部分に回転自在に嵌合する回転筒（図示しない）の外周面に亘り密着状態で巻回されるとともに一端がアームレスト本体１１０に係止され、アームレスト本体１１０を展開方向に回動させる方向が巻締め方向となる軸ロック用コイルばね１２０と、アームレスト本体１１０に取付けられた操作機構１５０とを有しているものがある（例えば、特許文献１参照）。操作機構１５０は、操作子１３０及び操作子１３０の動きを軸ロック用コイルバネ１２０の他端に伝える連動部材１４０とを有し、操作子１３０を操作することにより軸ロック用コイルバネ１２０を巻き戻し方向に捩るように駆動する。
【０００３】
また、前記特許文献１のアームレスト装置を改良したものとして、図５にその要部の一部を示すように、アームレスト本体２１０の収納位置において、軸ロック用コイルばね２２０の自由端フック２３０が、揺動子２４０の凹部２５０に嵌入し、その位置を保持する構造のものがある（例えば、特許文献２参照）。
【０００４】
【特許文献１】
実公昭６３−１２７７３号公報（第２、３頁、第２図）。
【特許文献２】
実公昭６３−２８９２６号公報（第３−５頁、第１図、第５図）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術には、下記の問題点がある。
特許文献１のアームレスト装置は、アームレストを使用する場合の展開時のロック及びアームレスト角度調節時のロック解除を連動部材１４０により行うため、操作が面倒であるばかりでなく、誤って連動部材１４０に接触すると不用意なロック解除が行われてしまうという誤作動に繋がる危険性がある。
【０００６】
一方、特許文献２のアームレスト装置は、ロック及びロック解除を行う前記特許文献１の連動部材の問題点を解決するため、連動部材に代えて、ロック機構部近傍に設けた揺動子２４０によりロック及びロック解除を行うようにしている。図５のアームレスト収納位置において、通常アームレスト取付け部（図示しない）とアームレスト本体２１０との間にストッパ（図示しない）が設けられており、収納位置から更に図面上時計回り方向への移動が制限されている。
【０００７】
しかし、収納位置から更に時計回り方向へ人体などによる荷重がかかった場合、部品のばらつき等を考えると、軸ロック用コイルばね２２０の自由端フック２３０が、揺動子２４０の凹部２５０に嵌入した後、僅かながら時計回り方向へ回動する可能性がある。そして、自由端フック２３０、揺動子２４０の凹部２５０あるいは端部材２６０のストッパ壁２７０近傍の変形等が起こり易い。さらに、自由端フック２３０、揺動子２４０、端部材２６０などからなるロック機構部等の部品形状が複雑であることから、部品精度が出し難く、ひいては製作・組立のコスト高の要因ともなっている。
【０００８】
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、簡易な機構で部品の精度向上及びコストダウンを図るとともに、部品の変形を無くし、アームレストの作動位置及び作動範囲をそれぞれ任意に設定可能なアームレスト装置を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記問題を解決するために、シートフレームに固定される固定軸と、前記固定軸が挿入されて回転自在に支持される筒部を有し、アームレスト本体と一体化された回転プレートと、自由状態において前記固定軸の一部及び回転プレートの筒部の双方の外周面に密着状態で巻回され、一端が回転プレートに係止される固定側フック及び他端が自由側フックとなっているロックばねと、前記回転プレートにおける自由側フックの近傍に固定軸と平行に固設された枢軸に回転自在に装着された解除ブロックと、前記アームレスト本体を収納方向に回動させたときに前記自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、前記ロックばねを巻き戻し拡径させてアームレスト本体のロック解除を行うロック解除カム部、及び前記ロック解除カム部に対して回転方向に離間して形成されており、アームレスト本体が展開方向に回動するときに前記自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、前記ロックばねを縮径方向にスプリングバックさせてアームレスト本体のロックを行う再ロックカム部を有し、前記固定軸の先端に設けられたカム部材とを備えたことを特徴としている。
【００１０】
また、前記アームレスト本体を収納方向に回動させたとき、前記ロック解除カム部に当接して前記解除ブロックを押し上げるスプリングピンが解除ブロックに取付けられており、前記ロック解除カム部に当接することにより前記押し上げ位置を保持する平坦部が解除ブロックに形成され、前記アームレスト本体を展開方向に回動させると、前記スプリングピンが再ロックカム部に当接することにより、前記解除ブロックが反転し前記ロックばねを縮径方向にスプリングバックさせてアームレスト本体をロック状態とすることを特徴としている。
【００１１】
