JP2000297443A - 建設機械の情報管理装置 - Google Patents

建設機械の情報管理装置

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JP2000297443A
JP2000297443A JP11108196A JP10819699A JP2000297443A JP 2000297443 A JP2000297443 A JP 2000297443A JP 11108196 A JP11108196 A JP 11108196A JP 10819699 A JP10819699 A JP 10819699A JP 2000297443 A JP2000297443 A JP 2000297443A
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JP
Japan
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construction machine
engine
time
information management
data
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Pending
Application number
JP11108196A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiko Imanishi
邦彦 今西
Noritaka Nagata
紀孝 永田
Hitoshi Yokita
仁 余喜多
Hideaki Saito
秀明 斎藤
Haruo Hashimoto
晴夫 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Priority to US09/549,688 priority patent/US6349252B1/en
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    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08CTRANSMISSION SYSTEMS FOR MEASURED VALUES, CONTROL OR SIMILAR SIGNALS
    • G08C15/00Arrangements characterised by the use of multiplexing for the transmission of a plurality of signals over a common path
    • G08C15/06Arrangements characterised by the use of multiplexing for the transmission of a plurality of signals over a common path successively, i.e. using time division
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/26Indicating devices
    • E02F9/267Diagnosing or detecting failure of vehicles

Abstract

(57)【要約】 【課題】建設機械内の各コントローラ毎に収集されたデ
ータを突き合わせた詳細な情報を、煩雑な通信処理を要
することなく容易に取得できるようにする。 【解決手段】建設機械内には、複数の車体内コントロー
ラ6、7、4が設けられている。これら複数の車体内コ
ントローラ6、7、4間相互は、所定の通信プロトコル
に従って通信が行われるシリアル通信回線11によって
通信自在に接続されている。そして建設機械内の情報を
管理する情報管理用コントローラ1が設けられる。また
建設機械の外部に、当該建設機械を含む少なくとも1以
上の建設機械に関する情報を管理する監視局19が設け
られる。そして情報管理用コントローラ1を介して、建
設機械内のシリアル通信回線11と監視局19との間が
相互に通信自在に接続される。そこで情報管理用コント
ローラ1では、複数の車体内コントローラ6、7、4毎
に取得されるデータが収集され、加工され、記憶され
る。そして記憶されたデータが監視局19に送信され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建設機械の車体内の
情報を収集することによって建設機械を構成する部品の
寿命、部品の交換時期、建設機械の作業量、稼働状態、
故障等の異常などの情報を管理する建設機械の情報管理
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】建設
機械についてのサービスメータ、燃料量、エンジン回転
数などのデータは、車両を管理する上で必要な情報であ
る。
【0003】これら建設機械に関する情報を取得する方
法として従来は保守員(サービスマン)が建設機械まで
出向き、目視で確認するか若しくは建設機械にパーソナ
ルコンピュータを接続することによって建設機械内部の
メモリに書き込まれた建設機械に関するデータをダウン
ロードすることで行うようにしていた。そして複数の建
設機械から収集されたデータを監視局(管理部)のコン
ピュータのメモリに記憶格納させることで、複数の建設
機械を管理するようにしていた。
【0004】しかし情報の収集は人手によるため、建設
機械の数が多数となるほど情報収集は煩雑となり情報収
集の作業効率は大幅に損なわれる。
【0005】そこで特開平6−330539号公報など
にみられるように、建設機械の情報の取得を人手に頼る
ことなく通信手段を用いて自動的に行う試みがなされて
いる。
【0006】上記公報記載の発明は、管理部と建設機械
との間を通信手段で双方向通信自在に接続し、管理部か
らデータ要求を送信し建設機械でデータを抽出し管理部
に送り返すというものである。このように建設機械内部
で取得された情報は要求のあった管理部に収集される。
上記特開平6−330539号公報記載の発明では、建
設機械内部に一の運転コントローラが設けられ、この一
の運転コントローラで取得されたデータが運転コントロ
ーラの記憶部に記憶され、この記憶されたデータが管理
部に送信される。
【0007】ところが近年建設機械の内部には、エンジ
ン、油圧ポンプなどの構成要素毎に複数のコントローラ
が設けられている。特公平8−28911号公報には、
複数のコントローラをシリアル通信回線によって接続し
てこのシリアル通信回線上にフレーム信号を伝送させる
ことによって各コントローラ相互間でデータの送受信を
行わせるという発明が記載されている。
【0008】複数のコントローラが設けられた建設機械
に上記特開平6−330539号公報記載の発明を適用
すると、複数のコントローラそれぞれで取得されたデー
タをコントローラ毎に設けられた記憶部に記憶させ、各
コントローラ毎にデータを管理部に送信する必要があ
る。このように各コントローラ毎に送信をする必要があ
るため通信処理は煩雑なものとなる。
【0009】また特開平7−30977号公報には、建
設機械内にパーソナルコンピュータを接続して建設機械
内の複数のコントローラ毎に取得され記憶されたエラー
情報などのデータをダウンロードして、当該パーソナル
コンピュータの記憶媒体に記憶させるという発明が記載
されている。
【0010】この公報記載の発明においても各コントロ
ーラ毎の情報をダウンロードする必要があるため通信処
理は煩雑なものとなる。
【0011】さらに従来技術によれば、管理部またはパ
ーソナルコンピュータに各コントローラ毎のデータが収
集されるだけである。ここで建設機械内の各コントロー
ラ毎に収集されたデータを突き合わせることによって、
より詳細な建設機械に関する情報を取得したいとの要請
がある。しかし管理部またはパーソナルコンピュータに
各コントローラ毎のデータを収集しただけでは、各コン
トローラ毎に収集されたデータを突き合わせた詳細な情
報を取得することができなかった。
【0012】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、建設機械内の各コントローラ毎に収集された
データを突き合わせた詳細な情報を、煩雑な通信処理を
要することなく容易に取得できるようにすることを第1
の解決課題とするものである。
【0013】さて建設機械は、機種、車格、仕向地など
により、搭載される電子制御装置たるコントローラの種
類が異なる。
【0014】このため或るコントローラでは所定の通信
プロトコルに従ったフレーム信号を送受信できるが、他
の異なるコントローラでは上記所定の通信プロトコルに
従ったフレーム信号を送受信できないといった事態が生
じる。
【0015】このように通信プロトコルの仕様が異なる
複数のコントローラが建設機械内に混在する場合は、各
コントローラ間でのシリアル通信は事実上不可能とな
る。
【0016】そこで従来は図4に示す態様で各コントロ
ーラ間でデータの送受信が行われていた。
【0017】同図4に示すように建設機械のキャブ(運
転室)内には、ポンプコントローラ3とモニタ(表示用
コントローラ)4とが設けられている。
【0018】ポンプコントローラ3には各種センサ群2
3、アクチュエータ群33が接続されており、操作レバ
ーの操作位置を示す信号等の各種検出信号を入力し、油
圧ポンプの斜板を駆動する斜板駆動用アクチュエータ等
に対して各種駆動信号を出力する。モニタ4は表示画面
と各種スイッチが設けられたコントローラであり、スイ
ッチ操作によって建設機械が行う各種作業の中から所望
する作業モードが選択指示されるとともに、表示画面上
に運転に必要な情報が表示される。
【0019】ポンプコントローラ3とモニタ4は、所定
の通信プロトコルAに従って通信が行われるシリアル通
信回線11によって接続されており、シリアル通信回線
11上でフレーム信号が伝送されることによってポンプ
コントローラ3とモニタ4との間でデータの授受が行わ
れる。よってモニタ4の表示画面にはポンプコントロー
ラ3に接続されたセンサ群23で検出され、あるいはア
クチュエータ群33に対して出力されるべきデータの内
容が表示される。
【0020】これに対して建設機械のキャブ外にはエン
ジンコントローラ5が設けられている。
【0021】エンジンコントローラ5には各種センサ群
25、アクチュエータ群35が接続されており、燃料ダ
イヤル(目標エンジン回転数設定手段)40で操作、設
定されたスロットル位置を示す第1のスロットル信号S
D等の各種検出信号を入力し、エンジンに燃料を供給す
る燃料供給用アクチュエータ(たとえばガバナを駆動す
るモータ)等に対して各種駆動信号を出力する。
【0022】エンジンコントローラ5は、上記通信プロ
トコルAとは異なる通信プロトコルBに従ってシリアル
通信が行われる仕様のコントローラである。
【0023】よってポンプコントローラ3とエンジンコ
ントローラ5との間で直接に双方向のシリアル通信を行
うことはできない。
【0024】このためポンプコントローラ3とエンジン
コントローラ5との間に信号の種類毎に並列に信号線を
設け、パラレル通信によりデータの授受を行うようにし
ている。したがって信号の種類に応じた数の信号線を用
意する必要がある。しかもデータの種類としてはコント
ローラ3、4間でアナログ信号として伝送されるか、オ
ン、オフの信号として入出力されるものに限られる。
【0025】こうしたデータの入出力に制限があるた
め、ポンプコントローラ3とエンジンコントローラ5と
の間では最低限必要なデータしか授受が行われない。
【0026】すなわち上記第1スロットル信号SDは信
号線92を介してエンジンコントローラ5のA/D入力
端子に入力されるとともに、ポンプコントローラ3のA
/D入力端子に入力される。
【0027】そしてポンプコントローラ3のD/A出力
端子からエンジンコントローラ5のA/D入力端子に向
けて第2スロットル信号が伝送される。第2スロットル
信号とは、オートデセル信号、オーバーヒート信号、自
動暖気信号など、ポンプコントローラ3で取得されたデ
ータに従って生成され、エンジンコントローラ5に与え
られるエンジン回転指令信号のことである。たとえばオ
ートデセル信号とは、操作レバーが中立位置になったと
きにエンジンの回転数を低回転数まで下げることを指示
するエンジン回転指令信号のことである。
【0028】エンジンコントローラ5では第1スロット
ル信号SDと第2スロットル信号とが比較され小さい値
(エンジン目標回転数が小さい方)を示すスロットル信
号に従って上記燃料供給用アクチュエータが駆動制御さ
れる。
【0029】これに対してエンジン1とモニタ4との間
は、信号線によって接続されていない。
【0030】エンジンコントローラ5でエンジンに関す
る異常(故障)のデータの取得された場合、たとえばエ
ンジンの回転数の異常な上昇、冷却水の温度の異常な上
昇等の異常が発生した場合には、コーション用信号線1
7を介してモニタ4とは別に配置されたコーションラン
プ群16の対応するランプが点灯される。
【0031】よってコーションランプ群16の点灯状態
によってエンジンの異常についての警告内容をオペレー
タは認識することができる。しかしモニタ4の表示画面
上ではエンジンの稼働状態を常時監視することはできな
い。
【0032】またモニタ4の表示画面に油圧ポンプの状
態は表示されるもののエンジンの状態は表示されないた
め建設機械内のすべての機器についての情報を一括して
管理することはできない。
【0033】さらにはコーションランプ群16専用の信
号線17を新たに設ける必要がある。このためハーネス
類が増加して部品点数の増加、コスト増大を招来する。
【0034】さらにはモニタ4からエンジンコントロー
ラ5に対して直接データを送信できずポンプコントロー
ラ3から限られたアナログデータ(第2スロットル信
号)しか送信できないため、エンジンの制御の精度がよ
くないという問題点があった。
【0035】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、上述した第1の解決課題に加えて、通信プロ
トコルの仕様の異なるコントローラが混在している建設
機械であっても、各コントローラ相互間でシリアル通信
を可能ならしめることによって、エンジン等各種機器の
制御の精度を向上させるとともに、信号線(ハーネス
類)の数の増加を招かないようにすることを第2の解決
課題とするものである。
【0036】さて建設機械の点検、整備のサービスを行
う上で、そのエンジンのオーバーホールの時期を正確に
予測することは、きわめて重要である。
【0037】これは、オーバーホールの時期を正確に予
測することができれば、適切な時期に施されるメンテナ
ンスによりエンジンの大破などの重大な事故を未然に防
止することができるからである。また、オーバーホール
の時期を正確に予測することができれば、計画的な整備
が可能となる。つまり、配車計画などの生産計画を正確
に立てることができたり、オーバーホールに必要な部品
を必要な時期に準備することができたり、整備員の管理
が容易になったりするなどの利点が得られる。
【0038】しかしながら、建設機械は、その使用環
境、個々のユーザの操作いかんによって、そのエンジン
の稼働状況は大きく異なり、同一の機種の同一の型式の
エンジンであっても、オーバーホールが必要となる時期
は、大きく異なる。一義的にエンジンのオーバーホール
時期を定めることはできない。
【0039】したがって、個々の建設機械、個々のエン
ジンそれぞれについて、そのオーバーホール時期、つま
りエンジンの寿命を正確に予測することが要請される。
【0040】エンジンの寿命は、エンジンにそれまでに
加えられた被害量、つまりエンジンにかかる負荷の累積
に応じて定まると考えられる。
【0041】しかしながら、このエンジンに加えられた
被害量を数値化することは、実際には困難であり、従来
は、エンジンに加えられた被害量を、その時々のエンジ
ンの稼働状況から間接的に数値化せんとする試みがなさ
れていた。
【0042】すなわち、従来にあっては、サービスツー
ルによって定期的にエンジンの稼働状況を記録し、これ
と、予め設定された限界値とを比較することでオーバー
ホール時期であると判断していた。たとえば、バルブク
リアランスを実際に計測し、この計測値と、ショップマ
ニュアルで指示されている限界値とを比較し、計測値が
限界値を超えた時点で、オーバーホール時期であると判
断するようにしていた。また、エンジンの音を聞き分
け、異音が出ていれば、オーバーホールの時期であると
判断するようにしていた。
【0043】しかし、こうしたその時々のエンジンの稼
働状況は、それまでにエンジンに加えられた被害量を必
ずしも正確に示すものではなく、また、オーバーホール
時期に達したかどうかの判断も整備員の熟練、経験に依
存する部分が大きい。このため、オーバーホールの時期
の予測は必ずしも正確になされているとは言い難い。
【0044】また、こうしたその時々のエンジンの稼働
状況だけではなく、エンジンのデータ(例えばエンジン
の馬力)を、長い期間収集し、その経時的な変化から、
オーバーホール時期を判断するという試みもなされてい
る。
【0045】しかし、エンジンに実際に加えられた被害
量を、こうした時系列的なデータから数値化して、エン
ジンの寿命を判断することは難しい。つまり、エンジン
が一定の負荷で連続して運転されていれば(たとえば、
常に定格点で運転されていれば)、被害量は時間に比例
して増加するものとして被害量を比較的容易に予測する
ことはできるものの、エンジンの負荷が時間の経過に伴
って変動する場合に、その被害量を数値化することは困
難である。このため、オーバーホール時期に達したかど
うかの判断はいきおい整備員の熟練、経験に依存するこ
とになっていた。
【0046】さらにエンジンに実際に加えられた被害量
を演算式から求め数値化し、求めた被害量を基準値(オ
ーバーホール時期になったか否かを判断するしきい値)
と比較することでオーバーホール時期を判断するという
発明が、特開平6−10748号公報に開示されてい
る。
【0047】この発明は、所定運転時間毎にエンジント
ルクカーブの定格点での燃料消費量と実際の燃料消費量
との比率を演算式から求め、この比率からエンジンに加
えられた被害量を数値化するというものである。
【0048】しかし上記従来技術の判断にしたがってエ
ンジンをオーバーホールしてみると、実際には予寿命が
十分あることが多い。逆にオーバーホール時期に達して
いないとの判断にしたがってエンジンをオーバーホール
しないまま稼働し続けてエンジンの破損をきたすことが
ある。このように従来技術にあってはエンジンの寿命予
測の的中率は低いのが実状である。
【0049】以上のように従来のオーバーホール時期の
予測方法は、整備員の熟練度によって異なることがある
ので、正確さに欠けるものであった。また被害量を数値
化する試みもなされているがエンジン全体の被害量を一
律に数値化して判断するというものであり、正確さに欠
けるものであった。すなわちエンジンの構成する部品に
は、たとえば回転変動に弱い部品(摩耗が進行し易い部
品)もあれば、大きな回転変動に強い部品(摩耗が進行
しにくい部品)もあり、部品の種類ごとに寿命が異な
る。よって一律にエンジン全体の被害量を数値化するこ
とはできない。本発明は、こうした実状に鑑みてなされ
たものであり、エンジンに加えられた被害量を正確に数
値化することによって、エンジンの寿命を、熟練を要す
ることなく、自動的かつ正確に予測できるようにするこ
とを第3の解決課題とするものである。
【0050】エンジンと同様にエンジンによって作動さ
れる油圧ポンプまたは油圧モータ(以下油圧ポンプ等)
のオーバーホールや修理の時期の予測も困難である。
【0051】現在行われている方法は、油圧ポンプ等の
オーバーホール時間を、経験的な数値としてたとえば1
万時間と予め定めておき、エンジンのサービスメータの
値が上記オーバーホール時間に達した時点でオーバーホ
ールを実施するというものである。
【0052】しかし上記方法にしたがって油圧ポンプ等
をオーバーホールしてみると、実際には構成部品に大き
