WO1998022898A1 - Systeme de gestion d'operations - Google Patents

Description

明細書

業務管理システム 技術分野

本発明は、 一般業務をコンピュータで管理するための業務管理システムに関し、 詳しくは発注伝票、 会計伝票等の筆記媒体に対する入力および管理を行う業務管理 システムに関する。 背景技術

今日、 コンビユー夕による業務管理 （以下、 業務一般をコンビユー夕で管理する ことを 「業務管理」 という） が進歩しているが、 依然として、 伝票、 帳票、 リスト 等の業務上使用される用紙 （以下 「筆記媒体」 という） は不可欠である。 コンビュ 一夕にデータを入力すれば、 データの集計、 判断、 印刷、 加工等が容易に行える。 それにもかかわらず、 筆記媒体が商業活動上最も頻繁に利用される媒体であるのは、 紙が幾つかの優れた性質を備えるからである。 例えば、 筆記用具と紙さえあれば、 いつでも文字の記入ができるという即時性、 紙自体は軽く持ち運びに便利であると いう携帯性、 紙には電源等が不要であるという普遍性、 記入した文字は容易に消え ることがなく保存に適するという保存性等が挙げられる。 今後、 どんなにコンビュ 一夕による業務の効率化が促進されても、 これら紙の優れた性質故に、 業務活動に おいて、 筆記媒体等が使われなくなることはないであろう。

例えば、 商業活動の現場では、 商品の発注の際、 商品名、 個数、 納品先等を記入 するために発注伝票が使用されている。 必要事項が記入された発注伝票はメーカー や問屋に送付され、 メーカーや問屋においては発注伝票に従い仕入伝票が作成され る。 販売店または売場から小売店に電話によって発注がなされる場合には、 小売店 において仕入伝票が直接発行される。 すなわち、 小売店側のオペレータは電話で伝 えられた内容を記録するために仕入伝票が使用される。

一方、 コンピュータによる販売管理を行う場合、 上記のようにして文字が記録さ れた伝票に基づいて、 コンピュータにデータを認識させるために、 再度デ一夕入力 が行われる。 例えば、 受注、 納品処理を行う販売店にあっては、 小売店側のオペレ —夕は電話に基づいて記入された仕入伝票に基づいてキ一入力する。

また、 伝票、 帳票は企業内の会計業務においても広く使用されている。 例えば、 納品書、 領収書、 請求書等の原始帳票に基づき、 会計伝票に必要事項が手書きで記 入される。 会計処理がコンビュ一夕を用いた管理システムによって行われる場合に は、 手書きの会計伝票の記載内容はオペレータによってコンピュータシステムに再 度キ一入力される。 そして、 管理システムはキー入力されたデ一夕に基づき会計帳 票を作成する。

さらに、 棚卸し等により在庫管理を行う場合には、 コンビユー夕等から出力され た在庫リストを倉庫に持参し、 在庫リストに印字されている在庫数に添えて、 実際 に数えた製品の個数を記入し、 これを持ち帰ってコンピュータが管理する在庫数を 更新していた。

さらにまた、 アンケート調査を行う場合には、 調査員が通行人等に質問して得ら れた回答をアンケート用紙に記入し、 後日このアンケート用紙を集めてオペレータ がコンピュー夕を使用して集計していた。

その他、 商店等における取引処理、 銀行等における窓口処理、 病院等における医 療情報入力処理等、 あらゆる業務管理において、 伝票やリスト類の筆記媒体を用い ている。

このように、 従来の業務管理システムでは、 その業務に必要とされる項目を作業 者が特定の筆記媒体に記入し、 その後、 再度コンビユー夕への入力するのが普通で あつ,こ。

しかしながら、 従来の業務管理システムは以下に示すように種々の問題を抱えて いた。

第 1に、 キー入力のために煩雑な作業を必要としていた。 従来の業務管理システ ムにおいては、 筆記媒体に手書きされた事項をコンピュータにキー入力しなければ ならない。 すなわち、 キー入力を人手によって行わなければならず、 オペレー夕の 作業負担は大きなものとなっていた。

第 2に、 キー入力の際に誤ったデータが入力されるおそれがあった。 キー入力が 人手によって行われるものである以上、 入力ミスが発生する可能性は常に存在して いる。 上述した業務管理における入力ミスは重大な問題となり得る。 例えば、 発注 伝票に記載された商品個数の入力ミスが生じた場合には、 誤った個数の商品が納入 され、 原始帳票に記載された金額の入力ミスが生じた場合には、 誤った会計処理が なされてしまう。

第 3に、 迅速な業務管理が困難となっていた。 筆記媒体に記入された文字等はキ —入力によって、 コンピュータに入力される。 すなわち、 筆記媒体等に文字を記入 したとしても、 これらの文字等を直ちにコンピュータによって処理することができ ない。 このため、 会計処理を日次決算で行うことができず、 数日遅れた決算がなさ れるにすぎなかった。 また、 発注、 仕入処理においては、 納品時期の遅れが生じる こともあった。

例えば、 従来の在庫管理では、 前もってコンビユー夕から在庫リストを出力する 作業、 出力された在庫リストに書き込む作業、 書き込まれた在庫リストに基づいて 再びコンピュータに入力する作業等、 デ一夕を修正するという目的のために人手を 介する複数の作業が必要とされていた。

従来のアンケート調査においても、 アンケート用紙に記入する作業と、 記入され たアンケ一ト用紙に基づいてコンビユー夕に入力する作業が必要であった。 しかも、 アンケートに対する回答や集計結果は後日にしか判らないので、 調査対象者に調査 現場で何からのフィードバックをすることはできなかった。 また、 従来のチケット販売方法では、 チケットを購入したい者は、 予約センター まで出向かなければならなかった。 電話による予約の場合であっても、 独自に集め た資料に基づいて電話による予約作業をしなければならなかったので、 近所のコン ビニエンスストァで買い物をするように、 手軽にチケットを選び購入するというよ うなことができなかった。

なお、 上記問題を解決する場合でも、 ある程度のセキュリティを維持しておかね ばならないのはもちろんである。 発明の開示

本発明は、 上記課題に鑑みてなされたものであり、 本発明の第 1の目的は、 筆記 した内容を直接コンピュータに入力可能な構成を備えることにより、 筆記媒体上の 文字情報を再度コンピュータに入力するための作業を省き、 もって、 業務の効率化、 キー入力に伴う入力ミスの防止、 および迅速な処理を可能とする業務管理システム を提供することである。

本発明の第 2の目的は、 時間情報を筆記情報と併せる構成を備えることにより、 デ一夕の改竄等の不正処理を防止しうる業務管理システムを提供することである。 本発明の第 3の目的は、 認証情報を読取可能な構成を備えることにより、 不良な 筆記媒体、 不正な伝票を認識し排除することが可能な業務管理システムを提供する ことである。

本発明の第 4の目的は、 屋内外等の配線設備がない場所でも、 筆跡を読取可能な 構成を備えることにより、 あらゆる業務の効率化が可能な業務管理システムを提供 することである。

本発明の第 5の目的は、 屋内外において筆記した内容に対する回答を表示可能な 構成を備えることにより、 現場で必要とされる回答情報を迅速に提供可能な業務管 理システムを提供することである。 本発明の第 6の目的は、 筆記媒体が正規に置かれていなくても補正可能な構成を 備えることにより、 筆記媒体の載置位置を気にすることなく筆記が可能な業務管理 システムを提供することである。

本発明の第 7の目的は、 筆記媒体に記載された筆跡から文字情報を取り出し可能 な構成を備えることにより、 筆記媒体の文字を正しく効率的に認識しうる業務管理 システムを提供することである。

本発明の第 8の目的は、 筆記媒体内における筆記内容の削除や修正を読取可能な 構成を備えることにより、 筆記内容に削除や修正があっても正しい情報を認識可能 な業務管理システムを提供することである。

本発明の第 9の目的は、 筆記媒体の設計を行える構成を備えることにより、 任意 の様式の筆記媒体設計を可能とする業務管理システムを提供することである。 本発明の第 1 0の目的は、 業務処理として苦情処理に適する業務管理システムを 提供することである。

本発明の第 1 1の目的は、 業務処理として在庫管理に適する業務管理システムを 提供することである。

本発明の第 1 2の目的は、 業務処理としてオフィス業務に適する業務管理システ ムを提供することである。

本発明の第 1 3の目的は、 業務処理として入札管理に適する業務管理システムを 提供することである。

本発明の第 1 4の目的は、 業務処理として採点処理に適する業務管理システムを 提供することである。

本発明の第 1 5の目的は、 業務処理としてチケット販売に適する業務管理システ ムを提供することである。

本発明の第 1 6の目的は、 業務処理としてクレジッ卜カード等を利用した取引管 理に適する業務管理システムを提供することである。 本発明の第 1 7の目的は、 業務処理として銀行等において行われる窓口管理に適 する業務管理システムを提供することである。

本発明の第 1 8の目的は、 病院等において行われる医療情報入力処理に適する業 務管理システムを提供することである。

本発明の業務管理システムは、 筆記媒体上にペンにより書かれた筆跡について、 ペン先の座標を検出する手段、 ペン先の経過時間に対する座標変化を筆記媒体ごと に示す筆跡データを生成する手段、 および筆跡デ一夕を送信する送信手段を備える 読取装置と、 この筆跡データに基づき文字認識を行う文字認識装置と、 認識された 文字列に応じて所定の業務処理を実行する業務処理装置と、 を備えて構成される。 ここで、 読取装置と文字認識装置と間のデータ送受信は、 各種のデータ通信手段 を使用することが可能である。 例えば、 R S— 2 3 2 C等のパーソナルコンビユー 夕における汎用通信の他、 赤外線通信、 I Cカード等の記憶媒体を利用したデータ の受け渡し、 モデム、 ターミナルアダプタ等を使用して加入者回線等を介して行う データ通信、 さらに P H S等の携帯型情報通信機器を用いる通信等が使用できる。 筆記媒体としては、 受注発注用、 仕入用、 申し込み用、 見積もり用、 アンケート 用、 マーケティング用、 クレーム受付用、 配達確認用、 工事管理用、 顧客管理用、 報告用等の営業や顧客対応に用いる各種伝票類、 人事勤怠報告用、 入出金用、 入出 庫リスト、 売上報告用、 材料使用報告用、 生産工数報告用等の事務所工場内で用い る筆記媒体、 警察検問用、 交番報告用、 交通違反取締用、 調書用、 病院カルテ、 診 療報告、 検査報告、 工事現場作業員報告、 機材運用報告、 材料調達報告、 進渉報告、 自動車整備チェック、 引越見積もり用、 引越物品用、 自動販売機商品補充報告、 売 上金回収報告等の特殊業務に用いる伝票や帳票等が挙げられる。

認識文字あるいは認識文字列とは、 筆跡デ一夕が示していると認識された文字ま たは文字列をいう。 文字には、 数字、 英字等の外国文字、 ひらがな、 力夕カナ、 漢 字等の他、 〇や△、 （、 「などの記号や線図等の図形をも含むものとする。 なお、 読取装置による筆跡デ一夕の検出と文字認識装置による文字認識は同時に なされる必要はない。 読取装置により筆記者の筆跡を読取り、 その後文字認識をさ せたいときに、 筆跡デ一夕を文字認識装置へ転送するものでもよい。

また、 読取装置と文字認識装置とが個別の装置である必要はなく、 二つの装置の 構成および機能を兼ね備え、 筆跡の読取およびその文字認識を可能としてもよい。 本発明において、 読取装置は、 前記筆跡データの生成時に、 前記筆跡データを生 成した時刻を表すタイムスタンプデータを所定のタイミングで生成する手段をさら に備え、 送信手段は、 当該タイムスタンプデ一夕を前記筆跡デ一夕とともに送信す ることは好ましい。

正規に記載され生成された筆跡デ一夕であればタイムスタンプデータの示す時刻 が連続しているが、 不正に記載されたものであれば、 タイムスタンプデータの示す 時刻が不連続になるからである。

また、 読取装置は、 当該読取装置の識別デ一夕その他の付加情報を生成する手段 をさらに備え、 送信手段は、 当該付加情報を前記筆跡データとともに送信すること は好ましい。 付加情報により、 認証の精度をさらに上げられるからである。

さらに、 読取装置は、 筆記媒体上に記された印影、 署名等の画像を取り込んでィ メ―ジデータを生成する手段をさらに備え、 送信手段は、 イメージデータを前記筆 跡デ一夕とともに送信することは好ましい。 印影に基づけば、 さらに認証の精度を 上げることができるからである。

なお、 印影とは、 主として読取装置上にセットされた実際の筆記媒体上の押印 - 拇印等を意味する。

本発明の読取装置における送信手段は、 筆跡データを含むデータを所定のバス規 格に準じて出力する出力回路と、 前記出力回路から出力された筆跡データを含むデ 一夕を出力可能に構成された入出力スロットと、 を備え、 入出力スロットは、 当該 筆跡データを含むデータを無線通信可能な携帯型情報通信機器を装着可能に構成さ れている。

なお、 携帯型情報通信機器としては、 携帯電話、 P H S (Personal Handy-phone System) 、 ページャ、 テレターミナル、 MM A C等の各種無線デ一夕通信サービス に対応するものが挙げられる。 これら機器は特に P Cノ ス等に接続可能なものであ ることが好ましく、 入出力スロットおよび出力回路は携帯電話または P H Sに適用 可能なバス規格に準拠していることが好ましい。 ただし、 携帯型であってデジタル デ一夕である筆跡デ一夕等を送信可能なものであれば、 業務用無線機、 トランシー パ等他の携帯型情報通信機器を適用してもよい。

本発明は、 複数種類の筆記媒体のうちいずれか一の筆記媒体を筆記者に選択させ る選択手段をさらに備え、 送信手段は、 選択手段を使用して使用者に選択された筆 記媒体を特定するための定義体デ一夕を送信する。

なお、 定義体データは、 筆記媒体の種類 （納品伝票、 仕入伝票、 請求書、 送り状 等） に応じて各入力欄を定義するためのデータ構成を備える。 例えば筆記媒体が発 注伝票であれば、 入力欄として、 日付、 記入者、 品名、 品番、 数量、 単価、 合計、 筆記媒体番号、 サイン、 押印等が考えられる。 定義体データは、 各入力欄について、 桁数、 文字種類、 文字認識するか否か、 伝票内における各入力枠の相対位置等を特 定するものである。

ここで、 読取装置は、 外部から送信されたデータを受信する受信手段と、 前記受 信手段により受信されたデ一夕に基づいて文字を表示する文字表示手段と、 をさら に備えることは好ましい。 読取装置から筆記データを含むデータが送信されるのみ でなく、 業務業務処理装置からのデータに基づく文字表示ができるので、 業務の効 率化に貢献できる。

例えば、 読取装置は、 ペン先の座標を検出する手段は、 所定の信号を出力するべ ンと、 前記ペンから出力された信号を受信するディジ夕ィザと、 を備える。

読取装置は、 複数の筆記媒体についての前記筆跡データを含むデータを、 記憶可 能に構成された記憶回路をさらに備え、 前記送信手段は、 記憶回路に記憶した複数 の筆跡データを含むデータを一括して前記文字認識装置に送信することは好ましい _c 複数の筆跡データを含むデ一夕を送信できるので、 常に通信する必要がなく、 効率 的だからである。

文字認識装置は、 読取装置から送信された、 使用者に選択された筆記媒体を特定 するためのデ一夕に基づいて使用する筆記媒体様式を識別する手段と、 識別した筆 記媒体様式を特定する定義体データに基づいて文字認識を行う手段と、 を備える。 ここで、 文字認識装置は、 筆跡データを含むデ一夕に基づいて読取装置に対する 前記筆跡の相対位置を検出する手段と、 筆跡が記された筆記媒体の筆記媒体様式を 特定する定義体データおよび読取装置に対する筆跡の相対位置に基づいてこの読取 装置に対する筆記媒体の相対位置を決定する手段と、 を備えることは好ましい。 すなわち、 読取装置にて生成される筆跡データは、 筆跡の絶対位置を示す座標デ —夕の時間関数となっているため、 この筆跡デ一夕から読取装置と筆跡との相対位 置が判る。 一方定義体デ一夕により筆記媒体の形状と各入力欄の位置も判っている。 例え筆記媒体が読取装置の正規の位置に置かれず記入されたとしても、 筆跡デ一夕 から認識された文字列がこの筆記媒体の各入力欄の中に入る位置まで筆記媒体を移 動させたとき、 その位置は実際の筆記媒体の位置と読取装置の基準位置との相対位 置を示す。

また、 筆跡の相対位置を検出する手段は、 必ず記入されるべき複数の必須入力欄 に対して記入された筆跡の、 読取装置に対する相対位置を検出し、 前記筆記媒体の 相対位置を決定する手段は、 必須入力欄に対して記入された筆跡の、 読取装置に対 する相対位置に基づいて、 読取装置に対する筆記媒体の向きを决定することは好ま しい。 必須入力欄は複数あるので、 複数の必須入力欄の位置を判断すれば、 筆記媒 体そのものの配置が判るからである。

また、 文字認識装置は、 読取装置に対する筆跡の相対位置および筆記媒体の相対 位置に基づいて、 読取装置に対する筆記媒体の位置のずれを補正する補正手段をさ らに備えることは好ましい。 通常、 筆記媒体が読取装置に対して人手で正規の位置 に置かれることは希なので、 位置補正することによって、 筆記媒体の載置位置に注 意を払う必要がなくなるからである。

また、 文字認識装置の補正手段は、 読取装置に対する筆跡の相対位置および筆記 媒体の相対位置に基づいて筆記媒体の傾きを検出し、 筆記媒体の傾きを補正するこ とは好ましい。 通常、 筆記媒体が読取装置に対して人手で正規の角度に置かれるこ とは希なので、 角度補正することによって、 筆記媒体の載置角度に注意を払う必要 がなくなるからである。

本発明では、 文字認識装置は、 読取装置から送信された筆跡データに基づいて、 この筆跡データの表わす文字列を構成する文字、 記号、 図形または文字 ·記号群を 切り出す手段と、 切り出された文字、 記号、 図形または文字 ·記号群を文字認識し て文字コードからなる認識文字列に変換する手段と、 を備える。

筆記媒体に筆記された文字は崩されて記載されたり続けて記載されたりしている ので、 文字を切り出すことにより、 一文字等の認識単位に分解できるので、 文字認 識を容易にすることができる。

ここで、 文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 筆跡データから複製され るィメージデータに基づく文字認識結果と、 この筆跡のあるサンプリング点から次 のサンプリング点に向かう方向を示すに方向素子に基づく文字認識結果と、 を併せ て文字認識することは好ましい。 筆跡がくずれているためイメージデータのみでは いずれの文字であるか認識できない場合でも、 方向素子を参照すればどのような順 序で記入された文字であるかを理解できるため、 文字の認識ができる場合があるか らである。

また、 文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 文字、 記号、 図形または文 字 '記号群を切り出す手段により切り出された文字、 記号、 図形または文字 '記号 群の各々の画数に基づいて、 文字認識することは好ましい。 画数に対応させて、 認 識されうる候補の文字群を設けておけば、 文字が崩れていても、 文字認識率を上げ ることができるからである。

また、 文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 文字、 記号、 図形または文 字 ·記号群を切り出す手段により切り出された文字、 記号、 図形または文字 ·記号 群の各々に存在する交点の数に基づいて、 文字認識することは好ましい。 交点の数 に対応させて、 認識されうる候補の文字群を設けておけば、 文字が崩れていても、 文字認識率を上げることができるからである。

また、 文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 文字、 記号、 図形または文 字 ·記号群を切り出す手段により切り出された文字、 記号、 図形または文字 '記号 群の各々が、 所定の領域に含まれているか否かにより、 文字認識することは好まし い。 所定の領域に文字を記載させれば、 文字の大きさが一定になるので、 文字認識 率を上げることができるからである。

本発明において、 文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 予め定められた 特定図形が重ね書きされた文字列を認識文字列中に検出した場合には、 この特定図 形が重ね書きされた文字列の認識を禁止する。

例えば、 二重線等の記号が文字上に重ね書きされていれば、 二重線により消され た文字列を認識文字列から除外できる。 なお、 重ね書きされる文字列は一字でも二 以上の文字列でもよい。

また、 文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 予め定められた特定図形が 重ね書きされた文字列を認識文字列中に検出した場合であって、 かつ、 当該文字列 に添え書きされた文字列を認識したときには、 特定図形が重ね書きされた文字列の 認識を禁止し、 その代わりに添え書きされた文字列を文字認識して認識文字列中に 挿入するよう構成することは好ましい。

二重線が重ね書きされ、 その上部に訂正文字が記載されていいた場合には、 その 訂正文字が二重線により消去された文字列の代わりに挿入される。 なお、 重ね書き される文字列と添え書きされた文字列とは同じ文字数である必要はない。 また、 こ れら文字列は一字でも二以上の文字でもよい。

また、 文字認識装置は、 筆記媒体の所定欄に予め定められた種類の文字、 記号ま たは図形が記載されていると認識した場合には、 当該筆記媒体を削除対象であると 判断する手段を備えることは好ましい。

例えば、 所定欄は例えば筆記媒体の四隅に設ける。 この四隅に設けられた所定欄 にまたがって大きく Xが記載されていたら、 この筆記媒体全体が削除対象であると 判断する。

また、 文字認識装置は、 筆記媒体の所定欄に予め定められた種類の文字、 記号ま たは図形が記載されていると認識した場合には、 当該所定欄に対応付けられた欄に 記載された筆跡データに基づく認識文字列を、 削除対象であるものと判断する手段 を備えることは好ましい。

例えば、 売上筆記媒体において、 商品名、 数量、 単価、 金額等からなる一つのレ コードに対し、 そのレコードの欄の横に所定欄として口を設ける。 この口の欄に X を記載したら、 そのレコードに関して認識した文字列を削除する。

本発明では、 文字認識装置は、 一の筆記媒体に対応する筆跡データを一単位とし、 複数の読取装置からそれそれ出力されたこれら筆跡データの単位に基づいて筆記媒 体ごとに文字列を認識する。

複数の読取装置から送信された筆跡データを筆記媒体ごとに認識するので、 伝票 処理等に適する。

本発明では、 文字認識装置は、 当該文字認識装置に接続された読取装置から送信 される筆跡デ一夕を含むデータに基づいて筆記媒体を特定する定義体データを設定 する手段と、 設定された定義体デ一夕を読取装置に送信する手段と、 を備える。 例 えば、 新たな筆記媒体様式を設計する場合、 入力者は既存の筆記媒体あるいは粗く 作表された筆記媒体を読取装置にセットする。 そして、 当該筆記媒体の上において、 例えば、 入力させたい欄をその欄の対角線をペンで押さえる等によりペン先端の座 標を入力する。 筆記媒体設計装置は、 読取装置において指定されたペン先端の座標 を読み取る。 また、 別途、 当該座標により特定される領域に関して指定された （入 力装置等により入力する） 領域の属性データ （文字の種類、 文字認識の有無、 桁数 等） を当該欄の座標とともに記憶する。 したがって、 これらにより、 新たな筆記媒 体の様式を定義する定義体デ一夕が設計できる。

このとき、 文字認識装置の定義体デ一夕を設定する手段は、 筆跡データを含むデ —夕により複数の座標が指定された場合に、 この複数の座標によって特定される範 囲を、 一の入力欄として設定することは好ましい。 枠を指定する際に、 枠の頂点を 指定すれば一義的に入力欄の配置と大きさを定めることができるからである。

さらに、 文字認識装置の定義体を設定する手段は、 一の入力欄を設定した場合に、 当該入力欄の属性を併せて設定可能に構成される。

さらに、 業務処理装置は、 文字認識装置により認識された文字列のうち、 筆記媒 体の一又は二以上の予め定められた欄に対応する文字列を検索用のィンデックスデ 一夕とし、 当該ィンデックスデータとこの筆記媒体の筆跡データを含むデータとを 対応させて格納するデータベースを備え、 ィンデヅクスデ一夕に基づいて前記デー 夕ベースに格納されたレコードの読み取り、 書き込みおよび検索処理をする。 筆跡 デ一夕の内容を読み取ることなくインデックスデ一夕に基づいてフアイル管理がで きるので、 ファイル処理が高速化できるからである。

文字認識装置は、 読取装置から出力された筆跡データのうち、 筆記媒体の所定の 領域についての文字認識を禁止し、 当該領域内の筆跡データをそのままイメージデ 一夕として業務処理装置に出力する。 認識させる必要のないデータは、 イメージデ 一夕として処理できれば十分だからである。 例えば、 入力者の署名を筆跡デ一夕と してそのまま転送する場合である。 本発明によれば、 業務処理装置は、 筆記媒体の特定の欄に記載され文字認識装置 が文字認識を禁止しそのまま出力した照合用筆跡データと予め登録された照合用筆 跡データとを照合し、 当該照合結果に基づいて業務処理を行う。

例えば、 照合用筆跡デ一夕が入力者の署名である場合、 読取装置を取り扱う資格 を有する者の署名を予め照合用筆跡データとして記憶させる。 業務処理装置は、 読 取装置から転送された筆跡デ一夕と予め登録された筆跡データとの照合を行い、 両 者が一致した場合のみ筆記媒体の文字認識を行う等の処理ができる。

ここで、 照合は、 筆跡デ一夕が示す筆順について行うことは好ましい。 また、 筆 跡デ一夕が示す筆記時間に基づいて行うことも好ましい。

このとき、 業務処理装置は、 文字認識装置により文字認識がされた筆跡デ一夕に ついての筆記媒体の承認を示す承認処理がされたときに、 この筆記媒体が承認され た旨を証明する印影データを当該筆跡デ一夕に付加することは好ましい。 通常の照 査承認処理に準じる処理を本業務管理システムで実現できるからである。

また、 業務処理装置は、 筆跡データについての筆記媒体の承認処理がされた旨を 示すコードが付加されている場合にのみ、 この筆跡データの処理を許可することは 好ましい。 コードを用いても照査承認の確認ができるからである。

本発明によれば、 業務処理装置は、 予め読取装置の識別データを登録することに より、 当該業務処理装置が処理対象とする読取装置を識別可能に構成され、 読取装 置から当該読取装置の識別コ一ドが送信されてきた場合には、 当該読取装置の識別 コードが予め登録された識別コードと一致するか否かにより、 業務処理の有効無効 を判断する。

本発明によれば、 業務処理装置は、 予め使用者の署名の筆跡デ一夕を登録するこ とにより、 前記読取装置を使用する資格を有する使用者を識別可能に構成され、 読 取装置から当該読取装置を使用する使用者の署名の筆跡データが送信されてきた場 合には、 使用者の筆跡が予め登録された筆跡と一致するか否かにより、 業務処理の 有効無効を判断する。

本発明によれば、 業務処理装置は、 筆跡デ一夕に含まれたタイムスタンプデータ を順次読み取る手段と、 読み取られたタイムスタンプデ一夕が示す時刻のうち、 一 定期間以上経ているタイムスタンプデータが検出された場合には、 当該筆記媒体に 対し所定の処理を行う手段と、 を備える。 タイムスタンプデータが示す時刻情報に 連続性がなければ、 筆記が正当に行われなかったと判断できるからである。

例えば、 業務処理装置の所定の処理を行う手段は、 所定の処理として、 一定期間 以上経ているタイムスタンプデ一夕が検出された場合に、 当該筆記媒体を無効なも のとして処理する。

本発明によれば、 業務処理装置は、 筆跡データに含まれたタイムスタンプデータ に基づいて、 読取装置ごとに使用時間を累積し、 累積した使用時間に応じて所定の 業務処理を行う。

本発明によれば、 筆記媒体は、 接客対応に適合して設計されたものであって、 読 取装置は、 接客対応者によって使用され、 文字認識装置は、 接客対応者が客に対応 している間に、 読取装置から送信された筆跡データを含むデータに基づいて文字認 識し、 業務処理装置は、 客に関する情報を蓄積するデータベースを備え、 文字認識 装置によって認識された文字列に基づいてデータベースを検索し、 接客対応者が対 応している客に関する情報が格納されている場合には、 当該情報に基づいて文字列 を作成し、 読取装置に表示可能に送信する。 これにより、 接客対応の業務処理が行 える。

例えば、 筆記媒体は、 苦情受付票、 アンケート用紙、 質問用紙等であり、 データ ベースには、 客に対して過去に受け付けた苦情に関する情報、 アンケートに対する 回答情報、 質問に対する回答情報等が蓄積される。

本発明によれば、 筆記媒体は、 在庫処理に適合して設計されたものであって、 読 取装置は、 棚卸し担当者によって使用され、 業務処理装置は、 商品の在庫数に関す る情報を蓄積するデータベースを備え、 文字認識装置によって認識された文字列に 基づいてデータベースを検索し、 認識された文字列が示す各商品の在庫数により当 該データベースを更新する。 これにより、 棚卸しの業務管理が行える。 例えば、 筆記媒体は、 在庫リスト、 棚卸し表等であり、 データベースには、 商品 に対応する在庫数等が格納される。 業務処理装置は、 データベースから読み取った 各商品の在庫数を読取装置に読取可能に送信する。

本発明によれば、 筆記媒体は、 所定の業務に関する一連のステップを指示するも のであってステップごとにチェック欄を設けて設計され、 読取装置は、 所定の業務 の実施担当者によって使用され、 業務処理装置は、 文字認識装置による文字認識結 果がチェック欄にマークが付されたことを示す場合には、 そのチェック欄に対応付 けられたステップを処理可能に構成される。 これにより、 オフィス業務の業務管理 が行える。

例えば、 筆記媒体は、 ファックス、 プリント、 電子メールによる連絡等、 事務作 業に必要とされるステツプが、 チェック欄とともに表示されたものである。

本発明によれば、 筆記媒体は、 所定の入札に使用される入力欄を設けて設計され、 読取装置は、 複数の入札者によって各々使用され、 業務処理装置は、 複数の読取装 置から送信され文字認識装置によって認識された各読取装置ごとの文字列を参照し、 各文字列の示す数値の大小に基づいて、 任意の文字列を表示可能に構成される。 こ れにより、 入札管理の業務管理が行える。

例えば、 筆記媒体は、 金額を記入する欄が設けられたものであり、 業務処理装置 は、 記入された金額に基づいて複数の読取装置からの筆跡データを文字認識する。 そして、 認識された文字列、 すなわち金額が最も大きい者を表示させる。 ディ一ラ 一はこの表示を見て、 入札者を決める。

本発明によれば、 筆記媒体は、 所定の問題に対する解答欄を備えて設計され、 読 取装置は、 所定の問題に対する解答者によって使用され、 業務処理装置は、 読取装 置から送信され文字認識装置によって認識された文字列に基づいて、 解答者ごとの 得点、 全体の平均点、 問題別の平均点、 偏差値等の採点処理を行う。 これにより、 採点処理の業務管理が行える。

ここで、 筆記媒体は、 解答欄の他に解答経過の記入欄を備えて設計され、 文字認 識装置は、 解答経過の記入欄に記入された筆跡をイメージデータとして業務処理装 置に送信し、 業務処理装置は、 任意の解答者によって記入された解答経過の記入欄 のイメージデ一夕に基づいて、 画像表示可能に構成されていることは好ましい。 解 答経過を画像表示するので、 テス卜の講評に適するシステムを提供できるからであ る。

本発明によれば、 筆記媒体は、 チケットの予約販売に関する記入欄を備えて構成 され、 読取装置は、 チケットの予約販売を代理する担当者によって使用され、 業務 処理装置は、 チケットの販売可能残数が記録されたデータベースを備え、 文字認識 装置により認識された文字列が、 所定のチケットについての購入希望を示すデータ である場合には、 データベースを参照し、 当該チケットに残数がある場合には、 当 該チケットの販売を許可する旨のデ一夕を読取装置に送信する。 これにより、 チケ ット販売の業務管理が行える。

ここで、 業務処理装置から送信されるデ一夕を受信し、 送信されたデ一夕がチケ ットの販売を許可する旨のデータである場合には、 当該チケットを発券する発券装 置をさらに備えることは好ましい。

また、 業務処理装置から送信されるデータを受信し、 送信されたデータがチケッ 卜の販売を許可する旨のデータである場合に、 当該チケットの代金を課金可能な金 銭登録器をさらに備えることは好ましい。 図面の簡単な説明

図 1 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムのプロック図である。 図 2 第 1実施形態に係る業務管理システムの近距離通信形態を説明するための図 である。

図 3 第 1実施形態に係る業務管理システムの遠距離通信形態を説明するための図 である。

図 4 本発明の第 1実施形態に係る読取装置の外観図である。

図 5 本発明の第 1実施形態に係る読取装置のブロック図である。

図 6 本発明の第 1実施形態に係るコンピュータ （文字認識装置） のブロック図で ある。

図 7 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの処理の概要を表すフローチ ャ一トである。

図 8 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの筆記媒体設計処理を表すフ 口一チャートである。

図 9 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの認識処理を表すフローチヤ ートである。

図 1 0 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの誤記訂正処理を説明する ための図である。

図 1 1 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの誤記訂正処理を説明する ための図である。

図 1 2 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの他の誤記訂正処理を説明 するための図である。

図 1 3 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムに係る筆記媒体の角度補正 処理を説明するための図である。

図 1 4 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムに係る取消処理を説明する ための図である。

図 1 5 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムに係る他の取消処理を説明 するための図である。

図 1 6 筆記媒体設計入力における入力処理を説明するための図である。

図 1 Ί 読取装置における L C Dへの表示例である。

図 1 8 本発明の第 2実施形態に係る業務管理システムのブロック図である。

図 1 9 本発明の第 3実施形態に係る苦情受付け処理システムのブロック図である, 図 2 0 アンケート処理における読取装置の使用例である。

図 2 1 交通取締における読取装置の使用例である。

図 2 2 本発明の第 4実施形態に係る棚卸管理システムの筆記媒体印刷のブロック 図である。

図 2 3 本第 4実施形態の棚卸用筆記媒体の例である。

図 2 4 本第 4実施形態に係る棚卸管理システムの処理ブロック図である。

図 2 5 棚卸し処理における読取装置の使用例である。

図 2 6 本発明の第 5実施例の作業処理指示システムのブロック図である。

図 2 7 作業処理指示用筆記媒体の例である。

図 2 8 本発明の第 6実施形態に係る入札管理システムのブロック図である。

図 2 9 本発明の第 7実施形態に係る採点管理システムのブロック図である。

図 3 0 解答用紙の例である。

図 3 1 本発明の実施形態 8に係るチケット販売システムのブロック図である。 図 3 2 本発明の発券装置のブロック図である。

図 3 3 本発明のレジスタ （金銭登録器） のブロック図である。

図 3 4 本発明の実施形態 8に係るチケット販売システムの処理を説明するための フローチャートである。 図 3 5 本発明の実施形態 9に係る敢引管理システムのプロヅク図である。

図 3 6 実施形態 9に係る読取装置のブロック図である。

図 3 7 実施形態 9の伝票設計処理を説明するフローチャートである。 図 3 8 実施形態 9の会員登録手続を説明するフローチャートである。

図 3 9 実施形態 9のカード利用処理を説明するチャートである。

図 4 0 実施形態 9の照合処理を説明するフローチャートである。

図 4 1 実施形態 1 0の窓口管理システムの概要図である。

図 4 2 実施形態 1 0の窓口管理システムのブロック図である。

図 4 3 実施形態 1 0の伝票の平面図である。

図 4 4 実施形態 1 0の伝票の平面図である。

図 4 5 実施形態 1 0の伝票の平面図である。

図 4 6 実施形態 1 0の伝票記入処理を説明するフローチャートである。

図 4 7 実施形態 1 0の窓口処理を説明するフローチャートである。

図 4 8 実施形態 1 0の変形例のブロック図である。

図 4 9 実施形態 1 1の医療情報入力システムのブロック図である。

図 5 0 実施形態 1 1の医療情報入力システムの概要図である。

図 5 1 実施形態 1 1のカルテの平面図である。

図 5 2 実施形態 1 1の診療申込書の平面図である。

図 5 3 実施？^態 1 1の医療情報入力処理を説明するフローチャートである。

図 5 4 実施形態 1 1の医療情報入力処理を説明するフローチャートである。

図 5 5 実施形態 1 1の伝票記入処理を説明するフローチャートである。

図 5 6 実施形態 1 1の窓口処理を説明するフローチャートである。

図 5 7 実施形態 1 1の医療情報入力システムの変形例におけるブロック図である c 図 5 8 実施形態 1 1の医療情報入力システムの変形例における回診処理を説明す るフローチャートである。

図 5 9 実施形態 1 1における伝票設計処理を説明する図である。

図 6 0 実施形態 1 1における伝票設計処理を説明する図である。 発明を実施するための最良の形態

(第 1実施形態）

(システム構成）

図 1に、 本発明の第 1実施形態に係る業務管理システムの概要を表す。 この図に 記載された業務管理システムは、 商品の注文等の取引を管理可能としたものである < 本業務管理システムは、 売場部門 l〜n ( nは任意の自然数） 、 情報センタ、 取引 先および物流センタが、 通信基盤 3を介して相互に通信可能に構成されている。 売場部門 1 ~nは例えば百貨店の各売場部門を示している。 売場部門 1 ~nのそ れそれは、 1以上の売場 l〜m (mは任意の自然数） と売場事務所とから成り立つ ている。 各売場には売場担当者が操作する本発明の読取装置 1 0が備え付けられ、 売場事務所には、 本発明の文字認識装置 2が備え付けられている。

