JP7290902B1 - アームレスト調節ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
腕を支えるためのアーム部材と、シートフレームとの間に介在させることで、アーム部材の高さ調節を可能とするアームレスト調節ユニットであって、
シートフレームに取り付けるための取付金具と、
取付金具に固定されるロックドラムと、
ロックドラムに対して上下回動可能な状態で軸支され、アーム部材が取り付けられるアーム取付用回動部材と、
ロックドラムに外嵌されるコイルばねからなるロックばねと、
ロックばねの一端(以下、「固定端」という。)をアーム取付用回動部材に保持するための固定端ホルダと、
ロックばねの他端(以下、「自由端」という。)を緩み方向(ロックばねが拡径し、ロックばねによるロックドラムの締付が弱くなる方向)に変位させるロック解除カム、及び、ロックばねの自由端を締付方向(ロックばねが縮径し、ロックばねによるロックドラムの締付が強くなる方向)に復帰させるロック復帰カムを有するカム部材と、
ロック解除カムによって緩み方向に変位したロックばねの自由端をその位置で係止するための自由端係止部材と
を備えるとともに、
アーム取付用回動部材、固定端ホルダ及び自由端係止部材にボルトを挿通し、当該ボルトをカシメることによって、それらの部材が一体化された
ことを特徴とするアームレスト調節ユニット
を提供することによって解決される。
アーム取付用回動部材の下方回動を規制する下限ストッパ、及び、アーム取付用回動部材の上方回動を規制する上限ストッパを取付金具に設けるとともに、
下限ストッパに当接する下限ストッパ当接部、及び、上限ストッパに当接する上限ストッパ当接部を有するストッパ当接部材を、アーム取付用回動部材とは別体で設け、
ストッパ当接部材にも前記ボルトを挿通することによって、ストッパ当接部材もアーム取付用回動部材に対して一体化することが好ましい。
ロックドラムを、
ロックばねが外嵌されるドラム本体部(大径部)と、
ドラム本体部よりも小径で、アーム取付用回動部材を軸支するドラムカラー部(小径部)と
で構成することも好ましい。
これにより、アームレスト調節ユニットを、横方向の荷重に強いものとすることができる。
取付金具11は、背もたれのシートフレーム60(図3)に対して、動かない状態で取り付けられる。この取付金具11には、下限ストッパ11a(図1)と上限ストッパ11b(図1)とが設けられている。後述するように、下限ストッパ11aは、アーム部材50の下限位置を規制(アーム部材50がその位置を超えて下方回動しないように規制)し、上限ストッパ11bは、アーム部材50の上限位置を規制(アーム部材50がその位置を超えて上方回動しないように規制)する。本実施形態において、取付金具11は、金型レスで加工している。具体的には、所定形状に切り抜いた金属プレートに曲げ加工を施すことによって、取付金具11を形成している。
ロックドラム12は、アーム取付用回動部材13の回動軸として機能するものとなっている。このロックドラム12は、取付金具11の片面側から立設した状態で、取付金具11に対して動かない状態で固定される。本実施形態において、取付金具11に対するロックドラム12の固定は、プロジェクション溶接によって行っている。図4に、取付金具11とロックドラム12とをプロジェクション溶接している様子を、回動中心線Lを含む平面で切断した断面図を示す。図4に示すように、取付金具11における、ロックドラム12のドラムカラー12bと当接する箇所に、凸部α(プロジェクション)を設けており、その凸部αに集中して大電流を流し、その凸部αを溶かすことによって、ロックドラム12を取付金具11に溶接(プロジェクション溶接)している。プロジェクション溶接は、スパッタが発生しにくいため、スパッタに伴う各種の不具合(取付金具11をシートフレーム60に連結するボルト70(図3)を取付金具11に取り付けにくくなる不具合や、ロックばね14の動作の不具合等)を生じにくくすることができる。凸部αは、取付金具11ではなく、ロックドラム12(ドラムカラー12bの端面)に設けることもできる。