な劣化は進行しておらず予寿命が十分あることが多い。
つまり整備員が無駄な分解、点検を行うことによって経
済的な損失が招来する。逆にオーバーホール時期に達し
ていないとの判断にしたがって油圧ポンプ等をオーバー
ホールしないまま稼働し続けて油圧ポンプ等の破損をき
たすことがある。油圧ポンプ等は高価な部品で構成され
ているため破損が生じるとその経済的な損失は大きい。
【0053】このように従来技術にあっては油圧ポンプ
等の寿命予測の的中率は低いのが実状である。また油圧
ポンプ等全体の寿命を一律に定めるというものであり、
正確さに欠けるものであった。すなわち油圧ポンプ等を
構成する部品には、たとえばエンジンの負荷の影響を大
きく受ける部品もあれば、油温の影響を大きく受ける部
品もあり、部品の種類ごとに寿命に影響を与える要因が
異なる。よって一律に油圧ポンプ等全体の寿命を定める
ことはできない。
【0054】本発明は、こうした実状に鑑みてなされた
ものであり、油圧ポンプまたは油圧モータの寿命を、自
動的かつ正確に予測できるようにすることを第4の解決
課題とするものである。
【0055】さて鉱山などの広域作業現場では、油圧シ
ョベルは、ダンプトラックに掘削した土砂等を積み込む
積込み作業を行う。
【0056】広域作業現場を管理、監視する監視局にあ
っては、稼働中の複数の油圧ショベルの作業量を管理情
報として取得することが、生産管理計画を立てる上で重
要となる。
【0057】油圧ショベルの時間当たりの作業量V(m
3/h)は下記(1)式によって理論的に求められる。
【0058】 V=Qv・(3600/St)・α・(1/β) …(1) ただし、Qvはバケット容量(m3)であり、Stは積込
み作業のサイクルタイム(sec)であり、αは稼働率
であり、βは積込み占有率である。
【0059】ここで上記稼働率α、積込み占有率βの算
出は、オペレータの報告に基づき行われている。すなわ
ち1日の作業を終えると油圧ショベルのオペレータは1
日のサービスメータの積算時間を日報に記録する。サー
ビスメータはエンジンの稼働時間を積算するものであ
る。同様にダンプトラックのオペレータは1日に積み込
まれた土砂の量、排土した回数を日報に記録する。そし
てこれら日報に記録したデータを突き合わせることで稼
働率α、βを算出し時間当たりの作業量Vが求められ
る。
【0060】しかしオペレータの記録に頼るため上記作
業量Vの値は正確ではない場合が多い。しかもエンジン
の稼働時間の積算値から作業量Vを求めるために、たと
えばエンジンの暖気時間(ダンプ待ち時間)が長くその
分作業機が稼働している時間が短い作業態様の場合には
正確な稼働率αが得られず作業量Vを正確に算出するこ
とはできない。
【0061】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、いかなる作業態様であっても正確な稼働率α
を自動的にかつ正確に求めることによって建設機械の作
業量Vを精度よく取得することを第5の解決課題とする
ものである。
【0062】また上述した作業量Vの算出方法にあって
は、エンジンの稼働時間の積算値から作業量Vを求める
ために、たとえば走行している時間が長くその分作業機
を用いて実際に土砂を積み込んでいる時間が短い作業態
様の場合には正確な積込み占有率βが得られず作業量V
を正確に算出することはできない。
【0063】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、いかなる作業態様であっても正確な積込み占
有率βを自動的にかつ正確に求めることによって建設機
械の作業量Vを精度よく取得することを第6の解決課題
とするものである。
【0064】さて建設機械には、通常エンジンの稼働時
間を積算するサービスメータが備えられている。従来は
サービスメータの積算値を1日ごとに収集し、監視局側
で日付ごとにエンジン稼働時間を帯グラフで表した稼働
マップを作成し、油圧ショベルの稼働状態を把握するよ
うにしていた。
【0065】しかし稼働マップは単にエンジンが稼働し
ている時間を表すものでしかないため、エンジンのキー
スイッチがオンに投入されているにもかかわらずエンジ
ンが実際には稼働されていない待機時間、あるいはエン
ジンが稼働されているにもかかわらずブーム等の作業機
が実際には稼働されていない暖気時間(ダンプ待ち時
間)までも上記稼働マップからは把握することはできな
い。
【0066】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、建設機械の稼働状態をより正確に把握できる
ようにすることを第7の解決課題とするものである。
【0067】
【課題を解決するための手段、作用および効果】そこで
本発明の第1発明では上記第1の解決課題を達成するた
めに、所定の通信プロトコルに従って通信が行われるシ
リアル通信回線によって、建設機械内の複数の車体内コ
ントローラ間相互を通信自在に接続し、前記複数の車体
内コントローラ毎に取得されるデータに基づいて建設機
械に関する情報を管理するようにした建設機械の情報管
理装置において、前記建設機械内に、当該建設機械内の
情報を管理する情報管理用コントローラを設けるととも
に、前記建設機械の外部に、前記建設機械を含む少なく
とも1以上の建設機械に関する情報を管理する監視局を
設け、前記情報管理用コントローラを介して、前記建設
機械内のシリアル通信回線と前記監視局との間を相互に
通信自在に接続し、前記情報管理用コントローラは、前
記複数の車体内コントローラ毎に取得されるデータを収
集し、加工し、記憶するとともに、当該記憶されたデー
タを前記監視局に送信するようにしたことを特徴とす
る。
【0068】第1発明を図1を参照して説明する。
【0069】建設機械内には、複数の車体内コントロー
ラ6、7、4が設けられている。これら複数の車体内コ
ントローラ6、7、4間相互は、所定の通信プロトコル
に従って通信が行われるシリアル通信回線11によって
通信自在に接続されている。
【0070】そして建設機械内の情報を管理する情報管
理用コントローラ1が設けられる。また建設機械の外部
に、当該建設機械を含む少なくとも1以上の建設機械に
関する情報を管理する監視局19が設けられる。
【0071】そして情報管理用コントローラ1を介し
て、建設機械内のシリアル通信回線11と監視局19と
の間が相互に通信自在に接続される。
【0072】そこで情報管理用コントローラ1では、複
数の車体内コントローラ6、7、4毎に取得されるデー
タが収集され、加工され、記憶される。そして記憶され
たデータが監視局19に送信される。
【0073】したがって上記特開平6−330539号
公報記載の発明を適用した場合のように、複数のコント
ローラ6、7、4それぞれで取得されたデータをコント
ローラ6、7、4毎に設けられた記憶部に記憶させ、各
コントローラ6、7、4毎にデータを監視局19に送信
しなければならないという煩雑な通信処理は不要とな
る。すなわち情報管理用コントローラ1に記憶されたデ
ータを一括して監視局19に送信するという簡易な通信
処理で済むという効果が得られる。
【0074】さらに情報管理用コントローラ1には、各
車体内コントローラ6、7、4毎のデータが収集され、
これらが突き合わせられ、加工されたデータが記憶され
る。よって情報管理用コントローラ1では、建設機械内
の各車体内コントローラ6、7、4毎のデータを突き合
わせた詳細な建設機械に関する情報が記憶される。たと
えば従来技術によれば燃料量とサービスメータ値を例に
とると、燃料量、サービスメータ値それぞれ単独のデー
タしか取得することができなかった。しかし本発明によ
れば、燃料量のデータとサービスメータ値のデータとを
突き合わせデータを加工することによりエンジンの稼働
時間と燃料消費量との関係を管理情報として取得するこ
とができる。
【0075】このため情報管理用コントローラ1に記憶
されたデータが一括して監視局19に送信されると、監
視局19側で上記詳細な建設機械に関する情報が容易に
取得される。監視局19側で一の建設機械に関するデー
タをあらためて加工し直して詳細な情報を生成する処理
を施す必要がない。
【0076】このため監視局19において、一ないしは
複数の建設機械に関する情報を、きわめて効率的に管理
できるという効果が得られる。
【0077】また第2発明では、上記第1の解決課題達
成のために、所定の通信プロトコルに従って通信が行わ
れるシリアル通信回線によって、建設機械内の複数の車
体内コントローラ間相互を通信自在に接続し、前記複数
の車体内コントローラ毎に取得されるデータに基づいて
建設機械に関する情報を管理するようにした建設機械の
情報管理装置において、前記建設機械内に、当該建設機
械内の情報を管理する情報管理用コントローラを設ける
とともに、前記建設機械の外部に、前記建設機械内の情
報を収集して記憶媒体に記憶させる情報収集手段を設
け、前記情報管理用コントローラを介して、前記建設機
械内のシリアル通信回線と前記情報収集手段との間を相
互に通信自在に接続し、前記情報管理用コントローラ
は、前記複数の車体内コントローラ毎に取得されるデー
タを収集し、加工し、記憶するとともに、当該記憶され
たデータを前記情報収集手段に送信するようにしたこと
を特徴とする。
【0078】第2発明を図1を参照して説明する。
【0079】建設機械内には、複数の車体内コントロー
ラ6、7、4が設けられている。これら複数の車体内コ
ントローラ6、7、4間相互は、所定の通信プロトコル
に従って通信が行われるシリアル通信回線11によって
通信自在に接続されている。
【0080】そして建設機械内の情報を管理する情報管
理用コントローラ1が設けられる。また建設機械の外部
に、建設機械内の情報を収集して記憶媒体に記憶させる
情報収集手段18(パーソナルコンピュータ、ICカー
ドライタ)が設けられる。
【0081】そして情報管理用コントローラ1を介し
て、建設機械内のシリアル通信回線11と情報収集手段
18との間が相互に通信自在に接続される。
【0082】そこで情報管理用コントローラ1では、複
数の車体内コントローラ6、7、4毎に取得されるデー
タが収集され、加工され、記憶される。そして記憶され
たデータが情報収集手段18に送信される。
【0083】したがって上記特開平7−30977号公
報記載の発明を適用した場合のように、複数のコントロ
ーラ6、7、4それぞれで取得されたデータをコントロ
ーラ6、7、4毎に設けられた記憶部に記憶させ、各コ
ントローラ6、7、4毎にデータをパーソナルコンピュ
ータにダウンロードしなければならないという煩雑な通
信処理は不要となる。すなわち情報管理用コントローラ
1に記憶されたデータを一括してパーソナルコンピュー
タ18に送信するという簡易な通信処理で済むという効
果が得られる。
【0084】さらに情報管理用コントローラ1には、各
車体内コントローラ6、7、4毎のデータが収集され、
これらが突き合わせられ、加工されたデータが記憶され
る。よって情報管理用コントローラ1では、建設機械内
の各車体内コントローラ6、7、4毎のデータを突き合
わせた詳細な建設機械に関する情報が記憶される。たと
えば従来技術によれば燃料量とサービスメータ値を例に
とると、燃料量、サービスメータ値それぞれ単独のデー
タしか取得することができなかった。しかし本発明によ
れば、燃料量のデータとサービスメータ値のデータとを
突き合わせデータを加工することによりエンジンの稼働
時間と燃料消費量との関係を管理情報として取得するこ
とができる。
【0085】このため情報管理用コントローラ1に記憶
されたデータが一括して情報収集手段18に送信される
と、情報収集手段18側で上記詳細な建設機械に関する
情報が容易に取得される。情報収集処理手段18側で
は、記憶媒体に記憶された建設機械に関するデータを加
工し直して詳細な情報を生成する処理を施す必要がな
い。
【0086】よって情報収集手段18としてパーソナル
コンピュータ18を使用する場合であって当該パーソナ
ルコンピュータ18にデータ加工用のソフトウエアが備
えられていない場合であっても、あるいはデータ加工処
理機能を有しないICカードライタ18を使用する場合
であっても、記憶媒体に記憶されたデータのみから建設
機械に関する詳細な情報を容易に取得することが可能と
なる。このように記憶媒体に記憶されたデータについて
の演算処理等が不要となるので保守、点検等のサービ
ス、管理等の作業をきわめて効率的に行うことができ
る。
【0087】また第3発明では、上記第2の解決課題達
成のために、所定の通信プロトコルに従って通信が行わ
れるシリアル通信回線によって、建設機械内の複数の車
体内コントローラ間相互を通信自在に接続し、フレーム
信号を前記複数の車体内コントローラ間で伝送させ、前
記複数の車体内コントローラ間でデータの送受信を行う
とともに、前記フレーム信号に前記複数の車体内コント
ローラ毎に取得されるデータを記述し、当該フレーム信
号に記述されたデータを読み取ることにより建設機械に
関する情報を収集するようにした建設機械の情報管理装
置において、前記建設機械内に、当該建設機械内の情報
を管理する情報管理用コントローラを設け、前記所定の
通信プロトコルとは異なる通信プロトコルに従って通信
が行われるシリアル通信回線に、前記複数の車体内コン
トローラとは異なる車体内コントローラを通信自在に接
続し、前記情報管理用コントローラを介して、前記建設
機械内の両シリアル通信回線同士を相互に通信自在に接
続し、前記情報管理用コントローラは、一方のシリアル
通信回線に接続された車体内コントローラと、他方のシ
リアル通信回線に接続された車体内コントローラとの間
でデータの送受信を行わせるとともに、一方のシリアル
通信回線上で伝送されるフレーム信号と他方のシリアル
通信回線上で伝送されるフレーム信号のそれぞれに記述
されたデータを読み取ることにより建設機械に関する情
報を収集するようにしたことを特徴とする。
【0088】第3発明を図3を参照して説明する。建設
機械内には、複数の車体内コントローラ3、4が設けら
れている。これら複数の車体内コントローラ3、4間相
互は、所定の通信プロトコルAに従って通信が行われる
シリアル通信回線11によって通信自在に接続されてい
る。このためフレーム信号が複数の車体内コントローラ
3、4間で伝送されることで、複数の車体内コントロー
ラ3、4間でデータの送受信が行われるとともに、フレ
ーム信号に複数の車体内コントローラ3、4毎に取得さ
れるデータが記述される。
【0089】そして建設機械内の情報を管理する情報管
理用コントローラ1が設けられる。一方上記所定の通信
プロトコルAとは異なる通信プロトコルBに従って通信
が行われるシリアル通信回線12に、上記複数の車体内
コントローラ3、4とは異なる車体内コントローラ5が
通信自在に接続されている。
【0090】そこで情報管理用コントローラ1を介し
て、建設機械内の両シリアル通信回線11、12同士が
相互に通信自在に接続される。
【0091】このため情報管理用コントローラ1では、
一方のシリアル通信回線11上で伝送されるフレーム信
号と他方のシリアル通信回線12上で伝送されるフレー
ム信号のそれぞれに記述されたデータを読み取ることに
より建設機械に関する情報が収集される。
【0092】すなわち通信プロトコルが同じ仕様(通信
プロトコルA)の各車体内コントローラ3、4毎のデー
タばかりではなく、異なる通信プロトコルBに従って通
信が行われる車体内コントローラ5で取得されるデータ
についても、情報管理用コントローラ1にまとめて収集
され、これらが突き合わせられ、加工されたデータが記
憶される。よって情報管理用コントローラ1では、建設
機械内の各車体内コントローラ3、4、5毎のデータを
突き合わせた詳細な建設機械に関する情報が記憶され
る。
【0093】よって本第3発明においても第1発明、第
2発明と同様の効果が得られる。
【0094】さらに第3発明によれば、情報管理用コン
トローラ1を介して、一方のシリアル通信回線11に接
続された車体内コントローラ3、4と、他方のシリアル
通信回線12に接続された車体内コントローラ5との間
でデータの送受信が行われる。
【0095】よってモニタ4からエンジンコントローラ
5に対して直接ディジタルデータをシリアル送信するこ
とが可能となり、エンジンの制御の精度が向上する。
【0096】また従来はデータの入出力の制限があるた
めにデータの授受が行われていなかったエンジンコント
ローラ5とモニタ4との間も、2本のシリアル通信回線
11、12だけでハーネス類の増加を招くことなく容易
にシリアル通信を行うことができる。またエンジンコン
トローラ5からポンプコントローラ3に対してもデータ
を2本のシリアル通信回線11、12だけでハーネス類
の増加を招くことなく送信することができる。
【0097】このように本第3発明によれば、通信プロ
トコルの仕様の異なるコントローラが混在している建設
機械であっても、各コントローラ3、4、5相互間でシ
リアル通信が可能となる。このためエンジン等各コント
ローラの制御対象の各種機器の制御の精度が向上する。
また信号線(ハーネス類)の数の増加を招くことなく車
両内で通信を行うことができる。
【0098】また第4発明は、第3の解決課題を達成す
るために、建設機械のエンジンの稼働時に値が変化する
稼働パラメータのデータを収集し、この稼働パラメータ
のデータに基づきエンジンを構成する部品の種類毎に寿
命を演算し該演算した部品の種類毎の寿命の情報を管理
する建設機械の情報管理装置において、エンジンのトル
クまたはエンジンの回転数を各レベルに分割し、前記稼
働パラメータの値が各レベルに入った頻度を各レベル毎
に一定時間が経過するまで積算する負荷頻度積算手段
と、エンジンの回転数の変動幅を各レベルに分割し、前
記稼働パラメータの値が各レベルに入った頻度を各レベ
ル毎に一定時間が経過するまで積算する回転変動幅頻度
積算手段と、エンジンのトルクの変動軌跡またはエンジ
ンの回転数の変動軌跡を各軌跡に分類し、前記稼働パラ
メータの値が各軌跡に沿って変動した頻度を各軌跡毎に
一定時間が経過するまで積算する変動軌跡頻度積算手段
と、部品の種類毎に、前記負荷頻度積算手段、前記回転
変動幅頻度積算手段および前記変動軌跡頻度演算手段の
いずれか1つまたは2以上の組み合わせを予め対応づけ
ておき、部品の種類毎に、対応する1または2以上の頻
度演算手段から得られた積算値に基づいて寿命を演算す
る寿命演算手段とを具えたことを特徴とする。
【0099】第4発明によれば、図6に示すようにエン
ジンを構成する部品PTの種類毎に、負荷頻度積算手段
M1、回転変動幅頻度積算手段M2および変動軌跡頻度演
算手段M3のいずれか1つまたは2以上の組み合わせが
予め対応づけられている。
【0100】負荷頻度演算手段M1では、図10に示す
ように、エンジンのトルクTまたはエンジンの回転数N
eが各レベルBijに分割され、稼働パラメータT、Neの
値が各レベルBijに入った頻度nijが各レベルBij毎に
一定時間τが経過するまで積算される。
【0101】また回転変動幅頻度演算手段M2では、図
12に示すようにエンジンの回転数Neの変動幅ΔNeが
各レベルBijに分割され、稼働パラメータΔNeの値が
各レベルBijに入った頻度nijが各レベルBij毎に一定
時間τが経過するまで積算される。
【0102】また変動軌跡頻度積算手段M3では、図1
4、図15に示すようにエンジンのトルクTの変動軌跡
またはエンジンの回転数Neの変動軌跡uが各軌跡Bij
に分類され、稼働パラメータT、Neの値が各軌跡Bij
に沿って変動した頻度nijが各軌跡Bij毎に一定時間τ
が経過するまで積算される。
【0103】そして部品の種類毎に、対応する1または
2以上の頻度演算手段M1、M2、M3から得られた積算
値に基づいて寿命が演算される。このため各部品毎の寿
命からエンジンの寿命を正確に求めることができる。
【0104】このように第4発明は、エンジンの構成す
る部品には、たとえば回転変動に弱い部品(摩耗が進行
し易い部品)もあれば、大きな回転変動に強い部品(摩
耗が進行しにくい部品)もあり、部品の種類ごとに寿命
が異なるという点に着目してなされたものである。そし
て部品の種類毎に、異なる組み合わせの頻度積算手段M
1、M2、M3を用いて被害量の評価を行い部品の種類毎
