JP2007000558A - 車両用シートのアームレスト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロックスプリング30のシャフト7の外周に巻き付く摩擦力でロックするロック装置をアームレストに設ける。ロックスプリング30の巻き付きを切替える自由端35と、該自由端35が継脱してロック位置とアンロック位置とに保持する切替カム溝38と、該切替カム溝38に自由端35を継脱させる当接部材45とを設ける。切替カム溝38と当接部材45は相対的に移動して自由端35が切替カム溝38に継脱するように構成する。自由端35は、切替カム溝38と当接部材45とが並んだときに、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に移動するように構成した。
【選択図】 図2
Description
本願は、アームレストの位置調節の際の異音発生を極力抑制したものである。
本発明は、前記自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されるように構成した車両用シートのアームレストとしたものである。
本発明は、前記シャフト7のロックスプリング30のコイル部31と前記当接部材45の板部材46との間には樹脂ワッシャ60を設け、該樹脂ワッシャ60は、前記自由端35が、シャフト7の軸心方向に移動して切替カム溝38に嵌合するように付勢するように構成した車両用シートのアームレストとしたものである。
本発明は、前記当接部材45の周縁には前記アンロック用カム面36に当接している自由端35をシャフト7の軸方向の離脱方向に移動させる傾斜解除面52を設け、アンロック用カム面36から離脱した自由端35は前記樹脂ワッシャ60と前記フランジ面42の間に位置するようにした車両用シートのアームレストとしたものである。
本発明は、前記切替カム溝38はアームレスト4と共に回動するバネ取付用ブラケット14の屈曲板部39に形成し、前記当接部材45は前記シャフト7に固定し、前記アンロック用当接部47は当接部材45の板部材46の周縁に前記切替カム溝38と対峙するように設け、前記アンロック用カム面36と前記アンロック用当接部47とはシャフト7の軸方向において互いの端部が重なるように構成した車両用シートのアームレストとしたものである。
本発明は、前記アンロック用カム面36と前記アンロック用当接部47の夫々の端部にはカム溝案内面40と当接部案内面49を形成した車両用シートのアームレストとしたものである。
本発明は、前記切替カム溝38は、前記アームレスト4と共に回動するバネ取付用ブラケット14の屈曲板部39に、前記シャフト7の軸心と略平行方向に開口するU型形状に形成し、一方側の内面を前記アンロック用カム面36に形成し、他方側の内面を案内カム面37に形成し、案内カム面37は前記アンロック用カム面36の端部よりシャフト7の軸方向に突出させ、アンロック用カム面36の端部と案内カム面37との間には前記自由端35が通過する隙間41を設け、アンロック用カム面36の端部にはシャフト7の軸方向に対する交差方向のフランジ面42を連設し、前記当接部材45は、前記シャフト7の端部に前記切替カム溝38と相対峙するように固定し、当接部材45の周縁にはシャフト7の軸方向と略平行に前記アンロック用当接部47を形成し、アンロック用当接部47の端部にはシャフト7の軸方向に対する交差方向のアンロック保持面48を連設し、前記フランジ面42とアンロック用カム面36との角および該アンロック保持面48と前記アンロック用当接部47との角の夫々にはカム溝案内面40と当接部案内面49を夫々形成した車両用シートのアームレストとしたものである。
請求項2の発明では、自由端35は、それ自体の弾性により切替カム溝38に向かって移動するから、自由端35とアンロック用カム面36とが一致すると、直に自由端35はアンロック用カム面36に乗り移り、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36への移動が円滑に行われ、異音の発生を抑制する。
請求項3の発明では、自由端35の切替カム溝38に向かう移動を、樹脂ワッシャ60が補助するので、自由端35が切替カム溝38に係合するときの異音の発生を一層抑制すると共に、自由端35が切替カム溝38から離脱するときの異音の発生も抑制できる。
請求項4の発明では、アンロック用カム面36から離脱した自由端35は樹脂ワッシャ60とフランジ面42とにより挟持され、シャフト7の軸方向の移動が抑制されているから、シャフト7の軸方向に自由端35が移動することにより生じる異音の発生を防止できる。
請求項5の発明では、アンロック用カム面36とアンロック用当接部47の端部が重なっているので、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に移動が円滑に行われ、一層、異音の発生を抑制する。