売場の読取装置 1 0は、 売場担当者による伝票上への筆記内容を売場事務所にあ る文字認識装置 2に送信可能に構成されており、 詳しくは図 4および図 5において 後述する。

売場事務所には、 コンビユー夕 2 0が備えられている。 コンピュータ 2 0は、 所 定のプログラムを実行することにより、 本発明の文字認識装置 2として動作可能に 構成されている。 すなわち、 各売場 l〜mの読取装置 1 0から送信された筆跡デー 夕を文字認識可能に構成されている。 文字認識装置 2の詳細な構成については、 図 6で後述する。 読取装置 1 0とコンビュ一夕 2 0との通信形態については図 2およ び図 3で説明する。

情報セン夕には、 ホストコンビュ一夕 4 0が備えられている。 ホストコンビユー 夕 4 0は、 いわゆる大型の汎用コンピュータであって、 図示しない C P U、 R O M, R AM, 記憶装置、 モデム等を備えており、 所定のプログラムを実行することによ り、 本発明の業務処理装置 4として動作可能に構成されている。 すなわち、 通信基 盤 3を介して各売場部門 1〜nの文字認識装置 2と通信が可能である。 売場事務所 からは売場発注データが情報センタに送信され、 情報セン夕からは発注納品デ一夕 が売場事務所に送信される。

ホストコンピュータ 4 0の記憶装置には、 伝票管理に関するデータベースが構成 されている。 このデータベースは、 伝票番号をキーとする伝票を特定するデータが レコード単位に記録されているものである。 レコードを構成する項目、 すなわちフ ィ一ルドには、 伝票の各入力欄に対応するデータが格納されている。 これらフィー ルドとしては、 売場コード、 担当者コード、 納品日次、 納品場所、 納品種別、 伝票 番号、 催事名称、 取引先コード、 取引先名、 仕入条件、 仕入種別、 仕入区分、 品番、 数量、 原価単価、 原価金額、 売価単価、 売価金額、 値札指定等が含まれる。

取引先には、 ホストコンビュ一夕 4 2 aおよびプリン夕 4 2 bが備えられている。 このホストコンビユー夕 4 2 aは、 情報セン夕のホストコンビュ一夕 4 0および物 流セン夕のコンピュータ 4 1 aと通信基盤 3を介して通信可能に接続されている。 取引先のホストコンビユー夕 4 2 aは、 情報セン夕から発注データを受信するとと もに、 納期を表す納期データを情報セン夕に対して送信することが可能に構成され ている。 取引先のプリン夕 4 2 bは納品伝票をプリントアウトするために使用され る。 納品伝票が付された商品は物流セン夕 4 1に配送される。

物流センタにはコンピュータ 4 1 a、 プリン夕 4 1 b等が備えられている。 コン ビュー夕 4 1 aは、 通信回線を介して情報セン夕のホストコンピュー夕 4 0および 取引先のホストコンピュータ 4 2 aに接続されている。 コンビユー夕 4 1 aには商 品の納品先、 納品日次等に関する情報が入力される。 物流センタはコンビュ一夕 4 1 aの指示に従い所定の商品を各売場部門 l〜nに配送する。

(読取装置の構成）

続いて、 図 4を参照しながら、 読取装置 1 0の外観構造を説明する。 図 4は 読 取装置 1 0の平面図である。 読取装置 1 0は矩形の板状をなし、 その筆記面にはべ ン 5の筆跡を検出するディジ夕ィザ 1 O aが設けられている。 そのほか、 読取装置 10筆記面の上部 （同図の上方） には、 表示用の LCD 10 g、 機能切替用スィッ チ 10 r、 操作選択用のスィツチ群 10 s、 伝票選択用のスィツチ群 10 t、 伝票 6を挟むためのクリップ 1 Oxが設けられている。 読取装置 10の上部端面にはシ リアルポー卜 10 u、 バススロット 10 Vが備えられ、 下部端面にはパラレルポー ト 1 Owが設けられている。 シリアルポート 1 Ouは、 汎用の通信ケーブルでコン ビュー夕 20と相互に接続するための汎用通信ポートである。 バススロット 1 Ov は、 例えば PCバス規格に準拠した入出力スロットを構成し、 PCカードに準拠し た端子配列を備えた PHS 11等の携帯型情報通信機器を装着可能に構成されてい る。

PHS 11は、 バススロット 10 Vに接続可能なように、 PCカードに準拠した 端子配列を備える接続端子を備えるものであることが好ましい。 このような PHS として、 例えば、 京セラ社製 「DataScope」 、 日本シティメディア社製「PM100 D」 、 沖電気社製 「PC&TEL」 等が挙げられる。 この PHS 11は、 任意の番 号を呼び出すことによって通信基盤 3の制御により最寄りの中継局 30と無線でデ 一夕通信が可能に構成されている。 特に本実施形態ではコンピュータ 20が設置さ れる売場事務所の加入者番号を呼び出すものとする。

パラレルポート 10wは、 例えば P Cパス規格に準拠し、 ICカードを装着可能 な他、 補助の入力装置 12を装着可能に構成されている。 補助の入力装置 12は、 アダプタボード 12 aと本体 12 bとにより構成されている。 補助の入力装置 12 としては、 伝票 6上の押印 ·拇印等の印影等の画像を取り込むためのスキャナ、 伝 票 6上のバーコ一ドを読み取るためのバーコ一ドリーダ等が挙げられる。

図 5に、 読取装置 10のブロック図を示す。 この読取装置 10は、 ディジ夕ィザ 10 a、 筆跡デ一夕用メモリ 10 b、 CPU10c、 RAM 10 d ROM 10 e, 液晶ドライノ、' 10 f、 LCD 10 gs スィッチインターフエ一ス回路 10 h、 バス スロット用インターフェース回路 10 i、 パラレルポート用イン夕一フェース回路 1 0 シリアルポート用イン夕一フェース回路 1 0 k、 ノ ッファ 1 0 m、 バス 1 0 n等を備えて構成されている。

ディジ夕ィザ 1 0 aはペン 5先端の座標 （X座標、 Y座標） を測定する機能を備 えている。 例えば、 ペン 5に所定の電磁波を発生させる場合には、 この電磁波をデ イジタイザ 1 0 aが受信したときの電界強度等により座標を測定可能に構成される。 ペン 5の先端に金属球が埋めこまれている場合には、 この金属球の位置を磁気的に 検出可能に構成される。 伝票 6上にペン先が接触したか否かを読取装置 1 0が判別 できるように、 ベン 5はペン先が伝票上に接触した場合、 非接触状態とは異なる電 磁波を出力可能に構成されている。 この構成により、 ユーザがディジ夕ィザ 1 O a 上の伝票 6にペン 5によって文字等を記入すると、 ペン 5先端の X座標および Y座 標の時間変化を表す筆跡データがディジタイザ 1 0 aから出力される。 ペン 5の速 い動きを検出するためにも、 筆跡デ一夕のサンプリング回数は、 1 0 0回/ sec以上 であることが望ましい。 なお、 ディジ夕ィザ 1 0 aを、 圧力センサ等を用いること によってペン 5先端の座標 （X座標、 Y座標） および筆圧 （Z座標） を検出可能に 構成してもよい。 筆圧を検出可能なディジ夕ィザ 1 0を使用した場合には、 後述す る文字認識処理を極めて正確に行うことが可能となる。 上記のようにしてサンプリ ングされた筆跡データは、 通常の線図を走査してその二次元的イメージを取り込ん だいわゆるイメージデ一夕というものとは異なるが、 筆跡データを X— Y平面で再 合成することにより、 筆跡をそのまま模写したイメージであるイメージデ一夕を再 現させることができる。

筆跡デ一夕用メモリ 1 O bは、 ディジ夕ィザ 1 0 aから出力された筆跡デ一夕を 記憶可能に構成されている。 筆跡デ一夕は一つの伝票について 1ファイルとして記 憶される。 複数の伝票について複数のファイルを記憶させることもできる。

R AM I 0 dはワーク用メモリとして使用される他、 利用すべき伝票の書式を定 義する定義体デ一夕が伝票選択用スィツチ群 1 0 tのスィツチ番号に対応させて格 納されている。 この他、 機能選択用スィッチ 1 Orが押された場合に提供する機能 についての定義データおよび表示用文字データ、 操作選択用スィツチ群 10 sが押 された場合に提供する操作内容についての定義データおよび表示用文字データも格 納されている。 この RAMI Odには、 電源オフ時におけるデ一夕の消失を防止す るため、 バッテリーバックアップされた RAM、 不揮発性 RAMを用いることが望 ましい。 ROMl Oeには、 本発明の筆跡読取装置として装置を機能させるための プログラムデータ等が書き込まれ、 このプログラムデ一夕がバス 10 nを介して C PU 10 cに供給可能に構成されている。

液晶ドライノ 10では、 L CD 10 gを駆動可能に構成される。 LCDI Ogは、 CPU 10 cにより転送された文字データに基づいて、 リストの書式や機能等を操 作者に伝達するための文字を表示可能に構成されている。 また、 PHS 11から入 出力スロット 10vを介して入力されたデータ、 あるいはシリアルポート 10uや パラレルポート 10wを介して入力されたデ一夕に基づいて、 文字データを表示可 能に構成されている。

スィッチ用イン夕一フェース回路 10 hは、 機能選択用スィッチ 10 r、 操作選 択用のスィツチ群 10 s、 および伝票選択用のスィツチ群 10 tのスィツチ状態を 読み取り可能に構成されている。 パススロヅト用ィンターフェ一ス回路 10 iは、 内部パス 10 nとバススロット 10 Vとの間のデータ送受信を仲介可能に構成され ている。 例えば、 PHS 11からバススロット 10 Vを介してデータを読み取り、 パス 10 nに出力し、 バス 10 nに送出されたデータを、 バススロット 10vを介 して PHS 11に出力可能に構成されている。 パラレルポ一ト用ィン夕一フェース 回路 10 jは、 パラレルポート 1 Owに I Cカードが装着されている場合には、 I Cカードとのデータの入出力を行う。 またパラレルポート 12wにスキャナ、 バー コードリーダ等の入力装置 12が接続されている場合には、 これら入力装置 12か らのデ一夕を読み取り可能に構成されている。 シリアルポート用インタ一フヱース 回路 10kは、 R S— 232 C規格等により、 バス 10 nのパラレル信号をシリア ル信号に変換し出力可能に構成されている。 ノ ッファ 10mは電流ドライバである _c CPU 10 cは、 ROM10 eに書き込まれたプログラムデ一夕を実行すること により、 装置を本発明の読取装置 10として動作可能に構成されている。 すなわち、 CPU 10 cは、 ディジ夕ィザ 10 aのサンプリングタイミングを制御して、 筆跡 データを生成する。 また、 図示しない内部クロックを参照して、 所定のタイミング (例えば数秒おき） に、 筆跡データ生成時刻を示すタイムスタンプデータを生成し、 筆跡デ一夕に挿入する。 さらに、 PHS 1 1を介して、 シリアルポート 10uを介 して、 またはパラレルポート 1 Owを介して、 デ一夕が入力された場合には、 この デ一夕を一旦 RAM 10 dに格納した後、 このデータに基づいて文字を L CD 10 gに表示させる。 また、 機能選択用スィッチ 1 O r、 操作選択用のスィッチ群 10 s、 または伝票選択用のスィツチ 10 tが押下された場合には、 そのスィツチ状態 を取り込み、 それに対応する処理を実行する。

すなわち、 機能選択用スイッチ 1 O rが押下されると、 その押下状態に対応して 記入モード、 バーコード読取モード、 スキャナ読取モード、 電池 ·メモリ表示モー ド等が選択される。 記入モードは伝票の記入を行うためのモードである。 バーコ一 ド読取モ一ドは、 入力装置 12としてバーコ一ドリーダを接続した場合にバーコ一 ドを読み取らせるために選択するモードである。 スキャナ読取モードは、 入力装置 12としてスキャナを接続した場合に、 スキャナに画像を読み取らせるために選択 するモードである。 電池 ·メモリ表示モードは、 電池やメモリの残量を確かめる際 に押すモ一ドである。

上記構成の読取装置 10において、 ユーザの筆跡を表す筆跡データは売場事務所 に設けられたコンピュータ 20に送信される。 複数の筆記媒体に記載された筆跡デ 一夕が記憶されている場合には、 これら筆跡デ一夕を一括して送信する。 送信の時 期は例えば 1日のうちの決められた時刻であって、 一日のうち一回でも、 複数回送 信してもよい。

なお、 本読取装置 10は、 複数の通信手段に対応可能なので、 ュ一ザは、 PHS 1 1およびバススロット 10 V経由、 I Cカードおよびパラレルポート 10w経由 またはシリアルポート 1011経由のいずれかの通信手段を選択して、 コンピュータ 20に接続可能である。

(文字認識装置の構成）

図 6に、 文字認識装置 2として動作するコンビユー夕 20のブロック図を示す。 同図に示すように、 コンビユー夕 20は、 ディスプレイ 20 b、 キーボード 20 c、 ハードディスク 2 Od、 光磁気ディスク 20 e、 インターフヱース回路 20 f、 モ デム 20 g、 イメージメモリ 20 h、 筆跡用メモリ 20 i、 R0M20 j、 RAM 20k、 パス 20m、 および CPU 2 Onを備えて構成されている。

キーボード 20 cは筆跡データ以外の各種データを入力するために使用される。 ハードディスク 20 d、 光磁気ディスク 20 eには、 本発明の文字認識装置として 当該コンピュータ 20を動作させるプログラムが格納されている。 また、 ファイル 化された筆跡データ等が保存される。 イン夕一フェース回路 20 fは、 モデム 20 gを介して、 読取装置 10あるいは業務処理装置 4との間でデータの送受信を行う ための回路である。 モデム 20 gは、 通信基盤 3を介して、 読取装置 10あるいは 業務処理装置 4との間でデ一夕の送受信を行うための回路である。 モデム 2 O gは、 内蔵型モデムであっても外付けモデムであってもよい。

イメージメモリ 2 Ohは筆跡データに基づき時間の関数を含まないイメージデ一 夕を一時蓄えておくためのメモリである。 例えば、 「 1234」 の筆跡を表す筆跡 データから 「1234」 という図形を表すイメージデータが生成され、 このィメ一 ジデ一夕が保存される。 筆跡用メモリ 20 iは処理中の筆跡データをそのまま蓄え ておくためのメモリである。 読取装置 10から送信された筆跡データは、 ファイル としてハードディスク 2 Od等に格納される。 そして、 文字認識処理および業務処 理をする場合に、 処理したい筆跡データがハードディスク 2 0 d等から読み出され、 筆跡用メモリ 2 0 iに格納される。 イメージデータが必要なときは、 筆跡用メモリ 2 0 iに格納された筆跡デ一夕からイメージデータが生成され、 イメージメモリ 2 O hに格納される。 文字認識を行ったときは、 認識文字列を文字コードの連続によ つて表した文字データがハードディスク 2 O d等に格納される。 文字読み取り結果 の表示が必要なときは、 イメージメモリ 2 0 h中のイメージデ一夕、 ハードデイス ク 2 0 d中の認識文字列等によりディスプレイ 2 0 bに伝票の表示がされる。 印影 のイメージデ一夕が筆跡データに添付されている場合には、 それもディスプレイ 2 0 bに表示される。

R O M 2 0 jはイニシャルプログラムローダ等のプログラムデ一夕を保持するた めに使用されるメモリであり、 R AM 2 O kはワーク領域として使用されるメモリ である。 C P U 2 0 nは受信した筆跡データに基づくイメージデ一夕の生成、 筆跡 データに基づく文字認識、 ィメージデ一夕に基づく文字認識等を実行する。

上記文字認識装置 2の構成によれば、 読取装置 1 0から送信された筆跡データを 含むデータに基づいて、 発注伝票の入力欄に対応する筆跡の文字認識が行われ、 文 字データが生成される。

なお、 このコンビユー夕 2 0は筆記媒体設計用端末としても使用可能である。 ォ ペレ一夕がキーボード 2 0 cに所定のコマンドを入力すると、 C P U 2 O nはハー ドディスク 2 O dから筆記媒体設計用プログラムを読み出し、 これを実行する。 筆 記媒体設計処理は対話形式で行われ、 ォペレ一夕はディスプレイ 2 O bを見ながら 所望の筆記媒体を設計することができる。 既存の筆記媒体等を用いて新たな筆記媒 体のフォーマツトを作成する手順については、 図 8において説明する。

(通信形態）

続いて、 図 2、 図 3を参照しながら、 読取装置 1 0とコンピュータ 2 0との通信 形態を説明する。 図 2は、 近距離における通信形態を示している。 読取装置 1 0とコンビユー夕 2 0との距離が比較的に短い場合には、 次の方法が 考えられる。 まず、 I Cカード等の記録媒体 1 2を使用すれば、 パラレルポート 1 O wを経由したデータの受け渡しが行える。 シリアルポート 1 O uに赤外線通信ァ ダブ夕等を装着した場合には、 赤外線通信によるデータ転送が行える。 また、 シリ アルポート 1 0 uからケーブルでコンピュータ 2 0に接続すれば、 シリアル通信

( S 2 3 2 C規格に準拠した通信等） を利用したデ一夕転送を行うことができる c 記憶媒体 1 2、 赤外線通信を利用した場合には、 読取装置 1 0はコードレスとなる ため自由に持ち運び可能となる。

図 3は、 長距離における通信形態を示している。 この図に示されるように、 読取 装置 1 0とコンビユー夕 2 0とは、 無線通信あるいは有線通信で、 通信基盤 3を介 して相互に接続される。 通信基盤 3は、 公共の通信設備であり、 中継局 3 0、 制御 局 3 1および回線 3 2により構成されている。 中継局 3 0は、 アンテナ 3 0 aを備 え、 P H S 1 1との間でデータの送受信を行うとともに、 無線の品質を監視し、 制 御局 3 1との信号の授受を行うことが可能に構成されている。 制御局 3 1は、 複数 の中継局 3 0を制御するものであり、 無線の品質が劣化した場合に他の中継局に接 続を切り替える等して無線通信を維持可能に構成されている。 さらに制御局 3 1は、 加入者情報管理と回線との交換接続が可能に構成されている。 回線 3 2は、 固定網 であって、 複数の交換機を介してコンピュータ 2に接続可能に構成されており、 カロ 入者回線であっても、 専用回線であってもよい。 また、 I S D N等の高速回線であ つても通常の電話回線であってもよい。

有線通信の場合は、 読取装置 1 0は図示しないモデムを使用することにより回線 3 2を介してコンピュータ 2 0に接続される。

無線通信の場合には、 バススロット 1 0 Vに装着された P H S 1 1と中継局 3 0 との間でデータ通信が行われることにより、 読取装置 1 0はコンピュータ 2 0に接 ¾?c れる。 上記構成により、 読取装置 1 0からは、 無線または有線で筆跡デ一夕を含むデー 夕がコンピュータ 2に送信され、 コンピュータ 2からは、 無線または有線で文字デ 一夕を含むデータが送信される。

なお、 通信基盤 3を介した通信は、 売場—売場事務所間のみでなく、 売場事務所、 情報センタ間、 取引先または物流セン夕の間において行われる相互通信に使用する ことが可能である。

また、 読取装置 1 0の C P U 1 0 cの処理能力が高い場合には、 本実施形態にお ける読取装置 1 0を、 文字認識装置 2と合わせた機能を備えるよう構成してもよい _c すなわち、 C P U l O cに、 両者の機能を同時に奏するようなプログラムを実行さ せる。 この場合、 読取装置 1 0と業務処理装置 4との間では、 通信基盤 3を介して の有線または無線の通信を行うように構成する。

(システム全体の動作）

続いて本実施形態に係る業務管理システムの動作を説明する。 図 7は、 本実施形 態に係る業務管理システムの処理の概要を表すフローチャートである。

ステップ S 1 (筆記媒体設計） ： 先ず、 売場事務所において、 オペレータはコ ンピュー夕 2 0を用いて筆記媒体の設計および作成を行う。 筆記媒体設計の処理の 詳細は後述する （図 8 ) 。

オペレータは読取装置 1 0の使用前に、 その売場部門で使用する読取装置 1 0を コンピュータ 2 0に有線または無線で上記通信形態を利用して接続し、 使用すべき 伝票の様式を定義する定義体データを読取装置 1 0に転送しておく。 読取装置 1 0 は送信された定義体データを R AM I O dに格納する。

なお、 発注伝票に記入される入力欄 （項目） としては、 売場コード、 担当者コー ド、 納品日次、 納品場所、 納品種別、 伝票番号、 催事名称、 取引先コード、 取引先 名、 仕入条件、 仕入種別、 仕入区分、 品番、 数量、 原価単価、 原価金額、 売価単価、 売価金額、 値札指定等がある。 これらのうち、 催事名称、 取引先名、 品名はィメ一 ジデ一夕としてコンピュータ 2 0によって抽出される。 すなわち、 催事名称、 取引 先名、 品名の筆跡デ一夕に基づきイメージデータが生成される。 なお、 筆記媒体に 記入せずとも読取装置 1 0またはコンビユー夕 2 0によって自動的に生成されるデ —夕として、 百貨店コード、 店舗コード、 発注日次 （タイムスタンプデ一夕） 等が ある。

ステップ S 2 (基本筆記媒体作成） ： 一方、 各売場で使用するための伝票を作 成するために、 オペレータは、 コンピュータ 2 0本体に格納された定義体データに より版下を印刷する。 そして、 プリン夕から出力された版下に基づいて、 印刷会社 にこの伝票を大量に印刷させる。 印刷された伝票は百貨店の各売場に配布される。 読取装置 1 0を利用する売場担当者は、 この伝票を用いて、 各売場で当該読取装置 1 0を用いた伝票入力を行うことになる。

S 3 (筆記媒体定義体指定） ： さて、 各売場において商品を発注する必要が生 じた場合には、 売場担当者は使用しょうとする筆記媒体 （伝票） の種類を特定する 定義体 I Dを、 読取装置 1 0上の伝票選択用のスィツチ 1 0 tを操作することによ つて指定する。 読取装置 1 0は、 スィッチ 1 0 tの状態を検出し、 R AM 1 0 d内 に格納された定義体データ中のいずれの定義体データが選択されたのかを認識する。 選択された筆記媒体の種類は、 入力される筆跡データとともに筆跡デ一夕用メモリ 1 0 bに格納される。

そして売場担当者は所望の伝票を読取装置 1 0上に載置し （S 3 ) 、 伝票の位 置 '傾きを補正するための傾斜情報を入力する （S 4 ) 。 詳しくは後述する。

ステップ S 6 (記入処理） ： 売場担当者は、 上記伝票上に、 売場コード、 担当 者コードあるいは署名、 納品日次、 納品場所、 納品種別、 伝票番号、 催事名称、 取 引先コード、 取引先名、 仕入条件、 仕入種別、 仕入区分、 品番、 数量、 原価単価、 原価金額、 売価単価、 売価金額、 値札指定等を記載する。

ステップ S 6 (筆跡デ一夕検出） ： 読取装置 1 0はディジ夕ィザ 1 0 a上にお けるベン 1 d先端の座標を読み取り、 当該経過時間に対するペン先の座標変化のデ 一夕である筆跡データを生成する。 生成された筆跡データは読取装置 1 0内の R A

M l O dに蓄えられる。 一枚の伝票への記入が終了すると、 読取装置 1 0は、 百貨 店コード、 店舗コード、 発注日等のデータを自動的に生成し、 これらのデータを筆 跡デ一夕に付加する。 また、 読取装置 1 0は、 所定のタイミング （例えば数秒お き） に内部クロックを参照し、 その筆跡が記された日時を示すタイムスタンプデー 夕を生成して筆跡データに順次挿入していく。

ステップ S 8 (筆跡データ送信） ： 一枚の伝票への記入が終了すると、 読取装 置 1 0は R AM I O dに蓄えられた筆跡データを含むデ一夕を、 通信回線を介して 売場事務所内のコンピュータ 2 0に送信する。 送信するタイミングは、 例えば、 一 日のうちの決められた時刻に、 複数枚の伝票の筆跡データを一括して送信するもの であっても、 伝票記入ごとに送信するものであってもよい。

ステップ S 9 (筆跡データ受信） ： 売場事務所のコンピュータ 2 0は、 短距離 の場合は、 シリアル通信等により、 長距離の場合は通信基盤 3を介した通信により、 読取装置 1 0からの筆跡デ一夕を含むデ一夕を受信する。 このデ一夕は R AM 2 0 kに記憶される。

ステップ S 1 0 (文字認識） ： 文字認識装置 2は、 受信した筆跡データを含む データに基づいて文字認識を行う。 そして筆跡データに基づき文字データが生成さ れる （S 1 1 ) 。 詳しくは後述する （図 9 ) 。

文字認識した結果は、 コンピュータ 2 0のディスプレイ 2 0 bに表示される。 こ のとき、 伝票の定義体データとともに、 スキャナ等で読み取られた伝票のイメージ データを、 認識された文字とともに表示可能に構成することは好ましい。 すなわち、 コンピュータ 2 0は、 定義体デ一夕により入力欄の配置を特定し、 筆跡データを含 むデータにより、 各入力欄に記入された文字を認識する。 認識した文字を表示させ る際、 伝票のイメージデータの倍率と認識文字列の大きさとを合わせてから、 伝票 のイメージデ一夕に重ねて、 認識した文字列やイメージを表示させる。 このように 構成することにより、 ディスプレイ 2 O bには、 実際に伝票を表示させたようなィ メ一ジが表示される。

ステップ S 1 2 (文字デ一夕送信） ： 文字認識装置 2は、 生成した文字データ に基づき、 売場部門ごとの発注情報よりなる売場発注データを生成する。 この売場 発注データは、 伝票に記載された情報のうち、 商品発注に必要なデータを売場部門 ごとにまとめたデータである。 この売場発注データは情報セン夕のホストコンピュ 一夕 4 0に送信される。

ステップ S 1 3 (ホスト業務処理） ： 情報センタのホストコンビユー夕 4 0は 売場発注デ一夕に基づき、 データベースへ新たなレコードの登録を行う。 そして商 品、 商品個数、 納期、 納入先等を表す発注デ一夕を生成し、 取引先のホストコンビ ュ一夕 4 2 aに送信する。 取引先のホストコンビユー夕 4 2 aは、 情報セン夕から 発注データを受信するとともに、 納期を表す納期データを情報セン夕に対して送信 する。 取引先では、 プリンタ 4 2 bから納品伝票をプリントアウトする。 そして納 品伝票を商品に添付して、 商品を物流センタ 4 1に配送する。 物流セン夕のコンビ ユー夕 4 1 aは商品の納品先を指示し、 この指示に従って商品の仕分けが行われる _c そして、 仕分けられた商品は指定された日次および納入場所に納品される。

ステップ S 1 4 (文字データ生成） ： 情報セン夕のホストコンピュータ 4 0は、 データベースに接続されて構成されている。 このホストコンビユー夕 4 0は、 売場 発注データが送信されてきたら、 データベースから、 そのデ一夕が指定している商 品の品番等に基づいて、 その在庫数を読み取る。 そして、 在庫数を示す文字デ一夕 あるいは発注可否を示す文字データ等を生成して、 コンビユー夕 2 0に送信する。 ステップ S 1 5 (文字デ一夕送信） ： コンビユー夕 2 0は、 読取装置 1 0が接 続されたままとなつている場合には、 直接情報セン夕から送信された文字デ一夕を 含むデータを読取装置 1 0に送信する。 また、 読取装置 1 0との接続が切断された 場合には、 再び当該読取装置 1 0との通信が可能となった際に、 この文字データを 含むデータを送信する。 なお、 この文字データを含むデ一夕は、 コンピュータ 2 0 を介せず情報センタのホストコンビユー夕 4 0から直接読取装置 1 0に送信するよ う構成してもよい。

ステップ S 1 6 (文字データ表示） ： 読取装置 1 0は、 文字データを含むデー 夕が送信されてきたら、 これを R AM I 0 dに格納して文字表示を行う。 文字表示 の態様については、 後述する。

(筆記媒体設計処理）

図 8に、 筆記媒体設計処理 （図 7の S 1 ) の詳細を表すフローチャートを示す。 本実施形態に係る業務管理システムにあっては、 各種伝票を設計することが可能 である。

伝票様式を特定するには、 二つの方法がある。 一つは、 予め外部から提供された 定型の伝票様式を定義するための定義体データを読取装置 1 0およびコンビユー夕 2 0において指定する方法、 もう一つは、 オペレータ自らが売場事務所のコンビュ —夕 2 0等を用いて伝票様式を設計し、 これを読取装置 1 0およびコンビユー夕 2 0に格納しておく方法である。

新たな伝票様式を設計する場合、 読取装置 1 0とコンビユー夕 2 0との間で双方 向通信を行う必要があるので、 例えば、 図 2または図 3に記載するいずれかの通信 形態で読取装置 1 0とコンピュータ 2 0とを接続する。 読取装置 1 0がコンビユー 夕 2 0に接続された状態において、 オペレータは、 新たに読取装置 1 0で設計した いと思う既存の伝票のひな形を、 読取装置 1 0のクリップ 1 O xに挟む。 既存の伝 票のひな形がなければ、 手書きにより、 入力欄の位置や大きさ、 その属性について 記載した下書き用紙をひな形として用いてもよい。 オペレータは、 コンビユー夕 2 0を筆記媒体設計モードに切り換える。 筆記媒体設計モードに入ると、 コンビユー 夕 2 0は、 読取装置 1 0との双方向通信のために初期化を行い、 ディスプレイ 2 0 bにオペレータへの指示を表示する。

図 1 6は、 業務管理システムに定義体データとして認識させたい伝票ひな形の一 部である。 符号 1 6 a〜xは、 入力欄である。 同図には、 年月日の入力欄 1 6 a、 作成者の入力欄 1 6 b、 イメージ入力欄 1 6 c、 I D入力欄 1 6 xを示してある。 これらひな形の各入力欄と同様な、 新たな伝票様式を設計するには、 これら各入 力欄をコンピュータ 2 0に順次認識させなければならない。 すなわち、 入力欄ごと に、 当該入力欄の位置、 文字属性 （数字、 漢字、 イメージ等の種別） 、 桁数、 文字 認識を行うか否かの有無等を指定する必要がある。

このため、 オペレータはまず作成しょうとする伝票のサイズを、 キーボードを用 いてコンピュータ 2 0に入力する （S 1 0 1 ) 。 さらに、 オペレータは伝票の入力 欄、 例えば年月日、 作成者名、 売場コード、 担当者コード、 および納品日次等の別 をコンピュータ 2 0に指示するとともに （S 1 0 2 ) 、 各入力欄のサイズ等を指定 する （S 1 0 3 ) 。 サイズを指定するために、 コンピュータ 2 0は、 オペレータに、 入力すべき入力欄の位置を読取装置 1 0上で指定させる （S 1 0 4 ) 。 入力欄の位 置を指定するには、 伝票上の指定したい入力欄の四隅のうち、 対向する二つの隅を ペン 5で押さえ、 その座標をコンビユー夕 2 0に転送させる。 例えば、 年月日の入 力欄 1 6 aであれば点 a 1と a 2、 作成者の入力欄 1 6 bであれば点 b 1と b 2、 イメージの入力欄であれば点 c 1と c 2をペン 1 dで指定する。 ここで、 イメージ の入力欄とは、 文字認識させず、 イメージデ一夕のまま表示させる欄であって、 例 えば署名欄等が該当する。 署名欄による照合を行う場合には、 読取装置 1 0を使用 する者は、 定義体データの作成時に自らの署名をイメージデータとしてコンビユー 夕 2 0に登録する。 このイメージデータは、 照合用のイメージデータとして定義体 データに添付される。

オペレータが入力欄の座標を指定すると、 コンピュータ 2 0は、 オペレータにキ 一ボード 2 0 cにより、 文字の属性、 桁数、 文字認識の有無等を指定させる （S 1 0 5 ) 。 ォペレ一夕はこれに対応してキーボード 2 0 cから数字キーを指定する等 によって、 属性を入力する。

コンピュータ 2 0のディスプレイには指定されたサイズの伝票の外形が表示され、 オペレータはこの画面を見ながら各項目の位置を調整し、 最終的な位置を決定する ためのチェックを行う （S 1 0 6 ) 。

以上の処理によって、 伝票の定義体デ一夕が設計されると、 設計後の筆記媒体が ディスプレイに表示される （S 1 0 7 ) 。 ディスプレイには実際の伝票イメージが 表示されるため、 オペレータは容易に伝票設計の結果を検証することが可能である。 オペレータはこの画面を見ながら所望の伝票の設計がなされたか否かを判断する ( S 1 0 8 ) 。 そして計画通りに伝票が表示されていない場合には、 所望の伝票の 設計がなされるまで S 1 0 1 ~ S 1 0 7の処理を繰り返し実行する。 所望の伝票の 設計が終了すると （S 1 0 8で Y E S ) 、 図 1 6の下段に示すように、 入力欄ごと の属性データが対応付けられた定義体デ一夕が設定される。

当該定義体データに基づいて、 オペレータは、 設計された伝票の版下を表すィメ ージおよび版下を表すパラメ一夕をプリンタ 2 1 dからプリントアウトする （S 1 0 9 ) 。 そして、 これらの版下の画像および版下パラメ一夕を用いて、 印刷会社に 伝票を大量に印刷させる。 また、 上述の処理によって作成された伝票の定義体デー 夕は、 読取装置 1 0に与えられる。

なお、 伝票のひな形のイメージデータを読み取れば、 読取装置 1 0を使用しなく ても、 上記と同様に伝票設計が可能である。 すなわち、 オペレータはまず伝票のひ な形を図示しないスキャナ等で読み取り、 コンピュータ 2 0に入力する。 読み取ら れたイメージデ一夕に基づいて、 ディスプレイ 2 0 bには伝票のひな形が表示され る。 オペレータは、 表示された伝票のひな形において、 マウス等を用いて各入力欄 を上記と同様の手順で特定し、 属性の設定を行っていく。 つまり、 表示された入力 欄の対角線をなす隅を、 マウス等でクリックし、 その座標を入力していく。 一つの 入力欄における対角線上の隅を指定したら、 次にキーボード等を用いてその入力欄 の属性を入力していくのである。

(文字認識処理）

図 9に、 文字認識処理 （図 7の S 1 0 ) の詳細なフローチャートを示す。 まず、 売場事務所のコンピュータ 2 0は、 筆跡データの有効領域、 すなわちペン 5の先端 がデイジタイザ 1 0 a上に接触している期間のデ一夕領域を抽出する （S 2 0 1 ) c 次に、 コンピュータ 2 0は、 筆跡デ一夕の有効領域に対する正規化を行い、 筆跡デ —夕のレンジを一定範囲に収める （S 2 0 2 ) 。 この筆跡デ一夕の有効領域に対し てアダマール変換、 カーネンレーブ変換、 コサイン変換等の直交関数変換が行われ ( S 2 0 3 ) 、 時間軸（t)で表されていた筆跡デ一夕は直交軸（s)で表される。 この ように直交軸で筆跡デ一夕を表現することによって、 筆跡の特徴部分を抽出するこ とが可能となる。

ここで、 文字認識は、 筆跡データの示す文字列を構成する各文字または文字群を 一つ一つ識別し区分けし、 区分けした領域の筆跡データを文字コードに変換して行 われる。 この処理を文字の切り出しと称する。

伝票の入力欄に予め一定の文字ピッチで文字を記入するように、 枠を設定してお くことは最適な切り出しのために好ましい。 コンビユー夕 2 0は、 この文字ピッチ の枠それそれの範囲に記入されている筆跡が一文字であると認識して処理できるか らである。

さて、 切り出された各文字について直交軸 (s)で表された筆跡デ一夕は、 関数 G [X (S)、 Y ( S)] によって特徴を表す値 gに変換される （S 2 0 4 ) 。 一方、 数字、 アルファべット等、 認識対象となる文字を表示させるための文字データに対応した 標本値 g l、 g 2、 g 3、 g 4、 · · 'が標本ファイルとして予め用意されている。 そして、 値 gに最も近い標本値が検索され （S 2 0 5 ) 、 この標本値に対応する文 字デ一夕が認識結果として得られる （S 2 0 6 ) o 一文字が明確である場合は上記処理により文字認識が行われる。 ところが、 伝票 記入時に文字が走り書きされた等の場合には、 文字の形態が乱れているので、 一文 字を文字コードに変換することができない。 このようば場合のため方向素子による 文字認識を併用するのが好ましい。 ここで、 方向素子とは、 筆跡デ一夕をサンプリ ングした各サンプリング点において、 あるサンプリング点から次のサンプリング点 に向かう方向 （ベクトル） を示す要素をいう。 文字には、 書きはじめの位置、 書き 終わりの位置と筆の進む方向がある程度定まっている。 したがって、 イメージデー 夕のみではいずれの文字であるかを判定できないときでも、 その方向素子がどのよ うな向きに変化していくかを検出することにより、 文字の種類が判定できる場合も 多いのである。