に寿命を定めるようにしたものである。なお図6に示す
ように「部品PT」は、各区分(1)、(2)、(3)
に対応する「部品群PT1、PT2、PT3」であって
もよい。よって本発明によればエンジン全体の被害量を
正確に数値化することができ、エンジンの寿命が正確に
求められる。そしてこうして求められたエンジンの寿命
の正確な情報を建設機械毎に管理することができる。ま
た従来のようにエンジンの寿命を判断するのに熟練を要
することもない。また第4発明としてはエンジンを構成
する部品の種類毎の寿命の情報を収集し管理するにとど
めてもよい。この場合にはエンジンを構成する部品の種
類毎に正確な寿命の情報を取得することができるという
効果が得られる。
【0105】また第5発明は、第4の解決課題を達成す
るために、建設機械のエンジンの稼働時に値が変化する
稼働パラメータのデータを収集し、この稼働パラメータ
のデータに基づきエンジンが駆動されるに応じて作動す
る油圧ポンプまたは油圧モータの寿命を演算し該演算し
た油圧ポンプまたは油圧モータの寿命の情報を管理する
建設機械の情報管理装置において、前記油圧ポンプまた
は油圧モータにかかる負荷を、一定時間が経過するまで
逐次計測し、計測した逐次の負荷値に基づいて、前記油
圧ポンプまたは油圧モータを構成する軸受け部品の寿命
を演算する軸受け部品寿命演算手段と、前記油圧ポンプ
の吐出圧油または油圧モータの作動油の温度を、一定時
間が経過するまで逐次計測し、計測した逐次の温度値に
基づいて、前記油圧ポンプまたは油圧モータを構成する
圧油シール部品の寿命を演算する圧油シール部品寿命演
算手段と、前記各部品寿命演算手段から得られた各寿命
値に基づいて前記油圧ポンプまたは油圧モータの寿命を
演算する寿命演算手段とを具えたことを特徴とする。
【0106】第5発明によれば、図19に示すように油
圧ポンプまたは油圧モータにかかる負荷Tが、一定時間
τが経過するまで逐次(Δt)計測され、図20に示す
ように計測した逐次の負荷値Tに基づいて、油圧ポンプ
または油圧モータを構成する軸受け部品の寿命(ランク
S、A、B、C)が演算される。
【0107】そして油圧ポンプの吐出圧油または油圧モ
ータの作動油の温度Rtが、一定時間τが経過するまで
逐次計測され、図24に示すように計測した逐次の温度
値Rtに基づいて、油圧ポンプまたは油圧モータを構成
する圧油シール部品の寿命(ランクS、A、B、C)が
演算される。
【0108】そして各寿命値に基づいて油圧ポンプまた
は油圧モータの寿命が演算される。
【0109】本発明は、油圧ポンプ等を構成する部品に
は、たとえばエンジンの負荷の影響を大きく受ける部品
もあれば、油温の影響を大きく受ける部品もあり、部品
の種類ごとに寿命に影響を与える要因が異なるという点
に着目してなされたものである。そして油圧ポンプ等の
寿命は、負荷を要因とする軸受け部品の寿命によって主
に定まる。これを作動油温度を要因とするオイルシール
部品の寿命によって補正する。この補正により油圧ポン
プ等の寿命が高精度に求められる。そしてこうして求め
られた油圧ポンプ等の寿命の正確な情報を建設機械毎に
管理することができる。
【0110】また第6発明は、第5の解決課題を達成す
るために、作業機を備えた建設機械の作業量を演算し該
演算した作業量の情報を管理する建設機械の情報管理装
置において、前記作業機が稼働されている時間を計時す
る計時手段と、前記計時手段で計時された時間と、建設
機械の計画稼働時間とに基づいて前記作業量を演算する
作業量演算手段とを具えたことを特徴とする。
【0111】第6発明によれば、図26に示すように作
業機が稼働されている時間SMR3が計時される。そし
て計時された時間SMR3と、建設機械の計画稼働時間
SMR0とに基づいて稼働率αが求められ作業量Vが演
算される。
【0112】本発明によれば、オペレータの記録に頼る
ことなく作業量Vの値が自動的に正確に得られる。作業
機が稼働されている稼働時間の積算値SMR3から作業
量Vを求めるようにしているために、図25に示すよう
にたとえばエンジンの暖気時間(ダンプ待ち時間)が長
くその分作業機が稼働している時間が短い作業態様の場
合であっても正確な稼働率αが得られ作業量Vを正確に
算出することができる。
【0113】また第7発明は、第6の解決課題を達成す
るために、作業機と、旋回体と、走行体とを備えた建設
機械の作業量を演算し該演算した作業量の情報を管理す
る建設機械の情報管理装置において、前記作業機が操作
された頻度または操作された時間を一定時間が経過する
まで積算する作業機積算手段と、前記旋回体が操作され
た頻度または操作された時間を一定時間が経過するまで
積算する旋回体積算手段と、前記走行体が操作された頻
度または操作された時間を一定時間が経過するまで積算
する走行体積算手段と、前記作業機積算手段で積算され
た作業機積算値と、前記旋回体積算手段で積算された旋
回体積算値と、前記走行体積算手段で積算された走行体
積算値との比率によって前記作業量を演算する作業量演
算手段とを具えたことを特徴とする。
【0114】第7発明によれば、図30に示すように、
作業機が操作された頻度または操作された時間n′wが
一定時間が経過するまで積算される。また旋回体が操作
された頻度または操作された時間n′sが一定時間が経
過するまで積算される。
【0115】また走行体が操作された頻度または操作さ
れた時間n′tが一定時間が経過するまで積算される。
【0116】そして作業機積算値n′wと、旋回体積算
値n′sと、走行体積算値n′tとの比率が図30に示す
ように求められる。そしてこの比率から占有率βが求め
られ作業量Vが演算される。
【0117】本発明によれば、たとえば走行している時
間が長くその分作業機を用いて実際に土砂を積み込んで
いる時間が短い作業態様の場合であっても、正確な積込
み占有率βを得ることができ作業量Vを正確に算出する
ことができる。
【0118】また第8発明は、第7の解決課題を達成す
るために、スイッチ手段に応じて電源がオンされ、エン
ジンを駆動源として作動する作業機を備えた建設機械の
稼働状態の情報を管理する建設機械の情報管理装置にお
いて、前記スイッチ手段がオンされている時間を計時す
る第1の計時手段と、前記エンジンが稼働されている時
間を計時する第2の計時手段と、前記作業機が稼働され
ている時間を計時する第3の計時手段と、前記第1、第
2および第3の計時手段で計時された時間の差分値を求
め、当該差分値に基づいて建設機械の稼働状態の情報を
収集する稼働情報収集手段とを具えたことを特徴とす
る。
【0119】第8発明によれば、図25に示すように第
1の計時手段SM1によってスイッチ手段がオンされて
いる時間SMR1が計時される。
【0120】また第2の計時手段SM2によってエンジ
ンが稼働されている時間SMR2が計時される。
【0121】また第3の計時手段SM3によって作業機
が稼働されている時間SMR3が計時される。そして第
1、第2および第3の計時手段SM1、SM2、SM3で
計時された時間SMR1、SMR2、SMR3の差分値が
求められ、当該差分値に基づいて建設機械の稼働状態の
情報が収集される。
【0122】本発明によれば、単なるエンジンの稼働時
間のみならず、エンジンのキースイッチがオンに投入さ
れているにもかかわらずエンジンが実際には稼働されて
いない待機時間、あるいはエンジンが稼働されているに
もかかわらずブーム等の作業機が実際には稼働されてい
ない暖気時間(ダンプ待ち時間)についても把握するこ
とができる。このため建設機械の稼働状態を従来より
も、より正確に管理、監視することが可能となる。
【0123】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明に係る
建設機械の情報管理装置の実施の形態について説明す
る。
【0124】図1は建設機械の車体内の構成を示すブロ
ック図である。なお図2に示す実施形態では建設機械と
してフロント部分とリア部分にそれぞれエンジンを備え
た油圧ショベルを想定している。しかし建設機械であれ
ば任意のものに本発明は適用可能である。
【0125】同図1に示すように、建設機械の車体内に
は、複数の車体内コントローラ6、7、4が設けられて
いる。
【0126】車体内コントローラ6は、フロントエンジ
ンおよび作業機を駆動制御するフロントエンジン・作業
機用コントローラである。
【0127】コントローラ6には各種センサ群26、ア
クチュエータ群36が接続されている。センサ群26と
しては、燃料ダイヤル(フロントエンジン目標回転数設
定手段)で操作、設定されたスロットル位置を示すスロ
ットル信号を検出するセンサ、フロントエンジンの実際
の回転数を検出するセンサ、フロントエンジンを冷却す
るクーラント(冷却水)の温度を検出するセンサ、燃料
量(燃料残量)を検出するセンサ、サービスメータ(フ
ロントエンジンの稼働時間)を検出するセンサ、作業機
を操作する操作レバーの操作位置をパイロット圧の圧力
として検出するセンサ、作業機の油温を検出するセンサ
などである。
【0128】アクチュエータ群36としては、フロント
エンジンに燃料を供給する燃料供給用アクチュエータ
(たとえばガバナを駆動するモータ)、作業機を駆動す
る油圧アクチュエータ(油圧シリンダ、油圧モータ)に
圧油を供給する操作弁(流量制御弁)に設けられた電磁
ソレノイドなどである。
【0129】コントローラ6は、フロントエンジンおよ
び作業機に設けられたセンサ群26から各種検出信号を
入力し、フロントエンジンおよび作業機に設けられたア
クチュエータ群36に対して各種駆動信号を出力する。
【0130】車体内コントローラ7は、リアエンジンを
駆動制御するリアエンジン用コントローラである。
【0131】コントローラ7には各種センサ群27、ア
クチュエータ群37が接続されている。センサ群27と
しては、燃料ダイヤル(リアエンジンの目標回転数設定
手段)で操作、設定されたスロットル位置を示すスロッ
トル信号を検出するセンサ、リアエンジンの実際の回転
数を検出するセンサ、リアエンジンを冷却するクーラン
ト(冷却水)の温度を検出するセンサ、サービスメータ
(リアエンジンの稼働時間)を検出するセンサなどであ
る。
【0132】アクチュエータ群37としては、リアエン
ジンに燃料を供給する燃料供給用アクチュエータ(たと
えばガバナを駆動するモータ)などである。
【0133】コントローラ7は、リアエンジンに設けら
れたセンサ群27から各種検出信号を入力し、リアエン
ジンに設けられたアクチュエータ群37に対して各種駆
動信号を出力する。
【0134】車体内コントローラ4は表示画面と各種ス
イッチが設けられた既設モニタパネルである。
【0135】モニタパネル4はスイッチの操作位置に応
じた信号を入力し、表示画面に画像を表示するように表
示制御用アクチュエータに対して駆動信号を出力する。
【0136】たとえばモニタパネル4の作業モード選択
スイッチが選択操作されることによって建設機械が行う
各種作業の中から所望する作業モードを示す信号が入力
される。
【0137】これらコントローラ6、7、4間の相互
は、所定の通信プロトコルAに従って通信が行われるシ
リアル通信回線11によって通信自在に接続されてい
る。
【0138】したがって図2に示すように、コントロー
ラ4とコントローラ7との間を、シリアル通信回線11
のバイパスケーブル11′によって接続することによ
り、通信プロトコルAの車体内ネットワークが単独で構
成される。
【0139】すなわちシリアル通信回線11上に上記通
信プロトコルAのフレーム信号が伝送される。するとフ
レーム信号が各コントローラ4、6、7…に伝送されフ
レーム信号に記述されたデータに従い各コントローラ
4、6、7…に接続されたアクチュエータに駆動信号が
出力されこれらアクチュエータが駆動制御されるととも
に、各コントローラ4、6、7…に接続されたセンサで
検出された検出データが取得されフレーム信号に記述さ
れる。
【0140】フレーム信号のデータ構造は、使用される
プロトコルにより異なるが、たとえば要求元のコントロ
ーラのIDを示すデータ、要求先のコントローラのID
を示すデータ、要求内容を示すデータとからなるデータ
構造である。
【0141】このようにフレーム信号が複数のコントロ
ーラ4、6、7間で伝送されることで、複数のコントロ
ーラ4、6、7間でデータの送受信が行われるととも
に、フレーム信号に複数のコントローラ4、6、7毎に
取得されるデータが記述される。
【0142】たとえばモニタパネル4で作業モードとし
て負荷の大きい作業を示す重掘削モードがスイッチによ
り選択指示されると、この重掘削モードを示すデータ
が、上記フレーム信号に記述されてフロントエンジン・
作業機用コントローラ6、リアエンジン用コントローラ
7にシリアル通信回線11を介して送信される。
【0143】このためコントローラ6では、フレーム信
号が受信され、記述された重掘削モードを示すデータが
読み取られる。そして重掘削モードに対応した目標エン
ジン回転数となるようにフロントエンジンの燃料供給用
アクチュエータが駆動制御される。同様にしてコントロ
ーラ7においても受信されたフレーム信号に記述された
重掘削モードを示すデータが読み取られ、重掘削モード
に応じた目標回転数となるようにリアエンジンが駆動制
御される。
【0144】一方リアエンジン用コントローラ7で、た
とえばクーラントの水温の異常な上昇が検出されると、
このクーラント水温を示すデータが上記フレーム信号に
記述されてフロントエンジン・作業機用コントローラ
6、モニタパネル4にシリアル通信回線11を介して送
信される。
【0145】このためモニタパネル4では、フレーム信
号が受信され、記述されたクーラント水温を示すデータ
が読み取られる。そしてリアエンジンで異常が発生(ク
ーラント水温異常)したという内容の表示が表示画面上
になされる。
【0146】またフロントエンジン・作業機用コントロ
ーラ6においても上記フレーム信号を受信することによ
り、リアエンジンの異常に対応したフロントエンジンお
よび作業機の制御を行うことができる。
【0147】建設機械の車体内には、建設機械内の情報
を管理する情報管理用コントローラ1が設けられてい
る。
【0148】この情報管理用コントローラ1は、建設機
械が製造された後に、図2に示すシリアル通信回線11
のバイパスケーブル11′を外すことによって、既存の
車体内ネットワークに追加することができる。
【0149】また図1に示すように建設機械の製造時点
からコントローラ4、5、6と情報管理用コントローラ
1とをシリアル通信回線11によって相互に接続してお
くこともできる。
【0150】一方建設機械の車体内には、上記通信プロ
トコルAとは異なる通信プロトコルBに従って通信が行
われる仕様の車体内コントローラ2が設けられている。
【0151】車体内コントローラ2は、表示画面と各種
スイッチが設けられたディスプレイである。
【0152】情報管理用モニタ2はスイッチの操作位置
に応じた信号を入力し、表示画面に画像を表示するよう
に表示制御用アクチュエータに対して駆動信号を出力す
る。
【0153】情報管理用モニタ2は、通信プロトコルB
のシリアル通信回線12を介して情報管理用コントロー
ラ1に接続されている。他のコントローラをシリアル通
信回線12に接続してもよい。よってシリアル通信回線
12上を、通信プロトコルBに従ったデータ構造のフレ
ーム信号が伝送される。
【0154】情報管理用コントローラ1には、モニタリ
ング用センサ群21が接続されている。
【0155】モニタリング用センサ群21は、たとえば
エンジンの油温を検出するセンサ、PTO軸の油温を検
出するセンサ、可変容量型油圧ポンプの吐出圧を検出す
るセンサ、固定容量型油圧ポンプの吐出圧を検出するセ
ンサなど、他のコントローラ4、6、7には接続されて
いないセンサのことである。また情報管理用コントロー
ラ1にはコンタミセンサ9がコンタミアンプ8を介して
接続されている。
【0156】コンタミセンサ9では、減速機内の作動油
の粉塵の量がアナログ信号として検出されコンタミアン
プ8により増幅されて情報管理用コントローラ1に入力
される。
【0157】情報管理用コントローラ1には、RS−2
32Cなどのインターフェース13を介してサービスツ
ール18が接続されている。
【0158】サービスツール18は、後述するように情
報管理用コントローラ1に記憶されたデータをダウンロ
ードすることによりデータを記憶媒体に記憶させる情報
収集手段のことである。たとえばICカードにデータを
書き込むICカードライタ、パーソナルコンピュータな
どである。
【0159】情報管理用コントローラ1には、上記シリ
アル通信回線12、無線通信回線14を介して監視局1
9が接続されている。通信ネットワーク12と無線通信
回線14との間で通信プロトコルが異なる場合には、所
要のゲートウエイでプロトコル変換が行われて、シリア
ル通信回線12と無線通信回線14との間を信号が伝送
される。
【0160】監視局19は、建設機械の外部に設けら
れ、複数の建設機械に関する情報を管理するものであ
る。
【0161】ここで情報管理用コントローラ1は、シリ
アル通信回線11上の通信プロトコルAのフレーム信号
を通信プロトコルBのデータ構造にプロトコル変換して
シリアル通信回線12にフレーム信号として伝送させる
とともに、シリアル通信回線12上の通信プロトコルB
のフレーム信号を通信プロトコルAのデータ構造にプロ
トコル変換してシリアル通信回線11にフレーム信号と
して伝送させる機能を備えている。また情報管理用コン
トローラ1では、シリアル通信回線11上のフレーム信
号に記述されたデータを読み取るとともに、シリアル通
信回線12上のフレーム信号に記述されたデータを読み
とり、これら読み取られたデータを収集して、加工し、
加工されたデータを所定のメモリに記憶する処理が行わ
れる。
【0162】したがって情報管理用コントローラ1を介
して、一方のシリアル通信回線11に接続されたコント
ローラ4、6、7と、他方のシリアル通信回線12に接
続されたコントローラ2との間でデータの送受信が行わ
れる。
【0163】よってたとえば通信プロトコルAの仕様の
コントローラ6から、異なるプロトコルBの仕様の情報
管理用モニタ2に対してディジタルデータをシリアル送
信することが可能となる。
【0164】また情報管理用コントローラ1では、一方
のシリアル通信回線11上で伝送されるフレーム信号と
他方のシリアル通信回線12上で伝送されるフレーム信
号のそれぞれに記述されたデータを読み取ることにより
建設機械に関する情報が収集される。
【0165】すなわち通信プロトコルが同じ仕様(通信
プロトコルA)の各コントローラ4、6、7毎のデータ
ばかりではなく、異なる通信プロトコルBに従って通信
が行われるコントローラ2で取得されるデータについて
も、情報管理用コントローラ1にまとめて収集され、こ
れらが突き合わせられ、加工されたデータが記憶され
る。よって情報管理用コントローラ1では、建設機械内
の各コントローラ4、6、7、10毎のデータを突き合
わせた詳細な建設機械に関する情報が記憶される。また
情報管理用コントローラ1に接続されたモニタリング用
センサ群21、コンタミセンサ9で検出されたデータが
さらに突き合わせられ詳細な建設機械に関する情報が生
成され記憶される。
【0166】ここで監視局19からデータを要求する信
号が無線通信回線14、シリアル通信回線12を介して
情報管理用コントローラ1に送信されると、情報管理用
コントローラ1は、当該コントローラ1に記憶されたデ
ータを、シリアル通信回線12、無線通信回線14を介
して監視局19に送信する処理を行う。
【0167】したがって上記特開平6−330539号
公報記載の発明を適用した場合のように、複数のコント
ローラ6、7、4それぞれで取得されたデータをコント
ローラ6、7、4毎に設けられた記憶部に記憶させ、各
コントローラ6、7、4毎にデータを監視局19に送信
しなければならないという煩雑な通信処理は不要とな
る。すなわち情報管理用コントローラ1に記憶されたデ
ータを一括して監視局19に送信するという簡易な通信
処理で済む。
【0168】さらに情報管理用コントローラ1には、各
コントローラ6、7、4毎のデータ(他のコントローラ
2、他のセンサ21、9毎に取得されたデータについて