請求項6の発明では、アンロック用カム面36とアンロック用当接部47の夫々の端部にはカム溝案内面40と当接部案内面49を夫々形成しているので、交差の集積によるアンロック用カム面36とアンロック用当接部47との間の段差が生じても、自由端35の移動を円滑にして、異音の発生を抑制できる。
請求項7の発明では、案内カム面37により自由端35が切替カム溝38に確実に係合させることができる。
アームレスト4は、例えば、本来使用される使用範囲Aではアームレスト4の下方回動をロックして荷重を支受し、且つ、上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、使用範囲Aの上限位置と同じかそれより間隔を置いて設けた格納範囲Bではアンロック状態になって上下回動自在とし、格納範囲Bから使用範囲Aの最下方位置まで一旦下方回動可能であるが、最下方位置でロック可能状態に復帰させて使用範囲Aでは上方回動のみ自在となるように構成すると、操作性を向上させて好適である(図1)。
前記アームレスト4は、背凭シート3の背凭骨格フレーム5の側部に設けた背凭ブラケット6に、左右方向のシャフト7を軸心として上下回動自在に取付ける。シャフト7は途中部分に段部10を形成し(図2)、段部10より一方側のシャフト7は大径部11に形成し、段部10より他方側のシャフト7は小径部12に形成する(図2)。
前記小径部12の先端には母線方向に切り欠いて係合溝19と係合突起20を円周方向に交互に複数形成する(図3)。
バーリング部16の透孔17に挿通したシャフト7は、シャフト7の小径部12の係合突起20をプレート25の挿通孔26に挿通させた状態で、シャフト7とプレート25とに通電し、プロジェクション溶接する。
しかして、アームレスト4は、そのアームレストフレーム13の基部と背凭ブラケット6との間にロック装置Lを設ける。ロック装置Lは、前記シャフト7の大径部11の外周にロックスプリング30のコイル部31を嵌合させ、コイル部31と大径部11の外周との摩擦によってロックし、摩擦解除によりアンロックとなって傾斜調節できるように構成する。
前記自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されるように構成する。
即ち、自由端35自体の弾性は、コイル部31の円周方向のみならずシャフト7の軸心方向にも作用するようにしている。
37は自由端35が切替カム溝38への係合を確実にさせるものである。
切替カム溝38は、シャフト7の軸心方向と略平行になるように屈曲させたバネ取付用ブラケット14の屈曲板部39に、シャフト7の軸心方向に開口して形成する。
案内カム面37は、切替カム溝38の下方回動方向側に、切替カム溝38の開口方向(左方向)に至るに従い高くなるように傾斜させて形成し、アンロック用カム面36の外端と案内カム面37の先端との間には自由端35が通り抜け可能な隙間41を設ける。
また、前記案内カム面37の先端は、アンロック用カム面36の外端より外側で、且つ、上方に位置するように構成する。
しかして、アンロック用カム面36の外端の一部は、円弧形状のカム溝案内面40に形成し、カム溝案内面40よりも上側部分の屈曲板部39は、シャフト7の軸心方向に対して交差方向のフランジ面42を形成し、フランジ面42は前記案内カム面37の先端より内側に位置させる。
アンロック用当接部47はロック状態の自由端35に当接し、アンロック用当接部47により上方回動が停止された自由端35は切替カム溝38と一致すると切替カム溝38に向かって軸方向に移動して嵌合する。
なお、自由端35自体の弾性により、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に乗り移るが、自由端35が切替カム溝38と一致しても切替カム溝38に係合しないときに、案内カム面37が自由端35を切替カム溝38に嵌合させる。
しかして、板部材46のアンロック用当接部47の内端より後側の周縁は、アンロック保持面48に形成する。アンロック保持面48は屈曲板部39のフランジ面42より内側に位置し、アンロック用カム面36に当接した自由端35が切替カム溝38より外れるの防止する作用を期待する。
即ち、自由端35がアンロック用カム面36に衝突するのは、アンロック用当接部47の端部を過ぎたときにアンロック用カム面36との間に段差が生じるからであり、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に受け渡す自由端35の移動タイミングを、アンロック用当接部47とアンロック用カム面36が略直線状になったときとし、自由端35がアンロック用当接部47からアンロック用カム面36に段差がないときに乗り移るように構成する。
また、屈曲板部39のフランジ面42と当接部材45のアンロック保持面48とが互いにシャフト7の軸方向に重なるように配置する。