また、前記シートフレームに対する前記カム部材の軸周り取付け角度、前記ロック解除カム部の外周長さ及び前記再ロックカム部との離間距離が、アームレストの作動位置及び作動範囲に合せて設定されていることを特徴とする。
【００１２】
また、前記回転プレートは、解除ブロックの回動範囲を制限する切起し部が設けられていることを特徴としている。
【００１３】
さらに、前記解除ブロックは、前記枢軸に挿通されて一端が回転プレートに係止されるとともに他端が解除ブロックに係止されたリターンスプリングにより、前記自由側フックの方向又はその反対方向に付勢されていることを特徴としている。
【００１４】
さらに、前記枢軸と解除ブロックとの間に、摩擦抵抗部材を配置したことを特徴としている。
【００１５】
【発明の実施の形態】
図１は本発明の一実施の形態によるアームレスト装置の分解斜視図、図２（ａ）は組付け状態の正面図、図２（ｂ）は（ａ）の側面図（一部断面図）である。
【００１６】
この実施の形態のアームレスト装置は、アームレスト本体４と、回転プレート３と、固定軸２と、ロックばね５と、カム部材７と、解除ブロック８とを備え、全体がシートフレーム２０に溶接等により固定されたアームレスト取付部１に装着される。
【００１７】
固定軸２は、大径部２ｂ及び小径部２ｃを有した段付き形状となっており、小径部２ｃの先端側（アームレスト取付部１側）にリング体２１が溶接等により固定される。従って、リング体２１を一体化することにより固定軸２の全体が構成されるようになっている。
【００１８】
回転プレート３は、アームレスト本体４に溶接等により固定されることにより、アームレスト本体４と一体化される。図１において矢印イの方向は、アームレストを収納する方向であり、矢印ロの方向はアームレストを展開する方向である。上述したリング体２１は、図２（ｂ）に示すように、回転プレート３を挟んだ状態で小径部２ｃの先端側に溶接されるものである。このリング体２１にはアームレスト取付部１側に突出する爪部２ａが円周方向の三箇所に形成されており、爪部２ａがアームレスト取付部１の対向部位に形成された嵌合穴１ａに嵌合することにより固定軸２全体がアームレスト取付部１に固定状態で取付けられる。
【００１９】
回転プレート３は、固定軸２の小径部２ｃに挿入される筒部３ａを有している。このように、筒部３ａに小径部２ｃが挿入されることにより回転プレート３の回転が支承されるようになっている。回転プレート３の筒部３ａは、固定軸２における大径部２ｂと略同一外径となっており、これらの筒部３ａ及び大径部２ｂの外周面にロックばね５が巻き付けられる。
【００２０】
ロックばね５は、自由状態において固定軸２の大径部２ｂ及び回転プレート３の筒部３ａの外周面に密着するようなコイル内径を有している。すなわち、ロックばね５のコイル部は、自由状態において固定軸２の大径部２ｂ及び回転プレート３の筒部３ａの外径より小さい内径となっている。ロックばね５の両端には、固定側フック５ａ及び自由側フック５ｂが径方向に沿って引き出されている。
【００２１】
ロックばね５の固定側フック５ａは、フック固定部材６に係止しており、フック固定部材６が回転プレート３に溶接されることにより、固定側フック５ａは回転プレート３に係止された状態となる。この係止により、ロックばね５は回転プレート３、すなわちアームレスト本体４の回転と共に回転する。一方、ロックばね５の他端側の自由側フック５ｂは、自由状態となっている。ロックばね５は、アームレストの収納位置におけるロック解除のとき、コイル部が拡径し、アームレストの展開位置におけるロックのとき、コイル部が縮径するように巻回されている。
【００２２】
ロックばね５の自由側フック５ｂの近傍には、解除ブロック８が配置されている。解除ブロック８は、固定軸２と略平行となるように回転プレート３に固定された枢軸１０に回転自在に支持されており、Ｅリング１４により抜け止め状態となっている。なお、枢軸１０はカシメ等により回転プレート３に固定されるものである。
【００２３】
固定軸２の大径部２ｂ端部に形成された凸部２ｄが、カム部材７の円弧状長孔７ａに嵌合される。カム部材７は、カシメ等により固定軸２の先端部に固定されている。カム部材７の外周には、解除ブロック８を介してロックばね５のロック解除及び再ロックを行う扇状のロック解除カム部７ｂ及び再ロックカム部７ｃが設けられている。
【００２４】
ここで、固定軸２のリング体２１とカム部材７の相対角度を変える、すなわち固定軸２へのリング体２１の取付け相対角度位置を変えることにより、アームレストの作動位置を任意に設定することができる。さらに、カム部材７のロック解除カム部７ｂの扇状の長さを変えるとともに、ロック解除カム部７ｂと再ロックカム部７ｃとの離間角度を変えることにより、アームレストの作動範囲を任意に設定することができる。
【００２５】
カム部材７の中央部には、固定軸２の端部内側に嵌入する筒部７ｄが形成されるとともに、カム部材７と固定軸２とをアームレスト取付部１に一体的に固定するためのねじ９が取付けられるねじ孔７ｅが設けられている。ねじ９は、カム部材７を挿通後、アームレスト取付部１に形成されたねじ孔に螺合する。
【００２６】