も)が収集され、これらが突き合わせられ、加工された
データが記憶されている。つまり情報管理用コントロー
ラ1には、建設機械内のデータを突き合わせた詳細な建
設機械に関する情報が記憶されている。
【0169】このため情報管理用コントローラ1に記憶
されたデータが一括して監視局19に送信されると、監
視局19側で上記詳細な建設機械に関する情報が容易に
取得することができる。つまり監視局19側で一の建設
機械に関するデータをあらためて加工し直して詳細な情
報を生成する処理を施す必要がない。
【0170】このため監視局19において、各建設機械
から収集した複数の建設機械に関する情報を、きわめて
効率的に管理できる。
【0171】ここでサービスツール18がインタフェー
ス13を介して情報管理用コントローラ1に接続され、
サービスツールたとえばパーソナルコンピュータ18か
らデータを要求する信号がインターフェース13を介し
て情報管理用コントローラ1に送信されると、情報管理
用コントローラ1は、当該コントローラ1に記憶された
データを、インタフェース13を介してパーソナルコン
ピュータ18に送信する処理を行う。
【0172】したがって上記特開平7−30977号公
報記載の発明を適用した場合のように、複数のコントロ
ーラ6、7、4それぞれで取得されたデータをコントロ
ーラ6、7、4毎に設けられた記憶部に記憶させ、各コ
ントローラ6、7、4毎にデータをパーソナルコンピュ
ータにダウンロードしなければならないという煩雑な通
信処理は不要となる。すなわち情報管理用コントローラ
1に記憶されたデータを一括してパーソナルコンピュー
タ18に送信するという簡易な通信処理で済む。
【0173】さらに情報管理用コントローラ1には、各
コントローラ6、7、4毎のデータ(他のコントローラ
2、他のセンサ21、9毎に取得されたデータについて
も)が収集され、これらが突き合わせられ、加工された
データが記憶されている。つまり情報管理用コントロー
ラ1には、建設機械内のデータを突き合わせた詳細な建
設機械に関する情報が記憶されている。
【0174】このため情報管理用コントローラ1に記憶
されたデータが一括してパーソナルコンピュータ18に
送信されることで、パーソナルコンピュータ18側で上
記詳細な建設機械に関する情報を容易に取得することが
できる。つまりパーソナルコンピュータ18側では、記
憶媒体(ハードディスク等)に記憶された建設機械に関
するデータを加工し直して詳細な情報を生成する処理を
施す必要がない。
【0175】よってサービスツール18としてパーソナ
ルコンピュータ18を使用する場合であって当該パーソ
ナルコンピュータ18にデータ加工用のソフトウエアが
備えられていない場合であっても、あるいはデータ加工
処理機能を有しないICカードライタ18を使用する場
合であっても、記憶媒体に記憶されたデータのみから建
設機械に関する詳細な情報を容易に取得することが可能
となる。このように記憶媒体に記憶されたデータについ
ての演算処理等が不要となるので保守、点検等のサービ
ス、管理等の作業をきわめて効率的に行うことができ
る。
【0176】また図1に示す実施形態によれば、つぎの
ような効果が得られる。
【0177】すなわち図1のシリアル通信回線12自体
にまたはシリアル通信回線12に接続されたコントロー
ラ2等に何らかの異常が発生した場合を想定する。
【0178】この場合には、図2に示すように、異常が
あったシリアル通信回線12を情報管理用コントローラ
1とともに、シリアル通信回線11から切り離し、シリ
アル通信回線11にバイパスケーブル11′を取り付け
ることによって、通信プコトコルAからなる車体内ネッ
トワークを単独で構築することができる。
【0179】よって異常のあったシリアル通信回線12
による悪影響を受けることなく、コントローラ4、6、
7相互で正常に通信を継続することが可能となる。また
コントローラ4、6、7相互で正常に通信を継続してい
る間に、異常のあったシリアル通信回線12を修復する
ことが可能となる。
【0180】つぎに図3を参照して別の実施形態につい
て説明する。図3は図4に対応する実施形態である。図
3ではエンジンによって油圧ポンプを駆動し油圧ポンプ
から吐出された圧油を操作弁を介して、作業機を駆動す
る油圧アクチュエータに供給する建設機械を想定してい
る。建設機械のキャブ(運転室)内には、ポンプコント
ローラ3とモニタ4と情報管理用コントローラ1と情報
管理用モニタ2が設けられている。
【0181】ポンプコントローラ3は油圧ポンプを駆動
制御するコントローラである。
【0182】ポンプコントローラ3には各種センサ群2
3、アクチュエータ群33が接続されている。ポンプコ
ントローラ3は操作レバーの操作位置を示す信号等の各
種検出信号を入力し、油圧ポンプの斜板を駆動する斜板
駆動用アクチュエータ等に対して各種駆動信号を出力す
る。またポンプコントローラ3には、燃料ダイヤル(目
標エンジン回転数設定手段)40で操作、設定されたス
ロットル位置を示す第1のスロットル信号SDが信号線
42を介して入力される。
【0183】モニタ4は表示画面と各種スイッチが設け
られたコントローラである。モニタ4では、スイッチ操
作によって建設機械が行う各種作業の中から所望する作
業モードが選択指示されるとともに、表示画面上に運転
に必要な情報が表示される。
【0184】情報管理用コントローラ1とポンプコント
ローラ3とモニタ4は、通信プロトコルAに従って通信
が行われるシリアル通信回線11によって接続されてい
る。よってシリアル通信回線11上でフレーム信号が伝
送されることによって情報管理用コントローラ1とポン
プコントローラ3とモニタ4との間でデータの授受が行
われる。
【0185】これに対して建設機械のキャブ外にはエン
ジンコントローラ5が設けられている。
【0186】エンジンコントローラ5はエンジンを駆動
制御するコントローラである。
【0187】エンジンコントローラ5には各種センサ群
25、アクチュエータ群35が接続されている。
【0188】センサ群25としては、エンジンの実際の
回転数を検出するセンサ、エンジンを冷却するクーラン
ト(冷却水)の温度を検出するセンサ、燃料量(燃料残
量)を検出するセンサ、サービスメータ(フロントエン
ジンの稼働時間)を検出するセンサなどである。
【0189】アクチュエータ群35としては、フロント
エンジンに燃料を供給する燃料供給用アクチュエータ
(たとえばガバナを駆動するモータ)などである。
【0190】コントローラ5は、エンジンに設けられた
センサ群25から各種検出信号を入力し、エンジンに設
けられたアクチュエータ群35に対して各種駆動信号を
出力する。
【0191】エンジンコントローラ5は、上記通信プロ
トコルAとは異なる通信プロトコルBに従ってシリアル
通信が行われる仕様のコントローラである。
【0192】情報管理用コントローラ1と情報管理用モ
ニタ2とエンジンコントローラ5は、上記通信プロトコ
ルBに従って通信が行われるシリアル通信回線12によ
って接続されている。よってシリアル通信回線12上で
フレーム信号が伝送されることによって情報管理用コン
トローラ1と情報管理用モニタ2とエンジンコントロー
ラ5との間でデータの授受が行われる。
【0193】ここで情報管理用コントローラ1は、シリ
アル通信回線11上の通信プロトコルAのフレーム信号
を通信プロトコルBのデータ構造にプロトコル変換して
シリアル通信回線12にフレーム信号として伝送させる
とともに、シリアル通信回線12上の通信プロトコルB
のフレーム信号を通信プロトコルAのデータ構造にプロ
トコル変換してシリアル通信回線11にフレーム信号と
して伝送させる機能を備えている。また情報管理用コン
トローラ1では、シリアル通信回線11上のフレーム信
号に記述されたデータを読み取るとともに、シリアル通
信回線12上のフレーム信号に記述されたデータを読み
とり、これら読み取られたデータを収集して、加工し、
加工されたデータを所定のメモリに記憶する処理が行わ
れる。
【0194】したがって情報管理用コントローラ1を介
して、一方のシリアル通信回線11に接続されたコント
ローラ2、3、4と、他方のシリアル通信回線12に接
続されたコントローラ5との間でデータの送受信が行わ
れる。
【0195】よって通信プロトコルAの仕様のポンプコ
ントローラ3、モニタ4から、異なるプロトコルBの仕
様のエンジンコントローラ5に対してディジタルデータ
をシリアル送信することが可能となる。
【0196】たとえばポンプコントローラ3からエンジ
ンコントローラ5に対して第1スロットル信号SDと第
2スロットル信号を示すデータが記述されたフレーム信
号が送信される。第2スロットル信号とは、オートデセ
ル信号、オーバーヒート信号、自動暖気信号など、ポン
プコントローラ3で取得されたデータに従って生成さ
れ、エンジンコントローラ5に与えられるエンジン回転
指令信号のことである。オートデセル信号とは、操作レ
バーが中立位置になったときにエンジンの回転数を低回
転数まで下げることを指示するエンジン回転指令信号の
ことである。オーバーヒート信号とは、エンジンのオー
バーヒート時にエンジンの設定回転数をアイドル回転数
まで下げることを指示するエンジン回転指令信号のこと
である。自動暖気信号とは、エンジンの冷間時にエンジ
ンの設定回転数を暖気回転数へ上昇させることを指示す
るエンジン回転指令信号のことである。
【0197】またモニタ4からは作業モードを示すデー
タが記述されたフレーム信号がエンジンコントローラ5
に対して送信される。
【0198】エンジンコントローラ5では、フレーム信
号に記述された第1スロットル信号SD、第2スロット
ル信号、作業モードの各データが読み取られ、これらに
基づきエンジン目標回転数が定められ、燃料供給用アク
チュエータが駆動制御されるこのようにポンプコントロ
ーラ3のみならずモニタ4からもエンジンコントローラ
5に対して直接ディジタルデータを送信できるため、エ
ンジンの制御の精度が向上するという効果が得られる。
【0199】また本実施形態によれば従来はデータの入
出力の制限があるためにデータの授受が行われていなか
ったエンジンコントローラ5とモニタ4との間も、2本
のシリアル通信回線11、12だけでハーネス類の増加
を招くことなく容易にシリアル通信を行うことができ
る。
【0200】たとえばモニタ4で作業モードとして負荷
の大きい作業を示す重掘削モードがスイッチにより選択
指示されると、この重掘削モードを示すデータが、上記
フレーム信号に記述されてエンジンコントローラ5にシ
リアル通信回線11、12を介して送信される。
【0201】このためコントローラ5では、フレーム信
号が受信され、記述された重掘削モードを示すデータが
読み取られる。そして重掘削モードに対応した目標エン
ジン回転数となるようにエンジンの燃料供給用アクチュ
エータが駆動制御される。
【0202】一方エンジンコントローラ5で、たとえば
クーラントの水温の異常な上昇が検出されると、このク
ーラント水温を示すデータが上記フレーム信号に記述さ
れてモニタ4にシリアル通信回線12、11を介して送
信される。
【0203】このためモニタ4では、フレーム信号が受
信され、記述されたクーラント水温を示すデータが読み
取られる。そしてエンジンで異常が発生(クーラント水
温異常)したという内容の表示が表示画面上になされ
る。
【0204】またエンジンコントローラ5からポンプコ
ントローラ3に対してもデータを2本のシリアル通信回
線12、11だけでハーネス類の増加を招くことなく送
信することができる。
【0205】たとえばエンジンコントローラ5からポン
プコントローラ3に対してエンジンの異常の発生により
作業モード(ポンプ吸収トルク)の変更をする旨のデー
タがフレーム信号に記述して送信されたとする。ポンプ
コントローラ3では、このフレーム信号に記述されたデ
ータが読み取られ、油圧ポンプの吸収トルクがエンジン
異常に対応したトルクとなるように油圧ポンプの斜板が
制御される。
【0206】このように本実施形態によれば、通信プロ
トコルの仕様の異なるコントローラが混在している建設
機械であっても、各コントローラ3、4、5相互間でシ
リアル通信が可能となる。このためエンジン等各コント
ローラの制御対象の各種機器の制御の精度が向上する。
また信号線(ハーネス類)の数の増加を招くことなく車
両内で通信を行うことができる。
【0207】また情報管理用コントローラ1には、図1
に示す実施形態と同様に各コントローラ3、4、5毎の
データが収集され、これらが突き合わせられ、加工され
たデータが記憶される。よって図1の実施形態と同様に
監視局19ないしはサービスツール18からの要求に応
じて、情報管理用コントローラ1に記憶されたデータが
一括して監視局19ないしはサービスツール18に送信
される。このため監視局19ないしはサービスツール1
8側は建設機械に関する詳細情報を容易に取得すること
ができ、建設機械に関する情報を、きわめて効率的に管
理することができる。
【0208】以下情報管理用コントローラ1で行われる
具体的な処理内容について説明する。。
【0209】情報管理用コントローラ1では、建設機械
のエンジンの稼働時に値が変化する稼働パラメータのデ
ータを収集し、この稼働パラメータのデータに基づきエ
ンジンを構成する部品の種類毎に寿命を演算し該演算し
た部品の種類毎の寿命の情報を管理している。また部品
の寿命の情報に基づいてエンジンの寿命を演算し該演算
したエンジンの寿命の情報を管理している。
【0210】情報管理用コントローラ1では以下の演算
処理が実行される。
【0211】さてエンジンに加えられる被害の態様、要
因には、3種類あり、それは図5に分類して示される。
図5はエンジンに加えられる被害の要因を、 (1)機械応力(高サイクル疲労) (2)熱応力(低サイクル疲労) (3)摩耗(運転条件) に分けて示している。
【0212】(1)の機械応力(高サイクル疲労)と
は、エンジンが高温度にさらされることによる強度低下
のことである。また(2)の熱応力(低サイクル疲労)
とは、温度の上昇、下降の繰り返しによる熱劣化であ
る。「熱疲労」ともいう。
【0213】また(3)の摩耗(運転条件)とは、機械
的疲労のことである。
【0214】エンジンを構成する部品の種類毎に、これ
ら(1)、(2)、(3)の各要因による影響の度合い
は異なる。たとえば大きな回転変動に弱い部品(摩耗が
進行し易い部品)もあれば、大きな回転変動に強い部品
(摩耗が進行しにくい部品)もあるからである。
【0215】(1)、(2)、(3)の被害要因毎に、
影響が及ぶエンジン構成部品群PT1、PT2、PT3
を対応づけた表を図6に示す。また部品群PT1、PT
2、PT3毎に、各部品PTが対応づけられている。
【0216】そして上記(1)、(2)、(3)の被害
要因毎に、つまり部品群PT1、PT2、PT3毎に、
被害量(過酷度)を評価するに用いられる評価方法が対
応づけられている。図6に○印で示している。すなわち
部品群PT1は、負荷頻度マップM1を用いて被害量を
求め寿命を演算することができる。また部品群PT2
は、サイクルタイムM2と負荷移動マップM3を用いて被
害量を求め寿命を演算することができる。また部品群P
T3は、負荷頻度マップM1を用いて被害量を求め寿命
を演算することができる。
【0217】たとえば部品群PT1を構成する部品PT
であるクランクシャフトは、(1)の機械応力(高サイ
クル疲労)の影響を受け、その寿命は、負荷頻度マップ
M1を用いて演算することができる。
【0218】つぎに実施形態における稼働パラメータN
e、Tの収集方法について説明する。
【0219】本実施形態ではサンプリングタイムΔt毎
に、エンジン回転数センサからのエンジンの実際の回転
数Ne(rpm)と燃料ダイヤル40からのスロットル
信号SDが情報管理用コントローラに収集される。
【0220】図8はトルクTの検出方法を説明する図で
ある。同図8はエンジン回転数Neを横軸としトルクT
を縦軸としてエンジンのトルクカーブTcを表してい
る。
【0221】本実施形態では、エンジンとしてディーゼ
ルエンジンを想定している。燃料噴射ポンプのガバナと
しては電気式のガバナではなく機械式のガバナの使用を
想定している。
【0222】情報管理用コントローラ1には、図8
(a)に示すように各レギュレーションラインTa1、T
a2、Ta3、Ta4…毎にトルクカーブTcが記憶されてい
る。
【0223】燃料ダイヤル40から出力された現在のス
ロットル信号SDに基づいてエンジン目標回転数Ne2が
演算される。そして図8(b)に示すように、エンジン
目標回転数Ne2に対応するトルクカーブTc2が求められ
る。
【0224】つぎに図8(c)に示すように、エンジン
回転数センサから出力された現在のエンジン回転数Net
に対応するトルクカーブTc2上のトルク値Ttが現在ト
ルク値として求められる。
【0225】なお電気式のガバナであれば、コントロー
ルラック位置をトルクTとして代用することができる。
コントロールラック位置は燃料噴射量と同等であり、ト
ルクTの代用となる。
【0226】つぎに負荷頻度マップM1の算出方法につ
いて説明する。
【0227】図9はエンジン回転数Neを横軸としトル
クTを縦軸とするエンジン性能線図を示している。Tc
はトルクカーブである。
【0228】エンジン性能線図の横軸のエンジン回転数
Neは17分割され、トルクT(燃料噴射量)は8分割
される。このため横軸をiとし縦軸をjとしてBijで表
される各ブロック(レベル)Bijに分割される。
【0229】情報管理用コントローラ1では、サンプリ
ング時間Δt毎に得られる稼働パラメータT、Neの値
が、各ブロックBijに入ったか否かを逐次判断してい
る。このため各ブロックBij毎に、入った頻度nijが積
算されていく。稼働パラメータT、Neの値が各ブロッ
クBijに入った頻度nijが各ブロックBij毎に積算され
ていく。
【0230】図10は負荷頻度マップM1を概念的に示
す斜視図である。同図10ではエンジン回転数の17分
割のうち2000rpmより大きい分割部分を省略して
いる。
【0231】本実施形態では負荷頻度マップM1として
建設機械の出荷時から継続して頻度nijの積算が行われ
る恒久的なマップMDAと、データをクリアする旨の指
示に応じて頻度nijの積算値がリセットされる一時的な
マップMDBの2つが設けられている。データをクリア
するためのデータクリア用スイッチは情報管理用モニタ
2に設けられている。データクリア用スイッチは画面を
タッチすることにより指示内容が入力されるスイッチを
使用することができる。
【0232】図12はこれら2つの負荷頻度マップMD
A、MDBで時間経過に応じて積算処理がなされる様子を
示す。
【0233】同図12(a)に示すように建設機械の出
荷時(エンジン出荷時)から負荷頻度マップMDBで
は、データクリア用スイッチの操作がない限りは頻度n
ijを継続して積算していく。しかし図12(b)に示す
ように時刻t0でデータクリア用スイッチが操作されデ
ータをクリアする旨の指示が入力されると負荷頻度マッ
プMDBの積算値はクリアされる。負荷頻度マップMDB
のクリアされる前の積算値はサービスツール18に対し
てダウンロードされるか監視局19に送信される。以後
負荷頻度マップMDBでは積算値をリセットし図12
(c)に示すように時刻t0から新たに積算を開始す
る。一方恒久的な負荷頻度マップMDAではデータクリ
ア用スイッチの操作の有無にかかわらずに積算が継続さ
れる。なお負荷頻度マップMDBの積算値がサービスツ
ール18に対してダウンロードされるか監視局19に送
信されるに応じて、自動的に積算値をリセットしてもよ
い。リセットを一定時間τ毎に行いリセット毎に自動的
に積算値を記憶してもよい。
【0234】図11は負荷頻度マップM1の各ブロック
Bij毎の頻度nijを%換算した表を示している。%換算
した頻度n′ijを全ブロックBijについて合計した値が
100%となる。たとえばエンジン回転数Neが0〜1
300rpmでトルクTが0〜50kgmのブロックB
11では%換算した頻度n′11は13.5%となる。なお
頻度nijを%換算しているのは、メモリの容量を小さく
するためである。
【0235】負荷頻度頻度マップM1の各ブロックBij
にはそれぞれ、そのブロックにおける負荷の大きさに応