自由端35はフランジ面42に摺接しながらアンロック用当接部47により押されて切替カム溝38のアンロック用カム面36に向かいつつ、フランジ面42からカム溝案内面40を通ってアンロック用カム面36に当接し、カム溝案内面40を過ぎた自由端35は引き続き当接部案内面49の円弧面で内側に向けてアンロック用カム面36に摺接しながら押される。
しかして、板部材46の前側部分には前記切替カム溝38のアンロック用カム面36に係合している自由端35をアンロック用カム面36から離脱させて自由状態に復帰させるアンロック解除部50を設ける。アンロック解除部50は板部材46の前端部をバネ取付用ブラケット14に向けて屈曲させた屈曲部51により形成する。
しかして、当接部材45の板部材46の内側には樹脂ワッシャ60を設ける。樹脂ワッシャ60は前記当接部材45の板部材46の内面とロックスプリング30のコイル部31との間に挟持されるように位置する。樹脂ワッシャ60は自由端35を屈曲板部39のフランジ面42に常時押し付けるように作用すると共に、アンロック用カム面36から離脱する自由端35が当接するようにして、異音の発生を抑制するものである。
したがって、シャフト7とプレート25と当接部材45は背凭ブラケット6に固定であり、アームレストフレーム13に固定されたバネ取付用ブラケット14はシャフト7に対して移動側部材となり、このバネ取付用ブラケット14(アームレストフレーム13)にロックスプリング30の固定側端部33を係止している。
アームレスト4は略水平位置を含む使用範囲Aで使用状態となり、使用範囲Aではシャフト7中心に一旦最下方位置にアームレスト4を下方回動させると、ロック装置Lは作動(ロック可能)状態となって、上方回動(アームレスト4を上方回動させること)はできるが下方回動(アームレスト4を下方回動させること)はロックして荷重を支持する。
したがって、一旦使用範囲Aの最下方位置にアームレスト4を下方回動させてから、必要に応じてアームレスト4を上方回動させることにより、アームレスト4の高さ調節を行うと、高さ調節を容易にする。
しかして、格納位置から使用状態(所望位置での下方回動の停止)にするには、前記のように、使用範囲Aの一旦最下方位置にまでアームレスト4を下方回動させ、ロック装置Lを作動状態にすればよく、その後は、前記の作動(操作)の反復となる。
しかして、使用範囲Aの最上位置までアームレスト4を上方回動させると、自由端35はアームレスト4と共に上方回動して、シャフト7に固定の当接部材45の板部材46のアンロック用当接部47に当接する(図7、図8)。
自由端35がアンロック用当接部47に当接すると、自由端35のみ移動が規制され、停止する。
しかして、アンロック用当接部47により移動を止められている自由端35は、アンロック用カム面36に並ぶと切替カム溝38(内側)に向かってシャフト7の軸方向に移動しながら切替カム溝38内に入ってアンロック用カム面36に係合する(図9から図11)。
したがって、特別な部材を別途設けることなく、自由端35を切替カム溝38に嵌合させる構成を実現でき、コストを低くする。
これにより、自由端35自体の弾性によりアンロック用当接部47からアンロック用カム面36へ摺接しながら移動することになり、自由端35がアンロック用カム面36に衝突する異音は発生しない(図4)。
したがって、自由端35は当接部案内面49およびカム溝案内面40に摺接しながら移動して、自由端35がアンロック用カム面36に衝突する異音の発生を防止する。
反対に、アンロック用当接部47がアンロック用カム面36より先行(下方)に位置したとき、自由端35は当接部案内面49を滑り落ちるようにしてアンロック用カム面36に当接するから、自由端35がアンロック用カム面36に衝突する異音は発生しない。
また、板部材46のアンロック用当接部47の後側の周縁は、アンロック用当接部47の内端より内側に位置するアンロック保持面48に形成しているから、アンロック用当接部47を使用範囲Aの上限位置と格納範囲Bの間にアームレスト4が位置するように配置すると、格納範囲Bの上限までアームレスト4を上動させなくても、アンロック状態にしてアームレスト4の下方回動が可能になって、アームレスト4の回動範囲を広げつつ、操作性を低下させない。
この場合、自由端35は、コイル部31の円周方向の移動により弾性復元するだけでなく、シャフト7の軸心方方向である横方向にも弾性復元するが、当接部材45の板部材46の内面とロックスプリング30のコイル部31との間に樹脂ワッシャ60を設けているから、アンロック用カム面36から離脱する自由端35が当接するようにして、異音の発生を抑制するものである。
したがって、切替カム溝38に対して自由端35がロックあるいはアンロックのために移動するときの異音の発生が防止される。
また、アンロック用カム面36とアンロック用当接部47の夫々の端部にはカム溝案内面40と当接部案内面49を夫々形成しているので、交差の集積によるアンロック用カム面36とアンロック用当接部47との間の段差が生じても、自由端35の移動を円滑にして、異音の発生を抑制できるから、切替カム溝38や当接部材45の製造および組立精度について、高度の基準を要求しないですみ、その結果、製造および組立を容易にするだけでなく、コストも低くできる。
