JP4925175B2 - 車両用シートのオットマン - Google Patents
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Description
本願は、コイルバネの摩擦を利用して無段階に高さ調節できるオットマンを提供するものである。
本発明は、前記自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されるように構成した車両用シートのオットマンとしたものである。
本発明は、前記当接部材45の周縁には前記アンロック用カム面36に当接している自由端35をシャフト7の軸方向の離脱方向に移動させる傾斜解除面52を設けた車両用シートのオットマンとしたものである。
請求項2の発明では、自由端35は、それ自体の弾性により切替カム溝38に向かって移動するから、簡素な構成でオットマン4のロック解除可能にできる。
請求項3の発明では、アンロック状態の自由端35を、ロック可能状態に復帰させる構成を、簡単に構成でき、安価に提供できる。
オットマン4は、例えば、本来使用される所定の使用範囲Aではオットマン4の下方回動をロックして荷重を支受し、且つ、上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、使用範囲Aの上限位置と同じかそれより上方回動させうる所定範囲を戻し範囲Bとし、戻し範囲Bではアンロック状態になって下方回動自在とし、戻し範囲Bから使用範囲Aの最下方位置まで一旦下方回動させて、最下方位置でロック可能状態に復帰させてから使用範囲Aでは上方回動のみ自在となるように構成してている(図2)。
前記オットマン4は、前記支持杆5側に固定側ブラケット6を固定状態に設け、該固定側ブラケット6に、左右方向のシャフト7を軸心としてオットマン4のオットマンフレーム8を上下回動自在に取付ける。
前記オットマン4のオットマンフレーム8には、バネ取付用ブラケット14を固定し(図5)、バネ取付用ブラケット14の側板15には一方側に突き出る円筒形状のバーリング部16を形成する。バーリング部16は、その内径を前記シャフト7の小径部12の外径と同じに形成して、小径部12をバーリング部16の透孔17に挿通し、バーリング部16の端面18にシャフト7の段部10を当接させる。
前記小径部12の先端には母線方向に切り欠いて係合溝19と係合突起20を円周方向に交互に複数形成する。
バーリング部16の透孔17に挿通したシャフト7は、シャフト7の小径部12の係合突起20をプレート25の挿通孔26に挿通させた状態で、シャフト7とプレート25とに通電し、プロジェクション溶接する。
しかして、オットマン4は、そのオットマンフレーム8の基部と固定側ブラケット6との間にロック装置Lを設ける。ロック装置Lは、前記シャフト7の大径部11の外周にロックスプリング30のコイル部31を嵌合させ、コイル部31と大径部11の外周との摩擦によってロックし、摩擦解除によりアンロックとなって高さ(傾斜)調節できるように構成する。
切替カム溝38は、シャフト7の軸心方向と略平行になるように屈曲させたバネ取付用ブラケット14の屈曲板部39に、シャフト7の軸心方向に開口して形成する。
アンロック用カム面36は、切替カム溝38のオットマン4の上方回動方向側(上面側)に形成し、シャフト7の軸心方向に対して外側に至るに従い所定角度に傾斜させて形成する。
また、前記案内カム面37の先端は、アンロック用カム面36の外端より外側で、且つ、上方に位置するように構成する。
前記自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されるように構成する。
即ち、自由端35自体の弾性は、コイル部31の円周方向のみならずシャフト7の軸心方向にも作用するようにしている。
一方、シャフト7の大径部11の端部には、オットマン4の回動により移動する自由端35が当接する当接部材45を設ける(図5)。当接部材45は、シャフト7の軸心に対して交差方向の板部材46をシャフト7の大径部11の端部に固定し、板部材46には切替カム溝38に自由端35を嵌合(係合)させるアンロック用当接部47を設ける(図8)。
これにより自由端35はアンロック用カム面36に係合し、ロックスプリング30のコイル部31を緩ませてアンロック状態に保持する。
なお、自由端35自体の弾性により、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に乗り移るが、自由端35が切替カム溝38と一致しても切替カム溝38に係合しないときに、案内カム面37が自由端35を切替カム溝38に嵌合させる。
しかして、アンロック用カム面36とアンロック用当接部47とは、アンロック用当接部47とアンロック用カム面36が並んだ(略直線状)位置となったとき、自由端35がアンロック用当接部47の内端からアンロック用カム面36の外端に乗り移るように構成する。
また、屈曲板部39のフランジ面42と当接部材45のアンロック保持面48とが互いにシャフト7の軸方向に重なるように配置する。
自由端35はフランジ面42に摺接しながらアンロック用当接部47により押されて切替カム溝38のアンロック用カム面36に向かいつつ、フランジ面42からカム溝案内面40を通ってアンロック用カム面36に当接し、カム溝案内面40を過ぎた自由端35は引き続き当接部案内面49の円弧面で内側に向けてアンロック用カム面36に摺接しながら押される。
しかして、板部材46の前側部分には前記切替カム溝38のアンロック用カム面36に係合している自由端35をアンロック用カム面36から離脱させて自由状態に復帰させるアンロック解除部50を設ける(図5、図8)。アンロック解除部50は板部材46の前端部をバネ取付用ブラケット14に向けて屈曲させた屈曲部51により形成する。
即ち、傾斜解除面52は、シャフト7の軸心に対して所定角度傾斜させた傾斜面に形成することで、アンロック用カム面36に当接している自由端35をシャフト7の軸方向の外側に移動させる。