解除ブロック８は、リターンスプリング１１により自由側フック５ｂの方向に常時付勢されている。リターンスプリング１１は、ロックばね５のロック状態時での解除ブロック８の振動などの不用意な動きやそれに伴う異音の発生を抑えるためのものである。なお、その付勢方向は反対方向でもよく、また、リターンスプリング１１を無くし、その代わりに枢軸１０と解除ブロック８との間に粘土の高いグリスを塗付したり、又はウェーブスプリングやワッシャを挟み込んだりすることにより
摩擦抵抗を付与しても同様な効果が得られる。
【００２７】
解除ブロック８のロックばね５側の端部には、スプリングピン１２が圧入されている。例えばアームレスト使用時の展開位置（略水平状態）において、アームレスト本体４を収納方向（例えば図２の時計回り方向）に回動する場合、スプリングピン１２は、カム部材７のロック解除カム部７ｂに当接し、さらにアームレスト本体４を収納方向である時計回り方向に回動することによりロックばね５を拡径させてロック解除状態にする。そして、解除ブロック８には、ロック解除状態を維持する、すなわちロックばね５の自由側フック５ｂをロック解除状態で支えるための平坦部８ａが前記解除ブロック８の先端部の下面に形成されている。
【００２８】
一方、アームレスト本体４を展開方向、すなわち反時計回りの方向に回動させると、スプリングピン１２は再ロックカム部７ｃに当接し、さらにアームレスト本体４を展開方向の反時計回り方向に回動することによりロックばね５を縮径させてロック（又は再ロック）状態にする。
さらに、解除ブロック８は、回転プレート３に設けられた切り起し部３ｂに当接することよりその回転角度範囲が制限される。
また、ロックばね５とカム部材７との間には、ロックバネの姿勢を正すためのスペーサ１３が挿入されている。しかし、スペーサ１３は、必須部品ではない。
【００２９】
次に、本発明のアームレスト装置の角度調整作動について説明すると、図３（ａ）乃至（ｆ）は、本発明のアームレスト装置の角度調整作動を説明するための作動図である。
【００３０】
まず、シート１０２のシートフレームに取付けられたアームレスト本体４が最上部まで回動された図１３（ａ）のアームレスト収納位置において、スプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに押し上げられているとともに、ロックばね５の自由側フック５ｂをロック解除状態で支えるための解除ブロック８の平坦部８ａがロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径したロック解除の状態にセットされている。
【００３１】
この状態から、アームレスト本体４を展開方向である反時計周りのロの方向に回動させると、（ｂ）の位置では、まだスプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに押し上げられたままで、ロックばね５の自由側フック５ｂをロック解除状態で支えるための解除ブロック８の平坦部８ａがロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径したロック解除の状態を保持している。
【００３２】
さらにアームレスト本体４を展開方向であるロの方向に回動させ、（ｃ）の位置では、スプリングピン１２がロック解除カム部７ｂから離反しているが、まだ解除ブロック８の平坦部８ａはロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径したロック解除の状態を保持している。
【００３３】
この状態から、さらにアームレスト本体４をロの方向に回動させ、スプリングピン１２が再ロックカム部７ｃに当接した（ｄ１）の位置の直後、スプリングピン１２は再ロックカム部７ｃにより押され、解除ブロック８が反時計回り方向に反転するが、回転プレート３の切り起し部３ｂによりその回転範囲は規制され（（ｄ２））、結局解除ブロック８はリターンスプリング１１により（ｄ３）に示す位置に落ち着く（解除ブロック８がロックばね５の自由側フック５ｂに当接している状態）。これに伴いロックばね５がスプリングバックし縮径された締付け状態になり、アームレスト本体４がロックされたロック状態（又は再ロック状態）になる。
【００３４】
前述のようにアームレスト本体４がロック状態（又は再ロック状態）となった後は、アームレスト本体４を任意の角度位置まで調整し使用することができる。
すなわち、（ｄ３）から収納方向である時計周りのイの方向に回動できるが、反時計回りのロの方向はロックされ回動できない。（ｅ）位置は、使用時の展開位置を示している。
【００３５】
この状態から、さらにアームレスト本体４を収納方向であるイの方向に回動させると、解除ブロック８のスプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに当接する（ｆ）の位置になる。
【００３６】