じた重みγijが設定されている。たとえば図9において
エンジンのトルクカーブTc上の定格点に対応するブロ
ックBではエンジンに最も大きい負荷がかかっている状
態となっているので、最大の重みを設定することができ
る。
【0236】負荷頻度マップM1に基づく被害量δ1は次
式(2)により求められる。
【0237】δ1=Σn′ij・γij …(2) すなわち%換算された頻度nijに対して重みγijによる
重み付けn′ij・γijを行い、これを全てのブロックB
ijについてたしあわせた値が、一定時間τが経過するま
でにエンジンに加えられた被害量(過酷度)δ1とな
る。
【0238】図6に示すように部品群PT1と部品群P
T3については、対応する負荷頻度マップM1に基づい
て寿命を求めることができる。寿命の演算はたとえばつ
ぎのように行われる。
【0239】図7は被害量δと部品群(部品)の寿命の
長さLとの対応関係Eを示している。この対応関係Eは
エンジンの開発時において予め耐久テストを行いテスト
後の部品検査を行うことによって寿命直線として予め求
めておくことができる。
【0240】そして上記(2)式で得られた被害量δ′
に対応する直線E上の点から寿命L′が求められる。
【0241】重みγijの値は部品群PT1、PT3毎に
異ならせることができる。また部品PT毎に寿命を演算
する場合には、部品毎に重みγijの値を異ならせること
ができる。
【0242】つぎにサイクルタイム(サイクルインター
バル)M2について説明する。
【0243】サイクルインターバルM2のデータ内容を
図12に示す。
【0244】同図12に示すように縦軸iにエンジンの
回転数Neの各変動幅ΔNeiがとられ、横軸jに滞留時
間Δτ1、Δτ2がとられる。滞留時間Δτ1はたとえば
5secに設定され、滞留時間Δτ2はたとえば20s
ecに設定される。そして各ブロックBijに分割され
る。
【0245】そして稼働パラメータNeがサンプリング
時間Δt毎に入力され、レインフロー法による処理が施
される。滞留時間Δτ1での回転変動幅ΔNe、滞留時間
Δτ2での回転変動幅ΔNeが求められ、求めた回転変動
幅ΔNeの値が各ブロックBijのいずれに入ったか否か
が判断される。たとえば5秒間での回転変動幅(回転数
最小値と最大値との差)が100rpmであれば、滞留
時間Δτ1(5秒間)、回転変動幅ΔNe1(0〜200
rpm)に対応するブロックB11に入ったと判断され
る。こうして各ブロックBij毎に、入った頻度nijが積
算されていく。積算は一定時間τが経過するまで行わ
れ、一定時間τが経過する毎に積算値が出力される。な
おサイクルタイムM2のマップについても負荷頻度マッ
プM1と同様に恒久的なマップとリセット可能なマップ
の2種類を持たせるようにしてもよい。
【0246】図13のサイクルタイムM2の各ブロック
Bij毎の頻度nijは、前述した図11と同様にして%換
算される。%換算した頻度n′ijを全ブロックBijにつ
いて合計した値が100%となる。
【0247】サイクルタイムM2の各ブロックBijには
それぞれ重みγijが設定されている。
【0248】サイクルタイムM2に基づく被害量δ2は次
式(3)により求められる。
【0249】δ2=Σn′ij・γij …(3) すなわち%換算された頻度nijに対して重みγijによる
重み付けn′ij・γijを行い、これを全てのブロックB
ijについてたしあわせた値が、一定時間τが経過するま
でにエンジンに加えられた被害量(過酷度)δ2とな
る。
【0250】つぎに負荷移動マップM3について説明す
る。
【0251】図14はエンジン回転数Neを横軸としト
ルクTを縦軸とするエンジン性能線図を示している。T
cはトルクカーブである。
【0252】エンジン性能線図の横軸のエンジン回転数
Neは2分割され、トルクT(燃料噴射量)は2分割さ
れる。このため4つの領域A1、A2、A3、A4に分割さ
れる。
【0253】負荷移動マップM3のデータ内容を図15
に示す。
【0254】同図15に示すように縦軸iに領域間の変
動軌跡(変動方向)uiがとられ、横軸jに滞留時間Δ
τ1、Δτ2がとられる。滞留時間Δτ1はたとえば5s
ecに設定され、滞留時間Δτ2はたとえば20sec
に設定される。そして各ブロックBijに分割される。
【0255】情報管理用コントローラ1では、サンプリ
ング時間Δt毎に得られる稼働パラメータT、Neの値
が、各領域A1〜A4のいずれに入ったか否かを逐次判断
している。そして滞留時間Δτ1での変動軌跡u、滞留
時間Δτ2での変動軌跡uが求められ、求めた変動軌跡
uが各ブロックBijのいずれに入ったか否かが判断され
る。たとえば5秒間での変動軌跡(変動開始から変動終
了までの方向)が図14に示すuであれば、滞留時間Δ
τ1(5秒間)、変動軌跡u1(A1からA2)に対応する
ブロックB11に入ったと判断される。こうして各ブロッ
クBij毎に、入った頻度nijが積算されていく。積算は
一定時間τが経過するまで行われ、一定時間τが経過す
る毎に積算値が出力される。なお負荷移動マップM3の
マップについても負荷頻度マップM1と同様に恒久的な
マップとリセット可能なマップの2種類を持たせるよう
にしてもよい。
【0256】図15の負荷移動マップM3の各ブロック
Bij毎の頻度nijは、前述した図11と同様にして%換
算される。%換算した頻度n′ijを全ブロックBijにつ
いて合計した値が100%となる。
【0257】負荷移動マップM3の各ブロックBijには
それぞれ重みγijが設定されている。
【0258】負荷移動マップM3に基づく被害量δ3は次
式(4)により求められる。
【0259】δ3=Σn′ij・γij …(4) すなわち%換算された頻度nijに対して重みγijによる
重み付けn′ij・γijを行い、これを全てのブロックB
ijについてたしあわせた値が、一定時間τが経過するま
でにエンジンに加えられた被害量(過酷度)δ3とな
る。
【0260】ここで図6に示すように部品群PT2につ
いては、対応するサイクルタイムM2、負荷移動マップ
M3に基づいて寿命を求めることができる。
【0261】この場合部品群PT2の寿命は、つぎのよ
うにして求めることができる。すなわち上記(3)式か
ら得られた被害量δ2と上記(4)式から得られた被害
量δ3のうちいずれか大きい方の被害量δを選択する。
そして図7に示すように、選択した被害量δに対応する
寿命直線E上の点として寿命Lを求める。なお被害量δ
2と被害量δ3の値を平均するなど、2つの被害量δ2、
δ3の値から被害量δを求める演算は任意である。
【0262】また被害量δ2、被害量δ3それぞれについ
て寿命Lを求め、いずれか小さい方を最終的に寿命であ
ると決定してもよい。この場合も被害量δ2から求めた
寿命と被害量δ3から求めた寿命を平均するなど、2つ
の寿命の値から寿命を決定する演算は任意である。
【0263】なお部品群PT2を構成する部品PT毎に
寿命を演算する場合には、部品毎に重みγijの値を異な
らせることができる。
【0264】エンジンの寿命はつぎのようにして求めら
れる。
【0265】すなわち部品群PT1について求められた
寿命L、部品群PT2について求められた寿命L、部品
群PT2について求められた寿命Lのうちで最も小さい
寿命が最終的にエンジンの寿命であると決定される。な
お各寿命を平均するなど3つの寿命の値から最終的にエ
ンジンの寿命を決定する演算方法は任意である。
【0266】また部品PT毎に寿命を演算し、各部品P
T毎に求められた寿命のうちで最も小さい値を最終的に
エンジンの寿命であると決定してもよい。この場合も各
寿命の値を平均するなど部品の種類毎の寿命の値から最
終的にエンジンの寿命を決定する演算方法は任意であ
る。
【0267】以上のように本実施形態によれば、部品群
もしくは部品毎に、対応する1または2以上のマップM
1、M2、M3から得られた積算値に基づいて寿命を演算
し、各部品群もしくは各部品毎の寿命からエンジンの寿
命を求めるようにしているので、エンジンの各部に加え
られた被害量を正確に数値化することができ、エンジン
の寿命を正確に求めることができる。このため最も適切
な時期にエンジンのオーバーホール、修理等を行うこと
ができ建設機械の修理、点検等のサービスの効率が飛躍
的に向上するとともに、エンジンに重大な破損をきたす
ことが回避される。
【0268】なお本実施形態では、図6に示すように部
品群PT1に、負荷頻度マップM1を対応づけ、部品群
PT2に、サイクルタイムM2と負荷移動マップM3を対
応づけ、部品群PT3に、負荷頻度マップM1を対応づ
けている。しかし本発明としては、この図6に示す対応
づけに限定されるものではない。
【0269】負荷頻度マップM1は、(1)機械応力
(高サイクル疲労)、(2)熱応力(低サイクル疲
労)、(3)摩耗(運転条件)を要因とする被害量を評
価することが可能である。またサイクルタイムM2は、
(2)熱応力(低サイクル疲労)、(3)摩耗(運転条
件)を要因とする被害量を評価することが可能である。
また負荷移動マップM3は、(2)熱応力(低サイクル
疲労)、(3)摩耗(運転条件)を要因とする被害量を
評価することが可能である。
【0270】よって部品群PT1に、負荷頻度マップM
1を対応づけ、部品群PT2に、サイクルタイムM2を対
応づけ 部品群PT3に、負荷移動マップM3を対応づ
けてもよい。要は、各部品群毎に、被害量を評価するに
適切なマップM1、M2、M3を対応づけておくことがで
きる。また場合によっては、負荷頻度マップM1、サイ
クルタイムM2、負荷移動マップM3を用いることなく、
負荷頻度マップM1、サイクルタイムM2の2つのマップ
を用いて寿命を求めてもよく、また負荷頻度マップM
1、負荷移動マップM3の2つの用いて寿命を求めてもよ
い。
【0271】さらに以下に説明する連続運転時間マップ
M4を加えて寿命を演算してもよい。
【0272】連続運転時間マップM4のデータ内容を図
16に示す。連続運転時間マップM4は負荷移動マップ
M3のデータに基づき生成される。
【0273】同図16に示すように縦軸iに連続運転時
間Δτiがとられ、横軸jに領域A1、A2、A3、A4が
とられる。連続運転時間Δτ1、Δτ2、Δτ3はたとえ
ば、それぞれ5から10sec、10から20sec、
20sec以上、に設定される。そして各ブロックBij
に分割される。
【0274】情報管理用コントローラ1では、各ブロッ
クBij毎に、入った頻度nijが積算されていく。たとえ
ば7秒間だけ領域A1で連続稼働していれば、連続運転
時間Δτ1(5〜10秒間)、領域A1に対応するブロッ
クB11に入ったと判断される。積算は一定時間τが経過
するまで行われ、一定時間τが経過する毎に積算値が出
力される。なお連続運転時間マップM4についても負荷
頻度マップM1と同様に恒久的なマップとリセット可能
なマップの2種類を持たせるようにしてもよい。以下同
様にして%換算された頻度n′ijと重みγijに基づき被
害量δ4が演算され、部品群または部品毎の寿命が演算
される。
【0275】連続運転時間マップM4は、(2)熱応力
(低サイクル疲労)、(3)摩耗(運転条件)を要因と
する被害量を評価することが可能である。
【0276】よって図6において部品群PT2の寿命を
演算するために、連続運転時間マップM4を加えて評価
してもよい。また場合によっては、負荷移動マップM3
の代わりに連続運転時間マップM4を用いてもよい。
【0277】なおエンジンの寿命は、被害量(過酷度)
に加えてエンジンで発生した異常を加味して評価する
と、より精度よく求めることができる。エンジンで発生
する異常は、たとえばブローバイ圧、最大ブローバイ圧
時のエンジン回転数、最大ブローバイ圧時の燃圧、排気
温度、エンジン油温、大気温度、大気圧のデータから判
断することができる。
【0278】情報管理用コントローラ1で演算された上
記部品群または部品毎の寿命のデータ、エンジンの寿命
のデータは、監視局19に送信される。このため監視局
19では複数の建設機械のエンジンの寿命を管理するこ
とができる。このため各地に点在している複数の建設機
械の点検、修理等のサービスの時期を正確に判断するこ
とができ、適切な時期に適切な人員に対してサービスの
指示を与えることができる。また情報管理用コントロー
ラ1で演算された上記部品群または部品毎の寿命のデー
タ、エンジンの寿命のデータは、サービスツール18に
ダウンロードされる。このため整備員(サービスマン)
は、現場でデータを解析する労力を要することなく即座
に点検、修理の時期に達したか否かを判断することがで
きる。これにより点検、修理等のサービスの作業効率が
飛躍的に向上する。
【0279】つぎに建設機械に設けられた油圧ポンプま
たは油圧モータの寿命を演算する実施形態について説明
する。
【0280】油圧ポンプは、エンジンによって駆動され
る。可変容量型の油圧ポンプは、油圧アクチュエータ
(油圧シリンダ、油圧モータ)の駆動源となる。固定容
量型の油圧ポンプは、たとえば操作レバーで発生した操
作信号がパイロット管路を介して流量制御弁に供給され
る際のパイロット圧油の駆動源となる。油圧モータは、
油圧ポンプから吐出された圧油が流量制御弁を介して圧
油流入ポートに流入されることによって回転駆動される
油圧アクチュエータである。油圧モータはたとえば旋回
体、走行体を作動させる。
【0281】本実施形態では油圧ポンプを代表させて説
明する。本実施形態では可変容量型のポンプを想定し、
斜板(容量)q(cc/rev)がTVC(トルク・バ
リュアブル・コントロール)弁によって制御される構成
を想定している。TVC弁は、たとえば図3に示すポン
プコントローラ3から出力される制御信号iによって駆
動される。TVC弁によってなされる制御内容を図17
を用いて説明する。
【0282】図17は油圧ポンプのP−qカーブを表す
グラフである。横軸は油圧ポンプから吐出される圧油の
圧力たるポンプ圧P(kg/cm2)を示し、縦軸はポン
プ1回転当たりの吐出流量たる容量q(cc/rev)
を示している。
【0283】P−qカーブ上のラインTpはポンプ吸収
トルクが一定値Tpとなるラインを示している。TVC
弁は、油圧ポンプの吸収トルクを一定にするべく設けら
れている。すなわちポンプ圧Pと容量qとの積が一定と
なるように斜板の傾転角を制御する。なおTVC弁は、
複数の油圧ポンプの合成吸収トルクを一定にするために
用いられる。図18に示すようにTVC弁に入力された
制御電流値iが大きくなるに応じてポンプ吸収トルクT
が小さくなるように、TVC弁は油圧ポンプの斜板を制
御する。よって図17に示すようにTVC弁への入力電
流iの大きさに応じてP−qカーブ は変化し、トルク
一定のラインはT1、T2、T3…へと変化する。
【0284】以上のように油圧ポンプの吸収トルクTは
ポンプコントローラ3から出力される電流iに応じて定
まるので、ポンプコントローラ3で電流値iを取得する
ことができる。なお電流値iを検出するセンサを設けて
もよい。電流値iのデータは、情報管理用コントローラ
1に送信される。情報管理用コントローラ1では電流値
iからポンプ吸収トルクTが演算される。ただし図17
に示すようにポンプ圧PがP1よりも小さい場合には、
ラインTp上にのらないので、下記(5)式によってポ
ンプ吸収トルクTが演算される。
【0285】T=P・qmax/200π …(5) なおトルクを直接検出するセンサを設けてポンプ吸収ト
ルクTを検出してもよい。また油圧ポンプの容量qとポ
ンプ吐出圧Pを検出することによってポンプ吸収トルク
Tを演算してもよい。
【0286】図19は情報管理用コントローラ1にサン
プリング時間Δt毎に、収集される稼働パラメータつま
りポンプ回転数N、TVC弁への入力電流i、ポンプ吐
出圧Pを示している。図19は一定時間τの間で稼働パ
ラメータが変化する様子を示している。稼働パラメータ
の積算は以下に述べるように一定時間τ(たとえば20
時間)が経過毎に行われる。
【0287】油圧ポンプの回転数Nはエンジン回転数セ
ンサで検出されたエンジン回転数Neに対して既知の定
数を乗算することにより得られる。よってエンジン回転
数センサの検出値から、サンプリング時間Δt毎のポン
プ回転数Nが取得される。
【0288】サンプリング時間Δt毎に入力される電流
iに基づいてサンプリング時間Δt毎にポンプ吸収トル
クTが演算される。
【0289】ポンプ圧力Pにはしきい値Pcが設定さ
れ、逐次の圧力値Pがこのしきい値Pc以上になったか
否かが判断される。そして、サンプリング時間Δt毎の
圧力値Pがしきい値Pc以上のピーク圧となる回数がカ
ウントされ、一定時間τ(20時間)が経過するまで積
算される。そして積算されたピーク圧回数を一定時間τ
(20時間)で除算することによって、単位時間当たり
のピーク圧回数np(回/H)が求められる。
【0290】油圧ポンプの寿命は、ベアリング(軸受け
部品)の寿命によって基本的には定まる。
【0291】ベアリングの寿命を求める式は、Tmを平
均等価ポンプ吸収トルクとして、下記(6)式で表され
る。
【0292】ベアリング寿命 ∝1/(ポンプ回転速度N)・(平均等価ポンプ吸収トルクTm)3.33 …(6) 本実施形態ではポンプ回転速度Nは一定値であると仮定
してベアリング寿命が演算される。平均等価ポンプ吸収
トルクTmはたとえば次式(7)に示すように、サンプ
リング時間Δt毎に演算されるポンプ吸収トルク値Ti
を一定時間τ(20時間)が経過するまで積算し、これ
を平均した値として求めることができる。
【0293】Tm=(ΣTi3.33/Δt)0.3 …(7) なおポンプ回転数Nについても同様に平均等価ポンプ回
転数を求めてもよい。
【0294】図20は上記(6)式に従いベアリングの
寿命を演算する寿命直線Fを示している。
【0295】図20は平均等価ポンプ吸収トルクTmと
ベアリングの寿命の長さL(H)(寿命ランクS、A、
B、C)の対応関係Fを示している。この対応関係Fは
油圧ポンプの開発時において予め耐久テストを行いテス
ト後の部品検査を行うことによって寿命直線として予め
求めておくことができる。
【0296】そして上記演算された平均等価ポンプ吸収
トルクTmに対応する寿命直線F上の点から寿命ランク
が求められる。
【0297】図21は図20の縦軸の平均等価ポンプ吸
収トルクTmの各範囲と、図20の横軸の各寿命ランク
S、A、B、Cとの対応関係を示している。各寿命ラン
クS、A、B、C毎にオーバーホール(推奨)時間
(H)が対応づけられている。
【0298】ここでポンプ吸収トルクTはポンプ圧力P
に比例している。よって平均等価ポンプ圧力Pmを上記
(7)式と同様にして求め、同様にしてベアリングの寿
命ランクを定めることができる。
【0299】図22は平均等価ポンプ圧力Pmとベアリ
ングの寿命の長さL(H)(寿命ランクS、A、B、
C)の対応関係Gを示している。
【0300】そして上記演算された平均等価ポンプ圧力
Pmに対応する寿命直線G上の点から寿命ランクが求め
られる。
【0301】図22の縦軸の平均等価ポンプ圧力Pmの
範囲170〜185kg/cm2が、図20の横軸の寿命
ランクS(8000〜10000時間)に対応してい
る。同様に圧力Pmの範囲160〜170kg/cm2
が、寿命ランクA(10000〜12000時間)に対
応し、また圧力Pmの範囲155〜160kg/cm2
が、寿命ランクB(12000〜14000時間)に対
応し、また圧力Pmの範囲145〜155kg/cm2
が、寿命ランクC(14000〜18000時間)に対
応している。
【0302】上述するようにして演算された単位時間当
たりのピーク圧回数np(回/H)は、油圧ポンプが複数
ある場合に各ポンプの負荷レベルを評価するために用い
られる。単位時間当たりのピーク圧回数npが大きいほ
ど、ブームなどの作業機、上部旋回体、下部走行体を操
作した頻度が多く、その分だけ対応する油圧ポンプには
大きな負荷がかかっていることになる。
【0303】図23は単位時間当たりのピーク圧回数n
pと寿命の長さL(H)(負荷レベルS、A、B、C)
の対応関係Iを示している。
【0304】そして上記演算された単位時間当たりのピ
ーク圧回数npに対応する負荷レベル直線I上の点から
負荷レベルが求められる。
【0305】図23の縦軸の単位時間当たりのピーク圧