図1に示すように、アーム取付用回動部材13は、アーム部材50を取り付けるためのものとなっている。このアーム取付用回動部材13は、ロックドラム12に対して回動可能な状態で軸支される。このため、アーム部材50を、回動中心線L回りに回動(上方回動又は下方回動)させると、それに連られて、アーム取付用回動部材13も回動中心線L回りに回動(上方回動又は下方回動)するようになっている。
ロックばね14は、弾性線材(金属線材等)をコイル状(螺旋状)に巻回したコイルばねとなっている。このロックばね14の内径(ロックばね14に応力等を掛けておらず、ロックばね14が自然長状態にあるときのコイル部分の内径)は、ロックドラム12のドラム本体部12a(大径部)の外径よりも数%小さくなっている。このロックばね14を弾性的に拡径させ、そのロックばね14の内側にロックドラム12を挿入して、ロックばね14を弾性的に縮径させることで、ロックばね14をドラム本体部12aに外嵌している。このため、ロックばね14は、ロックドラム12を締め付けた状態となっている。ロックばね14の一端14aは、固定端ホルダ15に保持された固定端とされる。一方、ロックばね14の他端14bは、カム部材16によって操作可能な自由端となっている。
固定端ホルダ15は、ロックばね14の固定端14aを保持するためのものとなっている。この固定端ホルダ15は、アーム取付用回動部材13に対して動かない状態で固定される。このため、ロックばね14の固定端14aは、アーム取付用回動部材13に対して間接的に(固定端ホルダ15を介して)固定された状態となっている。したがって、アーム取付用回動部材13が回動中心線L回りに回動すると、ロックばね14の固定端14aも回動中心線L回りに回動するようになっている。本実施形態においては、この固定端ホルダ15も、金型レスで加工している。具体的には、金属プレートを所定形状に切り抜くことによって固定端ホルダ15を形成している。この固定端ホルダ15には、線状の切込みが設けられており、その切込みにロックばね14の固定端14aを嵌め込むことで、固定端14aが固定端ホルダ15に保持される。
カム部材16は、ロック解除カム16aとロック復帰カム16bとを有する部材となっている。ロック解除カム16aは、ロックばね14の自由端14bを緩み方向(ロックばね14が拡径し、ロックばね14によるロックドラム12の締付が弱くなる方向)に変位させる部分となっている。本実施形態においては、アーム部材50が上限位置(格納位置)に達したときに、ロック解除カム16aがロックばね14の自由端14bに当接して、その自由端14bが緩み方向に変位するようにしている。換言すると、アーム部材50を上方回動していき、アーム部材50が上限位置(格納位置)に達したときに、ロック解除状態が発現するようにしている。
自由端係止部材17は、カム部材16のロック解除カム16aによって緩み方向に変位したロックばね14の自由端14bを、その位置(ロック解除状態を発現するロック解除位置)で係止するための部材となっている。これにより、ロック解除状態となったアーム部材50を上限位置(格納位置)から下方回動させ、ロック解除カム16aがロックばね14の自由端14bから離れた後でも、アーム部材50が下限位置(使用時最下方位置)に達し、カム部材16のロック復帰カム16bによって、ロックばね14の自由端14bが締付方向に変位されるまでの間は、ロック解除状態が維持されるようになっている。
ストッパ当接部材18は、下限ストッパ当接部18a及び上限ストッパ当接部18bが設けられた部材となっている。下限ストッパ当接部18aは、アーム部材50が下限位置(使用時最下方位置)に達したときに、取付金具11の下限ストッパ11aに当接することで、アーム部材50が下限位置(使用時最下方位置)を超えて下方回動しないように規制する部分となっている。一方、上限ストッパ当接部18bは、アーム部材50が上限位置(格納位置)に達したときに、取付金具11の上限ストッパ11bに当接することで、アーム部材50が上限位置(格納位置)を超えて上方回動しないように規制する部分となっている。