この状態から、さらにアームレスト本体４をイの方向に回動させ続けると、スプリングピン１２がロック解除カム部７ｂの端部に押されて時計回り方向に回転させられ、これに伴いスプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに押し上げられるとともに、解除ブロック８の平坦部８ａがロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径し、ロック解除の状態を保持する。すなわち、前述したアームレスト収納位置（ａ）のようなロック解除の状態となる。
【００３７】
以上のような構成の実施の形態によれば、アームレスト本体４が収納位置において更に若干時計回り方向へ強制的に回動された場合、ロックばね５の自由側フック５ｂと解除ブロック８が当接したロック解除の状態を保持しつつ、スプリングピン１２がロック解除カム７ｂ上を摺動するだけなので、ロックばね５やカム部材７等に無理な力が作用することがなく、これらロック機構部に変形を生じさせることがない。
【００３８】
なお、以上述べたアームレスト装置の角度調整作動において、解除ブロック８は、常にロックばね５により付勢され当接している状態であり、スプリングピン１２を介してロック解除カム部７ｂ及び再ロックカム部７ｃとの急激的な当接及び離反動作時に振動などの不用意な動きやこれに伴う異音が起き易い。これを防止するために、前記したような、枢軸１０と解除ブロック８との間にリターンスプリング１１又はウェーブスプリング挟設、あるいは粘土の高いグリスの塗付等の摩擦抵抗を付与することが望ましい。
【００３９】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した本発明によれば、以下のような従来にない優れた効果を奏する。
（１）アームレスト収納位置において更に若干時計回り方向へ強制的に回動されても、ロック解除カム部によりロックばねと解除ブロックが当接している同じ姿勢を保持しており、ロックばねやカム部材等に無理な力が作用することがないため、従来のようなこれらのロック機構部品の変形を起こすことがない。
（２）シートフレームに対するカム部材の軸周り取付け角度、ロック解除カム部の外周長さ及び再ロックカム部との離間距離を適宜選定することにより、アームレストの作動位置及び作動範囲を自在に設定することができる。すなわち、設計の自由度がある。
（３）ロックばね、カム部材、解除ブロックなどのロック機構部品の形状が、従来のものより単純化されたため、部品精度が向上し、製作・組立を容易化することからコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る一実施の形態によるアームレスト装置の分解斜視図である。
【図２】（ａ）は本発明に係る一実施の形態によるアームレスト装置の要部正面図で、（ｂ）は（ａ）の側面図（一部断面図）である。
【図３】（ａ）乃至（ｆ）は、本発明のアームレスト装置の角度調整作動を説明するための作動図である。
【図４】従来のアームレスト装置の一例を示す斜視図である。
【図５】従来のアームレスト装置の他の例の要部の一部を示す正面図である。
【符号の説明】
１ アームレスト取付部
１ａ 嵌合孔
２ 固定軸
２ａ 嵌合爪部
２ｂ 大径部
２ｃ 小径部
３ 回転プレート
３ａ 筒部
３ｂ 切り起し部
４ アームレスト本体
５ ロックばね
５ａ 固定側フック
５ｂ 自由側フック
６ フック固定部材
７ カム部材
７ａ 円弧状長孔
７ｂ ロック解除カム部
７ｃ 再ロックカム部
７ｄ 凹部
８ 解除ブロック
８ａ 平坦部
９ ねじ部材
１０ 枢軸
１１ リターンスプリング
１２ スプリングピン
２０ シートフレーム
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段階的に座席のアームレストの角度調節を行うことができる可動式アームレスト装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
車両などの座席に使用されるアームレストは、不使用時には邪魔にならないように背もたれ側に収納される。
従来のアームレスト装置には、図４に示すように、シートフレーム１００側に固定される固定軸（図示しない）及びアームレスト本体１１０に設けられかつ固定軸の一部分に回転自在に嵌合する回転筒（図示しない）の外周面に亘り密着状態で巻回されるとともに一端がアームレスト本体１１０に係止され、アームレスト本体１１０を展開方向に回動させる方向が巻締め方向となる軸ロック用コイルばね１２０と、アームレスト本体１１０に取付けられた操作機構１５０とを有しているものがある（例えば、特許文献１参照）。操作機構１５０は、操作子１３０及び操作子１３０の動きを軸ロック用コイルバネ１２０の他端に伝える連動部材１４０とを有し、操作子１３０を操作することにより軸ロック用コイルバネ１２０を巻き戻し方向に捩るように駆動する。
【０００３】
また、前記特許文献１のアームレスト装置を改良したものとして、図５にその要部の一部を示すように、アームレスト本体２１０の収納位置において、軸ロック用コイルばね２２０の自由端フック２３０が、揺動子２４０の凹部２５０に嵌入し、その位置を保持する構造のものがある（例えば、特許文献２参照）。
【０００４】