回数npの範囲360〜450回/Hが、図23の横軸の
負荷レベルS(過酷レベル)に対応している。同様にピ
ーク圧回数npの範囲300〜360回/Hが、負荷レベ
ルA(重負荷レベル)に対応し、またピーク圧回数np
の範囲260〜300回/Hが、負荷レベルB(中負荷
レベル)に対応し、またピーク圧回数npの範囲200
〜260回/Hが、負荷レベルC(軽負荷レベル)に対
応している。
【0306】負荷レベルは複数の油圧ポンプそれぞれに
ついて求められる。そして負荷レベルを比較することに
よりいずれの油圧ポンプの負荷が大きく寿命が短いのか
について判断することができる。
【0307】すなわち油圧ショベル等の建設機械では、
最大6個程度の油圧ポンプが使用されることが多い。し
かし油圧ポンプへの負荷のかかり具合は、作業形態によ
って異なり、必ずしも複数の油圧ポンプに均等に負荷が
かかっているわけではない。そこで各油圧ポンプ毎に負
荷レベルを求め、各油圧ポンプの負荷レベルを比較する
ことによって、いずれの油圧ポンプの寿命が長いか短い
かを見極めることが可能となる。
【0308】本実施形態は、ピーク圧回数np(回/H)
に基づいてベアリングの寿命を演算しない場合を想定し
ている。なおピーク圧回数np(回/H)に基づいてベア
リングの寿命を演算する実施も可能である。
【0309】油圧ポンプの寿命は、負荷を要因とするベ
アリングの寿命によって主に定まる。しかしベアリング
の劣化レベルは作動油温度という要因によっても変動す
る。作動油温度を要因としてO−リングなどのオイルシ
ール部品の寿命が定まる。そこでベアリングの寿命とし
て求めた油圧ポンプの寿命が、作動油温度を要因とする
オイルシール部品の寿命によって補正される。この補正
により油圧ポンプの寿命が高精度に求められる。
【0310】本実施形態では作動油温度としてタンク内
に環流される圧油の温度Rtを用いている。タンク内の
油温は油温センサによってサンプリング時間Δt毎に検
出され、情報管理用コントローラ1に入力される。そし
て同様にして一定時間τが経過するとタンク平均等価油
温Rt(゜C)が演算される。
【0311】図24はタンク平均等価油温Rtとオイル
シールの寿命の長さL(H)(寿命ランクS、A、B、
C)の対応関係Jを示している。
【0312】そして上記演算されたタンク平均等価油温
Rtに対応する寿命直線J上の点から寿命ランクが求め
られる。
【0313】図24の縦軸のタンク平均等価油温Rtの
範囲85〜90゜Cが、図24の横軸の寿命ランクS
(8000〜10000時間)に対応している。同様に
油温Rtの範囲80〜85゜Cが、寿命ランクA(10
000〜12000時間)に対応し、また油温Rtの範
囲75〜80゜Cが、寿命ランクB(12000〜14
000時間)に対応し、また油温Rtの範囲70〜75
゜Cが、寿命ランクC(14000〜18000時間)
に対応している。
【0314】本実施形態ではタンク内油温Rt以外にも
大気温度Raを用いてオイルシールの寿命が演算され
る。外気温は温度センサによってサンプリング時間Δt
毎に検出され、情報管理用コントローラ1に入力され
る。そして同様にして一定時間τが経過すると平均外気
温Ra(゜C)が演算される。
【0315】同図24は平均外気温Raとオイルシール
の寿命の長さL(H)(寿命ランクS、A、B、C)の
対応関係Kを示している。
【0316】そして上記演算された平均外気温Raに対
応する寿命直線K上の点から寿命ランクが求められる。
【0317】図24の縦軸の平均外気温Raの範囲32
〜38゜Cが、図24の横軸の寿命ランクS(8000
〜10000時間)に対応している。同様に平均外気温
Raの範囲28〜32゜Cが、寿命ランクA(1000
0〜12000時間)に対応し、また平均外気温Raの
範囲25〜28゜Cが、寿命ランクB(12000〜1
4000時間)に対応し、また平均外気温Raの範囲2
0〜25゜Cが、寿命ランクC(14000〜1800
0時間)に対応している。
【0318】油圧ポンプの寿命はつぎのようにして求め
られる。
【0319】すなわち平均等価ポンプ吸収トルクTmか
ら求められた寿命ランク、平均等価圧力Pmから求めら
れた寿命ランク、タンク平均等価油温Rtから求められ
た寿命ランク、平均外気温Raから求められた寿命ラン
クのうちで最も短い時間となる寿命ランクが最終的に油
圧ポンプの寿命(オーバーホール時期)であると決定さ
れる。なお各寿命ランクの中心値を平均するなど、それ
ぞれ求められた寿命ランクから最終的に油圧ポンプの寿
命を決定する方法は任意である。
【0320】本発明としては、少なくとも平均等価ポン
プ吸収トルクTmから求められた寿命ランクと、タンク
平均等価油温Rtから求められた寿命ランクを求めるこ
とができれば、油圧ポンプの寿命を高精度に求めること
ができる。
【0321】油圧モータの寿命についても油圧ポンプと
同様にして求めることができる。
【0322】以上のように本実施形態によれば油圧ポン
プ、油圧モータの寿命が自動的にかつ正確に求められ
る。このため最も適切な時期に油圧ポンプ、油圧モータ
のオーバーホール、修理等を行うことができ建設機械の
修理、点検等のサービスの効率が飛躍的に向上する。ま
た油圧ポンプ、油圧モータに重大な破損をきたすことが
回避される。
【0323】情報管理用コントローラ1で演算された油
圧ポンプ、油圧モータの寿命のデータは、監視局19に
送信される。このため監視局19では複数の建設機械に
備えられている油圧ポンプ、油圧モータの寿命を管理す
ることができる。このため各地に点在している複数の建
設機械の点検、修理等のサービスの時期を正確に判断す
ることができ、適切な時期に適切な人員に対してサービ
スの指示を与えることができる。また情報管理用コント
ローラ1で演算された油圧ポンプ、油圧モータの寿命の
データは、サービスツール18にダウンロードされる。
このため整備員(サービスマン)は、現場でデータを解
析する労力を要することなく油圧ポンプ、油圧モータが
点検、修理の時期に達したか否かを即座に判断すること
ができる。これにより点検、修理等のサービスの作業効
率が飛躍的に向上する。
【0324】情報管理用コントローラ1では建設機械の
作業量、稼働状態の情報が生成され管理されている。以
下これについて説明する。
【0325】鉱山などの広域作業現場では、油圧ショベ
ルは、ダンプトラックに掘削した土砂等を積み込む積込
み作業を行う。広域作業現場を管理、監視する監視局に
あっては、稼働中の複数の油圧ショベルの作業量を管理
情報として取得することが、生産管理計画を立てる上で
重要となる。
【0326】油圧ショベルの時間当たりの作業量V(m
3/h)は上述した(1)式(V=Qv・(3600/S
t)・α・(1/β))によって理論的に求められる。
【0327】本実施形態では上記稼働率α、積込み占有
率βが正確に算出され時間当たりの作業量Vが正確に求
められる。
【0328】建設機械内には、エンジンの稼働時間を積
算するサービスメータSM2(これを第2サービスメー
タという)とは別に、第1サービスメータSM1、第3
サービスメータSM3が設けられている。図25はこれ
ら3つのサービスメータで時間tを積算する様子を概念
的に示している。
【0329】第2サービスメータSM2は、エンジンが
回転している時間を積算する積算手段であり、オルタネ
ータの電圧値が所定のしきい値以上になっている時間あ
るいはエンジン回転数Neが所定のしきい値(0回転よ
りも大きくアイドル回転数よりも高い回転数)以上にな
っている時間を積算することによりエンジン稼働時間S
MR2を積算するものである。
【0330】第1サービスメータSM1は、エンジンキ
ースイッチがオンに投入され電源(バッテリ)から電力
がコントローラに供給されているキースイッチオン時間
SMR1を積算するものである。
【0331】建設機械では、作業機用操作レバーが中立
位置から操作されることによってブームなどの作業機が
作動される。また旋回体用操作レバーが中立位置から操
作されることによって上部旋回体が旋回作動される。ま
た走行体用操作レバーが中立から操作されることによっ
て下部走行体が走行駆動される。操作レバーは油圧式レ
バーであれば、操作レバーの操作量に対応するパイロッ
ト圧がパイロット管路を介して流量制御弁に供給され
る。そこでパイロット管路に圧力センサを設け、パイロ
ット管路内のパイロット圧Prが所定のしきい値以上に
なったことを同圧力センサによって検出することによっ
て操作レバーが操作されたことを検出することができ
る。なお操作レバーが電気式の操作レバーであれば、操
作レバーの操作量に対応する電気信号を、たとえば操作
レバーの回動量を検出するポテンショメータの電圧出力
値として検出することができる。よってポテンショメー
タなどから出力される電気信号から同様に操作レバーが
操作されたことを検出することができる。
【0332】本実施形態では油圧式の操作レバーを想定
している。作業機用操作レバーが操作されたことを示す
圧力信号Prw(所定のしきい値以上のパイロット圧)が
作業機用圧力センサで検出される。また旋回体用操作レ
バーが操作されたことを示す圧力信号Prs(所定のしき
い値以上のパイロット圧)が旋回体用圧力センサで検出
される。また走行体用操作レバーが操作されたことを示
す圧力信号Prt(所定のしきい値以上のパイロット圧)
が走行体用圧力センサで検出される。
【0333】第3サービスメータSM3は、上記各圧力
センサの検出信号Prw、Prs、Prtから操作レバーが操
作されている時間SMR3つまり作業機、旋回体、走行
体のいずれかが稼働している時間SMR3を積算するも
のである。なお第3サービスメータSM3としては、作
業機用圧力センサの検出信号Prwのみから作業機用操作
レバーのみが操作されている時間SMR3つまり作業機
が稼働している時間SMR3を積算するものであっても
よい。
【0334】図26は建設機械の計画稼働時間SMRo
と、各サービスメータSM1、SM2、SM3の実際の積
算値SMR1、SMR2、SMR3との関係を例示してい
る。図26の横軸は日付であり、縦軸は計測されたサー
ビスメータ値SMRを示している。計画稼働時間SMR
0は建設機械の種類、ユーザによって異なる。これは予
めデータとして入力されておかれる。たとえば1日当た
り20時間が計画稼働時間SMR0として入力、設定さ
れる。
【0335】本実施形態では、下記(8)式によって稼
働率αが演算される。
【0336】 α=(SMR3/SMR0)・100(%) …(8) SMR0−SMR3が油圧ショベルが実際には積込み作業
を行っていない時間つまりダウンタイムである。ダウン
タイムが大きいほど上記稼働率αの値が小さくなる関係
にある。
【0337】このように本実施形態では作業機が稼働さ
れている稼働時間の積算値SMR3から稼働率αが求め
られる。このため図25に示すようにたとえばエンジン
の暖気時間(ダンプ待ち時間)が長くその分作業機が稼
働している時間が短い作業態様の場合であっても正確な
稼働率αが得られ、この正確な稼働率αに基づき作業量
Vを正確に算出することが可能となる。
【0338】つぎに積込み占有率βの演算処理について
説明する。
【0339】図28は、上記作業機用圧力センサ、旋回
体用圧力センサ、走行体用圧力センサから出力される各
圧力検出信号Prw、Prs、Prtが時間の変化に伴い変化
する様子を示している。
【0340】一方図29は操作レバーの操作頻度マップ
のデータ内容を示している。
【0341】同図29に示すように縦軸iに各圧力検出
信号の種類Prw、Prs、Prtがとられ、横軸jに各圧力
レベルPrがとられる。圧力レベルPrはたとえば0〜1
00kg/cm2、100〜200kg/cm2、200〜
500kg/cm2の3レベルに分割されている。そして
各ブロックBijに分割される。
【0342】そして図28に示すように圧力検出信号P
rw、Prs、Prtがサンプリング時間Δt毎に入力され、
圧力値が各ブロックBijのいずれに入ったか否かが判断
される。たとえば時刻t1で作業機の圧力検出信号Prw
が130kg/cm2の値を示している場合には、操作頻
度マップの作業機Prw、圧力レベルPr2(100〜20
0kg/cm2)に対応するブロックB12に入ったと判断
される。こうして各ブロックBij毎に、入った頻度nij
が積算されていく。積算は1日が経過するまで行われ、
一日が経過する毎に積算値が出力される。そして1日毎
の積算値が記憶されていき最大100日分記憶すること
ができる。メモリ容量を減らすために100日経過後は
最も古い日付のデータは消去され最も新しい日付の積算
値によって更新される。
【0343】図29の操作頻度マップの各ブロックBij
毎の頻度nijは、前述した図11と同様にして%換算さ
れる。%換算した頻度n′ijを全ブロックBijについて
合計した値が100%となる。
【0344】本実施形態では、図29に示す操作頻度マ
ップの各ブロックBijのうち作業機Prwについてのブロ
ックの頻度n11、n12、n13が合計され作業機操作頻度
nwが求められる。同様に旋回体Prsについてのブロッ
クの頻度n21、n22、n23が合計され旋回体操作頻度n
sが求められる。同様に走行体Prtについてのブロック
の頻度n31、n32、n33が合計され走行体操作頻度nt
が求められる。作業機操作頻度nw、旋回体操作頻度n
s、走行体操作頻度ntは%換算される。%換算された作
業機操作頻度n′w、旋回体操作頻度n′s、走行体操作
頻度n′tの比率を図30に例示する。
【0345】図30は作業機、旋回体、走行体を横軸と
し、縦軸に%換算された作業機頻度n′w、旋回体操作
頻度n′s、走行体操作頻度n′tを示している。
【0346】本実施形態では、%換算された作業機頻度
n′w、旋回体操作頻度n′s、走行体操作頻度n′tに
基づいて下記(9)式によって積込み占有率βが演算さ
れる。
【0347】 β=1+n′t/(n′w+n′s) …(9) 上記式の右辺第2項は、作業機操作頻度n′wと旋回体
操作頻度n′sとの和n′w+n′sに対して走行体操作
頻度n′tとの比をとった値n′t/(n′w+n′s)を
示している。よって積込み占有率βはその値が小さいほ
ど、走行に対して作業機を操作している時間が長く、実
質的に積込み作業を行っている時間が多いことを示す。
【0348】上記(9)式の意味について説明すると、
作業機操作頻度n′wが大きいと生産性が高い。よって
作業機操作頻度n′wが大きくなるほど比n′t/(n′w
+n′s)の値は小さくなる。これにより積込み占有率
βは値が小さくなる。
【0349】また旋回体操作頻度n′sが大きいと、比
n′t/(n′w+n′s)の値は小さくなる。これにより
積込み占有率βは値が小さくなる。
【0350】また走行体操作頻度n′tが大きいと、比
n′t/(n′w+n′s)の値は大きくなる。これにより
積込み占有率βは値が大きくなる。
【0351】積込み占有率βは、上記(9)式に限定さ
れることなく、作業機操作頻度n′wと、旋回体操作頻
度n′sと、走行体操作頻度n′tとの比率から、実質的
に積み込み作業が行われている時間の大小を評価できる
式であればよい。たとえば(9)式の代わりに、下記
(9)′式を用いてもよい。
【0352】 β=(n′t+n′s)/(n′w+n′s) …(9)′ 上記(9)′式によれば旋回している時間が長く作業機
を稼働していない時間が短い場合には積込み占有率βが
大きくなり、実質的に作業機が稼働されていないことを
評価することができる。
【0353】本発明としては図30に示す比率を用い
て、実質的に作業機が稼働されているか否かを評価する
ことができる演算式であればよい。
【0354】また本実施形態では頻度の比率を用いてい
るが、作業機が操作されている時間、旋回体が操作され
ている時間、走行体が操作されている時間を計時して、
これらの時間の比率から積込み占有率βを演算してもよ
い。
【0355】以上のように本実施形態によれば、走行し
たり旋回している時間が長くその分作業機を用いて実際
に土砂を積み込んでいる時間が短い作業態様の場合であ
っても、正確な積込み占有率βを得ることができ、正確
な積込み占有率βを用いて作業量Vを正確に算出するこ
とが可能となる。
【0356】情報管理用コントローラ1では、上記演算
された稼働率α、積込み占有率βを用いて作業量Vが演
算される。この場合上記(1)式からQ、Sなどの流動
的な値を取り除きV=α・(1/β)なる演算式にて作
業量Vを求め、これを基準作業量Vrefと比較すること
によって建設機械の作業量を評価することができる。評
価結果は生産性の効率および施工法の改善に反映させる
ことができる。
【0357】また燃費(l/h)を演算し、これと上記
得られた時間当たりの作業量V(m3/h)とに基づいて
単位燃料量(リッタ)当たりの作業量V′(m3/l)を
演算してもよい。
【0358】図27は作業機操作頻度n′w、旋回体操
作頻度n′sが時間経過に伴って変化する様子を示して
いる。図27の横軸は日付を示し、縦軸は頻度の%換算
値を示している。このグラフから旋回体の操作と作業機
の操作の割合を把握することができる。すなわち積込み
作業時に旋回している時間が長いか短いか、その分作業
機を用いて実際に土砂を積み込んでいる時間が短いか長
いかなど建設機械の稼働状態の情報を取得することがで
きる。
【0359】また図29に示す操作頻度マップに基づい
て作業機、旋回体、走行体毎に、各圧力レベルに対応し
た頻度のグラフを図31に示すように生成することがで
きる。
【0360】図30(a)は作業機についてのグラフで
ある。図30(a)は各圧力範囲(0〜100kg/c
m2)、(100〜200kg/cm2)、(200〜5
00kg/cm2)を横軸としている。%換算された頻度
n′を縦軸としてる。各圧力範囲毎に頻度n′11、n′
12、n′13が対応づけられている(図29参照)。
【0361】同様に図30(b)は旋回体についてのグ
ラフであり、各圧力範囲毎に頻度n′21、n′22、n′
23が対応づけられている(図29参照)。同様に図30
(c)は走行体についてのグラフであり、各圧力範囲毎
に頻度n′31、n′32、n′33が対応づけられている
(図29参照)。
【0362】図30に示すグラフから作業機で掘削がな
されたときの掘削対象物の硬さの評価(発破の良く効い
ているベンチでの作業か否かの評価)や、旋回、走行時
に作業抵抗によって作業速度が低下し作業効率が低下し
たか否かの評価などを行うことができる。この評価結果
を施行法の改善に反映させることができる。
【0363】また本実施形態によれば、3つのサービス
メータSM1、SM2、SM3を用いているので、従来に
比較してより詳細な稼働状態の情報を取得することがで
きる。
【0364】すなわち図25または図26に示すよう
に、第1サービスメータSM1の積算値SMR1と、第2
サービスメータSM2の積算値SMR2との差分値から、
エンジンのキースイッチがオンに投入されているにもか
かわらずエンジンが実際には稼働されていない待機時間
を算出することができる。
【0365】また第2サービスメータSM2の積算値S
MR2と、第3サービスメータSM3の積算値SMR3と
の差分値から、エンジンが稼働されているにもかかわら
ずブーム等の作業機が実際には稼働されていない暖気時
間(ダンプ待ち時間)を算出することができる。
【0366】このように本実施形態によれば、単なるエ
ンジンの稼働時間のみならず、エンジンのキースイッチ
がオンに投入されているにもかかわらずエンジンが実際
には稼働されていない待機時間、あるいはエンジンが稼
働されているにもかかわらずブーム等の作業機が実際に
は稼働されていない暖気時間(ダンプ待ち時間)といっ
た詳細情報を把握することができる。このため建設機械
の稼働状態を従来よりも、より正確に管理、監視するこ
とが可能となる。
【0367】情報管理用コントローラ1で演算された上
述した作業量V、ないしは図25〜図31に示す稼働状
態のデータは、監視局19に送信される。このため監視
局19では複数の建設機械の作業量V、稼働状態を管理
することができる。
【0368】また情報管理用コントローラ1で演算され
た作業量V、稼働状態のデータは、サービスツール18
にダウンロードされる。このため現場でデータを解析す