また、 文字は、 原則として一文字を一単位として文字認識されるが、 走り書きの 場合等複数の文字が形態上連なつて記載されているため、 一文字の切り出しが行え ない場合がある。 このような場合に備えるため、 複数の文字や複数の文字群を一単 位として文字認識させてもよい。 例えば、 金額を表す数字の 0 (ゼロ） は、 伝票上 で続き文字として記載されることが多い。 この場合、 数字の 0に切れ目がなく、 一 文字を切り出すことができない。 続き数字の 「0 0」 あるいは 「0 0 0」 等を一単 位として認識させることができれば、 続き数字であっても文字認識させることがで きる。 数字の 0に限らず、 続けて記載され文字間に切れ目がなく記載されるおそれ のある文字や記号に、 この考え方をそのまま適用できる。

また、 その筆跡データにおける交点数を計数しておくことは好ましい。 標本ファ ィルまたは文字データのファイルを交点数に対応させて作成しておけば、 多少の崩 し文字であっても交点数から正しい文字データを抽出可能だからである。

その筆跡デ一夕の示す画数を計数しておくことも好ましい。 標本ファイルまたは 文字デ一夕のファイルを画数に対応させて作成しておけば、 多少の崩し文字であつ ても画数から正しい文字デ一夕を抽出可能だからである。 さて、 コンビュ一夕 2 0は、 認識文字に対して種々のデータチェックを行う （S 2 0 7 ) 。 各項目のチェック内容としては、 マス夕一存在チェック、 範囲チェック、 チェックディジットチェック等がある。 マスタ一存在チェックは、 対象となる項目 (フィールド） の認識結果文字列が予め指定されたコードマスターファイル中に存 在するか否かを判断するものである。 すなわち、 各項目の認識結果文字列中に予定 されない文字が存在する場合にはエラーが出力される。 なお、 認識処理段階におい てエラーが出力された場合には、 認識された文字を修正することが、 可能である。 範囲チエックは、 認識結果文字列の数値が予め定められた最大値および最小値の 範囲にあるか否かを判断し、 範囲外にある場合にはエラーを出力するものである。 従って、 範囲チェックの対象となる文字は数値であることが前提となる。

チェックディジットチヱックは、 対象となる認識結果文字列中の数値をある値で 割った余りを求め、 この余りに基づき数値の誤りを判断するものである。 このチェ ックディジットチェックは売場コ一ド等のチエックに適用可能である。

上記チェックにより、 例えば、 金額の欄 （デ一夕フィールド） 内に数字以外の文 字があるような場合には、 デ一夕チェックの結果はエラ一となる。 このようなデー 夕チェックを行うことで、 文字の誤認識を発見することが可能となる。

認識文字のデ一夕チヱックの結果、 誤認識が検出された場合 （S 2 0 8で N O ) には、 コンビュ一夕 2 0は次候補文字列を決定し （S 2 0 9 ) 、 この文字列に対す るデータチェックを行う （S 2 0 7 ) 。 一方、 誤認識が検出されなかった場合 （S 2 0 8で Y E S ) には、 認識文字が確定する。 このようにして得られた認識文字に 基づき売場発注データ等が生成される。

(誤記訂正処理）

図 1 0乃至図 1 2は、 誤記訂正の方法を説明するための図である。 図 1 0は、 売 場担当者等が文字列のうちの 1字のみを誤って伝票に記載したような場合の文字削 除を説明する図である。 この場合、 誤記した文字に重ねて 2本線等の線画を書くこ とによって後の認識処理においてこの文字を認識対象から除外することができる。 例えば、 「ナカ」 の後に 「ム」 と書くべきところを、 売場担当者等が誤って 「ガ J と書いた場合には、 「ガ」 に重ねて 2本線を引くこと等によって続けて 「ムラ」 を 記載することができる。 読取装置 1 0により読み取られた筆跡データの文字認識を する場合、 コンピュータ 2 0は、 2本線等の線画を認識し、 当該線画が重ね書きさ れた文字を削除対象と識別する。 かかる場合には、 「ガ」 の文字は認識文字列から 除外され、 認識結果として 「ナカムラ」 が得られることになる。

図 1 1は、 他の誤記訂正の方法を説明する図である。 同図には、 訂正すべき文字 の代わりに、 他の正しい文字を入れ替える場合を示している。 例えば、 文字列 「ナ 力ムラ」 を書こうとして、 伝票に 「ナカガラ」 と記載した場合、 利用者は誤記した

「ガ」 の文字に二重線等を重ね書きし、 その上に正しい文字 「ム」 を添え書きする 文字認識の際、 コンピュータ 2 0は、 文字列中の二重線および添え書きされた文字 を認識し、 二重線が記載された文字に代えて添え書きされた文字を認識文字列中に 揷入する。

図 1 2は、 さらに他の誤記訂正の方法を説明する図である。 同図は、 図 1 1と異 なり、 複数の文字をまとめて削除し、 複数の文字列をまとめて挿入する場合を示す 例えば、 氏名 「ナガ夕」 を書くつもりで 「ナカムラ」 と誤記した場合、 誤って記載 した文字列 「力ムラ」 にまたがった二重線を引き、 その上に正しい文字列 「ガ夕」 を添え書きする。 文字認識の際、 コンビュ一夕 2 0は、 二重線の重ね書きされた文 字列を認識し、 当該文字列に代えて添え書きされた文字列を認識文字列に挿入する。 (伝票位置 ·傾き補正処理）

筆記者が伝票媒体を読取装置 1 0にセッ卜する際、 伝票が読取装置 1 0の正しい 位置に置かれるとは限らない。 あるときは横にずれ、 あるときは傾いて置かれ、 さ らには逆さまに伝票がセットされる場合もある。 このような伝票の状態であっても、 以下の伝票の位置 '傾き補正により文字認識は可能である。 図 7のステップ S 5で 示したように、 筆記者が筆記媒体の四隅をペン 5によって指示することで、 傾斜情 報を入力する。 読取装置 1 0は、 これら四隅の座標を読み取り、 読取装置 1 0に対 する伝票の位置および傾斜を算出する。

なお、 上記のように筆記者が伝票の四隅の座標を入力する方法の他に、 筆跡の全 体的な配置を検出することにより、 位置の補正を行う方法もある。 伝票には、 必ず 文字を記入しなければならない必須入力欄 （例えば伝票番号や入力者の氏名欄等） が存在する。 このため、 正規の位置にセットされていない伝票上で生成された筆跡 デ一夕を、 正規の位置に伝票がセッ卜されていることを前提として設計された伝票 の定義体デ一夕に基づいて文字認識すると、 正しく文字認識が行えない。 したがつ て、 いずれかの必須入力欄に文字が検出できない場合には、 伝票が異なる位置にセ ットされているものと判断する。 そして、 複数の必須入力欄それそれの中に、 筆跡 データから得られる文字の座標が検出されるようになるまで、 定義体デ一夕に基づ いて得られる伝票位置と筆跡デ一夕に基づく筆跡の位置とを相対的に移動させる。 例えば、 横方向や縦方向の平行移動をしたり、 伝票の一点を回転中心として回転さ せたりする。 各必須入力欄に文字が検出されるようになったとき、 その移動量をォ フセット量として、 定義体データの定義する正規の位置にある場合の各入力欄の相 対位置に、 このオフセット量を加える。 これら補正された定義体データと筆跡デー 夕に基づけば、 正しく文字認識が行える。

図 1 3は、 伝票が読取装置 1 0に対し傾いてセッ卜された場合における筆跡デー 夕の座標値の補正処理を説明するための図である。 上記位置 ·補正処理によれば、 同図に示すように伝票を読取装置 1 0に対して傾いて載置したとしても、 伝票の傾 きを補正することが可能である。 すなわち、 文字認識の際、 コンピュータ 2 0は、 伝票 6の文字列の先頭文字 1 2 a、 および後尾文字列 1 2 bのそれそれの座標を求 め、 両座標を通過する直線を特定するべクトルを算出する。 このべクトルが基準線 となす角 0を求めることによって、 読取装置 1 0に対する伝票 6の傾きが得られる。 また、 伝票 6の位置は先頭文字 1 2 aおよび後尾文字 1 2 bの座標によって算出す ることが可能である。 したがって、 筆跡データのなかから所望のデータ （商品名を 表す筆跡デ一夕等） を正確に抽出することができ、 売場担当者は読取装置 1 0上に おける伝票の位置および角度に注意を払う必要がなくなる。

上記したように、 どのような位置に伝票をセットしても文字認識が可能であるた め、 筆記者は自分の利き腕や、 伝票の形式、 使用環境に応じて、 最も記入しやすい 伝票のセット方向を自由に採用することができる。

(伝票取消処理）

図 1 4は、 伝票の取消処理を説明するための図である。 同図に示されるように伝 票 6上において対角線をペンで書くことによって当該伝票を取り消すことが可能で ある。 この図において、 伝票 6の四隅には矩形領域 1 3 a〜l 3 d (かならずしも 印刷されていることを要しない） が設けられている。 読取装置 1 0は、 矩形領域 1 3 aおよび 1 3 b、 矩形領域 1 3 cおよび 1 3 dを結ぶ直線がペンで書かれたこと. を検出すると、 当該伝票を取り消す処理を実行する。 本実施形態によれば、 取消処 理がなされた伝票には X印が記載されるため、 取消処理がなされた伝票を容易に見 分けることが可能となる。 さらに、 煩雑なスィヅチ操作を要することなく取消処理 を実行できるという利点が生ずる。

図 1 5は、 伝票の他の取消処理を説明するための図である。 同図には、 売上伝票 の明細欄の一部が示されている。 削除指定欄 1 4 a〜cには、 商品ごとのフィ一ル ドデ一夕が対応付けられている。 例えば、 削除指定欄 1 4 aには、 商品 Aについて の商品名、 数量、 単価、 金額等が対応付けられている。 いま、 利用者が商品 Bにつ いての記録を抹消しょうとする場合、 この利用者は削除指定欄 1 4 bに X印を付け る。 この売上伝票を文字認識する際、 コンピュータ 2 0は、 削除指定欄に X印が付 けられているか否かを識別する。 削除指定欄 1 4 bには Xが付けられているので、 コンビュ一夕 2 0はこの 1 4 bに対応付けられた各フィールド （商品 Bの商品名、 数量、 単価、 金額等） からなるレコードを認識文字列から除外する。

(セキュリティチェック）

上記ステップ S 2 0 7におけるデータチェックの際、 署名の照合を行うことは好 ましい。 署名の照合を行う場合には、 コンピュータ 2 0には予め読取装置を操作す ることになる売場担当者の署名を筆跡デ一夕として定義体デ一夕とともにあるいは 別個に登録しておく。 予め登録しておく署名の筆跡データは、 例えば署名する者が 升目を設けた登録用紙上で、 複数回筆記した署名に基づいて登録される。

伝票記入時、 売場担当者は、 伝票の署名欄に署名する。 文字認識時、 コンビユー 夕 2 0は、 読取装置 1 0から転送された読取対象の伝票の署名欄に記載された入力 者の筆跡デ一夕を入力する。 そして、 このデータが、 予め定義されている署名の筆 跡デ一夕と一致するか否か照合する。

筆跡データは、 ペン先の経過時間に対する座標変化を示したものである。 したが つて、 筆跡デ一夕によれば、 ィ）筆記順序、 Π )筆記時間が判る。 筆跡には、 人それそ れの癖がある。 同一人であれば、 他人と同一の文字を書いたとしてもその筆記順序 が一定である。 また、 同じ文字なら、 署名の各部ごとに筆記に要する時間が大体一 定している。 したがって、 筆記順序がどのようであるか、 署名の各部ごお tに筆記 に要する時間がどのように推移していくのかに基づいて、 両筆跡データをその署名 の書き出しから比較する。 そして読取装置 1 0から入力された筆跡データが予め登 録された筆跡デ一夕からほぼ同一の筆順あるいはほぼ同一の時間推移で署名がされ たことを示している場合には、 両署名者は同一であると判断できる。 この方法によ れば、 イメージ上同一の形状で他人が署名を模倣したとしても、 筆順が異なったり、 筆記時間が異なったりするので、 確実に本人の署名であるか否かを判定できる。 こ こで、 入力装置が筆圧の検出も可能に構成されている場合には、 経過時間に対する 筆圧の変化もパラメ一夕として、 署名の同一性を判定することができる。 この場合 さらに高い確率で同一性の判断ができる。 両筆跡データがほぼ一致すると判定された場合には、 この伝票のデ一夕を受け付 け、 一致しなければこの伝票のデータの文字認識をしない、 といった処理を行う。 なお、 署名の他に、 印影についても同様の照合を行うことができる。 このとき、 読取装置 1 0には入力装置 1 2としてスキャナを使用して印影を取り込み、 ィメー ジデ一夕としてコンピュータ 2 0に転送する。 一方コンビユー夕 2 0には、 予め印 影のイメージをスキャナで取り込み、 印影のイメージデータを予め登録しておく。 伝票記入時、 売場担当者は伝票上に登録された印鑑で押印し、 これを入力装置 1 2として接続されたスポットスキャナから取り込む。 文字認識時、 コンビュ一夕 2 0は、 読取装置 1 0から送信されてきた印影のイメージデータと、 コンピュータ 2 0に予め登録されている印影のイメージデータとの照合を行う。 イメージデ一夕の 照合には、 公知のパターンマッチング等の画像処理技術を使用できる。

さらに、 上記ステップ S 2 0 7のデータチェック時において、 売場事務所におけ る照査 ·承認処理を行ってもよい。 通常、 売場担当者が記入した伝票類は、 マネー ジャーや係長の照査、 承認を受けた後、 本店に送られる。 本形態においても、 これ と同様にした照査 ·承認処理を行わせることができる。

すなわち、 マネージャ一は、 文字認識時、 定義体データを読み出して照査 ·承認 処理を行いたい伝票のイメージをコンビュ一夕 2 0のディスプレイ 2 0 bに表示さ せる。 売場部門では、 売場担当者が読取装置 1 0を用いて伝票の記入を行う。 この 伝票についての筆跡データを含むデータは、 売場事務所のコンピュータ 2 0に転送 される。 売場事務所では、 マネ一ジャーがコンビユー夕 2 0を用いてこの筆跡デ一 夕に基づく文字認識を行わせ、 その記入内容のチェックをする。 これと併せて、 上 記した署名や印影に基づく照合が行われる。 これらのチェックの結果、 記入内容が 正しいと判断された場合、 マネ一ジャーは照査 ·承認処理を行う。

照査 '承認処理を行う場合、 マネージャ一は、 コンピュータ 2 0のディスプレイ に表示される照査 ·承認確認用のアイコンを選択する。 照査 ·承認処理が指定され ると、 コンピュータ 2 0は、 ディスプレイ 2 0 bに表示された伝票イメージの照査 欄あるいは承認欄に、 予め記憶されている印影イメージまたは署名イメージを表示 する。 印影イメージまたは署名イメージとしては、 印影や署名の照合に用いたィメ —ジデ一夕を用いればよい。 この処理により、 まるで実際の伝票の照査欄あるいは 承認欄に押印または署名したのと同様の表示がなされる。 照査 ·承認処理がされた 伝票の筆跡デ一夕には照査 ·承認された旨のコードが付加される。

なお、 コンピュータ 2 0が情報セン夕にこの伝票ファイルに基づく商品の発注を 行う場合、 コンビユー夕 2 0がこのファイルに照査 '承認された旨のコードが付加 されているか否かを判断してもよい。 このコ一ドが付加されていないファイルに基 づいて商品の発注が指定された場合にはこの発注を無効とし、 情報セン夕へのデ一 夕送信を禁止する。 照査や承認が複数の者によって階層的に行われる場合でも、 各 階層における照査 ·承認印がなければ次の段階に進めないようにすることができる。 これら照査 ·承認処理により、 商品の発注ミス等を未然に防止できる。

なお、 上記セキュリティチェックに、 タイムスタンプデ一夕による不正検出処理 を併せて行うことは好ましい。 つまり、 筆跡データに含まれるタイムスタンプデ一 夕を検出可能にコンピュータ 2 0を構成すれば、 データの改竄等を防止することが できる。

伝票の記入時、 上記したように、 読取装置 1 0は筆跡デ一夕に所定のタイミング でタイムスタンプデータを挿入している。 伝票が正規に記入されたものなら、 その 伝票の筆跡データに含まれるタイムスタンプデ一夕もほぼ同時刻を示すはずである。 もしも、 特定の入力欄、 例えば金額欄におけるタイムスタンプデ一夕の示す時刻が 他の入力欄において挿入されているタイムスタンプデータの示す時刻と大幅に異な つていれば、 その入力欄に対して不正記入がされたものと判断できる。

したがって、 コンピュータ 2 0は、 文字認識時に筆跡データに含まれているタイ ムスタンプデ一夕を抽出し、 伝票中の総ての筆跡データが一定時刻以内に筆記され ているか否かを判定する。 もしも一定時刻以外に筆記されたデータがあった場合に は、 そのデータがなぜ異なる時刻に記入されたのかについて要検査であると判断し、 その旨の表示を行う。 売場事務所のマネージャーはこの表示がされた場合には、 売 場担当者が記載した伝票の原本を取り寄せて目視による再チェックを行ったり、 必 要な場合にはその売場担当者を呼んで口頭諮問を行ったりすればよい。

タイムスタンプデータによる不正検出を行うことにより、 筆跡を真似ただけの伝 票に対する不正な操作が不可能となり、 セキュリティの万全を尽くすことができる 読取装置 1 0には、 装置ごとに識別番号が付されている。 この識別番号は、 筆跡 デ一夕に含まれた送信されるものである。 また、 伝票には通常使用者を識別する番 号 （例えば従業員コード、 担当者コード） を記載する。 そこで、 業務処理装置 4に おいて、 当該業務処理装置で処理可能な読取装置を識別番号を登録して規定する。 さらに、 各識別番号で特定される読取装置ごとに、 その読取装置を使用する資格を 有する使用者を、 従業員コードや担当者コードで関係付けておく。

このように構成すれば、 読取装置 1 0から筆跡が読み取られて、 業務処理装置に 読取装置 1 0の識別番号および使用者を識別する番号が送信されてきた場合に、 当 該送信されてきた識別番号が、 当該業務処理装置に予め登録されたものであるか、 さらに当該読取装置を使用する資格のある者によって使用されたのかがチェックで きる。 このように、 読取装置の識別番号や使用者を特定する番号に基づいてチエツ クを行えば、 他の部署の者が登録されていない読取装置を用いて伝票を不正に作成 したり、 担当者でないものが伝票を不正に作成したりする行為を防止することがで ぎる。

(ファイル管理処理）

文字認識処理と併せて、 コンピュータ 2 0は伝票に関するファイル管理が可能で ある。 一つの伝票についての筆跡データは、 一つのファイルとしてハードディスク 2 0 dに格納される。 1つのファイルには、 筆跡データの他に、 印影のイメージデ 一夕がある場合はそれが含められる。 また、 この筆跡データの生成の基となった定 義体デ一夕の種類を示すコードも含められる。 さらに、 照査 '承認がされた旨を示 すコードも含められる。

さらに、 これらファイルには、 検索用のインデックスデ一夕が付加される。 イン デックスデ一夕とは、 検索に便宜な入力枠についての情報をいう。 インデックスデ 一夕としては、 例えば、 筆記者の氏名、 入力年月日、 伝票番号等が考えられる。 コ ンピュ一夕 2 0は、 読取装置 1 0から送られてきた筆跡データをファイルとしてハ ードディスク 2 0 dに記録する際、 インデックスデータを筆記デ一夕に付加して記 録する。 後に、 コンピュータ 2 0はインデックスデータを参照してハードディスク 2 0 d内のファイルを検索することができる。 ある期間の売上一覧を計算する場合 には、 その期間中に入力された伝票のファイルを、 入力日付に関するインデックス デ一夕を参照して抽出し、 その期間の請求金額を合計する等して総売上金額等を計 算する。 また、 ある伝票が間違いであることを後に発見してこの伝票に関するデ一 夕を削除したい場合、 利用者はコンビユー夕 2 0に当該伝票を特定するためにこの 伝票の伝票番号を指定する。 伝票番号の指定は、 キーボード 2 0 c等から数字を指 定したり、 バ一コード読取装置等を用いたりすればよい。 コンピュータ 2 0は、 指 定された伝票番号に対応する伝票のデータをハードディスク 2 0 dから検索し、 こ れを削除する。

なお、 伝票番号をインデックスデータとする場合には、 例えば、 図 1 5に示すよ うに売上伝票に符号 1 5で示すバーコードを付しておけばよい。 このバーコードは、 複数の伝票の間で重複することがないユニークな番号とする。 読取装置 1 0では、 パラレルポート 1 0 wに入力装置 1 2としてバーコードリーダを接続する。 そして このバーコ一ドリ一ダを用いてこのバ一コードを読取る。 読取装置 1 0は、 筆跡デ —夕とともにバーコ一ドをコンビユー夕 2 0に転送する。 コンビユー夕 2 0は、 伝 票の文字認識を行う際、 このバーコード 1 5に対応する伝票番号を筆跡データに付 加してファイル化する。

また、 コンピュータ 2 0は、 文字認識させ蓄積した伝票のデータについて、 通常 のコンビユー夕装置において提供される各種のファイル管理ができる。 例えば、 伝 票ファイルの保存、 読み出し、 削除、 コピー等が行える。 ただし、 伝票内容の改竄 を防止するために、 伝票データの修正は原則禁止する。 管理責任者等、 特定の人間 のみが知るパスワードを入力しない限り、 伝票デ一夕の修正が行えないこととして もよい。

(文字表示）

読取装置 1 0の L C D 1 0 gには、 読取装置 1 0を操作するために必要な文字表 示が行われる。 この表示は、 各スィッチ 1 0 r、 1 0 sまたは 1 0 tの操作に応じ て変化する。 機能選択用のスィツチ 1 0 rを操作した場合には、 スィツチ 1 0 rを 押下するたびに、 新たな機能を示す文字データが R AM I 0 dから読み取られ、 L C D 1 0 gに表示される。 例えば、 「通常モード」 「バーコ一ド読取モード」 「ス キヤナ読取モード」 というように表示がスクロールする。 なお、 バーコ一ドは、 ノ —コ一ドリーダにより読み取られたバーコ一ドが文字デ一夕として筆跡デ一夕に付 加される。 これは、 伝票 ID等の読取に使用される。 スキャナにより読み取られた印 影等のイメージデータはビットマツプ形式のデ—夕として筆跡デ一夕に付加される。 機能選択用のスイッチ群 1 0 sからいずれかのスィッチを押下した場合には、 押 下したスィッチに応じて 「中止」 「残量」 「ページ終了」 「送信」 等の表示がされ る。 「中止」 を選択するとそれまで読み取った筆跡デ一夕がクリアされる。 「残 量」 を選択すると、 電池および筆跡デ一夕メモリの残量が表示される。 「ページ終 了」 は、 伝票を一枚書き終わった場合に押下するもので、 筆跡デ一夕が伝票 I Dと ともにファイル化されそれ以後の追加を禁止にする。 「送信」 を選択すると、 筆跡 データメモリに蓄積されている筆跡データを含むデータが、 文字認識装置 2に送信 される。 また、 文字認識装置 2または業務処理装置 4から文字データ等が送信されてくる と、 そのデ一夕に基づいて L C D 1 0 gに文字表示される。

なお、 読取装置 1 0が、 文字認識装置 2の機能も併せて備えている場合には、 さ らに機能が増えるので、 夕ツチパネル形式の L C Dを設けることが好ましい。 この 場合の L C D 1 0 gの表示例を、 図 1 7に示す。

同図において、 認識文字列表示行 1 7 aには、 認識された文字列が表示される認 識文字列表示欄 1 7 c、 文字記入欄 1 7 e、 および候補文字欄 1 7 fが表示される c 操作アイコン表示行 1 7 bには、 「F I D」 「記入」 「認識」 「表示」 「修正」 「候補」 および 「次頁」 等の操作アイコンが表示される。 操作アイコンのうち 「次 頁」 アイコンをペン 5で押下すると （以下 「選択」 という） 他の操作アイコン表示 行 1 7 gが表示される。 この表示行には、 「送信」 「BATT」 「取消」 「バーコ一 ド」 および 「スキャナ」 等の操作アイコンが表示される。 さらに、 方向指示アイコ ン 1 7 hが表示される。

図 5には図示しないが、 この L C D表面は夕ツチセンサが備えられ、 ペン等で押 されたアイコンや L C D上の位置を認識可能に構成されている。 特に、 文字記入欄 1 7 eにおける解像度が高くなるように構成されている。

「F I D」 アイコンは、 定義体デ一夕を選択する場合に選択される。 当該アイコ ンを選択すると、 記憶している定義体データの番号が 1 7 a欄に表示される。 操作 者は方向指示アイコン 1 7 hを選択して、 所望の定義体デ一夕を選択する。

「記入」 アイコンは、 伝票へ筆記して筆記デ一夕を生成させたい場合に選択する。 このアイコンを選択すると、 伝票上へ記入した文字に対応する筆跡データが生成さ れる。

「認識」 アイコンは、 文字認識させたい場合に選択される。 このアイコンは、 読 取装置 1 0がコンビユー夕 2 0の文字認識機能をも備えている場合に有効である。 このアイコンを選択すると、 前回に 「記入」 アイコンを選択した時以降の筆跡デ一 夕に基づいて文字認識される。

「表示」 アイコンは、 既に認識された文字列を読み出しで表示させたい場合に選 択する。 このアイコンが選択されると、 認識文字列表示欄 1 7 cに過去の認識文字 列が表示される。 方向指示アイコン 1 7 hを選択すれば前後の認識文字列を表示で さる。

「修正」 アイコンは、 認識文字列に誤りがある場合に選択する。 認識文字列を修 正したい場合、 使用者は 「表示」 アイコン等を選択して、 修正したい文字列を表示 させ、 さらに方向指示アイコン 1 7 hを選択して修正したい文字にカーソル 1 Ί d を移動させる。 そこで 「修正」 アイコンを選択すると、 その筆跡デ一夕に対応する 認識文字の候補が候補文字櫊 1 7 f に表示される。 ここで所望の文字が候補文字欄 に表示されている場合には方向指示アイコン 1 7 hでその文字を選択する。 選択さ れた文字はカーソル 1 7 dが置かれている文字に代わって認識文字列に加えられる。 候補文字欄 1 7 f に所望の文字がない場合には、 使用者は 「候補」 アイコンを押し て他の候補を表示させ、 同様の処理を行う。 「候補」 アイコンを押しても所望の文 字が表示されない場合、 使用者は文字記入欄 1 7 eに再度丁寧にその文字をペン 5 で記入す'る。 そして 「認識」 アイコンを選択すると、 文字記入欄 1 7 eに記入され た文字が再認識され、 その候補文字が候補文字欄 1 7 :Πこ再度表示される。 使用者 はこの候補文字群の中から所望の文字を探す。

「次頁」 アイコンは、 操作アイコンを入れ替えるために選択される。 このアイコ ンを選択すると、 操作アイコン表示行 1 7 bと 1 7 gとが交互に表示される。

「送信」 アイコンは、 読取装置 1 0に記憶された筆跡データを含むデータを送信 するために選択される。 このアイコンを選択すると、 筆跡デ一夕メモリ 1 O bに格 納された筆跡デ一夕を含むデータが、 所望の通信形態経由で送信される。

「BTT」 アイコンは、 バヅテリ一およびメモリの残量チェヅクのために選択される, このアイコンが選択されると、 バッテリーおよびメモリの残量が 1 7 a欄に表示さ れる。

「取消」 アイコンは、 筆跡データを取り消すために選択される。 このアイコンを 選択すると、 前回 「記入」 アイコンを選択した時以降に読み取った筆跡データが筆 跡デ一夕メモリ 1 O bから消去される。

「バーコード」 アイコンは、 伝票のバーコードを読み取る場合に選択される。 バ

—コードを読み取りたい場合には、 使用者はパラレルポート 1 O wにバーコ一ドリ —ダを装着してからこのアイコンを選択し、 伝票に付されたバーコードを読み取ら せる。

「スキャナ」 アイコンは、 伝票の印影や署名を読み取らせたい場合に選択される。 印影や署名を読み取らせたい場合には、 使用者はパラレルポート 1 O wにスキャナ を装着してからこのアイコンを選択し伝票上の印影や署名を読み取らせる。

また、 文字認識装置 2または業務処理装置 4からデータが転送された場合には、 これに基づく文字表示も行われる。 この文字表示は、 例えば認識文字列表示欄 1 7 cに表示される。 表示される文字としては、 業務処理装置 4のデータベースから抽 出された在庫数、 商品の有無、 注意事項等、 注文を受け付ける際に売場担当者が知 らなければならないデータである。

(本実施形態の利点）

( 1 ) 本実施形態によれば、 伝票のコンビユー夕への入力に伴う、 キー入力のた めの煩雑な作業を回避することができる。 すなわち、 伝票に記入された事項をオペ レ一夕がキー入力する等の処理の必要がなくなり、 オペレータの作業負担を軽減す ることができる。 また、 読取装置において記入した記入済みの伝票が手元に残るた め、 伝票の保存義務を果たしつつ、 本発明は手書きとキーボードによる入力という 重複した労力の軽減という効果を発揮する。

( 2 ) 本実施形態によれば、 キー入力に伴うデータの誤入力を回避することがで きる。 その際、 誤記チェック等のデータチェックにより不正伝票や誤記の排除等が 行えるので、 手書きの伝票の記載自体に不備がある場合にその誤りチェックが行え る点でも有効である。

(3) 本実施形態によれば、 タイムスタンプデータを筆跡データと併せる構成を 備えたので、 データの改竄等の不正処理を防止することが可能である。

(4) 本実施形態によれば、 有線のみならず、 PHS等の携帯型情報通信機器を 用いたデータ通信も可能であるため、 屋内外等の別、 配線設備の有無を問わず、 筆 跡が読取可能であり、 あらゆる業務の効率化が可能である。

(5) 本実施形態によれば、 屋内外において筆記した内容に対する回答を文字表 示可能な構成を備えたので、 売場部門等で必要とされる回答情報を迅速に提供可能 である。

(6) 本実施形態によれば、 伝票の位置を検出し、 伝票が正規に置かれていなく ても補正可能な構成を備えたので、 伝票の載置位置を気にすることなく筆記が可能 である。

(7) 本実施形態によれば、 伝票に記載された筆跡から文字情報を取り出し可能 な構成を備えたので、 筆記媒体の文字を正しく効率的に認識させることができる。 特に、 文字ピッチ、 交点数、 画数等をパラメ一夕として標本ファイルまたは文字デ —夕ファイルを構成すれば、 文字認識率を向上させることができる。 方向素子によ る文字認識、 文字の切り出しを行えば、 さらに文字認識率を向上させることができ る。

(8) 本実施形態によれば、 伝票内における筆記内容の削除や修正を読取可能な 構成を備えたので、 筆記内容に削除や修正があっても正しい情報を認識させること が可能である。

(9) 本実施形態によれば、 伝票の設計を行える構成を備えたので、 任意の様式 の伝票設計が可能である。

(10) 本実施形態によれば、 認証情報である印影のイメージデータや署名の筆 跡データを読取可能な構成を備えたので、 不良な伝票、 不正な伝票を認識し排除す ることが可能である。

( 1 1 ) 本実施形態によれば、 伝票様式を定義体データで特定するように構成し たので、 複数の伝票から所望の伝票様式を選択して使用することが可能である。 ( 1 2 ) 本実施形態によれば、 複数の筆跡デ一夕を含むデ一夕を一括して送信可 能に構成したので、 随時文字認識装置と読取装置とを接続しておく必要がなく、 公 衆回線を利用した通信の場合に経済的である。

( 1 3 ) 本実施形態によれば、 必ず入力しなければならない必須入力欄に記入さ れた筆跡に基づいて伝票の位置検出を行うので、 位置検出のためだけの入力を行う 必要がなく、 文字の記入が楽である。

( 1 4 ) 本実施形態によれば、 インデックスデータに基づいて筆跡データを含む データを格納するデータベースを備えたので、 高速な検索処理が可能となる。

(第 2実施形態）

図 1 8に、 本発明の第 2実施形態に係る業務管理システムの概要を表す。 この図 に記載された業務管理システムは、 店舗、 関連企業における財務処理を管理するた めのものである。

企業 l〜n ( nは任意の自然数） はそれそれ関連企業または店舗を示している。 企業 l〜nのそれそれには複数の部署 l〜m (mは任意の自然数） が設けられ、 部 署 l〜mには読取装置 1 0がそれそれ備え付けられている。 この読取装置 1 0は上 述の第 1実施形態に係るそれと同様に構成されているので、 説明を省略する。

また、 企業 l〜nのそれそれの財務部門にはコンビユー夕 2 0が備えられている。 このコンピュータ 2 0についても、 第 1実施形態と同様の構成を備える文字認識装 置 2なので、 説明を省略する。 このコンピュータ 2 0は、 各部署 1〜！ nの読取装置 1 0から送信された筆跡データをまとめて文字認識する。 すなわち、 会計伝票の項 目 （フィールド） 毎に、 筆跡デ一夕に基づく文字認識、 誤記訂正処理、 補正処理、 セキュリティチェック等が行われ、 これらの文字データよりなる会計データを生成 可能に構成されている。 なお、 コンピュータ 2 0は会計用の伝票設計用端末として 使用することも可能である。

情報セン夕 4 bのホストコンビュ一夕 4 3 aは、 財務部門のコンビユー夕 2 0に 通信基盤を介して接続されている。 ホストコンピュータ 4 3 aは、 上記第 1実施形 態のホストコンピュータ 4 0と同様に業務処理を行うが、 所定のプログラムデータ を実行することにより、 本システムを会計管理システムとして動作させることが可 能に構成されている。 情報セン夕のホストコンピュータ 4 3 aは会計データに関す るデータベースを備え、 会計帳票を作成することが可能である。 この会計帳票に関 するデータである財務情報は、 情報セン夕から各企業 l〜nに通信基盤を介して与 えられる。 通信基盤については、 上記第 1実施形態と同様に考えられる。

上記構成の業務管理システムにおいて、 使用者が読取装置 1 0に会計伝票を載置 し、 必要事項を記入すると、 上記第 1実施形態と同様に筆跡デ一夕が検出され、 コ ンピュー夕 2 0に送信される。 コンピュータ 2 0は、 この筆跡データに基づいて文 字認識を行い、 併せて誤記訂正処理、 位置ずれ ·傾き補正処理、 セキュリティチェ ック等が行われ、 会計データがホストコンビユー夕 4 3 bに送信される。 ホストコ ンビュ一夕 4 3 bでは、 会計デ一夕ベースに会計デ一夕に基づくレコードを格納し、 対応する財務情報を読み取って、 読取装置 1 0に送信する。

従って、 本第 2実施形態によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 会計デ 一夕のリアルタイム処理が可能となり、 日次決算を行うことができるようになる。 また、 キー入力の作業を必要としないため、 作業効率が向上するとともに、 キ一入 力ミスを回避することも可能となる。 特に、 本実施形態に係る業務管理システムは、 会計伝票のキー入力を行う比較的に小規模の店舗および企業において有用である。 なお、 本実施形態に係る業務管理システムは、 企業内の人事情報登録業務におい ても適用可能である。 すなわち、 読取装置 1 0上に載置された登録簿に人事情報が 記入されると同時に筆跡データが検出され、 この筆跡データに基づき人事情報を表 す文字列が自動的に生成される。

(第 3実施形態）

本発明の第 3実施形態は、 電話による苦情受付け処理のための業務管理システム に関する。 本システムは通信販売受注処理、 アンケート調査処理等にも適用できる c (構成）

図 1 9に、 本実施形態の業務管理システムの構成図を示す。 本システムは、 苦情 受付け窓口 5 1および苦情集計セン夕 5 2から構成されている。 苦情受付け窓口 5 1は、 電話 5 1 a、 読取装置 1 0およびコンビュ一夕 2 0から構成され、 苦情集計 セン夕 5 2は、 本発明の業務処理装置であってホストコンピュータ 5 2 aおよびデ —夕ベース 5 2 bから構成されている。

顧客 5 0の電話 5 O aは、 顧客がメーカから購入した商品に対する苦情等を苦情 受付け窓口 5 1に伝達するための電話である。 苦情受付け窓口 5 1の電話 5 1 aは、 苦情受付けを担当するオペレータが、 顧客 5 0からの苦情を受け付けるための電話 である。 顧客が使用する電話 5 0 aと苦情受付け窓口 5 1の電話 5 l aとは、 上記 第 1実施形態に示すような通信基盤 3を介して接続される。 読取装置 1 0に載置さ れる筆記媒体は、 苦情の内容を書き取るための内容、 つまり顧客の会員番号、 電話 番号、 氏名および苦情の内容等を記入可能に形式化されている苦情受付票である。 苦情処理セン夕 5 2のデータベース 5 2 bには、 顧客に関する会員番号、 電話番号、 氏名または過去に寄せられた苦情の履歴等のフィールドを含むレコードから構成さ れたデ一夕ベースが蓄積されて構成されている。