【特許文献１】
実公昭６３−１２７７３号公報（第２、３頁、第２図）。
【特許文献２】
実公昭６３−２８９２６号公報（第３−５頁、第１図、第５図）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術には、下記の問題点がある。
特許文献１のアームレスト装置は、アームレストを使用する場合の展開時のロック及びアームレスト角度調節時のロック解除を連動部材１４０により行うため、操作が面倒であるばかりでなく、誤って連動部材１４０に接触すると不用意なロック解除が行われてしまうという誤作動に繋がる危険性がある。
【０００６】
一方、特許文献２のアームレスト装置は、ロック及びロック解除を行う前記特許文献１の連動部材の問題点を解決するため、連動部材に代えて、ロック機構部近傍に設けた揺動子２４０によりロック及びロック解除を行うようにしている。図５のアームレスト収納位置において、通常アームレスト取付け部（図示しない）とアームレスト本体２１０との間にストッパ（図示しない）が設けられており、収納位置から更に図面上時計回り方向への移動が制限されている。
【０００７】
しかし、収納位置から更に時計回り方向へ人体などによる荷重がかかった場合、部品のばらつき等を考えると、軸ロック用コイルばね２２０の自由端フック２３０が、揺動子２４０の凹部２５０に嵌入した後、僅かながら時計回り方向へ回動する可能性がある。そして、自由端フック２３０、揺動子２４０の凹部２５０あるいは端部材２６０のストッパ壁２７０近傍の変形等が起こり易い。さらに、自由端フック２３０、揺動子２４０、端部材２６０などからなるロック機構部等の部品形状が複雑であることから、部品精度が出し難く、ひいては製作・組立のコスト高の要因ともなっている。
【０００８】
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、簡易な機構で部品の精度向上及びコストダウンを図るとともに、部品の変形を無くし、アームレストの作動位置及び作動範囲をそれぞれ任意に設定可能なアームレスト装置を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記問題を解決するために、シートフレームに固定される固定軸と、前記固定軸が挿入されて回転自在に支持される筒部を有し、アームレスト本体と一体化された回転プレートと、自由状態において前記固定軸の一部及び回転プレートの筒部の双方の外周面に密着状態で巻回され、一端が回転プレートに係止される固定側フック及び他端が自由側フックとなっているロックばねと、前記回転プレートにおける自由側フックの近傍に固定軸と平行に固設された枢軸に回転自在に装着された解除ブロックと、前記アームレスト本体を収納方向に回動させたときに前記自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、前記ロックばねを巻き戻し拡径させてアームレスト本体のロック解除を行うロック解除カム部、及び前記ロック解除カム部に対して回転方向に離間して形成されており、アームレスト本体が展開方向に回動するときに前記自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、前記ロックばねを縮径方向にスプリングバックさせてアームレスト本体のロックを行う再ロックカム部を有し、前記固定軸の先端に設けられたカム部材とを備えたことを特徴としている。
【００１０】
また、前記アームレスト本体を収納方向に回動させたとき、前記ロック解除カム部に当接して前記解除ブロックを押し上げるスプリングピンが解除ブロックに取付けられており、前記ロック解除カム部に当接することにより前記押し上げ位置を保持する平坦部が解除ブロックに形成され、前記アームレスト本体を展開方向に回動させると、前記スプリングピンが再ロックカム部に当接することにより、前記解除ブロックが反転し前記ロックばねを縮径方向にスプリングバックさせてアームレスト本体をロック状態とすることを特徴としている。
【００１１】
また、前記シートフレームに対する前記カム部材の軸周り取付け角度、前記ロック解除カム部の外周長さ及び前記再ロックカム部との離間距離が、アームレストの作動位置及び作動範囲に合せて設定されていることを特徴とする。
【００１２】
また、前記回転プレートは、解除ブロックの回動範囲を制限する切起し部が設けられていることを特徴としている。
【００１３】
さらに、前記解除ブロックは、前記枢軸に挿通されて一端が回転プレートに係止されるとともに他端が解除ブロックに係止されたリターンスプリングにより、前記自由側フックの方向又はその反対方向に付勢されていることを特徴としている。
【００１４】
さらに、前記枢軸と解除ブロックとの間に、摩擦抵抗部材を配置したことを特徴としている。
【００１５】
【発明の実施の形態】
図１は本発明の一実施の形態によるアームレスト装置の分解斜視図、図２（ａ）は組付け状態の正面図、図２（ｂ）は（ａ）の側面図（一部断面図）である。
【００１６】