る労力を要することなく建設機械の作業量、稼働状態を
即座に認識することができる。
【0369】つぎに情報管理用モニタ2で行われる表示
内容について説明する。なお以下の説明は図1の構成を
想定している。
【0370】情報管理用モニタ2では、情報管理用コン
トローラ1に各コントローラから収集されたデータ、収
集されたデータを加工したデータが、スイッチ操作に応
じて画面上に表示される。
【0371】図32〜図41は情報管理用モニタ2の表
示画面が遷移する様子を示している。このうち図32、
図33、図35はオペレータが見ることができるオペレ
ータ用画面であり、図34、図36〜図41は特定操作
を行わなければ表示されない(入力操作できない)サー
ビス用画面である。
【0372】これら図に示すように情報管理用モニタ2
ではグラフィックユーザインターフェース(GUI)が
採用されている。オペレータないしはサービスマンは画
面上に表示された「ボタン」などのスイッチをタッチ操
作ないしはクリック操作するなどの入力操作をすること
により指示内容を入力することができる。なおキーボー
ドなどの入力装置を用いて指示内容を入力してもよい。
【0373】エンジンキースイッチがオンされ、電源が
投入されると、情報管理用モニタ3の表示画面は、初期
画面を経て図32の画面50に遷移する。
【0374】図32は建設機械の運転状態を表示する運
転状態モニタ画面である。画面50には、フロントエン
ジンのクーラントの現在の温度を表示する表示部50a
などが配置されている。画面50上のボタン51が操作
されると、燃費を表示する画面に遷移される。画面50
上のボタン52が操作されると、カレンダー(年、月、
日、時刻)を設定する画面に遷移される。画面50上の
ボタン52が操作されると、つぎの運転状態モニタ画面
55に遷移される。以後画面上のボタン52が操作され
る毎に順次画面が切り換えられ、再び初期の運転状態モ
ニタ画面50に戻るという遷移が繰り返される。
【0375】運転状態モニタ画面50、55…上のメン
テナンスボタン54が操作されると、図33の画面56
に遷移される。
【0376】図33は建設機械のメンテナンス(整備、
点検)状態を表示するメンテナンス状態モニタ画面であ
る。画面56には、各メンテナンス項目に対応づけて交
換、点検までの残り時間が表示されている。たとえば
「エンジンオイル」を示す表示部56aに対応づけて交
換までの残り時間「170H」を示す表示部56bが配
置されている。
【0377】画面56上のボタン57が操作されると、
つぎのメンテナンス状態モニタ画面58に遷移される。
以後画面上のボタン57が操作される毎に順次画面が切
り換えられる。画面上のボタン59が操作されると、ボ
タン57が操作されたときの切換方向とは逆の方向に画
面が切り換えられる。
【0378】図34はサービス用画面を示している。オ
ペレータ用画面上で特定の操作がなされると、図34の
画面60に遷移される。画面60上にはテンキー60a
が配置されている。テンキー60aを操作して予め設定
された特定のデータ(パスワード)が入力されたことを
条件として、つぎのサービスメニュー選択画面61に遷
移される。サービスメニュー選択画面61上には、各サ
ービスメニューを指示するボタン61a〜61hが配置
されている。所望するボタンを操作することで対応する
画面に遷移される。
【0379】つぎに建設機械で故障等の異常が発生した
場合の処理の内容について説明する。フロントエンジン
でクーラントの温度が異常な温度に上昇した場合を想定
する。
【0380】図42(a)は異常発生時処理の手順を示
すフローチャートである。
【0381】フロントエンジン用コントローラ6ではセ
ンサ群26の検出出力に基づき異常が発生したか否かを
逐次判断している。たとえばクーラント温度がしきい値
以上に達すると(ステップ101)、異常信号が入力さ
れ(ステップ102)、クーラント温度が一定時間内に
しきい値以下に低下したか否かが判断される(ステップ
103)。ここで図42(b)に示すように異常が一時
的なものであれば、異常時処理を終了させる(ステップ
109)。
【0382】これに対して図42(c)に示すように異
常が継続していれば、「フロントエンジンのクーラント
温度異常」に対応するエラーコードが生成される(ステ
ップ104)。なおエラーコードの生成は、異常の発生
したコントローラ6で行い情報管理用コントローラ1に
エラーコードを送信してもよい。また異常発生時点でコ
ントローラ6からデータを継続して情報管理用コントロ
ーラ1に送信することによって、情報管理用コントロー
ラ1側でエラーコードを生成してもよい。
【0383】情報管理用コントローラ1では、エラーコ
ードが生成された時点で、そのときのスナップショット
データを自動的に取得し記憶させる処理が行われる。こ
こでスナップショットデータとは、エラーコード生成時
点の前後所定時間内における時系列的なデータのことで
ある。エラー内容に関連するパラメータ(クーラント温
度、エンジン回転数、油温、油圧等)のデータがスナッ
プショットデータとして取得される(ステップ10
5)。またエラーコード生成時点のカレンダの計時値
(年月日時刻)、サービスメータSM2(エンジンの稼
働時間を積算する第2サービスメータSM2)の積算値
SMR2が記憶される(ステップ106)。
【0384】これによりエラーコード、エラーコードに
対応するエラー内容を示すエラーメッセージ、エラー発
生の年月日時刻を示すデータ等が情報管理用モニタ2に
送信される(ステップ107)。
【0385】エラーコード、サービスメータ値、エラー
発生年月日時刻、エラーメッセージが故障履歴データと
して記憶される(ステップ108)。
【0386】エラーコードが生成されるとエラー発生の
フラグが論理1となる。このフラグはセンサの検出信号
がしきい値以下に復帰すると、論理0になる。フラグが
論理0になると、その時点でのサービスメータ値、カレ
ンダ計時値が「修復サービスメータ値」、「修復完了年
月日」として記憶される。
【0387】図43は情報管理用コントローラ1で生
成、記憶される故障履歴(異常履歴)データの内容を示
している。同図43に示すように、エラーコード、エラ
ー発生サービスメータ値、エラー発生年月日時刻、エラ
ー修復サービスメータ値、修復完了年月日時刻、確認、
エラーメッセージが対応づけられている。そしてこれら
がエラー発生順に時系列的に記憶されている。同図43
において「確認」とは後述するようにサービス用画面上
でエラー内容を確認した旨の入力操作があった場合に、
0から1に切り替わるデータのことである。また「修復
サービスメータ値」、「修復完了年月日」とは、修理等
がなされ、しきい値以上の信号を検出していたセンサの
検出信号が再びしきい値以下に復帰した時点のサービス
メータ値、カレンダ計時値のことである。
【0388】つぎに異常発生時における情報管理用モニ
タ2における処理内容について説明する。
【0389】図35に示すように、エラーコード等が情
報管理用コントローラ1から情報管理用モニタ2に送信
されると、オペレータ用画面がいかなる画面であったと
しても、図35(a)に示す異常画面62に自動的に遷
移される。そして図35(b)に示す遷移前の通常画面
50と異常画面62とが所定の間隔で交互に表示され
る。なお同時にエラーコードが複数種類入力されている
場合には、複数の異常画面と通常画面50とがサイクリ
ックに表示される。異常画面62では、エラーメッセー
ジと、これに対応する処置内容と、異常の度合いを示す
アイコン62bが表示される。よってオペレータは、表
示された処置内容に従って迅速に適切な処置をとること
ができる。異常画面62上のボタン62aが操作される
と、異常画面62は消え通常画面50のみの表示に復帰
される。ただし図35(b)に示すように通常画面50
上でも通常表示に加えて異常表示がなされる。
【0390】運転状態モニタ画面50上のフロントエン
ジンクーラント表示部50aでは、温度を指示するゲー
ジのアイコン50bが異常を表す色(例えば赤色)に変
化される。また異常を示すアイコン50cが画面50上
に生成される。これらによりオペレータに警告を与え、
注意を喚起させることができる。なおアイコン50cが
操作されると、異常画面62に遷移される。
【0391】オペレータ用画面の異常表示からオペレー
タはサービスマンを要請することが可能となる。
【0392】そこで図34に示すサービスメニュー選択
画面61上で「故障履歴」のボタン61bが操作され
る。これにより画面は図39(a)に示す故障履歴画面
67に遷移される。故障履歴画面67上には、図39
(b)に示すように、「エラーコード」の表示部67
b、「エラー内容(エラーメッセージ)」の表示部67
c、「エラー発生年月日時刻」の表示部67d、「修復
完了年月日時刻」の表示部67eが対応づけられて配置
されている。そしてこれらはエラー発生順に時系列的に
表示されている。すなわち故障履歴画面67の表示内容
は、図43に示す故障履歴の記憶内容に対応している。
現在発生している異常(「フロントエンジンクーラント
の温度異常」)に対応する項目の「修復完了年月日時
刻」の表示部67eの内容は、空欄であるか現在時刻と
なっている。
【0393】サービス用画面を用いて異常の原因を以下
のようにして発見することができる。
【0394】すなわち図34に示すサービスメニュー選
択画面61上の「ダウンロード」のボタン61cが操作
されると、ダウンロードを指示するダウンロード画面に
遷移される。ダウンロード画面上でダウンロードを指示
する操作がなされると、パーソナルコンピュータ、IC
カードなどのサービスツール18に、図43に示す故障
履歴データがダウンロードされる。故障履歴データから
異常の原因、修復方法を迅速に発見することができる。
また異常発生時点のスナップショットデータをダウンロ
ードし、このスナップショットデータから異常の原因、
修復方法を迅速に発見することができる。スナップショ
ットデータはエラー発生順に時系列的に記憶されてい
る。よって同一異常項目のスナップショットデータをダ
ウンロードし、このスナップショットデータから異常の
原因、修復方法を迅速に発見することができる。
【0395】また図34に示すサービスメニュー選択画
面61上の「スナップショットトリガ」のボタン61d
が操作されると、スナップショットデータ取得を指示す
るスナップショットリガ画面に遷移される。スナップシ
ョットトリガ画面上でスナップショットデータ取得を指
示する操作がなされると、操作時点前後のスナップショ
ットデータが取得される。よってこのスナップショット
データをダウンロードすることによって異常の原因、修
復方法を迅速に発見することができる。
【0396】また図34に示すサービスメニュー選択画
面61上の「リアルタイムモニタ」のボタン61eが操
作されると、図40に示す画面68に遷移される。
【0397】図40は建設機械に設けられた各センサの
現在の検出値を表示するリアルタイムモニタ画面を示し
ている。画面68には、各検出項目に対応づけて現時点
での検出値が表示されている。たとえば「フロントエン
ジン回転数」を示す表示部に対応づけて現在の回転数
「1887」rpmを示す表示部が配置されている。
【0398】画面68上のボタン69が操作されると、
つぎのリアルタイムモニタ画面70に遷移される。以後
画面上のボタン69が操作される毎に順次画面が切り換
えられる。画面上のボタン71が操作されると、ボタン
69が操作されたときの切換方向とは逆の方向に画面が
切り換えられる。
【0399】よってこのリアルタイムモニタ画面の表示
内容から異常の原因、修復方法を迅速に発見することが
できる。
【0400】またリアルタイムモニタ画面としては単に
現在のセンサ検出値を数値として表示するだけではな
く、現在値を含む所定時間幅の時系列的な変化を表示し
てもよい。
【0401】図46はリアルタイムモニタ画面82を例
示している。建設機械のエンジンにはブローバイ圧を検
出するブローバイ圧センサが設けられている。いま「ブ
ローバイ圧異常」というエラーが発生したものとする。
【0402】すると画面82のエラー内容表示部82a
にはエラーメッセージ「ブローバイ異常」が表示され
る。また発生時経時変化表示部82bの異常項目表示部
82cには、異常項目「ブローバイ圧異常」に対応する
ブローバイ圧センサの検出信号が時系列的にスナップシ
ョットデータとして表示される。表示内容は異常発生時
刻te(エラーコード生成時)前後の所定時間内のセン
サ検出値である。また異常発生時刻teにおけるブロー
バイ圧が表示部82eに表示される。異常項目に関連す
るセンサデータはデータ選択ボタン83が選択操作され
ることによって選択される。選択されたセンサから得ら
れたスナップショットデータが、表示部82dに異常項
目表示部82cと同様にして表示される。また選択され
たセンサの異常発生時刻teにおける検出値が表示部8
2f、82g、82hに表示される。
【0403】異常に対して適切な修復がなされたものと
する。すると、しきい値以上の信号を検出していたセン
サの検出信号が再びしきい値以下に復帰する。
【0404】エラーコードが生成された時点でエラー発
生のフラグが論理1となっている。しかし修復によりセ
ンサの検出信号がしきい値以下に復帰すると、フラグは
論理0になる。なおエンジンキースイッチがオフされた
状態で修復がなされた場合には、再度エンジンキースイ
ッチがオンされた後に、しきい値以上の信号を検出して
いたセンサの検出信号がしきい値以下に復帰しているこ
とが確認された時点で、フラグが論理0となる。
【0405】フラグが論理0になると、その時点でのサ
ービスメータの積算値、カレンダによる計時値が「修復
サービスメータ値」、「修復完了年月日」として、図4
3に示す故障履歴データの対応する項目(「フロントエ
ンジンクーラントの温度異常」)に記憶される。
【0406】また図39に示す故障履歴画面67上で
は、同様にフラグが論理0になると、異常(「フロント
エンジンクーラントの温度異常」)が発生していた項目
の「修復完了年月日時刻」の表示部67eの内容が、論
理0になった時点でのカレンダの計時値に固定される。
【0407】故障履歴画面67上で修復されたことが確
認されると、ボタン67aが操作される。これにより図
43に示す故障履歴データの対応する項目の「確認」が
0から1に変化される。
【0408】以上のようにして本実施形態によれば情報
管理用モニタ2上の表示内容から異常に対して適切かつ
迅速な処置をとることができるので、作業効率が飛躍的
に向上する。
【0409】なお図34に示すサービスメニュー選択画
面61上の「メモリクリア」のボタン61hが操作され
ると、所定の記憶データの消去を指示するメモリクリア
画面に遷移される。メモリクリア画面上でデータ消去を
指示する操作がなされると、図43に示す故障履歴デー
タが消去される。またメモリクリア画面上での操作によ
ってスナップショットデータ、前述した負荷頻度マップ
M1(リセット可能なデータMDB)、後述するメンテナ
ンス履歴データについても消去が可能である。たとえば
当該建設機械の工場出荷時、納入時、オーバーホール後
に記憶データが消去される。
【0410】つぎにメンテナンス情報を管理する実施形
態について説明する。
【0411】図45は情報管理用コントローラ1で生
成、記憶されるメンテナンス履歴データ81の内容を示
している。同図45に示すように、各メンテナンス項目
毎に、基準インターバル、設定インターバル、メンテナ
ンス(交換)回数の1回目、2回目、3回目、4回目…
が対応づけられている。
【0412】同図45において「基準インターバル」と
はメーカが推奨するメンテナンス間隔(H)である。
「設定インターバル」とは後述するようにサービス用画
面上で基準インターバルを任意に短縮、延長した設定値
である。設定インターバルにしたがってメンテナンス履
歴が管理される。
【0413】実際にメンテナンスがなされその旨の入力
操作があった時点で、対応する「メンテナンス項目」
(たとえば「エンジンオイル」)の、対応する「回数」
(「1回目」)に、その時点でのサービスメータ値から
得られた実際のメンテナンス間隔(「200H」)が記
憶されていく。
【0414】つぎに情報管理用モニタ2における処理内
容について説明する。
【0415】図34に示すサービスメニュー選択画面6
1上の「メンテナンスモニタ」のボタン61aが操作さ
れると、図36に示す画面63に遷移される。
【0416】図36はメンテナンス状態をサービス用画
面上で管理するメンテナンスモニタ画面を示している。
【0417】画面63には、各メンテナンス項目に対応
づけて交換、点検までの残り時間と、設定インターバル
が表示されている。たとえば「燃料フィルタ交換」を示
す表示部63aに、交換等のメンテナンスまでの残り時
間「60H」を示す表示部63bと、設定インターバル
「170H」を示す表示部63cが対応づけられて配置
されている。すなわちメンテナンスモニタ画面63の表
示内容は、図45に示すメンテナンス履歴データ81の
記憶内容に対応している。
【0418】メンテナンスが実施されることにより、画
面63上の対応するメンテナンス項目のボタン63bが
操作される。これによりリセット画面64に遷移され
る。リセット画面64上のリセット用ボタン64aが操
作されると、図37に示すようにメンテナンスモニタ画
面63は画面63′の内容に更新される。すなわちメン
テナンスモニタ画面63′上のメンテナンス残り時間表
示部63′bの内容が設定インターバル(170H)に
リセットされる。
【0419】ここで図44を参照してメンテナンス残り
時間表示部63bの表示内容について説明する。図44
はエンジンオイルフィルタ、エンジンオイルが○印で示
す時刻で逐次交換され、その度に上記リセット用ボタン
64aが操作され、そのときのサービスメータSM2の
積算値SMR2が記憶領域80に記憶されていく時間変
化を示す。
【0420】エンジンオイルを例にとると、エンジンオ
イルは工場出荷時にリセットされてから第1回目に時刻
t1で交換され、その時点でリセット用ボタン64aが
操作される。すると記憶領域80に、エンジンオイルの
第1回目の交換時でのサービスメータ値200Hが記憶
される。以後サービスメータSM2による積算値SMR2
と第1回目交換時でのサービスメータ値200Hとの差
分値がとられ、エンジンオイルの設定インターバルであ
る250H(図45参照)からこの差分値が減算され
る。この減算値がエンジンオイルの交換までの残り時間
としてメンテナンスモニタ画面63上の項目「エンジン
オイル交換」に対応するメンテナンス残り時間表示部6
3bに表示される。
【0421】同様に時刻t2 で第2回目にエンジンオイ
ルが交換され、リセット用ボタン64aが操作される
と、記憶領域80に、エンジンオイルの第2回目の交換
時でのサービスメータ値430Hが記憶される。以後同
様の処理が繰り返される。エンジンオイルフィルタにつ
いても同様の処理がなされる。
【0422】図44に示す記憶領域80に記憶されたデ
ータに基づき図45に示すようにメンテナンス履歴デー
タ81が更新されていく。
【0423】図33に示すオペレータ用メンテナンス状
態モニタ画面56上のメンテナンス残り時間表示部56
bにおいても、サービス画面63上のメンテナンス残り
時間表示部63bと同様の表示がなされる。
【0424】メンテナンス状態モニタ画面56では、オ
ペレータにメンテナンス時期が近づいたことを警告する
表示がなされる。たとえば画面56上の「エンジンオイ
ル」に対応するメンテナンス残り時間表示部56bの内
容が、残り時間「1〜30H」になると、黄色に変化す
るとともに点滅される。さらに残り時間「0〜1H」に
なると、赤色に変化するとともに点滅される。
【0425】つぎに設定インターバルの変更操作につい
て説明する。
【0426】設定インターバルの変更を行うときは、図
36のメンテナンスモニタ画面63上の、変更したいメ
ンテナンス項目のボタン63cが操作される。これによ
り画面65に遷移される。画面65上のボタン65aが
操作されると、図38に示す設定変更画面66に遷移さ
れる。設定変更画面66上のテンキー66aが操作され
設定インターバルの変更値が入力される。そして設定終
了ボタン66bが操作されると、メンテナンスモニタ画