読取装置 1 0 , コンビュ一夕 2 0の構成および動作の詳細は、 上記実施形態 1で 示したものとほぼ同様なので説明を省略する。

(動作）

次に、 本システムの動作を説明する。 顧客 5 0から苦情の電話が苦情受付け窓口 5 1にかかってきたら、 苦情受付け窓口 5 1のオペレータは、 まずその顧客の会員 番号あるいは電話番号を聞き、 それを読取装置 1 0上の用紙の所定欄に記入する。 オペレー夕の筆跡は、 筆跡データとしてコンピュータ 2 0に転送され、 文字認識さ れる。 文字認識されて変換された文字コードが公衆回線を介してホストコンピュー 夕 5 2 aに転送される。

ホストコンビユー夕 5 2 aは、 この文字コ一ドを参照してデ一夕べ一ス 5 2 bを 検索し、 該当する顧客のレコードを抽出して苦情受付け窓口 5 1にそのレコードデ —夕を転送する。 苦情受付け窓口 5 1のコンピュータ 2 0は、 この顧客のレコード を表示する。

オペレータは、 コンピュータ 2 0により表示された顧客のレコードを見て、 名前 等の確認をする。 コンビュ一夕 2 0には、 氏名等の基本的なレコードの他に、 苦情 の履歴が表示される。 過去に同様な苦情を寄せている顧客の場合には、 その苦情の 日付、 内容や回数が表示される。 顧客の中には、 製品に対する苦情ではなく、 メ一 力に脅しをかけて何らかの見返りを得ようとする悪質な顧客も存在する。 オペレー 夕は、 苦情の履歴を参照して、 電話をかけてきた顧客が悪質な者であるか否かを判 断する。 悪質な顧客であると判断される場合には、 過去の苦情の内容を説明し、 苦 情を撤回してもらうか、 上司に電話を繋ぐ等の特別な対応を行う。

悪質な顧客でないと判断される場合には、 苦情の内容を用紙に書き取る。 この内 容は、 筆跡データから生成したィメージデ一夕として苦情処理センタ 5 2に転送さ れ、 顧客のレコードの一部に書き込まれる。 一方、 その苦情を書き取った用紙は、 別途厳重に保管される。 苦情処理センタ 5 2では苦情受付け窓口 5 1から転送され てきた顧客レコードにおける苦情の内容または用紙に記入された内容に応じて、 苦 情の処理を行う。

なお、 本システムを通信販売受注処理に適用する場合には、 苦情の代わりに、 顧 客の注文する商品コードや商品名を文字認識させセン夕に転送し、 センタから商品 の発送、 請求処理等を行う。

本システムを電話アンケ一ト調査処理に適用する場合には、 オペレータが用紙に 記載されている質問の内容を口頭で相手に伝え、 この質問に対する相手からの答え をチェックボックスに記入し、 これを文字認識させセン夕に転送し、 セン夕でアン ケ一卜の結果を集計する。

さらに、 本発明は、 消防署にかかる火災の 1 1 9番ゃ警察にかかる事件の 1 1 0 番のような、 緊急出動の電話受付け管理にも適用可能である。

また、 図 2 0に示すように、 アンケート調査員に本読取装置 1 0を使用させるこ とにより、 街頭アンケート調査も可能である。 街頭アンケート調査の場合には、 読 取装置 1 0に P H S 1 1を装着し、 コンビュ一夕 2 0との間で無線によるデ一夕通 信を可能に構成することが好ましい。

アンケート調査員は、 読取装置 1 0を街頭に持参し、 通行人から聞き取り調査を 行う。 このとき、 アンケート用紙への記入内容に対応する筆跡デ一夕をそのまま P H S 1 1よりコンピュータ 2 0に転送して文字認識させる。 そして認識された認識 文字列をすぐに業務処理装置に送信する。 業務処理装置は、 この文字列に基づいて アンケートに対する回答情報をデ一夕ベースから読み出して読取装置 1 0に送信す る。 この結果、 アンケートに対する回答情報をその場で読取装置 1 0の L C D 1 0 gに表示させることができる。 例えば業務処理装置において、 アンケートの文字認 識結果に基づいて性格判断や占いを処理してその結果を文字列として送信すれば、 調査員の筆跡読取装置 1 0に、 その結果を表示させることができる。 つまり、 アン ケ一卜に答えた通行人にその場で回答情報をフィードバックさせることができる。 同様にして、 本システムは、 図 2 1に示すような交通取締に使用することもでき る。 交通取締の場合にも、 読取装置 1 0に P H S 1 1を装着し、 コンビユー夕 2 0 との間で無線によるデータ通信を可能に構成することが好ましい。

警官がスピード違反したドライバーの調書を作成する場合に、 当該読取装置 1 0 に調書をセットする。 そしてドライバ一等を尋問し、 そのドライバ一の運転免許番 号や氏名等を調書上に記入する。 この筆跡デ一夕は、 P H S 1 1経由でコンビユー 夕 2 0に送信され、 文字認識される。 さらに、 認識された文字列は業務処理装置に 転送される。 業務処理装置は、 運転免許に関するデ一夕ペースを備えている。 業務 処理装置は、 転送された文字列のうち、 例えば、 運転免許番号に基づいてデータべ —スの検索を行う。 その結果、 そのドライバ一の運転履歴が読み取られる。 そして 業務処理装置はその運転履歴を示す文字列を生成して、 警官が使用している読取装 置 1 0に送信する。 この結果、 そのドライバ一の運転履歴が読取装置 1 0の L C D 1 0 gに表示される。 したがって、 警官が調書を書きながら、 ドライバーの情報を その場で入手することができる。 従来は、 運転免許番号の照会は業務用無線で調書 作成とは別に行っていたが、 本システムによって、 調書の作成のみでその結果をフ イードバックさせることができる。

以上の本第 3実施形態によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 電話で受 け付けた内容を手書きで用紙に記入させこれからデ一夕べ一スを検索できるので、 コンピュータ操作が迅速に行えない者でも受付け窓口のォペレ一夕ができる。 また、 手書きした内容に基づいてすぐにセン夕のデ一夕ベースを検索し、 その結 果をオペレー夕が確認できるので、 過去の記録に基づく迅速かつ適切な電話応対が できる。

また、 電話から聞き取った速記内容は、 イメージデ一夕として記録し、 画面等に よる確認が行える。

また、 キーボード操作による待ち時間がないので、 電話している相手を待たせず に電話受付けが行える。

さらに P H S等の携帯型情報通信機器を用いる場合、 屋内外において筆記した内 容に対する回答を表示可能な構成を備えたので、 アンケート調査や交通取締、 検問 等、 現場で必要とされる回答情報を迅速に提供することができる。 したがって、 従 来できなかったアンケート調査が行えたり、 従来の検問等において、 記入作業とは 別途に行っていた連絡業務を不要とすることができ、 サービス内容の多様化や作業 時間の短縮等を図ることができる。

(第 4実施形態）

前記第 1実施形態では未記入伝票を印刷によって作成していたが、 本第 4実施形 態では、 コンピュータに予め登録されている在庫情報をも併せて棚卸用筆記媒体を コンピュータ用プリン夕で印刷し効率的な在庫管理を可能とするものである。

(構成）

図 2 2に、 本実施形態の棚卸用筆記媒体を印刷する構成を示す。 棚卸用リスト印 刷のシステムは、 コンビユー夕 2 0、 在庫用データベース 2 1およびコンビュ一夕 用プリンタ 2 2を備える。

コンピュータ 2 0は、 上記第 1実施形態と同様の構成を備えるが、 棚卸用リスト を設計可能に構成されている。 在庫用データベース 2 1には、 品名、 品番、 単価お よび在庫数等の各フィールドから構成されるレコ一ドが、 商品数だけ蓄積されて構 成されている。

以上の構成において、 コンピュータ 2 0は、 在庫用データベース 2 1を参照して、 棚卸用リストの設計を行う。 まず、 棚卸用リストの基本的なデザインを設計者の操 作にしたがって定め、 その棚卸用リストの定義体データを作成する。 その詳細は、 第 1実施形態と同様である。 また、 棚卸用リストの番号としてユニークな番号を付 与する。 品名、 品番、 単価、 個数等の各欄には、 在庫用データペース 2 1を参照し て得た数値を各々挿入し、 それをコンビユー夕用プリン夕 2 2から必要な枚数だけ 印刷する。

このようにして印刷された棚卸用筆記媒体 6 0は、 図 2 3に示すように、 リスト 番号欄 6 0 a、 在庫一覧表 6 0 bおよびチェックボックス 6 0 d等が配置されてい る。 在庫一覧表 6 O bには、 訂正数の記入欄 6 0 dが設けられている。 この中で、 品名、 品番、 単価、 在庫数の各欄は、 コンピュータ 2 0が在庫用デ一夕ベース 2 1 を参照して得られた数値が印刷されている。 訂正数の欄 6 O dおよびチェックボッ クス 6 0 cは、 空欄として印刷されている。 リスト番号欄 6 0 aの上部には、 予め リストの番号が印刷されている。 あるいは読取装置が入力装置 1 2としてバーコ一 ドリーダを備える場合は、 バーコード化した番号を印刷したりする。 もちろん、 空 欄にしておいて記入者に番号を記入させてもよい。

なお、 棚卸し用リストの下部には、 デ一夕ベースに記録されていない商品を記入 できるように、 空欄を数行設けておくことが好ましい。

図 2 4に、 読取装置 1 0、 コンビユー夕 2 0、 業務処理装置としてのホストコン ピュー夕 6 1および在庫用データべ一ス 2 1により構成される棚卸処理システムの 構成図を示す。

これら構成の詳細は前記第 1実施形態と同様である。 ただし、 読取装置 1 0には、 図 2 2の棚卸用リスト設計時に作成した定義体データが転送されている。 読取装置 1 0とコンピュータ 2 0とは通信基盤 3を介して接続されている。 好ましくは読取 装置 1 0に P H S 1 1を装着し、 無線によるデータ通信可能に構成する。 ホストコ ンピュー夕 6 1は、 コンビュ一夕 2 0からの文字デ一夕を受信し、 在庫用データべ ース 2 1を更新可能に構成されている。

(動作）

以上の構成において、 図 2 5に示すように、 作業者はまず読取装置 1 0に棚卸用 リスト 6 0を載置し、 これを携帯して棚卸を行う。 リスト番号欄 6 0 aには当該欄 の上部に印刷されている番号と同じリスト番号を記入する。 読取装置 1 0が入力装 置 1 2としてバーコ一ドリ一ダを備えている場合は、 バーコードリーダで棚卸用リ ストに印刷されたバーコードを読み取る。 棚卸チヱックは、 各商品の個数が棚卸用 リスト 6 0の在庫数欄の数値と一致している場合は、 訂正数欄 6 0 dに何も記入せ ず、 一致しない場合は訂正数欄 6 O dに正しい個数を記入することにより行う。 チ エックの終了した商品については、 そのチェックボックス 6 0 cにマークする。 正 しい個数の記入やチェックボックスへのマークは、 その筆跡データが作成される。 また、 新規な商品が存在する場合には、 その新規な商品について、 品名、 品番、 単価、 在庫数を、 予め設けた各空欄に記入する。

筆跡データは、 P H S 1 1よりコンピュータ 2 0に送信される。 コンビユー夕 2 0は、 この筆跡デ一夕に基づいて文字認識する。 そして認識された文字デ一夕に基 づき、 商品欄に対応させて在庫数を示したデータを作成する。 筆跡の全体的な位置 は、 傾き補正等により特定されているので、 筆跡が検出された位置に対応する商品 欄が特定できるのである。 コンピュータ 2 0はこのデータを一定のフォーマツトで ホス卜コンビユー夕 6 1に送信する。

ホストコンビュ一夕 6 1は、 送信されたデータに基づいて、 対応する在庫デ一夕 ベース 2 1を検索し、 データベースからこの対応する在庫データを読み取る。 次い で、 通信基盤 3を介して作業者が取り扱つている P H S 1 1を読み出す。 そしてデ 一夕ベースから読み取った商品名、 商品コードを表す文字データ、 修正前の在庫数 とともに、 今回文字認識された新たな在庫数を表す文字デ一夕を、 一定のフォーマ ットにしたがって送信する。 読取装置 1 0は、 P H S 1 1を介して受信されたデー 夕に基づく文字列を L C D 1 0 gに表示させる。 作業者が機能選択用スィツチ 1 0 rを操作した場合には、 C P U 1 0 cは他の商品についても商品名等を表示させる。 作業者は、 この表示を見て、 記入した在庫数またはチェックが、 正しい商品欄の ものとして認識されているか否かを確認する。 もしもコンビユー夕にそれまで格納 されていた在庫数と記入した在庫数に大幅なずれがある場合には、 計数間違い等が 考えられるので、 再度同じ商品の棚卸しをする。 また、 万一記入した在庫数が誤つ て文字認識されていた場合にも再度文字認識を行なわせる。 また、 商品がずれて認 識されているようならば、 最初から記入および文字認識をやり直させる。 これらの 操作は、 機能選択用スィッチ 1 O rを操作することにより行うことができる。 正しく認識されているようなら、 作業者は読取装置 1 0を介して、 データの更新 を指示する。 この指示を受けてホストコンピュータ 6 1は、 デ一夕ベース 2 1の更 新をする。 すなわち、 チェックボックス 6 0 c上にマークが付してあるレコードは、 在庫数に変更なしとして処理する。 チェックボックスにマークが付してあるレコ一 ドのうち、 訂正数の欄に数値が記入してあるレコードについては、 訂正数の欄 6 0 dに記入された筆跡から認識された文字データに基づいて、 その文字コードの示す 数値に在庫数フィールドの値を更新する。 これら処理の結果は、 在庫用データべ一 ス 2 1へ更新日付とともに転送され、 在庫の内容が更新される。 例えば、 図 2 3で は、 品名 A、 B、 Cがチェックされ、 そのうち品名 Cについて訂正数欄に数字 「3 0 3」 が記入されている。 したがって、 品名 Cの商品の在庫数が 3 0 5から 3 0 3 へ変更される。

なお、 本実施形態のシステムは、 上記棚卸以外に、 商品の入出荷数量チェックシ ステムや保守点検用のチエックシステム、 工事工程完了チエックシステムまたは作 業進行確認チヱックシステム等に適用が可能である。

上記したように本第 4実施形態によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 必要な在庫数を予めデ一夕ベースを参照して印刷しておくので、 実際に検査する者 が記入する量を最小限に抑えることができる。 したがって、 記入ミスや文字認識ミ ス等の誤りが発生する危険性を少なくできる。

また、 記入量が少ないので、 作業時間や文字認識時間を節約することができる。 さらに、 屋内外において筆記したデ一夕を即時に文字認識させて業務処理に直接 使用可能な構成を備えたので、 棚卸し等の屋内外の業務処理を大幅に簡略化するこ とが可能となる。 したがって、 中間経費を削減することができ、 ひいては製品ゃサ 一ビスのコスト削減を図ることができる。

(第 5実施形態）

本第 5実施形態は、 複雑な O A機器を初心者でもうまく駆使して一定の作業を行 えるようにした作業処理指示システムに関する。

(構成）

図 2 6に、 本実施形態の作業処理指示システムのブロック図を示す。 同図に示す ように、 コンピュータ 2 0に、 読取装置 1 0が筆跡データを転送可能に接続され、 ファックス装置 2 3、 モデム 2 0 gおよびプリン夕 2 2が制御可能に接続されて構 成されている。 読取装置 1 0とコンピュータ 2 0については第 1実施形態と同様の 構成であり説明を省略する。 ただし、 本実施形態では、 コンピュータ 2 0が文字認 識装置として動作する他、 業務処理装置として動作可能に構成されている。 この業 務処理装置は、 チェックシートのチェック欄にチェックがされると、 それに対応付 けられている処理を実行可能に構成されている。

ファックスモデム 2 3は、 コンビュ一夕 2 0から転送されたイメージデータを G 3形式等のファクシミリイメージデ一夕に変換して送信可能に構成されている。 モ デム 2 0 gは、 通信基盤 3に接続され、 電子メールを送信可能に構成されている。 プリン夕 2 2は、 文字を印字可能に構成されている。

(動作）

上記構成において、 予め筆記媒体設計用の端末装置で作業処理チヱックシートを 作業種類別に分類して印刷しておく。 外部のクライアントとの会議を設定するとい う処理の作業処理チェックシートを例にとれば、 図 2 7に示すようなイメージでチ エックシート 7 0が印刷される。

まず、 操作者は会議を設定する処理を行う場合、 このチェックシート 7 0を読取 装置 1 0に載置する。 そして、 自分の名前または従業員コードを担当者欄に記載す る o

次に、 チェックシートに記載されている処理手順に従って処理を進める。 担当者 欄に名前を記入すると、 この筆跡データがコンピュータ 2 0に転送され、 文字認識 される。 コンピュータ 2 0は文字認識された文字コードを予め登録してある従業員 データベースと照合し、 正しい従業員であると判定された場合には、 最初の処理 1 である文書作成環境を整える。 すなわち文書作成アプリケーションを起動し、 会議 設定用のテンプレートを表示する。 正しい従業員でない場合は、 続けて処理を行わ ない。

操作者は、 コンビュ一夕 2 0の文書作成アプリケーションを使用して会議設定用 文書を作成したら、 チェックシート 7 0の処理 1のチェック欄にマークする。 チェ ック欄にマークが付されると、 コンビユー夕 2 0はこれを文字認識し、 作成した文 書を適当なファイル名を付して保存する。

次いで、 作成した文書をブリントアウトさせるために、 操作者はチェックシート 7 0の処理 2の項目において、 部数欄に必要な印刷部数を数字で記入する。 印刷部 数が記入され、 そのチヱヅク欄にマークが付されると、 コンビユー夕 2 0はこれ文 字認識し、 プリン夕 2 2に文書作成アプリケーションを介して会議設定用の文書を 印刷させる。

次いで、 作成した文書を会議参加者にファックスさせるために、 操作者はチエツ クシート 7 0の処理 3の項目でファックスしたい客のグループにマークを付する。 なお、 ファックスの送付先は、 グループごと設定する他、 個人個人のリストで設定 するようしてもよい。 客のグループにマークが付されチェック欄にマークが付され ると、 コンピュータ 2 0はこれを文字認識し、 文書デ一夕をファックスモデム 2 3 に転送する。 また、 マークが付された客の電話番号を、 予め登録されたデータべ一 スを参照して読み取り、 これをファックスモデム 2 3に転送する。 ファックスモデ ム 2 3は、 同一の文書データを送信先および送り状の内容のみを変更しながら、 各 客に同報通信する。

さらに操作者が電子メールァドレス所持者にも電子メールを送信するために、 チ エックシート 7 0の処理 4の項目で、 電子メールを送信したい客のグループにマーク を付する。 コンビユー夕 2 0は、 ファックス送信と同様にして、 モデム 2 0 gを絰 由して該当する客に電子メールを送信する。

上記したように、 本第 5実施形態によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 処理内容ごとにチェックシート形式の筆記媒体が用意され、 その指示にしたがって チェックをしていけば、 コンビュ一夕が自動的に必要な O A機器を起動し処理を進 めるので、 初心者であっても誤りなく複雑な器材を駆使して業務を進めることがで ぎる。

また、 文書の作成後は、 やらせたい処理を筆記媒体に記入しておけばコンビユー 夕 2 0が自動的に処理を進めるので、 O A機器の取り扱いに費やす時間を節約でき る。

また、 筆記媒体自体は手元に残るため、 上司のチェックや仕事内容管理のための 履歴も作業と同時に作成されていることになる。

なお、 本実施形態は、 上記のような O A業務の支援システムの他に、 N C工作機 械における工程管理にも使用可能である。 例えば、 工程番号ごとにチェック欄と製 作部品数を記入可能にリストを印刷する。 このリストを読取装置 1 0に載置して必 要な部品数を記入してから工程番号をチェックすると、 これら文字認識され、 部品 が必要な数だけ、 順序立てて製作される。 工程番号と処理内容の関係は、 業務処理 装置が予め設定しておく。

(第 6実施形態）

本第 6実施形態は、 入札場で使用する入札管理システムに関する。

(構成）

本実施形態の入札管理システムは、 図 2 8に示すように、 複数の読取装置 1 0 B、 ホストコンピュータ 8 0 a、 入力装置 8 0 b、 全員用モニタ 8 0 cおよびディーラ 一用モニタ 8 0 dを備えている。 読取装置 1 0 Bは入札者 （人） の前に置かれたテ —ブル 8 2および 8 3上に取り付けられて、 認識した文字列をホス卜コンビュ一夕 8 0 aに転送可能に配線されている。 読取装置 1 O Bは、 上記第 1実施形態の読取装置 1 0と文字認識装置 2とを併せ た機能を備える。 すなわち、 読取装置 1 0 Bを使用して文字を記入すると、 筆跡デ 一夕に基づいて文字認識され、 認識された文字デ一夕がホストコンピュータ 8 0 a に送信される。 その構成および動作は、 上記第 1実施形態における読取装置 1 0と 文字認識装置 2とを併せたものであり、 説明を省略する。 ホストコンピュータ 8 0 aは、 各読取装置 1 0 Bから転送された文字デ一夕を集計し、 その集計結果をモニ 夕 8 0 c、 8 0 dに個別に表示可能に構成されている。 入力装置 8 0 bは、 ホスト コンピュータ 8 0 aを制御し、 モニタ 8 0 c、 8 0 dに表示させる内容を指示可能 に構成されている。

(動作）

上記構成において、 ディ一ラーは、 入札させたい物件 8 1を提示し、 入札開始を 入札者に伝達する。 各入札者は各自の読取装置 1 0 Bに載置された用紙に、 希望金 額を一斉に記入する。

各読取装置 1 0 Bで読み取られ認識された文字データは、 ホストコンピュー夕 8 0 aに送信される。 ホストコンピュータ 8 0 aは、 送信された文字データが示す金 額を相互に比較し、 文字コードの示す金額のうち、 最も高い金額がモニタ 8 0 cに 表示される。 この金額に併せて該当入札者の名前等を表示させてもよい。

入札者はモニタ 8 0 cに表示された金額を見て、 さらに高い金額を用紙の次の欄 に記載することができる。 より高い金額が記載された場合は、 その金額がモニタに 表示される。 そして、 金額が固まったと判断したら、 ディ一ラーは入札成立を宣言 し、 読取装置 1 0 Bからのそれ以降のデータ転送を無効にする。 以上で一回の入札 が終了する。

新たな入札を行う場合は、 各入札者は読取装置上の用紙を取り替え、 次のディー ラーの指示を待つ。

なお、 読取装置に載置する用紙に会員番号を記入させる欄を設け、 会員以外のも ののデ一夕は受け付けないよう構成することは好ましい。

また、 本システムは、 入札、 オークション、 証券取引、 議会における投票等に適 用が可能である。

上記したように本第 6実施形態によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 金額記入による静かな入札が行え、 入札になれていない人間でも入札への参加を容 易にすることができる。

また、 各入札者にとっては手元に入札金額を記載した用紙が残るので、 便利であ る。

また、 複数の者が同一の物品を競り落とすことのできる市場では、 金額を即時に 集計する必要がないので、 読取装置を持ち歩きながら入札を行うこともできる。

(第 7実施形態）

本第 7実施形態は、 学校、 予備校、 塾等で使用する採点処理システムに関する。 (構成）

本実施形態の採点処理システムは、 図 2 9に示すように、 複数の読取装置 1 0 B、 ホストコンピュータ 9 0 a、 入力装置 9 0 b、 全員用モニタ 9 0 cおよび講師用モ 二夕 9 0 dを備えている。 読取装置 1 0は生徒 （人） の前に置かれた机 9 1上に取 り付けられ、 各読取装置からの筆跡デ一夕をホストコンピュータに転送可能に配線 されている。

読取装置 1 0 Bは第 6実施形態と同様の構成を備える。 すなわち、 第 1実施形態 の読取装置 1 0と文字認識装置 2とを併せた構成および機能を備える。 ホストコン ビュー夕 9 0 aは、 各読取装置 1 0 Bから転送された文字データを集計し、 その集 計結果をモニタ 9 0 c、 9 0 dに個別に表示可能に構成されている。 入力装置 9 0 bは、 ホストコンピュータ 9 0 aを制御し、 モニタ 9 0 c、 9 0 dに表示させる内 容を指示可能に構成されている。 各読取装置 1 0 Bには、 図 3 0に示すような解答 用紙 9 2が備えられている。 解答用紙 9 2は、 予め筆記媒体設計用端末で設計し、 設計した版下を多量に印刷 して製造される。 氏名欄 9 2 aは氏名を記入する欄であり、 番号欄 9 2 bは生徒の 番号を記入する欄であり、 得点欄 9 2 cは、 採点講師による確定点数が記入される 欄である。 解答欄 9 2 dは、 最終的に答えを導き出すまでの過程を記載する欄であ り、 答えの欄 9 2 eは、 最終的に導いた答えのみを記入する欄である。 この中で、 番号欄 9 2 bおよび答え欄 9 2 eが文字認識対象となる欄であり、 解答欄 9 2 cが イメージデータとして処理される欄である。 各読取装置 1 0 Bには、 この解答用紙 の定義体デ一夕が各々転送されている。

(動作）

上記構成において、 講師は、 入力装置 9 0 bを操作し、 モニタ 9 0 cに問題を表 示する。 そして、 解答時間を定め、 生徒に問題を解答させる。

各生徒は、 各自の読取装置 1 0 B上で解答用紙 9 2の各欄に、 氏名、 番号を記入 する。 番号に関する筆跡データは文字認識され、 ホストコンピュータ 9 0 aに送信 される。 ホストコンピュータ 9 0 aでは、 予め登録された生徒のデータベースを参 照し、 どの生徒が出席しているか等の結果を講師の見るモニタ 9 0 dに表示する。 各生徒が解答欄 9 2 dに記入し生成された筆跡デ一夕は、 文字認識されず、 筆跡 デ一夕のままホストコンビュ一夕 9 0 aに転送される。 講師は、 入力装置 9 O bを 操作して、 出席している任意の生徒の解答状況をイメージデ一夕としてモニタ 9 0 dに表示させ、 解答状況を把握する。 各生徒は、 最終的な答えを導いたら、 これを 答えの欄 9 2 eに記入する。 この答えの欄 9 2 eに記入された筆記内容は、 読取装 置 1 0 Bにより文字認識され、 認識された文字データとしてホストコンビユー夕 9 0 aに転送される。 ホストコンピュータ 9 0 aは、 予め登録されている正解のデ一 夕と送信された文字デ一夕とを照合し、 生徒ごとの正誤をモニタ 9 0 dに表示する。 また、 各問題で解答欄 9 2 dに記入が開始されてから答えの欄 9 2 eに答えが記入 されるまでの時間を計測し、 各問題ごとに統計をとる。 解答時間が経過したら、 講師は、 解答終了を宣言し、 入力装置 9 O bを操作して ホストコンピュータ 9 0 aに集計を指示する。 それ以降の解答を受け付けなくなる ホストコンピュータ 9 0 aは、 各答えの欄 9 2 eについて各読取装置 1 0 Bから送 信された文字デ一夕に基づいて各生徒ごとに採点をする。 また、 偏差値を計算する さらに、 全体の平均点、 問題別の平均点、 偏差値等も計算する。 これらのデータは、 講師のモニタ 9 0 dに随時表示される。 なお、 講師は必要と思われるデータを、 入 力装置 9 0 bを操作して生徒が観察できるモニタ 9 0 cに表示してもよい。

解答終了後、 講師はたった今終了したばかりの問題の解説に移る。 入力装置 9 0 bを操作して正しい解答方法と答えをモニタ 9 0 cに表示させる。 また、 講師は、 各生徒の解答欄 9 2 dのイメージデ一夕を順に自分のモニタ 9 0 dに表示させ、 良 い例や悪い例となりうる解答例のイメージをモニタ 9 0 cに表示させる。 そして、 その場でその例に対する講評を加える。

解答用紙 9 2は自分の復習のために生徒に持ち帰らせるか、 または、 一度集めて、 正しい答えの導き方をしているかを採点講師に採点させ、 最終的に確定した得点を 得点欄 9 2 cに記入してから生徒に返却するかする。 執り行ったテストを、 能力テ ストではなくあくまでも勉強のための演習として位置づけるなら、 解答用紙 9 2を 改修することなく自分で採点させる。

上記したように本第 7実施形態によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 生徒が解答した直後に解答用紙の集計をすることなく点数の集計が行えるので、 す ぐにテストの結果が必要とされる機関で回収する労力の軽減と採点時間の短縮を図 ることができる。

また、 解答した経過をイメージとして解答直後に表示し講評することができるの で、 生徒の問題意識が高いうちに復習が行えることになり、 その教育的効果は絶大 である。 その際、 採点や集計が即時に行えるので、 生徒にとって自分の能力を即時 に判断でき便利である。 また、 解答用紙の回収や採点、 さらにその返却といった労力を要しないので、 一 人しか講師のいない教室でも有効な講義を進めることができる。

さらに、 生徒個別に各問題の所用時間やどのような順番で問題を解いていったか 等の経過が記録されるので、 正しい解き方や時間配分の指導等の従来なしえなかつ た緻密な受験指導が行える。

(第 8実施形態）

本発明の第 8実施形態は、 チケット販売システムに本発明の業務管理システムを 適用したものである。

(構成）

図 31に、 本発明のチケヅト販売システムのブロック図を示す。 本システムは、 どの町にも一つは存在するようになったコンビニエンスストァに設けられるもので ある。 もちろん、 設置場所がコンビニエンスストアに限られるものではなく、 他の 店舗や公共施設に設けられるものであってもよい。

図 31において、 コンビニエンスストア 100には、 PHS 1 1が装着された読 取装置 10B、 券売装置 200、 モデム 201、 レジス夕 210、 およびモデム 2

1 1が備えられている。 読取装置 108ぉょび？1131 1については、 上記実施形 態 6と同様の構成なので、 説明を省略する。

図 32に、 券売装置 200のブロック図を示す。 同図に示すように、 本券売装置

200は、 CPU202、 ROM203、 RAM204、 通信用インターフェース 回路 205、 プリンタ用イン夕一フェース 206、 およびプリン夕 207を備えて いる。

CPU202は、 ROM203に格納されているプログラムを実行することによ り、 本発明の券売装置として動作させることが可能に構成されている。 RAM20 4は、 CPU 202のワークエリアとして使用される他、 回線 32からモデム 20 1、 インターフェース回路 206を経て入力された発券情報を蓄積可能に構成され ている。 通信用インタ一フェース回路 205は回線 32を経てモデム 201から入 力された発券情報を受信可能に構成されている。 プリン夕用ィンターフェース回路 206は CPU 202の命令によって転送されてきた印字データをプリン夕 207 に供給し、 プリン夕 207はこの印字データに対応して、 チケット用紙に文字等を 印字可能に構成されている。

上記構成により、 当該券売装置 200は、 業務処理装置 4からチケットを発券さ せるための発券情報が送信されてきた場合には、 当該情報に基づいて、 チケットを 打ち出し可能に構成されている。

図 33に、 券売装置 210のブロック図を示す。 同図に示すように、 本券売装置 210は、 CPU212、 ROM213、 RAM214、 通信用インターフエ一ス 回路 215、 LCD 216、 およびレジス夕駆動機構 217を備えている。

CPU 212は、 ROM 213に格納されているプログラムを実行することによ り、 本発明のレジス夕 （金銭登録器） として動作させることが可能に構成されてい る。 RAM 214は、 CPU 212のワークエリアとして使用される他、 回線 32 からモデム 21 1、 イン夕一フェース回路 215を経て入力された課金情報を蓄積 可能に構成されている。 通信用インターフヱ一ス回路 2 15は回線 32を経てモデ ム 215から入力された課金情報を受信可能に構成されている。 LCD 216は、 CPU212によって書き込まれた文字情報を表示可能に構成されている。 レジス 夕駆動機構 217は、 図示しないモ一夕およびロック機構等によって構成され、 C PU 212から出金命令が出力されると、 ロック機構のロックを解除させ、 モー夕 によって金庫を押し出し可能に構成されている。 出納者が金庫を所定位置まで押し 戻すと、 再びロック機構がロックされる。

上記構成により、 当該券売装置 2 10は、 業務処理装置 4からチケット発券を許 可する課金情報として、 登録許可情報と金額情報が送信されてきた場合には、 当該 金額情報に基づいて LCD216にチケッ卜の価格を表示させる。 また登録許可情 報が送信されてきた場合には、 ロック機構を解除させる。

中継局 3 0、 制御局 3 1、 回線 3 2、 および業務処理装置 4については、 前記実 施形態 1と同様なので同一の符号を付すことし、 その説明を省略する。

(動作）

次に、 本実施形態 2の動作を、 図 3 4のフローチャートに基づいて説明する。 こ の処理の前提として、 予めチケット申込用紙の定義体データが幾つか作成され、 そ の申込用紙がコンビニエンスストア 1 0 0に配布されているものとする。 また、 コ ンビニエンスストア 1 0 0に備え付ける読取装置 1 0 Bには、 予めチケッ卜申込用 紙の定義体データが送信され、 筆跡デ一夕メモリ 1 0 bに格納されているものとす る。 例えば、 映画チケット、 コンサートチケット、 イベントチケット等の種類に応 じて複数の定義体デ一夕を使い分け可能にしておく。 もちろん統一した書式で定義 体データを一種類のみ用いることとしてもよい。

このような申込用紙に必要とされる入力欄としては、 チケットの種類を示すチケ ット番号、 開催日時、 A席、 B席等の席種類 '枚数等を記入するための欄が挙げら れる。

さて、 上記構成において、 チケットの購入希望者は、 最寄りのコンビニエンスス トァ 1 0 0に出向く。 店員は、 購入希望者から購入希望のチケットを聞き、 読取装 置 1 0 Bにおいて、 定義体デ一夕のセット、 および申し込み用紙のセットを同様に して行う （S 3 0 1 ) 。 そして、 店員は、 購入希望者の希望するチケヅ トを特定す るための情報をチケット申込用紙に記入していく。 記入された文字については、 読 取装置 1 0 Bで文字認識が行われる （S 3 0 3 ) 。

そして認識された文字列は文字データとして、 通信基盤 3を介して、 業務処理装 置 4に送信される （S 3 0 4 ) 。 ホストコンピュータ 4 0では、 文字デ一夕を参照 しながら、 予約データべ一スを照会する （S 3 0 5 ) 。

すなわち、 ホストコンビュ一夕 4 0は、 チケット番号に基づいて対応するチケッ トに関するレコードを読み取り、 指定された席の種類でその開催日時におけるチケ ット残数、 つまり空席数を読み取る。

データ照会の結果、 予約枚数以上チケット残数がある場合には （S 3 0 6 ； Y E S ) 、 チケット販売が可能である旨のデータを、 店員の操作する読取装置 1 0 Bに 回線 3 2経由で送出する （S 3 0 8 ) 。 このデータに基づいて読取装置 1 0 8の C D 1 0 gにはチケット発売可能である旨の文字表示がされる。 この文字表示は、 予約可能な席の番号等を含む。 もしも L C D 1 0 gに表示された席を気に入らなけ れば、 予約確認か否かを記入する欄において、 予約破棄する旨のマークを付する ( S 3 0 9 ； N O ) 。 例えば、 購入希望者が複数のチケットを購入希望であって、 席が離れてしか予約できない場合には、 予約破棄を希望する場合が多いと考えられ る。

購入希望者が前記文字表示を見て購入を希望した場合には、 店員は、 予約確認の 欄において、 予約確認する旨のマークを付する （S 3 0 9 ； Y E S ) 。 予約確認が されると、 読取装置 1 0 Bは、 このマークを文字認識し、 予約確認を示す文字デー 夕をホストコンピュータ 4 0に送信する。 ホストコンピュータ 4 0では、 これを受 けて、 予約データベースにおいて、 該当する席が予約された旨のデータを記録し、 チケット残数を予約された枚数分だけ少なくしてそのデ一夕を更新する。 そして、 ホストコンビュ一夕 4 0は券売装置 2 0 0に向けてこのチケットを指定された枚数 分だけ発見させるための発券情報を送信する （S 3 1 0 ) 。 券売装置 2 0 0では、 この発券情報を受信し、 この情報に基づいてチケットのタイ トル、 日時、 席の種類、 金額を含めた文字列をプリン夕 2 0 7に印字させ、 チケットを発売する。

また、 ホストコンピュータ 4◦はレジス夕 2 1 0に向けて、 登録許可情報と金銭 情報とを含めたこのチケッ卜の課金情報を送信する。 レジス夕 2 1 0では、 この課 金情報を受信して、 金銭情報に基づいて L C D 2 1 6に販売金額の表示を行う。 ま た、 登録許可情報に基づいて、 レジス夕駆動機構 2 1 7を駆動させて、 金庫のロッ クを解除する。