この実施の形態のアームレスト装置は、アームレスト本体４と、回転プレート３と、固定軸２と、ロックばね５と、カム部材７と、解除ブロック８とを備え、全体がシートフレーム２０に溶接等により固定されたアームレスト取付部１に装着される。
【００１７】
固定軸２は、大径部２ｂ及び小径部２ｃを有した段付き形状となっており、小径部２ｃの先端側（アームレスト取付部１側）にリング体２１が溶接等により固定される。従って、リング体２１を一体化することにより固定軸２の全体が構成されるようになっている。
【００１８】
回転プレート３は、アームレスト本体４に溶接等により固定されることにより、アームレスト本体４と一体化される。図１において矢印イの方向は、アームレストを収納する方向であり、矢印ロの方向はアームレストを展開する方向である。上述したリング体２１は、図２（ｂ）に示すように、回転プレート３を挟んだ状態で小径部２ｃの先端側に溶接されるものである。このリング体２１にはアームレスト取付部１側に突出する爪部２ａが円周方向の三箇所に形成されており、爪部２ａがアームレスト取付部１の対向部位に形成された嵌合穴１ａに嵌合することにより固定軸２全体がアームレスト取付部１に固定状態で取付けられる。
【００１９】
回転プレート３は、固定軸２の小径部２ｃに挿入される筒部３ａを有している。このように、筒部３ａに小径部２ｃが挿入されることにより回転プレート３の回転が支承されるようになっている。回転プレート３の筒部３ａは、固定軸２における大径部２ｂと略同一外径となっており、これらの筒部３ａ及び大径部２ｂの外周面にロックばね５が巻き付けられる。
【００２０】
ロックばね５は、自由状態において固定軸２の大径部２ｂ及び回転プレート３の筒部３ａの外周面に密着するようなコイル内径を有している。すなわち、ロックばね５のコイル部は、自由状態において固定軸２の大径部２ｂ及び回転プレート３の筒部３ａの外径より小さい内径となっている。ロックばね５の両端には、固定側フック５ａ及び自由側フック５ｂが径方向に沿って引き出されている。
【００２１】
ロックばね５の固定側フック５ａは、フック固定部材６に係止しており、フック固定部材６が回転プレート３に溶接されることにより、固定側フック５ａは回転プレート３に係止された状態となる。この係止により、ロックばね５は回転プレート３、すなわちアームレスト本体４の回転と共に回転する。一方、ロックばね５の他端側の自由側フック５ｂは、自由状態となっている。ロックばね５は、アームレストの収納位置におけるロック解除のとき、コイル部が拡径し、アームレストの展開位置におけるロックのとき、コイル部が縮径するように巻回されている。
【００２２】
ロックばね５の自由側フック５ｂの近傍には、解除ブロック８が配置されている。解除ブロック８は、固定軸２と略平行となるように回転プレート３に固定された枢軸１０に回転自在に支持されており、Ｅリング１４により抜け止め状態となっている。なお、枢軸１０はカシメ等により回転プレート３に固定されるものである。
【００２３】
固定軸２の大径部２ｂ端部に形成された凸部２ｄが、カム部材７の円弧状長孔７ａに嵌合される。カム部材７は、カシメ等により固定軸２の先端部に固定されている。カム部材７の外周には、解除ブロック８を介してロックばね５のロック解除及び再ロックを行う扇状のロック解除カム部７ｂ及び再ロックカム部７ｃが設けられている。
【００２４】
ここで、固定軸２のリング体２１とカム部材７の相対角度を変える、すなわち固定軸２へのリング体２１の取付け相対角度位置を変えることにより、アームレストの作動位置を任意に設定することができる。さらに、カム部材７のロック解除カム部７ｂの扇状の長さを変えるとともに、ロック解除カム部７ｂと再ロックカム部７ｃとの離間角度を変えることにより、アームレストの作動範囲を任意に設定することができる。
【００２５】
カム部材７の中央部には、固定軸２の端部内側に嵌入する筒部７ｄが形成されるとともに、カム部材７と固定軸２とをアームレスト取付部１に一体的に固定するためのねじ９が取付けられるねじ孔７ｅが設けられている。ねじ９は、カム部材７を挿通後、アームレスト取付部１に形成されたねじ孔に螺合する。
【００２６】
解除ブロック８は、リターンスプリング１１により自由側フック５ｂの方向に常時付勢されている。リターンスプリング１１は、ロックばね５のロック状態時での解除ブロック８の振動などの不用意な動きやそれに伴う異音の発生を抑えるためのものである。なお、その付勢方向は反対方向でもよく、また、リターンスプリング１１を無くし、その代わりに枢軸１０と解除ブロック８との間に粘土の高いグリスを塗付したり、又はウェーブスプリングやワッシャを挟み込んだりすることにより
摩擦抵抗を付与しても同様な効果が得られる。
【００２７】
解除ブロック８のロックばね５側の端部には、スプリングピン１２が圧入されている。例えばアームレスト使用時の展開位置（略水平状態）において、アームレスト本体４を収納方向（例えば図２の時計回り方向）に回動する場合、スプリングピン１２は、カム部材７のロック解除カム部７ｂに当接し、さらにアームレスト本体４を収納方向である時計回り方向に回動することによりロックばね５を拡径させてロック解除状態にする。そして、解除ブロック８には、ロック解除状態を維持する、すなわちロックばね５の自由側フック５ｂをロック解除状態で支えるための平坦部８ａが前記解除ブロック８の先端部の下面に形成されている。