しかして、前記当接部材45の板部材46には係合孔70を形成し、係合孔70にシャフト7の大径部11の外端部に形成した係合突起71を係合させて取付位置不動にする。
この状態で、オットマンフレーム8の窓孔72よりプレート25およびプレート25の各挿通孔26より内側に突き出るシャフト7の各係合突起20を突出させ、各係合突起20は固定側ブラケット6の係合孔73に係合させ、当接部材45の外側からボルト等の止着部材74によりシャフト7を固定側ブラケット6に固定する(図6)。
それゆえ、ロックスプリング30の固定側端部33は、オットマン4の回動と共にシャフト7中心に回転移動するが、理解を容易にするため、ロックスプリング30の自由端35に対して「固定」と表現しているが、これらの表現によって構成は限定されない。
オットマン4は略水平位置を含む使用範囲Aで使用状態となり、使用範囲Aでは、ロック装置Lは作動(ロック可能)状態となって、上方回動(オットマン4を上方回動させること)はできるが下方回動(オットマン4を下方回動させること)はロックして荷重を支持する。
そこで、オットマン4は所望位置まで上方回動させて停止させて、オットマン4の下方回動をロックすることで、オットマン4の高さ調節を行う。
オットマン4を、使用範囲Aの一旦最下方位置にまで下方回動させると、ロック装置Lはロック作動状態に復帰するので、前記の作動(操作)の反復して高さ調節を行う。
しかして、使用範囲Aの最上位置までオットマン4を上方回動させると、自由端35はオットマン4と共に上方回動して、シャフト7に固定の当接部材45の板部材46のアンロック用当接部47に当接する。
自由端35がアンロック用当接部47に当接すると、自由端35の移動のみが規制され、停止する。
このとき、自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されているから、アンロック用当接部47により上方回動が停止された自由端35は切替カム溝38と一致すると切替カム溝38に向かって軸方向に移動して嵌合する。
しかして、自由端35が切替カム溝38に嵌合すると、自由端35はバネ取付用ブラケット14の切替カム溝38と共に移動し、ロックスプリング30の固定側端部33はバネ取付用ブラケット14のステイ32と共に回転移動し、自由端35と固定側端部33の位置関係は変わらないから、コイル部31の直径は変化せず、ロック装置Lはアンロック状態となって、オットマン4は下方回動自在となる。
しかして、当接部材45には切替カム溝38に嵌合している自由端35を離脱させて自由状態に復帰させるアンロック解除部50を設けているから、一旦ロック装置Lをアンロック状態にして、使用範囲Aの最下方位置にまでオットマン4を下方回動させると、自由端35はアンロック解除部50の傾斜解除面52に当たり、更に、オットマン4を下方回動により下降する自由端35は、傾斜解除面52により外側に案内され、アンロック用カム面36をシャフト7の軸方向外側に移動し、アンロック用カム面36の外端を過ぎて隙間41を通って切替カム溝38から離脱する。
以上のように、切替カム溝38に自由端35を継脱させる構成は、切替カム溝38の形状と、自由端35に当接する当接部材45を設ければよいので、作動が確実で安価にできる。
なお、理解を容易にするために、自由端35が切替カム溝38に継脱する状態を、自由端35自体の弾性、自由端35の配置、カム溝案内面40と当接部案内面49の存在等により個別または関連させて説明しているが、これらを取捨選択して組合せることも可能であり、これらの記載により本発明が限定されることはない。
Claims (3)
- シート1の座席シート2側に固定または着脱自在にオットマン4の左右一対の支持杆5を装着する構成とし、前記支持杆5の基部を、前記オットマン4のオットマンフレーム8の左右方向の上部横杆80に固定し、該上部横杆80には、先端を下部横杆79により連結した左右一対の側部フレーム78を、前記オットマン4が無段階に所望高さ位置でロック可能にロック装置Lを介して回動自在に設けると共に、前記左右の側部フレーム78は前記ロック装置Lのシャフト7および該シャフト7と同心の取付軸81によりそれぞれ前記上部横杆80に対して回動自在に構成し、前記シャフト7は、前記上部横杆80の左右何れか一方側に固定した固定側ブラケット6に固定状態に設けられ、前記側部フレーム78より側方に突出させた構成とし、前記ロック機構Lは、前記オットマン4の回動中心となる前記シャフト7の外周に巻き付く摩擦力でロックするコイル部31を有するロックスプリング30と、前記コイル部31の巻き付きによるロックと緩むアンロックとに切替えする前記コイル部31の一端部に形成した自由端35と、該自由端35が継脱してロック位置とアンロック位置とに保持する切替カム溝38と、該切替カム溝38に自由端35を継脱させる当接部材45とを有して形成し、前記切替カム溝38はシャフト7の軸心と略平行方向のアンロック用カム面36を有し、該切替カム溝38と前記当接部材45はシャフト7の軸方向に並設し、前記切替カム溝38と前記当接部材45のアンロック用当接部47とは、相対的に移動して、前記シャフト7の軸心に対して放射方向に突出する自由端35を、シャフト7の軸心方向に移動させて切替カム溝38に継脱させるように構成すると共に、前記自由端35は、前記アンロック用当接部47と前記アンロック用カム面36とが並んだときに、アンロック用当接部47からアンロック用カム面36に移動するように構成した車両用シートのオットマン。
- 請求項1において、前記自由端35は、該自由端35自体の弾性により前記シャフト7の軸心方向であって切替カム溝38への係合方向に常時付勢されるように構成した車両用シートのオットマン。
- 請求項2において、前記当接部材45の周縁には前記アンロック用カム面36に当接している自由端35をシャフト7の軸方向の離脱方向に移動させる傾斜解除面52を設けた車両用シートのオットマン。
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