なお、理解を容易にするために、自由端35が切替カム溝38に継脱する状態を、自由端35自体の弾性、自由端35の配置、カム溝案内面40と当接部案内面49の存在等により個別または関連させて説明しているが、これらを取捨選択して組合せることも可能であり、これらの記載により本発明が限定されることはない。
Claims (7)
- シート1の背凭シート3の背凭ブラケット6に、ロック機構Lを介してアームレスト4を所望高さ位置でロック可能に回動自在に設け、該ロック機構Lは、前記背凭ブラケット6に側方に突き出るように設けたシャフト7の外周に巻き付く摩擦力でロックするコイル部31を有するロックスプリング30と、前記コイル部31の巻き付きによるロックと緩むアンロックとに切替えする前記コイル部31の一端部に形成した自由端35と、該自由端35が継脱してロック位置とアンロック位置とに保持する切替カム溝38と、該切替カム溝38に自由端35を継脱させる当接部材45とを有して形成し、前記切替カム溝38はシャフト7の軸心と略平行方向のアンロック用カム面36を有し、該切替カム溝38と前記当接部材45はシャフト7の軸方向に並設し、前記切替カム溝38と前記当接部材45のアンロック用当接部47とは相対的に移動して、前記シャフト7の軸心に対して放射方向に突出する自由端35が、シャフト7の軸心方向に移動して切替カム溝38に継脱するように構成すると共に、前記自由端35は、前記アンロック用当接部47と前記アンロック用カム面36とが並んだときに、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に移動するように構成した車両用シートのアームレスト。
- 請求項1において、前記自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されるように構成した車両用シートのアームレスト。
- 請求項1または請求項2において、前記シャフト7のロックスプリング30のコイル部31と前記当接部材45の板部材46との間には樹脂ワッシャ60を設け、該樹脂ワッシャ60は、前記自由端35が、シャフト7の軸心方向に移動して切替カム溝38に嵌合するように付勢するように構成した車両用シートのアームレスト。
- 請求項3において、前記当接部材45の周縁には前記アンロック用カム面36に当接している自由端35をシャフト7の軸方向の離脱方向に移動させる傾斜解除面52を設け、アンロック用カム面36から離脱した自由端35は前記樹脂ワッシャ60と前記フランジ面42の間に位置するようにした車両用シートのアームレスト。
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、前記切替カム溝38はアームレスト4と共に回動するバネ取付用ブラケット14の屈曲板部39に形成し、前記当接部材45は前記シャフト7に固定し、前記アンロック用当接部47は当接部材45の板部材46の周縁に前記切替カム溝38と対峙するように設け、前記アンロック用カム面36と前記アンロック用当接部47とはシャフト7の軸方向において互いの端部が重なるように構成した車両用シートのアームレスト
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5において、前記アンロック用カム面36と前記アンロック用当接部47の夫々の端部にはカム溝案内面40と当接部案内面49を形成した車両用シートのアームレスト。
- 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5または請求項6において、前記切替カム溝38は、前記アームレスト4と共に回動するバネ取付用ブラケット14の屈曲板部39に、前記シャフト7の軸心と略平行方向に開口するU型形状に形成し、一方側の内面を前記アンロック用カム面36に形成し、他方側の内面を案内カム面37に形成し、案内カム面37は前記アンロック用カム面36の端部よりシャフト7の軸方向に突出させ、アンロック用カム面36の端部と案内カム面37との間には前記自由端35が通過する隙間41を設け、アンロック用カム面36の端部にはシャフト7の軸方向に対する交差方向のフランジ面42を連設し、前記当接部材45は、前記シャフト7の端部に前記切替カム溝38と相対峙するように固定し、当接部材45の周縁にはシャフト7の軸方向と略平行に前記アンロック用当接部47を形成し、アンロック用当接部47の端部にはシャフト7の軸方向に対する交差方向のアンロック保持面48を連設し、前記フランジ面42とアンロック用カム面36との角および該アンロック保持面48と前記アンロック用当接部47との角の夫々にはカム溝案内面40と当接部案内面49を夫々形成した車両用シートのアームレスト。
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