【００２８】
一方、アームレスト本体４を展開方向、すなわち反時計回りの方向に回動させると、スプリングピン１２は再ロックカム部７ｃに当接し、さらにアームレスト本体４を展開方向の反時計回り方向に回動することによりロックばね５を縮径させてロック（又は再ロック）状態にする。
さらに、解除ブロック８は、回転プレート３に設けられた切り起し部３ｂに当接することよりその回転角度範囲が制限される。
また、ロックばね５とカム部材７との間には、ロックバネの姿勢を正すためのスペーサ１３が挿入されている。しかし、スペーサ１３は、必須部品ではない。
【００２９】
次に、本発明のアームレスト装置の角度調整作動について説明すると、図３（ａ）乃至（ｆ）は、本発明のアームレスト装置の角度調整作動を説明するための作動図である。
【００３０】
まず、シート１０２のシートフレームに取付けられたアームレスト本体４が最上部まで回動された図１３（ａ）のアームレスト収納位置において、スプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに押し上げられているとともに、ロックばね５の自由側フック５ｂをロック解除状態で支えるための解除ブロック８の平坦部８ａがロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径したロック解除の状態にセットされている。
【００３１】
この状態から、アームレスト本体４を展開方向である反時計周りのロの方向に回動させると、（ｂ）の位置では、まだスプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに押し上げられたままで、ロックばね５の自由側フック５ｂをロック解除状態で支えるための解除ブロック８の平坦部８ａがロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径したロック解除の状態を保持している。
【００３２】
さらにアームレスト本体４を展開方向であるロの方向に回動させ、（ｃ）の位置では、スプリングピン１２がロック解除カム部７ｂから離反しているが、まだ解除ブロック８の平坦部８ａはロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径したロック解除の状態を保持している。
【００３３】
この状態から、さらにアームレスト本体４をロの方向に回動させ、スプリングピン１２が再ロックカム部７ｃに当接した（ｄ１）の位置の直後、スプリングピン１２は再ロックカム部７ｃにより押され、解除ブロック８が反時計回り方向に反転するが、回転プレート３の切り起し部３ｂによりその回転範囲は規制され（（ｄ２））、結局解除ブロック８はリターンスプリング１１により（ｄ３）に示す位置に落ち着く（解除ブロック８がロックばね５の自由側フック５ｂに当接している状態）。これに伴いロックばね５がスプリングバックし縮径された締付け状態になり、アームレスト本体４がロックされたロック状態（又は再ロック状態）になる。
【００３４】
前述のようにアームレスト本体４がロック状態（又は再ロック状態）となった後は、アームレスト本体４を任意の角度位置まで調整し使用することができる。
すなわち、（ｄ３）から収納方向である時計周りのイの方向に回動できるが、反時計回りのロの方向はロックされ回動できない。（ｅ）位置は、使用時の展開位置を示している。
【００３５】
この状態から、さらにアームレスト本体４を収納方向であるイの方向に回動させると、解除ブロック８のスプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに当接する（ｆ）の位置になる。
【００３６】
この状態から、さらにアームレスト本体４をイの方向に回動させ続けると、スプリングピン１２がロック解除カム部７ｂの端部に押されて時計回り方向に回転させられ、これに伴いスプリングピン１２がロック解除カム部７ｂに押し上げられるとともに、解除ブロック８の平坦部８ａがロックばね５を巻き戻し方向に捩り拡径し、ロック解除の状態を保持する。すなわち、前述したアームレスト収納位置（ａ）のようなロック解除の状態となる。
【００３７】
以上のような構成の実施の形態によれば、アームレスト本体４が収納位置において更に若干時計回り方向へ強制的に回動された場合、ロックばね５の自由側フック５ｂと解除ブロック８が当接したロック解除の状態を保持しつつ、スプリングピン１２がロック解除カム７ｂ上を摺動するだけなので、ロックばね５やカム部材７等に無理な力が作用することがなく、これらロック機構部に変形を生じさせることがない。
【００３８】
なお、以上述べたアームレスト装置の角度調整作動において、解除ブロック８は、常にロックばね５により付勢され当接している状態であり、スプリングピン１２を介してロック解除カム部７ｂ及び再ロックカム部７ｃとの急激的な当接及び離反動作時に振動などの不用意な動きやこれに伴う異音が起き易い。これを防止するために、前記したような、枢軸１０と解除ブロック８との間にリターンスプリング１１又はウェーブスプリング挟設、あるいは粘土の高いグリスの塗付等の摩擦抵抗を付与することが望ましい。