一方、 ホス卜コンピュータ 4 0によるデータ照会の結果、 指定された枚数のチケ ッ卜が予約できない場合には （S 3 0 6 ； N O ) 、 チケヅトの販売を禁止する旨の 文字データを、 店員の操作する読取装置 1 0 Bに回線 3 2経由で送出する （S 3 1 3 ) 。

上記処理により一つのチケット購入希望に対する処理が完遂する。 購入希望者が 他のチケヅト予約を希望している場合 （S 3 1 2 ； Y E S ) 、 店員は、 読取装置 1 0 Bをリセットし、 再び申込用紙をセッ卜して上記処理を繰り返す （S 3 0 1〜S 3 1 3 ) 。 他のチケット予約を希望していない場合 （S 3 1 2 ； N O ) 、 そのまま 処理を終了する。

上記したように本実施形態 8によれば、 上記第 1実施形態と同様の効果の他、 ど の町にも存在するコンビニエンスストァ等でチケット販売が可能な構成を備えたの で、 チケットの購入希望者は、 予約センター等に出向くことなくチケット購入が行 える。

特に、 本実施形態によれば、 データベースを照会した結果がすぐに読取装置に表 示されるので、 購入希望者に予約の可否を直ぐ知らせることができる。 購入希望者 は、 予約の可否に応じて、 他のチケットに切り替えたり他の日時等に変更したりす ることができる。

(第 9実施形態）

本発明の第 9実施形態は、 取引管理システムに本発明を適用するものである。

(本実施形態の目的）

本形態の第 1の目的は、 キー入力の作業を要しない取引管理を提供することにあ る。 本形態の第 2の目的は、 文字の不所望の変化を防止可能な取引処理を提供する ことにある。 本形態の第 3の目的は、 信頼性の高い認証を行うことのできる取引処 理を提供することにある。 (構成）

図 3 5は本発明の第 1実施形態に係る取引処理システムの概要図である。 この取 引処理システムは、 クレジヅトカードを利用して買い物等の商取引をキャッシュレ スで行うことが可能とするものである。 加盟店 1には、 カード利用伝票 l a、 イン プリンター l b、 読取装置 1 0、 ペン 1 d等が備え付けられている。 カード利用伝 票 l aは、 カーボンコピーが可能な 3枚の用紙から構成されている。 したがって、 最も上に位置する用紙に文字を書き込むことにより、 他の 2枚の用紙にも同一の文 字が記録される。 クレジットカード 1 cは周知の構成を備えたものであって、 その 表 こは会員番号等の数字を表すエンボスが形成され、 その裏面には会員番号およ び認証用コード等が記録された磁気ストライプが設けられている。

ィンプリン夕一 1 bも従来から加盟店に備え付けられていたものと同様のもので あり、 以下のように使用される。 すなわち、 このインプリンター 1 bは以下のよう にクレジットカード 1 cにカード利用伝票 1 aを重ね合わせながらインプリンター l bに載置し、 ハンドル l b， を摺動させることによってクレジットカード 1 cに 形成されたエンボスがカード利用伝票 1 aに圧接される。 この結果、 カード利用伝 票 l a上に会員番号、 利用期限等を表す文字が印字される。

装置 1 0はディジ夕ィザ、 力一ドリ一ダ、 表示部等により構成されている。 この読取装置 1 0上にカード利用伝票 1 aを載置し、 カード利用伝票 1 aにペン 1 dを用いて文字を直接書き込むことによって、 筆跡デ一夕が検出される。 また、 こ の読取装置 1 0はモデム等の通信機能を備えており、 検出された筆跡デ一夕を通信 回線を介してカード会社 2へ送信することができる。 読取装置 1 0上で文字等が書 き込まれたカード利用伝票は 1枚毎に剥離され、 それそれ加盟店控 l e、 カード会 社控 l f、 利用者控 1 gとして受け渡される。

一方、 カード会社 2には、 カード利用伝票 1 aの版下作成および印刷を行う伝票 設計用端末 2 1と、 読取装置 1 0とのデ一夕の送受信等を行う文字認識装置 2 0と、 文字認識装置 20および 21を管理する業務処理装置であるホストコンビ 夕 2 2とが備えられている。

伝票設計用端末 2 1は、 本体 21 a、 ディスプレイ 2 l b、 キーボード 21、 プ リン夕 21 d等により構成されている。 オペレータは、 ディスプレイ 2 l bに表示 されたメニュー画面および伝票等を見ながら対話形式でカード利用伝票の設計を行 うことが可能である。 プリン夕 2 I dからはカード利用伝票の版下が印刷され、 こ の版下を用いてカード利用伝票が大量印刷される。

文字認識装置 20は、 第 1実施形態と同様の構成を備えるので、 説明を省略する _c ホストコンビ 夕 22は、 すべてのクレジットカード利用会員の会員番号、 利 用履歴等を保存するためのものである。

図 36は、 読取装置 10のブロック図である。 この読取装置 10は、 ディジ夕ィ ザ 10、 筆跡データ用メモリ 10 b CPU 10 c, RAM 10 d, ROM 10 e, ドラ 10 f LCD 10 g A/D変換器 1 Oh, プリアンプ 10 i、 磁気へ ッド 10 j、 ィン夕ーフェース 10 k、 モデム 10m、 バス 10 n等を備えて構成 されている。 磁気ヘッド 10 j、 プリアンプ 10 iおよび A/D変換器 1 Ohを除 いて上記第 1実施形態と同様なので、 説明を省略する。

磁気へッド 10 jはクレジットカード裏面の磁気ストライプに記録された磁気変 化を読み取り、 電気信号を出力するものである。 磁気へッド 10 jから出力された 微小な電気信号はプリアンプ 10 iによって増幅され、 A/D (A/D変換回路） 10 hによってディジ夕ル信号に変換される。 このディジタル信号はパス 10 nを 介して CPU 10 cに入力される。

通信基盤 3は、 上記実施形態 1と同様の構成である。

なお、 読取装置 10は、 上記第 1実施形態において述べたように、 文字認識装置 20の文字認識機能を兼ね備えるものであってもよい。 この場合、 コンビ 夕 2 0における文字認識処理は省略できる。 (システム全体の作用）

続いて本実施形態に係る取引処理システムの作用を説明する。 図 3 7は、 本実施 形態に係る取引処理システムの処理の概要を表すフローチャートである。 先ず、 力 —ド会社 2において、 オペレータは伝票設計用端末 2 1を用いてカード利用伝票の 設計および作成を行う （S 1 ) 。 プリン夕 2 1 dから出力された版下は印刷会社に 送付され、 3枚重ねのカード利用伝票が大量印刷される。 伝票設計の詳細は、 上記 第 1実施形態に準じて行う。

一方、 クレジットカードの利用を希望するユーザは、 会員登録手続きを行う （S 2 ) 。 この会員登録手続きは読取装置 1 0を用いて行うことが可能である。 すなわ ち、 加盟店 1において、 ユーザは読取装置 1 0上に載置された会員登録用紙に必要 事項を記入すると、 即座に記入事項が筆跡データとして通信基盤 3を介してカード 会社 2に送信される。 カード会社は受信した記入事項に関するデータに基づき当該 利用者の会員登録の許否を判定し、 判定結果をユーザに送付する。

会員登録が許可されたユーザにはクレジットカードが送付され、 このユーザはク レジットカードを用いた買い物等をすることが可能となる （S 3 ) 。 加盟店 1にお いてクレジットカードの読み取り、 カード利用伝票への記入、 ユーザ控の受け渡し 等の処理が行われる。 そして、 カード会社 2へ送付されたカード会社控はカード会 社 2に保管される （S 4 )。

後日、 クレジヅトカード取引についてトラブルが発生した場合 （S 5で Y E S ) には、 照合処理 （S 6 ) が行われる。 例えば、 クレジットカードによって買い物を した事実を忘れたユーザからカード会社 2に問い合わせがなされた場合には、 力一 ド会社 2は問い合わせに係る力一ド取引をホストコンピュー夕 2 2内のデータべ一 ス上において検索する。 そして、 問い合わせに係る利用金額、 加盟店名等の情報が ユーザ等に通知される。 一方、 トラブルの発生がなければ （S 5で N O ) 、 通常ど おりクレジットカードを利用した買い物を継続して行うことができる （S 3〜S 6) o

(会員登録手続き）

図 38に、 会員登録手続き処理 （図 37の S 2) の詳細を表すフローチヤ一卜を 示す。

クレジットカードの利用を希望するユーザはいずれかの加盟店 1に出向き、 店員 にその旨を告げる。 そして、 店員は読取装置 10上に会員登録用紙を載置し （S 2 01) 、 これらをユーザに差し出す。 ユーザは会員登録用紙上に自己の氏名等の必 要事項をペン 1 dを用いて記入する （S 202 ) 。 読取装置 10のディジ夕ィザは ペン 1 dの座標を例えば 10msec毎にサンプリングし、 筆跡データ X(t)、 Y(t)と して筆跡デ一夕用メモリ 10 bに蓄える （S 203) 。

CPU 10 cは会員登録用紙の各項目 （フィールド） 毎の筆跡デ一夕 X(t)、 Y (t)を抽出し、 それそれに所定のヘッダデータを付加する。 例えば、 氏名のフィ一ル ドの筆跡デ一夕 X ( t；)、 Y ( t )には氏名であることを示すへッダデ一夕が付される。 これらのデ一夕は通信基盤 3を介してカード会社 2の文字認識装置 20に送信され る （S 204) 。 このようにフィールド毎の筆跡データ X(t)、 Y(t)にヘッダデー 夕を付して送信することにより、 力一ド会社 2において送信順序に拘らず筆跡デー 夕 X(t)、 Y(t)の内容を識別することができる。

カード会社 2においては、 文字認識装置 20は通信基盤 3を介して筆跡データ X (t)、 Y(t)を受信し、 これらを筆跡用メモリ 20 iに蓄える。 CPU20nは筆跡 デ一夕 X(t)、 Y(t)に基づきイメージデータを生成し、 これらのイメージデータを イメージメモリ 2 Ohに書き込む。 また、 CPU2 Onは筆跡デ一夕 X(t)、 Y(t)、 イメージデータに基づき文字認識を行う （S 205) 。

文字認識の手順については上記第 1実施形態と同様なので、 説明を省略する。 次に、 CPU 2 Onは認識後の文字に基づきクレジヅトカードの会員登録の許否 を判断する （S 206) 。 そして、 会員登録可能であると判断した場合 （S 207 で YES) には、 クレジットカードを発行し （S 208 ) 、 これをユーザに送付す る （S 209 ) 。 なお、 クレジットカードが発行される場合には、 ユーザのサイン の筆跡データ X(t)、 Y(t)はカード会社に登録される。 登録されたサインは認証用 として使用される。 一方、 会員登録不可能であると判断した場合 （S 207でN 0) には、 その旨を記載した文書をユーザに送付する （S210) 。

このように、 本実施形態によれば、 読取装置 10を用いて会員登録用紙に記載さ れた事項が直接カード会社 2に送信されるため、 郵送によって会員登録用紙を送付 する場合に比べて会員登録処理手続きに要する期間を短縮することが可能となる。 (カード利用処理）

図 39に、 クレジットカード利用処理 （図 37の S 3)の詳細を表すシーケンス チャートを示す。

ユーザが加盟店において買い物をした後 （T 1) にクレジットカードを店員に提 示すると （T2)、 店員はインプリン夕一 1 bを用いてクレジヅトカード上の会員 番号等をカード利用伝票 1 aに複写する （T3) 。 続いて、 店員は読取装置 10の カードリーダにクレジットカード裏面の磁気ストライプを読み取らせる （T4) 。 読取装置 10は読み取った会員番号等を通信基盤 3を介してカード会社 2に送信す る （T5) 。 カード会社 2の文字認識装置 20は会員番号を受信し （T6) 、 この 会員番号が正当なものであるか否かを認証する （Τ7) 。 会員番号が正当であると 認証した場合には、 文字認識装置 20は承認番号を発行し （Τ8)、 これを通信基 盤 3を介して読取装置 10に送信する （Τ9)。

読取装置 10は承認番号を受信し （T 10)、 LCD 10 gに承認番号を表示す る。 これを見た店員はクレジットカードの利用が許可されたことを確認し、 読取装 置 10上に載置されたカード利用伝票 1 aにペン 1 dを用いて利用金額を記入する (T 11) 。 ディジタイザ 10 aはペン 1 dの座標を検出し、 この座標の時間変化 を筆跡デ一夕 X(t )Y(t)として出力する。 出力された筆跡デ一夕 X(t )Y(t)は筆 跡データ用メモリ 1 Obに蓄えられる。

なお、 傾き補正や位置補正については上記第 1実施形態と同様に行われる。

次に、 店員は読取装置 10上に載置されたカード利用伝票 1 aを利用者に差し出 し、 サインの記入を促す。 利用者はペン Idを用いてカード利用伝票 laに自己の サインを記入する （T 12) 。 このサインも同様に筆跡デ一夕 X(t )Y(t)として筆 跡データ用メモリ 1 Obに蓄えられる。 これらの利用金額、 サインの筆跡データ X (t)Y(t)は通信基盤 3を介して文字認識装置 20に送信される （T 13)。

文字認識装置 20はこれらの筆跡データ X( t )Y(t)を受信し （T 14) 、 これら の筆跡データ X( t )Y(t)に基づき文字認識を行う （T15)。 文字認識処理の詳細 については、 上記第 1実施形態と同様なので、 説明を省略する。

文字認識装置 20は得られた文字認識結果に対してデ一夕チェックを行う （T 1 6) 。 利用金額のデータフィールド内に数字以外の文字があるような場合には、 デ 一夕チェックの結果はエラーとなる。 また、 商品単価および利用金額の合計が矛盾 するような場合にもデータチェックの結果はエラーとなる。 このようなデ一夕チェ ックを行うことで、 文字の誤認識を発見することが可能となる。

さらに、 利用者のサインがカード会社 2に登録されている場合には、 サイン照合 に関する処理 （T 17〜T 19) がなされる。 すなわち、 文字認識装置 20は加盟 店 1から送信されたサインが予め登録されたサインに一致するか否かを照合する (Τ 17)。 両者が相違する場合、 すなわちクレジットカード利用者が正当でない 場合には、 文字認識装置 20は当該買い物取引を禁止する。 一方、 両者が一致する 場合には、 文字認識装置 20は当該買い物取引を許可する。 かかる照合結果は読取 装置 10に送信され （Τ 18、 Τ 19)、 LCD 10 gに表示される。 この表示を 見た店員は、 照合結果が一致した場合に限り利用者伝票控 1 gをカード利用者に手 渡す （T20)。 後日、 カード会社控 1 eはカード会社 2に送付される。

なお、 上述した一連の処理において、 カード利用伝票 1 aに誤った文字等を書い た場合には、 上記第 1実施形態と同様な取消処理を行う。

また、 本実施形態によれば、 読取装置 10に蓄積された筆跡デ一夕をまとめて力 —ド会社 2に転送することも可能である。 すなわち、 複数のカード取引に関する筆 跡デ一夕 X(t)、 Y(t)を読取装置 10に蓄積しておき、 閉店後に所定のスィッチを 押すことによって蓄積された筆跡デ一夕 X(t)、 Y(t)をカード会社 2に転送しても 良い。 さらに、 1日分の取引件数、 取消件数、 有効件数 （二取引件数一取消件数） 、 送信件数を LCD 10 gに表示させることも可能である。

(照合処理）

図 40に、 照合処理 （図 37の S 6) の詳細を表すフローチャートを示す。 上述 したように、 この処理は、 買い物取引がなされた後に何らかのトラブルによって取 引内容を照合する必要が生じた場合になされるものである。

このフローチャートにおいて、 先ず照合しょうとする取引が承認番号等によって 指定される （S 301) 。 文字認識装置 20における CPU 2 Onはイメージメモ リ 20h、 筆跡用メモリ 20 iからそれそれイメージデータおよび筆跡デ一夕 X (t )Y(t)を読み出す （S 302) 。 そして、 CPU2 Onはイメージデ一夕から特 徴抽出をする （s 303) 。 例えば、 CPU 2 Onはイメージデータに基づき細線 化処理等を行い、 文字の特徴部分のみを抽出する。 このようにして抽出された特徴 部分についてパターンマッチングが行われる （S 304) 。

同様に、 CPU 2 Onは筆跡データ X(t)Y(t)にの特徴抽出を行う （S 305) _c 筆跡データ X(t )Y(t)の抽出としては、 例えばアダマール変換、 力一ネンレーブ変 換等の直交関数変換を用いることが可能である。 そして、 筆跡データ X(t )Y(t)の 特徴部分についてパターンマッチングが行われる （S 306) 。

CPU 2 Onはイメージデ一夕に基づく認識結果と筆跡デ一夕 X(t)Y(t)に基づ く認識結果とを比較し、 両者が一致していな場合 （S 307で NO) には曖昧度を 算出する （S 308) 。 すなわち、 CPU 2 Onは両者の認識結果のずれの度合い をフラグまたは数値として表すことによって曖昧度を算出する。 この曖昧度は、 デ イスプレイ 20 bに表示される他、 認識された文字とともにホストコンビユー夕に 保存される。 なお、 両者の認識結果が相違する場合には、 筆跡デ一夕 X(t)、 Y(t) に基づく認識結果を優先して認識文字として出力される。 但し、 曖昧度も認識文字 と併せて表示可能であり、 ォペレ一夕はこの表示を見ることによって文字認識の精 度を確認することができる。 一方、 両者の認識結果が一致する場合 （3307で ES) には、 当該認識結果が認識文字としてディスプレイ 2 Ob等に表示される (S 309) 。

次に、 オペレータはこれらの認識文字とカード会社控 1 eとを照合し、 両者の内 容に相違点がないか否かを判断する （S 310) 。 両者に相違点がある場合 （S 3 11で YES) には、 オペレータは相違する箇所をキーボード 20 c等を用いて入 力する。 指示入力された相違箇所はディスプレイ 20 b等に出力される （S 31 2) 。 一方、 認識文字とカード会社控 1 eとが一致する場合 （S 31 1で NO) に は、 次に CPU 20 nはサインのチェックを行う （S 313) 。 認識されたサイン が予め登録されたサインと相違する場合 （S 314で NO) には、 照合結果にエラ 一が生じた旨がディスプレイ 20 bに表示される （S 315) 。 この場合には、 当 該取引はクレジットカードの正当利用者によるものでない蓋然性が高いと言える。 一方、 両者のサインが一致する場合 （S 314で YES) には、 照合結果に問題が ない旨がディスプレイ 20 cに表示される （S 316) 。

なお、 正規の筆順と異なる筆順を登録しておくことにより、 さらに信頼性の高い サイン認証を行うことができる。 例えば、 良く知られた 「田中」 という氏名であつ ても、 筆順を変えて登録することにより、 クレジットカード盗難者等による不正使 用を防止することができる。

(利点）

以上説明してきたように、 本形態によれば以下の利点を得ることが可能である。 第 1にクレジットカード利用に伴うキー入力を不要にすることができる。 本発明 にあっては、 カード利用伝票にペンで利用金額等を記入すると、 読取装置からホス トコンピュータへと筆跡デ一夕が送信され、 この筆跡デ一夕に基づいて利用金額等 が判断される。 すなわち、 利用金額等は、 キー入力によらずにカード利用伝票にぺ ンによって直接記入される。 したがって、 カード会社から加盟店へカード利用伝票 に利用金額等を印字するための情報を送信する必要はなく、 通信エラ一およびドッ トインパクトプリン夕の印字の掠れ等の問題は生じ得ない。 したがって、 従来行わ れていたカード会社控のキー入力は本発明においては一切必要ではない。 したがつ て、 本発明によれば、 キー入力作業を省くことができ、 クレジットカード利用時の 労力を大幅に軽減することができる。

第 2に、 文字の不所望の変化を防止することが可能となる。 上述したように、 従 来は冗長度の少ないキャラクタ一コードを送信していたため、 通信回線においてデ —夕が変化することがあった。 また、 ドットインパクトプリン夕一によって 3枚重 ねの伝票に印字しなければならないために、 文字が掠れることがあった。 ところが、 本発明によれば、 筆跡データのように比較的に冗長度の大きなデータを送信するこ とにより、 通信回線におけるデータ変化の影響を少なくすることができる。 また、 カード利用伝票には、 プリン夕を用いることなく直筆で利用金額等が記入される。 したがって、 本発明によれば、 文字の不所望の変化を防止することが可能となる。 第 3に、 筆跡データに基づきサイン認証を行うことにより、 信頼性の高い認証を 行うことが可能となる。 すなわち、 本発明によれば、 文字の外観のみならず、 筆順 も考慮して文字認識がなされるため、 極めて正確に文字認識を行うことができる。 また、 例えばサインを登録する際に、 筆跡を故意に変えて登録することにより、 さ らに認証の信頼性を高めることができる。

(第 1 0実施形態）

本発明の第 1 0実施形態は、 銀行等における窓口業務に本発明を適用するもので ある。

(本実施形態の目的）

本形態は、 伝票のデータ入力の作業を軽減可能な窓口管理を提供することにある, 本形態の第 2の目的は、 キー入力ミスを解消可能な窓口管理を提供することにある, 本形態の第 3の目的は、 順番待ちの客を効率良く管理可能な窓口管理を提供するこ とにある。

(構成）

図 4 1は、 本実施形態に係る金融取引管理システムの概念図である。 また、 図 4 2は、 この金融取引システムのブロック図である。 これらの図に示されるように、 金融取引管理システムは、 顧客用端末 1、 窓口処理端末 2、 ホストコンビユー夕 3、 および伝票設計用端末 5を備えている。

顧客用端末 1は、 顧客が入出金伝票、 振込伝票等に必要事項を記入するためのも のであり、 読取装置 1 0、 センサ l a、 スイッチ l b、 ペン l c等を備えて構成さ れている。 読取装置 1 0は、 デイジタイザ、 カードリーダ、 表示部等により構成さ れている。 この読取装置 1 0上に伝票 4を載置し、 伝票 4にペン 1 cを用いて文字 を直接書き込むことによって、 ペン先の座標の時間変化を表す筆跡データが検出さ れる。 また、 この読取装置 1 0は通信機能を備えており、 検出された筆跡データを 窓口処理端末 2へ送信することができる。

センサ l aは、 発光素子 （発光ダイオード、 レーザダイオード等） 、 受光素子 (フォトトランジスタ等） 、 検出回路等を備え、 顧客が顧客用端末 1に接近しこと を検知可能である。 スイッチ l bは、 ペン 1 cが顧客によって持ち上げられたか否 かを検出するためのものであって、 メカニカルスィッチ、 フォトセンサ等によって 実現可能である。 これらの読取装置 1 0、 センサ l a、 スィッチ l bは、 ケーブル を解して窓口処理端末 2に接続されており、 読取装置 1 0から出力された筆跡デー 夕等を窓口処理端末 2に送信可能である。 また、 顧客用端末には顧客用端末毎の端 末番号が付与されており、 この端末番号も筆跡データとともに窓口処理端末に送信 される。

窓口処理端末 2は、 顧客用端末 1から送信された筆跡データ等、 および顧客から 受け取った伝票等に基づき、 入出金処理、 顧客の順番待ちの管理等を実行するため のものである。 この窓口処理端末 2は、 読取装置 1 1、 コンピュータ本体 2 a、 デ イスプレイ 2 b、 キーボード 2 c、 案内ディスプレイ 2 d、 ペン 2 e、 スキャナ 2 f等を備えて構成されている。 読取装置 1 1は、 顧客用端末 1における読み取り端 末 1 0と同一のものであって、 行員によって伝票 4に記入された文字等を筆跡デー 夕として検出可能なものである。 ベン 2 eも顧客用端末 1に設置されたペン 1 cと 同様に構成されている。

コンビュ一夕本体 2 aは、 読取装置 1 0、 1 1からの筆跡デ一夕、 およびキーポ ード 2 cから入力されたデータ等に基づき、 入出金等の処理、 顧客の順番待ちの管 理等を実行する。 ディスプレイ 2 bは、 コンビュ一夕本体 2 aに蓄えられた未処理 (順番待ち） の伝票の画像、 筆跡データに基づく文字画像、 筆跡データに基づく認 識結果文字列等を表示可能である。 行員は、 ディスプレイ 2 bに表示された認識結 果文字列と実際の伝票 4に記載された文字列とを照合することにより、 誤認識によ る事故を未然に防止することができる。

キーボード 2 cは、 読取装置 1 1に対する補助的な入力手段として使用されるも のである。 すなわち、 伝票 4に記載された手書き文字が正確に認識されなかったよ うな場合に、 行員がキーボード 2 cに正確な文字を入力することができる。

案内ディスプレイ 2 dは、 L E Dディスプレイ、 プラズマディスプレイ等により 構成されており、 順番待ちの顧客の氏名等を順に表示するものである。 本実施形態 によれば、 読取装置 1 0によって検出された筆跡データに基づき顧客氏名等を自動 的に認識することができる。 このため、 顧客氏名等を案内ディスプレイ 2 dに表示 することによって顧客を窓口に呼び出すことが可能である。 スキャナ 2 fは伝票に 捺印された印影をイメージデータとして読み取る機能を備えたものである。 なお、 ハンディスキャナを用いても良い。

ホストコンビユー夕 3は、 窓口処理端末 2に接続されており、 コンピュータ本体

3 a、 ディスプレイ 3 b、 キーボード 3 c、 デ一夕ベース 3 d等を備えている。 デ 一夕ベース 3 dには、 顧客の口座に関するデ一夕、 処理された伝票の筆跡デ一夕、 印影を表すイメージデ一夕等が保存されている。

また、 ホストコンビユー夕 3には伝票設計用端末 5が接続されている。 この伝票 設計用端末 5は、 入出金伝票、 振込伝票等の各種伝票を設計するためのものである。 すなわち、 オペレータは、 ディスプレイに表示されたメニュー画面および伝票等を 見ながら対話形式で伝票の設計を行うことが可能である。 図示されていないプリン 夕からは伝票の版下が印刷され、 この版下を用いて伝票が大量印刷される。

読取装置 1 0、 1 1については、 上記第 1実施形態と同様の構成を備えるので、 説明を省略する。

なお、 読取装置 1 0、 1 1は、 上記第 1実施形態において述べたように、 文字認 識装置 2 0の文字認識機能を兼ね備えるものであってもよい。 この場合、 コンビュ —夕 2 aにおける文字認識処理は省略できる。

図 4 3、 図 4 4、 図 4 5は、 本実施形態に係る伝票の外観図である。 図 4 3、 図

4 4に示された伝票は入出金を兼用したものであって、 入金処理および出金処理を 同一の伝票で行うことが可能である。 また、 図 4 5に示された伝票は振込依頼書用 のものである。

図 4 3の伝票 4 aには、 「お引き出し金額」 および「お預け入れ金額」 の両欄が 設けられている。 このため、 顧客が希望する処理に応じていずれかの欄に金額を記 入することにより、 筆跡デ一夕を受信したコンピュータ本体 2 aは入出金のいずれ かの処理を認識することができる。 すなわち、 伝票 4 aの 「お引き出し欄」 に数字 が記載された場合には出金処理がなされ、 「お預け入れ欄」 に数字が記載された場 合には入金処理がなされる。

図 4 4に示された伝票 4 bは、 その上部に記載された 「お引き出し/お預け入 れ」 のいずれかを丸印で囲むことにより入出金のいずれかの処理を認識可能なもの である。 窓口処理端末 2は、 「お引き出し/お預け入れ」 のいずれの位置に丸印が 記入されたかを判断することにより、 入金、 出金のいずれかの処理を実行すること ができる。 なお、 これらの図に示されていない振込用の伝票についても、 振込金額 の記入欄を、 伝票 4 a、 4 bにおける金額欄と異なる位置に設けることにより、 振 込伝票か否かを識別することが可能である。 また、 振込相手先等の欄に文字等が記 入されたか否かを判断することによつても、 振込伝票を識別することができる。 図 4 5に示された伝票 4 cの上部には 「お振込先」 の欄が設けられている。 従つ て、 窓口処理端末 2は、 この欄に銀行名および支店名が記入されたか否かを判断す ることにより振込伝票を識別することが可能となる。

これらの図に示される伝票 4 a、 4 b、 4 cの左下欄には、 取消 ·確認欄 4 0 a、 4 0 b , 4 0 cが設けられている。 顧客が伝票に記入中において誤った事項を書い たと気が付いた場合には、 取消 ·確認欄 4 0 a、 4 0 b、 4 0 cのうちの取消欄に x、 〇等の何らかの記号 （線画） を記載することにより、 当該伝票を取り消すこと ができる。 また、 顧客が伝票に記載した事項に誤りがないと判断した場合には、 取 消 ·確認欄 4 0 a、 4 0 b, 4 0 cの確認欄に記号を記載することにより、 伝票に 記載した事項が筆跡データとして窓口処理端末 2に送信される。

(作用）

続いて、 本実施形態に係る窓口管理システムの作用を説明する。 まず本実施形態 における伝票を設定する。 伝票設計の詳細については、 上記第 1実施形態と同様な ので説明を省略する。

(伝票記入処理）

図 4 6に、 伝票記入処理のフローチャートを示す。 先ず、 顧客用端末 1は、 セン サ 1 aがオンになったか否か、 すなわち顧客が顧客用端末 1の正面に位置している か否かを判断する （S 201) 。 センサ 1 aがオフである場合 （S 201で NO) には、 顧客用端末 1はセンサ 1 aがオンになるまで S 201の判断を実行し続ける ₍ 顧客が顧客用端末 1の前方に位置し、 センサ 1 aがオンになった場合 （S 201で YES) には、 顧客用端末 1は、 スィッチ 1 bがオンになったか否かを判断する (S 202 ) 。

ペン置きからペン 1 cが顧客によって持ち上げられることなく、 ペン 1 cがペン 置きにある場合には、 スィッチ 1 bはオフの状態のままである （S 202で NO) この場合には、 顧客用端末 1は、 センサ 1 bおよびスイッチ 1 cの状態を監視し続 ける （S 201、 S 202) 。 一方、 顧客がペン 1 cを持ち上げた場合には、 スィ ヅチがオンになり （S 202で YES) 、 S 203以降の処理が実行される。

S 203において、 顧客用端末 1は、 顧客が伝票 4に文字を記入しているか否か、 すなわちペン 1 cの先端が読取装置 10表面に接触したか否かを判断する。 ここで、 顧客が、 顧客用端末 1上に載置された各種伝票の中から所望の伝票を選び、 これを 読取装置 10上に載置したとする。 そして、 顧客がベン 1 c先端を伝票に当接させ ると、 読取装置 10は、 伝票に文字等が記入され始めたことを検出する （S 203 で YES) 。 すると、 顧客用端末 1は、 文字未記入時間を表す夕イマをリセットす る （S 204) 。 この夕イマは時間経過に伴いカウントアップするものであり、 ぺ ン 1 c先端が伝票から離れてからの時間を表すものである。 S 205において、 読 取装置 10はペン 1 c先端の座標 （X座標、 Y座標） を読み取り、 これらの座標を 筆跡データとして読取装置 10内のメモリに一時蓄える。

続いて、 顧客用端末装置 1は、 伝票の取消欄に印が記入されたか否かを判断し、 記入されていないと判断した場合 （S 206で NO) には、 S 207以降の処理を 続行する。 取消欄に印が記入された場合 （S 206で YES) には、 顧客用端末装 置 1は、 筆跡デ一夕の検出を中止し、 待機状態に戻る （S 201) 。 一方、 取消欄に印が記入されなかった場合 （S 206で NO) には、 顧客用端末 装置 1は、 確認欄に印が記載されたか否か、 すなわち顧客が必要事項を全て記入し た後に確認欄に印を付したか否かを判断する （S 207) 。 確認欄に印が記載され ていない場合 （S 207で YES) には、 顧客によって引き続き文字が伝票に記載 されるであろうことが予想されるため、 顧客用端末 1は S 203に戻り、 筆跡デ一 夕を検出し続ける。 顧客が伝票に文字等を記入している間、 顧客用端末 1は夕イマ リセット （ S 204 ) 、 筆跡デ一夕の検出 （ S 205 ) 、 取消欄および確認欄チェ ック （S 206、 S 207) を実行し続ける。

このようにして、 顧客が伝票に必要事項の全てを記入し終わった後に確認欄に印 を付すると、 顧客用端末 1は読取装置 10に蓄えられていた筆跡デ一夕を窓口処理 端末 2に送信し （S 208) 、 待機状態に戻る （S 201) 。 なお、 筆跡データと ともに、 送信時刻を表すデ一夕 （タイムスタンプ） 、 および顧客用端末の端末番号 のデータが窓口処理端末 2に送信される。

一方、 S 203において、 顧客用端末 1が、 伝票に文字が記入されていないと判 断した場合、 すなわちペン 1 c先端が伝票に接していないと判断した場合には、 顧 客用端末 1は上述したタイマをカウントアップ （インクリメント） する （S 20 9) 。 夕イマが所定値に達していない場合には （S 210で NO) 、 顧客用端末 1 は伝票に文字が記入されているか否かを再度判断する （S 203) 。 顧客が伝票に 文字を記載している途中において誤記等に気が付き、 伝票をそのまま放置したよう な場合には、 文字未記入の時間が所定値を超え、 タイマが所定値に達する （S 21 0で YE S) 。

この後、 顧客用端末 1は、 センサ 1 aあるいはスィッチ 1 bがオフになったか否 かを判断する （S 21 1) 。 すなわち、 顧客が顧客用端末 1から離れた場合、 ある いは顧客がペン 1 cをペン置きに戻した場合 （S 21 1で YES) には、 伝票上に 少なくとも名称、 金額、 口座が記入されたか否かを判断する （S 212) 。 この結 果、 顧客用端末 1は、 名称、 金額、 口座が記入されていると判断した場合 （S 2 1 2で Y E S ) には、 これらの筆跡データを受付処理端末 2に送信する （S 2 0 8 ) _c すなわち、 取消欄および確認欄のいずれにも印が付されていなくても、 名称、 金額、 口座等が記入されていれば、 これらの筆跡デ一夕は有効なもととして扱われる。 し たがって、 顧客が取消欄および確認欄に印を付すのを忘れたとしても、 窓口に呼び 出されることができる。 ただし、 後述するように、 呼び出されてから所定時間が絰 過してもなお顧客が窓口に現れなかった場合には、 伝票が破棄されたこと等が考え られるため、 当該顧客に係る筆跡データは消去される。 一方、 S 2 1 2において、 名称等が記載されていないと判断された場合には、 顧客用端末 1は処理を S 2 0 1 に戻し、 顧客が来るのを待機する。

なお、 上述の伝票記入処理の変形例として、 S 2 1 2のステップを行わない処理 も考えられる。 すなわち、 取消欄および確認欄のいずれにも印が付されることなく タイムアップした場合には、 検出済みの筆跡データは無効として扱っても良い。 さらに、 上述の S 2 0 6の処理において、 伝票 4に誤った文字等を書いた場合に は、 上記第 1実施形態と同様にして当該伝票を取り消すことが可能である。

(窓口処理）

図 4 7に、 窓口処理のフローチャートを示す。 この処理は 主に窓口処理端末 2 によって実行されるものである。 先ず、 窓口処理端末 2は、 顧客用端末 1から筆跡 デ一夕等を受信した後 （S 3 0 1 ) 、 筆跡データに付されたタイムスタンプを判断 する （S 3 0 2 ) 。 そして、 窓口処理端末 2は、 タイムスタンプの古い順に未処理 伝票をディスプレイ 2 bに表示する （S 3 0 3 ) 。 ディスプレイ 2 bに表示された 伝票は、 筆跡データに基づき再現されたイメージ画像である。 但し、 筆跡デ一夕に 基づく認識文字列 （テキストデ一夕） を併せてディスプレイ 2 bに表示しても良い。 窓口処理端末 2は、 ディスプレイ 2 bに表示された伝票の中から最も古いタイム スタンプが付されたものを自動的に選択する （S 3 0 4 ) 。 なお、 行員がディスプ レイ 2 bに表示された伝票の中から伝票を選択しても良い。 窓口処理端末 2は、 こ の伝票の氏名の部分の筆跡データを基に文字認識を行い、 認識結果文字列である姓 または団体名を案内ディスプレイ 2 dに表示することによって顧客を窓口に呼び出 す （S 3 0 5 ) 。 なお、 複数の姓または団体名を案内ディスプレイ 2 dに表示して も良く、 この場合には顧客は何時呼び出されるかを推測することができる。 また、 図示されていない音声合成装置によって姓または団体名を呼び上げても良い。 顧客を呼び出してから一定時間経過した後に、 顧客が窓口に現れなかつた場合 ( S 3 0 6で N O ) には、 顧客が伝票を持ったまま建物の外に出て行ってしまった こと等が考えられる。 そこで、 このような場合には、 次の順番の伝票を選択し （S 3 0 7 ) 、 窓口に現れなかった顧客に係る伝票処理の順番を繰り下げる。 なお、 順 番を繰り下げられた顧客が後に窓口に現れた場合には、 行員はこの顧客に係る筆跡 データをメモリから呼び出し、 伝票処理を行うことができる。 但し、 数時間 （例え ば 6時間） 前に呼び出した顧客の筆跡データは窓口処理端末 2のフアイルから自動 的に削除される。 これにより、 メモリが大量の筆跡デ一夕によってオーバーフロー することを回避することができる。