以上のように、本実施形態のアームレスト調節ユニット10では、固定端ホルダ15と、自由端係止部材17と、ストッパ当接部材18とを、それぞれアーム取付用回動部材13とは別部材によって構成し、これらの部材を組み合わせて一体化する構造を採用している。ところが、これらの部材の一体化を溶接で行うと、溶接する際の熱による影響でロックばね14に変形が生じるおそれがある。この不具合は、それらの部材を溶接する際に、ロックばね14を外しておけば防ぐことができるものの、固定端ホルダ15や自由端係止部材17を一体化した後にロックばね14を組み込むことは難しい。特に、自由端係止部材17は、図3に示すように、ロックばね14の固定端14aを上側から押さえ付ける箇所に取り付けられるため、ロックばね14を組み込むよりも前に、一体化することが難しい。このため、本実施形態においては、自由端係止部材17の一体化をカシメで行っている。カシメは、溶接のように熱を発生しない。したがって、ロックばね14を組み込んだ後に、自由端係止部材17の一体化を行っても、ロックばね14が熱変形することはない。具体的には、以下のように、カシメを行っている。
本実施形態のアームレスト調節ユニット10は、アーム取付用回動部材13にアーム部材50を後から取り付けることが可能な構造となっている。このため、アーム部材50の長さや形態に変更があっても、アーム部材50を交換するだけで対応することができる。
11 取付金具
11a 下限ストッパ
11b 上限ストッパ
12 ロックドラム
12a ドラム本体部(大径部)
12b ドラムカラー部(小径部)
12c 溶接部
13 アーム取付用回動部材
13a 底壁部
13b 側壁部
13c 円筒状壁部
14 ロックばね
14a 固定端
14b 自由端
15 固定端ホルダ
16 カム部材
16a ロック解除カム
16b ロック復帰カム
17 自由端係止部材
18 ストッパ当接部材
18a 下限ストッパ当接部
18b 上限ストッパ当接部
19 ボルト
20 樹脂ワッシャ
50 アーム部材
51 底壁部
52 側壁部
60 シートフレーム
70 ボルト
α 凸部
Claims (4)
- 腕を支えるためのアーム部材と、シートフレームとの間に介在させることで、アーム部材の高さ調節を可能とするアームレスト調節ユニットであって、
シートフレームに取り付けるための取付金具と、
取付金具に固定されるロックドラムと、
ロックドラムに対して上下回動可能な状態で軸支され、アーム部材が取り付けられるアーム取付用回動部材と、
ロックドラムに外嵌されるコイルばねからなるロックばねと、
ロックばねの一端(以下、「固定端」という。)をアーム取付用回動部材に保持するための固定端ホルダと、
ロックばねの他端(以下、「自由端」という。)を緩み方向に変位させるロック解除カム、及び、ロックばねの自由端を締付方向に復帰させるロック復帰カムを有するカム部材と、
ロック解除カムによって緩み方向に変位したロックばねの自由端をその位置で係止するための自由端係止部材と
を備えるとともに、
アーム取付用回動部材、固定端ホルダ及び自由端係止部材にボルトを挿通し、当該ボルトをカシメることによって、それらの部材が一体化された
ことを特徴とするアームレスト調節ユニット。
- アーム取付用回動部材の下方回動を規制する下限ストッパ、及び、アーム取付用回動部材の上方回動を規制する上限ストッパが取付金具に設けられるとともに、
下限ストッパに当接する下限ストッパ当接部、及び、上限ストッパに当接する上限ストッパ当接部を有するストッパ当接部材が、アーム取付用回動部材とは別体で設けられ、
ストッパ当接部材にも前記ボルトが挿通されることによって、ストッパ当接部材もアーム取付用回動部材に対して一体化された
請求項1記載のアームレスト調節ユニット。
- ロックドラムが、
ロックばねが外嵌されるドラム本体部と、
ドラム本体部よりも小径で、アーム取付用回動部材を軸支するドラムカラー部と
で構成され、
ドラムカラー部が取付金具にプロジェクション溶接された
請求項2記載のアームレスト調節ユニット。
- ドラム本体部とドラムカラー部とが、別部材によって構成され、溶接によって一体化された請求項3記載のアームレスト調節ユニット。
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