【００３９】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した本発明によれば、以下のような従来にない優れた効果を奏する。
（１）アームレスト収納位置において更に若干時計回り方向へ強制的に回動されても、ロック解除カム部によりロックばねと解除ブロックが当接している同じ姿勢を保持しており、ロックばねやカム部材等に無理な力が作用することがないため、従来のようなこれらのロック機構部品の変形を起こすことがない。
（２）シートフレームに対するカム部材の軸周り取付け角度、ロック解除カム部の外周長さ及び再ロックカム部との離間距離を適宜選定することにより、アームレストの作動位置及び作動範囲を自在に設定することができる。すなわち、設計の自由度がある。
（３）ロックばね、カム部材、解除ブロックなどのロック機構部品の形状が、従来のものより単純化されたため、部品精度が向上し、製作・組立を容易化することからコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る一実施の形態によるアームレスト装置の分解斜視図である。
【図２】（ａ）は本発明に係る一実施の形態によるアームレスト装置の要部正面図で、（ｂ）は（ａ）の側面図（一部断面図）である。
【図３】（ａ）乃至（ｆ）は、本発明のアームレスト装置の角度調整作動を説明するための作動図である。
【図４】従来のアームレスト装置の一例を示す斜視図である。
【図５】従来のアームレスト装置の他の例の要部の一部を示す正面図である。
【符号の説明】
１ アームレスト取付部
１ａ 嵌合孔
２ 固定軸
２ａ 嵌合爪部
２ｂ 大径部
２ｃ 小径部
３ 回転プレート
３ａ 筒部
３ｂ 切り起し部
４ アームレスト本体
５ ロックばね
５ａ 固定側フック
５ｂ 自由側フック
６ フック固定部材
７ カム部材
７ａ 円弧状長孔
７ｂ ロック解除カム部
７ｃ 再ロックカム部
７ｄ 凹部
８ 解除ブロック
８ａ 平坦部
９ ねじ部材
１０ 枢軸
１１ リターンスプリング
１２ スプリングピン
２０ シートフレーム
Claims (6)
- シートフレームに固定される固定軸と、
前記固定軸が挿入されて回転自在に支持される筒部を有し、アームレスト本体と一体化された回転プレートと、
自由状態において前記固定軸の一部及び回転プレートの筒部の双方の外周面に密着状態で巻回され、一端が回転プレートに係止される固定側フック及び他端が自由側フックとなっているロックばねと、
前記回転プレートにおける自由側フックの近傍に固定軸と平行に固設された枢軸に回転自在に装着された解除ブロックと、
前記アームレスト本体を収納方向に回動させたときに前記自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、前記ロックばねを巻き戻し拡径させてアームレスト本体のロック解除を行うロック解除カム部、及び前記ロック解除カム部に対して回転方向に離間して形成されており、アームレスト本体が展開方向に回動するときに前記自由側フックが解除ブロックを介して当接するとともに、前記ロックばねを縮径方向にスプリングバックさせてアームレスト本体のロックを行う再ロックカム部を有し、前記固定軸の先端に設けられたカム部材とを備えたことを特徴とするアームレスト装置。 - 前記アームレスト本体を収納方向に回動させたとき、前記ロック解除カム部に当接して前記解除ブロックを押し上げるスプリングピンが解除ブロックに取付けられており、前記ロック解除カム部に当接することにより前記押し上げ位置を保持する平坦部が解除ブロックに形成され、
前記アームレスト本体を展開方向に回動させると、前記スプリングピンが再ロックカム部に当接することにより、前記解除ブロックが反転し前記ロックばねを縮径方向にスプリングバックさせてアームレスト本体をロック状態とすることを特徴とする請求項１記載のアームレスト装置。 - 前記シートフレームに対する前記カム部材の軸周り取付け角度、前記ロック解除カム部の外周長さ及び前記再ロックカム部との離間距離が、アームレストの作動位置及び作動範囲に合せて設定されていることを特徴とする請求項１記載のアームレスト装置。
- 前記回転プレートは、解除ブロックの回動範囲を制限する切起し部が設けられていることを特徴とする請求項１記載のアームレスト装置。
- 前記解除ブロックは、前記枢軸に挿通されて一端が回転プレートに係止されるとともに他端が解除ブロックに係止されたリターンスプリングにより、前記自由側フックの方向又はその反対方向に付勢されていることを特徴とする請求項１記載のアームレスト装置。
- 前記枢軸と解除ブロックとの間に、摩擦抵抗部材を配置したことを特徴とする請求項１記載のアームレスト装置。
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