一方、 顧客が窓口に現れた場合 （S 3 0 6で Y E S ) には、 行員は顧客から伝票 を受け取り、 これを読取装置 1 1上に載置する。 この際、 読取装置 1 1の予め定め られた位置に伝票を載置することが望ましい。 このようにすることによって、 窓口 処理端末 2は、 伝票のいずれの箇所に追加事項が行員によって記載されたかを正確 に判断することができる。

行員は、 読取装置 1 1上の伝票太枠外に必要事項 （例えば、 金種内訳等） を記載 するとともに、 伝票太枠内の記載漏れを補充する （S 3 0 8 ) 。 読取装置 1 1は、 ペン 2 e先端の座標変化を筆跡デ一夕として検出し （S 3 0 9 ) 、 これをメモリに 蓄える。 そして、 窓口処理端末 2は、 行員によって入力された筆跡デ一夕の座標値 を補正し、 伝票の基準座標 （例えば、 左下隅の座標） に対する相対座標よりなる筆 跡データを生成する。 なお、 伝票は行員によって読取装置 1 1の決められた位置に 載置してあるため、 相対座標の算出を容易に行うことができる。

さらに、 窓口処理端末 2は、 上記第 1実施形態と同様にして、 顧客によって入力 された筆跡データの座標値の補正を以下の手順により行う。 補正された 2種類の筆 跡デ一夕 （顧客の筆跡デ一夕および行員の筆跡デ一夕） は互いに結合され、 一つの 伝票に対応した一つの筆跡デ一夕が生成される。 そして、 窓口処理端末 2は、 この 筆跡データに基づき文字認識を行う （S 3 1 0 ) 。 文字認識の手順については後に 詳細に説明するがここではその概略を説明する。 先ず、 文字認識をするに際して予 め使用可能な文字を決定し、 これらの文字を読取装置 1 1に入力しておく。 読取装 置 1 1上に書かれた文字は基準筆跡デ一夕として窓口処理端末 2内に蓄えられてい る。 そして、 認識しょうとする筆跡デ一夕に最も類似した基準筆跡デ一夕が検索さ れ、 この基準筆跡デ一夕に相当する文字が識別結果として出力される。 なお、 筆跡 データに基づきイメージデータ （座標関数からなるデ一夕） を生成し、 イメージデ —夕を基にした文字認識を併せて行っても良い。 このように筆跡デ一夕およびィメ —ジデータの双方を用いて文字認識を行うことによって認識率を向上させることが 可能となる。

認識された文字列は、 筆跡データに基づき再現された伝票の画像とともに、 ディ スプレイ 2 b上に表示される。 行員はこれらを見比べることにより誤認識を発見す ることができるため、 事故の発生を未然に防止することが可能となる。

筆跡デ一夕に基づき文字列 （姓名、 口座番号、 金額等） が認識されると、 窓口処 理端末 2は伝票処理を行う （S 3 1 1 ) 。 まず、 窓口処理端末 2は、 伝票の種類を 識別する。 図 4 3に示される伝票 4 aについては金額記入欄の位置によって伝票を 識別することができ、 図 4 4に示される伝票 4 bについては 「お引き出し/お預け 入れ」 のいずれに印が付されたかによって伝票を識別することができる。 また、 図 4 5に示される伝票については銀行名等が記載されたかによって伝票を識別するこ とができる。

伝票の種類が識別された後、 窓口処理端末 2は伝票の種別に応じて、 入金、 出金、 振込等のいずれかの処理を実行する （S 3 1 1 ) 。 例えば、 出金処理の場合には、 窓口処理端末 2はホストコンピュ一夕 3のデータベース 3 dに記憶された口座から '指定された金額を引き落とす。

伝票処理が終了すると、 行員は伝票に捺印された印影をスキャナ 2 f に読み取ら せる。 読み取られた印影はイメージデータとして、 伝票の筆跡データ、 およびタイ ムスタンプのデータとともにホストコンピュータ 3に送信される （S 3 1 2 ) 。 ホ ストコンピュータ 3は、 これらのイメージデ一夕、 筆跡データ、 およびタイムス夕 ンプのデ一夕をデータべ一ス 3 dに保存する （S 3 1 2 ) 。 これらのデータは、 例 えば光ディスクに書き込まれる （S 3 1 3 ) 。 ホストコンビユー夕はこの後、 印影 を照合する必要が生じた場合には、 ホストコンビユー夕は印影のイメージデータを 検索し、 この印影に対応する筆跡データおよびタイムスタンプのデータをデ一夕べ ース 3 dから読み出す。 読み出されたデータに基づき、 印影、 伝票、 タイムスタン プ等がディスプレイに表示されるため、 行員は照合作業を容易に行うことができる。 さらに、 本実施形態によれば、 タイムスタンプおよび端末番号もデータベース 3 d に保存されるため、 伝票の照合作業等を効率良く行うことができる。 例えば、 特定 の日時に特定の顧客用端末を利用した顧客の伝票を検索使用とした場合、 本実施形 態に係る窓口管理システムによれば瞬時に所望の伝票を見つけだすことができる。 なお、 文字認識処理については上記第 1実施形態と同様なので説明を省略する。 (本実施形態の変形例）

図 4 8を参照しながら、 本第 1 0実施形態の変形例に係る窓口管理システムを説 明する。

この窓口管理システムは、 L A N (Loccal Area Network) によって複数の顧客用 端末 1 0 1、 1 0 2、 および複数の窓口処理端末 1 4 cが接続されている点におい て、 上述の第 1実施形態に係る窓口管理システムと異なっている。 この図において、 サーバ 1 4 aにはクライアント 1 4 b、 複数の窓口処理端末 1 4 c、 伝票設計用端 末 1 4 d、 ゲートウェイ 1 4 eが接続されている。

顧客用端末 1 0 1、 1 0 2は、 第 1実施形態に係る顧客用端末 1と同様に構成さ れたものであって、 筆跡デ一夕を検出する読取装置、 顧客を検知するセンサ等を備 えている。 但し、 顧客用端末 1 0 1は入出金伝票専用であり、 顧客用端末 1 0 2は 振込伝票専用である。 したがって、 顧客は入出金伝票に必要事項を記入する場合に は、 入出金専用の顧客用端末 1 0 1を使用し、 振込伝票に必要事項を記入する場合 には、 振込伝票専用の顧客用端末 1 0 2を使用する必要がある。 なお、 顧客用端末 を 2種類に分けずに、 1種類の顧客用端末に伝票種別選択用のスィツチ等を設けて も良い。 この場合には、 顧客用端末にスィッチ操作を顧客に指示するための表示を 行うことが望ましい。

顧客用端末 1 0 1、 1 0 2はクライアント 1 4 bに接続されており、 このクライ アント 1 4 bは顧客用端末 1 0 1、 1 0 2から入力された筆跡デ一夕に基づく伝票 の種別判断、 担当となる窓口処理端末 1 4 cの選定等の処理を実行する。 そして、 クライアント 1 4 bは、 窓口処理端末 1 4 cの要求に応じて筆跡デ一夕等を当該窓 口処理端末 1 4 bに送信する。 また、 クライアント 1 4 bには案内ディスプレイ (未図示） が接続されており、 次に処理すべき伝票に係る筆跡データ等を窓口処理 端末 1 4 cに送信する際に、 当該伝票に係る姓または団体名を案内ディスプレイに 表示する。

窓口処理端末 1 4 cは第 1実施形態に係る窓口処理端末 2と略同様に構成されて おり、 クライアント 1 4 1、 読取装置 1 1等を備えている。 窓口処理端末 1 4 cは クライアント 1 4 b、 サーバ 1 4 cから供給された筆跡デ一夕に基づき所定の窓口 処理を行うためのものである。 行員が窓口処理端末 1 4 cのクライアント 1 4 1の ディスプレイを見ながら次に処理しょうとする伝票を選択すると、 クライアント 1 4 bから当該伝票に係る筆跡デ一夕等が窓口処理端末 1 4 cに送信されてくる。 そ して、 呼び出された顧客が伝票等を窓口に提出すると、 行員はこの伝票を読取装置 1 1上に載置し、 必要事項を記載する。 読取装置 1 1によって検出された筆跡デー 夕はクライアント 1 4 1に入力され、 クライアント 1 4 1は当該筆跡データおよび 顧客によって認識された筆跡データに基づき文字認識を行う。 この文字認識結果に 従い、 窓口処理端末 1 4 cはホストコンピュ一夕 1 4 fのデ一夕ペースに対してァ クセスを行うことによって入出金処理等を実行する。

なお、 複数の窓口処理端末 1 4 cのそれそれを、 入出金処理用、 振込処理用に分 けても良い。 この場合には、 クライアント 1 4 bは、 伝票の種別に応じた窓口処理 端末に筆跡データ等を供給する必要がある。

サーバ 1 4 aは、 クライアント 1 4 b、 窓口処理端末 1 4 c、 伝票設計用端末 1 4 d、 ゲ一トウヱイ 1 4 eの要求に応じて筆跡デ一夕等の各種データをこれらに供 給する機能を備えている。 伝票設計用端末 1 4 dも第 1実施例に係る伝票設計用端 末 5と同様に構成されている。 ゲートウェイ 1 4 eは、 1 4 aを中心とする銀行内 の L A Nと銀行外のホストコンピュータ 1 4 f とを接続するためのものである。 ホ ス卜コンピュータ 1 4 f には全顧客の口座デ一夕、 筆跡データ等が保存されており、 窓口処理端末 1 4 cはホストコンピュータ 1 4 :Πこアクセスすることによって入出 金処理、 振込処理等を行うことができる。

(利点）

以上説明してきたように、 本形態によれぱ以下の利点を得ることが可能である。 第 1に、 データ入力のために煩雑な作業を削減することが可能となる。 上述した ように、 顧客によって伝票に記入された事項は、 筆跡データとして窓口処理端末に 送信される。 このため、 伝票に記入された事項を行員がキー入力する必要がなくな り、 行員の作業負担を軽減することができる。

第 2に、 キー入力に伴うデ一夕の誤入力を回避することができる。 本形態によれ ば、 伝票に記載された事項は筆跡データとして入力されるため、 記載事項をキー入 力する必要がない。 したがって、 キー入力に伴う誤入力を回避することが可能とな る。

第 3に、 順番待ちの顧客を効率良く管理することが可能となる。 従来は、 窓口に おける順番待ちの客を管理するために受付札発行機等を用いなければならず、 客お よび行員は過大な負担を強いられていた。 ところが、 本形態によれば、 顧客によつ て入力された筆跡データに基づき自動的に順番待ちの顧客を案内ディスプレイ等に 表示することができるため、 従来必要としていた煩雑な管理を行う必要がなくなる。 (第 1 1実施形態）

本発明の第 1 1実施形態は、 医療機関における情報管理に本発明を適用したもの である。

(本実施形態の目的）

本形態の第 1の目的は、 データ入力に伴う煩雑な作業を要しない医療情報入力シ ステムを提供することにある。 本形態の第 2の目的は、 デ一夕入力ミスを回避可能 な医療情報入力システムを提供することにある。 本形態の第 3の目的は、 円滑な医 療サ一ビスを提供することにより診療効率を向上することが可能な医療情報入力シ ステムを提供することにある。

(構成）

図 4 9に、 本実施形態に係る医療情報入力システムの概要を表す。 この図に示さ れた医療情報入力システムは外来用のものであって、 初診患者用端末 1 0 1、 初診 受付ュニット 1 0 2、 カルテ保管ュニット 1 0 3、 中央処理ュニット 1 0 4、 診察 ユニット 1 0 5、 検査ュニット 1 0 6、 放射線ュニット 1 0 7、 リハビリユニット 1 0 8、 ブロック受付ュニット 1 0 9、 予約センタ 1 1 0、 支払窓口ュニヅト 1 1 1、 薬局ュニット 1 1 2、 再来受付端末 1 1 3等を備えて構成されている。

初診患者用端末 1 0 1は、 初診患者が初診伝票に必要事項を記入する際に使用す るものである。 初診患者が初診患者用端末 1 0 1上において初診伝票に文字を記入 すると、 筆跡デ一夕が初診患者用端末 1 0 1によって検出される構成となっている c 初診受付ュニッ ト 1 0 2は、 初診受付の処理を行うコンピュータ 1 0 2 a、 事務員 用の読取装置 1 0を備えて構成されている。 すなわち、 初診受付ュニット 1 0 2は、 初診患者用端末 1 0 1によって検出された筆跡データに基づき、 初診患者の受付業 務を行う。

カルテ保管ュニット 1 0 3には、 カルテ等の原簿が保管される。 カルテ保管ュニ ット 1 0 3に保管されたカルテは中央処理ュニット 1 0 4によって管理されている。 原簿を照合する必要が生じた場合には、 このカルテ保管ュニット 1 0 3から必要な カルテが検索され、 カルテに付されたパーコードの番号がディスプレイに表示され る。 後述するように、 このバーコードの番号を基に所望のカルテをカルテ保管ュニ ット 1 0 3から容易に探し出すことが可能となる。 検索に際しては、 患者名、 患者 I D、 医師名、 薬品名、 日付、 病名等、 カルテに記載された事項をキーとして使用 することができる。

診察ュニッ卜 1 0 5は、 医師等が患者の診断を行うュニッ卜である。 この診察ュ ニット 1 0 5には、 医師用のコンビュ一夕 1 0 5 a、 カルテ上の筆跡を読み取る読 取装置 1 0が記載されている。 医師が読取装置 1 0上のカルテに診断結果等を記載 すると、 筆跡が読取装置 1 0によって筆跡デ一夕として検出され、 この筆跡データ は中央処理ュニット 1 0 4に送出される。

検査ュニット 1 0 6は患者の生体検査等を行うュニットである。 検査ュニヅト 1 0 6には検査用のコンピュータ 1 0 6 a、 検査装置 1 0 6 b、 読取装置 1 0が備え られている。 検査装置 1 0 6 bは血液検査、 尿検査等を自動的に行うものである。 検査結果は、 コンビユー夕 1 0 6 aに表示される他、 中央処理ュニッ卜へ送られる。 また、 読取装置 1 0は検査伝票上に記載された文字を筆跡データとして読み取り、 中央処理ユニット 1 0 4へと送出する。 放射線ュニット 1 0 7は、 図示されていないが、 放射線検査装置、 放射線治療装 置、 コンビユー夕、 読取装置等を備えている。 放射線伝票に記入された文字は読取 装置によって筆跡デ一夕として検出され、 この検出装置は中央処理ュニット 1 0 4 に送出される。 リハビリュニット 1 0 8は患者のリハビリテーションを行うュニッ トである。 このリハビリユニット 1 0 8にも読取装置 （未図示） が設けられており、 リハビリ伝票上の筆跡が筆跡データとして読み取られる。

ブロック受付ュニット 1 0 9は、 コンピュータ 1 0 9 a、 読取装置 1 0を備え、 放射線ュニット 1 0 7、 リハビリュニヅト 1 0 8における患者の受付業務を行う。 予約セン夕 1 1 0は、 コンビユー夕 1 1 0 aを備え、 診察予約の受付を行う。 この コンピュータ 1 1 0 aには電話回線が接続され、 患者宅の電話から診察予約を行う ことが可能である。

支払窓口ュニット 1 1 1は、 コンビユー夕 1 1 1 aを備え、 医療費の支払処理を 実行する。 薬局ュニット 1 1 2は医師によって入力された処方箋に従い、 医薬の処 方を行うュニヅトである。 この薬局ュニヅト 1 1 2にはコンピュータ 1 1 2 aが備 えられており、 薬剤師はコンピュータ 1 1 2 aに表示された処方箋リストに従い医 薬の処方を行う。

薬局ュニット 1 1 2は、 処方箋に従い薬の調合を行うュニットである。 薬局ュニ ヅト 1 1 2に備えられたコンピュータ 1 1 2 aには、 処方箋の情報が中央処理ュニ ット 1 0 4から与えられる。 薬剤師はこの処方箋を見ながら薬の調合を行うことが できる。

再来受付端末 1 1 3は再来患者受付用の無人端末であり、 カードリーダを備えて いる。 再来患者は自己の I Dカードをカードリーダに読み取らせると、 再来受付端 末 1 1 3は読み取った I Dカードの情報を中央処理ュニット 1 0 4に送出する。 中 央処理ュニットは I Dカードの情報に従い、 診療ュニヅト 1 0 5の診療予定者リス ト中に当該患者を加える。 中央処理ユニット 104は、 ホストコンピュータ 104 a、 データべ一ス 104 bを備え、 各ュニット 102〜 103、 105〜 1 13を管理する。 ホストコンビ ユー夕 104 aは、 読取装置 10から送出された筆跡デ一夕に基づき文字認識等を 行い、 認識された文字列を各ュニヅト 102〜 103、 105-1 13に返送する 機能を有している。 データベース 104 bにはカルテ、 処方箋、 会計伝票等に記入 された全ての医療情報データが蓄積されている。 また、 これらの医療情報データは、 患者 I D毎にまとめられて一つの医療情報ファイルを構成している。 したがって、 患者 I Dをキーとして検索することにより、 患者に関する全ての医療情報デ一夕を 瞬時にコンピュータディスプレイ上に表示することができる。 すなわち、 ホストコ ンピュー夕 104 aは、 このデ一夕べ一ス 104 bに蓄積された情報に基づき、 各 ュニヅト 102〜103、 105〜1 13に対して必要な情報を供給することがで ぎる。

なお、 ホストコンビュ一夕 104 aは上記第 1実施形態と同様の方法により、 伝 票設計用端末としても使用可能である。 オペレー夕がホス卜コンビユー夕 104a に所定のコマンドを入力すると、 ホストコンピュータ 104 aはハードディスクか ら伝票設計用プログラムを読み出し、 これを実行する。 伝票設計処理は対話形式で 行われ、 ォペレ一夕はホストコンビユー夕 104のディスプレイを見ながら所望の 伝票を設計することができる。

医療用伝票の種類としては、 初診受付伝票、 カルテ、 処置伝票、 注射伝票、 検査 伝票、 処方箋、 輸血伝票、 手術伝票、 物品受払伝票、 回診記録票、 医療費請求書、 領収書等がある。 設計された医療用伝票のフォーマツトはデータベース 104bに 保存される。

図 50は、 初診患者用端末 101、 初診受付ユニット 102のブロック図である。 この図に示されるように、 初診患者用端末 101は、 初診患者が診療申込書に必要 事項を記入するためのものであり、 読取装置 10、 センサ 101 a、 スィツチ 10 l b、 ペン 1 0 1 c等を備えて構成されている。 読取装置 1 0は、 デイジタイザ、 カードリーダ、 表示部等により構成されている。 この読取装置 1 0上に診療申込書 4を載置し、 診療申込書 4にペン 1 0 1 cを用いて文字を直接書き込むことによつ て、 ペン先の座標の時間変化を表す筆跡データが検出される。 例えば、 患者が診療 申込書 4に氏名、 住所、 性別、 生年月日を書き込むと、 これらの筆跡を表す筆跡デ —夕が検出される。 また、 この読取装置 1 0は通信機能を備えており、 検出された 筆跡データを初診受付ュニッ卜 1 0 2へ送信することができる。

センサ 1 0 1 aは、 発光素子 （発光ダイオード、 レーザダイオード等） 、 受光素 子 （フォトトランジスタ等） 、 検出回路等を備え、 患者が初診患者用端末 1 0 1に 接近しことを検知可能である。 スィッチ 1 0 1 bは、 ペン 1 0 1 cが患者によって 持ち上げられたか否かを検出するためのものであって、 メカニカルスィッチ、 フォ トセンサ等によって実現可能である。 これらの読取装置 1 0、 センサ 1 0 1 a、 ス イッチ 1 0 1 bは、 ケ一ブルを介して初診受付ュニット 1 0 2に接続されており、 読取装置 1 0から出力された筆跡デ一夕等を 2に送信可能である。 また、 初診患者 用端末 1 0 1には初診患者用端末毎の端末番号が付与されており、 この端末番号も 筆跡データとともに中央処理ュニット 1 0 4に送信される。

初診受付ュニット 1 0 2は、 筆跡データに基づく文字列、 および患者から受け取 つた受付伝票等に基づき、 初診受付処理、 患者の順番待ちの管理等を実行するため のものである。 この初診受付ュニット 1 0 2は、 読取装置 1 0、 コンピュータ 1 0 2 a、 ディスプレイ 1 0 2 b、 キーボード 1 0 2 c、 案内ディスプレイ 1 0 2 d、 ペン 1 0 2 e、 スキャナ 1 0 2 f等を備えて構成されている。 読取装置 1 0は、 初 診患者用端末 1 0 1における読み取り端末 1 0と同一のものであって、 事務員によ つて診療申込書 4に記入された文字等を筆跡データとして検出可能なものである。 ペン 1 0 2 eも初診患者用端末 1 0 1に設置されたペン 1 0 1 cと同様に構成され ている。 コンピュータ 102 aは、 読取装置 10からの筆跡データ、 およびキーボード 1 02 cから入力されたデータ等に基づき、 患者の順番待ちの管理等を実行する。 デ イスプレイ 102 bは、 コンピュータ 102 aに蓄えられた未処理 （順番待ち） の 伝票の画像、 筆跡デ一夕に基づく文字画像、 筆跡データに基づく認識結果文字列等 を表示可能である。 事務員は、 ディスプレイ 102 bに表示された認識結果文字列 と実際の診療申込書 4に記載された文字列とを照合することにより、 誤認識による 事故を未然に防止することができる。

キーボード 102 cは、 読取装置 10に対する補助的な入力手段として使用され るものである。 すなわち、 診療申込書 4に記載された手書き文字が正確に認識され なかったような場合に、 事務員がキーボード 102 cに正確な文字を入力すること ができる。 また、 事務員は、 患者から受け取った医療保険証を見ながら、 保険種別、 保険証書番号、 保険証有効期限等を診療申込書 4に書き加えることが可能である。 案内ディスプレイ 102 dは、 LEDディスプレイ、 プラズマディスプレイ等に より構成されており、 順番待ちの患者の氏名等を順に表示するものである。 本実施 形態によれば、 読取装置 10によって検出された筆跡データに基づき患者氏名等を 自動的に認識することができる。 このため、 患者氏名等を案内ディスプレイ 102 dに表示することによって患者を初診受付窓口に呼び出すことが可能である。

読取装置 10の構成は、 上記第 1実施形態と同様なので説明を省略する。

コンピュータ 102 a、 105 a, 106 a, 109 a, 110 a、 111 a, 1 12 aの構成につていも、 上記第 1実施形態のコンピュータ 20と同様なので、 説明を省略する。

なお、 読取装置 10は、 上記第 1実施形態において述べたように、 文字認識装置 20の文字認識機能を兼ね備えるものであってもよい。 この場合、 コンピュータ 1 02 a、 105 a, 106 a, 109 aにおける文字認識処理は省略できる。

図 51は、 カルテの一例を示す図である。 このカルテは保険カルテと呼ばれ、 厚 生省令で定められた法定様式に準じたものである。 カルテのフィ一ルド 6 aには、 被保険者証の番号、 受診者、 保険者、 事業所、 傷病名等が記入され、 フィールド 6 bには既往症、 処置等が記入される。 また、 フィールド 6 cには傷病名、 入院期間 等が記入される。 フィールド 6 aおよび 6 cは記入項目毎に区分けされており、 フ ィールド内には予め定められた種類の文字等が記入される。 フィールド 6 bは既往 症、 原因、 主要症状、 処方、 処置等を記入するための欄であって、 文字フィールド 6 dとイメージカツトフィールド 6 eとから構成されている。 イメージカツトフィ —ルド 6 eには文字に限定されることなく図形 （例えば診断図） を記入することも できる。 文字認識は文字フィールドに書き込まれた文字に対して行われる。 ィメー ジカットフィールド内の文字および図形は、 筆跡デ一夕として検出はされるが、 文 字認識がされることなくイメージとしてデ一夕べ一ス 1 0 4 bに保存される。 なお、 診療毎に新たなカルテを用いても良い。 この場合には、 複数のカルテに係 る筆跡データおよびイメージデータは患者 I D毎にデ一夕ベース 1 0 4 b上にタイ ムスタンプとともに保存される。 したがって、 同一患者 I Dに係る筆跡データおよ びイメージデ一夕をデータベース 1 0 4 b上から呼び出すことにより、 同一患者に 係るカルテの情報を時系列でディスプレイ上に表示することができる。

図 5 2は、 診療申込書の一例を示す図である。 この診療申込書は患者によって記 入される文字フィールド 7 a、 7 c、 事務員によって記入される文字フィールド 7 bにより構成されている。 文字フィールド 7 a、 7 bは、 患者が初診患者用端末 1 0 1上において記入する領域である。 このうち、 文字フィールド 7 bは取消 '確認 欄を示しており、 患者が診療申込書に記入中において誤った事項を書いたと気が付 いた場合には、 取消 '確認欄 7 cのうちの取消欄に x、 〇等の何らかの記号 （線 画） を記載することにより、 当該診療申込書を取り消すことができる。 また、 患者 が診療申込書に記載した事項に誤りがないと判断した場合には、 取消 '確認欄 7 c の確認欄に記号を記載することにより、 診療申込書に記載した事項が筆跡デ一夕と して有効に扱われる。 なお、 このような取消 ·確認欄を上述のカルテに設けても良 い。

誤記訂正の方法、 補正処理については、 上記第 1実施形態と同様なので説明を省 略する。

(システム全体の作用）

続いて本実施形態に係る医療情報入力システムの作用を説明する。 図 5 3、 図 5 4は、 診療の流れを説明するための図であって、 初診、 再来、 予約の場合に応じた 処理を示している。 先ず、 患者が初診である場合には、 患者は初診用端末 1 0 1上 に診療申込書を載置し、 この上に必要事項を記入する。 読取装置 1 0は筆跡デ一夕 を検出し、 これを中央処理ュニット 1 0 4に送出する。 患者は、 診療申込書に必要 事項を記入し終わると、 診療申込書と保険証とを初診受付ュニット 1 0 2に提出す る。 なお、 初診予約がなされている場合には、 予約票も併せて窓口に提出される。 初診受付ュニット 1 0 2においては、 事務員は患者から受け取った診療申込書に 保険証番号等を書き加える。 読取装置 1 0は書き加えられた事項を筆跡データとし て検出し、 中央処理ユニット 1 0 4に送る。 中央処理ユニット 1 0 4のホストコン ピュー夕 1 0 4 aは、 送出された筆跡データに基づき文字認識を行い、 認識文字デ —夕を初診受付ュニヅト 1 0 2に返送する。 初診受付ュニヅト 1 0 2のコンビユー 夕 1 0 2 aには認識文字が表示される。

この後、 初診受付ュニット 1 0 2の事務員はコンビユー夕 1 0 2 aを操作するこ とによって、 患者の登録を行う （S 1 0 1 ) 。 中央処理ユニット 1 0 4のホストコ ンビュー夕 1 0 4 aは新たな I Dを当該患者に割り当て、 この I Dをデータベース 1 0 4 bに保存する。 さらに、 ホストコンピュータ 1 0 4 aは、 保険証の保険番号 等をデータベース 1 0 4 bに保存するとともに （S 1 0 2 ) 、 新たな診療券のデー 夕を初診受付ュニット 1 0 2に送る。 初診受付ュニヅ ト 1 0 2のコンピュータ 1 0 2 aは診療券のデータに基づき、 新たな診療券を発行する （S 1 0 3 ) 。 診療券に 付された磁気ストライプには、 I D等のデ一夕が記録される。 なお、 磁気カードに 代えて I Cカードを診療券として使用しても良い。 この場合には、 診療履歴等の多 くの情報を診療券に記録することが可能となる。

患者は、 初診受付ュニット 1 0 2から診療券を受け取り、 診察ュニット 1 0 5の 受付に持参する。 事務員または看護婦は患者から診療券を受け取り、 これをカード リーダに読み取らせる （S 1 0 7 ) 。 カードリーダは診療券から読み取った I Dを ホストコンピュ一夕 1 0 4 aに送信し、 ホストコンビユー夕 1 0 4 aは I Dに関す る種々の情報を診察ュニット 1 0 5へと返送する。 診察ュニット 1 0 5内の事務員 等は返送された情報に誤りがないか否かを確認するとともに （S 1 0 8 ) 、 特に医 療保険に関する情報を確認する （S 1 0 9 ) 。 確認の結果、 問題がなければ、 事務 員等は診療券等を診察ュニット 1 0 5内の医師へ渡す （S 1 1 0 ) 。

当該患者の診察の順番が来ると、 患者は診察ュニット 1 0 5内に入り、 医師の前 に座る。 医師の前にはコンビユー夕 1 0 5 aおよび読取装置 1 0が設置されており、 読取装置 1 0上に載置されたカルテ上に自己のサインを記入する。 読取装置 1 0は サインの筆跡を筆跡データとして検出し、 ホストコンピュータ 1 0 4 aに送る。 ホ ストコンピュータはこの筆跡デ一夕と、 既に登録済みの筆跡データとを照合し、 両 者が同一人のものであると判断した場合には、 患者の医療情報ファイルを開く。 そ して、 ホストコンピュータは医療情報ファイル中の医療情報データをコンビユー夕 1 0 5 aに送信する。 コンピュータ 1 0 5 aのディスプレイには患者の医療情報が 表示され （S 1 1 4 ) 、 医師はディスプレイ上の医療情報を見ながら当該患者の診 察を行うことができる （S 1 1 5 ) 。

医師は診療をしながら、 読取装置 1 0上に載置されたカルテ上に主訴、 処置、 処 方箋等を記入する （S 1 1 6 ) 。 読取装置 1 0はカルテ上の文字、 図形等の筆跡を 筆跡データとして検出し、 ホストコンビュ一夕 1 0 4 aに送る。 ホストコンビユー 夕 1 0 4 aは送信された筆跡データのうち、 文字フィールド内の筆跡データに対し て文字認識を行う。 イメージフィ一ルド内の筆跡データは座標軸の関数であるィメ 一ジデ一夕に変換される。 これらの筆跡データ、 認識文字データ、 イメージデ一夕 は I Dに関連付けられてデータベース 1 0 4 b上に保存される。

同時に、 これらのデ一夕はコンピュータ 1 0 5 aに送信され、 ディスプレイ上に はカルテに記入された認識文字、 イメージ等が表示される。 また、 必要に応じて、 医師は処方箋、 検査申込書等に記入する。 これらの処方箋、 検査申込書に記入され た文字の筆跡データは読取装置 1 0によって同様に検出され、 ホストコンピュータ 1 0 4 aによって処理される。 医師がこれらの表示を確認し、 誤りがないと判断し た場合には、 その旨をコンビユー夕 1 0 5 aに入力する。

なお、 入力された筆跡データの文字認識が不可能、 または誤認識のおそれがある 場合にのみ、 記入された文字の確認をオペレー夕に促すようにしても良い。 すなわ ち、 医師がカルテに医療事項を記入し終わった後、 医師若しくはオペレー夕がコン ピュ一夕 1 0 5 aのキ一ボードの入力キー （ェン夕一キー） を叩く （なお、 ェン夕 —キ一に代えてカルテの所定欄に記号を記入しても良い） 。 すると、 ホストコンビ ユー夕 1 0 4 aが、 入力された筆跡データのうち、 文字認識不可能、 または誤認識 のおそれがある筆跡デ一夕を検出した場合には、 ブザー等によってその旨をォペレ —夕に伝えるとともに、 当該筆跡データに基づく文字をィメージとしてディスプレ ィに表示する。 そして、 ォペレ一夕はディスプレイ上の文字およびカルテ上の文字 を見比べながら、 正確な文字をコンピュータ 1 0 5 aに入力することができる。 なお、 病名、 薬剤名の略称をデ一夕べ一ス 1 0 4 bに変換テーブルとして登録さ せておき、 文字認識時に変換テーブルを用いてカルテ等に記載された略称を正式な 名称に変換しても良い。 これにより、 カルテ等の記入時間を短縮することができる。 診療終了後、 診察ュニット 1 0 5内の事務員等は記入済みのカルテ、 処方箋、 検 査申込書等を確認し （S 1 1 8 ) 、 次回診療の予約受付を行う （S 1 1 9 ) 。 ホス トコンビユー夕 1 0 4 aは、 デ一夕べ一ス 1 0 4 b上の予約データを参照すること によって、 患者の希望する日時の予約診療が可能か否かを判断する。

記入済みのカルテ等はカルテ保管ュニット 1 0 3に保存される （S 1 2 0 ) 。 各 カルテにはバーコ一ドが付されており、 オペレータはバーコ一ドおよび患者 I Dを ホストコンピュータ 1 0 4 aに入力する。 かかる入力作業の後、 カルテは診療日毎 にまとめられてカルテ保管ュニット 1 0 3に保管される。 後日、 照合の必要が生じ た場合には、 オペレータは患者 I Dをホストコンピュ一夕 1 0 4 aに入力すると、 この患者 I Dに係るバーコードがディスプレイに表示される。 そして、 オペレータ はこのバーコードに基づきカルテ保管ュニッ卜 1 0 3内の保管場所を把握した後、 カルテ保管ユニット 1 0 3から所望のカルテを取り出す。 このようにして、 ォペレ —夕は所望のカルテをカルテ保管ュニット 1 0 3から素早く探し出すことが可能と なる。

患者が検査の必要がある場合には、 患者は診療券および検査申込書等を診察ュニ ット 1 0 5の受付から受け取り、 検査ュニット 1 0 6等に入る。 検査伝票、 注射伝 票、 手術伝票等の各伝票に記載されて文字等は、 筆跡デ一夕として患者 I Dの医療 情報ファイルに書き込まれる。 このようにして、 診療、 検査の全てが終了すると、 患者は診療券および処方箋を支払窓口ュニット 1 1 1に提出する。 支払窓口ュニッ ト 1 1 1内の事務員は診療券の I Dをカードリーダに読み取らせると、 I Dはホス トコンピュ一夕 1 0 4 aに送信する。 そして、 ホストコンピュータ 1 0 4 aは I D を基に患者の医療情報ファイルを開き、 請求金額を算出する。 この請求金額は支払 窓口ュニット 1 1 1のコンビユー夕 1 1 1 a上に表示される （S 1 2 1 ) 。 事務員 は表示された請求金額を患者に請求し、 患者から医療費を受け取った後、 入金処理 を行う （S 1 2 2 ) 。 コンピュータ 1 1 1 aのプリン夕からは薬引換券、 領収書が 出力され、 これらは診療券とともに患者に渡される。

一方、 薬局ュニヅト 1 1 2のコンビュ一夕 1 1 2 aにはホストコンビユー夕から 処方箋の情報が送られる。 薬剤師はコンビュ一夕 1 1 2 aに表示された処方箋の情 報を見ながら薬の調合を行い、 薬引換券と引換に薬を患者に手渡す。 なお、 本シス テムにおいては、 一患者に対する全ての医療倩報データが一つの医療情報ファイル として保存されるため、 医師は患者に対して他の科で出された薬を常に把握するこ とができる。 したがって、 複数の科から薬が投与されたとしても、 副作用が生じる ような薬の組み合わせを未然に回避することができる。 このようにして、 患者は薬 局ュニット 1 1 2から薬を受け取った後、 病院を出る。 以上により、 患者の外来診 療に関する全ての処理が終了する。

後日、 患者が再来した場合には、 患者は診療券の I Dを再来受付端末 1 1 3に読 み取らせる （S 1 0 4 ) 。 ホストコンピュータ 1 0 4 aは I Dに基づき患者の医療 情報ファイルを開き、 当該患者が再来患者であるか否かを確認する （S 1 0 5 ) 。 再来患者であることの確認がなされると、 再来受付端末 1 1 3はその旨を表示する。 患者は診療券を受け取った後、 診察ユニットにおける受付を済ませ、 診察ユニット 1 0 5へ入る。

再来患者に対する診療においては （S 1 1 3〜S 1 1 6 ) 、 医師は患者 I Dに係 る医療情報ファイルをデータべ一ス 1 0 4 bからコンピュータ 1 0 5 a上に呼び出 し、 情報名のリストをディスプレイに表示させる。 医師は表示されたリス トの中か ら所望の情報を選択すると、 ホストコンピュー夕 1 0 4 aは選択された情報名の情 報をコンビユー夕 1 0 5 aに送る。 例えば、 医師が検査結果を選択すると、 検査結 果がコンピュータ 1 0 5 aに表示され、 医師はこの表示を見ながら患者の診療を行 うことができる。

このようにして行われた診療結果は、 初診において用いられたカルテとは異なつ た新たなカルテに記録される。 このとき、 読取装置 1 0によって検出された筆跡デ —夕はホストコンビュ一夕 1 0 4 aに送信され、 ホストコンビユー夕 1 0 4 aによ つて文字認識が行われる。 認識文字列は、 患者 I Dに係る医療情報ファイルに書き 込まれ、 既に保存済みのカルテの情報に追加される。 後日、 医療情報ファイルが検 索された場合には、 複数のカルテの情報が入力順 （タイムスタンプの順） に出力さ れる。