面63は画面63″の内容に更新される。すなわちメン
テナンスモニタ画面63″上の設定インターバル表示部
63′cの内容が、設定変更画面66で変更された設定
インターバル(250H)の値に変更される。
【0427】設定変更画面66上で設定インターバルの
変更操作がなされると、図45に示すメンテナンス履歴
データ81の対応する項目の「設定インターバル」のデ
ータが変更される。なおメンテナンス履歴データ81は
実際にメンテナンスが行われた間隔を記憶する内容とな
っているが、メンテナンスが行われる毎にカレンダによ
る計時値を記憶し、各項目毎にメンテナンスが行われた
年月日時刻をメンテナンス順に記憶した内容としてもよ
い。
【0428】なおメンテナンス終了後のメンテナンス残
り時間のリセット、設定インターバルの変更をサービス
用画面上で行うのは、オペレータによる不用意が操作が
なされることによって建設機械の信頼性、安全性等が確
保されなくなってしまう事態を回避するためである。
【0429】図34に示すサービスメニュー選択画面6
1上の「ダウンロード」のボタン61cが操作される
と、ダウンロードを指示するダウンロード画面に遷移さ
れる。ダウンロード画面上でダウンロードを指示する操
作がなされると、パーソナルコンピュータ、ICカード
などのサービスツール18に、図45に示すメンテナン
ス履歴データ81がダウンロードされる。そこでメンテ
ナンス履歴データ81と前述した故障履歴データとが突
き合わせられる。これによりメンテナンスが十分になさ
れていない項目を異常のファクタであるとするなどして
異常の原因、修復方法を迅速に発見することができる。
【0430】さて建設機械に搭載されるエンジン、油圧
ポンプ等のコンポーネントのシリアル番号は、コンポー
ネントの製造元毎に管理している。このためエンジン等
のコンポーネントが載せ換えられたりした場合に、建設
機械に搭載されたコンポーネントのシリアル番号と当該
建設機械のシリアル番号との対応づけをとることが管理
者側で困難となる。
【0431】また前述したように本実施形態では部品
(コンポーネント)毎に、建設機械毎に寿命の情報を管
理している。このためコンポーネントが載せ換えられた
場合であっても建設機械のシリアル番号と搭載されてい
るコンポーネントのシリアル番号との対応づけを追跡で
きるようにしておく必要がある。
【0432】情報管理用モニタ2にはコンポーネントが
載せ換えられた場合に、そのコンポーネントのシリアル
番号を記憶する機能が設けられている。
【0433】すなわち図34に示すサービスメニュー選
択画面61上で「シリアルナンバー設定」のボタン61
gが操作される。これにより画面は図41に示すシリア
ルナンバー設定画面72に遷移される。シリアルナンバ
ー設定画面72上には、「建設機械モデル名」のボタン
72aに対応して、建設機械モデル名表示部72eが配
置されている。また「バリエーションコード」のボタン
72bに対応して、バリエーションコード表示部72f
が配置されている。また「型」のボタン72に対応し
て、型表示部72gが配置されている。また「シリアル
番号」のボタン72dに対応して、シリアル番号表示部
72hが配置されている。
【0434】ボタン72aが操作されると、73に示す
ように建設機械モデル名表示部72eの表示内容が変更
される。またボタン72bが操作されると、74に示す
ようにバリエーションコード表示部72fの表示内容が
変更される。またボタン72cが操作されると、75に
示すように型表示部72gの表示内容が変更される。ま
たボタン72dが操作されると、シリアル番号表示部7
2hの表示内容が変更される。
【0435】画面72上のボタン76が操作されると、
エンジン変更画面77に遷移される。
【0436】エンジン変更画面77上には、「エンジン
モデル名」のボタン77aに対応して、エンジンモデル
名表示部77eが配置されている。また「1台目シリア
ル番号」のボタン77bに対応して、1代目シリアル番
号表示部77fが配置されている。また「2台目シリア
ル番号」のボタン77cに対応して、2台目シリアル番
号表示部77gが配置されている。また「3台目シリア
ル番号」のボタン77dに対応して、3台目シリアル番
号表示部77hが配置されている。
【0437】建設機械の出荷時など1台目のエンジン搭
載時にボタン77bが操作されると、1台目シリアル番
号表示部77fに「1台目のエンジンのシリアル番号」
が表示される。同様に、2台目のエンジン搭載時にボタ
ン77cが操作されると、2台目シリアル番号表示部7
7gに「2台目のエンジンのシリアル番号」が表示さ
れ、3台目のエンジン搭載時にボタン77hが操作され
ると、3台目シリアル番号表示部77hに「3台目のエ
ンジンのシリアル番号」が表示される。なお画面77上
のボタン78が操作されると画面72に戻る。
【0438】なお本実施形態では建設機械のコンポーネ
ントとしてエンジンを想定しているが、油圧ポンプ、油
圧モータ、PTO、トルコン、トランスミッション等各
コンポーネントのシリアル番号を入力できるように構成
してもよい。
【0439】以上のようにして情報管理用モニタ2から
入力されたシリアル番号のデータは、情報管理用コント
ローラ1で、寿命データなどと対応づけられる。このた
め、かかるデータが監視局19に送信されると、監視局
19では、複数の建設機械の各シリアル番号に対応づけ
て寿命の情報等を管理することができる。このためコン
ポーネントが載せ換えられた場合であってもそのコンポ
ーネントの寿命時期を追跡することが可能となり載せ換
えの有無にかかわらず正確な寿命時期を判断することが
できる。
【0440】情報管理用コントローラ1には、当該コン
トローラ1で生成されたデータをサービスツール18に
ダウンロードするだけではなく、サービスツール18の
データをコントローラ内部のメモリに読み込むアップロ
ード機能が設けられている。
【0441】そこで工場の製造ラインでコントローラに
コンピュータからデータをアップロードすることでデー
タ入力作業を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は建設機械の車体内の構成を示すブロック
図である。
【図2】図2は建設機械の車体内の構成を示すブロック
図である。
【図3】図3は建設機械の車体内の構成を示すブロック
図である。
【図4】図4は従来技術を示す図であり、建設機械の車
体内の構成を示すブロック図である。
【図5】図5はエンジンにかかる被害の要因を説明する
図である。
【図6】図6はエンジンにかかる被害の要因別に適用さ
れるマップを対応づけた図である。
【図7】図7は被害量と寿命の関係を示す図である。
【図8】図8(a)、(b)、(c)はエンジンのトル
クを演算する処理を説明する図である。
【図9】図9はエンジンの回転数とトルクの2次元平面
を分割して示す図である。
【図10】図10は負荷頻度マップを斜視的に示す図で
ある。
【図11】図11は負荷頻度マップの各分割要素を%換
算した表を示す図である。
【図12】図12(a)、(b)、(c)は負荷頻度マ
ップのデータがリセットされる様子を説明する図であ
る。
【図13】図13はサイクルタイムのマップを示す図で
ある。
【図14】図14はエンジン回転数とトルクの2次元平
面を分割して示す図である。
【図15】図15は負荷移動マップを示す図である。
【図16】図16は連続運転時間マップを示す図であ
る。
【図17】図17はポンプ圧とポンプ容量との関係を示
す図である。
【図18】図18はTVC弁入力電流とポンプ吸収トル
クとの関係を示す図である。
【図19】図19はサンプリング間隔毎に収集されるデ
ータを示す図である。
【図20】図20は平均等価ポンプ吸収トルクと寿命と
の関係を示す図である。
【図21】図21は寿命ランクとオーバーホール時間の
対応関係を示す図である。
【図22】図22は平均等価圧力と寿命との関係を示す
図である。
【図23】図23は単位時間当たりのピーク圧回数と寿
命との関係を示す図である。
【図24】図24はタンク平均等価油温、平均外気温と
寿命との関係を示す図である。
【図25】図25は各サービスメータの積算値の変化を
概念的に示す図である。
【図26】図26は各サービスメータの積算値が日付の
変化とともに変化する様子を示す図である。
【図27】図27は作業機操作頻度、旋回体操作頻度が
日付の変化とともに変化する様子を示す図である。
【図28】図28は作業機、旋回体、走行体の操作パイ
ロット圧の変化に応じて、データが記憶されていく様子
を示す図である。
【図29】図29は操作頻度マップを示す図である。
【図30】図30は作業機操作、旋回体操作、走行体操
作の頻度の比率を示す図である。
【図31】図31(a)、(b)、(c)は作業機、旋
回体、走行体別に、圧力レベル毎の頻度分布を示す図で
ある。
【図32】図32は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図33】図33は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図34】図34は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図35】図35は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図36】図36は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図37】図37は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図38】図38は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図39】図39は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図40】図40は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図41】図41は情報管理用モニタ上での表示画面が
遷移する様子を示す図である。
【図42】図42(a)は異常発生時の処理手順を示す
図であり、図42(b)、(c)はセンサの検出値がし
きい値を超える態様を示す図である。
【図43】図43は故障履歴データの内容を示す図であ
る。
【図44】図44はメンテナンスがなされる毎にサービ
スメータの積算値が記憶されていく様子を示す図であ
る。
【図45】図45はメンテナンス履歴データの内容を示
す図である。
【図46】図46はリアルタイムモニタ画面を例示した
図である。
【符号の説明】
1 情報管理用コントローラ 2 情報管理用モニタ 11、12 シリアル通信回線 18 サービスツール 19 監視局
フロントページの続き (72)発明者 余喜多 仁 大阪府枚方市上野3−1−1 株式会社小 松製作所大阪工場内 (72)発明者 斎藤 秀明 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所小山工場内 (72)発明者 橋本 晴夫 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 株 式会社小松製作所建機研究所内 Fターム(参考) 2D003 AA00 AB05 AB06 BA06 BA08 CA03 DA03 DA04 DB01 DB02 DB03 DB04 DB05 DB06 DB07 FA02 5K048 AA05 BA34 BA41 DA02 DC04 EB10 EB11 EB12 HA01 HA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の通信プロトコルに従って通信
    が行われるシリアル通信回線によって、建設機械内の複
    数の車体内コントローラ間相互を通信自在に接続し、前
    記複数の車体内コントローラ毎に取得されるデータに基
    づいて建設機械に関する情報を管理するようにした建設
    機械の情報管理装置において、 前記建設機械内に、当該建設機械内の情報を管理する情
    報管理用コントローラを設けるとともに、前記建設機械
    の外部に、前記建設機械を含む少なくとも1以上の建設
    機械に関する情報を管理する監視局を設け、 前記情報管理用コントローラを介して、前記建設機械内
    のシリアル通信回線と前記監視局との間を相互に通信自
    在に接続し、 前記情報管理用コントローラは、前記複数の車体内コン
    トローラ毎に取得されるデータを収集し、加工し、記憶
    するとともに、当該記憶されたデータを前記監視局に送
    信するようにしたことを特徴とする建設機械の情報管理
    装置。
  2. 【請求項2】 所定の通信プロトコルに従って通信
    が行われるシリアル通信回線によって、建設機械内の複
    数の車体内コントローラ間相互を通信自在に接続し、前
    記複数の車体内コントローラ毎に取得されるデータに基
    づいて建設機械に関する情報を管理するようにした建設
    機械の情報管理装置において、 前記建設機械内に、当該建設機械内の情報を管理する情
    報管理用コントローラを設けるとともに、前記建設機械
    の外部に、前記建設機械内の情報を収集して記憶媒体に
    記憶させる情報収集手段を設け、 前記情報管理用コントローラを介して、前記建設機械内
    のシリアル通信回線と前記情報収集手段との間を相互に
    通信自在に接続し、 前記情報管理用コントローラは、前記複数の車体内コン
    トローラ毎に取得されるデータを収集し、加工し、記憶
    するとともに、当該記憶されたデータを前記情報収集手
    段に送信するようにしたことを特徴とする建設機械の情
    報管理装置。
  3. 【請求項3】 所定の通信プロトコルに従って通信
    が行われるシリアル通信回線によって、建設機械内の複
    数の車体内コントローラ間相互を通信自在に接続し、フ
    レーム信号を前記複数の車体内コントローラ間で伝送さ
    せ、前記複数の車体内コントローラ間でデータの送受信
    を行うとともに、前記フレーム信号に前記複数の車体内
    コントローラ毎に取得されるデータを記述し、当該フレ
    ーム信号に記述されたデータを読み取ることにより建設
    機械に関する情報を収集するようにした建設機械の情報
    管理装置において、 前記建設機械内に、当該建設機械内の情報を管理する情
    報管理用コントローラを設け、 前記所定の通信プロトコルとは異なる通信プロトコルに
    従って通信が行われるシリアル通信回線に、前記複数の
    車体内コントローラとは異なる車体内コントローラを通
    信自在に接続し、 前記情報管理用コントローラを介して、前記建設機械内
    の両シリアル通信回線同士を相互に通信自在に接続し、 前記情報管理用コントローラは、一方のシリアル通信回
    線に接続された車体内コントローラと、他方のシリアル
    通信回線に接続された車体内コントローラとの間でデー
    タの送受信を行わせるとともに、一方のシリアル通信回
    線上で伝送されるフレーム信号と他方のシリアル通信回
    線上で伝送されるフレーム信号のそれぞれに記述された
    データを読み取ることにより建設機械に関する情報を収
    集するようにしたことを特徴とする建設機械の情報管理
    装置。
  4. 【請求項4】 建設機械のエンジンの稼働時に値が
    変化する稼働パラメータのデータを収集し、この稼働パ
    ラメータのデータに基づきエンジンを構成する部品の種
    類毎に寿命を演算し該演算した部品の種類毎の寿命の情
    報を管理する建設機械の情報管理装置において、 エンジンのトルクまたはエンジンの回転数を各レベルに
    分割し、前記稼働パラメータの値が各レベルに入った頻
    度を各レベル毎に一定時間が経過するまで積算する負荷
    頻度積算手段と、 エンジンの回転数の変動幅を各レベルに分割し、前記稼
    働パラメータの値が各レベルに入った頻度を各レベル毎
    に一定時間が経過するまで積算する回転変動幅頻度積算
    手段と、 エンジンのトルクの変動軌跡またはエンジンの回転数の
    変動軌跡を各軌跡に分類し、前記稼働パラメータの値が
    各軌跡に沿って変動した頻度を各軌跡毎に一定時間が経
    過するまで積算する変動軌跡頻度積算手段と、 部品の種類毎に、前記負荷頻度積算手段、前記回転変動
    幅頻度積算手段および前記変動軌跡頻度演算手段のいず
    れか1つまたは2以上の組み合わせを予め対応づけてお
    き、 部品の種類毎に、対応する1または2以上の頻度演算手
    段から得られた積算値に基づいて寿命を演算する寿命演
    算手段とを具えたことを特徴とする建設機械の情報管理
    装置。
  5. 【請求項5】 建設機械のエンジンの稼働時に値が
    変化する稼働パラメータのデータを収集し、この稼働パ
    ラメータのデータに基づきエンジンが駆動されるに応じ
    て作動する油圧ポンプまたは油圧モータの寿命を演算し
    該演算した油圧ポンプまたは油圧モータの寿命の情報を
    管理する建設機械の情報管理装置において、 前記油圧ポンプまたは油圧モータにかかる負荷を、一定
    時間が経過するまで逐次計測し、計測した逐次の負荷値
    に基づいて、前記油圧ポンプまたは油圧モータを構成す
    る軸受け部品の寿命を演算する軸受け部品寿命演算手段
    と、 前記油圧ポンプの吐出圧油または油圧モータの作動油の
    温度を、一定時間が経過するまで逐次計測し、計測した
    逐次の温度値に基づいて、前記油圧ポンプまたは油圧モ
    ータを構成する圧油シール部品の寿命を演算する圧油シ
    ール部品寿命演算手段と、 前記各部品寿命演算手段から得られた各寿命値に基づい
    て前記油圧ポンプまたは油圧モータの寿命を演算する寿
    命演算手段とを具えたことを特徴とする建設機械の情報
    管理装置。
  6. 【請求項6】 作業機を備えた建設機械の作業量を
    演算し該演算した作業量の情報を管理する建設機械の情
    報管理装置において、 前記作業機が稼働されている時間を計時する計時手段
    と、 前記計時手段で計時された時間と、建設機械の計画稼働
    時間とに基づいて前記作業量を演算する作業量演算手段
    とを備えたことを特徴とする建設機械の情報管理装置。
  7. 【請求項7】 作業機と、旋回体と、走行体とを備えた
    建設機械の作業量を演算し該演算した作業量の情報を管
    理する建設機械の情報管理装置において、 前記作業機が操作された頻度または操作された時間を一
    定時間が経過するまで積算する作業機積算手段と、 前記旋回体が操作された頻度または操作された時間を一
    定時間が経過するまで積算する旋回体積算手段と、 前記走行体が操作された頻度または操作された時間を一
    定時間が経過するまで積算する走行体積算手段と、 前記作業機積算手段で積算された作業機積算値と、前記
    旋回体積算手段で積算された旋回体積算値と、前記走行
    体積算手段で積算された走行体積算値との比率に基づい
    て前記作業量を演算する作業量演算手段とを具えたこと
    を特徴とする建設機械の情報管理装置。
  8. 【請求項8】 スイッチ手段に応じて電源がオンさ
    れ、エンジンを駆動源として作動する作業機を備えた建
    設機械の稼働状態の情報を管理する建設機械の情報管理
    装置において、 前記スイッチ手段がオンされている時間を計時する第1
    の計時手段と、 前記エンジンが稼働されている時間を計時する第2の計
    時手段と、 前記作業機が稼働されている時間を計時する第3の計時
    手段と、 前記第1、第2および第3の計時手段で計時された時間
    の差分値を求め、当該差分値に基づいて建設機械の稼働
    状態の情報を収集する稼働情報収集手段とを具えたこと
    を特徴とする建設機械の情報管理装置。
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