次に、 予約診療における処理を説明する。 診療の予約を行った患者は、 直接診察 ユニット 1 0 5に診療券を提出することによって、 診察を受けることができる。 す なわち、 患者が診察ュニット 1 0 4の受付に診療券を提出すると、 事務員等は診療 券をカードリーダに読み取らせる （S 1 1 1 ) 。 そして、 患者の医療情報の確認が なされた後 （S 1 1 2 ) 、 上述したように患者の診療が行われる （S 1 1 3〜） 。 なお、 伝票設計処理については、 上記第 1実施形態と同様なので説明を省略する。 また、 既に医療情報のデータベースが病院内に導入されている場合において、 既 存のデータベースを利用しながら本実施形態に係る医療情報入力システムを導入す ることも可能である。 但し、 既存のデータベースにおけるデ一夕レコードのフォー マット （例えば、 データ配列等） が、 本実施形態に係るデ一夕レコードのフォーマ ットと相違する場合には、 両者を合致させる必要が生じる。 このような場合には、 以下の処理を伝票設計時に行うことが望ましい。

例えば、 図 5 9に示されるように、 項目 A〜Eを有する伝票が設計されたとする。 通常、 1枚の伝票分のデ一夕、 すなわち項目 A~ Eのデ一夕がまとめられて 1レコ —ドとしてデータベースに保存される。 ところが、 既存のデータベースのレコード が図 6 0の下段に示されるようなデ一夕配列を有していた場合には、 かかる配列に 合わせて項目 A〜Eのデ一夕を並べ代える必要がある。 そこで、 本実施形態に係る 伝票設計処理においては、 データレコードの出力形式を指定できるようにしている。 すなわち、 オペレータはディスプレイ上において項目 A〜Eのデ一夕の配列を指定 すると、 入力されたデータ配列 （図 6 0の上段） は既存のデータベースのデータ配 列 （同図の下段） に自動的に変換される。 これにより、 既存のデ一夕ベースとの互 換性を保ちながら、 本実施形態に係る医療情報入力システムを病院内に導入するこ とができる。 なお、 データ配列の指定だけでなく、 デ一夕長 （文字桁数） 、 文字種 類、 属性の指定もできることは勿論である。

(初診申込書記入処理）

図 55に、 初診申込書記入処理のフローチャートを示す。 先ず、 初診患者用端末 101は、 センサ 1 aがオンになったか否か、 すなわち患者が初診患者用端末 10 1の正面に位置しているか否かを判断する （S301) 。 センサ l aがオフである 場合 （S301で NO) には、 初診患者用端末 101はセンサ 1 aがオンになるま で S 301の判断を実行し続ける。 患者が初診患者用端末 101の前方に位置し、 センサ 1 aがオンになつた場合 （ S 301で Y E S ) には、 初診患者用端末 101 は、 スィッチ 1 bがオンになったか否かを判断する （S 302) 。

ペン置きからペン 1 cが患者によって持ち上げられることなく、 ペン l cがペン 置きにある場合には、 スイッチ 1 bはオフの状態のままである （S 302で NO) c この場合には、 初診患者用端末 101は、 センサ 1 bおよびスィツチ 1 cの状態を 監視し続ける （S301、 S 302 ) 。 一方、 患者がペン 1 cを持ち上げた場合に は、 スィッチがオンになり （S 302で YES)、 S 303以降の処理が実行され る。

S 303において、 初診患者用端末 101は、 患者が初診申込書に文字を記入し ているか否か、 すなわちペン 1 cの先端が読取装置 10表面に接触したか否かを判 断する。 ここで、 患者が、 初診患者用端末 101上から伝票を取り上げ、 これを読 取装置 10上に載置したとする。 そして、 患者がペン 1 c先端を伝票に当接させる と、 読取装置 10は、 初診申込書に文字等が記入され始めたことを検出する （S3 03で YES)。 すると、 初診患者用端末 101は、 文字未記入時間を表すタイマ をリセットする （S 304) 。 この夕イマは時間経過に伴いカウントアップするも のであり、 ペン 1 c先端が初診申込書から離れてからの時間を表すものである。 S 305において、 読取装置 10はベン 1 c先端の座標 （X座標、 Y座標） を読み取 り、 これらの座標を筆跡データとして読取装置 10内のメモリに一時蓄える、。 続いて、 初診患者用端末装置 101は、 初診申込書の取消欄に印が記入されたか 否かを判断し、 記入されていないと判断した場合 （S 306で NO) には、 S 30 7以降の処理を続行する。 取消欄に印が記入された場合 （S 306で YES) には、 初診患者用端末装置 101は、 筆跡データの検出を中止し、 待機状態に戻る （S 3 01) 。

一方、 取消欄に印が記入されなかった場合 （S 306で NO) には、 患者用端末 装置 101は、 確認欄に印が記載されたか否か、 すなわち患者が必要事項を全て記 入した後に確認欄に印を付したか否かを判断する （S 307) 。 確認欄に印が記載 されていない場合 （S 307で YES) には、 患者によって引き続き文字が伝票に 記載されるであろうことが予想されるため、 初診患者用端末 101は S 303に戻 り、 筆跡デ一夕を検出し続ける。 患者が初診申込書に文字等を記入している間、 初 診患者用端末 101は夕イマリセット （ S 304 ) 、 筆跡デ一夕の検出 （ S 30 5) 、 取消欄および確認欄チェック （S 306、 S 307) を実行し続ける。

このようにして、 患者が初診申込書に必要事項の全てを記入し終わった後に確認 欄に印を付すると、 初診患者用端末 101は読取装置 10に蓄えられていた筆跡デ —夕を中央処理ュニット 104に送信し （S 308) 、 待機状態に戻る （S 30 1) 。 なお、 筆跡データとともに、 送信時刻を表すデータ （タイムスタンプ） 、 お よび初診患者用端末 101の端末番号のデータが中央処理ュニット 104に送信さ し ο

一方、 S 303において、 初診患者用端末 101が、 初診申込書に文字が記入さ れていないと判断した場合、 すなわちペン 1 c先端が初診申込書に接していないと 判断した場合には、 初診患者用端末 101は上述した夕イマをカウントアップ （ィ ンクリメント） する （S 309) 。 夕イマが所定値に達していない場合には （S 3 10で NO) 、 初診患者用端末 101は初診申込書に文字が記入されているか否か を再度判断する （S 303) 。 患者が初診申込書に文字を記載している途中におい て誤記等に気が付き、 初診申込書をそのまま放置したような場合には、 文字未記入 の時間が所定値を超え、 タイマが所定値に達する （S 310で YES) 。

この後、 初診患者用端末 101は、 センサ 1 aあるいはスィッチ 1 bがオフにな つたか否かを判断する （S 31 1) 。 すなわち、 患者が初診患者用端末 101から 離れた場合、 あるいは患者がペン 1 cをペン置きに戻した場合 （S 31 1で YE S) には、 初診申込書上に少なくとも氏名、 住所が記入されたか否かを判断する (S 312) 。 この結果、 初診患者用端末 101は、 氏名、 住所が記入されている と判断した場合 （S312で YES) には、 これらの筆跡データを初診受付ュニッ ト 102に送信する （S 308) 。 すなわち、 取消欄および確認欄のいずれにも印 が付されていなくても、 氏名、 住所等が記入されていれば、 これらの筆跡デ一夕は 有効なものとして扱われる。 したがって、 患者が取消欄および確認欄に印を付すの を忘れたとしても、 窓口に呼び出されることができる。 ただし、 後述するように、 呼び出されてから所定時間が経過してもなお患者が窓口に現れなかった場合には、 初診申込書が破棄されたこと等が考えられるため、 当該患者に係る筆跡データは消 去される。 一方、 S312において、 氏名等が記載されていないと判断された場合 には、 初診患者用端末 101は処理を S 301に戻し、 患者が来るのを待機する。 なお、 上述の伝票記入処理の変形例として、 S 312のステップを行わない処理 も考えられる。 すなわち、 取消欄および確認欄のいずれにも印が付されることなく タイムアップした場合には、 検出済みの筆跡デ一夕は無効として扱っても良い。 さらに、 上述の S 306の処理において、 伝票に誤った文字等を書いた場合には、 取消処理を行っても良い。 また、 上述の処理を初診申込書に限定することなく、 病 院内の全ての伝票記入処理に適用可能である。

(窓口処理）

図 56に、 窓口処理のフローチャートを示す。 この処理は、 主に初診受付ュニヅ ト 102、 中央処理ユニット 104によって実行されるものである。 先ず、 中央処 理ュニヅト 1 0 4は、 初診患者用端末 1 0 1から筆跡デ一夕等を受信した後 （S 4 0 1 ) 、 筆跡データに付されたタイムスタンプを判断する （S 4 0 2 ) 。 そして、 中央処理ュニット 1 0 4は、 タイムスタンプの古い順に未処理伝票の筆跡データを 初診受付ュニヅト 1 0 2に送信する。 初診受付ュニット 1 0 2のコンピュータ 1 0 2 aにはタイムスタンプの古い順に未処理伝票が表示される （S 4 0 3 ) 。 コンビ ユー夕 1 0 2 aに表示された伝票は、 筆跡データに基づき再現されたイメージ画像 である。 但し、 筆跡データに基づく認識文字列 （テキストデータ） を併せてコンビ ユー夕 1 0 2 aに表示しても良い。

初診受付ュニッ卜 1 0 2は、 表示された伝票の中から最も古いタイムスタンプが 付されたものを自動的に選択する （S 4 0 4 ) 。 なお、 事務員がコンピュータ 1 0 2 aに表示された伝票の中から伝票を選択しても良い。 初診受付ュニット 1 0 2 a は、 この伝票の氏名の部分の筆跡データを基に文字認識を行い、 認識結果文字列で ある患者名を案内ディスプレイ 2 dに表示することによって患者を窓口に呼び出す ( S 4 0 5 ) 。 なお、 複数の患者名を案内ディスプレイ 2 dに表示しても良く、 こ の場合には患者は何時呼び出されるかを推測することができる。 また、 図示されて いない音声合成装置によって患者名を呼び上げても良い。

患者を呼び出してから一定時間経過した後に、 患者が窓口に現れなかつた場合 ( S 4 0 6で N O ) には、 患者が伝票を持ったまま建物の外に出て行ってしまった こと等が考えられる。 そこで、 このような場合には、 次の順番の伝票を選択し （S 4 0 7 ) 、 窓口に現れなかった患者に係る伝票処理の順番を繰り下げる。 なお、 順 番を繰り下げられた患者が後に窓口に現れた場合には、 事務員はこの患者に係る筆 跡デ一夕をメモリから呼び出し、 伝票処理を行うことができる。 但し、 数時間 （例 えば 6時間） 前に呼び出した患者の筆跡デ一夕は中央処理ュニット 1 0 4のデ一夕 ベース 1 0 4 bから自動的に削除される。 これにより、 メモリが大量の筆跡デ一夕 によってオーバ一フローすることを回避することができる。 一方、 患者が窓口に現れた場合 （S 4 0 6で Y E S ) には、 事務員は患者から伝 票を受け取り、 これを読取装置 1 0上に載置する。 この際、 読取装置 1 0の予め定 められた位置に伝票を載置することが望ましい。 このようにすることによって、 ホ ストコンビユー夕 1 0 4は、 伝票のいずれの箇所に追加事項が事務員によって記載 されたかを正確に判断することができる。

事務員は、 読取装置 1 0上の伝票太枠外に必要事項 （例えば、 保険証番号等） を 記載するとともに、 伝票太枠内の記載漏れを補充する （S 4 0 8 ) 。 読取装置 1 1 は、 ペン先端の座標変化を筆跡データとして検出し （S 4 0 9 ) 、 これをメモリに 蓄える。 そして、 コンビュ一夕 1 0 2 aは、 事務員によって入力された筆跡デ一夕 の座標値を補正し、 伝票の基準座標 （例えば、 左下隅の座標） に対する相対座標よ りなる筆跡データを生成する。 なお、 伝票は行員によって読取装置 1 0の決められ た位置に載置してあるため、 相対座標の算出を容易に行うことができる。

さらに、 初診受付ュニット 1 0 2は、 患者によって入力された筆跡データの座標 値の補正については、 上記第 1実施形態と同様にして行う。 補正された 2種類の筆 跡データ （患者の筆跡データおよび事務員の筆跡データ） は互いに結合され、 一つ の伝票に対応した一つの筆跡デ一夕が生成される。 そして、 ホストコンピュータ 1 •0 4 aは、 この筆跡データに基づき文字認識を行う （S 4 1 0 ) 。 文字認識の手順 については後に詳細に説明するがここではその概略を説明する。 先ず、 文字認識を するに際して予め使用可能な文字を決定し、 これらの文字を読取装置 1 0に入力し ておく。 読取装置 1 0上に書かれた文字は基準筆跡データとしてデータベース 1 0 4 b内に蓄えられている。 そして、 認識しょうとする筆跡データに最も類似した基 準筆跡デ一夕が検索され、 この基準筆跡デ一夕に相当する文字が識別結果として出 力される。 なお、 筆跡データに基づきイメージデータ （座標関数からなるデ一夕） を生成し、 イメージデータを基にした文字認識を併せて行っても良い。 このように 筆跡データおよびイメージデータの双方を用いて文字認識を行うことによって認識 率を向上させることが可能となる。

認識された文字列は、 筆跡データに基づき再現された伝票の画像とともに、 コン ピュー夕 1 0 2 a上に表示される。 事務員はこれらを見比べることにより誤認識を 発見することができるため、 事故の発生を未然に防止することが可能となる。

筆跡デ一夕に基づき文字列 （患者氏名等） が認識されると、 ホストコンピュータ 1 0 4 aは伝票処理を行う （S 4 1 1 ) 。 まず、 ホストコンビユー夕 1 0 4 aは、 伝票の種類を識別する。 伝票の種類の識別は、 例えば事務員がコンピュータ 1 0 2 aに指示することによつても可能であるが、 伝票の記載事項から判断しても良い。 伝票の種類が識別された後、 ホストコンピュータ 1 0 4 aは伝票の種別に応じた 処理を実行する （S 4 1 1 ) 。 例えば、 伝票が初診申込書である場合には、 ホスト コンビユー夕 1 0 4 aは患者 I Dの登録等の処理を行う。 伝票処理が終了すると、 ホストコンピュータ 1 0 4 aは、 これらのイメージデ一夕、 筆跡デ一夕、 タイムス タンプのデ一夕、 患者 I D等をデ一夕べ一ス 1 0 4 bに保存する （S 4 1 2 ) 。 以 上説明した窓口処理は、 初診受付ュニット 1 0 2における処理に限られることなく、 診察ュニット 1 0 5、 ブロック受付ュニット 1 0 9、 支払窓口ュニット 1 1 1、 薬 局ュニット 1 1 2の各業務に適用可能である。

なお、 文字認識処理については、 上記第 1実施形態と同様に行う。

(本形態の変形例）

図 5 7に本実施形態に係る医療情報入力システムの変形例を表す。 この図に示さ れた医療情報入力システムは病棟用のものであって、 診療ュニット 1 0 5、 入院受 付ュニヅト 1 2 2、 病棟ュニヅト 1 2 4、 給食ュニット 1 2 6、 医療事務ュニット 1 2 9、 診察ュニット 1 0 5、 検査ュニット 1 0 6、 薬局ュニヅト 1 1 2、 支払窓 口ュニヅト 1 1 1を備えて構成されている。 また、 図示されていないが、 同図に示 された各ュニットは第 1実施形態に係る中央処理ュニット 1 0 4に接続されている。 この図において、 病棟ュニヅト 1 2 4はコンピュータ 1 2 4 a、 読取装置 1 1を 備え、 入院患者の治療および管理を行う。 この読取装置 11は、 カードリーダ、 バ ッテリ一、 赤外線通信機能等を備え、 携帯可能なものである。 医師および看護婦が 入院患者の回診を行う場合には、 看護婦は読取装置 10を携帯し、 この上で伝票に 検診結果を記録することができる。

給食ユニット 126にはコンピュータ 126 aが設けられている。 このコンビュ 一夕 126 aには栄養士によって作成された食事メニューが入院患者毎に表示され、 調理担当者はこの食事メニューに従い調理を行うことができる。 医療事務ュニット 129は、 コンビュ一夕 129a、 読取装置 10を備え、 入退院に関する事務管理 を行う。 読取装置 10は入退院に関する伝票を記入する際に使用されるものである。 診察ュニヅト 105、 検査ュニット 106、 薬局ュニット 112、 支払窓口ュニ ット 111は第 1実施形態に係るものと同様に構成されているため、 図面中同一番 号を付すことによって、 その説明を省略する。

続いて、 図 58を参照しながら、 本変形例に係る回診処理を説明する。 先ず、 医 師および看護婦は読取装置 11を手に持ち、 入院患者のべッドへと歩いて行く。 看 護婦は患者の診療券を読取装置 11のカードリーダに読み取らせ、 患者 I Dを読取 装置 11内のメモリに蓄える （S 601) 。 続いて、 看護婦が伝票を読取装置 11 上に載置した後 （S 602 )、 医師は患者の検診を行う （S 603)。 検診結果は 医師または看護婦によって読取装置 11上の伝票に記載され （S 604)、 筆跡デ —夕が患者 I Dおよびタイムスタンプとともに読取装置 11内のメモリに蓄積され る （S605、 S606) 。

このようにして、 全ての入院患者の回診が終了するまで、 上述の S601〜S6 07までの処理を繰り返し実行する。 なお、 読取装置 11上の伝票は患者毎に差し 替えられる。 全ての入院患者の処理が終了すると （S 607で YES)、 医師およ び看護婦は控え室へと戻り、 読取装置 11に蓄えられた筆跡データ等をコンビュ一 夕 124 aへと転送する （S 608)。 デ一夕の転送は読取装置 11に設けられた 赤外線通信機能を用いて行うことが可能である。 また、 メモリカードを用いてデー 夕の受け渡しを行っても良い。 読取装置 1 1上の伝票は図示されていないカルテ保 管ュニット等に保管される。

コンピュータ 1 2 4 aに転送された筆跡データ、 患者 I D、 タイムスタンプデー 夕は読取装置 1 1の識別デ一夕とともに、 さらにホストコンビユー夕 1 0 4 aへと 転送される。 ホストコンピュータ 1 0 4 aは筆跡データに基づき文字認識を行い、 認識文字列、 筆跡データ、 タイムスタンプデータ、 識別データを患者 I D毎の医療 情報ファイルに保存する （S 6 1 0 ) 。 また、 認識文字列はコンピュータ 1 2 4 a に返送されるため、 医師等は、 コンビユー夕 1 2 4 aに表示された認識文字列を見 ながら検診結果の確認を行うことができる。

なお、 回診用の伝票として看護婦用および医師用の 2種類を用意しても良い。 す なわち、 看護婦用の伝票としては、 患者の体温、 血圧等を記載可能な用紙を用意し、 医師用の伝票としては、 患者の所見等を記載可能な用紙を用意することができる。 さらに、 読取装置 1 1を患者のベッド毎に設置しても良い。 この場合、 読取装置 1 1とホストコンビユー夕 1 0 4 aとを通信ケーブルによって接続することが望ま しい。 このようにベッド毎に読取装置 1 1を設置することによって、 患者によって 記載された情報をリアル夕ィムでナースステ一ションの看護婦に伝達することがで きる。 また、 会話の不自由な患者であっても意思の伝達をすることが可能である。 (利点）

以上説明してきたように、 本形態によれば以下の利点を得ることが可能である。 第 1に、 カルテ等に文字を記入しながら医療情報をコンピュータに入力すること ができる。 このため、 医師等は従来と同様にカルテに診察結果を記入しさえすれば 良く、 キーボード等を用いて医療情報を入力する必要がない。 また、 本形態によれ ば、 病院内の業務を大幅に変更することなく、 医療倩報をコンビユー夕管理するこ とが可能となる。 さらに、 医療情報はコンピュータに入力される他、 従来通りの力 ルテ等にも記入されるため、 カルテ保管義務等の法律上の要請を満たすことができ る。

第 2に、 誤ったデータ入力を回避することが可能となる。 本形態によれば、 カル テ等に記載された事項をキー入力する必要がないため、 キー入力の際に生じるデ一 夕入力ミスを回避することが可能となる。 これにより、 医療上の事故、 医療会計ミ ス等を防止することができる。

第 3に、 円滑な医療サービスを提供することが可能となる。 本形態によれば、 力 ルテ記入事項を再度キーボードに入力する必要がなく、 医療情報の入力作業を軽減 させることができる。

第 4に、 カルテの改ざんを困難ならしめることができる。 本形態によれば、 医療 情報はデータとして保存される他、 従来通りのカルテの形態によっても保存される ため、 診察結果の改ざんを困難ならしめることができる。

(他の実施形態）

本発明は、 上述した実施形態に限定されることなく、 本発明の趣旨を逸脱しない 範囲で変更実施可能である。

( 1 ) 文字認識について

上記各実施形態では、 イメージデータに基づく、 文字認識と筆跡データに基づく 文字認識とを併せて行ってもよい。 両者の認識結果が一致した場合には、 この認識 結果を用いることができることは言うまでもないが、 両者の認識結果が一致してい ない場合には曖昧度を算出することによって文字認識の精度をオペレータに知らし めることができる。 すなわち、 両者の認識結果のずれの度合いを、 フラグまたは数 値によって表された曖昧度を算出し、 この曖昧度をコンピュータ 2 0のディスプレ ィに表示させてもよい。

ただし、 曖昧度も認識文字と併せて表示可能であり、 オペレータはこの表示を見 ることによって文字認識の精度を確認することができる。 一方、 両者の認識結果が 一致する場合には、 当該認識結果が認識文字としてコンピュータのディスプレイ等 に表示される。 これにより、 さらに正確な文字認識を行うことが可能となる。 また、 筆圧も含めて文字認識を行うことにより、 さらに精度の高い文字認識を行うことが 可能となる。

また、 本発明のシステムは上記応用範囲に留まらず、 紙による記録とデータ処理 との双方が要求されるあらゆる業務分野に適用が可能である。 すなわち、 用紙自体 は、 記入後、 読取装置から取り外して使用 ·保管が可能である一方、 記入内容はコ ンピュー夕に認識可能な文字情報としてあるいはイメージデータとして記録 '加 ェ ·集計 ·管理等することができる。

( 2 ) 構成について

上記した実施形態でも説明したように、 本発明は筆跡デ一夕を生成する読取装置、 文字認識する文字認識装置および業務処理を行う業務処理装置に別々に構成する必 要はなく、 適宜編成することが可能である。 すなわち、 読取装置に筆跡データ生成 機能と文字認識機能を併せて持たせることにより、 文字認識装置を省略することが 可能である。 また、 業務処理装置に、 業務処理機能と文字認識機能とを併せて持た せることにより、 文字認識装置を省略することが可能である。

( 3 ) 適用可能な業務管理

本発明の業務管理システムは、 上記各実施形態のような用途に限らず、 他の多く の業務管理システムに適用可能である。

例えば、 本発明は検索システムにも適用が可能である。 図書検索システムに適用 する場合には、 リストを、 書籍名、 作者名、 出版社名等を記入可能に構成する。 一 方、 業務処理装置 4には、 リストに挙げた項目にしたがって書籍データが分類され たデータベースを設ける。 利用者が読取装置 1 0上にこのリストを載置して、 自分 の判っている項目を記入すると、 業務処理装置 4がデータベースから該当するレコ ードを抽出して、 読取装置上に表示可能に送信する。 利用者はこれを見て、 希望す る書籍の有無や情報を知ることができる。

また、 判例検索システムに適用する場合には、 リストを、 幾つかのキーワードが 書き込める入力欄を設けて構成する。 一方、 業務処理装置 4には、 判例がレコード として記録されたデータベースを設ける。 利用者が読取装置 1 0上にこのリストを 載置して、 探したい判例のキーワードを記入すると、 業務処理装置 4がデ一夕べ一 スの判例情報をキーワードに基づいて検索し、 当該キーワードが含まれている判例 を抽出して、 読取装置 1 0に表示可能に送信する。 利用者はこれを見て、 探したい 判例のタイ トルやその内容を見ることができる。

その他、 本発明は、 あらゆる業務に適用することが可能である。

例えば、 事務所工場内では、 上記発注伝票、 仕入伝票による伝票管理、 在庫管理 の他に、 人事勤怠報告、 入出金処理、 売上報告、 材料使用報告、 生産工数報告等に 使用できる。 このような用途の場合、 筆記媒体としては、 人事勤怠報告用、 入出金 用、 入出庫リスト、 売上報告用、 材料使用報告用、 生産工数報告用等の事務所工場 内で用いる伝票を作成することになる。

営業現場では、 商品の受注発注、 申し込み、 見積もり、 配達確認、 工事管理、 顧 客管理、 各種報告等に使用できる。 このような用途の場合、 筆記媒体としては、 受 注発注用、 申し込み用、 見積もり用、 配達確認用、 工事管理用、 顧客管理用、 報告 用等の各種伝票を作成することになる。

また、 顧客対応現場では、 アンケート、 苦情受付の他に、 マーケティング等に使 用できる。 このような用途の場合、 筆記媒体としては、 マーケティング受付用の用 紙を作成することになる。

その他の特殊業務においては、 警察における交通違反取締の他に、 検問、 交通報 告、 調書等、 医療現 ¾におけるカルテ作成、 診療報告等、 工事現場における検査報 告、 工事現場作業員報告、 機材運用報告、 材料調達報告、 進渉報告等、 自動者整備 における自動車整備チェック、 弓 I越業者における引越見積もり、 引越物品、 その他 自動販売機商品補充報告、 売上金回収報告等に使用できる。 このような用途に使用 する場合、 警察検問用、 交通報告用、 調書用、 病院カルテ、 診療報告、 検査報告、 工事現場作業員報告、 機材運用報告、 材料調達報告、 進渉報告、 自動車整備チェッ ク、 引越見積もり用、 引越物品用、 自動販売機商品補充報告、 売上金回収報告等の 特殊業務に用いる帳票等を作成することになる。 産業上の利用可能性

本発明によれば、 筆記した内容を直接コンピュータに入力可能な構成を備えたの で、 以下の効果を得ることが可能である。

第 1に、 通常の筆記媒体のコンピュータへの入力に伴う、 キ一入力のための煩雑 な作業を回避することができる。 すなわち、 読取装置により筆記媒体の記入をする と同時に筆跡データが検出され、 この筆跡データは文字認識手段に送信される。 こ のため、 筆記媒体に記入された事項をォペレ一夕がキー入力する等の処理の必要が なくなり、 オペレータの作業負担を軽減することができる。 また、 読取装置におい て記入した記入済みの筆記媒体が手元に残るため、 法律等によって筆記媒体の保存 が義務付けられた業務においても、 本発明は手書きとキーボードによる入力という 重複した労力の軽減という効果を発揮する。

第 2に、 キー入力に伴うデ一夕の誤入力を回避することができる。 本発明によれ ば、 筆記媒体に記載された事項は筆跡データとして入力されるため、 記載事項をキ —入力する必要がない。 したがって、 キー入力に伴う誤入力を回避することが可能 となる。 その際、 誤記の排除等が行えるので、 手書きの筆記媒体の記載自体に不備 がある場合にその誤りチェックが行える点でも有効である。

第 3に、 仕入処理、 会計処理を迅速に行うことができる。 筆記媒体および帳票に 記入すると同時に、 筆跡データが読取装置によって検出される。 このため、 会計処 理を日次決算で行うことができ、 また、 発注、 仕入処理においては、 納品時期の遅 れを回避することができる。

また、 本発明によれば、 時間情報を筆記情報と併せる構成を備えたので、 データ の改竄等の不正処理を防止することが可能である。

本発明によれば、 認証情報を読取可能な構成を備えたので、 不良な筆記媒体、 不 正な伝票を認識し排除することが可能である。

本発明によれば、 屋内外等の配線設備がない場所でも、 筆跡を読取可能な構成を 備えたので、 あらゆる業務の効率化が可能である。

本発明によれば、 屋内外において筆記した内容に対する回答を表示可能な構成を 備えたので、 現場で必要とされる回答情報を迅速に提供可能である。

本発明によれば、 筆記媒体が正規に置かれていなくても補正可能な構成を備えた ので、 筆記媒体の載置位置を気にすることなく筆記が可能である。

本発明によれば、 筆記媒体に記載された筆跡から文字情報を取り出し可能な構成 を備えたので、 筆記媒体の文字を正しく効率的に認識させることができる。

本発明によれば、 筆記媒体内における筆記内容の削除や修正を読取可能な構成を 備えたので、 筆記内容に削除や修正があっても正しい情報を認識することが可能で ある。

本発明によれば、 筆記媒体の設計を行える構成を備えたので、 任意の様式の筆記 媒体設計が可能である。

本発明によれば、 業務管理として苦情処理に適する業務管理システムを提供する ことができる。

本発明によれば、 業務管理として在庫管理に適する業務管理システムを提供する ことができる。

本発明によれば、 業務管理としてオフィス業務に適する業務管理システムを提供 することができる。

本発明によれば、 業務管理として入札管理に適する業務管理システムを提供する 1 Z 2

ことができる。

本発明によれば、 業務管理として採点処理に適する業務管理システムを提供する ことができる。

本発明によれば、 業務管理としてチケット販売に適する業務管理システムを提供 することができる。

本発明によれば、 屋内外において筆記したデ一夕を即時に文字認識させて業務処 理に直接使用可能な構成を備えたので、 屋内外の業務処理を大幅に簡略化すること が可能となる。 したがって、 あらゆる業種における中間経費を削減することができ、 ひいては製品やサービスのコスト削減を図ることができる。

本発明によれば、 屋内外において筆記した内容に対する回答を表示可能な構成を 備えたので、 アンケート調査や検問等、 現場で必要とされる回答情報を迅速に提供 することができる。 したがって、 従来できなかったアンケート調査が行えたり、 従 来の検問等において、 記入作業とは別途に行っていた連絡業務を不要とすることが でき、 サ一ビス内容の多様化や作業時間の短縮等を図ることができる。

本発明によれば、 チケット販売に関するデータベースと無線で接続可能な構成を 備えたので、 近所のコンビニエンスストァ等のどこにでもある販売拠点において、 手軽にチケットが購入できる。 したがって、 従来限られていたチケット購入方法の 窓口を一気に広げることができ、 業者および購入者の双方にとって便利なシステム を提供することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 筆記媒体上にペンにより書かれた筆跡について、 ペン先の座標を検出する 手段、 ペン先の経過時間に対する座標変化を筆記媒体ごとに示す筆跡データを生成 する手段および前記筆跡データを送信する送信手段を備える読取装置と、

前記筆跡デ一夕に基づき文字認識を行う文字認識装置と、

認識された文字列に応じて所定の業務処理を実行する業務処理装置と、 を備えた 業務管理システム。 2 . 前記読取装置は、 前記筆跡データの生成時に、 前記筆跡データを生成した 時刻を表すタイムスタンプデータを所定のタイミングで生成する手段と、 をさらに 備え、

前記送信手段は、 当該タイムスタンプデータを前記筆跡データとともに送信する 第 1項に記載の業務管理システム。

3 . 前記読取装置は、 当該読取装置を識別するための識別データその他の付加 情報を生成する手段をさらに備え、

前記送信手段は、 当該付加情報を前記筆跡データとともに送信する第 1項に記載 の業務管理システム。

4 . 前記読取装置は、 筆記媒体上に記された印影等の画像を取り込んでィメー ジデ一夕を生成する手段をさらに備え、

前記送信手段は、 前記イメージデータを前記筆跡デ一夕とともに送信する第 1項 に記載の業務管理システム。

5 . 前記読取装置における前記送信手段は、 前記筆跡データを含むデータを所 定のバス規格に準じて出力する出力回路と、 前記出力回路から出力された筆跡デー 夕を含むデ一夕を出力可能に構成された入出力スロットと、 を備え、

前記入出力ス口ットは、 当該筆跡デ一夕を含むデータを無線通信可能な携帯型情 報通信機器を装着可能に構成されている第 1項乃至第 4項のいずれか一項に記載の 業務管理システム。

6 . 複数種類の筆記媒体のうちいずれか一の筆記媒体を筆記者に選択させる選 択手段をさらに備え、

前記送信手段は、 前記選択手段を使用して使用者に選択された筆記媒体を特定す るための定義体データを送信する第 1項乃至第 5項のいずれか一項に記載の業務管 理システム。

7 . 前記読取装置は、 外部から送信されたデータを受信する受信手段と、 前記 受信手段により受信されたデータに基づいて文字を表示する文字表示手段と、 をさ らに備える第 1項乃至第 5項のいずれか一項に記載の業務管理システム。

8 . 前記読取装置において、 ペン先の座標を検出する手段は、 所定の信号を出 力するペンと、 前記ペンから出力された信号を受信するディジ夕ィザと、 を備える 第 1項に記載の業務管理システム。

9 . 前記読取装置は、 複数の筆記媒体についての前記筆跡データを含むデータ を、 記憶可能に構成された記憶回路をさらに備え、

前記送信手段は、 記憶回路に記憶した複数の筆跡データを含むデ一夕を一括して 前記文字認識装置に送信する第 1項乃至第 8項のいずれか一項に記載の業務管理シ ステム。

1 0 . 前記文字認識装置は、 前記読取装置から送信された、 使用者に選択され た筆記媒体を特定するためのデ一夕に基づいて使用する筆記媒体様式を識別する手 段と、 識別した前記筆記媒体様式を特定する定義体データに基づいて文字認識を行 う手段と、 を備えた第 1項乃至第 9項のいずれか一項に記載の業務管理システム。

1 1 . 前記文字認識装置は、 前記筆跡デ一夕を含むデータに基づいて前記読取 装置に対する前記筆跡の相対位置を検出する手段と、 前記筆跡が記された筆記媒体 の筆記媒体様式を特定する定義体データおよび前記読取装置に対する筆跡の相対位 置に基づいてこの読取装置に対する前記筆記媒体の相対位置を決定する手段と、 を 備えた第 1項乃至第 1 0項のいずれか一項に記載の業務管理システム。

1 2 . 前記筆跡の相対位置を検出する手段は、 必ず記入されるべき複数の必須 入力欄に対して記入された筆跡の、 前記読取装置に対する相対位置を検出し、 前記 筆記媒体の相対位置を決定する手段は、 前記必須入力欄に対して記入された筆跡の、 前記読取装置に対する相対位置に基づいて、 前記読取装置に対する前記筆記媒体の 向きを決定する第 1 1項に記載の業務管理システム。 1 3 . 前記文字認識装置は、 前記読取装置に対する前記筆跡の相対位置および 前記筆記媒体の相対位置に基づいて、 前記読取装置に対する前記筆記媒体の位置の ずれを補正する補正手段をさらに備えた第 1 1および第 1 2項のいずれか一項に記 載の業務管理システム。 1 4 . 前記文字認識装置の補正手段は、 前記読取装置に対する前記筆跡の相対 位置および前記筆記媒体の相対位置に基づいて前記筆記媒体の傾きを検出し、 前記 筆記媒体の傾きを補正する第 1 1および第 1 2のいずいれか一項に記載の業務管理 システム。

1 5 . 前記文字認識装置は、 前記読取装置から送信された前記筆跡デ一夕に基 づいて、 この筆跡データの表わす文字列を構成する文字、 記号、 図形または文字 · 記号群を切り出す手段と、 前記切り出された文字、 記号、 図形または文字 ·記号群 を文字認識して文字コードからなる認識文字列に変換する手段と、 を備えた第 1項 乃至第 1 4項のいずれか一項に記載の業務管理システム。

1 6 . 前記文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 前記筆跡データから 複製される画像データに基づく文字認識結果と、 この筆跡のあるサンプリング点か ら次のサンプリング点に向かう方向を示すに方向素子に基づく文字認識結果と、 を 併せて文字認識する第 1 5項に記載の業務管理システム。

1 7 . 前記文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 前記文字、 記号、 図 形または文字 ·記号群を切り出す手段により切り出された前記文字、 記号、 図形ま たは文字 ·記号群の各々の画数に基づいて、 文字認識する第 1 5項に記載の業務管 理ンステム。

1 8 . 前記文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 前記文字、 記号、 図 形または文字 ·記号群を切り出す手段により切り出された前記文字、 記号、 図形ま たは文字 ·記号群の各々に存在する交点の数に基づいて、 文字認識する第 1 5項に 記載の業務管理システム。

1 9 . 前記文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 前記文字、 記号、 図 形または文字 ·記号群を切り出す手段により切り出された前記文字、 記号、 図形ま たは文字 ·記号群の各々が、 所定の領域に含まれているか否かにより、 文字認識す る第 1 5項に記載の業務管理システム。

2 0 . 前記文字認識装置の前記認識文字列に変換する手段は、 予め定められた 特定図形が重ね書きされた文字列を認識文字列中に検出した場合には、 この特定図 形が重ね書きされた文字列の認識を禁止する第 1 5項に記載の業務管理システム。

2 1 . 前記文字認識装置の前記認識文字列に変換する手段は、 予め定められた 特定図形が重ね書きされた文字列を認識文字列中に検出した場合であって、 かつ、 当該文字列に添え書きされた文字列を認識したときには、 前記特定図形が重ね書き された文字列の認識を禁止し、 その代わりに前記添え書きされた文字列を文字認識 して前記認識文字列中に挿入する第 1 5項に記載の業務管理システム。

2 2 . 前記文字認識装置は、 前記筆記媒体の所定欄に予め定められた種類の文 字、 記号または図形が記載されていると認識した場合には、 当該筆記媒体を削除対 象であると判断する手段を備えた第 1項に記載の業務管理システム。 2 3 . 前記文字認識装置は、 前記筆記媒体の所定欄に予め定められた種類の文 字、 記号または図形が記載されていると認識した場合には、 当該所定欄に対応付け られた欄項に記載された筆跡データに基づく認識文字列を、 削除対象であるものと 判断する手段を備えた第 1項に記載の業務管理システム。 2 4 . 前記文字認識装置は、 一の筆記媒体に対応する前記筆跡デ一夕を一単位 とし、 複数の前記読取装置からそれそれ出力されたこれら筆跡データの単位に基づ いて筆記媒体ごとに文字列を認識する第 1項に記載の業務管理システム。

2 5 . 前記文字認識装置は、 当該文字認識装置に接続された前記読取装置から 送信される筆跡デ一夕を含むデ一夕に基づいて前記筆記媒体を特定する定義体デー 夕を設定する手段と、 設定された前記定義体データを前記読取装置に送信する手段 と、 を備えた第 1項に記載の業務管理システム。

2 6 . 前記文字認識装置の定義体データを設定する手段は、 前記筆跡デ一夕を 含むデ一夕により複数の座標が指定された場合に、 この複数の座標によって特定さ れる範囲を、 一の入力欄として設定する第 2 5項に記載の業務管理システム。

2 7 . 前記文字認識装置の定義体を設定する手段は、 前記一の入力欄を設定し た場合に、 当該入力欄の属性を併せて設定可能に構成された第 2 6項に記載の業務 管理システム。

2 8 . 前記業務処理装置は、 前記文字認識装置により認識された文字列のうち、 筆記媒体の一又は二以上の予め定められた欄に対応する文字列を検索用のィンデッ クスデ一夕とし、 当該ィンデックスデ一夕とこの筆記媒体の筆跡データを含むデ一 夕とを対応させて格納するデータベースを備え、 前記インデックスデータに基づい て前記データベースに格納されたレコードの読み取り、 書き込みおよび検索処理を する第 1項に記載の業務管理システム。

2 9 . 前記文字認識装置は、 前記読取装置から出力された前記筆跡データのう ち、 前記筆記媒体の所定の領域についての前記文字認識を禁止し、 当該領域内の前 記筆跡データをそのまま前記業務処理装置に出力する第 1項に記載の業務管理シス テム。

3 0 . 前記業務処理装置は、 前記筆記媒体の特定の欄項に記載され署名に基づ く筆跡データと予め登録された照合用筆跡デ一夕とを照合し、 当該照合結果に基づ いて前記業務処理を行う第 2 9項に記載の業務管理システム。

3 1 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡データが示す筆順に基づいて前記署名に 基づく筆跡データと前記照合用筆跡データとの照合を行う第 3 0項に記載の業務管 理システム。

3 2 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡デ一夕が示す筆記時間に基づいて前記署 名に基づく筆跡デ一夕と前記照合用筆跡データとの照合を行う第 3 0項に記載の業 務管理システム。

3 3 . 前記文字認識装置は、 当該文字認識装置により文字認識がされた筆跡デ —夕についての筆記媒体の承認を示す承認処理がされたときに、 この筆記媒体が承 認された旨を証明する印影データを当該筆跡データに付加する第 1項に記載の業務 管理システム。 3 4 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡データについての筆記媒体の承認処理が された旨を示すコードが付加されている場合にのみ、 この筆跡デ一夕の転送を許可 する第 3 3項に記載の業務管理システム。

3 5 . 前記業務処理装置は、 予め読取装置の識別データを登録することにより、 当該業務処理装置が処理対象とする読取装置を識別可能に構成され、 前記読取装置から当該読取装置の識別コードが送信されてきた場合には、 当該読 取装置の識別コ一ドが予め登録された識別コ一ドと一致するか否かにより、 業務処 理の有効無効を判断する第 3項に記載の業務管理システム。

3 6 . 前記業務処理装置は、 予め使用者の署名の筆跡データを登録することに より、 前記読取装置を使用する資格を有する使用者を識別可能に構成され、 前記読取装置から当該読取装置を使用する使用者の署名の筆跡データが送信され てきた場合には、 使用者の筆跡が予め登録された筆跡と一致するか否かにより、 業 務処理の有効無効を判断する第 3項に記載の業務管理システム。

3 7 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡デ一夕に含まれたタイムスタンプデータ を順次読み取る手段と、 読み取られたタイムスタンプデ一夕が示す時刻のうち、 一 定期間以上経ているタイムスタンプデータが検出された場合には、 当該筆記媒体に 対し所定の処理を行う手段と、 を備えた第 2項に記載の業務管理システム。

3 8 . 前記業務処理装置の所定の処理を行う手段は、 前記所定の処理として、 前記一定期間以上経ているタイムスタンプデ一夕が検出された場合に、 当該筆記媒 体を無効なものとして処理する第 3 7項に記載の業務管理システム。 3 9 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡データに含まれたタイムスタンプデータ に基づいて、 前記読取装置ごとに使用時間を累積し、 累積した使用時間に応じて所 定の業務処理を行う第 2項に記載の業務管理システム。

4 0 . 前記筆記媒体は、 接客対応に適合して設計されたものであって、 前記読取装置は、 接客対応者によって使用され、 前記文字認識装置は、 接客対応者が客に対応している間に、 前記読取装置から送 信された筆跡データを含むデータに基づいて文字認識し、

前記業務処理装置は、 客に関する情報を蓄積するデータベースを備え、 前記文字 認識装置によって認識された文字列に基づいて前記データベースを検索し、 接客対 応者が対応している客に関する情報が格納されている場合には、 当該情報に基づい て文字列を作成し、 前記読取装置に表示可能に送信する第 1項に記載の業務管理シ ステム。

4 1 . 前記筆記媒体は、 在庫処理に適合して設計されたものであって、

前記読取装置は、 棚卸し担当者によって使用され、

前記業務処理装置は、 商品の在庫数に関する情報を蓄積するデータベースを備え、 前記文字認識装置によって認識された文字列に基づいて前記データベースを検索し、 認識された文字列が示す各商品の在庫数により当該データベースを更新する第 1項 に記載の業務管理システム。

4 2 . 前記業務処理装置は、 前記データベースから読み取った各商品の在庫数 を前記読取装置に読取可能に送信する第 4 1項に記載の業務管理システム。

4 3 . 前記筆記媒体は、 所定の業務に関する一連のステップを指示するもので あってステップごとにチェック欄を設けて設計され、

前記読取装置は、 前記所定の業務の実施担当者によって使用され、

前記業務処理装置は、 前記文字認識装置による文字認識結果が前記チ ック欄に マークが付されたことを示す場合には、 そのチェック欄に対応付けられたステップ を処理可能に構成された第 1項に記載の業務管理システム。

4 4 . 前記筆記媒体は、 所定の入札に使用される入力欄を設けて設計され、 前記読取装置は、 複数の入札者によって各々使用され、

前記業務処理装置は、 複数の前記読取装置から送信され前記文字認識装置によつ て認識された各読取装置ごとの文字列を参照し、 各文字列の示す数値の大小に基づ いて、 任意の文字列を表示可能に構成された第 1項に記載の業務管理システム。

4 5 . 前記筆記媒体は、 所定の問題に対する解答欄を備えて設計され、

前記読取装置は、 所定の問題に対する解答者によって使用され、

前記業務処理装置は、 前記読取装置から送信され前記文字認識装置によって認識 された文字列に基づいて、 解答者ごとの得点、 全体の平均点、 問題別の平均点、 偏 差値等の採点処理を行う第 1項に記載の業務管理システム。

4 6 . 前記筆記媒体は、 前記解答欄の他に解答経過の記入欄を備えて設計され、 前記文字認識装置は、 前記解答経過の記入欄に記入された筆跡をイメージデータ として前記業務処理装置に送信し、

前記業務処理装置は、 任意の前記解答者によって記入された前記解答経過の記入 欄のイメージデータに基づいて、 画像表示可能に構成されている第 4 5項に記載の 業務管理システム。

4 7 . 前記筆記媒体は、 チケットの予約販売に関する記入欄を備えて構成され、 前記読取装置は、 前記チケッ卜の予約販売を代理する担当者によって使用され、 前記業務処理装置は、 前記チケッ卜の販売可能残数が記録されたデータベースを 備え、 前記文字認識装置により認識された文字列が、 所定のチケットについての購 入希望を示すデータである場合には、 前記データベースを参照し、 当該チケットに 残数がある場合には、 当該チケッ卜の販売を許可する旨のデータを前記読取装置に 送信する第 7項に記載の業務管理システム。 8 . 前記業務処理装置から送信されるデータを受信し、 送信されたデータが 前記チケットの販売を許可する旨のデータである場合には、 当該チケットを発券す る発券装置をさらに備えた第 4 7項に記載の業務管理システム。

4 9 . 前記業務処理装置から送信されるデータを受信し、 送信されたデータが 前記チケッ卜の販売を許可する旨のデータである場合に、 当該チケットの代金を課 金可能な金銭登録器をさらに備えた第 4 7項に記載の業務管理システム。

5 0 . 筆記媒体上にペンにより書かれた筆跡について、 ペン先の座標を検出す る手段、 ペン先の絰過時間に対する座標変化を筆記媒体ごとに示す筆跡デ一夕を生 成する手段、 および前記筆跡データに基づき文字認識を行う手段を備えた読取 ·文 字認識装置と、

認識された文字列に応じて所定の業務処理を実行する業務処理装置と、 を備えた 業務管理システム。

5 1， 前記読取装置および前記文字認識装置は、 同一装置内に納められ、 前記 業務処理装置と通信可能に構成された第 1項乃至第 4 9項に記載の業務管理システ ム。

5 2 . 前記読取装置は、 カード利用伝票項に記載された文字を読み取るもので あり、

前記業務処理装置は、 認識された文字に応じてカード利用取引を管理する第 1項 または第 5 1項に記載の業務処理装置。

5 3 . 前記文字認識装置は、 前記カード利用伝票の所定欄に予め定められた種 類の文字以外の文字が記載されていると認識した場合には、 当該認識結果が誤りで あると判断する第 5 2項に記載の業務管理システム。

5 4 . 前記業務処理装置は、 表示手段を備え、 所定期間内の取引に関する情報 を表示する第 5 2項または第 5 3項のいずれかに記載の業務管理システム。

5 5 . 前記読取装置は、 カード利用伝票上の予め定められた領域をペン先端が 通過したことを検出すると、 当該カード利用伝票に関する取引を取り消す第 5 2項 乃至第 5 4項のいずれか項に記載の業務管理システム。

5 6 . カードに記録されたカード情報を読取装置によって読み取り、 業務処理 装置に送信するステップと、

このカード情報を業務処理装置において認証し、 クレジットカードが正当なもの であると判断した場合にはクレジットカードの使用を許可するステップと、 読取装置においてカード利用伝票上にペンを用いて利用金額およびサインを記入 するステップと、

利用金額および署名を筆跡デ一夕として業務処理装置に送信するステップと、 業務処理装置において上記利用金額を認識するステップと、

業務処理装置において、 上記署名の筆跡データと、 予め登録されたサインの筆跡 データとを比較することによって署名の認証を行うステップと、

この署名の筆跡データが予め登録された筆跡データに近似するか否かを判断し、 両者が近似しない場合にはクレジットカードの利用を禁止するステップとを備えた 業務処理方法。

5 7 . 正規の筆順と異なる筆順の文字を予め登録することによって、 署名の認 証を行うステップを備えた第 2 0項に記載の取引管理方法。 5 8 . 前記読取装置は、 窓口における顧客用伝票読取に使用されるものであり、 前記業務処理装置は、 認識文字列に応じて所定の窓口業務を処理する第 1項また は第 5 1項に記載の業務処理装置。

5 9 . 前記読取装置は、 伝票上の予め定められた確認欄に線画が記入された場 合には、 検出済みの筆跡データを有効として扱う第 5 8項に記載の業務管理システ ム。

6 0 . 上記読取装置は、 伝票上の予め定められた取消欄に線画が記入された場 合には、 検出済みの筆跡デ一夕を無効として扱う第 5 8項に記載の業務管理システ ム。

6 1 . 上記読取装置は、 伝票上からペン先が離れてから所定時間内に、 上記確 認欄および上記取消欄のいずれにも線画が記入されず、 かつ、 伝票上の予め定めら れた欄が未記入である場合には、 検出済みの筆跡デ一夕を無効として扱う第 5 8項 に記載の業務管理システム。

6 2 . 上記読取装置は、 顧客が読取装置装置に接近したか否かを検出する顧客 検知手段をさらに備えるとともに、 上記確認欄および上記取消欄のいずれにも線画 が記入されることなく、 当該顧客検知手段が、 顧客が読取装置から離れたことを検 知し、 かつ、 伝票上の予め定められた欄が未記入である場合には、 検出済みの筆跡 データを無効として扱う第 5 8項に記載の業務管理システム。

6 3 . 上記読取装置は、 筆跡データが有効として扱われた時刻を表すタイムス 夕ンプデ一夕、 および/または、 当該読取装置の端末番号デ一夕を、 当該筆跡デー 夕とともに上記業務処理装置に送信する第 5 8項に記載の業務管理システム。

6 4 . 上記業務処理装置は、 読取装置から受信した筆跡データおよびタイムス 夕ンプデ一夕に基づき、 上記夕ィムスタンプデ一夕の時刻の古い順に未処理の伝票 を表示する表示手段を備えた第 5 8項に記載の業務管理システム。

6 5 . 上記業務処理装置は、 未処理の伝票項に記載された事項のうち少なくと も姓または団体名を表す文字列を筆跡データに基づき認識し、 この文字列を複数の 顧客に対して公示する案内手段を備えた第 5 8項に記載の業務管理システム。 6 6 . 上記案内手段は、 姓または団体名を表す文字列を読み上げる音声合成手 段を備えた第 6 5項に記載の業務管理システム。

6 7 . 上記窓口処理端末は、 上記案内手段に姓または団体名を公示してから所 定時間内に、 当該姓または団体名を有する顧客が窓口に現れなかった場合には、 当 該顧客の処理の順番を繰り下げる第 6 5項に記載の業務管理システム。

6 8 . 上記文字認識装置は、 伝票上に列記された複数の伝票名のいずれに線画 が付されたか否かを判断することによって当該伝票の種別を識別する第 5 8項に記 載の業務管理システム。

6 9 . 上記文字認識装置は、 伝票上に列記された複数の金額欄のいずれに金額 が記入されたか否かを判断することによって当該伝票の種別を識別する第 5 8項に 記載の業務管理システム。 7 0 . 読取装置における伝票上に顧客が記入する際におけるペン先の座標の時 間変化を表す筆跡データを検出するステツプと、

伝票上の予め定められた取消欄に線画が記入された場合には、 検出済みの筆跡デ 一夕を無効として扱い、 伝票上の予め定められた確認欄に線画が記入された場合に は、 検出済みの筆跡データを有効として扱うステップと、

伝票上からぺン先が離れてから所定時間内に上記確認欄および上記取消欄のレ、ず れにも線画が記入されず、 かつ、 伝票上の予め定められた欄が未記入である場合に は、 検出済みの筆跡データを無効として扱うステップと、

筆跡データが有効として扱われた時刻を表すタイムスタンプデータを、 筆跡デー 夕とともに窓口処理端末に送信するステップと、

タイムスタンプデータの古い順に未処理の伝票を表示するステップと、 未処理の伝票項に記載された事項のうち少なくとも姓の文字列を筆跡デ一夕に基 づき認識し、 この文字列を複数の顧客に対して公示するステップと、

姓または団体名を公示してから所定時間内に、 当該姓または団体名を有する顧客 が窓口に現れなかった場合には、 当該顧客に係る伝票処理の順番を繰り下げるステ ップと、

窓口に現れた顧客から少なくとも記載済みの伝票を受け取り、 当該伝票に加筆さ れる際におけるベンの座標を筆跡データとして検出するステップと、

上記筆跡デ一夕に基づき文字列を認識するとともに、 当該文字列を表示するステ ッブと、

認識された文字列および顧客から受け取った伝票に基づき窓口業務を行うステツ プとを備えた業務処理方法。

7 1 . 前記読取装置は、 医療伝票上におけるペン先の座標の時間変化を表す筆 跡デ一夕を検出するものであり、

前記業務処理装置は、 認識された文字列を医療情報デ一夕として保存する保存手 段を備えた業務管理システム。

7 2 . 上記業務処理装置は、 読取装置によって検出されたサインの筆跡データ と、 予め登録された筆跡データとを比較し、 両者が一致した場合に、 上記医療情報 データへのアクセスを許可する第 7 1項に記載の業務管理システム。

7 3 . 上記業務処理装置は、 上記医療情報データを患者毎に保存する第 7 1項 に記載の業務管理システム。 7 4 . 上記文字認識装置は、 認識された省略文字列を正式文字列に変換する変 換テーブルを備えた第 7 1項に記載の業務管理システム。

7 5 . 上記読取装置には、 患者の診療毎に新たなカルテが載置される第 7 1項 に記載の業務管理システム。

7 6 . 上記伝票は、 初診受付伝票、 カルテ、 処置伝票、 注射伝票、 検査伝票、 輸血伝票、 物品受払伝票、 回診記録票、 手術伝票、 医療費請求書、 領収書のうちの 少なくともいずれかである第 7 1項に記載の業務管理システム。 7 7 . 上記業務処理装置は、 表示手段に患者名を公示してから所定時間内に、 当該患者名を有する患者が窓口に現れなかった場合には、 当該患者の処理の順番を 繰り下げる第 7 1項に記載の業務管理システム。

7 8 . 携帯可能な読取装置を用いることによって、 医療伝票上項に記載された、 病棟患者の回診結果を筆跡データとして検出するステップと、

当該筆跡デ一夕を病棟患者毎に上記読取装置内に保持させるステップと、 上記読取装置に保持された筆跡デ一夕を文字認識装置へ転送するステツプと、 文字認識装置を用いて、 転送後の筆跡データに基づき文字認識を行うステツプと、 文字認識結果を医療情報データとして病棟患者毎に保存するステップとを備えた 業務管理方法。

7 9 . 前記業務処理装置は、 所定の情報に関するデータベースを備え、 前記読 取装置により読み取られて文字認識された文字に基づいて前記デ一夕べ一スを検索 し、 当該文字に対応する情報を抽出する第 1項に記載の業務管理システム。

補正書の請求の範囲

[ 1 9 9 8年 4月 2 4日 （2 4 . 0 4 . 9 8 ) 国際事務局受理：出願当初の請求の 範囲 1一 7 9は補正された請求の範囲 1—4 1に置き換えられた。 （1 2頁） ]

1 . 伝票等の筆記媒体を係止可能な構造を備え、 筆記媒体を係止して当該筆記 媒体に文字等をペンで筆記する際に当該筆記作業中のペン先の座標を検出し当該ぺ ン先の経過時間に対する座標変化を筆記媒体ごとに示す筆跡データを生成して送信 する読取装置と、

前記筆跡デー夕に基づき文字認識を行う文字認識装置と、

認識された文字列に応じて所定の業務処理を実行する業務処理装置と、 を備え、 前記読取装置は、 筆記者の操作により、 1種類以上の筆記媒体のうちからいずれ か一の筆記媒体を選択可能に構成され、

前記文字認識装置は、 前記読取装置によって選択された筆記媒体についての様式 を特定する定義体データを参照し前記読取装置から送信された前記筆跡データに基 づき当該筆記媒体の位置補正処理を行う手段と、 位置補正後に前記定義体データを 参照しながら前記筆跡データに基づいて文字認識を行う手段と、 を備えたことを特 徴とする業務管理システム。

2 . 前記文字認識装置の位置補正処理を行う手段は、 前記筆跡データに基づいて 前記読取装置に対する前記筆跡の相対位置を検出する手段と、 前記定義体データお よび前記読取装置に対する筆跡の相対位置に基づいてこの読取装置に対する前記筆 記媒体の相対位置を決定する手段と、 を備えた第 1項に記載の業務管理システム。

3 . 前記筆跡の相対位置を検出する手段は、 必ず記入されるべき複数の必須入 力欄に対して記入された筆跡の、 前記読取装置に対する相対位置を検出し、 前記筆 記媒体の相対位置を決定する手段は、 前記必須入力欄に対して記入された筆跡の、 前記読取装置に対する相対位置に基づいて、 前記読取装置に対する前記筆記媒体の 補正された用紙 (条約第 19条） 向きを決定する第 2項に記載の業務管理システム。

4 . 前記文字認識装置の位置補正を行う手段は、 前記読取装置に対する前記筆 跡の相対位置および前記筆記媒体の相対位置に基づいて、 前記読取装置に対する前 記筆記媒体の位置のずれを補正する補正手段をさらに備えた第 2項に記載の業務管 理システム。

5 . 前記文字認識装置の位置補正を行う手段は、 前記読取装置に対する前記筆 跡の相対位置および前記筆記媒体の相対位置に基づいて前記筆記媒体の傾きを検出 し、 前記筆記媒体の傾きを補正する第 2項に記載の業務管理システム。

6 . 前記文字認識装置は、 前記読取装置から送信された前記筆跡データに基づ いて、 この筆跡データの表わす文字列を構成する文字、 記号、 図形または文字 -記 号群を切り出す手段と、 前記切り出された文字、 記号、 図形または文字 ·記号群を 文字認識して文字コードからなる認識文字列に変換する手段と、 を備えた第 1項に 記載の業務管理システム。

7 . 前記文字認識装置の認識文字列に変換する手段は、 この筆跡の書き始めの 位置および書き終わりの位置を含む、 あるサンプリング点から次のサンプリング点 に向かう方向を示すに方向素子に基づく文字認識結果に基づいて文字認識する第 6 項に記載の業務管理システム。

8 . 前記文字認識装置の前記認識文字列に変換する手段は、 一重線や二重線等 の予め定められた特定図形が重ね書きされた文字列を認識文字列中に検出した場合 には、 この特定図形が重ね書きされた文字列の認識を禁止し、 当該文字列に添え書 補正された用紙 (条約第 19条) きされた文字列を認識したときには、 前記特定図形が重ね書きされた文字列の代わ りに前記添え書きされた文字列を文字認識して前記認識文字列中に挿入する第 6項 に記載の業務管理システム。

9 . 前記文字認識装置は、 前記筆記媒体の四隅等予め定められた全文削除欄の 総てに予め定められた種類の文字、 記号または図形が記載されていると認識した場 合には、 当該筆記媒体全体を削除対象であると判断する第 1項に記載の業務管理シ ステム。

1 0 . 前記文字認識装置は、 前記筆記媒体の各入力行冒頭等の予め定められた レコード削除欄に予め定められた種類の文字、 記号または図形が記載されていると 認識した場合には、 当該レコード削除欄に対応している入力行に記載された筆跡デ 一夕に基づく認識文字列を、 削除対象であるものと判断する第 1項に記載の業務管 理システム。

1 1 . 前記文字認識装置は、 前記読取装置を接続することにより新たな定義体 データを設計可能に構成され、 定義体データの設計時に前記読取装置から複数の座 標を示すデータが入力された場合に、 この複数の座標によって特定される範囲を、 当該新たな定義体データの新たな入力欄として設定可能に構成された第 1項に記載 の業務管理システム。

1 2 . 前記文字認識装置の定義体を設定する手段は、 前記一の入力欄を設定し た場合に、 当該入力欄の属性を併せて設定可能に構成された第 2 6項に記載の業務 管理システム。

補正された用紙 (条約第 19条）

1 3 . 前記読取装置は、 前記筆跡データを含むデ一夕を所定のバス規格に準じ て出力する出力回路と、 前記出力回路から出力された筆跡データを含むデ一夕を出 力可能に構成された入出力スロットと、 を備え、

前記入出力スロッ トは、 当該筆跡データを含むデータを無線通信可能な携帯型情 報通信機器を装着可能に構成されている第 1項に記載の業務管理システム。

1 4 . 前記読取装置は、 前記筆跡データの生成時に所定のタイミングごとに作 成時刻を表すタイムスタンプデ一夕を当該筆跡データに含ませることが可能構成さ れ、

前記文字認識装置は、 前記読取装置から供給された前記筆跡デ一夕のうち署名に 関する筆跡データをそのまま前記業務処理装置に出力可能に構成され、

前記業務処理装置は、 前記筆跡データに署名に関する筆跡デ一夕が含まれている 場合には、 当該署名に関する筆跡デ一夕を予め登録された照合用データと照合可能 に構成され、 かつ、 当該署名に関する筆跡デ一夕に含まれるタイムスタンプデ一夕 に基づいて当該署名が正当にされたものか否かを判定可能に構成されている第 1項 に記載の業務管理システム。

1 5 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡デ一夕に含まれるタイムスタンプデ一夕 を順次読み取る手段と、 読み取られたタイムスタンプデ一夕のうち一部のデータが、 他のデータの示す時刻に比べ一定期間以上経過して記録されたことを示している場 合には、 当該筆記媒体に対し所定の処理を行う手段と、 を備えた第 1項に記載の業 務管理システム。

1 6 . 前記業務処理装置の所定の処理を行う手段は、 前記所定の処理として、 一部のタイムスタンプデ一夕が前記一定期間以上経過して記録されたことを示して 補正された用紙 (条約第 19条） いる場合に、 当該筆記媒体を無効なものとして処理する第 1 5項に記載の業務管理 システム。

1 7 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡デ一夕に含まれたタイムスタンプデータ に基づいて、 前記読取装置ごとに使用時間を累積し、 累積した使用時間に応じて所 定の業務処理を行う第 1 4項に記載の業務管理システム。

1 8 . 前記文字認識装置は、 当該文字認識装置の管理者によって、 文字認識さ れた筆記媒体の承認を示す承認処理がされたときに、 この筆記媒体が承認された旨 を証明する印影データを当該筆跡データに付加して前記業務処理装置に転送可能に 構成された第 1項に記載の業務管理システム。

1 9 . 前記業務処理装置は、 前記筆跡デ一夕に当該筆記媒体の承認処理がされ た旨を示すコードが付加されている場合にのみ、 この筆跡デ一夕の処理を許可する 第 1 8項に記載の業務管理システム。

2 0 . 当該業務管理システムは一定の作業を行わせるための作業処理指示シス テムに関するものであって、

前記筆記媒体は、 前記業務を遂行するための一連の処理手順を指示するものであ つて処理ごとにチェック欄を設けて設計されており、 当該業務の実務担当者によつ て記入されるものであり、

前記業務処理装置は、 前記筆記媒体の筆記データを認識した結果に基づいて前記 一定の作業全体を管理可能に構成されており、 前記筆記媒体のチエツク欄に前記実 務担当者によりマークが付されるたびに、 そのチヱック欄に対応付けられている処 理を逐一実行させることが可能に構成された第 1項に記載の業務管理システム。 補正された用紙 (条約第 19条）

2 1 . 当該業務管理システムは、 採点処理システムに関するものであって、 前記筆記媒体は、 所定の問題に対する解答欄および解答経過の記入欄を備えて設 計された解答用紙であって、

前記文字認識装置は、 前記解答経過の記入欄に記入された筆跡をイメージデータ として前記業務処理装置に送信可能に構成され、

前記業務処理装置は、 認識された文字列に基づいて、 解答者ごとの得点、 全体の 平均点、 問題別の平均点、 偏差値等の採点処理を行うとともに、 前記解答者によつ て記入された前記解答経過の記入欄のイメージデータに基づく画像表示および前記 採点処理の結果を画像表示装置に画像表示可能に構成されている第 1項に記載の業 務管理システム。

2 2 . 当該業務管理システムは、 カードを利用するための取引管理システムに 関するものであって、

前記読取装置は、 前記筆記媒体であるカード利用伝票に記載された文字を読み取 り可能に構成され、

前記文字認識装置は、 前記カード利用伝票の所定欄に予め定められた種類の文字 以外の文字が記載されていると認識した場合には当該伝票が無効であると判断し、 予め定められた種類の文字が記載されていると認識した場合には当該伝票が有効で あると判断することが可能に構成され、

前記業務処理装置は、 前記文字認識装置により有効であるとされた場合に当該力 一ド利用伝票について認識された文字に応じたカード利用取引を管理する第 1項に 記載の業務管理システム。

2 3 . 前記業務処理装置は、 表示手段を備え、 文字認識されたカード利用者の 補正された用紙 (条約第 19条） 氏名のうち窓口において対応可能となっている者を特定しその氏名を前記表示手段 に表示可能に構成されている第 2 2項に記載の業務管理システム。

2 4 . カードに記録されたカード情報を読取装置によって読み取り、 業務処理 装置に送信するステップと、

このカード情報を業務処理装置において認証し、 クレジットカードが正当なもの であると判断した場合にはクレジットカードの使用を許可するステップと、 読取装置においてカード利用伝票上にペンを用いて利用金額およびサインを記入 するステップと、

利用金額および署名を筆跡データとして業務処理装置に送信するステップと、 業務処理装置において上記利用金額を認識するステップと、

業務処理装置において、 上記署名の筆跡データと、 予め登録されたサインの筆跡 データとを比較することによって署名の認証を行うステップと、

この署名の筆跡データが予め登録された筆跡データに近似するか否かを判断し、 両者が近似しない場合にはクレジットカードの利用を禁止するステップとを備えた 業務管理方法。

2 5 . 前記署名の認証を行うステップでは、 認識可能な文字ごとに、 予め登録 された正規の筆順および当該正規の筆順と異なる筆順に基づいて前記署名の認証を 行う第 2 4項に記載の業務管理方法。

2 6 . 当該業務管理システムは、 銀行窓口等における取引管理システムに関す るものであって、

前記読取装置は、 窓口処理端末として前記筆記媒体である顧客用伝票から文字等 を読み取り可能に構成され、 補正された用紙 (条約第 19条） 前記業務処理装置は、 認識文字列に応じて所定の窓口業務を処理可能に構成され、 伝票上からペン先が離れてから所定時間内に伝票上の予め定められた欄が未記入で ある場合には、 認識済みの筆跡データを無効なものとして扱い、 当該伝票上の予め 定められた欄が記入済みであつた場合には、 認識済みの筆跡データを有効なものと して処理する第 1項に記載の業務管理システム。

2 7 . 前記読取装置は、 顧客が読取装置装置に接近したか否かを検出する顧客 検知手段をさらに備えるとともに、 前記確認欄および前記取消欄のいずれにも線画 が記入されることなく、 当該顧客検知手段が、 顧客が読取装置から離れたことを検 知し、 かつ、 伝票上の予め定められた欄が未記入である場合には、 検出済みの筆跡 デ一夕を無効として扱う第 2 6項に記載の業務管理システム。

2 8 . 前記読取装置は、 前記筆跡データに当該筆跡の記入時刻を示すタイムス 夕ンプデ一夕を含ませて送信可能に構成され、

前記業務処理装置は、 前記読取装置から受信した筆跡データおよび夕ィムスタン プデ一夕に基づき、 当該タイムスタンプデ一夕の時刻の古い順に未処理の伝票を表 示する表示手段を備えた第 2 6項に記載の業務管理システム。

2 9 . 前記業務処理装置は、 未処理の伝票上に記載された事項のうち少なくと も姓または団体名を表す文字列を筆跡データに基づき認識し、 この文字列を複数の 顧客に対して公示する案内手段を備えた第 2 6項に記載の業務管理システム。

3 0 . 前記案内手段は、 姓または団体名を表す文字列を読み上げる音声合成手 段を備えた第 2 9項に記載の業務管理システム。

補正された用紙 (条約第 19条)

3 1 . 前記窓口処理端末は、 前記案内手段に姓または団体名を公示してから所 定時間内に、 当該姓または団体名を有する顧客が窓口に現れなかった場合には、 当 該顧客の処理の順番を繰り下げる第 2 9項に記載の業務管理システム。

3 2 . 前記文字認識装置は、 伝票上に列記された複数の伝票名のいずれに線画 が付されたか否かを判断することによって当該伝票の種別を識別する第 2 6項に記 載の業務管理システム。

3 3 . 前記文字認識装置は、 伝票上に列記された複数の金額欄のいずれに金額 が記入されたか否かを判断することによって当該伝票の種別を識別する第 2 6項に 記載の業務管理システム。

3 . 読取装置における伝票上に顧客が記入する際におけるペン先の座標の時 間変化を表す筆跡デ一夕を検出するステップと、

伝票上の予め定められた取消欄に線画が記入された場合には、 検出済みの筆跡デ 一夕を無効として扱い、 伝票上の予め定められた確認欄に線画が記入された場合に は、 検出済みの筆跡デ一夕を有効として扱うステップと、

伝票上からペン先が離れてから所定時間内に前記確認欄および前記取消欄のレ、ず れにも線画が記入されず、 かつ、 伝票上の予め定められた欄が未記入である場合に は、 検出済みの筆跡デ一夕を無効として扱うステップと、

筆跡デ一夕が有効として扱われた時刻を表す夕ィムスタンプデ一夕を、 筆跡デ一 夕とともに窓口処理端末に送信するステップと、

タイムスタンプデータの古い順に未処理の伝票を表示するステップと、 未処理の伝票項に記載された事項のうち少なくとも姓の文字列を筆跡デ一夕に基 づき認識し、 この文字列を複数の顧客に対して公示するステップと、 補正された用紙 (条約第 19条） 姓または団体名を公示してから所定時間内に、 当該姓または団体名を有する顧客 が窓口に現れなかった場合には、 当該顧客に係る伝票処理の順番を繰り下げるステ ップと、

窓口に現れた顧客から少なくとも記載済みの伝票を受け取り、 当該伝票に加筆さ れる際におけるペンの座標を筆跡デ一夕として検出するステップと、

前記筆跡データに基づき文字列を認識するとともに、 当該文字列を表示するステ ップと、

認識された文字列および顧客から受け取った伝票に基づき窓口業務を行うステツ プとを備えた業務管理方法。

3 5 . 当該業務管理システムは、 医療情報入力システムに関するものであって、 前記読取装置は、 前記筆記媒体である医療伝票から筆跡データを生成可能に構成 され、

前記業務処理装置は、 認識された文字列を医療情報データとして保存する保存手 段を備え、 表示手段に患者名を公示してから所定時間内に、 当該患者名を有する患 者が窓口に現れなかった場合には、 当該患者の処理の順番を繰り下げる第 1項に記 載の業務管理システム。

3 6 . 前記業務処理装置は、 前記読取装置によって検出されたサインの筆跡デ 一夕と予め登録された筆跡データとを比較し、 両者が一致した場合に前記医療情報 デ一夕へのアクセスを許可可能に構成されている第 3 5項に記載の業務管理システ ム。

3 7 . 前記文字認識装置は、 認識された省略文字列を正式文字列に変換するた めの変換テーブルを備えた第 3 5項に記載の業務管理システム。 補正された用紙 (条約第 19条）

3 8 . 携帯可能な読取装置を用いることによって、 医療伝票上に記載された、 病棟患者の回診結果を筆跡デ一夕として検出するステップと、

当該筆跡デ一夕を病棟患者毎に前記読取装置内に保持させるステップと、 前記読取装置に保持された筆跡デ一夕を文字認識装置へ転送するステップと、 文字認識装置を用いて、 転送後の筆跡デ一夕に基づき文字認識を行うステップと、 文字認識結果を医療情報データとして病棟患者毎に保存するステップとを備えた 業務管理方法。

3 9 . 前記業務処理装置は、 所定の情報に関するデータベースを備え、 前記読 取装置により読み取られて文字認識された文字に基づいて前記データベースを検索 し、 当該文字に対応する情報を抽出する第 1項に記載の業務管理システム。

4 0 . 当該業務管理システムは、 在庫処理システムに関するものであって、 前記読取装置は、 棚卸し担当者によって記入される前記筆記媒体である棚卸しリ ストを読み取り可能に構成され、

前記業務処理装置は、 商品の在庫数に関する情報を蓄積するデ一夕ベースを備え、 前記文字認識装置によって認識された文字列に基づいて前記データベースを検索し、 検索された文字列が示す各商品の在庫数により当該データベースを更新する第 1項 に記載の業務管理システム。

4 1 . 当該業務管理システムは、 チケットの予約販売システムに関するもので あって、

前記読取装置は、 担当者が記入するチケッ卜の予約販売に関する記入欄を備えた 前記筆記媒体である伝票であって、 補正された用紙 (条約第 19条） 前記業務処理装置は、 チケットの販売可能残数が記録されたデータベースを備え、 前記文字認識装置により認識された文字列が、 所定のチケッ卜についての購入希望 を示すデ一夕である場合には、 前記データベースを参照し、 当該チケットに残数が ある場合には、 当該チケッ卜の販売を許可する旨のデータを前記読取装置に送信可 能に構成された第 1項に記載の業務管理システム。

補正された用紙 (条約第 1條)